JP7005003B2 - ゲル化用組成物 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 発行日 2017年6月1日 刊行物 日本食品化学学会 第23回総会・学術大会 講演要旨集
特許法第30条第2項適用 開催日 2017年6月1日から2017年6月2日 集会名、開催場所 日本食品化学学会 第23回総会・学術大会 伊勢志摩ロイヤルホテル(三重県志摩市磯部町的矢字笠取939-6)
特許法第30条第2項適用 発行日 2017年8月28日 刊行物 日本食品科学工学会 第64回大会講演集
特許法第30条第2項適用 開催日 2017年8月28日から2017年8月30日 集会名、開催場所 日本食品科学工学会 第64回大会 日本大学 湘南キャンパス(藤沢市亀井野1866)
本発明は、ゲル化用組成物等に関する。
食品のおいしさには、食感が大きく影響する。そのため、物性を改良する添加物が求められている。近年、タンパク質ゲルの物性改良剤としてフェノール性化合物の利用が期待されている。例えばチャノキ(Camellia sinensis)の葉のフェノール性化合物を用いると卵白ゲルが硬くなることが報告されている。
特開2006-320308号公報 特開平10-101702号公報 特開2011-72215号公報 特開平10-237107号公報 特開2007-89579号公報 WO2004/113431号
本発明は、新規な食品物性改変方法、特に新規な食品ゲル化方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、オリーブ葉抽出物を用いることでこれまでに報告のない特徴的なゲル化食品を調製できる可能性を見出し、さらに改良を重ねて本発明を完成させるに至った。
本発明は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
オリーブ葉のタンパク質非変性抽出物を含有するゲル化用組成物。
項2.
脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコン含むオリーブ葉抽出物を含有するゲル化用組成物。
項3.
脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンを含有するゲル化用組成物。
項4.
アミノ基およびチオール基からなる群より選択される少なくとも1種の基を含有する物質のゲル化用である、項1~3のいずれかに記載のゲル化用組成物。
項5.
タンパク質及びキトサンからなる群より選択される少なくとも1種の物質のゲル化用である、項4に記載のゲル化用組成物。
項6.
ゲル化誘起用、ゲル化促進用、又はゲル物性改変用である、項1~5のいずれかに記載のゲル化用組成物。
項7.
項1~6のいずれかに記載のゲル化用組成物によりゲル化したゲル。
項8.
項1~6のいずれかに記載のゲル化用組成物によりゲル化した、タンパク質及びキトサンからなる群より選択される少なくとも1種の物質のゲル。
項9.
オリーブ葉をタンパク質非変性条件下で抽出する工程を含む、ゲル化用組成物製造方法。
本発明のゲル化組成物により、独自の特性(特に、硬く歯切れの良い物性)を示すゲルを調製することができる。このようなゲルは、特に食品分野において有用である。
コントロールゲル及びOLEx添加卵白ゲルを示す。 各植物葉抽出パウダー添加卵白ゲルについての、応力(N/m)- 歪率(%)曲線を示す。 各植物葉抽出パウダー添加卵白ゲルについての、破断応力(N/m)(すなわち、図2aの応力(N/m)-歪率(%)曲線における最初のピークの頂点(破断点)における応力)を示す。異なる小文字アルファベットは、群間に有意差(p<0.05;チューキーテスト)があることを示す。すなわち、オリーブ>>茶>みかん、ぶどう>Ctの順で破断応力が高いことを示す。 オリーブ葉水抽出パウダー(OLEx)添加卵白ゲルの保水力を、レオメーターで検討した結果を示す。 OLEx添加卵白ゲルの弾性率をレオメーターで検討した結果を示す。 OLEx添加卵白ゲルの粘性率をレオメーターで検討した結果を示す。 OLEx添加卵白ゲルにおいて、OLEx添加量に応じた卵白タンパク質中のアミノ基量割合を示す。 OLEx添加卵白ゲルにおいて、OLEx添加量に応じた卵白タンパク質中のチオール基量割合を示す。 OLEx添加卵白ゲルのSDS-PAGE解析結果を示す。 OLExに含まれるフェノール性化合物、並びに、卵白タンパク質とOLExとを混合した際に卵白タンパク質と結合しなかったOLExのフェノール性化合物をHPLCで分析し、比較した結果を示す。 OLEx添加卵白ゲルのSEM観察像を示す。 OLEx添加ゼラチンゲルについての、応力(N/m)- 歪率(%)曲線を示す。 OLEx添加ゼラチンゲルについての、破断応力(N/m)(すなわち、図8aの応力(N/m)-歪率(%)曲線における最初のピークの頂点(破断点)における応力)を示す。 OLEx添加ゼラチンゲル(OLEx 1w/v%)及びコントロールゲルを湯煎した結果を示す。 OLEx添加キトサンゲル(右側バイアル)を示す。 OP+ラッカーゼ添加卵白ゲル(フェノール性化合物を含むオリーブ葉抽出物及びラッカーゼを用いて調製した卵白ゲル)を示す。 OP+ラッカーゼ添加卵白ゲル、OLEx1w/v%含有OLEx添加卵白ゲル、及びコントロールゲルについての、応力(N/m)- 歪率(%)曲線を示す。 OP+ラッカーゼ添加卵白ゲル、OLEx1w/v%含有OLEx添加卵白ゲル、及びコントロールゲルについての、破断応力(N/m)(すなわち、図12aの応力(N/m)-歪率(%)曲線における最初のピークの頂点(破断点)における応力)を示す。
以下、本発明の各実施形態について、さらに詳細に説明する。
本発明に包含されるゲル化用組成物(以下「本発明のゲル化用組成物」ということがある)の1実施形態は、オリーブ葉のタンパク質非変性抽出物を含有する。
本発明に用いるオリーブ葉としては、モクセイ科オリーブ属のオリーブ(Olea europaea Linne)やその同属種(例えば、Olea welwitschii、Olea paniculataなど)の葉を好ましく用いることができる。また、その品種は特に制限されない。例えば、ミッション、マンザニロ、ネバディロブランコ等を例示できる。
オリーブ葉のタンパク質非変性抽出物は、オリーブ葉に含まれるタンパク質が変性しない条件でオリーブ葉から抽出して得ることができる。オリーブ葉に含まれる酵素(特にβグルコシダーゼ、脱炭酸酵素、及び酸化酵素)が活性を保持できる条件でオリーブ葉から抽出することが好ましい。タンパク質は例えば高温、強酸、強アルカリ条件等により変性することから、このような条件を回避することが好ましい。また、有機溶媒を用いてもタンパク質は変性するおそれが高まることから、溶媒として有機溶媒を用いることはあまり好ましくなく、水を用いることが好ましい。また例えば、有機溶媒のなかでも、エタノールは植物抽出によく用いられる溶媒であるが、エタノールそのものを用いることは好ましくなく、できるだけ多くの水と混合した含水エタノールとしてタンパク質が変性しない条件で用いることが求められる。
タンパク質非変性抽出物を得るための抽出としては、より具体的には、例えば中性(好ましくはpH6~8程度)の水(好ましくは50℃以下、45℃以下、又は40℃以下であり、より好ましくは20~30℃程度)によりオリーブ葉を抽出することが好ましい。また、抽出時間は適宜設定できるが、例えば0.1~6時間程度、0.5~4時間程度、又は1~2時間程度を例示することができる。抽出は撹拌しながら行ってもよいし、静置して行ってもよい。
また、オリーブ葉は、そのまま抽出に供してもよいが、例えば粉砕した後に抽出に供してもよい。オリーブ葉の粉砕を行う場合には、粉砕によりオリーブ葉に含まれる酵素が失活することを抑制するため、オリーブ葉を凍結してから粉砕することが好ましい。また、酵素が失活しない乾燥法である「低温乾燥」を行ってから粉砕することが好ましい。凍結は、例えばオリーブ葉を液体窒素により処理することで行うことができる。また、低温乾燥により、オリーブ葉のオレウロペイン含量が増加することが報告されており、この点で低温乾燥も好ましい。なお、粉砕は、例えばミルサー等を用いて行うことができる。また、粉砕はパウダー状になるまで行うことが好ましい。
例えば、凍結オリーブ葉粉砕パウダーに、その5~20倍(質量比)の水(20~30℃、pH7付近)を加え、0.5~2時間程度適宜撹拌しながら抽出を行う抽出方法を、好ましい1例として挙げることができる。
抽出操作後は、例えば遠心分離により不要物を取り除くことが好ましい。また、抽出液をそのままオリーブ葉抽出物として用いることもできるが、当該抽出液を凍結乾燥させ、凍結乾燥パウダーとして用いることが好ましい。
このような抽出工程により、オリーブ葉に含まれるタンパク質が変性していないオリーブ葉抽出物(すなわち、オリーブ葉のタンパク質非変性抽出物)が得られる。特に、オリーブ葉に含まれる酵素(特にβグルコシダーゼ、脱炭酸酵素、及び酸化酵素)が活性を保持したまま含有されるオリーブ葉抽出物が好ましく得られる。
オリーブ葉がタンパク質非変性条件での抽出に供されることにより、得られた抽出物には脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンが含まれる。脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンは、オリーブ葉に含有される酵素(特に、βグルコシダーゼ、脱炭酸酵素、及び酸化酵素)の働きにより、オリーブ葉に豊富に含有されるオレウロペインから生成される。脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンは、オリーブ葉にはほとんど含まれないが、抽出時に、オレウロペインに前記βグルコシダーゼ、脱炭酸酵素、及び酸化酵素などが作用することによって生成する。抽出条件がタンパク質変性条件であると、当該生成が起こらない。このため、オリーブ葉抽出物は、タンパク質非変性抽出物であることが好ましいのである。以下に、オレウロペイン及び脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンの構造式を示す。
Figure 0007005003000001
Figure 0007005003000002
本発明のゲル化用組成物の別の実施形態は、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコン含むオリーブ葉抽出物を含有する。当該オリーブ葉抽出物は、さらにオリーブ葉由来活性保有酵素(特にβグルコシダーゼ、脱炭酸酵素、及び酸化酵素)を含有していてもよい。当該オリーブ葉抽出物としては、上述したオリーブ葉のタンパク質非変性抽出物を好ましく用いることができる。
本発明のゲル化用組成物は、含有される脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンのアルデヒド基と、ゲル化対象物質が有するアミノ基(-NH)及び/又はチオール基(-SH)とが、結合することで、本発明のゲル化用組成物がゲル化の対象とする物質(ゲル化対象物質)のゲル化を起こす若しくは促進すると考えられる。このため、本発明のゲル化用組成物は、例えば、ゲル化対象物質のゲル化を誘起するために、及び/又は、ゲル化対象物質のゲル化を促進しゲルの物性を改変するために、好ましく用いることができる。すなわち、本明細書において、ゲル化用とは、ゲル化対象物質のゲル化誘起用、ゲル化促進用、ゲル物性改変用等の意味を包含しており、本発明のゲル化用組成物は、例えば、ゲル化対象物質のゲル化誘起用組成物、ゲル化対象物質のゲル化促進用組成物、ゲル化対象物質のゲル物性改変用組成物等として好ましく用いることができる。
当該ゲル化(官能基どうしの結合)は、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンとアミノ基(-NH)及び/又はチオール基(-SH)を有するゲル化対象物質とを混合することで起こりえる。
このため、本発明のゲル化用組成物のまた別の実施形態は、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンを含有する。脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンは、合成品であっても自然界(生体)から抽出して得たものであってもよい。例えば、上述のオリーブ葉のタンパク質非変性抽出物から、公知の方法(例えばHPLC)を用いて精製して脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンを得ることができる。なお、当該実施形態における本発明のゲル化用組成物は、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンのみを有するものであってもよい。組成物とは通常複数の成分からなる物であるため、本発明のゲル化用組成物が脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンのみからなる場合、組成物と表記することは適当ではないかもしれないが、本明細書では脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンのみからなる場合であっても組成物と表記する。(すなわち、当該実施形態におけるゲル化用組成物との表記は、ゲル化剤との表記と同義である。)
本発明のゲル化用組成物は、アミノ基(-NH)及び/又はチオール基(-SH)を有する物質のゲル化のために有用である。このような物質としては、アミノ基(-NH)及び/又はチオール基(-SH)を有する限り、特に制限はされない。例えば、タンパク質(中でも卵白、ゼラチン、魚肉すり身、ソーセージ等)、アミノ基を有する多糖(例えばキトサン)等が挙げられる。また、ゲル化対象物質として、本発明のゲル化用組成物を用いずとも、ゲル化が起こりえる物質を用いる場合であっても、本発明のゲル化用組成物を用いて調製したゲルは、用いずに調製したゲルに比べ、大幅に異なる独自の特性を示す。
なお、ゲル化工程は、タンパク質非変性条件である必要はない。本発明のゲル化用組成物には、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンが含有されているため、ゲル化工程においてタンパク質非変性条件が存在しようとしまいと、当該脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンのアルデヒド基がゲル化対象物質のアミノ基(-NH)及び/又はチオール基(-SH)と結合してゲル化及び/又はゲル化促進するからである。例えば、タンパク質は、変性条件下(例えば、高温、強酸、強アルカリ)でゲル化を起こし得るが、本発明のゲル化用組成物を用いてタンパク質のゲル化を促進する場合においても、このようなタンパク質変性条件下とする工程をゲル化工程として用いることができる。例えば、本発明のゲル化用組成物及びタンパク質を混合した後、高温(例えば75~95℃程度)処理してタンパク質ゲル化を行うことができる。また例えば、本発明のゲル化用組成物によりキトサンをゲル化する場合、キトサンを酸性溶液(例えば酢酸溶液)に溶解させ、さらに本発明のゲル化用組成物を加えて、キトサンをゲル化することができる。
本発明のゲル化用組成物は、特に制限されるわけではないが、例えば、次のようなゲル化能を示すものが好ましい一態様として挙げられる。すなわち、本発明のゲル化用組成物を1w/v%含有する卵白ゲル(ゲル化用組成物と卵白を混合後pH7に調整し、30分25℃で静置し更に30分80℃で静置して作製)が、本発明のゲル化用組成物を含まない卵白ゲル(ゲル化用組成物を用いない以外は作製方法は前記に同じ)と比べて、破断応力が2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがさらに好ましい。
上述した本発明のゲル化用組成物は、上記オリーブ葉抽出物そのものであってもよいし、オリーブ葉抽出物以外の、その他成分を含んでいてもよい。また別の実施形態においては、前述のように、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンのみを有するものであってもよいし、その他成分を含んでいてもよい。このような他成分としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はされない。また、食品衛生学的に許容される担体が好ましい。当該担体としては、タンパク質変性を起こす可能性のある成分を用いてもよい。例えば、有機溶媒(エタノールなど)を用いることもできる。好ましいその他成分としては、具体的には例えば、水、調味料、香料などが挙げられる。その他成分の含有量も、本発明の効果を損なわない範囲において適宜設定することができる。
本発明は、当該ゲル化用組成物によりゲル化されて得られるゲルも包含する。このようなゲルとしては、例えば、上記のゲル化対象物質を本発明のゲル化用組成物によりゲル化して得られるゲル(「本発明のゲル」ということがある)が挙げられる。本発明の効果を損なわない範囲で、本発明のゲル化用組成物及びゲル化対象物質以外の成分を、ゲル化の際に混合することもできる。このようなゲル化時混合成分としては、例えば食品衛生学的に許容される担体が好ましく、より具体的には水、調味料、香料等が例示される。また、タンパク質変性を起こす可能性のある成分であってもゲル化時混合成分として用いることができる。例えば、有機溶媒(エタノールなど)を用いることもできる。
本発明は、オリーブ葉をタンパク質非変性条件下で抽出する工程を含む、ゲル化用組成物製造方法も包含する。当該タンパク質非変性条件下での抽出方法については、上述したとおりである。
なお、本明細書において「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する(The term "comprising" includes "consisting essentially of” and "consisting of.")。
以下、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
オリーブ葉からの抽出
オリーブ葉を液体窒素を用いて瞬間凍結させ、ミルサーでパウダー状になるまで粉砕した。得られた粉末パウダー(オリーブ葉凍結パウダー)50gに対して500mLの割合で水を加え、1時間25℃でマグネチックスターラーを用いて撹拌し、オリーブ葉に含まれる成分を抽出した。その後、遠心分離(8800g、10分、4℃)により不溶物を取り除き、上清(抽出液)を回収した。得られた抽出液を凍結乾燥機を用いて凍結乾燥してパウダー状にした。得られたパウダー(抽出パウダー)をオリーブ葉抽出物として、以下の検討に用いた。なお、以下、当該パウダー状のオリーブ葉水抽出物を「OLEx」と表記することがある。
また、オリーブ葉にかえて、ミカンの葉、茶の木の葉、又はブドウの葉を用いて、上記と同様にして抽出物(抽出パウダー)を得た。
また、オリーブ葉凍結パウダーを処理する抽出液として、抽出前にパウダーを95℃で5分間加熱した以外は同様にして調製した抽出物(抽出パウダー)も調製した。
抽出パウダーを含む卵白ゲルの調製
各葉の抽出パウダー1gをそれぞれ20mLの純水に溶解させ、これを均質化した卵白80mLと混合した。当該混合液を、2N HClによりpH7.0に調整し、25℃で減圧脱気した。30分後、当該混合液を直径15mmのケーシングチューブに詰め、80℃で30分間インキュベートし、ゲル化させることで、円柱状ゲルを得た(OLEx添加卵白ゲル)。30分後、流水で冷却を行い(30分間)、25℃で1時間静置した。当該ゲルの抽出パウダー含有量は1w/v%である。
また、20mLの純水を均質化した卵白80mLと混合し、後は上記と同様にしてゲルを調製した。当該ゲルを、コントロールゲルとして以下の検討に用いた。図1に、得られたゲルを輪切りにして、円柱状(直径15mm、高さ1cm)にしたときの、コントロールゲル及びOLEx添加卵白ゲルを示す。
なお、オリーブ葉凍結パウダーを処理する抽出液として、抽出前にパウダーを95℃で5分間加熱した以外は同様にして調製した抽出物(抽出パウダー)を用いたゲルも調製した。
OLEx添加卵白ゲルの破断強度測定
抽出パウダーによりゲル化した卵白ゲル(OLEx添加卵白ゲル)を輪切りにして、円柱状(直径15mm、高さ1cm)にした。当該円柱状ゲルについて、レオメーター(RE 2-3305、株式会社山電)により破断強度を測定した。具体的には、3mmの円柱プランジャーを用い、測定速度1mm/s、測定歪率80%の条件で測定した。測定によって得られた、応力(N/m)-歪率(%)曲線の最初のピークの頂点を破断点とし、破断点における応力を破断応力(N/m)とした。各抽出パウダー添加卵白ゲルについての、応力(N/m)-歪率(%)曲線を図2aに、また破断応力(N/m)を図2bに、それぞれ示す。図中「Ct」はコントロールゲルを表す。
オリーブ葉抽出パウダーを用いることにより、その他の植物葉抽出パウダーを用いる場合に比べて、より硬い卵白ゲルを調製できることが分かった(図2b)。さらに、OLEx添加卵白ゲルの応力(N/m)-歪率(%)曲線は、他の植物葉抽出パウダー添加ゲルの当該曲線に比べ、立ち上がりが早く(図2a)、硬く歯切れの良い物性を有することがわかった。
なお、オリーブ葉凍結パウダーを処理する抽出液として、抽出前にパウダーを95℃で5分間加熱した以外は同様にして調製した抽出物(抽出パウダー)を用いたゲルでは、その物性はコントロールゲルとほとんど変わらなかった。
OLEx添加卵白ゲルの保水力の検討
OLExを0.1、又は0.5w/v%含んだゲルを、上記と同様にして調製した。そして、OLExを0.1、0.5、又は1.0w/v%含んだ円柱状の卵白ゲル(直径15mm、高さ1cm)の重量(Wi)を測定した。各円柱状ゲルの両端(円柱の底面及び上面)をそれぞれ2枚のろ紙で挟み、レオメーター(RE 2-3305、株式会社山電)で120gfの荷重により加圧した。加圧したゲルの重量(Wc)を測定し、以下の式で加圧により排出された水の割合(Expressible water )[%]を算出した。
Figure 0007005003000003
結果を図3に示す。オリーブ葉水抽出物を(特に0.2w/v%以上)添加して調製したゲルからの排出水量は減少した。このことから、オリーブ葉水抽出物を用いることで、用いない場合より保水力が向上したゲルを調製できることが分かった。
OLEx添加卵白ゲルの弾性率及び粘性率の検討
OLExを1.0w/v%含んだ円柱状の卵白ゲル(直径15mm、高さ1cm)のクリープ特性を、レオメーター(RE 2-3305、株式会社山電)により測定した。40mmの円柱プランジャーを用い、測定荷重120gf、測定速度5mm/sで2分間測定した。得られたクリープ曲線から、クリープ粘弾性解析ソフト(Windows Ver.1.6 (CAS-3305)、株式会社山電)で弾性率と粘性率を算出した。結果を図4a(弾性率)及び図4b(粘性率)を示す。オリーブ葉水抽出物を用いることで、用いない場合より弾性率及び粘性率が向上したゲルを調製できることが分かった。
オリーブ葉水抽出物と卵白タンパク質との結合様式の検討
0、0.25、0.5、又は1.0mg/mLのOLExを含む、5mg/mL卵白タンパク質溶液(10mMリン酸緩衝液(pH7.0)で調製)を、80℃で30分間加熱処理した。加熱処理した溶液200μLに、12.5% SDS及び8M尿素を含む20mMリン酸緩衝液(pH8.0)を800μL加えたもの(サンプル溶液)を以下の実験(1)~(3)に用いた。また、OLExが蛍光強度(実験(1))及び吸光度(実験(2))に与える影響を是正するために、0.25、0.5、又は1.0mg/mL OLEx溶液(10mMリン酸緩衝液(pH 7.0)で調製)をブランク溶液として以下の実験に用いた。
実験(1):アミノ基量測定
サンプル溶液又はブランク溶液150μLとOPA(o-フタルアルデヒド)溶液3mLとを混合し、2分後、蛍光強度(Em:360nm、Ex:460nm)を測定した。なお、OPA溶液としては、4%OPAメタノール溶液2mL、0.1M Na溶液50mL、20%SDS溶液5mL、及び2-メルカプトエタノール0.2mLを混合し、100mLに水でメスアップしたものを用いた。コントロールゲルの蛍光強度を100%としたときの各OLEx濃度ゲルの蛍光強度の割合を算出し、当該割合がアミノ基量を反映しているものとした。結果を図5aに示す。オリーブ葉水抽出物の添加濃度依存的に、アミノ基量が減少していたことから、オリーブ葉水抽出物中の成分が、卵白タンパク質のアミノ基と結合していることが示された。
実験(2):チオール基量測定
サンプル溶液又はブランク溶液3mLと0.01M DTNB溶液20μLとを混合し、5分後、吸光度(412 nm)を測定した。コントロールゲルの吸光度を100%としたときの各OLEx濃度ゲルの吸光度の割合を算出し、当該割合がチオール基量を反映しているものとした。結果を図5bに示す。オリーブ葉水抽出物の添加濃度依存的に、チオール基量が減少していたことから、オリーブ葉水抽出物中の成分が、卵白タンパク質のチオール基と結合していることが示された。
実験(3):SDS-PAGE
サンプル溶液50μLに、5% SDS及び0.004% Bromophenol blueを含む100mMトリス塩酸緩衝液(pH 6.7)12.5μL、並びにβ-メルカプトエタノール3μLを添加し、90℃で2分間加熱した。加熱後、10μLを分取し、SDS-PAGE(ゲル濃度:上層4.5%、下層12.5%)により解析した。泳動後のゲルをCBBでタンパク質染色した。結果を図5cに示す。オリーブ葉水抽出物の添加濃度依存的に、高分子量のバンドが増加していたことから、オリーブ葉水抽出物中の成分が、卵白タンパク質の重合を促進していることが示された。
実験(1)~(3)の結果から、オリーブ葉水抽出物中の成分が、卵白タンパク質のアミノ基(-NH)及び/又はチオール基(-SH)と結合することにより、卵白タンパク質の架橋が促進され、ゲル物性を独自の特性に変えることが示唆された。
オリーブ水抽出物中のタンパク質結合成分の探索
OLExに含まれるフェノール性化合物並びに、卵白タンパク質とOLExを混合して卵白タンパク質と結合しなかったOLExのフェノール性化合物をHPLCで分析し、比較した(図6:上側がOLExに含まれるフェノール性化合物のHPLC解析結果、下側が卵白タンパク質と反応させたOLExの残渣に含まれるフェノール性化合物のHPLC解析結果)。その結果、タンパク質と反応させることによって保持時間(RT)49.16 minのピークが大幅に減少したことがわかった。このことからRT49.16 minのフェノール性化合物がタンパク質と最も結合能が高く、ゲル化に寄与していることがわかった。このフェノール性化合物をLC-MSで分析したところ、分子量は320であった。オリーブ葉フェノール性化合物を分析した文献から、このフェノール性化合物は脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコン(アルデヒド基が2つ)であることが示唆された。従って、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンが、卵白ゲルのゲル化及び物性改変に最も関わっていると考えられた。また、脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンの有するアルデヒド基が、アミノ基(-NH)及び/又はチオール基(-SH)と反応して結合し、架橋されることで、ゲル化が促進されることが推測された。さらに、オリーブ葉凍結パウダーを処理する抽出液として、抽出前にパウダーを95℃で5分間加熱した以外は同様にして調製した抽出物(抽出パウダー)を用いたゲルでは、その物性はコントロールゲルとほとんど変わらなかったことから考えると、オリーブ葉に含まれる酵素(特にβグルコシダーゼ、脱炭酸酵素、酸化酵素及び)が、抽出時に、オレウロペインを脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンへと変化させているものと推測された。
なお、HPLC及びLC-MSの解析条件を以下に示す。
Figure 0007005003000004
Figure 0007005003000005
OLEx添加卵白ゲルのミクロ構造の解析
OLEx添加卵白ゲル(OLEx0.1、0.5、若しくは1.0w/v%)又はコントロールゲルを5×5×2mmの大きさの直方体にメスで切り出した。切り出したゲルを2.5%グルタルアルデヒドを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)に浸し、4℃で24時間前固定した。前固定後、氷上で0.1M リン酸緩衝液(pH7.4)につけて洗浄し、1%四塩化オスミウムを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)で後固定した。0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)で洗浄し、0、70、80、90、95、及び100%エタノールにそれぞれ10分間浸し脱水した。その後、ゲルを凍結乾燥し、完全に脱水した。脱水したサンプルを導電性処理後、簡易SEM(NeoScope JCM-6000、日本電子株式会社)で形態観察(高真空モード、加速電圧:15 kV、倍率:1,000倍)した。結果を図7に示す。オリーブ葉水抽出物は、卵白タンパク質の架橋を促進し、卵白ゲルのゲル骨格を密にすることが示唆された。また、ゲル骨格が密になることにより、上述のような物性改変が起こっている可能性が考えられた。
抽出パウダーを含むゼラチンゲルの調製
1gのOLExを20mLの10mMリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、80℃に加熱した10%ゼラチン溶液(10mMリン酸緩衝液(pH7.0)で調製)80mLと混合した。混合液を直径15mmのケーシングチューブに詰め(円柱状になる)4℃で静置し、ゲル化させた(OLEx添加ゼラチンゲル;1w/v%)。コントロール(OLEx無添加)のゼラチンゲルは、20mLの10mMリン酸緩衝液(pH7.0)を80℃に加熱した10%ゼラチン溶液と混合し、同様の手順で調製した。
OLEx添加ゼラチンゲル破断強度測定
OLEx添加ゼラチンゲルを輪切りにして、円柱状(直径15mm、高さ1cm)にした。当該円柱状ゲルについて、レオメーター(RE 2-3305、株式会社山電)で破断強度を測定した。具体的には、3mmの円柱プランジャーを用い、測定速度1mm/sとし、測定歪率はコントロールゼラチンゲルでは80%、OLEx添加ゼラチンゲルでは95%として、測定した。測定によって得られた応力(N/m)-歪率(%)曲線の最初のピークの頂点を破断点とし、破断点における応力を破断応力(N/m)とした。それぞれの結果を、図8a及び図8bに示す。また、破断歪率は、OLEx添加ゼラチンゲルが90.7%、コントロールゲルが46.5%であった(図8aの破断時の歪率)。
これらの結果は、OLExはゼラチンゲルの破断応力を約10倍にすること、また破断歪率を約2倍にすること、すなわち、10倍の力を加えないと破断しないこと、かたくずれしにくいことを示している。このように、OLExはゼラチンゲルの物性を劇的に変化させ得ることがわかった。
OLEx添加ゼラチンの加熱による溶解の検討
OLEx添加ゼラチンゲル(OLEx 1w/v%)及びコントロールゲルを、沸騰水を用いた湯煎により溶解させることを試みた。湯煎開始30秒後、コントロールゲルは完全に溶解したが、OLEx添加ゼラチンゲルは全く溶解しなかった(図9)。通常のゼラチンゲルは加熱により溶解するが、再び冷却するとゲルを再形成する、すなわち可逆性のゲルである。一方、OLEx添加ゼラチンゲルは、加熱により溶解しなかったことから、不可逆性のゲルであることが考えられる。
OLEx添加キトサンゲルの調製
上記の通り、OLExによるゲル物性の改変は、OLEx中のフェノール性化合物(特に脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコン)が、アミノ基及びチオール基と反応して結合することで、起こっていると考えられた。そこで、糖であってアミノ基を有するキトサンについても、OLExを用いてゲル化することができるかを検討した。
Figure 0007005003000006
0.1gのOLExと、2%酢酸溶液に溶解した2%キトサン溶液10mLと、を混合した。5分後、キトサン溶液がゲル化した(図10)。なお、図10でCt(コントロール)は2%酢酸溶液に溶解した2%キトサン溶液であり、5分後もゲル化は起こらず液体のままであった。当該結果から、OLExはキトサンをゲル化できることが分かった。また、このことから、OLExはアミノ基を有する化合物をゲル化できることが裏付けられた。
精製酸化酵素を用いた卵白タンパク質ゲル化の検討
一般に、フェノール性化合物によるゲル物性の改変では、ゲル化対象物質に対して、フェノール性化合物及び精製された酵素を添加する方法が一般的である。タンパク質変性条件で抽出したオリーブ葉水抽出物であってもフェノール性化合物は含まれていることから、タンパク質変性条件抽出物にさらに酸化酵素を加え、前記一般的なフェノール性化合物利用ゲル化方法を用いることで、ゲル物性を改変できるかを検討した。また、当該一般的な方法とOLExを用いた方法とで、得られるゲルのゲル物性が異なるかについても検討した。
〔オリーブ葉フェノール性化合物抽出物の調製〕
オリーブ葉を液体窒素で瞬間凍結させ、ミルサーで粉砕した。50gの粉砕物を95℃で5分間加熱し、オリーブ葉に存在する酵素を失活させた。酵素を失活させたオリーブ葉パウダーをビーカーに入れ、500mLの純水と混合した。25℃で1時間マグネチックスターラーを用いて攪拌した。1時間後、遠心分離(8800g,10min,4℃)し、上清を回収した。回収した上清をHPLC分析で、オリーブ葉フェノール性化合物(特にオレウロペイン)が分解されていないことを確認した後に、凍結乾燥によってパウダー化した。このパウダーをオリーブ葉フェノール性化合物抽出物(以下「OP」と表記することがある)とした。
〔卵白ゲルの調製〕
0.25gのOPを5mLの純水に溶解し、20mLの均質化した卵白と混合した。当該混合液を、2N HClでpH7.0に調整した(OP-卵白混合液)。OP-卵白混合液に5mgのポリフェノール酸化酵素であるラッカーゼ(ラッカーゼダイワ Y120、大和化成株式会社)を添加し、室温で3時間インキュベートした。3時間後、OP-卵白混合液が褐色に変化した(すなわち酸化反応が起こったこと)ことを確認した後に、直径15mmのケーシングチューブに詰め(円柱状になる)、80℃で30分間インキュベートしゲル化させた(OP+ラッカーゼ添加卵白ゲル)。その後、流水で30分間冷却した後、25℃で1時間静置した。得られたゲルを輪切りにして、円柱状(直径15mm、高さ1cm)にしたときの、OP+ラッカーゼ添加卵白ゲルを示す(図11)。
〔卵白ゲルの破断強度測定〕
OP+ラッカーゼ添加卵白ゲル、並びに、上記「抽出パウダーを含む卵白ゲルの調製」で調製したOLEx1w/v%含有OLEx添加卵白ゲル及びコントロールゲルの、3種のゲルを検討用いた。3種のゲルの円柱状ゲル(直径15mm、高さ1cm)について、レオメーター(RE 2-3305、株式会社山電)で破断強度を測定した。3mmの円柱プランジャーを用い、測定速度1mm/s、測定歪率80%の条件で測定した。測定によって得られた応力(N/m)-歪率(%)曲線の最初のピークの頂点を破断点とし、破断点における応力を破断応力(N/m)とした。各卵白ゲルについての、応力(N/m)-歪率(%)曲線を図12aに、また破断応力(N/m)を図12bに、それぞれ示す。
タンパク質変性条件で抽出したフェノール性化合物含有オリーブ葉水抽出物に精製酸化酵素(ラッカーゼ)を組み合わせて用いたとしても、オリーブ葉水抽出物(OLEx)と同様のゲル化能は得られないことが分かった。

Claims (7)

  1. オリーブ葉のタンパク質非変性抽出物を含有する、
    アミノ基およびチオール基からなる群より選択される少なくとも1種の基を含有する物質のゲル化用である、
    ゲル化用組成物。
  2. 脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンを含むオリーブ葉抽出物を含有する請求項1に記載のゲル化用組成物。
  3. 脱カルボキシメチル型のオレウロペインアグリコンを含有する請求項1に記載のゲル化用組成物。
  4. タンパク質及びキトサンからなる群より選択される少なくとも1種の物質のゲル化用である、請求項1~3のいずれかに記載のゲル化用組成物。
  5. ゲル化誘起用、ゲル化促進用、又はゲル物性改変用である、請求項1~4のいずれかに記載のゲル化用組成物。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載のゲル化用組成物によりゲル化したゲル。
  7. 請求項1~5のいずれかに記載のゲル化用組成物によりゲル化した、タンパク質及びキトサンからなる群より選択される少なくとも1種の物質のゲル。
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