JP7002130B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP7002130B2
JP7002130B2 JP2018095038A JP2018095038A JP7002130B2 JP 7002130 B2 JP7002130 B2 JP 7002130B2 JP 2018095038 A JP2018095038 A JP 2018095038A JP 2018095038 A JP2018095038 A JP 2018095038A JP 7002130 B2 JP7002130 B2 JP 7002130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
state
symbol
production
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018095038A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019198494A (ja
Inventor
浩司 佐々木
憲吾 近藤
Original Assignee
株式会社サンセイアールアンドディ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社サンセイアールアンドディ filed Critical 株式会社サンセイアールアンドディ
Priority to JP2018095038A priority Critical patent/JP7002130B2/ja
Publication of JP2019198494A publication Critical patent/JP2019198494A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7002130B2 publication Critical patent/JP7002130B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
遊技機の一例としてパチンコ遊技機には、演出を制御可能な演出制御手段が設けられている。演出制御手段は、画像表示手段を用いて様々な演出画像を表示させることが可能である。例えば、下記特許文献1に記載されている遊技機では、演出制御手段が、ストック画像を表示するストック演出を実行可能であり、ストック画像が表示されている数が多いほど大当たりへの当選期待度が高いことを示唆している。
特開2016-106719号公報
上記特許文献1に記載されている遊技機では、表示されているストック画像が非表示になる(使用される)と、演出が発展するか否かを遊技者に期待させる発展期待演出、又は大当たりであることを示す当選報知演出を実行するようになっている。しかしながら、ストック画像を使用した際に、発展期待演出や当選報知演出を実行するのは、演出として既にありきたりの印象があった。即ち、斬新な興趣性を提供するため、ストック画像を使用した際の演出には改善の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題は、斬新な興趣性を提供することが可能な遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
演出を制御可能な演出制御手段を備える遊技機において、
前記演出制御手段は、
所定のストック画像を表示することが可能なストック演出を実行可能であり、
ノーマルリーチよりも当選期待度が高いことを示唆する所定の第1高期待度演出又は前記第1高期待度演出よりも当選期待度が高いことを示唆する第2高期待度演出を実行可能であり、
前記第1高期待度演出又は前記第2高期待度演出に分岐する演出分岐時点で所定の不利態様を示して前記第1高期待度演出に移行させる場合と、前記演出分岐時点で前記不利態様よりも遊技者に有利な有利態様を示して前記第2高期待度演出に移行させる場合と、があり、
前記演出分岐時点で前記不利態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記有利態様を示して前記第2高期待度演出に移行させることを特徴とする遊技機である。
本発明の遊技機によれば、斬新な興趣性を提供することが可能である。
実施形態に係る遊技機の斜視図である。 同遊技機が備える遊技機枠の構造を示す斜視図である。 実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える遊技盤の正面図である。 図4に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機の演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 当たり種別判定テーブルである。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)はリーチ判定テーブルであり、(C)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 特図変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 演出の流れを説明するための図である。 幼少弱SPリーチを説明するための図である。 幼少強SPリーチを説明するための図である。 高校弱SPリーチを説明するための図である。 高校強SPリーチを説明するための図である。 プロ弱SPリーチを説明するための図である。 プロ強SPリーチを説明するための図である。 幼少状態で実行される特別成長演出を説明するための図である。 高校状態で実行される特別成長演出を説明するための図である。 幼少状態で実行されるシーンチェンジを説明するための図である。 高校状態で実行されるシーンチェンジを説明するための図である。 幼少状態で実行される成長SP発展演出を説明するための図である。 高校状態で実行される成長SP発展演出を説明するための図である。 不死鳥ストック演出を説明するための図である。 不死鳥復活発展演出を説明するための図である。 高校強SPリーチ又は高校弱SPリーチに分岐する場合を説明するための図である。 不死鳥復活強SP演出を説明するための図である。 不死鳥大当たり昇格演出を説明するための図である。 不死鳥復活大当たり演出を説明するための図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別電動役物処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 不死鳥演出選択処理のフローチャートである。 演出図柄選択処理のフローチャートである。 不死鳥ストック演出抽選テーブルである。 不死鳥復活演出抽選テーブルである。 不死鳥大当たり昇格演出用の演出図柄抽選テーブルである。 不死鳥復活大当たり演出用の演出図柄抽選テーブルである。
1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機PY1について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においてパチンコ遊技機PY1の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機PY1の各部の前方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機PY1の各部の後方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、図2に示すように、外枠22と内枠21と前扉23(前枠)とを備えている。外枠22は、パチンコ遊技機PY1の外郭部を形成する縦長方形状の枠体である。内枠21は、外枠22の内側に配置されていて、後述の遊技盤1を取付ける縦長方形状の枠体である。前扉23は、外枠22及び内枠21の前面側に配置されていて、遊技盤1を保護する縦長方形状のものである。前扉23は、遊技者に正対する部分であり、種々の飾り付けがなされている。
遊技機枠2は、左端側にヒンジ部24を備えて構成されている。このヒンジ部24により、前扉23は、外枠22及び内枠21に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠21は、外枠22及び前扉23に対してそれぞれ回動自在になっている。前扉23の中央には開口部23aが形成されていて、遊技者が後述の遊技領域6を視認できるように透明の透明板23tが開口部23aに取付けられている。透明板23tは、本形態ではガラス板であるが、透明な合成樹脂板であってもよい。すなわち、透明板23tは、前方から遊技領域6を視認可能なものであればよい。
図1~図3に示すように、前扉23には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル72k(遊技球打込手段)、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)34、及び打球供給皿34に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)35が設けられている。また前扉23には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン(入力部)40k及びセレクトボタン42kが設けられている。なおセレクトボタン(十字キー)42kは、上方向ボタンと下方向ボタンと左方向ボタンと右方向ボタンとによって構成されている。また前扉23には、装飾用の枠ランプ212及び音を出力するスピーカ(図1において不図示)が設けられている。
遊技機枠2には、図4に示す遊技盤1が取付けられている。図4に示すように、遊技盤1には、ハンドル72kの操作により発射された遊技球が流下する遊技領域6が、レール部材62で囲まれて形成されている。また遊技盤1には、装飾用の盤ランプ54が多数設けられている。また遊技領域6には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。なお遊技盤1は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置50、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
また遊技領域6の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置50(演出表示手段,画像表示手段)が設けられている。なお画像表示装置は、有機EL表示装置などの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置50の表示画面50a(表示部)には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄EZ(装飾図柄)の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄EZを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。なお本形態では、後述するように、演出図柄EZの中には、表示態様がそれぞれ異なる幼少用演出図柄EZaと高校用演出図柄EZbとプロ用演出図柄EZcがある(図13参照)。幼少用演出図柄EZaと高校用演出図柄EZbとプロ用演出図柄EZcとをまとめて意味する場合には、単に「演出図柄EZ」ということがある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの演出図柄表示領域からなる。左演出図柄表示領域には左演出図柄EZ1が表示され、中演出図柄表示領域には中演出図柄EZ2が表示され、右演出図柄表示領域には右演出図柄EZ3が表示される。なお左演出図柄EZ1は、左演出図柄表示領域に表示される幼少用演出図柄EZaと、左演出図柄表示領域に表示される高校用演出図柄EZbと、左演出図柄表示領域に表示されるプロ用演出図柄EZcとをまとめて意味する演出図柄である。また中演出図柄EZ2は、中演出図柄表示領域に表示される幼少用演出図柄EZaと、中演出図柄表示領域に表示される高校用演出図柄EZbと、中演出図柄表示領域に表示されるプロ用演出図柄EZcとをまとめて意味する演出図柄である。また右演出図柄EZ3は、右演出図柄表示領域に表示される幼少用演出図柄EZaと、右演出図柄表示領域に表示される高校用演出図柄EZbと、右演出図柄表示領域に表示されるプロ用演出図柄EZcとをまとめて意味する演出図柄である。
演出図柄EZはそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置50は、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、右演出図柄EZ3の組み合わせによって、後述の第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bにて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄EZを停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄EZを停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特図表示器81aや第2特図表示器81bにより把握するのではなく、画像表示装置50にて把握する。なお、演出図柄表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄EZの変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
画像表示装置50は、上記のような演出図柄EZを用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面50aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄EZのほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄EZ以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置50の表示画面50aには、後述の第1特図保留や第2特図保留の記憶数に応じて保留アイコンHA(演出保留画像)を表示する保留アイコン表示領域がある。保留アイコンHAの表示により、後述の第1特図保留表示器83aにて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器83bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域6の中央付近であって画像表示装置50の前方には、センター枠61(内側壁部)が配されている。センター枠61の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口11へと誘導可能なステージ61sが形成されている。またセンター枠61の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ61sへ遊技球を流出させるワープ61wが設けられている。またセンター枠61の上部には、上下動可能な盤可動体55kが設けられている。盤可動体55kは、表示画面50aの上方の原点位置から表示画面50aの中央と前後方向に重なる演出位置に移動可能なものである。
遊技領域6における画像表示装置50の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口11を備える第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動口11を、第1入球口や、固定入球口、第1始動入賞口、第1始動領域ともいう。また第1始動入賞装置11Dを、第1入球手段や、固定入球手段、第1始動入賞装置ともいう。第1始動口11への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域6における第1始動口11の下方には、第2始動口12を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)12Dが設けられている。第2始動口12を、第2入球口や、可変入球口、第2始動入賞口、第2始動領域ともいう。電チュー12Dを、第2入球手段や、可変入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口12への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。
電チュー12Dは、開状態と閉状態とをとる電チュー開閉部材12k(入球口開閉部材)を備え、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12を開閉するものである。電チュー開閉部材12kは、後述の電チューソレノイド12sにより駆動される。電チュー開閉部材12kが開状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が可能となり、閉状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口12は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、電チュー開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また、遊技領域6における第1始動口11の右方には、大入賞口14を備えた大入賞装置(特別電動役物)14Dが設けられている。大入賞口14を、特別入賞口ともいう。また大入賞装置14Dを、アタッカー(AT)や、特別入賞手段、特別可変入賞装置ともいう。大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とをとるAT開閉部材14k(特別入賞口開閉部材)を備え、AT開閉部材14kの作動により大入賞口14を開閉するものである。AT開閉部材14kは、後述のATソレノイド14sにより駆動される。大入賞口14は、AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、センター枠61の右方には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。ゲート13を、通過口や通過領域ともいう。ゲート13への遊技球の通過は、電チュー12Dを開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域6の下部には、複数の一般入賞口10が設けられている。また遊技領域6の最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6外へ排出するアウト口19が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域6には、左右方向の中央より左側の左遊技領域6L(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域6R(第2遊技領域)とがある。左遊技領域6Lを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域6Rを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機PY1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口11と、一般入賞口10、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口11や一般入賞口10への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲートは配されていないため、左打ちをしている場合に電チュー12Dが開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート13と、一般入賞口10と、大入賞装置14Dと、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート13への通過や、一般入賞口10、第2始動口12、及び大入賞口14への入賞を狙うことができる。
また図4に示すように、遊技盤1の右下部には表示器類8が配置されている。表示器類8には、図5に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特図表示器81a、第2特別図柄を可変表示する第2特図表示器81b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普図表示器82が含まれている。第1特別図柄を、第1特図又は特図1ともいい、第2特別図柄を第2特図又は特図2ともいう。また、普通図柄を普図ともいう。
また表示器類8には、第1特図表示器81aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器83a、第2特図表示器81bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器83b、および普図表示器82の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器84が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bを総称して特図表示器81ということがある。また、第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83bを総称して特図保留表示器83ということがある。また第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。
特図表示器81では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
具体的には特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定用情報)は、後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。詳細には、第1始動口11への入賞であれば第1特図保留として、後述の第1特図保留記憶部105aに記憶され、第2始動口12への入賞であれば第2特図保留として、後述の第2特図保留記憶部105bに記憶される。各々の特図保留記憶部105に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ「4」となっている。
特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器83に表示される。具体的には特図保留表示器83はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート13への遊技球の通過を契機として行われる。普図表示器82では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口12を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口12の開放パターンについては後述する。
具体的には普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており(図5参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、後述の普図保留記憶部106に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は「4」となっている。
普図保留記憶部106に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器84に表示される。具体的には普図保留表示器84は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に図6及び図7に基づいて、本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図6及び図7に示すように、パチンコ遊技機PY1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う遊技制御基板100(主制御基板)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う演出制御基板120(サブ制御基板)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板170等を備えている。なお、遊技制御基板100は、メイン制御部を構成し、演出制御基板120は、後述する画像制御基板140及びサブドライブ基板162とともにサブ制御部を構成する。
なお、サブ制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50やスピーカ620、盤ランプ54、盤可動体55k、枠ランプ212等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190(電源供給部)は、外部からAC24Vの電源を入力して、AC24Vの電源に基づいてパチンコ遊技機PY1の動作に必要な各種電圧(DC5V,DC12V,DC18V,DC24V,DC37V)の電源を生成するものである。電源基板190は、生成した電源を遊技制御基板100、演出制御基板120、及び払出制御基板170に対して供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して供給する。
電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、本パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する遊技制御基板100の遊技用RAM(Random Access Memory)104や演出制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、遊技制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、遊技制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を遊技制御基板100に設けたり、演出制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けたりしてもよい。
図6に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM104、遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート部118が含まれている。遊技用RAM104には、上述した特図保留記憶部105(第1特図保留記憶部105aおよび第2特図保留記憶部105b)と普図保留記憶部106とが設けられている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
遊技制御基板100には、中継基板110を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、遊技制御基板100には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには遊技制御基板100から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、および一般入賞口センサ10aが接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11内に設けられて第1始動口11に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ12aは、第2始動口12内に設けられて第2始動口12に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ13aは、ゲート13内に設けられてゲート13を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ14aは、大入賞口14内に設けられて大入賞口14に入賞した遊技球を検出するものである。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10内に設けられて一般入賞口10に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド12s、およびATソレノイド14sが接続されている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動するものである。ATソレノイド14sは、大入賞装置14DのAT開閉部材14kを駆動するものである。
さらに遊技制御基板100には、特図表示器81(第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81b)、普図表示器82、特図保留表示器83(第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83b)、および普図保留表示器84が接続されている。すなわち、これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また遊技制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドや信号を送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、パチンコ遊技機PY1に接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モータ73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。
なお遊技者による発射装置72のハンドル72k(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ72aがハンドル72kへの接触を検知し、発射ボリューム72bがハンドル72kの回転量を検知する。そして、発射ボリューム72bの検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sが駆動されることとなる。本パチンコ遊技機PY1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また遊技制御基板100は、演出制御基板120に対し各種コマンドを送信する。遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121(演出制御手段)には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート部138が含まれている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また図7に示すように、演出制御基板120には、画像制御基板140が接続されていると共に、サブドライブ基板162(サブドライブ回路)が接続されている。演出制御基板120の演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお演出制御用マイコン121は、画像制御基板140の画像用入力回路147を介して制御信号を送信する。そして画像用CPU141は、画像制御基板140の画像用出力回路148を介して画像表示装置50に制御信号を送信する。
画像制御基板140の画像用RAM143は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板140の画像用ROM142には、画像表示装置50に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(装飾図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板140の画像用CPU141は、演出制御用マイコン121からの指令に基づいて画像用ROM142から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
画像制御基板140には、スピーカ620が接続されている。演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の音声用CPU149を介してスピーカ620から音声、楽曲、効果音等を出力する。なお音声用CPU149は、画像用CPU141からの指令に基づいて、音声制御回路150を介してスピーカ620の音声制御を行う。スピーカ620から出力する音声等の音響データは、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。但し、音響データを画像制御基板140の画像用ROM142に格納しても良い。
なお画像制御基板140にスピーカ620の音声制御を行わせたが、画像制御基板140とは別に音声制御基板を設けて、この音声制御基板にスピーカ620の音声制御を行わせても良い。この場合、音声制御基板は演出制御基板120に接続されていても良いし、画像制御基板140を介して演出制御基板120に接続されていても良い。また音声制御基板にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。
また図7に示すように、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、枠ランプ212や盤ランプ54等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプ駆動データともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、盤可動体55kの駆動制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、盤可動体55kの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って、盤可動体55kを駆動させるためのモータの駆動制御を行う。動作パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、サブドライブ基板162にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や、盤可動体55kの駆動制御を行わせてもよい。さらにこの場合、サブドライブ基板162にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また演出制御基板120には、入力部検知センサ(演出ボタン検知センサ)40aおよびセレクトボタン検知センサ42aが接続されている。入力部検知センサ40aは、入力部40k(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。入力部40kが押下操作されると入力部検知センサ40aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。セレクトボタン検知センサ42aは、セレクトボタン42k(図1参照)が押下操作されたことを検知するものである。セレクトボタン42kが押下操作されるとセレクトボタン検知センサ42aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。
なお図6及び図7は、あくまで本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図6及び図7に示す基板だけが設けられているわけではない。遊技制御基板100を除いて、図6及び図7に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図6及び図7に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機PY1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特図表示器81に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特図表示器81に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図8に示す通りである。図8に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。確変大当たりと通常大当たりである。確変大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する高確率状態に制御する大当たりである。通常大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する通常確率状態(低確率状態)に制御する大当たりである。
より具体的には、特図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たり及び通常大当たりは、1Rから8Rまでは大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、9Rから16Rまでは大入賞口14を1R当たり最大0.1秒にわたって開放する大当たりである。つまり、これらの大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は8Rである。実質的なラウンド数とは、1ラウンド当たりの入賞上限個数(本形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド数のことである。これらの大当たりでは9Rから16Rまでは、大入賞口14の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。なお、特図1の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_確変図柄」が停止表示され、「通常大当たり」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たり及び通常大当たりは、1Rから16Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。つまり、これらの大当たりは実質的なラウンド数も16Rである。特図2の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_確変図柄」が停止表示され、「通常大当たり」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_通常図柄」が停止表示される。
いずれの大当たりに当選した場合であっても、大当たり遊技後には後述する電サポ制御状態(高ベース状態)に制御される。電サポ制御状態は、高確率状態に伴って制御される場合には次回の大当たり当選まで継続する。一方、通常確率状態(低確率状態)に伴って制御される場合には、電サポ回数(時短回数)が100回に設定される。電サポ回数とは、電サポ制御状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。
なお図8に示すように、特図1の抽選および特図2の抽選における大当たりの振分率は、共に確変大当たりが65%、通常大当たりが35%となっている。但し、特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には実質的なラウンド数が8ラウンドの大当たり遊技が実行される一方、特図2の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には実質的なラウンド数が16ラウンドの大当たり遊技が実行される点で、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機PY1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図9(A)に示すように、大当たり乱数は0~65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄EZのうち変動表示されている演出図柄EZが残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄EZがどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄EZの組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄EZは、表示画面50a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。また、ゲート13への通過に基づいて取得される乱数には、図9(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー12Dを開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機PY1の特図表示器81および普図表示器82には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特図表示器81の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図10(A)参照)。つまり、特図表示器81の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特図表示器81による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図11参照)。つまり、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特図表示器81の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器81の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図10(C)参照)。つまり、普図表示器82の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普図表示器82による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では7秒であるが、時短状態では1秒である(図10(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図12参照)。すなわち、電チュー12Dの開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図12参照)。すなわち、電チュー12Dの開放回数増加機能が作動している。
普図表示器82の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー12Dの開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー12Dが頻繁に開放され、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー12Dにより第2始動口12への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普図表示器82の確率変動機能、普図表示器82の変動時間短縮機能、電チュー12Dの開放時間延長機能、および電チュー12Dの開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー12Dが開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機PY1では、確変大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では10000回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。つまり本形態では、高確高ベース状態は実質的に次回の大当たり当選まで継続する。なお、高確高ベース状態の終了条件を、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることだけとしてもよい。
また、通常大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機PY1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することとする。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域6R(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されやすくなっており、第1始動口11への入賞よりも第2始動口12への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート13へ遊技球を通過させつつ、第2始動口12へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機PY1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域6L(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されにくくなっており、第2始動口12への入賞よりも第1始動口11への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口11へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.演出状態
次に本形態の演出状態について説明する。図13は、本形態の演出フローを説明するための図である。図13に示すように、本形態では実行中の演出における演出状態として、「幼少状態」と「高校状態」と「プロ状態」とがある。「幼少状態」⇒「高校状態」⇒「プロ状態」の順番に、大当たりへの当選期待度(以下単に「当選期待度」とも呼ぶ)が高くなるように設定されている。
ここで演出状態とは、1回の特別図柄の抽選に基づいて実行される変動演出の中で、遊技者が同様の演出観念(演出イメージ)であると認識し得る演出の状態を意味する。よって演出状態は、複数回の特別図柄の抽選にわたって実行される変動演出での演出態様を意味する演出モードとは、異なるものである。また例えば、演出図柄EZの表示態様だけを変更した場合や、背景画像だけを変更した場合には、変動演出の中での演出観念(演出イメージ)を異ならせるほどの変化でないため、演出状態の変化ではないこととする。
「幼少状態(1番目の演出状態)」は、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラの幼少時代を想起させる演出状態である。「幼少状態」での変動演出では、図13に示すように、表示画面50aにて、主人公キャラの幼少時代を想起させる幼少用演出図柄EZaが変動表示されて、停止表示され得ることになる。具体的に幼少用演出図柄EZaには、図13に示すように、主人公キャラの幼少時代と「7」とを示す演出図柄、主人公キャラのライバルであるライバルキャラの幼少時代と「9」とを示す演出図柄、主人公キャラの姉であるお姉さんキャラの幼少時代と「1」とを示す演出図柄等がある。
また「幼少状態」では、主人公キャラの幼少時代を認識し易いように、図13に示すように、表示画面50aにて自然背景画像Haが表示される。自然背景画像Haは、山の景色を示す背景画像である。なお「幼少状態」では、遊技者が「幼少状態」であることをより認識し易いように、表示画面50aにて「幼少」の文字画像が表示される。
「高校状態(2番目の演出状態)」は、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラの高校時代を想起させる演出状態である。「高校状態」での変動演出では、図13に示すように、表示画面50aにて、主人公キャラの高校時代を想起させる高校用演出図柄EZbが変動表示されて、停止表示され得ることになる。具体的に高校用演出図柄EZbには、図13に示すように、主人公キャラの高校時代と「7」とを示す演出図柄、主人公キャラのライバルであるライバルキャラの高校時代と「9」とを示す演出図柄、主人公キャラの姉であるお姉さんキャラの高校時代と「1」とを示す演出図柄等がある。
また「高校状態」では、「幼少状態」よりも主人公キャラが成長したことを認識し易いように、表示画面50aにて街背景画像Hbが表示される。街背景画像Hbは、街の景色を示す背景画像である。なお「高校状態」では、遊技者が「高校状態」であることをより認識し易いように、表示画面50aにて「高校」の文字画像が表示される。
「プロ状態(3番目(所定番目)の演出状態)」は、本パチンコ遊技機PY1の主人公キャラのプロ時代を想起させる演出状態である。「プロ状態」での変動演出では、図13に示すように、表示画面50aにて、主人公キャラのプロ時代を想起させるプロ用演出図柄EZcが変動表示されて、停止表示され得ることになる。具体的にプロ用演出図柄EZcには、図13に示すように、主人公キャラのプロ時代と「7」とを示す演出図柄、主人公キャラのライバルであるライバルキャラのプロ時代と「9」とを示す演出図柄、主人公キャラの姉であるお姉さんキャラが成人している姿と「1」とを示す演出図柄等がある。
また「プロ状態」では、「高校状態」よりも主人公キャラが成長したことを認識し易いように、表示画面50aにて宇宙背景画像Hcが表示される。宇宙背景画像Hcは、宇宙を示す背景画像である。なお「プロ状態」では、遊技者が「プロ状態」であることをより認識し易いように、表示画面50aにて「プロ」の文字画像が表示される。
本形態では、図13に示すように、高校用演出図柄EZbを、幼少用演出図柄EZaよりも大きくしている。つまり表示画面50aの中で、高校用演出図柄EZbが占める割合を、幼少用演出図柄EZaよりも大きくしている。そのため、「幼少状態」から「高校状態」に移行したときに、演出図柄EZ(高校用演出図柄EZb)が大きく(拡大して)見えることで、遊技者には「高校状態」に移行して当選期待度が高まったことをより認識させ易くすることが可能である。更に、プロ用演出図柄EZcを、高校用演出図柄EZbよりも大きくしている。つまり表示画面50aの中で、プロ用演出図柄EZcが占める割合を、高校用演出図柄EZbよりも大きくしている。そのため、「高校状態」から「プロ状態」に移行したときに、演出図柄(プロ用演出図柄EZc)が大きく(拡大して)見えることで、遊技者には「プロ状態」に移行して当選期待度が高まったことをより認識させ易くすることが可能である。
こうして本形態では、演出状態が切替わる度に、演出図柄EZの数字及びキャラクタを順番に大きくすることで、当選期待度が段階的に高まることをより分かり易く示している。そして、「幼少状態」では高校用演出図柄EZb及びプロ用演出図柄EZcが表示されることがなく、「高校状態」では幼少用演出図柄EZa及びプロ用演出図柄EZcが表示されることがなく、「プロ状態」では幼少用演出図柄EZa及び高校用演出図柄EZbが表示されることがない。更に、「幼少状態」では街背景画像Hb及び宇宙背景画像Hcが表示されることがなく、「高校状態」では自然背景画像Ha及び宇宙背景画像Hcが表示されることがなく、「プロ状態」では自然背景画像Ha及び街背景画像Hbが表示されることがない。以上により、演出状態の種類と演出図柄EZの種類と背景画像の種類とを、完全に1対1に関係付ける(紐づける)ことで、演出状態の区分けをより明確にしている。その結果、1回の変動演出にも拘わらず、3つの演出状態における世界観を堪能させることが可能である。
なお上記では、幼少用演出図柄EZaとして、主人公キャラの幼少時代と「7」とを示す幼少用演出図柄EZa、主人公キャラのライバルであるライバルキャラの幼少時代と「9」とを示す幼少用演出図柄EZa、主人公キャラの姉であるお姉さんキャラの幼少時代と「1」とを示す幼少用演出図柄EZaを説明した。しかしながら幼少用演出図柄EZaとしては全部で、「1」~「9」までの数字を示す幼少用演出図柄EZaが用意されていて、それぞれ主人公キャラの幼少時代を想起させるキャラクタが付された幼少用演出図柄EZaになっている。
また上記では、高校用演出図柄EZbとして主人公キャラの高校時代と「7」とを示す高校用演出図柄EZb、主人公キャラのライバルであるライバルキャラの高校時代と「9」とを示す高校用演出図柄EZb、主人公キャラの姉であるお姉さんキャラの高校時代と「1」とを示す高校用演出図柄EZbを説明した。しかしながら高校用演出図柄EZbとしては全部で、「1」~「9」までの数字を示す高校用演出図柄EZbが用意されていて、それぞれ主人公キャラの高校時代を想起させるキャラクタが付された高校用演出図柄EZbになっている。そして高校用演出図柄EZbはそれぞれ、幼少用演出図柄EZaのそれぞれのキャラクタが成長した姿で且つ幼少用演出図柄EZaよりも大きく表示されるものになっている。
また上記では、プロ用演出図柄EZcとして主人公キャラのプロ時代と「7」とを示すプロ用演出図柄EZc、主人公キャラのライバルであるライバルキャラのプロ時代と「9」とを示すプロ用演出図柄EZc、主人公キャラの姉であるお姉さんキャラが成人している姿と「1」とを示すプロ用演出図柄EZcを説明した。しかしながらプロ用演出図柄EZcとしては全部で、「1」~「9」までの数字を示すプロ用演出図柄EZcが用意されていて、それぞれ主人公キャラのプロ時代を想起させるキャラクタが付されたプロ用演出図柄EZcになっている。そしてプロ用演出図柄EZcはそれぞれ、高校用演出図柄EZbのそれぞれのキャラクタが成長した姿で且つ高校用演出図柄EZbよりも大きく表示されるものになっている。
なお本形態では、幼少用演出図柄EZaと高校用演出図柄EZbとプロ用演出図柄EZcには、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩は施されていない。また自然背景画像Haと街背景画像Hbと宇宙背景画像Hcには、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩は施されていない。
また本形態では、当選期待度が高くなったことを示唆する予告演出の一つとして、所定のキャラクタを表示するキャラ予告演出が実行され得る。図13に示すように、「幼少状態」ではキャラ予告演出として、幼少用キャラ予告演出が実行される。幼少用キャラ予告演出では、幼少用キャラ予告画像Yaが表示画面50aに表示されて、遊技者に「幼少状態」で当選期待度が高まっていることを把握させることが可能である。幼少用キャラ予告画像Yaは、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字を示すものである(図22(B)参照)。なお本形態のキャラ予告演出は、リーチ前に実行され得るものであって、リーチ後には実行されないものである。
また図13に示すように、「高校状態」ではキャラ予告演出として、高校用キャラ予告演出が実行される。高校用キャラ予告演出では、高校用キャラ予告画像Ybが表示画面50aに表示されて、遊技者に「高校状態」で当選期待度が高まっていることを把握させることが可能である。高校用キャラ予告画像Ybは、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字を示すものである(図23(B)参照)。但し、高校用キャラ予告画像Ybでは、表示画面50aにて上述した幼少用キャラ予告画像Yaよりも、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字が大きく示される。つまり、遊技者には、幼少用キャラ予告画像Yaが大きくなって高校用キャラ予告画像Ybになったように見せている。こうして、「高校状態」での高校用キャラ予告演出では、「幼少状態」での幼少用キャラ予告演出よりも、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字を大きくすることで、遊技者には当選期待度が高い演出状態でのキャラ予告演出であることをより認識させ易くすることが可能である。なお図13に示すように、高校用キャラ予告画像Ybでは「挑戦する者はいるか?」の文字全体が表示画面50a内に収まらず、一部しか視認できないようになっている。
また図13に示すように、「プロ状態」ではキャラ予告演出として、プロ用キャラ予告演出が実行される。プロ用キャラ予告演出では、プロ用キャラ予告画像Ycが表示画面50aに表示されて、遊技者に「プロ状態」で当選期待度が高まっていることを把握させることが可能である。プロ用キャラ予告画像Ycは、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字を示すものである。但し、プロ用キャラ予告画像Ycでは、表示画面50aにて上述した高校用キャラ予告画像Ybよりも、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字が大きく示される。つまり、遊技者には、高校用キャラ予告画像Ybが大きくなってプロ用キャラ予告画像Ycになったように見せている。こうして、「プロ状態」でのプロ用キャラ予告演出では、「高校状態」での高校用キャラ予告演出よりも、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字を大きくすることで、遊技者には当選期待度が高い演出状態でのキャラ予告演出であることをより認識させ易くすることが可能である。なお図13に示すように、プロ用キャラ予告画像Ycでは「挑戦する者はいるか?」の文字全体が表示画面50a内に収まらず、一部しか視認できないようになっている。
以上により本形態では、「幼少状態」⇒「高校状態」⇒「プロ状態」の順番に、実行するキャラ予告演出での表示物(敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字)を大きくする。これにより、キャラ予告演出での当選期待度の高さを分かり易く示している。そして、「幼少状態」では高校用キャラ予告演出及びプロ用キャラ予告演出が実行されることがなく、「高校状態」では幼少用キャラ予告演出及びプロ用キャラ予告演出が実行されることがなく、「プロ状態」では幼少用キャラ予告演出及び高校用キャラ予告演出が実行されることがない。こうして、演出状態の種類と演出図柄EZの種類と背景画像の種類だけでなく、キャラ予告演出の種類も完全に1対1に関係付ける(紐づける)ことで、演出状態の区分けをより明確にしている。
更に図13に示すように、「高校状態」でのリーチの表示態様(「1↓1」)は、「幼少状態」でのリーチの表示態様(「1↓1」)よりも大きく示される。また「プロ状態」でのリーチの表示態様(「1↓1」)は、「高校状態」でのリーチの表示態様(「1↓1」)よりも大きく示される。こうして本形態では、「幼少状態」⇒「高校状態」⇒「プロ状態」の順番に、リーチでの表示態様(リーチ態様)を大きくすることで、遊技者には当選期待度が高い演出状態でのリーチであることをより認識させ易くすることが可能である。
なお本形態では、幼少用キャラ予告画像Yaと高校用キャラ予告画像Ybとプロ用キャラ予告画像Ycには、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩は施されていない。また「幼少状態」でのリーチ態様と「高校状態」でのリーチ態様と「プロ状態」でのリーチ態様には、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩は施されていない。
ところで本パチンコ遊技機PY1の変動演出では、ドハズレ、ノーマルリーチの他、SP(スーパーリーチ)が実行され得る。ドハズレとは、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせが、バラケ目(例えば「179」、図4参照)で停止表示される変動演出のことである。ノーマルリーチは、上述したリーチを形成した後にSP発展演出が実行されずに、変動表示し続けている残り一つの演出図柄EZが停止表示される変動演出のことである。SPリーチ(高期待度演出)は、上述したリーチを形成した後にSP発展演出が実行されて、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長い変動演出のことである。
図13に示すように、「幼少状態」で実行されるSPリーチは、幼少SPリーチである。幼少SPリーチは、主人公キャラの幼少時代を想起させるSPリーチであり、幼少SPリーチの中には、幼少弱SPリーチと幼少強SPリーチとがある。幼少強SPリーチは、幼少弱SPリーチよりも当選期待度が高くなるように設定されている。幼少強SPリーチは、幼少時代である主人公キャラが幼少時代であるライバルキャラと野球で戦って、勝利するか否かを示す演出である。一方、幼少弱SPリーチは、幼少時代である主人公キャラが所定のミッションに挑戦して、大当たりとなる残り一つの演出図柄EZが示されるか否かを示す演出である。
幼少弱SPリーチは、具体的には図14に示す通りである。即ち先ず、図14(A)に示すように、演出図柄EZが「1↓1」でリーチになっている状態で、幼少時代の主人公キャラを示す幼少主人公キャラ画像Ka1が表示される。そして、幼少時代である主人公キャラが所定のミッションに挑戦して、大当たりに当選している状況であれば、図14(B-1)に示すように、幼少時代の主人公キャラが大当たりとなる演出図柄EZ(「1」)を掴む幼少当たり示唆画像Ka2が表示される。続いて図14(C-1)に示すように、幼少用演出図柄EZaが「111」で停止表示して、大当たりに当選していることを示す当選報知がなされる。一方、幼少時代である主人公キャラが所定のミッションに挑戦して、ハズレである状況であれば、図14(B-2)に示すように、幼少時代の主人公キャラがハズレとなる演出図柄EZ(「9」)を掴む幼少ハズレ示唆画像Ka3が表示される。続いて図14(C-2)に示すように、幼少用演出図柄EZaが「191」で停止表示して、ハズレであることを示すハズレ報知がなされる。
幼少強SPリーチは、具体的には図15に示す通りである。即ち先ず、図15(A)に示すように、演出図柄EZが「1↓1」でリーチになっている状態で、幼少時代の主人公キャラと幼少時代のライバルキャラとの対面シーンを示す幼少対面画像Ta1が表示される。そして、野球でのバトルを経て、大当たりに当選している状況であれば、図15(B-1)に示すように、幼少時代の主人公キャラが野球でのバトルに勝利したことを示す幼少バトル勝利画像Ta2が表示される。続いて図15(C-1)に示すように、幼少用演出図柄EZaが「111」で停止表示して、大当たりに当選していることを示す当選報知がなされる。一方、野球でのバトルを経て、ハズレである状況であれば、図15(B-2)に示すように、幼少時代の主人公キャラが野球でのバトルに敗北したことを示す幼少バトル敗北画像Ta3が表示される。続いて図15(C-2)に示すように、幼少用演出図柄EZaが「191」で停止表示して、ハズレであることを示すハズレ報知がなされる。
高校弱SPリーチは、具体的には図16に示す通りである。即ち先ず、図16(A)に示すように、演出図柄EZが「1↓1」でリーチになっている状態で、高校時代の主人公キャラを示す高校主人公キャラ画像Kb1が表示される。そして、高校時代である主人公キャラが所定のミッションに挑戦して、大当たりに当選している状況であれば、図16(B-1)に示すように、高校時代の主人公キャラが大当たりとなる演出図柄EZ(「1」)を掴む高校当たり示唆画像Kb2が表示される。続いて図16(C-1)に示すように、高校用演出図柄EZbが「111」で停止表示して、大当たりに当選していることを示す当選報知がなされる。一方、高校時代である主人公キャラが所定のミッションに挑戦して、ハズレである状況であれば、図16(B-2)に示すように、高校時代の主人公キャラがハズレとなる演出図柄EZ(「9」)を掴む高校ハズレ示唆画像Kb3が表示される。続いて図16(C-2)に示すように、高校用演出図柄EZbが「191」で停止表示して、ハズレであることを示すハズレ報知がなされる。
ここで図16に示す高校弱SPリーチと、図14に示す幼少弱SPリーチとを比較する。図16(A)に示す高校主人公キャラ画像Kb1では、図14(A)に示す幼少主人公キャラ画像Ka1よりも大きくて、主人公キャラが高校時代に成長した姿になっている。また図16(B-1)に示す高校当たり示唆画像Kb2、及び図16(B-2)に示す高校ハズレ示唆画像Kb3も、図14(B-1)に示す幼少当たり示唆画像Ka2、及び図14(B-2)に示す幼少ハズレ示唆画像Ka3よりも大きくて、主人公キャラが成長した姿になっている。こうして、表示画像が示すキャラクタを成長したものにするだけでなく、表示画像自体を大きいものにすることで、遊技者には高校弱SPリーチが幼少弱SPリーチよりも当選期待度が高いSPリーチであることを把握させ易くしている。そして、キャラクタの成長度合いと表示画像の大きさとを関係付ける(紐づける)ことで、「幼少状態」と幼少弱SPリーチの関係性、「高校状態」と高校弱SPリーチとの関係性を遊技者に容易に把握させることが可能である。
高校強SPリーチは、具体的には図17に示す通りである。即ち先ず、図17(A)に示すように、演出図柄EZが「1↓1」でリーチになっている状態で、高校時代の主人公キャラと高校時代のライバルキャラとの対面シーンを示す高校対面画像Tb1が示される。そして、野球でのバトルを経て、大当たりに当選している状況であれば、図17(B-1)に示すように、高校時代の主人公キャラが野球でのバトルに勝利したことを示す高校バトル勝利画像Tb2が表示される。続いて図17(C-1)に示すように、高校用演出図柄EZbが「111」で停止表示して、大当たりに当選していることを示す当選報知がなされる。一方、野球でのバトルを経て、ハズレである状況であれば、図17(B-2)に示すように、高校時代の主人公キャラが野球でのバトルに敗北したことを示す高校バトル敗北画像Tb3が表示される。続いて図17(C-2)に示すように、高校用演出図柄EZbが「191」で停止表示して、ハズレであることを示すハズレ報知がなされる。
ここで図17に示す高校強SPリーチと、図15に示す幼少強SPリーチとを比較する。図17(A)に示す高校対面画像Tb1では、図15(A)に示す幼少対面画像Ta1よりも大きくて、主人公キャラ及びライバルキャラが高校時代に成長した姿になっている。また図17(B-1)に示す高校バトル勝利画像Tb2、及び図17(B-2)に示す高校バトル敗北画像Tb3も、図15(B-1)に示す幼少バトル勝利画像Ta2、及び図15(B-2)に示す幼少バトル敗北画像Ta3よりも大きくて、主人公キャラが成長した姿での勝敗になっている。こうして、表示画像が示すキャラクタを成長したものにするだけでなく、表示画像自体を大きいものにすることで、遊技者には高校強SPリーチが幼少強SPリーチよりも当選期待度が高いSPリーチであることを把握させ易くしている。そして、キャラクタの成長度合いと表示画像の大きさとを関係付ける(紐づける)ことで、「幼少状態」と幼少強SPリーチの関係性、「高校状態」と高校強SPリーチとの関係性を遊技者に容易に把握させることが可能である。
プロ弱SPリーチは、具体的には図18に示す通りである。即ち先ず、図18(A)に示すように、演出図柄EZが「1↓1」でリーチになっている状態で、プロ時代の主人公キャラを示すプロ主人公キャラ画像Kc1が表示される。そして、プロ時代である主人公キャラが所定のミッションに挑戦して、大当たりに当選している状況であれば、図18(B-1)に示すように、プロ時代の主人公キャラが大当たりとなる演出図柄EZ(「1」)を掴むプロ当たり示唆画像Kc2が表示される。続いて図18(C-1)に示すように、プロ用演出図柄EZcが「111」で停止表示して、大当たりに当選していることを示す当選報知がなされる。一方、高校時代である主人公キャラが所定のミッションに挑戦して、ハズレである状況であれば、図18(B-2)に示すように、プロ時代の主人公キャラがハズレとなる演出図柄EZ(「9」)を掴むプロハズレ示唆画像Kc3が表示される。続いて図18(C-2)に示すように、プロ用演出図柄EZcが「191」で停止表示して、ハズレであることを示すハズレ報知がなされる。
ここで図18に示すプロ弱SPリーチと、図16に示す高校弱SPリーチとを比較する。図18(A)に示すプロ主人公キャラ画像Kc1では、図16(A)に示す高校主人公キャラ画像Kb1よりも大きくて、主人公キャラがプロ時代に成長した姿になっている。また図18(B-1)に示すプロ当たり示唆画像Kc2、及び図18(B-2)に示すプロハズレ示唆画像Kc3も、図16(B-1)に示す高校当たり示唆画像Kb2、及び図16(B-2)に示す高校ハズレ示唆画像Kb3よりも大きくて、主人公キャラがプロ時代に成長した姿になっている。こうして、表示画像が示すキャラクタを成長したものにするだけでなく、表示画像自体を大きいものにすることで、遊技者にはプロ弱SPリーチが高校弱SPリーチよりも当選期待度が高いSPリーチであることを把握させ易くしている。そして、キャラクタの成長度合いと表示画像の大きさとを関係付ける(紐づける)ことで、「高校状態」と高校弱SPリーチの関係性、「プロ状態」とプロ弱SPリーチとの関係性を遊技者に容易に把握させることが可能である。
プロ強SPリーチは、具体的には図19に示す通りである。即ち先ず、図19(A)に示すように、演出図柄EZが「1↓1」でリーチになっている状態で、プロ時代の主人公キャラとプロ時代のライバルキャラとの対面シーンを示すプロ対面画像Tc1が示される。そして、野球でのバトルを経て、大当たりに当選している状況であれば、図19(B-1)に示すように、プロ時代の主人公キャラが野球でのバトルに勝利したことを示すプロバトル勝利画像Tc2が表示される。続いて図19(C-1)に示すように、プロ用演出図柄EZcが「111」で停止表示して、大当たりに当選していることを示す当選報知がなされる。一方、野球でのバトルを経て、ハズレである状況であれば、図19(B-2)に示すように、プロ時代の主人公キャラが野球でのバトルに敗北したことを示すプロバトル敗北画像Tc3が表示される。続いて図19(C-2)に示すように、プロ用演出図柄EZcが「191」で停止表示して、ハズレであることを示すハズレ報知がなされる。
ここで図19に示すプロ強SPリーチと、図17に示す高校強SPリーチとを比較する。図19(A)に示すプロ対面画像Tc1では、図17(A)に示す高校対面画像Tb1よりも大きくて、主人公キャラ及びライバルキャラがプロ時代に成長した姿になっている。また図19(B-1)に示すプロバトル勝利画像Tc2、及び図19(B-2)に示すプロバトル敗北画像Tc3も、図17(B-1)に示す高校バトル勝利画像Tb2、及び図17(B-2)に示す高校バトル敗北画像Tb3よりも大きくて、主人公キャラがプロ時代に成長した姿での勝敗になっている。こうして、表示画像が示すキャラクタを成長したものにするだけでなく、表示画像自体を大きいものにすることで、遊技者にはプロ強SPリーチが高校強SPリーチよりも当選期待度が高いSPリーチであることを把握させ易くしている。そして、キャラクタの成長度合いと表示画像の大きさとを関係付ける(紐づける)ことで、「高校状態」と高校強SPリーチの関係性、「プロ状態」とプロ強SPリーチとの関係性を遊技者に容易に把握させることが可能である。
本形態では、図13に示すように、SPリーチの種類を大別すると、幼少SPリーチと高校SPリーチとプロSPリーチの3つに分かれることになる。そして、「幼少SPリーチ」⇒「高校SPリーチ」⇒「プロSPリーチ」の順番で当選期待度が高くなるように設定されている。その上で、「幼少状態」では高校SPリーチ及びプロSPリーチが実行されることがない。また「高校状態」では幼少SPリーチ及びプロSPリーチが実行されることがない。また「プロ状態」では幼少SPリーチ及び高校SPリーチが実行されることがない。
こうして、演出状態の種類とSPリーチの種類とを完全に1対1に関係付ける(紐づける)ことで、演出状態の区分けをより明確にしている。そして「幼少状態」⇒「高校状態」⇒「プロ状態」の順番で当選期待度が高くなるようにしていることから、SPリーチにおいて、「幼少弱SPリーチ」⇒「幼少強SPリーチ」⇒「高校弱SPリーチ」⇒「高校強SPリーチ」⇒「プロ弱SPリーチ」⇒「プロ強SPリーチ」の順番で当選期待度が高くなるように設定している。よってSPリーチの種類が多くても、演出状態の種類と、SPリーチの種類と、SPリーチの強弱とを明確に区分けすることで、遊技者には実行されたSPリーチが今どのくらいの当選期待度であるのかを容易に予測させることが可能である。即ち、遊技者にとって、実行されたSPリーチがどのくらいの当選期待度であるのかが把握し難くなるのを防ぐことが可能である。なお「幼少弱SPリーチ」と「高校弱SPリーチ」と「プロ弱SPリーチ」が、「弱高期待度演出(弱SPリーチ)」に相当し、「幼少強SPリーチ」と「高校強SPリーチ」と「プロ強SPリーチ」が、「強高期待度演出(強SPリーチ)」に相当する。
ここで本形態では、図13に示すように、「幼少状態」から「高校状態」に移行することができ、「高校状態」から「プロ状態」に移行することができる。但し、演出状態の移行には、擬似連演出(所定の演出)を伴うこととしている。ここで擬似連演出とは、1回の特別図柄の抽選に基づく変動演出において、演出図柄EZを1回又は複数回にわたって変動表示させる演出を意味する。本形態では、1回の特別図柄の抽選において、演出図柄EZの変動表示が1回だけ行われる擬似連演出と、演出図柄EZの変動表示が2回行われる擬似連演出と、演出図柄EZの変動表示が3回行われる擬似連演出とがある。以下では、演出図柄EZの変動表示が1回(所定の第1回数)だけ行われる擬似連演出を「擬似1」と呼び、演出図柄EZの変動表示が2回(所定の第2回数)行われる擬似連演出を「擬似2」と呼び、演出図柄EZの変動表示が3回行われる擬似連演出を「擬似3」と呼びことにする。「擬似1」⇒「擬似2」⇒「擬似3」の順番に当選期待度が高くなるように設定されている。
本形態では、「幼少状態」であるときには必ず「擬似1」になるようにしている。また「高校状態」であるときには必ず「擬似2」になるようにしている。また「プロ状態」であるときには必ず「擬似3」になるようにしている。よって、「幼少状態」から「高校状態」に移行するときには、必ず演出図柄EZの新たな変動表示が開始されて、「擬似2」になる。また、「高校状態」から「プロ状態」に移行するときには、必ず演出図柄EZの新たな変動表示が開始されて、「擬似3」になる。
こうして、演出状態の種類と、擬似連演出における演出図柄EZの変動表示の回数(擬似連回数)とを完全に関係付けている(紐づけている)。これにより遊技者は、演出状態が切替わる際に演出図柄EZの新たな変動表示(擬似連演出)を見ることで、当選期待度が高くなる関係性を容易に把握することが可能である。なお「擬似1」⇒「擬似2」⇒「擬似3」の順番に当選期待度が高くなるように設定していることで、「幼少状態」⇒「高校状態」⇒「プロ状態」の順番に当選期待度が高くなるように設定されていることになる。
次に、演出状態が切替わる際の各種の演出について説明する。本形態では、演出状態が切替わる際の演出として、特別成長演出がある。図13に示すように、リーチ前の「幼少状態」で特別成長演出が実行されると、「高校状態」へ移行し得るようになっていて、リーチ前の「高校状態」で特別成長演出が実行されると、「プロ状態」へ移行し得るようになっている。なお特別成長演出は、リーチ後においても実行され得るようになっているが、以下ではリーチ前に実行される特別成長演出について説明する。
先ず図20に基づいて、「幼少状態」で実行される特別成長演出について説明する。図20(A)では、「幼少状態」で幼少用演出図柄EZaが変動表示している状態が示されている。また図20(A)では、「幼少状態」であるため、自然背景画像Haが表示画面50aに表示されている。ここで自然背景画像Haは、山の景色を示すと共に、鳥が表示画面50aの左側から右側に飛んでいくことを示す動画画像(所定の動画画像)になっている。よって、図20(A)に示すように、動く鳥が表示画面50aの左側にあるときの自然背景画像Haを「第1自然背景画像Ha1」と呼ぶことにする。
その後、図20(B)に示すように、表示画面50aの右側にて主人公キャラの父親である父親キャラを示す特別成長煽り画像TS1が表示される。また同時に、表示画面50aのほとんど左側になる左側表示領域50bにて、それまでに表示されていた自然背景画像Haが停止(静止)した状態で表示される。ここで、図20(B)では、図20(A)に示す時点よりも、僅かに時間(例えば1秒)が経過した時点が示されている。よって、図20(B)では、動く鳥が表示画面50aの右側寄りに位置していて、このときの自然背景画像Haを「第2自然背景画像Ha2」と呼ぶことにする。つまり、「第2自然背景画像Ha2」は、特別成長煽り画像TS1が表示されたときに自然背景画像Haが途中で静止した「静止画像」である。こうして図20(B)では、特別成長煽り画像TS1の表示と、自然背景画像Haの静止により、遊技者にはその後の演出の推移に注目させることが可能である。
そして図20(C-1)に示す場合と、図20(C-2)に示す場合とに分かれることになる。図20(C-1)では、父親キャラが左側表示領域50bを変形させつつ掴み取る特別成長移行画像TS2が表示される。なお左側表示領域50bには、第2自然背景画像Ha2が表示されたままである。一方、図20(C-2)では、左側表示領域50bで表示されていた自然背景画像Ha(第2自然背景画像Ha2)が動画画像として表示画面50aの全体で再生されると共に、幼少用演出図柄EZaの変動表示が表示画面50aにて大きく示される。なお図20(C-2)では、擬似連演出が実行されているわけではなく、表示画面50aにて小さく変動表示されていた幼少用演出図柄(図示省略)が、表示画面50aで大きく見え易いようになっただけである。こうして図20(C-2)では特別成長演出へのガセ演出であることが示される。よって図20(B)⇒図20(C-2)に示す演出を「特別成長ガセ演出」ということができる。
図20(C-1)を経て、図20(D)では、表示画面50aの左上部であるサブ表示領域(左上部表示領域)50cにて、図20(B)で静止したときと同じ自然背景画像Ha(第2自然背景画像Ha2)が表示される。また、表示画面50aのうちサブ表示領域50cを除くメイン表示領域50dでは、幼少時代の主人公キャラが成長するか、又は成長しないでそのままの状態を維持するのかを煽る幼少成長煽り画像TS3が表示される。つまり、図20(D)では、サブ表示領域50c(第1表示領域)で静止している第2自然背景画像Ha2を表示しつつ、メイン表示領域50d(第2表示領域)にて幼少時代の主人公キャラが成長するか否かを煽る幼少成長煽り演出を実行している。
そして図20(E-1)に示す場合と、図20(E-2)に示す場合とに分かれることになる。図20(E-1)では、幼少時代の主人公キャラが高校時代の主人公キャラに成長したことを示す高校特別成長成功画像TS4(特定成功態様)が表示される。これにより遊技者には、「高校状態」への移行に成功したのを把握させることが可能である。その後、図20(F-1)に示すように、街背景画像Hbが表示されると共に、擬似連演出として高校用演出図柄EZbの変動表示が新たに開始される。つまり擬似2が実行される。こうして遊技者には、「高校状態」になると共に擬似連演出により、当選期待度が高くなったことによる高揚感を与えることが可能である。
一方、図20(E-2)では、幼少時代の主人公キャラが高校時代の主人公キャラに成長できなかったことを示す高校特別成長失敗画像TS5(特定失敗態様)が表示される。これにより遊技者には、「高校状態」への移行に失敗したのを把握させることが可能である。その後、図20(F-2)に示すように、サブ表示領域50cで表示されていた自然背景画像Ha(第2自然背景画像Ha2)が動画画像として表示画面50aの全体で再生されると共に、幼少用演出図柄EZaの変動表示が表示画面50aにて大きく示される。つまり遊技者には、サブ表示領域50cで停止した状態から演出が再開したように見せる。こうして擬似連演出が実行されることはなく、遊技者は「幼少状態」の維持により落胆することになる。
なお図20(F-2)では、擬似連演出が実行されているわけではなく、表示画面50aにて小さく変動表示されていた幼少用演出図柄EZaが、表示画面50aで大きく見え易いようになっただけである。要するに、図20(B)、図20(C-1)、図20(D)、図20(E-1)又は図20(E-2)では、幼少用演出図柄EZaの変動表示が表示画面50aの全体で大きく示されていないだけであって、小さい幼少用演出図柄(図示省略)が表示画面50aの端部にある表示領域で変動表示されている。
ここで図20(B)⇒図20(C-1)⇒図20(D)⇒図20(E-1)又は図20(E-2)に示す演出が、「幼少状態」での特別成長演出に相当する。そして、図20(E-1)に示す高校特別成長成功画像TS4が、「幼少状態」での特別成長演出で示される「特定成功態様」に相当する。一方、図20(E-2)に示す高校特別成長失敗画像TS5が、「幼少状態」での特別成長演出で示される「特定失敗態様」に相当する。
続いて図21に基づいて、「高校状態」で実行される特別成長演出について説明する。但し、以下では上述した「幼少状態」で実行される特別成長演出との違いを中心に説明する。図21(A)では、「高校状態」で高校用演出図柄EZbが変動表示している状態が示されている。また図21(A)では、「高校状態」であるため、街背景画像Hbが表示画面50aに表示されている。ここで街背景画像Hbは、街の景色を示すと共に、鳥が表示画面50aの左側から右側に飛んでいくことを示す動画画像(所定の動画画像)になっている。よって、図21(A)に示すように、動く鳥が表示画面50aの左側にあるときの街背景画像Hbを「第1街背景画像Hb1」と呼ぶことにする。
その後、図21(B)に示すように、表示画面50aの右側にて特別成長煽り画像TS1が表示される。また同時に、左側表示領域50bにて、それまでに表示されていた街背景画像Hbが停止(静止)した状態で表示される。ここで図21(B)では、図20(A)に示す時点よりも、僅かに時間(例えば1秒)が経過した時点が示されている。よって、図21(B)では、動く鳥が表示画面50aの右側寄りに位置していて、このときの街背景画像Hbを「第2街背景画像Hb2」と呼ぶことにする。つまり、「第2街背景画像Hb2」は、特別成長煽り画像TS1が表示されたときに街背景画像Hbが途中で静止した「静止画像」である。こうして図21(B)では、特別成長煽り画像TS1の表示と、街背景画像Hbの静止により、遊技者にはその後の演出の推移に注目させることが可能である。
そして図21(C-1)では、父親キャラが左側表示領域50bを変形させつつ掴み取る特別成長移行画像TS2が表示される。なお左側表示領域50bには、第2街背景画像Hb2が表示されたままである。一方、図21(C-2)では、左側表示領域50bで表示されていた街背景画像Hb(第2街背景画像Hb2)が動画画像として表示画面50aの全体で再生されると共に、高校用演出図柄EZbの変動表示が表示画面50aにて大きく示される。こうして図21(C-2)では特別成長演出へのガセ演出であることが示される。
図21(C-1)を経て、図21(D)では、サブ表示領域50cにて、図21(B)で静止したときと同じ街背景画像Hb(第2街背景画像Hb2)が表示される。またメイン表示領域50dでは、高校時代の主人公キャラが成長するか、又は成長しないでそのままの状態を維持するのかを煽る高校成長煽り画像TS6が表示される。つまり、図21(D)では、サブ表示領域50c(第1表示領域)で静止している第2街背景画像Hb2を表示しつつ、メイン表示領域50d(第2表示領域)にて高校時代の主人公キャラが成長するか否かを煽る高校成長煽り演出を実行している。
そして図21(E-1)では、高校時代の主人公キャラがプロ時代の主人公キャラに成長したことを示すプロ特別成長成功画像TS7(特定成功態様)が表示される。これにより遊技者には、「プロ状態」への移行に成功したことを把握させることが可能である。その後、図21(F-1)に示すように、宇宙背景画像Hcが表示されると共に、擬似連演出としてプロ用演出図柄EZcの変動表示が新たに開始される。つまり擬似3が実行される。こうして遊技者には、「プロ状態」になると共に擬似連演出により、当選期待度が高くなったことによる高揚感を与えることが可能である。
一方、図21(E-2)では、高校時代の主人公キャラがプロ時代の主人公キャラに成長できなかったことを示すプロ特別成長失敗画像TS8(特定失敗態様)が表示される。これにより遊技者には、「プロ状態」への移行に失敗したことを把握させることが可能である。その後、図21(F-2)に示すように、サブ表示領域50cで表示されていた街背景画像Hb(第2街背景画像Hb2)が動画画像として表示画面50aの全体で再生されると共に、高校用演出図柄EZbの変動表示が表示画面50aにて大きく示される。つまり遊技者には、サブ表示領域50cで停止した状態から演出が再開したように見せる。こうして擬似連演出が実行されることはなく、遊技者は「高校状態」の維持により落胆することになる。
ここで図21(B)⇒図21(C-1)⇒図21(D)⇒図21(E-1)又は図21(E-2)に示す演出が、「高校状態」での特別成長演出に相当する。そして、図21(E-1)に示すプロ特別成長成功画像TS7が、「高校状態」での特別成長演出で示される「特定成功態様」に相当する。一方、図21(E-2)に示すプロ特別成長失敗画像TS8が、「高校状態」での特別成長演出で示される「特定失敗態様」に相当する。
以上により、本形態の特別成長演出は、「幼少状態」での変動演出中、又は「高校状態」の変動演出中に、突然実行される場合がある。この場合、変動演出中に表示される自然背景画像Ha又は街背景画像Hbが途中で静止する。これにより、自然背景画像Ha又は街背景画像Hbは動画画像として静止することはないと考えている遊技者に、驚きを与えることが可能であり、その後の演出の推移に注目させることが可能である。
そして、図20(D)に示すように、サブ表示領域50cでは静止している第2自然背景画像Ha2が表示されつつ、メイン表示領域50dでは幼少成長煽り画像TS3が表示される。又は図21(D)に示すように、サブ表示領域50cでは静止している第2街背景画像Hb2が表示されつつ、メイン表示領域50dでは高校成長煽り画像TS6が表示される。こうして遊技者には、途中で静止した背景画像Ha2,Hb2がどのように再生されるのかを気にさせつつ、主人公キャラの成長を煽る幼少成長煽り演出又は高校成長煽り演出の行方に注目させることが可能である。
その後、図20(E-1)又は図21(E-1)に示すように、主人公キャラが成長したことを示す高校特別成長成功画像TS4又はプロ特別成長成功画像TS7が表示画面50aに表示されれば、図20(F-1)又は図21(F-1)に示すように、良い演出状態に切替わると共に、擬似連演出が実行される。これにより遊技者には、当選期待度が高くなることが示唆されて、高揚感を与えることが可能である。一方、図20(E-2)又は図21(E-2)に示すように、主人公キャラが成長しないことを示す高校特別成長失敗画像TS5又はプロ特別成長失敗画像TS8が表示画面50aに表示されれば、図20(F-2)又は図21(F-2)に示すように、演出状態が変わらずに、途中で静止した背景画像Ha2,Hb2の続きから演出が再開する。そのため当選期待度が高くなることが示唆されずに、遊技者は落胆することになる。こうして、途中で静止した背景画像Ha2,Hb2の続きから演出が再開するか否かによって、大当たりへの当選期待度の示唆が異なるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
以上、この特別成長演出によれば、演出が一旦静止するように見せることで、遊技者の関心を大きく引き付けることが可能である。その上で、静止した時点の演出を見せつつ、静止した演出が再開されれば、遊技者を落胆させ、静止された演出が再開されなければ、遊技者に高揚感を与えることが可能である。こうして、演出の中断及び再開を用いた斬新な演出による興趣性を提供することが可能である。特に遊技者には、途中で静止した静止画像により現時点での演出状態を把握させつつ、主人公キャラの成長で更に良い演出状態への移行を期待させることになり、演出状態への移行の演出を盛り上げることが可能である。
また図20に示す「幼少状態」での特別成長演出と、図21に示す「高校状態」での特別成長演出との比較から分かるように、図21(E-1)に示すプロ特別成長成功画像TS7は、図20(E-1)に示す高校特別成長成功画像TS4よりも、キャラクタが成長していて且つ大きく表示されるものになっている。また図21(E-2)に示すプロ特別成長失敗画像TS8は、図20(E-2)に示す高校特別成長失敗画像TS5よりも、キャラクタが成長していて且つ大きく表示されるものになっている。従って遊技者には、キャラクタの成長及び表示画像の拡大を見せることで、「高校状態」での特別成長演出の方が、有利な演出状態での特別成長演出であると容易に認識させることが可能である。
また本形態では、演出状態が切替わる際の演出として、シーンチェンジがある。図13に示すように、シーンチェンジは、リーチ前のキャラ予告演出(幼少用キャラ予告演出又は高校用キャラ予告演出)に続いて実行され得る。即ち、キャラ予告演出が実行されなければ、シーンチェンジが実行されることはない。但し、キャラ予告演出の後に必ずシーンチェンジが実行されるわけではなく、キャラ予告演出のみが実行されることがある。幼少用キャラ予告演出に続いてシーンチェンジが実行されると、「高校状態」へ移行し得るようになっていて、高校用キャラ予告演出に続いてシーンチェンジが実行されると、「プロ状態」へ移行し得るようになっている。なおシーンチェンジは、リーチ後に実行されることはない。
先ず図22に基づいて、幼少用キャラ予告演出に続いてシーンチェンジが実行される場合について説明する。図22(A)では、「幼少状態」で幼少用演出図柄EZaが変動表示している状態が示されている。その後、図22(B)に示すように、表示画面50aにて、幼少用キャラ予告演出が実行される。つまり上述したように、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字を示す幼少用キャラ予告画像Yaが表示される。この幼少用キャラ予告演出の実行により、遊技者は当選期待度が高くなったことを把握し得る。
そしてシーンチェンジが実行される場合には、続いて、図22(C-1)に示すように、それまで表示されていた幼少用キャラ予告画像Yaが表示画面50aに対して、時計方向に回転する。つまり、表示中の幼少用キャラ予告画像Ya(表示画像)が変形して、時計方向に回転したように見える。その後、図22(D)に示すように、街背景画像Hbが表示されると共に、擬似連演出として高校用演出図柄EZbの変動表示が新たに開始される。つまり擬似2が実行される。こうして遊技者には、「高校状態」になると共に擬似連演出により、当選期待度が更に高くなった高揚感を与えることが可能である。なおシーンチェンジが実行されない場合には、図22(B)に示す幼少用キャラ予告演出の後、図22(C-2)に示すように、幼少用演出図柄EZaの変動表示が表示画面50aの全体で再開される。こうして擬似連演出が実行されることはなく、「幼少状態」が維持される。
続いて図23に基づいて、高校用キャラ予告演出に続いてシーンチェンジが実行される場合について説明する。図23(A)では、「高校状態」で高校用演出図柄EZbが変動表示している状態が示されている。その後、図23(B)に示すように、表示画面50aにて、高校用キャラ予告演出が実行される。つまり上述したように、敵キャラと「挑戦する者はいるか?」の文字のうちの一部を示す高校用キャラ予告画像Ybが表示される。これにより、遊技者は当選期待度が高くなったことを把握し得る。
そしてシーンチェンジが実行される場合には、続いて、図23(C-1)に示すように、それまで表示されていた高校用キャラ予告画像Ybが表示画面50aに対して、時計方向に回転する。つまり、表示中の高校用キャラ予告画像Yb(表示画像)が変形して、時計方向に回転したように見える。その後、図23(D)に示すように、宇宙背景画像Hcが表示されると共に、擬似連演出としてプロ用演出図柄EZcの変動表示が新たに開始される。つまり擬似3が実行される。こうして遊技者には、「プロ状態」になると共に擬似連演出により、当選期待度が更に高くなった高揚感を与えることが可能である。なおシーンチェンジが実行されない場合には、図23(B)に示す高校用キャラ予告演出の後、図23(C-2)に示すように、高校用演出図柄EZbの変動表示が表示画面50aの全体で再開される。こうして擬似連演出が実行されることはなく、「高校状態」が維持される。
以上により本形態では、キャラ予告演出(幼少用キャラ予告演出又は高校用キャラ予告演出)を経て、シーンチェンジが実行されると、図22(C-1)又は図23(C-1)に示すように、表示中の表示画像(幼少用キャラ予告画像Ya、高校用キャラ予告画像Yb)が変形するため、遊技者に驚きを与えることが可能である。そして、幼少用キャラ予告画像Ya又は高校用キャラ予告画像Ybが変形してから、演出状態が変化する。つまり、キャラ予告演出の実行による当選期待度の上昇と、演出状態の変化による当選期待度の上昇が連続して生じることになる。そのため、遊技者にはより大きな高揚感を与えることが可能である。更に、シーンチェンジの後に続けて擬似連演出が実行されるため、キャラ予告演出⇒シーンチェンジ⇒擬似連演出という一連の斬新な演出を堪能させることが可能である。
また図22に示す「幼少状態」でのシーンチェンジと、図23に示す「高校状態」でのシーンチェンジとの比較から分かるように、図23(C-1)に示す高校用キャラ予告画像Ybは、図22(C-1)に示す幼少用キャラ予告画像Yaよりも、キャラクタ及び「挑戦するものはいるか?」の文字が大きく表示された状態で回転する。従って遊技者には、キャラクタ及び文字の拡大を見せることで、「高校状態」でのシーンチェンジの方が、有利な演出状態でのシーンチェンジであると容易に認識させることが可能である。
また本形態では、演出状態が切替わる際の演出として、成長SP発展演出(発展演出)がある。図13に示すように、成長SP発展演出は、リーチ後で且つSPリーチに発展する前に実行され得る。但しノーマルリーチの場合には、SPリーチに発展することがないため、成長SP発展演出が実行されることはない。また成長SP発展演出が実行されずに、SPリーチに発展することもあり得る。「幼少状態」で成長SP発展演出が実行されると、「高校状態」へ移行し得るようになっていて、「高校状態」で成長SP発展演出が実行されると、「プロ状態」へ移行し得るようになっている。なお成長SP発展演出は、リーチ前に実行されることはない。
先ず図24に基づいて、「幼少状態」で実行される成長SP発展演出について説明する。「幼少状態」でリーチになった後(図13参照)、成長SP発展演出が実行される場合には、図24(A)に示すように、表示画面50aにて幼少時代の主人公キャラが中央に向かって走ると共に、「高校に入学せよ!」の文字を示す高校入学第1導入画像KN1が表示される。なおリーチ後であるため、図24(A)に示すように、表示画面50aの上側にてリーチ態様(「1」「1」)が示されている。次に、図24(B)に示すように、表示画面50aにて幼少時代の主人公キャラの顔と「僕は高校に」の文字を示す高校入学第2導入画像KN2が表示される。続いて、図24(C)に示すように、表示画面50aにて幼少時代の主人公キャラが上方を仰いでいる姿と「入学するんだ!」を示す高校入学第3導入画像KN3が表示される。
そして図24(D-1)に示す場合と、図24(D-2)に示す場合とに分かれることになる。図24(D-1)では、「入学」の文字と、幼少時代の主人公キャラが高校時代の主人公キャラに成長したことを示す高校入学成長成功画像KN4が表示される。これにより遊技者には、「高校状態」への移行に成功したのを把握させることが可能である。そして、図24(E)に示すように、街背景画像Hbが表示されると共に、擬似連演出として高校用演出図柄EZbの変動表示が新たに開始される。つまり擬似2が実行される。その後、「高校状態」にて短時間でリーチになった後、高校SPリーチ(高校弱SPリーチ又は高校強SPリーチ)が実行される。こうして、「幼少状態」でリーチ後にも拘わらず、高校入学成長成功画像KN4が表示されれば、「高校状態」への移行と擬似連演出を経て、高校SPリーチに発展させることが可能である。
一方、図24(D-2)では、「非入学」の文字と、幼少時代の主人公キャラが高校時代の主人公キャラに成長できなかったことを示す高校入学成長失敗画像KN5が表示される。これにより遊技者には、「高校状態」への移行に失敗したのを把握させることが可能である。そして、「幼少状態」のまま幼少SPリーチ(幼少弱SPリーチ又は幼少強SPリーチ)が実行される。つまり、「高校状態」に移行していないため、高校SPリーチが実行されるわけではない。
ここで図24(A)⇒図24(B)⇒図24(C)⇒図24(D-1)又は図24(D-2)に示す演出が、「幼少状態」での成長SP発展演出(特定演出)に相当する。そして、図24(D-1)に示す高校入学成長成功画像KN4が、「幼少状態」での成長SP発展演出で示される成功態様(特定演出の成功態様)に相当する。一方、図24(D-2)に示す高校入学成長失敗画像KN5が、「幼少状態」での成長SP発展演出で示される失敗態様(特定演出の失敗態様)に相当する。また高校入学成長成功画像KN4が表示されれば、その後に必ず擬似連演出が実行されるため、高校入学成長成功画像KN4は擬似連演出の実行を示唆する「実行態様」に相当する。一方、高校入学成長失敗画像KN5が表示されても、その後に擬似連演出が実行されないため、高校入学成長失敗画像KN5は擬似連演出の非実行を示唆する「非実行態様」に相当する。
続いて図25に基づいて、「高校状態」で実行される成長SP発展演出について説明する。但し、以下では上述した「幼少状態」で実行される成長SP発展演出との違いを中心に説明する。「高校状態」でリーチになった後(図13参照)、成長SP発展演出が実行される場合には、図25(A)に示すように、表示画面50aにて高校時代の主人公キャラが中央に向かって走ると共に、「プロに昇格せよ!」の文字を示すプロ昇格第1導入画像KN6が表示される。次に、図25(B)に示すように、表示画面50aにて高校時代の主人公キャラの顔と「僕はプロに」の文字を示すプロ昇格第2導入画像KN7が表示される。続いて、図25(C)に示すように、表示画面50aにて高校時代の主人公キャラが上方を仰いでいる姿と「昇格するんだ!」を示すプロ昇格第3導入画像KN8が表示される。
そして図25(D-1)では、「昇格」の文字と、高校時代の主人公キャラがプロ時代の主人公キャラに成長したことを示すプロ昇格成長成功画像KN9が表示される。これにより遊技者には、「プロ状態」への移行に成功したのを把握させることが可能である。そして、図25(E)に示すように、宇宙背景画像Hcが表示されると共に、擬似連演出としてプロ用演出図柄EZcの変動表示が新たに開始される。つまり擬似3が実行される。その後、「プロ状態」にて短時間でリーチになった後、プロSPリーチ(プロ弱SPリーチ又はプロ強SPリーチ)が実行される。こうして、「高校状態」でリーチ後にも拘わらず、プロ昇格成長成功画像KN9が表示されれば、「プロ状態」への移行と擬似連演出を経て、プロSPリーチに発展させることが可能である。
一方、図25(D-2)では、「非昇格」の文字と、高校時代の主人公キャラがプロ時代の主人公キャラに成長できなかったことを示すプロ昇格成長失敗画像KN10が表示される。これにより遊技者には、「プロ状態」への移行に失敗したのを把握させることが可能である。そして、「高校状態」のまま高校SPリーチ(高校弱SPリーチ又は高校強SPリーチ)が実行される。つまり、「プロ状態」に移行していないため、プロSPリーチが実行されるわけではない。
ここで図25(A)⇒図25(B)⇒図25(C)⇒図25(D-1)又は図25(D-2)に示す演出が、「高校状態」での成長SP発展演出(特定演出)に相当する。そして、図25(D-1)に示すプロ昇格成長成功画像KN9が、「高校状態」での成長SP発展演出で示される成功態様(特定演出の成功態様)に相当する。一方、図25(D-2)に示すプロ昇格成長失敗画像KN10が、「高校状態」での成長SP発展演出で示される失敗態様(特定演出の失敗態様)に相当する。またプロ昇格成長成功画像KN9が表示されれば、その後に必ず擬似連演出が実行されるため、プロ昇格成長成功画像KN9は擬似連演出の実行を示唆する「実行態様」に相当する。一方、プロ昇格成長失敗画像KN10が表示されても、その後に擬似連演出が実行されないため、プロ昇格成長失敗画像KN10は擬似連演出の非実行を示唆する「非実行態様」に相当する。
以上により本形態では、リーチ後でも、成長SP発展演出で成功態様(高校入学成長成功画像KN4又はプロ昇格成長成功画像KN9)が示されれば、遊技状態が変化して、演出図柄EZや主人公キャラ等が大きくなる。そのため遊技者には、SPリーチの直前でも演出状態が変化して、表示物が大きくなり得るという驚きを与えることが可能である。更に、「幼少状態」(擬似1)であれば、図24に示すように幼少時代の主人公キャラに対応した成長SP発展演出が実行され、「高校状態」(擬似2)であれば、図25に示すように高校時代の主人公キャラに対応した成長SP発展演出が実行される。こうして、演出状態の種類と成長SP発展演出の種類とを1対1に関係付ける(紐づける)ことで、例えば「幼少状態」にも拘わらず高校時代の主人公キャラに対応した成長SP発展演出が実行されるような演出の不整合を防ぐことが可能である。
また図24に示す「幼少状態」での成長SP発展演出と、図25に示す「高校状態」での成長SP発展演出との比較から分かるように、図25(A)(B)(C)(D-1)(D-2)に示す各画像では、図24(A)(B)(C)(D-1)(D-2)に示す各画像よりも、キャラクタ及び文字が大きく表示されるようになっている。従って遊技者には、キャラクタ及び文字の拡大を見せることで、「高校状態」での成長SP発展演出の方が、有利な演出状態での成長SP発展演出であると容易に認識させることが可能である。
上記した演出の特徴について説明する。従来の遊技機においては、1つの変動演出の中で、演出図柄EZが変更されたり、キャラクタ画像が変更されるものがある。しかしながら本形態のパチンコ遊技機PY1のように、演出図柄EZ、背景画像、キャラクタ画像、予告演出(キャラ予告演出)、SP発展演出、SPリーチの全てが1対1で関係付けられている(紐づけられている)わけではない。従って、単に演出図柄EZが変更されたり、キャラクタ画像が変更されるだけでは、演出の世界観まで変わるものではなかった。
これに対して本形態では、1つの変動演出の中で、3つの演出の世界観を作り出すことを目的としていて、そのために3つの演出状態を明確に区分けしたことに特徴がある。つまり、図13に示すように、3つの演出状態のそれぞれに応じた演出図柄EZ、背景画像、キャラクタ画像、予告演出(キャラ予告演出)、成長SP発展演出、SPリーチを設けて、これら全てを1対1で関係付けている(紐づけている)。これにより、1つの変動演出の中で演出状態が変更される度に、遊技者には全く異なる演出の世界観を体験させることができて、斬新な遊技興趣を提供することが可能である。
特に本形態では、擬似連回数と演出状態の切替えとを完全にリンクさせている。そのため、擬似連演出が実行される度に、演出状態が切替わって、当選期待度が高まると共に、異なる世界観の演出に切替わる。こうして、擬似連演出と演出状態と当選期待度とが絡み合う斬新な遊技興趣を提供することが可能である。
また、擬似連演出が実行されると当選期待度が高まることについては、ほとんどの遊技者が把握している。そのため、擬似1である「幼少状態」⇒擬似2である「高校状態」⇒擬似3である「プロ状態」の順番に当選期待度が高まっていくというゲーム性を、遊技者に容易に理解させることが可能である。更に、遊技状態が切替わったときには、表示物(演出図柄EZの数字及びキャラクタ、キャラ予告演出の敵キャラ及び文字、リーチ態様、SPリーチのキャラクタ)が大きくなるため、遊技者は表示物が大きいと当選期待度が高いという関係性を容易に理解することが可能である。つまり表示物が大きければ大きいほど、当選期待度が高いという非常に分かり易いゲーム性にしている。こうして本形態では、複雑なゲーム性にしないで、更に従来とは全く異なる方法で、当選期待度が高まっていく演出を遊技者に堪能させることが可能である。
また本形態では、特別成長演出や成長SP発展演出のようなミッション演出で成功態様が示されれば、擬似連演出が実行されると共に、演出状態が切替わるようにしている。つまり、遊技者から見れば、特別成長演出や成長SP発展演出で成功態様が示されると、擬似連演出による当選期待度の高まりと、演出状態の切替え(表示物の拡大)による当選期待度の高まりの両方を把握し得る。よって遊技者には、ミッション演出での成功態様を大きく期待させることになり、ミッション演出(特別成長演出、成長SP発展演出)の興趣性を高めることが可能である。
また本形態では、擬似連回数(演出状態)とSPリーチの種類とを完全に1対1で関係付けている(紐づけている)。そのため、当選期待度が高い演出状態(「プロ状態」(擬似3))にも拘わらず、当選期待度が低いSPリーチが実行されるような事態を防ぐことが可能である。即ち、従来の遊技機では、擬似3であるにも拘わらず当選期待度が低いSPリーチが実行され得ることがあって、遊技者の期待感を損なうことがあった。そこで本形態のパチンコ遊技機PY1では、擬似3(「プロ状態」)では、SPリーチとして必ずプロSPリーチのみが実行されることになる。よって、遊技者にとって想定外のSPリーチ(当選期待度が低いSPリーチ)が実行されるのを回避して、遊技者の期待感を損なう事態を防ぐことが可能である。
ところで本形態では、成長SP発展演出での失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5又はプロ昇格成長失敗画像KN10)が示されても、図13に示すように、不死鳥復活発展演出が実行されれば、演出状態が変化するようになっている。そこで以下では、不死鳥復活発展演出を実行するための前提となる不死鳥ストック演出について説明する。不死鳥ストック演出は、失敗態様を成功態様に変更できる不死鳥をストックするための演出であり、リーチ前の変動演出中に実行され得るものである。
図26(A)では、「幼少状態」で幼少用演出図柄EZaが変動表示している状態が示されている。その後突然、図26(B)に示すように、表示画面50aにて、不死鳥が飛んできたことを示す不死鳥導入画像FS1が表示される。そして、図26(C-1)に示す場合と、図26(C-2)に示す場合とに分かれることになる。
図26(C-1)では、表示画面50aにて、火の玉状になっている不死鳥と「不死鳥ストック」の文字を示す不死鳥出現画像FS2が表示される。これにより、遊技者には不死鳥のストックが成功したことが示される。そして、図26(D)に示すように、表示画面50aにて、幼少用演出図柄EZaの変動表示が再び示されると共に、表示画面50aの右下部にて、不死鳥の姿と「不死鳥ストック」の文字を示す不死鳥ストック画像STが表示される。不死鳥ストック画像ST(ストック画像)は、不死鳥をストックしていることを示すものであり、不死鳥を消化する演出(後述する不死鳥復活発展演出等)が実行されるまで、表示され続ける。こうして、図26(B)⇒図26(C-1)に示す演出が、「不死鳥ストック演出(ストック演出)」である。
一方、図26(B)に示す不死鳥導入画像FS1が表示された後、図26(C-2)では、表示画面50aにて、幼少用演出図柄EZaの変動表示が再び示される。つまり、不死鳥出現画像FS2が表示されずに、不死鳥がストックされることはない。要するに、不死鳥ストック演出へのガセ演出である。よって、図26(B)⇒図26(C-2)に示す演出を、「不死鳥ストックガセ演出」ということができる。なお図26では、「幼少状態」で実行される不死鳥ストック演出又は不死鳥ストックガセ演出を示したが、「高校状態」又は「プロ状態」で実行される不死鳥ストック演出又は不死鳥ストックガセ演出も同様であるため、その説明を省略する。
なお本形態では、1回の変動演出につき不死鳥ストック演出は最大で1回しか実行されることがないため、不死鳥は1個までしかストックされない。また変動演出中に不死鳥をストックした場合には、その変動演出が終了されるまでにストックした不死鳥は必ず消化される(不死鳥ストック画像STが非表示になる)。
次に、図27に基づいて、「幼少状態」での成長SP発展演出で失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5)が表示された後に、不死鳥復活発展演出が実行される場合について説明する。なお不死鳥復活発展演出は、不死鳥ストック画像STが表示されていなければ実行されない演出である。図27(A)では、「幼少状態」での成長SP発展演出が実行されたものの、高校入学成長失敗画像KN5が表示されている。但し、表示画面50aの右下部にて不死鳥ストック画像STが表示されている。
そして図27(B)に示すように、表示画面50aにて不死鳥復活発展演出が開始されて、表示画面50aの右下部で表示されていた不死鳥ストック画像STが消える(非表示になる)と共に、火の玉状になっている不死鳥を示す不死鳥消化画像FS3が表示される。これにより、図27(C)に示すように、表示画面50aにて幼少時代の主人公キャラが上方を仰いでいる姿と「入学するんだ!」を示す高校入学第3導入画像KN3が表示される。
そして図27(D)に示すように、「入学」の文字と幼少時代の主人公キャラが高校時代の主人公キャラに成長したことを示す高校入学成長成功画像KN4が表示される。こうして遊技者には、一旦「高校状態」への移行に失敗したのを把握させた後、復活して「高校状態」への移行に成功したのを把握させることが可能である。図27(B)⇒図27(C)⇒図27(D)に示す演出が、「不死鳥復活発展演出」である。
その後、図27(E)に示すように、街背景画像Hbが表示されると共に、擬似連演出として高校用演出図柄EZbの変動表示が新たに開始される。つまり擬似2が実行される。そして、「高校状態」にて短時間でリーチになった後、高校SPリーチ(高校弱SPリーチ又は高校強SPリーチ)が実行されることになる。なお図27では、「幼少状態」で実行される不死鳥復活発展演出を示したが、「高校状態」で実行される不死鳥復活発展演出も実質的に同様であるため、その説明を省略する。
以上により本形態では、成長SP発展演出(特定演出)において、主人公キャラが成長することを示す成功態様(高校入学成長成功画像KN4又はプロ昇格成長成功画像KN9)、又は主人公キャラが成長しないことを示す失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5又はプロ昇格成長失敗画像KN10)の何れかを示す演出分岐時点(図24(D-1)(D-2)又は図25(D-1)(D-2)参照)に到達する。このとき、遊技者にとって不利な方の失敗態様が示されても、不死鳥ストック画像STが表示されていれば、不死鳥復活発展演出の実行により、有利な方の成功態様が示される。この場合、その後に演出状態が変化する(擬似連演出が実行される)と共に、演出図柄EZや主人公キャラ等(表示物)が大きくなって、より有利な演出状態でのSPリーチが実行される。よって、不死鳥ストック画像STを使用して、失敗態様を成功態様に変更して、当選期待度を復活により高めるという斬新な興趣性を提供することが可能である。そしてリーチ後という演出の後半で、且つ演出状態が変わらない不利益な結果(失敗態様)が一旦示された後でも、未だ遊技状態が変化し得るという驚きを遊技者に与えることが可能である。
本形態では、不死鳥ストック演出の実行によって表示(ストック)された不死鳥ストック画像STは、不死鳥復活発展演出の実行によって必ず非表示になるわけではない。不死鳥ストック画像STが非表示になる(使用される)場合には、本形態では4つの場合がある。先ず第1の場合は、上述した不死鳥復活発展演出が実行される場合である。次に第2の場合は、不死鳥復活強SP演出が実行される場合である。続いて第3の場合は、不死鳥大当たり昇格演出が実行される場合である。最後に第4の場合は、不死鳥復活大当たり演出が実行される場合である。これら不死鳥復活発展演出、不死鳥復活強SP演出、不死鳥大当たり昇格演出、不死鳥復活大当たり演出は、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて不利態様を有利態様に変更する演出であり、まとめて「不死鳥復活演出」と呼ぶことにする。以下では、不死鳥復活強SP演出、不死鳥大当たり昇格演出、不死鳥復活大当たり演出を順番に説明していく。
ここで不死鳥復活強SP演出を説明する前に、強SPリーチ又は弱SPリーチに分岐する演出分岐時点について説明する。図28は、高校強SPリーチ又は高校弱SPリーチに分岐する場合を説明するための図である。図28(A)に示すように、「高校状態」にて高校用演出図柄EZbが変動表示していて、図28(B)に示すように、リーチが形成される。その後、図28(C)に示すように、強SPリーチ又は弱SPリーチの何れが実行されるのかを煽るSPリーチ分岐演出が実行される。このSPリーチ分岐演出では、「野球対戦」又は「ミッション」のどちらに行き先が決定されるのかを示す行き先決定画像YSが表示画面50aにて表示される。なお行き先決定画像YSでは、「野球対戦」への行き先が強SPリーチへの実行を示唆していて、「ミッション」への行き先が弱SPリーチへの実行を示唆している。
こうして図28(C)に示すSPリーチ分岐演出で、「野球対戦」への行き先が決定された場合には、図28(D-1)に示すように、高校時代の主人公キャラと高校時代のライバルキャラとの対面シーンを示す高校対面画像Tb1(第1高期待態様)が示される。これにより、高校強SPリーチ(第1高期待度演出)の実行が示されて、上述したように高校強SPリーチが実行される(図17参照)。一方、図28(C)に示すSPリーチ分岐演出で、「ミッション」への行き先が決定された場合には、図28(D-2)に示すように、高校時代の主人公キャラが所定のミッションに挑戦することを示す高校ミッション挑戦画像Mb1(第2高期待態様)が示される。これにより、高校弱SPリーチ(第2高期待態様)の実行が示されて、上述したように高校弱SPリーチが実行される(図16参照)。こうして、図28(D-1)又は図28(D-2)に示す時点が、強SPリーチ又は弱SPリーチに分岐する演出分岐時点になる。上記では、「高校状態」でのSPリーチ分岐演出及び演出分岐時点を説明したが、「幼少状態」でのSPリーチ分岐演出及び演出分岐時点、「プロ状態」でのSPリーチ分岐演出及び演出分岐時点も同様であるため、説明を省略する。
次に、不死鳥復活強SP演出について、図29に基づいて説明する。なお「幼少状態」での不死鳥復活強SP演出と、「高校状態」での不死鳥復活強SP演出と、「プロ状態」での不死鳥復活強SP演出とは同様であるため、以下では「高校状態」での不死鳥復活強SP演出を代表して説明する。不死鳥復活強SP演出は、強SPリーチ又は弱SPリーチに分岐する演出分岐時点で、弱SPリーチの実行を示す画像(高校ミッション挑戦画像Mb1)が示されて、その後に、表示されている不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、強SPリーチの実行を示す画像(高校対面画像Tb1)を示す演出である。
図29は、不死鳥復活強SP演出を説明するための図である。なお図29(A)に示す時点よりも前に、不死鳥ストック演出が実行されているものとする。図29(A)に示すように、リーチが形成された後、図29(B)に示すように、SPリーチ分岐演出が実行される。そして、SPリーチ分岐演出で、「ミッション」への行き先が決定されて、図29(C)に示すように、高校弱SPリーチの実行を示す高校ミッション挑戦画像Mb1が表示される。これにより、遊技者は不利な方のSPリーチである高校弱SPリーチの実行を把握して、落胆することになる。なお図29(C)では、表示画面50aの右下部にて、不死鳥ストック画像STが表示されている。
その後、高校時代の主人公キャラが所定のミッション(課題)に挑戦する前に、図29(D)に示すように、表示画面50aの右下部で表示されていた不死鳥ストック画像STが消える(非表示になる)と共に、火の玉状になっている不死鳥を示す不死鳥消化画像FS3が表示される。これにより、図29(E)に示すように、高校強SPリーチの実行を示す高校対面画像Tb1が表示される。その後、高校強SPリーチとして野球でのバトルが示され、大当たりに当選している状況であれば高校バトル勝利画像Tb2(図17(B-1)参照)が表示され、ハズレである状況であれば高校バトル敗北画像Tb3(図17(B-2)参照)が表示される。こうして図29(D)⇒図29(E)に示す演出が、「不死鳥復活強SP演出」である。
以上により、強SPリーチ又は弱SPリーチに分岐する演出分岐時点で、遊技者にとって不利な方のSPリーチの実行を示す画像(高校ミッション挑戦画像Mb1)が示されても、不死鳥ストック画像STが表示されていれば、不死鳥復活強SP演出の実行により、遊技者は強SPリーチ(高校強SPリーチ)を復活して獲得することが可能である。よって、不死鳥ストック画像STを使用して、不利な方のSPリーチの実行を、有利な方のSPリーチの実行に変更するという斬新な復活による興趣性を提供することが可能である。
続いて不死鳥大当たり昇格演出について説明するが、その前に演出図柄EZの種類について説明する。本形態では上述したように、演出図柄EZ(幼少用演出図柄EZa、高校用演出図柄EZb、プロ用演出図柄EZc)には、各キャラクタと共に「1」~「9」までの数字が付されている。ここで演出図柄EZのうち、「3」「7」の数字が付されている演出図柄と、「1」「2」「4」「5」「6」「8」「9」の数字が付されている演出図柄とは、役割が異なっている。
「3」「7」の数字が付されている演出図柄は、ゾロ目(大当たり態様)で停止表示(確定表示)されることにより、確変大当り(図8参照)への当選を示すようになっている。これに対して、「1」「2」「4」「5」「6」「8」「9」の数字が付されている演出図柄は、ゾロ目で停止表示されても、大当たりに当選したことを示しているだけであって、確変大当り又は通常大当たり(図8参照)の何れであるかは未だ把握できないようになっている。「3」「7」の数字が付されている演出図柄は、その数字の部分が金色になっていて、以下では「金図柄」と呼ぶことにする。一方、「1」「2」「4」「5」「6」「8」「9」の数字が付されている演出図柄は、その数字の部分が銀色になっていて、以下では「銀図柄」と呼ぶことにする。なお「銀図柄」がゾロ目になっている表示態様が「第1当たり態様」に相当し、「金図柄」がゾロ目になっている表示態様が「第2当たり態様」に相当する。
不死鳥大当たり昇格演出について、図30に基づいて説明する。なお「幼少状態」での不死鳥大当たり昇格演出と、「高校状態」での不死鳥大当たり昇格演出と、「プロ状態」での不死鳥大当たり昇格演出とは同様であるため、以下では「高校状態」での不死鳥大当たり昇格演出を代表して説明する。不死鳥大当たり昇格演出は、ゾロ目の金図柄又はゾロ目の銀図柄の何れかを示す演出分岐時点で、ゾロ目の銀図柄が示されて、その後に、表示されている不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、ゾロ目の金図柄を示す演出である。
「高校状態」で高校強SPリーチが開始された後、図30(A)に示すように、高校バトル勝利画像Tb2が表示されたこととする。続いて、図30(B)に示すように、ゾロ目の金図柄又はゾロ目の銀図柄の何れかを示す演出分岐時点で、ゾロ目の銀図柄として、高校用演出図柄EZbが「111」で仮停止表示されたこととする。これにより、遊技者はこの時点において有利な確変大当りを獲得できなかったことを把握する。ここで仮停止表示とは、演出図柄EZが特別図柄の停止表示と同期して確定的に停止表示(確定停止)しているわけではなく、確定停止の前に揺動している状態で停止表示していることを意味する。なお図30(B)では、表示画面50aの右下部にて、不死鳥ストック画像STが表示されている。
その後、図30(C)に示すように、表示画面50aの右下部で表示されていた不死鳥ストック画像STが消える(非表示になる)と共に、火の玉状になっている不死鳥を示す不死鳥消化画像FS3が表示される。これにより、図30(D)に示すように、ゾロ目の金図柄として、高校用演出図柄EZbが「777」で停止表示(確定停止)されて、確変大当りに当選していることが示される。こうして図30(C)⇒図30(D)に示す演出が、「不死鳥大当たり昇格演出」である。上記では、強SPリーチが実行された場合での不死鳥大当たり昇格演出について説明したが、弱SPリーチが実行された場合でも不死鳥大当たり昇格演出が実行され得るようになっている。
以上により、SPリーチにおいて、遊技者がバトル勝利やミッションの成功により大当たりへの当選を把握した後、ゾロ目の金図柄又はゾロ目の銀図柄の何れかを示す演出分岐時点に到達する。このとき、遊技者にとって不利な方のゾロ目の銀図柄が示されることがある。この場合、不死鳥ストック画像STが表示されていれば、不死鳥大当たり昇格演出の実行により、ゾロ目の金図柄が昇格して示される。これにより、遊技者は通常大当たり又は確変大当りの何れか分からない状態から、確変大当りを獲得した状態に昇格したように感じる。こうして、不死鳥ストック画像STを使用して、有利な大当たりの種別(確変大当り)を復活により獲得できるという斬新な高揚感を与えることが可能である。
最後に不死鳥復活大当たり演出について、図31に基づいて説明する。なお「幼少状態」での不死鳥復活大当たり演出と、「高校状態」での不死鳥復活大当たり演出と、「プロ状態」での不死鳥復活大当たり演出とは同様であるため、以下では「高校状態」での不死鳥復活大当たり演出を代表して説明する。不死鳥復活大当たり演出は、演出図柄EZにおいてゾロ目でないハズレ態様又はゾロ目である大当たり態様(当たり態様)の何れかを示す演出分岐時点で、演出図柄EZのハズレ態様が示されて、その後に、表示されている不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、演出図柄EZの大当たり態様を示す演出である。
「高校状態」で高校強SPリーチが実行された後、図31(A)に示すように、高校バトル敗北画像Tb3が表示されたこととする。これにより遊技者はハズレであることを意識(把握)する。続いて、図31(B)に示すように、演出図柄EZにおいてゾロ目でないハズレ態様又はゾロ目である大当たり態様の何れかを示す演出分岐時点で、高校用演出図柄EZbがゾロ目でない「191」(ハズレ態様)で仮停止表示される。これにより、遊技者はハズレであることをより強く意識することになる。なお図30(B)では、表示画面50aの右下部にて、不死鳥ストック画像STが表示されている。
その後、図31(C)に示すように、表示画面50aの右下部で表示されていた不死鳥ストック画像STが消える(非表示になる)と共に、火の玉状になっている不死鳥を示す不死鳥消化画像FS3が表示される。これにより、図31(D)に示すように、高校用演出図柄EZbが大当たり態様「111」になって停止表示されて、大当たりに当選していることが示される。こうして図31(C)⇒図31(D)に示す演出が、「不死鳥復活大当たり演出」である。上記では、強SPリーチが実行された場合での不死鳥大当たり昇格演出について説明したが、弱SPリーチが実行された場合でも不死鳥大当たり昇格演出が実行され得るようになっている。
以上により、SPリーチの終盤に、演出図柄EZにおいてハズレ態様又は大当たり態様の何れかを示す演出分岐時点で、遊技者にとって不利な方のハズレ態様が示されることがある。このときに、不死鳥ストック画像STが表示されていれば、不死鳥復活大当たり演出の実行により、演出図柄EZの大当たり態様が復活して示される。こうして、野球でのバトル敗北やミッションの失敗により遊技者がハズレであることを意識している状態で、不死鳥ストック画像STを使用することで、演出図柄EZのハズレ態様を、演出図柄EZの大当たり態様に変更するという斬新な復活当選による興趣性を提供することが可能である。
ところで従来の演出の制御方法においては、演出図柄の抽選処理により停止表示させる演出図柄を決定した後で、予告演出等のその他の演出の抽選処理を実行している。ここで仮に従来のように、演出図柄EZの抽選処理を実行した後で、不死鳥ストック演出を実行するための抽選処理と、不死鳥復活演出(不死鳥復活発展演出、不死鳥復活強SP演出、不死鳥大当たり昇格演出、不死鳥復活大当たり演出)を実行するための抽選処理を実行しようとすると、以下の問題点がある。
即ち仮に、停止表示させる演出図柄EZを決定した後に、不死鳥ストック演出の実行と、不死鳥大当たり昇格演出の実行とを決定した場合を想定する。この場合、不死鳥大当たり昇格演出は、変動演出の最後にゾロ目の銀図柄(図30(B)参照)をゾロ目の金図柄(図30(D)参照)に変更する演出であるため、停止表示させるために決定した演出図柄EZと、ゾロ目の金図柄とが一致しないと、演出の整合性が合わなくなる。またゾロ目の金図柄の停止表示前にゾロ目の銀図柄を示すための抽選処理も必要になってくる。よってこれに対応すべく、不死鳥大当たり昇格演出の実行を決定した後に、停止表示させる演出図柄EZ(ゾロ目の金図柄、ゾロ目の銀図柄)を改めて決定するための書き替え処理を組み込む方法が考えられる。しかしながら、書き換え処理の組み込みは、制御処理の複雑化を招くことになる。その結果、演出図柄EZのバグが誘発され易くなり、演出図柄EZが正しく決定されているかのバグチェックの負担が大きくなる。つまり演出図柄EZは、万一誤って停止表示されてしまうと、遊技者に当否の誤解を与えてしまうものであり、バグが絶対に生じてはならないものである。よって、演出図柄EZのバグチェックは注意深く行われて作業時間を多く要するものであり、作業負担が過大になるという問題点がある。
また同様に、停止表示させる演出図柄EZを決定した後に、不死鳥ストック演出の実行と、不死鳥復活大当たり演出の実行とを決定した場合を想定する。この場合、不死鳥復活大当たり演出を実行するためには、変動演出の最後で演出図柄EZの大当たり態様(図31(D)参照)を示す前に、演出図柄EZのハズレ態様(図31(B)参照)を示す必要があるため、演出図柄EZのハズレ態様を示すための抽選処理も必要になってくる。よってこれに対応すべく、不死鳥復活大当たり演出の実行を決定した後に、ハズレ態様の演出図柄EZを改めて決定するための書き替え処理を組み込む方法が考えられるが、上記と同様の問題点が生じてしまう。
そこで本形態では、上記した問題点に対処すべく、不死鳥ストック演出の実行の有無と、不死鳥復活演出の種類とを決定した後で、演出図柄EZを抽選で決定するようにしている。つまり、不死鳥ストック演出と不死鳥復活演出(不死鳥大当たり昇格演出、不死鳥復活大当たり演出)に関連付けて、演出図柄EZを管理するようにしている。これにより、不死鳥ストック演出を実行すると決定し、且つ不死鳥大当たり昇格演出を実行すると決定した場合には、その後に演出図柄選択処理(図52のS4505参照)にて、ゾロ目の銀図柄とゾロ目の金図柄とを抽選で決定するようにしている(図57参照)。また不死鳥ストック演出を実行すると決定し、且つ不死鳥復活大当たり演出を実行すると決定した場合には、その後に演出図柄選択処理(図52のステップS4505)にて、演出図柄EZのハズレ態様と演出図柄EZの大当たり態様とを抽選で決定するようにしている(図58参照)。こうして、演出図柄EZの書き替え処理という無理な制御を組み込まずに、不死鳥復活演出(不死鳥大当たり昇格演出、不死鳥復活大当たり演出)を実現することが可能である。その結果、演出図柄EZのバグチェックの負担が大きくなるのを防ぐことが可能である。
ところで本形態では、ストックされた不死鳥(不死鳥ストック画像ST)が使用されるのは、不死鳥復活発展演出が実行される場合、又は不死鳥復活強SP演出が実行される場合、或いは不死鳥復活大当たり演出が実行される場合、若しくは不死鳥大当たり昇格演出が実行される場合の何れかである。不死鳥復活大当たり演出又は不死鳥大当たり昇格演出は、不死鳥復活発展演出の実行タイミング及び不死鳥復活強SP演出の実行タイミングよりも後で、変動演出の最後で実行される演出である。そのため、不死鳥復活発展演出の実行タイミング及び不死鳥復活強SP演出の実行タイミングで不死鳥ストック画像STが使用されなければ、不死鳥復活大当たり演出又は不死鳥大当たり昇格演出の何れかで、不死鳥ストック画像STが使用されることになる。そして、不死鳥復活大当たり演出又は不死鳥大当たり昇格演出は、大当たりへの当選が確定している演出である。要するに、不死鳥復活発展演出の実行タイミング及び不死鳥復活強SP演出の実行タイミングで不死鳥ストック画像STが使用されなければ、遊技者に大当たりへの当選が確定していることを報知していることになる。こうして、変動演出の最後(終盤)まで不死鳥ストック画像STが残っていれば、遊技者に大当たり確定を把握させるという斬新な当選報知を行うことが可能である。
更に、変動演出の最後(終盤)まで不死鳥ストック画像STが残っていて、SPリーチにおいて、遊技者がバトル勝利やミッションの成功により大当たりへの当選を把握した場合、不死鳥復活大当たり演出が実行されないことになる。つまりこの場合には、不死鳥ストック画像STを使用して、不死鳥大当たり昇格演出が必ず実行されることになる。よってこのときには、不死鳥大当たり昇格演出により、ゾロ目の金図柄(図30(D)参照)が停止表示されて、確定大当たりに当選していることになる。こうして、変動演出の最後(終盤)まで不死鳥ストック画像STが残っていて、且つSPリーチでの成功態様(バトル勝利やミッションの成功)が示されれば、遊技者に確変大当りを把握させるという斬新な大当たりの種別報知を行うことが可能である。
6.遊技制御用マイコン101の動作
[主制御メイン処理]次に図32~図46に基づいて遊技制御用マイコン101の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン101の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。遊技制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1の電源がオンされると、遊技用ROM103から図32に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図9に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図33に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において遊技制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、演出制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機PY1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a等(図6参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報として遊技用RAM104の出力バッファに記憶(セット)する。また、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図32の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図9に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、および特別動作処理(S106)を実行する。その後、その他の処理(S107)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器83bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器83aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図32参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にて遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図34に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート13に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ13aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート13を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理を行う(S202)。一方、遊技球がゲート13を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口12に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ12aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口12に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS207に進むが、第2始動口12に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS207に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理を行う(S206)。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図9(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部105bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部105bの記憶領域に格納する。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口11に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S207)。第1始動口11に遊技球が入賞していない場合(S207でNO)には処理を終えるが、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には(S207でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S208)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S208でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S208でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S209)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S210)を行って、本処理を終える。特図1関係乱数取得処理(S210)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図9(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部105aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部105aの記憶領域に格納する。
[ゲート通過処理]図35に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理を行う(S303)。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、図9(B)参照)を取得し、その取得乱数値を遊技用RAM104の普図保留記憶部106のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン101は、センサ検出処理(S104)に次いで普通動作処理(S105)を行う(図33参照)。図36に示すように、普通動作処理(S105)ではまず、電チュー12Dの作動中か否かを判定する(S401)。電チュー12Dの作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理を行う(S405)。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部106に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値)を読み出し、図10(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データを遊技用RAM104の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン101は、普通図柄変動時間決定処理を行う(S407)。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図10(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が7秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン101は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部106における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部106における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン101は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、演出制御基板120に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、演出制御基板120に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー12Dの開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして時短状態中の開放パターン(図12の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(図12の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー12Dを作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー12Dの作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー12Dの作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー12Dの作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン101は、普通動作処理(S105)に次いで特別動作処理(S106)を行う(図33参照)。図37に示すように特別動作処理(S106)では、特図表示器81および大入賞装置14Dに関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン101は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図38に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口12の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口11の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1415)。ONであれば(S1415でYES)本処理を終え、ONでなければ(S1415でNO)、客待ちコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットするとともに(S1416)、客待ちフラグをONにして(S1417)、本処理を終える。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1402)及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン101は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部105bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部105bにおける保留1個目に対応する記憶領域をクリアする(S1405)。続いて遊技制御用マイコン101は、特図2変動開始処理(S1406)を実行して、ステップS1413に進む。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1408)及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン101は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部105aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部105aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン101は、特図1変動開始処理(S1412)を実行して、ステップS1413に進む。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
ステップS1413に進むと客待ちフラグがONか否かを判定し、ONであれば客待ちフラグをOFFして(S1414)、処理を終える。上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1402)と特図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため図39に基づいてまとめて説明する。図39に示すように、特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1501)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1402)では、遊技用RAM104の第2特図保留記憶部105bの第1記憶領域(即ち第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1408)では、遊技用RAM104の第1特図保留記憶部105aの第1記憶領域(即ち第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図10(A))をセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(図10(A))のうち非高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「1」~「210」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(図10(A))のうち高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「1」~「1660」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8に示す当たり種別判定テーブルに基づいて当たり種別を判定する(S1506)。当たり種別を判定した後(S1506)、大当たりフラグをONにするとともに(S1507)、当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図8参照)を、遊技用RAM104に設けた当たり種別バッファにセットして(S1508)処理を終える。一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をセットして(S1508)処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1403)と特図1変動パターン選択処理(S1409)とは、処理の流れが同じであるため図40及び図41に基づいてまとめて説明する。図40に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)又は特図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。
時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たり通常テーブル(図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。図11に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
本パチンコ遊技機PY1の変動演出では、上述したように、ドハズレ、ノーマルリーチの他、SP(スーパーリーチ)が実行され得る。そのため図11に示すように、ドハズレ、ノーマルリーチ、SPリーチが実行され得るように、変動パターンが選択される。また本形態の変動演出では、演出状態(「幼少状態」、「高校状態」、「プロ状態」)に対応すべく、擬似1と擬似2と擬似3が実行され得る。そのため図11に示すように、擬似1と擬似2と擬似3とが実行され得るように、変動パターンが選択される。そして本形態では上述したように、演出状態と擬似連回数とSPリーチの種類とがそれぞれ1対1で関係付けられているため、擬似3の変動パターンが選択された場合にのみ、プロSPリーチになり得る変動パターンになり、擬似2の変動パターンが選択された場合にのみ、高校SPリーチになり得る変動パターンになり、擬似1の変動パターンが選択された場合にのみ、幼少SPリーチになり得る変動パターンになる。
図40に示すステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1604)。なお、図10(B)に示すように、リーチ成立乱数値は非時短状態であれば「1」~「30」であり、時短状態であれば「1」~「10」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1604でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1605)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1604でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1606)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている(図11参照)。
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図41に示すように、参照する特図変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1602~S1606と同様の流れで処理(S1607~S1611)を行う。
すなわち大当たりであれば、図11の時短状態中且つ大当たりに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。またリーチ有りハズレであれば、図11の時短状態中且つリーチ有りハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1610)。またリーチ無しハズレであれば、図11の時短状態中且つリーチ無しハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1611)。
なお、時短状態中の特図変動パターン判定テーブル(図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」~「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、短縮変動としての変動時間は、時短状態中の方が非時短状態中よりも短くなっている。つまり、時短状態中の特図変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の特図変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図40に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1612)、本処理を終える。ステップS1612でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1302)におけるステップS1406又はS1412でセットされる変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)により演出制御基板120に送られる。
[特別図柄変動中処理]図42に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図11参照)が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1801でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1802)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1803)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1804)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図43に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる停止時間、図11参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。経過していなければ(S1901でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過していれば(S1901でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1902)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1903)。大当たりフラグがONであれば(S1903でYES)、当選した大当たりの種別に応じた開放パターン(詳しくは図8参照)をセットする(S1904)。なおこのときに、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1904に続いて、遊技状態リセット処理を行う(S1905)。遊技状態リセット処理(S1905)ではまず、確変フラグがONであれば確変フラグをOFFにして、時短フラグがONであればOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態且つ非時短状態に制御される。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S1906)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1907)。そして特別動作ステータスを「4」にセットして(S1908)、本処理を終える。
また、ステップS1903において大当たりフラグがONでなければ(S1903でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1909)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図44に示すように、遊技状態管理処理(S1902)ではまず、確変フラグがONか否か判定する(S2001)。ONであれば(S2001でYES)、高確率状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする確変カウンタの値を1ディクリメントして(S2002)、確変カウンタの値が「0」か否か判定する(S2003)。「0」であれば(S2003でYES)、確変フラグをOFFにして(S2004)、ステップS2005に進む。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、直ちにステップS2005に進む。
ステップS2005では、時短フラグがONか否か判定する。ONであれば(S2005でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントして(S2006)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S2007)。「0」であれば(S2007でYES)、時短フラグをOFFにして(S2008)、ステップS2009に進む。ステップS2005又はS2007の判定結果がNOであれば、直ちにステップS2009に進む。ステップS2009では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、確変カウンタの値及び時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[特別電動役物処理(大当たり遊技)]図45に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞口14の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口14の開放中か否かを判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口14を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口14を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、大当たりの種類に応じた開放パターン(図8参照)に従って大入賞口14を開放させる(S2204)。
続くステップS2205では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2205)では、ステップS2204での大入賞口14の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、遊技用RAM104の出力バッファにセットする。なお本形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の大入賞口14の開放がなされることはない。そのため、このステップS2205では、必ずラウンド指定コマンドがセットされることとなる。
特別電動役物処理(S1307)のステップS2202において、大入賞口14の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口14の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2206)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口14への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1R当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口14を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口14を開放してから所定の開放時間(図8参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口14の閉鎖条件が成立していなければ(S2206でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口14の閉鎖条件が成立している場合には(S2206でYES)、大入賞口14を閉鎖(閉塞)する(S2207)。そしてステップS2207の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了するか否かを判定する(S2208)。1回のラウンド遊技が終了しない場合には(S2208でNO)、本処理を終える。一方、1回のラウンド遊技が終了する場合には(S2208でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2209)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2210)。「0」でなければ(S2210でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2210でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2211)、大当たりのエンディングを開始する(S2212)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2213)、処理を終える。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定する(S2214)。エンディング時間が経過していなければ(S2214でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2214でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2215)、大当たりフラグをOFFし(S2216)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2217)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)において、特別動作処理(図37参照)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。その後、後述の遊技状態設定処理(S2218)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図46に示すように、遊技状態設定処理(S2218)ではまず、大当たりの種類が確変大当たり(停止図柄が特図1_大当たり図柄1又は特図2_大当たり図柄1、図8参照)であるか否かを判定する(S2301)。確変大当たりでなければ(S2301でNO)、時短フラグをONするとともに(S2306)、時短カウンタに「100」をセットして(S2307)、ステップS2308に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が通常確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が100回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。
一方、ステップS2301において確変大当たりであれば、確変フラグをONするとともに(S2302)、時短フラグをONにする(S2303)。そして確変カウンタに「10000」をセットすると共に(S2304)、時短カウンタに「10000」をセットして(S2305)、ステップS2308に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。この高確高ベース状態は、実質的に次の大当たりに当選するまで継続することになる。確変カウンタの値及び時短カウンタの値が「10000」から「0」になるまで特別図柄の変動表示が実行されることがほぼあり得ないため、確変フラグ及び時短フラグが次回の大当たり遊技が開始されるまでOFFされることがないためである。なお確変カウンタを設けずに確変フラグだけを用いて、高確率状態が次の大当たりに当選するまで継続するようにしても良い。
ステップS2308では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、確変カウンタの値及び時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、本処理を終える。
8.演出制御用マイコン121の動作
[サブ制御メイン処理]次に図47~図54に基づいて演出制御用マイコン121の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン121の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。演出制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1の電源がオンされると、演出用ROM123から図47に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つ演出用RAM124の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、演出用RAM124の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、演出用RAM124の初期化をせずにステップS4004に進む。即ち電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであっても演出用RAM124内容が正常でない場合には(S4002でNO)、演出用RAM124を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったが演出用RAM124内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、演出用RAM124を初期化しない。なお、演出用RAM124を初期化すれば、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001~S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお演出決定用乱数には、演出図柄EZを決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン抽選乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理(S4006)では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、コマンドに従い画像表示装置50を用いて各種の演出(変動演出や、大当たり遊技に伴うオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板140による各種の演出の実行に伴って演出制御基板120は、音声制御基板161を介してスピーカ620から音声を出力したり、サブドライブ基板162を介して盤ランプ54や枠ランプ212を発光させたり、盤可動体55kを駆動させたりする。演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004~S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)は、遊技制御基板100から送られたストローブ信号(STB信号)が演出制御用マイコン121の外部INT入力部に入力されることに基づいて行われる。つまり、ストローブ信号が演出制御用マイコン121の外部INT入力部に入力されなければ、受信割り込み処理(S4008)は行われない。図48に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、遊技制御基板100から送信されてきた各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する(S4101)。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、演出制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図49に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、入力部検知センサ40a(図7参照)、セレクトボタン検知センサ42aからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ54や枠ランプ212を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理(S4010)におけるその他の処理(S4305)で作成したランプデータをサブドライブ基板162に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ54や枠ランプ212を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理を行う(S4203)。駆動制御処理(S4203)では、SPリーチや大当たり演出中等の演出に合うタイミングで盤可動体55kを駆動させるべく、駆動データ(盤可動体駆動データ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、盤可動体55kを所定の動作態様で駆動させる。
駆動制御処理(S4203)の後、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、演出制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図50に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。
続いて、1msタイマ割り込み処理(S4009)の入力処理(S4201)で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして演出用RAM124に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。そして、スイッチ状態取得処理(S4302)にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面50aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。
続いて、音声制御処理(S4304)を行う。音声制御処理(S4304)では、音声データ(スピーカ620からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板161への出力や、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ620から出力される。そして、各種の演出用の乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S4305)、本処理を終える。
[受信コマンド解析処理]図51に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、受信していればモードステータス設定処理を行う(S4402)。モードステータス設定処理(S4402)では、受信した遊技状態指定コマンドを解析して、遊技状態指定コマンドに含まれる遊技状態の情報に基づいて、モードステータスの値を設定する。モードステータスの値は、通常遊技状態であれば「1」に設定され、高確高ベース状態であれば「2」に設定され、低確時短状態であれば「3」に設定される。こうして演出制御用マイコン121は、現時点での遊技状態を把握することが可能である。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)を受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する変動演出開始処理を行う(S4404)。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から変動停止コマンド(特図1変動停止コマンド又は特図2変動停止コマンド)を受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば変動演出終了処理を行う(S4406)。変動演出終了処理(S4406)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していればオープニング演出選択処理を行う(S4408)。オープニング演出選択処理(S4408)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していればラウンド演出選択処理を行う(S4410)。ラウンド演出選択処理(S4410)では、ラウンド指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S4412)。エンディング演出選択処理(S4412)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、その他の処理(S4413)として上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば客待ちコマンドの受信に基づいて客待ち演出を行うための処理や、普通図柄変動開始コマンドの受信に基づいて普図変動演出を行うための処理)を行って、受信コマンド解析処理(S4301)を終える。
[変動演出開始処理]図52に示すように、変動演出開始処理(S4404)ではまず、演出制御用マイコン121は、変動開始コマンドを解析する(S4501)。変動開始コマンドには、特図1大当たり判定処理や特図2大当たり判定処理(図39参照)でセットされた特図停止図柄データの情報や、特図1変動パターン選択処理や特図2変動パターン選択処理(図40及び図41参照)でセットされた変動パターン(擬似連回数も含む)の情報、現在の遊技状態を指定する情報等が含まれている。なお、ここで演出制御用マイコン121が取得した情報は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。次に演出制御用マイコン121は、現時点で設定されているモードステータスの値を参照する(S4502)。
続いて、演出制御用マイコン121は、後述する不死鳥演出選択処理を実行する(S4503)。なお不死鳥演出選択処理(S4503)は、不死鳥ストック演出の実行の有無を決定すると共に、不死鳥ストック演出を実行する場合に不死鳥復活演出の種類を決定するための処理である。続いて演出制御用マイコン121は、変動演出パターン選択処理を実行する(S4504)。具体的には、変動演出パターン乱数を取得すると共に、演出内容に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンド(変動パターン)の解析結果に基づいて一つのテーブルを決定する。そして、選択したテーブルを用いて、取得した変動演出パターン乱数を判定することにより、変動演出パターンを決定する。
本形態では、演出内容は、擬似連回数やSPリーチの有無の他、不死鳥ストック演出の有無や不死鳥復活演出の種類に基づいても分類されている。そのため、変動演出パターン選択処理(S4504)で決定された変動演出パターン(変動シナリオ)は、不死鳥演出選択処理(S4503)で決定された不死鳥ストック演出及び不死鳥復活演出の内容を反映したものになっている。こうして変動演出パターンが決まれば、変動演出の時間、擬似連演出、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、SPリーチの有無、SPリーチの内容、不死鳥ストック演出の有無、不死鳥復活演出の内容、演出ボタン演出(SW演出)の有無、演出ボタン演出の内容、演出展開構成等からなる変動演出の詳細な内容が決まることとなる。
演出制御用マイコン121は、不死鳥演出選択処理(S4503)及び変動演出パターン選択処理(S4504)を実行した後に、後述する演出図柄選択処理を実行する(S4505)。こうして、不死鳥ストック演出の実行の有無と、不死鳥復活演出の種類とを決定した後で、演出図柄EZを抽選で決定している。続いて演出制御用マイコン121は、予告演出選択処理を実行する(S4506)。予告演出選択処理(S4506)では、予告演出決定用乱数を取得するとともに、リーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択する。その選択したテーブルを用いて、取得した予告演出決定用乱数を判定することにより、予告演出を選択する。これにより、当該変動におけるチャンスアップ予告演出や保留変化予告演出などの予告演出の内容が決定される。
そして演出制御用マイコン121は、決定した変動演出パターン(不死鳥ストック演出の有無及び不死鳥復活演出の演出内容を含む変動演出パターン)と演出図柄EZと予告演出を開始するための変動演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4507)、本処理を終える。ステップS4607でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板140に送信されると、表示画面50aにて特別図柄の変動表示に同期した変動演出が開始される。つまり図13に示す擬似連演出を伴う各種演出や、図26に示す不死鳥ストック演出、図27に示す不死鳥復活発展演出、図29に示す不死鳥復活強SP演出、図30に示す不死鳥大当たり昇格演出、図31に示す不死鳥復活大当たり演出などが適宜実行される。
[不死鳥演出選択処理]図53に示すように、不死鳥演出選択処理(S4503、ストック演出抽選処理)ではまず、演出制御用マイコン121は、図55に示す不死鳥ストック演出抽選テーブルを用いて、不死鳥ストック演出の実行の有無を決定する(S4601)。具体的には、不死鳥ストック演出乱数を取得すると共に、演出内容に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンド(変動パターン)の解析結果に基づいて一つのテーブルを決定する。そして、選択したテーブルを用いて、取得した不死鳥ストック演出乱数を判定することにより、不死鳥ストック演出の実行の有無を決定する。例えば、変動パターンとして、擬似3大当たりとなる変動パターンP1(図11参照)が決定されていることとする。そして、取得した不死鳥ストック演出乱数の値が「0」であることする。この場合、図55において演出内容が「擬似3大当たり」を示すテーブルを選択して、不死鳥ストック演出乱数を判定すれば、不死鳥ストック演出を実行すると決定されることになる。
ここで図55に示す不死鳥ストック演出抽選テーブルから分かるように、擬似1である場合やノーマルリーチである場合には、不死鳥ストック演出を実行すると決定されることはない。これは不死鳥ストック演出が、擬似2又は擬似3、SPリーチのように当選期待度が高い演出に限り実行され得るようにして、不死鳥ストック演出の希少価値(プレミア感)を高めるためである。また図55から分かるように、演出内容が擬似3大当たりである場合には、擬似2大当たりである場合よりも、不死鳥ストック演出が実行され易い。一方、演出内容が擬似3プロSPリーチハズレである場合には、擬似2高校SPリーチハズレである場合よりも、不死鳥ストック演出が実行され難い。こうして、擬似3で不死鳥ストック演出が実行される場合の方が、擬似2で不死鳥ストック演出が実行される場合よりも、大当たりへの当選期待度が高い(演出信頼度が高い)ように設定している。
図53に示す不死鳥演出選択処理(S4503)の説明に戻る。ステップS4601の後、演出制御用マイコン121は、不死鳥ストック演出の実行を決定したか否かを判定する(S4602)。実行を決定していなければ(S4602でNO)、本処理を終える。一方、実行を決定していれば(S4602でYES)、図56に示す不死鳥復活演出抽選テーブルを用いて、不死鳥復活演出の種類を決定して(S4603)、本処理を終える。具体的には、不死鳥復活演出乱数を取得すると共に、演出内容に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンド(変動パターン)及び特図停止図柄データ(大当たりの種類、図8参照))の解析結果に基づいて一つのテーブルを決定する。そして、選択したテーブルを用いて、取得した不死鳥復活演出乱数を判定することにより、実行する不死鳥復活演出の種類を決定する。
例えば、変動パターンとして、擬似3大当たりとなる変動パターンP1が決定されていることとする。更に特図停止図柄データとして、確変大当たりを示す「11H」(図8参照)が決定されていたこととする。そして、取得した不死鳥復活演出乱数の値が「99」であることする。この場合、図56において演出内容が「擬似3確変大当たり」を示すテーブルを選択して、不死鳥復活演出乱数を判定すれば、不死鳥大当たり昇格演出を実行すると決定することになる。
また例えば、変動パターンとして、擬似3大当たりとなる変動パターンP1が決定され、取得した不死鳥復活演出乱数の値が「99」であるものの、特図停止図柄データとして、通常大当たりを示す「12H」(図8参照)が決定されていたこととする。この場合、図56において演出内容が「擬似3通常大当たり」を示すテーブルを選択して、不死鳥復活演出乱数を判定すれば、不死鳥復活大当たり演出を実行すると決定することになる。
ここで図56に示す不死鳥復活演出抽選テーブルから分かるように、演出内容が大当たりとなるテーブルにおいて、確変大当りとなるテーブルと、通常大当たりとなるテーブルとに分かれている。これは、確変大当りとなるテーブルでは、不死鳥大当たり昇格演出(図30参照)が選択され得るようにして、通常大当たりとなるテーブルでは、不死鳥大当たり昇格演出が選択されないようにするためである。つまり、確変大当たりである場合に限り、不死鳥大当たり昇格演出が実行され得るようにしている。また図56から分かるように、演出内容がハズレとなるテーブルでは、不死鳥復活大当たり演出及び不死鳥大当たり昇格演出が選択されないようにしている。不死鳥復活大当たり演出及び不死鳥大当たり昇格演出は、大当たりに当選している場合に限り実行され得るためである。なお図56では、演出内容に基づくテーブル毎に、不死鳥復活演出のそれぞれの振分率が示されているが、これはあくまで一例であって適宜変更可能である。
[演出図柄選択処理]図54に示すように、演出図柄選択処理(S4505、演出図柄抽選処理)ではまず、演出制御用マイコン121は、不死鳥ストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S4701)。実行すると決定していれば(S4701でYES)、続いて、不死鳥大当たり昇格演出を実行すると決定したか否かを判定する(S4702)。実行すると決定していれば(S4702でYES)、図57に示す不死鳥大当たり昇格演出用の演出図柄抽選テーブルを用いて、演出図柄EZを決定して(S4703)、本処理を終える。具体的には、演出図柄乱数を取得して、図57に示すテーブルを用いて、取得した演出図柄乱数を判定することにより、仮停止表示させるゾロ目の銀図柄と、停止表示(確定表示)させるゾロ目の金図柄とを決定する。なお図57では、銀図柄と金図柄の組合せからなる演出図柄パターンのそれぞれの振分率が示されているが、これはあくまで一例であって適宜変更可能である。
例えば、取得した演出図柄乱数の値が「0」であることする。この場合、図57において演出図柄乱数を判定すれば、ゾロ目の銀図柄「111」とゾロ目の金図柄「777」の組合せからなる演出図柄パターンQ1が決定される。よってこの場合には、図30(B)に示すように、ゾロ目の銀図柄「111」が仮停止表示された後、不死鳥大当たり昇格演出の実行により、図30(D)に示すように、ゾロ目の金図柄「777」が停止表示されることになる。以上により、不死鳥大当たり昇格演出の実行を決定した後で、ゾロ目の銀図柄及びゾロ目の金図柄を決定することで、演出図柄EZの書き替え処理という無理な制御を組み込まずに、不死鳥大当たり昇格演出を実行することが可能である。
図54に示す演出図柄選択処理(S4505)の説明に戻る。ステップS4702で不死鳥大当たり昇格演出の実行を決定していないと判定すれば(S4702でNO)、続いて、不死鳥復活大当たり演出を実行すると決定したか否かを判定する(S4704)。実行すると決定していれば(S4704でYES)、図58に示す不死鳥復活大当たり演出用の演出図柄抽選テーブルを用いて、演出図柄EZを決定して(S4705)、本処理を終える。具体的には、演出図柄乱数を取得すると共に、変動開始コマンド(変動パターン)及び特図停止図柄データ(大当たりの種類、図8参照))の解析結果に基づいて、確変大当り用のテーブル又は通常大当たり用の何れかのテーブルを決定する。そして、選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄乱数を判定することにより、仮停止表示させるハズレ態様の演出図柄EZと、停止表示(確定表示)させる大当たり態様の演出図柄EZとを決定する。なお図58では、ハズレ態様と大当たり態様の組合せからなる演出図柄パターンのそれぞれの振分率が示されているが、これはあくまで一例であって適宜変更可能である。
例えば、特図停止図柄データとして、確変大当たりを示す「11H」(図8参照)が決定されていて、取得した演出図柄乱数の値が「0」であることする。この場合、図58に示す確変大当り用のテーブルを用いて演出図柄乱数を判定すれば、ハズレ態様「191」と大当たり態様「111」の組合せからなる演出図柄パターンF1が決定される。よってこの場合には、図31(B)に示すように、演出図柄EZ(高校用演出図柄EZb)がハズレ態様「191」で仮停止表示された後、不死鳥復活大当たり演出の実行により、図31(D)に示すように、演出図柄EZが大当たり態様「111」で停止表示されることになる。以上により、不死鳥復活大当たり演出の実行を決定した後で、ハズレ態様の演出図柄EZと大当たり態様の演出図柄EZを決定することで、演出図柄EZの書き替え処理という無理な制御を組み込まずに、不死鳥復活大当たり演出を実行することが可能である。
なお図58に示すように、確変大当り用のテーブルと、通常大当たり用のテーブルとに分けられているのは、以下の理由に基づく。即ち、確変大当りである場合には、ゾロ目の金図柄(「333」又は「777」)である大当たり態様を決定できるようにする一方、通常大当たりである場合には、ゾロ目の金図柄である大当たり態様を決定できないようにするためである。こうして本形態では、不死鳥大当たり演出の実行により、確変大当りであれば、ゾロ目の金図柄が復活して停止表示されることがある一方、通常大当たりであれば、ゾロ目の銀図柄だけが復活して停止表示される。よって遊技者から見れば、ハズレ態様の演出図柄EZの仮停止表示により落胆した後、不死鳥復活大当たり演出の実行により、いきなりゾロ目の金図柄を把握することがあり得る。従ってこの場合には、遊技者に、ハズレから確変大当りへの大きな復活を獲得させることになり、非常に大きな高揚感を与えることが可能である。
図54に示す演出図柄選択処理(S4505)の説明に戻る。ステップS4701でNOと判定された場合、又はステップS4702及びS4704の何れもNOと判定された場合には、ステップS4706に進む。この場合には、その他の演出図柄抽選テーブル(図示省略)を用いて演出図柄EZを決定して(S4706)、本処理を終える。つまり、演出図柄乱数を取得すると共に、演出内容に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンド(変動パターン)及び特図停止図柄データ(大当たりの種類、図8参照)の解析結果に基づいて一つのテーブルを決定する。そして、選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄乱数を判定することにより、停止表示(確定停止)させる演出図柄EZを決定する。
9.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図24に示すように、「幼少状態」での成長SP発展演出の実行中に、主人公キャラが成長することを示す成功態様(高校入学成長成功画像KN4、図24(D-1)参照)、又は主人公キャラが成長しないことを示す失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5、図24(D-2)参照)の何れかを示す演出分岐時点に到達する。この場合、不死鳥ストック演出により不死鳥ストック画像STが表示されていれば、図27(A)に示すように、演出分岐時点で高校入学成長失敗画像KN5が示されても、図27(B)に示すように、不死鳥ストック画像STが使用され得る。これにより図27(D)に示すように、高校入学成長成功画像KN4が示される。そして、図27(E)に示すように、演出状態が「幼少状態」から「高校状態」に切替わると共に、擬似連演出が実行されて、大当たりへの当選期待度が高くなる。こうして、不死鳥ストック画像STを使用して、失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5)から成功態様(高校入学成長成功画像KN4)に変更して、当選期待度を高めるという斬新な高揚感を与えることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図27(A)に示すように、主人公キャラが成長しないことを示す失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5)が示されれば、所定の表示物(演出図柄EZの数字及びキャラクタ等)が大きくならず、遊技者は落胆することになる。しかしながらその後に、図27(B)に示すように、不死鳥ストック画像STが非表示になることに基づいて、図27(D)に示すように、主人公キャラが成長することを示す成功態様(高校入学成長成功画像KN4)が示されると、図27(E)に示すように、表示物が大きくなる。こうして、不死鳥ストック画像STを使用して、表示物(演出図柄EZの数字及びキャラクタ等)を復活により拡大させて、当選期待度を高めるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、強SPリーチ又は弱SPリーチに分岐する演出分岐時点で、図29(C)に示すように、弱SPリーチの実行を示す画像(高校ミッション挑戦画像Mb1)が示されれば、遊技者は落胆する。しかしながらこの場合、不死鳥ストック画像STが表示されていれば、図29(D)に示すように、不死鳥ストック画像STが非表示になることに基づいて、図29(E)に示すように、強SPリーチの実行を示す画像(高校対面画像Tb1)が示されることがある。こうして遊技者には、不死鳥ストック画像STを使用して、有利なSPリーチである強SPリーチを復活により獲得できるという斬新な高揚感を与えることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、「幼少状態」での成長SP発展演出の実行中に、主人公キャラが成長することを示す成功態様(高校入学成長成功画像KN4)、又は主人公キャラが成長しないことを示す失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5)の何れかを示す演出分岐時点に到達する。この演出分岐時点で、図24(D-1)に示すように、高校入学成長成功画像KN4(実行態様)が示されれば、図24(E)に示すように、擬似連演出が実行される。一方、図24(D-2)に示すように、高校入学成長失敗画像KN5(非実行態様)が示されれば、擬似連演出が実行されない。ここで、図27(A)に示すように、擬似連演出の非実行態様(高校入学成長失敗画像KN5)が示されても、図27(B)に示すように、不死鳥ストック画像STが非表示になることに基づいて、図27(D)に示すように、擬似連演出の実行態様(高校入学成長成功画像KN4)が示される。これにより図27(E)に示すように、擬似連演出が実行される。こうして、不死鳥ストック画像STを使用して、擬似連演出の実行を復活により獲得するという斬新な興趣性を提供することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、SPリーチを経て、演出図柄EZにおいてゾロ目でないハズレ態様又はゾロ目である大当たり態様の何れかを示す演出分岐時点に到達する。このとき、不死鳥ストック画像STが表示されていれば、図31(B)に示すように、一旦高校用演出図柄EZbのハズレ態様(「191」)が示されても、図31(C)に示すように、不死鳥ストック画像STが非表示になることに基づいて、高校用演出図柄EZbの大当たり態様(「111」)が示される。こうして、不死鳥ストック画像STを使用して、高校用演出図柄EZbをハズレ態様から大当たり態様に変更するという斬新な復活当選による高揚感を与えることが可能である。
ここで上述したように、不死鳥ストック画像STを使用して、演出図柄EZをハズレ態様から大当たり態様に変更する復活当選を実行する場合、仮に、演出図柄選択処理(S4505)を実行した後に、不死鳥演出選択処理(S4503)を実行すると(図52参照)、以下の問題点がある。例えば、演出図柄EZの表示態様を大当たり態様で決定した後に、不死鳥ストック演出の実行及び不死鳥復活大当たり演出の実行を決定してしまうと、演出図柄EZを大当たり態様で示す前にハズレ態様を示すための書き替え処理が別途必要になる。この書き換え処理を組み込むと、演出図柄EZの表示態様のバグを誘発し易くなる。そこで本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図52に示すように、不死鳥演出選択処理(S4503)を実行した後に、演出図柄選択処理(S4505)を実行する。これにより、不死鳥ストック演出の実行及び不死鳥復活大当たり演出の実行を決定した場合に限り、不死鳥復活大当たり演出で示す演出図柄EZのハズレ態様と、その後の演出図柄EZの大当たり態様とを、図58に示す不死鳥復活大当たり演出用の演出図柄抽選テーブルを用いて決定できる(図54のステップS4705参照)。従って、書き換え処理という無理な制御の組み込みを防ぐことが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、SPリーチにおいて、遊技者がバトル勝利やミッションの成功により大当たりへの当選を把握した後、ゾロ目の金図柄又はゾロ目の銀図柄の何れかを示す演出分岐時点に到達する。このとき、不死鳥ストック画像STが表示されていれば、図30(B)に示すように、確変大当り又は通常大当たりの何れであるかを把握できないゾロ目の銀図柄が示されても、図30(C)に示すように、不死鳥ストック画像STが非表示になることに基づいて、図30(D)に示すように、確変大当りであることを把握できるゾロ目の金図柄が示される。こうして遊技者には不死鳥ストック画像STを使用して、有利な大当たりの種別を復活により獲得できるという斬新な高揚感を与えることが可能である。
ここで上述したように、不死鳥ストック画像STを使用して、ゾロ目の銀図柄をゾロ目の金図柄に変更する復活昇格を実行する場合、仮に、演出図柄選択処理(S4505)を実行した後に、不死鳥演出選択処理(S4503)を実行すると(図52参照)、以下の問題点がある。例えば、演出図柄EZの表示態様をゾロ目の金図柄で決定した後に、不死鳥ストック演出の実行及び不死鳥大当たり昇格演出の実行を決定してしまうと、演出図柄EZをゾロ目の金図柄で示す前にゾロ目の銀図柄で示すための書き替え処理が別途必要になる。この書き換え処理を組み込むと、演出図柄EZの表示態様のバグを誘発し易くなる。そこで本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図52に示すように、不死鳥演出選択処理(S4503)を実行した後に、演出図柄選択処理(S4505)を実行する。これにより、不死鳥ストック演出の実行及び不死鳥大当たり昇格演出の実行を決定した場合に限り、ゾロ目の銀図柄とゾロ目の金図柄とを、図57に示す不死鳥大当たり昇格演出用の演出図柄抽選テーブルを用いて決定できる(図54のステップS4703参照)。従って、書き換え処理という無理な制御の組み込みを防ぐことが可能である。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記形態では、不死鳥ストック演出により、不死鳥を示す不死鳥ストック画像STを表示(ストック)するようにした。しかしながら、ストックされるストック画像は、不死鳥ストック画像STに限られるものではなく、キャラクタやアイテム等のその他の物を示すストック画像であっても良く、適宜変更可能である。また上記形態では、ストック画像は、最大で1つまでであったが、2つ以上表示されるようにしても良い。つまり、不死鳥ストック演出(ストック演出)は、1回の変動演出中に複数回実行され得るようにしても良く、リーチ前又はリーチ後の何れのタイミングでも実行され得るようにしても良い。
また上記形態では、ストック画像は、1回の変動演出の終了までに必ず非表示になる(使用される)ようになっていたが、次回以降の変動演出にて非表示になるようにしても良い。具体的には、所謂先読み演出として、当該変動の前にストック画像が表示されるようにして、当該変動のときにそのストック画像が非表示になることに基づいて、不利態様を有利態様に変更するようにしても良い。なお先読み演出は、演出制御用マイコン121が、第1始動口11又は第2始動口12への遊技球の入球時に、遊技制御用マイコン101から始動入賞コマンドを受信し、この始動入賞コマンドの解析結果に基づいて当該変動に係る変動演出を開始する前に実行する演出のことである。
また上記形態では、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、成長SP発展演出(特定演出)で示した不利態様(高校入学成長失敗画像KN5、失敗態様)を有利態様(高校入学成長成功画像KN4、成功態様)に変更した。また、弱SPリーチの実行を示す不利態様(高校ミッション挑戦画像Mb1)を、強SPリーチの実行を示す有利態様(高校対面画像Tb1)に変更した。またハズレを示唆する演出図柄EZの不利態様(ハズレ態様)を、大当たりを示唆する演出図柄EZの有利態様(大当たり態様)に変更した。また確変大当り又は通常大当たりの何れであるかが把握できない演出図柄EZの不利態様(ゾロ目の銀図柄)を、確変大当りであることを把握できる演出図柄EZの有利態様(ゾロ目の金図柄)に変更した。しかしながら、ストック画像を非表示にすることに基づいて、不利態様を有利態様に変更するものは、上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、所定の予告演出(保留変化演出、カットイン予告演出、ステップアップ予告演出、背景画像の色やエフェクト画像の色を変化させる演出等)を実行しないことを示唆する不利態様を示した後、ストック画像を非表示にすることに基づいて、上記予告演出を実行することを示唆する有利態様を示すようにしても良い。また例えば、演出可動体(遊技盤1側に設けられている盤可動体55k、遊技機枠2側に設けられている枠可動体)を移動させないことを示唆する不利態様を示した後、ストック画像を非表示にすることに基づいて、演出可動体を移動させることを示唆する有利態様を示すようにしても良い。また例えば、SPリーチに発展するか否かの演出分岐時点で、SPリーチに発展しないことを示す不利態様を示した後、ストック画像を非表示にすることに基づいて、SPリーチに発展することを示す有利態様を示すようにしても良い。また例えば、弱SPリーチから強SPリーチに発展するか否かの演出分岐時点で、強SPリーチに発展しないことを示す不利態様を示した後、ストック画像を非表示にすることに基づいて、強SPリーチに発展することを示す有利態様を示すようにしても良い。
また例えば、所定の特定情報(例えばベース、出率、パチンコ遊技機PY1に設定されている「1」~「6」までの設定値)を把握できない不利態様を示した後、ストック画像を非表示にすることに基づいて、上記特定情報を把握可能な有利態様を示すようにしても良い。また例えば、現時点での遊技状態(例えば高確率状態)を把握できない不利態様を示した後、ストック画像を非表示にすることに基づいて、現時点での遊技状態を把握可能な有利態様を示すようにしても良い。なお有利態様及び不利態様は、画像に限られるものではなく、スピーカ620による音声態様(音)又は発光手段(枠ランプ212又は盤ランプ54)による発光態様であっても良い。
また上記形態では、不死鳥ストック画像STは、遊技者の意思に拘わらず、非表示になるものであった。しかしながら、遊技者の意思(入力部(演出ボタン)40kやセレクトボタン42kへの操作)に基づいて、不死鳥ストック画像STを非表示にするか否かを決定できるようにしても良い。
また上記形態では、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5)を成功態様(高校入学成長成功画像KN4)に変更する特定演出は、不死鳥復活発展演出であった。しかしながら特定演出は、不死鳥復活発展演出に限られるものではなく、特定の課題(ミッション)に対する成功態様又は失敗態様を示すものであれば、適宜変更可能である。また上記形態では、成功態様が示されれば、擬似連演出や演出状態が変化することで当選期待度が高くなることを示唆するようにしたが、当選期待度に関係ない所定の特定情報(例えばベース、出率、パチンコ遊技機PY1に設定されている「1」~「6」までの設定値)を示すようにしても良い。また上記形態では、成功態様を主人公キャラが成長することを示す高校入学成長成功画像KN4とし、失敗態様を主人公キャラが成長しないことを示す高校入学成長失敗画像KN5としたが、成功態様及び失敗態様は上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記形態では、強SPリーチ又は弱SPリーチに分岐する演出分岐時点(図28(D-1)又は図28(D-2)参照)で、高校弱SPリーチ(第1高期待度演出)の実行を示す高校ミッション挑戦画像Mb1(第1高期待態様)又は高校強SPリーチ(第2高期待度演出)の実行を示す高校対面画像Tb1(第2高期待態様)を示した。しかしながら、第1高期待態様及び第2高期待度態様は上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記形態では、擬似連演出の実行を示唆する実行態様を、主人公キャラが成長することを示す高校入学成長成功画像KN4又はプロ昇格成長成功画像KN9とし、擬似連演出の非実行を示唆する非実行態様を、主人公キャラが成長しないことを示す高校入学成長失敗画像KN5又はプロ昇格成長失敗画像KN10とした。しかしながら、実行態様及び非実行態様は、適宜変更可能である。例えば実行態様を擬似連演出が実行される場合にだけ表示される特別な演出図柄(チャンス目、擬似専用図柄)としても良く、非実行態様を「?」又は「×」のような判別不能な表示態様としても良い。
また上記形態では、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、演出図柄EZの不利態様(ゾロ目の銀図柄、ハズレ態様)を、演出図柄EZの有利態様(ゾロ目の金図柄、大当たり態様)に変更した。しかしながら、ストック画像を非表示にすることに基づいて、変更する演出図柄EZの表示態様(不利態様及び有利態様)は、上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、リーチ態様を形成するか否かの演出分岐時点で、演出図柄EZのバラケ目(不利態様)が示された後に、ストック画像が非表示になることに基づいて、演出図柄EZのリーチ態様(有利態様)が示されるようにしても良い。
また上記形態では、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、ゾロ目でない演出図柄EZのハズレ態様(図31(B)参照)を、ゾロ目である演出図柄EZの大当たり態様(図31(D)参照)に変更した。しかしながら、ハズレ態様及び大当たり態様(当たり態様)は、演出図柄EZがゾロ目であるか否かの表示態様に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、ハズレ態様及び大当たり態様(当たり態様)を、特殊な演出図柄が表示されるか否かの表示態様としても良い。
また上記形態では、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、ゾロ目の銀図柄(第1当たり態様、「111」「222」「444」「555」「666」「888」「999」)を、遊技者に有利な当たりの種類であることを示唆するゾロ目の金図柄(第2当たり態様、「333」「777」)に変更した(図30参照)。しかしながら、第1当たり態様と第2当たり態様は、ゾロ目の銀図柄とゾロ目の金図柄に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば第1当たり態様をエフェクト画像が付されていないゾロ目の演出図柄EZとし、第2当たり態様をエフェクト画像が付されているゾロ目の演出図柄EZとしても良い。
また上記形態では、特別図柄の抽選にて、小当たりに当選することがなく、特別遊技として小当たり遊技(大入賞口の総開放時間が所定時間(例えば1.8秒)以下と短い特別遊技)を実行することがないパチンコ遊技機PY1であった。しかしながら、特別図柄の抽選にて、小当たりに当選することがあり、小当たり遊技が実行されることがあるようにしても良い。この場合、演出図柄EZにおいて小当たりに当選していないことを示唆する不利態様を示した後、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、演出図柄EZにおいて小当たりに当選していることを示唆する有利態様(小当たり態様)が示されるようにしても良い。更にこの場合、大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過すると、2種大当たりに当選して、大当たり遊技が実行される1種2種混合機として構成しても良い。
また例えば、演出図柄EZにおいて大当たり遊技でのラウンド数(出玉数)が少ないことを示唆する第1当たり態様を示した後、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、演出図柄EZにおいて大当たり遊技でのラウンド数が多い(出玉数)が多いことを示唆する第2当たり態様を示すようにしても良い。また例えば、大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過すると、高確率状態に移行できるV確機として構成する。その上で、演出図柄EZにおいて遊技球が特定領域を通過可能であるかを把握不能な第1当たり態様を示した後、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、演出図柄EZにおいて遊技球が特定領域を通過可能であることを示唆する第2当たり態様を示すようにしても良い。また上述したように1種2種混合機として構成して、演出図柄EZにおいて遊技球が特定領域を通過可能であるかを把握不能な第1当たり態様(第1小当たり態様)を示した後、不死鳥ストック画像STを非表示にすることに基づいて、演出図柄EZにおいて遊技球が特定領域を通過可能であることを示唆する第2当たり態様(第2小当たり態様)を示すようにしても良い。
また上記形態では、演出状態として、主人公キャラの幼少時代を想起させる「幼少状態」と、主人公キャラの高校時代を想起させる「高校状態」と、主人公キャラのプロ時代を想起させる「プロ状態」とを設けた。しかしながら、演出状態を2つだけにしたり、4つ以上設けても良い。また演出状態は、主人公キャラの或る時代を想起させる演出状態に限られるものではなく、1回の特別図柄の抽選に基づいて実行される変動演出の中で遊技者が異なる演出観念(演出イメージ)を認識できるものであれば、適宜変更可能である。例えば、狼を想起させる演出状態と、サッカーを想起させる演出状態と、野球を想起させる演出状態を設けても良い。この場合には、1回の変動演出の中で、狼を想起させる演出状態、サッカーを想起させる演出状態、野球を想起させる演出状態に変更され得ることで、遊技者には異なる3つの世界観からなる演出を堪能させることが可能である。
また上記形態では、演出状態を「幼少状態」から「高校状態」を経て「プロ状態」へ変化させるようにした。しかしながら、「高校状態」を経ないで、演出状態を「幼少状態」から「プロ状態」へいきなり変化させることができるようにしても良い。
また上記形態では、図13に示すように、演出状態(「幼少状態」、「高校状態」、「プロ状態」)と、変動演出中の演出態様(「自然背景画像Haと幼少用演出図柄EZa」、「街背景画像Hbと高校用演出図柄EZb」、「宇宙背景画像Hcとプロ用演出図柄EZc」)と、キャラ予告演出(「幼少用キャラ予告演出」、「高校用キャラ予告演出」、「プロ用キャラ予告演出」)、リーチ態様、成長SP発展演出、SPリーチ(「幼少SPリーチ」、「高校SPリーチ」、「プロSPリーチ」)とを全て1対1で関係付ける(紐づける)こととした。しかしながら、演出状態と、変動演出中の演出態様と、キャラ予告演出、リーチ態様、成長SP発展演出、SPリーチの全てを1対1で関係付けなくても良く、これらのうち何れか2つ、又は何れか3つ、或いは何れか4つ、若しくは何れか5つを1対1で関係付けても良い。
よって例えば、擬似連回数とSPリーチの種類とだけを1対1で関係付けるようにしても良い。この場合には、擬似連回数によってSPリーチの種類を推測できるという斬新な興趣性を提供することが可能である。また擬似連回数と予告演出(例えばキャラ予告演出、ステップ予告演出、保留変化予告演出、カット予告演出等)とだけを1対1で関係付けても良い。この場合には、擬似連回数に応じて見られる予告演出が異なるという斬新な興趣性を提供することが可能である。また擬似連回数と変動演出中の演出態様とだけを1対1で関係付けても良い。この場合には、擬似連演出が実行される度に変動演出中の演出態様が必ず変更されるため、遊技者にとって今擬似連回数がいくつなのかを把握し易くすることが可能である。また予告演出の種類とSPリーチの種類とだけを1対1で関係付けるようにしても良い。この場合には、予告演出を見ただけでSPリーチの種類を推測できるという斬新な興趣性を提供することが可能である。またリーチ態様とSPリーチの種類とを1対1で関係付けるようにしても良い。この場合には、リーチ態様を見た時点でSPリーチの種類を推測できるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
また上記形態では、演出状態が切替わる度に、演出図柄EZの数字及びキャラクタ、特別成長演出のキャラクタ、キャラ予告演出の敵キャラ及び文字、リーチ態様、成長SP発展演出のキャラクタ、SPリーチのキャラクタといった所定の表示物を大きくなるようにした。しかしながら、大きくする表示物は、上記したものに限られるものではなく、背景画像の一部(建物等)、アイテム等であっても良く、適宜変更可能である。
また上記形態では、演出状態が切替わる度に、所定の表示物(演出図柄EZの数字及びキャラクタ、特別成長演出のキャラクタ、キャラ予告演出の敵キャラ及び文字、リーチ態様、成長SP発展演出のキャラクタ、SPリーチのキャラクタ)を大きくした。しかしながら、演出状態が切替わる度に、必ずしも表示物を大きくする必要はなく、表示物を一定の法則に従って変形させれば適宜変更可能である。例えば、演出状態が切替わる度に、表示物が増える、又は表示物が丸くなる、或いは表示物が割れる、若しくは表示物が一方向に延びる等のようにしても良い。
また上記形態では、特別成長演出(「幼少状態」での特別成長演出又は「高校状態」での特別成長演出)により、失敗態様(図20(E-2)に示す高校特別成長失敗画像TS5又は図21(E-2)に示すプロ特別成長失敗画像TS8)が示されれば、その後に復活して演出状態が変化することはなかった。しかしながら、特別成長演出で失敗態様が示された後であっても、図27(B)⇒図27(C)⇒図27(D)に示す不死鳥復活発展演出のような演出(特定の復活成功演出)を実行して、復活として演出状態を変化させるようにしても良い。
また上記形態では、擬似連回数と演出状態の種類とを1対1で関係付けるようにした。しかしながら、擬似連回数と演出状態の種類とを1対複数で関係付けるようにしても良い。又は、擬似連回数と演出状態の種類とを複数対1で関係付けるようにしても良い。よって例えば、擬似1又は擬似2を「幼少状態」として、擬似3を「高校状態」として、擬似4を「プロ状態」としても良い。
また上記形態では、幼少SPリーチとして、幼少弱SPリーチと幼少強SPリーチとがあった。しかしながら、幼少SPリーチの種類を1種類だけとしても良く、3種類以上にしても良い。また高校SPリーチとして、高校弱SPリーチと高校強SPリーチとがあった。しかしながら、高校SPリーチの種類を1種類だけとしても良く、3種類以上にしても良い。またプロSPリーチとして、プロ弱SPリーチとプロ強SPリーチとがあった。しかしながら、プロSPリーチの種類を1種類だけとしても良く、3種類以上にしても良い。
また上記形態では、幼少用演出図柄EZaと高校用演出図柄EZbとプロ用演出図柄EZcには、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩は施されていない。しかしながら、幼少用演出図柄EZaと高校用演出図柄EZbとプロ用演出図柄EZcに、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩を施しても良い。例えば、幼少用演出図柄EZaに「青色」を施し、高校用演出図柄EZbに「緑色」を施し、プロ用演出図柄EZcに「赤色」を施しても良い。このようにすれば、演出状態の切替えによって演出図柄EZが変わったときに、遊技者には当選期待度が高まることをより容易に把握させることが可能である。なお、幼少用演出図柄EZaと高校用演出図柄EZbとプロ用演出図柄EZcに施す色彩は、それぞれ演出図柄EZの一部又は全体であっても良い。
また上記形態では、自然背景画像Haと街背景画像Hbと宇宙背景画像Hcには、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩は施されていない。しかしながら、自然背景画像Haと街背景画像Hbと宇宙背景画像Hcに、大当たりへの当選期待度を示唆する色彩を施しても良い。例えば、自然背景画像Haに「青色」を施し、街背景画像Hbに「緑色」を施し、宇宙背景画像Hcに「赤色」を施しても良い。このようにすれば、演出状態の切替えによって背景画像が変わったときに、遊技者には当選期待度が高まることをより容易に把握させることが可能である。なお、自然背景画像Haと街背景画像Hbと宇宙背景画像Hcに施す色彩は、それぞれ背景画像の一部又は全体であっても良い。
また上記形態では、変動演出中に擬似連演出を実行する度に、当該変動演出中の演出態様を切替えた(主人公キャラの幼少時代を想起させる幼少用演出図柄EZaと自然背景画像Haを表示する演出態様⇒主人公キャラの高校時代を想起させる高校用演出図柄EZbと街背景画像Hbを表示する演出態様⇒主人公キャラのプロ時代を想起させるプロ用演出図柄EZcと宇宙背景画像Hcを表示する演出態様)。しかしながら、変動演出中に擬似連演出を実行する度に、演出図柄(幼少用演出図柄EZa⇒高校用演出図柄EZb⇒プロ用演出図柄EZc)又は背景画像(自然背景画像Ha⇒街背景画像Hb⇒宇宙背景画像Hc)の何れか一方を切替えるようにしても良い。また変動演出中に擬似連演出を実行する度に、演出図柄の色彩を切替える(例えば「青色」⇒「緑色」⇒「赤色」に切替える)ようにしても良い。
また上記形態では、擬似連回数とSPリーチの種類(幼少SPリーチ、高校SPリーチ、プロSPリーチ)とを1対1で関係付けるようにした。しかしながら、擬似連回数とSPリーチの種類を完全に1対1で関係付けるようにしなくても良い。例えば、擬似1の場合には、幼少SPリーチ、高校SPリーチ、プロSPリーチの何れかが実行され、擬似2の場合には、高校SPリーチ又はプロSPリーチが実行され、擬似3の場合にはプロSPリーチのみが実行されるようにしても良い。このようにすれば、擬似3のように当選期待度が高い状態にも拘わらず、幼少SPリーチのような当選期待度が低いSPリーチが実行されるのを防ぐことが可能である。
また上記形態では、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機(いわゆる確変ループタイプの遊技機)として構成したが、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)として構成してもよい。また、いわゆるハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。すなわち、本明細書に示されている発明は、遊技機のゲーム性を問わず、種々のゲーム性の遊技機に対して好適に採用することが可能である。
また、大入賞口(大入賞装置)は、複数(例えば2つ)あってもよい。この場合には、第1大入賞口と、第1大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第1大入賞口センサと、第2大入賞口と、第2大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第2大入賞口センサとが設けられている遊技機になる。
また上記形態では、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記形態では、大当たりに当選してそのことを示す特別図柄が停止表示されたことを制御条件として、大当たり遊技状態(特別遊技状態)に制御されるパチンコ遊技機として構成した。これに対して、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成してもよい。
また上記形態で説明した変動パターン、演出内容の種類は、あくまで一例であって、適宜変更可能である。また各種テーブルの振分率は、あくまで一例であって、適宜変更可能である。
また、スロットマシンのタイプは、どのようなタイプであってもよい。ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機(Aタイプのスロットマシン)であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化された入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
本明細書における「所定の判定条件の成立」とは、上記形態では、特図保留(第1特図保留又は第2特図保留)があり、且つ特別図柄の変動表示中ではなく且つ特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中でないこと(ステップS1401又はS1407でNOと判定されること)を意味する。
11.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記演出制御手段は、
所定のストック画像(不死鳥ストック画像ST)を表示することが可能なストック演出(不死鳥ストック演出)を実行可能であり、
所定の演出分岐時点で所定の不利態様又は前記不利態様よりも遊技者に有利な有利態様を示すことが可能であり、
前記演出分岐時点で前記不利態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記有利態様を示すことが可能である(図27、図29、図30、図31参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、所定の演出分岐点で不利態様又は有利態様が示されることになる。この場合、ストック演出によりストック画像が表示されていれば、演出分岐時点で一旦不利態様が示されても、その後にストック画像が非表示になることに基づいて、有利態様が示される。こうしてストック画像を使用して、不利態様から有利態様に変更できるという斬新な復活による興趣性を提供することが可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記演出分岐時点(主人公キャラが成長することを示す成功態様又は主人公キャラが成長しないことを示す失敗態様の何れかを示す演出分岐時点、図24(D-1)(D-2)又は図25(D-1)(D-2)参照)で成功態様(高校入学成長成功画像KN4又はプロ昇格成長成功画像KN9)又は失敗態様(高校入学成長失敗画像KN5又はプロ昇格成長失敗画像KN10)を示す特定演出(成長SP発展演出)を実行可能であり、
前記特定演出により前記成功態様を示す場合には当選期待度が高くなることを示唆可能である一方、前記特定演出により前記失敗態様を示す場合には当選期待度が高くならないことを示唆可能であり(図24、図25参照)、
前記演出分岐時点で前記失敗態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記成功態様を示すことが可能である(図27参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定演出での演出分岐時点で、失敗態様又は成功態様が示されることになる。この場合、ストック画像が表示されていれば、演出分岐時点で一旦失敗態様が示されても、その後にストック画像が非表示になることに基づいて、成功態様が示される。こうして、ストック画像を使用して、失敗態様から成功態様に変更して、当選期待度を高めるという斬新な高揚感を与えることが可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定演出により前記成功態様を示す場合には所定の表示物(演出図柄EZや主人公キャラ等)を大きくすることで当選期待度が高くなることを示唆可能である一方(図24(E)、図25(E)参照)、前記特定演出により前記失敗態様を示す場合には前記表示物を大きくしないことで当選期待度が高くならないことを示唆可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定演出により失敗態様が示されれば、表示物が大きくならずに遊技者は落胆することになる。しかしながらその後にストック画像が非表示になることに基づいて、成功態様が示されて、表示物が大きくなる。こうして、ストック画像を使用して、表示物を復活により拡大させて、当選期待度を高めるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
手段A4に係る発明は、
手段A1乃至手段A3の何れかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
ノーマルリーチよりも当選期待度が高いことを示唆する所定の第1高期待度演出(高校弱SPリーチ)、又は前記第1高期待度演出よりも当選期待度が高いことを示唆する第2高期待度演出(高校強SPリーチ)を実行可能であり、
前記演出分岐時点(強SPリーチ又は弱SPリーチに分岐する演出分岐時点、図28(D-1)又は図28(D-2)に示す時点)で前記第1高期待度演出の実行を示す第1高期待態様(高校ミッション挑戦画像Mb1)又は前記第2高期待度演出の実行を示す第2高期待態様(高校対面画像Tb1)を示すことが可能であり、
前記演出分岐時点で前記第1高期待態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記第2高期待態様を示すことが可能である(図29参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出分岐時点で、第1高期待態様が示されれば、当選期待度が低い方の第1高期待度演出の実行を示していることになり、遊技者は落胆することになる。しかしながらこの場合、ストック画像が表示されていれば、ストック画像が非表示になることに基づいて、当選期待度が高い方の第2高期待度演出の実行を示す第2高期待態様が示される。こうして遊技者には、ストック画像を使用して第2高期待度演出を復活により獲得できるという斬新な高揚感を与えることが可能である。
手段A5に係る発明は、
手段A1乃至手段A4の何れかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
演出図柄(EZ)の変動表示を伴う擬似連演出を実行可能であり、
前記演出分岐時点(主人公キャラが成長することを示す成功態様又は主人公キャラが成長しないことを示す失敗態様の何れかを示す演出分岐時点、図24(D-1)(D-2)、図25(D-1)(D-2)参照)で前記擬似連演出の実行を示唆する実行態様(高校入学成長成功画像KN4、プロ昇格成長成功画像KN9)又は前記擬似連演出の非実行を示唆する非実行態様(高校入学成長失敗画像KN5、プロ昇格成長失敗画像KN10)を示すことが可能であり、
前記演出分岐時点で前記非実行態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記実行態様を示すことが可能である(図27参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出分岐時点で、擬似連演出の実行を示唆する実行態様、又は擬似連演出の非実行を示唆する非実行態様が示される。この場合、ストック画像が表示されていれば、演出分岐時点で一旦非実行態様が示されても、その後にストック画像が非表示になることに基づいて、実行態様が示される。こうして、ストック画像を使用して、擬似連演出の実行を復活により獲得するという斬新な興趣性を提供することが可能である。
ところで、特開2016-106719号公報に記載の遊技機では、表示されているストック画像が非表示になる(使用される)と、演出が発展するか否かを遊技者に期待させる発展期待演出、又は大当たりであることを示す当選報知演出を実行するようになっている。しかしながら、ストック画像を使用した際に、発展期待演出や当選報知演出を実行するのは、演出として既にありきたりの印象があった。即ち、斬新な興趣性を提供するため、ストック画像を使用した際の演出には改善の余地があった。そこで上記した手段A1~A5に係る発明は、特開2016-106719号公報に記載の遊技機に対して、演出制御手段は、所定の演出分岐時点で所定の不利態様又は不利態様よりも遊技者に有利な有利態様を示すことが可能であり、演出分岐時点で不利態様が示された後に、表示されているストック画像を非表示にすることに基づいて、有利態様を示すことが可能である点で相違している。これにより、斬新な興趣性を提供することが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記演出制御手段は、
演出図柄(EZ)を変動表示を経て停止表示させる変動演出を実行可能であり、
所定のストック画像(不死鳥ストック画像ST)を表示することが可能なストック演出(不死鳥ストック演出)を実行可能であり、
所定の演出分岐時点で前記演出図柄の表示態様として、所定の不利態様又は前記不利態様よりも遊技者に有利な有利態様を示すことが可能であり、
前記演出分岐時点で前記不利態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記有利態様を示すことが可能である(図30、図31参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、所定の演出分岐点で演出図柄の表示態様として、不利態様又は有利態様が示されることになる。この場合、ストック演出によりストック画像が表示されていれば、演出分岐時点で一旦演出図柄の不利態様が示されても、その後にストック画像が非表示になることに基づいて、演出図柄の有利態様が示される。こうしてストック画像を使用して、演出図柄を不利態様から有利態様に変更できるという斬新な復活による興趣性を提供することが可能である。
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
所定の判定条件の成立(特図保留があり、且つ特別図柄の変動表示中ではなく且つ特別遊技の実行中でないこと)に基づいて当たりであるかの当たり判定処理(ステップS1402,S1408の大当たり判定処理)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備え、
前記演出制御手段は、
前記当たり判定処理の結果に基づいて、前記演出分岐時点(演出図柄EZにおいてゾロ目でないハズレ態様又はゾロ目である大当たり態様の何れかを示す演出分岐時点、図17(C-1)又は図17(C-2)参照)で前記演出図柄の表示態様として、ハズレであることを示唆するハズレ態様又は当たりであることを示唆する当たり態様(大当たり態様)を示すことが可能であり、
前記演出分岐時点で前記ハズレ態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記当たり態様を示すことが可能である(図31参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出分岐時点で、演出図柄のハズレ態様又は当たり態様が示されることになる。この場合、ストック画像が表示されていれば、演出分岐時点で一旦演出図柄のハズレ態様が示されても、その後にストック画像が非表示になることに基づいて、演出図柄の当たり態様が示される。こうして、ストック画像を使用して、演出図柄をハズレ態様から当たり態様に変更するという斬新な復活当選による高揚感を与えることが可能である。
手段B3に係る発明は、
手段B2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記ストック演出の実行の有無を抽選で決定するストック演出抽選処理(ステップS4503の不死鳥演出選択処理)を実行した後に、前記演出図柄の表示態様を抽選で決定する演出図柄抽選処理(ステップS4505の演出図柄選択処理)を実行し、
前記当たり判定処理により当たりであると判定されて(図10(A)参照)、且つ前記ストック演出抽選処理により前記ストック演出の実行を決定した場合(図55参照)には、前記演出図柄抽選処理により前記演出分岐時点で示す前記演出図柄の前記ハズレ態様と、前記ストック画像の非表示に基づいて示される前記演出図柄の前記当たり態様とを決定可能である(図58に示す不死鳥復活大当たり用の演出図柄抽選テーブルを用いてハズレ態様と大当たり態様とを決定可能である)ことを特徴とする遊技機である。
仮に、演出図柄抽選処理を実行した後に、ストック演出抽選処理を実行する場合、以下の問題点がある。例えば演出図柄の表示態様を当たり態様で決定した後にストック演出の実行を決定してしまうと、演出図柄を当たり態様で示す前にハズレ態様を示すための書き替え処理が別途必要になる。この書き換え処理を組み込むと、演出図柄の表示態様のバグを誘発し易くなる。そこでこの構成の遊技機によれば、ストック演出抽選処理を実行した後に、演出図柄抽選処理を実行する。これにより、ストック演出の実行を決定した場合に限り、演出分岐時点で示す演出図柄のハズレ態様と、その後の演出図柄の当たり態様とを決定できる。従って、書き替え処理という無理な制御の組み込みを防ぐことが可能である。
手段B4に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
所定の当たり判定処理(ステップS1402,S1408の大当たり判定処理)により当たり(大当たり)である場合に、遊技者にとって有利さが異なる複数の当たり(確変大当りと通常大当たり、図8参照)のうち当たりの種別を決定可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備え、
前記演出制御手段は、
前記当たり判定処理により当たりである場合に、前記演出図柄を当該当たりであることを示唆する当たり態様(大当たり態様)で示すことが可能であり、
前記演出分岐時点(ゾロ目の金図柄又はゾロ目の銀図柄の何れかを示す演出分岐時点、図30(B)参照)で前記演出図柄の当たり態様として、所定の第1当たり態様(ゾロ目の銀図柄)、又は前記第1当たり態様よりも遊技者に有利な当たりの種別であることを示唆する第2当たり態様(ゾロ目の金図柄)を示すことが可能であり、
前記演出分岐時点で前記第1当たり態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記第2当たり態様を示すことが可能である(図30参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出図柄が当たり態様で示されれば、当たりであることになり、遊技者に当選による高揚感を与えることが可能である。ここで当たり態様として一旦第1当たり態様が示されても、ストック画像が表示されていればその後に、ストック画像が非表示になることに基づいて、有利な当たりの種別であることを示唆する第2当たり態様が示される。こうして遊技者には、ストック画像を使用して有利な当たりの種別を、復活により獲得できるという斬新な高揚感を与えることが可能である。
手段B5に係る発明は、
手段B4に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記ストック演出の実行の有無を抽選で決定するストック演出抽選処理(ステップS4503の不死鳥演出選択処理)を実行した後に、前記演出図柄の表示態様を抽選で決定する演出図柄抽選処理(ステップS4505の演出図柄選択処理)を実行し、
前記当たり判定処理により当たりであると判定されると共に(図10(A)参照)、当たりの種別が所定の第1当たり(通常大当たり)よりも遊技者に有利な第2当たり(確変大当り)であると決定されて(図8参照)、且つ前記ストック演出抽選処理により前記ストック演出の実行を決定した場合(図55参照)には、前記演出図柄抽選処理により前記演出分岐時点で示す前記演出図柄の前記第1当たり態様と、前記ストック画像の非表示に基づいて示される前記演出図柄の前記第2当たり態様とを決定可能である(図57に示す不死鳥大当たり昇格演出用の演出図柄抽選テーブルを用いてゾロ目の銀図柄とゾロ目の金図柄とを決定可能である)ことを特徴とする遊技機である。
仮に、演出図柄抽選処理を実行した後に、ストック演出抽選処理を実行する場合、以下の問題点がある。例えば演出図柄の表示態様を第2当たり態様で決定した後にストック演出の実行を決定してしまうと、演出図柄を第2当たり態様で示す前に第1当たり態様を示すための書き替え処理が別途必要になる。この書き換え処理を組み込むと、演出図柄の表示態様のバグを誘発し易くなる。そこでこの構成の遊技機によれば、ストック演出抽選処理を実行した後に、演出図柄抽選処理を実行する。これにより、ストック演出の実行を決定した場合に限り、演出分岐時点で示す演出図柄の第1当たり態様と、その後の演出図柄の第2当たり態様とを決定できる。従って、書き替え処理という無理な制御の組み込みを防ぐことが可能である。
ところで、特開2016-106719号公報に記載の遊技機では、表示されているストック画像が非表示になる(使用される)と、演出が発展するか否かを遊技者に期待させる発展期待演出、又は大当たりであることを示す当選報知演出を実行するようになっている。しかしながら、ストック画像を使用した際に、発展期待演出や当選報知演出を実行するのは、演出として既にありきたりの印象があった。即ち、斬新な興趣性を提供するため、ストック画像を使用した際の演出には改善の余地があった。そこで上記した手段B1~B5に係る発明は、特開2016-106719号公報に記載の遊技機に対して、演出制御手段は、所定の演出分岐時点で演出図柄の表示態様として、所定の不利態様又は不利態様よりも遊技者に有利な有利態様を示すことが可能であり、演出分岐時点で不利態様が示された後に、表示されているストック画像を非表示にすることに基づいて、有利態様を示すことが可能である点で相違している。これにより、斬新な興趣性を提供することが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
PY1…パチンコ遊技機
101…遊技制御用マイコン
121…演出制御用マイコン
EZ…演出図柄
ST…不死鳥ストック画像
KN4…高校入学成長成功画像
KN5…高校入学成長失敗画像
KN9…プロ昇格成長成功画像
KN10…プロ昇格成長失敗画像
Tb1…高校対面画像
Mb1…高校ミッション挑戦画像


Claims (1)

  1. 演出を制御可能な演出制御手段を備える遊技機において、
    前記演出制御手段は、
    所定のストック画像を表示することが可能なストック演出を実行可能であり、
    ノーマルリーチよりも当選期待度が高いことを示唆する所定の第1高期待度演出又は前記第1高期待度演出よりも当選期待度が高いことを示唆する第2高期待度演出を実行可能であり、
    前記第1高期待度演出又は前記第2高期待度演出に分岐する演出分岐時点で所定の不利態様を示して前記第1高期待度演出に移行させる場合と、前記演出分岐時点で前記不利態様よりも遊技者に有利な有利態様を示して前記第2高期待度演出に移行させる場合と、があり、
    前記演出分岐時点で前記不利態様が示された後に、表示されている前記ストック画像を非表示にすることに基づいて、前記有利態様を示して前記第2高期待度演出に移行させることを特徴とする遊技機。
JP2018095038A 2018-05-17 2018-05-17 遊技機 Active JP7002130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095038A JP7002130B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095038A JP7002130B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019198494A JP2019198494A (ja) 2019-11-21
JP7002130B2 true JP7002130B2 (ja) 2022-01-20

Family

ID=68612660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018095038A Active JP7002130B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7002130B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020137634A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 京楽産業.株式会社 遊技機

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016106719A (ja) 2014-12-03 2016-06-20 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2016137244A (ja) 2015-01-27 2016-08-04 株式会社三共 遊技機
JP2017012272A (ja) 2015-06-29 2017-01-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2017189418A (ja) 2016-04-14 2017-10-19 株式会社平和 遊技機
JP2018051200A (ja) 2016-09-30 2018-04-05 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016106719A (ja) 2014-12-03 2016-06-20 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2016137244A (ja) 2015-01-27 2016-08-04 株式会社三共 遊技機
JP2017012272A (ja) 2015-06-29 2017-01-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2017189418A (ja) 2016-04-14 2017-10-19 株式会社平和 遊技機
JP2018051200A (ja) 2016-09-30 2018-04-05 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019198494A (ja) 2019-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7079479B2 (ja) 遊技機
JP7226758B2 (ja) 遊技機
JP7277892B2 (ja) 遊技機
JP7002130B2 (ja) 遊技機
JP7207687B2 (ja) 遊技機
JP7297313B2 (ja) 遊技機
JP7266835B2 (ja) 遊技機
JP7002131B2 (ja) 遊技機
JP6982315B2 (ja) 遊技機
JP7072221B2 (ja) 遊技機
JP7207686B2 (ja) 遊技機
JP2021164601A (ja) 遊技機
JP2019198498A (ja) 遊技機
JP7125097B2 (ja) 遊技機
JP7355359B2 (ja) 遊技機
JP7090314B2 (ja) 遊技機
JP6951751B2 (ja) 遊技機
JP7107573B2 (ja) 遊技機
JP7107574B2 (ja) 遊技機
JP2019198505A (ja) 遊技機
JP2019198503A (ja) 遊技機
JP2019198506A (ja) 遊技機
JP2023029621A (ja) 遊技機
JP2021164598A (ja) 遊技機
JP2019198507A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7002130

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150