JP7006859B2 - 空調制御装置、空調システム、空調制御方法、空調制御プログラム - Google Patents

空調制御装置、空調システム、空調制御方法、空調制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、機械学習モデルを用いて空調機の起動時刻を推定する空調制御装置、空調システム、空調制御方法、及び空調制御プログラムに関する。
消費電力を抑えつつ、ユーザーにとって快適な空調を実行するように空調機を制御する技術の例として、例えば、特許文献1に記載の空調制御装置が挙げられる。当該空調制御装置は、室温変化の履歴を示す室温履歴情報を、空調機の動作履歴情報に対応付け、これらの情報に基づいて、空調機が温度を調節しない場合の室温をオフ時予測室温として予測し、当該オフ時予測室温に基づいて、目標時刻において室温を目標温度に到達させるための制御パラメータを決定する。
上記のオフ時予測室温の予測について、より詳細には、特許文献1に記載の空調制御装置は、室温履歴情報と動作履歴情報とに基づいて、空調機が温度を調節しない場合の居室の将来の室温を予測するための機械学習モデルであるオフ時室温予測モデルを作成し、当該オフ時室温予測モデルを用いて、空調機の起動時刻を決定する。
特開2017-67427号公報
しかし、特許文献1に記載の空調制御装置における機械学習モデルの作成は、十分に蓄えられた学習データ、例えば室温履歴情報及び動作履歴情報のデータが存在することを前提としている。そして、十分なデータが蓄えられていない状態で学習を行った機械学習モデルでは、不適切な予測をする可能性があるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、十分なデータが蓄えられていない状態で学習を行った機械学習モデルを用いた場合において、空調機の起動時刻について推定精度を向上した空調制御装置を得ることを目的とする。
密領域と密領域より学習データが少ない疎領域とを含む学習データ群を用いて、空調機の制御に関する情報である空調データから空調機の起動時刻を推定するための学習を行った機械学習モデルに基づいて、空調機の起動時刻を推定する空調制御装置において、空調データを取得する空調データ取得部と、空調データが、疎領域に存在するか判定する判定部と、判定部が、空調データが疎領域に存在すると判定した場合、機械学習モデルに対して、空調データと起動時刻とを関連付ける非学習モデルによる外挿を行い、非学習モデルを用いて空調データから空調機の起動時刻を推定する推定部と、推定部が推定した起動時刻に空調機を起動する制御を行う制御部と、を備えた。
本発明に係る空調制御装置は、判定部が、空調データが疎領域に存在すると判定した場合、密領域と密領域より学習データが少ない疎領域とを含む学習データ群を用いて、空調機の制御に関する情報である空調データから空調機の起動時刻を推定するための学習を行った機械学習モデルに対して、非学習モデルによる外挿を行い、非学習モデルを用いて空調データから空調機の起動時刻を推定する推定部を備えたので、学習データが少ない領域では非学習モデルによる外挿を行い、空調機の起動時刻を推定することにより、推定精度を向上することができる。
実施の形態1に係る空調システム1000の構成を示す構成図である。 実施の形態1に係る空調制御装置100の構成を示す構成図である。 乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。 乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。 乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。 乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。 乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。 推定部16が学習済みの機械学習モデルに対して非学習モデルによる外挿を行い、当該非学習モデルを用いて空調データから空調機の起動時刻を推定する方法の具体例を示す説明図である。 空調制御装置100を実現するコンピュータのハードウェア構成の例を示す構成図である。 空調制御装置100が機械学習モデルの学習を行う動作を示すフローチャートである。 空調制御装置100が空調機ACの起動時刻を推定する動作を示すフローチャートである。 乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空調システム1000の構成を示す構成図である。空調システム1000は、空調制御装置100、複数の室外機OU(OU1,OU2,・・・OUn)及び複数の室内機IU(IU11,IU12,・・・IU1p,IU21,IU22,・・・IU2q,IUn1,IUn2,・・・IUnr)を備える。ここで、n、p、q、及びrは任意の正の整数である。以下では、特定の室外機を指す場合には、OUの後に追加の符号を付し、任意の室外機または全室外機を指す場合にはOUのみで表記することとする。室内機についても同様に、特定の室内機を指す場合には、IUの後に追加の符号を付し、任意の室内機または全室内機を指す場合にはIUのみで表記することとする。符号の付し方については、後述する空調機AC、室外環境センサーOUS、室内環境センサーIUS、受付部IURについても同様である。
各室外機OUには複数の室内機IUが接続されており、例えば室外機OU1には室内機IU1(IU11,IU12,・・・IU1p)が接続される。空調制御装置100と室内機IU及び室外機OUは電磁的方法により接続され、接続される方法は有線か無線かを問わない。また、空調制御装置100は室内機IU及び室外機OUが設置された建築物と同じ建築物に設置される構成でも、遠隔地に備えられ、ネットワーク経由で接続される構成であってもよい。
各室外機OUは、接続された室内機IUとともに室内の空調を行う空調機AC(AC1,AC2,・・・ACn)を構成する。また、各室外機OUは、当該室外機OUが設置された室外の環境を検知し、室外環境情報を取得する室外環境センサーOUS(OUS1,OUS2,・・・OUSn)を備える。各室外環境センサーOUSは、取得した室外環境情報を空調データとして空調制御装置100に出力する。ここで、室外環境情報とは、室外の環境を示すものであり、例えば、各時刻における室外温度や室外湿度等である。
各室内機IUは、当該室内機IUが設置された室内の環境を検知し、室内環境情報を取得する室内環境センサーIUS(IUS11,IUS12,・・・IUS1p,IUS21,IUS22,・・・IUS2q,IUSn1,IUSn2,・・・IUSnr)を備える。また、各室内機IUは、ユーザーから設定情報を受け付ける受付部IUR(IUR11,IUR12,・・・IUR1p,IUR21,IUR22,・・・IUR2q,IURn1,IURn2,・・・IURnr)を備える。各室内機IUは、取得した室内環境情報、受け付けた設定情報、及び空調機ACの運転状態を示す運転情報を、空調データとして室外機OUを介して空調制御装置100に出力する。ここで、室内環境情報とは、室内の環境を示すものであり、例えば、各時刻における室内温度及び室内湿度等である。設定情報は、受付部を介してユーザーにより設定される情報であり、例えば、室内機IUが設置された部屋の環境値を目標値に到達させる目標時刻、目標温度、及び目標湿度等である。ここで、部屋の環境値とは、室内環境情報が示す値であり、目標値とは、設定情報が示す部屋の環境値の目標となる値である。
運転情報は、空調機ACの運転状態を示すものであり、例えば、空調機ACの運転能力、空調機ACが起動状態か停止状態かを示す情報、並びに、空調機ACが冷房モード、暖房モード及び除湿モードを含む運転モードのいずれのモードにあるかを示す情報等である。また、室内機IUだけでなく、室外機OUも運転情報を出力する構成としてもよい。ここで、運転能力とは、空調機ACの空調能力の強さを示すものであり、例えば、室外機OUの圧縮機周波数、冷媒蒸発温度、凝縮温度、及び稼働する室内機IUの台数等である。
また、上記において、室外機OU及び室内機IUが、それぞれ室外環境センサーOUS及び室内環境センサーIUSを備える構成としたが、各種センサーは室外機OU及び室内機IUと独立して設ける構成としても良い。あるいは、室外環境情報については、室外環境センサーOUSからではなく、外部のサーバー等から取得する構成としても良い。
図2は、実施の形態1に係る空調制御装置100の構成を示す構成図である。空調制御装置100は、密領域と密領域より学習データが少ない疎領域とを含む学習データ群を用いて、空調機の制御に関する情報である空調データから空調機の起動時刻を推定するための学習を行った機械学習モデルに基づいて、空調機の起動時刻を推定するものであり、送受信部10、制御部11、記憶部12、空調データ取得部13、機械学習部14、判定部15、及び推定部16を備える。
ここで、学習データが多い領域を密領域、学習データが少ない領域を疎領域と呼ぶこととする。密領域には学習を行うのに十分な量の学習データが存在し、推定部16は当該学習データを用いて学習を行った機械学習モデルから適切な起動時刻を推定することができる。
機械学習モデルの学習方法は周知技術を用いればよく、以下では、具体例として教師あり学習の場合について説明する。他の具体例として、例えば、強化学習を用いても良く、その場合、環境値が目標値に到達するまでに要した何らかの指標値、例えば実際に要した所要時間と推定値との差分や、消費電力量、単位時間あたりの温度変化など、もしくはそれらを複合した式を報酬とし、強化学習を実施するようにすれば良い。
送受信部10は、室内機IU及び室外機OUを含む外部の装置と各種情報の送受信を行うものである。特に、実施の形態1において、送受信部10は、室内機及び室外機から空調データを受信し、室内機及び室外機に対して制御信号を送信する。
ここで、空調データとは、空調機ACの制御に関する情報であり、実施の形態1において、室内機IUから送信される室内環境情報、設定情報、運転情報、及び室外機OUから送信される室外環境情報を含む。判定部15に入力される空調データは、現在時刻の空調データであることが望ましいが、いつ計測された空調データか識別できるものであれば、空調機ACの前回電源OFF時から現在時刻までの過去の空調データであってもよい。また、送受信部10は、環境値が目標値に到達するまでに実際に要した所要時間を室内機IUから取得する。空調データに、当該所要時間を加えたデータを学習データと呼ぶ。推定部16が推定に用いた空調データに上記の所要時間が加えられた学習データは記憶部12に蓄えられ、機械学習部14が行う機械学習モデルの学習に用いられる。
制御部11は、複数の室内機IUと複数の室外機OUを集中管理するものである。制御部11は、室外機OU及び室内機IUから空調データを取得する。制御部11は、複数の室外機OU及び複数の室内機IUから取得した空調データを集約し、集約した空調データを機械学習部14及び判定部15に送信する。また、実施の形態1において、制御部11は、後述する推定部16の推定結果に基づいて空調機ACの制御を行う。より具体的には、制御部11は、推定部16が推定した起動時刻に空調機ACを起動する制御を行う。
記憶部12は、各種情報を記憶するものであり、実施の形態1においては、後述する機械学習部14で学習を行った機械学習モデルや、当該機械学習モデルの学習を行うための学習データ等を記憶する。
空調データ取得部13は、送受信部10を介して空調機ACから空調データを取得するものである。実施の形態1においては、空調データ取得部13は、現在時刻の空調データを取得し、取得した空調データを起動時刻の推定に用いるための空調データとして乖離度算出部151に送信する。また、空調データ取得部13は、推定部16の推定結果に基づき制御部11が空調機ACの制御を行った後、推定部16の推定に用いた空調データに、環境値が目標値に到達するまでに要した所要時間を加え、機械学習部14が機械学習モデルの学習を行うための学習データとして記憶部12に送信する。
機械学習部14は、空調データから空調機の起動時刻を推定するための機械学習モデルの学習を行うものであり、学習データ取得部141と学習部142とを備える。実施の形態1において、機械学習部14が学習を行う機械学習モデルは、室内温度と目標温度との温度差、室内温度と室外温度との温度差、及び空調機の運転能力が入力され、空調機ACを起動させてから目標時刻に部屋の室内温度が目標温度に到達するまでに要する所要時間を出力するものである。
また、学習部142が用いる機械学習モデルは、非線形関数を表現できるものであれば何でもよいが、実施の形態1においては、ニューラルネットワークを用いるものとする。
機械学習モデルへの入力は上記のものに限らず、差をとらずに、室内温度や目標温度及び室外温度を直接入力したり、室内湿度や室外湿度、室外機OUや室内機IUの台数を入力したりするようにしてもよい。また、機械学習モデルの出力も同様に、上記のものに限らず、その他の環境値、例えば、室内湿度等が目標値に到達するまでに要する所要時間を出力するようにしてもよいし、複数の環境値が目標値に到達するまでに要する所要時間を出力するようにしてもよい。
上記の機械学習モデルは、目標時刻や現在時刻も入力に用い、起動時刻を直接出力する構成としてもよい。実施の形態1において、後述する推定部16は、学習済みの機械学習モデルを用いて環境値が目標値に到達するまでの所要時間を取得し、当該所要時間と目標時刻とから空調機ACの起動時刻を推定するものであるが、空調機ACの起動時刻は上述のように所要時間と目標時刻とから算出されるものであるため、目標時刻が設定された状態において、機械学習モデルが起動時刻を直接出力する場合も、機械学習モデルは所要時間を出力し、後処理を行うことにより起動時刻を算出する場合も、推定部16としては、起動時刻を推定することとなる。
学習データ取得部141は、記憶部12から上記機械学習モデルの学習を行うための学習データと、機械学習モデルとを取得するものである。また、学習データ取得部141は、取得した学習データに対して、機械学習モデルの入力に適した形式に変換する前処理を行う。実施の形態1において、機械学習モデルの入力は、室内温度と目標温度との温度差、室内温度と室外温度との温度差、及び空調機の運転能力であるので、学習データ取得部141は、空調データに含まれる室内環境情報が示す室内温度と設定情報が示す目標温度との温度差を算出し、同様に、室内温度と室外環境情報が示す室外温度との温度差を算出する。ここで、空調機の運転能力は運転情報に含まれるものとしたため、上記のような前処理は必要ない。また、以下では、前処理後のデータも学習データと呼ぶこととする。
学習部142は、学習データ取得部141が取得した学習データを用いて、機械学習モデルの学習を行うものである。学習は、誤差逆伝搬法等の既存の学習方法を用いて行えばよい。ここで、機械学習モデルの学習は初期学習だけでなく、再学習も含む。学習部142は、学習後の機械学習モデルを記憶部12に送信し、記憶部12に記憶させる。
判定部15は、空調データ取得部13が取得した空調データが疎領域に存在するか判定するものである。判定部15は、予め設定された基準に基づいて、空調データが疎領域に存在するか判定するものであり、実施の形態1において、乖離度算出部151と、乖離度判定部152とを備える。
また、空調データが疎領域に存在するとは、空調データが学習データに対する外れ値である場合だけでなく、空調データの付近に学習データが存在するものの、その数が少ない場合も含む。
実施の形態1において、記憶部12は、空調機ACから受信した空調データに実際の所要時間を加えたものを学習データとして記憶し、機械学習部14は、記憶部12に追加された学習データを用いて機械学習モデルを更新する。そのため、学習データの疎領域は最初に決められてから変化しない静的なものではなく、学習データの増加に伴い動的に変化するものである。また、実施の形態1において、学習データの追加及び更新は一日毎に行うものとする。ただし、既に学習データが十分にあり、あまり頻繁な更新が必要でないような場合には、数日毎や一週間毎の更新としてもよい。
乖離度算出部151は、学習データに対する空調データの乖離度を算出するものである。ここで、学習データに対する空調データの乖離度とは、空調データと学習データに含まれる空調データの乖離具合を示すものであり、当該学習データを用いて学習した機械学習モデルに当該空調データを入力した場合に適切な推定結果を得ることができるかの指標となる量である。空調データと学習データの乖離具合は、空調データに含まれるパラメータで定義されるパラメータ空間で表される。ここで、空調データに含まれるパラメータとは、空調データが含む各種情報のパラメータであり、例えば、室内環境情報が示す室内温度や室外環境情報が示す室外温度等である。乖離度の具体例としては、パラメータ空間における空調データと学習データとの距離、学習データをデータ数に基づいて複数の領域に分類したときに、空調データがどの領域に存在するかを示す値、及び空調データの周囲にどれだけの学習データが存在するかを示す値等である。ここで、空調データと学習データとの距離とは、空調データと、学習データに含まれる各データとの距離だけでなく、学習データが多く集まる密領域との距離、及び学習データを確率密度関数で近似したときの確率密度関数の最頻値との距離等も含む。
乖離度判定部152は、乖離度算出部151が算出した乖離度に基づいて、空調データが疎領域に存在するか判定するものである。より具体的には、乖離度判定部152は、乖離度が所定の閾値以上か判定し、乖離度が所定の閾値以上である場合、空調データは疎領域に存在すると判定する。
以下で、乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例について説明する。
一つ目の方法は、起動時刻推定用の空調データと、学習データに含まれる空調データに対する最近傍点との距離を乖離度として算出する方法である。この方法について、図3を参照しながら説明する。図3は、乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。
図3において、黒丸で示される点が現在時刻の空調データD31であり、白丸で示される点が学習データである。白丸で示される点は、正確には、学習データを空調データと同じパラメータ空間、すなわち所要時間を取り除いた空間に射影したデータであるが、ここでは、学習データを射影したデータも学習データと呼ぶこととする。
横軸と縦軸はともに、空調データに含まれるパラメータであり、例えば、室内温度や室外温度等である。空調データに含まれるパラメータは、一般にはより高次元であるが、図3においては説明のために2次元で表している。乖離度算出部151は、空調データD31と、各学習データとの距離を算出する。ここで、学習データのうち、空調データD31と最も近い点は、学習データD32であり、乖離度算出部151は、空調データD31と学習データD32との距離L31を乖離度として算出する。
乖離度判定部152は、乖離度算出部151が算出した乖離度、すなわち、空調データD31と学習データD32との距離L31が所定の第一閾値T1以上か判定し、第一閾値T1以上である場合、空調データD31は疎領域に存在すると判定する。ここで、第一閾値T1はゼロ以上の実数である。
二つ目の方法は、学習データの密領域を設定し、空調データと密領域との距離を算出する方法であり、この方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。
乖離度算出部151は、学習データが多数存在する領域である密領域A41を設定する。ここで、密領域A41の設定方法としては、例えば、適当な大きさの矩形領域を取り、その矩形領域の内側に存在する学習データの個数をカウントし、何割の学習データが矩形領域に含まれるか算出する。そして、矩形領域に含まれる学習データが所定の割合未満であれば、矩形領域を広げ、所定の割合以上であれば矩形領域を狭くする処理を繰り返す。この処理において、前回の処理では矩形領域を広げ、今回の処理では矩形領域を狭くすることになった場合、前回の処理後の矩形領域を密領域A41として設定すればよい。前回の処理で矩形領域を狭くし、今回の処理で矩形領域を広げた場合も同様である。
あるいは、空調データが外れ値かどうかを判定したい場合には、学習データに含まれる各データのパラメータの最大値及び最小値を検出し、当該最大値及び最小値により形成される領域を密領域A41として設定するようにしてもよい。図4においては、後者の方法を採用し、パラメータ1の最大値は学習データD42、パラメータ1の最小値は学習データD43、パラメータ2の最大値は学習データD44、パラメータ2の最小値は学習データD45により設定される。図4において、乖離度算出部151は、空調データD41と密領域A41との距離L41を乖離度として算出する。
乖離度判定部152は、乖離度算出部151が算出した乖離度、すなわち、空調データD41と密領域A41との距離L41が所定の第二閾値T2以上か判定し、第二閾値T2以上である場合、空調データD41は疎領域に存在すると判定する。第二閾値T2はゼロ以上の実数である。
三つ目の方法は、学習データを確率密度関数により近似し、当該確率密度関数に基づいて、乖離度を算出するものである。この方法について、図5を参照しながら説明する。図5は、乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。
乖離度算出部151は、図5で示すように、学習データの出現頻度を正規分布DF51で近似し、正規分布DF51の最頻値からの距離を乖離度として算出する。ここで、正規分布DF51の最頻値をμとする。
乖離度判定部152は、乖離度算出部151が算出した乖離度が所定の第三閾値T3以上か判定し、第三閾値T3以上である場合、空調データD51は疎領域に存在すると判定する。第三閾値T3はゼロ以上の実数であり、図5においては、σで示されている。
また、図5においては、パラメータが一次元の場合について示したが、パラメータが二次元以上の場合も同様である。
また、単に最頻値からの距離を乖離度として算出するのではなく、確率密度関数に基づき、パラメータ空間をいくつかの領域に分類し、どの領域に存在するかを乖離度として算出するようにしてもよい。この方法について、図6を参照しながら説明する。
まず、乖離度算出部151は、学習データを確率密度関数で近似する。ここでも、確率密度関数は正規分布を採用する。そして、当該確率密度関数に基づき、例えば、50%領域A61、75%領域A62、95%領域A63、95%領域外A64を設定する。ここで、50%A61領域とは、その領域の内部に学習データの50%が存在する領域であり、75%領域A62、95%領域A63についても同様である。そして95%領域外A64は、95%領域A63の外側の領域であり、この領域を疎領域として設定する。乖離度算出部151は、空調データの位置に基づき、例えば、空調データが50%領域A61に存在するときは50、75%領域A62に存在するときは75、95%領域A63に存在するときは95、95%領域外に存在する場合には100を乖離度として算出する。そして、96以上100未満の値を所定の閾値として設定することにより、乖離度判定部152は空調データが疎領域に存在するか判定することができる。
四つ目の方法は、空調データの周囲にどれだけの学習データが存在するかを示す値を乖離度として算出する方法である。この方法について図7を参照しながら説明する。図7は、乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。
乖離度算出部151は、空調データD71の周囲に領域A71を設定する。図7において、領域A71は空調データD71を中心とした半径R71以下の領域として設定された円盤である。ここで、半径R71の値は、空調制御装置100の設計者、あるいは空調機ACのユーザーにより予め設定されているものとする。乖離度算出部151は、まず、この領域A71の内部に存在する学習データの数をカウントし、学習データの数、あるいは領域A71の内部に存在する学習データ数の割合を算出する。上記により算出された値は、その値が小さいほど疎領域に存在する可能性が高くなるようになっているため、その値に負号を付けるか、逆数を取ったものを乖離度として算出する。この操作を行うことにより、四つ目の方法においても、乖離度として算出された値は、その値が大きいほど疎領域に存在する可能性が高くなるものとして扱うことができる。乖離度判定部152は、乖離度算出部151が算出した乖離度が所定の第四閾値T4以上か判定し、第四閾値T4以上である場合、空調データD71は疎領域に存在すると判定する。例えば、図7においては、空調データD71の周囲に設定された領域A71には学習データが存在しないため、空調データD71は疎領域に存在すると判定され、空調データD72の周囲に設定された領域A72には学習データが多数存在するため、空調データD72は疎領域に存在しない、あるいは密領域に存在すると判定される。ここで領域A72は、空調データD72を中心とした半径R71以下の領域として設定された円盤である。
上記の四つの方法において、空調データのパラメータ空間上の位置に応じて乖離度を算出する構成としたが、空調データのパラメータ空間上の位置座標、すなわちパラメータそのものを直接乖離度として用いる構成としてもよい。この場合において、乖離度判定部152は、予め疎領域を設定しておき、空調データの各パラメータが疎領域の範囲内に含まれるか否かを判定することにより、空調データが疎領域に存在するかを判定することができる。例えば、密領域が矩形領域で設定され、疎領域が当該密領域の外側の領域として設定されている場合には、各パラメータが所定の閾値以上かをそれぞれ独立に判定すればよい。また、乖離度判定部152が設定する疎領域は、最初に設定してから固定する必要はなく、学習データの増加に伴い動的に設定するようにしてもよい。
また、上記の方法において用いる位置座標は、空調データに含まれるパラメータそのものである必要はなく、適当な座標変換を行った後の座標成分を用いるようにしてもよい。
推定部16は、機械学習部14が学習を行った学習済みの機械学習モデルを用いて、空調データ取得部13が取得した空調データから空調機の起動時刻を推定するものである。実施の形態1において、機械学習モデルは、環境値が目標値に到達するまでに要する所要時間を出力するものであるので、推定部16は、目標時刻から所要時間前の時刻を算出することにより、空調機ACの起動時刻を推定する。
また、推定部16は、判定部15が、空調データが疎領域に存在すると判定した場合、学習データを用いて空調データから空調機の起動時刻を推定するための学習を行った機械学習モデルに対して、非学習モデルによる外挿を行い、非学習モデルを用いて空調データから空調機の起動時刻を推定する。
ここで、非学習モデルによる外挿とは密領域が一つの区間で表されるときに、その区間の外側の領域において、空調データと起動時刻との関係を非学習モデルで表現するだけでなく、密領域が複数の区間として離散的に存在する場合に、その複数の区間の間の領域において、空調データと起動時刻との関係を非学習モデルで表現することも含む。
また、実施の形態1において、推定部16は、非学習モデルとして線形モデルを用いて機械学習モデルに対する外挿を行う。ここでは、線形モデルを用いて外挿を行うものとしたが、ある領域において、経験則的に、または一般的に知られている関係式から空調データと所要時間との関係がどのようなものとなるのか既知の場合には、線形モデル以外のモデルを用いて外挿を行うようにしてもよい。
推定部16は、学習データ取得部141と同様に、取得した空調データに対して、機械学習モデルの入力に適した形式に変換する前処理を行う。実施の形態1において、機械学習モデルの入力は、室内温度と目標温度との温度差、室内温度と室外温度との温度差、及び空調機の運転能力であるので、推定部16は、空調データに含まれる室内環境情報が示す室内温度と設定情報が示す目標温度との温度差、及び室内温度と室外環境情報が示す室外温度との温度差を算出する。ここで、空調機の運転能力は運転情報に含まれるものとしたため、上記のような前処理は必要ない。また、学習データと同様に、前処理後の空調データも空調データと呼ぶこととする。
推定部16が、機械学習モデルに対して非学習モデルによる外挿を行う方法の具体例について図8を参照しながら説明する。図8は、推定部16が学習済みの機械学習モデルに対して非学習モデルによる外挿を行い、当該非学習モデルを用いて空調データから空調機の起動時刻を推定する方法の具体例を示す説明図である。
図8に実線で示されるのが機械学習モデルM81であり、非線形関数で表される。図8において、横軸は室内温度と目標温度との温度差、縦軸は室内温度が目標温度に到達するまでの所要時間であるが、一般には、横軸は機械学習モデルM81の入力パラメータ、縦軸は機械学習モデルM81の推定値である。また、図8は説明のために二次元で示しているが、入力パラメータ及び出力パラメータは、一般にはより高次元である。例えば、実施の形態1においては、機械学習モデルへの入力は、室内温度と目標温度との温度差、室内温度と室外温度との温度差、空調機ACの運転能力の3つであるので、入力パラメータは三次元であり、出力は室内温度が目標温度に到達するまでの所要時間であるので、出力パラメータは一次元である。
ここで、入力された空調データに推定値を加えたデータを推定データと呼ぶこととする。図8において、横軸上に黒四角で示されているのが空調データであり、実線の白丸が学習データ、点線の白丸が機械学習モデルM81を用いて得られた推定値を含む推定データ、黒丸が入力された空調データから非学習モデルM82を用いて得られた推定値を含む推定データである。
また、図8において、室内温度と目標温度との温度差がP82以上の領域が密領域、P82未満の領域が疎領域として設定されている。
判定部15で空調データが密領域に存在すると判定された場合は、単に当該空調データのパラメータ値に対応する推定値を機械学習モデルM81から算出するだけである。以下では、判定部15で空調データが疎領域に存在すると判定された場合について説明する。
まず、推定部16は、密領域に存在する空調データを2点選択する。ここで、密領域に存在する空調データを選択するとは、密領域と設定されているパラメータ空間の領域において、適当なパラメータを選択することを意味し、記憶部12に記憶された学習データに含まれる空調データを2点選択するだけでなく、密領域において適当なパラメータを選択し、当該パラメータを有する空調データを擬似的に生成することを含む。また、ここでのパラメータ空間は、機械学習モデルの入力パラメータに対応するものであり、判定部15における空調データのパラメータ空間とは一般には異なるが、機械学習モデルの入力パラメータは空調データのパラメータから生成されるものであり、機械学習モデルのパラメータ空間の場合においても、疎領域及び密領域の設定は空調データのときと同様に行えばよい。
ここで、選択される2点は任意であるが、疎領域の境界付近に存在することが望ましい。図8においては、一点は密領域と疎領域の境界に存在する点(空調データD82)を選択している。もう一点は、空調データD82の近くで選択することが望ましく、図8においては、空調データD82が示す温度差P82より所定の値PD81だけ大きい値P83を示す空調データD83を選択している。
次に、推定部16は、選択した2点の空調データに対応する推定データを機械学習モデルM81を用いて生成する。図8において、機械学習モデルM81を用いると、空調データD82からは推定値EV82が得られ、推定データE82が生成される。また、空調データD83からは推定値EV83が得られ、推定データE83が生成される。
そして、推定部16は生成された推定データE82と推定データE83を通る直線を非学習モデルM82として生成する。図8において、非学習モデルM82は一点鎖線で示される。
最後に、推定部16は、入力された推定対象である空調データD81の推定値EV1を推定する。ここで、空調データD81に推定値EV1を追加した推定データE1を記憶部12に記憶するようにしてもよい。
また、上記において、推定部16は推定データを生成したが、機械学習モデルあるいは非学習モデルから空調データに対応する推定値を算出する動作のみ行い、推定データは生成しない構成であってもよい。
図8において、非学習モデルM82は直線で示されているが、一般には非学習モデルは超平面である。上記においては、非学習モデルM82を生成するために、空調データを2点選択したが、より高次元な場合には、より多く、具体的には超平面の次元より1だけ多く、空調データを選択する必要がある。
また、上記においては、機械学習モデルM81上の2点を用いて、非学習モデルM82を生成したが、非学習モデルの生成方法はこれに限らず、例えば、密領域において、疎領域との境界付近に存在する学習データを複数個選択し、これらの学習データから回帰分析により得られる超平面を非学習モデルとしてもよい。
非学習モデルによる外挿を行った場合と、外挿を行わなかった場合の違いについて説明する。例えば、図8に示すように、疎領域においては、パラメータの増加に従い、単調増加すべき状況であっても、学習データが少ないと適切に学習を行うことができず、減少後増加するような機械学習モデルが生成されてしまう可能性がある。このような場合において、非学習モデルによる外挿を行わない場合、空調データD81から得られる推定値は推定値EV2(得られる推定データは推定データE2)となり、本来予想される推定値より大きな値を推定してしまう。しかしながら、実施の形態1に係る空調制御装置100では、密領域の機械学習モデル、すなわち密領域の学習データに基づき疎領域に非学習モデルを生成し、密領域の機械学習モデルと接続することにより、非学習モデルを外挿するので、より適切な値、図8においては、推定値EV1であるが、外挿を行わない場合よりも小さな値を推定することができる。
次に、実施の形態1における空調制御装置100のハードウェア構成について説明する。空調制御装置100の各機能は、コンピュータにより実現される。図9は、空調制御装置100を実現するコンピュータのハードウェア構成の例を示す構成図である。
図9に示したハードウェアには、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置10000と、ROM(Read Only Memory)やハードディスク等の記憶装置10001が備えられる。
図2に示す、送受信部10、制御部11、空調データ取得部13、機械学習部14、判定部15、及び推定部16は、記憶装置10001に記憶されたプログラムが処理装置10000で実行されることにより実現され、記憶部12は記憶装置10001により実現される。ここで、上記の構成は、単数の処理装置10000及び記憶装置10001により実現する構成に限らず、複数の処理装置10000及び記憶装置10001により実現する構成であってもよい。
また、空調制御装置100の各機能を実現する方法は、上記したハードウェアとプログラムの組み合わせに限らず、処理装置にプログラムをインプリメントしたLSI(Large Scale Integrated Circuit)のような、ハードウェア単体で実現するようにしてもよいし、一部の機能を専用のハードウェアで実現し、一部を処理装置とプログラムの組み合わせで実現するようにしてもよい。
以上のように、空調制御装置100は構成される。
次に、空調制御装置100の動作について学習動作と推定動作に分けて説明する。ここで、空調制御装置100の動作が空調制御方法であり、学習動作に対応する空調制御方法を学習方法、推定動作に対応する方法を推定方法と呼ぶこととする。また、空調制御方法をコンピュータに実行させるプログラムが空調制御プログラムである。
まず、空調制御装置100の学習動作について、図10を参照しながら説明する。図10は、空調制御装置100が機械学習モデルの学習を行う動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、学習データ取得部141は、記憶部12から学習データ及び機械学習モデルを取得する。学習データ取得部141は、取得した学習データと機械学習モデルとを学習部142に送信する。ここで、初期学習の場合は、全ての学習データを取得し、再学習の場合には、追加された学習データのみを取得すればよい。
また、学習データ取得部141は、取得した学習データに対して、機械学習モデルの入力に適した形式に変換する前処理を行う。実施の形態1において、機械学習モデルの入力は、室内温度と目標温度との温度差、室内温度と室外温度との温度差、及び空調機の運転能力であるので、学習データ取得部141は、空調データに含まれる室内環境情報が示す室内温度と設定情報が示す目標温度との温度差を算出し、同様に、室内温度と室外環境情報が示す室外温度との温度差を算出する。
次に、ステップS2において、学習部142は、受信した学習データを用いて機械学習モデルの学習を行う。実施の形態1においては、機械学習モデルはニューラルネットワークであり、学習は誤差逆伝搬法等の既存の学習方法を用いて行うことができる。
最後に、ステップS3において、学習部142は、学習済みの機械学習モデルを記憶部12に保存する。
以上のステップを行い、空調制御装置100は学習動作を終了する。
次に、空調制御装置100の推定動作について、図10を参照しながら説明する。
図10は、空調制御装置100が空調機ACの起動時刻を推定する動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS101の空調データ取得工程において、空調データ取得部13は送受信部10を介して空調機ACから空調データを取得する。より具体的には、空調データ取得部13は、室外機OUから室外環境を取得し、室内機IUから室内環境情報、設定情報及び運転情報を取得する。
次に、ステップS102の判定工程において、判定部15は、ステップS101で取得した空調データが疎領域に存在するか判定する。
より具体的には、まず、乖離度算出部151が、当該空調データの乖離度を算出する。ここでは、上記の一つ目の方法において、空調データと学習データとの距離を乖離度として算出したものとする。
そして、乖離度判定部152が、当該乖離度が所定の閾値以上か判定し、閾値以上であると判定した場合、当該空調データは疎領域に存在すると判定する。
ステップS102の判定工程において、空調データが疎領域に存在すると判定された場合には、空調制御装置100の動作はステップS103に進み、空調データが疎領域に存在しないと判定された場合には、空調制御装置100の動作はステップS104に進む。
以下のステップS103とステップS104とを合わせて推定工程と呼ぶこととする。
ステップS103において、推定部16は、空調機の起動時刻の推定を行う。ステップS103は、空調データが疎領域に存在すると判定された場合なので、機械学習モデルに対して非学習モデルで外挿を行い、当該外挿モデルを用いて起動時刻を推定する。
ステップS104においても、推定部16は、空調機の起動時刻の推定を行うが、ステップS104は、空調データが疎領域に存在しないと判定された場合なので、非学習モデルによる外挿は行わず、機械学習モデルを直接用いて起動時刻を推定する。
次に、ステップS105の制御工程において、制御部11は、推定部16が推定した起動時刻に空調機ACが起動するように制御信号を送信する。制御信号は送受信部を介して、空調機ACに送信され、空調機ACは当該制御信号を受信すると、当該起動時刻において起動するように設定される。
最後に、ステップS105の学習データ保存工程において、送受信部10は、室内機IUから実際に室内温度が目標温度に到達するまでにかかった所要時間を取得し、当該所要時間をステップS101で取得した空調データと合わせて学習データとして記憶部12に保存する。
以上のような空調制御装置100の推定動作により、入力された空調データが学習データから乖離した値であっても、学習済みの機械学習モデルに非学習モデルを外挿することにより、外挿を行わずに機械学習モデルをそのまま用いるよりも、より適切に起動時刻を推定することができる。
すなわち、実施の形態1に係る空調制御装置100は、学習データが少ない領域では非学習モデルによる外挿を行い、空調機の起動時刻を推定することにより、不適切な推定をする可能性を低減することができる。
実施の形態1における空調制御装置100の変形例について、以下で説明する。
上記において、制御部11は、空調制御装置100が備える他の構成と同一のハードウェアにより実現される構成としたが、他の構成と別のハードウェア(処理装置及び記憶装置)により実現される構成としてもよい。ここで、制御部11を別のハードウェアで実現する構成において、制御部11は、同一のハードウェアで実現されるときと同様、複数の室内機IU及び室外機OUを集中管理する構成でも、個々の室内機IU及び室外機OUにそれぞれ備えられ、それぞれに備えられた制御部11が室内機IU及び室外機OUを制御する構成としてもよい。
また、制御部11だけでなく、空調制御装置100は、図1に示すように、室内機IU及び室外機OUの外部に備える構成だけでなく、室内機IU及び室外機OUの内部に備える構成であっても良い。
上記において、空調制御装置100は、複数の室外機OUに接続され、室外機OUを介して室内機IUと接続される構成としたが、空調制御装置100と室内機IU及び室外機OUとがそれぞれ直接接続される構成や、空調制御装置100と室内機IUが接続され、室内機IUを介して空調制御装置100と室外機OUが接続される構成であってもよい。また、複数の室外機OU及び複数の室内機IUを備える構成としたが、室外機OU及び室内機IUは単数であっても良い。
推定部16及び学習データ取得部141で空調データを機械学習モデルの入力に適した形に変換する前処理を行う構成としたが、推定部16ではなく判定部15で上記の前処理を行う構成としても良い。
あるいは、推定部16及び学習データ取得部141で前処理を行うのではなく、空調データ取得部13が前処理を行い、推定に用いる空調データだけでなく、学習データについても前処理を行ったデータを記憶部12に保存する構成としてもよい。
これらの場合において、判定部15における空調データが疎領域に存在するかの判定は、前処理後の空調データで行うようにしてもよい。すなわち、判定部15は空調データに含まれるパラメータではなく、機械学習モデルの入力パラメータにより張られるパラメータ空間において、空調データが疎領域に存在するか判定するようにしてもよい。
実施の形態1において、空調制御装置100の機械学習モデルの学習に用いる学習データ群は、密領域と疎領域を含むことを前提としており、学習初期の段階において、学習データ群全体のデータ数が十分な量存在せず、密領域と疎領域を明確に区別できないようなときには、十分に効果を発揮できない場合が考えられる。そのため、判定部15は、空調データの乖離度を算出する前に、学習データ群に含まれる学習データの数をカウントし、学習データの数が所定の第五閾値以上の場合に、空調データが疎領域に存在するか判定を行い、推定部16は、非学習モデルの外挿を行うようにしてもよい。このようにすることで、学習データ群全体のデータ数が少ないときには、学習データを蓄積することに専念し、学習データが十分蓄積できた時点から、非学習モデルによる外挿を行うようにすることができる。
判定部15は、空調データが疎領域に存在するかを判定したが、疎領域に存在するかだけでなく、どのパラメータが学習データから乖離した値、すなわち異常な値を示しているかを判定するようにしてもよい。例えば、空調データと学習データの各パラメータを比較したり、空調データと予め設定された疎領域のパラメータを比較したりすることにより実現できる。
例えば、図3においては、空調データD31のパラメータ1は、学習データD33のパラメータ1以下であり、異常な値は取っておらず、一方、空調データのパラメータ2は、どの学習データよりも大きな値を取っており、学習データから乖離している。乖離度判定部152は、空調データと学習データの各パラメータを比較することにより、どのパラメータが異常な値を取っているか判定することができる。
また、パラメータの判定は、空調データが疎領域に存在すると判定された場合において追加で判定するようにしてもよいし、疎領域の判定と同時に行う構成であってもよい。例えば、異常なパラメータが見つかった場合に、当該パラメータが異常であり空調データは疎領域に存在すると判定するようにしてもよい。
実施の形態1に係る空調制御装置100は、空調データが疎領域に存在する場合、機械学習モデルに外挿を行い、起動時刻を推定するものであるが、推定された起動時刻に起動しても外乱等により目標時刻に目標温度に到達できない場合が想定される。また、会社や学校等において、長期休暇明けのような場合には、壁の潜熱等の影響により、室内温度の目標温度到達時刻は、通常より遅くなる場合がある。上記のような課題に対しては、空調機ACのユーザーにとって、目標時刻より遅い時刻に目標温度に到達するよりも、目標時刻より若干早い時刻に目標温度に到達した方が、快適性が高いと考えられるため、推定部16は機械学習モデルにより得られた推定値、あるいは非学習モデルにより得られた推定値に、より早い起動時刻を推定するための補正を行うようにしてもよい。
例えば、推定部16は、推定値に安全率を加える補正を行うことにより、空調機ACの推定される起動時刻が安全率を加えない場合よりも早くなるように推定を行う。より具体的には、所要時間の推定値に安全率を加えることにより、より長い所要時間を推定値として算出したり、所要時間の推定値に1より大きな値を積算し、より長い所要時間を推定値として算出したりすることにより、補正を行わない場合よりも、より早い時間を起動時刻として推定し、結果として補正を行わない場合よりもより早い時刻に目標時刻に到達するように空調機を制御することができる。
実施の形態2.
実施の形態1において、機械学習モデルは、室内温度と目標温度との温度差、室内温度と室外温度との温度差、及び空調機の運転能力を入力とするものであった。実施の形態2における空調制御装置100は、機械学習モデルの入力として、さらに空調機ACの能力セーブ値を用いるものである。ここで、能力セーブ値は運転情報に含まれるものとする。能力セーブとは、空調機の運転能力を抑えることにより最大電力や消費電力を抑えるものであり、例えば、圧縮機周波数を低くしたり、ファンの回転数を低下したりすることにより達せられる。また、能力セーブ値とは、能力セーブの尺度であり、実施の形態2においては、空調機ACの最大運転能力に対して実際に運転させる運転能力の比率を能力セーブ値として用いる。実施の形態2において、能力セーブ値は、60%、80%、及び100%に設定可能であるとする。ここで、60%は60%の能力で空調機ACを運転している状態、80%は80%で空調機ACを運転している状態、100%は100%で空調機ACを運転している状態を示す。
また、実施の形態2においては、空調機ACの最大運転能力に対して実際に運転させる運転能力の比率を能力セーブ値として用いるものとしたが、圧縮機周波数やファンの回転数を直接能力セーブ値として用いるようにしてもよい。
実施の形態1と異なる部分について、以下で説明する。
空調データ取得部13は、取得した空調データに能力セーブ値を加えることにより、空調機ACの能力セーブ値を含む運転情報を取得する。より具体的には、取得した空調データに能力セーブ値が60%であるという情報を追加したデータ、取得した空調データに能力セーブ値が80%であるという情報を追加したデータ、及び取得した空調データに能力セーブ値が100%であるという情報を追加したデータを生成する。ここで、空調データに能力セーブ値に関する情報が追加されたデータも空調データと呼ぶこととする。空調データ取得部13は、生成した各空調データを判定部15に送信する。
機械学習部14は、実施の形態1と同様に、機械学習モデルの学習を行う。ここで、実施の形態2における機械学習モデルは、上記したように、入力パラメータの一つに能力セーブ値を有する。このときの学習データは、後述する推定部16により選択された能力セーブ値を含む空調データと、実際に目標温度に到達するまでにかかった所要時間を加えたものである。
判定部15は、取得した空調データに能力セーブ値を加えたデータが疎領域に存在するか判定する。空調データが疎領域に存在するか判定する方法は、実施の形態1に記載された方法をそのまま用いても良いが、実施の形態2における能力セーブ値のようにパラメータが離散的な場合に用いることができる方法について、図12を参照しながら説明する。
図12は、乖離度算出部151が乖離度を算出する方法、及び乖離度判定部152が、空調データが疎領域に存在するか判定する方法の具体例を示す説明図である。
図12において、空調データD121は黒丸、学習データは白丸で示されている。
実施の形態2において、能力セーブ値は離散値としているので、能力セーブ値の値により各グループを形成することができる。乖離度算出部151は、入力された空調データが属するグループに含まれる学習データのデータ数をカウントし、そのカウント値に負号を付したものを乖離度として算出する。図11において、空調データD121は、能力セーブ値が60%のグループG121に属しており、そのグループ内の学習データは1つなので、乖離度を-1と算出する。ここで、乖離度算出部151は、データ数のカウント値に負号を付したものを乖離度として算出したが、負号を付すのではなく、逆数を取ったものを乖離度として算出するようにしてもよい。
乖離度判定部152は、算出された乖離度が所定の第六閾値以上か判定し、第六閾値以上の場合、空調データは疎領域に存在すると判定する。図12において、例えば、第六閾値が-3と設定されている場合には、空調データD121は疎領域に存在すると判定される。上記の判定において、疎領域に存在しないと判定された場合、実施の形態1に記載した方法を用いて、他のパラメータに関して疎領域に存在するか判定する。
推定部16は、能力セーブ値が加えられた各空調データを学習済みの機械学習モデルに入力し、起動時刻を推定する。すなわち、推定部16は、能力セーブ値が60%、80%、及び100%のときそれぞれに対する起動時刻を得る。
また、推定部16は、どの能力セーブ値で空調機ACを起動させるか、すなわち、どの能力セーブ値に対応する起動時刻で空調機ACを起動させるかを選択する。ここで、ユーザーにより予め、空調機ACの動作時における能力セーブ値が設定されている場合には、推定部16は、単に設定された能力セーブ値に対応する起動時刻で起動させることを選択すればよい。あるいは、設定された能力セーブ値に対応する起動時刻が、現在時刻よりも前の時刻の場合には、対応する起動時刻が現在時刻よりも後の時刻で、かつ、最も大きな値を有する能力セーブ値を選択するようにしてもよい。
また、能力セーブ値及び能力セーブ値に対応する起動時刻の別の決定方法として、能力セーブ値と対応する起動時刻の組に基づいて、どの能力セーブ値及び起動時刻で空調機ACを起動させるか決定するようにしてもよい。
例えば、あらかじめ能力セーブ値に対する単位消費電力等の指標地のテーブルや関数などを保持しておき、指標値と起動時刻との積が最小かつ起動時刻が現在時刻より後の時刻となる能力セーブ値と起動時刻の組を選択するようにしてもよい。
また、起動後の一定時間経過後も起動時刻推定を行い、現在の能力セーブ値から推定される起動時刻が現在時刻よりも早い時間であれば能力セーブ値を小さくするように制御し、逆に現在の能力セーブ値から推定される起動時刻が現在時刻よりも遅い時間であれば能力セーブ値を大きくするように制御してもよい。上記の制御を行うことにより、例えば、冬期に能力セーブ値を下げた状態で空調機ACを運転させることによる不暖(居室が暖まらないこと)の発生を防ぐことができる。また、一定時間経過後の推定は一度だけでなく、複数回に渡って行うようにしてもよい。
推定部16における非学習モデルの外挿についても、実施の形態1と同様の方法を用いても良いが、能力セーブ値のようにパラメータが離散的な場合に用いることができる外挿方法について、以下で説明する。
パラメータが離散的な場合、実施の形態1のように密領域の空調データを2点選択する方法は行わず、単に入力された空調データのパラメータと密領域の空調データのパラメータとの比を、離散的なパラメータを密領域のパラメータに置き換えて機械学習モデルから得られた推定値に、乗算した値を非学習モデルの外挿により得られた推定値としてもよい。例えば、図12の場合には、密領域として、能力セーブ値が100%のグループG123を用いると、空調データD111のパラメータは60%であり、密領域に属する空調データのパラメータは100%であるので、空調データD111の能力セーブ値を100%に置き換えて機械学習モデルに入力し得られた推定値に、100(%)/60(%)を乗算した値を非学習モデルの外挿により得られた推定値としてもよい。
ここで、能力セーブ値と所要時間との関係は、能力セーブ値が大きいほど所要時間は短くなるため、密領域に属する空調データの能力セーブ値/入力された空調データの能力セーブ値を乗算したが、各パラメータと推定値がどのような比例関係にあるかに応じて、密領域に属する空調データと入力された空調データのどちらを分母、あるいは分子にするかを設定する必要がある。
推定部16は、起動時刻の推定を行った後、制御部11に推定結果と、どの空調データが選択されたかを通知し、制御部11は、通知された起動時刻において、選択された能力セーブ値で空調機ACを動作させるように制御を行う。
また、推定部16は、空調データ取得部13にどの空調データが選択されたかを通知し、空調データ取得部13は選択された空調データと、目標温度に到達するまでの実際の所要時間とを合わせて学習データとして、記憶部12に保存する。
実施の形態2に係る空調制御装置100は以上のように構成され、適切な能力セーブ値で空調機ACの運転を制御することにより、消費電力を低下することができる。
実施の形態1に係る空調制御装置100の変形例については、実施の形態2に係る空調制御装置100にも適用可能である。
本発明に係る空調制御装置は、目標時刻に目標温度に達するように空調を管理する空調システムに用いるのに適している。
100 空調制御装置、1000 空調システム、10 送受信部、11 制御部、12 記憶部、13 空調データ取得部、14 機械学習部、141 学習データ取得部、142 学習部、15 判定部、151 乖離度算出部、152 乖離度判定部、16 推定部

Claims (9)

  1. 密領域と前記密領域より学習データが少ない疎領域とを含む学習データ群を用いて、空調機の制御に関する情報である空調データから前記空調機の起動時刻を推定するための学習を行った機械学習モデルに基づいて、前記空調機の起動時刻を推定する空調制御装置において、
    前記空調データを取得する空調データ取得部と、
    前記空調データが、前記疎領域に存在するか判定する判定部と、
    前記判定部が、前記空調データが前記疎領域に存在すると判定した場合、前記機械学習モデルに対して、前記空調データと前記起動時刻とを関連付ける非学習モデルによる外挿を行い、前記非学習モデルを用いて前記空調データから前記空調機の起動時刻を推定する推定部と、
    前記推定部が推定した起動時刻に前記空調機を起動する制御を行う制御部と、
    を備えた空調制御装置。
  2. 前記空調データ取得部は、前記空調データとして、室内の環境を示す室内環境情報と、室外の環境を示す室外環境情報と、前記空調機の運転状態を示す運転情報と、を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記空調データ取得部は、前記空調機の能力セーブ値を含む前記運転情報を取得する
    ことを特徴とする請求項2に記載の空調制御装置。
  4. 前記判定部は、
    前記学習データに対する前記空調データの乖離度を算出する乖離度算出部と、
    前記乖離度に基づいて、前記空調データが前記疎領域に存在するか判定する乖離度判定部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  5. 前記乖離度算出部は、前記空調データに含まれるパラメータで定義される空間における前記空調データと前記学習データとの距離を前記乖離度として算出し、
    前記乖離度判定部は、前記前記乖離度が所定の閾値以上か判定し、前記乖離度が前記閾値以上である場合、前記空調データは前記疎領域に存在すると判定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の空調制御装置。
  6. 前記推定部は、前記機械学習モデルの出力に対して、より早い起動時刻を推定するための補正を行う
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  7. 室内機と、
    前記室内機に接続され、前記空調機を構成する室外機と、
    前記室内機と前記室外機とを制御する、請求項1から6のいずれかを1項に記載の空調制御装置と、
    を備えた空調システム。
  8. 空調機の制御に関する情報である空調データを取得する空調データ取得工程と、
    前記空調データが学習データの少ない疎領域に存在するか判定する判定工程と、
    前記判定工程で、前記空調データが前記疎領域に存在すると判定した場合、前記学習データを用いて、前記空調データから前記空調機の起動時刻を推定するための学習を行った機械学習モデルに対して、非学習モデルによる外挿を行い、前記非学習モデルを用いて前記空調データから前記空調機の起動時刻を推定する推定工程と、
    前記推定工程で推定した起動時刻に前記空調機を起動する制御を行う制御工程と、
    を含む空調制御方法。
  9. 請求項8に記載の全工程をコンピュータに実行させる空調制御プログラム。
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