JP7023416B2 - オントロジー生成システム、オントロジー生成方法およびオントロジー生成プログラム - Google Patents
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Description
IoTは、Internet of Thingsの略称である。
アプリケーションは、アプリケーションプログラムの略称である。
oneM2Mは、水平統合型IoTプラットフォームの標準化を進めている。
水平統合型IoTプラットフォームは、アプリケーションからセマンティックなクエリを受け付け、アプリケーションへ応答する。例えば、この技術は、オントロジーに基づく注釈が付与されたセンサーデータを管理し、推論器によってアプリケーションのセマンティックなクエリに対する応答を実現する。これにより、アプリケーションは、センサーのドメイン知識を意識することなく、センサーデータを利用することができる。
そのため、アプリケーションがクラウドとの通信による遅延を許容できない場合、そのアプリケーションは、従来の水平統合型IoTプラットフォームを利用することが困難である。また、特許文献1は、このような課題を解決するための技術を開示していない。
第1システム向けオントロジーの中の1つ以上の部分オントロジーのそれぞれと第2システムの基準オントロジーとの類似度を各部分オントロジーの類似度として算出する類似度算出部と、
前記第1システム向けオントロジーから、類似度条件を満たす類似度を有する各部分オントロジーと前記類似度条件を満たす類似度を有する部分オントロジー同士を結合するための部分オントロジーとの集合をオントロジー候補として抽出する候補抽出部と、
前記オントロジー候補が制約条件を満たすか判定する制約判定部と、
前記オントロジー候補が前記制約条件を満たす場合に、前記オントロジー候補を第2システム向けオントロジーとして出力するオントロジー出力部と、を備える。
潤沢なリソースを有さないシステムのためのオントロジーを生成する形態について、図1から図9に基づいて説明する。
図1に基づいて、IoTシステム100の構成を説明する。
IoTシステム100は、IoTを利用する情報処理システムである。情報処理システムは、コンピュータシステムであり、1台以上のコンピュータを備える。
IoTシステム100は、1つ以上のエッジシステム(112A、112B)を備える。エッジシステム112Aとエッジシステム112Bとのいずれかを特定しない場合、それぞれをエッジシステム112(第2システムの一例)と称する。
IoTシステム100は、1つ以上のセンサー(113A、113B)を備える。センサー113Aは、エッジシステム112Aと同じドメインに属するセンサーである。センサー113Bは、エッジシステム112Bと同じドメインに属するセンサーである。いずれかのセンサーを特定しない場合、それぞれをセンサー113と称する。
IoTシステム100は、1つ以上のイントラネット(102A、102B)を備える。イントラネット102Aは、エッジシステム112Aと同じドメインに属するイントラネットである。イントラネット102Bは、エッジシステム112Bと同じドメインに属するイントラネットである。イントラネット102Aとイントラネット102Bとのいずれかを特定しない場合、それぞれをイントラネット102と称する。イントラネット102は通信ネットワークの一例である。
クラウドシステム111は、負荷が高い情報処理を実行することが可能な潤沢なリソースを有する。
エッジシステム112は、クラウドシステム111のように潤沢なリソースを有しない。
エッジシステム112は、インターネット101を介して、クラウドシステム111と通信する。具体的には、エッジシステム112は、収集したセンサーデータをクラウドシステム111へ送信する。各センサーデータはビッグデータの一部として利用される。インターネット101は通信ネットワークの一例である。
オントロジー生成システム110は、各エッジシステム112のためにオントロジーを生成する。
オントロジー生成装置200は、プロセッサ201とメモリ202と補助記憶装置203と通信装置204と入出力インタフェース205といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
ICは、Integrated Circuitの略称である。
CPUは、Central Processing Unitの略称である。
DSPは、Digital Signal Processorの略称である。
GPUは、Graphics Processing Unitの略称である。
RAMは、Random Access Memoryの略称である。
ROMは、Read Only Memoryの略称である。
HDDは、Hard Disk Driveの略称である。
NICは、Network Interface Cardの略称である。
USBは、Universal Serial Busの略称である。
補助記憶装置203には、さらに、OSが記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ202にロードされて、プロセッサ201によって実行される。
プロセッサ201は、OSを実行しながら、オントロジー生成プログラムを実行する。
OSは、Operating Systemの略称である。
メモリ202は記憶部290として機能する。但し、補助記憶装置203、プロセッサ201内のレジスタおよびプロセッサ201内のキャッシュメモリなどの記憶装置が、メモリ202の代わりに、又は、メモリ202と共に、記憶部290として機能してもよい。
記憶部290には、クラウドシステム向けオントロジー291(第1システム向けオントロジーの一例)が予め記憶される。
クラウドシステム向けオントロジー291は、クラウドシステム111で使用されるオントロジーである。
エッジシステム112Aの基準データ292を基準データ292Aと称し、エッジシステム112Bの基準データ292を基準データ292Bと称する。基準データ292Aと292Bとのいずれかを特定しない場合、それぞれを基準データ292と称する。
エッジシステム112Aのシソーラスデータ293をシソーラスデータ293Aと称し、エッジシステム112Bのシソーラスデータ293をシソーラスデータ293Bと称する。シソーラスデータ293Aとシソーラスデータ293Bとのいずれかを特定しない場合、それぞれをシソーラスデータ293と称する。
エッジシステム112Aの制約データ294を制約データ294Aと称し、エッジシステム112Bの制約データ294を制約データ294Bと称する。制約データ294Aと制約データ294Bとのいずれかを特定しない場合、それぞれを制約データ294と称する。
基準データ292とシソーラスデータ293と制約データ294とのそれぞれの内容については後述する。
エッジシステム向けオントロジー295は、エッジシステム112のために生成されたオントロジーである。
エッジシステム112Aのために生成されるオントロジーをエッジシステム向けオントロジー295Aと称し、エッジシステム112Bのために生成されるオントロジーをエッジシステム向けオントロジー295Bと称する。エッジシステム向けオントロジー295Aとエッジシステム向けオントロジー295Bとのいずれかを特定しない場合、それぞれをエッジシステム向けオントロジー295と称する。
エッジシステム向けオントロジー295は、クラウドシステム向けオントロジー291と基準データ292とシソーラスデータ293と制約データ294とに基づいて生成される。
エッジシステム向けオントロジー295の内容については後述する。
オントロジー生成システム110の動作の手順はオントロジー生成方法に相当する。また、オントロジー生成システム110の動作の手順はオントロジー生成プログラムによる処理の手順に相当する。
オントロジー生成方法は、各エッジシステム112に対して実行される。
エッジシステム112Bに対するオントロジー生成方法は、エッジシステム112Aに対するオントロジー生成方法と同様である。
クラウドシステム向けオントロジー291の中の各部分オントロジーは、クラウドシステム向けオントロジー291の一部である。
エッジシステム112Aの基準オントロジーを基準オントロジー(A)と称する。
基準オントロジー(A)は、基準データ292Aが示すオントロジーである。
ステップS111において、類似度算出部211は、クラウドシステム向けオントロジー291から、基準オントロジー(A)に対応する1つ以上の部分オントロジーを抽出する。
抽出される各部分オントロジーの形式は、基準オントロジーの形式と一致する。
図6に、基準オントロジー(A)の具体例を示す。
基準オントロジー(A)は、“attribute-of [単語]”という形式で表される関係を有するノード組を示している。具体的には、基準オントロジー(A)は、「動物」ノードと「数値」ノードとの組を示している。「動物」ノードと「数値」ノードとの間には“attribute-of 年齢”という関係がある。
図7に、クラウドシステム向けオントロジー291の具体例を示す。点線で囲われた部分が基準オントロジー(A)に対応する部分オントロジーである。
クラウドシステム向けオントロジー291には、基準オントロジー(A)に示される関係、すなわち、“attribute-of [単語]”という形式で表される関係、を有する4つのノード組が含まれる。ノード組(1)は「人」ノードと「数値」ノードとの組である。ノード組(2)は「ネコ」ノードと「数値」ノードとの組である。ノード組(3)は「ハト」ノードと「豆」ノードとの組である。ノード組(4)は「カラス」ノードと「数値」ノードとの組である。
この場合、類似度算出部211は、クラウドシステム向けオントロジー291から、4つのノード組(1~4)に対応する4つの部分オントロジー(1~4)を抽出する。抽出される各部分オントロジーは、各ノード組を含む最小部分である。
ステップS112において、類似度算出部211は、ステップS111で抽出した1つ以上の部分オントロジーから、未選択の部分オントロジーを1つ選択する。
具体的には、類似度算出部211は、シソーラスデータ293Aを用いて類似度を算出する。シソーラスデータ293Aは、基準オントロジー(A)の中の単語のシソーラスを示す。シソーラスは1つ以上の類語である。
例えば、部分オントロジーの中の単語が基準オントロジー(A)の中の単語と一致する場合、部分オントロジーの類似度は「1」である。また、部分オントロジーの中の単語が、基準オントロジー(A)の中の単語と一致しないがシソーラスデータ293Aに含まれる場合、「類似度=1/類語数」という式を計算することによって、部分オントロジーの類似度が算出される。「類語数」は、シソーラスデータ293Aに示される類語の数を意味する。部分オントロジーの中の単語が、基準オントロジー(A)の中の単語と一致せず、且つ、シソーラスデータ293Aに含まれない場合、部分オントロジーの類似度は「0」である。
図8に、シソーラスデータ293Aの具体例を示す。
図6において、基準オントロジー(A)の関係は「年齢」という単語を含んでいる。
図7において、部分オントロジー(1)(2)の関係は「年齢」という単語を含んでいる。また、部分オントロジー(3)の関係は「好物」という単語を含み、部分オントロジー(4)の関係は「歳」という単語を含んでいる。
部分オントロジー(1)(2)の関係の中の単語「年齢」は、基準オントロジー(A)の関係の中の単語「年齢」と一致する。したがって、部分オントロジー(1)(2)のそれぞれの類似度は「1」である。
部分オントロジー(3)の関係の中の単語「好物」は、基準オントロジー(A)の関係の中の単語「年齢」と一致しない。さらに、単語「好物」は、シソーラスデータ293A(図8参照)に含まれない。したがって、部分オントロジー(3)の類似度は「0」である。
部分オントロジー(4)の関係の中の単語「歳」は、基準オントロジー(A)の関係の中の単語「年齢」と一致しないが、シソーラスデータ293A(図8参照)に含まれる。シソーラスデータ293Aに示される類語の数は「5」である。したがって、部分オントロジー(4)の類似度は「0.2(=1/5)」である。
ステップS114において、類似度算出部211は、ステップS111で抽出された1つ以上の部分オントロジーの中に未選択の部分オントロジーがあるか判定する。
未選択の部分オントロジーがある場合、処理はステップS112に進む。
未選択の部分オントロジーがない場合、処理は終了する。
ステップS120において、候補抽出部212は、クラウドシステム向けオントロジー291の中の1つ以上の部分オントロジーのそれぞれの類似度に基づいて、クラウドシステム向けオントロジー291からエッジシステム向けオントロジー295Aの候補を抽出する。抽出される候補をオントロジー候補(A)と称する。
オントロジー候補(A)は、1つ以上の該当部分オントロジーと、結合部分オントロジーとの集合である。
各該当部分オントロジーは、類似度条件(A)を満たす類似度を有する各部分オントロジーである。
結合部分オントロジーは、該当部分オントロジー同士を結合するための部分オントロジーである。
類似度条件(A)は、エッジシステム112Aの類似度条件であり、基準データ292Aに示される。類似度条件は類似度に関する条件である。
図9は、オントロジー候補(A)の具体例を示す。
図7において、部分オントロジー(1)(2)のそれぞれの類似度は「1」である。また、部分オントロジー(3)の類似度は「0」であり、部分オントロジー(4)の類似度は「0.2」である。
類似度条件(A)が「0.2以上」であると仮定する。この場合、類似度条件(A)を満たす類似度を有する部分オントロジー、すなわち、該当部分オントロジーは、部分オントロジー(1)(2)(4)である。
したがって、候補抽出部212は、該当部分オントロジー(1)(2)(4)をクラウドシステム向けオントロジー291から抽出する。
さらに、候補抽出部212は、該当部分オントロジー(1)(2)(4)を結合するための部分オントロジー、すなわち、結合部分オントロジーを、クラウドシステム向けオントロジー291から抽出する。該当部分オントロジー(1)(2)(4)の上位ノード「哺乳類」「鳥類」「動物」に対応する部分オントロジーが結合部分オントロジーである。
図9において、オントロジー候補(A)は、結合部分オントロジーと該当部分オントロジー(1)(2)(4)とを含んでいる。オントロジー候補(A)は、クラウドシステム向けオントロジー291(図7参照)の中で該当部分オントロジー(1)(2)(4)が結合された最小部分である。
ステップS130において、制約判定部213は、オントロジー候補(A)がエッジシステム112Aの制約条件を満たすか判定する。エッジシステム112Aの制約条件を制約条件(A)と称する。
制約条件(A)は、エッジシステム向けオントロジー295Aに関する条件であり、制約データ294Aに示される。
例えば、制約条件(A)は、エッジシステム向けオントロジー295Aのサイズについての条件である。エッジシステム向けオントロジー295Aのサイズは、エッジシステム向けオントロジー295Aにおける最下位ノードの深さなどによって表すことができる。最下位ノードの深さは、最下位ノードが位置する階層の深さである。
制約条件(A)が「ノード深さが4以下」であると仮定する。ノード深さは、最下位ノードの深さを意味する。図9において、オントロジー候補(A)の最下位ノード「数値」の深さは「4」である。この場合、オントロジー候補(A)は、制約条件(A)を満たす。
オントロジー候補(A)が制約条件(A)を満たす場合、処理はステップS140に進む。
オントロジー候補(A)が制約条件(A)を満たさない場合、処理はステップS150に進む。
具体的には、オントロジー出力部214は、オントロジー候補(A)をエッジシステム向けオントロジー295Aとして記憶部290に保存する。また、オントロジー出力部214は、エッジシステム向けオントロジー295Aをエッジシステム112Aへ送信する。
ステップS140の後、処理は終了する。
例えば、管理者が基準データ292Aを変更し、変更後の基準データ292Aをオントロジー生成装置200に入力する。そして、類似度算出部211が変更後の基準データ292Aを受け付け、記憶部290が現在の基準データ292Aを変更後の基準データ292Aに置き換える。
ステップS150の後、処理はステップS110に進む。
エッジシステム112は、各センサー113から収集したデータを用いて、独自の情報処理(例えば、統計処理)を行ってもよい。
クラウドシステム向けオントロジー291は、例えば、エッジシステム112から出力される各種データ(ログデータまたはセンサーデータなど)またはクラウドシステム111のアプリケーションプログラムから出力される各種データなどに基づいて生成される。クラウドシステム向けオントロジー291は、インターネット101などで公開されているパブリックなオントロジーを流用して生成されてもよい。パブリックなオントロジーはLinked Open Dataとも呼ばれる。
制約データ294は、例えば、手動で生成される。制約データ294は、エッジシステム112から取得される使用可能なリソース量などに基づいて、自動で生成されてもよい。制約条件は、オントロジーの精度(類似度)、エッジシステム112のメモリ容量またはエッジシステム112の処理能力などについての条件であってもよい。制約条件となる閾値は、上限値、下限値、これらの組み合わせのいずれであってもよい。
類似度の対象となる単語は、オントロジーの関係の中の単語以外の単語であってもよい。例えば、類似度の対象となる単語は、オントロジーのノードの中の単語、すなわち、ノード名であってもよい。
クラウドシステム向けオントロジー291からエッジシステム112の制約条件を満たすオントロジーを抽出することで、エッジシステム112のリソース上で利用することが可能なエッジシステム向けオントロジー295を生成することができる。
エッジシステム112ごとに類似度条件と制約条件とを調整することで、エッジシステム112に適したエッジシステム向けオントロジー295を生成することができる。
様々な類似度算出方法の中から選択される適切な類似度算出方法によって適切な類似度が算出される形態について、主に実施の形態1と異なる点を図10から図15に基づいて説明する。
IoTシステム100の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図1参照)。
オントロジー生成装置200は、さらに、類似度種類選択部221を備える。
オントロジー生成プログラムは、さらに、類似度種類選択部221としてコンピュータを機能させる。
記憶部290には、さらに、類似度種類データ296が予め記憶される。
類似度種類データ296の内容については後述する。
図12に基づいて、オントロジー生成方法を説明する。
ステップS210において、類似度種類選択部221は、複数の類似度種類から、エッジシステム112Aの動作環境に応じた類似度種類を選択する。
類似度種類は、各部分オントロジーの類似度の種類である。
ステップS211において、類似度種類選択部221は、エッジシステム112Aと通信することによって、エッジシステム112Aから動作環境データ(A)を取得する。
動作環境データ(A)は、エッジシステム112Aの動作環境を示す。
動作環境は、メモリ容量または処理能力などのリソース量を意味する。
例えば、類似度種類選択部221は、エッジシステム112Aの処理能力に対応する類似度種類を選択する。
図14に、類似度種類データ296の具体例を示す。
類似度種類データ296は複数の類似度種類を示している。各類似度種類は処理負荷情報に対応付けられている。処理負荷情報は、対応する類似度種類に基づいて生成されるエッジシステム向けオントロジー295を利用するための処理負荷を示す。
動作環境データ(A)が、エッジシステム112Aの処理能力が低いという動作環境(A)を示していると仮定する。この場合、類似度種類選択部221は、類似度種類データ296から処理負荷「低」を選択する。そして、類似度種類選択部221は、選択した処理負荷「低」に対応付けられた類似度種類「シソーラス一致度」を類似度種類データ296から選択する。
類似度種類「シソーラス一致度」は、基準オントロジー(A)の中の単語のシソーラスと部分オントロジーの中の単語のシソーラスとの一致度を意味する。
類似度種類「単語間類似度」は、実施の形態1で説明した類似度を意味する。
図15に、シソーラスデータ293Aの具体例を示す。
シソーラスデータ293Aは、各種用語のシソーラスを示している。
基準オントロジー(A)の中の単語が「デバイス」であり、部分オントロジーの中の単語が「センサー」であると仮定する。単語「デバイス」のシソーラスと単語「センサー」のシソーラスとの両方に共通の単語「装置」が含まれる。この場合、部分オントロジーの類似度は「1」となる。単語「デバイス」のシソーラスと単語「センサー」のシソーラスとの両方に共通の単語「装置」が含まれない場合、部分オントロジーの類似度は「0」となる。
シソーラス一致度の計算は、単語関類似度の計算と比べて単純である。類似度種類「シソーラス一致度」が選択された場合、類似度算出部211によって算出される類似度の精度が低下する懸念はあるが、類似度算出部211の処理を高速に行うことができる。
ステップS220からステップS260は、実施の形態1におけるステップS110からステップS150と同じである。
但し、ステップS220において、類似度算出部211は、ステップS210で選択された類似度種類用の算出処理によって、各部分オントロジーの類似度を算出する。
各類似度種類用の算出処理は、計算式、関数またはプログラムなどの形式で予め定義される。
エッジシステム112の動作環境に応じて適切な種類の類似度を算出することができる。その結果、エッジシステム112の動作環境に応じた適切なエッジシステム向けオントロジー295が生成される。また、類似度の精度と類似度の計算負荷とのトレードオフを調整することができる。
部分オントロジーの中の複数のノードと複数のノードの関係とを加味して部分オントロジーの類似度を算出する形態について、主に実施の形態1と異なる点を図16から図19に基づいて説明する。
IoTシステム100の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図1参照)。
オントロジー生成装置200は、さらに、形態素解析部231を備える。
オントロジー生成プログラムは、さらに、形態素解析部231としてコンピュータを機能させる。
図17に基づいて、オントロジー生成方法を説明する。
ステップS310において、類似度算出部211は、クラウドシステム向けオントロジー291の中の各部分オントロジーとエッジシステム112Aの基準オントロジーとの類似度を算出する。つまり、類似度算出部211は、各部分オントロジーの類似度を算出する。
ステップS311において、形態素解析部231は、基準オントロジー(A)の中の文章を1つ以上の形態素に分解する。形態素は単語に相当する。
具体的には、分解される文章は、基準オントロジー(A)に含まれる複数のノードのそれぞれのノード名と、複数のノードの関係を示す関係情報である。
図6の基準オントロジー(A)では、ノード名「動物」とノード名「数値」と関係情報「attribute-of 年齢」とのそれぞれが、分解される文章に相当する。
ノード名「動物」から1つの形態素「動物」が得られる。ノード名「数値」から1つの形態素「数値」が得られる。関係情報「attribute-of 年齢」は、3つの形態素「attribute」「of」「年齢」に分解される。
抽出方法は、実施の形態1のステップS111における方法と同様である。但し、抽出される各部分オントロジーの中の関係の種類は、基準オントロジー(A)の中の関係の種類と一致しなくてもよい。例えば、基準オントロジー(A)の中の関係が属性関係「attribute-of」である場合に、包含関係「part-of」についての部分オントロジーが抽出されても構わない。
分解方法は、ステップS311における方法と同じである。
具体的には、類似度算出部211は、選択された部分オントロジーの中の形態素ごとに類似度を算出し、算出した類似度の合計を算出する。算出される合計が、選択された部分オントロジーの類似度となる。
「Wi」は、ノード名のi番目の形態素に割り当てられた重みであり、ノード名のi番目の形態素の重要度を表す。重みWiはゼロ以上の値である。具体的には、形態素の品詞によって重みが異なる。例えば、名詞「attribute」の重みは「1」であり、前置詞「of」の重みは「0.5」である。前置詞の重みが名詞の重みよりも小さいため、前置詞によるノイズの影響が少なくなる。
「Ni」は、ノード名のi番目の形態素である。
「I」は、ノード名の形態素の数である。
「Wj」は、関係情報のj番目の形態素に割り当てられた重みであり、関係情報のj番目の形態素の重要度を表す。重みWjはゼロ以上の値である。
「Nj」は、関係情報のj番目の形態素である。
「J」は、関係情報の形態素の数である。
「f(x)」は、形態素xの類似度を算出するための関数である。関数f(x)において、形態素xが単語として扱われる。そして、関数f(x)により、形態素xの類似度として単語間類似度が算出される。単語間類似度の算出方法は実施の形態1で説明した通りである。但し、関数f(x)により、形態素xの類似度としてシソーラス一致度が算出されてもよい。シソーラス一致度の算出方法は実施の形態2で説明した通りである。
図19に、ノード名の各形態素の類似度を示す。形態素「人」の類似度は「0.5」である。形態素「ネコ」の類似度は「0.7」である。形態素「カラス」の類似度は「0.4」である。形態素「数値」の類似度は「0」である。
図7において、部分オントロジー(1)の中の関係情報「attribute-of 年齢」の類似度が「1.0」であると仮定する。この場合、部分オントロジー(1)の類似度は「1.5(=1.0+0.5+0)」である。
図7において、部分オントロジー(2)の中の関係情報「attribute-of 年齢」の類似度が「1.0」であると仮定する。この場合、部分オントロジー(2)の類似度は「1.7(=1.0+0.7+0)」である。
図7において、部分オントロジー(4)の中の関係情報「attribute-of 歳」の類似度が「0.2」であると仮定する。この場合、部分オントロジー(4)の類似度は「0.6(=0.2+0.4+0)」である。
ステップS316において、類似度算出部211は、ステップS312で抽出された1つ以上の部分オントロジーの中に、未選択の部分オントロジーがあるか判定する。
未選択の部分オントロジーがある場合、処理はステップS313に進む。
未選択の部分オントロジーがない場合、処理は終了する。
実施の形態3に実施の形態2を適用してもよい。つまり、オントロジー生成装置200が類似度種類選択部221を備えてよい。類似度算出部211は、類似度種類選択部221によって選択された種類の類似度を算出する。
ノード名および関係情報を俯瞰的に見て類似度を算出することができる。また、ノード名または関係情報が文章であっても類似度を算出することができる。これにより、オントロジー候補の抽出精度が向上する。その結果、より適切なエッジシステム向けオントロジー295が生成される。
複数の基準オントロジーを用いてエッジシステム向けオントロジー295を生成する形態について、主に実施の形態1と異なる点を図20から図26に基づいて説明する。
IoTシステム100の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図1参照)。
オントロジー生成装置200は、さらに、候補合成部241を備える。
オントロジー生成プログラムは、さらに、候補合成部241としてコンピュータを機能させる。
記憶部290には、複数の基準データ292Aと複数の基準データ292Bとが予め記憶される。
図22に基づいて、オントロジー生成方法を説明する。
ステップS411において、類似度算出部211は、未選択の基準データ292Aを1つ選択する。
そして、候補抽出部212は、算出された各部分オントロジーの類似度に基づいて、オントロジー候補(A)を抽出する。抽出方法は実施の形態1のステップS120における方法と同じである。
未選択の基準データ292Aがある場合、処理はステップS411に進む。
未選択の基準データ292Aがない場合、処理はステップS420に進む。
言い換えると、候補合成部241は、複数のオントロジー候補(A)を結合することによって、合成後のオントロジー候補を生成する。合成後のオントロジー候補を生成する方法は、複数の部分オントロジーを結合することによってオントロジー候補(A)を生成する方法と同じである(実施の形態1のステップS120を参照)。
合成後のオントロジー候補が制約条件(A)を満たす場合、処理はステップS440に進む。
合成後のオントロジー候補が制約条件(A)を満たさない場合、処理はステップS450に進む。
図23に、クラウドシステム向けオントロジー291の具体例の一部を示す。
図24に、基準データ292Aに示される基準オントロジー(A)の具体例を示す。基準オントロジー(A)の中のアスタリスクは任意の文字列を意味する。
図25に、オントロジー候補(A)の具体例を示す。
図24の基準オントロジー(A)に基づいて、図23のクラウドシステム向けオントロジー291から図25のオントロジー候補(A)が抽出される。
図24の基準オントロジー(A)とは別の基準オントロジー(A)に基づいて、図9のオントロジー候補(A)が抽出されたと仮定する。
図9のオントロジー候補(A)と図25のオントロジー候補(A)とにおいて、「人」ノードが共通している。
この場合、候補合成部241は、「人」ノードを接続点にして、図9のオントロジー候補(A)と図25のオントロジー候補(A)とを合成する。これにより、図26の合成後のオントロジー候補が得られる。
2つのオントロジー候補(A)に共通ノードが存在しない場合、候補合成部241は、2つのオントロジー候補(A)間で最も類似する2つのノードを共通ノード(接続点)として、2つのオントロジー候補(A)を合成してもよい。
実施の形態4に実施の形態2を適用してもよい。つまり、オントロジー生成装置200が類似度種類選択部221を備えてもよい。類似度算出部211は、類似度種類選択部221によって選択された種類の類似度を算出する。
実施の形態4に実施の形態3を適用してもよい。つまり、オントロジー生成装置200が形態素解析部231を備えてもよい。類似度算出部211は、形態素解析部231によって得られた1つ以上の形態素に基づいて類似度を算出する。
複数の基準オントロジーに対応する複数のオントロジー候補を合成することで、エッジシステム112との関係性が深い知識を多く持つオントロジー(合成後のオントロジー候補)が得られる。その結果、エッジシステム向けオントロジー295の推論精度が向上する。
エッジシステム向けオントロジー295を縮小する形態について、主に実施の形態1から実施の形態4と異なる点を図27から図32に基づいて説明する。
図27に基づいて、IoTシステム100の構成を説明する。
IoTシステム100において、オントロジー生成システム110は、クラウドシステム111と各エッジシステム(112A、112B)とによって実現される。
エッジシステム112Aは、オントロジー変更装置300を備える。また、エッジシステム112Bは、オントロジー変更装置300と同等の装置を備える(図示省略)。
オントロジー変更装置300は、プロセッサ301とメモリ302と補助記憶装置303と通信装置304と入出力インタフェース305といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
補助記憶装置303には、さらに、OSが記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ302にロードされて、プロセッサ301によって実行される。
プロセッサ301は、OSを実行しながら、オントロジー変更プログラムを実行する。
メモリ302は記憶部390として機能する。但し、補助記憶装置303、プロセッサ301内のレジスタおよびプロセッサ301内のキャッシュメモリなどの記憶装置が、メモリ302の代わりに、又は、メモリ302と共に、記憶部390として機能してもよい。
記憶部390には、オントロジー生成装置200によって生成されたエッジシステム向けオントロジー295Aが記憶される。エッジシステム向けオントロジー295Aは、エッジシステム112Aにおいて利用されている。
記憶部390には、制約データ391が予め記憶される。制約データ391の内容については後述する。
記憶部390には、統計データ392が記憶される。統計データ392の内容については後述する。
オントロジー変更装置300の動作の手順はオントロジー変更方法に相当する。オントロジー変更方法はオントロジー生成方法の一部である。
オントロジー変更装置300の動作の手順はオントロジー変更プログラムによる処理の手順に相当する。オントロジー変更プログラムはオントロジー生成プログラムの一部である。
ステップS510において、利用統計取得部311は、エッジシステム向けオントロジー295Aの中の各部分オントロジーの利用統計を取得する。取得方法は任意である。
部分オントロジーの利用統計は、部分オントロジーの利用に関する統計情報である。具体的には、部分オントロジーの利用統計は、部分オントロジーの使用頻度である。部分オントロジーの利用統計は、部分オントロジーの使用頻度などを集計または加工して得られる統計情報であってもよい。
縮小オントロジー(A)は、エッジシステム向けオントロジー295Aから1つ以上の部分オントロジーを削除して得られるオントロジーである。
図31において、統計データ392は、各ノードの使用頻度を示している。各ノードの使用頻度は、各ノードを有する部分オントロジーの使用頻度に相当する。
各ノードの使用頻度と比較する頻度閾値が「0」であると仮定する。「人」ノードの使用頻度「17」は頻度閾値「0」より大きい。「ネコ」ノードの使用頻度「5」は頻度閾値「0」より大きい。「カラス」ノードの使用頻度「0」は頻度閾値「0」以下である。使用頻度が「0」である「カラス」ノードは不要なノードである。
この場合、オントロジー縮小部312は、「カラス」ノードを有する部分ノードを削除することによって、図32に示すような縮小オントロジー(A)を生成する。縮小オントロジー(A)には、「人」ノードを有する部分オントロジーと「ネコ」ノードを有する部分オントロジーとが残っているが、「カラス」ノードを有する部分オントロジーが残っていない。
ステップS530において、縮小結果判定部313は、縮小オントロジー(A)が縮小制約(A)を満たすか判定する。
縮小制約(A)は、縮小オントロジー(A)に関する条件であり、統計データ392に示される。
この場合、縮小結果判定部313は、縮小オントロジー(A)のサイズを算出し、縮小オントロジー(A)のサイズをサイズ閾値と比較する。
縮小オントロジー(A)のサイズがサイズ閾値以上である場合、縮小オントロジー(A)が過大に縮小されておらず、縮小オントロジー(A)は縮小制約(A)を満たす。
縮小オントロジー(A)のサイズがサイズ閾値未満である場合、縮小オントロジー(A)が過大に縮小されており、縮小オントロジー(A)は縮小制約(A)を満たさない。
縮小オントロジー(A)が縮小制約(A)を満たす場合、処理は終了する。
ステップS540の後、処理は終了し、更新後のエッジシステム向けオントロジー295Aがエッジシステム112Aにおいて利用される。
オントロジー変更方法は、クラウドシステム111において実行されてもよい。例えば、オントロジー生成装置200が、利用統計取得部311とオントロジー縮小部312と縮小結果判定部313とを備え、オントロジー変更方法を実行してもよい。
各部分オントロジーの利用統計に基づいて、エッジシステム向けオントロジー295から不要な部分オントロジーを削除することができる。これにより、エッジシステム向けオントロジー295に含まれるノイズが低減される。
エッジシステム向けオントロジー295を拡張する形態について、主に実施の形態5と異なる点を図33から図35に基づいて説明する。
IoTシステム100の構成は、実施の形態6における構成と同じである(図27参照)。
オントロジー変更装置300は、オントロジー縮小部312の代わりにオントロジー拡張部314を備え、縮小結果判定部313の代わりに拡張結果判定部315を備える。
オントロジー変更プログラムは、利用統計取得部311とオントロジー拡張部314と拡張結果判定部315としてコンピュータを機能させる。
図34に基づいて、オントロジー変更方法を説明する。
ステップS610において、利用統計取得部311は、エッジシステム向けオントロジー295Aの中の各部分オントロジーの利用統計を取得する。取得方法は任意である。
ステップS610は、実施の形態5のステップS510と同じである。
拡張オントロジー(A)は、エッジシステム向けオントロジー295Aに1つ以上の部分オントロジーを追加して得られるオントロジーである。
まず、オントロジー拡張部314は、クラウドシステム111と通信することによって、クラウドシステム111からクラウドシステム向けオントロジー291を取得する。
次に、オントロジー拡張部314は、統計データ392に示される各部分オントロジーの利用統計に基づいて、クラウドシステム向けオントロジー291から1つ以上の部分オントロジーを抽出する。具体的には、オントロジー拡張部314は、エッジシステム向けオントロジー295から1つ以上の部分オントロジーを選択し、選択した1つ以上の部分オントロジーに関連する1つ以上の部分オントロジーをクラウドシステム向けオントロジー291から抽出する。
そして、オントロジー拡張部314は、抽出した1つ以上の部分オントロジーをエッジシステム向けオントロジー295に追加する。
図35に、統計データ392の具体例を示す。統計データ392において、使用頻度が最も高いノードは「ハト」ノードである。この場合、オントロジー拡張部314は、「ハト」ノードを有する部分オントロジーに関連する1つ以上の部分オントロジーをクラウドシステム向けオントロジー291から抽出する。
具体的には、オントロジー拡張部314は、「鳥類」ノードと「ハト」ノードとの組に対応する部分オントロジーを抽出する。「鳥類」ノードは「ハト」ノードに対する上位ノードである。オントロジー拡張部314は、「鳥類」ノードとの類似度が高いノードを有する部分オントロジーを抽出してもよい。
ステップS630において、拡張結果判定部315は、拡張オントロジー(A)が拡張制約(A)を満たすか判定する。
拡張制約(A)は、拡張オントロジー(A)に関する条件であり、統計データ392に示される。
この場合、拡張結果判定部315は、拡張オントロジー(A)のサイズを算出し、拡張オントロジー(A)のサイズをサイズ閾値と比較する。
拡張オントロジー(A)のサイズがサイズ閾値以下である場合、拡張オントロジー(A)が過大に拡張されておらず、拡張オントロジー(A)は拡張制約(A)を満たす。
拡張オントロジー(A)のサイズがサイズ閾値より大きい場合、拡張オントロジー(A)が過大に拡張されており、拡張オントロジー(A)は拡張制約(A)を満たさない。
拡張オントロジー(A)が拡張制約(A)を満たす場合、処理は終了する。
ステップS640の後、処理は終了し、更新後のエッジシステム向けオントロジー295Aがエッジシステム112Aにおいて利用される。
オントロジー変更方法は、クラウドシステム111において実行されてもよい。例えば、オントロジー生成装置200が、利用統計取得部311とオントロジー拡張部314と拡張結果判定部315とを備え、オントロジー変更方法を実行してもよい。
各部分オントロジーの利用統計に基づいて、エッジシステム向けオントロジー295に必要性が高い部分オントロジーを追加することができる。これにより、より適切なエッジシステム向けオントロジー295が得られる。
図36に基づいて、オントロジー生成装置200のハードウェア構成を説明する。
オントロジー生成装置200は処理回路209を備える。
処理回路209は、類似度算出部211と候補抽出部212と制約判定部213とオントロジー出力部214と類似度種類選択部221と形態素解析部231と候補合成部241とを実現するハードウェアである。
処理回路209は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリ202に格納されるプログラムを実行するプロセッサ201であってもよい。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
オントロジー変更装置300は処理回路309を備える。
処理回路309は、利用統計取得部311とオントロジー縮小部312と縮小結果判定部313とオントロジー拡張部314と拡張結果判定部315とを実現するハードウェアである。
処理回路309は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリ302に格納されるプログラムを実行するプロセッサ301であってもよい。
オントロジー生成装置200とオントロジー変更装置300とのそれぞれの要素である「部」は、「処理」または「工程」と読み替えてもよい。
「クラウドシステム」は「第1システム」と読み替えることができる。「エッジシステム」は「第2システム」と読み替えることができる。
Claims (8)
- 第1システム向けオントロジーの中の1つ以上の部分オントロジーのそれぞれと第2システムの基準オントロジーとの類似度を各部分オントロジーの類似度として算出する類似度算出部と、
前記第1システム向けオントロジーから、類似度条件を満たす類似度を有する各部分オントロジーと前記類似度条件を満たす類似度を有する部分オントロジー同士を結合するための部分オントロジーであって前記第1システム向けオントロジーの中の前記1つ以上の部分オントロジーのいずれかである結合部分オントロジーとの集合をオントロジー候補として抽出する候補抽出部と、
前記オントロジー候補が制約条件を満たすか判定する制約判定部と、
前記オントロジー候補が前記制約条件を満たす場合に、前記オントロジー候補を第2システム向けオントロジーとして出力するオントロジー出力部と、
を備えるオントロジー生成システム。 - 前記オントロジー生成システムは、複数の類似度種類から、前記第2システムの動作環境に応じた類似度種類を選択する種類選択部を備え、
前記類似度算出部は、選択された類似度種類用の算出処理によって、各部分オントロジーの類似度を算出する
請求項1に記載のオントロジー生成システム。 - 前記オントロジー生成システムは、前記基準オントロジーの中の文章と各部分オントロジーの中の文章とのそれぞれを1つ以上の形態素に分解する形態素解析部を備え、
前記類似度算出部は、前記基準オントロジーの中の1つ以上の形態素と各部分オントロジーの中の1つ以上の形態素とに基づいて、各部分オントロジーの類似度を算出する
請求項1または請求項2に記載のオントロジー生成システム。 - 前記オントロジー生成システムは、候補合成部を備え、
前記類似度算出部は、複数の基準オントロジーに対して基準オントロジー毎に、各部分オントロジーの類似度を算出し、
前記候補抽出部は、前記複数の基準オントロジーに対応する複数のオントロジー候補を抽出し、
前記候補合成部は、前記複数のオントロジー候補を合成することによって、合成後のオントロジー候補を生成し、
前記制約判定部は、前記合成後のオントロジー候補が前記制約条件を満たすか判定し、
前記オントロジー出力部は、前記合成後のオントロジー候補が前記制約条件を満たす場合に、前記合成後のオントロジー候補を前記第2システム向けオントロジーとして出力する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のオントロジー生成システム。 - 前記第2システム向けオントロジーは、前記第2システムで利用され、
前記オントロジー生成システムは、前記第2システム向けオントロジーの中の各部分オントロジーの利用統計に基づいて、前記第2システム向けオントロジーから1つ以上の部分オントロジーを削除するオントロジー縮小部を備える
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のオントロジー生成システム。 - 前記第2システム向けオントロジーは、前記第2システムで利用され、
前記オントロジー生成システムは、前記第2システム向けオントロジーの中の各部分オントロジーの利用統計に基づいて前記第1システム向けオントロジーから1つ以上の部分オントロジーを取得し、取得した1つ以上の部分オントロジーを前記第2システム向けオントロジーに追加するオントロジー拡張部を備える
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のオントロジー生成システム。 - 類似度算出部と候補抽出部と制約判定部とオントロジー出力部とを備えるオントロジー生成システムによるオントロジー生成方法であり、
前記類似度算出部が、第1システム向けオントロジーの中の1つ以上の部分オントロジーのそれぞれと第2システムの基準オントロジーとの類似度を各部分オントロジーの類似度として算出し、
前記候補抽出部が、前記第1システム向けオントロジーから、類似度条件を満たす類似度を有する各部分オントロジーと前記類似度条件を満たす類似度を有する部分オントロジー同士を結合するための部分オントロジーであって前記第1システム向けオントロジーの中の前記1つ以上の部分オントロジーのいずれかである結合部分オントロジーとの集合をオントロジー候補として抽出し、
前記制約判定部が、前記オントロジー候補が制約条件を満たすか判定し、
前記オントロジー出力部が、前記オントロジー候補が前記制約条件を満たす場合に、前記オントロジー候補を第2システム向けオントロジーとして出力する
オントロジー生成方法。 - 第1システム向けオントロジーの中の1つ以上の部分オントロジーのそれぞれと第2システムの基準オントロジーとの類似度を各部分オントロジーの類似度として算出する類似度算出処理と、
前記第1システム向けオントロジーから、類似度条件を満たす類似度を有する各部分オントロジーと前記類似度条件を満たす類似度を有する部分オントロジー同士を結合するための部分オントロジーであって前記第1システム向けオントロジーの中の前記1つ以上の部分オントロジーのいずれかである結合部分オントロジーとの集合をオントロジー候補として抽出する候補抽出処理と、
前記オントロジー候補が制約条件を満たすか判定する制約判定処理と、
前記オントロジー候補が前記制約条件を満たす場合に、前記オントロジー候補を第2システム向けオントロジーとして出力するオントロジー出力処理と、
をコンピュータに実行させるためのオントロジー生成プログラム。
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