JP6999134B2 - 管理装置、コンピュータに実行させるためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

管理装置、コンピュータに実行させるためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、管理装置、コンピュータに実行させるためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
コグニティブ無線システムまたは周波数共用移動体通信システムでは、免許された無線通信システムである1次利用者が存在する周波数帯域において、時間的・空間的な周波数の空きを活用することで通信帯域を確保し、通信容量を向上させる。
しかし、1次利用者の周波数を用いて通信を行う無線局は、2次利用者として1次利用者の周波数を利用するため、1次利用者の通信に干渉を与えないという制約が課される。そのため、2次利用者は、送信電力等を適切に設定する必要がある。
1次利用者への干渉は、2次利用者の周波数チャネル、送信電力および変調方式のみならず、1次利用者と2次利用者の位置関係、周囲の建物、植物および天気等によっても影響を受ける。そのため、干渉量を正確にモデル化して理論的に適切なパラメータを導き出すことは難しい。また、位置関係および天気等は、時間的に変化するため、1次利用者に干渉を与えないためには適切なパラメータをリアルタイムに設定する必要がある。
従来、2次利用者のパラメータを設定する技術として以下の技術が知られている。
多数のセンサーを用いて、1次利用者が送信する信号を検出し、ある地点、時刻における周波数の利用可能性をデータベースし、そのデータベースを用いて2次利用者のパラメータを設定する(非特許文献1)。
2次利用者は、信号送信前に受信動作を行い、1次利用者が周波数チャネルを利用していないかを確信して送信を行う(非特許文献2)。即ち、2次利用者は、キャリアセンスを行い、キャリアセンスの結果、無線通信が行われていない場合、送信を行うものである。
2次利用者は、1次利用者からの信号受信電力から1次利用者への干渉量の期待値を算出し、PID制御によって動的に送信電力を調整して干渉を回避する(非特許文献3)。
2次利用者は、伝搬モデルから1次利用者への干渉量の推定値を求め、その推定値が所定の値以下になるように送信電力を制御する(非特許文献4)。
特開2013-211609号公報
FCC, "Second report and order and memorandum opinion and order," Docket no. 08-260, Nov. 2008. A. Tsertou and D.I. Laurenson, "Revisiting the Hidden Terminal Problem in a CSMA/CA Wireless Network," IEEE Trans. Mob. Comput., vol. 7, no. 7. Pp 817-831, Jul. 2008. 松井元輝,etal.,"コグニティブ無線ネットワークにおける電波干渉を考慮したPID制御型電力調整アルゴリズム(無線),"電子情報通信学会技術研究報告.NS,ネットワークシステム110.448(2011):217-222。 藤井威生,"電力制限による与干渉回避を行うマルチチャネルマルチホップコグニティブ無線ネットワーク,"電子情報通信学会論文誌B91.11(2008):1369-1379. H. He and E. Garcia, "Learning from Imbalanced Data, "IEEE Trans. Knowl. Data Eng., vol. 21, no. 9, pp1263-1284, 2009. Zhenyu Wang, E.K. Tameh, and A.R. Nix, "Joint Shadowing Process in Urban Peer-to-Peer Radio Channels," IEEE Trans. Veh., vol. 57, no. 1, pp. 52-64, Jan. 2008. K. Karmarkar, "A New Polynomial-Time Algorithm for Linear Programming," Combinatorica, 4 (1984), 373-395. Glover, Fred (1986). "Future Paths for Integer Programming and Links to Artificial Intelligence". Computers and Operations Research 13 (5): 533-549. doi:10.1016/0305-0548(86)90048-1. Cox, DR (1958). "The regression analysis of binary sequences (with discussion)". J Roy Stat Soc B 20: 215-242. Koby Crammer, Alex Kulesza and Mark Dredze, "Adaptive Regularization of Weight Vectors,"NIPS2009.
しかし、非特許文献1に記載された技術では、1次利用者が受信のみを行っていた場合、その受信点における干渉まで考慮することができない。また、送信電力を制限すれば使用可能な周波数チャネルが存在しても、その周波数チャネルを発見することは困難である。更に、電波伝搬は、周囲の建物の影響で変動するが、データベースでは、そのようなリアルタイムな変化に追随することは困難である。
また、非特許文献2に記載された技術では、非特許文献1に記載された技術同様、1次利用者が受信のみを行っていた場合、その受信点における干渉まで考慮することができない。加えて、1次利用者と2次利用者の送信端末が離れており、かつ、1次利用者の受信端末が2次利用者に近接していた場合、1次利用者の受信端末において干渉が生じる。これは、隠れ端末問題であり、キャリアセンスによる干渉回避では避けられない問題である。
更に、非特許文献3に記載された技術では、1次利用者が送受信端末であり、2次利用者がその信号を受信できることを前提としているが、非特許文献2における技術でも説明したように、1次利用者の受信端末に対する干渉に関しては、1次利用者の受信端末からの信号を受信できないため、干渉を回避できない。
更に、非特許文献4に記載された技術では、1次利用者に関する様々なパラメータ、具体的には、伝搬減衰定数、送信電力、最大通信距離および所望の信号対雑音比等を事前に取得する必要がある。そして、多数の1次利用者が存在する場合、全ての1次利用者に対して、これらのパラメータを取得することは困難である。
この発明の実施の形態によれば、2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定可能な管理装置を提供する。
また、この発明の実施の形態によれば、2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定することをコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定することをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
(構成1)
この発明の実施の形態によれば、管理装置は、受信手段と、生成手段と、更新手段と、機械学習手段と、通信パラメータ決定手段と、送信手段とを備える。受信手段は、干渉を示すデータの割合が一定値となる無線通信システムである1次利用者から、干渉を受けた端末の位置である被干渉端末位置と干渉の有無とを含む干渉通知を受信する。生成手段は、1次利用者の周波数帯を用いて無線通信を行う無線通信システムである2次利用者の通信履歴と干渉通知の履歴とに基づいて干渉の有無を示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとを相互に対応付けた教師データを生成する。更新手段は、干渉が有ることを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた干渉データの個数と、干渉が無いことを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を教師データに適用し、教師データを更新した更新教師データを生成する。機械学習手段は、更新教師データに基づいて、通信パラメータを含むn(nは2以上の整数)個のパラメータからなるn次元空間において通信パラメータを干渉が無い第1のクラスと干渉が有る第2のクラスとに分類するための境界であり、かつ、第1および第2のクラスから等距離に存在する境界である決定境界を機械学習によって決定する。通信パラメータ決定手段は、決定境界を用いて、1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つを決定する。送信手段は、決定された通信パラメータセットを2次利用者の端末群へ送信する。
この発明の実施の形態による管理装置は、干渉データの個数と非干渉データの個数との偏りを低減した更新教師データを生成し、その生成した更新教師データに基づいて機械学習して決定境界を決定し、その決定した決定境界を用いて、1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つを決定する。その結果、2次利用者は、決定された通信パラメータに基づいて干渉が発生するか否かを判定できる。
従って、2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定できる。
(構成2)
構成1において、通信パラメータ決定手段は、n個のパラメータのうちの変更できないm(mは1≦m<nを満たす整数)個のパラメータを固定した(n-m)次元超平面を設定し、その設定した(n-m)次元超平面上の点と決定境界との距離を指標として利得関数を最大または最小にする(n-m)次元超平面上の点を探索し、その探索した(n-m)次元超平面上の点から制約条件を用いて1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットを決定する。
このように、管理装置は、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットを決定する。
従って、2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定できる。
(構成3)
構成1または構成2において、更新手段は、干渉データの個数を増加させ、非干渉データの個数を減少することにより教師データを更新して更新教師データを生成する。
干渉データの個数を増加させるとともに非干渉データの個数を減少することにより、干渉データの個数と非干渉データの個数との偏りを低減するので、非干渉データの個数が干渉データの個数よりも多い無線通信環境において、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットをリアルタイムに精度良く決定できる。
(構成4)
構成3において、更新手段は、教師データに含まれる干渉データから擬似干渉データを生成するとともに、教師データに含まれる非干渉データを削除して更新教師データを生成する。
教師データに含まれる干渉データから擬似干渉データを生成するので、無線通信におけるシャドウィングの相関により、干渉が起こり得る点に擬似データを生成することができる。その結果、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットを精度良く決定できる。
(構成5)
構成4において、更新手段は、教師データに含まれる干渉データを基準点とし、基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと基準点の干渉データとが所定の分布に従うように擬似干渉データを生成するとともに、基準点を中心とした円の外側に存在する非干渉データを削除して更新教師データを生成する。
基準点である干渉データと同じ分布に従うように擬似データを生成するとともに、干渉データから一定の距離だけ離れた位置に存在する非干渉データを削除するので、干渉が起こり得る位置に擬似データを生成するとともに、考慮されない非干渉データを削除する。
従って、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットを精度良く決定できる。また、計算量を低減できる。
(構成6)
構成5において、更新手段は、基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと基準点の干渉データとが、分散を変化させたときの正規分布に従うように擬似干渉データを生成する。
統計処理によって擬似干渉データが生成される。
従って、干渉が起こり得る点に擬似データを容易に生成できる。
(構成7)
構成1から構成6のいずれかにおいて、管理装置は、第1および第2の危険度付与手段を更に備える。第1の危険度付与手段は、更新手段から受けた更新教師データの座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合に、地形データを考慮した受信電力を推定するとともに、その推定した受信電力に基づいて第1の干渉発生危険度を推定し、その推定した第1の干渉発生危険度を更新教師データに付与する。第2の危険度付与手段は、第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界を受けると、更新教師データの存在領域を複数の領域に分割し、その分割した1つの領域の座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を推定するとともに、その推定した受信電力に基づいて第2の干渉発生危険度を推定し、その推定した第2の干渉発生危険度を1つの領域に付与して判定用データを生成する処理を複数の領域の全てについて実行する。そして、機械学習手段は、第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて、決定境界を機械学習によって決定する。通信パラメータ決定手段は、第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界と、判定用データと、第2の干渉発生危険度が付与された複数の領域とに基づいて、複数の領域の各々が通信禁止領域であるか否かを判定し、通信禁止領域および通信許可領域の少なくとも1つを通信パラメータセットとして決定する。
地形データを考慮して決定された第1および第2の干渉発生危険度を用いて決定境界を決定するので、第1および第2の干渉発生危険度を用いない場合よりも、干渉データと非干渉データとを容易に分離できる。
(構成8)
構成7において、通信パラメータ決定手段は、判定用データを決定境界と比較し、複数の領域のうち、干渉を発生させる領域に分類された判定用データに対応する領域を通信禁止領域として決定する。
判定用データを介して複数の領域の各領域と決定境界との相対位置を決定するので、各領域が通信禁止領域であるか否かを正確に決定できる。
(構成9)
構成7または構成8において、第1の危険度付与手段は、推定した受信電力を第1の干渉発生危険度として推定し、または推定した受信電力を当該受信電力が得られる地点に最も近い干渉データの位置における受信電力で除算した除算結果を第1の干渉発生危険度として推定する。
推定した受信電力、または推定した受信電力を当該受信電力が得られる地点に最も近い干渉データの位置における受信電力で除算した除算結果を第1の干渉発生危険度とする。
従って、地形データに基づいて第1の干渉発生危険度を推定できる。
(構成10)
構成7から構成9のいずれかにおいて、第1の危険度付与手段は、1次利用者と2次利用者との間の電波伝搬特性として複数の電波伝搬特性を保持しており、地形データに最も合致する電波伝搬特性を複数の電波伝搬特性から選択し、その選択した電波伝搬特性を用いて受信電力を推定する推定処理を実行する。
従って、地形データに適合して受信電力を推定できる。
(構成11)
構成10において、第2の危険度付与手段は、第1の危険度付与手段における推定処理と同じ推定処理を実行し、受信電力を推定する。
従って、第2の干渉発生危険度の元になる受信電力を地形データに適合して推定できる。
(構成12)
構成7から構成11のいずれかにおいて、地形データは、標高地図または航空写真からなる。
電波の伝搬環境に即して第1および第2の干渉発生危険度を推定できる。
(構成13)
この発明の実施の形態によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムは、無線通信を行うための通信パラメータセットの決定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、受信手段が、干渉を示すデータの割合が一定値となる無線通信システムである1次利用者から、干渉を受けた端末の位置である被干渉端末位置と干渉の有無とを含む干渉通知を受信する第1のステップと、生成手段が、1次利用者の周波数帯を用いて無線通信を行う無線通信システムである2次利用者の通信履歴と干渉通知の履歴とに基づいて干渉の有無を示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとを相互に対応付けた教師データを生成する第2のステップと、更新手段が、干渉が有ることを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた干渉データの個数と、干渉が無いことを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を教師データに適用し、教師データを更新した更新教師データを生成する第3のステップと、機械学習手段が、更新教師データに基づいて、通信パラメータを含むn(nは2以上の整数)個のパラメータからなるn次元空間において通信パラメータを干渉が無い第1のクラスと干渉が有る第2のクラスとに分類するための境界であり、かつ、第1および第2のクラスから等距離に存在する境界である決定境界を機械学習によって決定する第4のステップと、通信パラメータ決定手段が、前記決定境界を用いて、前記1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび前記1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つを決定する第5のステップと、送信手段が、決定された通信パラメータセットを2次利用者の端末群へ送信する第6のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
プログラムをコンピュータに実行させることにより、干渉データの個数と非干渉データの個数との偏りを低減した更新教師データが生成され、その生成された更新教師データに基づいて機械学習され、決定境界が決定される。そして、その決定された決定境界を用いて、1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つが決定される。その結果、2次利用者は、決定された通信パラメータに基づいて干渉が発生するか否かを判定できる。
従って、2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定できる。
(構成14)
構成13において、通信パラメータ決定手段は、第5のステップにおいて、n個のパラメータのうちの変更できないm(mは1≦m<nを満たす整数)個のパラメータを固定した(n-m)次元超平面を設定し、その設定した(n-m)次元超平面上の点と決定境界との距離を指標として利得関数を最大または最小にする(n-m)次元超平面上の点を探索し、その探索した(n-m)次元超平面上の点から制約条件を用いて1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットを決定する。
このように、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットが決定される。
従って、2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定できる。
(構成15)
構成13または構成14において、更新手段は、第3のステップにおいて、干渉データの個数を増加させ、非干渉データの個数を減少することにより教師データを更新して更新教師データを生成する。
干渉データの個数を増加させるとともに非干渉データの個数を減少することにより、干渉データの個数と非干渉データの個数との偏りを低減するので、非干渉データの個数が干渉データの個数よりも多い無線通信環境において、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットをリアルタイムに精度良く決定できる。
(構成16)
構成15において、更新手段は、第3のステップにおいて、教師データに含まれる干渉データに基づいて、擬似干渉データを生成するとともに、教師データに含まれる非干渉データを削除して更新教師データを生成する。
教師データに含まれる干渉データから擬似干渉データを生成するので、無線通信におけるシャドウィングの相関により、干渉が起こり得る点に擬似データを生成することができる。その結果、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットを精度良く決定できる。
(構成17)
構成16において、更新手段は、第3のステップにおいて、教師データに含まれる干渉データを基準点とし、基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと基準点の干渉データとが所定の分布に従うように擬似干渉データを生成するとともに、基準点を中心とした円の外側に存在する非干渉データを削除して更新教師データを生成する。
基準点である干渉データと同じ分布に従うように擬似データを生成するとともに、干渉データから一定の距離だけ離れた位置に存在する非干渉データを削除するので、干渉が起こり得る位置に擬似データを生成するとともに、考慮されない非干渉データを削除する。
従って、1次利用者に干渉を与えない2次利用者の通信パラメータセットを精度良く決定できる。また、計算量を低減できる。
(構成18)
構成17において、更新手段は、第3のステップにおいて、基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと基準点の干渉データとが、分散を変化させたときの正規分布に従うように擬似干渉データを生成する。
統計処理によって擬似干渉データが生成される。
従って、干渉が起こり得る点に擬似データを容易に生成できる。
(構成19)
構成13から構成18のいずれかにおいて、プログラムは、第1の危険度付与手段が、更新手段から受けた更新教師データの座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合に、地形データを考慮した受信電力を推定するとともに、その推定した受信電力に基づいて第1の干渉発生危険度を推定し、その推定した第1の干渉発生危険度を更新教師データに付与する第7のステップと、第2の危険度付与手段が、第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界を受けると、更新教師データの存在領域を複数の領域に分割し、その分割した1つの領域の座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を推定するとともに、その推定した受信電力に基づいて第2の干渉発生危険度を推定し、その推定した第2の干渉発生危険度を1つの領域に付与して判定用データを生成する処理を複数の領域の全てについて実行する第8のステップとを更にコンピュータに実行させ、機械学習手段は、第4のステップにおいて、第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて、決定境界を機械学習によって決定し、通信パラメータ決定手段は、第5のステップにおいて、第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界と、判定用データと、第2の干渉発生危険度が付与された複数の領域とに基づいて、複数の領域の各々が通信禁止領域であるか否かを判定し、通信禁止領域および通信許可領域の少なくとも1つを通信パラメータセットとして決定する。
地形データを考慮して決定された第1および第2の干渉発生危険度を用いて決定境界を決定するので、第1および第2の干渉発生危険度を用いない場合よりも、干渉データと非干渉データとを容易に分離できる。
(構成20)
構成19において、通信パラメータ決定手段は、第5のステップにおいて、判定用データを決定境界と比較し、複数の領域のうち、干渉を発生させる領域に分類された判定用データに対応する領域を通信禁止領域として決定する。
判定用データを介して複数の領域の各領域と決定境界との相対位置を決定するので、各領域が通信禁止領域であるか否かを正確に決定できる。
(構成21)
構成19または構成20において、第1の危険度付与手段は、第7のステップにおいて、推定した受信電力を第1の干渉発生危険度として推定し、または推定した受信電力を当該受信電力が得られる地点に最も近い干渉データの位置における受信電力で除算した除算結果を第1の干渉発生危険度として推定する。
推定した受信電力、または推定した受信電力を当該受信電力が得られる地点に最も近い干渉データの位置における受信電力で除算した除算結果を第1の干渉発生危険度とする。
従って、地形データに基づいて第1の干渉発生危険度を推定できる。
(構成22)
構成19から構成21のいずれかにおいて、第1の危険度付与手段は、第7のステップにおいて、1次利用者と2次利用者との間の電波伝搬特性として複数の電波伝搬特性を保持しており、地形データに最も合致する電波伝搬特性を複数の電波伝搬特性から選択し、その選択した電波伝搬特性を用いて受信電力を推定する推定処理を実行する。
従って、地形データに適合して受信電力を推定できる。
(構成23)
構成22において、第2の危険度付与手段は、第8のステップにおいて、第7のステップにおける推定処理と同じ推定処理を実行し、受信電力を推定する。
従って、第2の干渉発生危険度の元になる受信電力を地形データに適合して推定できる。
(項瀬24)
構成19から構成23のいずれかにおいて、地形データは、標高地図または航空写真からなる。
(構成25)
この発明の実施の形態によれば、記録媒体は、構成13から構成24のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
2次利用者が干渉を回避して無線通信を行うための通信パラメータをリアルタイムに精度良く決定できる。
この発明の実施の形態における通信機器を示す概略図である。 図1に示す管理装置の実施の形態1における構成を示す概略図である。 図2に示す機械学習部の構成を示す概略図である。 管理テーブルの概念図である。 教師データの概念図である。 擬似データの生成方法を説明するための図である。 過剰データを削除する方法を説明するための図である。 更新教師データの生成方法を説明するための図である。 決定境界の概念図である。 決定境界を求める方法を説明するための図である。 決定境界を求める方法を説明するための図である。 決定境界を用いて通信パラメータセットの決定方法を説明するための図である。 1次利用者の端末および管理装置の動作を説明するための実施の形態1におけるフローチャートである。 図13のステップS11の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 禁止領域外の干渉点の割合と禁止領域の面積との関係を示す図である。 図1に示す管理装置の実施の形態2における構成を示す概略図である。 図16に示す機械学習部およびパラメータ決定部の構成を示す概略図である。 奥村-秦モデルにおける電界強度と距離との関係を示す図である。 実施の形態2における決定境界の概念図である。 干渉発生危険度pを用いない場合の決定境界の概念図である。 通信禁止領域の決定方法を説明するための図である。 1次利用者の端末および管理装置の動作を説明するための実施の形態2におけるフローチャートである。 図22のステップS11Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図22のステップS12Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態における通信機器を示す概略図である。図1を参照して、無線通信システムWLC1,WLC2が存在する。無線通信システムWLC1は、免許された無線通信システムであり、「1次利用者」と呼ばれる。無線通信システムWLC1は、無線局1と端末2,3とを備える。無線局1は、1次利用者の無線局であり、端末,3は、1次利用者の端末である。そして、無線局1および端末2,3は、免許された周波数帯域で相互に無線通信を行う。
無線通信システムWLC2は、1次利用者の周波数帯域で無線通信を行う無線通信システムであり、「2次利用者」と呼ばれる。無線通信システムWLC2は、無線局11と、端末12,13とを備える。無線局11は、2次利用者の無線局であり、端末12,13は、2次利用者の端末である。無線局11および端末12,13は、1次利用者の周波数帯域で相互に無線通信を行う。
端末2,3の各々は、端末12,13からの信号を受信したときの受信信号強度を検出する。そして、端末2,3の各々は、受信信号強度が83dBm以上であるとき、干渉が有ると判定し、受信信号強度が83dBmよりも小さいとき、干渉が無いと判定する。
端末2,3の各々は、干渉が有ると判定すると、例えば、GPS(Global Positioning System)を用いて自己の位置を検出するとともに、内蔵したタイマーを用いて、干渉が有ると判定したときの時刻を検出する。この検出した位置は、端末2,3が干渉を受けたときの位置であるので、「被干渉端末位置」と呼ばれる。
そして、端末2,3の各々は、時刻と、干渉の有無と、被干渉端末位置とを含む干渉通知を生成し、その生成した干渉通知を無線局1へ送信する。
無線局1は、端末2,3から干渉通知を受信し、その受信した干渉通知を無線局11へ送信する。
管理装置10は、無線局11に配置される。そして、管理装置10は、無線局1から干渉通知を受信する。また、管理装置10は、端末12,13と無線通信を行い、その無線通信を行った時刻と、その無線通信の履歴(2次利用者における通信履歴)とを対応付けて保持する。
そうすると、管理装置10は、干渉通知から時刻、干渉の有無および被干渉端末位置を抽出し、その抽出した時刻、干渉の有無および被干渉端末位置を相互に対応付けて後述する管理テーブルに格納するとともに、保持している時刻および2次利用者における通信履歴とを相互に対応付けて後述する管理テーブルに格納する。
管理装置10は、上記の動作を繰返し行い、各時刻に対応付けて、干渉の有無と、被干渉端末位置と、2次利用者における通信履歴とを順次管理テーブルに格納する。
管理装置10は、管理テーブルに基づいて、後述する方法によって、教師データを作成し、その作成した教師データに基づいて、1次利用者へ干渉を与えない通信パラメータセットを決定し、その決定した通信パラメータセットを端末12,13へ送信する。
端末12,13は、管理装置10から通信パラメータセットを受信すると、その受信した通信パラメータセットを用いて無線局11と無線通信を行う。
[実施の形態1]
図2は、図1に示す管理装置10の実施の形態1における構成を示す概略図である。図2を参照して、管理装置10は、情報管理部101と、機械学習部102と、パラメータ決定部103と、パラメータ通知部104とを備える。
情報管理部101は、タイマー(図示せず)を内蔵しており、無線局1から干渉通知を受信する。
また、情報管理部101は、端末12,13との無線通信に用いられた通信パラメータ(2次利用者における通信パラメータ)を時刻に対応付けて管理する。通信パラメータは、例えば、送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等である。
そして、情報管理部101は、時刻に対応付けて、干渉通知に含まれる干渉の有無および被干渉端末位置を管理テーブルに格納するとともに、時刻に対応付けて2次利用者における通信パラメータを管理テーブルに格納する。すなわち、情報管理部101は、干渉通知の履歴(干渉の有無および被干渉端末位置の履歴)と2次利用者における通信履歴(2次利用者における通信パラメータの履歴)とを時系列に管理する。この干渉通知の履歴と2次利用者における通信履歴とを時系列に含むものを「管理テーブル」と呼ぶ。
情報管理部101は、新たに干渉通知を受信すると、干渉通知の履歴と2次利用者における通信履歴とを管理テーブルに追加して管理テーブルを更新する。そして、情報管理部101は、更新した管理テーブルを機械学習部102へ出力する。
機械学習部102は、管理テーブルを情報管理部101から受け、その受けた管理テーブルに基づいて、後述する方法によって、教師データを作成する。そして、機械学習部12は、後述する方法によって、教師データを更新し、更新教師データを生成する。その後、機械学習部102は、更新教師データに基づいて機械学習を行い、通信パラメータを干渉が無いクラスCL1と干渉が有るクラスCL2とに分類するための境界であり、かつ、クラスCL1,CL2の両方から等距離にある境界である決定境界を決定する。
そうすると、機械学習部102は、その決定した決定境界をパラメータ決定部103へ出力する。
パラメータ決定部103は、決定境界を機械学習部102から受け、その受けた決定境界を用いて、後述する方法によって、1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットを決定する。そして、パラメータ決定部103は、その決定した通信パラメータセットをパラメータ通知部104へ出力する。
パラメータ通知部104は、通信パラメータセットをパラメータ決定部103から受け、その受けた通信パラメータセットを端末12,13へ送信する。
図3は、図2に示す機械学習部102の構成を示す概略図である。図3を参照して、機械学習部102は、生成装置1021と、擬似データ生成装置1022と、過剰データ削除装置1023と、更新装置1024と、決定装置1025とを含む。
生成装置1021は、管理テーブルを情報管理部101から受け、その受けた管理テーブルに基づいて、後述する方法によって、教師データを生成する。そして、生成装置121は、その生成した教師データを擬似データ生成装置1022および過剰データ削除装
置1023へ出力する。
擬似データ生成装置1022は、教師データを生成装置1021から受け、その受けた教師データから後述する方法によって擬似データを生成する。そして、擬似データ生成装置1022は、その生成した擬似データを更新装置1024へ出力する。
過剰データ削除装置1023は、教師データを生成装置1021から受け、その受けた教師データから過剰データを削除する。そして、過剰データ削除装置1023は、過剰データを削除した教師データを更新装置1024へ出力する。
更新装置1024は、擬似データを擬似データ生成装置1022から受け、過剰データを削除した教師データを過剰データ削除装置1023から受ける。そして、更新装置1024は、過剰データを削除した教師データに擬似データを追加して教師データを更新し、更新教師データを生成する。そして、更新装置1024は、更新教師データを決定装置1025へ出力する。
決定装置1025は、更新教師データを更新装置1024から受け、その受けた更新教師データに基づいて機械学習を行い、通信パラメータを干渉が無いクラスCL1と干渉が有るクラスCL2とに分類するための境界であり、かつ、クラスCL1,CL2の両方から等距離にある境界である決定境界を決定する。そして、決定装置1025は、その決定した決定境界をパラメータ決定部103へ出力する。
図4は、管理テーブルの概念図である。図4を参照して、管理テーブルTable-CTLは、1次利用者の干渉通知の履歴と、2次利用者の通信履歴とを含む。1次利用者の干渉通知の履歴および2次利用者の通信履歴は、相互に対応付けられる。
1次利用者の干渉通知の履歴は、時刻1と、干渉の有無と、被干渉端末位置とを含む。時刻1、干渉の有無および被干渉端末位置は、相互に対応付けられる。
2次利用者の通信履歴は、時刻2と、送信電力と、中心周波数とを含む。時刻2、送信電力および中心周波数は、相互に対応付けられる。
2次利用者の通信パラメータは、上記において、送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等からなると説明した。しかし、図4においては、説明し易くするために、2次利用者の通信パラメータとして送信電力および中心周波数だけを示した。実際には、2次利用者の通信履歴は、上述した送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等からなる。
図4においては、時刻t0,t3,t4では、干渉が無く、そのときの2次利用者における送信電力および中心周波数が示されている。干渉が無いので、被干渉端末位置には”unknown”が格納されている。そして、”干渉無し”、”unknown”、2
次利用者の送信電力および中心周波数が時刻t0,t3,t4に対応付けられている。
また、図4においては、時刻t1,t2では、干渉が有り、そのときの被干渉端末位置と、2次利用者の送信電力および中心周波数とが示されている。そして、”干渉有り”、被干渉端末位置((x1,y1),(x2,y2))、2次利用者の送信電力および2次利用者の中心周波数が時刻t1,t2に対応付けられている。
このように、管理テーブルTable-CTLは、1次利用者の干渉の有無および被干渉端末位置と、2次利用者の通信パラメータとが時刻に対応付けられた構成からなる。
情報管理部101は、無線局1から干渉通知を受信すると、干渉通知から時刻1、干渉の有(または無)および被干渉端末位置を抽出する。そして、情報管理部101は、時刻1、干渉の有(または無)および被干渉端末位置を相互に対応付けて管理テーブルTable-CTLに格納し、自己が保持している時刻2、2次利用者の送信電力および2次利用者の中心周波数を相互に対応付けて管理テーブルTable-CTLに格納する。
情報管理部101は、この動作を干渉通知を受信する毎に行い、管理テーブルTable-CTLを作成するとともに記憶する。そして、情報管理部101は、新たな干渉通知を受信すると、上記の動作を行って管理テーブルTable-CTLを更新し、その更新した管理テーブルTable-CTLを記憶するとともに機械学習部102へ出力する。
図5は、教師データの概念図である。図5を参照して、教師データTCHR_Dは、干渉の有無と、被干渉端末位置と、送信電力と、中心周波数とを含む。干渉の有無、被干渉端末位置、送信電力および中心周波数は、相互に対応付けられる。
なお、図5においても、説明をし易くするために、2次利用者の通信パラメータとして送信電力および中心周波数が示されているが、実際には、2次利用者の通信パラメータとして、送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等が教師データTCHR_Dに格納される。
教師データTCHR_Dにおいては、干渉有りを”1”で表し、干渉無しを”-1”で表す。
また、教師データTCHR_Dにおいては、干渉が無い場合、被干渉端末位置を(0,0)で表す。
そして、干渉の有無(-1または1)、被干渉端末位置((0,0)または(x1,y1)等)、送信電力(7dBm,10dBm等)および中心周波数(2.42GHz等)は、相互に対応付けられている。
機械学習部102の生成装置1021は、情報管理部101から管理テーブルTable-CTLを受けると、その受けた管理テーブルTable-CTLの時刻1,時刻2を参照して、時刻1と時刻2とが一致する干渉の有無、被干渉端末位置、送信電力および中心周波数を抽出し、その抽出した干渉の有無、被干渉端末位置、送信電力および中心周波数を相互に対応付けて教師データTCHR_Dを作成する。この場合、干渉有りを”1”で表し、干渉無しを”-1”で表し、干渉が無いときの被干渉端末位置を(0,0)で表して教師データTCHR_Dを作成する。
その結果、機械学習部102は、図5に示す教師データTCHR_Dを作成する。
教師データTCHR_Dにおいて、干渉が有ることを示すフラグ(“1”)と、フラグ(“1”)に対応付けられた被干渉端末位置、送信電力および中心周波数とは、「干渉データ」を構成する。また、教師データTCHR_Dにおいて、干渉が無いことを示すフラグ(“-1”)と、フラグ(“-1”)に対応付けられた被干渉端末位置、送信電力および中心周波数とは、「非干渉データ」を構成する。
図5においては、2次利用者の通信パラメータとして送信電力および中心周波数だけを示したが、実際には、2次利用者の通信履歴は、上述した送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等からなる。従って、干渉が有ることを示すフラグ(“1”)と、フラグ(“1”)に対応付けられた被干渉端末位置および2次利用者の通信パラメータ(送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等)は、「干渉データ」を構成し、干渉が無いことを示すフラグ(“-1”)と、フラグ(“-1”)に対応付けられた被干渉端末位置および2次利用者の通信パラメータ(送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等)は、「非干渉データ」を構成する。
図6は、擬似データの生成方法を説明するための図である。なお、図6においては、説明を分かり易くするために、2個のパラメータによって構成される2次元空間を表している。そして、“干渉源からの距離”は、変更できない(変更不可)パラメータである。
図6を参照して、教師データを2次元空間に配置する。白丸は、非干渉データを表し、黒丸は、干渉データを表す。このように、干渉データの個数は、非干渉データの個数に比べて非常に少ない。これは、実際の通信では、非干渉データは、正常な通信を示すため、履歴が豊富に存在するが、干渉データは、干渉通知があった場合だけ発生するため、非常に少ない。従って、干渉データの個数と非干渉データの個数との間には、偏りが存在する。
機械学習では、このように異なるラベル(干渉の有無)に属するクラス間の発生確率に大きな偏りが存在するような学習データを非対称データと言い、非対称データにおける学習は、学習精度が著しく低下してしまうことが知られている(非特許文献5)。
そこで、この発明の実施の形態においては、干渉データ(黒丸)を基準点とし、基準点から、干渉データである擬似データを生成する。
例えば、擬似データ生成装置1022は、正規分布の分散をパラメータとして変化させ、干渉データおよび擬似データが、その変化させた分散を有する正規分布に従って分布するように擬似データを生成する。
また、擬似データ生成装置1022は、干渉データおよび擬似データが一様分布の範囲に入るように擬似データを生成する。
このように、擬似データ生成装置1023は、干渉データ(基準点)にノイズ(変化させた分散を有する正規分布に従うようにと言うノイズ、または一様分布の範囲に入ると言うノイズ)を加えて擬似データを生成する。
一般に、屋外での無線通信は、建造物による遮蔽などによるシャドウィングの影響を受けるが、シャドウィングには、空間相関性があることが知られている(非特許文献6)。従って、干渉データの近傍では干渉が発生しやすいことになる。
そこで、干渉データ(基準点)に加えるノイズを適切に設定して擬似データを生成することにより、従来のオーバーサンプリング手法で起こり得る、本来干渉の起こり得ない点に擬似データが生成される問題を回避した上で、教師データの中の干渉データの割合を増やすことができる。
なお、特徴量として3次元空間上の座標を用いる場合、正規分布の分散または一様分布の範囲は、無線通信におけるシャドウィングの空間相関が0.5となる距離(一般には、20m程度)を設定する必要がある。
このように、擬似データ生成装置1022は、教師データに含まれる干渉データ(基準点)から擬似データを生成する。
図7は、過剰データを削除する方法を説明するための図である。なお、図7においても、説明を分かり易くするために、2個のパラメータによって構成される2次元空間を表している。そして、“干渉源からの距離”は、変更できない(変更不可)パラメータである。
図7を参照して、教師データを2次元空間に配置する。白丸は、非干渉データを表し、黒丸は、干渉データを表す。機械学習部102の過剰データ削除装置1023は、干渉データである基準点を中心とした基準円CRC(n次元平面ではn-1次元超球面)を作成し、基準円CRC(n次元平面ではn-1次元超球面)の外の領域の非干渉データを削除する。この方法によって過剰データを削除することにより、従来のアンダーサンプリング手法で起こり得る、本来なら通信可能な領域を得るために学習すべき非干渉データが削除される問題を回避しつつ、教師データの中の非干渉データの割合を減らすことができる。
基準円CRC(n次元平面ではn-1次元超球面)は、基準点からの距離がn次元平面上で十分離れるように、例えば、最も隣接する他の基準点との距離の半分から同じ距離、あるいは特徴量として3次元空間上の座標を用いる場合、シャドウィングの空間相関が0.5以下となる距離(一般には20m程度)以上、空間相関が0となる距離(一般には100m程度)以下を目安にして設定される。
図8は、更新教師データの生成方法を説明するための図である。図8を参照して、機械学習部102の更新装置1024は、擬似データ(図8の(a)参照)を擬似データ生成装置1022から受け、過剰データ(非干渉データの一部)が削除された教師データ(図8の(b)参照)を過剰データ削除装置1023から受ける。
そして、更新装置1024は、過剰データ(非干渉データの一部)が削除された教師データ(図8の(b)参照)に擬似データ(図8の(a)参照)を追加して更新教師データ(図8の(c)参照)を生成する。そうすると、更新装置1024は、更新教師データを決定装置1025へ出力する。
上述したように、この発明の実施の形態においては、干渉データ(基準点)から擬似データを生成して干渉データの個数を増やし、基準点を中心として基準円CRCの外に存在する非干渉データを削除して非干渉データの個数を減少させることにより、干渉データと非干渉データとの偏りを低減する。
1次利用者において干渉が発生しない2次利用者の送信電力を決定する場合、更新教師データTCHR_D_UPを用いて学習を行い、通信パラメータを干渉が無いクラスCL1と干渉が有るクラスCL2とに分類する必要がある。
そして、通信パラメータを2つのクラスCL1,CL2に分類するのに適した機械学習器として、例えば、サポートベクターマシン(SVM:Support Vector Machine)が用いられる。
SVMは、教師有り学習を用いるパターン認識モデルの一つであり、学習用サンプル(更新教師データ)を最も大胆に区切る境界を学習する。この境界を学習するためにn(nは2以上の整数)個のパラメータによって構成されるn次元空間が設定される。
そして、n次元空間に配置された学習用サンプル(更新教師データ)を用いて学習を行った結果、学習用サンプル(更新教師データ)を最も大胆に区切る境界は、境界に最も近いサンプル(データ)との距離(マージン)が最大となるように決定される。
SVMの特徴は、n次元空間において、複数の点を分離することができる多くの候補平面の中でマージンが最大となる超平面を探すことである。
このマージンとは、超平面から複数の点に至る距離の最小値を言い、このマージンを最大にしながら複数の点を2つのクラスCL1,CL2に分類しようとすると、結局、クラスCL1に属するいくつかの点との距離の中の最小値と、クラスCL2に属するいくつかの点との距離の中の最小値とが等しくなるように超平面が位置しなければならない。
このような超平面は、マージンが最大である超平面であり、この発明の実施の形態においては、「決定境界」と呼ぶ。
図9は、決定境界の概念図である。なお、図9においては、説明を分かり易くするために、2個のパラメータによって構成される2次元空間を表している。
1次利用者において干渉が発生しない2次利用者の送信電力を決定する場合、更新教師データから干渉の有無と送信電力とを選択する。また、変更ができない(変更不可)パラメータとして、例えば、干渉源との距離を選択する。
そして、送信電力と、干渉源との距離をパラメータとして、干渉有りを黒丸で表し、干渉無しを白丸で表すと、図9に示すようになる。
そうすると、2次元空間において、複数の黒丸と複数の白丸とを区切る決定境界BDを以下に示す方法によって決定する。なお、図9においては、説明を分かり易くするため、上述したマージンが最大である超平面を2次元平面上の直線とした。理想的な決定境界が直線(または平面)で表現できない場合は、カーネル関数、例えば、Gaussianカーネル(RGBカーネル)を用いてデータの変換を行い、決定境界が平面で表現できるよう処理を施す。以後の手順は同様である。
図10および図11は、決定境界を求める方法を説明するための図である。
干渉無しのグループ(白丸のグループ)と干渉有りのグループ(黒丸のグループ)とを最大マージンで識別する識別線は、何処を通るか不明であるが、何処かに、最大マージンを作る正例(干渉無しの白丸のグループ)、負例(干渉有りの黒丸のグループ)のそれぞれのグループの端っこのデータが存在すると仮定する。この端っこのデータをサポートベクターと言う。
サポートベクターを通る2本の線をax+by+c=1、ax+by+c=-1とする。2本の線は、平行であるので、係数が同じである。
そして、ax+by+c≦1で示される領域が正例(干渉無しの白丸のグループ)のデータが存在する範囲であり、ax+by+c≧-1で示される領域が負例(干渉有りの黒丸のグループ)のデータが存在する範囲である(図10参照)。
ここで、識別線を引くために必要な条件となる2つの不等式が得られたが、これらを一つに纏める。即ち、正例の場合は、不等式に”1”を掛けて、ax+by+c≦1となり、負例の場合は不等式に”-1”を掛けて、-1(ax+by+c)≧-1になる。
そして、正例か負例かを表す変数t(t=1またはt=-1)を用いると、t(ax+by+c)≦1となる。
正例および負例のそれぞれのサポートベクターから識別線に下ろした垂線の距離Lは、次式によって表される。
Figure 0006999134000001
その結果、教師データの全てについて、t(ax+by+c)≦1の条件を満たしながら、dの分母が最小になるa,b,cを求めることにより、最大マージンに基づく識別線の位置を決定できる(図11参照)。この最大マージンに基づく識別線の位置を決定することは、正例(干渉無しの白丸のグループ)と負例(干渉有りの黒丸のグループ)との両方から等距離の位置を決定することに相当する。
更新教師データがi(i=1,2,3,4,・・・)個である場合、t(ax+by+c)≦1、t(ax+by+c)≦1、・・・、t(ax+by+c)≦1のi個の不等式を用いてa+bの最小値を与えるa,b,cを求めることになる。
最大マージンに基づく識別線を決定するパラメータを求める問題は、変数をx,yの2つとし、更新教師データをN個とすると、t(ax+by+c)≦1(i=1~N)の制約条件の下で、a+bを最小化するa,b,cを求める制約付最小化問題になる。
このような制約付最小化問題を解くのに便利な方法としてラグランジュの未定乗数(係数)法がある。最小化するa+bをf(a,b)=a+bとし、制約条件t(ax+by+c)≦1をg(x,y)=t(ax+by+c)-1≦0とすると、ラグランジュの未定乗数法を適用して、以下の式(2)を式(3)に変換できる。
Figure 0006999134000002
Figure 0006999134000003
式(2),(3)において、s.t.は、「s.t.の右側に記載された条件に従うこと」を意味する(以下、同じ)。
式(2)は、g(a,b,c)≦0,g(a,b,c)≦0,・・・,g(a,b,c)≦0に従ってf(a,b)を最小にするa,bを求めることを意味するので、主問題である。
そして、式(3)中の式(3a),(3b)は、ラグランジュの未定乗数法を適用した結果である。式(3b)は、L(a,b,c,μ,・・・,μ)を最小化するa,b,cを表す。φは、fと同様に、1つの関数を示す記号である。
式(3c),(3d)は、双対問題を示すものであり、φ(μ,・・・,μ)を最大にするμ,・・・,μを求めれば、主問題の最小値を与えるa,b,cも求まることが保証されている。
以下においては、説明を簡単にするために教師データの個数を2個として主問題を作成し、ラグランジュの未定乗数法を適用して関数Lを作成する。但し、a+bは、計算の便宜上、1/2を掛けることにする。
(ax+by+c)≦1を変形してt(ax+by+c)-1≦0とする。その結果、次式が得られる。
Figure 0006999134000004
最大化すべき双対問題の関数を作るために、Lをa,b,cについて最小化する。従って、Lをa,b,cについて偏微分し、その結果を0と置く。そうすると、次式が得られる。
Figure 0006999134000005
そして、式(5)の上側の2つの式から次式が得られる。
Figure 0006999134000006
式(5),(6)において、tは、i番目の更新教師データの正負であり、x,yは、i番目の教師データのx座標およびy座標であるので、t,x,yは、既知である。
従って、双対問題の関数を最大にするμが分かれば、式(6)からa,bを求めることができる。
そこで、双対問題を作成するために、偏微分で得られた条件(式(5))を全てLに代入すると、次式が得られる。
Figure 0006999134000007
その結果、双対問題は、次式にようになる。
Figure 0006999134000008
双対問題の関数φ(μ,μ)の最大化は、凸2次計画問題の解法である内点法(非特許文献7)等で求めることができる。解を求めるスピードを重視する場合、制約条件を考慮しながら、タブー探索法(非特許文献8)等の進化型計算を用いてもよい。
内点法は、最適化問題の制約領域の内部に最適解に収束する点列を生成する逐次反復解法である。
タブー探索法は、現在得られている解の近傍に、ある解を探索する局所探索法の一種であり、最近に探索した解をタブーとしてしばらく探索しないようにして局所解への収束を防ぎ、解空間の広域探索を行って最適解を求めるものである。
従って、式(8)の制約条件(s.t.の右側に記載された式)の領域内で式(8)の関数φ(μ,μ)を大きくする点を逐次生成し、関数φ(μ,μ)を最大化する最適解(μ,μ)を求める。
また、解を求めるスピードを重視する場合、式(8)の制約条件を考慮して局所解への収束を防ぎながら、広域探索を行って関数φ(μ,μ)を最大化する最適解(μ,μ)を求める。
μ,μを求めることができれば、既知であるt,t,x,x,y,yを用いて式(6)より、a,bを求めることができる。
そして、cは、あるサポートベクターのx座標をxとし、y座標をyとすると、ax+by+c=1(又はax+by+c=-1)から求められる。
その結果、クラスCL1,CL2を最大マージンで識別するための決定境界BDが決定される。
上記においては、教師データがx,yで表される2次元の場合について説明したが、教師データがn次元からなる場合、x軸をx、y軸をx、z軸をx、・・・、n次元目の軸をxで表現する。
また、a,b等の係数も、n次元に対応してw,w,・・・,wで表す。
(x,x,・・・,x),(w,w,・・・,w)は、ベクトルであるので、X=(x,x,・・・,x)、W=(w,w,・・・,w)と表記する。
また、a+bは、w +w +・・・+w となる。そして、w +w +・・・+w の平方根を(ユークリッド)ノルムと言う。
,x等の同じ次元同士を掛けて加算しているところは、ベクトルの内積でXXで表される。Xは、Xの転置行列を意味する。
更に、教師データの個数がn個である場合、“2”と表記したところは、“n”になる。
従って、教師データがn次元からなる場合、以下の式(9)~式(16)を用いて、最大マージンを有する識別線(=決定境界BD)が決定される。
Figure 0006999134000009
Figure 0006999134000010
Figure 0006999134000011
Figure 0006999134000012
Figure 0006999134000013
Figure 0006999134000014
Figure 0006999134000015
Figure 0006999134000016
機械学習部102の決定装置1025は、上述した方法によって、決定境界BDを決定し、その決定した決定境界をパラメータ決定部103へ出力する。
図12は、決定境界BDを用いて通信パラメータセットの決定方法を説明するための図である。
n個のパラメータに対し、干渉発生位置など変更不可のm(mは1≦m<nを満たす整数)個のパラメータを固定とした(n-m)次元超平面を設定する。このとき、(n-m)次元超平面上のある点が、パラメータセットを表す。これをパラメータ設定面と呼ぶ。
パラメータ設定範囲を与える閾値として干渉許容閾値と(n-1)次元の超平面(最低通信条件面)を設定する。具体的な決定方法は、以下のとおりである。
[最低通信条件面]
2次利用者の受信局における所望の信号対雑音比を満たす最小値のパラメータセットをなめらかに接続したものを最低通信条件面とする。この最低通信条件面よりも決定境界側のパラメータセットであれば、2次利用者が1次利用者に干渉を与えないで通信可能であることが保証される。
[干渉許容閾値]
干渉許容閾値は、許容される干渉を示す。観測点(更新教師データに含まれる点)と決定境界BDとの距離の最小値に対し、決定境界BDからの距離が最小値のk(kは、0<k<1を満たす実数)倍となる値を干渉許容閾値とする。kは、例えば、0.5である。
そして、パラメータ設定面上において、ある利得関数を最大化あるいは最小化する点を探索する。このとき、制約条件として、以下の制約条件を設定する。
(1)利得関数を最大化あるいは最小化する点は、決定境界BDに対し干渉無し側に存在し、かつ、最低通信条件面よりも決定境界BD側に存在する。
(2)さらに、利得関数を最大化あるいは最小化する点と決定境界BDとの距離Lが干渉許容閾値以上を満たす範囲にある。
利得関数としては、例えば、次のものが想定される。
(i)2次利用者の端末のチャネル容量
チャネル量Cは、C=Blog(1+SINR)によって決定される。Bは、帯域幅であり、使用する周波数帯域幅に依存する。SINRは、信号対雑音比であり、送信電力および周波数帯域等によって決定される。
(ii)2次利用者の端末の通信可能距離
使用する周波数帯および送信電力等に依存して決定される。
(iii)ビットエラー率
送信電力、変調方式および周波数帯域幅等に依存して決まる。
図12を参照して、通信パラメータセットの決定方法を具体的に説明する。図12においては、変更不可であるパラメータとして、干渉源からの距離が用いられている。この干渉源からの距離は、更新教師データに含まれる被干渉端末位置と、干渉を与えた2次利用者の端末の位置との間の距離として求められる。
そして、その求めた干渉源からの距離を固定してパラメータ設定面を2次元空間に設定する。その後、上述した最低通信条件面および干渉許容閾値を2次元空間に設定する。
なお、図12においては、更新教師データは、2次元からなるので、パラメータ設定面、最低通信条件面および干渉許容閾値は、直線からなる。
そうすると、パラメータ設定面(直線)上において、利得関数が最大または最小になる点を探索し、その探索した点の中から、上述した制約条件(1),(2)を満たす点を候補点として抽出する。
この候補点が複数存在する場合、その複数の候補点の任意の点を通信パラメータセットとして決定する。
一方、候補点が1個である場合、その1個の候補点を通信パラメータセットとして決定する。
パラメータ決定部103は、上述した方法によって、決定境界BDを用いて、2次利用者の端末が1次利用者の端末に干渉を与えないで無線通信を行うための通信パラメータセットを決定する。
そして、パラメータ決定部103は、その決定した通信パラメータセットをパラメータ通知部104へ出力する。
なお、変更可能なパラメータとしては、例えば、2次利用者における基地局あるいは端末の送信電力、送信端末位置、搬送波周波数、帯域幅、変調方式、多元接続方式およびアンテナセクタ等である。
また、変更不可能なパラメータとしては、例えば、1次利用者の端末の位置、1次利用者の端末との距離、1次利用者における変調方式および1次利用者の多元接続方式等である。
教師データが3次元以上からなる場合、決定境界BD、最低通信条件面および干渉許容閾値は、平面からなる。
従って、請求項に記載された最低通信条件は、(n-1)次元の線または面からなる。
図13は、1次利用者の端末2,3および管理装置10の動作を説明するための実施の形態1におけるフローチャートである。
図13を参照して、1次利用者の端末(端末2,3の少なくとも1つ)は、干渉を検知し(ステップS1)、干渉通知を無線局1へ送信する。そして、無線局1は、端末(端末2,3の少なくとも1つ)から受信した干渉通知を管理装置10へ送信する(ステップS2)。
一方、管理装置10の情報管理部101は、干渉が無い場合、無線局11と端末12,13との無線通信が発生し(ステップS3)、2次利用者の端末12,13との通信履歴を保存する(ステップS4)。
そして、情報管理部101は、無線局1から干渉通知を受信し(ステップS5)、干渉情報および通信履歴を抽出して管理テーブルTable-CTLを作成する(ステップS6)。そうすると、情報管理部101は、管理テーブルTable-CTLを機械学習部102へ出力する。
機械学習部102の生成装置1021は、管理テーブルTable-CTLを情報管理部101から受け、その受けた管理テーブルTable-CTLに含まれる干渉情報を通信履歴と時刻で照合し、上述した方法によって教師データを作成する(ステップS7)。
その後、機械学習部102の生成装置1021は、作成した教師データを擬似データ生成装置1022および過剰データ削除装置1023へ出力する。
過剰データ削除装置1023は、教師データを生成装置1021から受け、その受けた教師データに含まれる干渉データ(基準点)に基づいて、上述した方法によって過剰データ(一部の非干渉データ)を削除する(ステップS8)。そして、過剰データ削除装置1023は、過剰データを削除した教師データを更新装置1024へ出力する。
また、擬似データ生成装置1022は、教師データを生成装置1021から受け、その受けた教師データに含まれる干渉データ(基準点)から、上述した方法によって擬似データを生成する(ステップS9)。そして、擬似データ生成装置1022は、生成した擬似データを更新装置1024へ出力する。
更新装置1024は、擬似データを擬似データ生成装置1022から受け、過剰データを削除した教師データを過剰データ削除装置1023から受ける。そして、更新装置1024は、過剰データを削除した教師データに擬似データを追加して教師データを更新し、更新教師データを生成する(ステップS10)。そうすると、更新装置1024は、更新教師データを決定装置1025へ出力する。
その後、機械学習部102の決定装置1025は、更新教師データを機械学習器に入力し、上述した方法によって、SVMを用いて決定境界BDを決定または更新する(ステップS11)。
そうすると、機械学習部102は、その決定した決定境界BDをパラメータ決定部103へ出力する。
パラメータ決定部103は、決定境界BDを受けると、その受けた決定境界BDを用いて、上述した方法によって、1次利用者の端末に干渉を与えないための通信パラメータセットを決定し(ステップS12)、その決定した通信パラメータセットをパラメータ通知部104へ出力する。
そして、パラメータ通知部104は、通信パラメータセットを2次利用者の端末12,13へ送信する(ステップS13)。
端末12,13は、通信パラメータセットを受信し、その受信した通信パラメータセットを用いて無線通信に用いるパラメータを更新する(ステップS14)。
これによって、一連の動作が終了する。
なお、ステップS11において、決定境界BDを決定または更新する、としているのは、図13に示すフローチャートは、1次利用者の端末2,3が干渉を検知する毎に実行されるので、フローチャートが2回目以降に実行される場合、更新教師データも更新されており、その更新された更新教師データを用いて、既に決定された決定境界BDを更新することになるからである。
また、図13に示すフローチャートにおいては、擬似データを生成するとともに過剰データを削除し、過剰データを削除した教師データに擬似データを追加して教師データTCHR_Dを更新教師データTCHR_D_UPに更新すると説明したが(ステップS8~ステップS10参照)、この発明の実施の形態においては、これに限らず、教師データから過剰データ(一部の非干渉データ)を削除し、過剰データ(一部の非干渉データ)を削除した教師データの干渉データ(基準点)から擬似データを生成することにより、更新教師データTCHR_D_UPを生成するようにしてもよい。
図14は、図13のステップS11の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図14を参照して、機械学習部102の更新装置1024は、図13のステップS10の後、式(10)に示す目的関数および制約条件を決定する(ステップS111)。
そして、更新装置1024は、式(11)に示すように、ラグランジュの未定乗数法を目的関数および制約条件に適用して主問題を双対問題に変換する(ステップS112)。
その後、更新装置1024は、式(12)~(16)を用いて双対問題を解き、双対問題の関数を最大化するμを求める(ステップS113)。
引き続いて、更新装置1024は、更新教師データとμとを用いて主問題の最小値を与えるw,w,・・・,wを求める(ステップS114)。より具体的には、更新装置1024は、更新教師データによって示される既知のt,xi1~xinと、求めたμとを式(14)に代入してw,w,・・・,wを求める。
ステップS114の後、更新装置1024は、ある1つのサポートベクターのx座標、x座標、・・・、x座標をそれぞれx1S,x2S,・・・,xnSとすると、w1S+2S+・・・+wnS+c=1(またはw1S+w2S+・・・+wnS+c=-1)から切片cを求める。そして、更新装置1024は、その求めたw,w,・・・,wとcとをw+w+・・・+w+c=0に代入して正例および負例の両方と最大のマージン(距離L)を有する平面(または線)を求め、その求めた平面(または線)を決定境界として決定する(ステップS115)。
その後、一連の動作は、図13のステップS12へ移行する。
上述したように、管理装置10は、干渉データと非干渉データとの偏りを低減した更新教師データ(2次利用者のデータ送信における通信パラメータの履歴情報、およびデータ送信における1次利用者の干渉の有無を判定した履歴情報)を用いて、1次利用者の端末に干渉を与えない通信パラメータセットを決定するので(S6~S12参照)、2次利用者の通信パラメータの履歴情報および干渉の有無の履歴情報のみから1次利用者の端末に干渉を与えない通信パラメータセットをリアルタイムに精度良く決定できる。
また、管理装置10は、干渉の有無と、被干渉端末位置と、干渉を検知したときの時刻とを含む干渉通知のみを1次利用者から受信して1次利用者の端末に干渉を与えない通信パラメータセットを決定するので、1次利用者の無線通信の設定が不明であっても、適切な通信パラメータセットを設定できる。
更に、図13および図14に示すフローチャートは、1次利用者の端末において干渉が検知される毎に実行されるので、干渉状況のリアルタイムの変化に対応して1次利用者の端末に干渉を与えない通信パラメータセットを設定できる。
更に、更新教師データを用いた決定境界の十分な学習ができていれば、少ない計算量で通信パラメータセットを決定できる。
更に、干渉を与えた時のリスクは、1次利用者によって異なるが、学習された決定境界は、一意に決定されるため、1次利用者が変更しても、適切な通信パラメータを設定できる。つまり、上述した通信パラメータセットの決定方法は、1次利用者の変更に対してロバスト性を有することができる。
特開2013-211609号公報(特許文献1)は、サポートベクターマシン(SVM)を用いて無線通信装置の周辺状況に応じて適切な通信パラメータを選択する技術を開示する。
この技術は、状況と、パラメータと、性能(通信性能)とを対応付けて履歴データベースに格納しておき、その履歴データベースを参照して現在の周辺状況において良好な通信性能が得られる通信パラメータを選択するものである。
そして、周辺状況(コンテキスト)は、サポートベクターマシン(SVM)を用いて決定される。
このように、特許文献1では、周辺状況(コンテキスト)を決定するためにサポートベクターマシン(SVM)が用いられる。つまり、特許文献1では、周辺状況(コンテキスト)を分類するためにサポートベクターマシン(SVM)が用いられる。
一方、この発明の実施の形態においては、干渉が発生する通信パラメータと干渉が発生しない通信パラメータとを分類するためにサポートベクターマシン(SVM)が用いられる。
従って、この発明の実施の形態と特許文献1とでは、サポートベクターマシン(SVM)を用いて分類する対象が全く異なり、特許文献1には、サポートベクターマシン(SVM)を用いて通信パラメータを分類する示唆が無い。
また、特許文献1では、相互に無線通信を行う無線通信装置間の通信パラメータを選択するが、この発明の実施の形態では、2次利用者が、無線通信の相手先ではない1次利用者に干渉を与えない通信パラメータを決定するものである。
従って、実施の形態1における通信パラメータの決定は、特許文献1における通信パラメータの選択と全く異なるものである。
図15は、禁止領域外の干渉点の割合と禁止領域の面積との関係を示す図である。図15において、縦軸は、禁止領域の面積を表し、横軸は、禁止領域外の干渉点の割合を表す。また、白丸は、実施の形態1における禁止領域外の干渉点の割合と禁止領域の面積との関係を示し、黒丸は、固定領域割当方式における禁止領域外の干渉点の割合と禁止領域の面積との関係を示す。
図15を参照して、初期設定の通信禁止領域(例えば、禁止領域外の干渉データの割合が10%となるレーダーを中心とした円)から、干渉が発生し、機械学習が進むことにより、禁止領域の面積が拡大し、禁止領域外の干渉データの割合は、減少する。学習が進み、禁止領域外の干渉データの割合が目標値に達したとき(例えば、1%など)、実施の形態1による方式は、従来方式(固定領域割当方式)とは異なり、本来、干渉の起き得ない点に擬似データが生成されるということや、通信可能な領域を得るために学習すべき非干渉データが削除されるということが起こりにくいため、通信禁止領域の面積が必要以上に過剰に設定されない。
また、他の優れた効果として、過剰データ削除装置1023において機械学習の入力データを減らすことができるので、機械学習の計算量を減らすことができる。
実施の形態1においては、情報管理部101、機械学習部102、パラメータ決定部103およびパラメータ通知部104の機能をプログラムPROG_Aによって実現してもよい。
この場合、プログラムPROG_Aは、上述したステップS3~ステップS13(ステップS111~ステップS115を含む)を備える。
そして、管理装置10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備える。ROMは、プログラムPROG_Aを記憶する。
通信パラメータセットを決定する場合、CPUは、プログラムPROG_AをROMからみ出して実行する。そして、CPUは、2次利用者の通信パラメータの履歴情報をRAMに記憶するとともに、通信パラメータセットを決定する際の各種の計算結果をRAMに記憶する。
従って、プログラムPROG_Aは、無線通信を行うために通信パラメータセットの決定をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムである。
また、実施の形態1においては、プログラムPROG_Aは、CD,DVD等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。ユーザは、プログラムPROGを記録した記録媒体をコンピュータに設定し、コンピュータ(CPU)は、記録媒体からプログラムPROG_Aを読み出して実行する。
従って、プログラムPROG_Aを記録した記録媒体は、コンピュータ(CPU)が読み取り可能な記録媒体である。
上記においては、機械学習部102は、サポートベクターマシン(SVM)を用いて決定境界BDを決定すると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、機械学習部102は、ロジスティック回帰(非特許文献9)またはAROW(Adaptive Regularization of Weight Vectors)(非特許文献10)を用いて決定境界BDを決定してもよく、一般的には、更新教師データTCHR_D_UPを入力として決定境界BDを決定する機械学習器であれば、どのような機械学習器を用いて決定境界BDを決定してもよい。
また、上記においては、1次利用者の端末2,3に干渉を与えない送信電力を決定すると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、1次利用者の端末2,3に干渉を与えない周波数を決定してもよく、一般的には、1次利用者の端末2,3に干渉を与えない通信パラメータセットであれば、どのような通信パラメータセットを決定してもよい。
更に、上記においては、変更不可であるパラメータが”送信電力”であると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、”送信電力”以外のパラメータを変更不可であるパラメータとしてもよい。
更に、上記においては、管理装置10は、無線局11に設置されると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、管理装置10は、無線局11と異なる位置に配置されていてもよい。この場合、管理装置10は、無線局11から干渉通知を受信してもよく、無線局1から干渉通知を受信してもよく、端末2,3から干渉通知を直接受信してもよい。
更に、上記においては、管理装置10は、無線局1から干渉通知を受信すると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、管理装置10は、端末2,3から干渉通知を直接受信してもよい。
更に、上記においては、1次利用者の端末2,3に干渉を与えない通信パラメータセットを決定する際、最低通信条件面および干渉許容閾値を設定し、パラメータ設定面上において、最低通信条件面よりも決定境界BD側であり、かつ、決定境界BDからの距離が干渉許容閾値と決定境界BDとの距離よりも大きい点を通信パラメータセットの候補点として選択すると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、最低通信条件面および干渉許容閾値を設定せずに、パラメータ設定面上において、決定境界BDよりも干渉無しのクラスCL1に属する点を通信パラメータセットの候補点として選択してもよい。
2次利用者の端末12,13が、このようにして決定された通信パラメータセットを用いて無線通信を行っても、1次利用者の端末2,3に干渉を与えないので、初期の目的を達成できるからである。
更に、上記においては、教師データに含まれる干渉データ(基準点)から擬似データを生成することと、干渉データ(基準点)を中心とした基準円CRCの外の非干渉データを削除することとの両方を適用して教師データを更新し、更新教師データTCHR_D_UPを生成すると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、教師データに含まれる干渉データ(基準点)から擬似データを生成することのみを適用して教師データを更新し、更新教師データTCHR_D_UPを生成してもよく、干渉データ(基準点)を中心とした基準円CRCの外の非干渉データを削除することのみを適用して教師データを更新し、更新教師データTCHR_D_UPを生成してもよく、一般的には、教師データに含まれる干渉データ(基準点)から擬似データを生成することと、干渉データ(基準点)を中心とした基準円CRCの外の非干渉データを削除することとの少なくとも一方を適用して教師データを更新し、更新教師データTCHR_D_UPを生成すればよい。
教師データに含まれる干渉データ(基準点)から擬似データを生成することと、干渉データ(基準点)を中心とした基準円CRCの外の非干渉データを削除することとの少なくとも一方を適用しても、干渉データの個数と非干渉データの個数との偏りを低減できるからである。
更に、上記においては、非干渉データの個数が干渉データの個数よりも多い無線通信環境において、干渉データの個数を増やし、非干渉データの個数を減少させて更新教師データTCHR_D_UPを生成すると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、干渉データの個数が非干渉データの個数よりも多い無線通信環境において、非干渉データからなる擬似データを生成することにより非干渉データの個数を増やすことと、非干渉データ(基準点)を中心とした基準円の外の干渉データを削除することにより干渉データの個数を減少させることとの少なくとも一方を適用して教師データを更新し、更新教師データTCHR_D_UPを生成してもよい。
つまり、実施の形態1においては、干渉データの個数と、非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を教師データに適用し、更新教師データTCHR_D_UPを生成すればよい。
更に、上記においては、1次利用者は、免許された無線通信システムであると説明したが、実施の形態1においては、これに限らず、1次利用者は、干渉を示すデータの割合が一定値となる無線通信システムであればよい。
[実施の形態2]
実施の形態1においては、2次利用者の通信パラメータの決定のために、機械学習の特徴量として2次利用者の通信情報のみを扱い、2次利用者が1次利用者に干渉を与える電波の伝送路中の地形、建造物による反射や遮蔽が考慮されていない。従って、1次利用者と2次利用者との間の見通し通信路の有無など、伝搬路の特性によっては不適切な通信パラメータが設定される可能性がある。
具体的には、山や建物等により2次利用者と1次利用者との間の見通しが悪い場合において、本来は、通信可能であるにも拘わらず、実施の形態1では、通信禁止領域として設定されてしまう場合がある。また、実施の形態1では、擬似データ生成装置および過剰データ削除装置において、伝搬環境の特性が用いられるが、扱われるのは、空間相関シャドウィングの平均、分散および相関距離等の統計値のみであるので、現実の伝搬路特性に完全に適応することは困難である。
そこで、実施の形態2においては、現実の伝搬路特性に適応して、2次利用者の通信が禁止される通信禁止領域を決定する。
図16は、図1に示す管理装置10の実施の形態2における構成を示す概略図である。図16を参照して、実施の形態2による管理装置10Aは、図2に示す管理装置10の機械学習部102を機械学習部102Aに代え、パラメータ決定部103をパラメータ決定部103Aに代えたものであり、その他は、管理装置10と同じである。
機械学習部102Aは、上述した機械学習部102と同じように更新教師データを生成し、その生成した更新教師データをパラメータ決定部103Aへ出力する。そして、機械学習部102Aは、干渉発生危険度が付与された更新教師データをパラメータ決定部103Aから受け、干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて機械学習を行い、通信パラメータを干渉が無いクラスCL1と干渉が有るクラスCL2とに分類するための境界であり、かつ、クラスCL1,CL2の両方から等距離にある境界である決定境界を決定する。そうすると、機械学習部102Aは、その決定した決定境界をパラメータ決定部103Aへ出力する。なお、決定境界を決定するときの機械学習の方法は、実施の形態1における機械学習の方法と同じである。
パラメータ決定部103Aは、機械学習部102Aから更新教師データを受けると、更新教師データの座標を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を推定し、その推定した受信電力に基づいて干渉発生危険度を推定する。そして、パラメータ決定部103Aは、その推定した干渉発生危険度を更新教師データに付与して機械学習部102Aへ出力する。
その後、パラメータ決定部103Aは、機械学習部102Aから決定境界を受けると、更新教師データをカバーする領域(2次元領域)を複数のメッシュに分割し、その分割した複数のメッシュの各々の中心座標における干渉発生危険度を推定し、その推定した干渉発生危険度を各中心座標に付与する。そして、パラメータ決定部103Aは、干渉発生危険度が付与された中心座標と、決定境界とに基づいて、各メッシュが通信禁止領域であるか否かを決定し、その決定結果をパラメータ通知部104へ出力する。
図17は、図16に示す機械学習部102Aおよびパラメータ決定部103Aの構成を示す概略図である。
図17を参照して、機械学習部102Aは、図3に示す機械学習部102の決定装置1025を決定装置1027に代えたものであり、その他は、図3に示す機械学習部102と同じである。
パラメータ決定部103Aは、地形データ特徴抽出装置1026と、通信禁止領域決定装置1028とを含む。
なお、機械学習部102Aにおいて、更新装置1024は、上述した方法によって、更新教師データを生成し、その生成した更新教師データをパラメータ決定部103Aの地形データ特徴抽出装置1026へ出力する。更新教師データを構成する干渉データおよび非干渉データは、更新教師データの座標xとラベルlとを含む(x,l)によって表される。従って、更新装置1024は、更新教師データ(x,l)をパラメータ決定部103Aの地形データ特徴抽出装置1026へ出力する。
パラメータ決定部103Aの地形データ特徴抽出装置1026は、1次利用者および2次利用者の通信範囲における標高地図または航空写真を地形データとして予め保持している。この標高地図は、山や谷の起伏などの地形または建造物などを考慮した地図である。また、地形データ特徴抽出装置1026は、更新教師データ(x,l)を機械学習部102Aの更新装置1024から受ける。
地形データ特徴抽出装置1026は、更新教師データ(x,l)を受けると、更新教師データ(x,l)の座標xを送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を推定し、その推定した受信電力に基づいて干渉発生危険度pを推定する。そして、地形データ特徴抽出装置1026は、その推定した干渉発生危険度pを更新教師データ(x,l)に付与して干渉発生危険度pが付与された更新教師データ(x,p,l)を生成し、その生成した更新教師データ(x,p,l)を通信禁止領域決定装置1028および機械学習部102Aの決定装置1027へ出力する。
また、地形データ特徴抽出装置1026は、更新教師データ(x,p,l)をカバーする領域(2次元領域)を構成する複数のメッシュの各々の中心座標(xG_r,yG_r)(rは、1≦r≦Rを満たす整数、Rは、複数のメッシュの個数を表す2以上の整数)を通信禁止領域決定装置1028から受けると、中心座標(xG_r,yG_r)を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を推定し、その推定した受信電力に基づいて干渉発生危険度pを推定する。そして、地形データ特徴抽出装置1026は、干渉発生危険度pを中心座標(xG_r,yG_r)に付与して判定用データ(xG_r,yG_r,p)を生成し、その生成した判定用データ(xG_r,yG_r,p)を通信禁止領域決定装置1028へ出力する。
機械学習部102Aの決定装置1027は、更新教師データ(x,p,l)をパラメータ決定部103Aの地形データ特徴抽出装置1026から受け、その受けた更新教師データ(x,p,l)に基づいて機械学習を行い、通信パラメータを干渉が無いクラスCL1と干渉が有るクラスCL2とに分類するための境界であり、かつ、クラスCL1,CL2の両方から等距離にある境界である決定境界を決定する。そうすると、決定装置1027は、その決定した決定境界をパラメータ決定部103Aの通信禁止領域決定装置1028へ出力する。
パラメータ決定部103Aの通信禁止領域決定装置1028は、更新教師データ(x,p,l)を地形データ特徴抽出装置1026から受ける。そして、通信禁止領域決定装置1028は、機械学習部102Aの決定装置1027から決定境界を受けると、更新教師データ(x,p,l)をカバーする領域(2次元領域)を複数のメッシュに分割し、その分割した複数のメッシュの各々の中心座標(xG_r,yG_r)を地形データ特徴抽出装置1026へ出力する。
そして、通信禁止領域決定装置1028は、判定用データ(xG_r,yG_r,p)を地形データ特徴抽出装置1026から受けると、判定用データ(xG_r,yG_r,p)を決定境界と比較し、干渉を発生させる領域に分類された判定用データに対応するメッシュを通信禁止領域として決定する。そして、通信禁止領域決定装置1028は、通信禁止領域として決定されたメッシュの集合をパラメータ通知部104へ出力する。
なお、管理装置10Aにおいては、パラメータ通知部104は、通信禁止領域であると決定されたメッシュの集合を2次利用者の端末群へ送信する。
地形データ特徴抽出装置1026における干渉発生危険度pの推定方法について説明する。地形データ特徴抽出装置1026は、更新教師データ(x,l)の座標xを参照し、座標xを送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を次の2つの方法のいずれかによって推定する。
(I)電波伝搬シミュレーションを用いて受信電力を推定する。
(II)奥村-秦モデルを用いて受信電力を推定する。
地形データ特徴抽出装置1026は、(I)の電波伝搬シミュレーションを用いて受信電力を推定する場合、標高地図情報をRaplab等のレイトレーシングシミュレータで取り込み、2次利用者と同様の通信パラメータを設定して、1次利用者の座標における受信電力を推定する。
また、地形データ特徴抽出装置1026は、(II)の奥村-秦モデルを用いて受信電力を推定する場合、奥村-秦モデルにおける複数の電波伝搬モデルを保持しており、標高地図または航空写真に基づいて抽出した地形データに最も近い電波伝搬モデルを複数の電波伝搬モデルから選択し、その選択した電波伝搬モデルを用いて1次利用者の座標における受信電力を推定する。
図18は、奥村-秦モデルにおける電界強度と距離との関係を示す図である。図18において、縦軸は、電界強度を表し、横軸は、距離を表す。また、曲線k1は、開放地における電界強度と距離との関係を示し、曲線k2は、郊外における電界強度と距離との関係を示し、曲線k3は、中小都市における電界強度と距離との関係を示し、曲線k4は、大都市における電界強度と距離との関係を示す。
図18に示す曲線k1~k4は、次式によって表される。
Figure 0006999134000017
式(17)において、A,Bは、曲線k1~k4に共通であり、a(h)およびCは、エリア毎に異なる。また、LCHは、電界強度であり、dは、距離であり、hは、2次利用者のアンテナ高さである。
式(17)のA,Bは、次式によって表される。
Figure 0006999134000018
式(18)において、fは、伝搬する電波の周波数であり、hは、1次利用者のアンテナ高さである。
電波の伝搬環境が開放地である場合(曲線k1)、a(h)およびCは、次式によって表される。
Figure 0006999134000019
電波の伝搬環境が郊外である場合(曲線k2)、a(h)およびCは、次式によって表される。
Figure 0006999134000020
電波の伝搬環境が中小都市である場合(曲線k3)、a(h)およびCは、次式によって表される。
Figure 0006999134000021
電波の伝搬環境が大都市である場合(曲線k4)、a(h)およびCは、次式によって表される。
Figure 0006999134000022
式(22)に示すように、大都市においては、周波数によってa(h)が異なる。
地形データ特徴抽出装置1026は、式(17)~式(22)を保持しており、地形データが開放地に最も近いとき、式(17),(18),(19)によって曲線k1に示す電波伝搬特性を演算し、その演算した電波伝搬特性に基づいて、1次利用者の位置における受信電力を推定する。
また、地形データ特徴抽出装置1026は、地形データが郊外に最も近いとき、式(17),(18),(20)によって曲線k2に示す電波伝搬特性を演算し、その演算した電波伝搬特性に基づいて、1次利用者の位置における受信電力を推定する。
更に、地形データ特徴抽出装置1026は、地形データが中小都市に最も近いとき、式(17),(18),(21)によって曲線k3に示す電波伝搬特性を演算し、その演算した電波伝搬特性に基づいて、1次利用者の位置における受信電力を推定する。
更に、地形データ特徴抽出装置1026は、地形データが大都市に最も近いとき、式(17),(18),(22)によって曲線k4に示す電波伝搬特性を演算し、その演算した電波伝搬特性に基づいて、1次利用者の位置における受信電力を推定する。
地形データ特徴抽出装置1026は、1次利用者の位置における受信電力を推定すると、その推定した受信電力に基づいて、干渉発生危険度pを推定する。
より具体的には、地形データ特徴抽出装置1026は、推定した受信電力をそのまま干渉発生危険度pとする。また、地形データ特徴抽出装置1026は、推定した受信電力を、この受信電力に最も近い座標を有する干渉データにおける受信電力で除算した値を干渉発生危険度pとする。
この2つの方法のいずれで干渉発生危険度pを推定しても、値が大きいほど、受信電力が絶対的または相対的に高く、干渉を発生させる可能性が高いことを示す。
そして、地形データ特徴抽出装置1026は、更新教師データ(x,l)を構成する干渉データおよび非干渉データの各々について干渉発生危険度pを推定し、干渉発生危険度pが付与された更新教師データ(x,p,l)を生成する。
なお、地形データ特徴抽出装置1026は、干渉発生危険度pの推定方法と同じ方法によって干渉発生危険度pを推定し、干渉発生危険度pが付与された判定用データ(xG_r,yG_r,p)を生成する。
図19は、実施の形態2における決定境界の概念図である。図19を参照して、白丸は、干渉無しのクラスC1を表し、黒丸は、干渉有りのクラスC2を表す。また、点線の丸は、黒丸と同じように干渉有りのクラスC2を表す。
干渉源からの距離、送信電力および干渉発生危険度Pの3つのパラメータからなる空間上に干渉データおよび非干渉データをプロットしたとき、干渉データおよび非干渉データは、平面からなる決定境界BDによって分離される。ここで、黒丸および点線の丸は、図19の紙面上、決定境界BDよりも奥側に存在し、白丸は、図19の紙面上、決定境界BDよりも手前側に存在する。
図20は、干渉発生危険度pを用いない場合の決定境界の概念図である。図20を参照して、白丸は、干渉無しのクラスC1を表し、黒丸は、干渉有りのクラスC2を表す。干渉源からの距離および送信電力の2つのパラメータからなる平面上に干渉データおよび非干渉データをプロットしたとき、決定境界BDは、直線からなる。そして、決定境界BDによる干渉データおよび非干渉データの分離を試みるが、干渉データおよび非干渉データを決定境界BDによって分離できない場合がある。
しかし、図19に示すように、干渉発生危険度pを追加することによって、高次元な空間で決定境界BDを設定でき、干渉データおよび非干渉データの分離をより正確に行うことができる。
実施の形態2における決定境界の決定方法について説明する。機械学習部102Aの決定装置1027は、実施の形態1における機械学習の方法と同じ機械学習の方法を用いて決定境界BDを決定する。
実施の形態2においては、決定境界BDを決定するための空間は、図19に示すように3つのパラメータからなる3次元空間であるので、サポートベクターを通る平面を想定する。従って、サポートベクターを通る2つの平面をax+by+cz+d=1、ax+by+cz+d=-1とする。2つの平面は、平行であるので、係数が同じである。
そして、ax+by+cz+d≦1で示される領域が正例(干渉無しの白丸のグループ)のデータが存在する範囲であり、ax+by+cz+d≧-1で示される領域が負例(干渉有りの黒丸のグループ)のデータが存在する範囲である。
ここで、識別面を引くために必要な条件となる2つの不等式が得られたが、これらを一つに纏める。即ち、正例の場合は、不等式に”1”を掛けて、ax+by+cz+d≦1となり、負例の場合は不等式に”-1”を掛けて、-1(ax+by+cz+d)≧-1になる。
そして、正例か負例かを表す変数t(t=1またはt=-1)を用いると、t(ax+by+cz+d)≦1となる。
正例および負例のそれぞれのサポートベクターから識別面に下ろした垂線の距離Lは、次式によって表される。
Figure 0006999134000023
その結果、教師データの全てについて、t(ax+by+cz+d)≦1の条件を満たしながら、Lの分母が最小になるa,b,c,dを求めることにより、最大マージンに基づく識別面の位置を決定できる。この最大マージンに基づく識別面の位置を決定することは、正例(干渉無しの白丸のグループ)と負例(干渉有りの黒丸のグループ)との両方から等距離の位置を決定することに相当する。
更新教師データがi(i=1,2,3,4,・・・)個である場合、t(ax+by+cz+d)≦1、t(ax+by+cz+d)≦1、・・・、t(ax+by+cz+d)≦1のi個の不等式を用いてa+b+cの最小値を与えるa,b,c,dを求めることになる。
最大マージンに基づく識別面を決定するパラメータを求める問題は、変数をx,y,zの3つとし、更新教師データをN個とすると、t(ax+by+cz+d)≦1(i=1~N)の制約条件の下で、a+b+cを最小化するa,b,c,dを求める制約付最小化問題になる。
このような制約付最小化問題を解くのに便利な方法としてラグランジュの未定乗数(係数)法がある。最小化するa+b+cをf(a,b,c)=a+b+cとし、制約条件t(ax+by+cz+d)≦1をg(x,y)=t(ax+by+cz+d)-1≦0とすると、ラグランジュの未定乗数法を適用して、以下の式(24)を式(25)に変換できる。
Figure 0006999134000024
Figure 0006999134000025
式(24),(25)において、s.t.は、「s.t.の右側に記載された条件に従うこと」を意味する(以下、同じ)。
式(24)は、g(a,b,c,d)≦0,g(a,b,c,d)≦0,・・・,g(a,b,c,d)≦0に従ってf(a,b,c)を最小にするa,b,cを求めることを意味するので、主問題である。
そして、式(25)中の式(25a),(25b)は、ラグランジュの未定乗数法を適用した結果である。式(25b)は、L(a,b,c,d,μ,・・・,μ)を最小化するa,b,c,dを表す。φは、fと同様に、1つの関数を示す記号である。
式(25c),(25d)は、双対問題を示すものであり、φ(μ,・・・,μ)を最大にするμ,・・・,μを求めれば、主問題の最小値を与えるa,b,c,dも求まることが保証されている。
以下においては、説明を簡単にするために教師データの個数を2個として主問題を作成し、ラグランジュの未定乗数法を適用して関数Lを作成する。但し、a+b+cは、計算の便宜上、1/2を掛けることにする。
(ax+by+cz+d)≦1を変形してt(ax+by+cz+d)-1≦0とする。その結果、次式が得られる。
Figure 0006999134000026
最大化すべき双対問題の関数を作るために、Lをa,b,c,dについて最小化する。従って、Lをa,b,c,dについて偏微分し、その結果を0と置く。そうすると、次式が得られる。
Figure 0006999134000027
そして、式(27)の上側の3つの式から次式が得られる。
Figure 0006999134000028
式(26),(27)において、tは、i番目の更新教師データの正負であり、x,y,zは、i番目の教師データのx座標、y座標およびz座標であるので、t,x,y,zは、既知である。
従って、双対問題の関数を最大にするμが分かれば、式(28)からa,b,cを求めることができる。
そこで、双対問題を作成するために、偏微分で得られた条件(式(27))を全てLに代入すると、次式が得られる。
Figure 0006999134000029
その結果、双対問題は、次式にようになる。
Figure 0006999134000030
双対問題の関数φ(μ,μ)の最大化は、凸2次計画問題の解法である内点法(非特許文献7)等で求めることができる。解を求めるスピードを重視する場合、制約条件を考慮しながら、タブー探索法(非特許文献8)等の進化型計算を用いてもよい。
内点法は、最適化問題の制約領域の内部に最適解に収束する点列を生成する逐次反復解法である。
タブー探索法は、現在得られている解の近傍に、ある解を探索する局所探索法の一種であり、最近に探索した解をタブーとしてしばらく探索しないようにして局所解への収束を防ぎ、解空間の広域探索を行って最適解を求めるものである。
従って、式(30)の制約条件(s.t.の右側に記載された式)の領域内で式(30)の関数φ(μ,μ)を大きくする点を逐次生成し、関数φ(μ,μ)を最大化する最適解(μ,μ)を求める。
また、解を求めるスピードを重視する場合、式(30)の制約条件を考慮して局所解への収束を防ぎながら、広域探索を行って関数φ(μ,μ)を最大化する最適解(μ,μ)を求める。
μ,μを求めることができれば、既知であるt,t,x,x,y,y,z,zを用いて式(28)より、a,b,cを求めることができる。
そして、dは、あるサポートベクターのx座標をxとし、y座標をyとし、z座標をzとすると、ax+by+cz+d=1(又はax+by+cz+d=-1)から求められる。
その結果、クラスCL1,CL2を最大マージンで識別するための決定境界BDが決定される。
実施の形態2における決定境界を求める方法についてのその他の説明は、実施の形態1における決定境界を求める方法についての説明と同じである。
従って、決定装置1027は、上述した方法によって決定境界BDを決定し、その決定した決定境界BDをパラメータ決定部103Aの通信禁止領域決定装置1028へ出力する。
図21は、通信禁止領域の決定方法を説明するための図である。図21を参照して、通信禁止領域決定装置1028は、決定装置1027から決定境界BDを受けると、更新教師データ(x,p,l)をカバーする領域を複数のメッシュMsh_rに分割する。各メッシュMsh_rは、例えば、一辺が1m~10mの正方形の形状を有する。
通信禁止領域決定装置1028は、判定用データ(xG_r,yG_r,p)を地形データ特徴抽出装置1026から受けると、判定用データ(xG_r,yG_r,p)の各々を決定境界BDと比較し、干渉を発生させる領域に分類された判定用データに対応するメッシュMsh_rを通信禁止領域として決定する。
図21においては、決定境界BDよりも上側が干渉を発生させる領域であるとし、決定境界BDよりも下側が干渉を発生させない領域であるとすると、決定境界BDよりも上側に配置された判定用データ(xG_r,yG_r,p)に対応するメッシュMsh_r(斜線を施したメッシュ)を通信禁止領域として決定し、決定境界BDよりも下側に配置された判定用データ(xG_r,yG_r,p)に対応するメッシュMsh_rを通信許可領域として決定する。
図22は、1次利用者の端末および管理装置の動作を説明するための実施の形態2におけるフローチャートである。図22に示すフローチャートは、図13に示すフローチャートのステップS11~ステップS14をそれぞれステップS11A,S12A,S13A,S14Aに代えたものであり、その他は、図13に示すフローチャートと同じである。
図22を参照して、一連の動作が開始されると、上述したステップS1~ステップS10が順次実行される。
そして、ステップS10の後、機械学習部102Aは、干渉発生危険度pを用いて決定境界を決定し(ステップS11A)、その決定した決定境界をパラメータ決定部103Aへ出力する。
パラメータ決定部103Aは、機械学習部102Aから決定境界を受け、その受けた決定境界を用いて通信禁止領域を決定する(ステップS12A)。そして、パラメータ決定部103Aは、通信禁止領域をパラメータ通知部104へ出力し、パラメータ通知部104は、パラメータ決定部103Aから受けた通信禁止領域を2次利用者の端末群へ送信する(ステップS13A)。
2次利用者の端末群は、通信禁止領域を受信し、その受信した通信禁止領域に基づいて通信禁止領域を更新する(ステップS14A)。これによって、1次利用者の端末および管理装置の動作が終了する。
図23は、図22のステップS11Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図23を参照して、図22のステップS10の後、パラメータ決定部103Aの地形データ特徴抽出装置1026は、1次利用者と2次利用者との座標間の伝送路の地形データを抽出する(ステップS116)。
そして、地形データ特徴抽出装置1026は、上述した方法によって、1次利用者の位置を受信点とし、2次利用者の位置を送信点とした場合の受信電力を地形データを考慮して推定する(ステップS117)。
その後、地形データ特徴抽出装置1026は、上述した方法によって、推定した受信電力に基づいて干渉発生危険度pを推定する(ステップS118)。
そうすると、地形データ特徴抽出装置1026は、推定した干渉発生危険度pを付与した更新教師データ(x,p,l)を生成し(ステップS119)、その生成した更新教師データ(x,p,l)を機械学習部102Aの決定装置1027へ出力する。
機械学習部102Aの決定装置1027は、更新教師データ(x,p,l)を地形データ特徴抽出装置1026から受け、その受けた更新教師データ(x,p,l)に基づいて、図14のステップS111~ステップS115を実行して決定境界を決定し(ステップS120)、その決定した決定境界をパラメータ決定部103Aの通信禁止領域決定装置1028へ出力する。その後、一連の動作は、図22のステップS12Aへ移行する。
図24は、図22のステップS12Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図24を参照して、図22のステップS11Aの後、パラメータ決定部103Aの通信禁止領域決定装置1028は、決定境界を機械学習部102Aの決定装置1027から受けると、更新教師データ(x,p,l)をカバーする領域を複数のメッシュに分割する(ステップS121)。
そして、通信禁止領域決定装置1028は、その分割した複数のメッシュの各々の中心座標(xG_r,yG_r)を抽出し(ステップS122)、その抽出した複数の中心座標(xG_r,yG_r)を地形データ特徴抽出装置1026へ出力する。
地形データ特徴抽出装置1026は、複数の中心座標(xG_r,yG_r)を通信禁止領域決定装置1028から受ける。そして、地形データ特徴抽出装置1026は、中心座標(xG_r,yG_r)を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を上述した方法によって推定する処理を複数の中心座標(xG_r,yG_r)の全てについて実行する(ステップS123)。
引き続いて、地形データ特徴抽出装置1026は、その推定した受信電力に基づいて干渉発生危険度pを上述した方法によって推定する(ステップS124)。
そうすると、地形データ特徴抽出装置1026は、その推定した干渉発生危険度pを中心座標(xG_r,yG_r)に付与して判定用データ(xG_r,yG_r,p)を生成し(ステップS125)、その生成した判定用データ(xG_r,yG_r,p)を通信禁止領域決定装置1028へ出力する。
通信禁止領域決定装置1028は、判定用データ(xG_r,yG_r,p)を地形データ特徴抽出装置1026から受け、その受けた判定用データ(xG_r,yG_r,p)を決定境界と比較し、干渉を発生する領域に分類された判定用データに対応するメッシュを通信禁止領域として決定する(ステップS126)。その後、一連の動作は、図22のステップS13Aへ移行する。
実施の形態2においては、情報管理部101、機械学習部102A、パラメータ決定部103Aおよびパラメータ通知部104の機能をプログラムPROG_Bによって実現してもよい。
この場合、プログラムPROG_Bは、上述したステップS3~ステップS10,S11A,S12A,S13A(ステップS111~ステップS115,ステップS116~ステップS120およびステップS121~ステップS126を含む)を備える。
そして、管理装置10は、CPU、ROMおよびRAMを備える。ROMは、プログラムPROG_Bおよび地形データを記憶する。
通信禁止領域を決定する場合、CPUは、プログラムPROG_BをROMからみ出して実行する。そして、CPUは、通信禁止領域を決定する際の各種の計算結果をRAMに記憶する。
従って、プログラムPROG_Bは、無線通信を行うために通信禁止領域の決定をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムである。
また、実施の形態2においては、プログラムPROG_Bは、CD,DVD等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。ユーザは、プログラムPROG_Bを記録した記録媒体をコンピュータに設定し、コンピュータ(CPU)は、記録媒体からプログラムPROG_Bを読み出して実行する。
従って、プログラムPROG_Bを記録した記録媒体は、コンピュータ(CPU)が読み取り可能な記録媒体である。
実施の形態2におけるその他の説明は、実施の形態1における説明と同じである。
上述した実施の形態1,2によれば、この発明の実施の形態による管理装置は、通信禁止領域外における干渉を示すデータの割合が一定値となる無線通信システムである1次利用者から、干渉を受けた端末の位置である被干渉端末位置と干渉の有無とを含む干渉通知を受信する受信手段と、1次利用者の周波数帯を用いて無線通信を行う無線通信システムである2次利用者の通信履歴と干渉通知の履歴とに基づいて干渉の有無を示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとを相互に対応付けた教師データを生成する生成手段と、干渉が有ることを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた干渉データの個数と、干渉が無いことを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を教師データに適用し、教師データを更新した更新教師データを生成する更新手段と、更新教師データに基づいて、通信パラメータを含むn(nは2以上の整数)個のパラメータからなるn次元空間において通信パラメータを干渉が無い第1のクラスと干渉が有る第2のクラスとに分類するための境界であり、かつ、第1および第2のクラスから等距離に存在する境界である決定境界を機械学習によって決定する機械学習手段と、決定境界を用いて、1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つを決定する通信パラメータ決定手段と、決定された通信パラメータセットを2次利用者の端末群へ送信する送信手段とを備えていればよい。
また、この発明の実施の形態によるコンピュータに実行させるためのプログラムは、無線通信を行うための通信パラメータセットの決定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、受信手段が、通信禁止領域外における干渉を示すデータの割合が一定値となる無線通信システムである1次利用者から、干渉を受けた端末の位置である被干渉端末位置と干渉の有無とを含む干渉通知を受信する第1のステップと、生成手段が、1次利用者の周波数帯を用いて無線通信を行う無線通信システムである2次利用者の通信履歴と干渉通知の履歴とに基づいて干渉の有無を示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとを相互に対応付けた教師データを生成する第2のステップと、更新手段が、干渉が有ることを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた干渉データの個数と、干渉が無いことを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を教師データに適用し、教師データを更新した更新教師データを生成する第3のステップと、機械学習手段が、更新教師データに基づいて、通信パラメータを含むn(nは2以上の整数)個のパラメータからなるn次元空間において通信パラメータを干渉が無い第1のクラスと干渉が有る第2のクラスとに分類するための境界であり、かつ、第1および第2のクラスから等距離に存在する境界である決定境界を機械学習によって決定する第4のステップと、通信パラメータ決定手段が、決定境界を用いて、1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つを決定する第5のステップと、送信手段が、決定された通信パラメータセットを2次利用者の端末群へ送信する第6のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムであればよい。
そして、実施の形態2における「通信禁止領域」は、1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットに相当し、実施の形態2における「通信許可領域」は、1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットに相当する。
なお、この発明の実施の形態においては、干渉通知を受信する情報管理部101は、「受信手段」を構成する。
また、この発明の実施の形態においては、上述した方法によって教師データを作成する生成装置1021は、「生成手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、上述した方法によって、干渉が有ることを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた干渉データの個数
と、干渉が無いことを示すラベルと被干渉端末位置と通信パラメータとが相互に対応付けられた非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を教師データに適用し、教師データを更新した更新教師データを生成する擬似データ生成装置1022、過剰データ削除装置1023および更新装置1024は、「更新手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、上述した方法によって決定境界BDを決定する決定装置1025は、「機械学習手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、上述した方法によって1次利用者に干渉を与えない通信パラメータセットを決定するパラメータ決定部103は、「パラメータ決定手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、パラメータ通知部104は、「送信手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、干渉発生危険度pを推定し、その推定した干渉発生危険度pを更新教師データ(x,l)に付与する地形データ特徴抽出装置1026は、「第1の危険度付与手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、干渉発生危険度pを推定し、その推定した干渉発生危険度pを中心座標(xG_r,yG_r)に付与して判定用データ(xG_r,yG_r,p)を生成する地形データ特徴抽出装置1026は、「第2の危険度付与手段」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、管理装置、コンピュータに実行させるためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に適用される。
1,11 無線局、2,3,12,13 端末、10,10A 管理装置、101 情報管理部、102,102A 機械学習部、103,103A パラメータ決定部、104 パラメータ通知部、1021 生成装置、1022 擬似データ生成装置、1023 過剰データ削除装置、1024 更新装置、1025,1027 決定装置、1026 地形データ特徴抽出装置、1028 通信禁止領域決定装置。

Claims (25)

  1. 干渉を示すデータの割合が一定値となる無線通信システムである1次利用者から、干渉を受けた端末の位置である被干渉端末位置と干渉の有無とを含む干渉通知を受信する受信手段と、
    前記1次利用者の周波数帯を用いて無線通信を行う無線通信システムである2次利用者の通信履歴と前記干渉通知の履歴とに基づいて干渉の有無を示すラベルと前記被干渉端末位置と通信パラメータとを相互に対応付けた教師データを生成する生成手段と、
    干渉が有ることを示すラベルと前記被干渉端末位置と前記通信パラメータとが相互に対応付けられた干渉データの個数と、干渉が無いことを示すラベルと前記被干渉端末位置と前記通信パラメータとが相互に対応付けられた非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を前記教師データに適用し、前記教師データを更新した更新教師データを生成する更新手段と、
    前記更新教師データに基づいて、前記通信パラメータを含むn(nは2以上の整数)個のパラメータからなるn次元空間において前記通信パラメータを干渉が無い第1のクラスと干渉が有る第2のクラスとに分類するための境界であり、かつ、前記第1および第2のクラスから等距離に存在する境界である決定境界を機械学習によって決定する機械学習手段と、
    前記決定境界を用いて、前記1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび前記1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つを決定する通信パラメータ決定手段と、
    前記決定された通信パラメータセットを前記2次利用者の端末群へ送信する送信手段とを備える管理装置。
  2. 前記通信パラメータ決定手段は、前記n個のパラメータのうちの変更できないm(mは1≦m<nを満たす整数)個のパラメータを固定した(n-m)次元超平面を設定し、その設定した前記(n-m)次元超平面上の点と前記決定境界との距離を指標として利得関数を最大または最小にする前記(n-m)次元超平面上の点を探索し、その探索した(n-m)次元超平面上の点から制約条件を用いて前記1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットを決定する、請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記更新手段は、前記干渉データの個数を増加させ、前記非干渉データの個数を減少することにより前記教師データを更新して前記更新教師データを生成する、請求項1または請求項2に記載の管理装置。
  4. 前記更新手段は、前記教師データに含まれる干渉データから擬似干渉データを生成するとともに、前記教師データに含まれる非干渉データを削除して前記更新教師データを生成する、請求項3に記載の管理装置。
  5. 前記更新手段は、前記教師データに含まれる干渉データを基準点とし、前記基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと前記基準点の干渉データとが所定の分布に従うように前記擬似干渉データを生成するとともに、前記基準点を中心とした円の外側に存在する非干渉データを削除して前記更新教師データを生成する、請求項4に記載の管理装置。
  6. 前記更新手段は、前記基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと前記基準点の干渉データとが、分散を変化させたときの正規分布に従うように前記擬似干渉データを生成する、請求項5に記載の管理装置。
  7. 前記更新手段から受けた前記更新教師データの座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合に、地形データを考慮した受信電力を推定するとともに、前記推定した受信電力に基づいて第1の干渉発生危険度を推定し、その推定した第1の干渉発生危険度を前記更新教師データに付与する第1の危険度付与手段と、
    前記第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界を受けると、前記更新教師データの存在領域を複数の領域に分割し、その分割した1つの領域の座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を推定するとともに、前記推定した受信電力に基づいて第2の干渉発生危険度を推定し、その推定した第2の干渉発生危険度を前記1つの領域に付与して判定用データを生成する処理を前記複数の領域の全てについて実行する第2の危険度付与手段とを更に備え、
    前記機械学習手段は、前記第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて、前記決定境界を機械学習によって決定し、
    前記通信パラメータ決定手段は、前記第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界と、前記判定用データと、前記第2の干渉発生危険度が付与された複数の領域とに基づいて、前記複数の領域の各々が通信禁止領域であるか否かを判定し、通信禁止領域および通信許可領域の少なくとも1つを前記通信パラメータセットとして決定する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の管理装置。
  8. 前記通信パラメータ決定手段は、前記判定用データを前記決定境界と比較し、前記複数の領域のうち、干渉を発生させる領域に分類された判定用データに対応する領域を前記通信禁止領域として決定する、請求項7に記載の管理装置。
  9. 前記第1の危険度付与手段は、前記推定した受信電力を前記第1の干渉発生危険度として推定し、または前記推定した受信電力を当該受信電力が得られる地点に最も近い干渉データの位置における受信電力で除算した除算結果を前記第1の干渉発生危険度として推定する、請求項7または請求項8に記載の管理装置。
  10. 前記第1の危険度付与手段は、前記1次利用者と前記2次利用者との間の電波伝搬特性として複数の電波伝搬特性を保持しており、前記地形データに最も合致する電波伝搬特性を前記複数の電波伝搬特性から選択し、その選択した電波伝搬特性を用いて前記受信電力を推定する推定処理を実行する、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の管理装置。
  11. 前記第2の危険度付与手段は、前記第1の危険度付与手段における前記推定処理と同じ推定処理を実行し、前記受信電力を推定する、請求項10に記載の管理装置。
  12. 前記地形データは、標高地図または航空写真からなる、請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の管理装置。
  13. 無線通信を行うための通信パラメータセットの決定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    受信手段が、干渉を示すデータの割合が一定値となる無線通信システムである1次利用者から、干渉を受けた端末の位置である被干渉端末位置と干渉の有無とを含む干渉通知を受信する第1のステップと、
    生成手段が、前記1次利用者の周波数帯を用いて無線通信を行う無線通信システムである2次利用者の通信履歴と前記干渉通知の履歴とに基づいて干渉の有無を示すラベルと前記被干渉端末位置と通信パラメータとを相互に対応付けた教師データを生成する第2のステップと、
    更新手段が、干渉が有ることを示すラベルと前記被干渉端末位置と前記通信パラメータとが相互に対応付けられた干渉データの個数と、干渉が無いことを示すラベルと前記被干渉端末位置と前記通信パラメータとが相互に対応付けられた非干渉データの個数との偏りを低減する偏り低減処理を前記教師データに適用し、前記教師データを更新した更新教師データを生成する第3のステップと、
    機械学習手段が、前記更新教師データに基づいて、前記通信パラメータを含むn(nは2以上の整数)個のパラメータからなるn次元空間において前記通信パラメータを干渉が無い第1のクラスと干渉が有る第2のクラスとに分類するための境界であり、かつ、前記第1および第2のクラスから等距離に存在する境界である決定境界を機械学習によって決定する第4のステップと、
    通信パラメータ決定手段が、前記決定境界を用いて、前記1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットおよび前記1次利用者において干渉が発生する通信パラメータセットの少なくとも1つを決定する第5のステップと、
    送信手段が、前記決定された通信パラメータセットを前記2次利用者の端末群へ送信する第6のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 前記通信パラメータ決定手段は、前記第5のステップにおいて、前記n個のパラメータのうちの変更できないm(mは1≦m<nを満たす整数)個のパラメータを固定した(n-m)次元超平面を設定し、その設定した前記(n-m)次元超平面上の点と前記決定境界との距離を指標として利得関数を最大または最小にする前記(n-m)次元超平面上の点を探索し、その探索した(n-m)次元超平面上の点から制約条件を用いて前記1次利用者において干渉が発生しない通信パラメータセットを決定する、請求項13に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  15. 前記更新手段は、前記第3のステップにおいて、前記干渉データの個数を増加させ、前記非干渉データの個数を減少することにより前記教師データを更新して前記更新教師データを生成する、請求項13または請求項14に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  16. 前記更新手段は、前記第3のステップにおいて、前記教師データに含まれる干渉データから擬似干渉データを生成するとともに、前記教師データに含まれる非干渉データを削除して前記更新教師データを生成する、請求項15に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  17. 前記更新手段は、前記第3のステップにおいて、前記教師データに含まれる干渉データを基準点とし、前記基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと前記基準点の干渉データとが所定の分布に従うように前記擬似干渉データを生成するとともに、前記基準点を中心とした円の外側に存在する非干渉データを削除して前記更新教師データを生成する、請求項16に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18. 前記更新手段は、前記第3のステップにおいて、前記基準点の干渉データに基づいて発生させた擬似干渉データと前記基準点の干渉データとが、分散を変化させたときの正規分布に従うように前記擬似干渉データを生成する、請求項17に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  19. 第1の危険度付与手段が、前記更新手段から受けた前記更新教師データの座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合に、地形データを考慮した受信電力を推定するとともに、前記推定した受信電力に基づいて第1の干渉発生危険度を推定し、その推定した第1の干渉発生危険度を前記更新教師データに付与する第7のステップと、
    第2の危険度付与手段が、前記第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界を受けると、前記更新教師データの存在領域を複数の領域に分割し、その分割した1つの領域の座標点を送信点とし、1次利用者の位置を受信点とした場合の受信電力を推定するとともに、前記推定した受信電力に基づいて第2の干渉発生危険度を推定し、その推定した第2の干渉発生危険度を前記1つの領域に付与して判定用データを生成する処理を前記複数の領域の全てについて実行する第8のステップとを更にコンピュータに実行させ、
    前記機械学習手段は、前記第4のステップにおいて、前記第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて、前記決定境界を機械学習によって決定し、
    前記通信パラメータ決定手段は、前記第5のステップにおいて、前記第1の干渉発生危険度が付与された更新教師データに基づいて決定された決定境界と、前記判定用データと、前記第2の干渉発生危険度が付与された複数の領域とに基づいて、前記複数の領域の各々が通信禁止領域であるか否かを判定し、通信禁止領域および通信許可領域の少なくとも1つを前記通信パラメータセットとして決定する、請求項13から請求項18のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  20. 前記通信パラメータ決定手段は、前記第5のステップにおいて、前記判定用データを前記決定境界と比較し、前記複数の領域のうち、干渉を発生させる領域に分類された判定用データに対応する領域を前記通信禁止領域として決定する、請求項19に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  21. 前記第1の危険度付与手段は、前記第7のステップにおいて、前記推定した受信電力を前記第1の干渉発生危険度として推定し、または前記推定した受信電力を当該受信電力が得られる地点に最も近い干渉データの位置における受信電力で除算した除算結果を前記第1の干渉発生危険度として推定する、請求項19または請求項20に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  22. 前記第1の危険度付与手段は、前記第7のステップにおいて、前記1次利用者と前記2次利用者との間の電波伝搬特性として複数の電波伝搬特性を保持しており、前記地形データに最も合致する電波伝搬特性を前記複数の電波伝搬特性から選択し、その選択した電波伝搬特性を用いて前記受信電力を推定する推定処理を実行する、請求項19から請求項21のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  23. 前記第2の危険度付与手段は、前記第8のステップにおいて、前記第7のステップにおける前記推定処理と同じ推定処理を実行し、前記受信電力を推定する、請求項22に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  24. 前記地形データは、標高地図または航空写真からなる、請求項19から請求項23のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  25. 請求項13から請求項24のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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