JP7002085B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置に関する。
男女のデートの際の会話に必要な知識を豊富にし、会話を支援することで、結婚成立までのプロセスを支援するシステムは既に存在する(特許文献1参照)。また、消極的な人も積極的な人も平等に意中の相手と会話ができるようにすることを目的とした交換用メモ用紙は既に存在する(特許文献2参照)。また、ユーザの結婚活動がより円滑に進行するように支援することを目的としたサーバ装置は既に存在する(特許文献3参照)。
特願2006-244349号公報 特開2000-238469号公報 特開2017-138948号公報
しかしながら、特許文献1乃至3に記載された技術を含む、従来からあるユーザの結婚活動を支援するための技術では、ユーザが異性との交際を開始できなかった場合(以下、「マッチング不成立」と呼ぶ)の事後的な手当てについては何ら考慮されていなかった。このため、マッチング不成立に終わったユーザは、新しい出会いのチャンスを求めるしかなかった。
しかしながら、マッチング不成立に終わったユーザは、その原因を明確化させないまま新しい出会いのチャンスを求めたとしても、同じ失敗を繰り返すことが多い。
マッチング不成立は、以下の4つの問題のいずれかが原因になっていることが多い。即ち、(1)コミュニケーション能力の問題、(2)容姿の問題、(3)居住地の問題、及び(4)時間の問題、のうち少なくとも1つ以上が原因となり、マッチングが不成立になることが多い。
つまり、(1)は、コミュニケーション能力の不足により、相手に真意が伝わらず勘違いが生じたり、暗い性格であると思われたりして、マッチング不成立になるという問題である。(2)は、相手の容姿が自分の理想と乖離することにより、マッチング不成立になるという問題である。(3)は、相手の居住地が遠すぎることにより、マッチング不成立になるという問題である。(4)は、相手の生活時間が自分の生活時間に合わないことにより、マッチング不成立になるという問題である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、コミュニケーション能力の問題、容姿の問題、居住地の問題、及び時間の問題を解消することで、ユーザの実生活の向上に寄与させる手法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
ユーザに関する情報をユーザ情報として取得する取得手段と、
前記ユーザが操作するユーザ端末を介し対話として送受信されるメッセージを管理するメッセージ管理手段と、
を備える情報処理装置において、
前記メッセージ管理手段は、
前記ユーザからのメッセージがある場合には、当該メッセージの内容と、前記ユーザ情報とに基づいて、前記ユーザに伝えるメッセージを生成し、前記ユーザからのメッセージがない場合には、前記ユーザ情報に基づいて、ユーザに伝えるメッセージを生成する。
また、前記ユーザ端末を介してアクセス可能な仮想空間を生成し、生成した前記仮想空間を管理する空間管理手段と、
前記仮想空間に存在可能とする1以上のアバターを管理するアバター管理手段と、
をさらに備え、
前記アバター管理手段は、前記ユーザを主体とする第1のアバターと、主体が完全創造された第2のアバターとを生成することができる。
本発明によれば、コミュニケーション能力の問題、容姿の問題、居住地の問題、及び時間の問題を解消することで、ユーザの実生活の向上に寄与させることができる。
サービス提供者が提供する、実生活向上サービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要を示すイメージ図である。 情報提供サービスから本サービスに提供される各種情報の流れを示すイメージ図である。 プロダクションサービスでユーザに紹介されるタレントのパターンの例を示す図である。 本発明の情報処理装置の一実施形態に係る管理サーバを含む情報処理システムの構成の概要を示す図である。 図1の管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 図5の管理サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
[サービス内容]
図1は、サービス提供者Pが提供する、本サービスの概要を示すイメージ図である。
本サービスは、男女のマッチングサービスにおけるマッチングの不成立の原因が、次の4つの問題の少なくとも1つにあると判断された場合に、対象となるユーザUに対し、その原因を解消するための各種サブサービスを提供するものである。即ち、マッチングの不成立の原因が、(1)コミュニケーション能力の問題、(2)容姿の問題、(3)居住地の問題、及び(4)時間の問題にある場合に、対象ユーザUに対し、これを解消するための各種サブサービスが提供される。
(対話サービス)
マッチングの不成立が、上記(1)のコミュニケーション能力の問題に起因するものである場合には、対象となるユーザUに対し、本サービスのサブサービスである「対話サービス」が提供される。
対話サービスは、対象となるユーザUが、ユーザ端末を介して、コンシェルジュC又はアドバイザDと対話することができるサービスである。
ここで、「対話」とは、複数者間でメッセージのやり取りを行うことをいい、「ユーザ端末を介する」とは、ユーザUが操作するスマートフォン等において、メッセージの入力処理と、メッセージの出力処理とを行うことをいう。
「メッセージを入力する」とは、ユーザUが操作するスマートフォン等に対し、マイクによる音声の入力や、タッチパネルによる入力を行うことをいう。
「メッセージを出力する」とは、ユーザUが操作するスマートフォン等のスピーカや画面から、コンシェルジュCやアドバイザD等からのメッセージを出力することをいう。
「コンシェルジュ」Cは、ユーザUに対し、いわゆる世話役のような立場で対話する。例えばユーザUの「おなかすいたね」というメッセージに対しては、コンシェルジュCは、「そろそろお昼だね」というメッセージを返す。そこで、ユーザUが、「お肉でも食べようか」というメッセージを入力すると、コンシェルジュCは、「外食?出前?」というメッセージを返す。これに対し、ユーザUが「外食にしようか」というメッセージを入力すると、コンシェルジュCは「どこか予約しようか?」というメッセージを返すとともに、近くにあるレストランの検索と予約とを自動で行う。
「アドバイザ」Dは、コンシェルジュCと同じように、ユーザUと対話するが、これに加え、ユーザUに対し、アドバイスやレクチャーをする助言者の立場で対話する。例えばアドバイザDは、「昨日はお肉を食べたので、今日は魚料理がいいんじゃない?」といった、アドバイスを兼ねたメッセージを送る。これに対し、ユーザUが、「じゃあ、カロリーと、不足している栄養素が考慮されたレストランを予約して」というメッセージを入力した場合には、アドバイザDは、「OK。12時半にレストラン○○を予約したよ。レストラン○○のお勧めメニューは□□だけど、○○さん(ユーザUの名前)の口座残高が不足しているから、保有している□○株を売却した方がいいよ」といった、アドバイスを兼ねたメッセージを返す。
ユーザUは、対話サービスを利用することで、日常生活のあらゆる場面で、コンシェルジュCやアドバイザDと対話することになる。コンシェルジュCやアドバイザDは、上述したように仮想の存在であり、実在する人間ではないので、コミュニケーション能力が不足しているユーザUであっても、気兼ねなく積極的に対話することができる。
これにより、ユーザUのコミュニケーション能力は、知らず知らずのうちに向上するので、対話の相手が仮想の存在ではなく、実在する人間に代わったとしても、問題なく対話できるようになる。
なお、コンシェルジュCやアドバイザDには性別が設けられているため、例えば男性のユーザUが、対女性とのコミュニケーション能力を向上させたい場合には、女性のコンシェルジュCやアドバイザDが対話するようにできる。
このため、男性のユーザUは、実在する女性に対しても、問題なく対話できるようになる。
ユーザU側から発せられたメッセージに対する返答の内容、コンシェルジュC側から積極的に発せられるメッセージの内容、及びメッセージが発せられるタイミングの如何については、機械学習、深層学習、AI(人工知能)等の技術が適用されている。
これにより、あたかも生身の人間同士が対話しているような自然なメッセージのやり取りを実現させることができる。
(情報提供サービス)
アドバイザD側から積極的に発せられるメッセージの内容、及びその発せられるタイミングについては、情報提供サービスを提供する情報提供サーバ3から別途提供される、ユーザ情報の内容が反映される。
これにより、アドバイザDは、ユーザUとの対話の内容に、ユーザUの個人的な情報や、専門的かつ正確な情報を含めることができる。
「ユーザ情報」には、ユーザUの日常生活に関するあらゆる情報が含まれる。例えば、ユーザUの金融取引に関する情報(以下、「ユーザ金融情報」と呼ぶ)、ユーザUの保険取引に関する情報(以下、「ユーザ保険情報」と呼ぶ)、ユーザUの医療に関する情報(以下、「ユーザ医療情報」と呼ぶ)、ユーザUの日々の生体情報(以下、「ユーザ生体情報」と呼ぶ)は、いずれもユーザ情報に含まれる情報である。また、ユーザ情報には、男女のマッチングサービスの利用実績及びその内容(以下、「マッチング情報」と呼ぶ)も含まれる。マッチング情報には、マッチングが不成立となった場合における、相手方のコメントや、アンケートの結果等が含まれる。
ユーザ金融情報には、例えばユーザUの預金残高、振込や振替の実績等の情報が含まれる。ユーザ保険情報には、例えばユーザUが契約する保険の掛金、補償内容等の情報が含まれる。ユーザ医療情報には、例えばユーザUの疾病の内容、診療結果に関する情報、医師の所見、薬の処方実績等の情報が含まれる。ユーザ生体情報には、ユーザUの出生からの体温、脈拍、心拍数、食事の内容、食事をとるタイミング、食事の時間、運動の内容や量、運動時間、睡眠時間、睡眠をとるタイミング、血液の成分、遺伝子情報等が含まれる。なお、ユーザ生体情報を取得する具体的手法は特に限定されない。ユーザUが自ら記録したものをユーザ生体情報としてもよいし、情報提供サーバが制御する所定の測定機器により計測された情報をユーザ生体情報としてもよい。
ユーザ金融情報、ユーザ保険情報、及びユーザ医療情報の夫々は、金融機関、保険会社、及び医療機関の夫々により管理されている情報であり、その一部又は全部がユーザUと共有されている。また、ユーザ生体情報は、情報提供サービスにより管理されている情報であり、その一部又は全部がユーザUと共有されている。
図2は、情報提供サービスから本サービスに提供される各種情報の流れを示すイメージ図である。
図2に示すように、ユーザ金融情報、ユーザ保険情報、及びユーザ医療情報の夫々は、金融機関、保険会社、及び医療機関の夫々と情報提供サービスとの間で共有されている。
ユーザ金融情報、ユーザ保険情報、ユーザ医療情報、及びユーザ生体情報は、ユーザ情報として、情報提供サービスから対話サービスに提供される。これにより、上述したアドバイザDとユーザUとの対話のように、予約したレストランのメニューの金額と、ユーザUの預金口座の残高と、ユーザUが保有する株(資産)の売却価額とが総合的に考慮された対話が可能となる。
ここで、情報提供サービスの適用がある対話サービスを利用するユーザU1は、情報提供サービスのみを利用するユーザU2の生活をフォローすることもできる。この場合、例えば以下のようなケースを想定することができる。
即ち、ユーザU2が1人暮らしの母親であり、ユーザU1がその子供であるケースを想定することができる。このケースでは、母親(ユーザU2)が情報提供サービスを利用しているため、対話サービスは、子供(ユーザU1)とアドバイザDとの対話に、母親(ユーザU2)を対象とするユーザ生体情報やユーザ医療情報等を反映させることができる。
具体的には例えば、アドバイザDは、子供(ユーザU1)に対し、「お母さんが風邪気味みたい」といったような、母親(ユーザU2)の状況報告を兼ねたメッセージを送ることができる。これに対し、子供(ユーザU1)が、「だいぶ合ってないなあ連絡してみる」と返答すれば、少なくとも母親(ユーザU2)の状況が子供に伝わったことになる。
これにより、1人暮らしの親の体調の変化に子供が気付かないことを原因とする孤独死の問題を解決することに寄与させることもできる。
また、ユーザU2は人間である必要はない。例えばペットであってもよいので、ユーザU2がペットであり、ユーザU1がその飼い主であるケースを想定することもできる。このケースでは、ペット(ユーザU2)が情報提供サービスを利用しているため、対話サービスは、飼い主(ユーザU1)とアドバイザDとの対話に、ペット(ユーザU2)を対象とするユーザ生体情報等を反映させることができる。
具体的には例えば、アドバイザDは、「○○(ペットの名前)は最近運動不足でストレスがたまっているんじゃない?」といったような、ペットの状況報告を兼ねたメッセージを送ることができる。これに対し、飼い主(ユーザU1)が、「わかった、今日は早く帰るよ」と返答すれば、家族の一員であるペットの長寿に寄与させることもできる。
また、ユーザU2は、人間やペットのように生物である必要もない。例えば自動車であってもよいので、ユーザU2が自動車であり、ユーザU1がそのオーナーであるケースを想定することもできる。このケースでは、自動車(ユーザU2)が情報提供サービスを利用しているため、対話サービスは、オーナー(ユーザU1)とアドバイザDとの対話に、オーナー(ユーザU1)のユーザ情報の他に、自動車(ユーザU2)を対象とするユーザ情報を反映させることもできる。
具体的には例えば、オーナー(ユーザU1)が飲酒しているにも関わらず自動車(ユーザU2)の運転を試みた場合には、アドバイザDは、オーナー(ユーザU1)のユーザ情報(特にユーザ生体情報)に基づいて、「飲酒しているから自動車の運転は控えて!」といったような、オーナー(ユーザU1)の体調に関する状況報告を兼ねたアドバイスを送ることができる。また、アドバイザDは、オーナー(ユーザU1)に対しさらに、「飲酒運転は道路交通法第65条で禁止されているよ。酒酔い運転に該当すれば、免許が取り消されるだけじゃなく、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されるよ!」とレクチャーすれば、オーナー(ユーザU1)は飲酒運転による代償の大きさを認識することができる。さらに、情報提供サービスは、自動車(ユーザU2)の駆動を制御する制御部(図示せず)と連携することができるので、ユーザ情報からオーナー(ユーザU1)の飲酒が認められた場合には、自動車(ユーザU2)のエンジンがかからないように制御することもできる。これにより、オーナー(ユーザU1)の飲酒運転を強制的に阻止することができる。
また、情報提供サービスの適用がある対話サービスを利用するユーザU1が複数存在する場合には、例えば以下のようなケースを想定することができる。
即ち、男性(ユーザU1)と、女性(ユーザU2)とが交際しているケースを想定することができる。このケースでは、対話サービスは、男性(ユーザU1)とアドバイザDとの対話、及び女性(ユーザU2)とアドバイザDとの会話の両方について、夫々のユーザ情報を反映させることができる。
具体的には例えば、アドバイザDは、男性(ユーザU1)に対し、「彼女この間の喧嘩でだいぶ落ち込んでいるみたいだよ」といったような、女性(ユーザU2)の状況報告を兼ねたメッセージを送ることができる。これに対し、男性(ユーザU1)が、「へぇ」と返答した場合には、アドバイザDはさらに、「そろそろ許してあげれば?」といったような、アドバイスを兼ねたメッセージを送ることができる。アドバイザDからのアドバイスに対し、男性(ユーザU1)が、「うん、わかったよ。しょうがないなあ。君から連絡しておいて」と返答した場合には、アドバイザDは、男性(ユーザU1)に対して、「OK、任せて」といったメッセージを送ることができる。
このように、男性(ユーザU1)と女性(ユーザU2)との両方が、情報提供サービスの適用がある対話サービスを利用していることにより、両者の夫々の状況を把握したアドバイザDが、あたかも両者共通の友人のように、喧嘩を仲裁することができる。
(仮想空間サービス)
男女間のマッチング不成立が、上記(2)の乃至(4)の問題に起因するものである場合には、本サービスのサブサービスである仮想空間サービスが提供される。即ち、ユーザUにおけるマッチングの不成立が、容姿の問題、居住地の問題、及び時間の問題に起因するものである場合には、ユーザUは、仮想空間サービスを利用することができる。
仮想空間サービスは、対象となるユーザUが、ユーザ端末を介して、仮想空間VSに存在する3DアバターAとの対話ができるようにするサービスである。
「仮想空間」VSとは、拡張現実(AR)と、仮想現実(VR)とのうち少なくとも一方を含む仮想の空間のことをいう。
「アバター」とは、ユーザUのユーザ情報に基づいてユーザU毎に生成される、ユーザUの分身を表す電子情報のことをいい、「3Dアバター」とは、ユーザUの分身を3次元で表す電子情報のことをいう。なお、以下、両者を特に区別する必要がない限り、「3Dアバター」についても単に「アバター」Aと呼ぶ。
アバターAには、拡張現実(AR)のアバターAaと、仮想現実(VR)のアバターAvとが含まれる。拡張現実(AR)のアバターAaは、その主体がユーザUであるものをいう。仮想現実(VR)のアバターAvは、その主体がAI(人工知能)により完全創造されたものをいう。なお、以下、両者を特に区別する必要がない限り、両者いずれについても単に「アバター」Aと呼ぶ。
仮想空間サービスを利用するユーザUは、自らが拡張現実(AR)のアバターAaとして仮想空間を行動しながら、拡張現実(AR)のアバターAaや、仮想現実(VR)のアバターAvと対話してもよい。また、ユーザUは、自らはアバターAaにならずに、仮想空間VSに存在する拡張現実(AR)のアバターAaや、仮想現実(VR)のアバターAvと対話してもよい。
仮想空間VSには、アバターAが多数存在するため、ユーザUはアバターAとの対話の機会に恵まれることになる。これにより、ユーザUは、他のアバターAから話しかけられたり、自ら積極的にアバターAに話しかけたりすることにより、ユーザUのコミュニケーション能力を向上させることができる。
(プロダクションサービス)
仮想空間サービスでは、ユーザUに対し、交際相手の候補となるアバターAを紹介するサービス(以下、「プロダクションサービス」と呼ぶ)を提供することもできる。以下、プロダクションサービスによりユーザUに紹介されるアバターAのことを「タレント」Tと呼ぶ。
ユーザUに紹介されるタレントTは、拡張現実(AR)のアバターAaであってもよいし、仮想現実(VR)のアバターAvであってもよい。このため、ユーザUの交際相手となるタレントTは、拡張現実(AR)のアバターVaになる場合もあれば、仮想現実(AR)のアバターAvになる場合もある。
プロダクションサービスにおいて、ユーザUにタレントTを紹介する場合、ユーザUのユーザ情報が考慮される。上述したように、ユーザ情報には、マッチング情報も含まれる。そして、マッチング情報には、マッチング不成立になった場合の、相手方のコメントや、アンケートの結果が含まれる。つまり、マッチング情報には、ユーザUの異性との関係についてのネガティブな情報や一部のポジティブな情報が含まれる。
ユーザUの異性との関係についてのネガティブな情報や一部のポジティブな情報は、ユーザUの次の交際を成功させるための重要な情報となる。このため、プロダクションサービスでは、マッチング情報が分析され、その分析結果に基づいて、ユーザUが交際を成功させるために好適なタレントTが選出されて紹介される。
ユーザUのマッチングサービスの利用内容を分析する具体的手法は特に限定されないが、例えば以下の(1)乃至(3)の手法を用いて分析することができる。即ち、(1)マッチングが成立した他のケースとの対比を行う。(2)マッチングが不成立となった相手の感想や、アンケート結果等を収集することにより、ユーザUの問題点を把握する。(3)ユーザUの過去の交際履歴により、性格や好みのタイプ等を把握する。
これにより、ユーザUの異性との関係についてのネガティブな情報や一部のポジティブな情報を詳細に分析することができるので、ユーザUの次の交際を成功させるために好適なタレントTを選出することができる。
図3は、プロダクションサービスでユーザU1に紹介されるタレントTのパターンの例を示す図である。
プロダクションサービスで紹介されるタレントTのパターンとしては、例えば図3に示す3つのパターン(パターン1乃至3)がある。以下、各パターンについて説明する。
パターン1は、他のユーザU2を主体とする拡張現実(AR)のアバターVaを、タレントTとしてユーザU1に紹介するパターンである。このパターンでは、まず、複数の拡張現実(AR)のアバターAaのうち、ユーザU1が次回の交際を成功させるために好適なアバターAがタレントTとして選出される。次に、選出されたタレントTを対象として、プロダクションサービスによる加工及び設定(以下、「プロダクション側設定」と呼ぶ)が行われる。プロダクション側設定における具体的な加工及び設定の内容は特に限定されないが、本実施形態では、プロダクション側設定において、次の(1)乃至(3)の要素についての加工及び設定が行われる。
即ち、プロダクションサービスにより作成されたタレントTのプロトタイプをベースとして、(1)容姿、(2)性格、及び(3)知識レベルの夫々について、プロダクションサービスによる加工及び設定が行われる。なお、プロダクションサービスによるタレントTのプロトタイプの作成においては、ユーザU2の肖像権が考慮される。
具体的には、(1)容姿については、タレントTの顔やスタイルについての加工及び設定が行われる。また、(2)性格については、タレントTの性格として、外向きな性格、内向きな性格、思慮深い性格、感情的な性格、直感を重んじる性格、感覚に頼る性格等が設定される。(3)知識レベルについては、タレントTの趣味や嗜好の設定が行われる。パターン1のタレントTは、以上のような加工及び設定が行われた後にユーザU1に紹介される。
タレントTを紹介されたユーザU1は、紹介されたタレントTを対象とする加工及び設定(以下、「ユーザ側設定」と呼ぶ)を行う。ユーザ側設定における具体的な加工及び設定の内容は特に限定されないが、本実施形態では、ユーザ側設定において、次の(1)乃至(3)の加工及び設定が行われる。
即ち、紹介されたタレントTをベースとして、(1)容姿、(2)声、及び(3)言語の夫々についてユーザU1による加工及び設定が行われる。
具体的には、(1)容姿については、タレントTの服装、髪型、スタイル、及び肌の色についての加工及び設定が行われる。また、(2)声については、プロダクションサービスにより自動生成されたものをベースとした加工及び設定が行われる。
このように、容姿や声についてユーザU1側で加工や設定が行えるようにすることにより、ユーザU1は、紹介されたタレントTを自分の好みのタイプに近づけることができる。その結果、ユーザU1は、タレントTとの対話に積極的に取り組むことが期待できるので、より短期間でコミュニケーション能力を向上させることができるようになる。
また、(3)言語については、日本語や英語等の任意の言語に設定される。また、同じ日本語でも、地方で使われる方言(関西弁、福島弁、秋田弁等)レベルで設定することできる。
このように、タレントTが使用する言語についてユーザU1側で設定が行えるようにすることにより、ユーザU1は、自分が日常的に使用する言語はもちろんのこと、習得したい言語に設定することができる。これにより、ユーザU1は、習得したい言語でタレントTと対話することができるので、習得したい言語による会話に積極的に取り組むようになることが期待できる。その結果、より短期間で複数言語を習得することができるとともに、コミュニケーション能力を向上させることもできる。
パターン2は、パターン1と同様に、他のユーザU2を主体とする拡張現実(AR)のアバターAaが、タレントTとして紹介されるが、図3に示すようにタレントTの選出は行われず、それに代えて「モデル」Mの提供が行われる。
「モデル」Mとは、ユーザU2から提供されるタレントTのうち、ユーザU1が過去に実際に接したことや、何らかの関係性があった人や動物等を対象とするタレントTのことをいう。モデルMの対象となる人や動物は生存していてもよいし、生存していなくともよい。
なお、パターン2の場合、ユーザU1と、タレントTとして紹介されたモデルMとは、1対1の関係が維持される。即ち、モデルMは、ユーザU1にとって特有の存在として取り扱われることになるため、ユーザU1以外のユーザUが対話することはできない。
具体的には例えば、ユーザU2がユーザU1の父親である場合、父親(ユーザU2)は、自分の亡き妻、つまり子供(ユーザU1)の亡き母親を主体とするモデルMを提供することもできる。この場合、子供(ユーザU1)は、タレントTとして紹介された亡き母親のアバターA(モデルM)と、仮想空間VSで対話することができる。
これにより、例えば子供(ユーザU1)が、元来高いコミュニケーション能力を有していたものの、何らかの事象(例えば母親の死)によりコミュニケーション能力を失っていたのであれば、これを取り戻すきっかけにもなり得る。
また例えば、ユーザU2がユーザU1の夫である場合には、夫(ユーザU2)は、妻(ユーザU1)と一緒に可愛がっていた亡きペットを対象とするモデルMを提供することもできる。この場合、妻(ユーザU1)は、タレントTとして紹介された亡きペットのアバターA(モデルM)と仮想空間VSで対話することができる。つまり、仮想空間VSであれば、アバターAの主体が動物であっても擬人化による対話が可能となる。このため、例えば妻(ユーザU1)が、元来高いコミュニケーション能力を有していたものの、何らかの事象(例えばペットの死)によりコミュニケーション能力を失っていたのであれば、これを取り戻すきっかけにもなり得る。
パターン3は、ユーザU1が仮想空間サービスの提供を受けるために利用するポータルサイトPS1とは異なる外部のポータルサイトPS2で生成された拡張現実(AR)又は仮想現実(VR)のアバターAvをタレントTとしてユーザU1に紹介するパターンである。即ち、パターン3で紹介されるタレントTは、外部のポータルサイトPS2で生成された完成型のアバターAuとなるため、パターン1で行われるようなプロダクション側設定やユーザ側設定は行われない。つまり、既に存在するアバターAuがそのままタレントとしてユーザU1に紹介される。
このように、パターン3では、外部のポータルサイトPS2で生成された完成型のアバターAuがタレントTとしてユーザU1に紹介されるので、ユーザU1は、様々な人格のタレントTと対話することができるようになる。即ち、上述のパターン1により紹介されるタレントTは、プロダクション側設定やユーザ側設定を経ることで、敢えてユーザU1の好みのタイプに近づけようとするものであった。つまり、パターン1は、タレントTをユーザU1の好みのタイプに近づけることで、ユーザU1がタレントTと積極的に対話しようさせるものであった。
これに対して、パターン3は、既に存在するアバターAuがそのままタレントTとして紹介されるため、ユーザU1の好みの如何にかかわらず、様々な人格のアバターAuがタレントTとして紹介されることになる。これにより、ユーザU1は、自分の好みとは無関係にあらゆる人格のアバターAuと対話をする機会を得ることができる。つまり、より現実社会に近い環境で、対話のトレーニングを積むことができる。その結果、ユーザU1は、様々な人格のタレントTとの対話を通じて、対話で必要とされる対応力を身に付けることができるので、より実践的なコミュニケーション能力の向上を図ることができる。
ここで、ユーザU1に紹介されるタレントTは、サービス提供者Pが仮想空間サービスを提供するために運営するポータルサイトPS1において、例えば以下のような手法によって管理される。
タレントTのうち拡張現実(AR)のアバターAaについては、サービス提供者Pとの間で締結される専属マネジメント契約の内容に基づいて管理される。
また、タレントTのうち仮想現実(VR)のアバターAvは、以下のように管理される。即ち、仮想現実(VR)のアバターAvについては、機械学習、深層学習、AI(人工知能)等の技術を用いることにより、上述のコンシェルジュC又はアドバイザDとして、ユーザUと対話する機会を与える。すると、ユーザUとの対話の積み重ねによって深層学習が進み、コミュニケーション能力に磨きをかけながら変化し続け、次第に理想的なアバターとしての人格が形成されていく。仮想現実(VR)のアバターAvのコミュニケーション能力が向上しているということは、その対話の相手であるユーザUのコミュニケーション能力も向上しているということになる。つまり、ユーザUと仮想現実(VR)のアバターAvとの対話が積み重ねられることで、両者が共に理想的な人格を備えることができるようになる。
ここで、ユーザUとの対話の機会が多い仮想現実(VR)のアバターAvは、それだけ多くのユーザUからアクセスさせていることになる。換言すると、アクセスの少ない仮想現実(VR)のアバターAvは、それだけユーザUとの対話の機会が少ないということになる。ユーザUとの対話の積み重ねが少ないのであれば、それだけ深層学習が進んでいないとうことになる。つまり、このような仮想現実(VR)のアバターAvの人格には、これまでに対話の相手方となった特定のユーザUの性格的特徴が色濃く表れるので、一般的に個性的となる。
仮想空間VSにおいて、タレントTとの対話を積み重ねたことにより、人格に変化が生じたと認められたユーザUは、以下のように取り扱われることになる。即ち、人格に変化が生じたと認められるユーザUのユーザ情報に基づいて、ユーザUの趣味や嗜好が考慮された適格な相手(現実の異性)が紹介される。
サービス提供者Pは、以上のように多種多様な仮想現実(VR)のアバターAvをタレントTとして管理しながら、仮想空間サービスを提供するポータルサイトPS1を運営する。
[システム構成]
図4は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る管理サーバ1を含む情報処理システムISの構成の概要を示す図である。
図4に示す情報処理システムISは、管理サーバ1と、ユーザ端末2-1乃至2-n(nは1以上の任意の整数値)と、情報提供サーバ3と、金融機関等端末4と、医療機関端末5とがインターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
また、情報処理システムISには、ネットワークNを介して、外部サーバ6が接続されている。
管理サーバ1は、本サービスを提供するサービス提供者Pが管理する情報処理装置である。管理サーバ1は、ユーザ端末2-1乃至2-n、情報提供サーバ3、金融機関等端末4、及び医療機関端末5の各動作を管理すべく、各種処理を実行する。
ユーザ端末2-1乃至2-nの夫々は、ユーザU1乃至Unの夫々が操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等で構成される。なお、以下、ユーザU1乃至Un、ユーザ端末2-1乃至2-nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「ユーザU」、「ユーザ端末2」の夫々と呼ぶ。ただし、ユーザUは、必ずしもユーザ端末2を操作するわけではなく、例えばユーザUが人間ではない場合には、ユーザ端末2を操作しない場合がある。
情報提供サーバ3は、サービスとして各種情報の提供を行う者が管理する情報処理装置である。情報提供サーバ3は、対話サービスや仮想空間サービスに適用される各種情報を管理する。
金融機関等端末4は、ユーザUが利用する金融機関及び保険会社の夫々が管理する情報処理装置である。金融機関等端末4は、対話サービスや仮想空間サービスに適用され得る金融情報や保険情報を管理する。
医療機関端末5は、ユーザUが利用する医療機関が管理する情報処理装置である。医療機関端末5は、対話サービスや仮想空間サービスに適用され得る医療情報を管理する。
外部サーバ6は、外部のポータルサイトPS2を運営する者が管理する情報処理装置である。
[ハードウェア構成]
次に、本サービスを提供するために各種処理を実行する管理サーバ1のハードウェア構成について説明する。
図5は、図1の管理サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
出力部16は各種液晶ディスプレイ等で構成され、各種情報を出力する。
入力部17は、各種ハードウェア鉛等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば図1のユーザ端末2-1乃至2-n、情報提供サーバ3、金融機関等端末4、医療機関端末5、及び外部サーバ6)との間で行う通信を制御する。
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア30が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア30から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。またリムーバブルメディア30は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
[機能的構成]
次に、管理サーバ1の機能について、図6を参照して説明する。
図6は、図5の管理サーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5に示すように、管理サーバ1のCPU11においては、対話処理が実行される場合には、情報取得部101と、メッセージ管理部102とが機能する。仮想空間提供処理が実行される場合には、情報取得部101と、空間管理部103と、アバター管理部104と、が機能する。プロダクション処理が実行される場合には、情報取得部101と、アバター管理部104とが機能する。
記憶部18の一領域には、ユーザDB401と、アバターDB402と、対話DB403と、補助DB404とが設けられている。
「対話処理」とは、上述の対話サービスを実現させるための一連の処理をいう。対話処理が実行されることにより、ユーザUと、コンシェルジュC又はアドバイザDとが対話できるようになる。
「仮想空間提供処理」とは、上述の仮想空間サービスを実現させるための一連の処理をいう。仮想空間提供処理が実行されることにより、ユーザUは、仮想空間でアバターと対話できるようになる。
「プロダクション処理」とは、上述のプロダクションサービスを実現させるための一連の処理をいう。プロダクション処理が実行されることにより、ユーザUに対するタレントの紹介が可能となる。
(CPU)
情報取得部101は、ユーザに関する情報をユーザ情報として取得する。具体的には、情報取得部101は、情報提供サーバ3により管理されているユーザ情報を取得する。上述したように、ユーザ情報には、ユーザ金融情報、ユーザ保険情報、ユーザ医療情報、ユーザ生体情報、及びマッチング情報が含まれる。情報取得部101により取得されたユーザ情報は、ユーザDB401に記憶されて管理される。
メッセージ管理部102は、ユーザ端末2を介して対話として送受信されるメッセージを管理する。ユーザ端末2を介して対話として送受信されるメッセージは、対話DB403に記憶されて管理される。
具体的には、メッセージ管理部102では、受信制御部121と、メッセージ生成部122と、送信制御部123とが機能する。
受信制御部121は、ユーザ端末2から送信されてきたメッセージを受信する制御を実行する。
メッセージ生成部122は、ユーザからのメッセージがある場合には、そのメッセージの内容と、ユーザ情報とに基づいて、ユーザに伝えるメッセージを生成する。ユーザからのメッセージがない場合には、ユーザ情報に基づいて、ユーザに伝えるメッセージを生成する。
具体的には、メッセージ生成部122は、受信制御部121の制御により受信されたメッセージがある場合には、そのメッセージの内容と、ユーザUのユーザ情報とに基づいて、ユーザ端末2に送信するメッセージを生成する。受信制御部121の制御により受信されたメッセージがない場合には、ユーザUのユーザ情報に基づいて、ユーザ端末2に送信するメッセージを生成する。メッセージ生成部122によるメッセージの生成には、機械学習、深層学習、AI(人工知能)等の技術を用いることができる。
送信制御部123は、メッセージ生成部112により生成されたメッセージをユーザ端末2に送信する制御を実行する。
メッセージ管理部102において実行される上述の処理は、リアルタイムで実行されてもよいし、所定の時間的間隔をおいて実行されてもよい。
空間管理部103は、ユーザ端末2を介してアクセス可能な仮想空間VSを生成し、生成した仮想空間VSを管理する。
アバター管理部104は、仮想空間VSに存在可能とする1以上のアバターAを管理する。
具体的には、アバター管理部104では、アバター生成部141と、選出部142と、加工設定部143と、設定受付部144と、モデル受付部145とが機能する。
アバター生成部141は、ユーザを主体とする第1のアバターを生成する。また、アバター生成部141は、主体が完全創造された第2のアバターを生成する。
具体的には、アバター生成部141は、ユーザUを主体とする拡張現実(AR)のアバターAaを生成する。また、アバター生成部141は、その主体がAI(人工知能)により完全創造された仮想現実(VR)のアバターAvを生成する。
アバター生成部141により生成されたアバターA1乃至Am(mは1以上の任意の整数値)は、アバターDB402に記憶されて管理される。
選出部142は、1以上のアバターのうち、仮想空間におけるユーザの交際相手の候補となるアバターをタレントとして選出する。
具体的には、選出部142は、アバターA1乃至Amのうち、仮想空間VSにおけるユーザUの交際相手の候補となるアバターAをタレントTとして選出する。
加工設定部143は、タレントとして選出されたアバターの1以上の要素について、加工及び設定を行う。
具体的には、加工設定部143は、タレントとして選出されたアバターAの容姿、性格、知識レベル等の各要素について、加工及び設定を行う。例えば、上述したように、アバターAの容姿について、顔やスタイルの加工及び設定が行われる。また、アバターAの性格について、外向きな性格、内向きな性格、思慮深い性格、感情的な性格、直感を重んじる性格、感覚に頼る性格等の設定が行われる。また、アバターAの知的レベルについて、趣味や嗜好の設定が行われる。
設定受付部144は、タレントとしてユーザに紹介されたアバターに対する、ユーザによる加工及び設定を受け付ける。
具体的には、設定受付部144は、タレントTとしてユーザUに紹介されたアバターAに対する、ユーザUによる加工及び設定を受け付ける。受け付けられた加工及び設定の内容は、対象となるアバターAに反映される。
モデル受付部145は、第1ユーザとは異なる第2ユーザから提供された、第1ユーザとの関係性が深い存在を主体とするアバターを、モデルとして受け付ける。
具体的には、モデル受付部145は、ユーザU2から提供された、ユーザU1との関係性が深い存在を主体とするアバターAを、モデルMとして受け付ける。例えば、上述したように、ユーザU2が、ユーザU1の父親である場合には、父親(ユーザU2)は、自分の亡き妻、即ち子供(ユーザU1)の亡き母親を対象とするモデルMを提供することもできる。
(記憶部)
ユーザUDB401には、本サービスにユーザ登録されたユーザUのユーザ情報が記憶され管理されている。上述したように、ユーザ情報には、ユーザ金融情報、ユーザ保険情報、ユーザ医療情報、ユーザ生体情報、及びマッチング情報等が含まれる。
アバターDB402には、アバター生成部141により生成された、拡張現実(AR)のアバターAaと、仮想現実(VR)のアバターAvと、外部のポータルサイトPS2から提供されたアバターAuとが記憶され管理されている。
対話DB403には、ユーザUと、コンシェルジュC、アドバイザD、及びアバターAとの間で交わされた対話の内容が記憶されて管理されている。
具体的には例えば、上述の「お母さんが風邪気味みたい」、「だいぶ合ってないなあ連絡してみる」といった、対話を構成する各メッセージが、メッセージを発した者と、メッセージが発せられた具体的時刻等を示す情報に対応付けられて記憶されている。
補助DB404には、情報提供サーバ3から提供された各種情報のうち、ユーザ情報以外の各種情報が記憶されて管理されている。
具体的には例えば、上述の対話の内容に含まれる、飲酒運転が道路交通法第65条で禁止されているという情報は、ユーザ情報以外の各種情報に含まれるため、補助DB404に記憶される。
上述のような機能的構成を有する管理サーバ1により実行される各種処理により、コミュニケーション能力の問題、容姿の問題、居住地の問題、及び時間の問題を解消し、ユーザUの実生活の向上に寄与させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の実施形態において、タレントTの仮想現実(VR)のアバターAvは、ユーザUとの会話を繰り返すことで、機械学習、深層学習、AI(人工知能)等の技術により学習をしていく。つまり、タレントTのアバターAvは、コミュニケーション能力に磨きをかけながら変化し続けていく。そして最終的には、タレントTのアバターAvは、次第に理想的なものとしての人格が形成されていく。
このような、会話をしながら人格が形成されていくアバターは、タレントTの仮想現実(VR)のアバターAvに限定されない。
例えば、ユーザUが、サーバとの間でコミュニケーションを繰り返すことにより、そのユーザUのアバターを学習させてもよい。つまり、ユーザUのアバターAaが、コミュニケーション能力に磨きをかけながら変化し続けていくようにしてもよい。そして最終的に、アバターAaが、次第に理想的なものとしての人格が形成されていくようにしてもよい。これにより、ユーザUの人格を持つコピーとしてのアバターAvが生成されることになる。
具体的には例えばユーザUのアバターAaは、ユーザUの生前では、主としてユーザUとサーバとの間のコミュニケーションを通じて取得及び集積されたユーザ情報を用いて学習をし、ユーザUの死亡後では、主として深層学習をしていくことにより、ユーザ自身と化す。
つまり、仮想空間におけるユーザUのコピーたるアバターは、ユーザU自身の生存中には助言者となり、仲介者となり、庇護者となり、そして家族となり得る。そして、ユーザUのアバターは、ユーザU自身の人間としての生命が途絶えても存在し続ける。このことは、仮想空間においてユーザUの意識は永遠に生き続けることができることを意味する。換言すると、このユーザUのコピーたるアバターは、一種の人類の進化版といえる。
さらにまた、実世界の人間がVRデバイスを用いて仮想空間内でユーザUのアバターとコミュニケーションを取ること等により、ユーザUの死亡後も、ユーザU(のコピーたるアバター)を現実社会に復帰させることが可能になる。
このように、ユーザUの死亡後も、ユーザUのコピー(アバター)が、実世界(現実社会)で活動し続けることができるため、個人情報の財産権議論にも終止符を打つことができる。
このようにして、サーバ等には、全世界の個人(全人類)のアバター(つまり、ユーザ情報を自在に出し入れできる存在たるユーザUのコピー)が存在するようになる。このことは、全世界の個人(全人類)のユーザ情報がビッグデータとしてクラウド上等に保管されることになる。
つまり、各企業や各国家機関に対して個人情報が夫々保管されていた従来の情報管理の手法に対し、AIが搭載されたサーバに全世界の個人(全人類)のユーザ情報が保管されるようになるため、企業や国家機関がこれらのビッグデータを利用することができるようになる。
さらにまた、収集されたビッグデータは集合的無意識と化すため、このビッグデータを利用することは広く社会に貢献することとなる。したがって、当該サーバは公共インフラに組み込まれることが好ましい。
例えば、上述の実施形態において、ユーザ情報には、ユーザ金融情報、ユーザ保険情報、ユーザ医療情報、ユーザ生体情報、及びマッチング情報が含まれるとされているが、これらは例示にすぎない。ユーザUに関する他の情報をユーザ情報とすることができる。例えば、上述の対話の例に含まれる、ユーザUの母親が風邪気味であるという情報や、ユーザUのペットである○○(ペットの名前)が最近運動不足であるという情報も、ユーザ情報に含まれる。
また例えば、上述の実施形態では、ユーザUと、コンシェルジュCやアドバイザDとの対話は、ユーザ端末2のマイクと、スピーカとを介した音声情報のやり取りにより行われる。また、ユーザUと、タレントTやモデルMとの対話は、音声情報に、ユーザ端末2の画面に表示される画像情報を加えた情報のやり取りにより行われる。即ち、上述の実施形態では、ユーザ端末2がスマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータであることを前提としている。
しかしながら、ユーザ端末2は、これらに限定されず、例えば音声を出力する機能のみを有するスピーカ、映像を映し出す機能のみを有する映写機、音声による通信機能のみを有する電話機等を組み合せたものであってもよい。
また例えば、上述の実施形態における「対話」は、リアルタイムによるメッセージのやり取りが想定されているが、これは例示にすぎない。例えばユーザUと、コンシェルジュCやタレントT等との対話は、メッセージのやり取りにおいて時間的間隔が生じることが選定となるメール形式の対話であってもよい。
また、上述の実施形態において、プロダクションサービスにおけるプロダクション設定の対象は、選出されたタレントTの容姿、性格、及び知識レベルからなる3種類の要素としているが、これは例示にすぎない。選出されたタレントTを示す様々な要素を設定の対象とすることができる。例えばユーザ側設定の対象となっている、声、言語を設定の対象とすることもできるし、家族構成や家柄等を設定の対象とすることもできる。
また例えば、上述の実施形態において、外部サーバが運営するポータルサイトで生成されたアバターAuは、そのままタレントとしてユーザUに紹介されるが、これに限定されない。上述のプロダクション側設定が行われてもよいし、ユーザ側設定が行われてもよい。
また、図5に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
また、図6に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは、特に図6の例に限定されない。
また、機能ブロックの存在場所も、図6に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、各ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、リムーバブルメディアにより構成されるだけではなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に添って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものである。
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば管理サーバ1)は、
ユーザ(例えば図4のユーザU1)に関する情報をユーザ情報として取得する取得手段(例えば図6の情報取得部101)と、
前記ユーザが操作するユーザ端末(例えば図4のユーザ端末2-1)を介し対話として送受信されるメッセージ(例えば対話)を管理するメッセージ管理手段(例えば図6のメッセージ管理部102)と、
を備える情報処理装置において、
前記メッセージ管理手段は、
前記ユーザからのメッセージがある場合には、当該メッセージの内容と、前記ユーザ情報とに基づいて、前記ユーザに伝えるメッセージを生成し、前記ユーザからのメッセージがない場合には、前記ユーザ情報に基づいて、ユーザに伝えるメッセージを生成する。
これにより、コミュニケーション能力の問題を解消し、ユーザUの実生活の向上に寄与させることができる。
また、前記ユーザ端末を介してアクセス可能な仮想空間(例えば仮想空間VS)を生成し、生成した前記仮想空間を管理する空間管理手段(例えば図6の空間管理部103)と、
前記仮想空間に存在可能とする1以上のアバター(例えばアバターA)を管理するアバター管理手段(例えば図6のアバター管理部104)と、
をさらに備え、
前記アバター管理手段は、前記ユーザを主体とする第1のアバター(例えば拡張現実(AR)のアバターAa)と、主体が完全創造された第2のアバター(例えば仮想現実(VR)のアバターAv)とを生成することができる。
これにより、容姿の問題、居住地の問題、及び時間の問題を解消し、ユーザUの実生活の向上に寄与させることができる。
1:管理サーバ、2、2-1、2-n:ユーザ端末、3:情報提供サーバ、4:金融機関等端末、5:医療機関端末、6:外部サーバ、11:CPU、12:ROM、13:RAM、14:バス、15:入出力インターフェース、16:出力部、17:入力部、18:記憶部、19:通信部、20:ドライブ、30:リムーバブルメディア、101:情報取得部、102:メッセージ管理部、103:空間管理部、104:アバター管理部、121:受信制御部、122:メッセージ生成部、123:送信制御部、141:アバター生成部、142:選出部、143:加工設定部、144:設定受付部、145:モデル受付部、401:ユーザDB、402:アバターDB、403:対話DB、404:補助DB、P:サービス提供者、M:モデル、N:ネットワーク、T:タレント、U1,U2,Un:ユーザ、PS1,PS2:ポータルサイト

Claims (4)

  1. ユーザ金融情報、ユーザ保険情報、ユーザ医療情報、及びユーザ生体情報を含む、ユーザに関する情報をユーザ情報として取得する取得手段と、
    前記ユーザが操作するユーザ端末を介し対話として送受信されるメッセージを管理するメッセージ管理手段と、
    前記ユーザ端末を介してアクセス可能な仮想空間を生成し、生成した前記仮想空間を管理する空間管理手段と、
    前記仮想空間に存在可能とし、夫々に対して施された学習結果を用いてメッセージを自律的に発信し得るアバターであって、前記ユーザを主体とする第1のアバターと、それとは異なる第2のアバターを少なくとも管理するアバター管理手段と、
    前記第1のアバターに対して学習を施す学習手段と、
    を備え、
    前記メッセージ管理手段は、
    生存中の前記ユーザ又は当該ユーザが死亡した後における前記第1のアバターから前記第2のアバターに対してメッセージがある場合、当該メッセージの内容と前記ユーザ情報とに基づいて、当該ユーザ又は前記第1のアバターに対して前記第2のアバターから伝えるメッセージを生成し、前記ユーザ又は当該ユーザが死亡した後における前記第1のアバターから前記第2のアバターに対してメッセージがない場合には、前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザ又は前記第1のアバターに対して前記第2のアバターから伝えるメッセージを生成し、さらに、前記第2のアバターが実世界に存在するものを主体とする場合には、前記第2のアバターに対するメッセージの有無にかかわらず、前記実世界に存在するものに関する情報にさらに基づいて、前記第2のアバターから伝えるメッセージを生成し、
    前記学習手段は、前記第1のアバターに対して、前記ユーザが生存中には前記ユーザからのメッセージの内容及び前記ユーザ情報を用いて前記学習結果を生成又は更新するための学習をさせ、前記ユーザが死亡した後には前記第1のアバターから自律的に発信されたメッセージの内容を用いて前記学習結果を更新するための深層学習をさせる、
    情報処理装置。
  2. 前記アバター管理手段は、
    前記仮想空間とは異なる仮想空間に存在する第3のアバターのうち所定のアバターを、前記ユーザとメッセージのやりとりをする前記第2アバターとして選出する選出手段、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記選出手段は、
    さらに、前記ユーザとは異なるユーザを主体とする前記第3のアバターから前記第2のアバターを選出する、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記アバター管理手段は、
    前記ユーザと所定の関係を有するものを主体とする前記第3のアバターから前記第2のアバターを選出する、
    請求項2又は3に記載の情報処理装置。
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