JP6995615B2 - アーク放電判定装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、アーク放電判定装置に関する。
紫外線カメラを用いてパンタグラフと架線間において発生するアーク放電を撮像する技術がある。また、すり板と架線との接触点の明るさの検出結果と、照度センサによるパンタグラフの周囲の明るさの検出結果とを用いて、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定する技術がある。
特許第3793928号公報 特開2010-122102号公報 特許第4415330号公報
しかしながら、紫外線カメラを用いてアーク放電を撮像する技術においては、特殊な紫外線カメラを用いる必要がある。また、すり板と架線との接触点の明るさの検出結果と、照度センサによるパンタグラフの周囲の明るさの検出結果とを用いて、アーク放電が発生したか否かを判定する技術は、すり板と架線との接触点の明るさの検出に用いる可視光カメラに対して、太陽光が入射した場合に、アーク放電の発生を誤判定する可能性がある。
実施形態のアーク放電判定装置は、撮像部と、高輝度領域抽出部と、アーク発生判定部と、を備える。撮像部は、車両に搭載され、かつ車両のパンタグラフの周囲からの可視光線を受光する。高輝度領域抽出部は、撮像部の撮像により得られる可視光画像において、予め設定された輝度より高い輝度の高輝度領域を抽出する。アーク発生判定部は、高輝度領域の面積が第1閾値以上であるか否かに基づいて、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定する。また、アーク発生判定部は、変化量が第3閾値以上となる時間間隔を算出し、時間間隔の算出結果の多様性を算出し、当該多様性が大きい場合に、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したと判定する。
図1は、第1の実施形態にかかる車両に搭載されるアーク放電判定装置の構成の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図4は、変形例1にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図5は、変形例1にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図6は、変形例1にかかる画像処理装置におけるアーク放電発生頻度の算出処理の一例を説明するための図である。 図7は、第2の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図8は、第2の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図9は、変形例2にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図10は、変形例2にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図11は、変形例2にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の一例を説明するための図である。 図12は、変形例3にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図13は、変形例3にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図14は、変形例4にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図15は、変形例4にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図16は、第3の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図17は、第3の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図18は、第4の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。 図19は、第4の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、添付の図面を用いて、本実施形態にかかるアーク放電判定装置を適用した電気車等の車両について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる車両に搭載されるアーク放電判定装置の構成の一例を示す図である。図1を用いて、本実施形態にかかる車両に搭載されるアーク放電判定装置の概略構成の一例について説明する。本実施形態では、アーク放電判定装置は、カメラ101と、画像処理装置102と、ログ記録装置103と、車内モニタ104と、を有する。本実施形態では、アーク放電判定装置は、ログ記録装置103および車内モニタ104を有しているが、少なくとも、カメラ101および画像処理装置102を有していれば良い。
カメラ101(撮像部の一例)は、可視光を撮像可能なカメラ(所謂、可視光カメラ)等であり、車両に搭載され、車両のパンタグラフ2を撮像可能である。具体的には、カメラ101は、車両のパンタグラフ2の周囲からの可視光線を受光して、パンタグラフ2を撮像する。本実施形態では、カメラ101は、パンタグラフ2を下方から撮像可能に設けられている。また、本実施形態では、カメラ101は、車両の進行方向において、パンタグラフ2よりも前方に設けられているが、これに限定するものではなく、車両の進行方向において、パンタグラフ2よりも後方に設けられていても良い。
画像処理装置102は、カメラ101によりパンタグラフ2を撮像して得られる可視光画像に基づいて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定する。そして、画像処理装置102は、アーク放電が発生したか否かの判定結果をログ記録装置103に保存する。ログ記録装置103は、HDD(Hard Disk Drive)等であり、アーク放電が発生したか否かの判定結果等の各種情報を記憶する記憶部である。本実施形態では、ログ記録装置103は、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定結果を、アーク放電が発生したと判定された時刻(すなわち、可視光画像が得られた時刻)等、当該判定結果を識別可能な情報とともに記憶する。本実施形態では、画像処理装置102は、車両に搭載されるログ記録装置103に対して、アーク放電判定結果を保存しているが、これに限定するものではなく、車両の外部の記憶装置(例えば、地上側のシステムが有する記憶装置)に対して、アーク放電が発生したか否かの判定結果を保存しても良い。
車内モニタ104は、LCD(Liquid Crystal Display)等であり、アーク放電が発生したか否かの判定結果等の各種情報を表示する表示部である。本実施形態では、画像処理装置102は、車両に搭載される車内モニタ104に対して、アーク放電が発生したか否かの判定結果を表示させているが、これに限定するものではなく、車両の外部の表示装置(例えば、地上側のシステムが有する表示部)に対して、アーク放電判定結果を表示させても良い。
図2は、第1の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図3は、第1の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。次に、図2および図3を用いて、本実施形態にかかる画像処理装置102におけるアーク発生判定処理の流れの一例について説明する。本実施形態では、画像処理装置102は、図2に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、高輝度領域面積算出部203、およびアーク発生判定部204を有する。
画像取得部201は、カメラ101から、当該カメラ101によってパンタグラフ2を撮像して得られる可視光画像を取得する(ステップS301)。高輝度領域抽出部202は、画像取得部201により取得した可視光画像において、予め設定された輝度より高い輝度の領域(以下、高輝度領域と言う)を抽出する(ステップS302)。ここで、予め設定された輝度は、架線Lとパンタグラフ2間においてアーク放電が発生した際の可視光画像の輝度である。アーク放電により発生するアーク光は、高輝度である。よって、可視光画像の画素値が0~255がとり得る場合、アーク光が発生した際の可視光画像の画素値は、255となることが多い。よって、本実施形態では、高輝度領域抽出部202は、可視光画像において、画素値が255を示す画素により構成される領域を高輝度領域として抽出する。
高輝度領域面積算出部203は、高輝度領域抽出部202により抽出される高輝度領域の面積を算出する(ステップS303)。本実施形態では、高輝度領域面積算出部203は、高輝度領域の画素数を計数し、計数した画素数に対して、1画素当りの面積を乗算した値を、高輝度領域の面積として算出する。アーク発生判定部204は、高輝度領域面積算出部203により算出される高輝度領域の面積が閾値TH1以上であるか否かに基づいて、パンタグラフ2と架線L間でアーク放電が発生したか否かを判定する(ステップS304)。本実施形態では、アーク発生判定部204は、高輝度領域の面積が閾値TH1以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間でアーク放電が発生したと判定する。
このように、第1の実施形態にかかるアーク放電判定装置によれば、紫外線カメラを用いずに、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生を検出できるので、太陽光の紫外線がカメラ101に入射したとしても、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定が可能となる。また、特殊な紫外線カメラや複数のカメラを用いずに、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生を検出できるので、アーク放電判定装置の実現に要するコストを削減できる。
(変形例1)
本変形例は、可視光画像を用いて、パンタグラフと架線間でのアーク放電の発生頻度を求め、当該アーク放電の発生頻度に基づいて、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定する例である。以下の説明では、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図4は、変形例1にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図5は、変形例1にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6は、変形例1にかかる画像処理装置におけるアーク放電発生頻度の算出処理の一例を説明するための図である。図4~6を用いて、本変形例にかかる画像処理装置400が有する各部によるアーク発生判定処理の流れについて説明する。図5のステップS301~ステップS303までの処理は、第1の実施形態と同様である。また、本変形例では、画像処理装置400は、図4に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、高輝度領域面積算出部203、およびアーク発生判定部401を有する。また、アーク発生判定部401は、第1アーク発生判定部402、アーク発生頻度算出部403、および第2アーク発生判定部404を有する。
第1アーク発生判定部402は、高輝度領域の面積が閾値TH1以上であるか否かを判定する第1アーク発生判定処理を実行する(ステップS501)。アーク発生頻度算出部403は、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生頻度(以下、アーク放電発生頻度と言う)を算出する(ステップS502)。具体的には、アーク発生頻度算出部403は、図6に示すように、予め設定された時間内に得られるN枚の可視光画像のうち、アーク放電が発生したと判定される可視光画像の数(A枚)を計数する。次いで、アーク発生頻度算出部403は、予め設定された時間内に得られる可視光画像の枚数(N枚)に対する、アーク放電が発生したと判定されるA枚の可視光画像の割合(A/N)を、アーク放電発生頻度Rとして算出する。ここで、アーク放電が発生したと判定される可視光画像は、高輝度領域の面積が閾値TH1以上と判定された可視光画像である。または、アーク発生頻度算出部403は、図6に示すように、予め設定されたフレーム数Nの可視光画像のうち、アーク放電が発生したと判定されるA枚の可視光画像の割合(A/N)を、アーク放電発生頻度Rとして算出する。
図5に戻り、第2アーク発生判定部404は、アーク発生頻度算出部403により算出されるアーク放電発生頻度が閾値TH1a以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと第2アーク発生判定処理を実行する(ステップS503)。ここで、閾値TH1aは、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定するアーク放電発生頻度の下限である。これにより、パンタグラフ2と架線L間において発生するアーク放電以外の影響によって可視光画像が含む高輝度領域の面積が閾値TH1以上となった場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したことを誤判定することを防止できる。
本変形例では、第2アーク発生判定部404は、アーク放電発生頻度が閾値TH1a以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定しているが、これに限定するものではない。例えば、第2アーク発生判定部404は、アーク放電発生頻度が所定のアーク放電発生頻度範囲内である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定しても良い。ここで、所定のアーク放電発生頻度範囲は、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定するアーク放電発生頻度の範囲である。本変形例では、所定のアーク放電発生頻度範囲は、閾値TH1a以上かつ閾値TH1b以下である。ここで、閾値TH1bは、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定するアーク放電発生頻度の上限である。
昼間にカメラ101に対して太陽光が直射した際やトンネルから外に車両が出た際、自動露光制御によってカメラ101の露出の制御が完了するまでの間、可視光画像には、白とびが発生することが多い。その場合も、可視光画像に高輝度領域が発生し続ける状態となるため(すなわち、アーク放電発生頻度が1.0となり続けるため)、アーク放電の発生を誤判定する可能性がある。そこで、本変形例では、アーク放電が発生したと判定するアーク放電発生頻度の範囲に上限(閾値TH1b)を加える。これにより、昼間にカメラ101に対して太陽光が直射した際やトンネルから外に車両が出た際に、カメラ101の自動露光制御に時間がかかり、可視光画像の白とびが続くことによってアーク放電発生頻度が高くなった場合でも、アーク放電の発生を誤判定することを防止できる。
このように、変形例1にかかるアーク放電判定装置によれば、パンタグラフ2と架線L間において発生するアーク放電以外の影響によって可視光画像が含む高輝度領域の面積が閾値TH1以上となった場合に、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生を誤判定することを防止できる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、異なる時刻にカメラによって得られる可視光画像が含む高輝度領域の面積の変化量を用いて、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定する例である。以下の説明では、上述の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図7は、第2の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図8は、第2の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図7および図8を用いて、本実施形態にかかる画像処理装置700が有する各部によるアーク発生判定処理の流れについて説明する。図8のステップS301~ステップS302までの処理は、第1の実施形態と同様である。本実施形態にかかる画像処理装置700は、図7に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、面積変化量算出部701、およびアーク発生判定部702を有する。
面積変化量算出部701は、予め設定された時刻(第1時刻の一例)に得られる可視光画像(例えば、1つ前のフレーム)が含む高輝度領域の面積S0を基準として、最新の可視光画像(第2時刻に得られる可視光画像の一例)が含む高輝度領域の面積S1の変化量である面積変化量D(=|S1-S0|)を算出する(ステップS801)。本実施形態では、面積変化量算出部701は、面積S1から面積S0を減算した値の絶対値を面積変化量Dとして算出しているが、可視光画像が含む高輝度領域の面積が増えた場合のみ(すなわち、面積S1から面積S0を減算した値が正数の場合のみ)、面積変化量Dを用いてアーク放電が発生したか否かを判定しても良い。
アーク発生判定部702は、面積変化量算出部701により算出される面積変化量Dが閾値TH2以上であるか否かに基づいて、パンタブラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定するアーク判定処理を実行する(ステップS802)。パンタグラフ2と架線L間において発生するアーク放電は、高輝度でありかつ可視光画像が含む高輝度領域の面積を時間変化させるため(可視光画像が点滅しているように見えるため)、面積変化量Dが大きくなる。一方、カメラ101の撮像範囲に太陽光が入って、可視光画像に高輝度領域が常に発生し続ける状態となった場合は、可視光画像の点滅が発生せず、面積変化量Dは、閾値TH2より小さい値となる。また、トンネルから外に車両が出た際に、自動露光制御によってカメラ101の露出の制御が完了するまでの間、可視光画像には、白とびが発生することが多い。その場合も、カメラ101の撮像範囲に太陽光が入った場合と同様に、可視光画像に高輝度領域が発生し続ける状態となり、面積変化量Dは、閾値TH2より小さい値となる。
そこで、本実施形態では、アーク発生判定部702は、面積変化量Dが閾値TH2以上である場合に、アーク放電が発生したと判定する。これにより、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電以外の要因によって、可視光画像に高輝度領域が発生した場合に、誤ってアーク放電が発生したと誤判定することを防止できるので、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定精度を向上させることができる。
このように、第2の実施形態にかかる画像処理装置700によれば、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定精度を向上させることができる。
本実施形態では、アーク発生判定部702は、1つのカメラ101の撮像により得られる可視光画像を用いて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定しているが、これに限定するものではなく、複数のカメラ101(例えば、車両の進行方向において、パンタグラフ2の前方に設けられるカメラ101およびパンタグラフ2の後方に設けられるカメラ101)の撮像により得られる可視光画像を用いて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定しても良い。
具体的には、アーク発生判定部702は、複数のカメラ101の撮像により得られる可視光画像のうち先に得られる可視光画像から順に、当該可視光画像が含む高輝度領域の面積変化量Dが閾値TH2以上であるか否かに基づいて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定する。これにより、アーク放電が発生したか否かの判定処理の時間分解能を高めることができるので、より短い時間で発生するアーク放電の発生を検出することが可能となる。
(変形例2)
本変形例は、可視光画像が含む高輝度領域の面積変化量を用いてアーク放電発生頻度を算出し、当該アーク放電発生頻度に基づいて、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定する例である。以下の説明では、第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図9は、変形例2にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図10は、変形例2にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11は、変形例2にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の一例を説明するための図である。図9~11を用いて、本変形例にかかる画像処理装置900が有する各部によるアーク発生判定処理の流れについて説明する。図10のステップS301~ステップS801までの処理は、第2の実施形態と同様である。本変形例では、画像処理装置900は、図9に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、面積変化量算出部701、およびアーク発生判定部901を有する。アーク発生判定部901は、第1アーク発生判定部902、アーク発生頻度算出部903、および第2アーク発生判定部904を有する。
第1アーク発生判定部902は、面積変化量Dが閾値TH2以上であるか否かを判定する第1アーク発生判定処理を実行する(ステップS1001)。アーク発生頻度算出部903は、予め設定されたフレーム数の可視光画像のうちアーク放電が発生したと判定される可視光画像の割合をアーク放電発生頻度として算出する(ステップS1002)。ここで、アーク放電が発生したと判定される可視光画像は、面積変化量Dが閾値TH2以上となった可視光画像である。具体的には、アーク発生頻度算出部903は、図11に示すように、予め設定されたフレーム数Nの可視光画像のうち、アーク放電が発生したと判定される可視光画像の数(A枚)を計数する。次いで、アーク発生頻度算出部903は、予め設定されたフレーム数Nに対する、アーク放電が発生したと判定される可視光画像の数(A枚)の割合を(A/N)を、アーク放電発生頻度Rとして算出する。または、アーク放電発生頻度算出部903は、予め設定された時間のうちアーク放電が発生したと判定される可視光画像が得られた時間の割合をアーク放電発生頻度Rとして算出しても良い。
図10に戻り、第2アーク発生判定部904は、アーク発生頻度算出部903により算出されるアーク放電発生頻度が閾値TH2a以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定する第2アーク発生判定処理を実行する(ステップS1003)。ここで、閾値TH2aは、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定するアーク放電発生頻度Rの下限である。これにより、パンタグラフ2と架線L間において発生するアーク放電以外の影響(例えば、可視光画像に含まれるノイズ)によって面積変化量Dが一時的に閾値TH2以上となった場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと誤判定することを防止できるので、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生の判定精度を向上させることができる。
このように、変形例2かかる画像処理装置900によれば、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定精度を向上させることができる。
(変形例3)
本変形例は、面積変化量が大きくなる時間間隔を算出し、当該時間間隔の算出結果の多様性が大きい場合に、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したと判定する例である。以下の説明では、第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図12は、変形例3にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図13は、変形例3にかかる画像処理装置によるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12および図13を用いて、本変形例にかかる画像処理装置1200によるアーク発生判定処理の流れについて説明する。図13のステップS301~ステップS801までの処理は、第2の実施形態と同様である。本変形例にかかる画像処理装置1200は、図12に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、面積変化量算出部701、およびアーク発生判定部1201を有する。アーク発生判定部1201は、第1アーク発生判定部1202、アーク発生間隔算出部1203、多様性算出部1204、および第2アーク発生判定部1205を有する。
第1アーク発生判定部1202は、面積変化量Dが閾値TH2以上であるか否かを判定する第1アーク発生判定処理を実行する(ステップS1301)。アーク発生間隔算出部1203は、面積変化量Dが閾値TH2以上となる時間間隔をアーク発生間隔として算出する(ステップS1302)。具体的には、アーク発生間隔算出部1203は、X番目にアーク放電が発生している可能性があると判定された最新の可視光画像が得られた時刻IXと、X-1番目にアーク放電が発生している可能性があると判定された可視光画像が得られた時刻IX1と、のアーク発生間隔T1(=IX-IX1)を求める。ここで、アーク放電が発生している可能性があると判定する可視光画像は、面積変化量Dが閾値TH2以上となった可視光画像とする。また、アーク発生間隔算出部1203は、時刻IX1と、X-2番目にアーク放電が発生している可能性があると判定された可視光画像が得られた時刻IX2と、のアーク発生間隔T2(=IX1-IX2)を求める。このようにして、アーク発生間隔算出部1203は、複数のアーク発生間隔T(=T1,T2,...,TN)を求める。
多様性算出部1204は、求めた複数のアーク発生間隔T(=T1,T2,...,TN)の多様性Vを算出する(ステップS1303)。例えば、多様性算出部1204は、求めた複数のアーク発生間隔Tの標準偏差を、当該複数のアーク発生間隔Tの多様性Vとして算出する。第2アーク発生判定部1205は、多様性算出部1204により算出される多様性Vが閾値TH2b以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定する第2アーク発生判定処理を実行する(ステップS1304)。パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電は、その発生間隔がランダムになる可能性が高い。また、カメラ101に対して太陽光が直射した状態で車両が鉄橋を渡る場合も、鉄橋の柱によって太陽光が遮られて、可視光画像が含む高輝度領域の面積変化量Dが増加および減少を繰り返すことが考えられる。しかし、鉄橋の柱によって太陽光が遮られた場合、面積変化量Dは、周期的に、増加および減少を繰り返すことになるため、アーク発生間隔の多様性は小さくなる。
そこで、本変形例では、多様性算出部1204は、アーク発生間隔Tの多様性Vが閾値TH2b以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定する。これにより、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電以外の要因(例えば、鉄橋の柱による太陽光の遮蔽および非遮蔽)によって面積変化量Dが大きくなった場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと誤判定することを防止できるので、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生の判定精度を向上させることができる。
このように、変形例3にかかる画像処理装置1200によれば、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生の判定精度を向上させることができる。
(変形例4)
本変形例は、可視光画像が含む高輝度領域の面積変化量の算出結果の多様性が大きい場合に、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したと判定する例である。以下の説明では、第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図14は、変形例4にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図15は、変形例4にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14および図15を用いて、本変形例にかかる画像処理装置1400が有する各部によるアーク発生判定処理の流れについて説明する。図15のステップS301~ステップS801までの処理は、第2の実施形態と同様である。本変形例では、画像処理装置1400は、図14に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、面積変化量算出部701、およびアーク発生判定部1401を有する。アーク発生判定部1401は、変化量多様性算出部1402、およびアーク発生判定部1403を有する。
変化量多様性算出部1402は、面積変化量算出部701により算出される面積変化量Dの多様性Vを算出する(ステップS1501)。例えば、変化量多様性算出部1402は、最新の複数の面積変化量D(=D1,D2,...,DN)の標準偏差を、面積変化量Dの多様性Vとして算出する。そして、アーク発生判定部1403は、変化量多様性算出部1402により算出される多様性Vが大きい場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定するアーク発生判定処理を実行する(ステップS1502)。本実施形態では、アーク発生判定部1403は、変化量多様性算出部1402により算出される多様性Vが閾値TH2c以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定する。
パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生による高輝度領域の面積は、ランダムに変化することが多いため、面積変化量Dの多様性Vが大きくなる可能性が高い。一方、カメラ101に対して太陽光が直射した状態で車両が鉄橋を渡る際に、鉄橋の柱によって太陽光が遮られる場合は、面積変化量Dが一定になることが多いため、その多様性Vが小さくなる可能性が高い。そこで、本実施形態では、アーク発生判定部1403は、変化量多様性算出部1402により算出される多様性Vが閾値TH2c以上である場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと判定する。これにより、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電以外の要因(例えば、鉄橋の柱による太陽光の遮蔽および非遮蔽)によって面積変化量Dが大きくなった場合に、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したと誤判定することを防止できるので、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生の判定精度を向上させることができる。
このように、変形例4にかかる画像処理装置1400によれば、パンタグラフ2と架線L間におけるアーク放電の発生の判定精度を向上させることができる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生していないと判定された可視光画像の輝度に基づいて、アーク放電が発生したと判定する高輝度領域の面積の閾値を決定する例である。以下の説明では、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図16は、第3の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図17は、第3の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図16および図17を用いて、本実施形態にかかる画像処理装置1600が有する各部によるアーク発生判定処理の流れについて説明する。図17に示すステップS301~ステップS303までの処理は、第1の実施形態と同様である。本実施形態では、画像処理装置1600は、図16に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、高輝度領域面積算出部203、およびアーク発生判定部1601を有する。アーク発生判定部1601は、アーク発生判定部1602、および面積閾値決定部1603を有する。
アーク発生判定部1602は、高輝度領域の面積が閾値TH1以上であるか否かに基づいて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定するアーク発生判定処理を実行する(ステップS1701)。面積閾値決定部1603は、アーク発生判定部1602によってアーク放電が発生していないと判定された可視光画像の輝度に基づいて、閾値TH1を決定する面積閾値決定処理を実行する(ステップS1702)。本実施形態では、面積閾値決定部1603は、アーク発生判定部1602によってアーク放電が発生していないと判定された場合、可視光画像の輝度に基づいて、閾値TH1を変更する。一方、面積閾値決定部1603は、アーク発生判定部1602によってアーク放電が発生していると判定された場合、閾値TH1を変更しない。
可視光画像の輝度の平均M(以下、平均輝度と言う)は、夜間には輝度M1未満となり、昼間には輝度M1以上でありかつ輝度M1より大きい輝度M2未満となり、太陽光がカメラ101に直射した場合には輝度M2以上となる。そこで、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生していないと判定され、かつ最新の可視光画像の平均輝度Mが輝度M1以下である場合、面積閾値決定部1603は、閾値TH1を、当該閾値TH1に設定可能な閾値候補のうち、最も大きい閾値TH1-1に決定する。
また、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生していないと判定され、かつ最後に得られた可視光画像の平均輝度Mが輝度M1以上かつ輝度M2未満である場合、面積閾値決定部1603は、閾値TH1を、閾値候補のうち、閾値TH1-1より小さい閾値TH1-2に決定する。さらに、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生していないと判定され、かつ最後に得られた可視光画像の平均輝度Mが輝度M2以上である場合、面積閾値決定部1603は、閾値TH1を、閾値候補のうち、閾値TH1-2より小さい閾値TH1-3に決定する。
ここで、平均輝度Mが高くなるに従って閾値TH1を小さくしているのは、同じ強度のアーク放電であっても、昼間の明るい環境で発生した場合と夜間等の暗い環境で発生した場合とでは、可視光画像に含まれる高輝度領域の面積が異なるからである。具体的には、夜間等の暗い環境でアーク放電が発生した場合には、可視光画像に含まれる高輝度領域の面積は大きくなるため、閾値TH1を大きくする。一方、昼間の明るい環境でアーク放電が発生した場合には、可視光画像に含まれる高輝度領域の面積が小さくなるため、閾値TH1を小さくする。
その後、高輝度領域面積算出部203によって新たな可視光画像が含む高輝度領域の面積が算出されると、アーク発生判定部1602は、算出される高輝度領域の面積が、面積閾値決定部1603により決定された最新の閾値TH1以上であるか否かに基づいて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定する。これにより、パンタグラフ2と架線Lの周囲環境に応じて、閾値TH1を、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを適切に判定可能な閾値に変更可能となるので、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定精度を向上させることができる。
本実施形態では、面積閾値決定部1603は、可視光画像の平均輝度Mに基づいて、閾値TH1を決定しているが、これに限定するものではなく、可視光画像が含む高輝度領域の面積に従って、閾値TH1を決定しても良い。例えば、面積閾値決定部1603は、可視光画像が含む高輝度領域の面積が大きいほど、パンタグラフ2と架線Lの周囲が暗いと判定できるため、高輝度領域の面積が大きくなるに従い、閾値TH1を大きくする。
このように、第3の実施形態にかかる画像処理装置1600によれば、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定精度を向上させることができる。
(第4の実施形態)
本実施形態は、パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生していないと判定された可視光画像の輝度に基づいて、アーク放電が発生したと判定する面積変化量の閾値を決定する例である。以下の説明では、第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図18は、第4の実施形態にかかる画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。図19は、第4の実施形態にかかる画像処理装置におけるアーク発生判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図18および図19を用いて、本実施形態にかかる画像処理装置1800が有する各部によるアーク発生判定処理の流れについて説明する。図19のステップS301~ステップS801までの処理は、第2の実施形態と同様である。本実施形態では、画像処理装置1800は、図18に示すように、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、面積変化量算出部701、およびアーク発生判定部1801を有する。アーク発生判定部1801は、アーク発生判定部1802、および面積変化量閾値決定部1803を有する。
アーク発生判定部1802は、面積変化量Dが閾値TH2以上であるか否かに基づいて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定するアーク発生判定処理を実行する(ステップS1901)。面積変化量閾値決定部1803は、アーク発生判定部1802によってアーク放電が発生していないと判定された可視光画像の輝度に基づいて、閾値TH2を決定する(ステップS1902)。本実施形態では、面積変化量閾値決定部1803は、アーク発生判定部1802によってアーク放電が発生していないと判定された場合、可視光画像の輝度に基づいて、閾値TH2を変更する。一方、面積変化量閾値決定部1803は、アーク発生判定部1802によってアーク放電が発生していると判定された場合、閾値TH3を変更しない。
可視光画像の平均輝度Mは、夜間には輝度M1未満となり、昼間には輝度M1以上でありかつ輝度M1より大きい輝度M2未満となり、太陽光がカメラ101に直射した場合には輝度M2以上となる。そこで、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生していないと判定され、かつ最後に得られた可視光画像の平均輝度Mが輝度M1以下である場合、面積変化量閾値決定部1803は、閾値TH2を、当該閾値TH2に設定可能な閾値候補のうち、最も大きい閾値TH2-1に決定する。
また、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生していないと判定され、かつ最後に得られた可視光画像の平均輝度Mが輝度M1以上かつ輝度M2未満である場合、面積変化量閾値決定部1803は、閾値TH2を、閾値候補のうち、閾値TH2-1より小さい閾値TH2-2に決定する。さらに、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生していないと判定され、かつ最後に得られた可視光画像の平均輝度Mが輝度M2以上である場合、面積変化量閾値決定部1803は、閾値TH2を、閾値候補のうち、閾値TH2-2より小さい閾値TH2-3に決定する。
ここで、平均輝度Mが高くなるに従って閾値TH2を小さくしているのは、同じ強度のアーク放電であっても、昼間の明るい環境で発生した場合と夜間等の暗い環境で発生した場合とでは、可視光画像に含まれる高輝度領域の面積変化量Dが異なるからである。具体的には、夜間等の暗い環境でアーク放電が発生した場合には、可視光画像に含まれる高輝度領域の面積変化量Dは大きくなるため、閾値TH2を大きくする。一方、昼間の明るい環境でアーク放電が発生した場合には、可視光画像に含まれる高輝度領域の面積変化量Dが小さくなるため、閾値TH2を小さくする。
その後、面積変化量算出部701によって新たな可視光画像が含む高輝度領域の面積変化量Dが算出されると、アーク発生判定部1802は、算出される面積変化量Dが、面積変化量閾値決定部1803により決定された最新の閾値TH2以上であるか否かに基づいて、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定する。これにより、パンタグラフ2と架線Lの周囲環境に応じて、閾値TH2を、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを適切に判定可能な閾値に変更可能となるので、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定精度を向上させることができる。
本実施形態では、面積変化量閾値決定部1803は、可視光画像の平均輝度Mに基づいて、閾値TH2を決定しているが、これに限定するものではなく、可視光画像が含む高輝度領域の面積変化量Dに従って、閾値TH2を決定しても良い。例えば、面積変化量閾値決定部1803は、可視光画像が含む高輝度領域の面積変化量Dが大きいほど、パンタグラフ2と架線Lの周囲が暗いと判定できるため、高輝度領域の面積変化量Dが大きくなるに従い、閾値TH2を大きくする。
このように、第4の実施形態にかかる画像処理装置1800によれば、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かの判定精度を向上させることができる。
以上説明したとおり、第1から第4の実施形態によれば、太陽光の紫外線がカメラ101に入射したとしても、パンタグラフ2と架線L間においてアーク放電が発生したか否かを判定可能となる。
なお、本実施形態の画像処理装置102,400,700,900,1200,1400,1600,1800で実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)等に予め組み込まれて提供される。
本実施形態の画像処理装置102,400,700,900,1200,1400,1600,1800で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態の画像処理装置102,400,700,900,1200,1400,1600,1800で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の画像処理装置102,400,700,900,1200,1400,1600,1800で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本実施形態の画像処理装置102,400,700,900,1200,1400,1600,1800で実行されるプログラムは、上述した各部(画像取得部201、高輝度領域抽出部202、高輝度領域面積算出部203、アーク発生判定部204,401,702,901,1201,1401,1601,1801、面積変化量算出部701)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、画像取得部201、高輝度領域抽出部202、高輝度領域面積算出部203、アーク発生判定部204,401,702,901,1201,1401,1601,1801、面積変化量算出部701が主記憶装置上に生成されるようになっている。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…パンタグラフ、101…カメラ、102,400,700,900,1200,1400,1600,1800…画像処理装置、103…ログ記録装置、104…車内モニタ、201…画像取得部、202…高輝度領域抽出部、203…高輝度領域面積算出部、204,401,702,901,1201,1401,1601,1801…アーク発生判定部、701…面積変化量算出部。

Claims (7)

  1. 車両に搭載され、かつ前記車両のパンタグラフの周囲からの可視光線を受光する撮像部と、
    前記撮像部の撮像により得られる可視光画像において、予め設定された輝度より高い輝度の高輝度領域を抽出する高輝度領域抽出部と、
    第1時刻に得られる前記可視光画像が含む前記高輝度領域の面積を基準として、前記第1時刻とは異なる第2時刻に得られる前記可視光画像が含む前記高輝度領域の面積の変化量を算出する変化量算出部と、
    前記変化量が第3閾値以上であるか否かに基づいて、前記パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定するアーク発生判定部と、を備え、
    前記アーク発生判定部は、前記変化量が前記第3閾値以上となる時間間隔を算出し、前記時間間隔の算出結果の多様性を算出し、当該多様性が大きい場合に、前記パンタグラフと前記架線間においてアーク放電が発生したと判定する、アーク放電判定装置。
  2. 車両に搭載され、かつ前記車両のパンタグラフの周囲からの可視光線を受光する撮像部と、
    前記撮像部の撮像により得られる可視光画像において、予め設定された輝度より高い輝度の高輝度領域を抽出する高輝度領域抽出部と、
    第1時刻に得られる前記可視光画像が含む前記高輝度領域の面積を基準として、前記第1時刻とは異なる第2時刻に得られる前記可視光画像が含む前記高輝度領域の面積の変化量を算出する変化量算出部と、
    前記変化量が第3閾値以上であるか否かに基づいて、前記パンタグラフと架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定するアーク発生判定部と、を備え、
    前記アーク発生判定部は、前記変化量の算出結果の多様性を算出し、当該多様性が大きい場合に、前記パンタグラフにおいてアーク放電が発生したと判定する、アーク放電判定装置。
  3. 前記アーク発生判定部は、予め設定された時間のうち前記変化量が前記第3閾値以上となった時間の割合、または予め設定されたフレーム数の前記可視光画像のうち前記変化量が前記第3閾値以上となった前記可視光画像の割合をアーク放電発生頻度として算出し、前記アーク放電発生頻度が第4閾値以上である場合に、前記パンタグラフと前記架線間においてアーク放電が発生したと判定する請求項1または2に記載のアーク放電判定装置。
  4. 前記アーク発生判定部は、前記パンタグラフと前記架線間においてアーク放電が発生していないと判定された前記可視光画像の輝度に基づいて、前記第3閾値を決定する請求項1または2に記載のアーク放電判定装置。
  5. 複数の前記撮像部を備え、
    前記アーク発生判定部は、前記撮像部の撮像により先に得られる前記可視光画像から順に、当該可視光画像が含む前記高輝度領域の面積の前記変化量が前記第3閾値以上であるか否かに基づいて、前記パンタグラフと前記架線間においてアーク放電が発生したか否かを判定する請求項1または2に記載のアーク放電判定装置。
  6. 前記パンタグラフと前記架線間においてアーク放電が発生したか否かの判定結果を、当該判定結果を識別可能な情報とともに記憶する記憶部をさらに備える請求項1または2に記載のアーク放電判定装置。
  7. 前記パンタグラフと前記架線間においてアーク放電が発生したか否かの判定結果を表示する表示部をさらに備える請求項1または2に記載のアーク放電判定装置。
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