JP6989720B1 - 情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】災害により実害を受けていないものの風評被害により損害を被った人を救済する。【解決手段】観光実被害地特定部51は、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、宿泊施設と交通手段を含む観光インフラに一定値以上の被害(宿泊施設の被害率が30%以上、交通機関の復旧までの期間が8日以上等)が生じた地域であって、宿泊客減少率、客室不稼働率で表される指標がこの指標に対応する基準(宿泊客減少率30%以上、客室の稼働不能率30%以上、又は交通機関の復旧までの期間が8日以上等)を満たす地域を観光実被害地として特定する。観光被害地特定部44は、被災地の周辺の地域のうち、宿泊客減少率30%以上の地域であって、観光インフラの被害が一定値未満(宿泊施設の総客室の被害状況を示す被害率が30%未満、交通機関の復旧までの期間が7日未満等)の地域を、観光風評被害地として特定する。【選択図】図4

Description

本発明は、情報処理装置に関する。
一般に、大きな台風や地震等の災害が発生すると、災害発生地域(被災地)は、被災したことで住人や住人の生活環境はもとより観光や産業にも甚大な被害が生じる。
この際、テレビやラジオ等を含む報道機関は、被災地の被災状況を他の地域の人々に伝達する。
近年では、報道機関以外に、例えばソーシャルネットワークサービス(SNS)等を通じて噂やデマ等が発信されることも多い。
ところで、噂やデマが一度伝わると、その影響で、被災地だけでなくその近隣の地域において、実害を受けていないにもかかわらず、観光客が遠のき、観光や産業等に被害が生じる、いわゆる風評被害が発生するため、このような事態に対する救済策(保険や保証制度等)の導入が急務になっている。
従来、例えば既存又は建築予定の建物が地震により損傷したときに、建物の補修又は建て替えを保証する建物の保証方法に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−026414号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の技術では、実害については、保証されるものの風評被害迄は保証されない。
また、風評被害の定義があいまいであり、保証制度を導入することが難しく、風評被害を被った人を救済することができないのが現状である。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、災害により実害を受けていないものの風評被害により損害を被った人を救済することができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理システムは、
災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標のうちの被災後の観光客の減少に関する指標がこの指標に対応する基準を満たした上で、前記宿泊施設の被害に関する指標がこの指標に対応する基準を満たさない地域、又は前記交通手段の被害に関する指標がこの指標に対応する基準を満たさない地域を、観光風評被害地として特定する観光風評被害地特定手段、
を備える。
本発明によれば、災害により実害を受けていないものの風評被害により損害を被った人を救済することができる。
災害により発生する風評被害地の発生事例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの構成の概略を示す図である。 図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 図2の情報処理システムのうちサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。 図2の情報処理システムの動作を示すフローチャートである。 災害の定義を示す災害定義テーブルを示す図である。 観光インフラの被害状況に応じて観光実被害地と観光風評被害地とを区分する判定テーブルの一例を示す図である。 観光風評被害の認定事例の一例[事例1]を示す図である。 観光風評被害の認定事例の他の一例[事例2]を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る情報処理システムのうちサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る情報処理システムが適用される災害の事例を示す図である。
例えば地域E0において、地震が発生し、その周辺の観光地E1、E2、E3に繋がる公共交通機関(航空、鉄道、幹線道路等の交通手段)や観光地E1、E2、E3の地域内の宿泊施設(ホテルや旅館等)といった観光インフラが被災したものとする。
観光地E1は、震源の地域E0に近く、発地U方面の鉄道T1−1、T1−2、幹線道路D1が寸断され、発地W方面の鉄道T1−2が寸断されたものとする。また、観光地E1内の宿泊施設の半分以上が損害を受けたものとする。
観光地E2には、発地T方面と発地S方面の複数の系統の鉄道T2−1、T2−2、幹線道路D2−1、D2−2が存在する。発地Sは首都圏であるものする。そのうち、発地S方面の鉄道T2−1、幹線道路D2−1が寸断され、復旧に時間がかかる状態であったものとする。もう一つの発地T方面の系統の鉄道T2−2、幹線道路D2−2はほぼ損害を受けておらず、80%以上が利用可能な状態であったものとする。従って発地Tからならば、気を付けて通れば、観光地E2に人が行き来できる。また、観光地E2内の宿泊施設は損害を受けておらず、宿泊も可能である。
観光地E3には、発地S方面と発地T方面の複数の系統の鉄道T3−1、T3−2、幹線道路D3−1、D3−2が存在する。
公共交通機関のうち、発地S方面の鉄道T3−1、幹線道路D3−1の一部が使えないものの80%以上が利用可能であったものとする。発地T方面の系統の鉄道T3−2、幹線道路D3−2は全く損害を受けておらず、90%以上が利用可能な状態であったものとする。従って発地Tからならば、通常通り観光地E3に人が行き来できる。また、観光地E3内の宿泊施設は全く損害を受けておらず、観光も通常通り可能であるものとする。
鉄道T3−2は、発地Tと観光地E3とを結ぶ高速鉄道であり、観光客は、発地Sから他の交通機関を経由して発地Tに行くことで、発地Tから観光地E3に入ることができる。
上述した災害発生ケースでは、震源の地域E0は、被災地として認定され、観光地E1は、観光実被害地として認定される。
また、観光地E2は、発地T方面の公共交通機関も観光地E2内の宿泊施設も損害を受けていないものの、発地S方面の公共交通機関に大きな損害がでているため、首都圏からの交通機関が寸断といった報道があった場合、発地T方面からならば公共交通機関を使って観光地E2に入ることができるものの、報道の影響で観光地E2には観光客が来なくなる。
さらに、観光地E3は、発地T方面の公共交通機関も観光地E3内の宿泊施設も全く損害を受けていないものの、発地S方面の公共交通機関の一部に損害がでているため、報道等や噂の拡散等の影響を受けて、観光地E2と同様に実被災地と誤認されてしまい、観光客が減少し、観光需要の回復まで観光被害(観光収入の大幅な減収)を受けることになる。
そこで、本実施形態は、以下に示す情報処理システムを構成することで、災害により実害を受けていないものの風評被害により損害を被った観光地E2、E3に居住する人を救済するものである。
図2は、本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの構成の概要を示す図である。
図2に示す情報処理システムは、サービス提供者が操作するサーバ1と、本サービスの会員が操作する会員端末2と、保険会社の担当者が操作する保険会社端末3とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
サーバ1は、会員端末2、保険会社端末3の各動作と協働して各種処理を実行する。
会員端末2及び保険会社端末3は、会員や夫々の保険会社の担当者が操作する情報処理端末であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等を含む。
このように構成された情報処理システムは、例えば地域の観光協会・DMO、旅館・ホテル、交通事業者等を保険対象者(保険料支払い者)として、新たな損害補償制度(風評被害保険等)を導入し、観光地の近隣で発生した災害の後に、観光地に風評被害が起こった場合に、観光地の保険加入者に対して、風評被害としての損害を的確に認定し、風評被害の度合いに応じた額の保険金を支払えるようにするものである。
具体的には、サーバ1が実行する各種処理の詳細については、図3及び図4を参照して後述する。図3は、図1のサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すサーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では会員端末2、保険会社端末3等)との間で通信を行う。
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
なお、図示はしないが、図2の情報処理システムのうち、本発明の第1実施形態としての会員端末2、保険会社端末3も、図3に示すハードウェア構成を有している。
図4は、図1の情報処理システムのうちサーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4に示す記憶部18(図3)の一領域には、会員DB31と、災害情報DB32、観光DB33と、保険DB34とが設けられている。
会員DB31には、保険を契約した保険加入者の情報が会員情報として記憶されている。会員情報としては、保険加入者に関する情報として、例えば、保険加入者の名称(ホテルや旅館の名称)や保険証番号等が記憶されている。
この他、会員DB31には、会員属性として、例えば保険加入者の住所、連絡先の情報(電話番号、SNSのアカウント(アドレス)等)、会員管理部41が提供する会員のためのウェブページ(会員ページ)にログインするためのログイン情報(会員アカウント、パスワード)等が記憶されている。
災害情報DB32には、災害情報取得部42によりネットワークN又は他の通信メディアを通じて取得された災害情報が記憶される。災害情報とは、災害の種別(地震、台風、津波等)と発生場所や時刻の情報である。災害の種別が例えば地震であれば、地震が発生した震源地(地点)の場所、時刻、規模、対象地域等である。また、災害の種別が、例えば台風等の場合は、災害情報には、台風の今後の進路や規模を予測する事前情報も含まれる。
観光DB33には、地域毎に観光客が1日単位で流入及び流出した実績の情報(履歴)が過去数年にわたり記憶されている。
また、観光DB33には、月毎の地域宿泊の発地シェアが記憶されている。発地シェアとは、観光地(地区又は地域)から見た観光客の出発地の区域をポイントで順位付けしたものである。発地としては、例えば首都圏、関西圏等があり、首都圏から観光地への観光客数が多ければ発地シェア1位、関西圏から観光地への観光客数が次に多ければ2位となる。例えば観光地のA地区では発地シェア1位が首都圏、2位が関西圏…等といったように表される。観光DB33の情報は、定期的に更新される。
保険DB34には、保険適用対象のホテルや旅館に関する属性情報(宿泊施設の建坪、土地の広さ、客室数、月毎の宿泊客数、客室の稼働率等)、保険金を算定するための基礎データが記憶されている。基礎データとは、さまざまな災害に対する保険金の支払い額、保険の契約内容と月々の保険金額等の情報である。例えば風評被害と認定された場合の支払い額を算定するためのデータ等が含まれる。
サーバ1のCPU11(図3)においては、動作する際に、図4に示すように、会員管理部41と、災害情報取得部42と、被災地特定部43と、観光被害地特定部44と、保険情報生成部45と、配信依頼部46とが機能する。
会員管理部41は、会員のためのウェブページ(会員ページ)をインターネット上に公開する。会員管理部41は、観光被害地認定保険を契約した保険加入者の情報を会員情報として会員DB31に登録し管理する。会員は、会員端末2から会員ページにログインすることで、会員DB31の会員情報を閲覧及び修正することができる。
災害情報取得部42は、ネットワークN又は他の通信メディアを通じて災害情報を取得し災害情報DB32に記憶する。災害情報の詳細については、上記災害情報DB32の説明を参照。
被災地特定部43は、災害情報取得部42により取得される災害情報に基づいて、被災地を特定する。
具体的には、災害情報取得部42により取得された災害情報は、災害情報DB32に記憶されるので、被災地特定部43は、災害情報DB32に記憶された災害情報を読み出し、読み出した災害情報に基づいて、被災地を特定する。
この他、災害情報は、自治体、交通機関、旅行会社等からも得られるため、被災地特定部43は、自治体等の発表、運輸運行状況、旅行会社の拠点からの情報を用いて被災地を特定する。
観光被害地特定部44は、災害情報DB32の災害情報に基づいて、観光実被害地と観光風評被害地とを特定する。
観光実被害地は、観光地として痛んではいないがその場所の社会基盤(インフラ)が一定以上機能していない地域をいう。インフラについて、特に観光地に限定するインフラを観光インフラといい、例えばホテルや旅館等の宿泊施設や観光地に通じる鉄道会社、航空会社、観光地に通じる幹線道路の事業者等の公共交通機関を言う。この他、観光インフラには、観光地を目的地とするバス会社、観光地で営業するタクシー会社等も含まれる。
観光風評被害地は、観光地は被害を受けておらず、以前と同様に観光が可能であり、観光インフラの機能についてもほぼ機能している(機能していないインフラは一定未満)地域であり、災害について報道された内容の誤解、実際とは異なる噂やデマといった伝達情報の独り歩きの影響で観光客や観光収入が減少している地域をいう。
また、観光被害地特定部44は、災害情報に加えて、観光DB33に予め登録されている過去2か年平均の個人宿泊客マーケットシェア(発地シェア)が上位(1位又は1位、2位)の地域から流入する宿泊客の情報に基づいて、観光実被害地及び観光風評被害地を特定(判定)する。
例えば発地シェア1位が首都圏であれば、首都圏から被害特定対象地域迄のインフラの被害状況や人の流入状況等が判定の対象になる。
観光被害地特定部44は、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標(例えば被災後の宿泊客減少率、客室の稼働不能率、交通機関の復旧までの期間等)のうちの被災後の観光客の減少に関する指標(例えば被災後の宿泊客減少率)がこの指標に対応する基準(例えば30%以上)を満たした上で、宿泊施設の被害に関する指標(宿泊施設の総客室の被害状況(被害率))がこの指標に対応する基準(例えば30%以上)を満たさない地域、又は公共交通機関の被害に関する指標(例えば災害終了日から起算して交通機関が復旧するまでの期間)がこの指標に対応する基準(例えば8日以上)を満たさない地域を、少なくとも観光風評被害地として特定する。
具体的には、観光被害地特定部44は、災害により直接被災した被災地の周辺の地域のうち、過去の第1期間(例えば過去2か年の平均等)と、災害終了後の第2期間(例えば35日等)との対比で表される宿泊施設の宿泊客減少率を一つの指標とし、この指標がこの指標に対応する基準(例えば30%以上等)を満たす地域であって、宿泊施設の総客室の被害率で表される指標がこの指標に対応する基準(例えば30%以上等)を満たさない地域、又は災害終了後、交通機関の復旧までの期間で表される指標がこの指標に対応する基準(例えば8日以上等)を満たさない地域を、観光関連で風評被害にあった観光風評被害地として特定する。
また、観光被害地特定部44は、宿泊施設の宿泊客減少率が上記基準の30%以上を満たす地域であって、宿泊施設の総客室の被害率で表される指標がこの指標に対応する基準(例えば30%以上等)を満たす地域、又は災害終了後、交通機関の復旧までの期間で表される指標がこの指標に対応する基準(例えば8日以上等)を満たす地域を、観光関連で実際に被害を被った観光実被害地として特定する。
観光被害地特定部44は、観光実被害地特定部51、観光風評被害地特定部52を有する。
観光実被害地特定部51は、観光インフラの被害状況に基づいて、災害の発生により観光インフラが実際に一定以上の被害を受けた地域を特定する。
具体的には、観光実被害地特定部51は、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、宿泊施設と公共交通機関を含む観光インフラに一定値以上の被害(宿泊客減少率が50%以上、交通機関の復旧までの期間が8日以上のうち少なくとも一方)が生じた地域を観光実被害地として判定(特定)する。判定の対象となる交通機関は、発地シェア1位の地域又は地区(エリア)からの航空、電車、幹線道路とする。
これ以外に、例えば宿泊客減少率、地域の宿泊施設のうち客室が災害で稼働不能になった割合(稼働不能率)で表される指標が夫々の指標に対応する基準(宿泊客減少率30%以上、稼働不能率30%以上のうち少なくとも一方)を満たす地域を観光実被害地として特定する。稼働不能率は災害終了から35日経過時点とする。
さらに、観光実被害地特定部51は、宿泊客減少率が上記30%以上を満たす地域については、観光インフラの被害が関わっているか否かを判定するため、例えば宿泊施設の総客室の被害率を一つの指標としこの指標に対応する基準(30%以上)を満たす地域を観光に実害を被った地域と判定し、その地域を観光実被害地として特定する。
観光風評被害地特定部52は、候補選定部61、流入状況計測部62、風評被害地判定部63を有する。
観光風評被害地特定部52は、観光実被害地以外の観光地の候補の中から、流入状況計測部62により計測された観光客の流入状況を一つの指標として、この指標に基づいて、観光風評被害地を特定する。
例えば観光客の流入状況の指標が一定の基準(例えば前年同期比等で30%以下に減少)を満す場合、観光風評被害地特定部52は、風評被害を受けた地域と判定し、観光風評被害地と特定する。
観光客の流入状況以外に、宿泊施設の宿泊状況でも観光客の動向(流入状況)が分る。
この場合、観光風評被害地特定部52は、観光インフラの被害状況のうち、例えば災害終了後の35日間における宿泊客減少率が例えば30%以上の地域について、観光客の流入状況を前年同月と対比して、その対比結果として得られる減少傾向(客室の稼働不能率)に基づいて観光風評被害地を特定する。
即ち、観光風評被害地特定部52は、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、宿泊客減少率が30%以上で、例えば宿泊施設の客室の稼働不能率30%未満の地域を、観光風評被害地として特定する。
なお、観光実被害地や観光風評被害地の判定には、観光DB33に登録されている過去2か年平均の個人宿泊客マーケットシェアが上位(例えば1位、又は1位、2位等)の地域から流入する観光客又は宿泊客の情報を用いる。
候補選定部61は、観光インフラの被害状況を示す1以上の指標に基づいて、観光風評被害地の候補を選定する。
詳細に説明すると、候補選定部61は、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標(被災後の宿泊客減少率、客室の稼働不能率、交通機関の復旧までの期間等)に基づいて、観光風評被害地として認定する地域の候補を選定する。なお、被災地周辺であって、観光マップ等の地図情報に基づいて観光実被害地以外の観光地を観光風評被害地の候補として選定してもよい。
流入状況計測部62は、観光客の流入に関する指標(被災前後の観光客の流入状況)を、全体の流入から前記地域に居住する居住者の流入を区別して生成する。
流入状況計測部62は、例えば携帯キャリアの基地局で得られる携帯端末(スマートフォン等)の情報の一部を取得して、携帯端末の位置の時間的な推移を求めて、その推移の状況から住民と観光客とを識別し、観光客の流入状況を計測する。携帯端末の情報の一部とは、例えば端末の識別情報と位置情報等である。
このように人の個人情報ではなく、人が所持する機器の情報を取得することで、住民及び観光客の個人情報をシステム側で入手及び管理する必要がなくなり、個人情報を保護することができる。
なお、地域全体に存在する人の数から居住者の人数を差し引いて観光客の流入数を計測してもよい。
流入状況計測部62は、地域における全体の流入人数から居住者の流入を区別(除外)した観光客の流入人数や流入変化率等を、観光客の流入に関する指標の一つとして生成する。流入率は、居住者と観光客との比率ではなく、災害発生前と後で比較した観光客又は宿泊者の流入人数の変化率を言う。
即ち、流入状況計測部62は、地域の居住者と観光客を仕分けし、その仕分け結果として特定された観光客の流入状況を計測する。なお、会員DB31の会員情報に含まれる会員属性を基に居住者を特定し観光客と仕分けしてもよい。会員属性が得られない場合は、観光DB33に登録されている以前(例えば流入前1週間等)の観光客の滞留状況と現在の観光客の滞留状況とを比較して観光客の流入状況を計測してもよい。
風評被害地判定部63は、流入状況計測部62により生成される観光客の流入に関する指標(観光客の流入状況の計測値)に基づいて、候補選定部61により選定された候補の中から、観光風評被害地を判定する。
具体的には、風評被害地判定部63は、予め記憶部18に設定された判定テーブル72や災害情報DB32、観光DB33を参照して、災害後の観光客の流入状況、つまり災害終了後、一定期間(例えば35日間等)における宿泊客減少率を一つの指標とし、宿泊客減少率が一定の基準(例えば30%以上)を満たした地域のうち、宿泊施設の総客室の被害状況(総客室に対する不稼働客室の割合:稼働不能率)が一定の基準(30%)以下の地域を、観光関連で風評被害を被った地域と判定し、その地域(観光地)を観光風評被害地と特定する。
なお、風評被害地判定部63により観光風評被害地と特定されなかった地域が観光実被害地となる。つまり、観光実被害地は、宿泊客減少率が30%以上を満たした地域のうち、稼働不能率が一定の基準(30%)以上の地域である。
保険情報生成部45は、観光風評被害地における、観光収入の予測値と観光客又は観光収入の減少率とに基づいて、当該観光風評被害地の保険加入者に対して支払うべき保険金を算定する。つまり保険情報生成部45は、認定された観光風評被害地の会員(保険加入者)に対して支払う保険金を算定する。
より具体的には、保険情報生成部45は、観光風評被害地に居住する会員(保険加入者)を対象に、保険DB34の保険費用算定用の基礎データと、観光収入予測値に観光客又は観光収入の減少率を乗算した値(観光収入予測×減少率)とに基づいて、風評被害の損害に対する保険金の支払い金額を算定する。
保険情報生成部45には、保険料算定モデル等の機械学習モデル等を用いてもよく、保険料算定関数や保険料算定プログラム等を用いてもよい。
配信依頼部46は、観光風評被害地への観光を促すための広告の配信を広告配信メディアへ依頼する。広告配信メディアとは、例えば広告代理店等が運営する広告配信サーバ(図示せず)等であり、配信依頼部46は、ネットワークNを通じて広告の配信を依頼する。
配信依頼部46は、保険情報生成部45により算定される保険金の少なくとも一部を原資として観光風評被害地の広告の配信を依頼する。
広告配信サーバは、配信依頼部46からの広告の配信依頼を受けて、観光風評被害地、交通手段及び宿泊施設のうち少なくとも1つに被害が出ていない旨の広告を、例えばSNS(Social Networking Service)等を利用して優先又は無線のネットワークN(図2参照)を通じて配信する。即ちこの例では、配信依頼部46と他の広告配信サーバとで配信手段を構成するものとする。
なお、広告配信サーバを介さずに、配信依頼部46が配信手段となり、広告を直接配信してもよい。
この場合、配信依頼部46は、会員DB31を参照して観光風評被害地として特定した観光地の会員の情報に含まれるSNSのアカウント(アドレス)から、当該観光地への流入ルートが確保されている地域に向けて、予め設定された広告(メッセージ)を配信する。ここで、「配信する」とは、広告配信サーバ等に依頼して、広告を配信してもらうことを含む概念である。
なお、流入ルートが確保されている地域のうち特に発地シェア上位(1位、2位、3位等)の地域に広告を配信することで、より大きな集客効果を得ることができる。
例えば一般のSNS利用者に対して、観光風評被害地が実害を受けておらず以前と変わらず観光が可能であることや「元気ですA地区」等のメッセージが配信される。
この他、会員に対して、観光風評被害を拡大させないための情報や観光風評被害に役立つ情報を配信してもよい。
更新部47は、広告の配信実績と流入状況計測部62により生成された指標(流入に関する計測値)とから得られる観光客復調傾向とのフィードバックを受けてその結果を保険情報生成部45の保険金算定モデルに反映する。
保険情報生成部45が、保険料算定モデル等の機械学習モデル等を用いるものであれば、更新部47が、保険料算定モデルに新たな風評被害のデータを学習させることで、バランスのとれた適切な保険料を算定することができる。
保険情報生成部45が、保険料算定関数を用いるものであれば、更新部47が、広告の配信実績と観光客の流入に関する計測値とから得られる観光客復調傾向とのフィードバックの結果に基づいて、保険料算定パラメータを変更(更新)することにより、観光風評被害に対する適切な保険料を算定することができる。
以下、図5を参照して情報処理システムの動作を説明する。
図5は、図2の情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
情報処理システムの場合、災害が発生すると、サーバ1では、災害情報取得部42が、インターネットや地上ディジタル放送等を通じて災害情報を取得する。
ステップS11において、被災地特定部43は、災害情報取得部42により取得された災害情報に基づいて被災地を特定する。
被災地の特定には、災害情報として、例えば自治体等から発表される災害の情報、交通機関から通知される運輸運行状況、旅行会社の拠点から得られる被災地の情報を活用する。
ステップS12において、観光実被害地特定部51は、災害情報取得部42により取得された災害情報に基づいて、観光実被害地を特定する。
観光実被害地とは、地域住民の生活には損害が出ていないがその地域に通じる交通インフラの少なくとも一部が寸断されていたり、観光客(宿泊客)の宿泊施設の一部が破損して宿泊客を泊められない客室を持つ地域をいう。
ここで、図6、図7を参照して、災害の定義と観光実被害地と観光風評被害地とを区分することについて説明する。図6は、災害の定義を示す災害定義テーブルを示す図である。図7は、観光インフラの被害状況に応じて観光実被害地と観光風評被害地とを区分する判定テーブルの一例を示す図である。
一般に災害は、暴風、竜巻、豪雨、豪雪、洪水、崖崩れ、土石流、高潮、地震、津波、噴火、地滑りその他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する原因により生ずる被害と定義される。
図6に示す災害定義テーブル71では、第1定義(宿泊客減少率で定義)と第2定義(宿泊施設稼働率、又は交通機関復旧期間で定義)により夫々観光実被害地と観光風評被害地とが区分されている。
第1定義において、例えば観光インフラが被害を受けたこと、観光インフラは甚大な被害を受けていないこと等、観光インフラの被害の状況の定義があいまいのため、観光実被害地と観光風評被害地とを明確に区分することができない。
そこで、本実施形態では、図6の災害定義テーブル71に加えて、図7に示す判定テーブル72を設定することで、観光実被害地と観光風評被害地とを明確に区分するものである。
観光実被害地特定部51は、図6の災害定義テーブル71の定義のうち、災害終了後、一定期間(例えば35日間等)における宿泊客減少率を、観光客に関する被害の指標の一つとし、この指標(宿泊客減少率)が一定の基準(例えば30%以上)を満たす地域の中から、判定テーブル72を参照して観光実被害地と観光風評被害地とを区分して夫々の地域を特定する。宿泊客減少率は、被災後の地域への観光客の流入状況を前年同月の観光客の流入状況と対比して得るものであり、観光客減少率とも言える。
例えば宿泊客減少率が30%以上の地域のうち、宿泊施設の総客室の被害状況(総客室に対する不稼働客室の割合:客室稼働不能率)が一定の基準(30%)以上の地域を、観光関連で実際に被害を被った地域と判定し、観光実被害地と特定する。
続いて、観光風評被害地特定部52は、候補選定部61において、観光風評被害地の候補を選出した上、選出した中から観光風評被害地を特定する。候補地の選出の一例としては、例えば観光実被害地に隣接する観光地を選出する。ここで、観光実被害地に隣接する観光地とは、観光実被害地を含む地域(市町村等)と隣り合わせになっている地域(市町村等)内の観光地をいう。
この他、観光実被害地に通じる幹線道路や鉄道等の交通インフラが通る観光地を選出してもよい。
この際、ステップS13において、流入状況計測部62は、選出された候補の観光地の観光客の流入を計測する。
具体的には、流入状況計測部62は、会員DB31の会員属性や住民情報と観光DB33の観光客の情報とに基づいて、地域の居住者と観光客を仕分けし特定された観光客の当該地域への流入状況を計測する。会員属性を用いない場合は、観光DB33の観光客の宿泊履歴、つまり観光客が流入する1週間前の人の滞留状況等から仕分けするものとする。
流入状況計測部62は、計測した地域への観光客の流入状況を前年同月等と対比し宿泊客減少率を算出する。
ステップS14において、風評被害地判定部63は、観光に関して風評被害を被った地域を判定しその地域を観光風評被害地として特定する。
この際、風評被害地判定部63は、上記図6の災害定義テーブル71のうち、災害終了後、一定期間(例えば35日等)の宿泊客の減少率が一定の基準(30%以上)を満たした地域を観光被害地の候補として選出し、選出した候補を、宿泊施設の総客室の被害状況、又はシェア1位地域からの交通インフラの被害状況のいずれかに基づいて観光実被害地と観光風評被害地とに区分して夫々の地域を特定する。
具体的には、災害終了後、一定期間(例えば35日間等)における宿泊客減少率を一つの指標とし、流入状況計測部62により算出された宿泊客減少率が一定の基準(例えば30%以上)を満たした地域のうち、宿泊施設の総客室の被害状況(総客室に対する不稼働客室の割合:被害率)が一定の基準(30%)未満の地域を、風評被害を受けた地域と判定し、風評被害地と特定する。
又は、地域への観光客の流入状況を前年同月等と対比し得られる宿泊客減少率が一定の基準(例えば30%以上)を満たした地域のうち、公共交通機関の被害状況(シェア1位地域からの交通インフラ(航空、鉄道、幹線道路等)の被害状況(災害終了後、復旧までの期間))が一定の基準(7日)以内の地域を、風評被害を受けた地域と判定し、風評被害地と特定する。
ステップS15において、保険情報生成部45は、会員DB31より観光風評被害地の会員情報、つまり保険加入者の情報を読み出し、観光DB33の観光収入を基にした今後の観光収入予測値や上述した宿泊客減少率と、保険DB34から読み出した基礎データとから当該保険加入者の保険の支払い額(保険金)を算定する。
保険情報生成部45が保険算定モデルを備えるものであれば、基礎データと観光収入予測値と宿泊客減少率とを保険算定モデルに入力して、保険算定モデルは例えば観光収入予測×減少率等で当該保険加入者の保険の支払い額(保険金)を算定しその算定結果として得られた金額を出力する。
ステップS16において、配信依頼部46及び広告配信サーバは、保険金により広告を配信する。
具体的には、配信依頼部46は、ステップS15(保険金算定ステップ)において保険情報生成部45により算定された保険金の少なくとも一部を原資として、当該保険加入者の宿泊施設の広告の配信を広告配信サーバへ依頼する。
広告の配信依頼を受けた広告配信サーバは、例えばSNS等のインターネットを活用したメッセージ通信により観光風評被害地の保険加入者を広告主として広告を配信する。
広告の一例としては、広告主が例えば観光風評被害地の旅館であれば、例えば「○○旅館は元気です」等といったメッセージを配信する。
なお、観光DB33の情報から、発地の属性(首都圏や関西圏等)が判明する場合は、観光風評被害地への流入が「減少」した観光客の発地をターゲットとしてSNSメッセージを配信する。
ステップS17において、更新部47は、ステップS16での広告の配信実績と観光客復調傾向の結果のフィードバックを受けて、保険情報生成部45の保険料算定モデルを更新することで、今後の保険料算定や広告配信をさらに適切なものにすることができる。この結果、収支バランスや広告配信の効率化を促進することができる。なお、保険情報生成部45が保険料算定関数を用いるものであれば、その関数のパラメータを更新する。
このように本情報処理システムでは、上記ステップS11乃至S17のステップを実行して、被災後の、地域への観光客の流入状況から得られる宿泊客減少率が30%以上の地域について、宿泊施設の被害状況が基準(宿泊施設の総客室の被害率が30%)未満の地域、又は公共交通機関の被害状況が基準(災害終了日から起算して交通インフラの復旧までの期間が7日)以下の地域を風評被害地として特定し、その風評被害地の保険加入者に対して支払う保険金を算定するので、災害により実害を受けていないものの風評被害により損害を被った地域の人を救済することができる。
また、配信依頼部46及び広告配信サーバは、算定された保険金の少なくとも一部を原資として、当該保険加入者の宿泊施設の広告「○○旅館は元気です」等を、SNS等を活用して配信することで、発地の人々に風評被害地の健全な状況が直接伝えられるので、観光需要が早期に回復するようになる。
図8、図9を参照して、観光風評被害の認定事例を説明する。
図8は、観光風評被害の認定事例の一例[事例1]を示す図である。図9は、観光風評被害の認定事例の他の一例[事例2]を示す図である。
図8に示すように、[事例1]において、観光風評被害地を認定するための入力フォーマット73には、1.風評被害の認定候補地域として、例えば都道府県名、地区名等の入力欄、2.個人宿泊客マーケットシェア1位と2位の入力欄、3.被災状況として、客室稼働不能率の入力欄、シェア1位地区からの交通機関の被害状況として、航空利用、鉄道利用、幹線道路利用等の入力欄、4.宿泊客減少率の入力欄が設けられている。個人宿泊客マーケットシェアとは、上述した発地シェアと同意である。
例えば都道府県名、地区名等の入力欄には、候補選定部61が災害情報DB32より選定した候補地が入力される。キー入力で旅行会社の支部名及び地区名を入力してもよい。
この例では、例えば「XO県/A地区」等が入力される。
個人宿泊客マーケットシェア1位と2位の入力欄には、風評被害地判定部63が観光DB33より読み出した候補地への発地シェア1位と2位の地域の情報が入力される。詳細には、過去2か年平均の個人宿泊客マーケットシェアが入力される。この際、同一地域は、除外されて1位と2位が入力される(地方のシェアは除く)。キー入力で1位、2位を入力してもよい。
この例では、発地シェア1位は首都圏32%、発地シェア2位は関西圏20%等が入力される。
客室稼働不能率の入力欄には、当該地区の総客室のうち、稼働不能になった比率が入力される。キー入力で客室稼働不能率を入力してもよい。
基準値の30%以上ならば、「元気ですA地区」と言えないため、観光実被害地に認定される。この例では、稼働できない客室がないとする0%が入力されたものとする。
シェア1位地区からの交通機関の被害状況の航空利用、鉄道利用、幹線道路利用の各欄には、首都圏からA地区へのアクセスについて、8日以上の不通があった場合は「元気ですA地区」と言えないため、観光実被害地に認定される。
この例では、航空利用の欄に85%被害なし、鉄道利用の欄に15%被害なし、幹線道路利用の欄に0%被害なしが入力されたものとする。
宿泊客減少率の入力欄には、災害終了日から35日間の累計宿泊客が過去2か年平均に比べて減少した割合(率)が入力される。キー入力で宿泊客減少率を入力してもよい。
この例では、65%が入力されたものとする。
観光風評被害地特定部52は、入力フォーマット73に入力された上記各情報に基づいて、上記候補地が風評被害地か否かを判定した結果、この例では、観光地「XO県/A地区」は、風評被害地と認定される。
また、図9に示すように、他の観光地の認定事例である[事例2]において、入力フォーマット73の認定候補地域の入力欄には、例えば「XX県/B地区」等が入力され、個人宿泊客マーケットシェア1位の欄には首都圏32%、シェア2位の欄には東海圏30%等が入力され、客室稼働不能率の入力欄には0%が入力されたものとする。
また、シェア1位地区からの交通機関の被害状況として航空利用の欄に0%被害なし、鉄道利用の欄に45%被害なし、幹線道路利用の欄に55%10日不通が入力され、シェア2位地区からの交通機関の被害状況として航空利用の欄に0%被害なし、鉄道利用の欄に15%被害なし、幹線道路利用の欄に85%被害なしが入力されたものとする。
この例の場合、シェア1位の首都圏からの幹線道路が10日不通となったが、シェア2位の東海圏からは問題なくアクセスが可能であった。つまりこの観光地「XX県/B地区」は、首都圏から見れば「観光実被害地」であり、東海圏から見れば「観光風評被害地」であるという2面性が存在する。
宿泊客減少率の入力欄には65%が入力されたものとする。
観光風評被害地特定部52は、入力フォーマット73に入力された上記各情報に基づいて、風評被害地か否かを判定した結果、この例では、観光地「XX県/B地区」は、風評被害地と認定されるが、シェア1位の首都圏からの幹線道路が10日不通となったことで、明らかな風評被害地と言えず、その分の減率が保険金にかかることになる。
纏めると、認定候補地域に対して、個人宿泊客マーケットシェアと宿泊施設の被災状況を示す客室不稼働率と、シェア1位地区からの交通機関の被害状況と宿泊客減少率等の1以上の指標に基づいて、風評被害地か否かを判定することで、観光風評被害地と観光実被害地とを明確に区分して観光風評被害地を特定することができるので、観光風評被害に対する保険を設定することができるようになる。
即ち、本実施形態では、観光風評被害地と観光実被害地とを定義し、夫々の地域における被災度合いと宿泊客減少の相関関係を数値化して、対象地域の候補に対して、観光風評被害地又は観光実被害地と認定することで、保険料の算定及び支払いが可能になり、観光地において、災害により実害を受けていないものの風評被害により損害を被った人を救済することができる。
また、被災度合いと宿泊客回復までの所要期間との相関関係を数値化することで、災害で被った損害に対する補償の額を設定できるので、保険商品の設定が可能になる。
さらに、災害終了後からの、近年の復興割の資金投下と宿泊客増との相関関係を数値化することで、上記同様に保険商品の設定が可能になる。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、観光風評被害地を特定する例について説明したが、第2実施形態では、観光地における観光風評被害の発生を予測する例について説明する。具体的には、災害後、実際に観光風評被害が発生する前に、報道やSNS等の内容に基づいて、観光地における観光風評被害の発生を予測する。
なお、本実施形態における情報処理システムは、第1実施形態の図2の構成に加えて、広告会社の担当者が操作する広告会社端末4、及び旅行会社の担当者が操作する旅行会社端末5がインターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
なお、図示はしないが、図10の情報処理システムのうち、サーバ1、会員端末2、保険会社端末3、広告会社端末4、及び旅行会社端末5のそれぞれは、第1実施形態の図3に示すハードウェア構成を有している。
図10は、第2実施形態における情報処理システムのうちサーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。サーバ1のCPU11においては、動作する際に、第1実施形態で説明した機能部に加えて、報知部48、予測部49、警告部50、および広告枠拡大依頼部81が機能する。また、サーバ1の記憶部18の一領域には、第1実施形態で示した各種DBに加え、予測DB35が設けられている。
報知部48は、宿泊予約サイトを介して、観光風評被害地における被害状況を報知する。具体的には例えば、報知部48は、災害発生後、所定の日数以内に、観光風評被害地における正確な情報(状況)を即時掲載可能なテキスト(ウェブサイトにそのまま掲載可能なテキスト)として、宿泊オンライン販売事業者等の旅行会社端末5に提供する。
なお、正確な情報であれば、いかなる形態の情報でもよいが、即時掲載可能なテキスト(完成テキスト)であると好適である。なぜならば、旅行会社端末5側で受け取ったテキストを編集する必要がないので、宿泊予約サイト上に正確な情報を早期に掲載することができるためである。
なお、所定の日数は特に限定されないが、例えば、災害発生後7日以内や20日以内とするとよい。これにより、観光風評被害地における宿泊キャンセルを抑制したり、新規予約を促すことができる。
また、災害発生後、7日以内に上記の情報が提供される場合は、現地のヒアリングデータを用いて上記情報が生成されるとよい。
なお、報知部48によって報知される被害状況には、被害がある場合の実際の被害情報や被害がない旨の情報が含まれる。
予測部49は、被災地または当該被災地の周辺の地域の災害情報(被害状況)に基づいて、当該被災地の周辺の地域における観光風評被害の発生を予測する。ここで、被災地の周辺の地域とは、被災地を含む地域、被災地と隣接する地域、被災地から所定の範囲内の地域、サーバ1のDB上で被災地とあらかじめ紐づけされている地域等のうち、少なくともいずれか1つを含む地域である。第2実施形態では、災害情報取得部42は、災害情報として、気象予測、各種報道、SNS等のテキストを取得する。例えば、各種報道のテキストとして、テレビメタデータを用いることができる。テレビメタデータとは、TV番組やCMの放送実績(放送内容)のすべてをテキスト化したデータである。なお、TV番組については、報道番組である必要は特になく、災害情報としてのテキストがテレビメタデータとして取得可能であれば任意の番組でよい。本例では、放送された全てのTV番組の夫々からテキスト化されたものが、テレビメタデータとして採用されている。
具体的には例えば、予測部49は、テレビメタデータ等に含まれる被災地の災害情報に基づいて、同一の所定地域において、所定の回数以上の災害に関するワードが出現した場合に、当該所定地域が被災地の周辺であれば、当該所定地域において観光風評被害が発生すると予測する。
また、例えば、予測部49は、各種報道やSNSのテキストを取得する。そして、予測部49は、形態素解析を行い、上述のテキストから地域の名称、災害に関するワード、およびあいまいな表見を含むワードを取得する。災害に関するワードとは、自然災害や人為災害に関するワードであって、例えば、「雨」、「洪水」、「大雪」、「風」、「雷」、「火災」、「倒壊」、「津波」、「地震」、「余震」、「火山」、「噴火」、「事故」、「紛争」等が挙げられる。あいまいな表現を含むワードとは、推量や伝聞等の意味を含むワードであって、例えば、「らしい」、「みたい」、「ようだ」等が挙げられる。
例えば、SNSにおいて、下記の発言Aがなされた場合、予測部49は、「○○地域」、「倒壊」、「みたい」をそれぞれ地域の名称、災害に関するワード、あいまいな表現を含むワードとして取得する。そして、予測部49は、同一の地域において、上記の表現を含むテキストを、所定の回数以上取得した場合に、当該地域において観光風評被害が発生すると予測する。
発言A:「○○地域でも建物の倒壊が発生しているみたいだよ。」
警告部50は、予測部49によって観光風評被害が発生すると予測された場合に、観光風評被害が発生すると予測された周辺の地域のうち少なくとも一部に対して、観光風評被害が発生する旨の警告を行う。これにより、観光風評被害が発生すると予測された地域に関連する宿泊施設等が風評被害の発生を事前に認識し、実際に観光風評被害が発生する前に対策を行うことができる。
広告枠拡大依頼部81は、広告会社端末4に対して、インターネット広告における広告枠を拡大するよう依頼する。広告枠を拡大する例としては、例えばプッシュ型の広告の配信回数を増やすことや、表示サイズの拡大(1つの枠のサイズを拡大)、所定範囲(例えば、1ページ)内の枠の個数や相対面積を増やす、広告の表示頻度を高くすること等が挙げられる。本実施形態では、観光地への観光を促すための広告を配信している期間に、当該観光地が観光風評被害地に該当する場合に、当該広告より広い広告枠に対して広告を配信するよう依頼する。これにより、広告が需要者の目に届きやすくなるため、観光風評被害地における正しい情報を需要者に伝えることができる。ここで、「観光風評被害地に該当する場合」とは、観光地が実際に観光風評被害地として特定された場合や、観光地に観光風評被害が発生すると予測された場合を含む概念である。
なお、広告枠拡大依頼部81は、一定の条件を設けて、当該条件を満たす広告主(観光地等)を対象に、上述のように広い広告枠に対して広告の配信依頼を行ってもよい。ここで、一定の条件としては、例えば、観光地の保険に加入していること、オプションを付帯していること、特約付きインターネット広告を配信または契約していること等が挙げられる。
なお、広告枠拡大依頼部81は、上述の広い広告枠に対して、無償で広告を配信するよう依頼してもよい。これにより、広告主との契約や、広告主の予算に関わらず、即座に広告を配信できるため、観光風評被害を早期に抑制または解消することができる。
予測DB35には、地域ごとに、観光風評被害の予測結果に関する予測情報が記録される。予測情報としては、例えば、地域ごとの、観光風評被害の発生の有無、予測される観光風評被害の内容等が挙げられる。
図11、図12を参照して、第2実施形態に係る情報処理システムの動作を説明する。図11は、本実施形態に係る情報処理システムの予測に関する動作を示すフローチャートである。
ステップS21において、予測部49は、上述の災害情報に基づいて、災害により被災した被災地の周辺の地域における観光風評被害の発生を予測する。
ステップS22において、警告部50は、予測部49によって、観光風評被害が発生すると予測されたか否かを判断する。観光風評被害が発生すると予測されなかった場合(S22−NO)、処理は終了し、観光風評被害が発生すると予測された場合(S22−YES)、処理はステップS23に進む。
ステップS23において、警告部50は、予測部49によって観光風評被害が発生すると予測された地域に対して、アラート(警告)を発信する。
図12は、本実施形態に係る情報処理システムの広告配信および報知の動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、広告配信および報知の処理を一連の処理として説明するが、それぞれの処理が独立して行われてもよい。
ステップS31において、報知部48は、観光風評被害が発生したか否かを判断する。上述のとおり、本実施形態では、報知部48は、観光地が観光風評被害地として特定されたか、または観光風評被害の発生が予測される場合に、観光風評被害が発生したと判断する。観光風評被害が発生していない場合(S31−NO)、処理は終了し、観光風評被害が発生した場合(S31−YES)、処理はステップS32に進む。
ステップS32において、報知部48は、観光風評被害地の状況を報知する。具体的には、報知部48は、災害発生後、所定の日数以内に、観光風評被害地における正確な情報(状況)を即時掲載可能なテキストとして、宿泊オンライン販売事業者等の旅行会社端末5に提供する。
ステップS33において、広告枠拡大依頼部81は、観光地(広告主)が観光を促すための広告を配信しているか否かを判断する。広告を配信していない場合(S33−NO)、処理は終了し、広告を配信している場合(S33−YES)、処理はステップS34に進む。
ステップS34において、広告枠拡大依頼部81は、広告会社端末4に対して、当初の条件(契約中の条件)よりさらに多く広告を配信するよう依頼する。本実施形態では、広告枠拡大依頼部81は、一定の条件を満たす広告主(例えば、特約付きインターネット広告を配信または契約している広告主)については、災害発生後すみやかに(例えば、7日以内に)、上述の依頼を行う。
<本実施形態の有利な効果>
本実施形態では、観光風評被害の発生を事前に予測し警告することにより、被災後、実際に観光風評被害が発生する前に、観光風評被害への対応を行うことができる。具体的には例えば、正確な情報を早期に発信する準備を行うことができたり、観光客の来訪を見越して準備している仕入発注および製造ラインの弾力的な受発注対応を行うことができる。また、例えば、従業員等の柔軟な勤務シフトが作成できたり、行政や関連団体における支援策の実施準備を早期に行うことができたり、金融機関による事業者の資金繰りに対して早期に対応することができる。
また、本実施形態では、観光風評被害が発生した場合に、大量の広告枠を瞬時に無償で利用できるよう依頼することで、実際に被害が生じていない旨の情報や、正確な被害状況を伝える広告を配信することができ、観光客の減少を抑制することができる。
さらに、宿泊予約サイト等に対して、観光風評被害の発生後(または災害発生後)、速やかに正確な情報を載せることで、観光風評被害地における宿泊キャンセルの抑止および新規予約を促すことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の第1実施形態または第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上述の第1実施形態において、上述の情報処理システムの適用対象が情報処理システムに会員登録した会員であることを前提として説明したが、特にこれに限定されない。
即ち、重要な点は、「保険加入者である」という点である。つまり、このような点を含むものであれば、必ずしもシステムにより実装される必要はなく、本サービスの一部又は全てのプロセスは、上述の情報処理システムを介さずに提供されてもよい。
上述の第1実施形態では、観光風評被害地は、観光に影響がないことを示す情報、例えば「元気ですA地区」等のメッセージをSNSで配信する一例を説明したが、この他、一般の人に向けて、観光風評被害地の観光スポットをアピールする情報や他の情報をSNSにより配信してもよい。
例えば図1に示した災害の事例において、発地S方面から観光地E3に行く交通手段が寸断されている、という大まかな情報が広まると、観光客は、発地S方面から観光地E2や観光地E3に行くことができないものと錯覚するが、実は発地T方面からは自由に来られるため、発地Tにターゲットを絞ってSNSを配信することで、観光客の呼び寄せ効果が期待でき、より有効である。
また、発地Sの観光客に対しても、発地Tを経由することで、観光地E2や観光地E3に行くことができる旨(例えば「発地T方面からの電車でお越いただけます」等といったルート案内)をSNSで配信することで、発地Sの観光客を呼び寄せることができる効果が期待できる。
また、公共交通機関(交通インフラ)と一纏めにするのではなく、鉄道や幹線道路等の地上のインフラは損害を受けているが、空のインフラ(航空インフラ)は正常な場合、飛行機を利用して観光地に行ける旨や航空旅行プラン等をSNSで配信することで、発地や発地の近隣に航空インフラのある観光客を呼び寄せることができる。
さらに、同じ系統の鉄道の中でも、在来線は不通だが高速鉄道は利用可能という場合もあるため、高速鉄道を利用すれば観光地に来られる旨をSNSにて配信してもよい。また、バスはだめだがタクシーならばOKという場合もあり、より正確な情報をより具体的に配信することで、より大きな観光客呼び寄せ効果を得ることができる。
上記第1実施形態では、被災後の観光客の減少に関する指標として、宿泊客減少率を一例にしたが、宿泊客以外に、日帰りの観光客を含めるように、その地域に観光客が流入する割合等を上記指標に含めてもよい。日帰りの観光客を計測するには、例えば観光地の駅の乗降者数や観光地の駐車場の駐車数等の統計をとる等の方法がある。
また、観光客の流入に関する減少率についてもこれ以外に観光客の流出の増加率や観光客の流入と流出の割合としてもよい。
上記第1実施形態では、宿泊施設に関する指標の一例として客室稼働不能率を例示したが、これ以外に、客室稼働率としてもよい。この場合、基準が逆(30%以上が30%未満)になる。
上記第1実施形態では、指標に対応する基準の一例として、例えば30%以上等としたが、ここで示した数値は、一例にしか過ぎず、基準の値は、例えば35%以上、40%以上、45%以上、50%以上等であってもよく、第1実施形態で示した数値のみに限定されるものではない。
上記第1実施形態では、公共交通機関に関する指標の一例として、災害終了後、交通機関の復旧までの期間が8日以上としたが、これは一例にしかすぎず、例えば道路であれば車が一部区間を迂回して通行できる程度に通れればよい。また鉄道であれば、全線復旧しなくても一部振り替え輸送等で人を輸送できればよい。
また、上記第1実施形態では、災害による損害を一例に説明したが、この他、疫病等の風評被害の損害にも適用でき、例示した災害に限らない損害についても適用される。
上記第1実施形態では、観光DB33等を利用して宿泊客の流入を計測したが、これ以外に、例えばGPS等の位置特定システムを活用して観光客の位置を特定することで、地元の住民や業者等を排除でき、地域へ流入する観光客(宿泊客)の正確な流入人数をより確実に把握することができる。
また、損害保険の対象とするエリアを予め設定してもよい。また、エリアを大まかに指定し、対象エリアの観光客の過去の位置データを抽出し、位置データの過去変動(変動履歴)から保険料を算出してもよい。
上記第1実施形態では、広告をSNSで配信する一例を記載したが、SNS以外に、例えば電子メールであってもよく、有線放送でもよく、さらには、旅行会社の旅行予約サイトや国内インターネット宿泊予約サイト等のウェブサイトであってもよい。つまり広告の配信手段は、SNSのみに限定されるものではなく、無線又は有線のネットワークを介して配信するものであれば足りる。
具体的には、観光客(旅行予約者)が予約した観光(旅行及び宿泊のうち少なくとも一方)の取り消し操作を受け付けることが可能な上記ウェブサイトを介して、旅行予約者が予約した場所が、観光風評被害地に該当する場合、その旨を少なくとも取り消し操作を受け付ける前に、旅行予約者に報知する報知部をサーバ1に備える。
そして、観光風評被害地が特定できた際に、旅行会社の旅行予約サイト等において、「観光地Xは観光風評被害地であり元気です」等の情報をいち早く提供する。
こうすることで、旅行予約者がうわさの影響で旅行や宿泊の予約を取り消そうとして予約サイトを閲覧した際に、旅行予約サイトにおいて、予約した観光地の正確な情報で旅行に行けることが分かり、予約の取り消しを思い直すので、予約の取り消しを回避することができる。つまり観光風評被害地において頻繁に生じる可能性がある宿泊の取り消し行為をできる限り阻止することができる。
上記第1実施形態では、ステップS11において被災地特定部43が被災地を特定したが、これ以外に、公的な機関によって被災地として指定される情報を取得してもよい。つまり被災地は、自ら特定してもよく、被災地として指定された情報を取得してもよい。
補償対象の変動が生じた場合に、それを検出し、保険担当者か保険契約者に通知してもよい。
広告費用補償は、適時に補償しないと、観光シーズンを逸したりするため、可能であれば適時且つ迅速に補償し、可能であれば、Web広告を自動的に配信してもよい。
上記第1実施形態では、映像的な面での説明はなかったが、自然災害被災地マップ(=マッピングされてないところは元気です)をプラットフォームとして用意してもよい。
また、観光風評被害地と認定された観光地に対して被災前の前年同月の個人宿泊客マーケットシェアを分析することで、広告対象をターゲティングする仕組みを構築することができる。
前年観光収入実績や観光客数の統計に基づいて保険金を算定することで、保険料を適切な金額に設定することができる。
上記第1実施形態では、観光の一例として、例えば旅行や宿泊等を記載したが、旅行には日帰り旅行等が含まれ、その予約には、日帰り旅行で立ち寄る宿泊施設の食事や休憩等を予約する場合も含まれる。
上記第2実施形態では、被災発生後、観光風評被害発生前に予測を行う例について説明したが、被災発生前に観光風評被害の発生を予測してもよい。例えば、台風等の場合には、災害が発生する前に、気象予測、報道、およびSNS等の内容に基づいて、観光地における観光風評被害の発生を予測することができるため、早期に観光風評被害への対策を講じることができる。
上記第2実施形態では、報道やSNS等のテキストを形態素解析した結果に基づいて予測する例について説明したが、観光風評被害の予測方法は特に限定されない。例えば、種々の機械学習アルゴリズムを用いて学習した分類器を用いて、報道やSNS等に基づく観光風評被害の予測を行ってもよい。
上記第2実施形態では、被災地の周辺の地域に対して警告を行う例について説明したが、警告対象の地域は特に限定されない。例えば、被災地の周辺の地域における宿泊施設等を取引のある業者等に対して警告を行ってもよい。これにより、観光風評被害によって生じる2次被害に対して事前に対応を行うことができる。
上記第2実施形態において、警告部50によって発信されるアラートの内容は特に限定されず、観光風評被害が発生する旨のみを警告してもよく、また、どのような風評被害が発生しそうであるかを含む警告を行ってもよい。また、警告対象の地域の周辺の地域において風評被害が発生し始めたことを警告してもよい。また、予測部49による予測の度合いに応じて警告する内容を変更してもよい。例えば、地域の名称、災害に関するワード、およびあいまいな表見を含むワードの数が第1の閾値以上である場合に、観光風評被害が発生しそうである旨の注意喚起を行う。そして、上記のワードの数が第2の閾値以上である場合に、観光風評被害が間近に迫っている旨の強い警告を行ってもよい。
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図4および図10の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図4および図10に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを会員端末又は保険会社端末等に移譲させてもよい。逆に会員端末又は保険会社端末の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。
また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理システムは、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理システムの情報処理装置(例えば図4のサーバ1等)は、
災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標(被災後の宿泊客減少率、客室の稼働不能率、交通機関の復旧までの期間等)のうちの被災後の観光客の減少に関する指標(被災後の宿泊客減少率)がこの指標に対応する基準(閾値30%以上)を満たした上で、前記宿泊施設の被害に関する指標(宿泊施設の総客室の被害状況)がこの指標に対応する基準(閾値30%以上)を満たさない地域、又は前記交通手段の被害に関する指標(災害終了日から起算して交通機関が復旧するまでの期間)がこの指標に対応する基準(閾値8日以上)を満たさない地域を、観光風評被害地として特定する観光風評被害地特定手段、
を備える。
このように観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標のうち、特に観光客の減少に関する指標から、観光風評被害地の候補を抽出し、抽出した候補に対して、他の宿泊施設に関する指標(宿泊施設の総客室の被害状況)、又は交通手段に関する指標(交通手段の被害状況)とその基準を設定し、少なくとも一方の基準(宿泊施設の総客室の被害率が30%以上、交通機関の復旧までの期間が8日以上)を満たさない地域を観光風評被害地として特定することで、観光風評被害地を明確に定義することができる。
また、情報処理装置(例えば図4のサーバ1等)は、
災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、宿泊施設と交通手段の少なくとも一方に関する1以上の指標(被災後の宿泊客減少率、客室の稼働不能率、交通機関の復旧までの期間等)が夫々の指標に対応する基準(50%以上、30%以上、8日以上)を満たした地域を、観光実被害地として特定する観光実被害地特定手段(例えば図4の観光実被害地特定部51等)と、
前記被災地の周辺の地域のうち、前記1以上の指標のうちの被災後の宿泊客減少率の指標がこの指標に対応する基準(例えば30%以上)を満たした上で、前記宿泊施設の総客室の被害率の指標がこの指標に対応する基準(例えば30%以上)を満たさない地域、又は前記1以上の指標のうちの前記交通手段の復旧までの期間の指標がこの指標に対応する基準(例えば復旧までの期間が8日以上)を満たさない地域を、観光風評被害地として特定する観光風評被害地特定手段(例えば図4の観光風評被害地特定部52等)と、
を備える。
換言すると、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、宿泊施設と交通手段を含む観光インフラに一定値以上の被害(例えば宿泊施設の被害率が30%以上、交通機関の復旧までの期間が8日以上等)が生じた地域であって、宿泊客減少率、客室不稼働率で表される指標が、夫々の基準(例えば宿泊客減少率30%以上、客室の稼働不能率30%以上等)を満たす地域を観光実被害地として特定する観光実被害地特定手段(例えば図4の観光実被害地特定部51等)と、
前記被災地の周辺の地域で、かつ前記観光インフラの被害が一定値未満(宿泊施設の被害率が例えば30%未満、交通機関の復旧までの期間が例えば8日未満(7日以下))の地域であって、前記観光実被害地と同様に前記指標が夫々の基準を満たす地域を、観光風評被害地として特定する観光風評被害地特定手段(例えば図4の観光被害地特定部44等)と、
を備える。
このように被災後の宿泊客減少率、客室の稼働不能率、交通機関の復旧までの期間等を一つの指標にして、この指標が対応する基準を満たすか否かを判定し、このうち、宿泊客減少率の指標が対応する基準(例えば30%以上)を満たす地域を抽出し、抽出した地域について、宿泊施設の総客室の被害状況、又は交通手段の被害状況を他の指標として、この他の指標に夫々対応する基準(宿泊施設の総客室の被害率が例えば30%以上、交通機関の復旧までの期間が例えば8日以上)を満たさない地域を風評被害地として特定することで、観光風評被害地を明確に特定することができる。
即ち、観光風評被害の定義(例えば閾値又は範囲)が明確になり、観光風評被害に対する保険を設けることで、その地域において、災害により実害を受けていないものの風評被害により損害を被った人を救済することができる。
さらに、情報処理装置(例えば図4のサーバ1等)は、
災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標(例えば被災後の宿泊客減少率、客室の稼働不能率、交通機関の復旧までの期間等)に基づいて、前記観光風評被害地として認定する地域の候補を選定する候補選定手段(例えば図4の候補選定部61等)と、
前記観光客の流入に関する指標に基づいて、前記候補の中から、前記観光風評被害地を判定する観光風評被害地判定手段(例えば図4の風評被害地判定部63等)と、
を備える。
即ち、前記観光風評被害地特定手段(例えば図4の観光被害地特定部44等)は、
前記1以上の指標(例えば被災後の宿泊客減少率、観光客の流入に関する指標、客室の稼働不能率、交通機関の復旧までの期間等)に基づいて、前記観光風評被害地の候補を選定する候補選定手段(例えば図4の候補選定部61等)と、
前記1以上の指標のうちの観光客の流入に関する指標に基づいて、前記候補の中から、前記観光風評被害地を判定する観光風評被害地判定手段(例えば図4の風評被害地判定部63等)と、
を有する。
このように、観光風評被害地の候補を選定した中から、観光客の流入に関する指標の基準を満たす観光風評被害地を判定することで、実際に観光風評被害を受けている観光風評被害地を特定することができる。なお、初めに観光実被害地を特定し、観光実被害地を除いた被災地周辺の観光地を候補として選出することで、観光風評被害地の判別が付きにくい地域も認定対象とすることができる。
前記観光風評被害地特定手段(例えば図4の観光被害地特定部44等)は、さらに、
全体の流入から居住者の流入を区別(除外)した観光客の流入に関する指標(観光客の流入状況の計測値)を生成する指標生成手段(例えば図4の流入状況計測部62等)を有し、
前記観光被害地判定手段(例えば図4の風評被害地判定部63等)は、
前記指標生成手段(例えば図4の流入状況計測部62等)により生成された前記指標(例えば観光客の流入状況の計測値)に基づいて、前記候補の中から、前記観光風評被害地を判定する。
即ち指標生成手段(例えば図4の流入状況計測部62等)は、観光客の流入に関する指標(例えば観光客の流入状況の計測値)を、全体の流入から前記地域に居住する居住者の流入を区別して生成する。
このように観光客の流入に関する指標として、地域における全体の流入から居住者の流入を区別(除外)した観光客の流入状況の計測値を用いることで、地域において実際に観光客が減少した状況を把握し、観光風評被害地を正しく判定することができる。
前記観光風評被害地における、観光収入の予測値と観光客又は観光収入の減少率(実際の観光収入減少率又は観光客減少率)とを基に、当該観光風評被害地の保険加入者に対して支払うべき保険金を算定する保険金算定手段(例えば図4の保険情報生成部45等)、
を備える、
ことで、観光風評被害保険に加入した会員に対して、適切な保険金の金額を算定し保険金を支払うことができる。
前記観光風評被害地への観光を促すための広告を配信する配信手段(例えば図4の配信依頼部46及び広告配信サーバ等)、
をさらに備えることで、観光風評被害地が健全であることを他の地域の人々に伝達することができる。特に、観光DB33に登録されている観光風評被害地に過去に訪れたことのある観光客の発地シェアを基に、その発地に向けて情報を発信することで、観光客の呼び寄せ効果を向上することができる。
前記保険金算定手段により算定される保険金の少なくとも一部を原資として前記観光風評被害地への観光を促すための広告を配信する配信手段(例えば図4の配信依頼部46及び広告配信サーバ等)を備える。
このように、前記配信手段(例えば図4の配信依頼部46及び広告配信サーバ等)は、
前記保険金算定手段(例えば図4の保険情報生成部45等)により算定される保険金の一部を原資として前記観光風評被害地の広告を配信する、
ことで、観光風評被害で損失を被った観光風評被害地の居住者から、広告配信のための資金を気にすることなく、他の地域の人々に広告を配信することができる。
前記配信手段(例えば図4の配信依頼部46及び広告配信サーバ等)は、
前記観光風評被害地、前記交通手段及び前記宿泊施設のうち少なくとも1つに被害が出ていない旨の前記広告(例えば「元気ですA地区」、「発地T方面からの電車でお越いただけます」、「○○旅館は元気です」、等といった情報)を、例えば有線又は無線等のネットワークNを通じて配信する、
ことで、被災から遅延することなく、発地の人々に観光風評被害地の情報や観光風評被害地への観光を促すための情報(例えば迂回ルートの情報や利用可能な交通インフラの情報等)を伝えることができる。
前記配信手段(例えば図10の広告枠拡大依頼部81)は、観光地への観光を促すための広告を配信している期間に、前記観光地が前記観光風評被害地に該当した場合、当該広告より広い広告枠に対して広告を配信することができる。これにより、広告に対してより目が行きやすくなるため、観光風評被害地における正しい情報を需要者に伝えることができる。
前記配信手段(例えば図4の配信依頼部46及び広告配信サーバ等)により配信される広告の配信実績と前記指標生成手段(例えば図4の流入状況計測部62等)により生成された前記指標とから得られる観光客復調傾向とのフィードバックを受けてその結果を前記保険金算定手段(例えば保険金算定モデル)に反映する反映手段(例えば図4の更新部47等)、
をさらに備えることで、広告の配信実績と観光客復調傾向との関係を保険金算定モデルに学習させたり、保険金算定関数や保険金算定プログラムのパラメータを修正することで、今後の保険料算定の精度向上や広告配信に活用することができ、収支バランスや広告配信効率を向上することができる。
前記観光客(例えば旅行予約者等)が予約した例えば旅行や宿泊等の観光の取り消しの操作を受け付けることが可能なウェブサイトを介して、前記観光客が予約した場所が前記観光風評被害地に該当する場合、その旨を少なくとも前記操作を受け付ける前に当該観光客に報知する第1報知手段をさらに備える。
これにより、例えば旅行会社の旅行予約サイトや国内のインターネット宿泊予約サイト等のように観光客が予約した観光(旅行及び宿泊のうち少なくとも一方)の取り消しの操作を受け付けることが可能なウェブサイトにおいて、観光客が予約した場所が観光風評被害地であり実被害を受けていないことを報知することで、うわさ等の風評被害で観光予約の取り消しが頻発することを抑止することができる。
宿泊の予約を受け付けることが可能なウェブサイトを介して、前記観光風評被害地における被害状況(観光風評被害地における正確な情報)を報知する(即時掲載可能なテキストとして提供(配信)する)第2報知手段(例えば図10の報知部48)、をさらに備えることができる。これにより、観光風評被害地における宿泊キャンセルを抑制したり、新規予約を促すことができる。
災害により被災した被災地または当該被災地の周辺の地域の被害状況に基づいて、当該被災地の周辺の地域における観光風評被害の発生を予測する予測手段(例えば、図10の予測部49)、をさらに備えることができる。これにより、被災後かつ実際に観光風評被害が発生する前(または被災発生前)に、観光風評被害への対応を行うことができる。
前記予測手段(例えば、図10の予測部49)によって前記観光風評被害が発生すると予測された場合は、前記観光風評被害が発生すると予測された前記周辺の地域のうち少なくとも一部に対して、前記観光風評被害が発生する旨の警告を送信する警告手段(例えば図10の警告部50)、をさらに備えることができる。これにより、観光風評被害が発生すると予測された地域に関連する宿泊施設等が風評被害の発生を事前に認識し、実際に観光風評被害が発生する前に対策を行うことができる。
1・・・サーバ、2・・・会員端末、3・・・保険会社端末、4・・・広告会社端末、5・・・旅行会社端末、11・・・CPU、18・・・記憶部、19・・・通信部、31・・・会員DB、32・・・災害DB、33・・・観光DB、34・・・保険DB、35・・・予測DB、41・・・会員管理部、42・・・災害情報取得部、43・・・被災地特定部、44・・・観光被害地特定部、45・・・保険情報生成部、46・・・配信依頼部、47・・・更新部、48・・・報知部、49・・・予測部、50・・・警告部、51・・・観光実被害地特定部、52・・・観光風評被害地特定部、61・・・候補選定部、62・・・流入状況計測部、63・・・風評被害地判定部、81・・・広告枠拡大依頼部

Claims (12)

  1. 災害情報を取得する災害情報取得手段と、
    前記災害情報を記憶する災害情報記憶手段と、
    前記災害情報記憶手段に記憶される前記災害情報に基づいて、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標を取得する指標取得手段と、
    前記観光客、宿泊施設及び交通手段に関する各指標に対応した基準を記憶する基準記憶手段と、
    前記指標のうちの被災後の観光客の減少に関する指標がこの指標に対応する前記基準を満たした上で、前記宿泊施設の被害に関する指標がこの指標に対応する前記基準を満たさない地域、又は前記交通手段の被害に関する指標がこの指標に対応する前記基準を満たさない地域を、観光風評被害地として判定する風評被害地判定手段と、
    を備える情報処理装置
  2. 災害情報を取得する災害情報取得手段と、
    前記災害情報を記憶する災害情報記憶手段と、
    前記災害情報記憶手段に記憶される前記災害情報に基づいて、災害により被災した被災地の周辺の地域のうち、観光インフラの被害状況に応じて可変する、観光客、宿泊施設及び交通手段に関する1以上の指標を取得する指標取得手段と、
    前記観光客、宿泊施設及び交通手段に関する各指標に対応した基準を記憶する基準記憶手段と、
    1以上の前記指標に基づいて、観光風評被害地として認定する地域の候補を選定する候補選定手段と、
    選定された前記候補地のうち、前記観光客に関する指標が対応する前記基準を満たし、かつ前記宿泊施設に関する指標又は前記交通手段の被害に関する指標が対応する前記基準を満たさない候補地を、観光風評被害地として判定する風評被害地判定手段と、
    を備える情報処理装置において、
    前記観光客に関する指標は、観光客の流入に関する指標である、
    ことを特徴とする情報処理装置。
  3. 前記観光客の流入に関する指標を取得する指標取得手段は、全体の流入から前記地域に居住する居住者の流入を区別して生成する指標生成手段である
    求項2に記載の情報処理装置
  4. 地域ごとの観光収入を記憶する観光情報記憶手段をさらに有し、
    前記観光風評被害地における、前記観光収入に基づく今後の観光収入の予測値と観光客又は観光収入の減少率とに基づいて、当該観光風評被害地の保険加入者に対して支払うべき保険金を算定する保険金算定手段、
    を備える請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の情報処理装置
  5. 前記観光風評被害地への観光を促すための広告を配信するよう所定の端末に対して依頼する配信手段、
    をさらに備える請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の情報処理装置
  6. 前記保険金算定手段により算定される保険金の少なくとも一部を原資として前記観光風評被害地への観光を促すための広告を配信するよう所定の端末に対して依頼する配信手段、
    を備える請求項4に記載の情報処理装置
  7. 前記配信手段は、
    前記観光風評被害地、前記交通手段及び前記宿泊施設のうち少なくとも1つに被害が出ていない旨の前記広告を配信する、
    請求項5又は6に記載の情報処理装置
  8. 前記配信手段は、観光地への観光を促すための広告を配信している期間に、前記観光地が前記観光風評被害地に該当した場合、当該広告より広い広告枠に対して広告を配信する、
    請求項5乃至7のうち何れか1項に記載の情報処理装置
  9. 前記観光客が予約した観光の取り消しの操作を受け付けることが可能なウェブサイトを介して、前記観光客が予約した場所が前記観光風評被害地に該当する場合、前記観光風評被害地、前記交通手段及び前記宿泊施設のうち少なくとも1つに被害が出ていない旨を少なくとも前記操作を受け付ける前に当該観光客に報知する第1報知手段、
    をさらに備える請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の情報処理装置
  10. 宿泊の予約を受け付けることが可能なウェブサイトを介して、前記観光風評被害地における被害状況を報知する第2報知手段、
    をさらに備える請求項1乃至9のうち何れか1項に記載の情報処理装置
  11. 災害により被災した被災地または当該被災地の周辺の地域の被害状況に基づいて、当該被災地の周辺の地域における観光風評被害の発生を予測する予測手段、
    をさらに備える請求項1乃至10のうち何れか1項に記載の情報処理装置
  12. 前記予測手段によって前記観光風評被害が発生すると予測された場合は、前記観光風評被害が発生すると予測された前記周辺の地域のうち少なくとも一部に対して、前記観光風評被害が発生する旨の警告を送信する警告手段、
    をさらに備える請求項11に記載の情報処理装置
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