JP7018950B2 - 仮想環境内の保護ストレージ制御の保存/復元 - Google Patents

仮想環境内の保護ストレージ制御の保存/復元 Download PDF

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Description

1つまたは複数の態様は、一般に、コンピューティング環境内の処理に関し、特に、そのような処理を改善することに関する。
例えばJava(R)やPython(R)などの、多くの現在のプログラミング言語は、アプリケーション・プログラムが、データ・オブジェクトを監視したり、その後データ・オブジェクトが不要になったときにメモリを解放したりする責任を負わずに、データ・オブジェクトを単に参照することによってインスタンス化できるようにする。Java(R)およびすべてのJava(R)ベースの商標およびロゴは、Oracleまたはその関連会社あるいはその両方の商標および登録商標である。Linuxは、米国またはその他の国あるいはその両方における、Linus Torvaldsの登録商標である。
アクティブなデータ・オブジェクト(すなわち、アプリケーションによって使用されているデータ・オブジェクト)および非アクティブなデータ・オブジェクト(すなわち、アプリケーションによって必要とされなくなったデータ・オブジェクト)は、言語のメモリ・ヒープ内で混在して、メモリ空間の断片化をもたらすことがある。一般にストレージ再利用またはガベージ・コレクションと呼ばれるプロセスは、非アクティブなオブジェクトをメモリ・ヒープから削除するだけでなく、アクティブなメモリ・オブジェクトを、よりコンパクトなメモリのブロックにまとめることによって再配置する。これによって、空きメモリを、アプリケーションによってその後利用できるより大きい隣接するブロックに結合することができる。
アクティブなデータ・オブジェクトの再配置における課題は、データ・オブジェクトが、アクティブであるため、ストレージ再利用を実行している中央処理装置以外の他の中央処理装置によって同時に参照されることがある、ということである。したがって、ストレージ再利用を実行するために、ストレージ再利用が進行している間は、メモリを参照する可能性があるすべてのアプリケーションのプロセスの実行が一時停止される。必要なメモリの再配置の数によっては、この一時停止が、アプリケーションにおいて許容できない遅延を引き起こす可能性がある。
アクティブなデータ・オブジェクトを再配置することにおけるこの課題は、ハイパーバイザが複数のゲスト仮想マシンを提供することがある仮想環境内にも存在する。
"z/Architecture Principles of Operation," IBM Publication No. SA22-7832-10, March 2015 "Power(R) ISA(TM) Version2.07B," International Business Machines Corporation, April 9, 2015
したがって、当技術分野において、前述の問題に対処する必要がある。
第1の態様から見ると、本発明は、コンピューティング環境内の処理を容易にするためのコンピュータ実装方法を提供し、このコンピュータ実装方法は、仮想環境内で使用される複数の補助的状態記述構造(ancillary state description structures)を含むように設計されたデータ構造を提供することと、1つまたは複数の補助的状態記述構造をデータ構造に含めることであって、この1つまたは複数の補助的状態記述構造が、メモリの1つまたは複数のセクションを保護するために保護ストレージ機能において使用される1つまたは複数の制御レジスタを含んでいる、含めることとを含む。
さらに別の態様から見ると、本発明は、コンピューティング環境内の処理を容易にするためのコンピュータ・システムを提供し、このコンピュータ・システムは、メモリおよびこのメモリと通信するプロセッサを備えており、このコンピュータ・システムは方法を実行するように構成されており、この方法は、仮想環境内で使用される複数の補助的状態記述構造を含むように設計されたデータ構造を提供することと、1つまたは複数の補助的状態記述構造をデータ構造に含めることであって、この1つまたは複数の補助的状態記述構造が、メモリの1つまたは複数のセクションを保護するために保護ストレージ機能において使用される1つまたは複数の制御レジスタを含んでいる、含めることとを含む。
さらに別の態様から見ると、本発明は、コンピューティング環境内の処理を容易にするためのコンピュータ・プログラム製品を提供し、このコンピュータ・プログラム製品は、処理回路によって読み取り可能な、本発明のステップを実行するための方法を実行するためにこの処理回路によって実行される命令を格納している、コンピュータ可読記憶媒体を備えている。
さらに別の態様から見ると、本発明は、コンピュータ可読媒体に格納された、デジタル・コンピュータの内部メモリに読み込み可能なコンピュータ・プログラムを提供し、このプログラムは、コンピュータ上で実行された場合に本発明のステップを実行するためのソフトウェア・コード部分を含んでいる。
さらに別の態様から見ると、本発明はコンピュータ・プログラムを提供し、このプログラムは、コンピュータ可読媒体に格納されて、本発明のシステムの内部メモリに読み込まれ、システムで実行された場合に本発明のステップを実行するためのソフトウェア・コード部分を含んでいる。
コンピューティング環境内の処理を容易にするためのコンピュータ・プログラム製品の提供によって、従来技術の欠点が克服され、追加の利点がもたらされる。このコンピュータ・プログラム製品は、処理回路によって読み取り可能な、方法を実行するための命令を格納しているストレージ媒体を備える。この方法は、例えば、仮想環境内で使用される複数の補助的状態記述構造を含むように設計されたデータ構造を提供することと、1つまたは複数の補助的状態記述構造をデータ構造に含めることであって、この1つまたは複数の補助的状態記述構造が、メモリの1つまたは複数のセクションを保護するために保護ストレージ機能において使用される1つまたは複数の制御レジスタを含んでいる、含めることとを含む。
このデータ構造を使用することによって、複数の補助的状態記述構造を1つの構造に含めることができるようにし、それによって、ポインタおよびメモリを節約し、仮想コンピューティング環境内の処理を容易にする。
一実施形態では、このデータ構造は、仮想環境内のメモリの1つまたは複数のセクションの保護を管理するために使用される。
一実施形態では、保護ストレージ制御ブロックがこのデータ構造に含まれ、この保護ストレージ制御ブロックは、1つまたは複数の制御レジスタを含む。この1つまたは複数の制御レジスタは、例えば、保護ストレージ指定レジスタ、保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタ、および保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタで構成されるレジスタのグループから選択された、1つまたは複数のレジスタを含む。
1つの例では、このデータ構造は、仮想環境内の処理を制御するために使用される状態記述の拡張である。さらに、一実施形態では、このデータ構造の位置が特定され、この位置の特定は、状態記述内の情報を使用する。この情報は、例えば、データ構造の原点へのポインタを含むか、またはデータ構造のサイズおよびアライメントを示すために使用される特性を含むか、あるいはその両方を含む。
さらに、一実施形態では、このデータ構造は、データ構造の内容の有効性を示す機能指示を含み、さらに別の実施形態では、この機能指示は、要求された機能が有効であるかどうかを判定するために使用される。
1つまたは複数の態様に関連するコンピュータ実装方法およびシステムも本明細書に記載され、請求される。さらに、1つまたは複数の態様に関連するサービスも本明細書に記載されており、請求されてよい。
その他の特徴および長所が、本明細書に記載された技術によって実現される。その他の実施形態および態様は、本明細書において詳細に説明され、請求される態様の一部と見なされる。
1つまたは複数の態様は、本明細書の最後にある特許請求の範囲において例として具体的に指摘され、明確に請求される。前述の内容、ならびに1つまたは複数の態様の目的、特徴、および長所は、添付の図面と併せて行われる以下の詳細な説明から明らかになる。
本発明の1つまたは複数の態様を組み込んで使用するためのコンピューティング環境の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、図1のプロセッサのさらなる詳細を示す図である。 本発明の1つまたは複数の態様を組み込んで使用するためのコンピューティング環境の別の例を示す図である。 図3のメモリのさらなる詳細を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ指定レジスタ(guarded storage designation register)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ特性(guarded storage characteristic)、保護ストレージ原点(Guarded Storage Origin)および保護ストレージ・セクションのサイズ間の関係の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタ(guarded storage section mask register)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタ(guarded storage event parameter list address register)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト(guarded storage event parameter list)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ制御ブロック(guarded storage control block)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、読み込み保護命令の一実施形態を示す図である。 本発明の態様に従って、読み込み論理およびシフト保護命令の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、読み込み保護ストレージ制御命令(Load Guarded Storage Controls instruction)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、格納保護ストレージ制御命令(Store Guarded Storage Controls instruction)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ・イベントの検出の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、マシン・チェック拡張保存領域(machine check extended save area)の形式の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、マシン・チェック拡張保存領域指定レジスタ(machine check extended save area designation register)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、信号プロセッサ・パラメータ・レジスタ(signal processor parameter register)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、保護ストレージ機能の1つまたは複数の態様を組み込んで使用するための仮想コンピューティング環境の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、状態記述付加(state description annex)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、状態記述付加指定(state description annex designation)の一例を示す図である。 本発明の態様に従って、コンピューティング環境内の処理を容易にすることに関連する態様の一実施形態を示す図である。 本発明の態様に従って、コンピューティング環境内の処理を容易にすることに関連する態様の一実施形態を示す図である。
本発明の1つまたは複数の態様に従って、ストレージ再利用を含むが、これに限定されない、コンピューティング環境内の特定のタスクの実行を容易にする能力が提供される。この能力は、保護ストレージ機能と呼ばれ、ストレージ再利用が実行されるアドレスの範囲などの、保護(guarded)または防護(protected)されるアドレスの範囲を示す境界を設定する。プログラムが境界によって規定される保護セクション内のアドレスにアクセスしようとしたときに、保護ストレージ・イベントが発生し、それによって、境界内のアドレスを防護する。この機能を使用すると、コンピューティング環境内の処理が容易になり、性能が改善される。例えば、この機能を使用すると、コンピューティング環境内の1つまたは複数の中央処理装置(CPU:central processing units)上で実行されているアプリケーションは、コンピューティング環境内の別のCPU上でストレージ再利用が進行している間に、実行を継続することができる。アプリケーションは、境界によって防護されていないアドレスにアクセスし続けることができる。
本発明の1つまたは複数の態様は、例として、アプリケーションが、保護ストレージ機能の動作に影響を与える制御を設定および検査できるようにすることと、保護ストレージ・イベントが検出されたときに、プロセッサの属性を識別する能力を提供することと、可変量によってシフトされ、保護ストレージ検出において使用されるデータ(例えば、圧縮ポインタ)を読み込むことと、保護ストレージ・イベントおよびその影響に起因してアボートされるトランザクションのアボートを処理することを含む、トランザクション実行中の保護ストレージ・イベントの処理を提供することと、仮想環境内の保護ストレージ制御の格納/復元において使用される補助的状態記述を含めるためのデータ構造を提供することとのうちの1つまたは複数を提供する。
本発明の1つまたは複数の態様を組み込んで使用するためのコンピューティング環境の実施形態が、図1を参照して説明される。1つの例では、コンピューティング環境はIBM(R)z/Architecture(R)に基づく。z/Architecture(R)の一実施形態は、“z/Architecture Principles of Operation,” IBM Publication No. SA22-7832-10, March 2015に記載されている。
別の例では、コンピューティング環境はIBM Power Architecture(R)に基づく。Power Architecture(R)の一実施形態は、“Power(R) ISA(商標) Version 2.07B,” International Business Machines Corporation, April 9, 2015に記載されている。
コンピューティング環境は、Intel(R)x86アーキテクチャを含むが、これに限定されない、他のアーキテクチャに基づいてもよい。その他の例も存在する。
図1に示されているように、コンピューティング環境100は、例えば、汎用コンピューティング・デバイスの形態などで示されるコンピュータ・システム102を含んでいる。コンピュータ・システム102は、1つまたは複数のバスまたはその他の接続110あるいはその両方を介して互いに結合された、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッシング・ユニット104(例えば、中央処理装置(CPU))、メモリ106(例として、メイン・メモリまたはストレージと呼ばれる)、および1つまたは複数の入出力(I/O:input/output)インターフェイス108を含んでよいが、これらに限定されない。
バス110は、メモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、ペリフェラル・バス、アクセラレーテッド・グラフィックス・ポート、および任意のさまざまなバス・アーキテクチャを使用するプロセッサまたはローカル・バスを含む、任意の複数の種類のバス構造のうちの1つまたは複数を表す。限定ではなく例として、そのようなアーキテクチャは、ISA(Industry Standard Architecture)、MCA(Micro Channel Architecture)、EISA(Enhanced ISA)、VESA(Video Electronics Standards Association)ローカル・バス、およびPCI(Peripheral Component Interconnect)を含む。
メモリ106は、例えば、プロセッサ104のローカル・キャッシュ122に結合されてよい、共有キャッシュなどのキャッシュ120を含んでよい。さらに、メモリ106は、1つまたは複数のプログラムまたはアプリケーション130、オペレーティング・システム132、および1つまたは複数のコンピュータ可読プログラム命令134を含んでよい。コンピュータ可読プログラム命令134は、本発明の態様の実施形態の機能を実行するように構成されてよい。
コンピュータ・システム102は、例えばI/Oインターフェイス108を介して、1つまたは複数の外部デバイス140、1つまたは複数のネットワーク・インターフェイス142、または1つまたは複数のデータ・ストレージ・デバイス144、あるいはその組み合わせと通信してもよい。外部デバイスの例としては、ユーザ端末、テープ・ドライブ、ポインティング・デバイス、ディスプレイなどが挙げられる。ネットワーク・インターフェイス142は、コンピュータ・システム102が、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:local area network)、一般的な広域ネットワーク(WAN:wide area network)、またはパブリック・ネットワーク(例えば、インターネット)、あるいはその組み合わせなどの1つまたは複数のネットワークと通信できるようにし、他のコンピューティング・デバイスまたはシステムとの通信を実現する。
データ・ストレージ・デバイス144は、1つまたは複数のプログラム146、1つまたは複数のコンピュータ可読プログラム命令148、またはデータ、あるいはその組み合わせなどを格納してよい。コンピュータ可読プログラム命令は、本発明の態様の実施形態の機能を実行するように構成されてよい。
コンピュータ・システム102は、取り外し可能/取り外し不可、揮発性/不揮発性のコンピュータ・システム・ストレージ媒体を含むか、またはそのようなコンピュータ・システム・ストレージ媒体に結合されるか、あるいはその両方であってよい。例えば、コンピュータ・システム102は、取り外し不可、不揮発性の磁気媒体(通常は、「ハード・ドライブ」と呼ばれる)、取り外し可能、不揮発性の磁気ディスク(例えば、「フロッピー・ディスク」)に対する読み取りと書き込みを行うための磁気ディスク・ドライブ、あるいはCD-ROM、DVD-ROM、またはその他の光媒体などの取り外し可能、不揮発性の光ディスクに対する読み取りまたは書き込みを行うための光ディスク・ドライブ、あるいはその組み合わせを含むか、またはこれらに結合されるか、あるいはその両方であってよい。その他のハードウェア・コンポーネントまたはソフトウェア・コンポーネントあるいはその両方を、コンピュータ・システム102と併用できるということが理解されるべきである。その例として、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長プロセッシング・ユニット、外部ディスク・ドライブ・アレイ、新磁気ディスク制御機構(RAID:Redundant Array of Independent Disks)システム、テープ・ドライブ、およびデータ・アーカイブ・ストレージ・システムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
コンピュータ・システム102は、他の多数の汎用または専用のコンピューティング・システム環境または構成で運用されてよい。コンピュータ・システム102での使用に適し得る周知のコンピューティング・システム、環境、または構成、あるいはその組み合わせの例としては、パーソナル・コンピュータ(PC:personal computer)システム、サーバ・コンピュータ・システム、シン・クライアント、シック・クライアント、ハンドヘルドまたはラップトップ・デバイス、マイクロプロセッサ・システム、マイクロプロセッサベース・システム、セット・トップ・ボックス、プログラマブル・コンシューマ・エレクトロニクス、ネットワークPC、マイクロコンピュータ・システム、メインフレーム・コンピュータ・システム、およびこれらの任意のシステムまたはデバイスを含む分散クラウド・コンピューティング環境などが挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、プロセッサ104の一例に関するさらなる詳細が、図2を参照して説明される。プロセッサ104は、命令を実行するために使用される複数の機能コンポーネントを含む。これらの機能コンポーネントは、例えば、実行される命令をフェッチするための命令フェッチ・コンポーネント150と、フェッチされた命令をデコードするため、およびデコードされた命令のオペランドを取得するための命令デコード・ユニット152と、デコードされた命令を実行するための命令実行コンポーネント154と、必要な場合に、命令を実行するためにメモリにアクセスするためのメモリ・アクセス・コンポーネント156と、実行された命令の結果を提供するための書き戻しコンポーネント160とを含む。これらのコンポーネントのうちの1つまたは複数は、本発明の態様に従って、下でさらに説明されている保護ストレージ機能の1つまたは複数の命令166を実行するために使用されてよい。
プロセッサ104は、一実施形態では、機能コンポーネントのうちの1つまたは複数によって使用される1つまたは複数のレジスタ170も含む。
1つまたは複数の態様を組み込んで使用するためのコンピューティング環境の別の実施形態が、図3を参照して説明される。この例では、コンピューティング環境200は、例えば、1つまたは複数のバス208またはその他の接続あるいはその両方を介して互いに結合された、ネイティブ中央処理装置(CPU)202、メモリ204、および1つまたは複数の入出力デバイスまたはインターフェイス206あるいはその両方を含む。例として、コンピューティング環境200は、IBM PowerPC(R)プロセッサまたはIBM pSeries(R)サーバ、あるいはInternational Business Machines Corporation、Intel、またはその他の企業によって提供されるアーキテクチャに基づくその他のマシン、あるいはその組み合わせを含んでよい。
ネイティブ中央処理装置202は、環境内で処理中に使用される1つまたは複数の汎用レジスタまたは1つまたは複数の専用レジスタあるいはその両方などの、1つまたは複数のネイティブ・レジスタ210を含む。これらのレジスタは、いずれかの特定の時点での環境の状態を表す情報を含む。
・ さらに、ネイティブ中央処理装置202は、メモリ204に格納された命令およびコードを実行する。1つの特定の例では、中央処理装置は、メモリ204に格納されたエミュレータ・コード212を実行する。このコードは、あるアーキテクチャで構成されたコンピューティング環境が、別のアーキテクチャをエミュレートできるようにする。例えば、エミュレータ・コード212は、z/Architecture(R)以外のアーキテクチャに基づくマシン(PowerPC(R)プロセッサ、pSeries(R)サーバ、あるいはその他のサーバまたはプロセッサなど)が、z/Architecture(R)をエミュレートし、z/Architecture(R)に基づいて開発されたソフトウェアおよび命令を実行できるようにする。IBM、Power、Power Architecture、PowerPC、System z、z/VM、z/OS、z/VSE、およびz/Architectureは、世界中の多くの管轄区域で登録されている、International Business Machines Corporationの商標である。Intelは、米国およびその他の国における、Intel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標である。
エミュレータ・コード212に関連するさらなる詳細が、図4を参照して説明される。メモリ204に格納されたゲスト命令250は、ネイティブCPU202のアーキテクチャ以外のアーキテクチャにおいて実行されるように開発された(例えば、マシン命令と相互関係がある)ソフトウェア命令を含む。例えば、ゲスト命令250は、z/Architecture(R)プロセッサ上で実行するように設計されてよいが、代わりに、例えばインテル・プロセッサであってよい、ネイティブCPU202上でエミュレートされる。1つの例では、エミュレータ・コード212は、メモリ204から1つまたは複数のゲスト命令250を取得するため、および取得された命令のローカル・バッファリングを必要に応じて提供するための命令フェッチ・ルーチン252を含む。エミュレータ・コード212は、取得されたゲスト命令の種類を決定するため、およびゲスト命令を、1つまたは複数の対応するネイティブ命令256に変換するための命令変換ルーチン254も含む。この変換は、例えば、ゲスト命令によって実行される機能を識別すること、およびこの機能を実行するためのネイティブ命令を選択することを含む。
さらに、エミュレータ・コード212は、ネイティブ命令の実行を引き起こすためのエミュレーション制御ルーチン260を含む。エミュレーション制御ルーチン260は、ネイティブCPU202に、1つまたは複数のすでに取得されたゲスト命令をエミュレートするネイティブ命令のルーチンを実行させ、そのような実行の終了時に、次のゲスト命令またはゲスト命令のグループの取得をエミュレートするために、制御を命令フェッチ・ルーチンに返してよい。ネイティブ命令256の実行は、データをメモリ204からレジスタに読み込むこと、データをレジスタからメモリに再び格納すること、あるいは変換ルーチンによって決定された何らかの種類の算術演算または論理演算を実行することを含んでよい。
例えば、各ルーチンは、メモリに格納されてネイティブ中央処理装置202によって実行されるソフトウェアにおいて実装される。他の例では、ルーチンまたは動作のうちの1つまたは複数は、ファームウェア、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの何らかの組み合わせにおいて実装される。エミュレートされたプロセッサのレジスタは、ネイティブCPUのレジスタ210を使用して、またはメモリ204内の位置を使用することによって、エミュレートされてよい。実施形態では、ゲスト命令250、ネイティブ命令256、およびエミュレータ・コード212は、同じメモリ内に存在してよく、または異なるメモリ・デバイス間で分配されてよい。
本明細書において使用されるとき、ファームウェアは、例えば、プロセッサのマイクロコードまたはミリコードを含む。ファームウェアは、例えば、上位レベルの機械コードの実装において使用される、ハードウェア・レベルの命令またはデータ構造あるいはその両方を含む。一実施形態では、ファームウェアは、例えば、信頼できるソフトウェアを含んでいるマイクロコード、または基盤になるハードウェアに固有のマイクロコードとして通常は提供される、システムのハードウェアへのオペレーティング・システムのアクセスを制御する独自のコードを含む。
取得され、変換されて実行されるゲスト命令250は、例えば、保護ストレージ機能の命令であり、本明細書では、その複数の命令が説明される。あるアーキテクチャ(例えば、z/Architecture(R))の命令が、メモリからフェッチされ、変換され、別のアーキテクチャ(例えば、PowerPC(R)、pSeries(R)、Intel(R)など)のネイティブ命令256のシーケンスとして表される。その後、これらのネイティブ命令が実行される。
以下では、保護ストレージ機能の一実施形態に関連する詳細が、保護ストレージ機能に関連付けられた命令を含めて、説明される。保護ストレージ機能は、プログラムが複数の保護ストレージ・セクション(例えば、0~64)を含んでいる論理ストレージの領域を指定できるようにし、例えばストレージ再利用技術を実装するさまざまなプログラミング言語によって使用されてよい、メカニズムを提供する。この機能は、例えば、読み込み保護(LGG:Load Guarded)命令、読み込み論理およびシフト保護(LLGFSG:Load Logical and Shift Guarded)命令、読み込み保護ストレージ制御(LGSC:Load Guarded Storage Controls)命令、および格納保護ストレージ制御(STGSC:Store Guarded Storage Controls)命令などの複数の命令を含み、以下では、これらの命令のそれぞれがさらに説明される。
読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の第2のオペランドなどの選択されたオペランドが、保護ストレージ領域の保護セクションを指定しない場合、命令は規定された読み込み動作を実行する。しかし、命令の第2のオペランドが保護ストレージ領域の保護セクションを指定している場合、制御が、イベントの原因の指示を伴って、保護ストレージ・イベント・ハンドラに分岐する。読み込み保護命令および読み込み論理およびシフト保護命令は保護ストレージ・イベントを生成できるが、保護ストレージの範囲にアクセスする他の命令は、この機能による影響を受けず、そのようなイベントを生成しない。以下では、保護ストレージ機能の命令に関連する詳細が、この機能によって使用されるさまざまなレジスタの説明の後に、さらに説明される。
一実施形態では、保護ストレージ機能は、制御レジスタ(例えば、制御レジスタ2)内のビットによって、ならびに保護ストレージ指定(GSD:guarded storage designation)レジスタ、保護ストレージ・セクション・マスク(GSSM:guarded storage section mask)レジスタ、および保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス(GSEPLA:guarded storage event parameter list address)レジスタという3つのレジスタによって制御される。これらの3つのレジスタの内容は、読み込み保護ストレージ制御命令および格納保護ストレージ制御命令によってそれぞれ読み込まれ、検査されてよい。これらの各レジスタおよび制御レジスタ2のさらなる詳細が、以下で説明される。説明では、特定のビットまたはバイトの特定の値が説明される。これらの値、あるいは特定のビットまたはバイトあるいはその両方、あるいはその組み合わせは、単なる例である。その他の値、ビット、またはバイト、あるいはその組み合わせが使用されてよい。
1つの例では、保護ストレージ機能がインストールされている場合、制御レジスタ2の選択されたビット(例えば、ビット59)が、保護ストレージ有効化(GSE:guarded storage enablement)制御である。ビット59が0であるときに、読み込み保護ストレージ制御(LGSC)命令および格納保護ストレージ制御(STGSC)命令の実行が試みられると、例外条件(例えば、特殊演算例外(special operation exception))が認識される。しかし、保護ストレージ有効化制御が1である場合、保護ストレージ機能が有効化されていると言われ、LGSC命令およびSTGSC命令の実行の試みが許可され、以下で説明されるその他の制限を受ける。
一実施形態では、読み込み保護命令および読み込み論理およびシフト保護命令の実行は、保護ストレージ有効化制御の影響を受けない。しかし、1つの例では、保護ストレージ・イベントは、保護ストレージ有効化制御が1である場合にのみ認識されてよい。すなわち、1つの例では、選択された機能指示(例えば、機能指示133)が、例えば1である場合(保護ストレージ機能が構成においてインストールされていることを示す)、プログラムは、保護ストレージ有効化制御に関わらず、読み込み保護命令および読み込み論理およびシフト保護命令を使用できる。しかし、まず保護ストレージ制御を読み込まなければ、保護ストレージ・イベントは認識されない。したがって、制御プログラム(例えば、オペレーティング・システム)は、保護ストレージ制御を読み込む読み込み保護ストレージ制御命令を正常に実行するために、保護ストレージ有効化制御を1に設定する。プログラムは、オペレーティング・システムによって提供される保護ストレージ機能有効化の指示(GSE)(機能ビット133ではない)を調べて、この機能の完全な能力を利用できるかどうかを判定する。
上で示されたように、保護ストレージ機能有効化制御(例えば、制御レジスタ2のビット59)に加えて、保護ストレージ機能は、例えば保護ストレージ領域の属性を規定する64ビットレジスタである保護ストレージ指定(GSD)レジスタを含む、複数のレジスタを使用する。
保護ストレージ指定(GSD)レジスタの一実施形態が、図5を参照して説明される。保護ストレージ指定レジスタ300は、1つの例では、次のフィールドを含む。
* 保護ストレージ原点(GSO:Guarded Storage Origin)302:このフィールドは、保護ストレージの防護が適用されてよいストレージのブロックのアドレスを指定する。保護ストレージ領域の位置は、GSDレジスタの左端のビットによって指定される。一実施形態では、左端のビットの数は、このレジスタのビット58~63内の保護ストレージ特性(GSC:guarded storage characteristic)の値によって決定される。保護ストレージ指定レジスタのビット位置0~(63-GSC)は、その右側のビット位置(64-GSC)~63に2進ゼロが埋め込まれて、保護ストレージ領域の左端のバイトの64ビット論理アドレスを形成する。他の実施形態では、保護ストレージ領域の原点を指定する異なるメカニズムを使用してよい。
一実施形態では、GSCが25より大きい場合、ビット位置(64-GSC)~38は予備であり、0を含むべきである。そうでない場合は、保護ストレージ・イベント検出の結果が予測不可能になる。一実施形態では、GSDレジスタのビット位置39~52および56~57は予備であり、0を含むべきである。そうでない場合、プログラムは将来、互換性を維持して動作しなくなることがある。他の実施形態では、GSOのサイズに対応して変化する、GSCの値の異なる範囲を許容してよい。
* 保護読み込みシフト(GLS:Guarded Load Shift)304:一実施形態では、保護ストレージ指定レジスタのビット53~55は、読み込み論理およびシフト保護命令の中間結果の形成において使用される3ビット符号なし2進整数を含む。一実施形態では、有効なGLSの値は0~4であり、値5~7は予備であり、予測不可能なシフト量をもたらすことがある。
他の実施形態では、オブジェクトを、ハーフワード、ワード、ダブルワード、クワッドワードなどのさまざまな境界上でアライメントできるようにする、GLSの値のより広い範囲を提供してよい。
* 保護ストレージ特性(GSC:Guarded Storage Characteristic)306:一実施形態では、保護ストレージ指定レジスタのビット位置58~63は、2のべき乗として扱われる6ビット符号なし2進整数を含む。有効なGSCの値は、例えば25~56であり、値0~24および57~63は予備であり、予測不可能な保護ストレージ・イベント検出をもたらすことがある。1つの例では、GSCは次を指定する。
・ 保護ストレージ原点のアライメント。25のGSCの値は32Mバイトのアライメントを示し、26の値は64Mバイトのアライメントを示す、などとなる。
・ 保護ストレージ・セクションのサイズ。25のGSCの値は512Kバイトのセクションを示し、26の値は1Mバイトのセクションを示す、などとなる。他の実施形態では、保護ストレージ原点および保護ストレージ・セクションのサイズの指定に対応して変化する、GSCを指定する異なるメカニズムを許容してよい。
保護ストレージ特性、保護ストレージ原点、および保護ストレージ・セクションのサイズの間の関係が、図6に示されている。図6では、Gはギガバイト(230)、GSCは保護ストレージ特性、GSDは保護ストレージ指定、GSOは保護ストレージ原点、Mはメガバイト(220)、Pはペタバイト(250)、およびTはテラバイト(240)である。
保護ストレージ指定レジスタに加えて、保護ストレージ機能は保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタを含んでおり、保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタの一実施形態が、図7を参照して説明される。1つの例では、保護ストレージ・セクション・マスク(GSSM)レジスタ500は64ビット・レジスタであり、各ビット502は、保護ストレージ領域内の64個の保護ストレージ・セクションのうちの1つに対応する。一例として、このレジスタのビット0は左端のセクションに対応し、ビット63は右端のセクションに対応する。セクション保護ビットと呼ばれる各ビットは、下で説明されているように、読み込み保護(LGG)命令および読み込み論理およびシフト保護(LLGFSG)命令による、保護ストレージ領域の各セクションへのアクセスを制御する。
GSSMレジスタの64ビットがすべて0である場合、保護ストレージ・イベントは認識されない。他の実施形態では、GSSMレジスタ500は、異なる数の保護セクションに対応する異なる数のビットを含んでよく、または1ビットが2つ以上の保護セクションを表すために使用されてよく、あるいはその両方が行われてよい。多くの変形が可能である。
保護ストレージ機能の第3のレジスタは、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス(GSEPLA)レジスタであり、このレジスタの例が図8に示されている。図に示されているように、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタ600は、例えば、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト(GSEPL)の位置を特定するために使用される、64ビット・アドレス602を含んでいる。一実施形態では、CPUがアクセス・レジスタ・モードでない場合、GSEPLAは論理アドレスであり、CPUがアクセス・レジスタ・モードである場合、GSEPLAは一次仮想アドレスである。
保護ストレージ・イベントが認識された場合、CPUの現在のアドレス指定モードに関わらず、GSEPLAの64ビットを使用して、GSEPLがアクセスされる。GSEPLは、現在の変換モードを使用してアクセスされるが、CPUがアクセス・レジスタ・モードである場合に、GSEPLが一次アドレス空間を使用してアクセスされるということを除く。
1つの例では、保護ストレージ・イベントが認識された場合、さまざまな情報がGSEPLに配置され、制御がGSEハンドラに渡される。このハンドラ・ルーチンは、GSEPLを使用して、それに応じてポインタを調整し、オブジェクトの再配置をもたらすことができる。
保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストの一例が、図9を参照して説明される。保護ストレージ・イベントが検出されたときに、保護ストレージ・イベント・ハンドラ・アドレス(guarded storage event handler address)を除く、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストのフィールドが、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストに格納される。
図9を参照すると、1つの例では、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト610の内容は次を含む。
予備:GSEPLのバイト0および4~7は予備であり、1つの例では、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、0に設定される。
保護ストレージ・イベント・アドレス指定モード(GSEAM:Guarded Storage Event Addressing Mode)612:GSEPLのバイト1は、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、次のようにCPUのアドレス指定モードの指示を含む。
予備:GSEAMのビット0~5は予備であり、0が格納される。
拡張アドレス指定モード(E)614:GSEAMのビット6は、拡張アドレス指定モード・ビット(例えば、プログラム状態ワードのビット31)を含む。プログラム状態ワードは、状態レジスタおよびプログラム・カウンタの機能を実行する制御レジスタである。プログラム状態ワードは、本明細書に記載されているように、条件コード、命令アドレス、およびその他の情報を含むが、これらに限定されない、プログラムを適切に実行するために使用される情報を含む。
基本アドレス指定モード(B)616:GSEAMのビット7は、基本アドレス指定モード・ビット(例えば、プログラム状態ワードのビット32)を含む。
保護ストレージ・イベントが認識されたときに(すなわち、一実施形態では、下で説明されているように、ビット31および32がトランザクション・アボートPSWに置き換えられる前に)、ビット6および7が、例えばPSWのビット31および32に設定される。
保護ストレージ・イベント原因指示(GSECI:Guarded Storage Event Cause Indications)620:GSEPLのバイト2は、保護ストレージ・イベント原因指示を含む。1つの例では、GSECIは次のようにエンコードされる。
トランザクション実行モード指示(TX)622:GSECIのビット0が0である場合、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUはトランザクション実行モードではなかった。GSECIのビット0が1である場合、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUはトランザクション実行モードだった。
CPUは、非トランザクション実行モードであるか、またはトランザクション実行モードであることがあり、トランザクション実行モードである場合、CPUは、制約付きトランザクション実行モードであるか、または制約なしトランザクション実行モードであることがある。CPUは、トランザクション開始命令によってトランザクション実行モードに移行し、トランザクション終了命令または命令のアボートのいずれかによってトランザクション実行モードを終了する。トランザクション開始命令は、制約なしトランザクション実行モードのトランザクション開始(TBEGIN:Transaction Begin)命令、または制約付きトランザクション実行モードの制約付きトランザクション開始(TBEGINC:Transaction Begin Constrained)命令であってよい。トランザクション開始命令が制約付きトランザクション実行モードである場合、CPUは、複数の制限を受ける制約付きトランザクション実行モードに移行する(例えば、汎用命令のサブセットを利用できる、限られた数の命令を実行できる、限られた数のストレージ・オペランドの位置にアクセスできる、またはトランザクションが単一のネスト・レベルに制限される、あるいはその組み合わせになる)。制約なしトランザクション実行モード(単に、トランザクション実行モードと呼ばれる)では、制約付きトランザクション実行モードの制限が適用されない。
一実施形態では、ネスト深度が最初に0であるときに(トランザクションはネストされることがある)、TBEGIN命令の実行中に、トランザクション・アボート・プログラム状態ワード(PSW)は現在のプログラム状態ワード(PSW)の内容に設定され、トランザクション・アボートPSWの命令アドレスは、次の順次命令(すなわち、最も外側のTBEGINに続く命令)を指定する。ネスト深度が最初に0であるときに、TEGINC命令の実行中に、トランザクション・アボートPSWは、トランザクション・アボートPSWの命令アドレスが(TBEGINCに続く次の順次命令ではなく)TBEGINC命令を指定することを除き、現在のPSWの内容に設定される。
トランザクションがアボートされた場合、さまざまな状態情報がトランザクション診断ブロック(TDB:transaction diagnostic block)に保存されてよい。
制約付きトランザクション実行モード指示(CX)624:GSECIのビット1が0である場合、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUは制約付きトランザクション実行モードではなかった。GSECIのビット1が1である場合、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUは制約付きトランザクション実行モードだった。GSECIのビット1は、ビット0が1である場合に意味を持つ。
予備:GSECIのビット2~6は予備であり、1つの例では、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、0に設定される。
原因命令(Instruction Cause)(IN)626:GSECIのビット7は、保護ストレージ・イベントを引き起こした命令を示す。ビット7が0である場合、イベントは読み込み保護命令の実行によって引き起こされた。ビット7が1である場合、イベントは読み込み論理およびシフト保護命令の実行によって引き起こされた。2つ以上のビットを使用することによって、その他の原因が同様に示されてよい。
保護ストレージ・イベント・アクセス情報(GSEAI:Guarded Storage Event Access Information)630:GSEPLのバイト3は、例えば次のCPU属性を表す情報を含む。
予備:GSEAIのビット0は予備であり、1つの例では、保護ストレージ・イベントが認識されたときに、0に設定される。
DATモード(T)632:GSEAIのビット1は、現在の動的アドレス変換(DAT:dynamic address translation)モードを示す(すなわち、TビットはPSWのビット5のコピーである)。
アドレス空間指示(AS)634:GSEAIのビット2~3は、現在のアドレス空間制御を示す(すなわち、ASフィールドはPSWのビット16~17のコピーである)。ASフィールドは、DATが有効化されている(すなわち、Tビットが1である)場合に意味を持ち、そうでない場合、ASフィールドは予測不可能である。
アクセス・レジスタ数(AR)636:CPUがアクセス・レジスタ・モードである場合、GSEAIのビット4~7は、イベントを引き起こすLGG命令またはLLGFSG命令によって使用されるアクセス・レジスタ数を示す(すなわち、ARフィールドは、LGG命令またはLLGFSG命令のBフィールドのコピーである)。CPUがアクセス・レジスタ・モードでない場合、ARフィールドは予測不可能である。
保護ストレージ・イベント・ハンドラ・アドレス(GSEHA:Guarded Storage Event Handler Address)640:GSEPLのバイト8~15は、保護ストレージ・イベント・ハンドラ・アドレスを含む。GSEHAフィールドの内容は、プログラム状態ワード(PSW)内の現在のアドレス指定モードの影響を受ける分岐アドレスであると見なされる。保護ストレージ・イベントが認識されたときに、GSEHAフィールドは、読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の実行を完了するために使用される分岐アドレスを形成する。
PSW内の命令アドレスは、GSEHAの内容に置き換えられる。
保護ストレージ・イベント・ハンドラ・アドレスは、読み込み保護ストレージ制御命令の実行中にプログラムによって指定される。
保護ストレージ・イベントは、正常なプログラム・イベント記録(PER:program event recording)分岐イベントであると見なされる。例えばPSW内でPERが有効化されている場合、PER分岐アドレス制御は、例えば制御レジスタ9内で1であり、GSEHAは、例えば制御レジスタ10および11と比較される値である。
保護ストレージ・イベント命令アドレス(GSEIA:Guarded Storage Event Instruction Address)650:GSEPLのバイト16~23は、保護ストレージ・イベント命令アドレスを含む。保護ストレージ・イベントが認識された場合、イベントを引き起こす命令のアドレスがGSEIAフィールドに格納される。GSEIAに配置されるアドレスは、例えば、読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令のアドレスであるか、あるいはターゲットが読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令である実行タイプ命令のアドレスである。
GSEIAフィールドの格納は、イベントが検出されたときの現在のアドレス指定モードの影響を受ける。24ビット・アドレス指定モードでは、GSEIAのビット0~39は0に設定される。31ビット・アドレス指定モードでは、GSEIAのビット0~32は0に設定される。
保護ストレージ・イベント・オペランド・アドレス(GSEOA:Guarded Storage Event Operand Address)660:GSEPLのバイト24~31は、保護ストレージ・イベント・オペランド・アドレスを含む。保護ストレージ・イベントが認識された場合、イベントを引き起こす読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の第2のオペランド・アドレスがGSEOAフィールドに格納される。
GSEOAフィールドの格納は、イベントが検出されたときの現在のアドレス指定モードの影響を受ける。24ビット・アドレス指定モードでは、GSEOAのビット0~39は0に設定される。31ビット・アドレス指定モードでは、GSEOAのビット0~32は0に設定される。
保護ストレージ・イベントの認識に起因してトランザクション実行がアボートされた場合、GSEOAフィールドは、トランザクション実行中に形成されたオペランド・アドレスを含む。これは、オペランド・アドレスが、トランザクション実行中に変更された1つまたは複数の汎用レジスタを使用して形成された場合にも当てはまり、トランザクション実行がアボートされたときにレジスタが復元されたかどうかに関わらない。
保護ストレージ・イベント中間結果(GSEIR:Guarded Storage Event Intermediate Result)670:GSEPLのバイト32~39は、保護ストレージ・イベント中間結果を含む。保護ストレージ・イベントが認識された場合、読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令によって形成された中間結果がGSEIRフィールドに格納される。
保護ストレージ・イベントの認識に起因してトランザクション実行がアボートされた場合、GSEIRフィールドは、CPUがトランザクション実行モードを終了した後(例えば、トランザクションがアボートされた後)に第2のオペランドの位置から形成された中間結果を含む。
保護ストレージ・イベント復帰アドレス(GSERA:Guarded Storage Event Return Address)680:GSEPLのバイト40~47は、保護ストレージ・イベント復帰アドレスを含む。
CPUがトランザクション実行モードである間に、保護ストレージ・イベントが認識された場合、トランザクション・アボートPSWの命令アドレスがGSERAに配置される。制約付きトランザクション実行モードでは、命令アドレス(すなわち、GSERA)がTBEGINC命令を指定する。制約なしトランザクション実行モードでは、命令アドレス(すなわち、GSERA)がTBEGIN命令の次の命令を指定する。
CPUがトランザクション実行モードでない間に、保護ストレージ・イベントが認識された場合、GSERAの内容はGSEIAと同一である。
読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の実行中に、保護ストレージ・イベントが認識された場合、GSEPLがアクセスされる。保護ストレージ・イベントが認識された場合、複数のアクセスがGSEPLの任意のフィールドに対して行われてよい。
保護ストレージ・イベント処理中のGSEPLへのアクセスは、副作用アクセス(side effect accesses)と見なされる。GSEHAフィールドおよび予備フィールドを含んでいるGSEPLのいずれかのバイトに関して、格納タイプ・アクセス例外(Store type access exceptions)が認識される。GSEPLへのアクセス中にアドレス指定以外のアクセス例外が認識された場合、副作用アクセスの指示(例えば、実位置168~175での変換例外識別情報のビット54)が1に設定され、保護ストレージ・イベントを引き起こす読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令が無効化される。
DATがオンである場合、CPUがアクセス・レジスタ・モードである場合を除き、GSEPLは現在のアドレス空間制御(ASC:address space control)モードを使用してアクセスされ、アクセス・レジスタ・モードでは、GSEPLは一次アドレス空間内でアクセスされる。
3つの保護ストレージ・レジスタ(guarded storage registers)は、読み込み保護ストレージ制御命令および格納保護ストレージ制御命令を用いてそれぞれ設定され、検査されてよい。これらの命令ごとのストレージ・オペランドは、例えば32バイトの保護ストレージ制御ブロック(GSCB:guarded storage control block)であり、保護ストレージ・レジスタの内容は、図10に示されているように、このブロックの最後の3つの8バイト・フィールドを占める。
図に示されているように、1つの例では、保護ストレージ制御ブロック(GSCB)700は、保護ストレージ指定レジスタの内容702、保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタの内容704、およびGSEパラメータ・リスト・アドレス・レジスタの内容706を含んでいる。
GSCBがダブルワード境界上でアライメントされた場合、これら3つの規定された各フィールドへのCPUのアクセスは、ブロック・コンカレントになる。
読み込み保護ストレージ制御命令の場合、GSCBの予備のビット位置は、1つの例では0を含むべきであり、そうでない場合、プログラムは将来、互換性を維持して動作しなくなることがある。
格納保護ストレージ制御命令の場合、0以外の値が読み込まれる予備のビット位置には、0が格納されても格納されなくてもよく、GSDレジスタのGLSフィールドおよびGSCフィールドの予備の値は、モデルに依存する値に修正されても修正されなくてもよい。
代替の実施形態では、GSEPLにおいて説明された値のうちの1つまたは複数は、代わりに追加のレジスタ内で保持され、GSCBに含まれ、読み込み保護ストレージ制御命令および格納保護ストレージ制御命令によって読み込まれて格納されてよい。その他の例も存在する。
一実施形態では、予想される使用法は、プログラムが保護ストレージ制御の確立と保護ストレージ・イベントの認識の間でASCモードを切り替えないことである。プログラムがASCモードを切り替える場合、1つの例では、GSEPLは、保護ストレージ制御が確立された空間内と、保護ストレージ・イベントが認識された空間内の両方で共通のアドレスにマッピングされるべきである。保護ストレージ・イベントがアクセス・レジスタ・モードにおいて認識された場合、保護ストレージ・イベント・ハンドラ・プログラムは、GSEAIフィールドを調べて、保護ストレージのオペランドにアクセスするための適切なALET(アクセス・リスト・エントリ・トークン:access list entry token)を決定することが必要になることがある。
さらに、保護ストレージ・イベントに起因して制約なしトランザクションがアボートされた場合、トランザクション・アボートPSWからのアドレス指定モードが有効になる。保護ストレージ・イベントの時点で有効だったアドレス指定モードは、GSEパラメータ・リスト内のGSEAMフィールドを検査することによって決定され得る。
一実施形態では、アドレス指定モードは、制約付きトランザクションによって変更され得ない。したがって、一実施形態では、保護ストレージ・イベントに起因して制約付きトランザクションがアボートされた場合、アドレス指定モードは、TBEGINC命令が実行されたときと必然的に同じである。
以下では、例えば読み込み保護、読み込み論理およびシフト保護、読み込み保護ストレージ制御、および格納保護ストレージ制御を含む、保護ストレージ機能の各命令のさらなる詳細が説明される。各命令は、ハードウェア/ソフトウェア・インターフェイスでの単一の設計されたマシン命令であってよい。さらに、各命令は複数のフィールドを含んでよい。一実施形態では、命令のフィールドは、互いに分離し、独立している。しかし、別の実施形態では、2つ以上のフィールドが結合されてよい。さらに、命令のフィールドに関連付けられた下付きの数字は、そのフィールドが適用されるオペランドを示す。例えば、下付きの1を有するすべてのフィールドは第1のオペランドに関連付けられ、下付きの2を有するすべてのフィールドは第2のオペランドに関連付けられる、などとなる。
読み込み保護(LGG)命令の一例が、図11を参照して説明される。読み込み保護命令800は、例えば、読み込み保護動作を指定するためのオペレーション・コード(オペコード)フィールド802a、802b、レジスタ・フィールド(R)804、インデックス・フィールド(X)806、ベース・フィールド(B)808、ならびに第1の変位(DL)フィールド810aおよび第2の変位(DH)フィールド810bを含んでいる変位フィールドを含む。第2の変位フィールドおよび第1の変位フィールドの内容が連結されて、1つの例では、20ビット符号付き2進整数として扱われる変位を提供する。
806フィールドおよびB808フィールドが、レジスタ0以外の汎用レジスタを指定している場合、各レジスタの内容が変位に追加されて、第2のオペランドを含んでいるストレージ内のアドレスを提供する。第2のオペランドは、例えばストレージ内のダブルワードである。1つの例では、第2のオペランド・アドレスがダブルワード境界でない場合、指定例外が認識され、動作が抑制される。
読み込み保護命令の動作において、64ビットの中間結果が次のように形成される。
例えば、24ビット・アドレス指定モードにおいて、中間結果は、40個の2進ゼロと第2のオペランドのビット40~63との連結から形成される。31ビット・アドレス指定モードにおいて、中間結果は、33個の2進ゼロと第2のオペランドのビット33~63との連結から形成される。64ビット・アドレス指定モードにおいて、中間結果は、第2のオペランド全体から形成される。
保護ストレージ機能が有効化されている場合、一例として、保護ストレージ・イベント検出において中間結果が使用される。保護ストレージ・イベントが認識された場合、下でさらに説明されているように、汎用レジスタRは変更されず、命令が完了する。
保護ストレージ機能が有効化されていないか、または保護ストレージ機能が有効化されているが、保護ストレージ・イベントが認識されない場合、64ビットの中間結果が汎用レジスタRに配置され、命令が完了する。
保護ストレージ・イベントが認識された場合、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト(GSEPL)がアクセスされる。格納タイプ・アクセス(Store type accesses)がGSEPL全体に適用される。条件コードは変更されない。
上で示されたように、読み込み保護命令に加えて、保護ストレージ機能は、本発明の態様に従って、読み込み論理およびシフト保護命令を含む。読み込み論理およびシフト保護命令は、データをストレージから読み込み、データをシフト量だけシフトしてシフトされた値を取得し、このシフトされた値を使用して中間結果を取得し、この中間結果を使用して保護ストレージ検出を実行する、単一の命令(例えば、単一の設計されたハードウェア命令)である。
1つの特定の例では、データは、例えば中間的な64ビット値を形
成するために、保護ストレージ指定レジスタで指定された数のビット位置だけ左にシフトされた、32ビット値である。この64ビット値は、アドレス指定モードに応じて調整される。すなわち、24ビット・アドレス指定モードでは、ビット0~39が0に設定され、31ビット・アドレス指定モードでは、ビット0~32が0に設定され、64ビット・アドレス指定モードでは、値は変更されない。中間的な値の選択されたビットは、(GSDレジスタ内の)保護ストレージ原点と比較され、中間的な値のその他の選択されたビットは、保護ストレージ・セクション・マスク(GSSM)レジスタ内のビットをインデックスで示すために使用される。この比較が等しく、インデックスで示されたGSSMビットが1である場合、保護ストレージ・イベントが検出される。そうでない場合、命令は単に中間的な値をレジスタに読み込む。
読み込み論理およびシフト保護(LLGFSG)命令の一例が、図12を参照して説明される。読み込み論理およびシフト保護命令900は、例えば、読み込み論理およびシフト保護動作を指定するためのオペコード・フィールド902a、902b、レジスタ・フィールド(R)904、インデックス・フィールド(X)906、ベース・フィールド(B)908、ならびに第1の変位(DL)フィールド910aおよび第2の変位(DH)フィールド910bを含んでいる変位フィールドを含む。第2の変位フィールドおよび第1の変位フィールドの内容が連結されて、1つの例では、20ビット符号付き2進整数として扱われる変位を提供する。
906フィールドおよびB908フィールドが、レジスタ0以外の汎用レジスタを指定している場合、各レジスタの内容が変位に追加されて、第2のオペランドを含んでいるストレージ内のアドレスを提供する。第2のオペランドは、例えばストレージ内のワードである。1つの例では、第2のオペランド・アドレスがワード境界上にない場合、指定例外が認識され、動作が抑制される。
読み込み論理およびシフト保護命令の動作において、64ビットの中間結果が次のように形成される。
保護ストレージ機能が(例えば、制御レジスタ2のビット59を用いて)有効化されている場合、保護読み込みシフト値(保護ストレージ指定レジスタのビット53~55内のGLS)を使用して中間結果が形成される。保護ストレージ機能が有効化されていない場合、GLS値は0であると仮定される。
例えば、24ビット・アドレス指定モードでは、中間結果は、40個の2進ゼロ、第2のオペランドのビット(8+GLS)~31、およびGLS個の2進ゼロ(すなわち、GLS個の0に等しい数値)の連結から形成される。31ビット・アドレス指定モードでは、中間結果は、33個の2進ゼロ、第2のオペランドのビット(1+GLS)~31、およびGLS個の2進ゼロの連結から形成される。64ビット・アドレス指定モードでは、中間結果は、(32-GLS)個の2進ゼロ、32ビットの第2のオペランド全体、およびGLS個の2進ゼロの連結から形成される。
保護ストレージ機能が有効化されている場合、一例として、保護ストレージ・イベント検出において中間結果が使用される。保護ストレージ・イベントが認識された場合、下でさらに説明されているように、汎用レジスタRは変更されず、命令が完了する。
保護ストレージ機能が有効化されていないか、または保護ストレージ機能が有効化されているが、保護ストレージ・イベントが認識されない場合、64ビットの中間結果が汎用レジスタRに配置され、命令が完了する。
保護ストレージ・イベントが認識された場合、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト(GSEPL)がアクセスされる。格納タイプ・アクセスがGSEPL全体に適用される。条件コードは変更されない。
読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令のいずれかの実行に伴って、次のプログラム例外が発生することがある:アクセス(第2のオペランドのフェッチ、保護ストレージ・イベントが認識された場合は、GSEPLフィールドのフェッチおよび格納)、演算(保護ストレージ機能がインストールされていない)、および指定。
読み込み保護命令および読み込み論理およびシフト保護命令ごとの実行の優先度は、次のとおりである。
1.~7. 一般的なケースに関する、プログラム割り込み条件の優先度と同じ優先度を持つ例外。
8. ストレージ内の第2のオペランドに関するアクセス例外。
9. 保護ストレージ・イベントが認識されない状態での完了。
10. 保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストに関する、副作用アクセス例外。
11. 保護ストレージ・イベントが認識された状態での完了。
読み込み論理およびシフト保護命令は、圧縮ポインタと呼ばれることがあるものの読み込みにおいて役立つことがあり、圧縮ポインタでは、ポインタ・アドレスの右端のいくつかのビットがストレージ内に存在せず、0であると仮定される。例えば、Java(R)などのさまざまな言語は、アプリケーションのデータ・オブジェクトをストレージの整数境界上(すなわち、2のべき乗である境界上)に割り当てることがある。例えば、オブジェクトは、ワード(4バイト)境界、ダブルワード(8バイト)境界、またはクワッドワード(16バイト)境界上に割り当てられることがある。オブジェクトがそのような境界に割り当てられる場合、オブジェクトのアドレスの右端のいくつかのビットは0である。プログラミングの効率のためには、32ビット・ポインタを使用してそのようなオブジェクトへのポインタを表すのが有利であることがあるが、そうすることによって、64ビット・アドレス指定モードで実行する場合でも、アドレス指定可能な範囲が4ギガバイトに制限される(または、31ビット・アドレスを使用するz/Architecture(R)の場合は、アドレス指定可能な範囲が2ギガバイトに制限される)。
そのような(整数境界上でアライメントされた)オブジェクトの右端のいくつかのビットが0であることが分かっているため、ポインタを予想される0ビットの数だけ右にシフトすることによって、それらのビットを、メモリ内のポインタの表現から除外することができる。これによって、左端の対応する数のビットをストレージ内のポインタに追加することができ、このようにして、ポインタが、シフトされないポインタを使用して可能なメモリ量よりも大きいメモリ量をアドレス指定できるようにする。例えば、ポインタがダブルワードを示していることが分かっている場合、ポインタを3ビットだけ右にシフトすることによって、アドレス指定可能な範囲を左に3ビットだけ拡張することができ、このようにして、32ビット・ポインタが、(シフトされないポインタを使用してアドレス指定できる4ギガバイトとは対照的に)最大32ギガバイトのメモリまでアドレス指定できるようにする。さらに、ポインタが、CPUのメモリ・サブシステムで使用するために読み込まれた場合、そのポインタは、左に3ビットシフトされて、35ビット・ポインタを形成する。
プログラミング・モデルが同じ形式の圧縮ポインタを使用している(すなわち、圧縮ポインタがすべて同じビット数だけ右にシフトされている)と仮定すると、読み込みおよびシフト動作を実行する命令は、シフト量を指定するオペランドを含む必要がない。むしろこのシフト量は、まれに(例えば、タスクがディスパッチされたときに)しか読み込まれない、相対的に静的な値であり得る。一実施形態では、圧縮ポインタがシフトされるビット数は、保護ストレージ指定(GSD)レジスタの保護読み込みシフト(GLS)フィールドで指定される。別の実施形態では、このシフト量は、命令のオペランドで指定されてよい。その他の変形も可能である。
保護ストレージ機能が構成においてインストールされている場合、保護ストレージ有効化制御(例えば、制御レジスタ2のビット59)の内容に関わらず、読み込み保護(LGG)命令および読み込み論理およびシフト保護(LLGFSG)命令を実行できる。しかし、保護ストレージ・イベントは、(a)GSE制御が1であり、かつ(b)保護ストレージ選択マスク(guarded storage selection mask)が0以外である場合に、LGGまたはLLGFSGの実行の結果として認識されてよい。保護ストレージ選択マスクは、GSE制御が1になることなく、読み込まれない。
保護ストレージ選択マスク(GSSM)の64ビットがすべて0である場合、保護ストレージ・イベントは認識されない。プログラムは、(a)保護ストレージ制御を読み込まないことによって(その場合、GSSMは0のリセット状態を含む)、または(b)0をGSSMに読み込むことによって、保護ストレージ・イベントが認識されないことを保証できる。
読み込み保護ストレージ制御(LGSC)命令の一例が、図13を参照して説明される。読み込み保護ストレージ制御命令は、保護ストレージ・イベントの動作を制御するパラメータをCPUに提供し、保護ストレージ・イベント発生時のCPUの状態を表す情報をプログラムに提供する。
図13を参照すると、読み込み保護ストレージ制御命令1000は、読み込み保護ストレージ制御動作を指定するためのオペコード・フィールド1002a、1002b、レジスタ・フィールド(R)1004、インデックス・フィールド(X)1006、ベース・フィールド(B)1008、ならびに第1の変位(DL)フィールド1010aおよび第2の変位(DH)フィールド1010bを含んでいる変位フィールドを含む。第2の変位フィールドおよび第1の変位フィールドの内容が連結されて、1つの例では、20ビット符号付き2進整数として扱われる変位を提供する。
1006フィールドおよびB1008フィールドが、レジスタ0以外の汎用レジスタを指定している場合、各レジスタの内容が変位に追加されて、第2のオペランドを含んでいるストレージ内のアドレスを提供する。
動作中に、第2のオペランド・アドレスでの保護ストレージ制御ブロック(GSCB)の内容が、3つの保護ストレージ・レジスタに読み込まれる。保護ストレージ制御ブロック(GSCB)の形式は、図10に示されている。この命令のRフィールドは予備であり、0を含むべきである。そうでない場合、プログラムは将来、互換性を維持して動作しなくなることがある。
GSCBの32バイトすべてに関して、アクセス例外が認識される。
読み込まれているGSDレジスタのGLSフィールドまたはGSCフィールドのいずれかが無効な値を含んでいる場合、またはこのレジスタの予備のビット位置が0を含んでいない場合、結果は予測不可能である。第2のオペランドが、(a)無効なGLS値またはGSC値、あるいは(b)予備のビット位置での0以外の値を含んでいる場合、CPUが無効な値または0以外の値を修正された値に置き換えるかどうかは、モデルに依存する。さらに、そのような修正された値が、その後、格納保護ストレージ制御命令によって格納されるかどうかは、予測不可能である。
保護ストレージ有効化制御(例えば、制御レジスタ2のビット59)が0である場合、特殊演算例外が認識され、動作が抑制される。
条件コードは変更されず、次のプログラム例外が発生することがある:アクセス(第2のオペランドのフェッチ)、演算(保護ストレージ機能がインストールされていない場合)、特殊演算、およびトランザクション制約。
GSDレジスタのGSCフィールドが無効な値を含んでいる場合、保護ストレージ・イベントが発生しないことがあるか、または誤った保護ストレージ・イベントが検出されることがある。
GSDレジスタのGLSフィールドが無効な値を含んでいる場合、読み込み論理およびシフト保護命令によって使用される中間結果が、予測不可能なビット数だけシフトされて、第2のオペランド内のビットの予測不可能な範囲から形成されることがある。
格納保護ストレージ制御命令の一例が、図14を参照して説明される。格納保護ストレージ制御命令1100は、例えば、格納保護ストレージ制御動作を指定するためのオペコード・フィールド1102a、1102b、レジスタ・フィールド(R)1104、インデックス・フィールド(X)1106、ベース・フィールド(B)1108、ならびに第1の変位(DL)フィールド1110aおよび第2の変位(DH)フィールド1110bを含んでいる変位フィールドを含む。第2の変位フィールドおよび第1の変位フィールドの内容が連結されて、1つの例では、20ビット符号付き2進整数として扱われる変位を提供する。
1106フィールドおよびB1108フィールドが、レジスタ0以外の汎用レジスタを指定している場合、各レジスタの内容が変位に追加されて、第2のオペランドを含んでいるストレージ内のアドレスを提供する。
動作中に、3つの保護ストレージ・レジスタの内容が第2のオペランドの位置に格納される。第2のオペランドは、図10に示されている保護ストレージ制御ブロック(GSCB)の形式を含む。一実施形態では、GSCBの最初の8バイトに0が格納される。
GSCBの32バイトすべてに関して、アクセス例外が認識される。
この命令のRフィールドは予備であり、0を含むべきである。そうでない場合、プログラムは将来、互換性を維持して動作しなくなることがある。
保護ストレージ有効化制御(例えば、制御レジスタ2のビット59)が0である場合、特殊演算例外が認識され、命令が抑制される。
条件コードは変更されず、次のプログラム例外が発生することがある:アクセス(第2のオペランドの格納)、演算(保護ストレージ機能がインストールされていない場合)、特殊演算、およびトランザクション制約。
命令ごとに、さまざまなフィールドおよびレジスタが説明されたが、本発明の1つまたは複数の態様は、その他のより多いか、またはより少ないフィールドまたはレジスタ、あるいはその他のサイズのフィールドおよびレジスタなどを使用してよい。多くの変形が可能である。例えば、命令の明示的に指定されるレジスタまたはフィールドの代わりに、暗黙のレジスタが使用されてよい。やはり、その他の変形も可能である。
前述した命令またはレジスタあるいはその両方のうちの1つまたは複数が、保護ストレージ・イベントを検出するために使用される保護ストレージ・イベント検出において採用されてよい。図15に示されているように、一実施形態では、保護ストレージ・イベント検出1200は、例えば保護ストレージ・オペランド被比較数(GSOC:guarded storage operand comparand)1204および保護ストレージ・マスク・インデックス(GSMX:guarded storage mask index)1206を含む、例えば読み込み保護(LGG)命令または読み込み論理およびシフト保護(LLGFSG)命令の中間結果1202から形成される2つの値を使用する。
保護ストレージ・オペランド被比較数(GSOC)1204は、読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の中間結果から形成される。例えば、GSOCは、中間結果のビット位置0~(63-GSC)をすべて含む(GSCは、例えば保護ストレージ指定レジスタのビット位置58~63内の、保護ストレージ特性である)。
GSOCは、保護ストレージ特性1216も含んでいるGSDレジスタ1214の対応するビット位置での保護ストレージ原点1212(GSO)と比較される(1210)。GSOCがGSOに等しくない場合、保護ストレージ・イベントが認識されず、中間結果を汎用レジスタRに配置することによって、読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の実行が完了する。
GSOCがGSO1220に等しい場合、GSOCの右にある中間結果の6ビットが、保護ストレージ・マスク・インデックス(GSMX)と呼ばれる符号なし2進整数を形成する。GSMXに対応する保護ストレージ・セクション・マスク(GSMX)レジスタ1226のセクション保護ビット(G)1224が調べられる(1222)。セクション保護ビットが0である場合、保護ストレージ・イベントが認識されず、中間結果を汎用レジスタRに配置することによって、読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の実行が完了する。しかし、セクション保護ビットが1である場合、保護ストレージ・イベントが認識される(1228)。
例えば、(a)(例えば、制御レジスタ2のビット59を用いて)保護ストレージ機能が有効化されていないか、または(b)保護ストレージ・セクション・マスク(GSSM)レジスタのすべてのビット位置が0を含んでいる場合、保護ストレージ・イベント検出は実行されない。
一実施形態では、マシン・チェックで、またはアドレス演算での信号プロセッサ(SIGP)の格納追加状態(store additional status)で、保護ストレージ制御が取得され得る。例えば、マシン・チェックがCPUで発生した場合、CPUの設計されたレジスタ・コンテキストがストレージに記録される。設計されたレジスタ・コンテキスト(プログラム状態ワード(PSW)、汎用レジスタ、アクセス・レジスタ、制御レジスタ、浮動小数点レジスタ、浮動小数点制御レジスタ、クロック比較器、CPUタイマ、TOD(時刻:Time-Of-Day)プログラム可能レジスタ、停止イベント・アドレス・レジスタ、およびプレフィックス・レジスタを含む)のほとんどは、実ストレージの下位2ブロック内の割り当てられたストレージ位置に(すなわち、プレフィックス領域に)格納される。さらに、アーキテクチャは、本発明の態様に従って保護ストレージ・レジスタを含む追加情報を保存するために、プレフィックス領域に隣接していないマシン・チェック拡張保存領域(MCESA:machine check extended save area)を含むように拡張されている。
図16に示されているように、1つの例では、マシン・チェック拡張保存領域1300は、保存された情報を示す内容1304を含んでいる。1つの例では、この内容のオフセットが1302に示されており、格納される拡張保存領域の量は、1306に示されている長さ特性(LC:length characteristic)に基づく。
1つの例では、内容1304は、保護ストレージ指定レジスタの内容1306、保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタの内容1308、および保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・レジスタの内容1310を含んでいる、保護ストレージ・レジスタの内容を含む。1つの例では、保護ストレージ・レジスタは、保護ストレージ制御ブロックの形式と同じ形式で格納される。
マシン・チェック拡張保存領域の位置1024~1055の内容の有効性は、例えば、保護ストレージ・レジスタ有効性ビット(guarded storage register validity bit)(例えば、実位置232~239に格納されたマシン・チェック割り込みコード(MCIC:machine check interruption code)のビット36)によって示される。このビットは、1である場合、これらの位置の内容が、割り込みの時点での保護ストレージ・レジスタの正しい状態を反映していることを示す。
マシン・チェック拡張保存領域は、マシン・チェック拡張保存領域指定(MCESAD)によって指定され、マシン・チェック拡張保存領域指定の例が図17に示されている。マシン・チェック拡張保存領域指定1350は、例えば、マシン・チェック拡張保存領域の原点を示すために使用されるマシン・チェック拡張保存領域原点(MCESAO:machine check extended save area origin)1352、ならびにMCESAのサイズおよびアライメントを表す長さ特性(LC)1354を含む。
1つの例では、長さ特性は2のべき乗であり、長さ特性の影響は、例えば以下を含む。
* 保護ストレージ機能がインストールされていない場合、または保護ストレージ機能がインストールされているが、LCフィールドが0である場合、マシン・チェック拡張保存領域のサイズは、1,024バイトであると仮定され、これによって、保護ストレージ機能を認識しない古いソフトウェアの互換性のある動作を保証する。
* 保護ストレージ機能がインストールされていて、LCフィールドが例えば1~9のいずれかの値である場合、エラーであると仮定され、MCESAO全体が0を含んでいる(すなわち、MCESAは格納されない)かのように扱われる。
* 保護ストレージ機能がインストールされていて、LCフィールドが例えば10以上の値を含んでいる場合、MCESAのサイズおよびアライメントは2LCバイトである。その場合、MCESADのビット0~63-LCがマシン・チェック拡張保存領域原点(MCESAO)を形成する。MCESAOは、LC個の0ビットが右に追加されて、マシン・チェック拡張保存領域の64ビット・アドレスを形成する。
マシン・チェック拡張保存領域と同様に、保護ストレージ機能がインストールされている場合、CPUの選択されたレジスタの内容を取得するために使用される、例えば信号プロセッサ(SIGP)命令のパラメータ・レジスタが、追加の状態情報を含むように拡張される。図18に示されているように、アドレス命令での格納追加状態のためのSIGPパラメータ・レジスタ1380は、追加領域の原点を示すために使用される追加状態領域原点(additional status area origin)1382および追加状態領域のサイズおよびアライメントを表す長さ特性(LC)1384を含んでいる。
1つの例では、保護ストレージ機能がインストールされているときに、予備のLC値が指定された場合、またはパラメータ・レジスタ内のいずれかの予備のビット位置が0でない場合、SIGP命令が、アドレス指定されたCPUによって許容されず、SIGP命令のRフィールドによって指定された状態レジスタ内で、無効なパラメータ・ビット(例えば、ビット55)が示され、条件コード1を設定することによって命令が完了する。
以下では、保護ストレージ・イベントに関連付けられた処理に関するさらなる詳細が、説明される。一部の処理は、プロセッサの実行モードに応じて変わる。例えば、プロセッサは、非トランザクション実行モードまたはトランザクション実行モードであることがある。さらに、プロセッサは、トランザクション・モードである場合、制約なしトランザクション・モードまたは制約付きトランザクション・モードであることがあり、処理がそれに応じて変わってよい。特定の詳細はz/Architecture(R)を参照して説明されているが、1つまたは複数の態様が、その他のアーキテクチャに適用される。z/Architecture(R)は、一例にすぎない。
CPUがトランザクション実行モードである間に、保護ストレージ・イベントが認識された場合、以下が発生する。
1. トランザクションが、例えばアボート・コード19を伴って、アボートされる。トランザクション診断ブロック(TDB)アドレスが有効でない場合、またはTDBアドレスが有効でアクセス可能である場合、トランザクション・アボートPSW内で、一例として、条件コード2が設定される。TDBアドレスが有効であるが、TDBがアクセス可能でない場合、トランザクション・アボートPSW内で、一例として、条件コード1が設定される。
2. モデルに応じて、読み込み保護命令または読み込み論理およびシフト保護命令の第2のオペランドが再フェッチされて、保護ストレージ・イベント条件がまだ存在するかどうかを判定してよい。
・ 第2のオペランドが再フェッチされ、保護ストレージ・イベント条件が存在しなくなった場合、トランザクション・アボートPSWの読み込みによって、正常なトランザクション・アボート処理が完了する。この場合、保護ストレージ・イベント処理は発生しない。
・ 第2のオペランドが再フェッチされない場合、または第2のオペランドが再フェッチされ、保護ストレージ・イベント条件が持続している場合、本明細書に記載されているように、(トランザクション・アボートPSWを読み込む代わりに)保護ストレージ・イベント処理が発生する。(すなわち、保護ストレージ機能なしで、トランザクション実行がアボートされた場合、制御が、トランザクション・アボートPSWによって指定された命令に渡される。制約なしトランザクションの場合、この命令は、トランザクション実行を開始した最も外側のTBEGIN命令に続く命令である。通常、この命令は制御をトランザクション・アボート・ハンドラに移動し、このトランザクション・アボート・ハンドラは、プログラム条件を変更し、トランザクション実行でのその後の試みを成功させることができる可能性がある。制約付きトランザクションの場合、トランザクション・アボートPSWは、TBEGINC命令を指定する。したがって、トランザクションは、アボート・ハンドラからの介入なしで再実行される。)トランザクション実行中にGSEが認識された場合、トランザクションがアボートされる。GSEを解決しないでトランザクションを再実行することは、生産的ではない。したがって、トランザクション・アボートの後に、制御がGSEハンドラに渡され、本明細書に記載されているように、GSEハンドラがイベントを管理する。
その場合、GSECIフィールド内のTXビットが設定され、CPUが制約付きトランザクション実行モードだった場合は、CXビットも設定される。
保護ストレージ・イベントが発生した場合、GSE命令アドレス(GSEIA)は、このイベントを引き起こしたLGG命令またはLLGFSG命令のアドレスを含む。通常、プログラムは、GSEを解決した後に、このアドレスに分岐して戻り、このイベントを最初に引き起こしたオブジェクトへのアクセスを続行しようと試みることができる。しかし、トランザクション実行(TX:transactional execution)モードでは、保護ストレージ・イベントによってトランザクションがアボートされ、LGG/LLGFSG命令に分岐して戻ることは、GSEをもたらすトランザクション内の他の命令が破棄されているため、不適切である。したがって、本発明の態様に従って、GSEに起因するアボートに基づき、処理は、例えば、GSEを解決するためのトランザクション・アボートの後にGSEハンドラに分岐することと、CPUがトランザクション・モードだったことの指示をGSEハンドラに提供することと、GSEハンドラがトランザクションを再実行できるように、GSEを引き起こすトランザクションを開始したTBEGIN/TBEGINC命令のアドレスを提供することとを含む。
保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUがトランザクション実行モードだったかどうかに関わらず、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス(GSEPLA)レジスタが、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト(GSEPL)の位置を特定するために使用される。GSEPLAレジスタの内容は64ビット・アドレスであり、現在のアドレス指定モードに関わらず、64ビットのアドレスが使用される。GSEPLは、現在の変換モードを使用してアクセスされるが、CPUがアクセス・レジスタ・モードである場合に、GSEPLが一次アドレス空間を使用してアクセスされるということを除く。
GSEPLにアクセスしているときに、アクセス例外が認識された場合、処理は次のようになる。
・ プログラム割り込みが発生する。
・ CPUがトランザクション実行モードでない場合、プログラムの旧PSW内の命令アドレスが次のように設定される。
- 例外条件が無効化をもたらす場合、命令アドレスは、保護ストレージ・イベントを引き起こす命令を指す(すなわち、例えば、LGGまたはLLGFSGのアドレス、あるいはターゲットがLGGまたはLLGFSGである実行タイプ命令のアドレス)。
- 例外条件が抑制または終了をもたらす場合、命令アドレスは、保護ストレージ・イベントを引き起こした命令に続く次の順次命令を指す。
CPUがトランザクション実行モードだった場合、トランザクション・アボートPSWがプログラムの旧PSWに配置される。
・ アドレス指定を除くすべてのアクセス例外条件の場合、副作用アクセスの指示(例えば、実位置168~175での変換例外識別情報(TEID:translation exception identification)のビット54)が、1に設定される(アドレス指定例外の場合、TEIDは格納されない)。
・ GSEPLがアクセス可能でない場合、後述される残りの保護ストレージ・イベント処理は発生しない。
GSEPLがアクセス可能である場合、GSEPLのフィールドを使用して以下の動作が実行される。
・ GSEPLのバイト0および4~7が0に設定される。
・ アドレス指定モードの指示が、次のように保護ストレージ・イベント・アドレス指定モード(GSEAM、GSEPLのバイト1)に配置される。
- GSEAMのビット0~5が0に設定される。
- 保護ストレージ・イベントが認識された時点で、GSEAMのビット6および7が、PSWのビット31および32に設定される。
・ イベントの原因の指示が、次のように保護ストレージ・イベント原因指示フィールド(GSECI、GSEPLのバイト2)に配置される。
- 保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUがトランザクション実行モードだった場合、GSECIのビット0が1に設定され、そうでない場合、バイト2のビット0が0に設定される。
- 保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUが制約付きトランザクション実行モードだった場合、GSECIのビット1が1に設定され、そうでない場合、GSECIのビット1が0に設定される。
- GSECIのビット2~6が0に設定される。
- GSECIのビット7が、保護ストレージ・イベントを引き起こした命令を指定するように設定される。例えば、0の値は、イベントがLGG命令によって引き起こされたことを意味し、1の値は、イベントがLLGFSG命令によって引き起こされたことを意味する。
・ PSW DAT、アドレス指定モード、およびアドレス空間制御の指示が、次のように保護ストレージ・イベント・アクセス指示フィールド(GSEAI、GSEPLのバイト3)に配置される。
- GSEAIのビット0は予備であり、0に設定される。
- 現在の変換モード(PSWのビット5)が、GSEAIのビット1に配置される。
- DATがオンである場合、PSWのビット16~17が、GSEAIのビット2~3に配置される。DATがオフである場合、GSEAIのビット2~3は予測不可能である。
- CPUがアクセス・レジスタ・モードである場合、イベントを引き起こすLGG命令またはLLGFSG命令のBフィールドに対応するアクセス・レジスタ数が、GSEAIのビット4~7に配置される。CPUがARモードでない場合、GSEAIのビット4~7は予測不可能である。
・ PSW内の命令アドレスが、保護ストレージ・イベント・ハンドラ・アドレス・フィールド(GSEHA、GSEPLのバイト8~15)の内容に置き換えられる。GSEHAフィールドは、分岐アドレスであると見なされる。現在のアドレス指定モードは変更されない。
・ 保護ストレージ・イベントを引き起こす命令のアドレスが、保護ストレージ・イベント命令アドレス・フィールド(GSEIA、GSEPLのバイト16~23)に配置される。GSEIAに配置されるアドレスは、例えば、LGG命令またはLLGFSG命令のアドレス、あるいはターゲットがLGGまたはLLGFSGである実行タイプ命令のアドレスである。GSEIAは、停止イベント・アドレス・レジスタにも配置される。
・ LGG命令またはLLGFSG命令の第2のオペランド・アドレスが、保護ストレージ・イベント・オペランド・アドレス(GSEOA、GSEPLのバイト24~31)に配置される。保護ストレージ・イベントの認識に起因してトランザクション実行がアボートされた場合、GSEOAフィールドは、トランザクション実行中に形成されたオペランド・アドレスを含む。
・ LGG命令またはLLGFSG命令の中間結果が、保護ストレージ・イベント中間結果フィールド(GSEIR、GSEPLのバイト32~39)に配置される。保護ストレージ・イベントの認識に起因してトランザクション実行がアボートされた場合、GSEIRフィールドは、保護ストレージ・オペランド・アドレス(GSEOA)フィールドを使用して形成される。しかし、トランザクション実行中に保護ストレージ・イベントが認識された場合、GSEIRが、トランザクションにおいてフェッチされた値を含むのか、それともトランザクションがアボートされた後にフェッチされた値を含むのかは、モデルに依存する。
・ トランザクションがアボートされた後に、GSE中間アドレス(GSE intermediate address)(すなわち、LGGまたはLLGFSGによって読み込まれたポインタ)が形成される。一実施形態では、トランザクション中に、LGG/LLGFSGのオペランドがトランザクションにおいて変更された場合、GSEIAはそれらの変更を示さない。
・ 保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUがトランザクション実行モードだった場合、トランザクション・アボートPSWの命令アドレスが、保護ストレージ・イベント復帰アドレス・フィールド(GSERA、GSEPLのバイト40~47)に配置される。CPUが制約付きトランザクション実行モードだった場合、GSERAは、TBEGINC(制約付きトランザクション開始)命令を指定する。CPUが制約なしトランザクション実行モードだった場合、GSERAは、TBEGIN(トランザクション開始)命令に続く命令を指定する。GSE処理の後に、ハンドラは、このアドレスに分岐してトランザクションを再試行することができる。
保護ストレージ・イベントが認識されたときに、CPUがトランザクション実行モードでなかった場合、GSERAフィールドの内容は、GSEIAフィールドの内容と同一である。
最後に、LGG命令またはLLGFSG命令は、汎用レジスタRを変更せずに完了したと見なされる。
本明細書に記載されているように、ストレージ再利用またはガベージ・コレクションと呼ばれるストレージ合体技術(storage coalescing technique)を実装するプログラミング言語は、保護ストレージ機能から恩恵を受けることができる。そのようなプログラミング・モデルでは、最初にポインタをオブジェクトに読み込むことによって、プログラム・オブジェクトへの参照が実行される。読み込み保護命令および読み込み論理およびシフト保護命令は、プログラムがポインタをオブジェクトに読み込んで、このポインタが使用可能であるかどうかを判定できるようにする、手段を提供する。保護ストレージ・イベント(GSE)が認識されない場合、このポインタを使用してオブジェクトを参照することができる。しかし、GSEが認識された場合、それは、現在のポインタが、再編成されているストレージ位置を指定しているということを示していることがあり、その場合、オブジェクトは他の場所に再配置されていることがある。その後、GSEハンドラ・ルーチンが、オブジェクトの新しい位置を指定するようにポインタを変更してから、GSEIAによって指定された位置に分岐して、正常なプログラム実行を再開することができる。
CPUがトランザクション実行モードであるときに、認識されたGSEに応答して、プログラムのGSEハンドラは、イベントを引き起こした条件を修正して(すなわち、LGGまたはLLGFSGのオペランドを更新して)から、GSERAによって指定された位置に分岐することによって、トランザクションを再実行しようとすることができる。制約なしトランザクション実行がアボートされた場合、プログラムは、GSERAに分岐する前に、イベントを引き起こしている条件が修正されているかどうかに応じて、条件コードを2または3にそれぞれ設定する。制約付きトランザクション実行がアボートされた場合、プログラムは、イベントを引き起こしている条件が修正されていない限り、GSERAによって指定された位置に分岐しない。そうしないと、プログラムのループが発生することがある。
保護ストレージ・イベント中間結果(GSEIR)フィールドの信頼できる内容を保証するために、トランザクション実行モードでのプログラム実行では、同じトランザクション内でその後実行される読み込み保護命令の第2のオペランドの位置を変更する場合、(非トランザクション格納アクセスを実行する)非トランザクション格納命令を使用する。
PSW命令アドレスを変更する他の命令と同様に、保護ストレージ・イベントの後に、(GSEHAフィールドから読み込まれた)PSW命令アドレスが奇数である場合、指定例外が認識される。
GSE処理中に、CPUは、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト(GSEPL)を更新しようとしているときに、アクセス例外を認識することがある。例えばオペレーティング・システムによってGSEPLが一時的に補助ストレージにページアウトすることに起因する、そのようなアクセス例外は、全く無害であることがある。オペレーティング・システムが例外を修正すると仮定すると、オペレーティング・システムは、プログラムの旧PSWを読み込んで、割り込まれたプログラムの実行を再開する。
GSEPLにアクセスしているときに、アクセス例外が認識された場合、CPUはトランザクション実行モードではなく、1つの例では、プログラムの旧PSWの命令アドレスが次のように設定される。
・ 例外が無効化をもたらした場合、命令アドレスは、例えば、GSEを引き起こしたLGG命令またはLLGFSG命令(または、LGGまたはLLGFSGであるオペランドを持つ実行タイプ命令)を指す。
・ 例外が抑制または終了をもたらした場合、命令アドレスは、抑制する例外または終了する例外のGSEを引き起こした命令に続く次の順次命令を指す。
GSEPLにアクセスしているときに、アクセス例外が認識され、CPUが制約なしトランザクション実行モードだった場合、プログラムの旧PSWは、最も外側のTBEGINに続く命令を指定し、CPUが制約付きトランザクション実行モードだった場合、プログラムの旧PSWは、TBEGINC命令を指定する。
CPUが制約なしトランザクション実行モードだった場合に、TDB(トランザクション診断ブロック)が格納されていれば、アボート・コード19が、GSEに起因してトランザクション実行がアボートされたことを示す。しかし、トランザクション・アボート・ハンドラ・ルーチンは、アボート・コード19が、GSEハンドラ・ルーチンがGSEの原因を修正したことを必然的に示しているということを、仮定できない(GSEPLにアクセスしているときの、アクセス例外条件の可能性があるため)。この状況では、アボート・ハンドラ・ルーチンは、オペレーティング・システムによる1つまたは複数の変換例外の解決を可能にするため、およびGSEハンドラがGSEの原因を修正できるようにするために、トランザクションを複数回再実行してよい。
上では、保護ストレージ機能の動作を調整する制御を読み込み、格納するための命令、および保護ストレージ機能のその他の態様を含めて、保護ストレージ機能が説明された。
本発明のさらに別の態様では、保護ストレージ機能が仮想コンピューティング環境内でサポートされる。例えば、保護ストレージ制御レジスタ(例えば、保護ストレージ指定レジスタ、保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタ、および保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタ)を含んでいる保護ストレージ制御ブロックが、仮想環境で利用可能にされる。
多くのアーキテクチャが仮想環境を提供している。例えば、International Business Machines Corporation(ニューヨーク州アーモンク)によって提供される解釈実行アーキテクチャは、ホスト・プログラム(ハイパーバイザとも呼ばれる)が、(ゲスト・プログラムにとっては)完全なマシンのように見える仮想ゲスト環境を提供できるようにする手段を提供する。ゲスト・マシンを利用することは、別々の本番用仮想マシンおよびテスト用仮想マシンを同じ物理ハードウェア上で同時に実行することなどの、複数の利点をもたらす。この手段は、ワークロードを単一のマシン上で統合することによって、コスト削減を顧客に提供し、この単一のマシンは、仮想化が使用されない場合よりも効率的に利用される。
仮想コンピューティング環境の一例が、図19を参照して説明される。1つの例では、例えばz/Architecture(R)に基づく、解釈実行アーキテクチャを利用するコンピューティング環境1400は、仮想マシンをサポートする中央処理装置複合体(CPC:central processor complex)1402を含んでいる。CPC1402は、1つまたは複数の制御ユニット1408を介して1つまたは複数の入出力(I/O:input/output)デバイス1406に結合される。中央処理装置複合体1402は、例えば、1つまたは複数のセントラル・プロセッサ(中央処理装置(CPU:central processing unit)とも呼ばれる)1410に結合されたプロセッサ・メモリ1404(メイン・メモリ、主記憶装置、中央記憶装置とも呼ばれる)、および入出力サブシステム1411を含み、これらはそれぞれ下で説明される。
プロセッサ・メモリ1404は、例えば、1つまたは複数の仮想マシン1412、仮想マシンを管理する仮想マシン・マネージャ(ハイパーバイザ1414など)、およびプロセッサ・ファームウェア1415を含んでいる。ハイパーバイザ1414の1つの例は、International Business Machines Corporation(ニューヨーク州アーモンク)によって提供されるz/VM(R)である。
CPCの仮想マシンのサポートは、多数の仮想マシン1412を動作させることができるようにし、各仮想マシン1412は、異なるプログラム1420で動作し、z/OS(R)、z/VM(R)、z/VSE(R)、Linux(R)などのゲスト・オペレーティング・システム1422を実行することができる。各仮想マシン1412は、別々のシステムとして機能することができる。すなわち、各仮想マシンは、独立してリセットされ、ゲスト・オペレーティング・システムを実行し、異なるプログラムで動作することができる。仮想マシン内で実行されるオペレーティング・システムまたはアプリケーション・プログラムは、完全なシステム全体にアクセスできるように見えるが、実際は、中央処理装置複合体1402の一部のみが利用可能である。
プロセッサ・メモリ1404は、仮想マシンに割り当て可能な物理プロセッサ・リソースである、中央処理装置(CPU)1410に結合される。例えば、仮想マシン1412は、1つまたは複数の論理プロセッサを含み、それらの各論理プロセッサは、仮想マシンに動的に割り当てることができる物理プロセッサ・リソース1410の全部または一部を表す。
さらに、プロセッサ・メモリ1404は、I/Oサブシステム1411に結合される。入出力サブシステム1411は、入出力制御ユニット1408およびデバイス1406と主記憶装置1404の間の情報の流れを管理する。入出力サブシステム1411は中央処理装置複合体に結合され、この結合において、入出力サブシステム1411は中央処理装置複合体の一部であるか、または中央処理装置複合体から分離することができる。
一実施形態では、ホスト(例えば、z/VM(R))およびプロセッサ(例えば、System z(R))のハードウェア/ファームウェアは、ゲスト・オペレーティング・システムおよびホストとの間での制御の移動を必要とせずに、ゲスト・オペレーティング・システムの動作を処理するために、制御された協調的な方法で互いに情報をやりとりする。ゲストの動作は、ページング可能ストレージ・モード・ゲストを含むゲストのために命令を解釈的に実行できるようにする機能を介して、ホストの介入なしで直接実行できる。この機能は、状態記述と呼ばれる制御ブロックを指定する、ホストが発行できる解釈実行開始(SIE:Start Interpretive Execution)という命令を提供し、この制御ブロックは、例えば、ゲストのアーキテクチャ・モード、ゲストのアーキテクチャの特徴、ゲストのレジスタ、実行制御の指示などの、ゲスト(仮想マシン)の状態および制御を保持する。この命令は、マシンを解釈実行モードに移行させ、このモードでは、ホストの注意を必要とする条件が発生するまで、ゲスト命令およびゲスト割り込みが直接処理される。そのような条件が発生した場合、解釈実行が終了され、ホスト割り込みが提示されるか、またはSIE命令が発生した条件の詳細を格納することを完了し、この後者の動作はインターセプションと呼ばれる。
長年にわたって、状態記述のサイズが拡張されて状態記述のさまざまな形式を提供するように、多数の機能が解釈実行アーキテクチャに追加された。例えば、形式1の状態記述(元のバージョン)は256バイトであり、形式2の状態記述は、構造のサイズを512バイトに倍増し、形式3の状態記述は、構造のサイズを1,024バイトに増やした。
しかし、最新の1Kバイトの状態記述でも、ゲスト用の追加のコンテキスト情報を含む、衛星構造と呼ばれる追加の補助的構造が存在する。
本発明の態様に従って提供される保護ストレージ制御レジスタは、さらにもう1つのゲスト・アーキテクチャのコンテキストであり、ホスト・プログラムが(SIEを使用して)ゲストをディスパッチするときに読み込まれ、制御がゲスト・プログラムからホスト・プログラムに返されるときに格納される。このようにして、本発明の態様に従って、状態記述の形式に関わらず、他の衛星構造の作成を制限して、保護ストレージ制御レジスタの読み込みおよび格納を行うためのメカニズムが提供される。
本発明の態様に従って、状態記述付加(SDNX:state description annex)が提供される。状態記述付加は、追加のz/Architecture(R)機能などの追加機能の状態に適応する、状態記述の論理的拡張である。状態記述付加は、本発明の態様に従って、保護ストレージ制御ブロック(GSCB)に適応するように設計されており、将来のゲストの状態構造を含むように拡張可能である。1つの例では、状態記述付加は、整数境界(すなわち、2のべき乗である境界)上に割り当てられ、状態記述付加のサイズは、その境界と同じである。
状態記述付加の一例が、図20を参照して説明される。1つの例では、状態記述付加1500は、例えば次のような複数のフィールドを含んでいる。
プログラム用の予備1502:バイト0~7は、プログラムによって使用するための予備である。
機能指示1504:バイト8~15は、1つの例では次のような、状態記述付加においてサポートされる機能の複数の(例えば64個の)1ビットの指示を含む。
ビット0:保護ストレージ制御ブロックが提供される
ビット1~63:予備
SDNXの特定の機能にアクセスする命令の実行が試みられたが、各機能のビットが0である場合、有効性インターセプション・コード(validity interception code)が認識されてよい。状態記述付加へのアクセスを要求する命令の実行は抑制されてよく、そうでない場合、この実行は、状態記述付加からの予測不可能な値を使用して完了され得る。
保護ストレージ制御ブロック(GSCB:Guarded Storage Control Block)1506:機能指示のビット0が1である場合、SDNXのバイト16~47は、保護ストレージ制御ブロックを含む。ゲストに関して保護ストレージ機能が有効化されている場合、GSCBは、SIEの開始時および終了時に、ゲストの保護ストレージ・コンテキスト(guarded storage context)の読み込みおよび保存をそれぞれ実行するために、アクセスされる。モデルおよびホストのレベルに応じて、GSCBは、読み込み保護ストレージ制御命令、格納保護ストレージ制御命令、読み込み保護命令、および読み込み論理およびシフト保護命令の実行中にアクセスされてもよい。
別の実施形態では、機能指示フィールドが提供されず、保護ストレージ機能が有効化されていることに基づいて、保護ストレージ制御ブロックが状態記述付加に含まれる。
上で説明されていないSDNX内の他のフィールドは、予備であり、0を含むべきである。そうでない場合、プログラムは将来、互換性を維持して動作しなくなることがある。
状態記述付加は、その他のフィールド、追加のフィールド、またはより少ないフィールド、あるいはその組み合わせを含んでよい。多くの変形が可能である。
状態記述付加は、非常に多数の別々の衛星構造を含むことなく、多数の補助的状態構造を使用して状態記述を拡張できるようにする手段を提供する。
一実施形態では、状態記述付加の位置は、状態記述付加指定を使用して特定される。例えば、状態記述内の単一の8バイト・フィールド(状態記述付加(SDNX)指定と呼ばれる)は、SDNXへのポインタおよびSDNXのアライメントおよびサイズを示す特性(すなわち、2のべき乗を表す整数値)を含む。一実施形態では、SDNX指定は、状態記述内のオフセット400(16進数の190)に現れるが、その他の実施形態も可能である。SDNX指定の形式の一例が、図21に示されている。
1つの例では、状態記述付加指定1600は、例えば次を含む。
状態記述付加特性(SDNXC:State Description Annex Characteristic)1602:例えば、SDNX指定のビット60~63は、状態記述付加特性を含む。例えば、SDNXCは、SDNXのサイズおよびアライメントを2のべき乗として指定する、4ビット符号なし整数である。
一実施形態では、最小のSDNXCは、64バイトの最小サイズおよび64バイト境界上の対応するアライメントを示す6であり、最大のSDNXCは、例えば、4,096バイトのサイズおよびアライメントを示す12である。値0~5および13~15は、予備である。予備の値が指定された場合、有効性インターセプション(validity interception)が認識されることがある。しかし、他の実施形態では、その他の有効なサイズ値が可能であり、無効なサイズに関するその他の例外条件が可能である。
状態記述付加原点(SDNXO:State Description Annex Origin)1604:SDNX指定のビット位置0~N(Nは、63-SDNXC)は、状態記述付加原点(SDNXO)を含む。SDNXOは、0以外である場合、SDNXC個の2進ゼロが右に追加されて、ホストの実ストレージ内の状態記述付加のアドレスを形成する。状態記述付加は、ゲストの実行中に、次のいずれかが真である場合に、常にアクセスされてよい。
* ホスト構成において保護ストレージ機能がインストールされおり、保護ストレージ機能を示すSIE状態記述の実行制御B(ECB)のビット1が、例えば1である。
* SDNXの将来のエクスプロイター(Future exploiters)がインストールされている。
一実施形態では、キーによって制御される低アドレス防護は、状態記述付加には適用されない。
SIEの開始時に、SDNXOがアクセスできない位置を指定した場合、有効性インターセプション・コードが適用されることがある。
SDNXにアクセスするいずれかの動作が試みられたが、SDNXOが0であるか、または試みられたアクセスがホスト・アクセス例外をもたらす場合、有効性インターセプションが適用されることがある。状態記述付加へのアクセスを要求する命令の実行は抑制されてよく、そうでない場合、この実行は、正しくは状態記述付加から取得されていたであろう、予測不可能な値を使用して完了され得る。
SDNXOフィールドとSDNXCフィールドの間のビット位置は予備であり、0を含むべきである。そうでない場合、プログラムは将来、互換性を維持して動作しなくなることがある。他の実施形態では、状態記述付加指定は、その他のフィールド、追加のフィールド、またはより少ないフィールド、あるいはその組み合わせを含んでよい。多くの変形が可能である。
本明細書に記載されているように、1つまたは複数の態様では、将来の構造を含んでいる補助的状態記述構造が、状態記述付加(SDNX)と呼ばれる単一の構造に統合される。この構造の位置は、SDNXO:SDNXの原点(例えば、SDNXC個の0が右に埋め込まれた、アドレスの左端の有効ビット)と、SDNXC:SDNXのアライメントおよびサイズを2のべき乗として表す特性値との組み合わせを含んでいる状態記述付加指定(SDNXD)とを使用して特定される。SDNXは、例えば、内容の構造の有効性を指定する機能指示ビット・マップ(feature indication bit map)、または例えば保護ストレージ(GS)機能レジスタを含んでいる内容の構造、あるいはその両方を、拡張のための余裕と共に、含んでよい。
SDNXCが無効であるか、SDNXOが0もしくはアクセス不能であるか、または要求しているサービスでは機能が有効でないか、あるいはその組み合わせである場合、ホスト・インターセプション条件(host interception condition)が提供されることがある。
一実施形態では、ゲストが解釈実行を終了したときに、ホストはゲストの保護ストレージ・コンテキストを保存し、したがって、一実施形態では、保護ストレージ・レジスタの内容を保存するために、ゲストの状態記述付加内の位置を指定する格納保護ストレージ制御命令を発行する。さらに、ホストが別のゲストをディスパッチするときに、ホストは、次のゲストの状態記述付加からの読み込み保護ストレージ制御を実行する。
上では、仮想環境内を含む、コンピューティング環境内の処理を容易にするために使用される保護ストレージ機能が説明された。本発明の1つまたは複数の態様は、コンピュータ技術に密接に関係しており、コンピュータ内の処理を容易にし、その性能を改善する。
コンピューティング環境内の処理を容易にすることに関連する本発明の態様の一実施形態が、図22~23を参照して説明される。図22を参照すると、1つの例では、仮想環境内で使用される複数の補助的状態記述構造を含むように設計されたデータ構造が提供される(1700)。1つまたは複数の補助的状態記述構造がデータ構造に含まれており、この1つまたは複数の補助的状態記述構造は、メモリの1つまたは複数のセクションを保護するために保護ストレージ機能において使用される、1つまたは複数の制御レジスタを含む(1702)。1つの例では、1つまたは複数の補助的状態記述構造を含むために、保護ストレージ制御ブロックがこのデータ構造に含まれ、この保護ストレージ制御ブロックは、1つまたは複数の制御レジスタを含む(1704)。この1つまたは複数の制御レジスタは、例えば、保護ストレージ指定レジスタ、保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタ、および保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタで構成されるレジスタのグループから選択された、1つまたは複数のレジスタを含む(1706)。
一実施形態では、このデータ構造は、仮想環境内のメモリの1つまたは複数のセクションの保護を管理するために使用される(1710)。このデータ構造は、例えば、仮想環境内の処理を制御するために使用される状態記述の拡張である(1712)。
さらに、一実施形態では、図23を参照すると、このデータ構造は、データ構造の内容の有効性を示す機能指示を含む(1720)。さらに、1つの例では、要求された機能が有効であるかどうかの判定が行われ、この判定は機能指示を使用する(1722)。
さらに、一実施形態では、このデータ構造の位置は、状態記述の情報を使用して特定され(1730)、この状態記述は、仮想環境内の処理を制御するために使用される(1732)。この情報は、例えば、データ構造の原点へのポインタを含むか(1734)、またはデータ構造のサイズおよびアライメントを示すために使用される特性を含むか(1736)、あるいはその両方を含む。
多くの変形が可能である。
本発明は、任意の可能な統合の技術的詳細レベルで、システム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品、あるいはその組み合わせであってよい。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を含んでいるコンピュータ可読記憶媒体を含んでよい。
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用するための命令を保持および格納できる有形のデバイスであることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光ストレージ・デバイス、電磁ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイス、またはこれらの任意の適切な組み合わせであってよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のさらに具体的な例の非網羅的リストは、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM:read-only memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:erasable programmable read-only memoryまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM:static random access memory)、ポータブル・コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM:compact disc read-only memory)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disk)、メモリ・スティック、フロッピー・ディスク、パンチカードまたは命令が記録されている溝の中の隆起構造などの機械的にエンコードされるデバイス、およびこれらの任意の適切な組み合わせを含む。本明細書において使用されるとき、コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体が、電波またはその他の自由に伝搬する電磁波、導波管またはその他の送信媒体を伝搬する電磁波(例えば、光ファイバ・ケーブルを通過する光パルス)、あるいはワイヤを介して送信される電気信号などの一時的信号であると解釈されるべきではない。
本明細書に記載されたコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から各コンピューティング・デバイス/処理デバイスへ、またはネットワーク(例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、広域ネットワーク、または無線ネットワーク、あるいはその組み合わせ)を介して外部コンピュータまたは外部ストレージ・デバイスへダウンロードされ得る。このネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線送信、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバ、あるいはその組み合わせを備えてよい。各コンピューティング・デバイス/処理デバイス内のネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェイスは、コンピュータ可読プログラム命令をネットワークから受信し、それらのコンピュータ可読プログラム命令を各コンピューティング・デバイス/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に格納するために転送する。
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA:instruction-set-architecture)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路のための構成データ、あるいは、Smalltalk(R)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソース・コードまたはオブジェクト・コードであってよい。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザのコンピュータ上で全体的に実行すること、ユーザのコンピュータ上でスタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして部分的に実行すること、ユーザのコンピュータ上およびリモート・コンピュータ上でそれぞれ部分的に実行すること、あるいはリモート・コンピュータ上またはサーバ上で全体的に実行することができる。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:local area network)または広域ネットワーク(WAN:wide area network)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてよく、または接続は、(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)外部コンピュータに対して行われてよい。一部の実施形態では、本発明の態様を実行するために、例えばプログラマブル論理回路、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field-programmable gate arrays)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA:programmable logic arrays)を含む電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによって、電子回路をカスタマイズするためのコンピュータ可読プログラム命令を実行してよい。
本発明の態様は、本明細書において、本発明の実施形態に従って、方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図またはブロック図あるいはその両方を参照して説明される。フローチャート図またはブロック図あるいはその両方の各ブロック、ならびにフローチャート図またはブロック図あるいはその両方に含まれるブロックの組み合わせが、コンピュータ可読プログラム命令によって実装され得るということが理解されるであろう。
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/動作を実施する手段を作り出すべく、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてマシンを作り出すものであってよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、命令が格納されたコンピュータ可読記憶媒体がフローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/動作の態様を実施する命令を含んでいる製品を備えるように、コンピュータ可読記憶媒体に格納され、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置、または他のデバイス、あるいはその組み合わせに特定の方式で機能するように指示できるものであってもよい。
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ上、その他のプログラム可能な装置上、またはその他のデバイス上で実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/動作を実施するように、コンピュータ実装プロセスを生成するべく、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスに読み込まれ、コンピュータ上、その他のプログラム可能な装置上、またはその他のデバイス上で一連の動作可能なステップを実行させるものであってもよい。
図内のフローチャートおよびブロック図は、本発明のさまざまな実施形態に従って、システム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。これに関連して、フローチャートまたはブロック図内の各ブロックは、規定された論理機能を実装するための1つまたは複数の実行可能な命令を備える、命令のモジュール、セグメント、または部分を表してよい。一部の代替の実装では、ブロックに示された機能は、図に示された順序とは異なる順序で発生してよい。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、含まれている機能に応じて、実質的に同時に実行されるか、または場合によっては逆の順序で実行されてよい。ブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の各ブロック、ならびにブロック図またはフローチャート図あるいはその両方に含まれるブロックの組み合わせは、規定された機能または動作を実行するか、または専用ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせを実行する専用ハードウェアベースのシステムによって実装され得るということにも留意されたい。
上に加えて、顧客の環境の管理を提供するサービス・プロバイダによって、1つまたは複数の態様が提供されること、提示されること、デプロイされること、管理されること、サービス提供されることなどが行われてよい。例えば、サービス・プロバイダは、1人または複数人の顧客のために1つまたは複数の態様を実行するコンピュータ・コードまたはコンピュータ・インフラストラクチャあるいはその両方を作成すること、維持すること、サポートすることなどを行うことができる。その見返りとして、サービス・プロバイダは、例えばサブスクリプションまたは料金契約あるいはその両方の下で、顧客から支払いを受け取ってよい。追加または代替として、サービス・プロバイダは、1つまたは複数のサード・パーティへの広告コンテンツの販売から支払いを受け取ってよい。
1つの態様では、1つまたは複数の実施形態を実行するために、アプリケーションがデプロイされてよい。1つの例として、アプリケーションのデプロイは、1つまたは複数の実施形態を実行するよう動作可能なコンピュータ・インフラストラクチャを提供することを含む。
別の態様として、コンピュータ可読コードをコンピューティング・システムに統合することを含むコンピューティング・インフラストラクチャがデプロイされてよく、このコンピューティング・インフラストラクチャでは、コンピューティング・システムと組み合わせたコードが、1つまたは複数の実施形態を実行できる。
さらに別の態様として、コンピュータ可読コードをコンピュータ・システムに統合することを含んでいる、コンピューティング・インフラストラクチャを統合するためのプロセスが提供されてよい。コンピュータ・システムは、コンピュータ可読媒体を備え、このコンピュータ可読媒体では、コンピュータ媒体が1つまたは複数の実施形態を含む。コンピュータ・システムと組み合わせたコードは、1つまたは複数の実施形態を実行できる。
上ではさまざまな実施形態が説明されたが、それらは単なる例である。例えば、1つまたは複数の実施形態を組み込んで使用するために、他のアーキテクチャのコンピューティング環境が使用され得る。さらに、異なる命令、命令形式、命令フィールド、または命令値、あるいはその組み合わせが使用されてよい。多くの変形が可能である。
さらに、他の種類のコンピューティング環境が、恩恵を受けることができ、使用され得る。一例として、プログラム・コードの格納または実行あるいはその両方を行うのに適した、システム・バスを介して直接的または間接的にメモリ素子に結合された少なくとも2つのプロセッサを含んでいる、データ処理システムを使用できる。これらのメモリ素子は、例えば、プログラム・コードの実際の実行時に使用されるローカル・メモリ、バルク・ストレージ、および実行時にバルク・ストレージからコードが取得されなければならない回数を減らすために少なくとも一部のプログラム・コードを一時的に格納するキャッシュ・メモリを含む。
入出力デバイスまたはI/Oデバイス(キーボード、ディスプレイ、ポインティング・デバイス、DASD、テープ、CD、DVD、サム・ドライブ、およびその他の記憶媒体などを含むが、これらに限定されない)は、直接的に、または介在するI/Oコントローラを通じて、システムに結合できる。ネットワーク・アダプタがシステムに結合され、介在するプライベート・ネットワークまたはパブリック・ネットワークを通じて、データ処理システムを、他のデータ処理システムまたはリモート・プリンタまたはストレージ・デバイスに結合できるようにしてもよい。モデム、ケーブル・モデム、およびイーサネット(R)・カードは、使用可能なネットワーク・アダプタのうちの、ごくわずかの種類にすぎない。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、制限することを意図していない。本明細書において使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、特に明示的に示されない限り、複数形も含むことが意図されている。「備える(comprise)」または「備えている(comprising)」あるいはその両方の用語は、本明細書で使用される場合、記載された機能、整数、ステップ、動作、要素、またはコンポーネント、あるいはその組み合わせの存在を示すが、1つまたは複数のその他の機能、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、またはこれらのグループ、あるいはその組み合わせの存在または追加を除外していないということが、さらに理解されるであろう。
添付の特許請求の範囲内のすべてのミーンズまたはステップ・プラス・ファンクション要素の対応する構造、材料、動作、および均等なものは、もしあれば、具体的に請求されるとき、その他の請求される要素と組み合わせて、機能を実行するための任意の構造、材料、または動作を含むことが意図されている。1つまたは複数の実施形態の説明は、例示および説明の目的で提示されているが、網羅的であることは意図されておらず、開示された形態に限定されない。多くの変更および変形が、当業者にとって明らかであろう。さまざまな態様および実際的な適用を最も適切に説明するため、および他の当業者が、企図されている特定の用途に適しているようなさまざまな変更を伴う多様な実施形態を理解できるようにするために、実施形態が選択されて説明された。

Claims (18)

  1. 仮想コンピューティング環境内の保護ストレージ機能提供するためのコンピュータ実装方法であって、
    前記仮想コンピューティング環境は、ホスト・プログラムが仮想ゲスト環境を提供する解釈実行アーキテクチャを利用し、前記ホスト・プログラムは、状態記述制御ブロックを指定する命令を発行し、前記状態記述制御ブロックは、ゲストの状態および制御を保持し、ゲスト命令およびゲスト割り込みが直接処理される解釈実行を開始するようになっていて、
    前記コンピュータ実装方法が、
    前記ホスト・プログラムにより、ゲストをディスパッチすることと、
    状態記述付加の保護ストレージ制御ブロックの内容を取得するために、前記ゲストをディスパッチすることに基づいて、前記ホスト・プログラムにより、読み込み保護ストレージ制御命令を実行することであって、前記状態記述付加は、前記状態記述制御ブロックの論理的拡張であり、前記保護ストレージ制御ブロックを含む、前記実行することと
    を含
    前記記実行することが、前記保護ストレージ制御ブロックの前記内容を複数のレジスタに読み込むことを含み、
    前記複数のレジスタは、ガベージ・コレクション中に防護される保護ストレージ領域の属性を規定する保護ストレージ指定レジスタと、前記保護ストレージ領域のセクションのためのビットを含む保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタと、ガベージ・コレクションが実行される1つまたは複数のセクションを指す読み込み保護命令によって保護ストレージ・イベントが認識されるときに、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストの位置を特定するために使用されるアドレスを含む保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタとを含み、
    前記保護ストレージ制御ブロックの前記内容は、前記保護ストレージ指定レジスタの内容、前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタの内容、および前記保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタの内容を含み、
    前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタによって指定される前記保護ストレージ領域の、ガベージ・コレクションが実行される前記1つまたは複数のセクションを防護するために、前記保護ストレージ指定レジスタおよび前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタは、前記ゲストにより使用され、
    前記保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストは、前記読み込み保護命令によって前記保護ストレージ・イベントが認識されるときに、前記保護ストレージ・イベントに関する情報を提供する、
    コンピュータ実装方法。
  2. 前記読み込み保護ストレージ制御命令は、オペランドを含むストレージ内のアドレスを提供し、前記オペランドは、前記保護ストレージ指定レジスタ、前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタおよび前記保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタを読み込むためにアクセスされる前記保護ストレージ制御ブロックを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
  3. 前記ゲストが解釈実行を終了することに基づいて、前記複数のレジスタの内容を前記保護ストレージ制御ブロックに格納することをさらに含む、請求項1または2に記載のコンピュータ実装方法。
  4. 前記格納することは、前記ホスト・プログラムにより、前記複数のレジスタの内容を前記保護ストレージ制御ブロックに格納するための格納保護ストレージ制御命令を発行することを含む、請求項に記載のコンピュータ実装方法。
  5. 前記方法は、前記状態記述付加の位置を特定することをさらに含み、前記位置を特定するのに状態記述付加指定の情報を使用し、前記状態記述付加指定は前記仮想コンピューティング環境内の処理を制御するのに使用される、請求項1ないし4のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
  6. 前記情報が前記状態記述付加の原点へのポインタを含んでいる、請求項に記載のコンピュータ実装方法。
  7. 前記情報が、前記状態記述付加のサイズおよびアライメントを示すために使用される特性を含、請求項に記載のコンピュータ実装方法。
  8. 前記状態記述付加が、前記状態記述付加の内容の有効性を示す機能指示を含、請求項1ないし7のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
  9. 前記方法は、要求された機能が有効であるかどうかを判定することをさらに含み、前記判定することが前記機能指示を使用する、請求項に記載のコンピュータ実装方法。
  10. コンピューティング環境内の処理を容易にするためのコンピュータ・システムであって、前記コンピュータ・システムが、
    メモリと、
    前記メモリと通信するプロセッサと
    を備えており、前記コンピュータ・システムが方法を実行するように構成されており、前記方法が、仮想コンピューティング環境内の保護ストレージ機能を提供することを含み、
    前記仮想コンピューティング環境は、ホスト・プログラムが仮想ゲスト環境を提供する解釈実行アーキテクチャを利用し、前記ホスト・プログラムは、状態記述制御ブロックを指定する命令を発行し、前記状態記述制御ブロックは、ゲストの状態および制御を保持し、ゲスト命令およびゲスト割り込みが直接処理される解釈実行を開始するようになっていて、
    前記方法が、
    前記ホスト・プログラムにより、ゲストをディスパッチすることと、
    状態記述付加の保護ストレージ制御ブロックの内容を取得するために、前記ゲストをディスパッチすることに基づいて、前記ホスト・プログラムにより、読み込み保護ストレージ制御命令を実行することであって、前記状態記述付加は、前記状態記述制御ブロックの論理的拡張であり、前記保護ストレージ制御ブロックを含む、前記実行することと
    を含
    前記記実行することが、前記保護ストレージ制御ブロックの前記内容を複数のレジスタに読み込むことを含み、
    前記複数のレジスタは、ガベージ・コレクション中に防護される保護ストレージ領域の属性を規定する保護ストレージ指定レジスタと、前記保護ストレージ領域のセクションのためのビットを含む保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタと、ガベージ・コレクションが実行される1つまたは複数のセクションを指す読み込み保護命令によって保護ストレージ・イベントが認識されるときに、保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストの位置を特定するために使用されるアドレスを含む保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタとを含み、
    前記保護ストレージ制御ブロックの前記内容は、前記保護ストレージ指定レジスタの内容、前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタの内容、および前記保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタの内容を含み、
    前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタによって指定される前記保護ストレージ領域の、ガベージ・コレクションが実行される前記1つまたは複数のセクションを防護するために、前記保護ストレージ指定レジスタおよび前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタは、前記ゲストにより使用され、
    前記保護ストレージ・イベント・パラメータ・リストは、前記読み込み保護命令によって前記保護ストレージ・イベントが認識されるときに、前記保護ストレージ・イベントに関する情報を提供する、
    コンピュータ・システム。
  11. 前記読み込み保護ストレージ制御命令は、オペランドを含むストレージ内のアドレスを提供し、前記オペランドは、前記保護ストレージ指定レジスタ、前記保護ストレージ・セクション・マスク・レジスタおよび前記保護ストレージ・イベント・パラメータ・リスト・アドレス・レジスタを読み込むためにアクセスされる前記保護ストレージ制御ブロックを含む、請求項10に記載のコンピュータ・システム。
  12. 前記ゲストが解釈実行を終了することに基づいて、前記複数のレジスタの内容を前記保護ストレージ制御ブロックに格納することをさらに含む、請求項10または11に記載のコンピュータ・システム。
  13. 前記格納することは、前記ホスト・プログラムにより、前記複数のレジスタの内容を前記保護ストレージ制御ブロックに格納するための格納保護ストレージ制御命令を発行することを含む、請求項12に記載のコンピュータ・システム。
  14. 前記方法、前記状態記述付加の位置を特定することをさらに含、前記位置を特定するのに状態記述付加指定の情報を使用し、前記状態記述付加指定は前記仮想コンピューティング環境内の処理を制御するに使用される、請求項1ないし13のいずれかに記載のコンピュータ・システム。
  15. 前記状態記述付加が、前記状態記述付加の内容の有効性を示す機能指示を含、請求項1ないし14のいずれかに記載のコンピュータ・システム。
  16. コンピューティング環境内の処理を容易にするためのコンピュータ・プログラムであって、処理回路によって読み取り可能な、請求項1ないしのいずれかに記載の方法を実行するために前記処理回路によって実行される命令を格納している、コンピュータ可読記憶媒体を備えている、コンピュータ・プログラム。
  17. コンピュータ可読媒体に格納された、デジタル・コンピュータの内部メモリに読み込み可能なコンピュータ・プログラムであって、前記プログラムがコンピュータ上で実行された場合に請求項1ないしのいずれかに記載の前記方法を実行するためのソフトウェア・コード部分を含んでいる、コンピュータ・プログラム。
  18. コンピュータ可読媒体に格納されて、請求項1ないし15のいずれかに記載の前記システムの内部メモリに読み込まれるコンピュータ・プログラムであって、前記プログラムが前記システムで実行された場合に請求項1ないしのいずれかに記載の前記方法を実行するためのソフトウェア・コード部分を含んでいる、コンピュータ・プログラム。
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