以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺等は必ずしも一致していない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係る照明装置1について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る照明装置1の外観図である。図2は、同照明装置1の機能ブロック図である。なお、図2において、太い矢印線は、電力を示しており、細い矢印線は、信号を示している。
照明装置1は、照明光を発する照明器具の一例であって、本実施の形態では、スタンドライト(電気スタンド)である。つまり、本実施の形態における照明装置1は、卓上型の照明器具である。
図1に示すように、照明装置1は、発光部10を有するヘッド部110と、ヘッド部110を支持するアーム部120と、アーム部120が取り付けられた本体130とを備える。本実施の形態において、本体130は、アーム部120に接続されたスタンド部131と、スタンド部131を支持するベース部132とを有する。
ヘッド部110は、回動可能にアーム部120の一方の端部に固定されている。アーム部120の他方の端部は、回動可能に本体130に固定されている。具体的には、アーム部120の他方の端部は、回動可能にスタンド部131の一方の端部に固定されている。スタンド部131の他方の端部は、回動可能にベース部132に固定されている。具体的には、ベース部132には、ベース面の一部から突出する台座部132aが設けられており、スタンド部131の他方の端部は、回動可能に台座部132aに固定されている。
図1及び図2に示すように、照明装置1は、発光部10に加えて、さらに、ACアダプタ20と、電源回路部30と、二次電池40と、受付部50と、制御部60と、表示部70とを備える。
発光部10は、照明装置1の主機能をなす主機能部である。つまり、発光部10は、主機能として光を出力する。例えば、発光部10は、白色光の照明光を照射する。
発光部10は、LEDを光源とするLED光源であり、例えば、LEDによって構成されたLEDモジュールである。本実施の形態において、発光部10は、COB(Chip On Board)構造のLEDモジュールであり、基板と、基板に実装された1つ又は複数のLEDチップと、LEDチップを封止する封止部材とを有する。封止部材には、LEDチップの光を波長変換する蛍光体等の波長変換材料が含まれている。例えば、LEDチップは青色光を発する青色LEDチップであり、封止部材は、黄色蛍光体を含むシリコーン樹脂である。封止部材には、黄色蛍光体以外に赤色蛍光体及び緑色蛍光体が含まれていてもよい。
なお、発光部10は、LEDチップを直接基板に実装したCOB構造のLEDモジュールに限るものではなく、SMD(Surface Mount Device)構造のLEDモジュールであってもよい。SMD構造のLEDモジュールは、樹脂製のパッケージ(容器)の凹部の中にLEDチップ(発光素子)を実装して当該凹部内に封止部材(蛍光体含有樹脂)を封入したパッケージ型のLED素子(SMD型LED素子)を、1個又は複数個、基板に実装した構成である。
発光部10におけるLEDチップは、電源回路部30から供給される直流電力によって発光する。本実施の形態において、発光部10は、直列接続された12個のLEDチップが用いられている。各LEDチップは、順方向電圧が3Vで、駆動電流が110mAである。なお、発光部10の光源は、LED光源に限らない。
また、発光部10は、調光信号に基づいて調光制御可能に構成されている。つまり、調光信号によって、発光部10から照射される照明光の光出力(明るさ)を変更することができる。なお、発光部10は、調光制御だけではなく、照明光の色温度を変更できる調色制御可能に構成されていてもよい。
ACアダプタ20は、交流電力を直流電力に変換する電力変換器である。ACアダプタ20は、例えば商用の交流電圧(例えばAC100V)を直流電圧に変換して、電源回路部30に供給する。
ACアダプタ20は、本体130に対して着脱可能に接続されている。具体的には、ACアダプタ20のDCケーブル21(DC出力線)のコネクタが、本体130のベース部132に設けられた差し込み口に対して着脱可能に接続されている。
なお、本実施の形態において、ACアダプタ20のプラグは、アダプタ本体に直接設けられているが、アダプタ本体から引き出されたACケーブル(AC入力線)に設けられていてもよい。
電源回路部30は、ACアダプタ20からの直流電力をもとに、発光部10と二次電池40とに直流電力を供給する電源回路を構成している。本実施の形態において、電源回路部30は、第1の電源回路31と第2の電源回路32とを有する。ACアダプタ20から電源回路部30に供給される直流電力の一部は、第1の電源回路31に供給され、ACアダプタ20から電源回路部30に供給される直流電力の他の一部は、第2の電源回路32に供給される。
第1の電源回路31は、発光部10から照射される照明光の光出力を制御する駆動回路である。具体的には、第1の電源回路31は、発光部10を発光させるための直流電力を生成して、その直流電力を発光部10に供給する。本実施の形態において、第1の電源回路31は、DC/DCコンバータを有する。
例えば、ACアダプタ20から第1の電源回路31に直流電力が供給されている場合、第1の電源回路31は、ACアダプタ20から第1の電源回路31に供給される直流電力をDC/DC変換して発光部10に直流電力を供給する。
一方、二次電池40から第1の電源回路31に直流電力が供給されている場合、第1の電源回路31は、二次電池40から供給される直流電力をDC/DC変換して発光部10に直流電力を供給する。
また、第2の電源回路32は、二次電池40を充電するために二次電池40に直流電力(充電電力)を供給する回路である。具体的には、第2の電源回路32は、二次電池40を充電するための直流電力を生成して、その直流電力を発光部10に供給する。本実施の形態において、第2の電源回路32は、DC/DCコンバータを有する。
例えば、ACアダプタ20から第2の電源回路32に直流電力が供給されている場合、第2の電源回路32は、ACアダプタ20から第2の電源回路32に供給される直流電力をDC/DC変換して二次電池40に直流電力を供給する。具体的には、第2の電源回路32は、生成した直流電力による充電電流を二次電池40に供給する。
また、電源回路部30は、制御部60からの制御信号に従って、発光部10及び二次電池40の各々に直流電力を供給してもよい。
例えば、電源回路部30は、制御部60の指示制御部61から調光信号を受けとった場合、電源回路部30は、指示制御部61からの調光信号に応じて、二次電池40への充電電流と発光部10の光出力とが負の相関関係で変化するように、発光部10及び二次電池40の各々に直流電力を供給する。具体的には、第1の電源回路31は、調光信号に応じた直流電力を発光部10に供給し、第2の電源回路32は、発光部10に供給する直流電力と負の相関関係となる直流電力を二次電池40に供給する。具体的には、二次電池40への充電電流と発光部10の光出力とが相反するように充電電流出力リミッタ回路が多段式となっている。
なお、電源回路部30が制御部60の指示制御部61から点消灯信号として点灯信号(調光100%信号)又は消灯信号(調光0%信号)を受けとった場合は、第1の電源回路31は、発光部10に直流電力を供給したり、発光部10への直流電力の供給を停止したりする。これにより、発光部10が点灯したり消灯したりする。
電源回路部30は、プリント配線基板からなる回路基板と、回路基板に実装された複数の回路素子によって構成されている。複数の回路素子は、第1の電源回路31及び第2の電源回路32を構成している。本実施の形態において、第1の電源回路31を構成する回路素子と第2の電源回路32を構成する回路素子とは、同一の回路基板に実装されている。このように構成される電源回路部30は、本体130に収納されている。具体的には、電源回路部30は、筐体であるスタンド部131に収納されている。
二次電池40は、充電により電気を蓄えることができる蓄電池であり、充電と放電とを繰り返し行うことができる。二次電池40としては、例えば、リチウムイオン二次電池又はニッケル水素電池等を用いることができる。なお、二次電池40は、非水電解質二次電池及び水電解質二次電池のいずれであってもよいし、半導体二次電池等の他の種類の二次電池であってもよい。
二次電池40は、電源回路部30から供給される直流電力によって充電される。具体的には、二次電池40は、第2の電源回路32から供給される直流電力による充電電流により充電される。
この場合、電源回路部30(第2の電源回路32)から二次電池40に供給される直流電力は、発光部10から出力される光の明るさの変化に対して負の相関関係で変化する。つまり、第2の電源回路32から二次電池40に供給される充電電流は、発光部10の光出力の変化に対して、負の相関関係で変化する。
二次電池40に蓄電された蓄電電力は、発光部10を発光させるために用いることができる。例えば、ACアダプタ20のプラグをコンセントから抜いたり停電が発生したり等して外部電源から照明装置1への電力供給が絶たれてACアダプタ20から電源回路部30への電力供給が停止した場合、二次電池40に蓄電された蓄電電力が放電され、発光部10は二次電池40の蓄電電力によって発光する。
具体的には、ACアダプタ20から電源回路部30への電力供給が停止した場合、二次電池40に蓄電された蓄電電力の放電により、二次電池40から第1の電源回路31への直流電力の供給が開始する。つまり、第1の電源回路31の電力供給元がACアダプタ20から二次電池40に切り替わる。これにより、ACアダプタ20から電源回路部30への電力供給が停止しても、第1の電源回路31から発光部10への直流電力の供給を継続させることができるので、発光部10の発光を継続させることができる。
なお、本実施の形態では、二次電池40の蓄電電力(直流電力)は、第1の電源回路31に直接供給されたが、これに限らない。例えば、二次電池40の蓄電電力は、第2の電源回路32を経由して第1の電源回路31に供給されてもよい。また、本実施の形態では、二次電池40の蓄電電力を第1の電源回路31に供給することで発光部10を発光させたが、これに限らない。例えば、二次電池40の蓄電電力は、第1の電源回路31を経由することなく図示しない別の専用回路に供給され、この専用回路から発光部10に直流電力が供給されてもよい。
図1に示すように、二次電池40は、本体130に収納されている。つまり、二次電池40は、本体130に内蔵されている。具体的には、二次電池40は、電池パックとして本体130に収納されている。本実施の形態において、二次電池40は、本体130のスタンド部131に内蔵されているが、これに限らない。例えば、二次電池40は、本体130のベース部132に内蔵されていてもよい。
受付部50は、外部からの指示を受け付けるインターフェースである。本実施の形態において、受付部50は、ユーザから指示を受け付ける。例えば、受付部50は、ユーザから発光部10の光出力(明るさ)を変更する調光指示を受け付けたり、発光部10の点灯又は消灯の点消灯指示を受け付けたりする。また、受付部50は、ユーザから二次電池40の最大充電量(最大蓄電量)の設定値を変更する充電量変更指示を受け付ける。
受付部50は、例えば、タッチスイッチ等の操作ボタンである。図1に示すように、本実施の形態において、受付部50は、操作ボタンとして、電源ボタン51、プラスボタン52、マイナスボタン53、調光制御切り替えボタン54及び充電制御切り替えボタン55を有する。
電源ボタン51は、照明装置1の電源のオンオフを制御するためのスイッチである。電源ボタン51が押されることで、受付部50は点消灯指示を受け付けることになる。
例えば、照明装置1の消灯時にユーザが電源ボタン51を押すと、照明装置1が点灯する。具体的には、照明装置1の消灯時に電源ボタン51が押されると、制御部60の指示制御部61から電源回路部30に点灯信号が出力され、電源回路部30(第1の電源回路31)から発光部10に電力が供給されて発光部10が点灯する。これにより、照明装置1が点灯する。
一方、照明装置1の点灯時にユーザが電源ボタン51を押すと、照明装置1が消灯する。具体的には、照明装置1の点灯時に電源ボタン51が押されると、制御部60の指示制御部61から電源回路部30に消灯信号が出力され、電源回路部30(第1の電源回路31)から発光部10への電力の供給が停止して発光部10が消灯する。これにより、照明装置1が消灯する。
プラスボタン52及びマイナスボタン53は、照明装置1の明るさを変更したり二次電池40の最大充電量の設定値を変更したりするスイッチである。つまり、プラスボタン52及びマイナスボタン53は、発光部10を調光制御するための調光ボタンとして機能するとともに、二次電池40の最大充電量の設定値を変更するための充電調整ボタンとして機能する。
調光制御切り替えボタン54は、二次電池40の最大充電量の設定値を変更するモードから発光部10を調光制御するモードに切り替えるためのスイッチである。一方、充電制御切り替えボタン55は、発光部10を調光制御するモードから二次電池40の最大充電量の設定値を変更するモードからに切り替えるためのスイッチである。
具体的には、調光制御切り替えボタン54及び充電制御切り替えボタン55のうち直近に押されたボタンが調光制御切り替えボタン54である場合、プラスボタン52及びマイナスボタン53は、調光ボタンとして機能する。この場合、調光ボタンとしてプラスボタン52又はマイナスボタン53が押されることで、受付部50は調光指示を受け付けることになる。
このとき、プラスボタン52は、照明装置1の明るさを明るくするための第1調光ボタンとなる。例えば、ユーザがプラスボタン52を押すと、押された回数ごとに又は押され続けられた時間に応じて、発光部10から照射される照明光の明るさが明るくなる。つまり、発光部10の光出力が大きくなる。具体的には、照明装置1の点灯時にプラスボタン52が押されると、発光部10の照明光を明るくするための調光信号が制御部60から電源回路部30に出力され、この調光信号に応じた電力が電源回路部30(第1の電源回路31)から発光部10に供給されて発光部10から照射される照明光が明るくなる。つまり、発光部10の光出力が大きくなる。
また、マイナスボタン53は、照明装置1の明るさを暗くするための第2調光ボタンとなる。例えば、ユーザがマイナスボタン53を押すと、押された回数ごとに又は押され続けられた時間に応じて、発光部10から照射される照明光の明るさが暗くなる。つまり、発光部10の光出力が小さくなる。具体的には、照明装置1の点灯時にマイナスボタン53が押されると、発光部10の照明光を暗くするための調光信号が制御部60から電源回路部30に出力され、この調光信号に応じた電力が電源回路部30(第1の電源回路31)から発光部10に供給されて発光部10の照明光が暗くなる。つまり、発光部10の光出力が小さくなる。
一方、調光制御切り替えボタン54及び充電制御切り替えボタン55のうち直近に押されたボタンが充電制御切り替えボタン55である場合、プラスボタン52及びマイナスボタン53は、二次電池40の最大充電量の設定値を変更するための充電調整ボタンとして機能する。この場合、充電調整ボタンとしてプラスボタン52又はマイナスボタン53が押されることで、受付部50は充電量変更指示を受け付けることになる。
このとき、プラスボタン52は、二次電池40の最大充電量を大きくするための第1充電調整ボタンとなる。例えば、ユーザがプラスボタン52を押すと、押された回数ごとに又は押され続けられた時間に応じて、二次電池40の最大充電量の設定値が大きくなる。具体的には、プラスボタン52が押されると、二次電池40の最大充電量の設定値を大きくするための制御信号が制御部60から電源回路部30に出力される。
また、マイナスボタン53は、二次電池40の最大充電量を小さくするための第2充電調整ボタンとなる。例えば、ユーザがマイナスボタン53を押すと、押された回数ごとに又は押され続けられた時間に応じて、二次電池40の最大充電量の設定値が小さくなる。具体的には、マイナスボタン53が押されると、二次電池40の最大充電量の設定値を小さくするための制御信号が制御部60から電源回路部30に出力される。
このように、充電制御切り替えボタン55が押された後にプラスボタン52又はマイナスボタン53が押されることで、二次電池40の最大充電量の設定値が変更される。これにより、第2の電源回路32から二次電池40への充電電流は、設定された最大充電量までしか供給されなくなる。つまり、二次電池40には、設定された最大充電量までして充電されなくなる。
ユーザが変更した最大充電量の設定値は、表示部70に表示される。例えば、二次電池40の定格最大容量の充電量を100%としたときに、ユーザが設定した二次電池40の最大充電量の設定値が90%で、現在の二次電池40の充電量(残容量)が70%である場合、表示部70には、「MAX90%」と「残70%」と表示される。また、表示部70に表示される二次電池40の最大充電量の数値は、プラスボタン52及びマイナスボタン53を押すごとに変更される。これにより、ユーでは表示部70を見ながら二次電池40の最大充電量を変更することができる。
なお、電源ボタン51、プラスボタン52、マイナスボタン53、調光制御切り替えボタン54及び充電制御切り替えボタン55は、機械式のスイッチであってもよいし、静電容量式のタッチセンサであってもよい。また、電源ボタン51、プラスボタン52、マイナスボタン53、調光制御切り替えボタン54及び充電制御切り替えボタン55は、電源回路部30を構成する回路基板と同一の基板に実装されていてもよいし、別々の基板に実装されていてもよい。なお、電源ボタン51、プラスボタン52、マイナスボタン53、調光制御切り替えボタン54及び充電制御切り替えボタン55は、操作画面を有するタッチパネルによって構成されていてもよい。この場合、操作画面は、表示部70と一体であってもよい。
制御部60は、照明装置1の種々の機能を制御する。制御部60は、指示制御部61と、変更部62と、計測部63とを有する。
指示制御部61は、受付部50で受け付けたユーザからの指示に基づいて、電源回路部30に所定の制御信号を出力する。
例えば、受付部50で調光指示又は点消灯指示を受け付けると、指示制御部61は、受付部50で受け付けた調光指示又は点消灯指示に基づいて、発光部10の明るさを変更するための調光信号を電源回路部30に出力したり、発光部10を点灯又は消灯させるための点消灯信号を電源回路部30に出力したりする。これにより、発光部10の調光制御を行ったり発光部10の点消灯制御を行ったりすることができる。なお、指示制御部61から電源回路部30に出力される調光信号は、例えばPMW調光制御信号であるが、これに限るものではない。
また、受付部50で二次電池40の最大充電量の設定値を変更する充電量変更指示を受け付けると、指示制御部61は、受付部50で受け付けたユーザからの充電量変更指示に従って二次電池40の最大充電量の設定値を変更する。これにより、二次電池40の最大充電量の設定値を変更することができる。
変更部62は、二次電池40への充電電流の設定値を変更する。例えば、変更部62は、二次電池40に蓄電された充電量(残容量)に応じて充電電流の設定値を変更してもよい。
計測部63は、二次電池40の充電時間を計測する。この場合、変更部62は、計測部63で計測した充電時間に応じて二次電池40への充電電流の設定値を変更してもよい。
指示制御部61及び変更部62は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が搭載されたMCU(Micro Controller Unit)又はMPU(Micro Processor Unit)等の制御IC等によって構成された電子部品である。また、計測部63は、カウンタ又はタイマ等の計時機能を有する電子部品である。
指示制御部61、変更部62及び計測部63は、電源回路部30を構成する回路基板と同一の基板に実装されてもよいし、電源回路部30を構成する回路基板とは別の基板に実装されてもよい。なお、指示制御部61、変更部62及び計測部63は、別々の基板に実装されていてもよい。また、指示制御部61、変更部62は及び計測部63は、1つ又は2つの電子部品によって構成されていてもよい。
表示部70は、例えば、液晶パネル又は有機ELパネル等の表示パネルである。表示部70は、二次電池40に関する情報を表示する。例えば、表示部70は、二次電池40に蓄電された充電量(残容量)を表示したり、二次電池40の最大充電量の設定値を表示したりする。
次に、本実施の形態に係る照明装置1において、発光部10の光出力と二次電池40への充電電流との関係について、図2を参照しながら、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る照明装置1における発光部10の光出力と二次電池40への充電電流との関係の一例を示す図である。
なお、本実施の形態では、ACアダプタ20としては、定格の入力容量(定格容量)が40VAで、出力特性が15V/1.2Aのスイッチング式ACアダプタを用いている。この場合、ACアダプタ20は、AC100Vの交流電力を15Vの直流電力に変換し、ACアダプタ20から電源回路部30には、15Vの直流電力が供給される。また、発光部10としては、入力電圧が36Vで入力電流が110mA(消費電力3.96W)のLEDモジュールを用いている。具体的には、発光部10として、順方向電圧が3Vで駆動電流が110mAのLEDチップを12個直列接続させたLEDモジュールを用いている。また、二次電池40としては、充電時における最大の充電電流が2.28Aで充電電圧が4.1Vで、放電時における放電電流が0.912Aで放電電圧が3.7Vのリチウムイオン二次電池を用いた。
本実施の形態における照明装置1では、上記のように、発光部10から照射される照明光の光出力に追従して電源回路部30から二次電池40への充電電流を変化させている。具体的には、二次電池40への充電電流を、発光部10の光出力の変化に対して、負の相関関係で変化させている。
例えば、発光部10の光出力を変更するための調光指示又は発光部10の点消灯指示(点灯指示/消灯指示)を受付部50で受け付けた場合、制御部60の指示制御部61は、受付部50で受け付けた調光指示又は点消灯指示に基づいて調光信号又は点消灯信号(点灯信号/消灯信号)を電源回路部30に出力する。これにより、電源回路部30は、指示制御部61からの調光信号又は点消灯信号に応じて、二次電池40への充電電流と発光部10の光出力とが負の相関関係で変化するように、発光部10及び二次電池40の各々に所定の直流電力を供給する。
本実施の形態では、図3に示すように、発光部10の光出力及び二次電池40への充電電流は、3段階の3つのモードで多段に変化させている。
具体的には、図3に示すように、発光部10の光出力が最大値である第1のモードの場合(つまり発光部10が全点灯時の場合)、二次電池40への充電電流は最小となる。
例えば、図2において、受付部50で発光部10を全点灯(100%調光)させるための点灯指示を受け付けた場合、制御部60は点灯信号を電源回路部30に出力する。これにより、電源回路部30の第1の電源回路31から発光部10には、発光部10を全点灯させるための直流電力が供給される。本実施の形態では、第1の電源回路31は、ACアダプタ20から電源回路部30に供給される直流電圧(DC15V)の一部をDC/DC変換してDC36Vに昇圧している。これにより、第1の電源回路31から発光部10には、36Vの直流電圧が印加され、発光部10が全点灯する。
このとき、第2の電源回路32から二次電池40には、二次電池40の充電電流が最小となる直流電力が供給される。つまり、二次電池40への充電電流が最小値となる。具体的には、第2の電源回路32は、ACアダプタ20から電源回路部30に供給される直流電圧(DC15V)の一部をDC/DC変換して、変換した直流電力を二次電池40に供給する。この場合、第2の電源回路32から二次電池40には、0.5Aの充電電流が供給される。
また、図3に示すように、発光部10の光出力が最小値である第2のモードの場合(つまり発光部10が消灯時の場合)、二次電池40への充電電流は最大となる。
例えば、図2において、受付部50で発光部10を消灯(0%調光)させるための消灯指示を受け付けた場合、制御部60は消灯信号を電源回路部30に出力する。これにより、電源回路部30の第1の電源回路31から発光部10への電力の供給が停止する。これにより、発光部10が消灯する。
このとき、第2の電源回路32から二次電池40には、二次電池40の充電電流が最大となる直流電力が供給される。つまり、二次電池40への充電電流が最大値となる。具体的には、第2の電源回路32は、ACアダプタ20から電源回路部30には供給される電力(DC15V)の一部をDC/DC変換して、変換した直流電力を二次電池40に供給する。この場合、第2の電源回路32から二次電池40には、1.5Aの充電電流が供給される。なお、この場合、充電電流は、二次電池40の最大定格充電電流の2.28Aとしてもよい。
また、図3に示すように、発光部10の光出力が最小値と最大値の間の値である第3のモードの場合、二次電池40への充電電流は、最大値と最小値の間の値となる。
例えば、図2において、受付部50で発光部10の明るさを全点灯時の50%(50%調光)に変更させる調光指示を受け付けた場合、制御部60は調光信号を電源回路部30に出力する。これにより、電源回路部30の第1の電源回路31から発光部10には、発光部10の光出力を50%に調光するための直流電力が供給される。本実施の形態では、第1の電源回路31は、ACアダプタ20から電源回路部30に供給される直流電圧(DC15V)の一部をDC/DC変換により昇圧し、第1の電源回路31から発光部10には、所定の直流電圧が供給される。これにより、発光部10の明るさは全灯時の明るさ(最大明るさ)の半分の明るさとなる。
このとき、第2の電源回路32から二次電池40には、二次電池40の充電電流が最小と最大との間の値となる直流電力が供給される。つまり、二次電池40への充電電流は、最小値と最大値との間の値となる。具体的には、第2の電源回路32は、ACアダプタ20から電源回路部30に供給される電力(DC15V)の一部をDC/DC変換して、変換した直流電力を二次電池40に供給する。この場合、第2の電源回路32から二次電池40には、1.5Aと0.5Aの中間値である1.0Aの充電電流が供給される。
このように、本実施の形態では、発光部10の光出力に応じて、二次電池40への充電電流が変化する。なお、二次電池40への充電電流が変化しても、第2の電源回路32から二次電池40に供給される直流電圧(充電電圧)は、略4.1Vで一定である。
次に、本実施の形態における照明装置1の効果について、本発明に至った経緯も含めて、以下詳細に説明する。
従来より、二次電池が内蔵された照明装置が知られている。また、スタンドライトのようにACアダプタを用いた照明装置も知られている。
しかしながら、ACアダプタを介して商用電源からの給電が行われる照明装置に二次電池を内蔵させて、ACアダプタによって発光部(光源)への給電と二次電池の充電との両方を行うと、照明装置の点灯時には、ACアダプタが発光部(光源)と二次電池との両方に給電を行うことになる。このため、ACアダプタの負荷率が高くなり、ACアダプタの寿命が短くなってしまう。
例えば、上記実施の形態における照明装置1において、ACアダプタ20として、入力容量が40VAで出力特性が15V/1.2Aであるスイッチング式アダプタを用いた場合、ACアダプタ20の出力電力は、18Wになる。また、発光部10として、入力電圧が36Vで入力電流が110mAのLEDモジュールを用いると、発光部10の消費電力は、3.96Wになる。二次電池40として、充電時の充電電流が2.28Aで充電電圧が4.1Vのリチウムイオン二次電池を用いると、二次電池40の消費電力は約9.3Wになる。この場合、ACアダプタ20の負荷率は、電源回路部30での電力ロスを1W程度であることを考慮すると、77.7%程度((9.3W+3.96W+1W)/18W≒0.777)になる。
ここで、ACアダプタ20の負荷率が78%程度であれば、二次電池40を内蔵させたとしても、まだACアダプタ20の負荷率に余裕があるようにも思える。具体的に、ACアダプタ20の出力電力でみると、上記の例では、ACアダプタ20の出力電力には、約3.7W(=18W-(9.3W+3.96W+1W))の余裕がある。
しかしながら、二次電池40を内蔵させたことでACアダプタ20の負荷率が上昇すると、その分、ACアダプタ20の寿命は短くなってしまう。また、電源回路部30等の動作ばらつきを考慮すると、高い負荷率の状態でACアダプタ20を動作させ続けることは好ましくなく、また、電源回路部30の経時的劣化による電力ロスの経時的な上昇を考慮すると、ACアダプタ20の負荷率としては、70%未満にしておくことが望ましい。
そこで、二次電池40を内蔵した場合でもACアダプタ20の負荷率が高くならないように、ACアダプタ20として定格容量の大きいものを用いることが考えられるが、定格容量が大きいACアダプタは本体サイズが大きく、ACアダプタが大型化する。また、定格容量の大きいACアダプタには汎用のものが少なく、定格容量を大きくしようとすると、専用のACアダプタを用いなければならない場合がある。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。そして、本発明者が鋭意検討した結果、照明装置に二次電池を内蔵させた場合であっても、発光部の光出力と二次電池への充電電流とを連動して可変制御することで、ACアダプタの負荷率が高くなることを抑制できることを見出した。
具体的には、二次電池を充電するための充電電流を発光部の光出力の変化に対して負の相関関係で変化するように制御することで、ACアダプタ等の電力変換器の負荷率が高くなることを抑制できることを見出した。
特に、本発明者は、照明装置の調光時における発光部への供給電力の変動が大きいことに着目して、二次電池への充電電流を、発光部の光出力の変化に対して負の相関関係で変化させるという着想を得た。つまり、二次電池40への充電電流(電池充電電流)と発光部の光出力とが相反するように制御させることを見出した。
具体的には、本実施の形態における照明装置1では、発光部10の光出力が最大値である場合に二次電池40への充電電流を最小値とし、発光部10の光出力が最小値である場合に二次電池40への充電電流を最大値にしている。
そして、本実施の形態における照明装置1では、発光部10の調光時においても二次電池40への充電電流を変化させている。具体的には、発光部10の光出力が最小値と最大値の間の値である場合に、二次電池40への充電電流を、最大値と最小値の間の値にしている。
このように、本実施の形態では、照明装置1の調光制御を利用して、発光部10の光出力が大きい場合には、二次電池40への充電電流を小さくし、発光部10の光出力が小さい場合には、二次電池40への充電電流を大きくしている。これにより、ACアダプタ20を用いた照明装置1に二次電池40を内蔵させた場合であっても、電源回路部30から発光部10及び二次電池40に供給する直流電力が大きくなることを抑制することができる。これにより、ACアダプタ20の負荷率が高くなることを抑制できるので、ACアダプタ20の寿命が短くなることを抑制することができる。
また、ACアダプタ20として、本体サイズが大きい定格容量が大きなものを用いる必要がなく、小型のものを用いることができる。この結果、ACアダプタ20として汎用型のものを用いることもできる。
しかも、最大負荷電力を低減することができるので、電源回路部30を構成する回路素子で発生する熱を低減でき、電解コンデンサ等の熱に弱い回路素子の熱劣化による電源回路部30の劣化を抑制できる。さらに、最大負荷電力を低減することで、ACアダプタ20の最大定格容量を低減することができるので、低コスト化を図ることができる。
また、本実施の形態では、発光部10の光出力が小さいときには、二次電池40への充電電流が大きくなるので、二次電池40の充電時間を早くすることができる。逆に、二次電池40への充電時間を短くしたい場合には、発光部10を調光制御して発光部10の光出力を小さくすればよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る照明装置1によれば、ACアダプタ20を用いた照明装置1に二次電池40が内蔵されているにも関わらず、ACアダプタ20の負荷率が高くなることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、図3に示すように、発光部10の光出力及び二次電池40への充電電流は、いずれも多段に変化していたが、これに限らない。例えば、発光部10の光出力が連続的に変化する場合は、二次電池40への充電電流は、発光部10の光出力に追従して連続的に変化していてもよい。具体的には、図4に示すように、発光部10の光出力及び二次電池40への充電電流は、いずれも線形に変化していてもよい。これにより、照明装置1の連続調光時に二次電池40への充電電流を連続的に変化させることができる。
また、本実施の形態において、受付部50が二次電池40の最大充電量の設定値を変更する充電量変更指示を受け付けた場合、指示制御部61は、受付部50で受け付けた充電量変更指示に従って二次電池40の最大充電量の設定値を変更している。
例えば、二次電池40の最大充電量の設定値が小さくなるように(例えば100%から70%に)変更することで、電池の寿命を延ばすことができる。逆に、二次電池40の最大充電量の設定値が大きくなるように(例えば50%から90%に)変更することで、外部電源からの電力供給が停止して二次電池40のみで発光部10を発光させる場合に、発光部10の点灯時間を長くすることができる。
また、本実施の形態において、照明装置1は、二次電池40に供給する充電電流の設定値を変更する変更部62を有する。
この場合、計測部63によって二次電池40の充電時間を計測しておいて、変更部62によって、計測部63で計測した充電時間に応じて二次電池40に供給する充電電流の設定値を変更するとよい。
これにより、二次電池40の最大充電容量が経時的に減少していくので、計測部63で計測した充電時間が長くなるにつれて二次電池40への充電電流の設定値を漸次小さくしていくことで、二次電池40の寿命と安全性とを確保することができる。
また、変更部62は、二次電池40に蓄電された充電量(残容量)に応じて二次電池40に供給する充電電流の設定値を変更してもよい。つまり、二次電池40の充電量を確認して、発光部10の光出力比に合わせて充電電流を変更してもよい。
例えば、二次電池40は充電量が80%を超えているときは、それ以上充電しない方がよいので、二次電池40に供給する充電電流の設定値を小さくするとよい。これにより、二次電池40の寿命を長くすることができる。
(変形例)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、ACアダプタ20として、定格容量が40VAのものを用いたが、これに限らず、定格容量が、15VA、30VA、50VA、62VA等のものを用いてもよい。また、ACアダプタ20の出力特性としては、出力電圧が15Vで出力電流が1.2Aであったが、これに限らず、ACアダプタ20の出力特性としては、12V、15V、24Vの出力電圧と、0.6A、1.0A、1.2A、1.5A、1.75Aの出力電流との任意の組み合わせであってもよい。
また、上記実施の形態において、発光部10の調光制御及び二次電池40の充電制御は、本体130に設けられた受付部50で行ったが、これに限らない。例えば、受付部50と同じ機能を有する専用リモコン又は受付部50と同じ機能を有するアプリケーションソフトがインストールだれたスマートフォン等の携帯端末を用いて、発光部10の調光制御及び二次電池40の充電制御を行ってもよい。
また、上記実施の形態において、本体130の一部にUSB(Universal Serial Bus)ポートを設けてもよい。この場合、ACアダプタ20から電源回路部30に供給される直流電力の一部を利用してUSBポートに電力を供給してもよい。これにより、USBポートを利用して携帯端末等の充電を行うことができる。
また、上記実施の形態において、照明装置1としてスタンドライトを例示したが、これに限らず、スタンドライト以外の照明装置であってもよい。
その他、上記実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。