JP7014121B2 - 電源システム、電源装置の動作状態表示法、およびプログラム - Google Patents

電源システム、電源装置の動作状態表示法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電源システム、電源装置の動作状態表示法、およびプログラムに関する。
従来、制御盤内に電源装置を設置するような設置環境において、電源装置の周辺温度を測定するためには、電源装置を閉じた状態で行う必要があり、熱電対などを制御盤内に挿入して測定する必要があった。また、制御盤内のように機器が高密度で設置されている場合、どこを電源装置の周辺温度として測定すべきか選択する必要があった。
さらに、特許文献1に記載の電源装置では、CPU装置が、測定された負荷電流から負荷率を算出し、測定された温度および算出された負荷率に基づき減算時間データテーブルの減算時間を参照することで、寿命残存時間の値を更新することが開示されている。
また、特許文献2に記載の電源装置では、運転支援データの作成処理の例が示されており、監視データ処理装置が、定周期で給電装置に対して電圧V、電流I、温度Tについての監視データを給電装置から受信し、これらのデータを、各時刻における電源装置の運転状態として、表示装置の画面上に時系列で表示することが開示されている。
特開2009-195044号公報 特開2005-210802号公報
しかし、特許文献1には、電源装置の内部温度を測定して電源装置の寿命をモニタリングするということは開示されているが、電源装置の周辺温度を推測することは開示されていない。また、特許文献1によれば、電源装置の寿命を表示するものの、電源装置の使用条件に対して電源装置がどの動作状態であるかを表示することができない。
同様に、特許文献2においても、電源装置の周辺温度を推測することは開示されていない。また、特許文献2によれば、電圧V、電流I、温度Tのデータを、各時刻における電源装置の運転状態として、表示装置の画面上に時系列で表示しているだけで、電源装置の使用条件に対して電源装置がどの動作状態であるのかを表示することができない。
したがって本発明は、電源装置の内部測定情報に基づいて、装置の周辺温度を推測することが可能で、電源装置の動作状態を表示することができる電源システム、電源装置の動作状態表示法、およびプログラムを提供することを目的とする。
本開示の一例によれば、電源システムは、内部測定情報に基づき周辺温度を推測することが可能な電源装置と、電源装置で推測した周辺温度における電源装置の動作状態を求める演算処理装置とを備える。演算処理装置は、求めた電源装置の動作状態に基づく電源装置の残寿命と、動作状態を変化させた場合の電源装置の残寿命とを推測して、電源装置の動作状態と、推測された残寿命とを併せて表示部に表示させる。
この開示によれば、電源装置の動作状態と推測された残寿命とを表示部に表示することができる。たとえば電源装置のユーザは、電源装置の現在の動作状態と、その動作状態が継続させる場合の電源装置の残寿命を把握することができる。
上述の開示において、演算処理装置は、周辺温度と電源装置の負荷率とで規定されるディレーティング曲線と、ディレーティング曲線に関連付けられた残寿命とを、電源装置の動作状態とともに表示部に表示させる。
この開示によれば、電源装置の現在の状態から、周辺温度および電源装置の負荷率の一方または両方が変化した場合に予測される残寿命を表示させることができる。
上述の開示において、演算処理装置は、周辺温度の軸と負荷率の軸とディレーティング曲線によって囲まれる領域が、残寿命に応じた複数の領域に分割されるように、ディレーティング曲線に関連付けられた残寿命を表示部に表示させる。
この開示によれば、電源装置の現在の状態から、周辺温度および電源装置の負荷率の一方または両方が変化した場合に、予測される残寿命を表示させることができる。
上述の開示において、演算処理装置は、表示部に、周辺温度の軸と負荷率の軸とディレーティング曲線によって囲まれる領域を、残寿命に応じた色グラデーションで表示させる。
この開示によれば、残寿命が連続的に変化するように、表示部に、残寿命を表示させることができる。
上述の開示において、電源装置は、電源部と、電源部の内部温度を内部測定情報として測定する測定部と、測定部で測定した内部温度と、電源部の負荷状況とに基づいて周辺温度を推測する演算部と、演算部で推測した周辺温度を演算処理装置に出力する出力部とを含む。
この開示によれば、電源装置が、電源装置の周辺温度を推測することができる。
上述の開示において、電源システムは、内部温度と負荷状況とに基づく周辺温度の対応表を記憶する記憶部をさらに含む。演算部は、記憶部に記憶した対応表から、測定した内部温度と負荷状況とに対応する周辺温度を推測する。
この開示によれば、電源装置が、電源装置の周辺温度を推測することができる。
本開示の一例によれば、電源装置の動作状態表示法は、内部測定情報に基づき電源装置で推測した周辺温度における、電源装置の動作状態を演算処理装置により求めるステップと、演算処理装置で求めた電源装置の動作状態に基づく電源装置の残寿命と、動作状態を変化させた場合の電源装置の残寿命とを推測するステップと、電源装置の動作状態と、推測された残寿命とを併せて表示部に表示させるステップとを備える。
この開示によれば、電源装置の動作状態と推測された残寿命とを表示部に表示することができる。
本開示の一例によれば、電源装置の動作状態を表示部に表示させる演算処理装置を制御するためのプログラムであって、演算処理装置に、内部測定情報に基づき電源装置で推測した周辺温度における、電源装置の動作状態を求めるステップと、電源装置の動作状態に基づく電源装置の残寿命と、動作状態を変化させた場合の電源装置の残寿命とを推測するステップと、電源装置の動作状態と、推測された残寿命とを併せて表示部に表示させるステップとを実行させる。
この開示によれば、電源装置の動作状態と推測された残寿命とを表示部に表示することができる。
本発明によれば、電源装置の内部測定情報に基づいて、装置の周辺温度を推測することができ、推測した周辺温度を用いて電源装置の動作状態を表示することができる。
本発明の実施形態に係る電源システムの構成を説明するための概略図である。 PCのハードウェア構成を表わすブロック図である。 本発明の実施形態に係る電源装置の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施形態に係る電源装置の内部の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る電源装置において用いる周辺温度の対応表の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る電源システムの電源装置の動作状態を表示した一例を示す概略図である。 別の機種の電源装置に代替した場合の電源装置の動作状態を表示した一例を示す概略図である。 ディレーティング曲線の表示を変更した一例を示す概略図である。 使用環境を変化させた場合の電源装置の動作状態を表示した一例を示す概略図である。 電源装置の状態を遷移させるための対策方法の表示例を示す概略図である。 電源装置の動作状態がディレーティング曲線を超えた場合の表示例を示す概略図である。 電源装置の現時点の寿命に応じた表示例を示す概略図である。 電源装置の現時点の寿命に応じた別の表示例を示す概略図である。
以下において、本実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
§1.適用例
まず、図1を参照して、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電源システムの構成を説明するための概略図である。図1に示す電源システムでは、電源装置100と、電源装置100に接続されたPC200(情報処理装置)とで構成されている。電源装置100は、電源装置100が測定したデータ(出力電圧、出力電流、内部温度)により周辺温度を推測することが可能である。電源装置100は、たとえば制御盤(図示せず)の中に設置されている。
PC200は、電源装置100で推測した周辺温度を用いて電源装置100の動作状態を監視し、表示することができる。つまり、PC200は、電源装置100の管理装置でもある。PC200は、電源動作範囲(ディレーティング曲線70)内のどの部分で電源装置100が動作しているかを表示する。PC200は、電源装置100の動作状態に基づく電源装置100の残寿命と、動作状態を変化させた場合の電源装置100の残寿命とを推測する。PC200は、電源装置100の動作状態と、推測された残寿命とを併せて表示する。
PC200は、接続ケーブル210によって電源装置100に通信可能に接続されている。電源装置100とPC200とは、有線の接続ケーブル210により接続されると限定されず、無線ネットワークによって接続されてもよい。
PC200は、電源装置100の現在の動作状態、現在の動作状態を継続した場合の電源装置100の残寿命、および、電源装置100の動作状態を変化させた場合に予測された残寿命を表示することができる。したがって、ユーザにとっての利便性を提供することができる。ユーザは、その表示に基づいて、電源装置の残寿命を調整することができる。たとえばユーザは、電源装置100の負荷および温度の一方または両方を調整して電源装置100の残寿命を調整できる。電源装置100の残寿命が延びることによって、電源装置100の保全計画を調整できる。したがってユーザは、電源装置100の調整に要する工数を削減することができる。
§2.具体例
(A.PCの構成)
以下では、PC200(情報処理装置)の説明を行なう。なお、電源装置100の動作状態を表示する手段としてPC200を用いる例について説明するが、これに限られず携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、モバイルPCなどの様々な種類の表示手段で電源装置100の動作状態を表示できるようにしてもよい。
図2は、PC200のハードウェア構成を表わすブロック図である。図1および図2を参照して、PC200は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU201と、データを不揮発的に格納するROM(Read Only Memory)202と、CPU201によるプログラムの実行により生成されたデータ、又はキーボード205もしくはマウス206を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM203と、データを不揮発的に格納するHDD(Hard Disk Drive)204と、PC200の使用者による指示の入力を受けるキーボード205およびマウス206と、モニタ207と、DVD-ROM駆動装置208と、通信IF209とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。DVD-ROM駆動装置208には、DVD-ROM300が装着される。
PC200における処理は、各ハードウェアおよびCPU201により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、HDD204に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、DVD-ROM300その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、DVD-ROM駆動装置208その他の読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF209を介してダウンロードされた後、HDD204に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU201によってHDD204から読み出され、RAM203に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU201は、そのプログラムを実行する。
図2に示されるPC200を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM203、HDD204、DVD-ROM300その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、PC200の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD-ROM、CD-ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
(B.電源装置の構成)
本発明の実施形態に係る電源装置の構成について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態に係る電源装置の構成を説明するためのブロック図である。図3に示す電源装置100は、スイッチング電源装置であり、電源部10と、制御部20と、温度センサ28とを備えている。
電源部10は、ノイズフィルタ11、整流回路12、力率改善回路13、突入電流制限回路14、平滑回路15、トランス16、ドライブ制御回路17、MOSFET18、過電流検出回路19、整流・平滑回路31、電圧検出回路32および過電圧検出回路33を備える。
ノイズフィルタ11、INPUTに交流電源(例えば、50Hz/60Hz、100V/200Vの商用電源)を接続した場合、当該交流電源に重畳した高周波のノイズ成分に対してフィルタリングを施し、ノイズ成分を除去した交流電源を整流回路12に供給する。
整流回路12は、ダイオードブリッジの全波整流回路で構成し、ノイズフィルタ11から供給された交流電源を全波整流した脈流にして、一次側直流電源を生成する。
力率改善回路13は、入力電流に発生する高調波電流を抑制するための回路であり、PFC(Power Factor Correction)回路とも呼ばれている。突入電流制限回路14は、例えば、抵抗と、この抵抗に並列に挿入されたリレーとから構成され、起動時から数十ミリ秒の間、リレーが開いて突入電流を防止し、その後リレーが閉じて電源を起動することができるようになっている。平滑回路15は、平滑コンデンサで構成し、全波整流した交流電源を平滑化している。
ドライブ制御回路17は、PWM(Pulse Width Modulation)信号発生器、フィードバック制御回路、OCP(Over Current Protect)端子、スイッチング駆動端子、駆動電源端子などを備えた制御ICで構成し、高周波のPWM信号をMOSFET18のゲートに供給し、MOSFET18を駆動する。
また、ドライブ制御回路17は、図示していないフォトカプラを介して、電圧検出回路32で検出した二次側(出力側)の電圧を帰還している。そして、ドライブ制御回路17は、当該電圧に基づいてPWM信号のデューティ比を変更し、直流電源の出力電圧を規定の値となるようにMOSFET18を駆動する。さらに、ドライブ制御回路17とMOSFET18との間に過電流検出回路19が設けられている。
MOSFET18は、トランス16の一次巻線と直列に接続し、ドライブ制御回路17から供給されるPWM信号に対応して一次側直流電源を断続して一次巻線に高周波のパルス電源(交流電源)を発生させる。
トランス16は、一次側と二次側を電気的に絶縁した絶縁トランスで構成し、一次巻線、二次巻線および補助巻線を備え、一次巻線に発生した高周波のパルス電源(交流電源)を二次巻線および補助巻線に誘導する。なお、二次巻線に誘導された高周波のパルス電源(交流電源)は、直流出力電源に利用され、補助巻線に誘導された高周波のパルス電源(交流電源)は、ドライブ制御回路17の起動に利用される。
整流・平滑回路31は、ダイオードの半波整流回路、平滑コンデンサで構成し、二次巻線に誘導された高周波のパルス電源(交流電源)を半波整流した後に平滑して規定の出力電圧および出力電流の直流出力電源を発生する。発生した直流出力電源は、DC-OUTPUTから出力される。
電圧検出回路32は、直流出力電源の出力電圧を対応した降圧電圧で検出し、図示していないフォトカプラを介してドライブ制御回路17に出力している。直流出力電源の出力側とドライブ制御回路17との間に、図示していないフォトカプラを介して過電圧検出回路33が設けられている。
制御部20は、計時回路21、演算回路22、表示回路23、スイッチ24、通信回路25、整流・平滑回路26および記憶回路27を備える。
計時回路21は、電源部10の稼働時間を計時するタイマである。計時回路21は、DC-OUTPUTから直流出力電源が発生している時間を計時し、無通電時間を計時していない。
演算回路22は、計時回路21で計時した時間を積算して積算稼働時間を算出したり、残寿命時間や周辺温度を演算したりする回路である。さらに、演算回路22は、表示回路23の表示制御、スイッチ24から入力された切替信号の受け付け、通信回路25の制御なども行っている。演算回路22は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等で構成されている。
表示回路23は、電源装置100の表面に設けられた表示装置である。図1に示す電源装置100では、INPUTの端子、DC-OUTPUTの端子を設けた面に、表示回路23a~23f、スイッチ24および通信回路25が設けられている。
表示回路23aは、例えば3桁表示の7セグメントLEDで構成され、出力電圧、出力電流、積算稼動時間、残寿命時間および周辺温度などを表示することができる。なお、表示回路23aは、LCDや有機ELディスプレイなどであってもよい。表示回路23bは、表示回路23aの横側に並ぶ4つのLEDランプで構成され、点灯しているLEDランプによって表示回路23aに表示している値の内容を示している。例えば、「V」の横に位置するLEDランプが点灯している場合、表示回路23aに表示している値が電源装置100の出力電圧を表している。「A」の横に位置するLEDランプが点灯している場合、表示回路23aに表示している値が電源装置100の出力電流を表している。「℃」の横に位置するLEDランプが点灯している場合、表示回路23aに表示している値が電源装置100の周辺温度を表している。「kh」の横に位置するLEDランプが点灯している場合、表示回路23に表示している値が電源装置100の寿命に関する情報を表している。
表示回路23cは、表示回路23bの下側に位置するLEDランプで構成され、当該LEDランプが点灯することで電源装置100から直流電圧が出力されていることを示している。表示回路23dは、表示回路23cの下側に位置するLEDランプで構成され、当該LEDランプが点灯することで電源装置100に異常が発生していることを示している。表示回路23eおよび表示回路23fは、通信回路25の横側に並ぶ2つLEDランプで構成され、当該LEDランプが点灯することで通信回路25での通信状況を示している。
スイッチ24は、表示切替スイッチであって表示回路23で表示する内容を切り替える。使用者がスイッチ24を押下することで、切替信号が演算回路22に入力される。演算回路22は、入力された切替信号に基づき、表示回路23aに表示する情報を切替えて表示する。例えば、使用者がスイッチ24を押下する毎に、表示回路23aに表示する情報は、出力電圧、出力電流、周辺温度および電源部10の寿命に関する情報(積算稼動時間または残寿命時間)の順に切替わる。
通信回路25は、外部装置と通信を行うための回路であって、例えば、有線ネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標))である。図1に示すように電源装置100の表示回路23aを設けた面に、有線ネットワークの接続端子が設けられている。PC200からの接続ケーブル210は、図1に示す有線ネットワークの接続端子に接続されている。なお、通信回路25は、有線ネットワークに限定されず、USB(Universal Serial Bus)通信、シリアル通信、パラレル通信、無線ネットワーク(例えば、無線LANやBLUETOOTH(登録商標))などの公知の手段を用いることができる。通信回路25を介して外部装置から表示回路23の表示内容を切り替える切替信号を入力したり、演算回路22から周辺温度や電源部10の寿命に関する情報(積算稼動時間や残寿命時間など)を外部装置に出力したりすることが可能となる。
整流・平滑回路26は、ダイオードの半波整流回路、平滑コンデンサで構成し、二次巻線に誘導された高周波のパルス電源(交流電源)を半波整流した後に平滑して規定の出力電圧および出力電流の直流出力電源を発生する。発生した直流出力電源で制御部20の起動に利用している。
記憶回路27は、温度センサ28で測定した電源装置100の内部温度、電源装置100の周辺温度を推測するための対応表、および電源部10の寿命に関する情報などを記憶するための回路である。記憶回路27は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置で構成される。記憶回路27に記憶した対応表は、通信回路25を介して外部装置により更新や編集を行うことが可能である。
温度センサ28は、平滑回路15などに使用される電解コンデンサの温度を測定するためのセンサである。図4は、本発明の実施形態に係る電源装置の内部の一例を模式的に示す図である。図4に示す電源装置100では、装置内に設けられた電解コンデンサ15aの側面に温度センサ28が貼り付けられている。温度センサ28により、電源装置100の内部温度、特に電解コンデンサ15aの温度を測定することができ、電源部10の残寿命時間を算出することができる。なお、温度センサ28を設ける位置は、電解コンデンサ15aの側面に限定されず、電源装置100の内部部品(コンデンサやFETなど)の周囲や、電源装置100の内部で発熱が大きい部分であってもよい。
(C.周辺温度の推測)
温度センサ28は、電源部10の残寿命時間を算出するために電源装置100の内部温度を測定しているだけでなく、電源装置100の周辺温度を推測するために測定を行っている。具体的に、演算回路22は、温度センサ28で測定した電源装置100の内部温度と、電源部10の負荷状況とに基づいて周辺温度を推測する。演算回路22は、周辺温度を推測するために、記憶回路27に記憶してある内部温度と負荷状況とに基づく周辺温度の対応表を用いている。図5は、本発明の実施形態に係る電源装置において用いる周辺温度の対応表の一例を示す図である。図5に示す周辺温度の対応表では、左欄に負荷状況として出力電流(単位%、最大出力電流を100%とする)が記載され、当該出力電流と温度センサ28で測定した内部温度(単位℃)とで特定される下欄の値に周辺温度(単位℃)が示されている。例えば、電源装置100の出力電流が50%で、温度センサ28で測定した内部温度が45℃の場合、対応表の下欄の値が20となっているので、電源装置100の周辺温度が20℃であると推測することができる。
図5に示す周辺温度の対応表は、電源装置100の仕様や機種に応じて異なっており、あらかじめ製造メーカによって記憶回路27に記憶させてある。もちろん、周辺温度の対応表は、通信回路25を介して更新することも可能であり、使用者側で変更や編集を可能にしてもよい。
電源装置100は、電源部10の負荷状況に応じて内部で温度上昇が生じるため、温度センサ28で測定した電源装置100の内部温度から温度上昇分を差し引くことで電源装置100の周辺温度を推測することができる。具体的に、電源装置100は、電源部10の負荷状況として測定した出力電流および出力電圧から電力を求め、当該電力による内部の温度上昇を算出して、内部温度と温度上昇との差分により周囲温度を推測している。図5に示す周辺温度の対応表では、この推測した周囲温度の値を内部温度と負荷状況とに対応させて表としてまとめてある。なお、電源部10の負荷状況は、図5に示す周辺温度の対応表のように電源部10の出力電流としても、電源部10の電力としてもよい。もちろん、電源部10の負荷状況は、電源部10の出力電流および出力電圧の少なくとも一方に関連する値であれば何れの値であってもよい。
(D.残寿命時間)
演算回路22は、温度センサ28で測定した電源装置100の内部温度(電解コンデンサの温度)に基づき、残寿命時間を算出して、電源部10の寿命に関する情報を演算している。電源装置100の平滑回路15などに使用される電解コンデンサは、製造された時点から、含浸された電解液が封止ゴムを透過し、時間とともに内部の電解液の蒸発が進み、静電容量の減少をはじめとする特性の劣化が生じる。この電解コンデンサの寿命が電源部10の寿命に大きく依存している。そこで、演算回路22は、温度センサ28で測定した電源装置100の内部温度に基づいて電源部10の残寿命時間を算出している。
なお、電解コンデンサの劣化量は、電源装置100の内部温度により大きく変化する。一般的に、電解コンデンサの劣化量は、アレニウスの化学反応速度論に従い周囲温度が約10℃変化すると約2倍になることが知られている。そのため、演算回路22は、図4に示すように温度センサ28を用いて稼働中の電解コンデンサ15aの温度を監視し、稼働時間と内部温度から電源部10の残寿命時間を算出している。
(E.電源装置の動作状態の表示)
次に、PC200において、電源装置100で推定した周辺温度を用いて電源装置100の動作状態をモニタ207に表示する。図6は、本発明の実施形態に係る電源システムの電源装置100の動作状態を表示した一例を示す概略図である。図6に示す表示では、横軸に電源装置100の周辺温度、縦軸に負荷率がそれぞれ設定され、電源装置100の使用条件としてディレーティング曲線70が表示されている。ここで、ディレーティング曲線とは、電源装置100の各仕様を保証できる使用条件であり、装置を使用する「周辺温度」と装置の「負荷率」とから規定したものである。なお、ディレーティング曲線70は、内部部品の温度上昇や温度環境に起因する内部回路の動作特性を考慮して機種ごとに規定される。また、負荷率とは、電源装置100に負荷が接続されたときの負荷電流の定格電流定格に対する比率(%)である。
電源装置100は、上述したように、出力電流および温度センサ28の内部温度から周辺温度を推測する。PC200は、負荷が接続されているときに電源装置100の内部で測定した電流を負荷電流として負荷率を算出し、電源装置100で推測した周辺温度における電源装置100の動作状態を求めている。つまり、PC200は、図6に示す表示上での座標(周辺温度,負荷率)を求めることになる。なお、電源装置100の負荷率は、電源装置100自体で求めてPC200に出力してもよい。
PC200は、求めた電源装置100の動作状態(座標)を予め定められたディレーティング曲線70と対比してモニタ207に表示する。具体的に、図6に示す表示では、ディレーティング曲線70内に現状の電源装置100の動作状態71として表示されている。さらに、図6に示す表示では、現状の電源装置100の動作状態71以外に、過去の電源装置100の動作状態72が表示されている。過去の電源装置100の動作状態72を表示することで、電源装置100の動作状態の経緯を把握することができるとともに、今後の推移を予想しやすくなる。図6に示す表示には、表示されている機種の情報を表示する機種表示部73を有している。この機種表示部73には、制御盤内に設置された現状の電源装置100の機種が、「機種A(現状)」と表示されている。
PC200のHDD204には、仕様が異なる複数機種の電源装置について予め測定したデータが記憶されており、例えば、現状の電源装置100より電源容量を大きくした機種Bの動作状態や、現状の電源装置100より電源容量を小さくした機種Cの動作状態などが記憶されている。さらに、PC200のHDD204には、季節ごとに電源装置の予め測定したデータや、電源装置100の経年変化によるディレーティング曲線の変化などのデータも記憶されている。
そのため、PC200では、現状の電源装置100を機種Bの電源装置に代替した場合や、現状の電源装置100を機種Cの電源装置に代替した場合のシミュレーションを行うことができる。図7は、別の機種の電源装置に代替した場合の電源装置の動作状態を表示した一例を示す概略図である。図7(a)では、機種表示部73の表示をマウス等でクリックしてプルダウン表示された機種名の中から機種Bを選択した場合の電源装置の動作状態が表示されている。PC200は、機種Bの電源装置が現状の電源装置100より電源容量が大きいので、現状の電源装置100の動作状態71に比べて周囲温度および負荷率が低い動作状態71Bのシミュレーション結果をモニタ207に表示する(図7(a)参照)。
一方、図7(b)では、機種表示部73の表示をマウス等でクリックしてプルダウン表示された機種名の中から機種Cを選択した場合の電源装置の動作状態が表示されている。PC200は、機種Cの電源装置が現状の電源装置100より電源容量を小さいので、現状の電源装置100の動作状態71に比べて周囲温度および負荷率が高い動作状態71Cのシミュレーション結果をモニタ207に表示する(図7(b)参照)。なお、当該表示から機種Cの電源装置に代替した場合、電源装置の動作状態がディレーティング曲線の外になることが分かる。このように、PC200は、現状の電源装置100を別の機種に代替した場合に、どのように電源装置の動作状態が変化するのかをディレーティング曲線70と対比してモニタ207に表示することができる。そのため、使用者は、別の機種に代替した場合にどのような電源装置の動作状態となるのかを容易に把握することができ、代替するか否かの判断が行いやすくなる。
つまり、PC200は、代替機種(他の容量の電源装置)の予め測定したデータから、現状の電源装置100を他の電源装置に代替した場合に、どのような動作状態になるのかを内部電圧、内部電流、内部温度などの情報(内部測定情報)からシミュレーションして表示するツールである。また、PC200は、単純に現状の電源装置100を別の機種に代替した場合のシミュレーション結果を表示するだけでなく、同じ機種の電源装置を増やして並列運転させた場合、電源装置の台数を増減させた場合や、複数の電源装置を一つにまとめた場合などのシミュレーション結果も表示することが可能である。その結果、PC200は、電源容量が足りない場合に電源容量を大きくして電源装置の寿命を長くし、交換時期(保全)の工数を削減させることができたり、電源容量に余裕がある場合に電源容量を小さくして電源装置のサイズを小さくし、制御盤内の省スペース化/小型化させたりできる。
さらに、PC200では、ディレーティング曲線70の表示を変更することができる。図8は、ディレーティング曲線70の表示を変更した一例を示す概略図である。図8(a)では、ディレーティング曲線70を周辺温度および負荷率に基づいて複数の領域に分割している。具体的には、ディレーティング曲線70を周辺温度に基づいて4つに分け、負荷率に基づいて3つに分けて12の領域に分割している。ディレーティング曲線70を複数の領域に分割することで、電源装置100の動作状態71がどの領域に属しているのかを視覚的に把握しやすくなり、ディレーティング曲線70に対してどの程度余裕があるのかを容易に判断できる。
図8(b)では、ディレーティング曲線70とは別に任意の曲線70Aを設定している。例えば、PC200は、ディレーティング曲線70より厳しい使用条件(任意の曲線70A)を設定することで、電源装置100をより安全に管理することができる。また、PC200では、使用者の使用状況に応じた任意の曲線70Aを設定することで、使用者の使用状況に即した管理が可能となる。
さらに、PC200では、電源装置100の使用環境の変化をシミュレーションすることが可能である。図9は、使用環境を変化させた場合の電源装置100の動作状態を表示した一例を示す概略図である。図9(a)では、使用環境のうち使用温度が変化する場合について、例えば季節が冬の場合における電源装置100の動作状態71が、夏の使用環境ではどのような動作状態となるのかを表示している。具体的に、季節が冬の場合、電源装置100の動作状態71は、ディレーティング曲線70の内側にあるが、季節が夏になった場合、周辺温度が高くなり電源装置100の動作状態71Sがディレーティング曲線70の外側になる。PC200では、予め測定したデータに基づいて、季節が冬であるときの電源装置100の動作状態71から、季節が夏に変化した場合の電源装置100の動作状態71Sを求めてモニタ207に表示している。これにより、使用者は、季節などの使用環境の変化に応じてどのように電源装置100の動作状態が変化するのかを容易に把握することが可能となる。
図9(b)では、使用環境のうち電源装置100の使用年数が変化する場合について、例えばディレーティング曲線70がどのように変化するのかを表示している。具体的に、5年後のディレーティング曲線70Bは、1年目のディレーティング曲線70に比べて一部が欠けており、10年後のディレーティング曲線70Cは、5年後のディレーティング曲線70Bに比べてさらに一部が欠けている。PC200では、予め測定したデータに基づいて、電源装置100の経年劣化によるディレーティング曲線の変化をモニタ207に表示する。これにより、使用者は、電源装置100が経年劣化することで、ディレーティング曲線に対してどのように電源装置100の動作状態71が変化するのかを容易に把握することが可能となる。
ユーザはマウス206(図2を参照)を操作して、モニタ207上でポインタ81を移動させることができる。たとえばユーザは、ディレーティング曲線70によって決定される領域内のある部分にポインタ81を移動させて、マウス206のボタンをクリックする。この場合、PC200は、電源装置100の動作状態71を、ポインタ81の座標によって決定された電源周囲温度および負荷率に遷移させるための対策方法をモニタ画面に表示することができる。
図10は、電源装置の状態を遷移させるための対策方法の表示例を示す概略図である。図10(a)に示す例では、代替機種(たとえば機種B)を選定することをアドバイスするメッセージがモニタ207に表示される。図10(b)に示す例では、制御盤の熱対策(周囲温度を下げる)ことをアドバイスするメッセージがモニタ207に表示される。複数機種の電源装置について予め測定したデータが予めPC200に保存されている。PC200は、電源装置100の状態をポインタ81によって指定された状態に遷移させるために、まず、電源装置100をいずれかの他の機種の電源装置に置き換え可能かどうかを判断してもよい。PC200は、ポインタ81によって指定された状態に最も近い状態を達成することが可能な電源装置を、代替機種として選定してもよい。
また、PC200は、周囲温度の低下が必要なことを知らせるメッセージだけをモニタ207に表示させてもよい。あるいはPC200は、周囲温度の低下が必要なことを知らせるメッセージを、代替機種の選定のメッセージとともにモニタ207に表示させてもよい。
さらに、PC200では、電源装置100の動作状態がディレーティング曲線を超えた場合に警告などの報知を行う。図11は、電源装置の動作状態がディレーティング曲線を超えた場合の表示例を示す概略図である。まず、電源装置100の動作状態71Eでは、周辺温度が高くなりディレーティング曲線を超えた場合である。この場合、PC200は、周辺温度を下げてくださいなどの警告をモニタ207に表示して報知し、さらに制御盤にクーラを設置すること推奨するなどの対策案を提示する。これにより、使用者は、電源装置100の動作状態がディレーティング曲線を超えたことを知ることができるとともに、その対策案についても知ることができる。
また、電源装置100の動作状態71Fは、負荷率が高くなりディレーティング曲線を超えた場合である。この場合、PC200は、電源容量を増加させてくださいなどの警告をモニタ207に表示して報知し、さらに電源容量の大きい機種Bへの代替を推奨するなどの対策案を提示する。なお、PC200は、電源容量の大きい機種Bへの代替を提案する場合、機種Bへ代替した場合の動作状態71Gをモニタ207に表示してもよい。これにより、使用者は、対策案を実施した場合の電源装置100の動作状態についても知ることができる。
さらに、PC200は、電源装置100の現時点の寿命を調整する(寿命を延ばす)ための目安をユーザに提供することができる。図12は、電源装置100の現時点の寿命に応じた表示例を示す概略図である。図12(a)および図12(b)に示されるように、電源装置100の現在の動作状態71が表示される。さらに、現在の動作状態71に基づく電源装置100の残寿命と、動作状態71を変化させた場合の電源装置100の残寿命とが表示される。動作状態71を変化させた場合の電源装置100の残寿命は、電源装置100によって推測される。しかしPC200が、動作状態71を変化させた場合の電源装置100の残寿命を推測してもよい。
図12に示した例では、周辺温度(横軸)と負荷率(縦軸)とディレーティング曲線70とによって囲まれる領域が、残寿命に応じた複数の領域に分割される。したがって複数の領域の各々は、ディレーティング曲線70に関連付けられている。各領域の寿命は、電源装置100の現在の動作状態71を継続した場合の残寿命、あるいは、現在の状態から、その領域が表す状態へと変化させた場合の残寿命である。図12(a)に示す例では、現状の電源装置100の動作状態71が示す周囲温度および負荷率から、電源装置100の残寿命は約2年と予測される。
PC200は、電源装置100の使用の状態、あるいは電源装置100の累積使用時間に応じて、ディレーティング曲線70で囲まれた領域の内部のディレーティング曲線を動かすことができる。図12(b)に示す例では、現状の電源装置100の動作状態71が示す周囲温度および負荷率から、電源装置100の残寿命は約1年と予測される。
ユーザは、図12に示したグラフから、電源装置100の現在の状態をどのように変化させると、どの程度寿命が変化するかを把握することができる。たとえばユーザは、電源装置100の周辺温度を下げることによって、電源装置100の寿命を延ばすことができると判断することができる。
PC200は、図5に示した対応表に基づいて、図12に例示されたグラフを表示するための計算を実行する。上述のようにPC200は、図5に示した対応表を利用して、残寿命時間を算出する。
なお、寿命の表示は図12に示した例に限定されない。図13は、電源装置100の現時点の寿命に応じた別の表示例を示す概略図である。図13に示すように、PC200は、周辺温度の軸と記負荷率の軸とディレーティング曲線70によって囲まれる領域を、残寿命に応じた色グラデーションで表示させてもよい。たとえば青色から赤色への変化に応じて残寿命が短くなるように、色グラデーションが設定される。図12に示した例では、ディレーティング曲線70で囲まれた領域を線で区切ることにより寿命を段階的に表示する。一方、図13の例では、色のグラデーションを利用することによって、残寿命の変化を滑らかに(あるいは細かく)表示することができる。さらにPC200は、電源装置100の残寿命が短くなるにつれて、ディレーティング曲線70で囲まれた領域のうち、赤色の領域が増えるように、グラフの表示を変化させることができる。
以上のように、本発明の実施形態に係る電源システムでは、PC200が、電源装置100の動作状態に基づく電源装置100の残寿命と、その動作状態を変化させた場合の電源装置100の残寿命とを推測する。PC200は、電源装置100の動作状態と、推測された記残寿命とを併せて表示する。これにより、ユーザが電源装置100の現在の動作状態と、その動作状態が継続させる場合の電源装置100の残寿命とを把握することができる。
また、PC200は、周辺温度と電源装置の負荷率とで規定されるディレーティング曲線70と、ディレーティング曲線70に関連付けられた残寿命とを、電源装置100の動作状態とともに表示する。これによりPC200は、電源装置100の現在の状態から、周辺温度および電源装置100の負荷率の一方または両方が変化した場合に予測される残寿命を表示させることができる。
また、PC200は、周辺温度の軸と負荷率の軸とディレーティング曲線70によって囲まれる領域を、残寿命に応じた色グラデーションで表示させる。したがって、残寿命が連続的に変化するように、残寿命を表示させることができる。
(F.変形例)
電源装置100は、演算回路22において、記憶回路27に記憶した対応表から、測定した内部温度と負荷状況とに対応する周辺温度を推測すると説明した。しかし、これに限定されるものではなく、電源装置100は、演算回路22において、対応表を用いずに周辺温度を推測してもよい。例えば、電源装置100は、演算回路22は、負荷状況に基づき電源部10の内部の温度上昇を算出し、温度上昇と内部温度との差分に基づき周辺温度を推測する。そのため、電源装置100は、対応表を記憶回路27に記憶させておく必要がなく、記憶回路27自体を設ける必要がない。
温度センサ28は、電源装置100の内部温度を測定することができれば、電源部10の残寿命時間を算出するための温度センサであっても、電源部10の過熱を検出する温度センサであっても、電源部10を構成する部品の温度を検出する温度センサであってもよい。なお、電源部10の残寿命時間を算出するための温度センサを利用して電源装置100の内部温度を測定することで、電源装置100の周辺温度を測定するための温度センサを別途設ける必要がない。
(G.付記)
以上のように、本実施の形態は以下のような開示を含む。
(構成1)
内部測定情報に基づき周辺温度を推測することが可能な電源装置(100)と、
前記電源装置(100)で推測した前記周辺温度における前記電源装置(100)の動作状態(71)を求める演算処理装置(200)とを備え、
前記演算処理装置(200)は、求めた前記電源装置(100)の前記動作状態(71)に基づく前記電源装置(100)の残寿命と、前記動作状態(71)を変化させた場合の前記電源装置(100)の前記残寿命とを推測して、前記電源装置(100)の前記動作状態(71)と、推測された前記残寿命とを併せて表示部(207)に表示させる、電源システム。
(構成2)
前記演算処理装置(200)は、前記周辺温度と前記電源装置(100)の負荷率とで規定されるディレーティング曲線(70)と、前記ディレーティング曲線(70)に関連付けられた残寿命とを、前記電源装置(100)の前記動作状態(71)とともに前記表示部(207)に表示させる、構成1に記載の電源システム。
(構成3)
前記演算処理装置(200)は、前記周辺温度の軸と前記負荷率の軸と前記ディレーティング曲線(70)によって囲まれる領域が、前記残寿命に応じた複数の領域に分割されるように、前記ディレーティング曲線(70)に関連付けられた前記残寿命を前記表示部(207)に表示させる、構成2に記載の電源システム。
(構成4)
前記演算処理装置(200)は、前記表示部(207)に、前記周辺温度の軸と前記負荷率の軸と前記ディレーティング曲線(70)によって囲まれる領域を、前記残寿命に応じた色グラデーションで表示させる、構成2に記載の電源システム。
(構成5)
前記電源装置(100)は、
電源部(10)と、
前記電源部(10)の内部温度を前記内部測定情報として測定する測定部(28)と、
前記測定部(28)で測定した前記内部温度と、前記電源部(10)の負荷状況とに基づいて前記周辺温度を推測する演算部(22)と、
前記演算部(22)で推測した前記周辺温度を前記演算処理装置(200)に出力する出力部(25)とを含む、構成1~構成4のいずれかに記載の電源システム。
(構成6)
前記内部温度と前記負荷状況とに基づく前記周辺温度の対応表を記憶する記憶部(27)をさらに含み、
前記演算部(22)は、前記記憶部(27)に記憶した前記対応表から、測定した前記内部温度と前記負荷状況とに対応する前記周辺温度を推測する、構成5に記載の電源システム。
(構成7)
内部測定情報に基づき電源装置(100)で推測した周辺温度における、前記電源装置(100)の動作状態(71)を演算処理装置(200)により求めるステップと、
前記演算処理装置(200)で求めた前記電源装置(100)の前記動作状態(71)に基づく前記電源装置(100)の残寿命と、前記動作状態(71)を変化させた場合の前記電源装置(100)の前記残寿命とを推測するステップと、
前記電源装置(100)の前記動作状態(71)と、推測された前記残寿命とを併せて表示部(207)に表示させるステップとを備える、電源装置(100)の動作状態表示法。
(構成8)
電源装置(100)の動作状態(71)を表示部(207)に表示させる演算処理装置(200)を制御するためのプログラムであって、前記演算処理装置(200)に、
内部測定情報に基づき前記電源装置(100)で推測した周辺温度における、前記電源装置(100)の前記動作状態(71)を求めるステップと、
前記電源装置(100)の前記動作状態(71)に基づく前記電源装置(100)の残寿命と、前記動作状態(71)を変化させた場合の前記電源装置(100)の前記残寿命とを推測するステップと、
前記電源装置(100)の前記動作状態(71)と、推測された前記残寿命とを併せて前記表示部(207)に表示させるステップとを実行させる、プログラム。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電源部、11 ノイズフィルタ、12 整流回路、13 力率改善回路、14 突入電流制限回路、15,26,31 平滑回路、15a 電解コンデンサ、16 トランス、17 ドライブ制御回路、18 MOSFET、19 過電流検出回路、20 制御部、21 計時回路、22 演算回路、23,23a,23b,23c,23d,23e,23f 表示回路、24 スイッチ、25 通信回路、27 記憶回路、28 温度センサ、32 電圧検出回路、33 過電圧検出回路、70,70B,70C ディレーティング曲線、70A 曲線、71,71B,71C,71E,71F,71G,71S,72 動作状態、73 機種表示部、81 ポインタ、100 電源装置、201 CPU、202 ROM、203 RAM、204 HDD、205 キーボード、206 マウス、207 モニタ、208 DVD-ROM駆動装置、209 通信IF、210 接続ケーブル、300 DVD-ROM。

Claims (8)

  1. 電源装置であって、前記電源装置の内部測定情報に基づき前記電源装置の周辺温度を推測することが可能な電源装置と、
    前記電源装置で推測した前記周辺温度における前記電源装置の動作状態を求める演算処理装置とを備え、前記電源装置の前記動作状態は、前記電源装置の前記周辺温度および前記電源装置の負荷率によって表わされ、
    前記演算処理装置は、求めた前記電源装置の前記動作状態に基づく前記電源装置の残寿命と、前記動作状態を変化させた場合の前記電源装置の前記残寿命とを推測して、前記電源装置の前記動作状態と、推測された前記残寿命とを併せて表示部に表示させる、電源システム。
  2. 前記演算処理装置は、前記周辺温度と前記電源装置の負荷率とで規定されるディレーティング曲線と、前記ディレーティング曲線に関連付けられた残寿命とを、前記電源装置の前記動作状態とともに前記表示部に表示させる、請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記演算処理装置は、前記周辺温度の軸と前記負荷率の軸と前記ディレーティング曲線によって囲まれる領域が、前記残寿命に応じた複数の領域に分割されるように、前記ディレーティング曲線に関連付けられた前記残寿命を前記表示部に表示させる、請求項2に記載の電源システム。
  4. 前記演算処理装置は、前記表示部に、前記周辺温度の軸と前記負荷率の軸と前記ディレーティング曲線によって囲まれる領域を、前記残寿命に応じた色グラデーションで表示させる、請求項2に記載の電源システム。
  5. 前記電源装置は、
    電源部と、
    前記電源部の内部温度を前記内部測定情報として測定する測定部と、
    前記測定部で測定した前記内部温度と、前記電源部の負荷状況とに基づいて前記周辺温度を推測する演算部と、
    前記演算部で推測した前記周辺温度を前記演算処理装置に出力する出力部とを含む、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の電源システム。
  6. 前記内部温度と前記負荷状況とに基づく前記周辺温度の対応表を記憶する記憶部をさらに含み、
    前記演算部は、前記記憶部に記憶した前記対応表から、測定した前記内部温度と前記負荷状況とに対応する前記周辺温度を推測する、請求項5に記載の電源システム。
  7. 電源装置の内部測定情報に基づき前記電源装置で推測した前記電源装置の周辺温度における、前記電源装置の動作状態を演算処理装置により求めるステップを備え、前記電源装置の前記動作状態は、前記電源装置の前記周辺温度および前記電源装置の負荷率によって表わされ、さらに、
    前記演算処理装置で求めた前記電源装置の前記動作状態に基づく前記電源装置の残寿命と、前記動作状態を変化させた場合の前記電源装置の前記残寿命とを推測するステップと、
    前記電源装置の前記動作状態と、推測された前記残寿命とを併せて表示部に表示させるステップとを備える、電源装置の動作状態表示法。
  8. 電源装置の動作状態を表示部に表示させる演算処理装置を制御するためのプログラムであって、前記電源装置の前記動作状態は、前記電源装置の周辺温度および前記電源装置の負荷率によって表わされ、前記プログラムは、前記演算処理装置に、
    前記電源装置の内部測定情報に基づき前記電源装置で推測した前記電源装置の周辺温度における、前記電源装置の前記動作状態を求めるステップと、
    前記電源装置の前記動作状態に基づく前記電源装置の残寿命と、前記動作状態を変化させた場合の前記電源装置の前記残寿命とを推測するステップと、
    前記電源装置の前記動作状態と、推測された前記残寿命とを併せて前記表示部に表示させるステップとを実行させる、プログラム。
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