JP7011265B2 - 無線通信システム、無線通信方法および端末局装置 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法および端末局装置 Download PDF

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本発明は、1つの基地局と、移動する複数の中継局と、複数の端末局で構成され、基地局と各端末局が接続可能な1以上の中継局を介してダウンリンク多元接続を行う無線通信システム、無線通信方法および端末局装置に関する。
低軌道衛星(LEO)システムは、静止衛星に比べて低軌道( 800~2000km)の衛星を用いて通信を行うことで、静止軌道(高度約36,000km)の静止衛星(GEO)システムと比較して、通信の特徴が低遅延・低減衰量となる長所がある。また、複数のLEO衛星の信号と複数の受信アンテナを所有する端末によるMIMO(Multi-Input Multi-Output) 伝送により、単一のLEO衛星の場合に比べて通信容量を向上できる。
一方、受信信号はLEO衛星の移動に伴うドップラーシフトの影響を受けるため、複数のLEO衛星を用いたMIMO伝送では、それぞれのLEO衛星のドップラーシフトを個別に推定し、それぞれ衛星固有の制御信号に互いに分離できるような固有の周波数帯域を割り当てる必要がある。そのため、システム帯域幅の減少をもたらし、LEO-MIMOシステムの通信容量の低下を招いていた。
非特許文献1では、低軌道(LEO)衛星システムの周波数利用効率向上を目的として、ドップラーシフト環境下で複数衛星からの動的なMIMO伝送および周波数割り当てを行うダウンリンク制御方式を開示している。ここでは、衛星からのダウンリンク信号の制御信号とデータ信号を異なる周波数に配置し、同サービスエリア内で受信可能な衛星の制御信号を異なる周波数帯域に割り当てるように設定する。端末は、複数の衛星からの制御信号を用いて同期を行い、受信可能な衛星とその数を把握する。さらに制御信号を用いてチャネル推定を行い、受信できる全衛星との推定情報に基づいてMIMO伝送を行うための対象の複数衛星の情報をアップリンクを経由して基地局に通知する。端末から通知を受けた基地局は、当該複数衛星を用いて当該端末にMIMO伝送を行う。基地局は、各端末局の受信可能な衛星数に基づき、固有のMIMO帯域をデータ信号帯域に設定し、それぞれ各衛星に送信を開始する。さらに、基地局は各衛星の制御信号にそれぞれの衛星のデータ信号の周波数、帯域幅、衛星情報を通知する。なお、各衛星経由で送信される制御信号とデータ信号は同じベースバンド信号から生成されたものであり、同期しているものとする。当該端末は通知を受けた情報に従ってデータ信号の受信、等化処理を行ってデータを復調する。制御信号のチャネル推定情報から、MIMO信号の等化のための重み行列を算出し、各衛星の信号を分離し、復調する。
D. Goto, H. Shibayama, F. Yamashita, R. Okema and T. Yamazato,"LEO-MIMO Satellite Systems for High Capacity Transmission",IEEE GLOBECOM 2018, Dec 2018. Tabakovic, Z.,"Doppler effect in non-GSO satellite propagation." In Millennium conference on antennas and propagation-IEEE AP-2000. ,2000.
非特許文献1の方式は、各衛星の異なるドップラーシフトに伴う周波数非同期の信号受信によって信号の誤検出が生じるのを防ぐため、同サービスエリア内で受信可能な衛星の制御信号を異なる周波数帯域に割り当てるように設定している。この場合、衛星数が増加する度に制御信号が増加するため、周波数利用効率が劣化することが懸念される。このため、複数衛星によるMIMO伝送を行った場合でも、制御信号の増加により、伝送容量の向上が期待できない問題が考えられる。衛星数が増加した場合でも、周波数利用効率の劣化なくMIMOのチャネル容量が向上できる方式が望ましい。
本発明は、基地局が端末局の受信可能な中継局数に基づいて空間多重伝送帯域を動的に設定する無線通信システムにおいて、中継局のドップラーシフト環境下で、複数の中継局で同一の周波数帯域をシェアし、周波数利用効率を向上させることができる無線通信システム、無線通信方法および端末局装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、1台の基地局と、移動する複数の中継局と、サービスエリア内の複数の端末局とを備え、基地局は、複数の中継局の位置に基づき、各中継局が送信する信号をサービスエリアで受信可能な中継局を識別し、該中継局を介して各端末局に対してそれぞれ異なる周波数帯域でデータ信号を周波数多重伝送するとともに、空間多重伝送に対応する端末局に対して特定の周波数帯域と複数の中継局を介してデータ信号を空間多重伝送するダウンリンク多元接続手段を備え、基地局から複数の中継局を介して各端末局に対してダウンリンク多元接続を行う無線通信システムにおいて、基地局のダウンリンク多元接続手段は、サービスエリアで受信可能な複数の中継局から同一の周波数帯域で中継局IDを含む下り制御信号を送信する手段を含み、端末局は、同一の周波数帯域に重畳した下り制御信号を受信し、その受信波形情報と事前に取得した送信信号情報および周辺情報を入力して機械学習した結果に基づいて下り制御信号の周波数誤差を検出し、その周波数誤差に基づいて下り制御信号の周波数同期をとり、さらに周波数同期をとった下り制御信号から中継局と端末局との間のチャネル情報を推定し、該チャネル情報に基づいて受信可能な1以上の中継局を選択して基地局に通知するダウンリンク多元接続手段を備え、基地局のダウンリンク多元接続手段は、端末局で選択された中継局を介して当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する特定の周波数帯域を割り当て、その情報を下り制御信号により端末局に通知するとともに、当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する手段を含む。
第1の発明の無線通信システムにおいて、端末局宛の下り制御信号とデータ信号は同じベースバンド信号から生成して同期しており、端末局のダウンリンク多元接続手段は、下り制御信号から推定したチャネル情報を用いて空間多重伝送されたデータ信号の分離および復調を行う手段を含む。
第2の発明は、1台の基地局と、移動する複数の中継局と、サービスエリア内の複数の端末局とを備え、基地局は、複数の中継局の位置に基づき、各中継局が送信する信号をサービスエリアで受信可能な中継局を識別し、該中継局を介して各端末局に対してそれぞれ異なる周波数帯域でデータ信号を周波数多重伝送するとともに、空間多重伝送に対応する端末局に対して特定の周波数帯域と複数の中継局を介してデータ信号を空間多重伝送するダウンリンク多元接続手段を備え、基地局から複数の中継局を介して各端末局に対してダウンリンク多元接続を行う無線通信方法において、基地局のダウンリンク多元接続手段は、サービスエリアで受信可能な複数の中継局から同一の周波数帯域で中継局IDを含む下り制御信号を送信する処理を行い、端末局のダウンリンク多元接続手段は、同一の周波数帯域に重畳した下り制御信号を受信し、その受信波形情報と事前に取得した送信信号情報および周辺情報を入力して機械学習した結果に基づいて下り制御信号の周波数誤差を検出し、その周波数誤差に基づいて下り制御信号の周波数同期をとり、さらに周波数同期をとった下り制御信号から中継局と端末局との間のチャネル情報を推定し、該チャネル情報に基づいて受信可能な1以上の中継局を選択して基地局に通知する処理を行い、基地局のダウンリンク多元接続手段は、端末局で選択された中継局を介して当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する特定の周波数帯域を割り当て、その情報を下り制御信号により端末局に通知するとともに、当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する処理を行う。
第2の発明の無線通信方法において、端末局宛の下り制御信号とデータ信号は同じベースバンド信号から生成して同期しており、端末局のダウンリンク多元接続手段は、下り制御信号から推定したチャネル情報を用いて空間多重伝送されたデータ信号の分離および復調を行う。
第3の発明は、1台の基地局と、移動する複数の中継局と、サービスエリア内の複数の端末局とを備え、基地局は、複数の中継局の位置に基づき、各中継局が送信する信号をサービスエリアで受信可能な中継局を識別し、該中継局を介して各端末局に対してそれぞれ異なる周波数帯域でデータ信号を周波数多重伝送するとともに、空間多重伝送に対応する端末局に対して特定の周波数帯域と複数の中継局を介してデータ信号を空間多重伝送するダウンリンク多元接続手段を備え、基地局から複数の中継局を介して各端末局に対してダウンリンク多元接続を行う無線通信システムの端末局装置において、基地局から複数の中継局を介して同一の周波数帯域に重畳して送信された下り制御信号を受信し、その受信波形情報と事前に取得した送信信号情報および周辺情報を入力して機械学習した結果に基づいて該下り制御信号の周波数誤差を検出する周波数誤差検出手段と、周波数誤差に基づいて下り制御信号の周波数同期をとり、さらに周波数同期をとった下り制御信号から中継局と端末局との間のチャネル情報を推定し、該チャネル情報に基づいて受信可能な1以上の中継局を選択して基地局に通知する中継局選択手段とを備える。
本発明は、移動する複数の中継局を含む無線通信システムにおいて、基地局が端末局の受信可能な中継局数に基づいてMIMO伝送帯域を動的に設定することで、可能な限り複数の中継局で空間多重伝送する周波数帯域をシェアすることが可能となり、周波数利用効率の向上を期待できる。特に、各中継局の制御信号を同一の周波数帯域に設定し、中継局の周波数誤差(ドップラー周波数)を検出して下り制御信号の周波数同期をとってチャネル情報を推定することにより、中継局が増加した場合でも周波数利用効率の劣化を回避することができる。
本発明の無線通信システムの構成例を示す図である。 基地局10の構成例を示す図である。 中継局A,B,Cの構成例を示す図である。 端末局1,2,3の構成例を示す図である。 下り制御信号のフレームフォーマットを示す図である。 上り制御信号のフレームフォーマットを示す図である。 本発明における基地局10および端末局1,2,3の処理手順例を示すフローチャートである。
<システム構成>
図1は、本発明の無線通信システムの構成例を示す。
図1において、本無線通信システムは、1台の基地局10と、移動する複数の中継局A,B,C,…,Xと、サービスエリアの複数(ここでは3台)の端末局1,2,3により構成され、サービスエリアの複数の端末局に対してFDMA方式で多重伝送するとともに、周波数帯域ごとに等化・分離が可能な端末局にのみMIMO(空間多重)伝送を行うダウンリンク多元接続構成である。各端末局は1~複数のアンテナを備え、ここでは簡単のため、端末局1,2,3は、それぞれアンテナを1,2,3本備えており、2本以上のアンテナを有する端末局2,3に対してMIMO伝送が可能になっている。
中継局からのダウンリンクの信号は、制御信号とデータ信号を異なる周波数帯域に配置し、制御信号の周波数帯域は固定かつ端末局で既知であり、データ信号の周波数帯域W1,W2,W3は動的に変更可能とする。ここで、中継局A,B,Cと、制御信号A,B,Cおよびデータ信号A,B,Cのアルファベットは1対1で対応しており、中継局Aは制御信号Aとデータ信号Aを送信することとする。
基地局10は、中継局A~Xの位置情報を把握しており、各中継局の位置に基づいてサービスエリア内で受信可能な中継局を識別する。ここでは、3台の中継局A,B,Cが送信する信号がサービスエリア内で受信可能とする。なお、中継局が所定の軌道を移動する人工衛星の場合には、基地局10はその軌道情報から各中継局の現在位置を把握する。地上を移動する中継局の場合には、基地局10は各中継局がGPS等を利用して取得した位置情報を地上ネットワークを介して入手する。
基地局10は、サービスエリア内で受信可能な中継局A,B,Cから、同一の周波数帯域に割り当てた制御信号A,B,Cを送信する。一方、サービスエリアの端末局1,2,3は、中継局A,B,Cから送信された制御信号A,B,Cのうち受信可能な制御信号を受信して同期処理を行い、それぞれ受信可能な中継局とその数を把握する。さらに、同期をとった制御信号を用いて当該中継局と端末局との間のチャネル情報を推定し、受信可能な中継局とそのチャネル情報に基づいてMIMO伝送を要求する中継局(要求中継局)の情報を任意のアップリンクを介して基地局10に通知する。
基地局10は、各端末局の要求中継局とデータ信号の周波数帯域を割り当て、その情報を制御信号を用いて各端末局に通知するとともに、対応する中継局を介してMIMO伝送を開始する。図1の例では、端末局1宛の信号は、中継局Aから周波数帯域W1で送信される。端末局2宛の信号は、中継局A,Bから周波数帯域W2でMIMO伝送される。端末局3宛の信号は、中継局A,B,Cから周波数帯域W3でMIMO伝送される。中継局A,B,Cは、基本的に基地局10から受信した信号を周波数変換および増幅などを行うことで、端末局1,2,3に受信可能な状態で中継伝送する機能のみを有する。
なお、制御信号とデータ信号は同じベースバンド信号から生成されるため、信号間は同期しているものとする。このため、制御信号を用いた同期によってデータ信号も同期できるものとし、端末局は通知された情報に従ってデータ信号の受信、等化処理を行ってデータを復調する。さらに、制御信号のチャネル情報からMIMO信号の等化のための重み行列を算出し、空間多重された各中継局の信号を分離し、データを復調する。また、中継局が衛星のように見通し環境での通信であり、周波数選択性が小さいチャネル特性を有する場合は、制御信号による同期・チャネル情報をデータ信号の等化に反映できるものとする。このとき、各FDMA信号間のガードバンド(図中G)は、システムで想定される最大ドップラー周波数Δfmaxの2倍の値に設定することで、キャリア間干渉を回避することが可能である。
<基地局10の構成>
図2は、基地局10の構成例を示す。
図2において、基地局10は、中継局位置算出部11、中継局周波数帯域割当部12を備え、各中継局の位置に応じて、下り制御信号の周波数割当を行う。基地局10は、さらに、下り制御信号・データ信号生成部13、上り制御信号受信部14、端末局検出部15、要求中継局検出部16、中継局選択部17を備える。
<中継局A,B,Cの構成>
図3は、中継局A,B,Cの構成例を示す。
図3において、中継局A,B,Cは、信号受信部21、周波数変換・増幅部22、信号送信部23を備える。本無線通信システムの中継局A,B,Cは、基本的に基地局10からの信号を受信し、端末局1,2,3に送信するための周波数変換および信号増幅のみ行う機能を有する。
<端末局1,2,3の構成>
図4は、端末局1,2,3の構成例を示す。
図4において、端末局1,2,3は、下り制御信号受信部31、中継局周波数誤差検出部32、中継局周波数誤差学習部33、下り制御信号同期部34、中継局検出部35、ダウンリンクチャネル推定部36、チャネル相関算出部37、要求中継局選択部38、上り制御信号生成部39、対象端末局検出部40、受信等化行列生成部41、受信信号等化・復調部42を備える。
<下り制御信号、上り制御信号のフレームフォーマット>
図5は、下り制御信号のフレームフォーマットを示す。
図5において、下り制御信号は、同期・推定用既知信号、中継局ID、対象端末局ID、データ信号周波数帯域情報により構成される。ここでは、端末局から受信した上り制御信号に基づき、当該端末局への中継局の選定とデータ信号を送信する周波数帯域を割り当て、下り制御信号およびデータ信号の送信を行う。
図6は、上り制御信号のフレームフォーマットを示す。
図6において、上り制御信号は、同期用既知信号、端末局ID、要求中継局IDで構成される。
<実施例>
図7は、本発明における基地局10および端末局1,2,3の処理手順例を示す。ここでは、図1に示すようにサービスエリア内の端末局1,2,3と通信可能な位置に中継局A,B,Cが存在するものとする。
図1~図4および図7において、基地局10の中継局位置算出部11は、例えば既知の軌道情報から算出された各中継局の位置に基づき、無線通信システムのサービスエリア内で受信可能な中継局A,B,Cを識別する(S1)。基地局10の中継局周波数帯域割当部12は、中継局A,B,Cから送信する下り制御信号A,B,Cを、図1に示すように同一の周波数帯域に割り当てる。基地局10の下り制御信号・データ信号生成部13は、各中継局固有の下り制御信号A,B,Cを生成し、中継局A,B,Cを介して同一の周波数帯域でサービスエリアに送信する(S2)。
当該サービスエリアの端末局1,2,3は、それぞれ下り制御信号受信部31にて中継局A,B,Cから送信された同一の周波数帯域の下り制御信号A,B,Cのうち受信可能な下り制御信号を受信する(S3)。ここで、下り制御信号A,B,Cには、それぞれ異なる周波数誤差(ドップラー周波数)が発生している。
中継局周波数誤差検出部32は、各中継局の下り制御信号が重畳した信号の受信波形情報と、事前に取得した送信信号情報と送信信号以外の情報を入力とし、中継局周波数誤差学習部33で機械学習した結果に基づいて各中継局の下り制御信号の周波数誤差(ドップラー周波数)を検出する(S4)。ここで、送信信号情報とは、例えば、送信信号の中心周波数、QPSKやQAMといったデジタル信号の一次変調方式、シングルキャリア変調はOFDM変調といった二次変調方式である。送信信号以外の情報とは、例えば、端末局の位置情報や方位角情報、速度情報、中継局の位置情報などである。なお、各中継局の下り制御信号が同じ周波数帯域に重畳されていても、中継局が衛星のようなチャネルモデルや通信状況が地上に比べてシンプルな環境では、ある程度受信パターンが制限されてくるため、例えば入力層、隠れ層、出力層で構成される階層型ニューラルネットワークを用いた機械学習によるブラインド推定でも、各中継局の下り制御信号の周波数誤差(ドップラー周波数)を検出することができる。
下り制御信号同期部34は、検出した周波数誤差情報に基づいて、受信した中継局の下り制御信号の周波数同期を行う(S5)。例えば、図1の場合は、端末局1では中継局Aの下り制御信号Aの周波数誤差ΔfA を推定して周波数同期をとり、端末局2では中継局A,Bの下り制御信号A,Bの周波数誤差ΔfA ,ΔfB を推定して周波数同期をとり、端末局3では中継局A,B,Cの下り制御信号A,B,Cの周波数誤差ΔfA ,ΔfB ,ΔfC を推定して周波数同期をとる。
端末局1,2,3の中継局検出部35は、受信および同期処理ができた下り制御信号の中継局IDに基づいて中継局を検出し、ダウンリンクチャネル推定部36で下り制御信号の既知信号を用いて、検出した各中継局と端末局との間のダウンリンクのチャネル情報を推定する(S6)。チャネル相関算出部37は、各中継局のチャネル情報から相関を計算し、要求中継局選択部38にてチャネル相関が低くMIMO伝送を要求する中継局を選択する(S7)。例えば、中継局A,B,Cと端末局3の3アンテナ間のチャネル情報で生成される3×3のチャネル行列をHとすると、行列式 det|H|が大きいほどチャネル相関が低くなり、伝送容量が大きくなる傾向があるため、端末局3でチャネル情報を推定して生成される行列H’の行列式 det|H’|の値に基づいてMIMO伝送の有無を設定してもよい。
また、必ずしも受信可能な中継局の全てを選択する必要はない。例えば、図1の端末局2において中継局A,B,Cから送信された下り制御信号A,B,Cが受信可能であるが、中継局BとCの相関が高くなる場合は、中継局AとB(図1の例)、または中継局AとCの組み合わせを選択してMIMO伝送を要求することも可能である。また、端末局1,2は所有するアンテナ数が中継局数を下回っているため、端末局のアンテナ数以下の中継局の選択は必須となる。
端末局1,2,3の上り制御信号生成部39は、要求する中継局情報を上り制御信号の要求中継局IDに付与して基地局10に通知する(S8)。この時の通知方法は任意の方法でよく、任意の当該中継局を経由しても、別の送信手段を経由してもよい。
基地局10の上り制御信号受信部14は、各端末局1,2,3からの上り制御信号を受信し、端末局検出部15で端末局IDを検出し、要求中継局検出部16で当該端末局がMIMO伝送を要求している要求中継局を検出する(S9)。中継局選択部17は、各端末局1,2,3から収集した要求中継局に基づき、各端末局1,2,3宛のデータ信号を送信する中継局と周波数帯域を割り当てる(S10)。
基地局10の下り制御信号・データ信号生成部13は、中継局選択部17で選択した中継局A,B,Cの周波数帯域で送信する端末局1,2,3宛のデータ信号を生成し、さらに端末局1,2,3宛のデータ信号と周波数帯域の対応を示す下り制御信号を生成し、それぞれ対応する中継局を介して各端末局1,2,3に送信する(S11)。
図1の例では、端末局1宛のデータ信号は、中継局Aから送信するデータ信号Aを周波数帯域W1に割り当てる。端末局2宛のデータ信号は、中継局A,Bから送信するデータ信号A,Bを周波数帯域W2に多重し、MIMO送信する。端末局3宛のデータ信号は、中継局A,B,Cから送信するデータ信号A,B,Cを周波数帯域W3に多重し、MIMO伝送する。
端末局1,2,3の対象端末局検出部40は、下り制御信号A,B,Cから自局向けの下り制御信号を検出し、受信等化行列生成部41でダウンリンクチャネル推定部36が推定したチャネル情報を用いて受信重み行列を生成し、受信信号等化・復調部42でその受信重み行列を用いて自局宛のデータ信号の受信等化を行い、復調する(S12)。
さらに、端末局1,2,3は、ステップS3と同様に、逐次基地局10の下り制御信号をモニタリングし、中継局や端末局の移動などに伴って受信可能な要求中継局を変更する場合は、ステップS6に戻って再度要求を行う(S13)。
なお、サービスエリア内の端末局は、下り制御信号の中心周波数を既知とするが、当該下り制御信号を送信する中継局は、図5に記載の下り制御信号の中継局IDを受信することで把握する。
1,2,3 端末局
10 基地局
A,B,C 中継局
11 中継局位置算出部
12 中継局周波数帯域割当部
13 下り制御信号・データ信号生成部
14 上り制御信号受信部
15 端末局検出部
16 要求中継局検出部
17 中継局選択部
21 信号受信部
22 周波数変換・増幅部
23 信号送信部
31 下り制御信号受信部
32 中継局周波数誤差検出部
33 中継局周波数誤差学習部
34 下り制御信号同期部
35 中継局検出部
36 ダウンリンクチャネル推定部
37 チャネル相関算出部
38 要求中継局選択部
39 上り制御信号生成部
40 対象端末局検出部
41 受信等化行列生成部
42 受信信号等化・復調部

Claims (5)

  1. 1台の基地局と、移動する複数の中継局と、サービスエリア内の複数の端末局とを備え、
    前記基地局は、前記複数の中継局の位置に基づき、各中継局が送信する信号を前記サービスエリアで受信可能な中継局を識別し、該中継局を介して各端末局に対してそれぞれ異なる周波数帯域でデータ信号を周波数多重伝送するとともに、空間多重伝送に対応する端末局に対して特定の周波数帯域と複数の中継局を介してデータ信号を空間多重伝送するダウンリンク多元接続手段を備え、
    基地局から複数の中継局を介して各端末局に対してダウンリンク多元接続を行う無線通信システムにおいて、
    前記基地局のダウンリンク多元接続手段は、前記サービスエリアで受信可能な複数の中継局から同一の周波数帯域で中継局IDを含む下り制御信号を送信する手段を含み、
    前記端末局は、前記同一の周波数帯域に重畳した前記下り制御信号を受信し、その受信波形情報と事前に取得した送信信号情報および周辺情報を入力して機械学習した結果に基づいて前記下り制御信号の周波数誤差を検出し、その周波数誤差に基づいて前記下り制御信号の周波数同期をとり、さらに周波数同期をとった下り制御信号から中継局と端末局との間のチャネル情報を推定し、該チャネル情報に基づいて受信可能な1以上の中継局を選択して前記基地局に通知するダウンリンク多元接続手段を備え、
    前記基地局のダウンリンク多元接続手段は、前記端末局で選択された中継局を介して当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する前記特定の周波数帯域を割り当て、その情報を前記下り制御信号により前記端末局に通知するとともに、当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する手段を含む
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記端末局宛の下り制御信号とデータ信号は同じベースバンド信号から生成して同期しており、
    前記端末局のダウンリンク多元接続手段は、前記下り制御信号から推定したチャネル情報を用いて前記空間多重伝送されたデータ信号の分離および復調を行う手段を含む
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 1台の基地局と、移動する複数の中継局と、サービスエリア内の複数の端末局とを備え、
    前記基地局は、前記複数の中継局の位置に基づき、各中継局が送信する信号を前記サービスエリアで受信可能な中継局を識別し、該中継局を介して各端末局に対してそれぞれ異なる周波数帯域でデータ信号を周波数多重伝送するとともに、空間多重伝送に対応する端末局に対して特定の周波数帯域と複数の中継局を介してデータ信号を空間多重伝送するダウンリンク多元接続手段を備え、
    基地局から複数の中継局を介して各端末局に対してダウンリンク多元接続を行う無線通信方法において、
    前記基地局のダウンリンク多元接続手段は、前記サービスエリアで受信可能な複数の中継局から同一の周波数帯域で中継局IDを含む下り制御信号を送信する処理を行い、
    前記端末局のダウンリンク多元接続手段は、前記同一の周波数帯域に重畳した前記下り制御信号を受信し、その受信波形情報と事前に取得した送信信号情報および周辺情報を入力して機械学習した結果に基づいて前記下り制御信号の周波数誤差を検出し、その周波数誤差に基づいて前記下り制御信号の周波数同期をとり、さらに周波数同期をとった下り制御信号から中継局と端末局との間のチャネル情報を推定し、該チャネル情報に基づいて受信可能な1以上の中継局を選択して前記基地局に通知する処理を行い、
    前記基地局のダウンリンク多元接続手段は、前記端末局で選択された中継局を介して当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する前記特定の周波数帯域を割り当て、その情報を前記下り制御信号により前記端末局に通知するとともに、当該端末局宛のデータ信号を空間多重伝送する処理を行う
    ことを特徴とする無線通信方法。
  4. 請求項3に記載の無線通信方法において、
    前記端末局宛の下り制御信号とデータ信号は同じベースバンド信号から生成して同期しており、
    前記端末局のダウンリンク多元接続手段は、前記下り制御信号から推定したチャネル情報を用いて前記空間多重伝送されたデータ信号の分離および復調を行う
    ことを特徴とする無線通信方法。
  5. 1台の基地局と、移動する複数の中継局と、サービスエリア内の複数の端末局とを備え、
    前記基地局は、前記複数の中継局の位置に基づき、各中継局が送信する信号を前記サービスエリアで受信可能な中継局を識別し、該中継局を介して各端末局に対してそれぞれ異なる周波数帯域でデータ信号を周波数多重伝送するとともに、空間多重伝送に対応する端末局に対して特定の周波数帯域と複数の中継局を介してデータ信号を空間多重伝送するダウンリンク多元接続手段を備え、
    基地局から複数の中継局を介して各端末局に対してダウンリンク多元接続を行う無線通信システムの端末局装置において、
    前記基地局から前記複数の中継局を介して同一の周波数帯域に重畳して送信された下り制御信号を受信し、その受信波形情報と事前に取得した送信信号情報および周辺情報を入力して機械学習した結果に基づいて該下り制御信号の周波数誤差を検出する周波数誤差検出手段と、
    前記周波数誤差に基づいて前記下り制御信号の周波数同期をとり、さらに周波数同期をとった下り制御信号から中継局と端末局との間のチャネル情報を推定し、該チャネル情報に基づいて受信可能な1以上の中継局を選択して前記基地局に通知する中継局選択手段と を備えたことを特徴とする端末局装置。
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