JP7005813B2 - 誘導感知装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁信号を媒体に及び媒体から結合するための誘導感知装置に関する。
誘導感知は、身体の特性の非侵襲的調査の手段として使用することができる。
1つの有利な応用分野では、生理学的特性、特に心臓及び肺のダイナミクスを非侵襲的に調査する手段として、誘導感知を使用することができる。誘導感知は、磁気誘導に基づいており、導電性及び容量性感知に比べて幾つかの利点がある。
バイオインピーダンス測定などの導電性感知と比較した利点は、接着性電極が必要とされないことであり、感知は、接触なしに、及び/又は織物及びプラスチックなどの非導電性材料を介して実行されても良い。更に、誘導性検知信号は、動きアーチファクトによる破損の影響を著しく受けにくい。
容量性感知と比較すると、誘導感知は、電場ではなく磁場に基づいており、その結果、皮膚レベルで生じるものとは対照的に、身体内部のより大きな浸透深さでの変化に対してより敏感であるという利点がある。このことは、磁場が電場よりも体内により深く浸透し、従って、磁場を使用して体内のより深い特性の変化を測定することができるためであり、一方、電場は、主に、皮膚の特性の変化(例えば誘電率)又は皮膚の動き(皮膚近接)などの皮膚の表面での効果を測定するためにのみ有用である。
コイルベースの誘導センサは、電磁信号(即ち電磁波又は振動)と誘導結合することによって機能し、コイルを通る信号の伝播は、コイルを通る電流の変化をもたらし、このことは、伝播された信号の特性(例えば周波数スペクトル、振幅、及び位相パターンを含む)を測定し、感知するために使用することができる。
電磁励起信号は、調べるべき身体に伝搬させることができる。励起電磁信号は、体内に磁気誘導、即ち、外部磁場の印加による体の組織内の渦電流の生成を引き起こす。次いで、これらの渦電流は、コイルによって感知されることを可能にする態様で、印加された場と相互作用する体外に伝播される電磁信号を生成する。
体内の組織の動きは、組織の局所領域の体積の変化、及び組織の導電特性又は誘電特性の変化を明らかにすることができる。これらの変化は次いで、電磁刺激に応答して身体から放出される電磁信号の振幅及び/又は位相変調を引き起こす。これらの変化をモニタリングすることにより、体内の要素の動きやサイズ変化を検出・追跡し、導電率や誘電特性の変化を追跡することができる。例えば、心臓の収縮は主に血液の動きとして現れ、呼吸は主に肺の伝導性の変化として現れる。
受信信号は、送信コイルの発振又は共振周波数を測定することによって、定量的な方法で感知することができる。
刺激されたサンプルから受信された二次磁気信号を感知するための2つの主な既知の手法がある。第一は、共振器回路と結合コイルを用い、回路の共振周波数の変化に基づいて受信信号を感知することに基づいている。第二は、受信信号を専用の受信器コイルに誘起された小さな電圧として感知することである。
既知の全ての共振器ベースの誘導性センサは、一次磁場の生成と二次磁場のピックアップの両方のために単一のループを使用する。対照的に、信号を誘導電圧として感知することによって動作する既知の装置は、別個の送信コイルと受信コイルを使用し、専用の送信コイルと受信コイルを使用する既知の装置は、共振周波数の変化を感知することによって動作しない。
磁界の生成と検出の両方に単一ループを使用する誘導性センサは、検出された信号が、動きアーチファクト(プローブである本体に対してセンサが移動されたときに生じるデータの歪み)の影響を非常に受けやすいという問題に悩まされていることが分かっている。このことは、次のような理由によるものと理解できる。生成する二次渦電流の強さは、信号生成ループからの距離と共に減少する。このため、探査される身体の表面に誘導される渦電流は、ターゲットとされるより深い組織に誘導される渦電流よりもはるかに強い。表面生成電流は、一般的に、ほとんどの感知用途には有用ではなく、より深い電流のみに使用される。更に、表面渦電流は自然に共振ループのワイヤに非常に近く、従って検出信号に強く影響する。結果として、ループとプローブされる組織との間の距離の小さな変化は、所望のより深い組織信号、例えば、心臓又は呼吸関連信号よりも大きさがはるかに大きい信号アーチファクトをもたらし得る。
別個の送信コイル及び受信コイルに基づく誘導センサは、受信ループ内の検出される電圧が極端に小さく、更には送信コイルとの直接磁気結合によってより強く支配されるという異なる問題に悩まされる。非常に小さい検知信号を抽出するためには、ロックイン増幅器や強く遮蔽されたマルチプレクサのような複雑な補償回路を使用しなければならない。このことは、斯かる装置の複雑さ、費用及びフォームファクタを増加させ、それらの追加された複雑さは、故障の可能性を増加させる。
既知の2コイル方法の付加された回路的複雑さ及び低ピックアップ強度を伴わずに、単一コイル装置で遭遇する動きアーチファクトの問題を克服することができる改良された誘導ベースのセンサが求められる。
この発明は、請求項によって規定される。
本発明の一態様による実施例によれば、媒体へと及び媒体から電磁気信号を誘導結合するための誘導感知装置が提供され、該装置は、
キャパシタと結合され共振器回路を形成する第1のループ部と、
第2のループ部と、
を有し、第1のループ部及び第2のループ部を形成するそれぞれの導体線は、導体線の少なくとも一部に沿って互いに径方向に離間されており、
共振器回路の出力は、能動バッファ要素を介して第2のループ部に電気的に接続されており、能動バッファ要素は、電圧-電流増幅を実装するように構成されており、能動バッファ要素の出力は、第2のループ部において交流電流を駆動するように構成されている。
従って、本発明は、弱結合された2ループ構成の利用に基づくものであり、該2ループ構成は、共振器回路の一部であり、主に信号を感知するために使用され得る第1のループと、共振器回路の直接の一部ではなく、能動的に駆動され、生成した信号の主たる供給源として使用され得る第2のループと、であり、この2つのループは、能動バッファ要素を介して弱結合されている。
この結合は、2つのループが同期して動作することを提供し、同じ周波数で互いと同位相の電流を用いる。これにより、一方のループが他方の信号にノイズを生じさせない協調動作が保証される。しかしながら、バッファリングは同時に、2つのループが部分的に電気的に絶縁されることを提供する。特に、分離は一方向であり、第1のループは第2のループにおける電流の変動から分離される。このようにして、第2の(駆動される)ループで感知される磁場は、共振器周波数に影響を及ぼさず、第1の(共振器)ループで感知される磁場のみが、共振器周波数に影響を及ぼす。
その結果、共振器回路の信号出力は、第2のループの変動に影響されずに、装置のための検知出力(例えば生理的測定値を導出するための)を使用することができる。このことは、駆動ループが共振ループで感知された信号と干渉する2ループ構成の上述の問題を回避する。
更に、バッファ要素によって提供される増幅は、第2のループ部の電流が第1のループ部の電流よりも強いことを確実にする。このことは、第2のループ部が、伝達された磁気信号(組織に向けられた磁界)の主要な源であり、また、組織表面に誘導された二次渦電流の主要な駆動源であることを意味する。
上述したように、表面渦電流は主に、それらを刺激するループの導電線(導線)に不可避的に接近しているために、動きアーチファクトを引き起こす。しかしながら、第1のループ部と第2のループ部とが少なくとも部分的に半径方向に離間しているので、本構成では、卓越表面場は常に第2のループに半径方向に最も近く、従って、有意な態様で第2のループのみに影響を及ぼす。しかしながら、主共振ループ(第1のループ)からのこの(第2の)ループのバッファリングのために、第2のループにおけるいかなる変動も、共振器回路における周波数に影響を及ぼさない。従って、共振器回路の信号出力は、既知の装置におけるよりも、二次表面渦電流の影響をはるかに受けないままである。
第2のループの変動は、任意の表面アーチファクトを克服する強力な力を提供する能動的な駆動により、更に迅速に克服される。
少なくとも部分的な径方向の離隔(即ちループの少なくとも一部に沿った離隔)はまた、2つのループ間の直接結合を最小限に抑える(直接結合は、1つのループの導電線が第2のループの導電線と正確に重なるか、又は重なる場合にのみ生じる)。これにより、第1のループ内の検知信号の問題が第2のループからの直接結合によって支配されること(又はその逆)を回避する。これにより、感度と信号品質が向上する。
要約すると、本装置の利点は、以下のように要約することができる:
バッファ要素によって提供される増幅は、第2のループが表面渦電流の主要な源であることを意味する。
2つのループの間の離隔は、これらの主要な表面渦電流が有意な態様で第2のループのみに影響することを意味する。
2つのループ間のバッファリングは、第2のループ上の表面渦電流の効果が、(その出力が測定信号を提供する)共振器周波数に影響を及ぼすことから実質的に絶縁されることを意味する。
しかしながら、バッファ要素を介した弱結合は、2つのループが同期して動作することを確実にし、このことは、目標反射信号がループの1つによってのみピックアップされるために非常に弱い測定信号しか(大きなバックグラウンド信号の上に)検出可能でない既知の2ループ方法に関連する問題を回避する。代わりに、同期性は、目標反射信号が両方のループの全システムによってピックアップされることを意味する。特に、該信号は、2つの同期ループの合計の結合されたシステムの周波数及び/又は振幅の変化として測定することができる。これにより、ロックイン増幅器又はシールドマルチプレクサのような複雑な補償電子機器の必要性が回避される。
このようにして、本発明により提供される新規なバッファリングされた結合装置は、周知の2ループ装置に関連する種々の困難を回避しつつ、表面アーチファクト効果、従って運動に対する装置の敏感さを著しく減少させる。
制御されたループ内の周波数は、増幅器(能動バッファ要素)の出力によって決定されるが、少なくとも幾つかの例では、共振ループは、共振ループ内の磁場のピックアップによって決定されるその周波数を、自由に動作する発振器として効果的に動作することができる。
該感知装置は、電磁励起信号の媒体内への伝播に応じて媒体から発せられる電磁信号を感知するための有利な用途を見出す。励起信号は、第1のループ部と第2のループ部との組み合わせによって生成され、第2のループ部は主供給源を提供する。第1のループの共振は、好適には、第2のループとの磁気結合を介して駆動され、第2のループは、(能動バッファ要素によって)能動的に駆動される。
アンテナを身体のような媒体の近くに保持すると、信号は媒体内に誘導結合され、誘導された電磁気的応答信号は(典型的には同時に)共振器(第1)ループ内に戻って結合される。この相互結合は、第1のループ内の電流の電気特性の変化を誘起し、これを検出して、刺激された媒体の特性を導出することができる。
従って、第1のループは、感知ループとして有効に作用し得る。第2のループは、駆動(又は送信)ループとして効果的に作用することができる。
疑義を避けるために、径方向に間隔を置いて配置された手段は、それぞれのループによって画定される平面と平行な方向に、間隔を置いて配置される即ち空間的に分離されるか、又は空間的にオフセットされる。従って、第1及び第2のループ部のそれぞれを画定する導電線の少なくとも一部は、第1又は第2のループのいずれかを画定する平面と平行な方向に離間又は分離することができる。この場合、ループは、完全に半径方向に重なり合うことも、互いに重なり合うこともない。この場合、2つのループの導電線の間には、ゼロでない平均径方向間隔が存在する。2つのループの導電線は、互いから径方向にオフセットされているか、又は少なくとも部分的に径方向にオフセットされている。
例えば、幾つかの例では、第1のループ部は、第2のループ部よりも小さい半径を有し、第2のループ部内に半径方向に挿入され(又はその逆)ても良い。
他の例では、これらループは、導線の重複を全く伴わずに、半径方向に別のものから完全に分離されても良い。
更なる例では、これらループは、1つ又は複数の点で交差する2つのループの導電線と部分的に重なり合っても良いが、ループの導電線の正確な又は完全な半径方向の重なり合いはなく、即ち、ループは、互いに半径方向にオフセットされている。例えば、第1及び第2のループ部のそれぞれによって画定されるそれぞれの内部領域は、2つ以上の点で第1及び第2のループ部の導電線が交差するように、部分的に重なり合っても良い。
この構成は、一方のループの導電線が他方のループによって包囲される内部領域の中心点又は領域に近接して通過し、ループ間の破壊的な直接結合が最小化され得るという、追加の利点をもたらす。このことは、例えばこれらループの直接の結合による制御されない又は暴走した増幅器振幅のリスクなく、バッファ増幅器の利得を増強できることを意味する。この増強された利得は、第1の(感知)ループ部と比較して第2の(送信)ループ部の電流を最大化する(その結果、第2のループが送信信号に関して支配的になるように)ために、有益である。
各ループ部は、(完全)閉ループ部であっても良く、即ち、各ループ部は、それぞれの閉ループを形成又は定義する。これらのそれぞれの閉ループは別々である。これらループはそれぞれ、ループを画定する少なくとも1つの導電線から形成される。
バッファ要素は、周知のクラスの電気要素であり、当業者は、そのような要素を実装するための手段を認識するであろう。バッファ要素は、バッファ増幅器として、又は単にバッファとしても、当技術分野で知られている。例えば、本例においては、電圧-電流増幅を実施するように適合されたバッファが使用される。一般に、バッファ要素は、負荷が生成する可能性のある電流(又は電圧、電流バッファの場合)によって信号源が影響を受けることを防止することを目的として、或る回路(又は回路の一部)から別の回路への電気インピーダンス変換を提供する電気要素である。信号は、負荷電流から「バッファリング」される。2つの主なタイプのバッファ、即ち電圧バッファと電流バッファが存在する。
第1のループ部は好適には、使用時に、能動バッファ要素による第2のループ部の電流における電流の駆動が、第1のループ部における同期電流を磁気的に誘起するように、第2のループ部と磁気的結合関係で配置される(即ち第2のループ部と磁気的に結合するように配置される)。
同期とは、第2のループ部の電流と同期することを意味し、例えば、第1のループと第2のループは、共通周波数の電流で振動する。2つのループの電流は、互いに同相であっても良いし、固定された位相遅延又は位相オフセット(即ち周波数がロックされる)を有していても良い。
この構成は、共振器の発振を維持又は開始するために、第1の(共振器回路)ループの発振が、専用の減衰補償回路(例えば能動発振器)を必要としないという利点を持つ。その代わりに、共振器は第2のループとの磁気結合のために発振し、これは能動バッファ要素によって駆動される。これにより、例えば部品点数の削減などにより、電力使用量や装置コストが削減される。
更に、装置が動作し始めるとすぐに第1のループと第2のループとの間の同期が確立されるという更なる利点を提供する(同期が弱いバッファ結合を介して安定化するときに生じる短い遅延とは対照的である)。
加えて、共振器ループのための能動駆動要素がないことは、電場に対する装置の感度を最小にし、一方、磁場感度は残る。このことは、駆動発振器又は他の減衰補償要素のような能動駆動要素が、典型的には、共振器に寄生キャパシタンスを導入するためである。斯かる寄生キャパシタンスは、任意の近接する物体、例えば、この場合、皮膚表面との容量結合に由来する電界に敏感である。従って、共振器ループ(第1のループ部)のための駆動要素がないと、プローブ体の表面との破壊的容量結合が大幅に低減される。
各ループ部は、単一巻きループによって形成されても良い。
巻線の数を少なく保つことは、有利には、ループの各々を形成するワイヤ間の容量効果を最小化する。しかしながら、単一の巻線は必須ではなく、他の例では、1つ又は両方のループ部がより多くの巻線を有しても良い。
各ループ部は、閉ループ、例えば、単巻閉ループで形成されても良い。ループは、導電線のループ、例えばワイヤであっても良い。
能動バッファリング素子は、共振器回路の共振周波数に一致する周波数で第2のループを駆動するように構成されても良い。 能動バッファ要素は、第2のループが発振する周波数を能動的に設定せず、第1(共振器)ループ部の受信出力を増幅するように配置され、この増幅された信号は、第1(送信)ループ部の駆動信号として提供される。
検知装置を最初に起動すると、共振器ループ(第1のループ部)にはまだ発振電流が存在しないことに留意されたい。しかしながら、最初のループ部には常に若干の小さなノイズ変動が生成する。電気的構成は、増幅器の活性化時に、これらの変動の増幅が迅速に2つのループ部の振動の開始をもたらすことを保証する。特に、振幅はループの利得が1に達するまで急激に増加する。更に、コイル間の弱い結合構成は、両方のループにおいて同期電流の状態で、かつゼロの又は一定の位相遅れを有するシステムの安定化をもたらす。システムが発振を開始するモード(周波数、振幅)は、バルクハウゼン安定性基準が満たされるものとなる。
1つ又は複数の実施例によれば、誘導感知装置は、能動バッファ要素と第2のループ部との間に接続された調整可能又は同調可能な位相遅延素子を更に含んでも良い。調整可能な位相遅延素子は、第2のループ部に出力を供給する前に、調整可能な(例えばユーザ調整可能又は自動的に調整された)位相遅延を能動バッファ要素の信号出力に適用する。
このことは例えば、能動バッファ要素、又は第2のループへの接続によって引き起こされる任意の位相待ち時間が補償されることを可能にすることができる。特に、位相遅延素子は、第2のループ部に供給される出力信号が、第1のループ部の振動(即ち電流)と同相(又は2π又はその倍数の固定位相オフセット)になるように、位相遅延を適用するように構成されても良い。このことは、両方のループにおける振動が安定して互いに同期して始まり継続するために、バルクハウゼン基準が満たされるべきであるため、有利である。このことは好適には、第1及び第2のループ部の振動(即ち電流)が同相である(又は2πの倍数の固定位相遅延によって分離される)ことを必要とする。位相遅延素子は、斯かるゼロの又は一定の位相オフセットを維持するように(例えばコントローラ又はプロセッサによって)動的に調整されても良い。
共振器回路の出力は、信号処理手段との接続のために、信号出力コネクタに更に結合されても良い。
出力コネクタは、信号処理手段との接続を行うための端子又は結合点であっても良い。信号処理手段は、提供された感知装置の外部にあっても良く、又は装置の一部として提供されても良い。
共振器ループの出力信号のみが、信号処理のために使用され、刺激を受けた身体から受け取った信号を分析するために使用される。
誘導感知装置は、共振器回路に電気的に結合され、共振器回路内の電流の減衰を能動的に補償するように構成された減衰補償回路を有しても良い。
上述のように、好適には、共振器回路は、第2のループとの磁気結合によって駆動され、第2のループは、能動バッファ要素によって能動的に駆動される。しかしながら、結合がこれを提供するのに十分に強くない場合には、共振器回路の減衰を補償するために別個の構成要素を設けて、共振器回路が発振し続けるか、又は発振し始めることを確実にすることができる。
減衰補償回路は、第1のループ部に能動駆動電流を供給するように構成されることが好ましい。能動駆動電流は、例えば、共振器回路の(固有の)共振周波数に一致する周波数で提供されても良い。
減衰補償回路は、例えば、能動発振器を含んでも良い。
上述のように、第1のループ部の第2のループ部からの間隔は、第2のループによって生成される主要な表面渦電流が、第1のループを比較的影響を受けないままにすることを保証する。ループとプローブ本体表面との間の間隔に対する、2つのループの導体線の間隔は、この影響における重要な要素である。
従って、有利な実施例では、誘導装置は、入射組織面に適用するための組織接触領域を有する支持構造を有しても良く、第1及び第2のループ部は、支持構造に取り付けられ、前記接触領域の方向に磁気信号を出力及び受信するように配向され、第1及び第2のループのそれぞれを形成するそれぞれの導電線間の平均間隔が、第2のループ部と接触領域との間の距離に等しいか又はそれよりも大きくなるように配置される。
平均間隔は、間隔の算術平均を示し得る。
例えば、平均間隔は、2つのループの周囲全体の周りの2つのループの導電線の間の径方向間隔を合計し平均化することによって決定されても良い。このことは、導電配線の周囲の径方向間隔を積分するステップと、例えば、ループのうちの1つの周で割るステップとを有することができる。
第1及び第2のループは、例えば、接触領域に面して配向されても良い。
従って、この実施例は、使用中の探査された組織表面からの少なくとも第2のループの分離に対して、(特に2つのループの導電線の間の)2つのループの半径方向の分離を構成する。
第1の(共振)ループのワイヤを第2の(能動的に制御される)ループのワイヤから十分に遠くに(少なくとも組織表面までの距離に等しいか又はそれより遠くに)配置することによって、共振ループによる(主な第1のループによって生成される)表面からの望ましくない表面場のピックアップが低減される。従って、主に組織表面から生じる望ましくない二次磁場の変動に対する感度である、センサの運動感度は、更に低減される。
ループ線間の平均間隔を定義することは、線が完全に同心ではない、又は整列されていない可能性があるという事実を考慮に入れる。従って、線の間の分離は、それぞれのループ周辺部の周りの異なる点で変化し得る。平均間隔は重要な尺度である。
上述したように、該装置は、信号処理手段を更に有しても良く、共振器の出力は、信号処理手段に結合され、信号処理手段は、信号出力に基づいて、1つ以上の生理学的パラメータの測定値を決定するように構成される。
特に、信号処理手段は好適には、共振器回路の(共振)周波数を分析し、前記周波数に基づいて生理学的パラメータの測定値を決定するように構成される。
代替として、信号処理手段は、共振器ループ(第1のループ部)の発振振幅を分析し、前記振幅に基づいて生理的パラメータの測定値を決定するように構成されても良い。
1つ以上の実施例によれば、共振器回路のキャパシタは、制御可能なキャパシタンスを有することができる。このことは、共振器回路の共振周波数を、異なる特定の用途に適合するように調整若しくは調節又は構成されても良いので、装置の柔軟性を高める。
1つ以上の有利な実施例によれば、該装置は、第2のループ部に結合された更なるキャパシタを有しても良い。
これにより、能動バッファ要素の放熱が減少するという二次的な利益が追加される。特に、第2のループ部での電流の前後反転中に、第2のループ部の磁界のエネルギーは、発振周期毎に一時的にキャパシタに蓄積される。これにより、電流増幅器への電圧の放熱が低減される。
更なるキャパシタは有利にも、第1のループ部の固有振動周波数に一致する第2のループ部の振動周波数を規定するような値のキャパシタンスを持つよう構成されても良い。
第2のループのためのキャパシタのキャパシタンスを(例えばマイクロプロセッサによる制御を介して)調整して、第2のループが第1のループ部の固有振動周波数で、又は、第1のループ部の固有振動周波数に近接して動作するようにすることによって、電流増幅器への電圧における熱放散を最小限にする。このことは、低消費電力が重要である用途(例えばバッテリ容量が制限された装着可能な誘導性センサの場合)において特に有利である。
キャパシタがない場合、増幅器は、第1のループからの受信周波数を第2のループの共振周波数に強制的に入れるような強制力を働かせるために(即ちそれらの間の不均衡を克服するために)、各サイクルに必要となるであろう。このことは熱を生成し、電力を消費する。
固有振動周波数とは、電気的自己共振周波数を意味する。キャパシタがない場合の第2のループは、典型的には、非常に高い固有周波数を有する。同調キャパシタを付加することによって、径方向周波数は、特に量ω= (LC)-1/2(ここでLはループのインダクタンスであり、Cはループ及び付加された調整キャパシタの全キャパシタンスである)だけ低減され得る。第2のループの固有振動数が第1のループの固有振動数に近くなるように低減されても良い。これにより、増幅器の必要な仕事が低減され、それに対応して消費電力が低減される。
第2のループ部のための更なるキャパシタは、制御可能なキャパシタンスを有しても良い。
第2のループは、例えば共振器回路の異なるとり得る共振周波数に整合するように構成されても良いので、これにより装置の柔軟性が増大する。
キャパシタのキャパシタンスは、第2のループ部の動作周波数を第1のループ部の動作周波数と実質的に一致させて維持するように、(例えばプロセッサ又はコントローラを用いて)動的に調整されても良い。
該装置は、第1及び第2のループ部が同一平面を占めるように構成されても良い。このことは、斯かる配置がフォームファクタを最小にするので有利である。
例えば、該装置は、第1及び第2のループ部が取り付けられる支持部又は支持構体を備えても良い。この場合、支持部は、共通の平面を占有するように配置された第1及び第2のループ部を有することができる。
第1及び第2のループ部は、更に、他方の内部に挿入されても良い(即ち一方のループが他方の内部に配置される)。このことは当然、一方のループが他方のループよりも小さい半径を有することを必要とする。好適には、第2のループ部が、第1のループ部内に挿入される。従って、第1及び第2のループは、入れ子式ループ構成を形成する。例えば、2つのループはそれぞれ内部領域を画定(輪郭を描く)しても良く、一方のループの内部領域は他方のループの内部領域内に完全に囲まれる。例えば、一方のループは、より小さな半径を有し、他方の(より大きな半径の)ループの内部領域と完全に重なる内部領域を有することができる。
斯かる入れ子構成は、有利には、空間を節約する。この場合、2つのループのそれぞれの導電配線の間の径方向間隔は、2つのループの半径の不一致によって提供されても良い。
1つ以上の例によれば、第1及び第2のループ部のそれぞれによって画定されるそれぞれの内部領域は、第1及び第2のループ部の導電線が2つ以上の点で交差するように、部分的に重なるように配置されても良い。これらループはこの場合、部分的に重なり合い、部分的に重なり合わない。
本発明の更なる態様による例は、電磁信号を媒体に結合することを含む誘導感知方法を提供し、該方法はループ構成を利用し、該ループ構成は、
キャパシタと結合され共振器回路を形成する第1のループ部と、
第2のループ部と、
を有し、第1及び第2のループ部を形成するそれぞれの導体線は互いに径方向に離間しており、
共振器回路の出力は、電流-電流増幅を実装するように構成された能動バッファ要素を介して第2のループ部に電気的に接続され、
該方法は、能動バッファ要素の出力によって、第2のループ部に交流電流を駆動するステップを含む。
本発明の装置の態様に関連して上述した選択肢及び実施例は、本発明の上述した方法の態様に等しく有利に適用することができる。
1組の有利な実施例によれば、本方法は、第2のループ部から媒体表面までの距離が、第1及び第2のループ部の導電線間の最小間隔以下であるように、調査される媒体の表面に対して前記ループ構成を保持することを含む。
従って、このことは、上述の有利な相対的間隔配置を提供し、ループ部とプローブされる表面との間の最小間隔は、ループ自体の導電線間の間隔以下である。ここでもまた、導電線間の間隔は、ループが取り付けられる支持構造によって画定されても良いし、又はユーザが装置を保持する構造によって画定されても良い。
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施例から明らかになり、それを参照して説明される。
本発明をより良く理解し、本発明をどのように実施することができるかをより明確に示すために、単なる例として、添付の図面を参照する。
1つ以上の実施例による誘導感知装置の例を示す。 図1の検出装置の例の回路構成をより詳細に示す。 1つ以上の実施例による感知装置の例を収容する支持構造の例を模式的に示す。 種々のとり得る実施例による感知装置の例についての種々の構成を示す。 部分的に重なり合った第1及び第2のループを持つ、感知装置の例についての更なる構成の例を示す。
本発明は、図面を参照して説明される。
詳細な説明及び特定の例は、装置、システム、及び方法の例示的な実施例を示しているが、例示のみを目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことを理解されたい。本発明の装置、システム、及び方法のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からより良く理解されるであろう。図面は単に概略的なものであり、一定の縮尺で描かれていないことを理解されたい。また、同じ参照番号は、同じ又は類似の部分を示すために、図面全体にわたって使用されることを理解されたい。
本発明は、第1及び第2のループを有し、前記第1のループがキャパシタと結合されて共振器回路を形成し、前記共振器回路と第2のループが能動バッファ要素を介して結合されている誘導性検知装置を提供する。能動バッファ要素は電圧-電流増幅を実装し、バッファ要素の出力は第2のループの電流を駆動する。第1及び第2のループ部の各々を形成する導電配線は、半径方向に離間されている。
有利な実施例では、第2のループ部は、第1のループ部よりも小さい半径を有し、第1のループ部内に挿入される。
誘導感知の分野における最近の革新は、心臓及び肺のような内部解剖学的構造の機械的活動の単純な非接触測定を可能にした。斯かるセンサは有利にも、装着可能な患者モニタ、非接触患者監視、及び迅速なスポットチェック測定のために実装され得る。
誘導感知の動作原理はファラデーの法則に基づいている。発振する一次磁場は生成ループによって生成され、このことはファラデーの誘導法則を介してプローブされた組織内に渦電流を誘導する。渦電流は二次磁場を生成させ、これをピックアップループで検出する。例えば、呼吸、心臓収縮及び大動脈又は他の動脈拡張は、プローブされる導電性構造の幾何学的形状を変化させ、これらはまた渦電流、従って二次磁場を変化させる。従ってこのことは、ピックアップループによって感知される信号で検出することができる。
最近の開発は、例えば動作周波数を50~500MHzの新規な範囲にシフトすることによって、また電子回路を電気的障害から洗練された方法でシールドすることによって、信号強度を大幅に改善した。共振器の一部として単一ループで動作する誘導性センサが、最も強い信号対雑音比を提供することが、発明者によって見出された。
上述したように、既知の単一ループセンサにおける欠陥は、主要な表面渦電流によって引き起こされる、動きアーチファクトに対する非常に大きな感度である。この問題は、本実施例の誘導感知装置によれば、実質的に解消される。
要約すると、本装置の利点は、以下のように要約することができる。
バッファ要素によって提供される増幅は、第2のループが表面渦電流の主要な源であることを意味する。
2つのループの間の間隔は、これらの主要な表面渦電流が有意な態様で第2のループのみに影響することを意味する。
2つのループ間のバッファリングは、第2のループにおける表面渦電流の効果が、(その出力が測定信号を提供する)共振器周波数に影響を及ぼすことから分離されることを意味する。
しかしながら、バッファ要素を介した弱結合は、2つのループが同期して動作することを保証し、このことは、2つのループ間の干渉を回避する。特に、共振器周波数が、主要な第2のループから結合された位相がずれた磁気信号によって支配されることは回避される。
図1は、1つ以上の実施例による例示的な誘導感知装置12を示し、該装置は、電磁気信号を媒体に及び媒体から誘導結合するためのものである。
誘導性検知装置12は、第1のループ部16と第2のループ部24とを備える。第1のループ部は、キャパシタ18と結合されて共振器回路20を形成する。共振回路の共振周波数は、(少なくとも部分的には)共振回路の静電容量によって定義される。
第1及び第2のループ部の各々は、導電配線、例えばワイヤの閉じた単一巻きループで形成される。
第1のループ部16及び第2のループ部24のそれぞれの導体線は、互いに径方向に離間している。図1の例では、半径方向の間隔は、第2のループ部が第1のループ部より小さな半径を有し、第1のループ部内に即ち第1のループ部の内側に差し込まれて配置されることによって容易になる。例えば、第2のループ部24のそれぞれの内部領域は、より大きな半径の第1のループ部16の内部領域内に完全に収容される。しかしながら、この特定の配置は必須ではない(以下に更に概説する)。この例では、2つのループは共通の平面を占めているが、これも必須ではなく、例えば2つのループを互いに軸方向に変位させても良い。
共振器回路20の出力は、能動バッファ要素28を介して第2のループ部24に電気的に接続される。該バッファ要素は、共振器回路20が第2のループ部24の電気的変動から隔離されるように、共振器回路の第2のループ部からの方法電気的絶縁を実装するバッファリング機能を提供する。
能動バッファ要素28は、更に電圧-電流増幅を実装するように構成され、能動バッファ要素の出力は、第2のループ部24内の交流電流を駆動するためのものである。
前述のように、バッファ要素は周知のクラスの電気要素であり、当業者は斯かる要素を実装するための手段を認識するであろう。バッファ要素は、バッファ増幅器として、又は単にバッファとしても、当技術分野で知られている。例えば、本例においては、電圧-電流増幅を実装するように適合されたバッファが使用される。一般に、バッファ要素は、負荷が生成する可能性のある電流(又は電流バッファの場合には電圧)によって信号源が影響を受けることを防止することを目的として、一方の回路(又は回路の一部)から他方の回路への電気インピーダンス変換を提供する電気要素である。信号は、負荷電流から「バッファリング」される。2つの主なタイプのバッファ、即ち電圧バッファと電流バッファが存在する。
本例においては、第1のループ部24は、第2のループ部における電流の変動からバッファリングされる。従って、この場合には、第2のループ部が「負荷」と理解することができる。
能動バッファ要素28は、電流増幅器への電圧に接続された電圧バッファを含み、それによってバッファ機能及び増幅機能を実装することができる。電圧-電流増幅器は、第2のループ部(送信ループ)を振動させるために必要な電流を生成するのを補助するので、有益である。
幾つかの例では、能動バッファ要素28は、電圧-電流増幅器に接続された演算増幅器を有しても良い。
図示の例では、第1のループ部及びそれを囲む共振器回路は更に、第1のループ部及びキャパシタ18を電界からシールドするように配置された電磁シールド要素34を備える。シールド要素は、例えば、遮蔽板又は遮蔽体であっても良い。該要素は、金属で形成されていても良い。該要素は、該要素の本体を通る1つ又は複数のスリット又は開口を区切って、シールド要素における渦電流の形成を抑制し、従って干渉磁場を抑制することができる。しかしながら、シールド要素は任意であり、感知装置の機能に本質的にリンクするものではない。
シールド要素34は、図1に示すように任意に接地されるが、共振器回路20は非接地である。シールド34と第1のループ部16とは、絶縁性離隔媒体、例えば誘電体層によって隔てられている。
能動バッファ要素28の出力は、信号処理手段への接続のために信号出力コネクタ30に更に結合される。任意に、誘導装置12は、共振器の周波数を分析し、これに基づいて1つ又は複数の生理学的パラメータの測定値を導出するための信号処理手段を含むことができる。
使用に際して、前記出力コネクタ30における共振器20の出力信号は、信号処理手段(例えば制御及び読み出し電子回路を含む)によって分析されても良い。プローブされた身体に関する情報、例えば心臓及び/又は呼吸情報は、信号処理手段によって測定され得る共振器振動周波数に存在する。特に、プローブ媒体に関する情報は、共振器回路の周波数の変動として検出可能であり得る。
例えば、心臓パルスは、共振器回路20の周波数における小さいが明確に検出可能な変動として見ることができ、呼吸は、共振器回路20の周波数におけるより大きく、より遅い変動として検出することができる。
図1の例では、該装置は、第1及び第2のループ部24が共通の平面を占め、更に、第2のループ部24が第1のループ部より小さく、第1のループ部内に挿入されるように構成される。これにより、空間的にコンパクトな構成が提供される。
図2は、図1の例示的な誘導感知装置の回路配置をより詳細に示す。
能動バッファ要素28が図示されている。電圧-電流増幅は、共振器回路20と第2のループ部24との間のバッファリングと組み合わせて提供される。
前節で議論したように、好適な実施例では、第1のループ部16及び第2のループ部24は、使用時に、能動バッファ要素28によって第2のループ部における電流の駆動が、第1のループ部において同期電流を磁気的に誘導するように、磁気的結合関係で配置される(即ち第1のループは第2のループと磁気的に結合するように配置される)。斯かる磁気結合関係は、ループの広範囲の異なる相対的空間配置によって達成することができる。図1及び図2の例では、ループは平面内に配置され、互いに入れ子になっている。しかし、より詳細に後述するように、ループが隣接して、即ち並んで、互いに配置されている実施例においても、磁気結合を達成することができる。
斯かる構成は、共振器の発振を開始及び/又は維持するために、共振器回路20に結合された減衰補償器(能動発振器など)の存在を必要としないという点で、二次的な利点をもたらす。その代わりに、能動バッファ要素28によって駆動される、第2のループとの磁気結合のために、共振器が発振する。
専用の減衰補償器を任意に設けないことの利点は、第1に、共振回路用の専用の発振器ドライバが不要であることで、電力が節約され、部品の減少によるコストが低減されることである。更に、第1のループ16と第2のループ24との間の同期は、共振器が発振し始めると直ちに確立されるが、ループのバッファ結合を介して同期が安定化されるので、小さな遅延があるのとは対照的である。更に、電場感度は最小化される一方で、磁場に対する感度は残る。
このことは、駆動発振器又は他の減衰補償要素のような能動駆動要素が、典型的には、共振器に寄生キャパシタンスを導入するからである。斯かる寄生キャパシタンスは、任意の近接する物体、例えばこの場合には、プローブされる物体の表面との容量結合から生じる電界に敏感である。従って、共振器ループ(第1のループ部)のための駆動要素がないと、プローブ身体の表面との破壊的容量結合が大幅に低減される。
電界は誘導感知には有用ではなく、感知された信号にノイズを導入する。
発振を開始するための磁気フィードバックの使用は、以前の無関係な分野、例えば、いわゆるアームストロング発振器で使用されてきた。しかしながら、この原則は、本実施例のように、誘導感知装置の状況では適用されていない。特に、既知のアームストロング発振器に対して、外部物体との誘導結合及び容量結合に対する感度は有害であると考えられ、回路は斯かる結合を最小化するように構成される。これとは対照的に、本装置の目的は、外部体との磁気結合である。
従って、本発明の実施例では、幾つかの例では、比較的大きい、任意には電気的に遮蔽された単一巻きループを有利に使用し得る。対照的に、既知のアームストロング発振器は、典型的には、小さな複数巻きのコイルを有する。
例えば、本発明の実施例による誘導センサ(例えばバイタルサイン監視の目的のための)の場合、典型的なループ直径は、1cm乃至5cmであっても良い。一般的に、該ループは、約1cmより大きい直径を有しても良い。該ループは、好適には、1つの巻きのみを有する。1cmを超える直径のループ及び単一の巻線は、電子回路を極端に嵩張らせ、またアームストロング発振器にとって不利である外部体との増加した結合につながるので、アームストロング発振器での使用には有益ではない。
説明された磁気結合関係は、本発明にとって本質的なものではない。本発明の概念の利点は、斯かる特徴と密接に関連しているわけではない。代わりに、例えば、共振器回路20における発振を開始又は維持する目的で、専用の減衰補償回路を設けても良い。例えば共振器回路の発振を開始及び/又は維持するために、発振器が備えられても良い。
図2は、共振器回路20に電気的に結合され、共振器回路内の電流の減衰を能動的に補償するように構成された、斯かる任意の減衰補償回路32を概略的に示す。減衰補償回路は、例えば、発振回路を有しても良い。
例えば、第2の(駆動)ループ24と第1の(共振)ループ16との間の直接磁気結合が、弱すぎるか又は不安定すぎて、共振器回路20が、この結合を介するだけでは発振を開始するには不安定である場合、該回路は、共振器回路と電気的に結合される専用の減衰補償回路32を設けることによって、より堅固にすることができる。この場合、該装置はもはや、第2のループ24と第1のループ16との間の直接磁気結合に依存しない。
1組の有利な実施例によれば、例示的な誘導感知装置は、能動バッファ要素28と第2のループ部24との間に接続された調整可能又は同調可能な位相遅延素子を更に含んでも良い。調整可能な位相遅延素子は、第2のループ部に出力を供給する前に、調整可能な(例えばユーザが調整可能である)位相遅延を能動バッファ要素28の信号出力に印加する。
このことは例えば、能動バッファ要素28又は第2のループへの接続によって引き起こされる任意の位相待ち時間が補償されることを可能にし得る。特に、位相遅延素子は、第2のループ部に供給される出力信号が、第1のループ部の発振(即ち電流)と同相(又は2π若しくはその倍数の一定の位相オフセット)になるよう、位相遅延を適用するように構成されても良い。このことは、両方のループにおける振動が安定して互いに同期して始まり継続するために、バルクハウゼン基準が満たされるべきであるため、有利である。このことは好適には、第1及び第2のループ部の振動(即ち電流)が同相である(又は2πの倍数の一定の位相遅延によって分離される)ことを必要とする。
使用時には、装置12の第1のループ部16及び第2の24のループ部は、対象の身体又は媒体に近接して保持され、第2のループ部が、能動バッファ要素によって駆動され、次いで、このことは好適な例において、磁気結合を介して共振器回路20の発振を開始する。共振器回路の第2のループ部及び第1のループ部の両方は、プローブされる組織内に向けられる励起信号を生成する。上述したように、第2のループ部24は、能動バッファ要素28によって提供される増幅に起因するこのループ内のより高い振幅電流のおかげで、送信信号又は刺激信号の支配的な供給源を提供する。
両方のループからの信号は、プローブされる組織に入る。第2のループ部は、プローブされた組織に誘導される渦電流を支配する。誘導渦電流は二次磁場を生成させる。これらの二次場は、第2のループ部24及び共振器回路20の両方によって感知される。しかしながら、ピックアップ強度は、共振効果(この回路の第1のループ16内の誘導インダクタンス信号を効果的に増幅する)によって、共振器回路20内ではるかに大きい。ピックアップ強度は第1のループの方が大きいが、動きアーチファクトに対する感度(即ち表面に対するループの動き)は、第2のループではるかに大きい。このことは、第2のループが主表面渦電流信号に大きく径方向に近接しているためである。
更に、第1のループ部(共振器回路)で検知された信号のみが信号測定に使用され、これらは該構成の出力コネクタ30に供給される。特に、共振器回路で感知された信号は、共振器の発振周波数の変動を引き起こし、信号処理電子機器によって感知されることができる。第1のループ部で感知された信号は、バッファ要素28によって第1のループ部の周波数に影響を及ぼすことが防止される。更に、第2のループ24の電流に誘起される変動は、増幅バッファ要素によって加えられる強制によって能動的に抑えられ、第2のループにおいて安定した電流周波数を維持する。それ故、第2のループで感知された信号は、事実上、無視されるか又は破棄され、測定のために使用されない。
有利な例によれば、誘導感知装置22は、生理学的パラメータ及び特性、例えば被験者の体内の空気、流体及び/又は組織の動きを感知するために使用され得る。該システムは、特に例えば、呼吸運動を感知するために有利に適用されることができる。
これらの例では、本装置は、これらの動きによって引き起こされる信号の反射インダクタンスの変調を感知することによって、(例えば呼吸又は心臓の鼓動によって引き起こされる)空気、流体及び/又は組織の動きの感知を可能にする。
1つ又は複数の実施例によれば、該装置は、構成要素を特定の有利な配置で取り付けるための支持構体を備えることができる。
図3は、第1及び第2のループ部(並びに図1及び図2の結合回路構成)が取り付けられている筐体48の形をとる支持構造を有する例示的な誘導感知装置12を示す。筐体48は、筐体の組織接触領域52に対して規定された空間的構成で取り付けられた第1のループ部16及び第2のループ部24を持つ。組織接触領域は、筐体の床又は基部によって形成され、入射組織54(又は他の例えば非有機体)表面に適用するための外側接触表面を備える。ループは模式的にしか示されておらず、回路配置は描かれていない。
第1のループ部16及び第2のループ部24は、組織接触領域52に面して配向され筐体48内に取り付けられ、前記接触領域の方向に磁気信号を出力及び受信するようになっている。第1のループ16と第2のループ24とを形成する導体線間の半径方向の間隔42は、第2及び第1のループと組織接触領域との間の距離44に等しいか、又はそれより大きい。
上述したように、本発明の任意の実施例によれば、誘導感知装置12は、共振器回路20の出力を入力として受け取るように構成された信号処理手段を更に備えることができる。信号処理手段は、受信された共振器回路出力の感知された信号特性に基づいて、1つ以上の生理学的パラメータを導出するように適合されても良い。これらは例えば、心拍数、脈拍数、呼吸容量、呼吸数、一回拍出量、一回拍出量変動、心拍出量、又は大動脈血又は動脈血の脈拍高さ/血圧/直径変調などの1つ又は複数のバイタルサインを含むことができる。
該装置は、被験者の身体の1つ以上の生理学的パラメータを感知するための生理学的誘導感知装置であっても良い。生理学的パラメータは、一例として、上述のバイタルサインのうちの1つ又は複数を含むことができる。
好適には、信号処理手段は、共振器回路の発振周波数の検出された変動に基づいて、1つ以上の生理学的パラメータの測定値を決定するように構成される。
信号処理を実施するために使用される特定の手段は、本発明にとって本質的なものではない。一例として、信号処理は、例えば位相ロックループ(PLL)ベース信号アナライザを含んでも良い。当業者に明らかであろう任意の他の信号処理手段が、代替的に又は追加的に使用されても良い。
1つ又は複数の例によれば、感知装置12は、任意に、第2のループ部24に結合された更なるキャパシタを有しても良い。このことは、能動バッファ要素28の減少した熱放散の点で利点を提供する。特に、第2のループ24における電流の前後反転中に、第2のループの磁界のエネルギーは、各発振サイクル中にキャパシタに時間的に蓄積される。これにより、電流増幅器への電圧の放熱が低減される。
例えば、第2のループ24のためのキャパシタのキャパシタンスは、例えばマイクロプロセッサによって、第2のループが第1のループ部16の発振周波数で又はその近くで動作されるように、選択又は構成されても良い。この場合、能動バッファ要素28上の熱放散は最小化される。このことは例えば、低消費電力が重要である用途(例えばバッテリ容量が制限されたウェアラブルセンサの場合)では、特に有利である。
幾つかの例では、第2のループ部のためのキャパシタは、調整可能又は制御可能なキャパシタンスを有する、調整可能又は同調可能なキャパシタであっても良い。該キャパシタのキャパシタンスは、第2のループ部の動作周波数が第1のループ部の動作周波数と実質的に一致するように、(例えばマイクロプロセッサで)動的に調整されても良い。
キャパシタがない場合には、ループの2つの周波数間の不均衡を補償するような強制力を働かせるために、能動バッファ要素が各サイクルに必要とされ得る。このことは熱を生成し、電力を消費する。
第2のループ部上の調節可能なキャパシタ、例えば動的に調節可能なキャパシタは、第2のループの固有振動数を第1のループの固有振動数に近づけることを可能にする。これにより、能動バッファ増幅器の必要な仕事が低減され、それに応じて電力消費が低減される。
第1のループ部16及び第2のループ部24の相対的な位置決めは、本発明にとって決定的ではない。しかしながら、第1のループ及び第2のループのワイヤは、半径方向に離間される(即ち接触しない)べきである。議論したように、好適には、ワイヤ間の最小間隔は、プローブされる本体表面までの距離よりも大きくすべきである。
このことは、上述したような適切な筐体又は支持構造によって行うことができる。
異なる例では、第2のループ24は、例えば、第1のループ16の外側であっても、第1のループの内側であっても良い。例えば、幾つかの可能な配置が、図4(a)乃至(h)に例として示されている。更なる選択肢(図示せず)は、第1のループ部16を第2のループ部24の内側に配置することである。
図4(a)乃至(d)は、第1のループ部16によって形成された共振器回路に結合された減衰補償回路32をそれぞれ有する種々の構成を示す。図4(a)乃至(d)は、第1のループ部16の外側又は内側のいずれかに第2のループ部24を有し、第2のループ部24が専用の更なるキャパシタを含む又は含まない、種々の選択肢を示す。更にキャパシタが設けられている場合には、このことは、キャパシタを構成するための制御電子回路62と電気的に接続されて示されている。この場合、キャパシタは、例えば制御電子回路に含まれるマイクロプロセッサによって制御可能な静電容量を有する。制御電子回路62はまた、第1のループ部16によって形成される共振器回路の信号出力を分析するための信号処理手段を含み、この目的のために能動バッファ要素の出力が制御電子内に結合される。
減衰補償回路32は、共振器内の損失を補償するために、実効的な負性抵抗を提供するものとして一般的な用語で理解され得るので、記号「-R」で示されていることに留意されたい。上述したように、このことは、例えば能動駆動発振器によって容易化されても良い。
図4(e)乃至(h)は、図4(a)乃至(d)と同様に、ループの位置決め及び更なるキャパシタの有無における同じバリエーションを示すが、第1のループ部16によって形成された共振器回路に結合された減衰補償回路は設けられていない。
更なる有利な一組の実施例によれば、第1の16ループ部及び第2の24ループ部は、それぞれの導体線が2点以上で交差するように、部分的に重なり合うそれぞれの内部領域を有し得る。従って、2つのループは、互いに径方向にオフセットされている。この構成の一例を図5に概略的に示す。
本例においては、2つのループが部分的に重なっているが、ループの導電ワイヤの正確な又は完全な半径方向の重なりが存在しない、即ち、ループが互いに半径方向にオフセットしていることが分かる。これらループは、部分的に重なり合い、部分的に重なり合わない。従って、第1の16ループ部及び第2の24ループ部のそれぞれの導電線は、各ループ部の全周囲に沿って互いに半径方向に離間するのではなく、特定の部分にわたってのみ離間されており、それぞれの導電線は、2点で交差している。
図示された構成では、ループ16、24の各々の導電線は、他方のループによって包囲される内部領域の中心点又は領域の近くを通過する。このことは、ループ間の破壊的な直接結合を最小限に抑えることができるという点で、更なる利点をもたらす。このことは、例えば直接結合による制御されない又は暴走した増幅器振幅のリスクなしにバッファ増幅器の利得を増強できることを意味する。この増強された利得は、第1の(センシング)ループ部と比較して第2の(送信)ループ部の電流を最大化するため(その結果、第2のループが送信信号に関して支配的になるように)、有益である。
本例では、第1のループ部及び第2のループ部を形成するそれぞれの導体線の間の半径方向間隔は、不均一であり、即ち、半径方向間隔は、ループの周囲の異なる点で変化する。
1つ又は複数の例によれば、装置の誘導感知機能を制御又は調整するための制御装置が備えられても良い。例えば該制御装置は、センサ装置を動作させるための制御プログラムを実行するように構成されても良く、任意に、ユーザ又はオペレータから受け取った制御コマンドに応答する。この目的のために、制御インターフェース、例えば制御パネル、タッチスクリーン又はアプリなどのユーザインターフェース手段が備えられても良い。
コントローラは、必要とされる種々の機能を実行するために、ソフトウェア及び/又はハードウェアを用いて、様々な方法で実現することができる。プロセッサは、必要な機能を実行するためにソフトウェア(例えばマイクロコード)を用いてプログラムすることができる、一つ以上のマイクロプロセッサを採用するコントローラの一例である。しかしながら、コントローラは、プロセッサを用いて実装されても良いし、又は用いずに実装されても良く、また、幾つかの機能を実行するための専用ハードウェアと、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば1つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組み合わせとして実装されても良い。
本開示の様々な実施例において採用され得るコントローラ要素の例は、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含むが、これらに限定されない。
種々の実装において、プロセッサ又はコントローラは、RAM、PROM、EPROM及びEEPROMなどの揮発性及び不揮発性コンピュータメモリなどの1つ以上の記憶媒体に関連付けられても良い。記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、必要な機能を実行する1つ以上のプログラムで符号化されても良い。種々の記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内で固定されても良く、又は、それに記憶された1つ以上のプログラムをプロセッサ又はコントローラにロードできるように、移送可能であっても良い。
本発明の更なる態様による実施例は、電磁信号を媒体に結合するステップを有する誘導感知方法を提供し、該方法は、ループ構成を利用し、該ループ構成は、
キャパシタと結合され共振器回路20を形成する第1のループ部16と、
第2のループ部24と、
を有し、前記第1及び第2のループ部を形成するそれぞれの導体線が互いに径方向に離間しており、
前記共振器回路の出力が、電圧-電流増幅を実装するように構成された能動バッファ要素28を介して前記第2のループ部に電気的に接続されており、
前記方法が、前記能動バッファ要素の出力によって、前記第2のループ部に交流電流を駆動するステップを含む。
有利な実施例によれば、この方法は、第2のループ部24から媒体表面までの距離が、第1のループの導体線と第2のループの導体線との間の最小間隔以下であるように、調査される媒体の表面に対して前記ループ構成を保持することを有しても良い。
図面、説明及び添付される請求項を読むことにより、請求される本発明を実施化する当業者によって、開示された実施例に対する変形が理解され実行され得る。請求項において、「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる不定冠詞は複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又はその他のユニットが、請求項に列記された幾つかのアイテムの機能を実行しても良い。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に利用されることができないことを示すものではない。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又は固体媒体のような適切な媒体上で保存/配布されても良いが、インターネット又はその他の有線若しくは無線通信システムを介してのような、他の形態で配布されても良い。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 電磁信号を媒体に及び媒体から誘電結合するための誘電感知装置であって、前記装置は、
    キャパシタと結合された第1のループ部により形成された共振器回路と、
    第2のループ部と、
    を有し、前記第1及び第2のループ部を形成するそれぞれの導体線は、該導体線の少なくとも一部に沿って互いから径方向に離隔され、前記装置は更に、
    能動バッファ要素を有し、前記能動バッファ要素を介して、前記共振器回路の出力が、前記第2のループ部に電気的に接続され、前記能動バッファ要素は、電圧-電流増幅を実装するよう構成され、前記能動バッファ要素の出力は、前記第2のループ部における交流電流を駆動するよう構成された、装置。
  2. 各前記ループ部は単一巻きループにより形成された、請求項1に記載の装置。
  3. 前記共振器回路の出力は更に、信号処理手段との接続のため、信号出力コネクタに結合された、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記誘導感知装置は、前記共振器回路における電流の減衰を能動的に補償するよう構成された、前記共振器回路に電気的に結合された減衰補償回路を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記減衰補償回路は、能動駆動電流を前記第1のループ部に供給するよう構成された発振器を有する、請求項4に記載の装置。
  6. 前記装置は、入射組織面に適用するための組織接触領域を持つ支持構造を有し、前記第1及び第2のループ部は、前記支持構造に装着され、前記接触領域の方向において磁気信号を出力及び受信するような向きとされ、前記第1及び第2のループ部を形成する導体線の間の平均径方向間隔が、前記第2のループ部と前記組織接触領域との間の距離以上となるよう配置された、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 信号処理手段を更に有し、前記共振器回路の出力は、前記信号処理手段に結合され、前記信号処理手段は、信号出力に基づいて、1つ以上の生理学的パラメータの測定値を決定するよう構成された、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記装置は、前記第2のループ部に結合された更なるキャパシタを有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記更なるキャパシタは、前記第1のループ部の固有発振周波数に合致する前記第2のループ部の発振周波数を定義するような値のキャパシタンスを持つよう構成された、請求項8に記載の装置。
  10. 前記更なるキャパシタは、制御可能なキャパシタンスを持つ、請求項8又は9に記載の装置。
  11. 前記装置は、前記第1及び第2のループ部が共通平面を占有するよう構成された、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記第1及び第2のループ部の一方が他方のなかに挿入された、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記第1及び第2のループ部のそれぞれにより定義されるそれぞれの内部領域は、部分的に重なり、前記第1及び第2のループ部の導体線が、2つ以上の点において交差する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 電磁信号を媒体に結合するステップを有する誘導感知方法であって、前記方法はループ構成を利用し、前記ループ構成は、
    キャパシタと結合され共振器回路を形成する、第1のループ部と、
    第2のループ部と、
    を有し、前記共振器回路の出力は、電圧-電流増幅を実装するよう構成された能動バッファ要素を介して、前記第2のループ部に電気的に結合され、
    前記方法は、前記能動バッファ要素の出力により、前記第2のループ部における交流電流を駆動するステップを有する、方法。
  15. 前記方法は、調査されるべき媒体の表面に対して前記ループ構成を保持するステップであって、前記第2のループ部から媒体表面までの距離が、前記第1及び第2のループ部の導体線間の最小間隔以下である、請求項14に記載の方法。
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