JP7023584B2 - 公開鍵暗号システム、公開鍵暗号方法、公開鍵暗号プログラム - Google Patents
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オイラーの定理は、Nが正の整数でAをNと互いに素な正の整数としたとき、以下の式(5)が成り立つ、という定理である。
RSA暗号は、合同算術による冪乗の余りの周期性に着目したオイラーの定理に基づく公開鍵暗号方式である。公開鍵暗号方式は、第三者に公開する公開鍵により暗号化を行い、秘密鍵を持った本人のみが復号を行えるといった暗号化と復号に別々の鍵を用いる暗号方式である。送信者と受信者が同じ鍵を共有する共通鍵暗号方式は、鍵の配送の問題があるため共通鍵の交換や認証にも広く利用されている。公開鍵はPK(Public Key)と法Nとし、秘密鍵はSK(Secret Key)と法Nとなる。これらの鍵はベルヌーイシフト写像よる暗号化と復号の演算でRSA暗号と等しく利用できるため、本実施形態では、これを用いるものであり、以下に鍵の生成方法について説明する。
“a”と“b”を互いに素な整数としたとき、以下の二元一次方程式を満たす整数解“x”と“y”が存在する。
前述から、“φ(N)=(P-1)×(Q-1)”のため、例として素数P=11と素数Q=13を用意してNとφ(N)を求めると、
N=11×13=143,φ(N)=10×12=120
となる。次にPKを導出するが式(11)は定理より、“a”と“b”を互いに素(最大公約数が1)な整数とするため、φ(N)=120と素な整数を公開鍵PK(=a)としてランダムに選択できる。
“0<PK<LCM(P-1,Q-1)”を採用することが紹介されているが、ここでも最小公倍数“φ(N)=60”を使う。
公開鍵PK(=a)は、例として適当に素数7(60と素な値)を当てることとする。
これで式(11)の“a”と“b”は以下のように決まった。
求めた値は“x=-17,b=60”、また“y=2,a=7”であるため、これを式(12)に代入すると、
以上、RSA暗号は平文を底の数値として、公開鍵PKで冪乗を行い“N=素数P×素数Q”で法をとり暗号文を生成し、暗号文を底の数値として秘密鍵SKで冪乗を行い、“N=素数P×素数Q”で法をとり、復号を行い平文に戻すことを示した。
以上のようにして、求められた公開鍵と秘密鍵を用いて、図1に示した第1の実施形態に係る公開鍵暗号システムは、図10に示すフローチャートに基づく動作を行い、ベルヌーイシフト写像よる暗号化と復号を実行する。なお、図10では素数Pと素数Qから公開鍵PKと秘密鍵SKと法Nは受信装置200において生成済みであり、公開鍵PKと法Nは送信装置100へ渡されているものとする。
“24+23+21+20”となり、補助項を求めると、
この場合
101 送信手段
102、102B、102C、102D 暗号化手段
105 送信側初期値変更制御手段
200、200A、200B、200C、200D 受信装置
201 受信手段
202、202B、202C、202D 復号手段
203 公開鍵生成手段
204 秘密鍵生成手段
205 受信側初期値変更制御手段
206 逆元算出手段
208 受信側乱数種生成手段
300 伝送路
400、400D 乱数種生成手段
Claims (12)
- 公開鍵と秘密鍵を一次不定方程式の整数解により求め、合同演算の法である公開鍵(法)及び秘密鍵(法)を含む公開鍵と秘密鍵を生成する公開鍵・秘密鍵生成手段と、
前記公開鍵と前記公開鍵(法)及び暗号化すべき平文を得て、前記公開鍵をベルヌーイシフト写像の反復回数にセットし、前記公開鍵(法)を前記ベルヌーイシフト写像の最大区間にセットし、前記平文を前記ベルヌーイシフト写像の傾き係数にセットし、前記ベルヌーイシフト写像を前記反復回数繰り返して前記平文を暗号化して暗号文を作成する暗号化手段と、
前記秘密鍵と前記秘密鍵(法)と前記暗号文とを得て、前記秘密鍵を前記ベルヌーイシフト写像の反復回数にセットし、前記秘密鍵(法)を前記ベルヌーイシフト写像の最大区間にセットし、前記暗号文を前記ベルヌーイシフト写像の傾き係数にセットし、前記ベルヌーイシフト写像を前記反復回数繰り返して前記暗号文を復号して前記平文を得る復号手段と、
を具備することを特徴とする公開鍵暗号システム。 - 前記ベルヌーイシフト写像の初期値を暗号化の度に変更する送信側初期値変更制御手段と、
前記暗号文を復号する度に前記ベルヌーイシフト写像の初期値を、前記送信側初期値変更制御手段によって変更された初期値と同じ値に変更する受信側初期値変更制御手段と、
前記受信側初期値変更制御手段により変更された初期値を用いて前記暗号文の逆元を算出する逆元算出手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の公開鍵暗号システム。 - 前記初期値となる乱数種を生成する乱数種生成手段を有し、
前記暗号化手段は、前記乱数種生成手段により生成された乱数種と前記公開鍵を用いて前記ベルヌーイシフト写像を実行して平文を暗号文へ変換し、
前記暗号文を前記乱数種生成手段により生成された乱数種を用いて前記暗号文の逆元を算出する逆元算出手段が備えられ、
前記復号手段は、前記逆元算出手段により算出された逆元に対し、前記ベルヌーイシフト写像を実行して暗号文を平文へ変換することを特徴とする請求項2に記載の公開鍵暗号システム。 - 前記乱数種生成手段は、暗号文の生成毎に新たな乱数種を生成し、前記送信側初期値変
更制御手段及び前記受信側初期値変更制御手段へ与えることを特徴とする請求項3に記載
の公開鍵暗号システム。 - 前記平文を暗号化して前記暗号文を送る送信装置と前記暗号文を受け取り平文へ復号する受信装置とを備え、
前記乱数種生成手段は前記送信装置に設けられ、この送信装置では生成した乱数種を前記公開鍵を用いて前記暗号化手段において前記ベルヌーイシフト写像を実行して暗号化し、暗号化した乱数種を前記受信装置へ送り、
前記受信装置では、受信した暗号化された乱数種を前記復号手段で復号して用いることを特徴とする請求項4に記載の公開鍵暗号システム。 - 前記乱数種生成手段は、暗号文の生成に際して乱数種の元となる元乱数種を1つ生成し、この元乱数種に基づき新たな乱数種を暗号文の生成毎に生成して前記送信側初期値変更制御手段へ与える一方、前記受信装置へは前記元乱数種を与える処理を行い、
前記受信装置には、暗号文の復号毎に元乱数種に基づき前記乱数種生成手段によって生成される前記新たな乱数種と同期した乱数種を生成する受信側乱数種生成手段が備えられ、この受信側乱数種生成手段により生成された乱数種を前記逆元算出手段へ与えて逆元算出を行うことを特徴とする請求項5に記載の公開鍵暗号システム。 - 公開鍵暗号システムのコンピュータを、
公開鍵と秘密鍵を一次不定方程式の整数解により求め、合同演算の法である公開鍵(法)及び秘密鍵(法)を含む公開鍵と秘密鍵を生成する公開鍵・秘密鍵生成手段、
前記公開鍵と前記公開鍵(法)及び暗号化すべき平文を得て、前記公開鍵をベルヌーイシフト写像の反復回数にセットし、前記公開鍵(法)を前記ベルヌーイシフト写像の最大区間にセットし、前記平文を前記ベルヌーイシフト写像の傾き係数にセットし、前記ベルヌーイシフト写像を前記反復回数繰り返して前記平文を暗号化して暗号文を作成する暗号化手段、
前記秘密鍵と前記秘密鍵(法)と前記暗号文とを得て、前記秘密鍵を前記ベルヌーイシフト写像の反復回数にセットし、前記秘密鍵(法)を前記ベルヌーイシフト写像の最大区間にセットし、前記暗号文を前記ベルヌーイシフト写像の傾き係数にセットし、前記ベルヌーイシフト写像を前記反復回数繰り返して前記暗号文を復号して前記平文を得る復号手段、
として機能させることを特徴とする公開鍵暗号プログラム。 - 前記コンピュータは、
前記ベルヌーイシフト写像の初期値を暗号化の度に変更する送信側初期値変更制御手段、
前記暗号文を復号する度に前記ベルヌーイシフト写像の初期値を、前記送信側初期値変更制御手段によって変更された初期値と同じ値に変更する受信側初期値変更制御手段、
前記受信側初期値変更制御手段により変更された初期値を用いて前記暗号文の逆元を算出する逆元算出手段、
として機能することを特徴とする請求項7に記載の公開鍵暗号プログラム。 - 前記コンピュータは、前記初期値となる乱数種を生成する乱数種生成手段として機能し、
前記コンピュータは前記暗号化手段として、前記乱数種生成手段により生成された乱数種と前記公開鍵を用いて前記ベルヌーイシフト写像を実行して平文を暗号文へ変換するように機能し、
前記コンピュータは、前記暗号文を前記乱数種生成手段により生成された乱数種を用いて前記暗号文の逆元を算出する逆元算出手段として機能し、
前記コンピュータは前記復号手段として、前記逆元算出手段により算出された逆元に対し、前記ベルヌーイシフト写像を実行して暗号文を平文へ変換することを特徴とする請求項8に記載の公開鍵暗号プログラム。 - 前記コンピュータは前記乱数種生成手段として、暗号文の生成毎に新たな乱数種を生成し、前記送信側初期値変更制御手段及び前記受信側初期値変更制御手段へ与えることを特徴とする請求項9に記載の公開鍵暗号プログラム。
- 前記コンピュータは、前記平文を暗号化して前記暗号文を送る送信装置と前記暗号文を受け取り平文へ復号する受信装置とに備えられ、
前記乱数種生成手段は前記送信装置のコンピュータによって実現され、この送信装置の前記コンピュータは、生成した乱数種を、前記公開鍵を用いて前記暗号化手段において前記ベルヌーイシフト写像を実行して暗号化し、暗号化した乱数種を前記受信装置へ送るように機能し、
前記受信装置の前記コンピュータは、受信した暗号化された乱数種を前記復号手段で復号して用いるように機能することを特徴とする請求項10に記載の公開鍵暗号プログラム。 - 前記送信装置の前記コンピュータは前記乱数種生成手段として、暗号文の生成に際して乱数種の元となる元乱数種を1つ生成し、この元乱数種に基づき新たな乱数種を暗号文の生成毎に生成して前記送信側初期値変更制御手段へ与える一方、前記受信装置へは前記元乱数種を与える処理を行うように機能し、
前記受信装置の前記コンピュータは、暗号文の復号毎に元乱数種に基づき前記乱数種生成手段によって生成される前記新たな乱数種と同期した乱数種を生成する受信側乱数種生成手段として機能し、この受信側乱数種生成手段により生成された乱数種を前記逆元算出手段へ与えて逆元算出を行うように機能することを特徴とする請求項11に記載の公開鍵暗号プログラム。
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WO2002058038A1 (fr) | 2001-01-22 | 2002-07-25 | Evolvable Systems Research Institute, Inc. | Appareil, procede et programme de cryptage a compression arithmetique |
US20040223616A1 (en) | 2003-04-07 | 2004-11-11 | Stmicroelectronics S.R.I. | Encryption process employing chaotic maps and digital signature process |
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