JP6991951B2 - 画像管理装置、画像管理方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像管理装置、画像管理方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、ユーザアカウント別に画像を記憶し、サービス提供者のユーザアカウントで記憶されたサービス利用者の画像を、サービス利用者のユーザアカウントで利用可能にするための画像管理装置、画像管理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
個人ユーザが、自分が写っている画像及び自分が撮影した画像を管理する場合には、個人ユーザが所有するパソコン、スマートフォン、及び光学ディスク等の記録メディアなどに保存したり、あるいはソーシャルネットワークサービス(SNS)に投稿したりするのが一般的である。しかし、複数の機器に画像を保存してしまうと、画像の保管場所が散在するために画像管理が困難となる。そのため、近年では、画像を一元管理するための画像管理装置(具体的には、サーバーコンピュータ等)が開発されている。
上記の画像管理装置によれば、例えば管理対象とする画像すべてを当該画像管理装置にアップロードすることにより、画像を一元的に管理することが可能となる。また、上記の画像管理装置の中には、アップロードされた画像について他ユーザとの共有(すなわち、他ユーザに対する画像閲覧の許可)を設定することが可能な装置が存在する。このような画像管理装置であれば、あるユーザが画像をアップロードしたときに、共有設定された画像を複数の他のユーザに閲覧させることができる。具体例を挙げて説明すると、サービス提供者(例えば、学校等)がサービス利用者(例えば、学校等に通う学生及びその保護者等)の画像を自己のアカウントでアップロードし、その画像について共有設定をすれば、サービス提供者がアップロードしたサービス利用者の画像を、サービス利用者本人に見せることが可能である。
画像共有の設定が可能な画像管理装置の一例としては、例えば、特許文献1に記載の装置(特許文献1では「クラウド」と表記)が挙げられる。特許文献1に記載の装置は、通信端末からアップロードされた情報(画像等の情報)を格納すると共に、格納された情報を通信端末に対してダウンロードするクラウドである。このクラウドは、通信端末のユーザのそれぞれに対応し、各ユーザからアップロードされる個人ファイルが格納される個人ファイルと、所定の組織に所属する構成員によって共有されて各構成員からアップロードされる組織ファイルが格納される共有フォルダと、個人フォルダと共有フォルダとの間で個人ファイルと組織ファイルとの共有化を図る共有化手段と、を含む。このように構成された特許文献1に記載の装置によれば、複数のユーザ同士、具体的には同じ組織に所属するユーザ同士で、アップロードされたファイルを共有することが可能となる。
特開2013-235335号公報
しかしながら、特許文献1に記載された画像管理装置において、諸処の事情により、共有設定された画像が共有フォルダから削除されたり、それまで閲覧が許可されていた画像が閲覧不可となったりすることがある。その場合には、削除または閲覧不可となった画像をそれ以降に閲覧することができなくなってしまう。また、例えば、「背景技術」の項で説明した具体例において、サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を終えたとき(例えば、学生が学校を卒業したとき等)、サービス提供者のアカウントで記憶された画像に対して、サービス利用者の閲覧権限がなくなる場合があり、その場合には、サービス提供者のアカウントで記憶された画像のうち、例えばサービス利用者が写っている画像が以降見れなくなってしまう。その結果、上記の画像をサービス利用後に活用すること、例えば、上記の画像を掲載したアルバム(写真集)の作成等が困難となってしまう。
以上の事情により、画像管理装置の機能について、サービス提供者のアカウントで記憶された画像中、サービス利用者に関する画像をサービス利用者がサービス利用後にも活用し得るようにする機能が求められる。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、以下に示す目的を解決することを課題とする。
具体的には、本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、サービス提供者のアカウントで記憶された画像中、サービス利用者に関する画像をサービス利用者がサービス利用後にも活用することが可能な画像管理装置、画像管理方法、当該画像管理方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
上記の目的を達成するために、本発明の画像管理装置は、ユーザアカウントを記憶するアカウント記憶部と、ユーザアカウント別に設けられた画像記憶部と、サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を開始した場合に、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとを紐付けするアカウント紐付部と、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとの紐付後に記憶された画像を対象画像とし、対象画像に写っているオブジェクトを解析する解析部と、サービス利用者と関連するオブジェクトが対象画像に写っているとき、予め設定された画像送付時点にて対象画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付する画像送付部と、を有することを特徴とする。
上記のように構成された画像管理装置では、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、サービス利用者と関連するオブジェクトが写っている画像(以下、『サービス利用者に関する画像』とも言う。)が、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付される。このような構成であれば、サービス提供者のユーザアカウントで記憶されたサービス利用者に関する画像を、サービス利用者がサービス利用後にも活用することが可能となる。
ここで、上記の画像管理装置において、サービス利用者がサービスの利用を終えると、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付された対象画像を、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部から削除する画像削除部を備えると、より好適である。
この場合には、ユーザアカウントに対する画像記憶部から、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付された画像を削除することで、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部における使用容量を削減することが可能となる。
また、上記の画像管理装置において、画像送付時点は、サービス利用者がサービスの利用を終えた後に設定されるとよい。
この場合には、サービス提供者のユーザアカウントで記憶されたサービス利用者に関する画像を、サービス利用者がサービス利用後にも活用することが可能となる。また、サービス利用者に関する画像は、サービス利用期間中にはサービス提供者のユーザアカウントで記憶されているので、サービス提供者側で上記の画像を活用することが可能である。
また、上記の画像管理装置において、解析部は、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に新たな画像が記憶されると、新たな画像を対象画像として、対象画像に写っているオブジェクトを解析し、サービス利用者と関連するオブジェクトが対象画像としての新たな画像に写っているとき、画像送付部は、新たな画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付してもよい。
この場合には、サービス提供者に関する画像がサービス提供者のユーザアカウントで新たに記憶される都度、その画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付することができる。
また、上記の画像管理装置において、対象画像は、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、サービス利用者である個人がサービスを利用するためにサービス提供者である団体に所属した後に記憶された画像であると、より好適である。
この場合には、団体に所属する個人の画像が団体のユーザアカウントで記憶されたときに、その個人のユーザアカウントに対する画像記憶部へ上記の画像(個人の画像)を送付することができる。
また、上記の画像管理装置において、画像送付部は、対象画像に写っているオブジェクトがサービス利用者であるとき、画像送付時点にて対象画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付すると、より好適である。
この場合には、サービス提供者のユーザアカウントで記憶された画像中、サービス利用者が写っている画像を、サービス利用者がサービス利用後にも活用することが可能となる。
また、上記の画像管理装置において、画像の取り扱いに関する権限をユーザアカウント別に設定する権限設定部を有し、画像送付部が対象画像をサービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付したとき、権限設定部は、権限として、対象画像の読み出しを許可し、且つ、外部機器への対象画像の複製を禁止した制限付き権限を、サービス利用者のユーザアカウントに対して設定すると、より好適である。
この場合には、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付された画像について、サービス利用者は、閲覧及び印刷の注文等を行うことが可能である一方で、データコピー等が制限される。
また、上記の画像管理装置において、権限設定部は、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像についての権限として、読み出し及び外部機器への複製を含む取り扱い全てを許可する全許可権限を、サービス提供者のユーザアカウントに対して設定し、画像送付部が対象画像をサービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付した後の時点において、サービス提供者のユーザアカウントに対する対象画像の権限が全許可権限のままであると、さらに好適である。
この場合には、サービス利用者に関する画像がサービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付された後にも、サービス提供者には、その画像について閲覧及び複製等のあらゆる取り扱いが許可される。これにより、サービス利用者に関する画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付された後にも、サービス提供者側での活用(例えば、写真印刷等の発注)が可能となる。
また、上記の画像管理装置において、画像削除部がサービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部から対象画像を削除すると、権限設定部が、サービス利用者のユーザアカウントに対する対象画像の権限を、制限付き権限から全許可権限に設定し直してもよい。
この場合には、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部からサービス利用者に関する画像が削除されることに伴って、サービス利用者に関する画像についての全許可権限がサービス利用者に移行する。それ以降、サービス利用者は、上記の画像を自由に利用することが可能となる。
また、上記の画像管理装置において、画像削除部がサービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部から対象画像を削除すると、権限設定部が、サービス提供者のユーザアカウントに対する対象画像の権限を、全許可権限から制限付き権限に設定し直してもよい。
この場合には、サービス利用者に関する画像についての全許可権限がサービス利用者に移行したことに伴って、上記の画像についてのサービス提供者の権限が制限付き権限に変わる。それ以降、サービス利用者は、サービス利用者に関する画像がサービス提供者側で活用されるのを防ぐことが可能となる。
また、上記の画像管理装置において、個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像を用いて、個人ユーザ固有のアルバムを作成するアルバム作成部を有すると、より好適である。
この場合には、個人ユーザのユーザアカウントで管理していた画像を用いて、個人ユーザ固有のアルバムを作成することができる。このような構成においては、本発明の効果(サービス利用者に関する画像を、サービス利用者がサービス利用後にも活用することができること)が、より有意義なものとなる。
また、上記の画像管理装置において、アルバム作成部は、個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、個人ユーザが写った画像を用いてアルバムを作成すると、より好適である。
この場合には、個人ユーザが写った画像を用いてアルバムを作成するため、個人ユーザは、例えばアルバムの画像から昔の出来事を回顧することができる。
また、上記の画像管理装置において、アルバム作成部は、個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、個人ユーザ、及び個人ユーザに関係するイベントの参加者が写った画像を用いてアルバムを作成すると、より好適である。
この場合には、個人ユーザ、及び個人ユーザに関係するイベントの参加者が写った画像を用いてアルバムを作成することができる。これにより、個人ユーザ及びイベントの参加者は、アルバムを見て、例えば昔の出来事を回顧することができる。
また、上記の画像管理装置において、アルバムの作成に用いられる画像に対して評価値を算出する評価値算出部を有し、評価値算出部は、評価値を算出する際に、アルバムの作成に用いられる画像に写っているオブジェクトに応じて加点すると、好適である。
この場合には、アルバムの作成に際して、アルバム作成に用いられる画像に対して、その画像に写ったオブジェクトに応じて評価値を算出する。これにより、例えば、高い評価値の画像を優先的にアルバム作成に用いることができ、この結果、個人ユーザにとって利用価値が高いアルバムを作成することが可能となる。
また、前述の目的を達成するために、本発明は、アカウント紐付部が、サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を開始した場合に、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとを紐付けするステップと、解析部が、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとの紐付後に記憶された画像を対象画像とし、対象画像に写っているオブジェクトを解析するステップと、画像送付部が、サービス利用者と関連するオブジェクトが対象画像に写っているとき、予め設定された画像送付時点にて対象画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付するステップと、を有することを特徴とする画像管理方法を提供する。
また、上記の画像管理方法において、アルバム作成部が、個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像を用いて、個人ユーザ固有のアルバムを作成するステップを有すると、より好適である。
また、本発明は、上記に記載の画像管理方法の各々のステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
また、本発明は、上記に記載の画像管理方法の各々のステップをコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
また、本発明は、プロセッサ及び記憶装置を備える画像管理装置であって、記憶装置が、ユーザアカウントを記憶するアカウント記憶部と、ユーザアカウント別に設けられた画像記憶部と、を構成し、プロセッサが、サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を開始した場合に、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとを紐付けし、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとの紐付後に記憶された画像を対象画像とし、対象画像に写っているオブジェクトを解析し、且つ、サービス利用者と関連するオブジェクトが対象画像に写っているとき、予め設定された画像送付時点にて対象画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部に送付するように構成された画像管理装置を提供する。
本発明によれば、サービス提供者のユーザアカウントで記憶されたサービス利用者に関する画像を、サービス利用者がサービス利用後にも活用することを可能とする画像管理装置、画像管理方法、当該画像管理方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体が提供される。
画像管理装置及び関連機器を示す図である。 ユーザアカウント別に設けられた画像記憶部を示す図である。 アルバム作成のイメージ図である。 画像送付のイメージ図である。 画像管理装置が有する複数の処理部を示すブロック図である。 アルバム作成フローの流れを示す図である。 サービス管理テーブルを示す図である。 顔照合用テーブルを示す図である。 権限管理テーブルを示す図である。 画像送付フローの流れを示す図である。 変形例に係る画像送付フローの流れを示す図である。
以下に、本発明の画像管理装置、画像管理方法、プログラム及び記録媒体について、添付の図面に示す好適な実施形態(以下、本実施形態)に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を分かり易く説明する目的で挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、下記の実施形態に限られず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良又は変更され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
また、本明細書において、「画像」とは、画像データのことであり、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式のような非可逆圧縮の画像データ、GIF(Graphics Interchange Format)又はPNG(Portable Network Graphics)形式のような可逆圧縮の画像データ等が該当する。
[画像管理装置の概要]
本実施形態に係る画像管理装置(以下、画像管理装置10)の概要について、図1を参照しながら説明する。図1は、画像管理装置10及び関連機器を示す図である。なお、図示の便宜上、図1では、ネットワークNを介して画像管理装置10に接続されているユーザ端末11の台数を3台としているが、ユーザ端末11の台数は、任意の台数でもよい。
画像管理装置10は、図1に示すように、インターネット回線又はモバイル通信回線等のネットワークNを介して、少なくとも1台以上のユーザ端末11と通信可能に接続されている。画像管理装置10は、サーバとしてのコンピュータであり、ユーザ端末11は、クライアントとしての端末である。
画像管理装置10の機能について概説すると、画像管理装置10は、ユーザ端末11からの画像入力(アップロード)を受け付け、入力画像をデータベース12に蓄積する。つまり、画像管理装置10の主たる機能は、各ユーザの画像を集約して一元的に管理するアグリゲーション機能である。
具体的に説明すると、ユーザ端末11の所有者であるユーザは、ユーザ端末11を通じて画像管理装置10に対して画像を入力する。ここで、入力される画像(以下では、入力画像とも言う。)としては、ユーザ端末11に搭載されたカメラ等の撮像機器によってユーザが撮像した画像、及びユーザが他の撮像機器によって撮像してからユーザ端末11へ取り込んだ画像が挙げられる。また、古い写真(アナログ写真)をスキャナ等に読み取ってデジタルデータ化された画像も入力画像に含まれ得る。
なお、ユーザにはユーザアカウントが付与されており、ユーザは、画像管理装置10への画像入力を行うにあたり、自分のユーザアカウントにて画像管理装置10にログインする。画像管理装置10は、ユーザアカウントを記憶しており、また、ユーザ端末11から画像入力を受け付けると、その入力画像の送信元であるユーザアカウントを特定する。そして、画像管理装置10は、入力画像をユーザアカウント別にデータベース12に蓄積する。
より詳しく説明すると、データベース12には、図2に示すようにユーザアカウント別に画像記憶部22(例えば、画像記憶用のフォルダ)が設けられている。画像管理装置10は、画像入力を受け付けると、その入力画像を、画像入力の受付時に特定したユーザアカウントに対する画像記憶部22に蓄積する。図2は、ユーザアカウント別に設けられた画像記憶部22を示す図である。
また、各ユーザは、画像管理装置10にログインしている間、自分のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像をユーザ端末11に表示させることにより、その画像を閲覧することが可能である。
また、各ユーザは、自分のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像について、他ユーザとの共有(すなわち、他ユーザに対する閲覧許可)を設定することが可能である。共有設定された画像は、共有対象とされた他ユーザのユーザ端末11に表示させることができる。つまり、他ユーザは、自分のユーザアカウントにて上記の共有設定画像を閲覧することができる。
なお、共有設定は、自分のユーザアカウントで記憶された画像のそれぞれに対して個別に行うことができてもよく、あるいは、自分のユーザアカウントで記憶された画像全てに対して一括して共有設定を行ってもよい。
また、共有対象とする他ユーザについては、共有設定者であるユーザが指定してもよく、あるいは、共有設定される画像の内容に応じて自動的に決められてもよい。特に、後者のケースでは、共有設定者であるユーザと共有対象とする他ユーザとの間柄及び関係(例えば、単なる知り合いか、友達であるか、恋人であるか、あるいは家族であるか等)、及び、画像に写っているオブジェクト等を考慮して、共有設定(閲覧許可)してもよい画像であるかを判別するのが好ましい。
また、本実施形態において、画像管理装置10は、ユーザが個人ユーザである場合において、その個人ユーザのユーザアカウントで記憶された画像を用いて、個人ユーザ固有のアルバムを作成することができる。かかる機能について図3を参照しながら具体的に説明する。図3は、アルバム作成のイメージ図である。
例えば、個人ユーザであるユーザAAAが自分のユーザ端末11からアルバム作成を要求すると、画像管理装置10が、アルバム作成要求を受け付け、ユーザAAAのユーザアカウントに対する画像記憶部22にアクセスする。その後、画像管理装置10は、上記の画像記憶部22に記憶された画像Pa1、Pa2、Pa3、Pa4、Pa5・・・の中から、アルバム作成に用いる画像として、ユーザAAAが写った画像等を抽出する。そして、画像管理装置10は、図3に示すように、抽出した画像(図3では、Pa1、Pa3及びPa5)を用いてユーザAAA固有のアルバムALを作成する。ユーザAAAは、上記のアルバムALを鑑賞することにより、例えば、過去のイベント(運動会、入学式、卒業式、結婚式及び金婚式等)を回想したり、自分のこれまでの人生を振り返ったりすることができる。
なお、アルバムALは、画像の印刷物を所定の用紙に貼付して冊子としてまとめたものであってもよく、複数の画像データを一つのデータとしてまとめて編集した電子データ(例えば、デジタルフォトブック)であってもよい。以下に示す実施形態では、電子データ形式のアルバムALを作成することとする。
また、個人ユーザ固有のアルバムALについての作成要求は、個人ユーザ本人から行う場合に限定されず、個人ユーザの関係者(例えば、親族及び友人等)、あるいは、個人ユーザに関するイベントを開催する業者(例えば、結婚式場業者及び葬儀業者等)などがアルバム作成要求を行ってもよい。
また、画像管理装置10は、サービス利用者及びサービス提供者の各々のユーザアカウントで記憶された画像を管理している場合に所定の条件が満たされると、サービス提供者のユーザアカウントで記憶された画像のうち、サービス利用者に関する画像をサービス利用者に提供する。かかる機能について図4を参照しながら具体的に説明する。図4は、画像送付のイメージ図である。
例えば、学生S及び学校Uがそれぞれユーザアカウントを所有しており、各ユーザアカウントに対する画像記憶部22に画像が記憶されていたとする。この場合、学生Sは、学校Uに在学している期間(換言すると、学校Uが提供する教育サービスを利用している期間中)には、自分のユーザアカウントで、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像Pu1、Pu2、Pu3、Pu4、Pu5・・・を閲覧することができる。
また、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像には、学生Sが写った画像(図4では、画像Pu3)が含まれているものとする。さらに、学生Sが学校Uを卒業すると(換言すると、学校Uが提供する教育サービスの利用を終えると)、画像管理装置10が、図4に示すように、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、学生Sが写った画像Pu3を、学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する。これにより、学生Sは、学校Uを卒業した後にも画像Pu3を閲覧することができ、且つ、アルバム作成用に画像Pu3を用いることもできる。
なお、上記のケースにおいて、学生Sは、サービス利用者に該当し、学校Uがサービス提供者に該当する。ここで、学校Uは、学校Uに勤務する教員及び従業員等の組織(団体)を意味する。また、サービス提供者は、サービス利用者に対する便益の提供を行う者であればよく、サービス利用者は、その便益を享受する者であればよい。つまり、サービス提供者及びサービス利用者の組み合わせは、学校及び学生に限定されるものではなく、例えば、マラソン大会等の競技委員をサービス提供者とし、大会参加者(ランナー)をサービス利用者としてもよい。その他の例としては、病院及び患者等が挙げられ、より具体的なケースを挙げると、産婦人科の病院をサービス提供者とし、出産者及び新生児をサービス利用者としてもよい。この場合、送付対象の画像(すなわち、病院のユーザアカウントで記憶され、いずれは出産者のユーザアカウントに送付される画像)には、出産前に撮影した胎児の超音波エコー画像等が含まれる。
以上までに画像管理装置10の機能について説明してきたが、上述した機能以外の機能が画像管理装置10に更に備わっていてもよい。例えば、ある個人ユーザ(以下、対象ユーザ)が死去した場合、又は、対象ユーザが生前に依頼した場合に、対象ユーザのユーザアカウントで記憶していた画像を、対象ユーザの親族等のユーザアカウントで記憶し直したり、対象ユーザのユーザアカウントそのものを親族等に引き継がせたりする機能が画像管理装置10に備わっていてもよい。
また、対象ユーザの死去後、対象ユーザのユーザアカウントで記憶していた画像を整理し、所定の選別ルールの下で選別された画像を遺族に引き渡す機能が画像管理装置10に更に備わっていてもよい。
また、画像管理に関する各ユーザの行動パターン(例えば、画像入力頻度、画像閲覧頻度、及び、画像共有の設定に対する返答の内容等)を監視し、通常のパターンとは異なる行動パターンを検知したときにユーザが異常な状態にあると判断する機能、すなわち、異常察知機能が画像管理装置10に備わっていてもよい。
また、本実施形態では、不正に画像が複製されるのを防止する目的から画像管理情報(具体的には、画像の入力、閲覧、複製及び送付等がどのユーザアカウントによって何時行われたかを示す履歴情報)が画像管理装置10によって一元的に管理されている。ただし、これに限定されるものではなく、例えばブロックチェーン技術(分散台帳技術)を利用してもよく、具体的には、複数のユーザアカウントの各々にて上記の画像管理情報をそれぞれ記憶し、ユーザアカウント同士が連携して画像管理を行ってもよい。かかる場合にも不正な画像複製を防止することができる。
[画像管理装置及びユーザ端末の構成]
次に、画像管理装置10の構成、及びユーザ端末11の構成のそれぞれについて説明する。
画像管理装置10は、前述したようにコンピュータ(以下、コンピュータ10a)によって構成されている。このコンピュータ10aは、プロセッサを備えており、プロセッサが画像管理用のプログラム(以下、画像管理プログラム)を読み取って各種のデータ処理を実施することにより、画像管理装置10としての機能を発揮する。画管理処理プログラムは、画像管理プログラムの実行に必要なデータ等と共に、画像管理装置10の主記憶装置に記憶されている。主記憶装置としては、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(RANDOM Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、若しくはSRAM(Static Random Access Memory)等が挙げられるが、これらに限られない。
また、画像管理装置10は、データベース12を備えている。データベース12は、各ユーザ端末11から入力された画像をユーザ別(厳密には、ユーザアカウント別)に記憶している。より詳しく説明すると、データベース12は、ユーザアカウント別に設けられた画像記憶部22を備えており、各ユーザアカウントで入力された画像を、そのユーザアカウントと対応する画像記憶部22に格納(記憶)する。
また、データベース12は、各ユーザのユーザアカウントを記憶している。さらに、データベース12は、後述するサービス管理テーブルTB1、顔照合用テーブルTB2、及び権限管理テーブルTB3を記憶している。以上のように各種データを記憶するデータベース12は、例えば、画像管理装置10の記憶装置、厳密には外部記憶装置によって構成されている。外部記憶装置としては、例えば、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)及びBlu-rayディスク(登録商標)等の光学ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ及び磁気テープ等が挙げられるが、これらに限られない。また、コンピュータ10aと通信可能に接続された他のコンピュータがコンピュータ10aとともに画像管理装置10を構成してもよく、かかる場合には、上記の他のコンピュータによってデータベース12を構築してもよい。
ユーザ端末11は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型端末、スマートフォン又は携帯電話等によって構成されている。ユーザ端末11は、キーボード、マウス及びタッチパネル等の入力装置、液晶ディスプレイ及びタッチパネル等の表示装置、並びに、画像管理装置10と通信するために設けられた通信用インターフェイス等の通信装置を有する。また、ユーザ端末11は、ユーザの入力操作に応じたデータ処理等を実行するデータ処理部(ユーザ端末側プロセッサ)を備えている。
[画像管理装置の詳細構成]
次に、画像管理装置10の詳細構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、画像管理装置10が有する複数の処理部を示すブロック図である。
画像管理装置10は、図5に示すように、アカウント記憶部21、画像記憶部22、画像入力受付部23、アルバム作成部24、評価値算出部25、アルバム更新部26、アカウント紐付部27、解析部28、画像送付部29、画像削除部30及び権限設定部31を有する。これらの処理部(Processing Units)のうち、アカウント記憶部21及び画像記憶部22を除く処理部は、画像管理装置10として用いられるコンピュータ10a等のハードウェア機器と、ソフトウェアとしての画像管理プログラムとが協働することで実現される。
他方、アカウント記憶部21及び画像記憶部22は、前述したデータベース12によって構成されており、具体的には、画像管理装置10が有する記憶装置(厳密には、外部記憶装置)によって構成されている。
なお、各処理部の構成について付言しておくと、本発明において、画像管理装置10の各処理部(具体的には、画像入力受付部23、アルバム作成部24、評価値算出部25、アルバム更新部26、アカウント紐付部27、解析部28、画像送付部29、画像削除部30、及び権限設定部31の各々)のハードウェア構成は、専用のハードウェアであってもよいし、プログラムを実行する各種のプロセッサまたはコンピュータであってもよい。
また、各種のプロセッサには、ソフトウェア(プログラム)を実行して各処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理をさせるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
また、一つの処理部を、これら各種のプロセッサのうちの一つで構成してもよいし、同種または異種の二つ以上のプロセッサの組み合わせ、例えば、複数のFPGAの組み合わせ、または、FPGA及びCPUの組み合わせ等によって構成してもよい。また、複数の処理部を、各種のプロセッサのうちの一つで構成してもよいし、複数の処理部のうちの二つ以上をまとめて一つのプロセッサを用いて構成してもよい。
また、例えば、サーバおよびクライアント等のコンピュータに代表されるように、一つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで一つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態があり、本実施形態は、この形態に該当する。
また、システムオンチップ(System on Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を一つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。
さらに、上記各種のプロセッサのハードウェア構成は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(Circuitry)である。
上述した画像管理装置10の処理部のうち、アカウント記憶部21及び画像記憶部22は、画像管理装置10の機能全般に関与する。また、画像入力受付部23は、画像管理装置10の、画像入力を受け付けて入力画像を蓄積する機能に関与する。また、アルバム作成部24、評価値算出部25及びアルバム更新部26は、画像管理装置10のアルバム作成機能に関与する。また、アカウント紐付部27、解析部28、画像送付部29、画像削除部30、及び権限設定部31は、画像管理装置10の画像送付機能等に関与する。
以下、画像管理装置10の各処理部を、関与する機能毎に分けて説明する。
(アカウント記憶部及び画像記憶部)
アカウント記憶部21は、各ユーザに割り当てられたユーザアカウントを記憶する。各ユーザは、自分のユーザアカウントにて画像管理装置10にログインするが、その際に、本人認証のためにユーザ名(ID)及びパスワードを入力することになっている。アカウント記憶部21は、各ユーザのユーザアカウントを、ユーザ名(ID)及びパスワード等の情報と関連付けて記憶する。
なお、ユーザアカウントは、原則として、そのユーザアカウントに関連付けられたユーザ名に該当するユーザ本人によって使用されるものであるが、それ以外にも、例えば、未成年であるユーザのユーザアカウント、あるいは死去したユーザのユーザアカウントについては、そのユーザの親族等によって使用及び管理される場合がある。
画像記憶部22は、ユーザアカウント別に設けられている。各画像記憶部22に記憶されている画像を閲覧できるユーザアカウントは、当該各画像記憶部22と対応するユーザアカウント(以下、本人アカウント)、及び、本人アカウントによって画像共有が設定されたアカウント等である。
また、ユーザが組織又は団体である場合のユーザアカウント(以下、団体アカウント)に関して言うと、その組織又は団体に所属する個人のユーザアカウントであれば、当該個人が組織又は団体に所属している間、団体アカウントに対応する画像記憶部22に記憶された画像を閲覧したり、その画像の印刷を印刷業者にインターネット等を通じて注文したりすることができる。
(画像入力受付部)
画像入力受付部23は、各ユーザが自分のユーザアカウントを通じて行った画像入力(画像のアップロード)を受け付ける。具体的に説明すると、各ユーザは、ユーザ端末11を操作して自分のユーザアカウントで画像管理装置10にログインする。その後、各ユーザは、ユーザ端末11のディスプレイに表示された不図示の画像選択画面を通じて入力対象の画像を選択し、選択した画像をアップロードするための操作(例えば、アップロード用の押しボタンをタップする操作)を行う。これをトリガーとして、ユーザによって選択された画像が、ユーザ端末11から画像管理装置10に入力(アップロード)される。以上の手順によって画像入力が行われ、その画像入力を、画像入力受付部23がネットワークNを通じて受け付ける。
また、画像入力受付部23は、入力画像をデータベース12に蓄積する。より詳しく説明すると、画像入力受付部23は、入力画像に付帯するExif(Exchangeable image file format)などの付帯情報から入力画像の提供元であるユーザのユーザアカウントを特定する。その後、画像入力受付部23は、特定したユーザアカウントと対応する画像記憶部22に上記の入力画像を記憶させる。
(アルバム作成部、評価値算出部及びアルバム更新部)
アルバム作成部24は、個人ユーザからの要求に応じて、個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像を用いて、個人ユーザ固有のアルバムALを作成する。
また、本実施形態において、アルバム作成部24は、個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、個人ユーザが写った画像を用いてアルバムALを作成する。具体例を挙げて説明すると、アルバム作成部24は、個人ユーザであるユーザAAAのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像のうち、人物が写っている画像を分析対象としてユーザ特定用の分析を実施する。かかる分析において、アルバム作成部24は、分析対象画像に写っている回数が最も多い人物をユーザAAAとして特定し、特定したユーザAAAが写っている分析対象画像をアルバム作成用の画像として抽出する。そして、アルバム作成部24は、抽出した画像(すなわち、ユーザAAAが写った画像)を用いて、ユーザAAA固有のアルバムALを作成する。
なお、本実施形態において、作成された個人ユーザ固有のアルバムAL(厳密には、アルバムALの電子データ)は、その個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶(保存)されることになっている。ただし、アルバムALの保存先については、特に限定されるものではなく、自由に設定することができる。
さらに、本実施形態において、アルバム作成部24は、個人ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、個人ユーザ、及びその個人ユーザに関係するイベントの参加者が写った画像を用いてアルバムALを作成することができる。
具体例を挙げて説明すると、個人ユーザであるユーザAAAが死去し、ユーザAAAのユーザアカウントがユーザAAAの親族に引き継がれたとする。ユーザAAAの親族は、引き継いだユーザAAAのユーザアカウントを通じて、ユーザAAA固有のアルバムALの作成を画像管理装置10に要求することができ、例えば、ユーザAAAの葬儀中にアルバム作成を要求することもできる。この場合、ユーザAAAの親族は、ユーザAAAの葬儀中に撮影された画像(以下、葬儀画像)を、アルバム作成要求と共に送信する。アルバム作成部24は、アルバム作成要求と共に上記の葬儀画像を受信すると、上記の葬儀画像に写っている人物(すなわち、葬儀参列者)を特定する。その後、アルバム作成部24は、ユーザAAAのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、ユーザAAA及び特定した葬儀参列者が写っている画像を抽出し、抽出した画像を用いてアルバムALを作成する。
これにより、ユーザAAAの葬儀時に、故人であるユーザAAAと葬儀参列者とが写っている写真を中心にまとめてアルバムALを作成し、各葬儀参列者に見せることができる。
なお、個人ユーザに関するイベントとしては、その個人ユーザの葬儀に限られるものではなく、例えば、結婚式、誕生日会、及び同窓会等が挙げられる。
評価値算出部25は、アルバムALの作成に用いられる画像に対して評価値を算出する。具体的に説明すると、評価値算出部25は、評価値を算出する際に、アルバムALの作成に用いられる画像に写っているオブジェクトを特定し、特定したオブジェクトに応じて加点する。より詳しく説明すると、評価値算出部25は、アルバム作成部24によって抽出されたアルバム作成用の画像、すなわち、個人ユーザが写った画像を解析し、その画像に写ったオブジェクトを特定する。その後、評価値算出部25は、一枚の画像に写ったオブジェクトの組み合わせから、その画像に写っているシーンを判別する。例えば、オブジェクトの組み合わせが「ウエディングドレス」、「花」及び「親族」である場合には、そのオブジェクトが写っている画像のシーンを「結婚式」と判別する。評価値算出部25は、判別した画像のシーンに応じて、その画像に対する評価値を加減点する。
評価値算出部25による評価値算出後、アルバム作成部24は、アルバム作成部24によって抽出された各画像を用いてアルバムALを作成する。このとき、アルバム作成部24は、各画像の評価値を踏まえてアルバムALを作成し、例えば、評価値が高い画像を優先的に利用してアルバムALを作成する。このようにアルバム作成に用いられる画像に対して評価値を算出すれば、古い写真であって彩度がない画像(例えば、白黒画像等)、及び画質が悪い画像であったとしも、個人ユーザにとって重要なイベントの画像に対しては加点をして高い評価値を付与することができ、個人ユーザ固有のアルバムALを作成するのに適した画像として評価することができる。
アルバム更新部26は、アルバム作成部24によって作成されたアルバムALを所定の時期に見直して、アルバムALを更新するものである。具体的に説明すると、評価値算出部25は、対象ユーザのアルバムALが完成した後、定期的に(例えば、年1年)、対象ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像を確認する。これは、対象ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像がアルバム作成後に増えている可能性があり、その場合にはアルバム作成に用いる画像を見直す必要があるためである。
そして、アルバム更新部26は、確認した画像の中から、追加したり差し替えたりする画像を選定し、選定した画像を用いてアルバムALを更新する(分かり易くは、アルバムALを作成し直す)。これにより、人生の経過とともに画像が増えていったとしても、それに合わせてアルバムALを適宜更新する(作成し直す)ことができる。なお、アルバム更新時期については、特に限定されるものではないが、例えば、実家への帰省時、あるいは銀婚式又は金婚式等の重要なイベントに際してアルバム更新を行ってもよい。
次に、アルバム作成部24、評価値算出部25及びアルバム更新部26の動作例として、図6に図示のアルバム作成フローについて説明する。図6は、アルバム作成フローの流れを示す図である。なお、以下に記載するアルバム作成フローの説明では、具体例として、個人ユーザであるユーザAAAが自分用のアルバムの作成を要求するケースを挙げて説明することとする。
アルバム作成フローの開始に際して、ユーザAAAは、自己のユーザ端末11を操作してアルバム作成を要求する。これにより、ユーザAAAのユーザ端末11から画像管理装置10に向けて、アルバム作成要求のデータが送信される。そして、画像管理装置10のアルバム作成部24が、ネットワークNを経由してアルバム作成要求のデータを受信すると、これをトリガーとしてアルバム作成フローが開始される(S001)。
アルバム作成フローが開始されると、先ず、アルバム作成部24が、ユーザAAAのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記載された画像から、アルバム作成に使用する画像(以下、使用画像)を抽出する(S002)。より具体的に説明すると、アルバム作成部24は、ユーザAAAが写った画像を使用画像として抽出する。
その後、画像管理装置10の評価値算出部25が、アルバム作成部24によって抽出された使用画像の各々について評価値を算出する(S003)。
以上までのステップを経て、アルバム作成部24が、各使用画像の評価値を踏まえつつ、各使用画像を用いてユーザAAA固有のアルバムALを作成する(S004)。作成されたアルバムALのデータは、ユーザAAAのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶される。
アルバム完成後、所定時期が経過すると(換言すれば、更新時期になると)、画像管理装置10のアルバム更新部26が、ユーザAAAのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像を確認し、作成済みであるユーザAAA固有のアルバムALを必要に応じて更新する(S005)。以下、更新時期が到来する度に、アルバムALの更新の要否が判断され、更新が必要な場合にはアルバム更新部26によってアルバムALが更新される。
(アカウント紐付部、解析部、画像送付部、画像削除部及び権限設定部)
アカウント紐付部27、解析部28、画像送付部29、画像削除部30及び権限設定部31は、サービス提供者のユーザアカウントからサービス利用者のユーザアカウントへの画像送付に関与する。ここで、画像送付とは、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像(すなわち、画像のデータ)を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22へ伝送することである。
なお、以下では、サービス提供者が学校Uであり、サービス利用者が学生Sであるケースを適宜、具体例として挙げて説明することとする。ただし、前述したように、サービス提供者及びサービス利用者の組み合わせについては、特に限定されるものではなく、以下に説明する内容は、当然ながら、学校及び学生以外の組み合わせにも適用され得る。
アカウント紐付部27は、サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を開始した場合に、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとを紐付けする。例えば、学生Sが学校Uに所属する(分かり易くは、入学する)と、アカウント紐付部27は、学生Sのユーザアカウントと学校Uのユーザアカウントとを紐付けする。
具体的に説明すると、学生Sが学校Uに所属すると、学校Uの職員が学校Uのユーザ端末11を操作し、学生Sが学校Uに所属(入学)した年月日及び関連事項をユーザ端末11に登録する。ユーザ端末11は、登録された情報(以下、利用登録情報)を画像管理装置10に向けて送信する。アカウント紐付部27は、ネットワークNを通じて利用登録情報を受信すると、この利用登録情報からサービス提供者(学校U)、サービス利用者(学生S)、及びサービス利用期間(在学期間)を特定する。そして、アカウント紐付部27は、特定した上記3つの情報を互いに関連付けて、図7に図示のサービス管理テーブルTB1に登録する。図7は、サービス管理テーブルTB1を示す図である。
サービス管理テーブルTB1は、サービス提供者のユーザアカウント及びサービス利用者のユーザアカウントを紐付けるためのデータであり、前述したように画像管理装置10のデータベース12に記憶されている。アカウント紐付部27は、サービス提供者のユーザアカウントとサービス利用者のユーザアカウントとを紐付ける処理として、サービス提供者及びサービス利用者をサービス利用期間と関連付けてサービス管理テーブルTB1に登録する。
解析部28は、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、対象画像に写っているオブジェクトを解析する。ここで、対象画像は、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとの紐付後に記憶される画像である。具体的に説明すると、上述の具体例では、学生S(個人)が学校U(団体)に所属した後に記憶される画像が対象画像に該当する。
解析部28による画像解析について詳しく説明すると、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22には、例えば、学校Uが開催するイベントの画像が記憶される。この画像は、例えば、上記イベントでの写真撮影を学校Uから依頼された写真撮影業者によって学校Uに提供され、学校Uが自己のユーザ端末11を通じて画像管理装置10に入力(アップロード)することで、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶される。
そして、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に新たな画像が記憶されると、その都度、解析部28が上記の新たな画像を対象画像として、その画像に写っているオブジェクトを解析する。より詳しく説明すると、解析部28は、対象画像中にオブジェクトとして人物が写っているかを判断する。対象画像に人物が写っている場合、解析部28は、顔照合技術等を利用して、その人物が学校Uに在学(所属)している学生であるかを判定し、さらに、学校Uに在学している学生であるならば、どの学生であるかを特定する。このとき、解析部28は、図8に図示の顔照合用テーブルTB2を参照する。図8は、顔照合用テーブルTB2を示す図である。なお、図中に図示された顔画像情報は、図示の都合上、幾分簡略化して図示されている。
顔照合用テーブルTB2について説明すると、顔照合用テーブルTB2は、学校Uに在学(所属)している各学生について、顔の画像情報又は顔の特徴量を示す情報等を収録したデータであり、前述したように画像管理装置10のデータベース12に記憶されている。顔照合用テーブルTB2に収録される顔の画像情報等は、例えば、学校Uのユーザアカウントに紐付けされた各学生のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像を分析することで取得される。上述の具体例に基づいて説明すると、学生Sの顔画像情報を取得する場合には、学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像のうち、人物が写っている画像を分析対象画像とし、分析対象画像に写っている回数が最も多い人物の顔画像情報を、学生Sの顔画像情報として取得する。
なお、顔照合用テーブルTB2は、学校Uに新入生が所属(入学)したときに、サービス管理テーブルTB1と共に更新され、具体的には、上記の新入生の顔画像情報が顔照合用テーブルTB2に追加される。
画像送付部29は、解析部28によって解析された対象画像のオブジェクトがサービス利用者と関連するオブジェクトであるとき、予め設定された画像送付時点にて上記の対象画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する。具体的に説明すると、上記の具体例では、対象画像に写っているオブジェクトが学生Sであるとき、所定の画像送付時点にて、上記の対象画像(すなわち、学生Sが写った画像)を学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する。
より詳しく説明すると、学生Sが学校Uに在学(所属)している間に、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に新たな画像が記憶されるとする。この場合、前述したように、解析部28が上記の新たな画像を対象画像として、当該対象画像に写っているオブジェクトを解析する。そして、上記の新たな画像にオブジェクトとして学生Sが写っているとき、画像送付部29は、解析部28による解析の終了後に、上記の新たな画像を学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する。
送付された対象画像は、学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶される。これにより、学生Sは、自己のユーザアカウントにて対象画像(送付された画像)を活用することができ、厳密には、後述する権限の範囲内で対象画像を取り扱うことができるようになる。
なお、本実施形態では、対象画像に学生Sが写っているとき、その対象画像を学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付するが、これに限定されるものではない。学生Sと関連するオブジェクトとして学生S以外のオブジェクト(例えば、頻繁に学生Sと一緒に画像に写っている友人、及び学生Sが所有するグッズ等)が対象画像に写っているときに、その対象画像を、学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付してもよい。
画像削除部30は、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、画像送付部29によってサービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付された画像(対象画像)を、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22から削除する。具体的に説明すると、上記の具体例では、解析部28によって解析された対象画像のオブジェクトが学生Sであるとき、画像送付部29は、上記の対象画像を学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する。その後、学生Sが学校Uを卒業すると(換言すれば、学校Uが提供するサービスの利用を終えると)、画像削除部30が、送付された上記の対象画像(すなわち、学生Sが写った画像)を、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22から削除する。
なお、本実施形態では、学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付された画像を、学生Sが学校Uを卒業した時点で、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22から削除することとしたが、送付された画像の削除タイミングについては、特に限定されるものではない。例えば、画像送付とほぼ同時にその画像を削除してもよいし、あるいは、学生Sが学校Uを卒業してから一定の期間が経過した後に削除してもよい。
権限設定部31は、画像の取り扱いに関する権限をユーザアカウント別に設定する。より詳しく説明すると、各ユーザのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像のそれぞれに対して、取り扱いに関する権限が権限設定部31によって設定されている。各画像に対して設定された権限は、図9に図示の権限管理テーブルTB3にて管理されている。図9は、権限管理テーブルTB3を示す図である。
権限管理テーブルTB3について説明すると、権限管理テーブルTB3は、ユーザアカウント別に、そのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された各画像の権限を規定しているデータであり、前述したように画像管理装置10のデータベース12に記憶されている。
なお、権限設定部31は、あるユーザアカウントに対する画像記憶部22に画像が新たに記憶されると、その都度、その新たな画像についての権限(新規権限)を上記のユーザアカウントに対して設定し、新規権限を追加するように権限管理テーブルTB3を更新する。
本実施形態では、図9に示すように、二種類の権限が設定可能であり、一種類目の権限は、全許可権限である。全許可権限とは、画像の読み出し及び外部機器(例えば、ユーザ端末11)への画像の複製等を含めて、画像の取り扱い全てを許可する権限である。また、画像の読み出しは、あるユーザがユーザ端末11を用いて自分のユーザアカウントにて画像管理装置10にログインした際に、ユーザ端末11を通じて画像を閲覧したり、閲覧している画像の印刷を業者にユーザ端末11を通じて注文したりする取り扱いである。
なお、ユーザが自分のユーザアカウントで画像を入力(アップロード)した場合、、その画像入力を行ったユーザには、通常、入力画像に対する権限として全許可権限が設定される。ここで、上記の具体例を想定すると、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像は、いずれも、学校Uが自らのユーザアカウントで入力(アップロード)した画像である。そのため、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された各画像には、図9に示すように、全許可権限が学校Uのユーザアカウントに対して設定される。
二種類目の権限は、制限付き権限である。制限付き権限は、画像の読み出しを許可する一方で、外部機器への画像の複製を禁止した権限である。本実施形態において、画像送付部29が対象画像をサービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付したとき、権限設定部31は、対象画像の権限として制限付き権限をサービス利用者のユーザアカウントに対して設定する。ここで、上記の具体例を想定すると、解析部28によって解析された対象画像のオブジェクトが学生Sであり、その対象画像が学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付されたとする。この場合、権限設定部31は、対象画像の権限として制限付き権限を学生Sのユーザアカウントに対して設定する。この結果、学生Sは、自分のユーザアカウントで画像管理装置10にログインすることで、ユーザ端末11を通じて対象画像の閲覧及び印刷注文を行うことができる。その一方で、ユーザ端末11への対象画像の複製(コピー)は、制限される。
次に、アカウント紐付部27、解析部28、画像送付部29、画像削除部30及び権限設定部31の動作例として、図10に図示の画像送付フローについて説明する。図10は、画像送付フローの流れを示す図である。なお、以下に説明する画像送付フローの説明では、サービス利用者である学生Sがサービス提供者である学校Uに所属したケースを例に挙げて説明することとする。
画像送付フローは、学生Sが学校Uに入学(所属)することを契機として開始される。具体的には、先ず、画像管理装置10のアカウント紐付部27が、学生Sが学校Uに入学したことをサービス管理テーブルTB1に登録し、学生Sのユーザアカウントと学校Uのユーザアカウントとを紐付ける(S011)。このとき、アカウント紐付部27は、学校Uにおける学生Sの在学期間(すなわち、サービス利用期間)も併せてサービス管理テーブルTB1に登録する。
その後、学生Sが学校Uに在学している期間中、学校Uが自分のユーザアカウントで新たな画像を入力(アップロード)すると、画像管理装置10の画像入力受付部23が画像入力を受け付ける。これにより、上記の新たな画像(以下、画像Pn)が、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶されるようになる(S012でYes)。
画像Pnが学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶されると、これをトリガーとして、画像管理装置10の解析部28が、画像Pnを対象画像とし、対象画像に写ったオブジェクトを解析する(S013)。より具体的に説明すると、解析部28は、対象画像にオブジェクトとして人物が写っているかを判定し、人物が写っている場合には、顔照合用テーブルTB2を参照して、その人物が学生Sであるかどうかを判定する(S014)。
そして、対象画像である画像Pnに学生Sが写っている場合(S014でYes)、画像管理装置10の画像送付部29は、画像Pnを学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する(S015)。また、これに伴い、画像管理装置10の権限設定部31が、送付された画像Pnについての権限として、制限付き権限を学生Sのユーザアカウントに対して設定する(S017)。これにより、学生Sは、以降、自分のユーザアカウントで画像Pnを活用することができるが、その内容は、画像Pnの閲覧及び印刷注文に制限される。つまり、学生Sは、自己のユーザ端末11を含む外部機器への画像Pnの複製(データコピー)が禁止されているので、例えば自分自身で画像Pnを印刷することができない。そのため、学生Sが画像Pnの印刷物を取得しようとする場合には、印刷を業者(例えば、画像Pnを提供した写真撮影業者等)に注文する形になる。この結果、学生Sによる画像Pnの活用機会を確保することが可能となる。
一方、画像Pnについての権限に関して説明を補足しておくと、学校Uのユーザアカウントに対しては、画像Pnの入力時点において既に全許可権限が権限設定部31によって設定されている。なお、画像Pnについて学校Uのユーザアカウントに対しては全許可権限が設定されるものの、当然ながら、学校Uは、画像Pnに写った学生の肖像権を侵さないように、学生本人および父兄に対して配慮することが望ましい。また、全許可権限が設定されるものの、学校Uのユーザアカウントから、学校Uにとって新規なユーザアカウントに画像を送付しようとする場合に、学校Uのユーザアカウントに対し警告を発するようにしてもよい。
また、画像送付部29が画像Pnを学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付した後の時点では、学校Uのユーザアカウントに対する画像Pnの権限が、引き続き全許可権限のままとなっている。
ちなみに、上記の一連のステップS012~S017は、学生Sが学校Uに在学している期間中、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に新たな画像(画像Pn)が記憶される度に繰り返し実施される。
その後、学生Sが学校Uを卒業して学校Uのサービス利用期間が終了すると(S018でYes)、画像管理装置10の画像削除部30が、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22から画像Pnを削除する(S019)。これにより、学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22のデータ使用容量が、画像Pnの分だけ削減されることになる。
また、画像Pnの削除に伴い、権限設定部31が画像Pnについての権限を再設定する(S020)。具体的に説明すると、画像Pnの削除後、権限設定部31は、学生Sのユーザアカウントに対する画像Pnの権限を、制限付き権限から全許可権限に設定し直す。これにより、学生S(厳密には、学生Sであった者)は、学校Uを卒業した後に、自分のユーザアカウントで画像Pnを自由に活用することができるようになり、例えば、自己のユーザ端末11への画像Pnの複製(データコピー)を行うことができるようになる。
また、権限設定部31は、画像Pnの削除後、学校Uのユーザアカウントに対する画像Pnの権限を、全許可権限から制限付き権限に設定し直す。それ以降、学校U側での画像Pnの活用が制限されるようになる。つまり、学生Sは、学校Uを卒業した後には、画像Pn(すなわち、学生Sが写った画像)を学校Uが無断で活用するのを防ぐことが可能となる。
なお、学校Uは、学校Uのユーザアカウントに対する画像Pnの権限が制限付き権限に変わった後、画像Pnの活用を希望する場合には、画像管理装置10を通じて各種活用に関する申立て及び問い合わせ等を行うことができる。
ステップS020が終了すると、その時点で画像送付フローが終了する。ちなみに、ステップS014において、画像Pnに写ったオブジェクトが学生Sでない場合(S014でNo)、画像送付部29は、例えば、該当する他の学生のユーザアカウントに対する画像記憶部22に画像Pnを送付する(S016)。その場合にも、ステップS017~ステップS020の各ステップが上記と同様の要領によって実施される。
以上までに説明してきたように、本実施形態に係る画像管理装置10は、アカウント記憶部21と、ユーザアカウント別の画像記憶部22と、アカウント紐付部27と、解析部28と、画像送付部29とを有する。アカウント紐付部27は、サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を開始すると、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとを紐付けする。解析部28は、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に記憶された画像中、サービス利用者のユーザアカウントとサービス提供者のユーザアカウントとの紐付後に記憶された画像を対象画像とし、対象画像に写っているオブジェクトを解析する。画像送付部29は、サービス利用者と関連するオブジェクトが対象画像に写っているとき、予め設定された画像送付時点にて対象画像を、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する。
以上のように構成された画像管理装置10によれば、サービス提供者のユーザアカウントで記憶されたサービス利用者に関する画像(例えば、サービス利用者が写っている画像)を、サービス利用者がサービス利用後にも活用することができる。かかる点において、画像管理装置10は、特許文献1に記載された画像管理装置よりも優位である。
具体的に説明すると、特許文献1に記載された画像管理装置では、何らかの事情により、共有設定された画像が共有フォルダから削除される可能性がある。また、特許文献1に記載された画像管理装置では、組織の構成員に対して画像共有が設定されている場合において、組織を脱退した構成員には、共有画像の閲覧が不可となる可能性がある。削除または閲覧不可となった画像については、それ以降の閲覧及びその他の活用ができなくなってしまう。
これに対して、本実施形態に係る画像管理装置10であれば、サービス提供者のユーザアカウントで記憶された画像中、サービス利用者に関する画像が、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付される。これにより、サービス利用者がサービス利用を終えたことに伴って、サービス利用者に関する画像がサービス提供者のユーザアカウントから削除されたり、サービス提供者のユーザアカウントで記憶された画像の閲覧許可がなくなったりしても、サービス利用者は、引き続き、サービス利用者に関する画像を閲覧及び活用することができる。また、サービス利用者に関する画像を引き続き活用できるので、サービス利用終了後にも、上記の画像を用いてサービス利用者のアルバムALを作成することが可能である。
また、本実施形態では、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付された画像は、所定の時間に至ると、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22から削除される。これにより、サービス提供者のユーザアカウントに対する画像記憶部22におけるデータ使用容量を削減することが可能となる。
また、本実施形態では、サービス利用者のユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付された画像についてサービス利用者に対して設定される権限が、一定期間中は制限付き権限となる。具体的には、上記画像の閲覧及び印刷注文が可能である一方で、外部機器への上記画像の複製(コピー)等が制限される。このように上記の画像の取り扱いを一定期間だけ制限すれば、上記の画像を用いて商売を行う業者(例えば、画像印刷業者)の利益を確保しながら、サービス利用者による上記の画像の活用機会を確保することが可能となる。
ところで、上述したアルバム作成フロー及び画像送付フローでは、本発明の画像管理方法が採用されている。換言すれば、本発明の画像管理方法は、アルバム作成フロー及び画像送付フローにおける各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム(具体的には、画像管理プログラム)によって実施することができる。
また、画像管理プログラムが記録されたコンピュータに読み取り可能な記録媒体を提供することも可能である。記録媒体としては、フレキシブルディスク等の磁気ディスク;CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBlu-rayディスク(登録商標)等の光ディスク、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気ディスク;並びにこれら以外のリムーバブルメディア等が挙げられる。なお、画像管理プログラムを例えば、磁気ディスク、光ディスク、あるいは光磁気ディスク等によって構成された記憶装置に予め記憶しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに画像管理プログラムを提供(ダウンロード)してもよい。
[画像送付フローの変形例]
上述した画像送付フローでは、学生Sが学校Uに在学している間に、学生Sが写った画像が学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22に新たに記憶されると、その時点で上記の画像が学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付されることとした。ただし、これに限定されるものはなく、画像送付のタイミングについては、例えば図11の図示した変形例が考えられる。以下、図11を参照しながら、変形例に係る画像送付フローについて説明する。図11は、変形例に係る画像送付フローの流れを示す図である。
なお、変形例についても、サービス利用者である学生Sがサービス提供者である学校Uに所属したケースを例に挙げて説明することとする。
変形例に係る画像送付フローのうち、学生Sのユーザアカウントと学校Uのユーザアカウントとの紐付け(S021)、新たな画像(画像Pn)の入力及び記憶(S022)、画像Pn中のオブジェクトの解析(S023)は、上述した画像送付フロー(図10に図示の画像送付フロー)と同様である。
変形例に係る画像送付フローでは、画像Pn中に写っているオブジェクトが学生Sである場合(S024)、画像Pnの送付先を、学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に設定する(S025)。ただし、この時点では、まだ画像Pnの送付が行われていない。
その後、学生Sが学校Uを卒業して学校Uのサービス利用期間が終了すると(S027でYes)、その時点で、画像送付部29が画像Pnを学生Sのユーザアカウントに対する画像記憶部22に送付する(S028)。このように変形例では、画像送付時点が学生Sの卒業後(すなわち、サービス利用者がサービス利用を終えた後)に設定されている。
また、変形例では、画像Pnの送付に伴い、画像削除部30が学校Uのユーザアカウントに対する画像記憶部22から画像Pnを削除する(S029)。その後、権限設定部31が画像Pnについての権限を設定する(S030)。具体的に説明すると、権限設定部31は、学生Sのユーザアカウントに対する画像Pnの権限を全許可権限に設定し、学校Uのユーザアカウントに対する画像Pnの権限を、全許可権限から制限付き権限に変更する。
ステップS030が終了すると、その時点で、変形例に係る画像送付フローが終了する。ちなみに、ステップS024において、画像Pnに写ったオブジェクトが学生Sでない場合(S024でNo)、例えば、該当する他の学生のユーザアカウントに対する画像記憶部22を画像Pnの送付先として設定する(S026)。その場合にも、ステップS027~ステップS030の各ステップが上記と同様の要領によって実施される。
10 画像管理装置
11 ユーザ端末
12 データベース
21 アカウント記憶部
22 画像記憶部
23 画像入力受付部
24 アルバム作成部
25 評価値算出部
26 アルバム更新部
27 アカウント紐付部
28 解析部
29 画像送付部
30 画像削除部
31 権限設定部
AL アルバム
Pa1,Pa2,Pa3,Pa4,Pa5 画像
Ps1,Ps2 画像
Pu1,Pu2,Pu3,Pu4,Pu5 画像
TB1 サービス管理テーブル
TB2 顔照合用テーブル
TB3 権限管理テーブル
N ネットワーク

Claims (20)

  1. ユーザアカウントを記憶するアカウント記憶部と、
    前記ユーザアカウント別に設けられた画像記憶部と、
    サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を開始した場合に、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントと前記サービス提供者の前記ユーザアカウントとを紐付けするアカウント紐付部と、
    前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像中、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントと前記サービス提供者の前記ユーザアカウントとの紐付後に記憶された画像を対象画像とし、前記対象画像に写っているオブジェクトを解析する解析部と、
    前記サービス利用者と関連する前記オブジェクトが前記対象画像に写っている場合、前記解析部による解析の終了後、予め設定された画像送付時点にて前記対象画像を、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付する画像送付部と、
    を有することを特徴とする画像管理装置。
  2. 前記サービス利用者が前記サービスの利用を終えると、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像中、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付された前記対象画像を、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部から削除する画像削除部を備える請求項1に記載の画像管理装置。
  3. 前記画像送付時点は、前記サービス利用者が前記サービスの利用を終えた後に設定される請求項1又は2に記載の画像管理装置。
  4. 前記解析部は、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に新たな画像が記憶されると、前記新たな画像を前記対象画像として、前記対象画像に写っているオブジェクトを解析し、
    前記サービス利用者と関連する前記オブジェクトが前記対象画像としての前記新たな画像に写っているとき、前記画像送付部は、前記新たな画像を、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付する請求項1又は2に記載の画像管理装置。
  5. 前記対象画像は、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像中、前記サービス利用者である個人が前記サービスを利用するために前記サービス提供者である団体に所属した後に記憶された画像である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像管理装置。
  6. 前記画像送付部は、前記対象画像に写っている前記オブジェクトが前記サービス利用者であるとき、前記画像送付時点にて前記対象画像を、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像管理装置。
  7. 前記画像送付部が前記対象画像を前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付したとき、前記対象画像の取り扱いに関する権限を、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対して設定する権限設定部を有する、請求項1に記載の画像管理装置。
  8. 画像の取り扱いに関する権限を前記ユーザアカウント別に設定する権限設定部を有し、
    前記画像送付部が前記対象画像を前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付したとき、前記権限設定部は、前記権限として、前記対象画像の読み出しを許可し、且つ、外部機器への前記対象画像の複製を禁止した制限付き権限を、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対して設定する請求項2に記載の画像管理装置。
  9. 前記権限設定部は、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像についての前記権限として、読み出し及び外部機器への複製を含む取り扱い全てを許可する全許可権限を、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対して設定し、
    前記画像送付部が前記対象画像を前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付した後の時点において、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記対象画像の前記権限が前記全許可権限のままである請求項8に記載の画像管理装置。
  10. 前記画像削除部が前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部から前記対象画像を削除すると、前記権限設定部が、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記対象画像の前記権限を、前記制限付き権限から前記全許可権限に設定し直す請求項9に記載の画像管理装置。
  11. 前記画像削除部が前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部から前記対象画像を削除すると、前記権限設定部が、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する前記対象画像の前記権限を、前記全許可権限から前記制限付き権限に設定し直す請求項10に記載の画像管理装置。
  12. 個人ユーザの前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像を用いて、前記個人ユーザ固有のアルバムを作成するアルバム作成部を有する請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像管理装置。
  13. 前記アルバム作成部は、前記個人ユーザの前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像中、前記個人ユーザが写った画像を用いて前記アルバムを作成する請求項12に記載の画像管理装置。
  14. 前記アルバム作成部は、前記個人ユーザの前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像中、前記個人ユーザ、及び前記個人ユーザに関係するイベントの参加者が写った画像を用いて前記アルバムを作成する請求項12又は13に記載の画像管理装置。
  15. 前記アルバムの作成に用いられる画像に対して評価値を算出する評価値算出部を有し、
    前記評価値算出部は、前記評価値を算出する際に、前記アルバムの作成に用いられる画像に写っているオブジェクトに応じて加点し、
    前記アルバム作成部は、前記画像の前記評価値に応じた優先度にて前記画像を使用して前記アルバムを作成する、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の画像管理装置。
  16. アカウント紐付部が、サービス利用者がサービス提供者によるサービスの利用を開始した場合に、前記サービス利用者のユーザアカウントと前記サービス提供者のユーザアカウントとを紐付けするステップと、
    解析部が、前記サービス提供者の前記ユーザアカウントに対する画像記憶部に記憶された画像中、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントと前記サービス提供者の前記ユーザアカウントとの紐付後に記憶された画像を対象画像とし、前記対象画像に写っているオブジェクトを解析するステップと、
    画像送付部が、前記サービス利用者と関連する前記オブジェクトが前記対象画像に写っている場合、前記解析部による解析の終了後、予め設定された画像送付時点にて前記対象画像を、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付するステップと、
    を有することを特徴とする画像管理方法。
  17. 前記画像送付部が前記対象画像を前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に送付したとき、権限設定部が、前記対象画像の取り扱いに関する権限を、前記サービス利用者の前記ユーザアカウントに対して設定するステップをさらに有する、請求項16に記載の画像管理方法。
  18. アルバム作成部が、個人ユーザの前記ユーザアカウントに対する前記画像記憶部に記憶された画像を用いて、前記個人ユーザ固有のアルバムを作成するステップを有する請求項16又は17に記載の画像管理方法。
  19. 請求項16乃至18のいずれか一項に記載の画像管理方法の各々のステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  20. 請求項16乃至18のいずれか一項に記載の画像管理方法の各々のステップをコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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