JP6988144B2 - 検出装置 - Google Patents

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本発明は、スイッチの固着を検出する検出装置に関するものである。
従来、例えば電気自動車等において、直流電源の漏電(地絡)を検出するために用いられる漏電検出装置を利用して、コンタクタ(スイッチ)の溶着(固着)を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の漏電検出装置は、疑似的に漏電状態を作り出すために疑似漏電回路を備えている。そして、コンタクタを開放させる指示を行った状況で、疑似漏電回路によって疑似的に漏電状態を作り出し、漏電検出装置がその漏電状態を検出するか否かに基づき、コンタクタの溶着を検出するように構成されている。
特許第5541743号公報
ところで、自動車などでは、漏電が生じていても走行可能である場合があるため、漏電状態であっても車両を走行させたいという需要がある。
しかしながら、特許文献1に記載の漏電検出装置では、実際に漏電している場合、疑似的に漏電状態を作り出すことができなくなるため、コンタクタの溶着を検出することができなくなっていた。コンタクタが溶着していると、一般的には走行ができなくなるため、漏電状態であっても車両を走行させたい場合、漏電状態であってもコンタクタの溶着を検出可能とする必要があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、地絡していてもスイッチの固着を検出することができる検出装置を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決する第1の発明において、直流電源と電気負荷との間における電気経路の地絡を検出する検出装置は、前記電気経路に設けられたスイッチよりも前記電気負荷の側に設けられ、前記電気経路の地絡を検出する第1検出部と、前記スイッチよりも前記直流電源の側に設けられ、前記電気経路の地絡を検出する第2検出部と、前記第1検出部及び前記第2検出部の検出結果に基づき、前記電気経路の地絡が発生しているか否かを判定する地絡判定部と、前記地絡判定部によって地絡が検出された場合、前記スイッチの開放制御が実行された状態において前記第1検出部及び前記第2検出部によってそれぞれ地絡が検出されたことに基づき、前記スイッチが固着していると判定する固着判定部と、を備えた。
地絡判定部は、第1検出部及び第2検出部を利用して地絡を検出する。そして、固着判定部は、地絡判定部により地絡が検出された場合、スイッチの開放制御が実行された状態において第1検出部及び前記第2検出部によってそれぞれ地絡が検出されたことに基づき、スイッチが固着して、閉鎖状態となっていることを判定する。すなわち、地絡が生じている場合であっても、スイッチの固着を判定することができる。
第2の発明において、前記第1検出部及び前記第2検出部は、前記電気経路への信号の入出力が可能に構成されており、前記固着判定部は、前記地絡判定部によって地絡が検出されなかった場合、前記スイッチの開放制御が実行された状態において前記第1検出部と前記第2検出部のうち一方の前記検出部から出力された信号が、他方の前記検出部によって入力されたことに基づき、前記スイッチが固着していると判定する。
これにより、地絡が生じていない場合であっても、第1検出部と第2検出部を利用することにより、固着を判定することができる。
第3の発明において、前記地絡判定部は、前記スイッチの閉鎖制御が実行された状態において前記第1検出部及び前記第2検出部のうちいずれか一方によって地絡が検出された場合、地絡が発生していると判定し、前記スイッチの閉鎖制御が実行された状態において前記第1検出部及び前記第2検出部のうちいずれか一方によって地絡が検出されなかった場合、地絡が発生していないと判定する。
これにより、スイッチの閉鎖制御が実行された状態においては、第1検出部又は第2検出部のうちいずれか一方の検出結果によって電気経路全体の地絡を検出することができる。
第4の発明において、前記電気負荷に対して複数の前記直流電源が並列に接続され、前記スイッチ及び前記第2検出部は、前記複数の直流電源ごとに設けられ、前記判定部は、前記第2検出部ごとの検出結果を利用して、前記スイッチごとに固着しているか否かを判定する。
複数のスイッチのうちいずれかが固着している場合、固着しているスイッチと接続されている第2検出部は、地絡を検出することとなる。そこで、複数のスイッチごとに第2検出部を設け、第2検出部ごとの検出結果を利用することにより、いずれのスイッチが固着しているかを特定することが可能となる。
異常検出装置の回路図。 地絡判定処理のフローチャート。 固着判定処理のフローチャート。 (a)及び(b)は、地絡検出時におけるタイミングチャート。 (a)〜(c)は、固着判定時におけるタイミングチャート。 固着検出時におけるタイミングチャート。 別例の異常検出装置の回路図。 固着判定処理のフローチャート。
以下、実施形態について説明を行う。なお、以下の実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
図1に示す検出装置としての異常検出装置20は、ハイブリッド車両や電気自動車等の車両に搭載された高電圧バッテリ(以下、バッテリと記す)の地絡(漏電)を判定する装置である。本実施形態では、バッテリ11、電気負荷12、コンタクタ13a,13bを含む回路を高電圧回路10と称する。
バッテリ11は、車両の電気負荷12に電力を供給する直流電源であり、例えば、複数個のリチウムイオン電池等が直列に接続された電池群として構成されている。バッテリ11と、電気負荷12とはスイッチとしての1対のコンタクタ13a,13bを介して接続されている。より詳しくは、バッテリ11の正極端子は、コンタクタ13aの一端に接続され、負極端子は、コンタクタ13bの一端に接続されている。つまり、バッテリ11のハイサイド(正極側)において、コンタクタ13aが設けられ、バッテリ11のローサイド(負極側)において、コンタクタ13bが設けられている。また、電気負荷12の一端は、コンタクタ13aの他端に接続され、電気負荷12の他端は、コンタクタ13bの他端に接続されている。
つまり、コンタクタ13a,13bは、バッテリ11の負極端子と正極端子のそれぞれに接続されており、コンタクタ13a,13bの閉鎖(オン)と開放(オフ)が切り替えられることで、バッテリ11と電気負荷12との電気的な接続(オン)と遮断(オフ)とが切り替えられる。コンタクタ13a,13bは、例えば、電磁コイルの磁力とバネの弾性力により固定接点に対して可動接点を動作させる機械式のスイッチである。なお、コンタクタ13a,13bの代わりに、半導体スイッチを用いてもよい。
コンタクタ13a,13bは、スイッチ制御装置50により閉鎖制御が行われた場合、コンタクタ13a,13bが閉鎖状態となり、バッテリ11と電気負荷12との間が電気的に接続される。一方、コンタクタ13a,13bは、スイッチ制御装置50により開放制御が行われた場合、コンタクタ13a,13bが開放状態となり、バッテリ11と電気負荷12との間が電気的に遮断される。
スイッチ制御装置50は、例えば、イグニッションスイッチがオンされた場合、コンタクタ13a,13bの閉鎖制御を行い、イグニッションスイッチがオフされた場合、コンタクタ13a,13bの開放制御を行うものである。
電気負荷12は、例えば車両制御や充電制御等の各種制御を行うVCU(Vehicle Control Unit)や、走行用モータを駆動制御するPDU(Power Drive Unit)等を備えている。コンタクタ13a,13bがオンの際、バッテリ11の電力が、電気負荷12へ供給される。なお、電気負荷12は、これらに限らず任意に変更してもよい。
バッテリ11と電気負荷12とはそれぞれ車両の車体100から絶縁されているが、バッテリ11と車体100との間には、絶縁抵抗Rg0及び浮遊容量Cg0からなる対地絶縁抵抗30が存在している。同様に電気負荷12と車体100との間にも、絶縁抵抗Rg1及び浮遊容量Cg1からなる対地絶縁抵抗31が存在している。なお図1では、バッテリ11と車体100とに絶縁抵抗Rg0が接続されており、且つ絶縁抵抗Rg0に浮遊容量Cg0が並列接続されている状態を説明の便宜上示している。また、図1では電気負荷12と車体100とに絶縁抵抗Rg1が接続されており、且つ絶縁抵抗Rg1に浮遊容量Cg1が並列接続された状態を説明の便宜上示している。
なお、バッテリ11の側で地絡が発生していない正常時には、対地絶縁抵抗30の絶縁抵抗Rg0は所定以上(例えば数MΩ以上)に維持される。一方、バッテリ11の側で地絡が発生している異常時には、対地絶縁抵抗30の絶縁抵抗Rg0が低下する。より詳しくは、コンタクタ13aよりもバッテリ11の側における電気経路で地絡が発生している異常時には、対地絶縁抵抗30の絶縁抵抗Rg0が低下する。コンタクタ13bとバッテリ11との間に地絡が発生していても、同様である。
また、電気負荷12の側で地絡が発生していない正常時には、対地絶縁抵抗31の絶縁抵抗Rg1は所定以上(例えば数MΩ以上)に維持される。一方、電気負荷12の側で地絡が発生している異常時には、対地絶縁抵抗31の絶縁抵抗Rg1が低下する。より詳しくは、コンタクタ13aよりも電気負荷12の側における電気経路で地絡が発生している異常時には、対地絶縁抵抗31の絶縁抵抗Rg1が低下する。コンタクタ13bと電気負荷12との間に地絡が発生していても、同様である。
次に、異常検出装置20について説明する。異常検出装置20は、バッテリ11と電気負荷12との間における電気経路の地絡を検出するものである。異常検出装置20は、第1検出部としての第1検出回路21と、第2検出部としての第2検出回路22と、制御装置23と、を備えている。第1検出回路21と第2検出回路22は、バッテリ11の負極側において、コンタクタ13bの一端側及び他端側にそれぞれ設けられている。
第1検出回路21は、コンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側に設けられる(接続される)回路であり、コンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側における電気経路の地絡を検出可能に構成されている。具体的には、第1検出回路21は、第1発振回路211と、第1抵抗212と、第1カップリングコンデンサ213と、第1フィルタ214と、を備える。
第2検出回路22は、コンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側に設けられる(接続される)回路であり、コンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側における電気経路の地絡を検出可能に構成されている。具体的には、第2検出回路22は、第2発振回路221と、第2抵抗222と、第2カップリングコンデンサ223と、第2フィルタ224と、を備える。
発振回路211,221は、所定の発振周波数の交流信号(パルス信号)を出力する回路である。交流信号のデューティ比や発信周波数を変更可能に構成されている。
抵抗212,222は、それぞれ対地絶縁抵抗30,31との関係で、交流信号を分圧するために設けられている。抵抗212,222は、一端が発振回路211,221に接続され、他端がカップリングコンデンサ213,223とフィルタ214,224との接続点N1,N2にそれぞれ接続される。
カップリングコンデンサ213,223は、異常検出装置20とバッテリ11又は電気負荷12との間で、直流成分を遮断して交流信号を通過させるための素子である。第1カップリングコンデンサ213は、一端が第1抵抗212に接続され、他端がコンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側に接続される。本実施形態では、第1カップリングコンデンサ213の他端は、コンタクタ13bと電気負荷12との間に接続される。第2カップリングコンデンサ223は、一端が第2抵抗222に接続され、他端がコンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側に接続される。本実施形態では、第2カップリングコンデンサ223の他端は、コンタクタ13bとバッテリ11との間に接続される。なお、第1カップリングコンデンサ213は、第2カップリングコンデンサ223と比較して容量が大きくなっている。
フィルタ214,224は、抵抗とコンデンサとを備えるアナログフィルタ(ローパスフィルタ)である。フィルタ214,224は、例えば、後述するA/D変換を行う際に、エイリアシングが発生することを抑制するアンチエイリアスフィルタとして設けられている。フィルタ214,224は、ローパスフィルタに限らず、バンドパスフィルタでもよい。
制御装置23は、CPUの他、RAM、ROM、フラッシュメモリなどを備えて構成されており、第1検出回路21及び第2検出回路22と接続されている。より詳しくは、制御装置23は、発振回路211,221にそれぞれ接続されており、発振回路211,221に交流信号をそれぞれ出力させることが可能に構成されている。また、制御装置23は、フィルタ214,224とそれぞれ接続されており、フィルタ214,224を介して交流信号をそれぞれ入力可能に構成されている。
そして、制御装置23は、ROMに記憶された各種プログラムをCPUが実行することで各種処理を行う。例えば、制御装置23は、フィルタ214,224を介して入力した交流信号をA/D変換し、その交流信号に基づいて、地絡判定処理を実行する。このため、制御装置23は、地絡判定部としての機能を有する。
図2に基づき、地絡判定処理について詳しく説明する。地絡判定処理は、所定周期ごとに制御装置23により実行される。地絡判定処理を開始すると、制御装置23は、まず、ステップS11の処理を行う。
ステップS11において、制御装置23は、イグニッションスイッチがオンされ、コンタクタ13a,13bがオンされているか否かを判定する。具体的には、制御装置23は、スイッチ制御装置50によりコンタクタ13a,13bの閉鎖制御が行われているか否かを判定する。なお、異常検出装置20の制御装置23は、スイッチ制御装置50により閉鎖制御が行われている場合、その旨を入力可能に構成されている。同様に、制御装置23は、スイッチ制御装置50により開放制御が行われている場合、その旨を入力可能に構成されている。
ステップS11の判定結果が否定(NO)の場合(コンタクタ13a,13bがオンされていない場合)、制御装置23は、地絡判定処理を終了する。ステップS11の判定結果が肯定(YES)の場合(コンタクタ13a,13bがオンされている場合)、制御装置23は、ステップS12に移行する。
ステップS12において、制御装置23は、所定の地絡検出期間であるか否かを判定する。地絡検出期間は、例えば、予め決められた間隔(例えば、1分)ごとに制御装置23により設定される。また、地絡検出期間の開始から終了するまでの長さは、例えば、5000msecとなっている。なお、地絡検出期間の設定間隔及び地絡検出期間の長さは、任意に変更してもよい。
ステップS12の判定結果が否定(NO)の場合(地絡検出期間でない場合)、制御装置23は、地絡判定処理を終了する。ステップS12の判定結果が肯定(YES)の場合(地絡検出期間である場合)、制御装置23は、ステップS13に移行する。
ステップS13において、制御装置23は、地絡検出期間中、第1検出回路21(より詳しくは第1発振回路211)から交流信号を出力させる。これにより、第1発振回路211は、第1フィルタ214を介して制御装置23に交流信号を出力するとともに、第1カップリングコンデンサ213を介して、バッテリ11と電気負荷12との間の電気経路に交流信号を出力することとなる。また、制御装置23は、地絡検出期間中、第1検出回路21(より詳しくは第1フィルタ214)から入力した交流信号をA/D変換し、変換後の交流信号を異常検出装置20の記憶部に記憶する。その後、ステップS14に移行する。
ステップS14において、制御装置23は、第1検出回路21を介して入力した交流信号(変換後の交流信号)の波高値(振幅)を算出するとともに、その波高値と所定の地絡判定値との比較により地絡の有無を判定する。
すなわち、制御装置23は、第1検出回路21を介して入力した交流信号の波高値が地絡判定値以上となる場合、つまり対地絶縁抵抗30及び対地絶縁抵抗31に対する第1抵抗212の分圧比率が低い場合には、地絡していないと判定する。一方、第1検出回路21を介して入力した交流信号の波高値が地絡判定値よりも低くなる場合、つまり対地絶縁抵抗30又は対地絶縁抵抗31の低下に伴って、対地絶縁抵抗30,31に対する第1抵抗212の分圧比率が高くなる場合には、地絡していると判定する。
なお、コンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側及び電気負荷12の側のいずれかにおいて地絡していても、コンタクタ13a,13bは閉鎖状態であるため、いずれの場合であっても、地絡の影響を受ける。すなわち、コンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側及び電気負荷12の側のいずれにおいて地絡していても、制御装置23は、第1検出回路21を介して入力した交流信号に基づいて当該地絡を検出することができる。また、制御装置23は、コンタクタ13a側の電気経路における地絡であっても、コンタクタ13b側の電気経路における地絡と同様に検出することができる。
ステップS14の判定結果が肯定(YES)の場合(地絡していると判定した場合)、制御装置23は、ステップS15に移行する。ステップS14の判定結果が否定(NO)の場合(地絡していないと判定した場合)、制御装置23は、ステップS16に移行する。
ステップS15において、制御装置23は、地絡ありと異常検出装置20の記憶部に記憶し、地絡判定処理を終了する。なお、制御装置23は、地絡判定処理において、地絡していると判定した場合、地絡の発生に応じた各種処理を実行する。例えば、制御装置23は、地絡の発生を通知する通知信号を出力する。
ステップS16において、制御装置23は、地絡なしと異常検出装置20の記憶部に記憶し、地絡判定処理を終了する。以上のように、地絡判定処理を実行することにより、制御装置23は、コンタクタ13a,13bの閉鎖制御が実行された状態において第1検出回路21によって地絡が検出された場合、地絡が発生していると判定する。一方、制御装置23は、コンタクタ13a,13bの閉鎖制御が実行された状態において第1検出回路21によって地絡が検出されなかった場合、地絡が発生していないと判定する。
ところで、車両では、地絡が生じていても走行可能である場合があり、継続的な走行が基本的に不能となるコンタクタ13a,13bの固着と区別したいという要望がある。コンタクタ13a,13bの固着とは、例えば、熱などの影響により可動接点が固定接点と溶着し、閉鎖状態のまま開放状態とならない状態のことをいう。また、これ以外にも、固着には、何らかの異常により、閉鎖状態のまま開放状態とならない状態(閉故障)が含まれる。以下では、コンタクタ13a,13bの固着を、単に固着と示す場合がある。
そこで、地絡状態であっても、固着を判定できるように、以下のような固着判定処理を行うようにした。固着判定処理は、所定周期ごとに制御装置23により実行される。図3に示すように、固着判定処理を開始すると、制御装置23は、まず、ステップS21の処理を行う。
ステップS21において、制御装置23は、イグニッションスイッチがオフされ、コンタクタ13a,13bがオフされているか否かを判定する。具体的には、制御装置23は、スイッチ制御装置50によりコンタクタ13a,13bの開放制御が行われたか否かを判定する。すなわち、開放制御が行われていればよく、実際にコンタクタ13a,13bが開放状態であるか否かを問わない。つまり、コンタクタ13a,13bが固着して開放状態となっていなくても、開放制御が行われていれば、制御装置23は、コンタクタ13a,13bがオフされていると判定する。以下、固着判定処理において、コンタクタ13a,13bがオフされている状態とは、開放制御が行われた状態のことを指し、実際に開放状態となっているか否かは問わないこととする。
ステップS21の判定結果が否定(NO)の場合(コンタクタ13a,13bがオフされていない場合)、制御装置23は、固着判定処理を終了する。ステップS21の判定結果が肯定(YES)の場合(コンタクタ13a,13bがオフされている場合)、制御装置23は、ステップS22に移行する。
ステップS22において、制御装置23は、コンタクタ13a,13bがオンされている状態で地絡が検出されたか否かを判定する。具体的には、制御装置23は、イグニッションスイッチがオンされている場合に実行される地絡判定処理において、地絡ありと記憶されたか否かを判定する。
ステップS22の判定結果が肯定(YES)の場合(地絡が検出された場合)、制御装置23は、ステップS23に移行する。ステップS22の判定結果が否定(NO)の場合(地絡が検出されなかった場合)、制御装置23は、ステップS29に移行する。
ステップS23において、制御装置23は、コンタクタ13a,13bがオフされている状態で、固着判定期間中、第1発振回路211及び第2発振回路221から交流信号を出力させる。これにより、第1発振回路211は、第1フィルタ214を介して制御装置23に交流信号を出力するとともに、第1カップリングコンデンサ213を介して、コンタクタ13bと電気負荷12との間の電気経路に交流信号を出力することとなる。同様に、第2発振回路221は、第2フィルタ224を介して制御装置23に交流信号を出力するとともに、第2カップリングコンデンサ223を介して、バッテリ11とコンタクタ13bとの間の電気経路に交流信号を出力することとなる。
なお、固着判定期間は、コンタクタ13a,13bがオフされてから所定期間、例えば、250msesだけ制御装置23により設定される。また、制御装置23は、固着判定期間中、地絡検出期間とは異なるデューティ比及び発信周波数の交流信号を出力する。具体的には、固着判定期間中、地絡検出期間とは比較して、交流信号のデューティ比を小さくし、且つ、発信周波数を高くする。これにより、固着判定期間を短くすることができる。
また、制御装置23は、固着判定期間中、第1検出回路21(より詳しくは第1フィルタ214)から入力した交流信号をA/D変換し、変換後の交流信号を記憶部に記憶する。同様に、制御装置23は、固着判定期間中、第2検出回路22(より詳しくは第2フィルタ224)から入力した交流信号をA/D変換し、変換後の交流信号を記憶部に記憶する。固着判定期間終了後、ステップS24に移行する。
ステップS24において、制御装置23は、第1検出回路21から入力した交流信号(変換後の交流信号)の波高値(振幅)を算出するとともに、その波高値が地絡判定値以上となるか否かについて判定する。
ステップS24において、第1検出回路21から入力した交流信号の波高値が地絡判定値以上となる場合、制御装置23は、コンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側において地絡していないと判定する。つまり対地絶縁抵抗31に対する第1抵抗212の分圧比率が低い場合には、電気負荷12の側において地絡していないと判定する。また、同時に、制御装置23は、固着していないと判定する。
つまり、コンタクタ13a,13bが閉鎖状態において(地絡判定処理において)地絡が検出された場合、コンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側又はバッテリ11の側のいずれかにおいて、地絡していることを認識できる。このため、コンタクタ13a,13bがオフされている状態で、電気負荷12の側において地絡が検出されなかった場合、コンタクタ13a,13bが固着により閉鎖状態となっていないことを認識できる。
すなわち、バッテリ11の側において地絡していること、及びコンタクタ13a,13bが開放制御に基づき正常に開放状態となり、バッテリ11の側において発生している地絡の影響を受けなくなっていると認識できる。なぜならば、仮に、コンタクタ13a,13bが固着により正常に開放状態とならず、閉鎖状態となっているのであれば、バッテリ11の側における地絡の影響により(バッテリ11の側における地絡が検出され)、波高値が地絡判定値よりも低くなるはずだからである。
ステップS24の判定結果が肯定(YES)の場合(波高値が地絡判定値以上となる場合)、制御装置23は、ステップS25に移行する。すなわち、電気負荷12の側において地絡が検出されなかった場合、制御装置23は、ステップS25に移行する。なお、ステップS24の判定結果が肯定の場合、制御装置23は、コンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側の電気経路であるならば、コンタクタ13a側及びコンタクタ13b側のいずれにおいても地絡が発生していないと判定することができる。
一方、ステップS24の判定結果が否定(NO)の場合(波高値が地絡判定値よりも低い場合)、制御装置23は、ステップS26に移行する。すなわち、電気負荷12の側において地絡していないことを検出できなかった場合、制御装置23は、ステップS26に移行する。
ステップS25において、制御装置23は、コンタクタ13a,13bが固着していないことを記憶部に記憶する。また、制御装置23は、コンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側において地絡していないこと、すなわち、バッテリ11の側において地絡していることを記憶する。そして、制御装置23は、固着判定処理を終了する。
ステップS26において、制御装置23は、第2検出回路22から入力した交流信号(変換後の交流信号)の波高値(振幅)を算出するとともに、その波高値が地絡判定値以上となるか否かについて判定する。
ステップS26において、第2検出回路22から入力した交流信号の波高値が地絡判定値以上となる場合、制御装置23は、コンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側において地絡していないと判定する。つまり対地絶縁抵抗30に対する第2抵抗222の分圧比率が低い場合には、バッテリ11の側において地絡していないと判定する。また、同時に、制御装置23は、コンタクタ13a,13bが固着していないと判定する。
つまり、コンタクタ13a,13bが閉鎖状態において(地絡判定処理において)地絡が検出された場合、コンタクタ13a,13bよりも電気負荷12の側又はバッテリ11の側のいずれかにおいて、地絡していることを認識できる。このため、コンタクタ13a,13bがオフされている状態で、バッテリ11の側において地絡が検出されなかった場合、コンタクタ13a,13bが固着により閉鎖状態となっていないことを認識できる。
すなわち、電気負荷12の側において地絡していること、及びコンタクタ13a,13bが開放制御に基づき正常に開放状態となり、電気負荷12の側において発生している地絡の影響を受けなくなっていると認識できる。なぜならば、仮に、コンタクタ13a,13bが固着により正常に開放状態とならず、閉鎖状態となっているのであれば、電気負荷12の側における地絡の影響により(電気負荷12の側における地絡が検出され)、波高値が地絡判定値よりも低くなるはずだからである。
ステップS26の判定結果が肯定(YES)の場合(波高値が地絡判定値以上となる場合)、制御装置23は、ステップS27に移行する。すなわち、バッテリ11の側において地絡が検出されなかった場合、制御装置23は、ステップS27に移行する。なお、ステップS26の判定結果が肯定の場合、制御装置23は、コンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側の電気経路であるならば、コンタクタ13a側及びコンタクタ13b側のいずれにおいても地絡が発生していないと判定することができる。
一方、ステップS26の判定結果が否定(NO)の場合(波高値が地絡判定値よりも低い場合)、制御装置23は、ステップS28に移行する。すなわち、バッテリ11の側において地絡していないことを検出できなかった場合、制御装置23は、ステップS28に移行する。
ステップS27において、制御装置23は、コンタクタ13a,13bが固着していないことを記憶部に記憶する。また、制御装置23は、コンタクタ13a,13bよりもバッテリ11の側において地絡していないこと、すなわち、電気負荷12の側において地絡していることを記憶する。そして、制御装置23は、固着判定処理を終了する。
ステップS28において、制御装置23は、コンタクタ13a,13bが固着していることを記憶部に記憶し、固着判定処理を終了する。すなわち、制御装置23は、コンタクタ13a,13bがオフされた状態において、第1検出回路21及び第2検出回路22によって地絡が検出されたことに基づき、固着していると判定する。
つまり、フィルタ214,224を介して入力した交流信号のいずれの波高値も低くなった場合、制御装置23は、固着していると判定する。なぜなら、正常に開放状態となっているのであれば、バッテリ11の側又は電気負荷12の側のいずれか一方の側において地絡が検出され、他方の側においては地絡が検出されないはずだからである。すなわち、正常に開放状態となっているのであれば、いずれか一方の交流信号の波高値が地絡判定値よりも低くなり、他方の交流信号の波高値が地絡判定値以上となるはずだからである。
なお、制御装置23は、固着判定処理において、固着していると判定した場合、固着の発生に応じた各種処理を実行する。例えば、制御装置23は、固着の発生を通知する通知信号を出力する。
以上のステップS23〜ステップS28に示すように、地絡が検出された場合、制御装置23は、コンタクタ13a,13bがオフされた状態において第1検出回路21及び第2検出回路22がそれぞれ地絡を検出したことに基づき、固着していると判定する固着判定部として機能する。
ステップS29において、制御装置23は、固着判定期間中、コンタクタ13a,13bがオフとされている状態で第1検出回路21(より詳しくは第1発振回路211)から交流信号を出力させる。これにより、第1発振回路211は、第1フィルタ214を介して制御装置23に交流信号を出力するとともに、第1カップリングコンデンサ213を介して、バッテリ11と電気負荷12との間の電気経路に交流信号を出力することとなる。なお、この固着判定期間中、第2検出回路22(より詳しくは第2発振回路221)から交流信号を出力させることはない。
また、この固着判定期間中、制御装置23は、第2検出回路22を介して入力した交流信号をA/D変換し、変換後の交流信号を記憶部に記憶する。そして、固着判定期間終了後、ステップS30に移行する。
ステップS30において、制御装置23は、第2検出回路22を介して入力した交流信号(変換後の交流信号)の波高値(振幅)を算出するとともに、その波高値が所定の固着判定値以上であるか否かを判定する。
コンタクタ13a,13bが固着していれば(すなわち、閉鎖状態のままであれば)、第1検出回路21によって出力された交流信号が、第2検出回路22(より詳しくは、第2フィルタ224)を介して入力されることとなる。このため、ステップS30において、波高値が所定の固着判定値以上である場合(ステップS30:YES)、制御装置23は、コンタクタ13a,13bの固着に基づき、第2検出回路22を介して交流信号を入力したと判定し、ステップS31へ移行する。
コンタクタ13a,13bが固着していなければ(すなわち、正常に開放状態となっていれば)、第1検出回路21によって出力された交流信号が、第2検出回路22を介して入力されることはない。すなわち、ステップS30において、波高値が所定の固着判定値よりも低い場合(ステップS30:NO)、制御装置23は、第2検出回路22を介して交流信号が入力されず、コンタクタ13a,13bが固着していないと判定し、固着判定処理を終了する。
ステップS31において、制御装置23は、コンタクタ13a,13bが固着していることを記憶部に記憶し、固着判定処理を終了する。なお、制御装置23は、固着判定処理において、固着していると判定した場合、固着の発生に応じた各種処理を実行する。例えば、制御装置23は、固着の発生を通知する通知信号を出力する。
次に、図4に基づき、地絡を検出する際、交流信号の入出力の様子について説明する。コンタクタ13a,13bがオンされている状態である場合、地絡検出期間T11が予め決められた間隔ごとに設定される。また、地絡検出期間T11において、第1発振回路211から交流信号が出力される。
地絡していない場合、図4(a)に示すように、地絡検出期間T11において第1フィルタ214を介して入力した交流信号の波高値は、地絡判定値X1以上の値となる。一方、地絡している場合、図4(b)に示すように、地絡検出期間T11において、第1フィルタ214を介して入力した交流信号の波高値は、地絡判定値X1よりも低い値となる。
次に、図5に基づき、固着を判定する際、交流信号の入出力の様子について説明する。まず、地絡が検出された場合について説明する。コンタクタ13a,13bがオフされている状態である場合、固着判定期間T12が設定される。また、固着判定期間T12において、発振回路211,221から交流信号がそれぞれ出力される。
固着している場合、図5(a)に示すように、固着判定期間T12においてフィルタ214,224を介して入力した交流信号の波高値は、共に所定の地絡判定値X1よりも低い値となる。すなわち、いずれの検出回路21,22も地絡を検出することとなる。
固着していない場合であって、電気負荷12の側で地絡している場合、図5(b)に示すように、固着判定期間T12において第1フィルタ214を介して入力した交流信号の波高値は、地絡判定値X1よりも低い値となる。一方、固着判定期間T12において第2フィルタ224を介して入力した交流信号の波高値は、地絡判定値X1以上の値となる。すなわち、第1検出回路21にて地絡を検出し、第2検出回路22にて地絡を検出しないこととなる。
固着していない場合であって、バッテリ11の側で地絡している場合、図5(c)に示すように、固着判定期間T12において第1フィルタ214を介して入力した交流信号の波高値は、地絡判定値X1以上の値となる。一方、当該固着判定期間T12において第2フィルタ224を介して入力した交流信号の波高値は、地絡判定値X1よりも低い値となる。すなわち、第1検出回路21にて地絡を検出せず、第2検出回路22にて地絡を検出することとなる。
次に、図6に基づき、地絡が検出されなかった場合に、固着を判定する際における交流信号の入出力の様子について説明する。コンタクタ13a,13bがオフされている状態である場合、固着判定期間T13が設定される。また、当該固着判定期間T13において、第1発振回路211から交流信号が出力される。その一方、第2発振回路221からは交流信号が出力されない。
固着している場合、図6(a)に示すように、固着判定期間T13において第2フィルタ224を介して入力した交流信号の波高値は、固着判定値X2以上の値となる。すなわち、第1検出回路21から出力された交流信号が、固着したコンタクタ13a,13bを介して第2検出回路22に入力されたこととなる。
固着していない場合、図6(b)に示すように、固着判定期間T13において第2フィルタ224を介して入力した交流信号の波高値は、固着判定値X2よりも低い値となる。すなわち、第1検出回路21から交流信号が出力されても、コンタクタ13a,13bが開放状態となっていることにより、第2検出回路22に入力されないこととなる。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
制御装置23は、地絡判定処理において、第1検出回路21により地絡の有無を判定する。そして、地絡が判定された場合、コンタクタ13a,13bがオフされた状態において、制御装置23は、第1検出回路21及び第2検出回路22によってそれぞれ地絡が検出されたことに基づき、固着していることを判定する。すなわち、地絡が生じている場合であっても、コンタクタ13a、13bの固着を判定することができる。
地絡が検出された場合、地絡の発生を前提に、バッテリ11の側又は電気負荷12の側のいずれで地絡しているかを特定することにより、固着を判定している。すなわち、地絡していない場合、第1検出回路21及び第2検出回路22の検出結果に基づいて、固着の有無を判定することはできない。そこで、制御装置23は、コンタクタ13a,13bがオフされた状態において第1検出回路21から出力された交流信号が、第2検出回路22によって入力されたか否かに基づき、固着していることを判定することとした。これにより、地絡が生じていない場合であっても、第1検出回路21と第2検出回路22を流用(利用)することにより、固着を判定することができる。
制御装置23は、発振回路211,221が出力した交流信号を分圧することにより、高電圧回路10における地絡を検出するように構成されている。すなわち、地絡を検出するために、第1検出回路21及び第2検出回路22は、交流信号をバッテリ11と電気負荷12との間の電気経路に入出力可能に構成されている。そこで、固着判定を行う際、第1検出回路21及び第2検出回路22が備える信号の入出力機能を流用することとした。これにより、第1検出回路21及び第2検出回路22に新たな入出力機能を備える必要がなくなる。
第2カップリングコンデンサ223と比較して、第1カップリングコンデンサ213の容量を大きくした。コンデンサの容量が大きくなると、交流信号が伝わりやすくなる。これにより、コンタクタ13a,13bが固着されている場合、第1発振回路211から出力された交流信号が、第2検出回路22へ伝わりやすくなる。すなわち、固着の判定精度を向上させることができる。
コンタクタ13a,13bが閉鎖状態である場合、すなわち、バッテリ11から電気負荷12へ電流が流れている場合、ノイズが多くなりやすい。このため、地絡検出期間中、固着判定期間と比較して、交流信号のデューティ比を大きくし、ノイズの影響を抑制するようにした。一方、コンタクタ13a,13bがオフされた状態となる固着判定期間中、地絡検出期間と比較して、交流信号のデューティ比を小さくし、固着判定期間が長くなることを抑制した。
(第2実施形態)
第2実施形態において、高電圧回路10及び異常検出装置20の構成を変更している。図7に示すように、高電圧回路10において、電気負荷12に対して複数(本実施形態では3つ)のバッテリ11a〜11cが並列に接続されている。また、バッテリ11aには、コンタクタ61a,61bが接続されており、バッテリ11bには、コンタクタ62a,62bが接続されており、バッテリ11cには、コンタクタ63a,63bが接続されている。それぞれ、対となるコンタクタ61a〜63a,61b〜63bがオンオフされることにより、各バッテリ11a〜11cは、電気負荷12に対してオンオフされる。
そして、異常検出装置20において、バッテリ11a〜11cごとに第2検出回路22a〜22cが設けられている。すなわち、コンタクタ61a,61bよりもバッテリ11a側に、第2検出回路22aが設けられている(接続されている)。コンタクタ62a,62bよりもバッテリ11b側に、第2検出回路22bが設けられている(接続されている)。コンタクタ63a,63bよりもバッテリ11c側に、第2検出回路22cが設けられている(接続されている)。
第2実施形態の固着判定処理では、制御装置23は、第2検出回路22a〜22cごとの検出結果を利用して、対となるコンタクタ61a〜63a,61b〜63bごとに固着しているか否かを判定する。以下、図8に基づき詳しく説明する。
ステップS121において、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bがオフされているか否かを判定する。
ステップS121の判定結果が否定(NO)の場合、制御装置23は、固着判定処理を終了する。ステップS121の判定結果が肯定(YES)の場合、制御装置23は、ステップS122に移行する。
ステップS122において、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bがオンされている状態で地絡が検出されたか否かを判定する。つまり、地絡判定処理において、地絡が検出されたか否かを判定する。
ステップS122の判定結果が肯定(YES)の場合、制御装置23は、ステップS123に移行する。ステップS122の判定結果が否定(NO)の場合、制御装置23は、ステップS129に移行する。
ステップS123において、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bがオフされている状態で、固着判定期間中、第1検出回路21及び第2検出回路22a〜22cからそれぞれ交流信号を出力させる。
また、制御装置23は、固着判定期間中に第1検出回路21から入力した交流信号をA/D変換し、変換後の交流信号を記憶部に記憶する。同様に、制御装置23は、固着判定期間中に第2検出回路22a〜22cからそれぞれ入力した交流信号をA/D変換し、変換後の交流信号をそれぞれ記憶部に記憶する。固着判定期間終了後、ステップS124に移行する。
ステップS124において、制御装置23は、第1検出回路21から入力した交流信号(変換後の交流信号)の波高値を算出するとともに、その波高値が所定の地絡判定値以上であるか否かを判定する。
ステップS124の判定結果が肯定(YES)の場合、制御装置23は、電気負荷12の側において地絡していないと判定し、ステップS125に移行する。一方、ステップS124の判定結果が否定(NO)の場合、制御装置23は、ステップS126に移行する。
ステップS124において、波高値が地絡判定値以上となる場合、制御装置23は、電気負荷12の側において地絡していないと判定することができる。また、同時に、制御装置23は、固着していないと判定することができる。
ステップS125において、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着していないことを記憶部に記憶する。また、制御装置23は、電気負荷12の側において地絡していないこと、すなわち、バッテリ11a〜11cの側において地絡していることを記憶する。
また、ステップS125において、制御装置23は、地絡判定値よりも波高値が低い交流信号を入力した第2検出回路22a〜22cを特定することにより、いずれのバッテリ11a〜11cの側において地絡しているかを判定してもよい。そして、制御装置23は、固着判定処理を終了する。
ステップS126において、制御装置23は、第2検出回路22a〜22cから入力した交流信号(変換後の交流信号)の波高値をそれぞれ算出するとともに、すべての波高値が地絡判定値以上であるか否かを判定する。
ステップS126の判定結果が肯定(YES)の場合(すべての波高値が地絡判定値以上となる場合)、制御装置23は、ステップS127に移行する。一方、ステップS126の判定結果が否定(NO)の場合(すべての波高値が地絡判定値以上でない場合)、制御装置23は、ステップS128に移行する。
ステップS126において、すべての波高値が地絡判定値以上となる場合、制御装置23は、すべてのバッテリ11a〜11cの側において地絡していないと判定することができる。また、同時に、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着していないと判定することができる。
ステップS127において、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着していないことを記憶部に記憶する。また、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bよりもバッテリ11a〜11cの側において地絡していないこと、すなわち、電気負荷12の側において地絡していることを記憶する。そして、制御装置23は、固着判定処理を終了する。
ステップS128において、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bのいずれかが固着していることを記憶部に記憶し、固着判定処理を終了する。すなわち、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bがオフされた状態において、第1検出回路21及び第2検出回路22a〜22cによって地絡が検出されたことに基づき、固着していると判定する。
その際、制御装置23は、第2検出回路22a〜22cごとの検出結果を利用して、対となるコンタクタ61a〜63a,61b〜63bごとに固着しているか否かを判定する。すなわち、制御装置23は、第2検出回路22a〜22cからそれぞれ入力した交流信号のうち、地絡判定値よりも波高値が低い交流信号を出力した第2検出回路22a〜22cを特定する。そして、制御装置23は、特定した第2検出回路22a〜22cと接続されているコンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着していると判定し、その結果を記憶する。
ステップS129において、制御装置23は、固着判定期間中、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bがオフとされている状態で、第1検出回路21から交流信号を出力させる。なお、この固着判定期間中、第2検出回路22a〜22cによって交流信号を出力させることはない。
また、この固着判定期間中、制御装置23は、第2検出回路22a〜22cからそれぞれ入力した交流信号をA/D変換し、変換後の交流信号を記憶部にそれぞれ記憶する。そして、固着判定期間終了後、ステップS130に移行する。
ステップS130において、制御装置23は、第2検出回路22a〜22cから入力した交流信号(変換後の交流信号)の波高値を算出するとともに、いずれかの波高値が固着判定値以上であるか否かを判定する。
いずれかの波高値が固着判定値以上である場合(ステップS130:YES)、すなわち、いずれかの第2検出回路22a〜22cが交流信号を入力した場合、制御装置23は、いずれかのコンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着していると判定し、ステップS131へ移行する。
一方、すべての波高値が所定の固着判定値よりも低い場合(ステップS130:NO)、制御装置23は、固着していないと判定し、固着判定処理を終了する。つまり、すべての第2検出回路22a〜22cが交流信号を入力しなかった場合、制御装置23は、固着していないと判定する。
ステップS131において、制御装置23は、コンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着していることを記憶部に記憶する。その際、制御装置23は、波高値が固着判定値以上となる交流信号を入力した第2検出回路22a〜22cを特定する。そして、制御装置23は、特定した第2検出回路22a〜22cと接続されているコンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着していると判定し、その旨を記憶する。そして、固着判定処理を終了する。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
対となるコンタクタ61a〜63a,61b〜63bのうちいずれかが固着している場合、固着しているコンタクタ61a〜63a,61b〜63bと接続されている第2検出回路22a〜22cは、地絡を検出することとなる。そこで、対となるコンタクタ61a〜63a,61b〜63bごとに第2検出回路22a〜22cを設け、第2検出回路22a〜22cごとの検出結果を利用することにより、いずれのコンタクタ61a〜63a,61b〜63bが固着しているかを特定することができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されず、例えば以下のように実施してもよい。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
・地絡判定処理において、第2検出回路22を用いてもよい。すなわち、地絡検出期間中、第2発振回路221から交流信号を出力し、第2フィルタ224を介して入力した交流信号に基づき、地絡の有無を検出してもよい。
・固着判定処理において、地絡の有無によって、固着判定期間中に、2つの検出回路21,22から交流信号を出力するか、それともいずれか一方の検出回路21,22から交流信号を出力するかを変更した(すなわち、ステップS23又はステップS29のいずれかに移行した)。この別例として、地絡の有無にかかわらず、固着判定期間中に、2つの検出回路21,22から交流信号を出力し、地絡の有無及び固着の有無を判定してもよい。
例えば、この場合、固着判定期間中に電気負荷12の側においてのみ地絡を検出した場合(第1検出回路21を介して入力した交流信号の波高値のみが地絡判定値よりも低かった場合)、制御装置23は、地絡あり、且つ、固着なしと判定する。また、固着判定期間中にバッテリ11の側においてのみ地絡を検出した場合(第2検出回路22を介して入力した交流信号の波高値のみが地絡判定値よりも低かった場合)、制御装置23は、地絡あり、且つ、固着なしと判定する。また、固着判定期間中に両側において地絡を検出した場合(いずれの交流信号の波高値も地絡判定値よりも低かった場合)、制御装置23は、地絡あり、且つ、固着ありと判定する。
また、固着判定期間中に両側において地絡を検出しなかった場合(いずれの交流信号の波高値も地絡判定値以上である場合)、制御装置23は、地絡なしと判定する。そして、固着判定期間中に両側において地絡を検出しなかった場合、制御装置23は、地絡の有無の判定後、第1検出回路21から交流信号を出力させ、当該交流信号が第2検出回路22を介して入力することができるか否かに基づき、固着の判定を行う。
11,11a〜11c…バッテリ、12…電気負荷、13a,13b,61a〜63a,61b〜63b…コンタクタ、20…異常検出装置、21…第1検出回路、22,22a〜22c…第2検出回路、23…制御装置。

Claims (4)

  1. 直流電源(11,11a〜11c)と電気負荷(12)との間における電気経路の地絡を検出する検出装置(20)において、
    前記電気経路に設けられたスイッチ(13a,13b,61a〜63a,61b〜63b)よりも前記電気負荷の側に設けられ、前記電気経路の地絡を検出する第1検出部(21)と、
    前記スイッチよりも前記直流電源の側に設けられ、前記電気経路の地絡を検出する第2検出部(22,22a〜22c)と、
    前記第1検出部及び前記第2検出部の検出結果に基づき、前記電気経路の地絡が発生しているか否かを判定する地絡判定部(23)と、
    前記地絡判定部によって地絡が検出された場合、前記スイッチの開放制御が実行された状態において前記第1検出部及び前記第2検出部によってそれぞれ地絡が検出されたことに基づき、前記スイッチが固着していると判定する固着判定部(23)と、を備えた検出装置。
  2. 前記第1検出部及び前記第2検出部は、前記電気経路への信号の入出力が可能に構成されており、
    前記固着判定部は、前記地絡判定部によって地絡が検出されなかった場合、前記スイッチの開放制御が実行された状態において前記第1検出部と前記第2検出部のうち一方の前記検出部から出力された信号が、他方の前記検出部によって入力されたことに基づき、前記スイッチが固着していると判定する請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記地絡判定部は、
    記第1検出部及び前記第2検出部のうちいずれか一方を使用検出部とし、前記スイッチの閉鎖制御が実行された状態において前記使用検出部によって地絡が検出された場合、地絡が発生していると判定し、前記スイッチの閉鎖制御が実行された状態において前記使用検出部によって地絡が検出されなかった場合、地絡が発生していないと判定する請求項1又は2に記載の検出装置。
  4. 前記電気負荷に対して複数の前記直流電源(11a〜11c)が並列に接続され、
    前記スイッチ(61a〜63a,61b〜63b)及び前記第2検出部(22a〜22c)は、前記複数の直流電源ごとに設けられ、
    前記固着判定部は、前記第2検出部ごとの検出結果を利用して、前記スイッチごとに固着しているか否かを判定する請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の検出装置。
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