JP7018612B2 - 日射調整窓 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 電気通信回線を通じた公開 掲載日 平成29年12月 4日 掲載アドレス(1)http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000083.html (2)http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000146.html (3)http://www.mlit.go.jp/common/001211773.pdf
本発明は、内ガラスおよび外ガラスの間に中間ガラスを備え、中間ガラスをサーモクロミックガラスによって構成した日射調整窓に関する。
従来、室内(屋内)側のガラス板と、透過光量を調整するサーモクロミックフィルムが接合された室外(屋外)側のガラス板とを備えており、更にガラス板を備えて三重窓とすることが知られている(特許文献1参照)。
特開平2-289782号公報
特許文献1に記載のような三重窓においては、一般に、屋外側のガラス板および中間のガラス板の間に屋外中空層を形成し、且つ屋内側のガラス板および中間のガラス板の間に屋内中空層を形成し、屋外中空層および屋内中空層を密閉することで断熱性が保たれる。
ところで、外気温(屋外温度)が高い夏期などに日射量が多くなる場合には、日射量に対する日射遮蔽率を高くする一方、日射量に対する日射熱取得率を低くすることが望まれる。この点、前述したように屋外中空層および屋内中空層が密閉された三重窓では、サーモクロミックフィルムのフィルム温度が上昇することで透過光量が少なくなるので、日射遮蔽率を高くすることができる。一方、外気温が高く室温(屋内温度)が低い場合、密閉された屋外中空層および屋内中空層の熱が日射調整窓を伝わって屋内空間へ侵入することで、屋内空間への熱侵入量が多くなってしまうので、日射熱取得率を低くすることが困難である。
また、外気温が低い冬期などに日射量が多くなる場合には、日射量に対する日射遮蔽率を低くする一方、日射量に対する日射熱取得率を高くすることが望まれる。この点、前述したように屋外中空層および屋内中空層が密閉された三重窓では、サーモクロミックフィルムは、密閉された屋外中空層および屋内中空層の双方の熱に影響されてフィルム温度が上昇してしまい、透過光量が少なくなるので、日射遮蔽率を低くすることが困難である。一方、外気温が低く室温が高い場合、密閉された屋外中空層や屋内中空層の熱が屋内空間へ直接に伝わらずに留まってしまうおそれがあり、この熱を利用して日射熱取得率を高くすることが困難である。
本発明の第一の目的は、外気温が室温よりも高い夏期などに日射量が多くなる場合において、日射量に対する日射遮蔽率を高くする一方、日射量に対する日射熱取得率を低くすることができる日射調整窓を提供することにある。
本発明の第二の目的は、外気温が室温よりも低い冬期などに日射量が多くなる場合において、日射量に対する日射遮蔽率を低くする一方、日射量に対する日射熱取得率を高くすることができる日射調整窓を提供することにある。
本発明の日射調整窓は、屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射調整窓であって、内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスと、前記内ガラスおよび前記外ガラスの間に配置された中間ガラスとを備えており、前記中間ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、前記外ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋外中空層が形成されており、前記内ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋内中空層が形成されており、前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの一方は密閉されており、前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの他方は屋外空間に連通されることを特徴とする。
本発明の日射調整窓によれば、外気温が室温よりも高い夏期などに日射量が多くなる環境下においては、日射を受けてサーモクロミックガラスのガラス温度が上昇することで、サーモクロミックガラスを透過する透過日射量を少なくできると共に、密閉された屋外中空層および屋内中空層のうちの一方によってサーモクロミックガラスのガラス温度を保つことができ、これにより、日射量に対する日射遮蔽率を高くすることができる。一方、屋外中空層および屋内中空層のうちの他方から屋外空間へ排熱されるので、日射調整窓自体の温度の上昇を抑えることができて屋内空間への熱侵入量を少なくでき、これにより、日射量に対する日射熱取得率を低くすることができる。このように本発明の第一の目的を達成できる
本発明の日射調整窓は、屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射調整窓であって、内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスと、前記内ガラスおよび前記外ガラスの間に配置された中間ガラスとを備えており、前記中間ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、前記外ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋外中空層が形成されており、前記内ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋内中空層が形成されており、前記屋外中空層は密閉されており、前記屋内中空層は屋内空間に連通されることを特徴とする。
本発明の日射調整窓によれば、外気温が室温よりも低い冬期などに日射量が多くなる環境下においては、屋内中空層から屋内空間へ放熱されるので、例えば屋外中空層および屋内中空層の双方が密閉される場合と比べて、サーモクロミックガラスのガラス温度の上昇を抑えることができ、サーモクロミックガラスを透過する透過日射量を多くすることができて、日射量に対する日射遮蔽率を低くすることができる。一方、屋外中空層において屋内外を断熱しつつ、屋内中空層の熱を留まらせずに屋内空間へ直接取り込むことができ、これにより、日射量に対する日射熱取得率を高くすることができる。このように本発明の第二の目的を達成できる
本発明の日射調整窓では、屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射調整窓であって、内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスと、前記内ガラスおよび前記外ガラスの間に配置された中間ガラスとを備えており、前記中間ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、前記外ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋外中空層が形成されており、前記内ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋内中空層が形成されており、前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの一方は密閉されており、前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの他方が屋外空間に連通状態および閉鎖状態を切替可能に連通されると共に、前記屋内中空層が屋内空間に連通状態および閉鎖状態を切替可能に連通されることを特徴とする。
本発明の日射調整窓によれば、外気温が室温よりも高い夏期などに日射量が多くなる環境下においては、屋外中空層および屋内中空層のうちの他方を屋外空間に連通する一方、屋内中空層を屋内空間に対して閉鎖することで、前述したように日射遮蔽率を高くすることができる一方、日射熱取得率を低くすることができる。
また、外気温が室温よりも低い冬期などに日射量が多くなる環境下においては、屋外中空層および屋内中空層のうちの他方を屋外空間に対して閉鎖する一方、屋内中空層を屋内空間に連通することで、前述したように日射遮蔽率を低くすることができる一方、日射熱取得率を高くすることができる。
このように、外気温および室温や日射量に応じて連通状態を切り替えることができ、日射遮蔽率および日射熱取得率を調整することで本発明の第一、第二の目的を達成できる。
本発明の日射調整窓では、前記サーモクロミックガラスの屋内面には、赤外線を遮断する熱遮断膜が形成されていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスの屋内面に形成された熱遮断膜が、サーモクロミックガラス全体を透過した赤外線を吸収や反射によって遮断する。このため、赤外線を吸収してフィルム温度が上昇した熱遮断膜からサーモクロミックガラスに熱伝導されたり、熱遮断膜が反射した赤外線がサーモクロミックガラスに再び戻されたりすることで、サーモクロミックガラスのガラス温度の上昇を促進できる。これにより、太陽の日射量が多くなって外気温が高まる場合には、例えば熱遮断膜が屋内面に形成されていないサーモクロミックガラスと比べて、外ガラスが遮蔽する日射量を速やかに多くすることができ、日射調整窓から屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
本発明の日射調整窓では、前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する特性を有した熱線吸収膜によって構成されていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過する可視光線に対する熱線吸収膜の影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線吸収膜によって吸収することができる。このように赤外線を吸収することで熱線吸収膜の温度が上昇し、熱線吸収膜からサーモクロミックガラスに熱伝導して、サーモクロミックガラスのガラス温度の上昇を促進できる。
本発明の日射調整窓では、前記熱線吸収膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線吸収膜で遮断できるので、日射遮蔽ガラスから屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
本発明の日射調整窓では、前記熱線吸収膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した可視光線を熱線吸収膜にも透過させることができ、熱線吸収膜の可視光線への影響を抑えることができる。
本発明の日射調整窓では、前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を反射する特性を有した熱線反射膜によって構成されていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過する可視光線に対する熱線反射膜の影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線反射膜によって反射することができる。このように赤外線を反射してサーモクロミックガラスに再び戻すことで、サーモクロミックガラスのガラス温度の上昇を促進できる。
本発明の日射調整窓では、前記熱線反射膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線反射膜で遮断できるので、日射遮蔽ガラスから屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
本発明の日射調整窓では、前記熱線反射膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した可視光線を熱線反射膜にも透過させることができ、熱線反射膜の可視光線への影響を抑えることができる。
本発明によれば、外気温が室温よりも高い夏期などに日射量が多くなる場合において、日射量に対する日射遮蔽率を高くする一方、日射量に対する日射熱取得率を低くする第一の目的を達成できる日射調整窓を提供することができる。
本発明によれば、外気温が室温よりも低い冬期などに日射量が多くなる場合において、日射量に対する日射遮蔽率を低くする一方、日射量に対する日射熱取得率を高くする第二の目的を達成できる日射調整窓を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る日射調整窓を示す模式図。 第1実施形態に係る日射調整窓の分光透過率を示すグラフ。 第1実施形態に係る日射調整窓の熱遮断フィルムの分光特性を示すグラフ。 第1実施形態に係る日射調整窓のガラス温度および日射量の関係を示すグラフ。 本発明の第2実施形態に係る日射調整窓を示す模式図。 本発明の第3実施形態に係る日射調整窓を示す模式図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、第1実施形態に係る日射調整窓1は、外気温(屋外温度)が室温(屋内温度)よりも高くなる夏期使用に適したものであり、屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁2の開口3に設置される三重窓によって構成されており、内ガラス6と、内ガラス6よりも屋外側に配置された外ガラス7と、内ガラス6および外ガラス7の間に配置された中間ガラス10とを備えている。内ガラス6および中間ガラス10は、その上縁、下縁および左右の縦縁が窓枠4に取り付けられており、外ガラス7は、その左右の縦縁が窓枠4に取り付けられている。外ガラス7は、中間ガラス10に対して見込み方向に距離L1を隔てて配置されており、これにより、外ガラス7および中間ガラス10の間には中空層8A(屋外中空層)が形成されている。内ガラス6は、中間ガラス10に対して見込み方向に距離L2を隔てて配置されており、これにより、内ガラス6および中間ガラス10の間には中空層8B(屋内中空層)が形成されている。
内ガラス6および外ガラス7は、矩形板状の透明ガラスによって構成されており、中間ガラス10は、矩形板状のサーモクロミックガラス20と、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられた熱遮断膜としてのシート状の熱遮断フィルム30とを備えた日射遮蔽ガラスとして構成されている。熱遮断フィルム30は、屋内面22のうち屋内中空層8Bに露出する全面に貼り付けられている。なお、サーモクロミックガラス20の屋外面21には熱遮断フィルム30などは貼り付けられていない。
外ガラス7の屋外面71は、図1においては前記建物壁2の開口3のうち外壁面2Aに対して屋外側に寄った位置に配置されている。外ガラス7の上縁および下縁と窓枠4との間には、中空層8Aを屋外空間に連通する連通口9Aがそれぞれ形成されており、外ガラス7に対して上下に位置する二つの連通口9Aのうちの一方から屋外の空気を中空層8Aに取り入れ、他方から中空層8Aの空気を排出することで、中空層8Aを換気可能となっている。
ここで、連通口9Aの開口面積が大きすぎると、中空層8Aからの排熱量が多くなり、中間ガラス10のサーモクロミックガラス20のガラス温度が外気温とほぼ同じとなってしまい、太陽5の日射によってサーモクロミックガラス20のガラス温度が上昇しにくくなる。一方、連通口9Aの開口面積が小さすぎると、中空層8Aからの排熱量が少なくなり、中空層8Aの熱が屋内側に伝わって屋内空間への熱侵入量が大きくなるおそれがある。第1実施形態では、連通口9Aの開口面積は、日射調整窓1から屋内空間への熱侵入量と、日射調整窓1を透過する透過日射量との総量が最小となる排熱量となるように、中空層8A,8Bの容量・断熱性や中間ガラス10の特性などとの関係を考慮して設定される。
また、外ガラス7および中間ガラス10の間の距離L1、すなわち、中空層8Aの見込み方向における距離L1が大きいと、中空層8Aの容量が大きくなるので外ガラス7側から中間ガラス10側に伝わる熱が少なくなって日射調整窓1から屋内空間への熱侵入量を減らすことができる一方、サーモクロミックガラス20のガラス温度が上昇しにくくなって日射調整窓1を透過する透過日射量を減らしにくくなる。逆に、距離L1が小さいと、中空層8Aの容量が小さくなるので外ガラス7側から中間ガラス10側に伝わる熱が多くなって屋内空間への熱侵入量が増えてしまう一方、サーモクロミックガラス20のガラス温度が上昇しやすくなって日射調整窓1を透過する透過日射量を減らしやすくなる。第1実施形態では、距離L1は、日射調整窓1から屋内空間への熱侵入量と、日射調整窓1を透過する透過日射量との総量が最小となるように、連通口9Aの開口面積、中空層8Bの容量・断熱性や中間ガラス10の特性などとの関係を考慮して設定される。
内ガラス6および中間ガラス10の間の中空層8Bは屋内外を断熱する密閉空間とされている。内ガラス6および中間ガラス10の間の距離L2、すなわち、中空層8Bの見込み方向における距離L2が大きいと、中間ガラス10側から内ガラス6側へ伝わる熱が少なくなって日射調整窓1から屋内空間への熱侵入量を減らすことができるが、日射調整窓1の見込み寸法が大きくなってしまう。逆に、L2が小さいと、中間ガラス10側から内ガラス6側へ伝わる熱が多くなって日射調整窓1から屋内空間への熱侵入量が増えてしまう一方、日射調整窓1の見込み寸法を小さくできる。第1実施形態では、距離L2は、屋内空間への熱侵入量を減らしつつ日射調整窓1の見込み寸法を小さくできるように中空層8Aの容量・断熱性や連通口9Aによる排熱量との関係を考慮して設定される。
サーモクロミックガラス20は、透明ガラスに二酸化バナジウムなどの遷移金属酸化物を含んだサーモクロミック層を設けて構成されている。サーモクロミックガラス20は、ガラス温度の変化によって日射量の透過率が変化するサーモクロミック現象が生じるものであり、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過する透過日射量が多くなる特性を有している。第1実施形態では、サーモクロミックガラス20はガラス温度の変化によって主に可視光線透過率が変化する特性を有している。
図2(A)のグラフはサーモクロミックガラス20の分光透過率を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、ガラス温度が20℃、40℃、50℃、70℃である場合の透過率と波長の関係を、線種を分けてそれぞれ示している。
ここで、第1実施形態では、可視放射の波長範囲は、短波長限界を360nm~400nmとし、且つ長波長限界を760nm~830nmとし、この波長範囲を可視光線領域とする。また、赤外放射の波長範囲は、単色光成分の波長が可視放射の波長よりも長く、短波長限界を760nm~830nmとした波長範囲を赤外線領域とする。
図2(A)のグラフでは、サーモクロミックガラス20の可視光線領域における可視光線透過率は、ガラス温度20℃~70℃の変化に応じて、赤外線領域における赤外線透過率よりも大きく変化している。具体的には、可視光線領域において波長が600nm程度である場合に可視光線透過率の変化が大きくなっており、ガラス温度20℃では可視光線透過率が65%程度である一方、ガラス温度70℃では可視光線透過率が15%程度であり、およそ50%の可視光線透過率の変化範囲がみられる。これに対して、赤外線領域において波長が1000nm程度である場合に赤外線透過率の変化が大きくなっており、ガラス温度20℃では赤外線透過率が62%程度である一方、ガラス温度70℃では赤外線透過率が47%程度であり、およそ15%の赤外線透過率の変化がみられる。このように、サーモクロミックガラス20のガラス温度20℃~70℃の変化に応じて、可視光線透過率が50%程度も変化するのに対し、赤外線透過率は15%程度しか変化しない。
また、図2(A)のグラフでは、サーモクロミックガラス20のガラス温度20℃の場合には、可視光線領域における波長800nm程度で可視光線透過率73%程度であるのに対し、赤外線領域における波長1600nm程度で赤外線透過率70%程度となっている。このことより、ガラス温度が低下した場合、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率および赤外線透過率は同程度(数%の違いを含む)となる。一方、サーモクロミックガラス20のガラス温度70℃の場合には、可視光線領域における波長600nm程度で可視光線透過率15%程度であるのに対し、赤外線領域における波長1700nm程度で赤外線透過率31%程度である。このことより、ガラス温度が上昇した場合、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は赤外線透過率よりも低くなる。
熱遮断フィルム30は、主に赤外線(熱線)を吸収する特性を有した熱線吸収膜としてのシート状の熱線吸収フィルムによって構成されている。
熱線吸収フィルムは、例えばポリエステル等の樹脂フィルムが積層された構造とされるが、前述した特性および後述する特性を発揮可能な構成であれば前記構造でなくてもよい。
図3(A)のグラフは熱線吸収フィルムの分光特性を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率・吸収率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、熱線吸収フィルムの透過率と波長の関係を実線で示しており、熱線吸収フィルムの吸収率と波長の関係を点線で示している。
図3(A)のグラフでは、熱線吸収フィルムは、可視光線はあまり吸収せずに透過する一方、赤外線を多く吸収してあまり透過しない特性を有していることがわかる。また、熱線吸収フィルムの可視光線透過率が、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっており、熱線吸収フィルムの赤外線透過率が、サーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっていることがわかる。
図2(B)のグラフは、第1実施形態の中間ガラス10として、サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30として熱線吸収フィルムを貼り付けたものの分光透過率を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、ガラス温度が20℃、40℃、50℃、70℃である場合の透過率と波長の関係を、線種を分けてそれぞれ示している。
図2(B)のグラフでは、中間ガラス10の可視光線透過率の変化範囲は、図2(A)のグラフに示されるサーモクロミックガラス20の可視光線透過率の変化範囲と比べて、同程度以上の変化範囲を保っていることがわかる。また、図2(B)のグラフにおける可視光線透過率は、図2(A)のグラフにおける可視光線透過率と比べて、10%前後の低下に抑えられていることから、サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱線吸収フィルムを貼り付けても、中間ガラス10の可視光線透過率への影響は低いことがわかる。
一方、図2(B)のグラフでは、中間ガラス10の赤外線透過率が、図2(A)のグラフに示されるサーモクロミックガラス20の赤外線透過率に対して大幅に低くなっており、このように透過率が低くなった分は熱線吸収フィルムによって吸収され、熱線吸収フィルムのフィルム温度が上昇してサーモクロミックガラス20に熱伝導されることが推測される。
サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30として熱線吸収フィルムを貼り付けた中間ガラス10は、次のように作用する。ここでは、外気温が室温よりも高い場合を想定する。
図1に示すように、太陽5からの日射をサーモクロミックガラス20が受けると、サーモクロミックガラス20はその透過率に応じて可視光線および赤外線を透過すると共に透過されない赤外線を直接吸収する。
次に、サーモクロミックガラス20を透過した日射を熱線吸収フィルムが受けると、熱線吸収フィルムはその透過率に応じて可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する。熱線吸収フィルムを透過した可視光線は屋内空間に入射されるが、赤外線は熱線吸収フィルムに吸収されて屋内空間にほぼ入射されないので、中間ガラス10が受ける日射量(屋外面21が受ける窓面日射量)に対する屋内空間への熱侵入率は低く抑えられる。また、熱線吸収フィルムは、吸収した赤外線によってフィルム温度が上昇するので、フィルム温度がサーモクロミックガラス20のガラス温度よりも高くなった場合には熱伝導してガラス温度の上昇を促進させる。
太陽5からの日射が強まって中間ガラス10の屋外面21が受ける窓面日射量が多くなっていく場合、サーモクロミックガラス20のガラス温度は、日射を直接吸収するうえ、熱線吸収フィルムから熱伝導されて熱取得することで速やかに上昇する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は速やかに低くなり、可視光線遮蔽率は高くなる。また、太陽5からの日射が弱まって中間ガラス10の屋外面21が受ける窓面日射量が少なくなっていく場合、サーモクロミックガラス20が日射を直接吸収する量が少なくなると共に、熱線吸収フィルムから熱取得する量も少なくなり、サーモクロミックガラス20のガラス温度が低下する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は高くなり、可視光線遮蔽率は低くなる。このように、日射調整窓1は日射量に応じて日射遮蔽する。
図4のグラフは、外気温30℃および室温25℃の下、前述したように中間ガラス10の屋外面21が受ける窓面日射量(W/m)およびガラス温度(℃)の関係と、熱遮断フィルム30が貼り付けられていないサーモクロミックガラス20単体における窓面日射量(W/m)およびガラス温度(℃)の関係とを示している。
サーモクロミックガラス20単体のガラス温度は、窓面日射量が100W/mから900W/mまで多くなる間に、30℃程度から46℃程度にまで上昇する。これに対して、中間ガラス10(サーモクロミックガラス20+熱線吸収フィルム)のガラス温度は、窓面日射量が100W/mから900W/mまで多くなる間に、31℃程度から55℃程度にまで上昇する。このことより、窓面日射量に対するガラス温度の上昇率は、サーモクロミックガラス20単体よりも中間ガラス10の方が高いことがわかる。
以下、日射調整窓1の作用について説明する。ここでは、外気温が室温よりも高く、屋外空間から屋内空間へ熱が侵入しやすい環境下を想定する。
外ガラス7は、屋外空間に晒されるので外気温に近いガラス温度となる。この外ガラス7は透明ガラスなので太陽5からの日射を透過する。中間ガラス10が外ガラス7を透過した日射を受けると、サーモクロミックガラス20のガラス温度に応じて透過する透過日射量を調整し、日射のうち赤外線を熱遮断フィルム30によって熱遮断する。中間ガラス10の具体的作用は前述した通りである。内ガラス6が中間ガラス10を透過した日射を受けると、透明ガラスなので日射を透過する。このように、太陽5からの日射を透過する透過日射量は概ね中間ガラス10によって調整され、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇によって日射を遮蔽する。ここで、中間ガラス10および内ガラス6の間の中空層8Bは密閉されているので、中間ガラス10の熱が逃げることを抑制でき、これにより、サーモクロミックガラス20のガラス温度を保つことができる。
また、中空層8Aは、屋外空間から外ガラス7を透過した日射、外ガラス7から伝わる熱や中間ガラス10の熱に影響されて空間温度が上昇されようとするが、中空層8Aは連通口9Aを通じて換気されるので、中空層8Aから屋外空間へ排熱される。これにより、例えば中空層8Aが密閉されている場合には、この中空層8Aの空間温度が上昇して熱が中空層8Bへ伝わって屋内空間への熱侵入率が高くなるおそれがあるが、第1実施形態では中空層8Aから連通口9Aを通じて排熱するので、中空層8Aの空間温度の上昇を抑え、屋内空間への熱侵入率が高くなるおそれをなくしている。従って、中空層8A,8Bの双方が密閉される場合と比べ、日射量に対する日射熱取得率が低くなる。
以上の日射調整窓1において、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられる熱遮断フィルム30は熱線吸収フィルムとして説明したが、熱線吸収フィルムではなく、主に赤外線を反射する特性を有した熱線反射膜としてのシート状の熱線反射フィルムとしてもよい。
熱線反射フィルムは、例えばポリエステル等の樹脂フィルムが積層された構造とされるが、前述した特性および後述する特性を発揮可能な構成であれば前記構造でなくてもよい。
図3(B)のグラフは熱線反射フィルムの分光特性を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率・反射率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、熱線反射フィルムの透過率と波長の関係を実線で示しており、熱線反射フィルムの反射率と波長の関係を点線で示している。
図3(B)のグラフでは、熱線反射フィルムは、可視光線はあまり反射せずに透過する一方、赤外線を多く反射してあまり透過しない特性を有していることがわかる。また、熱線反射フィルムの可視光線透過率は、サーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっていることがわかる。
サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30として熱線反射フィルムを貼り付けた中間ガラス10が窓枠4に取り付けられた日射調整窓1は、次のように作用する。ここでは、外気温が室温よりも高い場合を想定する。
図1に示すように、太陽5からの日射をサーモクロミックガラス20が受けると、サーモクロミックガラス20はその透過率に応じて可視光線および赤外線を透過すると共に透過されない赤外線を直接吸収する。
次に、サーモクロミックガラス20を透過した日射を熱線反射フィルムが受けると、熱線反射フィルムはその透過率に応じて可視光線を透過し且つ赤外線を反射する。熱線反射フィルムを透過した可視光線は屋内空間に入射されるが、赤外線は熱線反射フィルムに反射されることで屋内空間への入射量が少ないので、中間ガラス10が受ける日射量に対する屋内空間への熱侵入率は低く抑えられる。また、熱線反射フィルムに反射された赤外線は再びサーモクロミックガラス20に戻され、サーモクロミックガラス20は反射された赤外線を吸収するので、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇は促進される。
太陽5からの日射が強まって中間ガラス10の屋外面21が受ける窓面日射量が多くなっていく場合、サーモクロミックガラス20のガラス温度は、日射を直接吸収するうえ、熱線反射フィルムに反射された赤外線を吸収することで速やかに上昇する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は速やかに低くなり、可視光線遮蔽率は高くなる。また、太陽5からの日射が弱まって中間ガラス10の屋外面21が受ける窓面日射量が少なくなっていく場合、サーモクロミックガラス20が日射を直接吸収する量が少なくなると共に、熱線反射フィルムに反射する赤外線の量も少なくなり、サーモクロミックガラス20のガラス温度が低下する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は高くなり、可視光線遮蔽率は低くなる。このように、日射調整窓1は日射量に応じて日射遮蔽する。
[第1実施形態の効果]
(1)第1実施形態では、日射調整窓1は、内ガラス6、外ガラス7および中間ガラス10を備えており、中間ガラス10は、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラス20によって構成されており、内ガラス6および中間ガラス10の間に形成された中空層8Bは密閉されており、外ガラス7および中間ガラス10の間に形成された中空層8Aは屋外空間に連通されることを特徴とする。上記構成を有するため、外気温が室温よりも高い夏期などに日射量が多くなる環境下においては、日射を受けてサーモクロミックガラス20のガラス温度が上昇することで、サーモクロミックガラス20を透過する透過日射量を少なくできると共に、密閉された中空層8Bによってサーモクロミックガラス20のガラス温度を保つことができ、これにより、日射量に対する日射遮蔽率を高くすることができる。一方、中空層8Aから屋外空間へ排熱されるので、日射調整窓1自体の温度の上昇を抑えることができて屋内空間への熱侵入量を少なくでき、これにより、日射量に対する日射熱取得率を低くすることができる。
(2)サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30が貼り付けられることで、熱遮断フィルム30が、サーモクロミックガラス20全体を透過した赤外線を吸収や反射によって遮断でき、吸収や反射された赤外線を利用してサーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進できる。これにより、太陽5の日射量が多くなる場合には、中間ガラス10が遮蔽する日射量を速やかに多くすることができ、屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
(3)熱遮断フィルム30が可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する特性を有した熱線吸収フィルムによって構成される場合、サーモクロミックガラス20を透過する可視光線に対する熱線吸収フィルムの影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線吸収フィルムによって吸収することができ、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進できる。
(4)熱線吸収フィルムの赤外線透過率がサーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線吸収フィルムで遮断でき、屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
(5)熱線吸収フィルムの可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した可視光線を熱線吸収フィルムにも透過させることができ、熱線吸収フィルムの可視光線への影響を抑えることができる。
(6)熱遮断フィルム30が可視光線を透過し且つ赤外線を反射する特性を有した熱線反射フィルムによって構成される場合、サーモクロミックガラス20を透過する可視光線に対する熱線反射フィルムの影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線反射フィルムによって反射することができ、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進できる。
(7)熱線反射フィルムの赤外線透過率がサーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線反射フィルムで遮断でき、屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
(8)熱線反射フィルムの可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した可視光線を熱線反射フィルムにも透過させることができ、熱線反射フィルムの可視光線への影響を抑えることができる。
(9)外ガラス7の屋外面71を外壁面2Aに対して屋外側に寄った位置に配置しているので、例えば外ガラス7の屋外面71が建物壁2の外壁面2Aよりも屋外側に突出した位置に配置される場合と比べて、外ガラス7が屋外の風の影響を受けにくい構成にでき、屋外空間から中空層8Aに流れ込む気体流量を抑えることができる。これにより、中空層8Aの空間温度が過度に低下し、この空間温度の影響を受けたサーモクロミックガラス20を透過する透過日射量が過度に多くなることを抑制できて、日射調整窓1を透過する透過日射量と中空層8Aの排熱とのバランスを安定させることができ、屋内空間における日射熱取得率を小さくすることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図5において、第2実施形態に係る日射調整窓1Bは、外気温が室温よりも高くなる夏期使用に適したものであり、前述した日射調整窓1に対して、外ガラス7および中間ガラス10の間の中空層8Aが密閉されており、内ガラス6および中間ガラス10の間の中空層8Bが屋外空間に連通される構成が相違する。
内ガラス6の上縁、下縁および左右の縦縁が窓枠4に取り付けられており、外ガラス7および中間ガラス10の左右の縦縁が窓枠4に取り付けられており、更に、外ガラス7および中間ガラス10の上縁および下縁には閉塞材11が取り付けられており、この閉塞材11によって中空層8Aの上部および下部が閉塞されている。
上下の閉塞材11と窓枠4との間には、中空層8Bを屋外空間に排熱可能に連通した連通口9Bが形成されている。連通口9Bの開口面積は、第1実施形態における連通口9Aの開口面積と同様に、日射調整窓1Bから屋内空間への熱侵入量と、日射調整窓1Bを透過する透過日射量との総量が最小となる排熱量となるように、中空層8A,8Bの容量・断熱性や中間ガラス10の特性などとの関係を考慮して設定される。
密閉された中空層8Aの距離L1は、第1実施形態における中空層8Bの距離L2と同様に、屋内空間への熱侵入量を減らしつつ日射調整窓1Bの見込み寸法を小さくできるように中空層8Bの容量・断熱性や連通口9Aによる排熱量との関係を考慮して設定される。
屋外空間に連通された中空層8Bの距離L2は、第1実施形態における中空層8Aの距離L2と同様に、日射調整窓1Bから屋内空間への熱侵入量と、日射調整窓1Bを透過する透過日射量との総量が最小となるように、連通口9Bの開口面積、中空層8Aの容量・断熱性や中間ガラス10の特性などとの関係を考慮して設定される。
次に日射調整窓1Bの作用について説明する。ここでは、外気温が室温よりも高く、屋外空間から屋内空間へ熱が侵入しやすい環境下を想定する。
外ガラス7は、屋外空間に晒されるので外気温に近いガラス温度となる。この外ガラス7は透明ガラスなので太陽5からの日射を透過する。中間ガラス10が外ガラス7を透過した日射を受けると、サーモクロミックガラス20のガラス温度に応じて透過する透過日射量を調整し、日射のうち赤外線を熱遮断フィルム30によって熱遮断する。中間ガラス10の具体的作用は前述した通りである。内ガラス6が中間ガラス10を透過した日射を受けると、透明ガラスなので日射を透過する。このように、太陽5からの日射を透過する透過日射量は概ね中間ガラス10によって調整され、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇によって日射を遮蔽する。ここで、中間ガラス10および外ガラス7の間の中空層8Aは密閉されているので、中間ガラス10の熱が逃げることを抑制でき、これにより、サーモクロミックガラス20のガラス温度を保つことができる。
また、中空層8Bは、中間ガラス10を透過した日射や中間ガラス10から伝わる熱に影響されて空間温度が上昇されようとするが、中空層8Bは連通口9Bを通じて換気されるので、中空層8Bから屋外空間へ排熱される。これにより、例えば中空層8Bが密閉されている場合には、この中空層8Bの空間温度が上昇して熱が屋外空間へ伝わって屋内空間への熱侵入率が高くなるおそれがあるが、第1実施形態では中空層8Aから連通口9Aを通じて排熱するので、中空層8Bの空間温度の上昇を抑え、屋内空間への熱侵入率が高くなるおそれをなくしている。従って、中空層8A,8Bの双方が密閉される場合と比べ、日射量に対する日射熱取得率が低くなる。
前述した第2実施形態に係る日射調整窓1Bによれば、日射調整窓1Bの中空層8Aが密閉され、中空層8Bが屋外空間に連通されるので、外気温が室温よりも高い夏期などに日射量が多くなる環境下においては、日射を受けてサーモクロミックガラス20のガラス温度が上昇することで、サーモクロミックガラス20を透過する透過日射量を少なくできると共に、密閉された中空層8Aによってサーモクロミックガラス20のガラス温度を保つことができ、これにより、日射量に対する日射遮蔽率を高くすることができる。一方、中空層8Bから屋外空間へ排熱されるので、日射調整窓1B自体の温度の上昇を抑えることができて屋内空間への熱侵入量を少なくでき、これにより、日射量に対する日射熱取得率を低くすることができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図6において、第3実施形態に係る日射調整窓1Cは、外気温が室温よりも低くなる冬期使用に適したものであり、前述した日射調整窓1に対して、外ガラス7および中間ガラス10の間の中空層8Aが密閉されており、内ガラス6および中間ガラス10の間の中空層8Bが屋内空間に連通される構成が相違する。
外ガラス7および中間ガラス10の上縁、下縁および左右の縦縁が窓枠4に取り付けられており、内ガラス6の左右の縦縁が窓枠4に取り付けられている。内ガラス6の上縁および下縁と窓枠4との間には、中空層8Bを屋内空間に放熱可能に連通した連通口9Cが形成されている。連通口9Cの開口面積は、日射調整窓1Cから屋内空間への熱侵入量と、日射調整窓1Cを透過する透過日射量との総量が最大となる放熱量となるように、中空層8A,8Bの容量・断熱性や中間ガラス10の特性などとの関係を考慮して設定される。
密閉された中空層8Aの距離L1は、屋内外を断熱して中間ガラス10側から屋外側へ熱が逃げることを抑制しつつ日射調整窓1Cの見込み寸法を小さくできるように中空層8Bの容量・断熱性や連通口9Cによる放熱量との関係を考慮して設定される。
屋内空間に連通された中空層8Bの距離L2は、日射調整窓1Cから屋内空間への熱侵入量と、日射調整窓1Cを透過する透過日射量との総量が最大となるように、連通口9Cの開口面積、中空層8Aの容量・断熱性や中間ガラス10の特性などとの関係を考慮して設定される。
次に日射調整窓1Cの作用について説明する。ここでは、外気温が室温よりも低く、屋内空間から屋外空間へ熱が逃げやすい環境下を想定する。
外ガラス7は、屋外空間に晒されるので外気温に近いガラス温度となる。この外ガラス7は透明ガラスなので太陽5からの日射を透過する。中間ガラス10が外ガラス7を透過した日射を受けると、サーモクロミックガラス20のガラス温度に応じて透過する透過日射量を調整し、日射のうち赤外線を熱遮断フィルム30によって熱遮断する。中間ガラス10の具体的作用は前述した通りである。内ガラス6が中間ガラス10を透過した日射を受けると、透明ガラスなので日射を透過する。このように、太陽5からの日射を透過する透過日射量は概ね中間ガラス10によって調整される。ここで、中間ガラス10および外ガラス7の間の中空層8Aは密閉されているので、屋内空間の熱が屋外空間へ逃げることを抑制できる。また、中空層8Bは、中間ガラス10を透過した日射や中間ガラス10が吸収した熱によって空間温度が上昇される。この中空層8Bから連通口9Cを通じて屋内空間に放熱されるので、日射量に対する日射熱取得率が高くなる。一方、中間ガラス10から中空層8Bおよび連通口9Cを通じて屋内空間へ放熱されるので、中間ガラス10のサーモクロミックガラス20のガラス温度を低下させることができ、日射量に対する透過日射量が多くなる。
[第3実施形態の効果]
第3実施形態に係る日射調整窓1Cによれば、外ガラス7および中間ガラス10の間の中空層8Aが密閉され、内ガラス6および中間ガラス10の間の中空層8Bが屋内空間に連通されるので、外気温が室温よりも低い冬期などに日射量が多くなる環境下においては、中空層8Bから屋内空間へ放熱されるので、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を抑えることができて透過日射量を多くすることができ、日射量に対する日射遮蔽率を低くすることができる。一方、中空層8Aにおいて屋内外を断熱しつつ、中空層8Bの熱を留まらせずに屋内空間へ取り込むことができ、これにより、日射量に対する日射熱取得率を高くすることができる。
[変形例]
第1実施形態では中空層8Aが連通口9Aを通じて屋外空間に連通されており、第2実施形態では中空層8Bが連通口9Bを通じて屋外空間に連通されており、これらの連通口9A,9Bは常時開放タイプとされているが、例えば開閉蓋などを設けて連通口9A,9Bを連通状態および閉鎖状態を切替可能な構成としてもよい。この場合、外気温が低く室温が高くなる冬期などの環境下においても、連通口9A,9Bを閉鎖して中空層8A,8Bを密閉することで日射調整窓1,1Bの断熱性を高めることができ、当環境下に対応させることができる。
第3実施形態では、中空層8Bが連通口9Cを通じて屋内空間に連通されており、連通口9Cは常時開放タイプとされているが、例えば開閉蓋などを設けて連通口9Cを連通状態および閉鎖状態を切替可能な構成としてもよい。この場合、外気温が高く室温が低い冬期などの環境下であって日射量が少ない曇天や日射のない夜間などには、連通口9Cを閉鎖して中空層8Bを密閉することで日射調整窓1Cの断熱性を高めることができ、冬期の曇天や夜間などにも対応させることができる。
第1実施形態の日射調整窓1は連通口9Aのみを備えており、第2実施形態の日射調整窓1Bは連通口9Bのみを備えており、第3実施形態の日射調整窓1Cは連通口9Cのみを備えているが、これらに限らず、例えば、連通口9Aと連通口9Cとの双方を備え、連通口9A,9Cを開閉蓋などによって閉鎖可能とした日射調整窓を構成してもよい。
このような日射調整窓によれば、外気温が室温よりも高い夏期などに日射量が多くなる環境下においては、連通口9Aを開いて中空層8Aを屋外空間に連通する一方、連通口9Cを閉鎖して中空層8Bを密閉することで、第1実施形態と同様に日射遮蔽率を高くすることができる一方、日射熱取得率を低くすることができる。また、外気温が室温よりも低い冬期などに日射量が多くなる環境下においては、連通口9Aを閉鎖して中空層8Aを密閉する一方、連通口9Cを開いて中空層8Bを屋内空間に連通することで、第3実施形態と同様に日射遮蔽率を低くすることができる一方、日射熱取得率を高くすることができる。更に、冬期であって日射の少ない曇天や日射のない夜間などには、連通口9A,9Cの双方とも閉鎖することで、日射調整窓の断熱性を高めることができ、これらの環境にも対応させることができる。このように、外気温および室温や日射量に応じて連通状態および閉鎖状態を切り替えることができ、日射遮蔽率および日射熱取得率を調整することができる。
また、例えば、連通口9Bと連通口9Cとの双方を備え、連通口9B,9Cを開閉蓋などによって閉鎖可能とした日射調整窓を構成してもよい。この場合、連通状態および閉鎖状態を切替可能な連通口9A,9Cを備えた日射調整窓と同様に連通状態および閉鎖状態を切り替えて日射遮蔽率および日射熱取得率を調整することができる。なお、この場合、外ガラス7および中間ガラス10の間の中空層8Aは常に密閉状態となり、内ガラス6および中間ガラス10の間の中空層8Bが屋外空間に連通した屋外連通状態、屋内空間に連通した屋内連通状態および密閉状態の三つの状態のいずれかに切り替えられる構成となる。なお、屋内外間の換気が必要な場合には、連通口9B,9Cの双方を開くことで、屋内空間および屋外空間を連通させることで換気状態にもできる。
第1~第3実施形態では、連通口9A~9Cは、外ガラス7、中間ガラス10および内ガラス6に対して上下に配置されているが、中空層8A,8Bを屋外空間や屋内空間と連通できるように形成されていればよく、例えば、外ガラス7、中間ガラス10および内ガラス6に対して上下一方だけに連通口9A~9Cが形成されていてもよく、また、外ガラス7、中間ガラス10および内ガラス6の縦縁と窓枠4との間に連通口9A~9Cが形成されていてもよい。
第1,2実施形態では、外ガラス7の屋外面71が、外壁面2Aに対して屋内側に寄った位置に配置されることで、外ガラス7が屋外の風を受けにくく、連通口9A,9Bに流れ込む気体流量が屋外の風の変化に影響されにくい構成となっているが、例えば屋外面71が外壁面2Aに対して面一となる位置に配置されても、前述同様に屋外の風の変化に影響されにくい構成にできる。また、サーモクロミックガラス20のガラス温度や中空層8A,8Bからの排熱量を適切な範囲に保てる場合には、屋外面71を外壁面2Aよりも屋外側に突出した位置に配置してもよい。
第1~第3実施形態では、中間ガラス10のサーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30が貼り付けられているが、この熱遮断フィルム30により赤外線を熱遮断する必要や、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進させる必要がない場合には、熱遮断フィルム30の構成を省略してもよい。
第1~第3実施形態では、熱線吸収フィルムは、図2(A)に示す分光特性を有しているが、この特性に限らず、可視光線を透過し、且つサーモクロミックガラス20のガラス温度を上昇できる程度に赤外線を吸収する特性を有していればよい。また、第1~第3実施形態では、熱線反射フィルムは、図2(B)に示す分光特性を有しているが、この特性に限らず、可視光線を透過し、且つサーモクロミックガラス20のガラス温度を上昇できる程度に赤外線を反射する特性を有していればよい。
第1~第3実施形態では、熱線吸収フィルムは、可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているが、同程度であってもよい。また、第1~第3実施形態では、熱線反射フィルムは、可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているが、同程度であってもよい。
第1~第3実施形態では、熱遮断フィルム30は、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられているので、他の熱遮断フィルム30と貼り替えることで中間ガラス10の特性を調整、変更することが可能であり、例えば熱線反射フィルムから熱線吸収フィルムに貼り替えることができる。
第1~第3実施形態では、熱遮断フィルム30は、屋内面22のうち屋内中空層8Bに露出する全面に貼り付けられているが、部分的に貼り付けられていてもよく、例えば日射の入射角などを考慮して、サーモクロミックガラス20の上下半分などに貼り付けられていてもよい。
第1~第3実施形態では、熱遮断フィルム30は、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられているが、これに限らず、スパッタリング等で形成された熱遮断膜であってもよい。
第1~第3実施形態に係る日射調整窓1,1B,1Cは、内ガラス6、外ガラス7および中間ガラス10を備えた三重窓として構成されているが、例えば、内ガラス6、外ガラス7および中間ガラス10が窓枠4などの枠材に不動に固定された固定窓(FIX窓)であってもよく、内ガラス6、外ガラス7および中間ガラス10が窓枠4などの枠材に開閉可能に取り付けられた各種の窓であってもよい。また、内ガラス6、外ガラス7および中間ガラス10が別々の窓枠4に取り付けられて構成されてもよく、例えば、引き違い窓などの開閉可能な窓によって構成される場合には、この窓を中空層8A,8Bの排熱、放熱に適した開口面積となるように開くことで連通口9A~9Cを形成してもよい。
また、既設窓の屋外側にサーモクロミックガラス20を有した中間ガラス10と外ガラス7とを新設して連通口9A(または連通口9B)を備えた日射調整窓を構成してもよく、また、既設窓の屋内側にサーモクロミックガラス20を有した中間ガラス10と内ガラス6とを新設して連通口9Cを備えた日射調整窓を構成してもよい。
1,1B,1C…日射調整窓、2…建物壁、2A…外壁面、20…サーモクロミックガラス、21,71…屋外面、22…屋内面、3…開口、30…熱遮断フィルム、4…窓枠(枠体)、5…太陽、6…内ガラス、7…外ガラス、8A,8B…中空層、9A~9C…連通口、10…中間ガラス(日射遮蔽ガラス)、L1,L2…距離。

Claims (10)

  1. 屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射調整窓であって、
    内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスと、前記内ガラスおよび前記外ガラスの間に配置された中間ガラスとを備えており、
    前記中間ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、
    前記外ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋外中空層が形成されており、
    前記内ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋内中空層が形成されており、
    前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの一方は密閉されており、
    前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの他方は屋外空間に連通される
    ことを特徴とする日射調整窓。
  2. 屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射調整窓であって、
    内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスと、前記内ガラスおよび前記外ガラスの間に配置された中間ガラスとを備えており、
    前記中間ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、
    前記外ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋外中空層が形成されており、
    前記内ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋内中空層が形成されており、
    前記屋外中空層は密閉されており、
    前記屋内中空層は屋内空間に連通される
    ことを特徴とする日射調整窓。
  3. 屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射調整窓であって、
    内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスと、前記内ガラスおよび前記外ガラスの間に配置された中間ガラスとを備えており、
    前記中間ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、
    前記外ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋外中空層が形成されており、
    前記内ガラスおよび前記中間ガラスの間には、屋内中空層が形成されており、
    前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの一方は密閉されており、
    前記屋外中空層および前記屋内中空層のうちの他方が屋外空間に連通状態および閉鎖状態を切替可能に連通されると共に、前記屋内中空層が屋内空間に連通状態および閉鎖状態を切替可能に連通される
    ことを特徴とする日射調整窓。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の日射調整窓において、
    前記サーモクロミックガラスの屋内面には、赤外線を遮断する熱遮断膜が形成されている
    ことを特徴とする日射調整窓。
  5. 請求項4に記載の日射調整窓において、
    前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する特性を有した熱線吸収膜によって構成されている
    ことを特徴とする日射調整窓。
  6. 請求項5に記載の日射調整窓において、
    前記熱線吸収膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっている
    ことを特徴とする日射調整窓。
  7. 請求項5または請求項6に記載の日射調整窓において、
    前記熱線吸収膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっている
    ことを特徴とする日射調整窓。
  8. 請求項4に記載の日射調整窓において、
    前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を反射する特性を有した熱線反射膜によって構成されている
    ことを特徴とする日射調整窓。
  9. 請求項8に記載の日射調整窓において、
    前記熱線反射膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっている
    ことを特徴とする日射調整窓。
  10. 請求項8または請求項9に記載の日射調整窓において、
    前記熱線反射膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっている
    ことを特徴とする日射調整窓。
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