以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の情報処理装置の処理を説明するための図である。
情報処理装置10は、災害時における支援者の意思決定を支援する。支援者は、災害の被災者に対する物資の支援を行う。例えば、支援者は、政府や自治体などの機関でもよいし、民間組織でもよい。災害時に被災者の避難先となる避難所は次の2つに分類される。
1つ目は指定避難所である。指定避難所は、支援を行う機関や組織によって災害時の避難先として予め定められた場所である。指定避難所は、支援者により予め管理されている。指定避難所に対する災害時の支援体制は平時から整備されている。
2つ目は指定外避難所である。指定外避難所は、災害時に被災者の避難先となっている指定避難所以外の場所である。指定外避難所は、災害時の避難者の集散に応じて発生したり消滅したりする。このため、指定外避難所毎に災害時の支援体制を予め整備しておくことは難しい。また、指定外避難所は、上記のように発生したり消滅したりするため、支援者が指定外避難所の存在を適切に把握し、支援の必要性を判断することが難しい。
そこで、情報処理装置10は、指定外避難所に集まった複数の被災者と支援者との間、および、被災者同士のコミュニケーションを支援すると共に、災害時における指定外避難所に対する被災者支援のための意思決定を支援する機能を提供する。
例えば、情報処理装置10は、指定外避難所単位に、複数の被災者と支援者との間、および、被災者同士のコミュニケーションを支援するためのSNS(Social Networking Service)を提供する。具体的には、情報処理装置10は、被災者または支援者の発言内容を示すテキスト情報(メッセージと言う)を、指定外避難所に対応するコミュニティ内で媒介することで、被災者と支援者との間および被災者間のコミュニケーションを支援する。
情報処理装置10は、端末20とネットワーク30を介して接続されている。端末20は、被災者により利用される端末装置である。端末20は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などのスマート端末である。端末20は、GPS(Global Positioning System)による自端末の位置検出機能を備え、メッセージを情報処理装置10に送信する際に、端末20の現在位置の情報(例えば、緯度および経度を示す座標の情報)を情報処理装置10に提供する。情報処理装置10は、ネットワーク30を介して、複数の被災者により利用される複数の端末と接続され得る。
情報処理装置10は、記憶部11および処理部12を有する。記憶部11は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性記憶装置でもよいし、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置でもよい。処理部12は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを含み得る。処理部12はプログラムを実行するプロセッサであってもよい。ここでいう「プロセッサ」には、複数のプロセッサの集合(マルチプロセッサ)も含まれ得る。
記憶部11は、指定外避難所の位置を示す情報を記憶する。例えば、指定外避難所は、端末20による指定外避難所の登録要求を情報処理装置10が受け付けることで、新たに登録される。当該登録要求は、要求元の端末20の要求時における位置情報を含む。記憶部11は、指定外避難所の識別情報と、当該位置情報によって示される位置とを対応付けて記憶する。当該位置情報によって示される位置から所定距離の範囲内の領域を「指定外避難所」と考えることができる。ここで、ある指定外避難所に集まった複数の被災者のグループを、1つのコミュニティと言うことができる。1つのコミュニティは1つの指定外避難所に対応する。このため、指定外避難所の識別情報を、コミュニティID(IDentifier)と言う。記憶部11は、避難所40の位置を示す情報を記憶する。一例では、避難所40は、指定外避難所である。そこで、避難所40を「指定外避難所40」と言う。例えば、記憶部11は、指定外避難所40の位置を示す情報を記憶する。指定外避難所40のコミュニティIDは「A」である。また、記憶部11は、コミュニティID「B」で識別される指定外避難所(図1では図示を省略している)の位置を示す情報も記憶する。
処理部12は、ある端末が指定外避難所40の位置から所定距離内に存在する場合に、当該端末(あるいは当該端末を利用するユーザ)による指定外避難所40に対応するコミュニティへの参加(例えば、メッセージの閲覧や発信など)を許容する。一方、処理部12は、ある端末が指定外避難所40の位置から所定距離内に存在しない場合に、当該端末による指定外避難所40に対応するコミュニティへの参加を制限する。処理部12は、ある端末による指定外避難所40に対応するコミュニティへの参加を一度受け付けた後は、当該端末の存在位置に拘わらず、当該端末による当該コミュニティに関するメッセージの閲覧や発信などを許容してもよい。なお、支援者は、情報処理装置10または支援者用の端末(図1では図示を省略している)を用いて、全てのコミュニティにおけるメッセージの閲覧やメッセージの発信を行える。
処理部12は、指定外避難所のコミュニティにおける端末の通信の頻度に基づく第1の重みと、端末の通信時における位置と指定外避難所の位置との距離に基づく第2の重みとに基づき、指定外避難所の指数を算出する。処理部12は、例えば、所定期間毎に、当該所定期間において収集した情報から各指定外避難所の第1の重みと第2の重みとを求めて、各指定外避難所の指数を更新する。
ここで、指定外避難所の指数は、当該指定外避難所のコミュニティの活発さの度合いを示す指標である。指数が大きいほど、該当の指定外避難所のコミュニティが活発であることを示し、指数が小さいほど、該当の指定外避難所のコミュニティが衰退していることを示す。
例えば、処理部12は、指定外避難所40を含む複数の指定外避難所それぞれのコミュニティにおける端末の通信の頻度を測定し、測定結果により通信頻度情報51を生成する。処理部12は、通信頻度情報51を記憶部11に格納する。通信頻度情報51は、各指定外避難所のコミュニティでの所定期間内(例えば、過去1時間、6時間など)における通信回数を示す。例えば、通信頻度情報51は、コミュニティID「A」に対して通信頻度「5」回を示すレコードを含む。また、例えば、通信頻度情報51は、コミュニティID「B」に対して通信頻度「50」回を示すレコードを含む。ここで、コミュニティにおける通信は、例えば、当該コミュニティに対するメッセージの発信である。処理部12は、通信頻度が大きいほど、該当の指定外避難所に対する第1の重みを大きくする。また、処理部12は、通信頻度が小さいほど、該当の指定外避難所に対する第1の重みを小さくする。
また、処理部12は、端末の通信時における位置をコミュニティID毎に測定し、測定結果により通信位置情報52を生成する。処理部12は、通信位置情報52を記憶部11に格納する。通信位置情報52は、所定期間(例えば、通信の頻度の測定対象の期間)において、各指定外避難所のコミュニティにおける通信が行われた日時と、当該通信時の端末の位置とを示す。例えば、通信位置情報52は、コミュニティID「A」に対して通信の日時「3/3 10:00」および通信時の端末の位置(「緯度,経度」=)「(35,136)」(単位である度を省略して表記している)を示すレコードを含む。また、例えば、通信位置情報52は、コミュニティID「A」に対して通信の日時「3/3 10:05」および通信時の端末の位置「(35,136)」を示すレコードを含む。ここで、コミュニティにおける通信は、例えば、当該コミュニティに対するメッセージの発信である。処理部12は、通信時の端末の位置が、該当のコミュニティに対応する指定外避難所の位置に近いほど、当該指定避難所に対する第2の重みを大きくする。また、処理部12は、通信時の端末の位置が、該当のコミュニティに対応する指定外避難所の位置から遠いほど、当該指定避難所に対する第2の重みを小さくする。図1では、一例として、端末20の位置と指定外避難所40の位置との間の距離を図示している。
例えば、処理部12は、指定外避難所40に対して求めた第1の重みと第2の重みとに基づく所定の演算により、指定外避難所40の指数を求める。所定の演算は、例えば、第1の重みと第2の重みとの線形結合である。より具体的には、第1の重みをW1、第2の重みをW2とする。このとき、処理部12は、V=α×W1+β×B2(α,βは予め定められた正の実数)の演算によって、指定外避難所40の指数Vを求めることが考えられる。
処理部12は、指定外避難所毎の指数の算出結果により指数情報53を生成し、記憶部11に格納する。例えば、指数情報53は、コミュニティID「A」の指数「10」を示すレコードを含む。また、指数情報53は、コミュニティID「B」の指数「150」を示すレコードを含む。
処理部12は、指数が所定値以下となる場合に、当該指数に対応する指定外避難所を支援対象外と判定する。所定値は、記憶部11に予め格納される。一例として、所定値を「50」とする。指数情報53によれば、コミュニティID「A」の指数は「10」であり、所定値「50」以下である。したがって、処理部12は、コミュニティID「A」に対応する指定外避難所40を支援対象外と判定する。処理部12は、指定外避難所40を支援対象外と判定した旨を、情報処理装置10に接続された表示装置(図1では図示を省略している)に表示することで、支援者への通知を行ってもよい。また、処理部12は、指定外避難所40を支援対象外と判定した旨を示すメッセージを、ネットワーク30に接続された支援者用の端末に送信することで、支援者への通知を行ってもよい。
一方、指数情報53によれば、コミュニティID「B」の指数は「150」であり、所定値「50」よりも大きい。したがって、処理部12は、コミュニティID「B」に対応する指定外避難所を支援対象と判定する。
なお、上記説明においては、指数が大きいほど、該当の指定外避難所のコミュニティが活発である、すなわち支援対象とすべきであることを示し、指数が小さいほど、該当の指定外避難所のコミュニティが衰退していること、すなわち支援対象外としてもよいことを示す例で処理を説明した。しかし、指数が小さいほどコミュニティが活発で、大きいほど衰退していることを示すように指数および重みを設けてもよい。その場合には、指数が所定値以上となる場合に支援対象外と判断すればよい。
情報処理装置10によれば、避難所に対応づけられた複数の端末の通信の頻度を示す第1の情報と、端末の通信時における位置と避難所の位置との距離を示す第2の情報とが取得される。第1の情報と第2の情報とに基づいて、避難所を支援対象外とするか否かが判定される。
これにより、災害時の避難所の支援の要否判断が可能となる。ここで、自然災害などの災害は、地域や場所が特定される。避難者は、地理的に近い距離にある場所に集まって、指定外避難所を作ることが多い。迅速な支援を要する避難者は、何らかの事情で、指定外避難所を離れることができない可能性が高く、避難者の位置は大きく変動しないことが多い。
前述のように指定外避難所の指数は、当該指定外避難所のコミュニティの活発さの度合いを示す。特に、コミュニティにおける端末の通信の頻度が高いほど、コミュニティにおける被災者間あるいは被災者と支援者との間のコミュニケーションが活発に行われていると推定される。被災時においてやり取りされるメッセージは、救援物資の要請や環境改善(例えば、屋根がない、下水などの設備が整っていないなどの環境に対する改善)の要請であることが多い。このため、第1の重みが大きい指定外避難所ほど、大勢の被災者が存在しており、物資や環境などに関する被災者への支援の緊急度が高いと推定される。
また、コミュニティにおける通信時の端末の位置が指定外避難所に近いほど、当該指定外避難所が被災者の行動範囲に含まれており、当該指定外避難所における被災者の避難生活などの活動が活発に行われていると推定される。このため、第2の重みが大きい指定外避難所ほど、大勢の被災者が存在しており、物資や環境などに関する被災者への支援の緊急度が高いと推定される。
したがって、情報処理装置10は、第1の重みおよび第2の重みを用いて指定外避難所の指数を算出することで、当該指数に基づいて、各指定外避難所における支援の要否判断を適切に行うことができる。
なお、情報処理装置10は、指定外避難所毎の指数に基づいて、支援対象の指定外避難所に対する支援の優先度を決定してもよい。例えば、情報処理装置10は、指数が大きい指定外避難所ほど支援の優先度を高くし、指定外避難所毎の支援の優先度を表示装置に表示したり、支援者用の端末に送信したりしてもよい。これにより、例えば、情報処理装置10は、支援対象の指定外避難所に対する支援順序の支援者による意思決定を支援することもできる。
また、上記の例では、指定外避難所を例に採って説明したが、情報処理装置10は、指定避難所に対する支援の要否判断についても、指定外避難所に対する支援の要否判断と同様にして行うことができる。すなわち、処理部12は、避難所に対応づけられた複数の端末の通信の頻度を示す第1の情報と、端末の通信時における位置と避難所の位置との距離を示す第2の情報とを取得する。そして、処理部12は、第1の情報と第2の情報とに基づいて、当該避難所を支援対象外とするか否かを判定する。これにより、災害時の避難所の支援の要否判断が可能となる。また、処理部12は、第1の情報と第2の情報とに基づいて、指定避難所および指定外避難所を含む複数の避難所の支援の優先順位を決定することもできる。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態の被災者支援システムの例を示す図である。
第2の実施の形態の被災者支援システムは、携帯端末100、サーバ200および管理端末300を含む。サーバ200は、ネットワーク400に接続されている。携帯端末100は、アクセスポイント150を介してネットワーク400に接続され、サーバ200と通信する。
ネットワーク400は、例えば、インターネットやWAN(Wide Area Network)である。アクセスポイント150は、無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントでもよいし、移動通信ネットワークと接続する基地局でもよい。後者の場合、携帯端末100は、移動通信ネットワークを介して、ネットワーク400に接続する。
携帯端末100は、ユーザ(例えば、被災者や避難者)により利用されるクライアントコンピュータである。携帯端末100は、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスでもよい。携帯端末100は、第1の実施の形態の端末20の一例である。
ユーザは、携帯端末100を用いて、指定外避難所を設営した旨の情報や、指定外避難所に避難している旨の情報など、各種のメッセージをサーバ200に登録する。
サーバ200は、SNSを提供するサーバコンピュータである。例えば、サーバ200は、Webサーバとして機能する。サーバ200は、災害時には、避難所に関する情報を提供するWebサイトや被災地域におけるSNSを提供する。サーバ200は、第1の実施の形態の情報処理装置10の一例である。
管理端末300は、管理者(例えば、災害発生地域における自治体の担当者)により利用されるコンピュータである。管理端末300は、サーバ200にアクセスし、避難所に関する情報やユーザからの要望(例えば、不足物資の支援や設備改善の要望など)を閲覧し、自治体からの情報をサーバ200に登録することでユーザに情報を提供する。
図3は、携帯端末のハードウェア例を示すブロック図である。
携帯端末100は、CPU101、RAM102、フラッシュメモリ103、カメラ104、ディスプレイ105、タッチパネル106、媒体リーダ107、通信IF(Interface)108およびGPS(Global Positioning System)受信機109を有する。各ハードウェアは携帯端末100のバスに接続されている。
CPU101は、プログラムの命令を実行するプロセッサである。CPU101は、フラッシュメモリ103に記憶されたプログラムやデータの少なくとも一部をRAM102にロードし、プログラムを実行する。なお、CPU101は複数のプロセッサコアを含んでもよい。また、携帯端末100は複数のプロセッサを有してもよい。以下で説明する処理は複数のプロセッサまたはプロセッサコアを用いて並列に実行されてもよい。また、複数のプロセッサの集合を「マルチプロセッサ」または単に「プロセッサ」と言うことがある。
RAM102は、CPU101が実行するプログラムやCPU101が演算に用いるデータを一時的に記憶する揮発性の半導体メモリである。なお、携帯端末100は、RAM以外の種類のメモリを備えてもよく、複数個のメモリを備えてもよい。
フラッシュメモリ103は、OS(Operating System)やミドルウェアやアプリケーションソフトウェアなどのソフトウェアのプログラム、および、データを記憶する不揮発性の記憶装置である。携帯端末100は、複数の不揮発性の記憶装置を備えてもよい。
カメラ104は、携帯端末100に搭載された撮像装置である。カメラ104は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を備える。カメラ104は、CPU101からの命令に従って、カメラ104のレンズを向けた先にある光景の静止画や動画のデータを生成する。
ディスプレイ105は、CPU101からの命令に従って、画像を出力する。ディスプレイ105としては、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(OEL:Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを用いることができる。
タッチパネル106は、ユーザによりタッチ操作された位置をCPU101に出力するポインティングデバイスである。タッチパネル106は、ディスプレイ105の表示領域に重ねて設けられる。ユーザは、ディスプレイ105による表示を視覚的に確認しながら、タッチパネル106によるタッチ操作を行える。
媒体リーダ107は、記録媒体151に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体151として、例えば、半導体メモリなどを使用できる。媒体リーダ107は、例えば、記録媒体151から読み取ったプログラムやデータを、RAM102やフラッシュメモリ103などの他の記録媒体にコピーする。読み取られたプログラムは、例えば、CPU101によって実行される。なお、記録媒体151は可搬型記録媒体であってもよく、プログラムやデータの配布に用いられることがある。また、記録媒体151やフラッシュメモリ103を、コンピュータ読み取り可能な記録媒体と言うことがある。
通信IF108は、アクセスポイント150を介してネットワーク400に接続され、ネットワーク400を介してサーバ200と通信を行うインタフェースである。通信インタフェース108は、アクセスポイント150と無線で接続される。
GPS受信機109は、複数のGPS衛星からGPS信号を受信し、受信したGPS信号を用いて携帯端末100の現在位置を算出する。現在位置は、例えば、緯度、経度、高度により表される。
図4は、サーバのハードウェア例を示すブロック図である。
サーバ200は、CPU201、RAM202、HDD203、画像信号処理部204、入力信号処理部205、媒体リーダ206および通信IF207を有する。ここで、CPU201は、第1の実施の形態の処理部12に対応する。RAM202またはHDD203は、第1の実施の形態の記憶部11に対応する。
CPU201は、プログラムの命令を実行するプロセッサである。CPU201は、HDD203に記憶されたプログラムやデータの少なくとも一部をRAM202にロードし、プログラムを実行する。なお、CPU201は複数のプロセッサコアを含んでもよい。また、サーバ200は複数のプロセッサを有してもよい。
RAM202は、CPU201が実行するプログラムやCPU201が演算に用いるデータを一時的に記憶する揮発性の半導体メモリである。なお、サーバ200は、RAM以外の種類のメモリを備えてもよく、複数個のメモリを備えてもよい。
HDD203は、OSやミドルウェアやアプリケーションソフトウェアなどのソフトウェアのプログラム、および、データを記憶する不揮発性の記憶装置である。なお、サーバ200は、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)などの他の種類の記憶装置を備えてもよく、複数の不揮発性の記憶装置を備えてもよい。
画像信号処理部204は、CPU201からの命令に従って、サーバ200に接続されたディスプレイ251に画像を出力する。ディスプレイ251としては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD、プラズマディスプレイ、OELディスプレイなど、任意の種類のディスプレイを用いることができる。
入力信号処理部205は、サーバ200に接続された入力デバイス252から入力信号を取得し、CPU201に出力する。入力デバイス252としては、マウス・タッチパネル・タッチパッド・トラックボールなどのポインティングデバイス、キーボード、リモートコントローラ、ボタンスイッチなどを用いることができる。また、サーバ200に、複数の種類の入力デバイスが接続されていてもよい。
媒体リーダ206は、記録媒体253に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体253として、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)、半導体メモリなどを使用できる。磁気ディスクには、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDが含まれる。光ディスクには、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)が含まれる。
媒体リーダ206は、例えば、記録媒体253から読み取ったプログラムやデータを、RAM202やHDD203などの他の記録媒体にコピーする。読み取られたプログラムは、例えば、CPU201によって実行される。なお、記録媒体253は可搬型記録媒体であってもよく、プログラムやデータの配布に用いられることがある。また、記録媒体253やHDD203を、コンピュータ読み取り可能な記録媒体と言うことがある。
通信IF207は、ネットワーク400に接続され、ネットワーク400を介して携帯端末100および管理端末300を含む他のコンピュータと通信を行うインタフェースである。通信IF207は、例えば、スイッチやルータなどの通信装置とケーブルで接続される。
なお、管理端末300もサーバ200と同様のハードウェアにより実現される。
図5は、被災者支援システムの機能例を示すブロック図である。
携帯端末100は、記憶部110、UI(User Interface)部120および判定部130を有する。記憶部110は、RAM102やフラッシュメモリ103に確保された記憶領域として実現される。UI部120および判定部130は、RAM102に記憶されたプログラムをCPU101が実行することで実現される。
UI部120は、サーバ200により提供されるGUI(Graphical User Interface)を、ディスプレイ105に表示させる。UI部120は、ディスプレイ105に表示されたGUIに対する、タッチパネル106を用いたユーザの操作入力(例えば、項目の選択や画面領域の選択など)を受け付ける。例えば、UI部120は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)又はHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)を用いてサーバ200と通信し、GUIに対応する表示情報を取得する。
また、UI部120は、指定避難所および指定外避難所を含む避難所の存在位置を示す情報をサーバ200からダウンロードし、記憶部110に格納する。更に、UI部120は、携帯端末100の現在位置から参加可能な指定外避難所のコミュニティを判定部130に検索させ、検索結果をディスプレイ105により表示させる(例えば、地図画像上に指定外避難所のアイコンをマッピングする)ことで、ユーザによる指定外避難所のコミュニティへの参加を補助する。
UI部120は、携帯端末100の現在位置を指定して、指定外避難所のコミュニティの作成要求をサーバ200に送信することもある。
判定部130は、携帯端末100の位置情報と指定外避難所の位置情報とに基づいて、ユーザが参加可能な指定外避難所のコミュニティを判定する。判定部130は、携帯端末100の位置が指定外避難所の位置から所定の範囲内であるか否かを判定し、携帯端末100の位置から所定の範囲内の指定外避難所のコミュニティを特定しユーザが参加可能なコミュニティの情報としてUI部120に提供する。更に、判定部130は、参加した指定外避難所のコミュニティについて、メッセージや撮像画像を投稿する機能も備える。判定部130は、指定外避難所のコミュニティに投稿されたメッセージや撮像画像を、UI部120に提供する。
なお、判定部130の機能は、サーバ200に設けられてもよい。サーバ200が判定部130の機能をもつ場合、サーバ200は、UI部120から携帯端末100の現在位置の情報を取得し、ユーザが参加可能な指定外避難所のコミュニティを示す情報をUI部120に送信する。
サーバ200は、記憶部210、UI提供部220、管理部230および取得部240を有する。記憶部210は、RAM202やHDD203に確保された記憶領域として実現される。UI提供部220および管理部230は、RAM202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することで実現される。
記憶部210は、指定外避難所に関する情報を記憶する。また、記憶部210は、ユーザが投稿したメッセージや撮像画像などの情報を記憶する。更に、記憶部210は、指定外避難所管理情報、ユーザ管理情報、発言数管理情報およびメッセージ管理情報を記憶する。
指定外避難所管理情報は、指定外避難所を管理する情報である。ユーザ管理情報は、指定外避難所のコミュニティに参加したユーザを管理する情報である。発言数管理情報は、指定外避難所のコミュニティにおいて発言されたメッセージの数を管理する情報である。メッセージ管理情報は、指定外避難所のコミュニティにおいて発言されたメッセージを管理する情報である。
UI提供部220は、携帯端末100にGUIを提供する。UI提供部220は、管理部230と連携して、ユーザによる避難所のコミュニティへの参加、ユーザに対する災害情報の提供、自治体担当者による避難所情報の検索を支援する。また、UI提供部220は、UI部120,320に対して記憶部210に記憶された情報を提供する。更に、UI提供部220は、自治体担当者向けに、避難所を管理するためのGUIを提供し、自治体担当者による操作に応じて、記憶部210に記憶された情報を更新する。
管理部230は、指定外避難所のコミュニティを管理する。例えば、管理部230は、携帯端末100により指定された位置情報に基づき、指定外避難所のコミュニティを作成し、作成された指定外避難所のコミュニティ内における情報交換を可能にする。
また、管理部230は、指定外避難所のコミュニティに対する支援の必要性を評価する。具体的には、管理部230は、指定外避難所のコミュニティ内の発言に基づいて、コミュニティの活発度合いを示すアクティブ指数を算出する。アクティブ指数が大きいほど、コミュニティの活発度合いが高く、アクティブ指数が小さいほどコミュニティの活発度合いが低いことを示す。管理部230は、アクティブ指数に応じて指定外避難所に対する支援優先度や支援対象外の指定外避難所を決定し、記憶部210に登録する。
ここで、アクティブ指数は、3つのパラメータPa,Pb,Pcの和によって表される。例えば、アクティブ指数Vは、V=Vc+Pa+Pb+Pcである。Vcは、該当の指定外避難所に対して前回計算されたアクティブ指数である。Vcの初期値(指定外避難所が設営された直後の値)は、例えば、100である。Paは発言パラメータであり、ユーザの発言に応じて加算される重みである。Pbは距離パラメータであり、ユーザの発言位置と、当該コミュニティに対応する位置との距離に応じて加算される重みである。ユーザの発言位置がコミュニティに対応する位置に近いほど、パラメータPbを大きくする。Pcは発言頻度パラメータであり、当該コミュニティにおける所定時間内の発言頻度に応じて加算される重みである。コミュニティにおける所定時間内の発言頻度が多いほど、パラメータPcを大きくする。
すなわち、管理部230は、SNSによるユーザ間の会話について、コミュニティの位置に近く、かつ、高頻度であるほど、当該コミュニティに対応する指定外避難所がアクティブに存在している可能性が高いと推定する。一方、管理部230は、SNSによるユーザ間の会話について、コミュニティの位置から遠く、かつ、低頻度であるほど、当該コミュニティに対応する指定外避難所が非アクティブである可能性が高いと推定する。このような推定により、管理部230は、指定外避難所に対する支援優先度を決定する。
取得部240は、アクティブ指数Vの算出に用いられる携帯端末による通信の頻度や、携帯端末100の通信位置の取得を行う。取得部240は、携帯端末100の通信位置と、コミュニティに対応する指定外避難所の位置との間の距離を取得し、管理部230に提供する。
管理端末300は、記憶部310およびUI部320を有する。記憶部310は、RAMやHDDに確保された記憶領域として実現される。UI部320は、RAMに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することで実現される。
UI部320は、サーバ200により提供されるWebサイトのGUIを、管理端末300に接続されたディスプレイに表示させる。UI部320は、指定外避難所のコミュニティに対して投稿されたメッセージや撮像画像の自治体の担当者による閲覧や、自治体の担当者による新たなメッセージの投稿などを行うためのGUIを当該ディスプレイに表示させる。また、UI部320は、指定外避難所の支援優先度や、支援対象外とする指定外避難所などを示すGUIを、当該ディスプレイに表示させる。
図6は、指定外避難所管理情報の例を示す図である。
指定外避難所管理情報211は、指定外避難所を管理する情報である。指定外避難所管理情報211は、記憶部210に格納される。指定外避難所管理情報211は、指定外避難所ID、位置、アクティブ指数および支援優先度の項目を含む。指定外避難所IDの項目には、指定外避難所を識別する識別情報(指定外避難所ID)が登録される。指定外避難所IDは、指定外避難所のコミュニティの識別情報であるともいえる。位置の項目には、指定外避難所の位置情報(例えば、緯度および経度)が登録される。アクティブ指数の項目には、指定外避難所のコミュニティにおける発言に基づいて算出されたアクティブ指数が登録される。支援優先度の項目には、指定外避難所に対する支援の優先度が登録される。支援優先度は、アクティブ指数に基づき登録される。例えば、アクティブ指数が「50未満」である場合、支援優先度の項目には「低」が登録される。また、アクティブ指数が「50以上300未満」である場合、支援優先度の項目には「中」が登録される。また、アクティブ指数が「300以上」である場合、支援優先度の項目には「高」が登録される。また、アクティブ指数が、所定値(以下、削除閾値と記載する。)以下である場合、当該アクティブ指数に対応する指定外避難所は支援対象外の候補となり、支援優先度の項目には「削除候補」が登録される。なお、削除閾値の値は、支援優先度が「低」の場合と同じアクティブ指数の値を設定してもよいし、さらに低いアクティブ指数の値を設定してもよい。このように、指定外避難所管理情報211には、指定外避難所に対する支援の優先順位を決定した情報である支援優先度が登録される。
例えば、指定外避難所管理情報211には、指定外避難所IDが「A」、位置が「(北緯35度,東経139.7度)」、アクティブ指数が「150」、支援優先度が「中」というレコードが登録される。
このレコードは、指定外避難所ID「A」の指定外避難所の位置が「(北緯35度,東経139.7度)」であることを示す。また、当該指定外避難所のアクティブ指数が「150」であり、支援優先度が「中」であることを示す。
図7は、ユーザ管理情報の例を示す図である。
ユーザ管理情報212は、指定外避難所のコミュニティ毎の参加ユーザを管理する情報である。ユーザ管理情報212は、記憶部210に格納される。
ユーザ管理情報212は、ユーザIDおよび指定外避難所IDの項目を含む。ユーザIDの項目には、指定外避難所のコミュニティに参加したユーザの識別情報が登録される。指定外避難所IDの項目には、指定外避難所IDが登録される。なお、ユーザが携帯端末100を用いてコミュニティに参加する操作を行った場合、サーバ200は、ユーザIDおよび指定外避難所IDを携帯端末100から受信し、ユーザ管理情報212に登録する。
例えば、ユーザ管理情報212には、ユーザIDが「a1」、指定外避難所IDが「A」というレコードが登録される。
このレコードは、ユーザID「a1」のユーザが、指定外避難所ID「A」の指定外避難所のコミュニティに参加していることを示す。
図8は、発言数管理情報の例を示す図である。
発言数管理情報231は、指定外避難所のコミュニティにおいて発言されたメッセージの数を管理する情報である。発言数管理情報213は、記憶部210に格納される。
発言数管理情報213は、指定外避難所ID、過去1時間発言数および過去6時間発言数の項目を含む。指定外避難所IDの項目には、指定外避難所IDが登録される。過去1時間発言数の項目には、指定外避難所のコミュニティにおいて過去1時間に発言されたメッセージの数が登録される。過去6時間発言数の項目には、指定外避難所のコミュニティにおいて過去6時間に発言されたメッセージの数が登録される。
例えば、発言数管理情報213には、指定外避難所IDが「A」、過去1時間発言数が「100」、過去6時間発言数が「700」というレコードが登録される。
このレコードは、指定外避難所ID「A」の指定外避難所のコミュニティにおいて、参加者の過去1時間発言数が「100」であり、過去6時間発言数が「700」であることを示す。
図9は、メッセージ管理情報の例を示す図である。
メッセージ管理情報214は、指定外避難所のコミュニティにおいて発言されたメッセージを管理する情報である。メッセージ管理情報214は、記憶部210に格納される。
メッセージ管理情報214は、指定外避難所ID、発言者ID、時刻、位置およびメッセージの項目を含む。指定外避難所IDの項目には、指定外避難所の識別情報が登録される。
発言者IDの項目には、指定外避難所のコミュニティにおいて発言したユーザや自治体担当者の識別情報が登録される。時刻の項目には、メッセージが発言された日時の情報が登録される。位置の項目には、メッセージが発言された際(メッセージ登録電文が送信された際)における携帯端末100または管理端末300の位置情報(例えば、緯度および経度)が登録される。位置の項目には、発言者が被災者であるユーザの場合、メッセージ登録電文に含まれる携帯端末100の位置情報が登録される。また、位置の項目には、発言者が自治体担当者である場合、自治体の位置情報(例えば、市役所、町役場などの位置)が登録される。メッセージの項目には、コミュニティにおいて発言されたメッセージが登録される。ユーザが携帯端末100を用いてコミュニティで発言を行う際に、メッセージ登録電文がサーバ200に送信される。
例えば、メッセージ管理情報214には、指定外避難所IDが「A」、発言者IDが「a5」、時刻が「2018/3/2 10:30:00」、位置が「(北緯35度,東経139.7度)」、メッセージが「水が不足しています。」というレコードが登録される。
このレコードは、指定外避難所ID「A」のコミュニティにおいて、発言者ID「a5」が「2018年3月2日10時30分」に、「(北緯35度,東経139.7度)」の地点で「水が不足しています。」という発言をしたことを示す。
図10は、メッセージ登録電文の例を示す図である。
メッセージ登録電文600は、ユーザが指定外避難所のコミュニティでメッセージを発言する際に、携帯端末100からサーバ200に送信される電文の例である。メッセージ登録電文600は、ユーザによるメッセージのテキストの入力に応じてUI部120により生成され、記憶部110に格納され、サーバ200に送信される。サーバ200は、メッセージ登録電文の内容をメッセージ管理情報214として記憶し、メッセージ登録電文を受信した回数を発言数管理情報213で管理する。
メッセージ登録電文600は、指定外避難所ID、ユーザID、時刻、位置およびメッセージの項目を含む。指定外避難所IDの項目には、指定外避難所の識別情報が登録される。ユーザIDの項目には、指定外避難所のコミュニティにおいて発言したユーザの識別情報が登録される。時刻の項目には、メッセージが発言された日時の情報が登録される。位置の項目には、メッセージ登録電文が送信された際における携帯端末100または管理端末300の位置情報(例えば、緯度および経度)が登録される。位置の項目には、発言者がユーザである場合、ユーザが所持する携帯端末100の位置情報が登録される。携帯端末100は、GPS受信機109の機能を用いて携帯端末100の位置情報を取得し、電文に含めることができる。メッセージの項目には、発言されたメッセージの内容が登録される。
例えば、メッセージ登録電文600には、指定外避難所IDが「A」、ユーザIDが「a1」、時刻が「2018/3/1 10:00:00」、位置が「(北緯35度,東経139.7度)」、メッセージが「…」という情報が登録される。
この情報は、指定外避難所ID「A」のコミュニティにおいて、ユーザID「a1」のユーザが、「2018年3月1日10時」に「(北緯35度,東経139.7度)」の地点においてメッセージ「…」を発言したことを示す。
なお、メッセージ登録電文600の項目は一例であり、通信プロトコルなどに応じて電文の送信元および送信先の識別情報などの情報を付与できる。
図11は、避難所管理画面の例(その1)を示す図である。
避難所管理画面700は、サーバ200により提供される避難所情報提供サービスの画面の例である。避難所管理画面700は、管理端末300において自治体担当者が閲覧する管理者用の画面の例でもある。
避難所管理画面700は、指定外避難所のアイコン(ノード)と自治体のアイコン(ノード)とを線分(エッジ)で繋いだグラフ表示と、選択された指定外避難所の詳細情報の表示とを含む画面である。避難所管理画面700において、指定外避難所のアイコンを楕円形で図示し、自治体のアイコンを矩形で図示する。なお、これらのアイコンの図示は一例に過ぎず、その他の表記であってもよい。自治体担当者が、指定外避難所のコミュニティにおいてメッセージを発言するなどのアクションを行った場合、自治体のアイコンと指定外避難所のアイコンとを繋ぐ線が表示される。また、自治体担当者が、指定外避難所のコミュニティにおいてメッセージを発言するアクションを行っていない場合、自治体のアイコンと指定外避難所のアイコンとを繋ぐ線は表示されない。指定外避難所と自治体とを繋ぐ線の太さは、支援優先度に応じて変更して表示される。例えば、支援優先度が「低」である場合は細い線が表示され、支援優先度が「高」である場合は太い線が表示される。また、支援優先度が「中」である場合、支援優先度が「低」である場合の線と支援優先度が「高」である場合の線との中間の太さの線が表示される。支援優先度が「削除候補(支援対象外)」である場合、指定外避難所と自治体とを繋ぐ線は破線で示される。なお、これらの表示態様は一例に過ぎず、その他の表示であってもよい。
ここでは、指定外避難所A(指定外避難所IDが「A」である指定外避難所)が選択され、指定外避難所Aについての詳細情報が表示されたものとする。
詳細情報には、区分、作成者、住所、参加人数、作成日、最新更新日、アクティブ指数、支援優先度、不足物資、対応の項目が含まれる。区分の項目には、避難所の区分(例えば、指定、指定外)が表示される。作成者の項目には、指定外避難所のコミュニティを作成したユーザのユーザIDが表示される。住所の項目には、指定外避難所が設営された住所が表示される。参加人数の項目には、指定外避難所のコミュニティに参加した参加人数が表示される。作成日の項目には、選択された指定外避難所のコミュニティの作成日が表示される。最新更新日の項目には、コミュニティにおける発言の最新更新日が表示される。アクティブ指数の項目には、選択された指定外避難所に対応するアクティブ指数が表示される。支援優先度の項目には、選択された指定外避難所に対応する支援優先度が表示される。不足物資の項目には、指定外避難所のコミュニティの発言に含まれる不足物資の名称が表示される。対応の項目には、指定外避難所のコミュニティに対する自治体担当者の対応(例えば、支援内容)が表示される。
このように、避難所管理画面700において、自治体のアイコンと指定外避難所のアイコンとを繋ぐ線がコミュニティの発言に基づいて表示されることで、自治体がどの指定外避難所に対してアクセスしているかを示すことができる。これにより、自治体担当者は、指定外避難所が孤立してないか否かを判定し、指定外避難所に対する支援情報を把握することができる。
図12は、避難所管理画面の例(その2)を示す図である。
避難所管理画面710は、サーバ200により提供される避難所情報提供サービスの画面の例である。避難所管理画面710は、管理端末300において自治体担当者が閲覧する管理者用の画面の例でもある。避難所管理画面710は、地図表示欄711、投稿画像表示欄712および避難所一覧表示欄713を含む画面である。
地図表示欄711は、指定外避難所のアイコンと地図とを重ね合わせて指定外避難所の場所を示す表示欄である。地図表示欄711において、指定外避難所のアイコンは家型で表示され、アイコンの右上に参加人数が表示される。また、指定外避難所のアイコンの色は、支援優先度に応じて変化する。例えば、支援優先度が「高」の場合、指定外避難所のアイコンは赤色で表示される。支援優先度が「中」の場合、指定外避難所のアイコンは黄色で表示される。支援優先度が「低」の場合、指定外避難所のアイコンは白色で表示される。支援優先度が「削除候補」の場合、指定外避難所のアイコンは青色で表示される。なお、これらのアイコンの表示態様は一例に過ぎず、その他の表示であってもよい。
投稿画像表示欄712は、地図表示欄711で選択された指定外避難所のコミュニティにおいて投稿された撮像画像を表示する欄である。なお、投稿画像表示欄712において、投稿された撮像画像に限らず撮像画像のサムネイルを表示してもよい。
避難所一覧表示欄713は、指定外避難所が支援優先度に応じて一覧表示される欄である。避難所一覧表示欄713は、支援優先度、指定外避難所ID、作成日、最新更新日、参加人数、不足物資および対応の項目を含む。支援優先度の項目には、選択された指定外避難所に対応する支援優先度が表示される。指定外避難所IDの項目には、指定外避難所の識別情報が登録される。作成日の項目には、選択された指定外避難所のコミュニティの作成日が表示される。最新更新日の項目には、コミュニティにおける発言の最新更新日が表示される。参加人数の項目には、指定外避難所のコミュニティに参加した参加人数が表示される。不足物資の項目には、指定外避難所のコミュニティの発言に含まれる不足物資の名称が表示される。対応の項目には、指定外避難所のコミュニティに対する自治体担当者の対応が表示される。
避難所一覧表示欄713に表示されたレコードに含まれる所定の項目は、地図表示欄711に表示された指定外避難所のアイコンと対応して支援優先度に応じて色を変更して表示される。例えば、避難所一覧表示欄713において、支援優先度「高」のレコードは、支援優先度および指定外避難所IDの項目が赤色で表示される。また、支援優先度「中」のレコードは、支援優先度および指定外避難所IDの項目が黄色で表示される。また、支援優先度「低」のレコードは、支援優先度および指定外避難所IDの項目が白色で表示される。また、支援優先度「削除候補」のレコードは、支援優先度および指定外避難所IDの項目が青色で表示される。このように、避難所一覧表示欄713のレコードは、地図表示欄711のアイコンと対応付けて表示色を設定できるものとする。なお、これらのレコードの表示態様は一例に過ぎず、その他の表示であってもよい。
なお、避難所管理画面710において、地図表示欄711、投稿画像表示欄712および避難所一覧表示欄713を1つの画面で表示する例を示したが、それぞれを異なる画面で表示してもよい。
このように、避難所管理画面710は、指定外避難所の所在地を地図で示し、複数の避難所を支援優先度に応じて一覧で示す。自治体担当者は、避難所管理画面710を確認することにより、多数の指定外避難所が設立された場合であっても優先的に支援すべき指定外避難所を把握することが可能となる。なお、自治体担当者は、削除候補の指定外避難所について、削除することや、他の指定外避難所と統合することもできる。
図13は、地図表示画面の例を示す図である。
地図表示画面800は、サーバ200により提供される避難所の場所を示す地図情報と避難所アプリを実行する携帯端末100の現在地とを表示する画面の例である。サーバ200は、携帯端末100からの要求に応じて、地図情報を携帯端末100に提供する。なお、携帯端末100は、UI部120および判定部130の機能を提供する所定のアプリケーション(以下、避難所アプリと記載する。)をインストールしているものとする。また、管理端末300も、携帯端末100と同様に避難所アプリのインストールおよび実行を行うことができるものとする。なお、地図表示画面800は、携帯端末100または管理端末300において避難所アプリを起動した際の初期画面として表示可能な画面である。
地図表示画面800は、地図表示領域801および避難所情報表示領域802を含む。地図表示領域801は、避難所(指定避難所および指定外避難所)の場所を示す地図を表示するとともに、ユーザ現在地マーク803を表示する。ユーザ現在地マーク803は、携帯端末100の位置を示す記号である。なお、地図表示領域801においては、指定避難所を凸型のアイコンで図示し、指定外避難所を家型のアイコンで図示するが、これらのアイコンは一例に過ぎず、他の表示であってもよい。また、地図表示領域801においては、避難所のアイコンの右上に避難所に登録した避難者の人数を図示する。例えば、「指定避難所Z小学校」のアイコンの右上に「956」という数字が表示されているが、これは「指定避難所Z小学校」において登録された避難者の人数が「956」人であることを示す。なお、地図表示領域801における表示は一例に過ぎず、その他の情報を表示してもよい。
避難所情報表示領域802は、被災者に対して報知する情報が表示される領域である。例えば、避難所情報表示領域802には、携帯端末100の現在地から最寄の避難所の場所が表示される。
操作画面表示ボタン804は、避難所に関する操作を指示する画面である操作画面の表示を指示するボタンである。避難所に関する操作とは、指定外避難所の作成、統合などの操作である。指定外避難所を作成する際、ユーザは、操作画面において指定外避難所作成を選択し、指定外避難所の名称、指定外避難所の作成者名、指定外避難所の設備(水道、トイレ、駐車場など)、権限(一般ユーザ権限である避難者、管理者権限である自治体担当者)を入力する。なお、指定外避難所が密集している場合、言い換えると、所定の範囲内に複数の指定外避難所が存在する場合、自治体担当者は、複数の指定外避難所を一つの指定外避難所にまとめる操作(指定外避難所の統合)を行うことができる。
なお、地図表示画面800において、ユーザが避難所名や避難所のアイコンを押下することで、避難所の情報を提供するウィンドウとともに参加ボタンが表示される。参加ボタンは、避難所のコミュニティに参加する際にユーザが押下するボタンである。なお、避難所アプリの初期設定において、ユーザID、氏名、連絡先などのコミュニティに参加するために必要となる情報(以下、参加情報と記載する。)を入力しておくものとする。ユーザが参加ボタンを押下することで、参加情報を含む登録要求の電文が携帯端末100からサーバ200に送信され、ユーザがコミュニティに参加できる。
避難者は、地図表示画面800を確認することにより、いずれの避難所に避難すべきかを検討することができる。例えば、避難者は、最寄の指定外避難所にいち早く避難することができる。
図14は、メッセージ表示画面の例を示す図である。
メッセージ表示画面810は、サーバ200において提供する避難所情報提供サービスのコミュニティにおいて発言されたメッセージを表示する画面の例である。サーバ200は、メッセージ管理情報214に基づいて、メッセージ表示画面810を避難所情報提供サービスのユーザに提供する。
メッセージ表示画面810は、指定外避難所Aに参加したユーザと自治体担当者とのメッセージを表示した画面である。避難所情報提供サービスのコミュニティにおいて、ユーザ(被災者)と自治体担当者とが相互にメッセージを発言および閲覧することができる。
メッセージ表示画面810は、指定外避難所Aの所在地から所定の範囲内(例えば、半径1km以内)の距離に携帯端末100が存在する場合に、閲覧可能な画面である。サーバ200は、避難所アプリと情報通信を行い携帯端末100の位置を取得し、指定外避難所Aの位置から所定の範囲内に存在する携帯端末100に対して指定外避難所Aのコミュニティの情報を提供する。携帯端末100は、サーバ200から提供された情報をUI部120で表示する。
メッセージ表示画面810は、参加ボタン811を含む。ユーザは、参加ボタン811を押下することにより、避難所情報提供サービスのコミュニティに参加できる。
なお、メッセージ表示画面810は、メッセージを発言するための入力領域なども含むが、説明を省略する。
ところで、自治体からの情報提供の手段として防災アナウンスやWebサイトでの情報開示が存在するが、これらは自治体から被災者に対する一方向性の情報伝達であり、自治体が被災者から個別に情報を取得できる手段ではなかった。また、自治体において、被災者同士が自主的に設営した指定外避難所についての情報を把握する手段が存在しなかった。
メッセージ表示画面810で示すように、自治体担当者は、避難所情報提供サービスのコミュニティに参加し、ユーザ(被災者)と直接会話を行うことが可能となる。自治体担当者は、ユーザとメッセージを交換することで物資や情報の支援が必要なものが何であるか把握できるため、小規模かつ非公式な避難所に避難したユーザに対してきめ細かな支援を行うことが可能となる。また、ユーザは、避難所情報提供サービスのコミュニティにおいてメッセージを閲覧することで、支援が実施されていることを確認でき、孤立することを防ぐことができる。次に、サーバ200による処理手順を説明する。
図15は、災害モード処理例を示すフローチャートである。
サーバ200は、システム管理者(例えば、自治体などの担当者)により、災害モードに設定された場合に、災害モードの処理を開始する。システム管理者は、災害発生時に、通常モードから災害モードへの設定変更の操作を行うことで、サーバ200を災害モードに設定する。サーバ200は、携帯端末100または管理端末300からの電文による要求の受信待ち状態となる。
(S11)管理部230は、電文による要求を携帯端末100または管理端末300から受信する。
(S12)管理部230は、受信した要求が指定外避難所のコミュニティの登録の要求であるか否かを判定する。指定外避難所のコミュニティの登録の要求は、携帯端末100から送信される。管理部230は、要求がコミュニティの登録である場合、ステップS13に処理を進める。管理部230は、要求がコミュニティの登録でない場合、ステップS14に処理を進める。
(S13)管理部230は、受信した要求に基づき、指定外避難所を避難所情報提供サービスに登録する。具体的には、管理部230は、指定外避難所管理情報211に指定外避難所ID、位置、アクティブ指数および支援優先度を登録する。
指定外避難所IDには、登録済みの指定外避難所IDとは異なる識別情報を登録する。位置には、受信した要求に含まれる位置を指定外避難所の位置として登録する。アクティブ指数には、アクティブ指数の初期値(例えば、100)を登録する。
(S14)管理部230は、受信した要求が指定外避難所のコミュニティに対するユーザの参加の要求であるか否かを判定する。指定外避難所のコミュニティに対するユーザの参加の要求は、携帯端末100から送信される。管理部230は、要求がユーザの登録である場合、ステップS15に処理を進める。管理部230は、要求がユーザの登録でない場合、ステップS16に処理を進める。
(S15)管理部230は、受信した要求に基づき、ユーザを避難所情報提供サービスに登録する。具体的には、管理部230は、ユーザ管理情報212に受信した要求に含まれるユーザのユーザIDを登録する。また、管理部230は、受信した要求に含まれる位置から所定の範囲内に存在する指定外避難所の指定外避難所IDと要求に含まれるユーザのユーザIDとを対応付けてユーザ管理情報212に登録する。
(S16)管理部230は、受信した要求が避難所情報提供サービスにおけるメッセージの発言の要求であるか否かを判定する。メッセージの発言の要求は、携帯端末100または管理端末300から送信される。管理部230は、要求がメッセージの発言である場合、ステップS17に処理を進める。管理部230は、要求がメッセージの発言でない場合、ステップS19に処理を進める。
(S17)管理部230は、受信した要求に基づき、メッセージを避難所情報提供サービスに登録する。具体的には、管理部230は、メッセージ管理情報214に受信した要求に含まれるメッセージを登録する。また、管理部230は、受信した要求に基づき、メッセージ管理情報214のその他の項目も登録する。メッセージ管理情報214に登録される位置の情報は、取得部240により取得されてもよい。
(S18)管理部230は、受信した要求に基づき、発言数管理情報213を更新する。具体的には、管理部230は、受信した要求に含まれる指定外避難所IDに対応する発言数を、要求の受信時刻とメッセージ管理情報214に基づいて更新する。なお、発言数管理情報213の更新は、取得部240により行われてもよい。
(S19)管理部230は、受信した要求が避難所情報提供サービスにおける指定外避難所の表示の要求であるか否かを判定する。指定外避難所を表示する要求は、管理端末300から送信される。管理部230は、要求が指定外避難所の表示である場合、ステップS20に処理を進める。管理部230は、要求が指定外避難所の表示でない場合、ステップS23に処理を進める。
(S20)管理部230は、要求の送信元(以下、要求元と記載する。)に応じた指定外避難所の情報を提示する。具体的には、管理部230は、要求元が管理端末300である場合、指定外避難所管理情報211、ユーザ管理情報212およびメッセージ管理情報214に基づき、UI提供部220を介して避難所管理画面700,710を管理端末300に提示する。また、管理部230は、要求元が携帯端末100である場合、メッセージ管理情報214に基づき、UI提供部220を介してメッセージ表示画面810を提示する。
(S21)管理部230は、管理端末300から受信した要求が避難所情報提供サービスにおける避難所の削除の要求であるか否かを判定する。管理部230は、要求が避難所の削除である場合、ステップS22に処理を進める。管理部230は、要求が避難所の削除でない場合、ステップS11に処理を進める。
なお、避難所情報提供サービスにおける避難所を削除する指示は、管理端末300からサーバ200に送信されるものとする。例えば、管理端末300において、避難所一覧表示欄713に含まれるエントリが選択され、選択されたエントリを削除する指示が入力された場合、選択されたエントリに含まれる指定外避難所IDを削除する要求の電文がサーバ200に送信されるものとする。
(S22)管理部230は、削除の要求に含まれる指定外避難所IDに対応するエントリを指定外避難所管理情報211、ユーザ管理情報212、発言数管理情報213およびメッセージ管理情報214から削除し、ステップS11に処理を進める。指定外避難所IDに対応するエントリが削除されることで、当該指定外避難所IDに対応する指定外避難所は支援対象外となる。
(S23)管理部230は、受信した要求が災害モードを解除する要求であるか否かを判定する。災害モードを解除する要求電文は、管理端末300から送信される。管理部230は、要求が災害モードの解除でない場合、ステップS11に処理を進める。管理部230は、要求が災害モードの解除である場合、処理を終了する。
図16は、アクティブ指数算出処理例を示すフローチャートである。
管理部230は、所定時間ごとに(例えば、1時間~数時間程度の周期、あるいは、1日から数日程度の周期で)アクティブ指数算出処理を実行する。
(S31)管理部230は、記憶部210から指定外避難所管理情報211、発言数管理情報213およびメッセージ管理情報214を読み出す。
(S32)管理部230は、発言パラメータPaを算出する。発言パラメータPaは、避難所情報提供サービスにおける指定外避難所の参加者の発言数に基づき、指定外避難所が存続しており支援を必要とするかどうかを判定する指標の1つである。発言パラメータPaの値には、避難所情報提供サービスにおける指定外避難所のコミュニティの参加者(被災者)の発言1回ごとに「1」が加算される。
管理部230は、メッセージ管理情報214に基づき、指定外避難所IDごとに前回のアクティブ指数の算出時から現時点までの発言数をカウントし、指定外避難所ごとに発言パラメータPaの値を算出する。あるいは、取得部240がパラメータPaの値を算出して、管理部230に提供してもよい。
(S33)管理部230は、距離パラメータPbを算出する。距離パラメータPbは、コミュニティの参加者がメッセージを発言した際の位置情報に基づき、指定外避難所に近い場所での発言ほど緊急性が高い発言として判定する指標の1つである。
距離パラメータPbの値には、指定外避難所から「n」km離れた地点から1回発言するごとに「1/n」が加算される。管理部230は、ステップS32でカウントした発言について、メッセージ管理情報214に含まれるメッセージが発言された位置と指定外避難所との距離に基づき、指定外避難所ごとに距離パラメータPbの値を算出する。あるいは、取得部240がパラメータPbの値を算出して、管理部230に提供してもよい。
(S34)管理部230は、発言頻度パラメータPcを算出する。発言頻度パラメータPcは、指定外避難所のコミュニティのうち、被災者による発言頻度の低いコミュニティを支援する必要性が低いものとして判定する指標の1つである。発言頻度パラメータPcは、以下の式(1)で表される。
関数fy(x)は、以下の式(2)で表される。
ここで、Tは、発言数管理情報213の過去1時間発言数、過去6時間発言数、・・・の列に対応し、例えば、T={1,6,12,24,36,48}である。したがって、yは、1,6,12,24,36,48の何れかの値となる。xyは、発言数管理情報213の登録値であり、例えば、指定外避難所ID「A」に対して、x1=100、x6=700、・・・の値となる。また、aは、正の実数で表される定数であり、例えば、10である。また、bは正の実数で表される定数であり、例えば、20である。
例えば、a=10、b=20とする。この場合、x1=0のとき、f1(x)=20である。x6=10のとき、f6(x)=6/100=0.06である。x12=60のとき、f12(x)=12/600=0.02である。
このように、発言頻度パラメータPcは、過去の各時間帯において、発言頻度が少ないほど小さい値となり、発言頻度が多いほど大きい値となる(発言頻度が0の場合を例外としてもよい)。特に、発言頻度が小さくなるほど、発言頻度パラメータPcによるアクティブ指数に対する減点は大きくなる。なお、発言頻度は、ユーザが利用する携帯端末による通信の頻度に相当する。
管理部230は、発言数管理情報213に基づき、指定外避難所ごとに発言頻度パラメータPcの値を算出する。あるいは、取得部240がパラメータPcの値を算出して、管理部230に提供してもよい。
(S35)管理部230は、指定外避難所管理情報211から各指定外避難所に対して前回計算されたアクティブ指数Vcを読み出す。
(S36)管理部230は、指定外避難所毎に、今回のアクティブ指数V=Vc+Pa+Pb+Pcを算出する。
(S37)管理部230は、ステップS36で算出した指定外避難所毎のアクティブ指数Vを指定外避難所管理情報211に登録する。
(S38)管理部230は、新たに登録されたアクティブ指数に基づき、支援優先度を更新し、指定外避難所管理情報211に登録する。
(S39)管理部230は、ステップS37で登録されたアクティブ指数のうち削除閾値以下のアクティブ指数が存在するか否かを判定する。管理部230は、削除閾値以下のアクティブ指数が存在する場合、ステップS40に処理を進める。管理部230は、削除閾値以下のアクティブ指数が存在しない場合、処理を終了する。
(S40)管理部230は、アクティブ指数が削除閾値以下である指定外避難所IDに対応する支援優先度を「削除候補」に設定し、処理を終了する。
こうして、サーバ200は、所定時間ごとにアクティブ指数算出処理を実行することで、所定時間ごとにアクティブ指数および支援優先度を更新できる。
自治体担当者は、避難所管理画面700,710を閲覧することにより、アクティブ指数および支援優先度を確認し、指定外避難所に対する支援の必要性を判断できる。災害発生時の混乱の中、有限のリソースで対応している自治体担当者は、本当に迅速に対応しなければならない指定外避難所の優先度および支援を終了してよいのかを判断する材料にすることができる。
ここで、災害発生時に自治体などが予め準備しておいた避難所に入れず、自宅などにも避難できない避難者は、公園や駐車場などへ、緊急に身を守るために、一時的に避難する。このような場所は、指定外避難所となり、多くの避難者が集まることが多い。そこで、このような指定外避難所に対しても自治体などが支援を行う仕組みを整えることが考えられる。
しかし、指定外避難所は、設営に対して法律やルールがあるわけではなく、災害時のその時々の状況に応じて、避難者の判断で集散を繰り返す特性がある。このため、時間の経過とともに、指定外避難所に避難者が存在することを自治体担当者などが把握することは容易ではない。また、他の手段で、支援要望内容を充足でき、その指定外避難所の存在の必要性がなくなっても、指定外避難所に支援員などが常駐していないため、自治体担当者などが支援の終了を判断することは容易ではない。
特に、災害発生時において、多数の指定外避難所が設営された場合、自治体担当者が全ての指定外避難所について現地調査を行うことは難しく、それぞれの指定外避難所について支援の必要性についての判断が困難であった。
そこで、サーバ200は、避難所情報提供サービスを提供し、コミュニティにおける被災者が発言したメッセージに基づき、それぞれの指定外避難所の支援の必要性についての判断指標を提供する。これにより、自治体担当者が現地調査を行わずに支援の必要性を判断できる。
また、サーバ200により、コミュニティにおける被災者が発言したメッセージに基づき、所定時間ごとに支援の必要性についての判断指標を更新することにより、自治体などの災害支援担当者は、指定外避難所の状況を適切に把握することが可能となる。更に、サーバ200により、各指定外避難所についての支援の優先度を判断する指標を提供することにより、災害時の指定外避難所の支援の要否判断を容易に行えるようになる。
なお、第1の実施の形態の情報処理は、処理部12にプログラムを実行させることで実現できる。更に、第2の実施の形態の情報処理は、CPU201にプログラムを実行させることで実現できる。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体151,253に記録できる。
例えば、プログラムを記録した記録媒体151,253を配布することで、プログラムを流通させることができる。記録媒体151,253を用いてプログラムを他のコンピュータに格納しておき、ネットワーク経由でプログラムを配布してもよい。コンピュータは、例えば、記録媒体151,253に記録されたプログラム又は他のコンピュータから受信したプログラムを、RAM102,202やフラッシュメモリ103などの記憶装置に格納し(インストールし)、当該記憶装置からプログラムを読み込んで実行してもよい。