以下、本実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態にかかる電子レシートシステムの構成全体を示す構成図である。図1に示すように、電子レシートシステムは、POS(Point of Sales)端末1と、ストアサーバ2と、電子レシートサーバ3と、電子レシート管理サーバ4と、プロモーション設定端末5と、プロモーション管理サーバ6と、顧客を特定するための顧客端末の一例である携帯端末7とを有する。
POS端末1とストアサーバ2とは、店舗P1内に設けられる。POS端末1とストアサーバ2とは、LAN(Local Area Network)等の店舗内ネットワークN1を介して通信可能に接続される。また、POS端末1及びストアサーバ2は、店舗内ネットワークN1に接続されたルータ等のネットワーク機器(図示せず)を介して、店舗P1と本部P2とを繋ぐネットワークN2に接続することが可能である。ここで、ネットワークN2は、例えば、インターネットやVPN(Virtual Private Network)等の専用線である。
POS端末1は、商品販売データ処理を実行する商品販売データ処理装置である。POS端末1は、決済対象の商品の取引内容を含むレシートデータを生成し、当該レシートデータを後述する印字部13で印字することで紙レシートを出力する。また、POS端末1は、レシートデータのデータ形式を変換した電子レシート情報を、ネットワークN2を介して電子レシートサーバ3に出力(送信)する。電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。なお、店舗P1に設けられるPOS端末1の個数は特に問わず、複数台であってもよい。
ストアサーバ2は、POS端末1で行われる商品販売データ処理等の管理を統括的に行う。例えば、ストアサーバ2は、POS端末1の商品販売データ処理で生成された商品販売データを記憶・管理したり、商品販売データ処理に用いる商品データファイル等を記憶・管理する。
なお、店舗P1に配置されるPOS端末1の個数は特に問わず、複数台であってもよい。また、本実施形態では、POS端末1が電子レシート情報を出力する構成を説明するが、これに限らず、POS端末1で生成されたレシートデータを、ストアサーバ2や図示しない変換装置がデータ形式を変換することで、電子レシート情報を電子レシートサーバ3に出力する構成としてもよい。
電子レシートサーバ3は、店舗またはチェーン店舗(以下、店舗という)を運営する企業の本部P2に設けられており、店舗を運営する企業毎のレシートデータを管理する企業用のレシート管理サーバとして機能する。
また、電子レシートサーバ3は、POS端末1から送信された電子レシート情報を、ネットワークN2を介して受信する。また、電子レシートサーバ3は、受信した電子レシート情報を、本部P2と電子レシートセンターP3とを繋ぐネットワークN3を介して、電子レシート管理サーバ4に送信する。
ここで、ネットワークN3は、例えば、インターネットやVPN等の専用線である。また、電子レシート情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
本部サーバ8は、店舗を運営する企業の本部P2に設けられており、各POS端末1からの各種情報を受信して管理する。本部サーバ8は、例えば、店舗を運営する企業の売上管理、売上分析、在庫管理などの機能を有する。
本部サーバ8は、ポイントマスタ8aを備えている。ポイントマスタ8aは、各店舗のPOS端末1で発生した顧客のポイント情報を受信して累積管理する。ポイントマスタ8aは、顧客毎に、顧客が現在使用可能なポイントを管理する。
電子レシート管理サーバ4は、電子レシートセンターP3に設けられる。電子レシートセンターP3は、例えば、電子レシートサーバ3でレシートデータを管理する企業以外の第三者機関である。なお、電子レシートサーバ3についても第三者機関等が管理してもよい。
電子レシート管理サーバ4は、店舗を運営する各種企業のレシートデータを一括に管理する顧客用レシート管理サーバとして機能する。電子レシート管理サーバ4は、後述する手順等により会員登録を行った各顧客(会員)の氏名や顧客コードである会員コード、電子レシート情報の送信先となる携帯端末7の送信先情報(例えばメールアドレス)等の会員データを、データベースDBに保持された会員マスタに記憶・管理する。なお、電子レシート管理サーバ4とは別に、会員データの記憶・管理を行う会員管理サーバ等を設ける構成としてもよい。
また、電子レシート管理サーバ4は、電子レシートサーバ3から送信された電子レシート情報を、ネットワークN3を介して受信し、この電子レシート情報をデータベースDBに保持された後述する電子レシート管理領域43aに記憶・管理する。より詳細には、電子レシート情報は、商品の取引内容(商品販売データ)の他、会員コード等の要素を含み、対応する会員の会員データと対応付けて管理される。
また、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN4を介して接続されるプロモーション設定端末5から、特定の商品のキャンペーンに係るキャンペーン情報等の付加情報を受信し、この付加情報をデータベースDBに保持された後述する付加情報管理領域43bに記憶・管理する。より詳細には、付加情報は、データベースDBに記憶された電子レシート情報が含む要素のうち、所定の条件に該当する要素に対応付けて管理される。
また、電子レシート管理サーバ4は、データベースDBに電子レシート情報を記憶すると、この電子レシート情報の会員コードに対応付けされた送信先情報を参照することで、送信先(携帯端末7)を特定する。そして、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して、データベースDBに記憶した電子レシート情報をその送信先に送信する。なお、電子レシート情報に付加情報が対応付けされている場合には、この付加情報についても送信先に送信する。
また、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して接続される携帯端末7から、会員コードを指定する電子レシート照会を受け付けると、当該会員コードに対応する電子レシート情報をデータベースDBから抽出し、携帯端末7に送信する。なお、電子レシート情報に付加情報が対応付けされている場合、この付加情報についても照会があった携帯端末7に送信する。
プロモーション設定端末5とプロモーション管理サーバ6とは、消費財メーカーP4等に設けられる。プロモーション設定端末5は、PC(Personal Computer)等の端末装置であって、ネットワークN4を介して、電子レシート管理サーバ4に付加情報を送信する。ここで、ネットワークN4は、例えば、インターネットやVPN等の専用線である。また、付加情報の送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
携帯端末7は、本システムの利用者(顧客)が使用する、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等の端末装置である。携帯端末7は、ネットワークN5上で提供される各種情報を閲覧するためのWebブラウザ等のアプリケーションを実装する。なお、携帯端末7に代えて、PC等の端末装置を適用してもよい。
携帯端末7は、ネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4にアクセスすることで、本システムへの会員登録を行う。ここで、ネットワークN5は、インターネットや、各種公衆網である。
ところで、本システムでの顧客の会員登録は、例えば次のような手順で行われる。顧客は、携帯端末7からネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4に対して空メールを送信する。電子レシート管理サーバ4は、受信したメールアドレスに会員登録のためのページを示すURL(Uniform Resource Locator)を送信する。顧客は、携帯端末7から会員登録のためのページを示すURLにアクセスして会員登録に必要な事項(氏名、送信先情報等)を入力させる入力画面を表示させる。顧客による必要事項の入力終了後、電子レシート管理サーバ4は、会員マスタに対する会員登録を実行する。その後、電子レシート管理サーバ4は、携帯端末7に対して会員コード(顧客コード)及びパスワードを含む会員登録完了メールを配信する。これにより、会員登録が終了する。
上述のような会員登録後、携帯端末7は、図2に示すように、顧客の会員コードをバーコードや二次元コード等のコードシンボルCSとして表示部73に表示する。顧客は、店舗P1における取引決済時に店員に対して携帯端末7に表示されたコードシンボルCSを提示する。店員は、携帯端末7に表示されたコードシンボルCSをPOS端末1に接続された例えばスキャナで構成されたコード読取部15(図3参照)で読み取る。これにより、POS端末1における商品販売データ処理による決済後に生成されるレシートデータに対して顧客の会員コードを対応付けることが可能になっている。
また、携帯端末7は、POS端末1での決済(取引)後、電子レシート管理サーバ4から送信される当該取引の電子レシート情報を、ネットワークN5を介して受信する。会員コードを指定する電子レシート照会を、ネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4に送信することで、当該会員の電子レシート情報を電子レシート管理サーバ4から受信する。また、携帯端末7は、受信した電子レシート情報を、後述する表示部73に表示する(図8を参照)。
さらに、携帯端末7は、受信した電子レシート情報に付加情報が対応付けられていた場合、この付加情報に基づきキャンペーンに係る企画への応募を指示するアイコン等を表示する。例えば、アイコンには、企画への応募先(例えば、プロモーション管理サーバ6)を示す接続先情報(URL等)を設定することができる。この場合、携帯端末7は、当該アイコンに対する操作を受け付けると、ネットワークN5を介してプロモーション管理サーバ6へアクセスし、応募に係る処理を実行する。
プロモーション管理サーバ6は、ネットワークN5を介して接続される携帯端末7からのアクセスを受け付けるサーバ装置である。プロモーション管理サーバ6は、各会員を識別するための会員コードに対応付けてキャンペーン種別毎の応募履歴を管理するエントリーマスタを有する。プロモーション管理サーバ6は、ネットワークN5を介して、携帯端末7からキャンペーンへの応募を受けると、会員コードに対応付けてキャンペーン種別毎の応募履歴を管理する。なお、携帯端末7は、プロモーション管理サーバ6へのアクセス時に、レシートデータ等に保持された自装置のユーザ(会員)に係る会員コードを送信する。
係る構成の電子レシートシステムにおいては、店舗P1のPOS端末1で商品販売データ処理が行なわれて生成された取引(決済)の内容を示す電子レシート情報(レシートデータ)が、電子レシートサーバ3を介して電子レシート管理サーバ4に伝送され、Web上に公開される。したがって、Webブラウザを実装してなる携帯端末7は、URL(Uniform Resource Locator)を指定することにより、Web上に公開されたレシートデータを携帯端末7にダウンロードしてWebブラウザで閲覧することができる。なお、携帯端末7にレシートデータを閲覧するためのアプリケーションをインストールして閲覧するようにしてもよい。
次に、本実施形態の電子レシートシステムを構築する主要な装置の構成について説明する。
まず、商品販売データ処理装置であるPOS端末1について説明する。図3は、POS端末1の構成を示すブロック図である。図3に示すように、POS端末1は、各種演算やPOS端末1の各部を統括的に制御する制御部11を備えている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、各種プログラムやデータを記憶するROM(Read Only Memory)、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM(Random Access Memory)、現在の日時を計時するRTC(Real Time Clock)等によって構成されるコンピュータである。
制御部11は、バス18を介して操作部12、印字部13、表示部14及びコード読取部15に接続されている。
操作部12は、オペレータが操作入力を行うための各種の操作キーを有している。操作キーとしては、例えば、数値を入力するための置数キー、所定の項目を選択するためのカーソルキーや選択決定キー、取引における売上登録が行われる商品の合計出力を指示する小計キー、一取引の締め処理を行って代金を決済することを宣言する締めキー等が設けられている。
操作部12は、締めキー121、関連付けキー122、送信キー123等のキーを配置したキーボードを備えている。締めキー121は、顧客との取引を終了するときに操作するキーである。関連付けキー122は、電子レシート情報を受信する顧客(以降「電子レシート会員」という)を特定するための会員コードである第1顧客特定情報(以降「SRID」という)と、ポイントを享受する顧客(以降「ポイント会員」という)が携帯する媒体を特定する(すなわちポイント会員を特定する)ための会員コードである第2顧客特定情報(以降「PTID」という)とを入力するときに操作するキーである。実施形態では、SRIDは、ポイント会員が携帯する携帯端末7(顧客端末)に記憶されている。またPTIDは、当該ポイント会員が携帯するポイントカード(会員媒体)に記憶されている。
送信キー123は、入力されたSRIDとPTIDとを、電子レシートサーバ3に送信するときに操作されるキーである。
印字部13は、レシートやジャーナル等の印字を行うプリンタ装置で構成される。印字部13は、例えば発熱媒体を有するサーマルヘッドで搬送されるロール用紙に印字を行い、その後用紙をカットしてレシートを発行する。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイ等であり、販売登録された商品の品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。表示部14は、キャッシャ向けに各種情報を表示するオペレータ用ディスプレイ14aと、顧客向けに各種情報を表示する客用ディスプレイ14bとを備える。なお、表示部14をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部12として機能する。
コード読取部15は、例えばバーコードや二次元コード等のコードシンボルを光学的に読み取るスキャナ装置である。コード読取部15は、例えば、商品に付されたコードシンボルや、携帯端末7に表示されたコードシンボル等を読み取り、制御部11は、読み取った当該コードシンボルに保持された情報を入力する。なお、商品に付されたコードシンボルには、その商品を特定するための商品コード等が保持されているとする。また、携帯端末7に表示されるコードシンボルには、その携帯端末7を携帯する会員を特定するSRIDが保持されている。なお、SRIDは、携帯端末7に磁気的あるいは電気的に記憶されていてもよい。この場合、記憶されているSRIDを、専用の読取装置で読み取る。制御部11は、読み取ったSRIDを入力する。
また、制御部11は、バス18を介して通信I/F(インターフェース)16に接続されており、この通信I/F16を介して店舗内ネットワークN1やネットワークN2に接続することが可能となっている。
また、制御部11は、バス18を介して、記憶部17に接続されている。記憶部17は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。記憶部17は、商品販売データ処理を含む各種のPOS業務を実行するためのプログラムを記憶する。また、記憶部17は、各商品の商品名、商品コード及び単価等の商品データを格納した商品データファイル等の商品販売データ処理に係る各種データファイルを記憶する。また、記憶部17は、商品販売データ処理やレシートデータに係る処理を行うためのレシートデータ処理プログラム17aを記憶する。
また、記憶部17は、自己のPOS端末1を他のPOS端末1と識別するためのPOSナンバー、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コード、当該POS端末1が設置される店舗P1を示す店舗コード等を、識別コード管理領域17bに記憶する。ここで、業種・業態コードは、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、薬局、レストラン、飲食店などとして、店舗の業種・業態を区別するコード(分類コード)である。なお、このような業種・業態は、ユーザの好みによって任意に変更可能である。また、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コードについては、電子レシートサーバ3に登録されていてもよい。
また、記憶部17は、ポイント会員の各PTIDに対応して、各会員が保有するポイントを記憶するポイント記憶部17cを備える。ポイント記憶部17cは、本部P2に備えられた本部サーバ8で管理されているポイントマスタの情報をバッチ処理でダウンロードしたものである。
図4は、ポイント記憶部17cを示すメモリマップである。図4において、ポイント記憶部17cは、PTID部17c1、会員情報部17c2、ポイント部17c3を備えている。PTID部17c1は、当該ポイント会員が携帯するポイントカードを特定する第2顧客特定情報を記憶する。会員情報部17c2は、当該会員の種々の情報(氏名、住所、年齢、性別、家族構成等)を記憶する。ポイント部17c3は、当該ポイントカードを使用して現在蓄積されているポイント(数)を記憶する。
次に、企業用のレシート管理サーバとして機能する電子レシートサーバ3の構成を、図5のブロック図を用いて説明する。電子レシートサーバ3は、各種演算や電子レシートサーバ3の各部を統括的に制御する制御部31を備えている。制御部31は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部31は、バス34に接続された通信I/F32を介して、ネットワークN2やネットワークN3に接続することが可能となっている。また、制御部31は、バス34を介して記憶部33に接続されている。
記憶部33は、店舗を運営する企業毎の電子レシート情報を電子レシート管理領域33aに記憶する。電子レシート情報は、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コード、店舗コード、買物客のSRID、POS端末1のPOSナンバー、レシートナンバー、商品販売データなどを含む。
また、記憶部33は、電子レシート情報を電子レシート管理領域33aで管理するための電子レシート管理プログラム33bを記憶する。また、記憶部33は、電子レシート管理領域33aに管理されているレシートデータを、電子レシート管理サーバ4へ送信するための情報送信プログラム33cを記憶する。
次に、顧客用レシート管理サーバとして機能する電子レシート管理サーバ4の構成を、図6のブロック図を用いて説明する。図6に示すように、電子レシート管理サーバ4は、各種演算や電子レシート管理サーバ4の各部を統括的に制御する制御部41を備えている。制御部41は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC等によって構成されるコンピュータである。
制御部41は、バス44に接続された通信I/F42を介して、ネットワークN3、ネットワークN4及びネットワークN5に接続することが可能となっている。また、制御部41は、バス44を介して、記憶部43に接続されている。
記憶部43には、会員マスタを記憶・管理するための会員マスタ管理領域(図示せず)の他、店舗を運営する各種企業の電子レシート情報を一括に記憶するための電子レシート管理領域43aが確保されている。より詳細には、電子レシート管理領域43aは、店舗を運営する各種企業の電子レシート情報を会員毎に管理する。
電子レシートは、SRID、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、店舗コード、POS端末1のPOSナンバー、レシートナンバー、商品販売データ(日時データを含む)などを含んでいる。したがって、例えば消費財メーカーP4等は、当該メーカーに関連する一意な購入商品の証明情報を、この電子レシート情報から特定条件の下(例えば、店舗を運営する特定の企業限定、特定の地域限定、特定の時間限定等)に取得することが可能になる。なお、消費財メーカーP4は、食料品、飲料、衣類、化粧品、薬品、生活雑貨などのメーカーである。
また、記憶部43は、所望の商品(商品コード)、会員(SRID)、企業(企業コード)、店舗(店舗コード)に対応付けて各種の付加情報を付加情報管理領域43bに記憶する。ここで、付加情報とは、例えば、所望の商品情報及び特定条件(例えば、店舗を運営する特定の企業、特定の地域、特定の店舗、特定の時間等)に対応付けられるキャンペーンにかかるキャンペーン情報等である。付加情報は、例えば企業のキャンペーンに関連付けられたホームページにリンクするURL、企業のCMに関連付けられたホームページにリンクするURL、企業のクーポンにリンクするURLなどのアクセス情報を含む。
また、記憶部43は、会員マスタを会員マスタ領域で管理するための会員管理プログラム(図示せず)の他、各企業の電子レシート情報及び付加情報を電子レシート管理領域43a及び付加情報管理領域43bで管理するための電子レシート管理プログラム43cを記憶する。また、記憶部43は、電子レシート情報及び所望の商品の付加情報を携帯端末7へ送信するための情報送信プログラム43dを記憶する。
次に、図7のメモリマップを用いて、電子レシート管理サーバの電子レシート管理領域43aの一部について説明する。
図7において、電子レシート管理領域43aは、SRID部43a1と、会員情報部43a2、A社ID43a3、B社ID43a4、C社ID43a5、電子レシート部43a6を備えている。
SRID部43a1は、電子レシート情報を配信する携帯端末7を特定するSRIDを記憶する。
会員情報部43a2は、会員の属性情報(氏名、住所、年齢、性別、家族構成等)を記憶する。
A社ID43a3、B社ID43a4、C社ID43a5は、それぞれ、A社、B社、C社を特定する会社コードと、各社が発行したポイントカードを特定するPTIDとを関連付けて記憶する。なお、実施形態では、一つのSRIDに関連付けして、A社、B社、C社の3社のPTIDを記憶しているが、これは一例であり、複数社であれば何社分のPTIDを記憶してもよい。
電子レシート部43a6は、SRIDで特定される電子レシート情報を記憶する。電子レシート部43a6は、単数の電子レシート情報を記憶しても、複数種類の電子レシート情報を記憶してもよい。
次に、携帯端末7の構成を、図8のブロック図を用いて説明する。図8に示すように、携帯端末7は、各種演算や携帯端末7の各部を統括的に制御する制御部71を備えている。制御部71は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC等によって構成されるコンピュータである。
操作部72は、バス76を介して表示部73に接続されている。操作部72は、ユーザ(顧客)が操作入力を行うための各種の操作キーや、ポインティングデバイスを有している。表示部73は、例えば液晶ディスプレイ等であり、後述する電子レシート情報等の各種情報を表示する。なお、表示部73をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部72として機能する。
また、制御部71は、バス76を介して通信I/F74に接続されており、この通信I/F74を介してネットワークN5に接続することが可能となっている。なお、通信I/F74を介して、店舗内ネットワークN1に接続可能な構成としてもよい。
また、制御部71は、バス76を介して、記憶部75に接続されている。記憶部75は、Web上に公開されている各種情報(コンテンツ)を閲覧するためのWebブラウザの他、電子レシート管理サーバ4から電子レシート情報を受け取るための電子レシート対応プログラム75aと、受け取ったレシートデータを閲覧するための電子レシート閲覧プログラム75bとを記憶する。
次に、本実施形態のシステムを構成する各部の制御処理について説明する。
まず、POS端末1の制御部11がレシートデータ処理プログラム17aに従って制御することにより実行される電子レシート処理について、図9~図14を参照しつつ説明する。
図9は、POS端末における機能ブロック図である。図9において、POS端末1で実行されるレシートデータ処理プログラム17aは、第1送信手段111、特典発生手段112、電子レシートデータ生成手段113、第2送信手段114、要否判断手段115、印字制御手段116を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては制御部11のCPUが、記憶部17からレシートデータ処理プログラム17aを読み出して実行することにより、第1送信手段111、特典発生手段112、電子レシートデータ生成手段113、第2送信手段114、要否判断手段115、印字制御手段116が実行される。
第1送信手段111は、商品販売データに関する電子レシートデータを受け取る顧客を特定する第1顧客特定情報が入力部から入力された場合に、第1顧客特定情報(SRID)を外部装置に送信する機能を有する。
特典発生手段112は、第1送信手段111による第1顧客特定情報(SRID)の送信に応答して外部装置からポイント会員を特定する第2顧客特定情報(PTID)を受信した場合に、商品販売データに基づいてポイント会員に特典を付与する特典情報を発生させる機能を有する。
電子レシートデータ生成手段103は、特典発生手段101によって発生した特典情報を含む電子レシートデータを生成する機能を有する。
第2送信手段114は、第1顧客特定情報(SRID)が入力されることなく前記第2顧客特定情報(PTID)が前記入力部から入力された場合に、第2顧客特定情報(PTID)を外部装置(電子レシートサーバ)に送信する機能を有する。
要否判断手段115は、電子レシートデータの受け取りの要否の入力を判断する機能を有する。
印字制御手段116は、第2顧客特定情報(PTID)の送信に応答して外部装置(電子レシートサーバ)から第1顧客特定情報(SRID)を受信しなかった場合、商品販売に関する商品販売データおよび発生した特典情報を印字部13で印字する機能を有する。
図10は、レシートデータの一例を模式的に示す図である。ここで、レシートデータは、非構造化形式のテキストデータ等であって、印字部13での印字に用いられるものである。図10に示すように、レシートデータは、上述した商品販売データD1、今回ポイントと累計ポイントのポイント情報D11、ポイント会員のPTIDを示す情報D21を含んでいる。ここで、商品販売データD1は、決済の対象となった商品の商品名(商品コード)とその金額、各商品の合計金額、顧客が支払った預かり金額、お釣り金額等を有する。なお、情報D21は、一部または全部をマスキングして印字してもよい。
また、レシートデータは、店舗を運営する企業を示す企業コード(企業名)D3、店舗コード(店舗名)D4、店舗の電話番号D5、住所D6、取引日時D7、取引ナンバー(レシートナンバー)D8、レジナンバーD9、担当者名D10、ポイントD11等の要素を含む。なお、レシートデータに含まれる要素は、図10の例に限らず、業種・業態コード等の他の要素を含んでもよいし、電話番号D5や住所D6等の要素を取り除いてもよい。
また、図11は、電子レシート情報の一例を模式的に示す図である。図11に示すように、電子レシート情報は、XMLやCSV等の構造化形式のデータ(構造化文書)で構成される。なお、図11では、図10に示したレシートデータの各要素(D1~D11)を、XML形式に変換した例を示している。また、図11の電子レシート情報には、今回ポイントと累計ポイントのポイント情報D11、ポイント会員のPTIDを示す情報D21、電子レシート会員のSRIDを示す情報D22も含まれている。なお、情報D21と情報D22は、一部または全部をマスキングして表示するようにしてもよい。
レシートデータから電子レシート情報への変換は、図示しないレシートデータスキーマに記述された変換規則に基づき行われる。具体的に、レシートデータスキーマには、レシートデータを構成する所定の要素と、その要素の属性を示す属性情報(タグ等)とが定義されている。制御部11は、レシートデータの各要素を対応する属性情報を用いて構造化することで、図11に示すような構造化形式の電子レシート情報を生成する。このような、構造化形式の電子レシート情報とすることで、当該電子レシート情報に含まれる要素を効率的に利用することができるため、データ管理の上で様々な利点を得ることができる。
図12は、POS端末1における電子レシート情報処理の流れを示すフローチャートである。まず、POS端末1の制御部11は、関連付けキー122が操作されたか否かを判断する(ステップS11)。操作されたと判断した場合は(ステップS11のYes)、制御部11は、図13で示すSRIDとPTIDとの関連付け処理を実行する(ステップS12)。
関連付けキー122が操作されていないと判断した場合は(ステップS11のNo)、制御部11は、コード読取部15により、商品に付されたコードシンボルに含まれる商品コードが読み取られて入力されたか否かを判定する(ステップS21)。商品コードが入力されたと判定すると(ステップS21のYes)、制御部11は、当該商品コードに基づく商品登録処理を実行する(ステップS22)。
商品コードが入力されていないと判断した場合は(ステップS21のNo)、制御部11は、締めキー121が操作されたか否かを判断する(ステップS31)。操作されたと判断した場合は(ステップS31のYes)、制御部11は、図14の決済処理を実行する(ステップS32)。操作されていないと判断した場合は(ステップS31のNo)、制御部11はステップS11に戻る。
図13は、ステップS12の関連付け処理を詳細に示すフローチャートである。まず制御部11は、SRIDが入力されたか否かを判断する(ステップS41)。実施形態では、携帯端末7の表示部73に表示されたバーコードをコード読取部15で読み取ってSRIDを入力する。SRIDが入力されたと判断した場合は(ステップS41のYes)、制御部11は、入力されたSRIDを、制御部11内のRAMに記憶する(ステップS42)。
SRIDが入力されていないと判断した場合は(ステップS41のNo)、制御部11は、PTIDが入力されたか否かを判断する(ステップS43)。実施形態では、PTIDは、会員が携帯するポイントカードに印刷されたバーコードをコード読取部15で読み取って入力する。PTIDが入力されたと判断した場合は(ステップS43のYes)、制御部11は、入力されたPTIDを、当該PTIDのポイントカードを発行した企業コードとともに制御部11内のRAMに記憶する(ステップS44)。
SRIDとPTIDとを入力した後、会員は送信キー123を操作する。制御部11は、送信キー123が操作されたか否かを判断する(ステップS45)。操作されたと判断した場合は(ステップS45のYes)、次に制御部11は、SRIDとPTIDの両方がRAMに記憶されているか否かを判断する(ステップS46)。
両方が記憶されていると判断した場合は(ステップS46のYes)、制御部11は、RAMに記憶されているSRID、PTID、企業コードおよび関連付け処理実行を指示する関連付けコマンドを電子レシートサーバ3に送信する(ステップS47)。次に制御部11は、電子レシートサーバ3から、SRIDとPTIDとの関連付けに関する情報を受信したか否かを判断する(ステップS48)。
受信するまで待機し(ステップS48のNo)、受信したと判断した場合(ステップS48のYes)、制御部11は、今回、SRIDとPTIDとの関連付けが完了したか否かを判断する(ステップS49)。完了したと判断した場合は(ステップS49のYes)、制御部11は、表示部14に、関連付けが完了したことを示すメッセージを表示する(ステップS50)。また、今回、関連付けができなかったと判断した場合は(ステップS49のNo)、制御部11は、すでに関連付けがされている場合や関連付けができなかった場合等の理由とともに、関連付けができなかったことを示すメッセージを表示する(ステップS51)。
なお、ステップS43でPTIDが入力されていないと判断した場合(ステップS43のNo)、ステップS45で送信キー123が操作されていないと判断した場合(ステップS45のNo)、ステップS46でSRIDとPTIDの両方がRAMに記憶されていないと判断した場合(ステップS46のNo)は、制御部11はステップS41に戻る。
図14は、ステップS32の決済処理を詳細に示すフローチャートである。図14において、制御部11は、ステップS22で実行した商品登録情報に基づいて決済処理を実行する(ステップS61)。
次に制御部11は、SRIDとPTIDのどちらが入力されたかを判断する。まず制御部11は、SRIDが入力されたか否かを判断する(ステップS62)。SRIDが入力されたと判断した場合は(ステップS62のYes)、制御部11(第1送信手段111)は、SRIDと企業コードとを、電子レシートサーバ3に送信する(ステップS63)。
ここで、企業コードとは、PTIDを記憶したポイントカードを発行した企業を特定するコードである。実施形態では、A社、B社、C社の3社が発行したポイントカードが対象である。企業コードは、POS端末1に記憶されており、ステップS64で送信する際、POS端末1から読み出して送信する。なお、企業コードは、企業が運営するポイントサービスを特定するコードであってもよい。
次に制御部11は、電子レシートサーバ3から、送信したSRIDに関連付けられたPTIDを受信したか否かを判断する(ステップS64)。受信したと判断した場合は(ステップS64のYes)、制御部11は、受信したPTIDに基づいて、ポイント記憶部17cのポイント部17c3からポイントを読み出す(ステップS65)。そして制御部11(特典発生手段112)は、ステップS61の決済処理で算出した今回ポイントを加算した累計ポイントを計算し、この累計ポイントをポイント部17c3に記憶する(ステップS66)。そして制御部11は、今回ポイントと累計ポイントを含む情報を本部サーバ8のポイントマスタ8aに送信する(ステップS67)。ステップS67の処理はバッチ処理される。
次に制御部11(電子レシートデータ生成手段113)は、今回ポイント、累計ポイントのポイント情報D11、SRIDの情報D22、PTIDの情報D21を含む電子レシート情報を生成する(ステップS68)。そして制御部11は、生成した電子レシート情報を電子レシートサーバ3に送信する(ステップS69)。なお、電子レシート情報には、SRIDの情報D22、PTIDの情報D21の両方が含まれていなくてもよく、少なくとも一方が含まれていればよい。
また、ステップS64において、送信したSRIDに関連付けられたPTIDを受信していないと判断した場合は(ステップS64のNo)、制御部11は、エラー処理を実行する(ステップS70)。
一方ステップS62において、SRIDが入力されていないと判断した場合は(ステップS62のNo)、制御部11は、PTIDが入力されたか否かを判断する(ステップS71)。入力されたと判断した場合は(ステップS71のYes)、制御部11は、ポイント記憶部17cのポイント部17c3からポイントを読み出す(ステップS72)。
次に制御部11は、会員に対して、携帯端末7による電子レシート情報の受け取りが必要であるか否かを表示部14の客用ディスプレイ14bに表示する(ステップS73)。会員は、レシートを電子レシートとして受け取りを希望する場合は、客用ディスプレイ14bに表示された「電子レシート要」のキーを選択して操作する。また会員は、レシートを紙レシートで受け取りを希望する場合は、「電子レシート不要」のキーを選択して操作する。
制御部11(要否判断手段115)は、「電子レシート要」のキーが操作されたか否かを判断する(ステップS74)。「電子レシート要」のキーが操作されたと判断した場合は(ステップS74のYes)、制御部11(第2送信手段114)は、PTIDと企業コードとを、電子レシートサーバ3に送信する(ステップS75)。
次に制御部11は、電子レシートサーバ3から関連付けられたSRIDを受信したか否かを判断する(ステップS76)。この場合、制御部11は、後述する図16のステップS125で送信された、関連付けられたSRIDを受信した場合はYesと判断し、図16のステップS126で送信された、関連付けられたSRIDが無いとの情報を受信した場合はNoと判断する。受信したと判断した場合は(ステップS76のYes)、制御部11は、ステップS66~ステップS69の処理を実行する。
また、関連付けられたSRIDがないとの情報を受信したと判断した場合は(ステップS76のNo)、制御部11は、該当するSRIDが存在しないことを示すメッセージを表示する(ステップS77)。そして制御部11は、ステップS61の決済処理で算出した今回ポイントを加算した累計ポイントを計算し、この累計ポイントをポイント部17c3に記憶する(ステップS81)。そして制御部11は、記憶したポイントとPTIDを含む情報を本部サーバ8のポイントマスタ8aに送信する(ステップS82)。そして制御部11(印字制御手段116)は、PTIDの情報D21、今回ポイントと累計ポイント情報D11、ステップS61の決済処理に基づいた情報を印字部13で印字して、図10で示すようなレシートを発行する(ステップS83)。
なお、ステップS74において、「電子レシート不要」のキーが操作されたと判断した場合は(ステップS74のNo)、制御部11は、ステップS81以降の処理を実行する。また、ステップS71において、PTIDが入力されていないと判断した場合は(ステップS71のNo)、制御部11は、ステップS83の処理を実行する。
このように、実施形態によれば、SRIDの送信に応答して電子レシートサーバ3からポイント会員を特定するPTIDを受信した場合に、商品販売データに基づいてポイント会員に特典を付与する特典情報を発生させるため、ポイント会員は、携帯端末7を携帯するだけで、ポイントカードを携帯しなくても電子レシートを受け取れかつ当該ポイント会員に対してポイントを付与できる。
また、実施形態によれば、SRIDとともに企業コードを送信するため、SRIDに対して複数のPTIDが関連付けられている場合でも、送信した企業コードに基づいて一つのPTIDを特定することができる。
また、実施形態によれば、SRIDが入力されることなくPTIDが入力された場合、電子レシートデータを生成してPTIDとともに電子レシートサーバ3に送信するため、ポイントカードを使用して電子レシートデータを生成させることができる。この場合、ポイント会員が電子レシートデータを受取るか否かを選択することができる。
また、実施形態では、PTIDに対応したSRIDを受信しなかったとき、商品販売データと付与されたポイントを、紙のレシートに印字するため、電子レシート化できなかった場合には、ポイント会員は、自動的に紙のレシートを受け取ることができる。
なお、実施形態におけるポイントカードは、店舗が発行したあらゆるカードであってよい。例えば、ポイントの付与と使用に特化したカードでもよいし、ポイントカードとして使用でき、かつクレジットカードとして使用できるカードであってもよい。
次に、電子レシートサーバ3の制御部31が、電子レシート管理プログラム33bに従って動作することにより実行される電子レシート管理処理及び情報送信プログラム33cに従って動作することにより実行される情報送信処理の流れを、図15に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
電子レシートサーバ3の制御部31は、POS端末1から送信された電子レシート情報を通信I/F32を介して受信したか否かを判断する(ステップS91)。受信したと判断した場合(ステップS91のYes)、記憶部33の電子レシート管理領域33aに企業毎の電子レシート情報として記憶する(ステップS92)。そして、電子レシートサーバ3の制御部31は、ステップS92で記憶した電子レシート情報を電子レシート管理サーバ4に送信し(ステップS93)、ステップS91に戻る。
また、ステップS91において、受信していないと判断した場合は(ステップS91のNo)、制御部31は、予め設定された送信タイミングになったか否かを判断する(ステップS94)。送信タイミングになったと判断した場合(ステップS94のYes)、制御部31は、電子レシート管理領域33aに記憶して管理されている電子レシート情報を電子レシート管理サーバ4に送信し(ステップS95)、ステップS91に戻る。このステップS95の送信により、例えばステップS93で送信の対象から漏れた電子レシート情報を、電子レシート管理サーバ4に送信することができる。なお、ステップS95では、未送信の電子レシート情報のみを送信するよう制御してもよい。
また、ステップS94において、予め設定された送信タイミングになっていないと判断した場合は(ステップS94のNo)、制御部31は、POS端末1から情報を受信したか否かを判断する(ステップS96)。受信する情報は、SRID、PTID、企業コード等である。受信したと判断した場合は(ステップS96のYes)、制御部31は、当該受信した情報を電子レシート管理サーバ4に送信する(ステップS97)。
また、POS端末1から情報を受信していないと判断した場合は(ステップS96のNo)、制御部31は、電子レシート管理サーバ4から情報を受信したか否かを判断する(ステップS98)。受信する情報は、SRID、PTID、関連付け関連情報、エラー情報、メッセージ情報等である。受信したと判断した場合は(ステップS98のYes)、制御部31は、当該受信した情報をPOS端末1に送信する(ステップS99)。受信していないと判断した場合は(ステップS98のNo)、制御部31はステップS91に戻る。
次に、電子レシート管理サーバ4の制御部41が、電子レシート管理プログラム43cに従って動作することにより実行される電子レシート管理処理及び情報送信プログラム43dに従って動作することにより実行される商品情報送信処理の流れを、図16に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
図16において、制御部41は、電子レシートサーバ3から電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS101)。受信したと判断した場合は(ステップS101のYes)、制御部41は、受信した電子レシート情報を、SRIDに対応した電子レシート管理領域43aの電子レシート部43a6に記憶する(ステップS127)。そして制御部41は、処理を終了する。
受信していないと判断した場合は(ステップS101のNo)、次に制御部41は、SRIDと企業IDとを受信したか否かを判断する(ステップS111)。受信したと判断した場合は(ステップS111のYes)、制御部41は、受信したSRIDと企業コードに基づいて、該当するPTIDを調査する(ステップS113)。実施形態では、受信した企業コードに対応して、A社のPTIDがあるか、B社のPTIDがあるか、C社のPTIDがあるか、いずれでもないかを調査する。
そして制御部41は、該当するPTIDがあるか否かを判断する(ステップS114)。該当するPTIDがあると判断した場合は(ステップS114のYes)、制御部41は、該当する企業コードに対応したPTIDを読み出して、電子レシートサーバ3に送信する(ステップS115)。
また、受信した企業コードが、A社の企業コードでもB社の企業コードでもC社の企業コードでもなく、該当するPTIDがないと判断した場合は(ステップS114のNo)、制御部41は、受信したSRIDに関連付けられたPTIDがないことを示す情報を電子レシートサーバ3に送信する(ステップS116)。
一方、ステップS111において、電子レシート情報とともにSRIDと企業コードを受信していないと判断した場合は(ステップS111のNo)、制御部41は、PTIDと企業コードを受信したか否かを判断する(ステップS121)。
受信したと判断した場合は(ステップS121のYes)、制御部41は、受信したPTIDと企業コードに基づいて、該当するSRIDを調査する(ステップS122)。そして制御部41は、該当するSRIDがあるか否かを判断する(ステップS123)。該当するSRIDがあると判断した場合は(ステップS123のYes)、制御部41は、当該SRIDを、電子レシートサーバ3に送信する(ステップS125)。また、該当するSRIDがないと判断した場合は(ステップS123のNo)、制御部41は、該当するSRIDがないことを示す情報を電子レシートサーバ3に送信する(ステップS126)。
一方、ステップS121において、PTIDと企業コードを受信していないと判断した場合は(ステップS121のNo)、制御部41は、SRIDとPTIDの両方および企業コードを同時に受信したか否かを判断する(ステップS102)。
SRIDとPTIDの両方を受信したと判断した場合は(ステップS102のYes)、制御部41は、受信したSRIDが電子レシート管理領域43aのSRID部43a1に記憶されているか否かを判断する(ステップS103)。SRIDが記憶されていると判断した場合は(ステップS103のYes)、制御部41は、当該SRIDに関連付けられてPTIDが記憶されているか否かを判断する(ステップS104)。
PTIDが記憶されていないと判断した場合は(ステップS104のNo)、制御部41は、当該SRIDを記憶するとともに、当該SRIDに関連付けて、同時にステップS102で受信した企業コードで特定されるいずれかの領域(図7において、企業コードがA社の場合はA社ID部43a3、企業コードがB社の場合はB社ID部43a4、企業コードがC社の場合はC社ID部43a5)に、PTIDを記憶する(ステップS105)。そして制御部41は、SRIDとPTIDとの関連付けが完了したことを示す情報を電子レシートサーバ3に送信する(ステップS106)。
実施形態の場合、一つのSRIDに対応して、A社発行のポイントカードのPTIDと、B社発行のポイントカードのPTIDと、C社発行のポイントカードのPTIDの、3種類のPTIDを関連付けすることができる。すなわち、一人の会員を3種類のポイントカードと関連付けすることができる。なお、前述のように、3種類は一例であり、2種類以上であれば何種類であってもよい。
また、すでにPTIDが記憶されていると判断した場合は(ステップS104のYes)、制御部41は、SRIDと当該PTIDとはすでに関連付けられている情報を電子レシートサーバ3に送信する(ステップS107)。
また、ステップS103において、受信したSRIDが電子レシート管理領域43aのSRID部43a1に記憶されていないと判断した場合は(ステップS103のNo)、制御部41は、該当するSRIDが存在しないことを示す情報を電子レシートサーバ3に送信する(ステップS108)。
また、ステップS102において、SRIDとPTIDの両方および企業コードを受信していないと判断した場合は(ステップS102のNo)、制御部41は、携帯端末7から電子レシート情報の照会があったか否かを判断する(ステップS109)。照会があった場合は(ステップS109のYes)、制御部41は該当する電子レシート情報を照会があった携帯端末7に送信する(ステップS110)。携帯端末7から電子レシート情報の照会がないと判断した場合は(ステップS109のNo)、制御部41は、ステップS101に戻って待機する。
このような実施形態では、SRIDとPTIDとを関連付けて記憶するため、電子レシート用の顧客媒体する顧客とポイント会員とを連携させたサービスを実施することが可能である。
また、実施形態では、SRIDとPTIDとが同時に入力された場合を判断して、SRIDとPTIDとを関連付けて記憶するため、例えば初回にSRIDとPTIDとを関連付けて記憶させることができる。
また、実施形態では、入力されたSRIDに基づいて関連付けされたPTIDを出力するため、例えば携帯端末7からSRIDを入力すると、ポイントカードを提示しなくても、関連するPTIDに対してポイントを付与することができる。したがって、ポイントカードを携帯しなくてもよい。この場合、SRIDとPTIDとを関連付けたすべての複数のポイントカードを携帯しなくてもよく、実施形態の場合、A社のポイントカードとB社のポイントカードとC社のポイントカードを携帯しなくてもよい。
また実施形態では、入力されたPTIDに基づいて関連付けされたSRIDを出力するため、関連付けされたSRIDに対応して電子レシート情報を記憶することができる。
また、実施形態では、入力されたPTIDに基づいて関連付けされたSRIDを出力するため、ポイントカードを提示すれば、携帯端末7からSRIDを入力しなくても、関連付けられたSRIDに対して電子レシート情報を受け取ることができる。したがって、携帯端末7を携帯しなくてもよい。
次に、携帯端末7の制御部71が、電子レシート対応プログラム75aに従って動作することにより実行される電子レシート受け取り処理及び電子レシート閲覧プログラム75bに従って動作することにより実行される電子レシート閲覧処理の流れを、図17と図18を参照しつつ説明する。
図17に示すように、携帯端末7で実行される電子レシート対応プログラム75a及び電子レシート閲覧プログラム75bは、会員対応付け手段711、電子レシート受信手段712、電子レシート表示手段713を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては制御部71のCPUが記憶部75から電子レシート対応プログラム75a及び電子レシート閲覧プログラム75bを読み出して実行することにより上記各部がRAM上にロードされ、会員対応付け手段711、電子レシート受信手段712、電子レシート表示手段713がRAM上に生成されるようになっている。
会員対応付け手段711は、所定の顧客の会員コードを対応付ける。電子レシート受信手段712は、電子レシート管理サーバ4から電子レシート情報を受信する。電子レシート表示手段713は、電子レシート受信手段712により受信した電子レシート情報を表示部73に表示する。
図18に示すように、まず、携帯端末7の会員対応付け手段711は、電子レシート管理サーバ4にアクセスして会員コード及びパスワードの入力によって認証処理を実行する(ステップS131)。これにより、携帯端末7と所定の顧客の会員コードとが対応付けられる。
認証後、携帯端末7の電子レシート受信手段712は、入力された当該会員コードに対応して電子レシート管理サーバ4の電子レシート管理領域43aに記憶され管理されている電子レシート情報を受信する(ステップS132)。また、電子レシート情報に付加情報が対応付けされている場合には、この付加情報についても電子レシート管理サーバ4から受信する。なお、レシートデータの受信については、電子メールによって受信するものであってもよい。
次に、携帯端末7の電子レシート表示手段713は、電子レシート受信手段712が受信した電子レシート情報等を表示部73に表示し(ステップS133)、処理を終了する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、コード読取部15を用いて会員コード等を入力する形態としたが、これに限らず、他の手法を用いて会員コード等を入力してもよい。具体的には、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信部をPOS端末1及び携帯端末7が備えることで、近距離無線通信により会員コード等を送受信可能な構成としてもよい。この場合、携帯端末7は、会員コード等を記憶部75や図示しないICタグ等に保持するものとする。
また、上記実施形態では、ポイントカードを特定するPTIDを例に説明したが、ポイントカード以外の会員に特典を付与するカードでも適用可能である。またカード以外の媒体でも適用可能である。
また、上記実施形態では、顧客端末の一例として携帯端末7を用いたが、設置型のパソコン等や、タブレット端末であってもよい。
また、上記実施形態では、携帯端末7から会員コード等を入力する形態としたが、これに限らず、ICカードや磁気カード等の会員コードを保持することが可能な媒体から入力してもよい。なお、ICカードを用いる場合には、POS端末1は、ICカードリーダライタ等の読取/書込部を備えるものとする。また、磁気カードを用いる場合には、POS端末1は、磁気カードのカードリーダ/カードライタ等を備えるものとする。
また、上記実施形態では、本部P2に電子レシートサーバ3を設ける形態としたが、これに限らず、店舗P1内に、当該店舗用の電子レシートサーバ3を設ける形態としてもよい。この場合、POS端末1は、自店舗の店舗内ネットワークN1に接続された電子レシートサーバ3に電子レシート情報を出力し、電子レシートサーバ3は、店舗内ネットワークN1及びネットワークN2を介して電子レシート管理サーバ4に電子レシート情報を送信する。
また、上記実施形態では、POS端末1で生成された電子レシート情報を、電子レシートサーバ3を介して電子レシート管理サーバ4に出力する形態としたが、これに限らず、POS端末1からネットワークN3を介して電子レシート管理サーバ4にアクセスすることで、電子レシート管理サーバ4に電子レシート情報を直接出力する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、携帯端末7は、電子レシート管理サーバ4を介して電子レシート情報を受信する形態としたが、これに限らず、POS端末1から電子レシート情報を直接受信する形態としてもよい。この場合、POS端末1は、店舗内ネットワークN1や図示しない近距離無線通信部を介して接続された携帯端末7に対し、生成した電子レシート情報を出力する。また、この場合、POS端末1で認証処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、商品データファイルをPOS端末1が記憶する形態としたが、これに限らず、ストアサーバ2が、POS端末1から参照可能に商品データファイルを記憶する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、特典会員としてポイント会員を例示して説明したが、特典会員は、ポイントを含め店舗から何らかのサービスを享受する会員であればよい。
なお、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。