JP6992452B2 - 情報処理装置及び情報処理システム - Google Patents
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Description
実施の形態の基礎となる技術は、後側方の白線座標を用いたカルマンフィルタによって白線状態推定のノイズを低減する技術である。
LKASやLKSなどに代表される運転支援装置に搭載される白線認識では、図1に示すように、前方カメラで撮影した路面映像を画像処理にかけることで画像上の座標系での白線の位置を検出する。その後、検出した白線座標を車両運動の制御に有為な情報、すなわち、車両中心と白線との距離である横変位、車両の白線に対する方位角及び白線の曲率へと変換する。この変換処理のことを白線の状態推定処理と呼ぶ。このとき、推定値の精度が十分でないと操舵制御に悪影響を与える場合がある。そのため、推定処理の精度、特にノイズ低減性能が高いことが望ましい。
本実施の形態ではカメラ画像の中心を原点とし、画像の右方向にx軸、上方向にy軸を設けた座標系を画面座標系と呼ぶ。一方、現実世界における座標系としてカメラ取り付け位置を原点とし、カメラの光軸方向にZ軸、車両右手方向にX軸、これら2つの軸に垂直な方向にY軸を設ける車両座標系を定義する。画面座標系及び車両座標系の関係が図2に示すようなピンホールカメラモデルにより与えられるとすれば、各座標の関係式は次式のように表される。
本実施の形態では、車両の運動の情報から運動後の車両の後側方白線の点の座標を計算する方法について述べる。まず、図4(a)に示す、ある時間ステップkでの左後側方の白線上の車両前面近傍からI番目の点の車両座標系における座標値を(Xk LI,Zk LI)とおく。また、同じ点の図4(b)に示す車両が移動した後の時間ステップk+1での車両座標系での座標値を(Xk+1 LI,Zk+1 LI)とする。このとき、座標値(Xk LI,Zk LI)及び(Xk+1 LI,Zk+1 LI)の関係は二次元の座標変換を用いることで次式のように表すことができる。
[4.1.カルマンフィルタの構成]
カルマンフィルタは状態変数の時間遷移を表す状態方程式による予測ステップ及び観測量と状態変数の関係を記述する観測方程式による修正ステップから構成される。本実施の形態では車両に対する白線の状態を状態変数とし、白線上の点の座標値を観測量として扱う。また、本実施の形態では状態方程式は線形となる一方、観測方程式は非線形となる。そのため、非線形系にも対応可能な拡張カルマンフィルタ(参考文献3)を採用する。以下に観測方程式のみが非線形となる場合のカルマンフィルタの構成を示す。
xk:状態変数ベクトル
yk:観測量ベクトル
gk:状態変数から観測量を算出する非線形関数
Ak:状態遷移行列
Bk:プロセスノイズの状態空間への写像行列
Ck:状態変数を観測空間へ写像する観測行列
Pk:状態変数の誤差の共分散行列
Qk:プロセスノイズの共分散行列
Rk:観測ノイズの共分散行列
Kk:最適カルマンゲイン
I:単位行列
白線の状態を表す状態変数として本実施の形態では図5に示す車両中心から車線中心までの横変位Uc、白線の曲率ρ、白線の接線に対する車両の方位角θ及び車線幅Wを採用する。また、道路構造令(参考文献4)によれば、日本の道路は直線路、曲率一定の曲線路及び曲率が曲線長に比例して変化する緩和曲線路、すなわち、クロソイド曲線によって構成されている。そこで、本実施の形態ではクロソイドパラメータを推定可能となるよう曲率の車両進行方向への変化率ε≡∂ρ/∂zを状態変数に加える。また、参考文献1と同様にカメラの設置緒元である俯角ηを状態変数として考慮する。さらに、曲率ρ以外の状態変数はプロセスノイズのみによって変動するものとし、曲率ρはノイズに加え、その時点で推定されているεに次のステップまでに移動する距離を乗じた分だけ増減するものとしてモデル化する。以上より、本実施の形態ではカルマンフィルタの状態方程式を次式のように構築する。
一般に曲率の変化率が一定であるクロソイド曲線は、三次曲線で近似できることが知られており、本実施の形態ではクロソイド状態変数εを観測量によって補正可能となるよう白線形状を三次曲線によって近似する。すなわち、各状態変数を用いて車両座標系における白線の近似方程式を以下の式(17)のように表す(図5)。
[5.1.推定条件]
推定対象の試験データは大小のカーブを含む試験路を走行時に車両前方の路面を撮影した映像データとした。その際、撮影に用いたカメラの諸元は表1のとおりである。
図6に前節で述べた推定条件のカルマンフィルタによる曲率ρの推定値を示す。まず、図6(a)を見ると提案したカルマンフィルタによる曲線路での曲率の推定値は従来のカルマンフィルタによる推定値と同様に比較的道路設計値と近い値となっている。このことから提案モデルにおいて急な曲線路における最大曲率の推定性能が損なわれていないことがわかる。また、図6(b)はノイズ低減性能について比較するために図6(a)の0~200sの区間を拡大した図である。同図において、提案モデルによる推定値は従来モデルによる推定値と比較して大きく振動が抑えられており、ノイズが減少している。さらに、このノイズの大きさを定量的に評価するために図6(b)の115~173sの曲率一定の曲線路における曲率の平均値及び分散値を計算した結果を表2に示す。表2より、提案モデルでは従来モデルと比較して分散値が6分の1程度まで減少していることがわかる。
本実施の形態では、前方カメラの映像から検出された白線の画面座標から実際の白線の位置及び形状を推定する白線状態推定問題において、前方白線に加え、新たに後側方の白線の座標を観測量に加えるカルマンフィルタを構築した。その際、後側方の白線の座標を後方カメラにより検出するのではなく、過去の車両の運動の情報を用いて推定した。また、白線形状の近似方程式として道路のクロソイドパラメータを考慮可能な三次曲線を採用した。上述の新たに構築したカルマンフィルタを用いることで、車両走行時の白線状態推定において後側方の白線を用いない従来のカルマンフィルタと同程度の最大曲率を推定すると同時に推定値のノイズを大きく減らすことが可能となった。
(1)白土良太、古性裕之、毛利宏、辻正文、“画像処理による道路形状・車両挙動の推定”、自動車技術会学術講演会前刷集、 No.115-00, 178(2000), pp. 13-16.
(2)田中裕也、早瀬茂規、嘉藤俊介、萬谷潔、工藤真、“デジタル地図とカメラセンサ情報の統合によるレーンレベルの自己位置推定”、公益社団法人自動車技術会
2017年春季大会学術講演会講演予稿集、 030(2017), pp. 160-165.
(3)足立修一、丸太一郎、カルマンフィルタの基礎(2012)、東京電気大学出版局。
(4)社団法人日本道路協会、道路構造令の解説と運用(2004)、丸善株式会社。
以上を前提技術として、実施の形態について説明する。
図9は、実施の形態に係る情報処理システムSの概要を説明するための模式図である。図9に示す例では、情報処理システムSは運転者Dが運転する車両Vに搭載されており、情報処理装置1、カメラ2、及びセンサ3を含んでいる。なお、実施の形態に係る情報処理システムSは、運転者Dが搭乗しない自動運転で走行する車両Vに搭載されてもよい。
10・・・記憶部
11・・・制御部
110・・・白線位置推定部
111・・・座標変換部
112・・・前方座標検出部
113・・・状態推定部
2・・・カメラ
3・・・センサ
S・・・情報処理システム
Claims (5)
- 車両の走行状態と、前記車両の進行方向前方の道路を被写体に含む画像である前方画像とに基づいて、前記道路に存在する白線の状態を示す変数を含む状態変数を推定するための情報処理装置であって、
推定した前記状態変数に基づいて、前記道路に存在する白線の位置の推定値である推定座標を算出する白線位置推定部と、
前記走行状態に基づいて、前記白線位置推定部が過去に算出した推定座標を、前記車両の進行方向後方に存在する白線の位置を示す後方座標に変換する座標変換部と、
前記前方画像を基準として設定された座標軸における座標であって、前記前方画像に存在する白線の位置を示す座標である前方座標を、前記前方画像から検出する前方座標検出部と、
前記後方座標と前記前方座標とを観測量とし、前記状態変数の状態空間モデルを用いて前記状態変数の推定値を更新する状態推定部と、を備える、
情報処理装置。 - 前記状態推定部は、前記白線の曲率及び前記車両の正面方向に対する前記曲率の変化率を前記状態変数に含む状態空間モデルを用いて、前記状態変数の推定値を更新する、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記座標変換部は、前記車両の速度とヨーレートとを前記走行状態として取得し、前記前方画像の撮像時刻よりも過去において前記白線位置推定部が算出した前記推定座標を、前記後方座標に変換する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記状態推定部は、前記状態変数の時間遷移を表す状態方程式と、前記観測量と前記状態変数との関係を記述する観測方程式とを含むカルマンフィルタを用いて前記状態変数の推定値を更新し、
前記観測方程式は、クロソイド曲線を近似する曲線で前記白線をモデル化した方程式である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 車両に搭載される情報処理システムであって、
前記車両の進行方向前方の道路を被写体に含む画像である前方画像を取得するカメラと、
前記車両の走行状態を取得するセンサと、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
を備える情報処理システム。
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