(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図8-1は、本実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図8-1(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1-1、PA1-2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2-1~PA2-6、PA3-1~PA3-4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2-1~PB2-6、PB3-1~PB3-4等が用意されている。
また、図8-1(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA~Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8-1(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図8-1(A)に示す変動パターンPA3-1~PA3-4等、変動パターンPB3-1~PB3-4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図8-1(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図8-1(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図8-2、図8-3は、本実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図8-2(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図8-2(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図8-2(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図8-2(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図8-2(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図8-2(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図8-2(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図8-2(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図8-2(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図8-2(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図8-2(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図8-2(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図8-2(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図8-2(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図8-2(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図8-2(I)では、図8-2(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図8-2(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図8-3(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図8-2(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図8-2(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図8-2(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図8-3(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図8-3(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図8-3(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図8-2、図8-3に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図8-4(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図8-4(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図8-4(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図8-4(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図8-4に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図8-4(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図8-2(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図8-5(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図8-5(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図8-5(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図8-5(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図8-5(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図8-5(A)~(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図8-5(G)~(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図8-5(A)~(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図8-5(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図8-5(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図8-5(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図8-5(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図8-5(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図8-5では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図8-6(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図8-6(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図8-6(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図8-7(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図8-7(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図8-7に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(所定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図8-8は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図8-9(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図8-9(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図8-7に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図8-9(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図8-9(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図8-9(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図8-9(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002~31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図8-9に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例31AK-1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図8-3(B)~(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図8-10、図8-11は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例31AK-1におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図8-10(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図8-10(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図8-10(C)~(F)、図8-11(G)~(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図8-10(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例31AK-1では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図8-10(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図8-10(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図8-11(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図8-11(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例31AK-1では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図8-11(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図8-11(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図8-11(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図8-11(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図8-11(L)に示す画像が表示される。
この変形例31AK-1では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図8-10、図8-11に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図8-10、図8-11に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図8-8のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例31AK-2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1~E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1~E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1~E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1~E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1~E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図8-12は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図8-12(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1~E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図8-12(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図8-12(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図8-12(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1~E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図8-12(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図8-12(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図8-12(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1~E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図8-12(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図8-12(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図8-12(a)に示すシャッター画像31AK061と図8-12(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図8-8のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図8-8のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図8-8のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(本実施形態の特徴部122SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部122SGについて説明する。尚、本実施の形態の特徴部122SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図は、前述した特徴部31AKと同一であるため省略する。図9-1及び図9-2に示すように、本実施の形態の特徴部122SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース122SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定変更状態、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な設定確認状態に切り替えるための錠スイッチ122SG051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ122SG052と、遊技機用枠3の開放を検知する開放センサ122SG090が設けられている。
これら錠スイッチ122SG051及び設定切替スイッチ122SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース122SG201内に収容されており、錠スイッチ122SG051及び設定切替スイッチ122SG052は、基板ケース122SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース122SG201の背面左部に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ122SG051及び設定切替スイッチ122SG052を有する基板ケース122SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ122SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ122SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作及び該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
主基板11は、遊技機用枠122SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠122SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図9-3(A)は、本実施の形態における特徴部122SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図9-3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図9-3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図9-3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図9-3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1が設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1の設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動したこと)wp通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値確認終了通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図9-4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図9-4に示すように、この実施の形態の特徴部122SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1~MR5をそれぞれ図9-4に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1~MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図9-5は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図9-5に示すように、本実施の形態の特徴部122SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、図9-5に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチハズレの変動パターンPA2-1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチハズレとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチハズレとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチハズレとなる変動パターンとすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図9-6及び図9-7などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図9-6(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図9-6(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図9-6(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図9-7(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図9-7(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、ハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部122SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~3の3段階からなり、3が最も出玉率が高く、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として3が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である3が最も遊技場側にとって不利な値であり、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図9-6(A)~図9-6(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部122SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図9-6(A)~図9-6(C)に示すように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部122SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/150、設定値が3の場合は1/99)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部122SGでは、設定値が1の場合は1/150、設定値が2の場合は1/99、設定値が3の場合は1/50)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図9-6(A)~図9-6(C)に示すように、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3の場合が最も特図表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率及び小当り確率:設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9-6(A)~図9-6(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りC)とすることを決定する。また、MR1が図9-6(A)~図9-6(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図9-6(A)~図9-6(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、図9-6(A)~図9-6(C)に示す各表示結果判定テーブルにおいて、小当りの当選確率を異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれの表示結果判定テーブルを用いる場合であっても(パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず)小当りの当選確率を同一としてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、CPU103は、図9-6(A)~図9-6(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、設定値毎に大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、変動表示結果を大当りとするか否か、小当りとするか否かを個別に判定してもよい。また、図9-6(A)~図9-6(C)に示すように、各表示結果判定テーブルには小当りに判定値が割り当てられているが、図9-6(A)に示す表示結果判定テーブル(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合に参照される表示結果判定テーブル)には、小当りに判定値が割り当てられていなくともよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り確率の割合が異なることには、小当り確率が0%であることも含まれている。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1~3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
図9-7(A)及び図9-7(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図9-7(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図9-7(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA~大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部122SGにおける大当り種別について、図9-8を用いて説明する。本実施の形態の特徴部122SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部122SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、大当り種別として大当りA~大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図9-7(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~249までが大当りBに割り当てられており、250~299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~199までが大当りBに割り当てられており、200~299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~149までが大当りBに割り当てられており、150~299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第1特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合が最も出玉率が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合が最も出玉率が低くなっている。
一方で、図9-7(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~199までが大当りBに割り当てられており、200~299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~149までが大当りBに割り当てられており、150~299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~299までが大当りCに割り当てられている(大当りBには判定値が割り当てられていない)。
このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第2特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合が最も出玉率が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合が最も出玉率が低くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合には、大当り種別を大当りBに決定しない形態を例示している、つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)ことを含んでいるが、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合においても、大当り種別を大当りBに決定する場合を設けてもよい。
このように、本実施の形態の特徴部122SGでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率や小当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図9-9(A)及び図9-9(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図9-9(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、401~850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、851~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~350までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、351~825までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、826~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、301~800までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、801~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。
図9-9(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、101~350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、351~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~150までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、151~450までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、451~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、201~550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、551~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。
このように、特図ゲームにおいて大当りAが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値3、2、1の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りBまたは大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値3、2、1の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施の形態では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1-1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図9-9(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が1、2、3のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0~997のうち、0~997までが小当りの変動パターン(PC1-1)に割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1-1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値1、2、3で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2~4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5~8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図9-10(A)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、451~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~400までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、401~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~350までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、351~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2~4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1-2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図9-10(B)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2~4個用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~500までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、501~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、451~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0~997のうち、0~400までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、401~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5~8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1-3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図9-10(C)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~550までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、551~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~500までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、501~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、451~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1-4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図9-10(D)に示すように、ハズレ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~550までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、551~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~500までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、501~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~450までが非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、451~700までがノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
このように、ハズレ用変動パターン判定テーブルA~Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定するよりも高く、ノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、設定値3、2、1の順に低くなるようになっている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルA~Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701~900までがスーパーリーチαハズレの変動パターン、901~997までがスーパーリーチβハズレの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる変動表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおける「共通の決定割合」とは、異なる設定値にて決定割合が完全に同一であるもの(本実施の形態の特徴部122SG)の他、異なる設定値にて決定割合が同一であるもの(例えば、設定値1~設定値3間において、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が1%程度異なるもの)を含んでいる。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチ、ノーマルリーチのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαハズレの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβハズレの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がハズレである場合は、スーパーリーチαハズレの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβハズレの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
また、本実施の形態では、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαハズレの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβハズレの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
尚、本実施の形態では、変動表示結果がハズレである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。
尚、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1-2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1-2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1-3)の方が変動時間は短い(図9-5参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部122SGでは、図9-10(A)~図9-10(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるハズレ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の変動表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるハズレ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGの各ハズレ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれの数値であっても、スーパーリーチハズレの変動パターン(PA2-2及びPA2-3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びハズレ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に変動表示がスーパーリーチハズレの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチハズレの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変動表示がスーパーリーチハズレの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値毎の大当り確率及びハズレ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で変動表示がスーパーリーチハズレの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
図9-1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲートを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図9-11は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(122SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(122SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチがONであるか否かを判定する(122SGSa003)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがONの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチがONである場合(122SGSa003;Y)、は、122SGSa014に進む。また、クリアスイッチがOFFである場合(122SGSa003;N)は、更に、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(122SGSa004)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがONであるか否かを判定する。バックアップフラグがOFFでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(122SGSa004;N)は、122SGSa014に進む。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(122SGSa004;Y)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(122SGSa005)。122SGSa005では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(122SGSa005;N)、122SGSa014に進む。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(122SGSa005;Y)、CPU103は、演出制御基板12が起動するまでの期間中待機するための演出制御基板起動開始待ちタイマをセットする(122SGSa006)。そして、該演出制御基板起動開始待ちタイマの値を-1し(122SGSa007)、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(122SGSa008)。演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(122SGSa008;N)は、122SGSa007を再度実行して演出制御基板12が起動するまでの期間待機する。また、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしている場合(122SGSa008;Y)、CPU103は、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa009)。
錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa009;Y)は、更に開放センサ122SG090がONであるか否か、つまり、遊技機用枠3が開放されているか否かを判定する(122SGSa009a)。開放センサ122SG090がONである場合(122SGSa009a;Y)は、表示モニタ122SG029にパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示するための設定値確認処理を実行し、遊技場の店員等が表示モニタ122SG029を視認することによってパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定変更状態)とする(122SGSa010)。また、錠スイッチ122SG051がOFFである場合(122SGSa009;N)や開放センサがOFFである場合(122SGSa009a;N)、設定値確認処理の実行後は、122SGSa011に進む。つまり、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、クリアスイッチが操作されずに起動した場合は、錠スイッチ122SG051がONとなっていても遊技機用枠3が開放されていなければ設定値を確認不能となっている。
122SGSa011では、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、122SGSa021に進む(122SGSa013)。
122SGSa014においてCPU103は、演出制御基板12が起動するまでの期間中待機するための演出制御基板起動開始待ちタイマをセットする。そして、該演出制御基板起動開始待ちタイマの値を-1し(122SGSa015)、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(122SGSa016)。演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(122SGSa016;N)は、122SGSa015を再度実行して演出制御基板12が起動するまでの期間待機する。また、演出制御基板起動開始待ちタイマがタイマアウトしている場合(122SGSa016;Y)、CPU103は、RAM102の内容をクリアするためのRAMクリア処理(122SGSa017)を実行した後、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa018)。
錠スイッチ122SG051がOFFである場合(122SGSa018;N)は、CPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信し、122SGSa021に進む(122SGSa019)。
更に、錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa019;Y)、CPU103は、開放センサ122SG090がONであるか否かを判定する(122SGSa019a)。開放センサがONである場合(122SGSa019a;Y)、つまり、遊技機用枠3が開放されている場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定変更処理(122SGSa020)を実行し、122SGSa021に進む。つまり、本実施の形態の特徴部122SGでは、クリアスイッチが操作されて起動した場合は、錠スイッチ122SG051がONであっても遊技機用枠3が開放されていなければ設定値を変更不能となっている。
尚、122SGSa019aにおいて開放センサ122SG090がOFFである場合は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信し、122SGSa021に進む(122SGSa019)。
122SGSa021においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(122SGSa022)、割込みを許可する(122SGSa023)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
図9-12は、CPU103が実行する設定値確認処理を示すフローチャートである。設定値確認処理では、CPU103は、先ず、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信し(122SGSa031)、RAM102におけるアドレスF001(図9-13(B)参照)に格納されている設定値を表示モニタ122SG029に表示する(122SGSa032)。そして、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa033)。錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa033;N)、CPU103は、122SGSa033を繰り返し実行することで、錠スイッチ122SG051がOFFとなるまで待機する。
尚、錠スイッチ122SG051がOFFである場合(122SGSa051;N)は、CPU103は、表示モニタ122SG029における設定値の表示を終了するとともに(122SGSa034)、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信して設定値確認処理を終了する(122SGSa035)。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、設定確認状態を終了(設定値確認処理を終了)することによって通常のホットスタートで起動した場合と同一の状態となるので、122SGSa035の処理にて演出制御基板12に対して送信するコマンドは、ホットスタート通知コマンドであってもよい。
図9-13(A)は、CPU103が実行するRAMクリア処理を示すフローチャートである。RAMクリア処理では、CPU103は、先ず、RAM102に格納されているデータが正常であるか否かを判定する(122SGSa041)。RAM102に格納されているデータが正常である場合(122SGSa041;N)は、更にRAM102にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(122SGSa042)。RAM102にバックアップデータが保存されている場合(122SGSa042;Y)、CPU103は、RAM102における先頭から2番目のアドレスを指定して122SGSa045に進む(122SGSa043)。
一方、RAM102に異常が有る場合(122SGSa041;Y)や、RAM102にバックアップデータが保存されていない場合(122SGSa042;N)は、RAM102における先頭のアドレスを指定して122SGSa045に進む(122SGSa044)。
122SGSa045においてCPU103は、指定したアドレスに「00H」をセット(格納)する。特に、RAM102に異常が有る場合(122SGSa041;Y)やバックアップデータが無い場合(122SGSa042;N)については、アドレスF000に「00H」がセットされることで、パチンコ遊技機1は自動的に設定値1が設定された状態となる。そして、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレス(後述するFXXX)であるか否かを判定する(122SGSa046)。指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスでない場合(122SGSa046;N)は、RAM102における次のアドレスを指定して122SGSa045に進み(122SGSa047)、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスである場合(122SGSa046;Y)は、RAMクリア処理を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおけるRAM102は、図9-13(B)に示すように、格納領域毎にアドレス(F000~FXXX)が割り当てられている。これら格納領域のうち、RAM102の先頭のアドレス(F000)には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納されており、RAM102の先頭から2番目のアドレス(F001)には、後述する仮設定値が格納されている。更に、その他のアドレス(F002やF003等)には、パチンコ遊技機1が起動したときにクリアスイッチがONであったか否かを特定可能なクリアスイッチバックアップ情報の他、特図保留記憶や普図保留記憶、各種カウンタの値、各種タイマ、各種フラグ、パチンコ遊技機1にて発生したエラー情報を含む遊技情報が格納されている。尚、バックアップデータ(バックアップフラグを含む)は、その他の情報が記憶される領域のうち、特定のバックアップデータ記憶領域に記憶される。また、工場出荷時におけるRAM102の先頭のアドレス(F000)には、工場出荷状態を示す値(例えば、設定値「0」)がセットされている。尚、RAM102の先頭のアドレス(F000)に工場出荷状態を示す値がセットされている状態においてパチンコ遊技機1を起動した場合は、必ず設定変更処理が実行されるようにしてもよいし、画像表示装置5での表示等によって設定変更処理を実行するためのパチンコ遊技機1を再起動するように促してもよい。
つまり、本実施の形態の特徴部122SGにおけるRAMクリア処理とは、RAM102に異常が無く、且つバックアップデータが有る場合には、設定値が格納されているアドレス(F000)を除くアドレス(F001~FXXX)に「00H」を格納することによって設定値以外のデータをクリアする一方で、RAM102に異状が有る場合やバックアップデータが無い場合には、RAM102における全てのアドレス(F000~FXXX)に「00H」を格納することによって、設定値を含む全てのデータをクリアする処理である。
尚、本実施の形態における特徴部122SGでは、RAM102の先頭のアドレスF000に設定値を格納したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102の最後のアドレスに設定値を格納してもよい。尚、このようにRAM102の最後のアドレスに設定値を格納する場合は、図9-13(A)に示すRAMクリア処理を実行する際に、データをクリアするアドレスとしてRAM102の最後のアドレスの直前のアドレスを指定し、アドレスF000から該直前のアドレスに順次「00H」を格納していけばよい。
更に、本実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合に、RAM102の設定値を除くデータをクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部122SGではアドレスF003)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGでは、RAM102にクリアスイッチバックアップ情報を記憶する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、クリアスイッチバックアップ情報を、遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタ(例えば、演算の中心となるアキュームレータ、アキュームレータの状態を記憶するフラグレジスタ、汎用レジスタのいずれか)に記憶することで、RAM102にクリアスイッチバックアップ情報を記憶したり読み出したりする処理を省略し、CPU103の処理負荷を軽減できるようにしてもよい。尚、RAM102にクリアスイッチバックアップ情報を記憶する場合は、クリアスイッチバックアップ情報を遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタに記憶する場合よりも該レジスタの自由度を向上できるので、クリアスイッチバックアップ情報がCPU103の処理によって他の情報(データ)に上書きされてしまうことを防ぐことができる。
図9-14は、CPU103が実行する設定変更処理を示すフローチャートである。設定変更処理では、CPU103は、先ず、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する(122SGSa051)。尚、設定値変更開始通知コマンドは、設定値変更処理を開始する直前(122SGSa018において錠スイッチ122SG051がONであると判定したタイミング)で送信してもよい。そして、RAM102におけるアドレスF000(図9-13(B)参照)に格納されている設定値を特定し(122SGSa052)、該特定した設定値を表示モニタ122SG029に表示する(122SGSa053)。
次にCPU103は、設定切替スイッチ122SG052の操作が有りか否かを判定する(122SGSa054)。設定切替スイッチ122SG052の操作が有る場合(122SGSa054)は、RAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(122SGSa055)。具体的には、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する。尚、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「3」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ122SG029に表示し(122SGSa056)、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa057)。尚、122SGSa054において設定切替スイッチの操作が無い場合(122SGSa054;N)は、122SGSa055と122SGSa056の処理を実行せずに122SGSa057の処理を実行する。
錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa057;Y)、CPU103は、122SGSa054~122SGSa056の処理を繰り返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ122SG029に表示する処理を実行する。
また、122SGSa057において錠スイッチがOFFである場合(122SGSa057;N)、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている設定値をアドレスF000に格納する。つまり、CPU103は、アドレスF001に格納されている設定値(表示モニタ122SG029に表示されている仮の設定値)をアドレスF000に格納することで、アドレスF001に格納されている設定値を本設定値として記憶する(パチンコ遊技機1の設定値を変更する)。そして、CPU103は、RAM102のアドレスF000に格納されている設定値に応じた設定値指定コマンドと、設定値変更終了通知コマンドと、を演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGSa059、122SGSa060)。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、設定値変更終了通知コマンドを設定変更処理内で演出制御基板12に対して送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更終了通知コマンドは、遊技制御メイン処理内(設定変更処理を終了した直後)で演出制御基板12に対して送信してもよい。
尚、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、錠スイッチ122SG051をOFFとすることで、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定される(RAM102におけるアドレスF001に格納されている仮の設定値をアドレスF000に格納する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口への遊技球の入賞や、クリアスイッチの操作、錠スイッチ122SG051の押込み操作等の操作を実行してから錠スイッチ122SG051をOFFとすることで、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がコールドスタート出起動した場合や設定変更状態で起動した場合は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドや設定値変更開始通知コマンドを送信するよりも前にRAMクリア処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドや設定値変更開始通知コマンドを送信した後に実行してもよい。
更に、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、パチンコ遊技機1の設定値が変更されるよりも前にRAMクリア処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の設定値が変更された後に再びRAMクリア処理を実行する(RAM102のアドレスF000に格納されている設定値以外のデータをクリアする)ようにしてもよい。このようにすることで、RAM内に不正なデータが記憶されたまま遊技が開始されてしまうことを等の不具合を防ぐことができる。
更に、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動させる場合と設定変更状態で起動させる場合とでは、共通のRAMクリア処理(122SGSa017)を実行した後、起動した状態に応じたコマンド(コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンドや設定値変更終了通知コマンド)を演出制御基板12に対して送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動させる場合と設定変更状態で起動させる場合とでは、起動した状態に応じたコマンド(コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンドや設定値変更終了通知コマンド)を演出制御基板12に対して送信した後に共通のRAMクリア処理を実行してもよい。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける遊技制御用タイマ割込処理について説明する。図9-15に示すように、CPU103は、遊技制御用タイマ割込処理において先ず電源断検出処理(122SGS020)を実行した後、スイッチ処理(S21)~コマンド制御処理(S27)の処理を実行する。図9-16に示すように、電源断検出処理において、CPU103は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(122SGSa051)。電源断信号の入力が無い場合は(122SGSa051;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(122SGSa051;Y)、RAM102に記憶されている設定値を含むバックアップデータを特定し(122SGS053)、該特定したバックアップデータをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(122SGS053)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(122SGS054)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける演出制御メイン処理について説明する。図9-17は、演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理において演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(122SGS401a)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(122SGS401b)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
また、演出制御用CPU120は、主基板11から送信されるコマンドの受信待ち期間に応じたコマンド受信待ちタイマをセットする(122SGS402)。そして、コマンド受信待ちタイマの値を-1し(122SGS403)、該コマンド受信待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(122SGS404)。コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(122SGS404;N)は、122SGS403及び122SGS404の処理を繰り返し実行し、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトするまで待機する。
そして、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(122SGS404;Y)、演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS405)。ホットスタート通知コマンドの受信が有る場合(122SGS405;Y)、即ち、パチンコ遊技機1が電断復旧した場合は、RAM122に記憶されている遊技者情報(後述する遊技者情報入力処理において該遊技者情報の入力を受け付けてからRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアして122SGS417に進む(122SGS406)。
ホットスタート通知コマンドの受信が無い場合(122SGS405;N)、演出制御用CPU120は、コールド通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS407)。コールド通知コマンドの受信が有る場合(122SGS407;Y)は、RAM122に記憶されている前記遊技者情報と演出用情報(前回のパチンコ遊技機1の起動時からRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアするとともに(122SGS408)、RAM102に記憶されていた情報がクリアされたことや、RAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報がクリアされたことを報知(RAMクリア報知を実行)するためのRAMクリア報知処理を実行する(122SGS409)。尚、RAMクリア報知処理では、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等を所定期間(例えば、10秒間)し、パチンコ遊技機1を起動した遊技場の店員等にRAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報とがクリアされたことを報知できればよい。そして、RAMクリア報知処理の実行後は、122SGS417に進む。
また、コールドスタート通知コマンドの受信が無い場合(122SGS407;N)、演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS410)。設定値変更開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410;Y)、即ち、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、設定値の変更操作中であることの報知(設定値変更中報知)を実行するための設定値変更中報知処理を実行する(122SGS411)。尚、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動している状態とは、一般的に遊技機用枠122SG003が開放されており、且つ設定値の変更を行う遊技場の店員等は、主基板11に搭載されている表示モニタ122SG029を視認している状態である。つまり、設定変更状態とは、設定値の変更を行う遊技場の店員等からは画像表示装置5において表示されている画像を視認することができない状態であるため、該遊技場の店員は画像表示装置5の表示からはパチンコ遊技機1が設定変更状態であるか否かを判断することができないと考えられる。そこで、設定値変更中報知としては、スピーカ8L,8Rからの音出力や、遊技効果ランプ9の発光によって、設定値の変更を行う遊技場の店員にパチンコ遊技機1が設定変更状態で起動していることを報知すればよい。
更に、演出制御用CPU120は、設定値変更終了通知コマンド及び設定値指定コマンドの受信が有るか否か、即ち、設定値の設定値が終了したか否かを判定する(122SGS412)。設定値変更終了通知コマンド及び設定値指定コマンドの受信が有る場合(122SGS412)は、受信した設定値指定コマンドからパチンコ遊技機1に新たに設定された設定値(RAM102のアドレスF000に格納された設定値)を特定し、該特定した設定値を設定値情報(設定値に応じた「1」~「3」の値)としてRAM122に更新記憶する(122SG413)。そして、前述した122SGS408及び122SGS409の処理を実行した後に122SGS417に進む。尚、設定値変更終了通知コマンドと設定値指定コマンドの少なくともどちらか一方の受信が無い場合(122SGS412;N)は、122SGS411と122SGS412の処理を繰り返し実行する。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、設定値変更中報知の実行後にRAM122をクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更中報知と並行してRAM122をクリアしてもよい。尚、RAM122のクリアが設定値変更中報知の実行中に完了した場合は、RAMクリア報知を設定値変更中報知と並行して実行してもよいし、設定値変更中報知の終了後にRAMクリア報知を実行してもよい。
また、設定値変更開始通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410;N)、演出制御用CPU120は、設定値確認開始通知コマンドの受信が有るか否か、即ち、パチンコ遊技機1が設定確認状態で起動したか否かを判定する(122SGS414)。設定値確認開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS414;Y)は、設定確認状態であること(表示モニタ122SG029から設定値を確認可能であること)を報知するための設定値確認中報知処理を実行する(122SGS415)。尚、設定値確認中報知処理では、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等によりパチンコ遊技機1を起動した遊技場の店員や、該パチンコ遊技機1の周囲に設定確認状態であることを報知できればよい。尚、演出制御用CPU120は、設定値確認終了通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410;N)は、122SGS405の処理に進み、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンド、設定値確認開始通知コマンドのいずれのコマンドを受信するまで待機する(122SGS405、122SGS407、122SGS410、122SGS414の処理を繰り返し実行する)。
このように、本実施の形態の特徴部122SGにおける演出制御メイン処理では、図9-18に示すように、パチンコ遊技機1をホットスタートや設定変更状態で起動した場合には、遊技者情報(該遊技者情報の入力を受け付けてからの変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等)をRAM122からクリアする一方で、演出用情報(パチンコ遊技機1の前回起動時からの変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等)と設定値情報(パチンコ遊技機1に設定されている設定値に対応する「1」~「3」のいずれかの数値)についてはRAM122からクリアしないようになっている。また、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動した場合には、遊技者情報と演出用情報をRAM122からクリアする一方で、設定値情報についてはRAM122からクリアしないようになっている。更に、パチンコ遊技機1を設定変更状態にて起動した場合には、遊技者情報と演出用情報とをRAM122からクリアしない一方で、設定値情報についてはRAM122に既に記憶されている設定値情報に上書き(更新記憶)するようになっている。
つまり、本実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定確認状態、設定変更状態のいずれで起動するかに応じてRAM122からクリアする情報が異なっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動した場合には、遊技者情報と演出用情報とがクリアされ、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合には、遊技者情報と演出用情報とがクリアされない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合においても、遊技者情報や演出用情報をクリアするようにしてもよい。
図9-17に戻り、122SGS417において演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、画像表示装置5において該受信したコマンドに応じた初期図柄の表示を開始する。具体的には、図9-19に示すように、受信したコマンドがホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンド、コールドスタート通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「1」、「2」、「3」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。また、受信したコマンドが設定値変更終了通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。
尚、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「1」)が設定された場合は、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「3」)が設定された場合よりも高い割合で初期図柄として飾り図柄を「4」、「5」、「6」の組み合わせで表示してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に遊技者にとって有利な設定値が設定されていることを示唆することでき、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「1」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「3」)が設定された場合とで、画像表示装置5に表示する初期図柄を異ならせてもよい。また、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「1」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「3」)が設定された場合とで、スピーカ8L,8Rから出力される音の音量や、遊技効果ランプ9の光量等を異ならせるようにしてもよい。
そして、図9-17に戻り演出制御用CPU120は、最初の4変動において先読予告演出の実行を規制するために、先読規制カウンタに「4」をセットする(122SGS418)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(122SGS419)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(122SGS420)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、パチンコ遊技機1が起動したことを報知するための起動報知処理を実行する(122SGS421)。起動報知処理においては、例えば、該割込がパチンコ遊技機1の起動から最初の割込であるか否かを判定する。パチンコ遊技機1の起動から最初の割込である場合は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセステーブルを選択するとともに、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセスタイマをスタートさせる。そして、起動報知用プロセスタイマをスタートさせた後は、次回以降の割込において起動報知処理を実行することによって起動報知用プロセスタイマの値と起動報知用プロセステーブルにもとづいてパチンコ遊技機1の起動報知を実行すればよい。
尚、本実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1の起動時に受信したコマンドがホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれかであるかに応じて、パチンコ遊技機1の起動報知の態様が異なっている。
具体的には、図9-20に示すように、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは同であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは異なっていてもよい。
また、パチンコ遊技機1を起動する際にコールドスタート通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されておらず、且つRAM102におけるデータがクリアされている場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングとは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングは異なっていてもよい。
つまり、本発明における特定制御とは、パチンコ遊技機1がホットスタートや設定確認状態で起動した場合に、演出制御用CPU120が、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行することと、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合に、演出制御用CPU120が遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行することの両方を含んでいる。
また、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されている可能性が有る場合には、遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像(例えば、設定値の変更が終了した旨のメッセージ画像)の表示を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは異なっていてもよい。
特に、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合は、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信している場合とは異なり、画像表示装置5においてメッセージ画像の表示を行うため、パチンコ遊技機1の設定値が変更されたことが認識され易いようになっている。
つまり、本発明における特別制御とは、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合に、演出制御用CPU120が、遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像の表示を実行することを指す。
尚、前述したように、遊技効果ランプ9の発光開始タイミングと、スピーカ8L,8Rの音出力開始タイミングと、画像表示装置5における画像の表示開始タイミングとが同一となっているので、これらパチンコ遊技機1の起動時の報知態様については、ホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信した場合(パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合)の報知期間が60秒、コールドスタート通知コマンドを受信した場合(パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合)の報知期間が60秒、設定値変更終了通知コマンドを受信した場合(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合)の報知期間が40秒となっている。
尚、本実施の形態の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知を遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R、画像表示装置5を用いて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に遊技場の管理コンピュータや各台計数機等の管理装置に信号を出力可能な外部出力端子を設け、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知として、該外部出力端子から管理装置にパチンコ遊技機1が起動したことを特定可能な信号を出力するようにしてもよい。
また、本実施例の特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動した場合であっても起動報知を実行する装置が一部共通である(いずれにおいても遊技効果ランプ9の発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する装置が異なる(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合には、画像表示装置5にてメッセージ画像を表示し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、前述した外部出力端子から管理装置に信号を出力する等)ようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する各装置での報知態様を異ならせてもよい。具体的には、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、パチンコ遊技機1に設けられている全ての遊技効果ランプ9を発光させる一方で、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、パチンコ遊技機1に設けられている遊技効果ランプ9のうち一部のみを発光させてもよい。
更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、遊技機用枠122SG003が開放されている状態であるので、スピーカ8L,8Rのうち一方のみから音出力を行い(パチンコ遊技機1に3個以上のスピーカが設けられている場合は、一部のスピーカからのみ音出力を行う)、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、遊技機用枠122SG003が閉鎖されている状態であることが多いので、全てのスピーカ8L,8Rからの音出力を行うようにしてもよい。更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、画像表示装置5において「設定変更中」等の設定変更中である旨を示すメッセージ画像を表示する一方で、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、画像表示装置5において「RAMがクリアされました」等のRAM102やRAM122がクリアされた旨を示すメッセージ画像を表示してもよい。
更に、パチンコ遊技機1に前述した外部出力端子を複数設ける場合は、各報知に応じて管理装置に信号を出力する端子を異ならせてもよい。例えば、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、設定値変更中報知として、設定値の変更が終了するまでの期間(設定値変更終了通知コマンドや設定値指定コマンドを受信するまでの期間)にわたって設定変更に対応する端子から管理装置に信号を出力し、設定値の変更が終了した後は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力する。尚、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力するのみでよい。
尚、外部出力端子を各報知において共通して用いる場合には、各報知に応じて管理装置に対して信号を出力するタイミングを異ならせるようにしてもよい。
以上のように起動報知処理では、受信したコマンドに応じてパチンコ遊技機1の起動報知態様が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパチンコ遊技機1の起動報知は、受信したコマンドにかかわらず1の報知態様にて実行してもよい。また、パチンコ遊技機1の起動報知は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのいずれを受信した場合でも実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのうちで、受信してもパチンコ遊技機1の起動報知を実行しないコマンドを設けてもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、本発明における初期化演出として、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる態様の起動報知を実行したり、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる組み合わせの飾り図柄を画像表示装置5に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら初期化演出としての起動報知の態様や飾り図柄の組み合わせは、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて全て異なっていてもよいし、一部のみが同一であってもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合、コールドスタートで起動した場合、設定変更状態で起動した場合、設定確認状態で起動した場合のいずれにおいても起動報知を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合や設定確認状態で起動した場合は、これら起動報知を実行しないようにしてもよい。
図9-17に戻り、次に演出制御用CPU120は、電源断検出処理を実行する(122SGS422)。電源断検出処理では、図9-22に示すように、演出制御用CPU120は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(122SGS431)。電源断信号の入力が無い場合は(122SGS431;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(122SGS431;Y)、RAM122に記憶されている設定値情報や遊技者情報等を含むバックアップデータを特定し(122SGS432)、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(122SGS433)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(122SGS434)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
図9-17に戻り、次に演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:122SGS423)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図9-3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(122SGS424)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理(122SGS425)、遊技者情報の入力を受け付ける遊技者情報入力処理(122SGS426)、遊技者情報を出力する遊技者情報出力処理(122SGS427)、演出用情報を集計する演出用情報集計処理(122SGS428)を実行する。その後、S52に移行する。
尚、遊技者情報入力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によってパスワード(予め遊技者の遊技情報が記憶されている外部のサーバにて生成されたパスワード。遊技者は、スマートフォン等の通信端末を使用することで該サーバにアクセスし、生成されたパスワードを受信可能)の入力を受け付け、該パスワードから特定した遊技者情報をRAM122に記憶する。更に、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に記憶している遊技者情報としての変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
遊技者情報出力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によって、RAM122に記憶されている遊技者情報にもとづいて2次元コードを生成し、該2次元コードを画像表示装置5に表示する。そして、該2次元コードの表示終了後は、RAM122に記憶される遊技者情報をクリアする。尚、遊技者は、画像表示装置5に表示された2次元コードをスマートフォン等の携帯端末にて読み込むことによって今回の遊技にて集計した遊技者情報を外部サーバに送信することによって、パチンコ遊技機1における累計の遊技者情報を該サーバに記憶させておくことができる。
演出用情報集計処理では、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に演出用情報としてRAM122に記憶されている変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
次に、本実施の形態の特徴部122SGにおける演出制御プロセス処理について説明する。図9-22に示すように、演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先ず、先読規制カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(122SGS441)。先読規制カウンタの値が「0」である場合(122SGS441;Y)は、先読予告設定処理(S161)を実行した後、演出制御プロセスフラグに応じてS170~S177(図7参照)のいずれかの処理を実行する。
また、先読規制カウンタの値が「1」~「4」のいずれかである場合(122SGS441;N)は、更に演出制御プロセスフラグの値が「1」であるか否かを判定する(122SGS442)。演出制御プロセスフラグの値が「0」、「2」~「7」のいずれかである場合(122SGS442;N)は、演出制御プロセスフラグに応じてS170~S177(図7参照)のいずれかの処理を実行し、演出制御プロセスフラグの値が「1」のである場合(122SGS442;Y)は、先読規制カウンタの値を-1し(122SGS443)、演出制御プロセスフラグに応じてS170~S177(図7参照)のいずれかの処理を実行する。以上のように122SGS441~122SGS443の処理を実行することで、起動直後のパチンコ遊技機1においては、変動表示が4回実行されるまで先読予告演出の実行が規制されるようになっている。
尚、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1が起動したことにもとづいて、演出制御用CPU120が演出制御メイン処理及び演出制御プロセス処理を実行することで、4回の変動表示にわたって先読予告演出の実行を規制する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が起動したことにもとづいて、CPU103が始動入賞判定処理(図5参照)を実行しないことで、4回の変動表示にわたって先読予告演出の実行を規制するようにしてもよい。
また、本実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動したか設定変更状態で起動したかにかかわらず、遊技が可能となったことにもとづいて、遊技進行に関わる設定として、4回の変動表示にわたって先読予告演出の実行を規制する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動したか設定変更状態で起動したかにかかわらず、遊技が可能となったことにもとづいて、遊技進行に関わる設定として、スピーカ8L,8Rから出力される音の音量、遊技効果ランプ9の光量、RTCに応じた演出の設定等を工場出荷時の状態としてもよい。
以上、本実施の形態の特徴部122SGにおけるパチンコ遊技機1においては、図8-2(H)に示すように、演出制御用CPU120は、第1示唆演出としてのスーパーリーチAやスーパーリーチBのリーチ演出と、第2示唆演出としてのスーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出と、を実行可能であるとともに、スーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出を実行する際には、該スーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出の開始時から該スーパーリーチCやスーパーリーチDのリーチ演出に対応したタイトル31AK007を報知するので、リーチ演出に応じたタイトル31AK007の報知を実行することができ、演出効果を向上できる。
また、本実施の形態には、以下に示す発明122SGも含まれている。つまり、従来、パチンコ遊技機として、例えば、特開2016-42880号公報に記載されているものや、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2016-42880号公報や特開2010-200902号公報に記載されている遊技機にあっては、遊技機に電源を投入して起動させるとき(遊技機に電力供給が開始されたとき)に、主基板(遊技制御基板)がバックアップされている記憶にもとづいて遊技機を復旧するために該主基板から演出制御基板(演出制御手段)に対して出力されるコマンド(制御情報)と、主基板がバックアップされている記憶にかかわらず該バックアップされている記憶をクリアするために該主基板から演出制御基板に対して出力されるコマンドと、遊技機の設定値を変更可能な状態とするために該主基板から演出制御基板に対して出力されるコマンドと、が同一であると、遊技機に電源を投入して起動させる際に、演出制御基板が該起動状態に応じた適切な処理を実行できないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する発明122SGの手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定操作されることにより複数の設定値(例えば、1~3の設定値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図9-14に示す設定変更処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御可能であって、前記設定手段にて設定された設定値にもとづいて前記有利状態への制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分)と、
遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記遊技制御手段から出力される制御情報(例えば、図9-3に示す演出制御コマンド)に基づいて演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が図9-17に示すRAMクリア報知処理、設定値変更中報知処理、設定値確認中報知処理等を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときの起動状態として、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容にもとづいて復旧する第1起動状態(例えば、ホットスタート)と、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容に関わらずに該記憶内容を消去して復旧する第2起動状態(例えば、コールドスタート)と、前記設定手段による設定を可能とする第3起動状態(例えば、設定変更状態)のいずれかとなり、該起動状態に対応した異なる制御情報を前記演出制御手段に出力する(例えば、図9-11、図9-14に示すように、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合は、CPU103が演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを送信し、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、CPU103が演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、CPU103が演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、演出制御手段が、電力供給が開始されたときに遊技制御手段の起動状態に応じた適切な処理を実行することができる。
更には、発明122SGの手段2として、
前記演出制御手段が用いる情報を記憶可能な演出制御用記憶手段(例えば、RAM122)を備え、
前記制御情報が対応する起動状態が前記第2起動状態である場合と前記第3起動状態である場合とで、前記演出制御用記憶手段に記憶されている情報のうち、消去する情報が異なる(例えば、図9-18に示すように、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定確認状態、設定変更状態のいずれで起動するかに応じてRAM102からクリアされる情報が異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態に応じた適切な消去を行うことができる。
更には、発明122SGの手段3として、
前記遊技制御手段は、前記第3起動状態の終了を指定する制御情報(例えば、設定値変更終了通知コマンド)を出力可能であって、
前記演出制御手段は、前記第3起動状態の終了を指定する制御情報が出力されたことにもとづいて、前記第3起動状態の終了に応じた特別制御を行う(たとえば、図9-20に示すように、設定値変更終了通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像(例えば、設定値の変更が終了した旨のメッセージ画像)の表示を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別制御によって、設定値を設定可能な第3起動状態が終了したことを認識することができる。
更には、発明122SGの手段4として、
前記演出制御手段は、前記第1起動状態または前記第2起動状態に対応する制御情報が出力されたときには、該出力に応じて特定制御を行う(たとえば、図9-20に示すように、ホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特定制御によって、設定値を設定不能な起動状態であることを認識することができる。
更には、発明122SGの手段5として、
前記演出制御手段は、前記制御情報が対応する起動状態に応じて異なる制御を行う(たとえば、図9-20に示すように、ホットスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行する部分と、コールドスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行する部分と、設定値変更終了通知コマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用CPU120が起動報知処理において遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像を実行する部分。また、図9-19に示すように、ホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信したことにもとづいて、初期図柄として飾り図柄を「1」、「2」、「3」の組み合わせで表示したり、設定値変更終了通知コマンドを受信したことにもとづいて、初期図柄として飾り図柄を「4」、「5」、「6」の組み合わせで表示する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、いずれの起動状態であるかを容易に認識することができる。
更には、発明122SGの手段6として、
前記遊技制御手段は、前記第3起動状態において設定値が変更された場合には、前記バックアップ記憶手段に記憶されているバックアップ情報を、特定情報を除いて消去する(例えば、変形例122SG-1として図9-23に示すように、設定値が変更されたことにもとづいてRAMクリア処理を実行し、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値のデータを除くアドレスF001以降のデータをクリアする部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値の変更に応じた、適切なバックアップ情報の消去を実行することができる。
更には、発明122SGの手段7として、
前記遊技制御手段が遊技の進行を制御するために用いる遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RAM102)を備え、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去するタイミングは、前記第1起動状態と前記第2起動状態とで異なる(例えば、変形例122SG-4に示すように、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信する前のタイミングでRAMクリア処理を実行し、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信した後のタイミングでRAMクリア処理を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態に応じた適切なタイミングで遊技情報の消去を実行することができる。
また、本実施の形態には、以下に示す発明123SGも含まれている。つまり、従来、パチンコ遊技機として、例えば、特開2016-42880号公報に記載されているものや、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2016-42880号公報や特開2010-200902号公報に記載されている遊技機にあっては、遊技機に電源を投入して起動させるとき(遊技機に電力供給が開始されたとき)に、主基板がバックアップされている記憶にかかわらず該バックアップされている記憶をクリアする場合(一般起動状態)と、遊技機の設定値を変更可能な状態とする場合(設定起動状態)と、で報知態様が同一であると、遊技機がこれら一般起動状態と設定起動状態とのどちらであるか特定できず、遊技機の不正な設定変更等の発見が困難であるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する発明123SGの手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定操作されることにより複数の設定値(例えば、1~3の設定値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図9-14に示す設定変更処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御可能であって、前記設定手段にて設定された設定値にもとづいて前記有利状態への制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分)と、
遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102やRAM122)と、
遊技機への電力供給が開始されたときの前記遊技制御手段の起動状態を報知可能な起動報知手段(例えば、演出制御用CPU120が図9-17に示す起動報知処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記起動状態として、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容をクリアして起動する一般起動状態(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した状態)と、前記設定手段による設定を有効とする設定起動状態(例えば、設定変更状態)とを有し、
前記起動報知手段は、前記一般起動状態と前記設定起動状態とで、異なる態様にて前記報知を行う(例えば、図9-20示すように、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合には、遊技効果ランプの発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、遊技効果ランプの発光とスピーカ8L,8Rからの音出力、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態が、一般起動状態であるのか設定起動状態であるのかを容易に特定できるので、設定による不正を容易に発見できる。
更には、発明123SGの手段2として、
前記起動報知手段は、優先度に応じて各種の報知を実行可能であって、
前記設定起動状態の報知の優先度は、前記一般起動状態の報知の優先度よりも高い(例えば、変形例122SG-5に示すように、優先度の高い設定値変更中報知の実行中は、優先度の低いRAMクリア報知を実行しないようにする部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定起動状態の報知が優先されるので、設定による不正を発見できなくなってしまうことを防ぐことができる。
更には、発明123SGの手段3として、
前記起動報知手段は、前記設定起動状態と前記一般起動状態とを、異なる報知期間にて報知する(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合の報知期間が60秒、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合の報知期間が40秒である部分
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動状態に応じた期間において適切な報知を実行できる。
更には、発明123SGの手段4として、
前記起動報知手段は、
第1報知手段(例えば、画像表示装置5)と、該第1報知手段とは異なる第2報知手段(例えば、遊技効果ランプ9やスピーカ8L,8R)とを有し、
前記設定起動状態については前記第1報知手段により報知し(例えば、図9-20に示すように、画像表示装置5にメッセージ画像を表示する部分)、
前記一般起動状態については前記第2報知手段により報知する(例えば、図9-20に示すように、遊技効果ランプ9の発光やスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する部分
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、起動報知が、異なる報知手段にて実行されるので、いずれの起動状態であるのかを認識し易くできる。
更には、発明123SGの手段5として、
前記遊技制御手段は、前記設定起動状態となった後の遊技可能状態と、前記一般起動状態となった後の遊技可能状態とで、遊技進行に関わる設定として共通の設定による遊技制御(例えば、パチンコ遊技機1が起動してからCPU103が始動入賞判定処理を実行しないことによって、4回の変動表示までは先読予告演出の実行を規制する部分)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、異なる設定による遊技制御が実行されることにより、設定変更されたことを認識されてしまう等の不都合の発生を防ぐことができる。
また、本実施の形態には、以下に示す発明124SGも含まれている。つまり、従来、遊技機として、例えば、特開2016-137351号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2016-137351号公報に記載されている遊技機にあっては、設定値の変更により遊技情報が意図せず消去されてしまうと、遊技機が設置されている店舗や遊技者に不利益を与えてしまう虞がある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する発明124SGの手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定操作されることにより複数の設定値(例えば、1~3の設定値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図9-14に示す設定変更処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御可能であって、前記設定手段にて設定された設定値にもとづいて前記有利状態への制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分)と、
遊技の進行を制御するために前記遊技制御手段が用いる遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が消去されることを事前に報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120が変形例122SG-1における設定値変更確認報知処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記設定手段によって新たに設定値が設定されたときに、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去し(例えば、CPU103が変形例122SG-1に示すRAMクリア処理を実行する部分)、
前記所定操作は、設定変更開始操作(例えば、クリアスイッチをONとする操作)と設定変更操作(例えば、設定切替スイッチ122SG052をONとする操作)と設定変更完了操作(例えば、錠スイッチ122SG051をOFFとする操作)とを含み、
前記設定手段は、前記設定変更開始操作がされることで記設定変更操作が可能となり(例えば、変形例122SG-1として図9-23に示すように、CPU103が、クリアスイッチがONであると判定(122SGSa054a;Y)した後に122SGSa054d~122SGSa056の処理を実行可能となる部分)、該可能となった前記設定変更操作の後に前記設定変更完了操作がされることにより、前記設定変更操作によって変更された設定値の設定を行い(例えば、変形例122SG-1として図9-23に示すように、CPU103が、錠スイッチがOFFであると判定(122SGSa057;N)した後に122SGSa058の処理を実行する部分)、
前記報知手段は、前記設定変更開始操作がされたときに、前記報知を実行する(例えば、変形例122SG-1として図9-24に示すように、演出制御用CPU120が第1設定値変更開始通知コマンドを受信したと判定(122SGS410;Y)したことにもとづいて設定値変更確認報知処理を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値の変更によって、遊技情報が意図せずに消去されてしまうことを防ぐことができる。
更には、発明124SGの手段2として、
前記遊技制御手段は、前記設定変更開始操作がされた後に、前記設定変更操作がされることなく該設定変更完了操作がされた場合には、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を消去しない(例えば、変形例122SG-1として図9-23に示すように、CPU103が設定切替スイッチの操作が無しであると判定(122SGSa054d;N)した後に、更に錠スイッチ122SG051がOFFであると判定した場合には、RAM102のアドレスF000とアドレスF001に同一の設定値が格納されていることにもとづいて(122SGSa057c;Y)、RAMクリア処理(122SGSa060)を実行せずに設定値変更処理を終了する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値が変更されないにもかかわらず、遊技情報が消去されてしまうことによって遊技者に不利益が生じてしまうことを防ぐことができる。
更には、発明124SGの手段3として、
前記報知手段は、前記設定変更完了操作がされることなく前記所定操作が終了された場合に、遊技情報が前記遊技制御手段によって消去されないことを報知可能である(例えば、変形例122SG-1として図9-25に示すように、演出制御用CPU120が設定値変更確認報知処理を実行することによって画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1が表示される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、操作者が、遊技情報が消去されないようにするための操作方法を認識することができるので、遊技情報が意図せずに消去されてしまうことを、より一層防ぐことができる。
更には、発明124SGの手段4として、
前記遊技制御手段は、遊技機への電力供給が開始されたときに、消去条件が成立しており、且つ、所定の確認操作がされた場合に、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去し(例えば、図9-11に示すように、CPU103が遊技制御メイン処理においてクリアスイッチがONであると判定(122SGSa003;Y)した後にRAMクリア処理(122SGSa017)を実行する部分)、
前記報知手段は、前記消去条件が成立している場合にも前記報知を行う(例えば、変形例122SG-2として図9-26に示すように、画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M2が表示される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技情報が意図せずに消去されてしまうことを防ぐことができる。
更には、発明124SGの手段5として、
前記遊技制御手段から出力される制御情報に基づいて演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
前記演出制御手段が用いる情報を記憶可能な演出制御用記憶手段(例えば、RAM122)と、
前記演出制御用記憶手段における消去を実行するか否かを選択可能な選択手段(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B)と、
を備え、
遊技機への電力供給が開始されたときに消去条件が成立しており、且つ前記選択手段によって前記演出制御用記憶手段における消去を実行しないことが選択されている場合には、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去し(例えば、変形例122SG-3に示すように、RAM102のみをクリアする部分)、遊技機への電力供給が開始されたときに消去条件が成立しており、且つ前記選択手段によって前記演出制御用記憶手段における消去を実行することが選択されている場合には、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の少なくとも一部を消去するとともに、前記演出制御用記憶手段に記憶されている情報の少なくとも一部を消去する(例えば、変形例122SG-3に示すように、RAM102とRAM122との両方をクリアする部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、消去条件が成立している場合に、遊技情報記憶手段における消去とともに、演出制御用記憶手段の消去を実行するか否かを選択することができる。
以上、本発明の実施の形態における特徴部122SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部122SGでは、図9-11に示すように、パチンコ遊技機1の起動時にクリアスイッチがONである場合は、RAMクリア処理(122SGSa017)を実行した後、錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa018;Y)に設定変更処理(122SGSa020)を実行し、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の起動時にクリアスイッチがONである場合は、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを先に判定し、錠スイッチ122SG051がONである場合は、設定変更処理においてパチンコ遊技機1に新たな設定値を設定したことにもとづいてRAMクリア処理を実行してもよい。
尚、このように、設定変更処理においてパチンコ遊技機1に新たな設定値を設定したことにもとづいてRAMクリア処理を実行する場合は、変形例122SG-1として図9-23に示すように、設定変更処理においてCPU103は、先ず、該CPU103が設定変更処理を実行開始したことを示す第1設定値変更回通知コマンドを演出制御基板12に対して送信する(122SGSa051)。次に、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値を特定するとともに(122SGSa052)、該特定した設定値を表示モニタ122SG029に表示する。
そして、CPU103は、クリアスイッチがONであるか否かを判定し(122SGSa054a)、クリアスイッチがOFFである場合(122SGSa054a;N)は、更に錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa054b)。錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa054b;Y)は、122SGSa054aと122SGSa054bの処理を繰り返し実行し、クリアスイッチがONまたは錠スイッチ122SG051がOFFとなるまで待機する。尚、錠スイッチ122SG051がOFFである場合は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
また、クリアスイッチがONである場合(122SGSa054a;Y)、CPU103は、設定切替スイッチ122SG052の操作によってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となったことを示す第2設定値変更開始通知コマンドを演出制御基板12に対して送信し(122SGSa054c)、設定切替スイッチ122SG052の操作が有りか否かを判定する(122SGSa054d)。
設定切替スイッチ122SG052の操作が有る場合(122SGSa054d;Y)は、RAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(122SGSa055)。具体的には、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する。尚、表示モニタ122SG029に表示されている設定値が「3」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ122SG029に表示し(122SGSa056)、錠スイッチ122SG051がONであるか否かを判定する(122SGSa057)。尚、122SGSa054において設定切替スイッチの操作が無い場合(122SGSa054;N)は、122SGSa055と122SGSa056の処理を実行せずに122SGSa057の処理を実行する。
錠スイッチ122SG051がONである場合(122SGSa057;Y)、CPU103は、122SGSa054d~122SGSa056の処理を繰り返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ122SG029に表示する処理を実行する。
また、122SGSa057において錠スイッチがOFFである場合(122SGSa057;N)、CPU103は、RAM102のアドレス001に設定値(仮の設定値)が格納されているか否かを判定する(122SGSa057a)。RAM102のアドレス001に設定値(仮の設定値)が格納されていない、つまり、設定切替スイッチ122SG052が操作されること無く錠スイッチ122SG051がOFFとなった場合は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
一方で、RAM102のアドレス001に設定値(仮の設定値)が格納されている場合(122SGSa057a;Y)は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値とアドレスF001に格納されている設定値とを比較し(122SGSa057b)、RAM102におけるアドレスF000とアドレスF001に同一の設定値が格納されているか否かを判定する(122SGSa057c)。RAM102におけるアドレスF000とアドレスF001に同一の設定値が格納されている場合(122SGSa057c;Y)、つまり、パチンコ遊技機1の設定値が変更されなかった場合は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
また、RAM102におけるアドレスF000とアドレスF001に異なる設定値が格納されている場合(122SGSa057c;N)、つまり、パチンコ遊技機1の設定値が変更された場合は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている設定値をアドレスF000に格納する、つまり、アドレスF001に格納されている設定値をパチンコ遊技機1の本設定値として記憶する(122SGSa058)。
そして、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値(新たに設定されたパチンコ遊技機1の設定値)に応じた設定値指定コマンドを演出制御基板12に対して送信し(122SGSa059)、RAMクリア処理を実行する(122SGSa060)。尚、RAMクリア処理(122SGSa060)は、図9-13にて説明したRAMクリア処理と同一の処理を実行し、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値を除くデータ(アドレスF001以降に格納されているデータ)をクリアする。RAMクリア処理(122SGSa060)の実行後は、設定値変更終了通知コマンドを演出制御基板12に対して送信して設定変更処理を終了する(122SGS061)。
図9-24は、変形例122SG-1における演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。変形例122SG-1における演出制御メイン処理では、演出制御用CPU120は、図9-24に示すように、コールドスタート通知コマンドの受信が無いと判定した場合(122SGS407;N)、第1設定値変更開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS410a)。第1設定値変更開始通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410a;N)は、122SGS414(図9-17参照)に進み、第1設定値変更開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410a;Y)は、設定値変更確認報知処理を実行し(122SGS410b)、画像表示装置5に設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示を、メッセージ画像122SG005M1(図9-25(A)参照)として表示する。
そして、演出制御用CPU120は、第2設定値変更開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS410c)。第2設定値変更開始通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410C;N)は、更に設定値変更終了通知コマンドの受信が有るか否かを判定し(122SGS410d)する。設定値変更終了通知コマンドの受信が無い場合(122SGS410d;N)は、122SGS410b~122SGS410dの処理を繰り返実行し、第1設定値変更開始通知コマンドまたは設定値変更終了通知コマンドの受信まで待機する。また、設定値変更終了通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410d;Y)は、122SGS414(図9-17参照)に進む。
また、第2設定値変更開始通知コマンドの受信が有る場合(122SGS410c;Y)、演出制御用CPU120は、設定値の変更操作中であることを報知するための設定値変更中報知処理を実行し(122SGS411)、設定値変更終了通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS411a)。設定値変更終了通知コマンドの受信が無い場合(122SGS411a;N)は、122SG411と122SGS411aの処理を繰り返し実行して設定値変更終了通知コマンドを受信するまで待機する。そして、設定値変更終了通知コマンドの受信が有る場合(122SGS411a;Y)は、設定値指定コマンドの受信が有るか否かを判定する(122SGS411b)。設定値指定コマンドの受信が無い場合(122SGS411b;N)は、122SGS414(図9-17参照)に進み、設定値指定コマンドの受信が有る場合(122SGS411b;Y)は、受信した設定値指定コマンドからパチンコ遊技機1に新たに設定された設定値(RAM102のアドレスF000に格納された設定値)を特定し、該特定した設定値を設定値情報(設定値に応じた「1」~「3」の値)としてRAM122に更新記憶する(122SG413)。そして、122SGS408(図9-17参照)に進む。
以上のようにCPU103が設定変更処理を実行し、演出制御用CPU120が演出制御メイン処理を実行することで、遊技場の店員等がクリアスイッチと錠スイッチ122SG051とをONにした状態でパチンコ遊技機1を起動すると、図9-25(A)に示すように、画像表示装置5において、設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示がメッセージ画像122SG005M1として表示される。
このように画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1が表示されている状態で遊技場の店員等が錠スイッチ122SG051をOFFとした場合は、図9-25(B)に示すように、パチンコ遊技機1の設定値が変更されること無く、また、RAM102がクリアされること無く、画像表示装置5に初期図柄として飾り図柄が「1」、「2」、「3」の組み合わせで表示される。一方で、画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1が表示されている状態で遊技場の店員等が再度クリアスイッチをONとした場合は、図9-25(C)に示すように、パチンコ遊技機1が設定変更状態となり、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等によって設定値の変更操作中であることが報知される。
そして、該設定変更状態において遊技場の店員等が新たな設定値を設定せずに錠スイッチ122SG051をOFFとした場合や、遊技場の店員等が新たな設定値として元の設定値と同一の設定値を設定して錠スイッチ122SG051をOFFとした場合は、図9-25(D)に示すように、パチンコ遊技機1の設定値が変更されること無く、また、RAM102がクリアされること無く、画像表示装置5に初期図柄として飾り図柄が「1」、「2」、「3」の組み合わせで表示される。更に、設定変更状態において遊技場の店員等が新たな設定値を設定(設定値を変更)して錠スイッチ122SG051をOFFとした場合は、図9-25(E)に示すように、設定値が変更されたことにもとづいてRAM102がクリアされ、画像表示装置5に初期図柄として飾り図柄が「4」、「5」、「6」の組み合わせで表示される。
また、前記変形例122SG-1では、遊技場の店員等がクリアスイッチと錠スイッチ122SG051とをONとした状態でパチンコ遊技機1を起動することで、画像表示装置5に設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示が、メッセージ画像122SG005M1として表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例122SG-2として図9-26に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチをONとした状態でパチンコ遊技機1を起動することで、画像表示装置5にパチンコ遊技機1をコールドスタートで起動することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動しない場合はパチンコ遊技機1の再起動を行う指示を、メッセージ画像122SG005M2として表示してもよい。
このようにすることで、例えば、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1をホットスタートで起動させようとして誤ってクリアスイッチをONとしてしまった場合等に、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動されてしまいRAM102に記憶されている遊技情報が意図せずクリアされてしまうことを防ぐことができる。
また、前記変形例122SG-1及び前記変形例122SG-2では、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合やコールドスタートで起動した場合に、画像表示装置5にメッセージ画像122SG005M1やメッセージ画像122SG005M2を表示することによってRAM102をクリアするか否かの確認を行う形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5にメッセージ画像することによってRAM102をクリアするか否かの確認を行うのは、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合とコールドスタートで起動とのいずれか一方のみでもよいし、両方であってもよい。
また、前記変形例122SG-1では、遊技場の店員等がクリアスイッチと錠スイッチ122SG051とをONとした状態でパチンコ遊技機1を起動することで、画像表示装置5に設定値を変更することでRAM102に記憶されている遊技情報等がクリアされる旨や、設定値を変更しない場合は錠スイッチ122SG051をOFFとする指示が、メッセージ画像122SG005M1として表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例122SG-3として図9-27に示すように、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動したことや設定値が変更されたことにもとづいてRAM102がクリアされた場合は、画像表示装置5に設定値が変更された旨やRAM102がクリアされた旨と、これら設定値が変更されたことやRAM102がクリアされたことに応じてRAM122をクリアするか否の選択肢と、を含むメッセージ画像122SG005M3を表示するとともに、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作によってRAM122をクリアするか否の選択を受け付けるようにしてもよい。
尚、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作によってRAM122のクリアを選択した場合は、演出制御用CPU120がRAMクリア処理を実行することによってRAM122における設定値情報を除く他の情報をクリアし(結果的にRAM102とRAM122の両方をクリアし)、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作によってRAM122のクリアを選択しなかった場合は、RAM122をクリアしない(結果的にRAM102のみをクリアする)。
また、前記実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合と設定変更状態で起動する場合とで、同一タイミング(演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドや設定値変更開始通知コマンドを送信する前のタイミング)でRAMクリア処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例122SG-4として、例えば、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合は、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを送信する前のタイミングでRAMクリア処理を実行し、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信した後のタイミング(より具体的には演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信した後、つまり、設定値の変更を終了した後)でRAMクリア処理を実行する等、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合と設定変更状態で起動する場合とで、RAM102をクリアするタイミングが異なっていてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGでは、図9-17に示すように、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動した場合と設定変更状態で起動した場合とで、必ずRAM102やRAM122がクリアされたことを報知(RAMクリア報知を実行)するためにRAMクリア報知処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例122SG-5として、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動してパチンコ遊技機1の設定値を変更中であることを報知する(設定値変更中報知を実行する)場合には、RAMクリア報知を実行しない等、各報知に優先度を設定し、優先度の高い報知(例えば、設定値変更中報知)が実行されている場合は、優先度の低い報知(例えば、RAMクリア報知)を実行しないようにしてもよい。
このように各報知に優先度を設ける場合は、優先度の高い報知の実行後に優先度の低い報知を実行してもよい。尚、この場合は、優先度の低い報知を優先度の高い報知が実行されなかった場合よりも短い期間で実行することにより、報知を実行する期間が長尺となってしまうことを防ぐようにしてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGでは、パチンコ遊技機1の起動時に可動体32に対する設定をなんら実行していないが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の起動時は、前述したRAMクリア報知、設定値変更中報知、設定値確認中報知、各種起動報知と並行して可動体32が正常に動作するか否かの確認動作を実行するようにしてもよい。尚、パチンコ遊技機1をホットスタートやコールドスタートで起動する場合は、60秒間の起動報知が実行されるので、該起動報知中に可動体32の確認動作を実行することができる。また、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、40秒間の起動報知に加えて設定値の変更が行われるので、これら設定値の変更中と40秒間の起動報知中に可動体32の確認動作を実行することができる。
尚、可動体32の確認動作は、パチンコ遊技機1の起動態様にかかわらず、パチンコ遊技機1に電源が投入された時点から実行してもよいし、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更開始通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認開始通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド等を演出制御用CPU120(演出制御基板12)が受信した時点から実行してもよい。更に、演出制御用CPU120が設定値変更開始通知コマンドを受信した時点から可動体32の確認動作を実行する場合、つまり、パチンコ遊技機1の設定値の変更中に可動体32の確認動作を実行する場合は、該確認動作のエラーが発生しても設定値変更中報知の実行を優先し、確認動作のエラー報知を実行しないようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定することで、そのまま新たな設定値が遊技に反映される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更状態でパチンコ遊技機1に新たな設定値を設定した場合は、一旦パチンコ遊技機1を再起動(パチンコ遊技機1をホットスタートで起動)させることによって新たな設定値が遊技に反映されるようにしてもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1を再起動させることによって新たな設定値が遊技に反映される場合は、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動した場合には、可動体32の確認動作として、可動体32を原点位置から演出位置に向けて僅かに移動させた後、再び可動体32を原点位置に移動させる等の比較的短い期間で実行可能な確認動作を実行し、パチンコ遊技機1を再起動した場合には、可動体32の確認動作として、可動体32を原点位置から演出位置に移動させた後、再び可動体32を原点位置に移動させる等の比較的長い期間を要する確認動作を実行してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1を起動した際の可動体32の確認動作に要する期間を短縮することができる。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、RAM102からクリアされない特定情報として、アドレスF000に格納されている設定値を開示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102からクリアされない特定情報としては、RTCの設定や、エラー履歴等を含めてもよい。
更に、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、RAM102にクリアされない特定情報としての設定値と、クリアされる情報としての仮設定値、遊技情報等を記憶する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100上に2つのRAMを設け、一方のRAMに設定値等のクリアされない特定情報を記憶し、他方のRAMに仮設定値、遊技情報等のクリアされる情報を記憶してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて他方側のRAM(仮設定値、遊技情報等が記憶されているRAM)をクリアするか否かを異ならせることができる。更に、RAM102内にクリアされない特定情報を記憶するための領域とクリアされる情報を記憶するための領域とを設けるようにしてもよい。
また、上記したように遊技制御用マイクロコンピュータ100上に2つのRAMを設ける場合は、設定値等のクリアされない特定情報を記憶するRAMをバックアップ電池が接続された接続したSRAM(Static Randam Access Memory)とする一方で、仮設定値や遊技情報等が記憶されているRAMをFeRAM(Ferroelectric Randam Access Memory)とすることによって、設定値等の他のデータよりも重要度の高いデータを確実にクリアせずに記憶しておくことができるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、クリアスイッチが電源基板に搭載されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、クリアスイッチは、主基板11に搭載してもよい。このようにすることで、既存の電源基板に対して新たにクリアスイッチを取り付ける必要が無くなるので、パチンコ遊技機1の製造コストを抑えることができる。
また、前記実施の形態に特徴部122SGにおいては、主基板11に設定値を表示するための表示モニタ122SG029を搭載する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、主基板11における設定切替スイッチ122SG052の近傍位置に表示モニタ122SG029を設け、設定値の変更操作を実行し易いようにしてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいては、主基板11に設定値を表示するための表示モニタ122SG029を搭載する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1において役物比率や連続役物比率等を算出可能とする場合は、これら算出した役物比率や連続役物比率を表示モニタ122SG029にて表示可能としてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいては、主基板11に表示モニタ122SG029と設定切替スイッチ122SG052とを設けることによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、払出制御基板に搭載されているモニタ(7セグモニタ)やリセットボタン等を利用してパチンコ遊技機1の設定値を変更可能としてもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいては、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合、CPU103が演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図9-11に示すように、パチンコ遊技機1を設定変更状態で起動する場合は、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動する場合と同じくRAMクリア処理(122SGSa017)を実行するので、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドとコールドスタート通知コマンドとの両方を送信してもよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいて、設定値1を最も遊技者にとって有利な設定値とし、設定値3を最も遊技者にとって不利な設定値とする(設定値1を最も遊技場にとって不利な設定値とし、設定値3を最も遊技場にとって有利な設定値とする)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値1を最も遊技者にとって不利な設定値とし、設定値3を最も遊技者にとって有利な設定値としてもよい。
特に、特徴部122SGにおいては、RAM102に異常が有る場合(122SGSa041;Y)やバックアップデータが無い場合(122SGSa042;N)については、アドレスF000に「00H」がセットされることで、パチンコ遊技機1は自動的に設定値1が設定された状態、すなわち、パチンコ遊技機1が遊技者にとって最も有利な状態となる。このため、一部の遊技者が、RAM102に異常を引き起こす等した後にCPU103にRAMクリア処理(図9-13(A)参照)を実行させることによって、パチンコ遊技機1に不正に設定値1を設定することが想定される。そこで、前述したように、設定値1を遊技者にとって最も不利な設定値とすることによって、RAM102に異常が有る場合等にCPU103がRAMクリア処理を実行したことにもとづいてパチンコ遊技機1が遊技者にとって有利な状態となることを防ぐことが可能となり、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上させることができる。
また、前記実施の形態の特徴部122SGにおいては、演出制御用CPU120が実行する特別制御と特定制御とで、遊技効果ランプ9の点灯期間、スピーカ8L,8Rから出力される音や出力期間、画像表示装置5に画像が表示されるか否か等が異なる(起動時の報知にまつわる制御が異なる)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特別制御と特定制御とには、前述した起動時の報知にまつわる制御の他、パチンコ遊技機1において遊技が可能な状態となってから画像表示装置5に表示される初期図柄(図9-19参照)や背景画像、キャラクタ等が異なること(パチンコ遊技機1において遊技が可能な状態となってからの演出態様や演出の状態が異なること)等の演出にまつわる制御や、可動体32の確認動作を実行するか否か、該確認動作の態様や実行期間が異なること等の確認動作にまつわる制御を含んでいてもよい。つまり、本発明における特別制御と特定制御とは、演出制御用CPU120が制御する対象、演出制御用CPU120の制御態様、演出制御用CPU120の制御期間等のうち少なくとも一部が異なる制御であればよい。
また、前記実施の形態における特徴部122SGにおいて、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な画像表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該画像表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施の形態の特徴部122SGでは、演出制御用CPU120が設定値変更開始通知コマンドを受信したと判定したことにもとづいて「設定変更中」等のメッセージが画像表示装置5に表示されることにより、設定変更が実行されていることが、演出制御用CPU120によって報知されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの報知を主基板11(CPU103)が実行するようにしてもよく、この場合にあっては、主基板11が外部のホール管理用コンピュータ等の管理装置に対して、設定変更中であることを特定可能な信号を、例えば、情報端子基板から出力することで外部の装置に対して報知するようにしてもよいし、更には、主基板11(CPU103)が、主基板11に接続されている表示器やランプ等の表示や点灯状態を制御することによって、設定変更中であることを外部から認識可能に報知するようにしてもよい。例えば、主基板11に接続されている表示器やランプ等の全てを点灯させてもよい。設定変更中とそれ以外の状態(遊技可能な状態)とを区別するためには、主基板11に接続されている表示器やランプ等を通常の遊技中とは異なる態様により発光させることが好ましい。
また、これら設定変更中である場合だけではなく、設定確認中である場合についても、主基板11(CPU103)が、外部に信号を出力して通知したり、或いは、主基板11に接続されている表示器やランプ等の表示や点灯状態を制御することによって、設定確認中であることを外部から認識可能に報知するようにしてもよい。
このように、主基板11(CPU103)が報知を実行することによって、例えば、画像表示装置5を有しない機種、例えば、ドラム機等のような機種についても、設定変更中であることや設定確認中であることを外部から認識できる。
尚、主基板11(CPU103)が報知を実行する場合においては、設定変更中であることや設定確認中であることを報知するための専用のランプやLED等を設けるようにしてもよいが、これら専用のランプやLED等を設けることによるコスト増を防ぐことを目的として、主基板11(CPU103)に接続されている第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20の表示態様を、通常の遊技中(可変表示中、非可変表示(待機)中、大当り遊技中等)においては表示されない特殊な表示態様、例えば、明滅表示や特殊な表示パターン(特殊な特図)にて点灯表示することによって報知するようにしてもよい。
また、専用のランプやLED等を設ける場合にあって、設定変更中であることや設定確認中であることが、遊技者等に容易に認識されないようにするために、例えば、これらのランプやLED等を、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bや普通図柄表示器20の内部に設けるようにしてもよい。
尚、設定変更中であることと設定確認中であることの双方を報知する場合にあっては、これらの状態を1の報知態様(同一の出力信号)にて報知(外部に通知)してもよいし、これらの各状態を個別の報知態様(異なる出力信号)にて報知(外部に通知)することで、各状態のいずれの状態であるのかを外部から特定できるようにしてもよい。
また、主基板11(CPU103)が設定変更中であることや設定確認中であることを専用のランプやLED等の点灯・点滅によって報知可能である場合には、演出制御基板12における表示制御部123の立ち上がりを待つことなく(画像表示装置5において「設定変更中」等のメッセージの表示が開始されることを待つことなく)即座に専用のランプやLED等の点灯・点滅によって設定変更中であることや設定確認中であることを報知することができる。
(本実施形態の特徴部138SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部138SGについて説明する。尚、本実施の形態の特徴部138SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図は、前述した特徴部31AKと同一であるため省略する。
本特徴部128SGにおいて、主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図10-1(A)は、本実施の形態における特徴部138SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図10-3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図10-1(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図10-1(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図10-1(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図10-2は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図10-2に示すように、本実施の形態の特徴部138SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「13」の範囲の値をとる。
図10-3は、本実施の形態の特徴部138SGにおける変動パターンを示している。本実施の形態の特徴部138SGでは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り(特殊当り)変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態の特徴部138SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図10-3に示すように、本実施の形態の特徴部138SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態の特徴部138SGにおけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部138SGでは、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図10-3に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図10-4は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず、同一数の判定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1においては、確変状態であるか否かにかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部138SGでは1/200)が一定となっている。
図10-5は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図10-5(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図10-5(A)示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」~「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図10-5(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルと、が予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、特殊当り(小当り)の変動パタン(PC1-1)に対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2~4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5~8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2~4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1-2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5~8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1-3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1-4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図10-3に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1-2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1-2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1-3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1-1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
尚、演出制御バッファ設定部には、始動入賞時受信コマンドバッファを構成するデータが記憶されている。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
図10-6は、演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(138SGS351)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(138SGS351;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ138SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(138SGS352)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(138SGS351;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(138SGS353)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(138SGS353;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(138SGS353;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ138SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(138SGS354)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
138SGS352または138SGS354の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(138SGS355)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(138SGS356)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施の形態の特徴部138SGでは、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、小当りに該当する第5変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄がハズレや大当りとは異なる特定の法則にもとづく組み合わせ(例えば、「135」や「246」等の連続した奇数または偶数の組み合わせ等)に決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、ハズレに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄の組合せ(ハズレ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、変動表示結果や変動パターンにもとづいて、当該変動表示においてカウントダウン演出とフリーズ演出との実行の有無を決定する(138SGS358)。本実施の形態の特徴部138SGにおけるカウントダウン演出とは、変動表示が開始されてから画像表示装置5にカウンタの画像138SG005a(図10-11参照)を表示するとともに、該カウンタの画像138SG005a中においてカウントダウンを開始し、該カウントダウンの結果(カウントダウンが完了したか否か)にもとづいてスーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かを報知する演出である。また、本実施の形態の特徴部138SGにおけるフリーズ演出とは、図10-9(A)に示すように、変動開始タイミングから3秒間に亘って飾り図柄の変動表示を一時的に停止することで変動表示結果が大当りとなることを示唆する演出である。
尚、本実施の形態の特徴部138SGにおける画像表示装置5の右上部には、上下幅及び左右幅が飾り図柄よりも短寸である小図柄138SG005sが配置されており、該小図柄138SG005sは、飾り図柄の変動表示と同期して変動表示可能となっている。
138SGS358の処理においては、図10-7(A)に示すように、変動表示結果が大当り且つ変動パターンがノーマルリーチである場合は、カウントダウン演出とフリーズ演出との非実行を95%の割合で決定し、カウントダウン演出の失敗パターンでの実行を5%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行を0%の割合で決定し、フリーズ演出の実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行とフリーズ演出の実行とを0%の割合で決定する。
カウントダウン演出の失敗パターンとは、図10-8(A)に示すように、変動開始タイミングから、タイマ初期値である10秒がカウンタの画像138SG005a中に表示されるとともに該値の減算更新(カウントダウン)が実行され、該カウントダウンが完了せずに終了する(カウントダウン開始から9秒後にカウンタの画像138SG005aの表示態様が失敗態様(図10-12(I)参照)に変化し、カウンタの画像138SG005a中に表示されている値が0とならずに終了する)演出パターンであり、カウントダウン演出の成功パターンとは、図10-8(B)に示すように、変動開始タイミングから、タイマ初期値である10秒がカウンタの画像138SG005a中に表示されるとともに、該値の減算更新(カウントダウン)が実行され、該カウントダウンが完了する(カウンタの画像138SG005a中に表示されている値が0となり該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(図10-12(H)参照)に変化する)演出パターンである。
尚、本実施の形態の特徴部138SGでは、カウントダウン演出(成功パターン)とフリーズ演出の両方の実行が決定される場は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出として変動開始タイミングから3秒間に亘って飾り図柄の変動表示を一時的に停止する。そして、該フリーズ演出の終了タイミング(変動開始から3秒のタイミング)から、カウントダウン演出としてタイマ初期値である10秒から3秒を減算した値(7秒)がカウンタの画像138SG005a中に表示されるとともに、該値の減算更新(カウントダウン)が実行され、該カウントダウンが完了する(カウンタの画像138SG005a中に表示されている値が0となり該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(図10-12(H)参照)に変化する)。
尚、本実施の形態の特徴部138SGでは、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合にカウントダウ演出を開始するタイミングは、フリーズ演出の終了タイミングの直前または直後のタイミング(例えば、フリーズ演出の終了1秒前のタイミングや終了1秒後のタイミング)であってもよい。
更に、本実施の形態の特徴部138SGでは、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、フリーズ演出やカウントダウン演出以外にも変動開始タイミングから実行可能な演出(例えば、可動体32を動作させる演出、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B等の操作部を振動させる演出、導光板を備えているパチンコ遊技機であれば該導光板を発光させる演出等)を設けている場合は、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出とともにこれら演出を重複して実行するようにしてもよい。尚、このように変動開始タイミングから複数の演出を実行可能である場合は、これら演出の超複数によって大当り遊技状態に制御される割合が異なるようにしてもよい。
また、変動表示結果が大当り且つ変動パターンがスーパーリーチである場合は、カウントダウン演出とフリーズ演出との非実行を10%の割合で決定し、カウントダウン演出の失敗パターンでの実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行を25%の割合で決定し、フリーズ演出の実行を50%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行とフリーズ演出の実行とを15%の割合で決定する。
また、図10-7(B)に示すように、変動表示結果がハズレ且つ変動パターンが非リーチである場合は、カウントダウン演出とフリーズ演出との非実行を100%の割合で決定し、カウントダウン演出の失敗パターンでの実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行を0%の割合で決定し、フリーズ演出の実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行とフリーズ演出の実行とを0%の割合で決定する。また、変動表示結果がハズレ且つ変動パターンがノーマルリーチである場合は、カウントダウン演出とフリーズ演出との非実行を75%の割合で決定し、カウントダウン演出の失敗パターンでの実行を25%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行を0%の割合で決定し、フリーズ演出の実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行とフリーズ演出の実行とを0%の割合で決定する。また、変動表示結果がハズレ且つ変動パターンがスーパーリーチである場合は、カウントダウン演出とフリーズ演出との非実行を35%の割合で決定し、カウントダウン演出の失敗パターンでの実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行を40%の割合で決定し、フリーズ演出の実行を20%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行とフリーズ演出の実行とを5%の割合で決定する。
そして、変動表示結果が小当り且つ変動パターンが特殊当り(小当り)である場合は、カウントダウン演出とフリーズ演出との非実行を100%の割合で決定し、カウントダウン演出の失敗パターンでの実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行を0%の割合で決定し、フリーズ演出の実行を0%の割合で決定し、カウントダウン演出の成功パターンでの実行とフリーズ演出の実行とを0%の割合で決定する。
つまり、本実施の形態の特徴部138SGにおいてカウントダウン演出を実行する場合は、変動パターンが非リーチやノーマルリーチ、特殊当り(小当り)であれば必ずカウントダウン演出が失敗パターンにて実行され、変動パターンがスーパーリーチであれば必ずカウントダウン演出が成功パターンにて実行されるようになっている。更に、フリーズ演出とカウントダウン演出との両方の実行が決定される場合は、必ずカウントダウ演出が成功パターンにて実行される一方で、フリーズ演出の非実行且つカウントダウン演出の実行が決定されている場合は、カウントダウ演出が成功パターンにて実行される場合と失敗パターンにて実行される場合がある。つまり、フリーズ演出が実行されてカウントダウン演出が実行される場合は、フリーズ演出が実行されずにカウントダウン演出が実行される場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンに実行されるようになっている。尚、本実施の形態の特徴部138SGでは、フリーズ演出とカウントダウン演出の両方の実行が決定された場合は、必ずカウントダウ演出が成功パターンにて実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、フリーズ演出とカウントダウン演出の両方の実行が決定された場合においてもカウントダウ演出が失敗パターンにて実行される場合を設けてもよい。
また、これらカウントダウン演出とフリーズ演出については、カウントダウン演出を成功パターンにて実行するとともにフリーズ演出を実行する場合が最も変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されており、以降、フリーズ演出を実行する場合、カウントダウン演出を成功パターンにて実行する場合、カウントダウン演出を失敗パターンで実行する場合の順に変動表示結果が大当りとなる割合が低くなるように設定されている(変動表示結果が大当りとなる割合;カウントダウン演出(成功パターン)+フリーズ演出>フリーズ演出>カウントダウン演出(成功パターン)>カウントダウン演出(失敗パターン))。
次いで、演出制御用CPU120は138SGS358の処理においてカウントダウン演出の実行を決定したか否かを判定する(138SGS359)。138SGS358の処理においてカウントダウン演出の非実行を決定した場合(138SGS359;N)は、138SGS361に進み、138SGS358の処理においてカウントダウン演出の実行を決定した場合(138SGS359;Y)は、変動パターンと変動表示結果にもとづいてカウントダウン演出の演出態様(画像表示装置5に表示するカウンタの画像138SG005aの個数と色)を決定する(138SGS360)。
具体的には、図10-7(C)に示すように、変動パターンがスーパーリーチである場合は、変動表示結果が大当りであれば、青色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を10%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を20%の割合で決定し、青色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を30%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を40%の割合で決定する。また、変動表示結果がハズレであれば、青色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を10%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を40%の割合で決定し、青色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を30%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を20%の割合で決定する。
一方で、変動パターンがノーマルリーチである場合は、変動表示結果が大当りであれば、青色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を80%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を15%の割合で決定し、青色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を5%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を0%の割合で決定する。また、変動表示結果がハズレであれば、青色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を95%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの1個の表示を5%の割合で決定し、青色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を0%の割合で決定し、赤色のカウンタの画像138SG005aの2個の表示を0%の割合で決定する。
以上のように、カウントダウン演出として赤色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合は、青色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなるように設定されているとともに、カウントダウン演出としてカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合は、カウンタの画像138SG005aが1個表示される場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなるように設定されている。尚、より正確には、カウントダウン演出においては、赤色のカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合が最も変動表示結果が大当りとなる割合が高く、以降、青色のカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合、赤色のカウンタの画像138SG005aが1個表示される場合、青色のカウンタの画像138SG005aが1個表示される場合の順に変動表示結果が大当りとなる割合が低くなるように設定されている(変動表示結果が大当りとなる割合;赤色のカウンタの画像138SG005aが2個表示>青色のカウンタの画像138SG005aが2個表示>赤色のカウンタの画像138SG005aが1個表示>青色のカウンタの画像138SG005aが1個表示)。
更に、前述したようにノーマルリーチの変動パターンにおいてカウントダウン演出が実行される場合とは、該カウントダウン演出が失敗パターンにて実行される場合であり、スーパーリーチの変動パターンにおいてカウントダウン演出が実行される場合とは、該カウントダウン演出が成功パターンにて実行される場合であるため、青色のカウンタの画像138SG005aが1個表示される場合は、赤色のカウンタの画像138SG005aが1個表示される場合やカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合よりも高い割合でカウントダウン演出が失敗パターンにて実行される、つまり、赤色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合やカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合は、青色のカウンタの画像138SG005aが1個表示される場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行されるように設定されている。
より具体的には、赤色のカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合が最もカウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合が高く、以降、青色のカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合、赤色のカウンタの画像138SG005aが1個表示される場合、青色のカウンタの画像138SG005aが1個表示される場合の順にカウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合が低くなるように設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、図10-7(C)及び図10-7(D)に示すように、赤色のカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合は必ずカウントダウン演出が成功パターンにて実行されるように設定さているが、本発明はこれに限定されるものではなく、赤色のカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合においてもカウントダウン演出が失敗パターンにて実行される場合を設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、赤色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合は、青色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、青色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合は赤色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行されるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、赤色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合は、青色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、青色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合は赤色のカウンタの画像138SG005aが表示される場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、表示されるカウンタの画像138SG005aの色が赤色である場合と青色である場合とでカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウンタの画像138SG005aを3色以上で表示可能とし、これら3色以上のカウンタの画像138SG005aのいずれが表示されるかに応じてカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、カウンタの画像138SG005aが2個表示される場合は、カウンタの画像138SG005aが1個表示される場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウンタの画像138SG005aが1個表示される場合はカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行されるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、カウンタの画像138SG005aが2個表示される場合は、カウンタの画像138SG005aが1個表示される場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウンタの画像138SG005aが1個表示される場合はカウンタの画像138SG005aが2個表示される場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、表示されるカウンタの画像138SG005aが1個である場合と2個ある場合とでカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウンタの画像138SG005aを3個以上表示可能とし、これらカウンタの画像138SG005aが表示される数によってカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、カウンタの画像138SG005aの色や表示される個数に応じてカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合と変動表示結果が大当りとなる割合とが異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウンタの画像138SG005aの色や表示される個数に応じてカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合と変動表示結果が大当りとなる割合とのいずれか一方のみが異なるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SGにおいては、カウンタの画像138SG005aの色や表示される個数に応じてカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合と変動表示結果が大当りとなる割合とが異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウンタの画像138SG005aの色や表示される個数に加えて、或いは替えて、カウンタの画像138SG005aの形状や大きさに応じてカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合と変動表示結果が大当りとなる割合とが異なるようにしてもよい。
138SGS360の処理の実行後、または、カウントダウン演出の実行が決定されていない場合(138SGS359;N)は、変動パターン、フリーズ演出やカウントダウン演出の実行の有無、カウントダウン演出の演出態様に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する(138SGS361)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(138SGS362)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
また、本実施の形態の特徴部138SGでは、可変表示とフリーズ演出とカウントダウン演出とを1のプロセステーブルにもとづいて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変表示とフリーズ演出とカウントダウン演出とについては、それぞれ異なるプロセステーブルにもとづいて個別に実行してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(138SGS363)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施の形態の特徴部138SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(138SGS364)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(138SG365)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値に更新し、可変表示開始設定処理を終了する(138SGS366)。
図10-10は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(S172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を-1する(138SGS401、138SGS402、138SGS403)。また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(138SGS404)。プロセスタイマがタイマアウトした場合(138SGS404;Y)は、プロセスデータの切り替えを行う(138SGS405)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(138SGS406)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更すし、138SGS409に進む(138SGS407)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(138SGS404;N)は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行し、138SGS409に進む(138SGS408)。
138SGS409において演出制御用CPU120は、フリーズ演出の実行期間中であるか否かを判定する(138SGS409)。フリーズ演出の実行期間中である場合(138SGS409;Y)は、飾り図柄と小図柄138SG005sのうち、小図柄138SG005sの変動表示のみ実行して138SGS412に進み(138SGS410)、フリーズ演出の実行期間中ではない場合(138SGS409;N)は、飾り図柄と小図柄138SG005sの変動表示を実行して138SGS412に進む(138SGS411)。
そして、138SGS412において演出制御用CPU120は、カウントダウン演出の実行開始タイミングであるか否かを判定する(138SGS412)。カウントダウン演出の実行開始タイミングである場合(138SGS412;Y)は、更にフリーズ演出の実行が有ったか否かを判定する(138SGS413)。フリーズ演出の実行が有った場合(138SGS413;Y)は、初期値である10秒から3秒減算した値(7秒)からカウントダウンを開始して138SGS416に進み(138SGS414)、フリーズ演出の実行が無かった場合(138SGS413;N)は、初期値である10秒からカウントダウンを開始して138SGS416に進む(138SGS415)。
尚、138SGS412においてカウントダウン演出の実行開始タイミングでないと判定した場合(138SGS412;N)は、138SGS413~138SGS415の処理を実行せずに138SGS416に進む。
138SGS416において演出制御用CPU120は、カウントダウン演出の終了タイミングであるか否かを判定する(138SGS3416)。カウントダウン演出の終了タイミングである場合(138SGS416;Y)は、該カウントダウン演出が成功パターンにて実行されているか否かを判定する(138SGS417)。該カウントダウン演出が成功パターンにて実行されている場合(138SGS417;Y)は、カウンタの画像138SG005aの表示態様を成功態様(図10-12(H)に示すスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様)に変更して138SGS420に進み、該カウントダウン演出が失敗パターンにて実行されている場合(138SGS417;N)は、カウンタの画像138SG005aの表示態様を失敗態様(図10-12(I)に示すスーパーリーチのリーチ演出が実行されないことを報知する表示態様)に変更して138SGS420に進む。
138SGS420において演出制御用CPU120は、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを判定する(138SGS420)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合(138SGS420;Y)は、左中右の飾り図柄や小図柄138SG005sの次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(138SGS421)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像、飾り図柄、小図柄138SG005s等が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットし、138SGS423に進む(138SGS422)。
尚、138SGS420において変動制御タイマがタイマアウトしていない場合(138SGS420;N)は、138SGS421及び138SGS422の処理を実行せずに138SGS423に進む。
138SGS423において演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(138SGS423)。変動時間タイマがタイマアウトしている場合(138SGS423;Y)は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値にセットして可変表示中演出処理を終了する(138SGS425)。また、変動時間タイマがタイマアウトしていない場合(138SGS423;N)は、更に確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(138SGS424)。確定コマンド受信フラグがセットされていない場合(138SGS424;N)は可変表示中演出処理を終了し、確定コマンド受信フラグがセットされている場合(138SGS424;Y)は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値にセットして可変表示中演出処理を終了する(138SGS425)。このため、変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
尚、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1~nのプロセスタイマ設定値の和は飾り 図柄の変動時間に相当する。よって、138SGS404の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
尚、カウントダウン演出の終了後におけるカウンタの画像138SG005aの表示は、スーパーリーチのリーチ演出の開始タイミングや、変動表示の終了タイミング等で終了すればよい。
次に、本実施の形態の特徴部138SGにおけるカウントダウン演出とフリーズ演出の態様について図10-11~図10-13にもとづいて説明する。
先ず、図10-11(A)に示すように、新たな変動表示の開始タイミングにおいてカウントダウン演出の実行のフリーズ演出の非実行が決定された場合は、図10-11(B)~図10-11(E)に示すように、画像表示装置5の上部においてカウンタの画像138SG005aが表示され、変動開始とともに該カウンタの画像138SG005a内においてカウントダウンが開始される。尚、このとき、カウンタの画像138SG005aは、赤色で表示される場合と青色で表示される場合があるとともに、1個表示される場合と2個表示される場合があり、これらカウンタの画像138SG005aの色と個数によってカウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合と変動表示結果が大当りとなる割合が異なるようになっている。
ぞして、図10-12(F)に示すように、変動表示とともにカウントダウンが実行されていき、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が1秒となった場合(カウントダウンが9秒実行された場合)、該カウントダウン演出が成功パターンで実行されていれば、図10-12(G)及び図10-12(H)に示すように、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)後、該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様)に変化する。一方で、該カウントダウン演出が失敗パターンで実行されていれば、図10-12(I)に示すように、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となる(カウントダウンが完了する)ことなくカウンタの画像138SG005aの表示態様が失敗態様(スーパーリーチのリーチ演出の非実行を報知する表示態様)に変化する。
また、図10-13(J)に示すように、新たな変動表示の開始タイミングにおいてフリーズ演出の実行とカウントダウン演出の実行が決定された場合は、図10-13(K)及び図10-13(L)に示すように、フリーズ演出の実行期間中である変動開始のタイミングから3秒間において、飾り図柄の変動表示が一旦停止する。
尚、フリーズ演出として飾り図柄の変動表示が停止されている間は、小図柄138SG005sの変動表示と特別図柄の変動表示は停止することなく実行されるので、遊技者は、これら小図柄138SG005sや特別図柄の変動表示を視認することによって飾り図柄の変動表示が停止されている間も変動表示中であることを認識することができる。
そして、3秒間に亘るフリーズ演出が終了すると、飾り図柄の変動表示が再開されるとともに、カウントダウン演出が開始される。尚、このときのカウントダウン演出としては、カウンタの画像138SG005aにおいて本来の初期値である10秒から、フリーズ演出の実行期間である3秒が減算された値(7秒)からカウントダウンが開始される。
尚、図10-11~図10-13中に図示はしていないが、図10-10の138SGS409~138SGS411の処理に示すように、フリーズ演出の実行とカウントダウン演出の非実行が決定された場合においても、フリーズ演出の実行期間中である変動開始のタイミングから3秒間において、飾り図柄の変動表示が一旦停止する一方で小図柄138SG005sや特別図柄の変動表示は停止すること無く実行される。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、変動表示を開始するタイミングにおいて、当該変動表示を対象として画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出を実行可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例138SG-1として図10-14(A)~図10-14(D)に示すように、未だ実行されていない変動表示を対象として画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを予め表示し、カウントダウン演出の実行を予告してもよい。
この場合は、主基板11や演出制御基板12において、始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを保留記憶として記憶するとともに、保留記憶が発生した時点で該保留記憶にもとづく変動表示結果が大当りとなるか否かを判定可能な判定手段を備える構成とする。そして、演出制御用CPU120は、該判定手段による判定結果にもとづいて、発生した保留記憶をカウントダウン演出の対象とするか否かを決定可能とすればよい。
更に、このような場合は、対象の変動表示を開始するタイミングから当該変動表示を対象として画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出を実行する場合と、前記判定手段の判定によって変動表示を開始する前のタイミングから画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出の実行を予告する場合とで、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合が異なるようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aが表示されるタイミングに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
特に、対象の変動表示を開始する前のタイミングから画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出の実行を予告する場合は、変動表示を開始するタイミングから当該変動表示を対象として画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出を実行する場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行されるようにすることで、画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aが表示されるタイミングに対して遊技者をより一層注目させることができる。
更に、変形例138SG-1においては、図10-14(B)に示すように、変動表示を開始する前のタイミングから画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出の実行を予告する場合、カウンタの画像138SG005a内にて「準備中」等の表示を行うことによってカウントダウン演出の実行を予告していることを分かり易くできる。
また、前記実施の形態の特徴部138SGでは、フリーズ演出の非実行が決定されている場合は、変動表示の開始タイミングからカウントダウン演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウント断演出の実行を決定した場合であっても、変動表示の開始タイミングからカウント断演出を実行しなくともよい。具体的には、変形例138SG-2として図10-15(A)~図10-15(C)に示すように、変動表示の開始時に該変動表示の対象としてカウントダウン演出の実行を決定した場合は、先ず、画像表示装置5の所定箇所(例えば、図10-15(B)に示す画像表示装置5の左上部)に、カウントダウン演出が実行されることを示唆する表示態様(例えば、カウンタの画像138SG005a中に「準備中」等の表示を行う表示態様)にてカウンタの画像138SG005aを表示し、カウントダウン演出の開始タイミングまで待機する。そして、カウントダウン演出の開始タイミングからカウンタの画像138SG005aにおいてカウントダウンを開始する。
尚、このように変動表示の開始タイミングからカウントダウン演出の開始タイミングまでの待機期間としては、複数の期間を決定可能とし、該待機期間の長さに応じて遊技状態が大当り遊技状態に制御される割合や、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合が異なる(例えば、図10-15(C)に示すように、変動表示の開始タイミングからカウントダウン演出の開始タイミングまでの待機期間が長い場合は、変動表示の開始タイミングからカウントダウン演出の開始タイミングまでの待機期間が短い場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行される)ようにしてもよい。このようにすることで、始動入賞が発生したタイミングで画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aがカウントダウン演出の実行を示唆する表示態様にて表示されるか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部138SGにおいては、フリーズ演出の非実行とカウントダウン演出の実行が決定されている場合は、カウントダウン演出としてカウントダウンを10秒間実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、フリーズ演出の非実行とカウントダウン演出の実行が決定されている場合は、カウントダウンの実行期間を複数の期間(例えば、5秒間と10秒間)から選択して実行してもよい。
具体的には、変形例139SG-1として図10-16(A)及び図10-16(B)に示すように、カウントダウン演出の成功パターンでの実行が決定されている場合は、変動表示結果が大当りであればカウントダウンの実行期間を30%の割合で5秒間、70%の割合で10秒間に決定し、変動表示結果がハズレであればカウントダウンの実行期間を80%の割合で5秒間、20%の割合で10秒間に決定する。一方で、カウントダウン演出の失敗パターンでの実行が決定されている場合は、変動表示結果にかかわらずカウントダウンの実行期間を50%の割合で5秒間、50%の割合で10秒間に決定する。
つまり、本変形例139SG-1では、カウントダウンの実行期間が長い場合(カウントダウンの実行期間が10秒に決定された場合)は、カウントダウンの実行期間が短い場合(カウントダウンの実行期間が5秒に決定された場合)よりも大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている。
ここで、前記実施の形態の特徴部138SGにおけるスーパーリーチの変動パターンは、変動開始から15秒が経過した時点で必ずリーチとなる。このため、図10-17(A)及び図10-17(B)に示すように、カウントダウンの実行期間を5秒に決定した場合は、カウントダウンの終了タイミングからリーチとなるタイミングまで10秒の待機期間が発生し、カウントダウンの実行期間を10秒に決定した場合は、カウントダウンの終了タイミングからリーチとなるタイミングまで5秒の待機期間が発生する。
つまり、本変形例139SG-1では、カウントダウンの実行期間を決定することによって、カウントダウンの終了タイミングからリーチとなるタイミングまでの待機期間が短い場合(カウントダウンの実行期間が10秒であることで待機期間が5秒である場合)の方が、カウントダウンの終了タイミングからリーチとなるタイミングまでの待機期間が長い場合(カウントダウンの実行期間が5秒であることで待機期間が10秒である場合)よりも大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高く設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部138SG-1では、カウントダウン演出におけるカウントダウンの実行期間を変動表示結果に応じて複数の期間から異なる割合で決定することで、カウントダウンの終了タイミングからリーチとなるタイミングまでの待機期間を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントダウンの終了タイミングからリーチとなるタイミングまでの待機期間を変動表示結果に応じて複数の期間から異なる割合で決定することで、カウントダウン演出におけるカウントダウンの実行期間を決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部138SG-1では、カウントダウン演出におけるカウントダウンの期間を5秒と10秒とから決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントダウン演出におけるカウントダウンの期間は、3以上の期間から決定してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部138SGにおいては、カウントダウン演出の成功パターンをスーパーリーチのリーチ演出を対象として実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントダウン演出は、変動表示中におけるリーチ演出以外の演出(例えば、スーパーリーチのリーチ演出中に実行されるチャンスアップ演出)を対象として実行してもよい。更に、カウントダウン演出の成功パターンをスーパーリーチのリーチ演出中に実行される演出を対象として実行する場合は、カウントダウン演出の実行後、カウンタの画像138SG005aの画像を一旦スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様に変化させた後、スーパーリーチのリーチ演出の開始後に更に該リーチ演出中の演出の実行を報知する表示態様に変化させてもよい。
具体的には、変形例139SG-2として図10-18(A)~図10-18(E)に示すように、先ず、カウントダウン演出が成功パターンにて実行されると、カウンタの画像138SG005aの表示態様がスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様に変化させる。尚、図10-18(B)~図10-18(D)に示すように、スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様に変化したカウンタの画像138SG005aは、該表示態様がリーチ演出の開始タイミングまで維持される。そして、スーパーリーチのリーチ演出が開始されると、カウンタの画像138SG005aの表示態様がチャンスアップ演出の実行を報知する表示態様に変化し、該リーチ演出中においてチャンスアップ演出が実行される。
また、前記変形例139-2では、カウントダウン演出の成功パターンの対象とする演出を複数設ける形態を例示し、カウンタの画像138SG005aの表示態様が各演出の実行を報知する表示態様に変化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、このようにカウントダウン演出の成功パターンの対象とする演出を複数設けた場合は、変形例139SG-3として図10-19(A)~図10-19(E)に示すように、カウントダウン演出の成功パターン実行後のカウンタの画像138SG005aを一旦シャッター画像138SG005bや可動体32等によって隠蔽し、該隠蔽解除後にカウンタの画像138SG005aの表示態様が変化しているか否かや、いずれの演出に対応した表示態様に変化したかに遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
特に、図10-19(B)~図10-19(E)に示すように、カウンタの画像138SG005aがシャッター画像138SG005bによって隠蔽されたことで、カウンタの画像138SG005aの表示態様がカウントダウンが完了した表示態様から変化しない場合と、カウンタの画像138SG005aの表示態様がスーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出の実行を報知する表示態様に変化した場合とで大当り遊技状態に制御される割合が異なるようにすることで、カウンタの画像138SG005aがシャッター画像138SG005bによって隠蔽されたことによってカウンタの画像138SG005aの表示態様が変化するか否かや、いずれの演出に対応した表示態様に変化したかに遊技者を一層注目させることができる。
また、本変形例139SG-3では、カウントダウン演出の実行期間とスーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出の実行期間が重複しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントダウン演出の実行期間とスーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出の実行期間の少なくとも一部が重複していてもよい。
尚、このようにカウントダウン演出の実行期間とスーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出の実行期間が一部重複している場合は、該重複している期間においてーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出の実行を報知する表示態様となっているカウンタの画像138SG005aをシャッター画像138SG005bによって一旦隠蔽し、該隠蔽解中にカウンタの画像138SG005aを他の大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出の実行を報知する表示態様に変化させてもよい。
このようにすることで、カウントダウンが終了してスーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出が開始された後であっても、カウンタの画像138SG005aがシャッター画像138SG005bによって隠蔽されることや、該隠蔽解中にカウンタの画像138SG005aの表示態様が他の示唆演出の実行を報知する報知態様に変化するか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例139SG-3では、カウントダウン演出の成功パターン実行後のカウンタの画像138SG005aをシャッター画像138SG005bによって隠蔽することによってカウンタの画像138SG005aの視認困難化を実現したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウンタの画像138SG005aの視認困難化は、カウンタの画像138SG005aの大きさを縮小するもの、カウンタの画像138SG005aを移動表示させるもの、カウンタの画像138SG005aの一部のみを隠蔽するもの等、遊技者からの視認が困難となる形態であれば完全に遊技者から視認不能となるものでなくともよい。
また、前記実施の形態の特徴部138SGにおいては、フリーズ演出の実行を決定した場合、フリーズ期間として、変動表示の開始タイミングから3秒間に亘って飾り図柄の変動表示を停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例140SG-1として図10-20(A)~図10-20(D)に示すように、フリーズ期間としての変動表示の開始タイミングから飾り図柄の変動表示を停止する期間を、複数の期間(例えば、1秒間と3秒間)から決定可能としてもよい。
また、このように、フリーズ期間としての変動表示の開始タイミングから飾り図柄の変動表示を停止する期間を1秒間と3秒間とから決定可能とする場合は、該フリーズ期間の長さに応じて遊技状態が大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が異なる(図10-20中ではフリーズ期間が長い(3秒間)の場合の方がフリーズ期間が短い(1秒間)である場合よりも大当り期待度が高い)ようにしてもよい。
尚、このように、フリーズ期間としての変動表示の開始タイミングから飾り図柄の変動表示を停止する期間を、複数の期間から決定可能とする場合は、フリーズ演出の実行とカウントダウン演出の実行の両方を決定した場合には、フリーズ演出の終了タイミングにおいて、初期値(10秒間)からフリーズ期間を減算した値からタイマカウント演出を開始すればよい。
また、前記実施の形態の特徴部138SGでは、カウントダウン演出の実行とフリーズ演出の実行が決定された場合は、図10-13(J)~図10-13(M)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングから画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例140SG-2として図10-21(A)~図10-21(D)に示すように、カウントダウン演出の実行とフリーズ演出の実行が決定された場合は、変動表示の開始タイミングからフリーズ演出を実行するとともに、画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aをカウントダウン演出が実行されることを示唆する表示態様(例えば、カウンタの画像138SG005a中に「準備中」等の表示を行う表示態様)にて表示し、フリーズ演出の終了タイミングからカウンタの画像138SG005aの表示態様を変化させてカウントダウン演出を実行してもよい。このようにすることで、フリーズ演出の実行中は、飾り図柄の変動表示の停止と併せてカウンタの画像138SG005aの表示態様が変化しないので、フリーズ演出とカウントダウン演出の整合を図ることができる。
また、前記実施の形態の特徴部138SGでは、変動表示の開始タイミングから実行可能な演出として、カウントダウン演出とフリーズ演出とを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示の開始タイミングから実行可能としては、フリーズ演出に加えて、可動体32を動作させる演出や、画像表示装置5に特定のキャラクタを表示する演出等を実行可能としてもよい。
尚、本変形例140SG-2では、図10-21(B)~図10-21(D)に示すように、フリーズ演出の実行中はカウンタの画像138SG005aの表示態様を「準備中」が表示されている状態から変化させない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、フリーズ演出の実行中であっても、フリーズ演出の開始から所定の期間が経過したタイミング(例えばフリーズ演出の開始から0.5秒後)からカウンタの画像138SG005aの表示態様を「準備中」が表示されている状態からカウントダウンの初期値が表示される状態に変化させるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部138SGでは、本発明における所定演出として、カウントダウンが完了することによってスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知するカウントダウン演出を実行可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における所定演出としては、例えば、「0」から「100」までのカウントアップを実行し、該カウントアップが完了(カウントアップが「100」に到達)することによってスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知するカウントアップ演出、味方キャラクタが敵キャラクタと戦い、該味方キャラクタが勝利することによってスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知するバトル演出等、カウントダウン演出以外の演出を実行可能としてもよい。つまり、本発明における所定演出は、前記実施の形態の特徴部138SGに示すカウントダウン演出のようなスーパーリーチのリーチ演出が開始されるまでの期間を示唆する演出や、前述したカウントアップ演出のような計数によってスーパーリーチのリーチ演出が開始されるまでの期間を示唆する演出以外の演出も含まれる。
また、前記実施の形態の特徴部138SGでは、カウントダウン演出としてカウンタの画像138SG005aを2個表示する場合は、どちらもスーパーリーチのリーチ演出を対象とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントダウン演出としてカウンタの画像138SG005aを2個表示する場合は、これら2個のカウンタの画像138SG005aにおいて対象とする演出を異ならせてもよい。このように2個のカウンタの画像138SG005aにおいて対象とする演出を異ならせる場合は、どちらか一方のカウントダウンのみが完了する場合を設けることで、どちらのカウンタの画像138SG005aに対応する演出が実行されるかに対して遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
また、前記変形例139SG-1では、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)後、カウンタの画像138SG005aの表示態様をリーチのタイミングまで維持する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記変形例139SG-1では、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)場合は、カウンタの画像138SG005aの表示態様をリーチのタイミングまで待機中であることを示す態様(例えば、「待機中」や「0秒」の表示を点灯させる態様)に変化させてもよい。これにより、待機中であることを示す態様であることがより明確になり、待機中の状態から表示態様が変化するまでの期間に対してより一層遊技者に注目させることができ、興趣を向上できる。
また、前記実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出の開始から該スーパーリーチのリーチ演出に対応したタイトルを表示する形態(図8-1~図8-12の特徴部31AK)、主基板11(CPU103)においてパチンコ遊技機1に複数の設定値のうちのいずれか設定可能であるとともに、該設定した設定値を変換した設定秘匿値をRAM102に記憶し、演出制御基板12(演出制御用CPU120)側において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(朝いち背景演出)を実行可能な形態(図9-1~図9-27の特徴部122SG)、変動開始時にカウントダウン演出やフリーズ演出を実行可能であり、これらカウントダウン演出の演出態様やフリーズ演出を実行するか否かに応じてカウントダウン演出が成功パターンで実行される割合が異なる形態(図10-1~図10-21の特徴部138SG)を開示したが、パチンコ遊技機1には、これら特徴部のうち複数の特徴部を適用してもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に特徴部122SGと特徴部138SGとを適用する場合は、カウントダウン演出の実行割合やフリーズ演出の実行割合、カウントダウン演出が成功パターン(または失敗パターン)にて実行される割合等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なるようにしてもよい。
以上、前記実施の形態の特徴部138SGにおいては、以下に示す発明が含まれている。つまり、従来、の遊技機としては、特開2015-211762号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2015-211762号公報に記載の遊技機にあっては、カウントダウン演出(所定演出)が実行される場合は、必ずカウントダウンが完了する(特定態様となる)ため、カウントダウン演出の経過に遊技者を注目させることができず、カウントダウン演出の興趣を向上できないという問題がある。そのため該問題に着目した場合に、該問題を解決する発明138SGの手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、スーパーリーチのリーチ演出)を実行可能であるとともに、前記表示手段に所定表示(例えば、カウンタの画像138SG005a)を表示し該所定表示の表示態様を特定態様(例えば、図10-18(B)に示すスーパーリーチの報知態様)とする所定演出(例えば、カウントダウン演出)を前記示唆演出の実行に対応して実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記所定表示を用いた所定動作(例えば、カウントダウン)を行って表示態様が前記特定態様となる成功パターン(例えば、図10-12(G)に示すように、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)後、該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様)に変化するパターン)と、前記所定表示を用いた所定動作(例えば、カウントダウン)を行って表示態様が前記特定態様とならない失敗パターン(例えば、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となる(カウントダウンが完了する)ことなくカウンタの画像138SG005aの表示態様が失敗態様(スーパーリーチのリーチ演出の非実行を報知する表示態様)に変化するパターン)とにより前記所定演出を実行可能であって、
前記所定動作を行うときの前記所定表示の表示態様が複数あり(例えば、図10-11に示すように、カウンタの画像138SG005aが青色や赤色で表示される部分)、
前記成功パターンの所定演出が実行される割合は、前記所定表示の前記所定動作を行うときの表示態様によって異なる(例えば、図10-7(C)及び図10-7(D)に示すように、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合は、画像表示装置5に表示されるカウンタの画像138SG005aの色に応じて異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が機さされており、この特徴によれば、所定演出の興趣を向上できる。
更には、発明138SGの手段2の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、スーパーリーチのリーチ演出)を実行可能であるとともに、前記表示手段に表示した所定表示(例えば、カウンタの画像138SG005a)の表示態様を特定態様(例えば、図10-18(B)に示すスーパーリーチの報知態様)とする所定演出(例えば、カウントダウン演出)を前記示唆演出の実行に対応して実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定表示を用いた所定動作(例えば、カウントダウン)によって表示態様が前記特定態様となる成功パターン(例えば、図10-12(G)に示すように、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)後、該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様)に変化するパターン)と、表示態様が前記特定態様とならない失敗パターン(例えば、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となる(カウントダウンが完了する)ことなくカウンタの画像138SG005aの表示態様が失敗態様(スーパーリーチのリーチ演出の非実行を報知する表示態様)に変化するパターン)とにより前記所定演出を実行可能であり、
前記所定演出において前記所定表示を複数表示可能(例えば、図10-11に示すように、カウンタの画像138SG005aが1個または2個表示される部分)であり、
前記成功パターンの所定演出が実行される割合は、前記所定表示の表示数によって異なる(例えば、図10-7(C)及び図10-7(D)に示すように、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合は、画像表示装置5に表示されるカウンタの画像138SG005aの個数に応じて異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定演出の興趣を向上できる。
更には、発明138SGの手段3の遊技機として、
前記有利状態に制御される割合が、前記所定表示の態様、前記所定表示の表示数、またはこれらの組み合わせのいずれかによって異なる(例えば、図10-7(C)及び図10-7(D)に示すように、大当り遊技状態に制御される割合は、画像表示装置5に表示されるカウンタの画像138SG005aの色や個数に応じて異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定表示に対する注目を一層高めることができるとともに、所定演出によっても有利状態に制御される可能性を把握できるようになるので、遊技興趣を向上できる。
更には、発明138SGの手段4の遊技機として、
可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、変形例138SG-1に示すように、主基板11や演出制御基板12において、始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを保留記憶として記憶する部分)と、
前記有利状態に制御することを可変表示毎に決定可能な決定手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-6に示す可変表示開始設定処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶について前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、変形例138SG-1に示す判定手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記決定手段による決定にもとづいて該決定の対象となった対象可変表示の実行中において前記所定表示を表示可能であるとともに(例えば、演出制御用CPU120が図10-6に示す可変表示開始設定処理を実行することでカウントダウン演出の実行を決定可能な部分)、前記判定手段による判定にもとづいて該判定の対象となった保留記憶による対象可変表示が実行される前に前記所定表示を表示可能であり(例えば、変形例138SG-1に示すように、演出制御用CPU120が判定手段の判定結果にもとづいてカウントダウン演出の実行を決定可能な部分)、
前記成功パターンの所定演出が実行される割合は、前記所定表示が対象可変表示の開始前に表示が開始されるときと対象可変表示中に表示が開始されるときとで異なる(例えば、変形例138SG-1に示すように、変動表示を開始するタイミングから当該変動表示を対象としてカウントダウン演出を実行する場合と、前記判定手段の判定によって変動表示を開始する前のタイミングから画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出の実行を予告する場合とで、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合が異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定表示が表示される時期にも注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
更には、発明138SGの手段5の遊技機として、
前記演出実行手段は、前記所定表示を表示してから前記所定動作が開始されるまでの期間が異なる複数の開始態様(例えば、変形例138SG-2として図10-15(A)~図10-15(C)に示すように、変動開始からカウントダウン開始までの期間が長い場合と短い場合)で前記所定演出を実行可能であって、
前記成功パターンの所定演出が実行される割合は、前記所定動作が開始されるまでの期間によって異なる(例えば、変形例138SG-2として図10-15(A)~図10-15(C)に示すように、変動開始からカウントダウン開始までの待機期間が長い場合は、変動開始からカウントダウン開始までの待機期間が短い場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、所定表示が表示されてから所定動作が開始されるまでの期間にも注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、従来、遊技機として、例えば、特開2015-211762号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2015-211762号公報に記載の遊技機にあっては、カウントダウン演出(所定演出)が実行される場合は、必ずカウントダウンが完了した(特定態様となった)後の態様に遊技者を注目させることができず、演出の興趣を向上できないという問題がある。そのため、該問題に着目した場合に、該問題を解決する発明139SGの手段1として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、スーパーリーチのリーチ演出)を実行可能であるとともに、前記表示手段に所定表示(例えば、カウンタの画像138SG005a)を表示し該所定表示を用いた所定動作(例えば、カウントダウン)を行い該所定表示の表示態様を特定態様(例えば、図10-18(B)に示すスーパーリーチの報知態様)とする所定演出(例えば、カウントダウン演出)を前記示唆演出の実行に対応して実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記所定表示の表示態様が前記特定態様となってから前記示唆演出が実行されるまでの期間が異なるように前記所定演出を実行可能であって(例えば、変形例139SG-1として図10-17に示すように、)、
前記有利状態に制御される割合は、前記期間の長さによって異なる(例えば、変形例139SG-1として図10-17に示すように、カウントダウン終了からリーチまでの待機期間に応じて大当り期待度が異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、演出の興趣を向上できる。
更には、発明139SGの手段2の遊技機として、
前記演出実行手段は、
前記示唆演出として、複数種類の示唆演出(例えば、変形例139SG-2として図10-18に示すスーパーリーチのリーチ演出とチャンスアップ演出)を実行可能であって、前記所定演出として、前記所定表示が前記特定態様となった後に、対応する前記示唆演出の種類を報知する報知態様に前記所定表示を変化させる演出を実行可能であり(例えば、変形例139SG-2として図10-18(A)及び図10-18(B)に示すように、カウントダウンが完了した後に、カウンタの画像138SG005aの表示態様をスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様に変化させる部分)、
前記所定演出では、前記所定表示が前記特定態様となった後に、対応する前記示唆演出が開始されるまで該報知態様の所定表示を継続して表示可能である(例えば、図10-18(B)~図10-18(D)に示すように、カウンタの画像138SG005aの表示態様をスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様のままリーチ演出の開始タイミングまで維持する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定表示が特定態様となってから対応する示唆演出が開始されるまでの期間においても所定表示に注目させることができ、演出の興趣を向上できる。
更には、発明139SGの手段3の遊技機として、
前記演出実行手段は、
前記示唆演出として、複数種類の示唆演出(例えば、変形例139SG-2として図10-18に示すスーパーリーチのリーチ演出とチャンスアップ演出)を実行可能であって、前記所定演出として、前記所定表示が前記特定態様となった後に、該所定表示に対応しない種類の前記示唆演出を実行し、対応する種類の前記示唆演出を報知する報知態様に変化させる演出を実行可能である(例えば、変形例139SG-2として図10-18(B)~図10-18(E)に示すように、カウントダウンが完了した後にカウンタの画像138SG005aの表示態様をスーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様に変化させた後、更にカウンタの画像138SG005aの表示態様をチャンスアップ演出の実行を報知する表示態様に変化させる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特定態様となった後においても、所定表示がいずれの種類の示唆演出に対応するかに注目させることができ、演出の興趣を向上できる。
更には、発明139SGの手段4の遊技機として、
前記演出実行手段は、
複数種類の示唆演出のうちのいずれかの示唆演出(例えば、変形例139SG-2として図10-18に示すスーパーリーチのリーチ演出とチャンスアップ演出)の実行期間を含む前記所定演出における一部の期間において前記所定表示の視認を困難化することが可能であり(例えば、変形例139SG-3として図10-19(B)に示すように、シャッター画像138SG005bによってカウンタの画像138SG005aを隠蔽する部分)、
前記所定表示の視認を困難化させた後に、前記所定表示の前記特定態様を継続させる第1パターン(例えば、変形例139SG-3として図10-19(C)に示すように、カウンタの画像138SG005aの表示態様がカウントダウンが完了した表示態様から変化しないパターン)と、前記所定表示を報知態様に変化させる第2パターン(例えば、変形例139SG-3として図10-19(D)及び図10-19(E)に示すように、カウンタの画像138SG005aの表示態様がスーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出の実行を報知する表示態様に変化するパターン)により所定演出を実行可能であり、
前記第1パターンと前記第2パターンとで前記有利状態に制御される割合が異なる(例えば、変形例139SG-3に示すように、カウンタの画像138SG005aの表示態様がカウントダウンが完了した表示態様から変化しない場合と、カウンタの画像138SG005aの表示態様がスーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出の実行を報知する表示態様に変化した場合とで大当り遊技状態に制御される割合が異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定表示がどの種類の示唆演出に対応して報知態様に変化するのかに注目させることができ、演出の興趣を向上できる。
更には、発明139SGの手段5の遊技機として、
前記演出実行手段は、前記所定表示を用いた所定動作(例えば、カウントダウン)によって表示態様が前記特定態様となる成功パターン(例えば、図10-12(G)に示すように、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)後、該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様)に変化するパターン)と、表示態様が前記特定態様とならない失敗パターン(例えば、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となる(カウントダウンが完了する)ことなくカウンタの画像138SG005aの表示態様が失敗態様(スーパーリーチのリーチ演出の非実行を報知する表示態様)に変化するパターン)とにより前記所定演出を実行可能であって、
前記所定表示の所定動作を行うときの表示態様が複数あり(例えば、図10-11に示すように、カウンタの画像138SG005aが青色や赤色で表示される部分)、
前記成功パターンの所定演出が実行される割合は、前記所定表示の所定動作を行うときの表示態様によって異なる(例えば、図10-7(C)及び図10-7(D)に示すように、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合は、画像表示装置5に表示されるカウンタの画像138SG005aの色に応じて異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定演出の興趣を向上できる。
更には、発明139SGの手段6の遊技機として、
前記有利状態に制御される割合が、前記所定表示の態様、前記所定表示の表示数、またはこれらの組み合わせのいずれかによって異なる(例えば、図10-7(C)及び図10-7(D)に示すように、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合は、画像表示装置5に表示されるカウンタの画像138SG005aの個数に応じて異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定表示に対する注目を一層高めることができるとともに、所定演出によっても有利状態に制御される可能性を把握できるようになるので、遊技興趣を向上できる。
更には、発明139SGの手段7の遊技機として、
可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、変形例138SG-1に示すように、主基板11や演出制御基板12において、始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを保留記憶として記憶する部分)と、
前記有利状態に制御することを可変表示毎に決定可能な決定手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-6に示す可変表示開始設定処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶について前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、変形例138SG-1に示す判定手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記所定表示が前記特定態様となる成功パターン(例えば、図10-12(G)に示すように、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)後、該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様)に変化するパターン)と前記特定態様とならない失敗パターン(例えば、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となる(カウントダウンが完了する)ことなくカウンタの画像138SG005aの表示態様が失敗態様(スーパーリーチのリーチ演出の非実行を報知する表示態様)に変化するパターン)とにより前記所定演出を実行可能であって、前記決定手段による決定にもとづいて該決定の対象となった対象可変表示の実行中において前記所定表示を表示可能であるとともに(例えば、演出制御用CPU120が図10-6に示す可変表示開始設定処理を実行することでカウントダウン演出の実行を決定可能な部分)、前記判定手段による判定にもとづいて該判定の対象となった保留記憶による対象可変表示が実行される前に前記所定表示を表示可能であり(例えば、変形例138SG-1に示すように、演出制御用CPU120が判定手段の判定結果にもとづいてカウントダウン演出の実行を決定可能な部分)、
前記成功パターンの所定演出が実行される割合は、前記所定表示が対象可変表示の開始前に表示開始されるときと対象可変表示の実行中に表示が開始されるときとで異なる(例えば、変形例138SG-1に示すように、変動表示を開始するタイミングから当該変動表示を対象としてカウントダウン演出を実行する場合と、前記判定手段の判定によって変動表示を開始する前のタイミングから画像表示装置5にカウンタの画像138SG005aを表示してカウントダウン演出の実行を予告する場合とで、カウントダウン演出が成功パターンにて実行される割合が異なる部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定表示が表示される時期にも注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
更には、発明139SGの手段8の遊技機として、
前記演出実行手段は、前記所定表示が前記特定態様となる成功パターン(例えば、図10-12(G)に示すように、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となった(カウントダウンが完了した)後、該カウンタの画像138SG005aの表示態様が成功態様(スーパーリーチのリーチ演出の実行を報知する表示態様)に変化するパターン)と前記特定態様とならない失敗パターン(例えば、カウンタの画像138SG005a内に表示されている値が0秒となる(カウントダウンが完了する)ことなくカウンタの画像138SG005aの表示態様が失敗態様(スーパーリーチのリーチ演出の非実行を報知する表示態様)に変化するパターン)とにより前記所定演出を実行可能であるとともに、前記所定表示を表示してから前記所定動作が開始されるまでの期間が異なる複数の開始態様(例えば、変形例138SG-2として図10-15(A)~図10-15(C)に示すように、変動開始からカウントダウン開始までの期間が長い場合と短い場合)で前記所定演出を実行可能であり、
前記成功パターンの所定演出が実行される割合は、前記所定動作が開始されるまでの期間によって異なる(例えば、変形例138SG-2として図10-15(A)~図10-15(C)に示すように、変動開始からカウントダウン開始までの待機期間が長い場合は、変動開始からカウントダウン開始までの待機期間が短い場合よりも高い割合でカウントダウン演出が成功パターンにて実行される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定動作が開始されるまでに期間にも注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、従来、遊技機として、例えば、特開2015-211762号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2015-211762号公報に記載の遊技機にあっては、可変表示の開始時から実行可能な演出(特別演出)が所定演出以外に存在する場合は、特別演出を適切なタイミングで実行しなければ興趣が低下してしまうという問題がある。そのため、該問題に着目した場合に、該問題を解決する発明140SGの手段1として、
演出用識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載れており、この特徴によれば、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
更には、発明140SGの手段2の遊技機として、
前記有利状態に制御される割合は、前記所定演出と前記特別演出とが実行される場合と前記所定演出が実行されずに前記特別演出が実行される場合とで異なる(例えば、図10-7に示すように、カウントダウン演出とフリーズ演出を実行する場合が最も変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されており、フリーズ演出が実行されずにカウントダウン演出のみが実行される場合は、カウントダウン演出とフリーズ演出を実行する場合よりも変動表示結果が大当りとなる割合が低く設定されている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、興趣を向上できる。
更には、発明140SGの手段3の遊技機として、
前記演出実行手段は、前記所定演出を前記所定期間の長さが異なる複数の態様にて実行可能であるとともに(例えば、変形例140SG-1として図10-20に示すように、フリーズ期間が1秒の場合と3秒の場合とでフリーズ演出を実行可能な部分)、実行する該所定演出の前記所定期間の長さに対応したタイミングにて前記特別演出を実行可能であり(例えば、変形例140SG-1として図10-20に示すように、各フリーズ期間が経過したタイミングからカウントダウン演出を実行可能な部分)、
前記有利状態に制御される割合は、前記所定期間の長さに応じて異なる(例えば、例えば、変形例140SG-1として図10-20に示すように、フリーズ期間が3秒の場合は、フリーズ期間が1秒の場合よりも変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高い部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、期間の異なる所定演出に対応した適切なタイミングで特別演出を実行できるとともに、所定期間の長さに遊技者を注目させることができ、興趣を向上できる。
更には、発明140SGの手段4の遊技機として、
演出用識別情報の可変表示と同期して該演出用識別情報よりも小さい小演出識別情報(例えば、小図柄138SG005s)の可変表示を実行可能であり、
小演出識別情報の可変表示は、前記所定演出において演出用識別情報が停止表示されているときにおいても実行される(例えば、図10-13(L)に示すように、フリーズ演出の実行中において、飾り図柄の変動表示は停止される一方で小図柄138SG005sの変動表示は実行される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載れており、所定演出において演出用識別情報が停止表示されているときにおいても、小演出識別情報によって可変表示が実行中であることを認識することができる。
更には、発明140SGの手段5の遊技機として、
少なくとも前記特別演出に関する画像を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)を備え、
前記演出実行手段は、少なくとも前記所定演出の実行中において前記特別演出が実行されることを示唆する示唆画像を前記表示手段に表示可能であり(例えば、変形例140SG-2として図10-21(B)に示すように、「準備中」と表示されたカウンタの画像138SG005aを画像表示装置5に表示する部分)、
前記所定演出の実行中は、前記示唆画像の表示態様を変化させない(例えば、変形例140SG-2として図10-21(B)~図10-21(D)に示すように、フリーズ演出の実行中はカウンタの画像138SG005aの表示態様を「準備中」が表示されている状態から変化させない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定演出の実行中は、演出用識別情報の停止表示と併せて示唆画像の表示態様も変化しないので、所定演出との整合を図ることができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、演出用識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能であり(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)、さらに、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図8-2(D)、(F))遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。また、演出効果を高めることができる。
さらに、興趣の低下を防ぐことができ、また、演出効果を高めることができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図8-2(D)、(F))遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例の特徴部について説明する。次に、特徴部112IWについて説明する。先ず、図11-1及び図11-2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠112IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)112IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠112IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠112IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠112IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠112IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠112IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠112IW003及びガラス扉枠112IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース112IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー112IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ112IW052が設けられている。
これら設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース112IW201内に収容されており、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、基板ケース112IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース112IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052を有する基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠112IW003を開放することで操作が可能となる。また、設定キー112IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー112IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部112IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース112IW201には、表示モニタ112IW029と、該表示モニタ112IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ112IW030が配置されている。これら表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース112IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、基板ケース112IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠112IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠112IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部112IWにおける設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052は、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部112IWでは、図11-2及び図11-3に示すように外枠112IW001aの右端部には、遊技機用枠112IW003の閉鎖時に、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー112IW500Aが取り付けられている。このセキュリティカバー112IW500Aは、前後方向を向く短片112IW500Aaと、該短片112IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片112IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片112IW500Aaの上下寸法は、基板ケース112IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー112IW500Aは、短片112IW500Aaの前端部を介して外枠112IW001aの右端部に固定されている。
尚、図11-2に示すように、長片112IW500Abは、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース112IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、長片112IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図11-3に示すように、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とは、遊技機用枠112IW003とともに移動して長片112IW500Abから離間することによって長片112IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠112IW003を開放しない限り設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠112IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠112IW003が閉鎖され、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む基板ケース112IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー112IW500Aを通して、基板ケース112IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部112IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図11-4及び図11-5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図11-4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図11-4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図11-4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図11-5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図11-6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。
(表示結果判定テーブル)
図11-4(A)~(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図11-4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。
また、図11-4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。
また、図11-4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図11-4(A)~(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A~大当り種別C)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図11-4(A)~(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1~3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図11-5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部112IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A~大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図11-5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A~大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図11-6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図11-7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図11-5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部112IWにおける大当り種別について、図11-5(B)を用いて説明すると、本特徴部112IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図11-5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部112IWでは、大当り種別A~大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部112IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別A~大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」~「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」~「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部112IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図11-6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図11-6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図11-6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図11-6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図11-6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図11-6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図11-6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図11-6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図11-6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部112IWでは、図11-6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。また、設定値が1~3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、演出図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図11-7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA~Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図11-6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA~Cが含まれるようにして、非リーチハズレA~C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図11-7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA~Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、演出図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部112IWでは、非リーチハズレA~Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA~Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部112IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部112IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(表示モニタ112IW029)
本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1において、各入賞口(大入賞口、第2大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比、ベースなどの各種の入賞情報を算出可能である。
具体的には、表示モニタ112IW029は、4桁の表示部を備えている。各桁の表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。
1桁目の表示部と2桁目の表示部には表示内容が表示され、3桁目の表示部と4桁目の表示部には数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。
尚、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ112IW029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本特徴部112IWでは、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ112IW029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ112IW029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図11-8および図11-9は、特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部112IWにおいて、ステップ112IWS001~S002の処理は、図3で示したステップS1~S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ112IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ112IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ112IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ112IWS004に戻り、ステップ112IWS004~S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ112IWS006に移行する。
ステップ112IWS003~S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ112IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ112IWS006では、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「-」)をセットするようにし、ステップ112IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ112IWS006;Yes)、ステップ112IWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ112IWS006;No)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ112IWS007)。具体的には、ステップ112IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ112IWS007;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ112IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ112IWS008)。ステップ112IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ112IWS008;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ112IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ112IWS009;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ112IWS010に移行する。
ステップ112IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ112IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ112IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS011)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS012)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ112IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ112IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ112IWS011のN)、設定キー112IW051がオフである場合(ステップ112IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ112IWS013のN)には、ステップ112IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ112IWS006~S014の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ112IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ112IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ112IWS009のY)には、遊技機用枠112IW003が開放された状態で設定キー112IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ112IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠112IW003が開放され、設定キー112IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ112IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS016)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS017)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS018)。演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS021)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS016のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS023)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ112IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。図11-8、図11-9に示す遊技制御メイン処理では、クリアスイッチからの出力信号がオンであると判定された場合、直ちにRAMクリア処理(RAMクリア2処理)が実行されるようになっているが、クリアスイッチからの出力信号がオンであると判定された場合に、クリアスイッチがオンであることを示すフラグをセットしておき、起動時に必要な処理(扉開放センサ112IW090や設定キー112IW051の確認、設定確認処理、設定変更処理等)を実行した後に当該フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合にRAMクリア処理を実行するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS025)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS026)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ112IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ112IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS032)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS025のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS033)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
なお、本特徴部112IWにおいて、ステップ112IWS034~S036の処理は、図3で示したステップS10~S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ112IWS019)について説明する。図11-10(A)は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA02)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA03)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA02に移行し、ステップ112IWSA02~SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間は設定値を表示モニタ112IW029に表示する。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定確認エラー処理を実行する(ステップ112IWSA04)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSA04では、例えば、CPU103は、設定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA05)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ112IWS029)について説明する。図11-10(B)は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB02)。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンでなければ、ステップ112IWSB05に移行する。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ112IWSB02のY)、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値を更新表示する(ステップ112IWSB03)。例えば、表示モニタ112IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「2」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ112IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB05)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB06)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB02に移行し、ステップ112IWSB02~SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間はステップ112IWSB02~SB06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定変更エラー処理を実行する(ステップ112IWSB07)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSB07では、例えば、CPU103は、設定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ112IWS027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入された後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ112IWS009のY、112IWS014参照)、エラー状態が解除されることになる。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB08)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB08の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定変更処理を終了する。
なお、設定確認処理のステップ112IWSA01において、特定した設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。また、設定変更処理の112IWSB01において、特定した設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。そして、以降の処理が画像表示装置5を用いて実行されるようにしてもよい。
また、図11-10で示した設定確認処理および設定変更処理の実行中は、特別図柄表示装置4A,4Bを通常遊技中では表示されない態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを点灯または点滅させる態様)とするようにしてもよい。このように特別図柄表示装置4A,4Bを用いて報知することで、好適に設定確認状態や設定変更状態であることを遊技者に報知することができる。なお、特別図柄表示装置4A,4Bを、設定確認状態中と設定変更状態中とで異なる態様としてもよい。
また、図11-10で示した設定変更処理の実行中に電源断となった場合には、再度、設定変更処理が実行されて更新後の設定値がRAM102(バックアップRAM)に記憶されることによって設定変更が完了しない限り、エラーとするようにしてもよい。具体的には、設定変更処理の開始時に、設定値を記憶するバックアップRAMと同じバックアップRAMに設定変更フラグ(RAMクリアされても消去されない)を格納し、設定変更処理の終了時に、その設定変更フラグをオフにし、設定変更処理以外の処理(たとえば、遊技制御メイン処理)を実行する場合に設定変更フラグがオンであればエラーとする。上述のように、設定変更処理が途中で正常に進行しなくなるような状況においては、遊技場の店員が設定変更が完了していないのに完了したと勘違いする場合がある。このような場合に、設定変更が完了してなければエラーとなるようにすることで、設定変更の確実な完了を担保することができる。
また、図11-10のステップ112IWSA01およびステップ112IWSB01で、バックアップRAMから現在の設定値を読出し、当該設定値を表示させるようにしている。しかし、バックアップRAMへのバックアップが正常に行われなかったときは、画像表示装置5にエラーであることを示す情報を表示するとともに、特別図柄表示装置4A,4Bを、通常遊技中とは異なる態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを消灯させる態様、設定確認処理および設定変更処理中が全点灯であれば、全点滅させる態様)とするようにしてもよい。
図11-11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部112IWでは、図11-11に示すように、電源投入時に設定キー112IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ112IWS005~S010)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ112IWS015~S017)が実行される。また、電源投入時に設定キー112IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ112IW029の表示態様について説明する。先ず、図11-12(A)及び図11-12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ112IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図11-12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー112IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ112IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ112IW029にて設定値が表示されている状態において、図11-12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ112IW052の操作を検出する毎に表示モニタ112IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ112IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図11-12(E)に示すように、CPU103は、設定キー112IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ112IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、表示モニタ112IW029に、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を表示させる。また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図11-12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
また、図11-12(F)に示すように、CPU103は、設定値が記憶されるRAM102にエラーが発生したことに基づいて、表示モニタ112IW029に「E.E.E.E.」と表示させることが可能である。
尚、本特徴部112IWにおける設定変更処理では、表示モニタ112IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ112IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部112IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部112IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部112IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図11-13および図11-14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ112IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ112IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ112IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ112IWS104)。
ステップ112IWS102~S104の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ112IWS105)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ112IWS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ112IWS107)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS108)。本特徴部112では、既に説明したように、ステップ112IWS011の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ112IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS011参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA-1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA-2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA-3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA-1を選択または変動パターンA-1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA-2を選択または変動パターンA-2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA-3を選択または変動パターンA-3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA-1~A-3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA-1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ112IWS109)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図11-4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ112IWS110のN)、ステップ112IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ112IWS110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ112IWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図11-5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ112IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ112IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ112IWS116)。例えば、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ112IWS117)。
本特徴部112IWには、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第1発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図11-5参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010-200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第1発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図11-5参照)、
さらに、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
更には、第1発明の手段2の遊技機として、
有利状態におけるファンファーレ制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図11-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段3の遊技機として、
有利状態におけるインターバル制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図11-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段4の遊技機として、
有利状態におけるエンディング制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図11-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段5の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
有利状態における所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図11-5(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段6の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段を備えた
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段7の遊技機として、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値に関わらず、共通の演出(例えば、共通のファンファーレ演出やインターバル演出、エンディング演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段8の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段9の遊技機として、
複数種類の有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御手段は、設定されている設定値にもとづいて異なる割合により複数種類の前記有利状態(例えば、大当り種別A~C)のいずれかに制御可能であり、
前記有利状態における所定の制御期間は、前記有利状態の種類に応じて異なる(例えば、図11-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段10の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図11-12に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第1発明の手段2~手段10と手段1との対応関係は、手段2~手段10と手段Aとの対応関係に適用することができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図11-7参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010-200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第2発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図11-7参照)、
さらに、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
可変表示期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図11-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
可変表示の表示結果が表示される期間は、設定されている設定値に応じて異なる
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
可変表示に関する所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図11-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により可変表示期間が異なる複数の可変表示パターンのいずれかに決定する(例えば、図11-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段7の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図11-12に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第2発明の手段2~手段7と手段1との対応関係は、手段2~手段7と手段Aとの対応関係に適用することができる。
なお、この特徴部112IWで示した構成は、特徴部31AKなど他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、この特徴部112IWで示した遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行する場合に、遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出の開始から所定期間経過したときに、特徴部31AKと同様の態様で遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出に対応したタイトルを報知可能に構成してもよい。
(特徴部248F~特徴部250Fに関する説明)
次に、特徴部248F~特徴部250Fについて説明する。特徴部248Fは継続率示唆演出に関し、特徴部249Fは設定示唆演出パターンAに関し、特徴部250Fは設定示唆演出パターンBに関しそれぞれ特徴を有している。
(スペックについて)
図12-1は、各設定値におけるスペックを説明するための図である。図12-1に示すように、設定1では、非確変時の大当り確率が1/319、確変時の大当り確率が1/95、ST継続率が65.29%である。設定2では、非確変時の大当り確率が1/280、確変時の大当り確率が1/75、ST継続率が73.87%である。設定3では、非確変時の大当り確率が1/250、確変時の大当り確率が1/60、ST継続率は81.37%である。ここで、ST継続率とは、ST状態が継続する確率を示している。ST状態とは、大当り遊技状態後に確変状態に制御され、所定回数の特図ゲームが実行されるまで確変状態が継続する状態をいう。特徴部248F~特徴部250Fでは、大当り遊技状態後にSTが100回継続する。なお、継続率とは、有利状態である大当り遊技状態に繰返し制御される確率、同じ遊技状態(例えば、確変)に繰返し制御される確率、高ベース状態に繰返し制御される確率(例えば、確変、時短、確変の順に制御される確率)を含む概念である。
図12-1に示すデータの設定により、設定1の場合には、非確変時の大当り確率と確変時の大当り確率とST継続率のいずれもが設定値の中で最も低くなっている。一方、設定3の場合には、非確変時の大当り確率と確変時の大当り確率とST継続率のいずれもが設定値の中で最も高くなっている。したがって、設定1<設定2<設定3の関係で遊技者に有利となっている。なお、設定値は、さらに複数の段階が設けられていてもよく、例えば、1~6の段階で遊技者にとって有利となるように設けられていてもよい。
(特徴部248F~特徴部250Fの各種演出の流れについて)
図12-2は、各種演出の流れを示すタイミングチャートである。図12-2(A)は特徴部248Fの演出である継続率示唆演出の流れを示し、図12-2(B)は特徴部249Fの演出である設定示唆演出(パターンA)の流れを示し、図12-2(C)は特徴部250Fの演出である設定示唆演出(パターンB)の流れを示している。
まず、図12-2(A)に示す、特徴部248Fの演出である継続率示唆演出について説明する。継続率示唆演出とは、設定値毎に異なるSTの継続率を示唆する演出である。なお、継続率は設定値毎に異なっているため、継続率を示唆するということは、言い換えれば、設定値を示唆することにもなる。図12-2(A)に示すように、継続率示唆演出は、大当り遊技状態後のエンディング期間において実行される演出である。大当り遊技状態が終了した後は、所定期間の間、STに突入することや出玉の獲得数等の情報が遊技者に映像として示される。そのエンディング期間において継続率示唆演出が実行されることがある。その後、ST期間として変動100回の間、ST状態が継続する。
次に、図12-2(B)に示す、特徴部249Fの演出である設定示唆演出(パターンA)について説明する。設定示唆演出とは、複数段階の設定値のうちいずれに設定されているかを示唆する演出である。パターンAの設定示唆演出では、大当り遊技状態およびエンディング期間が終了した後の100回のST期間のうち、早い回数である1~20回転の可変表示の間で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。また、パターンAの設定示唆演出では、21~100回転の可変表示の間で大当りとなった場合には設定示唆演出が実行されることがない。つまり、パターンAの設定示唆演出では、遊技者にとって有利なST期間のうち、1~20回転目のいずれかの回数で大当り遊技状態に制御されたときは、21~100回転目のいずれかの回数で大当り遊技状態に制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(100:0の割合)と言える。
次に、図12-2(C)に示す、特徴部250Fの演出である設定示唆演出(パターンB)について説明する。パターンBではパターンAと同様に設定示唆演出が実行される。パターンBの設定示唆演出では、大当り遊技状態およびエンディング期間が終了した後の100回のST期間のうち、早い回数である1~20回転の可変表示の期間が第1設定示唆演出期間となっている。第1設定示唆演出期間中の可変表示で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。また、パターンBの設定示唆演出では、ST期間のうち21~100回転の可変表示の期間が第2設定示唆演出期間となっている。第2設定示唆演出期間中の可変表示で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。ここで、第1設定示唆演出期間と第2設定示唆演出期間とでは、大当り遊技状態に制御されたときに実行される設定示唆演出の演出態様が異なっている。また、遊技者にとって有利なST期間のうち、1~20回転目の第1設定示唆演出期間で大当り遊技状態に制御されたときは、21~100回転目の第2設定示唆演出期間で大当り遊技状態に制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高くなっている。
ここで、設定値の無い遊技機においてはST状態の継続率は一定である。よって、そのような遊技機に継続率示唆演出を実行しても面白みに欠ける。しかしながら、図12-2(A)に示すように、ST状態において大当り遊技状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が設定値のある遊技機で実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、継続率示唆演出は、比較的長い時間の取れるエンディング期間に実行される演出である。よって、大当り遊技状態の終了時に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、パターンAの設定示唆演出は、ラウンド中に実行される。このようにすれば、ラウンド遊技に着目させることができ、ラウンド遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。
また、パターンBの設定示唆演出も、ラウンド中に実行される。このようにすれば、ラウンド遊技に着目させることができ、ラウンド遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部248Fについて)
次に、特徴部248Fの演出である継続率示唆演出について詳細に説明する。図12-3は、継続率示唆演出決定テーブルを示す図である。継続率示唆演出決定テーブルは、後述する継続率示唆演出処理、または、保留連演出処理において用いられるテーブルである。継続率示唆演出決定テーブルを用いて、演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかが決定される。継続率示唆演出決定テーブルは、ROM121に格納されている。
継続率示唆演出決定テーブルに示すように、設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は87%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は1%である。
図12-3に示すデータの設定により、継続率示唆演出処理において、演出無しが選択される割合が高くなっており、継続率示唆演出はなかなか実行されないようになっている。また、演出が実行される場合の割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA>キャラクタD」となっている。つまり、設定値に応じてキャラクタの出現率が異なるため、設定値毎に異なるST継続率をキャラクタの態様から示唆することが可能となる。また、キャラクタDは、最も有利な設定3においてのみ出現するため、キャラクタDの決定割合は最も低いが出現したときは高設定である設定3となっていることが確定する。なお、演出無しに決定されることがなく100%の割合でいずれのキャラクタが表示されるようにしてもよい。
図12-3に示すように、キャラクタA~Cはいずれの設定値であっても実行可能な態様である。よって、実行割合の異なるこれらキャラクタの態様により好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
また、図12-3に示すように、継続率示唆演出の演出態様には、高継続率の設定3に設定されていることが確定するキャラクタDが含まれる。これによれば、実行割合が低いキャラクタDが出現したときは高設定が確定するため、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
図12-4は、継続率示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。継続率示唆演出処理は、エンディング演出処理(S177)の中で実行される処理である。
まず、演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りであるか否かを判定する(248FS001)。通常状態からの大当りであるいわゆる初当りであるか否かは、遊技状態を指定するコマンドに基づいて判断される。演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りであると判定した場合には(248FS001でY)、処理を終了する。つまり、初当りにおいては継続率示唆演出が実行されないように制御される。なお、初当りにおいて継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。一方、演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りではないと判定した場合には(248FS001でN)、設定値に応じた継続率示唆演出決定テーブルにより、継続率示唆演出の演出内容を決定し(248FS002)、248FS003へ移行する。
248FS003において、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行すると判定した場合には(248FS003でY)、決定された継続率示唆演出を実行するように設定し(248FS004)、処理を終了する。これにより、エンディング期間の所定期間において継続率示唆演出が実行されるように設定される。一方、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行しないと判定した場合には(248FS003でN)、処理を終了する。
なお、継続率示唆演出は、実行が決定されているときに所定期間となれば必ず実行されるものではなく、所定条件の成立により実行されるようにしてもよい。例えば、遊技者が操作可能なプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて継続率示唆演出が実行され、操作可能期間にプッシュボタン31Bが操作されなければ継続率示唆演出が実行されないようにしてもよい。このようにすれば、遊技者の操作意欲を向上させることができる。また、操作手段を用いて継続率示唆演出を実行する場合には、操作手段への操作を促進させる促進画像を表示してもよいし、促進画像を表示しないようにしてもよい。
また、継続率示唆演出は、実行されない場合も多かったが100%の割合でキャラクタA~Dによる継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。このような場合であっても、設定3が確定するキャラクタDの出現率は他のキャラクタの出現率よりも低くすることが望ましい。これにより、設定値がすぐに遊技者にバレてしまうことを防ぐことができる。
図12-5は保留連演出決定テーブル及び保留連演出有り時演出決定テーブルの一例を示す図である。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。特徴部248Fにおいては、保留連演出が実行されることがある。保留連演出とは、可変表示に関する保留記憶情報(保留情報)内に大当りとなる保留記憶情報(所謂保留連となる保留記憶情報)が含まれているか否か(保留連となるかどうか)を先読みする処理を行い、大当りとなる保留記憶情報が含まれているときには、大当りとなる保留記憶情報が含まれていることを示唆する演出(保留連示唆演出)を演出制御用CPU120により実行する演出である。保留連演出では、前述の継続率示唆演出と同様のキャラクタを用いた演出が実行される。そして、保留連演出で実行されるキャラクタの態様により現在の設定値が示唆される。
図12-5(A)の保留連演出決定テーブルは、大当りの保留記憶情報がある場合に保留連演出を実行するか否かを決定するために用いられる。図12-5(A)に示すように、保留連演出を実行する割合は70%、保留連演出を実行しない割合は30%となるように設定されている。なお、大当りとなる保留記憶情報がある場合には、100%の割合で保留連演出が実行されるようにしてもよい。
図12-5(B)の保留連演出有り時演出決定テーブルは、保留連演出を実行すると決定された場合に、いずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられる。図12-5(B)に示すように、設定1では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は20%、キャラクタCに決定される割合は10%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。また、設定2では、キャラクタAに決定される割合は10%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は20%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。また、設定3では、キャラクタAに決定される割合は10%、キャラクタBに決定される割合は20%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。
図12-5(B)に示すデータの設定により、保留連演出処理において、保留連演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、いずれの設定値においても、キャラクタDが最も高く、その割合も設定値によらずに一定である。つまり、継続率示唆演出の設定3のみに出現するキャラクタDは、保留連演出においては、設定値を示唆する演出ではない。しかし、キャラクタDは、継続率示唆演出が実行された場合に極めて低い確率でしか出現しないため、保留連演出が実行されたときにはその演出が高い割合で出現するため、遊技の興趣を向上させることができる。また、キャラクタDが出現したにも関わらず保留連とならなかった場合には高設定が確定すると言える。
キャラクタD以外に注目すると、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。このような設定により、保留連演出が実行されることにより設定値が示唆されることとなる。
図12-6は、保留連演出処理の一例を示すフローチャートである。保留連演出処理は、エンディング演出処理(S177)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、保留記憶バッファ内を確認し(248FS010)、大当りの保留記憶があるか否かを判定する(248FS011)。演出制御用CPU120は、大当りの保留記憶があると判定した場合には(248FS011でY)、保留連演出決定テーブルにより、保留連演出の実行有無を決定し(248FS012)、248FS013へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、大当りの保留記憶がないと判定した場合には(248FS011でN)、248FS015へ移行する。
248FS013では、演出制御用CPU120は、保留連演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、保留連演出を実行すると判定した場合には(248FS013でY)、保留連演出有り時演出決定テーブルにより、演出内容を決定し(248FS014)、248FS016へ移行する。次いで、演出制御用CPU120は、決定された内容を実行するように設定し(248FS016)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、保留連演出を実行しないと判定した場合には(248FS013でN)、248FS015へ移行する。
248FS015では、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出決定テーブルにより、演出内容を決定する。ここで、大当りの保留記憶が無い場合及び保留連演出を実行しない場合のいずれであっても図12-3で示す継続率示唆演出決定テーブルが用いられる。これにより、保留連演出が実行されない大当りの場合であっても毎回継続率示唆演出の抽選が実行されるため、大当りに対する興趣を向上させることができる。次いで、演出制御用CPU120は、決定された内容を実行するように設定し(248FS016)、処理を終了する。
なお、前述した継続率示唆演出処理と継続率示唆演出処理とをまとめて同じフロー内において実行するようにしてもよい。このような場合において、通常状態からの大当りの場合には、保留連演出を実行しないようにしてもよい。
また、保留連演出では、継続率示唆演出と同様のキャラクタを出現させるため、継続率示唆演出と保留連演出とを組合せることにより、遊技の興趣を向上させることができる。なお、保留連演出と継続率示唆演出とで異なるキャラクタを表示するようにしてもよい。
(特徴部249Fで実行される設定示唆演出について)
次に、特徴部249Fにおいて実行される設定示唆演出について説明する。図12-7は、設定示唆演出の演出動作例を示す図である。図12-7は、図12-2(B)で示した設定示唆演出パターンAにおいて、ST1~20回転目以内で大当りしたときの例を示している。図12-7(A)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示249F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図12-7(A)では、3回転目の残り97回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中の期間において図12-7(B)の設定示唆演出が実行される。設定示唆演出では、ST20回までの残り回数に応じた回数分の設定示唆演出として、プッシュボタン31Bを用いた設定示唆演出が実行される。画面の右側には、残りの設定示唆演出の回数を示す設定示唆残画像249F002が表示される。また、画面の中央には、プッシュボタン31Bを模したボタン画像249F003が表示され、その上部には、残りの設定示唆演出回数が「チャンスは17回!」という文字により示される。このように、ST期間においてはできる限り早く大当りとなった方が、設定示唆演出の実行回数が増えるため、所定期間としてのST1~20回転目において早い回数目で大当りに当選する方が設定示唆演出の実行割合を高くすることができる。
図12-7(C)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図12-7(C)に示すように、設定示唆演出が実行されないパターンが選択されていた場合やプッシュボタン31Bを操作しなかった場合には、設定示唆演出が実行されず画面上には何も表示されない。それに対し、図12-7(D)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図12-7(D)に示すように、設定示唆演出が実行されるパターンが選択され、遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合には、設定示唆演出としてキャラクタ画像249F004が画面上に表示される。
なお、図12-7(B)で示すボタン画像249F003を複数種類設けるようにしてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像を設け、スティックコントローラ31Aが操作された場合には、プッシュボタン31Bが操作されるよりもキャラクタ画像249F004が出現する割合が高いようにしてもよい。また、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像が表示された場合には、複数種類のキャラクタ画像249F004のうちいずれか1つのキャラクタ画像の出現する割合が高くなるようにしてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像が表示された場合には高設定を示唆するキャラクタDが高い割合で出現するようにしてもよいし、必ず出現する(キャラクタDが確定する)ようにしてもよい。また、操作手段は1つであってもボタン画像の形や色等の態様の変化により出現するキャラクタ画像の出現割合が異なるようにしてもよい。
また、図12-7(D)で示すキャラクタ画像249F004は、ボタン画像249F003による設定示唆演出が複数回実行されるため、2回以上出現する可能性がある。このようなときに、2回目以降のキャラクタ画像249F004が表示されるときは前回の操作で表示されていたキャラクタ画像249F004と並列して表示するようにしてもよい。また、前回の表示を更新して新たなキャラクタ画像249F004が表示されるようにしてもよい。また、前回のキャラクタ画像249F004の表示態様を変更することで設定示唆演出の信頼度が高くなるようにしてもよい(例えば、設定示唆演出の信頼度が高いポーズを取る、服の色を信頼度の高い色に変える等)。また、複数のキャラクタ画像249F004とともに信頼度をパーセント表示して、実際の設定値に対応するキャラクタ画像249F004に対応するパーセント表示を高くしていくような演出をしてもよい。このようにすれば、複数回実行される設定示唆演出の実行回数に対応して設定示唆演出の信頼度を向上させることができる。
図12-8は、設定示唆演出決定テーブルを示す説明図である。設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST期間のうち1~20回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に格納されている。
設定示唆演出決定テーブルに示すように、設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は87%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は1%である。
図12-8に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始から1~20回転以内での大当りである場合に、演出無しが選択される割合が高く、設定示唆演出が実行され難くなっている。また、設定示唆演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。つまり、設定値に応じてキャラクタの出現率が異なるため、キャラクタの態様から設定値を示唆することが可能となる。また、キャラクタDは、最も有利な設定3においてのみ出現するため、キャラクタDの決定割合は最も低いが出現したときは高設定である設定3となっていることが確定する。なお、演出無しに決定されることがなく100%の割合でいずれのキャラクタが表示されるようにしてもよい。
図12-9は、設定示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出処理は、大当り中演出処理(S176)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、ST開始から1~20回転以内での大当りであるか否かを判定する(249FS001)。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から1~20回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から1~20回転以内での大当りであると判定した場合には(249FS001でY)、設定値に応じた設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(249FS002)、249FS003へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から1~20回転以内での大当りでないと判定した場合には(249FS001でN)、処理を終了する。
249FS003では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(249FS003でY)、ST残り回数に応じた設定示唆演出を実行するように設定し(249FS004)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(249FS003でN)、処理を終了する。
ここで、図12-9に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なるようになっている(21~100回目では設定示唆演出が実行されない)。このようにすれば、ST状態においてST開始から1~20回転目のいずれかの回数目で大当り遊技状態に制御されたときと、ST開始から21~100回転目のいずれかの回数目で大当り遊技状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
特に、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(21~100回目では設定示唆演出が実行されない)ため、ST開始から1~20回転目で大当り遊技状態に制御されることで、大当り遊技状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
また、ST開始から21~100回転目は、1~20回転目よりも後の回数であるため、ST状態に制御された際に21~100回転目よりも早い1~20回転目で大当り遊技状態に制御されたとしても損をした(例えば、ST中のみ見ることの演出を十分に見ることができない等)と思わせないようにすることができる。
また、ST開始後20回転目以内までの期間は、1~20回転目を含むが21~100回転目は含まない期間として設定されている。このようにすれば、所定期間内に大当り遊技状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。なお、ST開始後20回転目以内までの期間は、大当り遊技状態に制御されると設定示唆演出が実行される可能性のある特別な期間であることを示す演出が実行されるようにすればよい。例えば、ST開始後20回転目までの期間では背景を変化させたり、特別な期間であることを示すテロップが表示されるようにすればよい。
また、1~20回転目を含むが21~100回転目は、同じテーブルにより設定示唆演出の抽選が実行されるのではなく、可変表示1回毎、あるいは複数回毎に異なるテーブルを用いて抽選が実行されるようにしてもよい。このような場合、早い回数目の方が設定示唆演出の実行される割合や信頼度が高くなるようにすればよい。
また、図12-8に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため(21~100回目では設定示唆演出が実行されない)、設定示唆演出の信頼度が高い。設定示唆演出の信頼度が高いとは、設定差がより顕著になることで遊技者がいずれの設定値であるかを推測しやすくなることである。このようにすれば、ST状態において1~20回転目で大当りに制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(特徴部249Fの変形例について)
図12-10は、変形例の設定示唆演出決定テーブルを示す説明図である。図12-10(A)はST1~20回転用設定示唆演出決定テーブルを、図12-10(B)はST21~100回転用設定示唆演出決定テーブルを示す。図12-10に示すように、変形例においては、ST1~20回転とST21~100回転とで、別のテーブルが用いられるが、いずれの変動回数であっても設定示唆演出が実行される。また、変形例ではいずれのST回数で大当りになった場合であっても何等かのキャラクタが出現する設定示唆演出が実行される。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。
図12-10(A)のST1~20回転用設定示唆演出決定テーブルは、ST開始から1~20回転以内での大当りである場合に、いずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、キャラクタAに決定される割合は50%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は20%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、キャラクタAに決定される割合は20%、キャラクタBに決定される割合は50%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、キャラクタAに決定される割合は20%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は40%、キャラクタDに決定される割合は10%である。
図12-10(B)のST21~100回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から21~100回転以内での大当りである場合に、いずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、キャラクタAに決定される割合は40%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は40%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は35%、キャラクタDに決定される割合は5%である。
図12-10(A),(B)に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始からSTが終了するまでに大当りとなった場合には、演出無しが選択されることはなく、必ず、いずれかの演出が実行されるようになっている。実行される演出として選択される割合は、ST開始から1~20回転以内の場合とST開始から21~100回転以内の場合とで異なっている。ST開始から1~20回転以内の場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA>キャラクタD」となっている。また、ST開始から21~100回転以内の場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB=キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタA=キャラクタC」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタA=キャラクタB>キャラクタD」となっている。
このような設定により、ST開始から1~20回転以内の場合とST開始から21~100回転以内の場合とでいずれも設定値に対応するキャラクタは、設定1ではキャラクタA、設定2ではキャラクタB、設定3ではキャラクタCの出現率が高くなっている。しかしながら、各設定値で最も出現率の高いキャラクタの出現割合は、いずれもST開始から1~20回転以内の場合の方がST開始から21~100回転以内の場合よりも高くなっている。よって、ST開始から1~20回転以内の場合の方が、ST開始から21~100回転以内の場合よりもキャラクタに対する設定値の信頼度が高いと言える。また、いずれの変動回数であってもキャラクタDが出現した場合には、設定3となることが確定する。なお、ST開始から1~20回転以内の場合とST開始から21~100回転以内の場合とで実行される演出内容を異ならせるようにしてもよい。
(特徴部250Fで実行される設定示唆演出について)
次に、特徴部250Fにおいて実行される設定示唆演出について説明する。図12-11は、設定示唆演出の演出動作例を示す図である。図12-11は、図12-2(C)で示した設定示唆演出パターンBにおいて、ST1~20回転目以内で大当りしたときと、ST21~100回転目以内で大当りしたときとの例を示している。ST1~20回転目以内で大当りしたときである図12-11(A)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示250F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図12-11(A)では、ST開始後3回転目の残り97回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中において図12-11(B)に示す第1設定示唆演出が実行される。第1設定示唆演出では、「○」と「×」とが描かれた的画像250F004に向けて矢画像250F002を当てるダーツ演出が実行される。ST1~20回転目以内で大当りしたときは、いずれの回転数であっても矢を4回投げることができる演出が実行される。的画像250F004の上部の「チャンスは4回!」は、4回矢を投げることができる演出があることを示す文字である。画面右下に表示されるプッシュボタン31Bを模したボタン画像250F003が表示されているときにプッシュボタン31Bを押下すると、矢画像250F002が的画像250F004に向けて飛んで行く。
図12-11(C)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図12-11(C)に示すように、矢画像250F002が的画像250F004の「×」に当たった場合には、設定示唆演出が失敗したことを示す失敗画像250F005である「×」が画面の中央に表示される。それに対し、図12-11(D)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図12-11(D)に示すように、矢画像250F002が的画像250F004の「○」に当たった場合には、設定示唆演出が成功したとして複数のキャラクタから、例えばキャラクタD画像250F006が表示される。
ST21~100回転目以内で大当りしたときである図12-11(E)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示250F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図12-11(E)では、ST開始後55回転目の残り45回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中において図12-11(F)に示す第2設定示唆演出が実行される。第2設定示唆演出では、6本のピン画像250F008に向けてボール画像250F007を投げることでピン画像250F008を倒すボーリング演出が実行される。ST21~100回転目以内で大当りしたときは、いずれの回転数であってもボールを2回投げることができるボーリング演出が実行される。ピン画像250F008の上部の「チャンスは2回!」は、2回ボールを投げることができる演出があることを示す文字である。画面右下に表示されるプッシュボタン31Bを模したボタン画像250F003が表示されているときにプッシュボタン31Bを押下すると、ボール画像250F007がピン画像250F008に向かって転がって行く。
図12-11(G)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図12-11(G)に示すように、ピン画像250F008にボール画像250F007が当らなかった場合、あるいは一投でピン画像250F008が全て倒れなかった場合には、設定示唆演出が失敗したことを示す失敗画像250F005である「×」が画面の中央に表示される。それに対し、図12-11(H)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図12-11(H)に示すように、ピン画像250F008にボール画像250F007が当たり、ピン画像250F008が全て倒れた場合には、設定示唆演出が成功したとして複数のキャラクタから、例えばキャラクタC画像250F009が表示される。
図12-11に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる。このようにすれば、ST状態において1~20回転目で大当り遊技状態に制御されたときと、21~100回転目で大当り遊技状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
図12-12は、設定示唆演出決定テーブルを示す図である。図12-12(A)はST1~20回転用設定示唆演出決定テーブルを、図12-12(B)はST21~100回転用設定示唆演出決定テーブルを示す。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。
図12-12(A)のST1~20回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から1~20回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、演出無しに決定される割合は82%、キャラクタAに決定される割合は7%、キャラクタBに決定される割合は6%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は82%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は7%、キャラクタCに決定される割合は6%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は77%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は6%、キャラクタCに決定される割合は7%、キャラクタDに決定される割合は5%である。
図12-12(B)のST21~100回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から21~100回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は86%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は2%である。
図12-12(A),(B)に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始から1~20回転以内での大当りである場合には、ST開始からの回転数によらず、演出無しが選択される割合が高く、設定示唆演出が実行され難くなっている。また、演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。
このような設定により、ST開始から1~20回転以内の場合とST開始から21~100回転以内の場合とでいずれも設定値に対応するキャラクタは、設定1ではキャラクタA、設定2ではキャラクタB、設定3ではキャラクタCの出現率が高くなっている。しかしながら、その出現割合は、いずれもST開始から1~20回転以内の場合の方がST開始から21~100回転以内の場合よりも高くなっている。よって、ST開始から1~20回転以内の場合の方が、ST開始から21~100回転以内の場合よりもキャラクタに対する設定値の信頼度が高いと言える。また、いずれの変動回数であってもキャラクタDが出現した場合には、設定3となることが確定する。
また、図12-12に示すようにST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い。このようにすれば、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されることで、大当り遊技状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
また、ST開始から21~100回転目は、1~20回転目よりも後の回数であるため、ST状態に制御された際に21~100回転目よりも早い1~20回転目で大当り遊技状態に制御されたとしても損をした(例えば、ST中のみ見ることの演出を十分に見ることができない等)と思わせないようにすることができる。
また、ST開始後20回転目以内までの期間は、1~20回転目を含むが21~100回転目は含まない期間として設定されている。このようにすれば、所定期間内に大当り遊技状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。なお、ST開始後20回転目以内までの期間は、大当り遊技状態に制御されると設定示唆演出が実行される割合が21回転目以降よりも高い特別な期間であることを示す演出が実行されるようにすればよい。例えば、ST開始後20回転目までの期間では背景を変化させたり、特別な期間であることを示すテロップが表示されるようにすればよい。
また、図12-12に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行される。設定示唆演出の信頼度が高いとは、設定差がより顕著になることで遊技者がいずれの設定値であるかを推測しやすくなることである。このようにすれば、ST状態において1~20回転目で大当りに制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
図12-13は、設定示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出処理は、大当り中演出処理(S176)の中で実行される処理である。
まず、演出制御用CPU120は、ST開始から1~20回転以内での大当りであるか否かを判定する(250FS001)。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から1~20回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から1~20回転以内での大当りであると判定した場合には(250FS001でY)、ST1~20回転用設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(250FS002)、250FS003へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から1~20回転以内での大当りではないと判定した場合には(250FS001でN)、250FS005へ移行する。
250FS003では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(250FS003でY)、設定示唆演出としてダーツ演出を4回やることに設定し(250FS004)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(250FS003でN)、処理を終了する。
250FS005では、演出制御用CPU120は、ST開始から21~100回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から21~100回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から21~100回転以内での大当りであると判定した場合には(250FS005でY)、ST21~100回転用設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(250FS006)、250FS007へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から21~100回転以内での大当りではないと判定した場合には(250FS005でN)、処理を終了する。
250FS007では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(250FS007でY)、設定示唆演出としてボーリング演出を2回やることに設定し(250FS008)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(250FS007でN)、処理を終了する。
なお、設定示唆演出は、ST中に大当りとなった場合に必ず実行されるようにしてもよい。そのような場合であっても、ST開始から1~20回転以内での大当りである方が、ST開始から21~100回転以内での大当りであるよりも設定示唆演出が高い割合で実行されるようにすることが望ましい。また、設定値に対応して最も出現率の高いキャラクタのみの出現率がST開始からの回転数により異なるようにしてもよい。
(特徴部の変形例について)
以上、特徴部248F~250Fを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。以下に、特徴部248F~250Fの変形例について説明する。
図12-2(A)の継続率示唆演出について、特別状態開始時であるST状態の開始時で特別状態の終了時であるST状態の終了時に実行するようにしてもよい。具体的には、ST期間の開始時(ST1回転目)あるいはST期間の終了時(ST100回転目)のうち少なくともいずれか一方において継続率示唆演出を実行してもよい。このような場合には、変動パターンとしてST2~99回転目では選択されない変動パターンが選択されるようにすればよい。とくに100回転目では、獲得出玉を表示するために長い変動パターンが選択されるようになっているため、その出玉表示期間中に合わせて継続率示唆演出が実行されるようにすればよい。また、継続率示唆演出としては、画像表示装置5の画面の周囲のエフェクトの色で示唆する演出、キャラクタの態様により示唆する演出、文字の表示内容により示唆する演出、役物態様により示唆する演出(例えば、側方から入射される光を反射させて前面側に出射する導光板の色等)のうち少なくとも1つ以上が実行されるようにすればよい。
また、継続率示唆演出を実行するときには、パチンコ遊技機1側で自動的に実行されるのではなく、通常とは異なるタイミングや異なる方法により遊技者が操作手段を操作することで実行されるようにしてもよい。具体的には、ボタンの長押しや十字キー等のコマンドの入力による裏ボタン操作が実行されたことに伴って、継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。
表示結果を指定する演出制御コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により、演出制御用CPU120側に送信されるようになっている。そして、上述した保留連演出は、当該コマンドを受信したことに基づいて実行されるようにすればよい。このような場合、何等かの影響により表示結果を指定する演出制御コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が継続率示唆演出と同様の演出態様の保留連演出の実行を制限するようにすればよい。このようにすれば、誤った情報を遊技者に示唆することを防ぐことができる。なお、高設定が確定するキャラクタDが出現する演出のみ実行しない等、制限する演出を予め決めてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図11-9のステップ112IWS031,図11-13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、図12-4に示すように、設定値に関する情報に基づいて継続率示唆演出を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が高継続確定の継続率示唆演出の実行を制限するようにしてもよい。このようにすれば、継続率示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、制限するのではなく、低継続を示唆する継続率示唆演出を実行してもよい。
継続率示唆演出や保留連演出は、単にキャラクタを登場させるような演出ではなく、上述したルーレット演出やボーリング演出等の何らかの演出が実行された結果として継続率等が示されるような演出であってもよい。
継続率示唆演出について、通常状態からの大当りではない場合に、継続率示唆演出を実行する場合を説明した。しかしながら、通常状態からの大当りである場合にも継続率示唆演出を実行してもよい。また、そのような場合には、保留連演出を同時に実行するようにしてもよいし、保留連演出の実行に制限をかけるようにしてもよい(初当りで保留連演出を実行しない等)。
継続率示唆演出は、継続してST状態に突入することにより、信頼度が高くなっていくようにしてもよい。このようにすれば、ST状態が継続するときの遊技の興趣が向上する。また、逆にST状態がすぐに終わってしまった場合(例えば、ST1回で終了)のST終了時に継続率示唆演出を実行し、その場合には、信頼度が高いテーブルにより継続率示唆演出が実行されるようにすればよい。このようにすれば、ST状態が早い段階で終了したとしても設定値が示唆されるため、高設定への可能性を示唆した場合には、遊技者に遊技を継続させることを促すことができ、興趣が向上する。
図12-9に示すように、設定示唆演出は、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときよりも実行割合が高くなっていた。しかし、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。具体的には、ST終了間際の回数のときには、ST開始後すぐの回数のときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。このようにすれば、ST状態に制御された際にST開始後の回数よりも遅い回数で大当り遊技状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図11-9のステップ112IWS031,図11-13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、設定値に関する情報に基づいて図12-9の設定示唆演出処理を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、低設定の設定示唆演出を実行するような仮決め(仮設定)をせずに、高設定確定のパターンのみを実行しないようにして、その中から抽選で選択された設定示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
図12-7に示すように、特徴部249Fに関する発明においては、ST20回転目までの残り回数分の操作手段を用いた演出が実行される場合を説明した。しかし、操作手段を用いた演出を実行しないようにしてもよい。また、残り回数分毎回抽選するのではなく、複数回分を1回の設定示唆演出として抽選を実行してもよい。
図12-12に示すように、設定示唆演出は、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときよりも実行割合が高くなっていた。しかし、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。具体的には、ST終了間際の回数のときには、ST開始後すぐの回数のときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。このようにすれば、ST状態に制御された際にST開始後の回数よりも遅い回数で大当り遊技状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図11-9のステップ112IWS031,図11-13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、設定値に関する情報に基づいて図12-13の設定示唆演出処理を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、低設定の設定示唆演出を実行するような仮決め(仮設定)をせずに、高設定確定のパターンのみを実行しないようにして、その中から抽選で選択された設定示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
図12-3の継続率示唆演出、図12-8の設定示唆演出、図12-12の設定示唆演出は、演出の有無と演出が実行されるときのキャラクタとが同時に決定されていた。しかし、演出の有無を決定するテーブルと、演出が実行されるときのキャラクタを決定するテーブルとを別で設けるようにしてもよい。
継続率示唆演出や設定示唆演出は、大当りに制御される場合のみではなく、はずれの場合であっても実行されるようにしてもよい。また、このような場合には、大当りが実行されずにST期間が終了することや、そのような状態が複数回継続したことにより、各種演出が実行されるようにしてもよい。
設定示唆演出パターンAや設定示唆演出パターンBが実行されるラウンドは予め決定されていてもよい。また、ランダムな抽選により実行するラウンドが決定されてもよい。また、これらの演出がエンディング期間において実行されるようにしてもよい。また、STの残り回数に応じて実行されるタイミングが異なるようにしてもよい。
なお、上記特徴部における制御は、互いに組合せて適用してもよい。これにより、設定示唆に関する演出を好適に実行することができる。
(特徴部248Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部248Fには、上述した特徴部248Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010-200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011-218044号公報参照)。
しかし、特開2011-218044号公報のような遊技機に特開2010-200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出について改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部248Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出を実行可能である(例えば、図12-2(A)に示すように、継続率示唆演出を実行可能である)。
このような構成によれば、特別状態において有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、特開2011-218044号公報のような遊技機に特開2010-200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合の問題を解決する特徴部248Fに係る遊技機として、
(A) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出を実行可能であり(例えば、図12-2(A)に示すように、継続率示唆演出を実行可能である)、
さらに、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、特別状態において有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記継続率示唆演出は、前記有利状態の終了時に実行される演出である(例えば、継続率示唆演出は、エンディング期間に実行される)。
このような構成によれば、有利状態の終了時に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記継続率示唆演出の演出態様は複数種類設けられ、いずれの設定値であっても実行可能な演出態様を含む(例えば、図12-3に示すように、キャラクタA~Cはいずれの設定値であっても実行可能)。
このような構成によれば、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
(4) 上記(3)の遊技機において、
複数種類の前記継続率示唆演出には、遊技者にとって有利度が高い高継続率に設定されていることが確定する演出態様を含む(例えば、図12-3に示すように、高継続率の設定3に設定されていることが確定するキャラクタDが含まれる)。
このような構成によれば、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
(5) 上記(1)~(4)のいずれかの遊技機において、
可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記有利状態とするか否かを保留記憶情報に基づいて決定する決定手段(例えば、図5のS110)と、
前記決定手段の決定よりも前に、前記有利状態とするか否かを判定する判定手段(例えば、図5のS101)と、
前記有利状態中において、前記判定手段の判定結果に基づいて前記保留記憶手段に前記有利状態に制御されると判定された保留記憶情報が記憶されている場合に、前記有利状態に制御されることを示唆する保留連演出を実行可能な保留連演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、図12-6の保留連演出を実行する)とをさらに備え、
前記保留連演出実行手段は、前記継続率示唆演出と同様の演出態様の前記保留連演出を実行可能である(例えば、図12-5に示すように、保留連演出で継続率示唆演出と同様のキャラクタを出現させる)。
このような構成によれば、継続率示唆演出と保留連演出とを組合せることにより、遊技の興趣が向上する。
(6) 上記(5)の遊技機において、
前記判定手段の判定結果に関する判定情報(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンド)を出力可能な判定情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103)をさらに備え、
前記保留連演出実行手段は、
前記判定情報出力手段から出力された前記判定情報に基づいて前記保留連演出を実行し(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンドに基づいて保留連演出を実行する)、
前記判定情報出力手段から出力された前記判定情報が正常でなかった場合、少なくとも前記継続率示唆演出と同様の演出態様の前記保留連演出の実行を制限する(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が継続率示唆演出と同様の演出態様の保留連演出の実行を制限する)。
このような構成によれば、誤った情報を遊技者に示唆することを防ぐことができる。
(7) 上記(1)~(6)のいずれかの遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、プッシュボタン31B)をさらに備え、
前記継続率示唆演出は、前記操作手段が操作されたことに基づいて実行される(例えば、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて継続率示唆演出が実行される)。
このような構成によれば、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
(8) 上記(1)~(7)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図11-9のステップ112IWS031,図11-13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記継続率示唆演出を実行可能な継続率示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図12-4の継続率示唆演出)とをさらに備え、
前記継続率示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、少なくとも遊技者にとって有利度が高い所定の継続率に設定されていることが確定する前記継続率示唆演出の実行を制限する(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が高設定確定の継続率示唆演出の実行を制限する)。
このような構成によれば、継続率示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
なお、上記した特徴部248Fにおける(2)~(8)と(1)との対応関係は、(2)~(8)と(A)との対応関係に適用することができる。
(特徴部249Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部249Fには、上述した特徴部249Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010-200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011-218044号公報参照)。
しかし、特開2011-218044号公報のような遊技機に特開2010-200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出の実行契機については改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部249Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の実行割合が異なる(例えば、図12-9に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なる(21~100回目では設定示唆演出が実行されない))。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、特開2011-218044号公報のような遊技機に特開2010-200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合の問題を解決する特徴部249Fに係る遊技機として、
(A) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の実行割合が異なり(例えば、図12-9に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なる(21~100回目では設定示唆演出が実行されない))、
さらに、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記有利状態は、複数回の所定遊技を繰返すことにより構成される状態であり(例えば、ラウンド遊技を繰返す状態)、
前記設定示唆演出は、前記所定遊技中に実行される演出である(例えば、設定示唆演出がラウンド中に実行される)。
このような構成によれば、所定遊技に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、前記第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記設定示唆演出の実行割合が高い(例えば、図12-9に示すようにST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(211~100回目では設定示唆演出が実行されない))。
このような構成によれば、第1回数目で有利状態に制御されることで、有利状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(4) 上記(1)~(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2回数目は前記第1回数目より後の回数である(例えば、21~100回転目は、1~20回転目よりも後の回数である)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも早い回数で有利状態に制御されたとしても損をしたと思わせないようにすることができる。
(5) 上記(1)~(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1回数目は前記第2回数目より後の回数である(例えば、第1回数目をST終了間際の回数、第2回数目をST開始後すぐの回数とする)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも遅い回数で有利状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(6) 上記(1)~(5)のいずれかの遊技機において、
前記特別状態中には、前記第1回数目を含むが前記第2回数目を含まない所定期間が設けられている(例えば、ST開始後20回転目以内までの期間は、第1回数目である1~20回転目を含むが21~100回転目は含まない等)。
このような構成によれば、所定期間内に有利状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。
(7) 上記(1)~(6)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図11-9のステップ112IWS031,図11-13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図12-9の設定示唆演出処理)とをさらに備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行する)。
このような構成によれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
(8) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の信頼度が高い(例えば、図12-8に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため(21~100回目では設定示唆演出が実行されない)、設定示唆演出の信頼度が高い)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、上記した特徴部249Fにおける(2)~(8)と(1)との対応関係は、(2)~(8)と(A)との対応関係に適用することができる。
(特徴部250Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部250Fには、上述した特徴部250Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010-200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011-218044号公報参照)。
しかし、特開2011-218044号公報のような遊技機に特開2010-200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出の実行契機については改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部250Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の演出態様が異なる(例えば、図12-11に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、特開2011-218044号公報のような遊技機に特開2010-200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合の問題を解決する特徴部250Fに係る遊技機として、
(A) 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の演出態様が異なり(例えば、図12-11に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる)、
さらに、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記有利状態は、複数回の所定遊技を繰返すことにより構成される状態であり(例えば、ラウンド遊技を繰返す状態)、
前記設定示唆演出は、前記所定遊技中に実行される演出である(例えば、設定示唆演出がラウンド中に実行される)。
このような構成によれば、所定遊技に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、前記第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記設定示唆演出の実行割合が高い(例えば、図12-12に示すようにST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い)。
このような構成によれば、第1回数目で有利状態に制御されることで、有利状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(4) 上記(1)~(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2回数目は前記第1回数目より後の回数である(例えば、21~100回転目は、1~20回転目よりも後の回数である)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも早い回数で有利状態に制御されたとしても損をしたと思わせないようにすることができる。
(5) 上記(1)~(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1回数目は前記第2回数目より後の回数である(例えば、第1回数目をST終了間際の回数、第2回数目をST開始後すぐの回数とする)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも遅い回数で有利状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(6) 上記(1)~(5)のいずれかの遊技機において、
前記特別状態中には、前記第1回数目を含むが前記第2回数目を含まない所定期間が設けられている(例えば、ST開始後20回転目以内までの期間は、第1回数目である1~20回転目を含むが21~100回転目は含まない等)。
このような構成によれば、所定期間内に有利状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。
(7) 上記(1)~(6)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図11-9のステップ112IWS031,図11-13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図12-13の設定示唆演出処理)とをさらに備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行する)。
このような構成によれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
(8) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1~3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図12-1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の信頼度が高い(例えば、図12-12に示すように、ST開始から1~20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21~100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため、設定示唆演出の信頼度が高い)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、上記した特徴部250Fにおける(2)~(8)と(1)との対応関係は、(2)~(8)と(A)との対応関係に適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(特徴部109AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部109AKについて説明する。図1に示したパチンコ遊技機1の正面図では、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄表示器20、普図保留表示器25Cといった複数種類の表示装置(表示器)が別個の場所に設けられていたが、これらの表示装置をまとめて設けるようにしてもよい。例えば、遊技に関する遊技関連情報(図柄の表示結果、保留記憶数等)を複数表示する情報表示手段として、図13-1(A)に示すような情報表示装置109AK001を、図1に示した表示装置(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄表示器20、普図保留表示器25C)に代えて設けるようにしてもよい。情報表示装置109AK001は、パチンコ遊技機1の所定位置(例えば遊技者が正面から視認可能な位置、遊技領域に左下、右下等)に設けられていればよい。
図13-1(A)、(B)に示すように、情報表示装置109AK001は、LED等のランプにより構成される複数の表示部位を備え、各表示部位の点灯消灯状況により遊技関連情報を表示する。情報表示装置109AK001の各表示部位は、第1特別図柄表示装置109AK4A、第2特別図柄表示装置109AK4B、第1保留表示器109AK25A、第2保留表示器109AK25B、普通図柄表示器109AK20、及び、普図保留表示器109AK25Cとなっている。また、情報表示装置109AK001は、大当り遊技状態において当該大当り遊技状態の総ラウンド数を示すラウンド数表示器109AK011、時短状態であることを示す時短状態表示器109AK012、及び、確変状態であることを示す確変状態表示器109AK013となる表示部位を備える。このように、情報表示装置109AK001は、複数種類の遊技関連情報を表示するための1つのモジュールとなっている。情報表示装置109AK001における各表示部位は、例えば同一のLEDにより構成される。このようにすることで、製造コストを抑えることができる。
第1特別図柄表示装置109AK4A、及び、第2特別図柄表示装置109AK4Bは、それぞれ8つの表示部位(LED)により構成され、8つの表示部位の点灯消灯の組合せ(点灯パターン)により、表示結果(当りの種別)を表示する。いずれの点灯パターンをハズレまたは当り種別に割り当てるかは任意でよい。
第1保留表示器109AK25A、及び、第2保留表示器109AK25Bは、それぞれ4つの表示部位(LED)により構成され、その点灯数により第1保留記憶数と第2保留記憶数とを表示する。
普通図柄表示器109AK20は、4つの表示部位(LED)により構成され、4つの表示部位の点灯パターンにより、表示結果(当りの種別)を表示する。いずれの点灯パターンをハズレまたは当り種別に割り当てるかは任意でよい。
普図保留表示器109AK25Cは、4つの表示部位(LED)により構成され、その点灯数により普図保留記憶数を表示する。
ラウンド数表示器109AK011は、6つの表示部位(LED)により構成され、6つの表示部位の点灯パターンにより、大当り遊技状態において当該大当り遊技状態の総ラウンド数を表示する。いずれの点灯パターンをいずれのラウンド数に割り当てるかは任意でよい。
時短状態表示器109AK012は、1つの表示部位(LED)により構成され、点灯することにより時短状態であることを表示する。確変状態表示器109AK013は、1つの表示部位(LED)により構成され、点灯することにより確変状態であることを表示する。
情報表示装置109AK001の形状や表示部位の数、形状、配置は、各種遊技関連情報を表示できれば任意でよい。例えば、情報表示装置109AK001の表示部位が、7セグメントのLEDで構成されてもよい。また、情報表示装置109AK001に、上記に示した遊技関連情報以外の情報を表示してもよいし、一部の遊技関連情報が表示されないようにしてもよい。
この実施例では、パチンコ遊技機1の起動時に、起動時の状態(操作)に応じてRAM102をクリア(初期化)する範囲が異なるRAMクリア処理が実行されるようになっている。図13-2に示すように、起動時に初期化操作(クリアスイッチがオン、設定キー112IW051がオフで電源投入)がされた場合、RAM102の記憶内容は全てクリアされる。起動時に停電復旧操作(クリアスイッチ及び設定キー112IW051がオフで電源投入)がされた場合、RAM102の記憶内容は全て保持される。起動時に設定変更操作(クリアスイッチ及び設定キー112IW051がオンで電源投入)がされた場合、RAM102の記憶内容のうち、特図表示結果と普図表示結果に関する情報は保持され、他の情報はクリアされる。起動時に設定変更操作がされて、設定値を変更可能な状態を変更許可状態ともいう。なお、起動時に設定変更操作がされた場合、表示結果に関する情報は保持されるが、遊技状態に関する情報や保留記憶情報はクリアさせるため、初期化操作がされた場合と設定変更操作がされた場合とで遊技者にとっての有利度合いは、設定値を除いて差が出ることはない。これにより、公平な遊技を提供することができる。なお、図13-2には、RAM102に記憶される情報のうち一部を示しているが、他の情報(各種フラグや決定結果等)は、起動時に初期化操作された場合、全ての情報がクリアされ、起動時に停電復旧操作された場合、全ての情報が保持される。起動時に設定変更操作された場合、他の情報はクリアされてもよいし、任意の情報が保持されるようにしてもよい。
図13-3~図13-6は、パチンコ遊技機1の起動中に電源OFFとなり、その後電源ONとなった場合の情報表示装置109AK001の表示動作例である。
図13-3(A)では、パチンコ遊技機1が起動中(電源ON)であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、第1保留表示器109AK25Aに第1保留記憶数が3個であることが表示されている。また、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示され、普図保留表示器109AK25Cに普図保留記憶数が1個であることが表示されている。そして、時短状態表示器109AK012が点灯していることで、遊技状態が時短状態であることが表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図13-3(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に停電復旧操作がされた場合、RAM102の記憶内容は全て保持されており、当該記憶内容に基づいて遊技関連情報を表示するための制御が再度実行される。そして、図13-3(C)に示すように、情報表示装置109AK001は、電源がOFFとなる前の表示状態に復旧される。
図13-4(A)では、パチンコ遊技機1が起動中であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図13-4(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に停電復旧操作がされた場合には、RAM102の記憶内容は全て保持されており、当該記憶内容に基づいて遊技関連情報を表示するための制御が再度実行される。そして、図13-4(C)に示すように、情報表示装置109AK001は、電源がOFFとなる前の表示状態に復旧される。
図13-5(A)では、パチンコ遊技機1が起動中であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、第1保留表示器109AK25Aに第1保留記憶数が3個であることが表示されている。また、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示され、普図保留表示器109AK25Cに普図保留記憶数が1個であることが表示されている。そして、時短状態表示器109AK012が点灯していることで、遊技状態が時短状態であることが表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図13-5(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に初期化操作がされた場合には、RAM102の記憶内容は全て消去される。そして、図13-5(C)に示すように、情報表示装置109AK001は、電源投入後も全消灯状態となる。
図13-6(A)では、パチンコ遊技機1が起動中であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図13-6(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に設定変更操作がされた場合には、図13-6(C)に示すように、設定変更中は(変更許可状態では)情報表示装置109AK001の表示部位が全て点灯状態となる。変更許可状態が終了すると、RAM102の記憶内容のうち特図表示結果と普図表示結果に関する情報は保持されており、当該記憶内容に基づいて遊技関連情報を表示するための制御が再度実行される。そして、図13-6(D)に示すように、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示され、電源がOFFとなる前の表示状態と同様になる。
図13-2に示したように、この実施の形態では、電源投入時(起動時)に設定変更操作がされた場合には、特図表示結果と普図表示結果に関する情報が保持されるようになっている。従って、図13-6(D)に示すように、電源投入時に設定変更した場合でも、電源がOFFとなる前と同様に第1特別図柄表示装置109AK4A及び普通図柄表示器109AK20に表示結果を表示することができる。なお、この情報表示装置109AK001の表示状態は、図13-4(C)に示したように、停電復旧操作が実行された場合と同様である。従って、ホールの開店時等に遊技者が情報表示装置109AK001を確認しても、停電復旧操作が実行されたか設定変更操作が実行されたかを把握することが困難となる。また、起動時の情報表示装置109AK001の表示状態により設定変更の有無を把握できないため、一部の遊技機を設定変更した場合に、残りの遊技機を初期化操作する必要がないため、ホール従業者が複数台の遊技機を起動させる作業の簡易化が図れる。
また、起動時の画像表示装置5の表示も、起動時の操作によらず共通(例えば起動したことを示す画面等)とすることが好ましい。これにより、画像表示装置5の表示により、起動時にいずれの操作をされたかを遊技者が把握できていしまうことを防止できる。なお、ホール従業者等による確認を可能とするとために、起動時の画像表示装置5に実行した処理(初期化処理、復旧処理、設定変更処理等)を表示するようにしてもよい。
なお、電源投入時(起動時)に設定変更操作がされた場合には、特図表示結果と普図表示結果に関する情報以外の情報はクリアされるため、電源OFF時に第1保留表示器109AK25A、第2保留表示器109AK25B、普図保留表示器109AK25C、ラウンド数表示器109AK011、時短状態表示器109AK012、確変状態表示器109AK013が点灯していた場合でも、設定変更操作時にこれらの表示に関する情報はクリアされるため、設定変更操作後はこれらの表示部位は消灯状態となる。
(特徴部109AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。例えば、特徴部248F~250Fの少なくとも一部の構成を本特徴部に導入してもよい。
上記実施例では、電源投入時に初期化操作がされた場合、情報表示装置109AK001は、電源投入後全消灯状態となるようになっていたが、電源投入時に初期化操作がされた場合、第1特別図柄表示装置109AK4A(または第2特別図柄表示装置109AK4B)及び普通図柄表示器109AK20に、最も出現頻度の多い図柄(例えばハズレ図柄)を表示するようにしてもよい。このようにすることで、初期化操作時にも、起動時の情報表示装置109AK001の表示を、停電復旧操作時や設定変更操作時と同様(例えば図13-3(C)や図13-6(D))とすることが可能となり、起動時にいずれの操作がされたかによらず略共通の表示とすることができる。これにより、情報表示装置109AK001を確認しても、いずれの操作が実行されたかを把握することがより困難となる。
上記実施例では、起動時に設定変更操作がされた場合、RAM102の記憶内容のうち、特図表示結果と普図表示結果に関する情報は保持され、他の情報はクリアされるようになっていたが、他の情報のうち一部が保持されるようにしてもよい。また、全ての情報がクリアされるようにしてもよい。この場合、電源投入時に設定変更操作がされた場合、第1特別図柄表示装置109AK4A(または第2特別図柄表示装置109AK4B)及び普通図柄表示器109AK20に、最も出現頻度の多い図柄(例えばハズレ図柄)を表示するようにしてもよい。このようにすることで、設定変更操作時に初期化操作時と同様のRAMクリア処理を実行しても、起動時の情報表示装置109AK001の表示を、停電復旧操作時や設定変更操作時と同様(例えば図13-3(C)や図13-6(D))とすることが可能となり、起動時にいずれの操作がされたかによらず略共通の表示とすることができる。
(特徴部109AKに係る手段の説明)
設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものが提案されている。特開2010-200902号公報に記載の遊技機では、設定変更処理を行ったときに、設定値以外の記憶内容をクリアするようになっている。
このような遊技機において、設定変更時に保持されていた情報の扱いに関して改善の余地があった。
特徴部109AKに係る遊技機は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定変更時に情報を好適に保持して、設定変更の有無の判別を困難にした遊技機を提供することを目的とする。
(1)特徴部109AKに係る遊技機は、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1~3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定変更許可操作にもとづいて前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6、Sa12を実行するCPU103など)と、
遊技に関する遊技関連情報を複数表示する情報表示手段(例えば情報表示装置109AK001)と、を備え、
前記情報表示手段は、
停電復旧操作がされた場合、該停電復旧操作前に表示されていたうちの全ての前記遊技関連情報を表示する制御を再度実行し(例えば図13-3、図13-4)、
前記設定変更許可操作にもとづいて前記変更許可状態に制御された場合、前記変更許可状態の終了後に(該変更許可操作前に表示されていたうちの)一部の前記遊技関連情報を表示する制御を実行する(例えば図13-6)。
このような構成によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。
また、特開2010-200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部109AKに係る遊技機として、
(A)遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1~3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定変更許可操作にもとづいて前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6、Sa12を実行するCPU103など)と、
遊技に関する遊技関連情報を複数表示する情報表示手段(例えば情報表示装置109AK001)と、を備え、
前記情報表示手段は、
停電復旧操作がされた場合、該停電復旧操作前に表示されていたうちの全ての前記遊技関連情報を表示する制御を再度実行し(例えば図13-3、図13-4)、
前記設定変更許可操作にもとづいて前記変更許可状態に制御された場合、前記変更許可状態の終了後に(該変更許可操作前に表示されていたうちの)一部の前記遊技関連情報を表示する制御を実行し(例えば図13-6)、
さらに、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。また、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
可変表示を実行する可変表示手段を備え、
前記遊技関連情報は、保留された可変表示の数に関する情報(例えば第1保留記憶数、第2保留記憶数)を少なくとも含むようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技に関する重要な情報を表示できる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
初期化操作がされた場合と、前記設定変更許可操作にもとづいて前記変更許可状態に制御された場合と、で記憶領域の初期化範囲が異なる初期化処理を実行可能である(例えば図13-2)ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じた適切な初期化処理を実行できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記変更許可状態が終了した後に表示される前記遊技関連情報は、少なくとも特別図柄及び普通図柄の表示結果を含むようにしてもよい。
このような構成によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
初期化操作がされた場合と、前記設定変更許可状態を終了した場合と、で遊技機の有利度合いは同一である(図13-2に示すように遊技状態に関する情報はクリアされる)ようにしてもよい。
このような構成によれば、初期化操作時と設定変更時とで遊技者にとっての有利度合いの差を無くすことができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて表示手段の表示制御を実行する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、初期化操作がされた場合と、前記変更許可状態を終了した場合と、で同一の表示制御を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。
なお、上記した特徴部109AKに係る(2)~(6)と(1)との対応関係は、(2)~(6)と(A)との対応関係に適用することができる。
(特徴部110AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部110AKについて説明する。図13-7は、特徴部110AKに係る計数演出設定処理の一例を示すフローチャートである。特徴部110AKでは、画像表示装置5に数値(例えば「3」の数値)を表示して当該数値をカウントダウン表示する計数演出が実行可能になっているそして、計数演出において当該数値が特定値(例えば「0」)になると実行中の可変表示の期待度(大当り信頼度等)が高いことを報知する特定演出が実行されるようになっている。計数演出設定処理は、計数演出を実行するか否かや実行する場合の演出態様(計数値)を決定するための処理である。計数演出設定処理は、例えば、図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で演出制御用CPU120により実行される。
計数演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、計数演出の実行有無を決定する(ステップ110AKS001)。この実施例では、主基板11から送信される変動表示結果通知コマンド等から特定される表示結果に基づいて、計数演出の実行有無が決定されるようになっている。また、パチンコ遊技機1の設定値がいずれであるかによって異なる割合で計数演出の実行有無が決定されるようになっている。
図13-8は、ステップ110AKS001における計数演出の実行有無の決定割合を示している。図13-8(A)は、設定値が3の場合の決定割合(計数演出の実行割合)であり、図13-8(B)は、設定値が2の場合の決定割合(計数演出の実行割合)であり、図13-8(C)は、設定値が1の場合の決定割合(計数演出の実行割合)である。
図13-8に示すように、表示結果が大当りである場合には、表示結果がスーパーリーチハズレやその他(非リーチハズレやノーマルリーチハズレ)である場合よりも計数演出が実行されやすくなっている。また、表示結果がスーパーリーチハズレである場合には、その他(非リーチハズレやノーマルリーチハズレ)である場合よりも計数演出が実行されやすくなっている。このようにすることで、計数演出が実行された場合には、実行されない場合よりも大当りやスーパーリーチとなる割合が高くなり、計数演出により遊技者の期待感を高めることができる。
また、図13-8に示すように、特徴部110AKでは、設定値に応じて計数演出の実行割合が異なっている。具体的には、大当り確率の最も高い設定値3である場合に計数演出が実行される割合が最も高く、大当り確率の最も低い設定値1である場合に計数演出が実行される割合が最も低くなっている。このように、設定値が高いほど計数演出を実行することに決定されやすくなっている。このようにすることで、計数演出の実行頻度によって、遊技者に設定値を示唆することができる。高設定値であることが示唆された場合、遊技者の長期的な遊技を促すことができ、パチンコ遊技機1の稼働率の向上が図れる。図13-8では表示結果が大当りの場合の計数演出の実行割合は、設定値によらず一定(50%)であったが、設定値によって計数演出の実行割合を異ならせてもよい。
ステップ110AKS001にて計数演出の実行有無を決定した後には、計数演出を実行すると決定されたか否かを判定する(ステップ110AKS002)。計数演出を実行しないと決定された場合には(ステップ110AKS002;No)、計数演出設定処理を終了する。
計数演出を実行すると決定された場合(ステップ110AKS002;Yes)、計数演出における最終的な計数値(初期値の「3」からいくつまでカウントダウンするか)を決定する(ステップ110AKS003)。この実施例では、主基板11から送信される変動表示結果通知コマンド等から特定される表示結果に基づいて、計数演出における最終的な計数値が決定されるようになっている。また、パチンコ遊技機1の設定値がいずれであるかによって異なる割合で計数演出における最終的な計数値が決定されるようになっている。
図13-9は、ステップ110AKS003における最終的な計数値の決定割合を示している。図13-9における計数値「3」の計数演出は、図13-10に示すように、「3」の数値が表示されそのまま数値が消去される計数演出となっている。図13-9における計数値「2」の計数演出は、図13-10に示すように、「3」の数値が表示され「3」→「2」と変化した後、数値が消去される計数演出となっている。図13-9における計数値「1」の計数演出は、図13-10に示すように、「3」の数値が表示され「3」→「2」→「1」と段階的に変化した後、数値が消去される計数演出となっている。図13-9における計数値「0」の計数演出は、図13-10に示すように、「3」の数値が表示され「3」→「2」→「1」→「0」と段階的に変化した後、数値が消去され、その後高期待度であることを報知する特定演出が実行される計数演出となっている。
図13-9に示すように、表示結果が大当りである場合には、計数値「0」に決定されやすくなっており、表示結果がその他(非リーチハズレやノーマルリーチハズレ)である場合には計数値「0」に決定されないようになっている。このようにすることで、計数演出により「0」まで数値がカウントダウン(計数)され特定演出が実行された場合の大当りとなる確率(大当り信頼度)を高くすることができるとともに、特定演出が実行された場合には少なくともスーパーリーチハズレとなるため、計数演出及び特定演出により遊技者の期待感を高めることができる。
また、図13-9に示すように、特徴部110AKでは、設定値に応じて最終的な計数値の決定割合が異なっている。具体的には、表示結果がスーパーリーチハズレとなる場合には、設定値が高いほど計数値「0」に決定されにくくなっているとともに、設定値が高いほど大きな数値に決定されやすくなっている。また、表示結果がその他となる場合には、設定値が高いほど大きな数値に決定されやすくなっている。即ち、設定値が高いほど、特定演出が実行されずに計数演出が終了する確率が高く、また、カウントダウン(計数)が進まない段階(途中)で計数演出が終了する確率が高くなっている。このようにすることで、計数演出が実行されたものの、カウントダウン(計数)が進まない段階で計数演出が終了して特定演出が実行されずに遊技者は落胆するもの、設定値が高いことを示唆することができるので、計数演出の演出効果を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。また、設定値が低い場合には、カウントダウン(計数)が進みやすく、計数値が「0」となって特定演出が実行されやすくなっている。よって、設定値が低い場合には、数値が特定値となって特定演出が実行されることを遊技者に期待させることができ、計数演出の演出効果が向上する。
また、図13-9に示す決定割合では、計数値「3」で終了した場合は、設定値が3である割合が高く、計数値「2」で終了した場合は、設定値が2である割合が高く、計数値「1」で終了した場合は、設定値が1である割合が高くなっている。よって、計数値「3」で終了した場合は、設定値が3であることを示唆し、計数値「2」で終了した場合は、設定値が2であることを示唆し、計数値「1」で終了した場合は、設定値が1であることを示唆することができる。このように、計数演出が途中で終了した婆愛、終了した時点の計数値に対応した設定値を示唆するようになっているので、計数演出が途中で終了した場合の設定値の示唆がわかりやすくなる。
なお、図13-8、図13-9に示した決定割合は一例であり、高設定値であるほど計数演出が実行されやすく、高設定値であるほど計数値が大きな数値の段階で終了しやすくなっているとともに、低設定値であるほど計数が進みやすく計数値が「0」となりやすくなっていれば、計数演出の実行割合や計数値の決定割合は任意でよい。即ち、上記実施例と同様の効果を奏することができれば、決定割合は任意でよい。
ステップ110AKS003にて計数演出における最終的な計数値を決定した後には、当該決定結果に対応した演出制御パターンをRAM122の所定領域にセットして(ステップ110AKS004)、計数演出設定処理を終了する。ステップ110AKS004でセットされた演出制御パターンは、図7のステップS172の可変表示中演出処理内で読み込まれることで、決定結果に対応した計数演出が実行される。
図13-11、図13-12は、計数演出が実行される場合の演出動作例である。図13-11(A)は、画像表示装置5の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となっていることを示している。その後、スーパーリーチに発展する場合、図13-11(B)に示すように、画像表示装置5にスーパーリーチであることを示す画像が表示され、飾り図柄は左上部分に縮小して表示される。
ここで、計数演出設定処理において、最終的な計数値を「0」とする計数演出を実行する旨が決定された場合、図13-11(C)に示すように、リーチ演出の実行中に、画像表示装置5の所定位置(例えば右下部分)に「3」の数値が表示され、図13-11(D)~(F)に示すように、その数値が「3」→「2」→「1」→「0」と段階的に変化する。そして、図13-11(G)に示すように、数値が消去され、「熱」という文字画像が表示される特定演出が実行される。
続いて他の演出動作例を説明する。図13-12(A)は、画像表示装置5の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となっていることを示している。その後、スーパーリーチに発展する場合、図13-12(B)に示すように、画像表示装置5にスーパーリーチであることを示す画像が表示され、飾り図柄は左上部分に縮小して表示される。
ここで、計数演出設定処理において、最終的な計数値を「3」とする計数演出を実行する旨が決定された場合、図13-12(C)に示すように、リーチ演出の実行中に、画像表示装置5の所定位置(例えば右下部分)に「3」の数値が表示される。その後、その数値がカウントダウンせず、図13-12(D)に示すように、数値が消去される。そして、例えば、図13-12(E)に示すように、ハズレ組合せの飾り図柄が導出表示される。このように、計数演出の数値が「3」の段階で終了することで、当該可変表示の大当り信頼度は低くなるが、設定値が高いことが示唆されるので、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図13-11、図13-12では、リーチ成立後に計数演出が実行される例を示したが、リーチとなる前(左右図柄停止前)に計数演出が開始されるようにしてもよい。
(特徴部110AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。例えば、特徴部248F~250Fの少なくとも一部の構成を本特徴部に導入してもよい。
上記実施例では、計数演出における数値の初期値は「3」であり特定値は「0」であったが、それ以外の数値であってもよい。例えば、初期値は複数種類のいずれかになるようにしてもよい。このようにすることで、数値の初期値が特定値に近いほど数値が特定値になることを期待できるので、演出の興趣が向上する。また、計数演出における数値はカウントダウンするものに限定されず、カウントアップするものであってもよい。この場合カウントアップした数値が特定値になった場合に特定演出が実行されればよい。また、計数する数値は必ずしも連続的に計数するものでなくてもよい。
計数演出の演出態様(数値の色、計数速度、数値の字体、数値の初期値、数値の表示位置等)が複数種類あってもよい。また、計数演出の途中で演出態様(数値の色等)が変化するようにしてもよい。そして、計数演出の演出態様に応じて、特定値になる割合、大当り信頼度、スーパーリーチとなる割合等が異なるようにしてもよい。また、計数演出の演出態様によって設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、数値の色として赤と白を設けて、赤の方が白よりも特定値に達しやすい(大当りとなりやすい)ようにしてもよい。また、赤の方が白よりも計数演出が途中で終了した場合に示唆する設定値の確度が高いようにしてもよい。また、計数速度を複数設けて、計数速度に応じて特定値に達する(大当りとなる)割合を異ならせてもよい。また、計数速度に応じて計数演出が途中で終了した場合に示唆する設定値の確度が異なるようにしてもよい。このようにすることで、計数演出により注目させることができる。
また、計数を一時中断してその後計数を再開する計数演出を実行するようにしてもよい。例えば、計数演出の実行中に他の演出(予告演出、リーチ演出等)が実行される場合には、当該他の演出の実行期間には計数演出(計数)を中断し、当該他の演出の終了後に計数演出(計数)を再開するようにしてもよい。
また、上記実施例では、計数演出は当該可変表示の期待度を示す演出(当該変動予告予告演出)であったが、実行前の可変表示の期待度を示す演出(先読み予告演出)であってもよい。また、計数演出が複数回の可変表示に跨がって実行されるようにしてもよい。計数演出が大当り遊技状態において実行するようにしてもよい。
また、上記実施例では、特定演出は大当り信頼度が高いことを示す演出(大当りとなることを示唆する演出)であったが、遊技者にとって有利となることを示唆する演出であればよい。例えば、有利な大当り種別となることを示唆する演出(大当りとなったときのラウンド数や確変大当りか否かを示唆する演出)や、遊技状態を報知しない場合において遊技状態が確変状態であることを示唆する演出等であってもよい。また、計数演出を大当り遊技状態において実行する場合には、大当りのラウンド数を示唆する演出や、確変大当りに昇格することを示す演出であってもよい。大入賞口内の特定領域に遊技球が進入したことに基づいて確変状態に制御可能な遊技機において、特定領域に遊技球が進入したことを示す演出であってもよい。
(特徴部110AKに係る手段の説明)
設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものが提案されている。特開2010-200902号公報に記載の遊技機では、設定値の示唆を行う演出が実行可能である。
このような遊技機において、演出の方法に改善の余地があった。
特徴部110AKに係る遊技機は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、演出を改善して、遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
(1)特徴部110AKに係る遊技機は、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1~3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
数値を変化させて表示する数値表示手段(例えば計数演出を実行する演出制御用CPU120)と、
前記数値表示手段が表示する数値が特定値(例えば「0」)となったことにより特定演出(例えば図13-11(G))を実行可能な特定演出実行手段(例えば特定演出を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記数値表示手段は、
数値を前記特定値まで変化させた後に数値の表示を終了するとき(例えば図13-11)と、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了するとき(例えば図13-12)と、があり、
設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了する割合が高い(例えば、110AKS003にて設定値が高いほど計数値「0」に決定されにくくなっている)。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
また、特開2010-200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部110AKに係る遊技機として、
(A)遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1~3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
数値を変化させて表示する数値表示手段(例えば計数演出を実行する演出制御用CPU120)と、
前記数値表示手段が表示する数値が特定値(例えば「0」)となったことにより特定演出(例えば図13-11(G))を実行可能な特定演出実行手段(例えば特定演出を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記数値表示手段は、
数値を前記特定値まで変化させた後に数値の表示を終了するとき(例えば図13-11)と、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了するとき(例えば図13-12)と、があり、
設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了する割合が高く(例えば、110AKS003にて設定値が高いほど計数値「0」に決定されにくくなっている)、
さらに、
可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出(例えば、フリーズ演出)を実行可能であるとともに、該所定演出とは異なる演出であって前記有利状態に制御されることを示唆する特別演出(例えば、カウントダウン演出)を可変表示が開始される際に実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10-10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記所定演出を実行するときに、前記所定期間が経過する際に前記特別演出を実行可能である(例えば、カウントダウン演出とフリーズ演出の実行を決定した場合は、図10-9(B)に示すように、フリーズ演出の終了タイミングからカウントダウン演出を開始する部分)
ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、遊技の興趣が向上する。また、所定演出に対応した所定期間が経過する適切なタイミングで特別演出が実行されるので、興趣の低下を防ぐことができる。
なお、可変表示の開始時から所定期間にわたって演出用識別情報を特定態様で停止表示する所定演出の態様によって設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、所定演出の実行時間が長くなる(例えば、フリーズ演出時間が、不利な設定値の場合は2秒間、有利な設定値の場合は4秒間)割合が高くなるようにしてもよい。あるいは、有利状態に制御されることを示唆する特別演出の態様によって設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、カウントダウン演出におけるカウント初期値が大きくなるようにしたり、カウントダウン表示が一時停止や一時非表示となる場合があるようにしたうえで、一時停止や一時非表示となる回数が多くなる割合が高くなるようにしてもよい。このようにすれば、設定値の示唆が数値表示手段と演出実行手段(所定演出・特別演出)とにより行われることとなり、複数の要素で設定値の示唆が行われるので、単一の要素で設定値の示唆が行われる場合に比べ、示唆の機会や示唆の態様が豊富になって遊技の興趣が向上する。
(2)上記(1)の遊技機において、
設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、前記数値表示手段により数値が表示されやすい(例えば、110AKS001にて設定値が高いほど計数演出を実行することに決定されやすくなっている)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記数値表示手段により数値が表示されたときに、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、変化の少ない段階で数値の表示を終了する割合が高い(例えば、110AKS003にて設定値が高いほど高い計数値に決定されやすくなっている)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記数値表示手段による数値の表示態様が複数種類あるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記数値表示手段による数値の変化速度が複数種類あるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記数値表示手段は、数値を変化させて表示する際に、数値を一時的に非表示とすることが可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
なお、上記した特徴部110AKにおける(2)~(6)と(1)との対応関係は、(2)~(6)と(A)との対応関係に適用することができる。