JP6977470B2 - 復号装置 - Google Patents

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Description

本開示は、圧縮センシング技術を用いて符号化されたデータを復号する復号装置に関する。
近年、スパース性を持つデータに対して適用できる圧縮技術として、圧縮センシング技術が注目されている。例えば特許文献1には、圧縮センシング技術を用いて圧縮したデータを、さらに誤り検出可能に符号化して送受信するシステムが開示されている。
具体的には、特許文献1に記載の送信装置は、圧縮センシング技術を用いて圧縮したデータを、さらに誤り検出可能に符号化して送信する。つまり、圧縮データにエラー検出の情報を付加して送信する。また、特許文献1に記載の受信装置は、受信した復元対象データにおける誤りを、所定のエラー検出方式により検出し、エラー情報および復元対象データを生成する。そして、エラー情報に応じて定まる復元対象データおよび圧縮行列を用いて復元処理を実施する。
なお、特許文献1には復元対象データのエラー検出方法として、複数の復元対象データに基づいて、復元対象データの要素について平均値および標準偏差を求め、復元対象データにおける外れ値を誤りとして検出する構成も記載されている。
特開2015−220687号公報
圧縮センシングにおける復号処理は、全ての組み合わせを試さないと最適解が得られない最適化問題に該当し、NP困難である。そこで、現実的な復号アルゴリズムとして、Orthogonal Matching Pursuit(OMP)や、Basis Pursuit(BP)などが提案されている。
しかしながら、これらのヒューリスティックな手法では、一定の確率で局所解に陥ることがある。復号されたデータとしての出力解が局所解である場合、その復号データは、圧縮前のデータとは異なるデータ(換言すれば誤ったデータ)となってしまう。そのため、圧縮センシング技術の分野で使用される復号装置としては、復号結果が誤っているか否かを検出するための構成が求められている。なお、特許文献1に開示の構成は復号対象データに誤りが無いかを判定するものであって、復号結果に誤りが有るか否かを判定するものではない。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、圧縮センシングで用いられる所定の復号アルゴリズムを用いて復号したデータが誤っていることを検出可能な復号装置を提供することにある。
その目的を達成するための第1の復号装置の発明は、圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、圧縮データ受信部が圧縮データを受信する度に、その受信した圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、復号部が生成した復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、指標値算出部が算出した指標値に基づいて復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、を備え、指標値算出部として、復号データが備える非零要素の多さを示す疎度を算出する疎度算出部(F21)を備え、誤り判定部は、疎度算出部が算出した疎度が所定の疎度閾値以上である場合に復号データは誤っていると判定するように構成されている
上記目的を達成するための第2の復号装置の発明は、圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、圧縮データ受信部が圧縮データを受信する度に、その受信した圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、復号部が生成した復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、指標値算出部が算出した指標値に基づいて復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、を備え、指標値算出部として、他の装置から今回受信した圧縮データについて復号部が生成した復号データが備える非零要素の分布パターンと、他の装置から前回受信した圧縮データの復号結果が備える非零要素の分布パターンとの類似度合いを示す分布類似度を算出する分布類似度算出部(F23)を備え、誤り判定部は、分布類似度算出部が算出した分布類似度が所定の類似度閾値未満である場合に復号データは誤っていると判定するように構成されている。
上記目的を達成するための第3の復号装置の発明は、圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、圧縮データ受信部が圧縮データを受信する度に、その受信した圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、復号部が生成した復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、指標値算出部が算出した指標値に基づいて復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、を備え、指標値算出部として、他の装置から今回受信した圧縮データに対して復号部が生成した復号データの疎度と、他の装置から前回受信した圧縮データの復号結果の疎度の差である疎度乖離度を算出する疎度乖離度算出部(F22)を備え、誤り判定部は、疎度乖離度算出部が算出した疎度乖離度が所定の乖離判定値以上である場合に復号データは誤っていると判定するように構成されている。
上記目的を達成するための第4の復号装置の発明は、圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、圧縮データ受信部が圧縮データを受信する度に、その受信した圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、復号部が生成した復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、指標値算出部が算出した指標値に基づいて復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、状態量が取りうる状態を示すモデルデータを生成するためのデータが保存されているモデル生成用データ記憶部(22)と、モデル生成用データ記憶部に保存されているデータを用いてモデルデータを生成するモデルデータ生成部(F24)と、を備え、指標値算出部として、復号データがモデルデータに適合している度合いであるモデル適合度を算出するモデル適合度算出部(F25)を備え、誤り判定部は、モデル適合度が所定の適合度閾値未満である場合に復号データは誤っていると判定するように構成されている。
以上の構成では、復号部が所定の復号アルゴリズムを用いて生成した復号データに対して、指標値算出部が当該復号データの尤もらしさを表す指標値を算出し、誤り判定部が当該指標値に基づいて復号データが誤っているか否かを判定する。すなわち、復号データが誤っていることを検出することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
本実施形態に係る通信システムの概略的な構成を示す概念図である。 送信側システム1の概略的な構成を示すブロック図である。 周辺移動体データについて説明するための図である。 図3に示す周辺移動体データに対応する行列を示す図である。 受信側システム2の概略的な構成を示すブロック図である。 復号装置24が実施する復号処理のフローチャートである。 分布類似度の算出方法の一例を説明するための図である。 本実施形態の効果を説明するための図である。 変形例の受信側システム2を示すブロック図である。 モデル適合度算出部F25が生成するモデルデータの概念図である。 変形例1の復号装置24が実施する復号処理のフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本開示に係る通信システムの概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すように通信システムは、車両Maに搭載されている送信側システム1と、車両Mbに搭載されている受信側システム2を備えている。便宜上、送信側システム1を搭載している車両Maを送信車両Maとも記載する。また、受信側システム2を搭載している車両Mbを受信車両Mbとも記載する。送信車両Maと受信車両Mbとを区別しない場合には車両と記載する。なお、図1では便宜上、送信側システム1を1つしか図示していないが、複数存在しうる。これに伴い送信車両Maは複数存在しうる。受信側システム2及び受信車両Mbも同様に、それぞれ複数存在しうる。
受信車両Mbは、道路上を走行する車両である。受信車両Mbは、四輪自動車のほか、二輪自動車、三輪自動車等であってもよい。二輪自動車には原動機付き自転車も含まれる。本実施形態では一例として受信車両Mbは、四輪自動車とする。送信車両Maも受信車両Mbと同様に道路上を走行する車両であって、その具体的な種別は限定されない。一例として送信車両Maも四輪自動車とする。
送信側システム1と受信側システム2は、所定の周波数帯の電波を用いて狭域通信可能に構成されている。ここでの狭域通信とは、広域通信網を介さない、他の装置との直接的な無線通信である。狭域通信に用いられる周波数帯は、たとえば、760MHz帯である。その他、2.4GHz、5.9GHz帯などを用いることもできる。狭域通信を実現するための周波数、変調方式等を規定する規格は、任意の規格を採用する事ができる。
ここでは一例として、送信側システム1及び受信側システム2は何れも車両に搭載されていることを踏まえ、狭域通信は、IEEE1609等にて開示されているWAVE(Wireless Access in Vehicular Environment)の規格に準拠している実施されるものとする。なお、WAVEは車両同士の直接的な無線通信(いわゆる車車間通信)についての規格である。送信側システム1と受信側システム2との無線通信は、別の観点によれば、車車間通信に相当する。
複数の車両のそれぞれは、狭域通信としての車車間通信によって、現在位置や、走行速度、進行方向などの車両情報を示す通信パケット(以降、車両情報パケット)を逐次同報送信するとともに、他車両から送信された車両情報パケットを逐次受信する。車両情報パケットには、車両情報のほかに、当該通信パケットの送信時刻や、送信元情報などの情報を含む。送信元情報とは、送信元に相当する車両に割り当てられている識別番号(いわゆる車両ID)である。
また、送信側システム1と受信側システム2は、狭域通信としての車車間通信によって、送信車両Ma(換言すれば送信側システム1)周辺に存在する移動体の位置をグリッドマップ形式で表すデータを共有するように構成されている。送信車両Ma周辺の道路上の移動体の位置を示すデータは、換言すれば、送信車両Ma周辺の交通状況を示すデータである。交通状況は時間的な連続性を有しつつ動的に変化する。つまり、送信側システム1周辺の交通状況は、時間的な連続性を有しつつ動的に変化する状態量に相当する。なお、ここでの送信車両Maの周辺とは、送信車両Maの現在位置を基準として定まる所定範囲に相当する。
<送信側システム1の構成について>
送信側システム1は、図2に示すように、狭域通信モジュール11、周辺監視センサ12、元データ生成部13、及び圧縮処理部14を備える。狭域通信モジュール11は前述の狭域通信を実施するための通信モジュールである。狭域通信モジュール11は、圧縮処理部14と通信可能に接続されている。また、狭域通信モジュール11は、元データ生成部13とも通信可能に接続されている。狭域通信モジュール11は、圧縮処理部14等から入力されたデータを変調し、図示しないアンテナを介して無線送信する。また、狭域通信モジュール11は、他車両から送信される車両情報パケットを受信すると、当該車両情報パケットに示されるデータ(以降、他車両データ)を元データ生成部13に提供する。
周辺監視センサ12は、送信車両Maの周辺に存在する移動体を検出するセンサである。周辺監視センサ12は、例えば、送信車両Ma周囲の所定範囲を撮像する周辺監視カメラ、送信車両Ma周囲の所定範囲に探査波を送信するミリ波レーダ、ソナー、LIDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Ranging)等のセンサである。周辺監視カメラは、逐次撮像する撮像画像をセンシング情報として出力するデバイスである。ソナー、ミリ波レーダ、LIDAR等の探査波を送信するセンサは、障害物によって反射された反射波を受信した場合に得られる受信信号に基づく走査結果をセンシング情報として出力するセンサである。周辺監視センサ12が出力するセンシング情報は、元データ生成部13に入力される。
元データ生成部13は、周辺監視センサ12が出力するセンシング情報に基づいて、送信側システム1の周辺に存在する移動体の位置を逐次特定する。本実施形態の元データ生成部13は、より好ましい態様として、狭域通信モジュール11から提供される他車両データも用いて、送信側システム1の周辺に存在する移動体の位置を特定する。そして、図3の(B)に示すように、送信側システム1周辺に存在する移動体の位置をグリッドマップ形式で表したデータ(以降、周辺移動体データ)を生成する。周辺移動体データが元データに相当する。ここでの移動体には車両の他、歩行者も含まれる。
周辺移動体データは、送信側システム1を基準として定まる所定範囲を、複数のセルに分割して、各セルに移動体が存在するか否かを数値や、色、ハッチングパターンなどによって表現したデータである。図3の(A)は、送信側システム1の周辺の交通状況を俯瞰的に示す概念図であり、図3の(B)は、図3の(A)に例示する交通状況に対応する周辺移動体データである。ハッチングを施しているセルが、移動体が存在するセル(以降、占有セル)を表している。ハッチングを施していないセルは、移動体が存在しないセル(以降、空白セル)を表している。図3の(B)では、移動体が存在するか否かをハッチングの有無によって表現している。
グリッドマップを構成する行と列の数や、セルの総数(以降、セル総数)は、グリッドマップが表現する範囲の大きさ等に応じて適宜設計されれば良い。ここでは一例としてグリッドマップは、6行、12列のセルで構成されているものとする。グリッドマップが表す実空間の大きさは送信車両Maの周辺と見なす範囲に応じて、適宜設計されればよい。
単位セルが表現する路面領域の大きさもまた適宜設計されば良い。ここでは一例として1つのセルは2メートル四方の路面領域に対応するものとする。本実施形態のグリッドマップは車幅方向に6行、車両前後方向に12列備える構成であるため、当該グリッドマップは、実空間において車幅方向に12m、車両前後方向に24mの矩形範囲内に存在する移動体の位置を示すデータとして機能する。
なお、ここでは説明の簡単化のために、周辺移動体データは、各セルに移動体が存在するか否かの2状態を表すデータするものとするがこれに限らない。他の態様として、周辺移動体データは各セルに移動体が存在する確率を表すものとしてもよい。その場合、各セルには、移動体が存在する確率を示す数値(例えば0.5などの小数)が挿入されればよい。
また、周辺移動体データは、例えば図4に示すように行列で表現されてもよい。周辺移動体データとしての行列は、グリッドマップの各セルに対応する要素を備える。周辺移動体データとしての行列において、空白セルに対応する要素の値は0に設定され、占有セルに対応する要素は非零の値(ここでは1)に設定される。つまり、図4に示す行列において非零の値が設定されている要素は、図3の(B)に示すグリッドマップにおいてハッチングが施されているセルである占有セルと対応している。
元データ生成部13が生成した周辺移動体データとしてのグリッドマップは、圧縮処理部14に提供される。なお元データ生成部13は、送信側システム1周辺に存在する移動体の位置を特定し、周辺移動体データとしてのグリッドマップを生成する処理を所定の生成間隔で逐次実施する。生成間隔は、送信側システム1周辺の交通状況が大きくは変化しない程度の値に設定されていればよい。例えば生成間隔は、100ミリ秒や、200ミリ秒、500ミリ秒、1秒、2秒など、3秒以内の値に設定されていることが好ましい。ここでは一例として生成間隔は1秒に設定されているものとする。なお、生成間隔はグリッドマップが表現する実空間の大きさ等に応じて適宜設計されれば良い。
圧縮処理部14は、所定の圧縮行列(いわゆる圧縮行列)を用い、周辺移動体データとしてのグリッドマップを圧縮符号化したデータである圧縮データを生成する。つまり、圧縮データは、周辺移動体データとしてのグリッドマップを所定の圧縮行列を用いて線形変換したものである。圧縮符号化の過程において、周辺移動体データとしてのグリッドマップは、いったんセル数や列数に応じた次元数の列ベクトルとして表現されても良い。圧縮処理部14は、生成した圧縮データを狭域通信モジュール11に出力する。これにより、圧縮データは生成間隔に応じた周期で同報送信される。
なお、送信データとしての圧縮データには、非圧縮前の周辺移動体データが備える非零要素数kを示す情報を付加されていてもよい。そのような態様によれば受信側システム2は受信したデータの非零要素数kを特定することができる。そのような事情を鑑み、本実施形態ではより好ましい態様として、送信データとしての圧縮データには、非圧縮前の周辺移動体データが備える非零要素数kを示す情報を付加されているものとする。もちろん、送信データとしての圧縮データは、非零要素数kを示す情報を備えていなくともよい。
元データ生成部13及び圧縮処理部14のそれぞれは、図示しないCPUが所定のソフトウェアを実行することによって実現される機能ブロックとして送信側システム1に備えられている。なお、元データ生成部13や圧縮処理部14は、ハードウェアとして実現されていても良い。ハードウェアとして実現されている態様には1つ又は複数のICを用いて実現されている態様も含まれる。
<受信側システム2の構成について>
次に図5を用いて受信側システム2の構成について説明する。受信側システム2は図5に示すように、狭域通信モジュール21、地図データ記憶部22、ロケータ23、復号装置24、及び復号結果記憶部25を備える。狭域通信モジュール21は、前述の狭域通信を実施するための通信モジュールである。狭域通信モジュール21は、復号装置24と通信可能に接続されている。狭域通信モジュール21は、他装置としての送信側システム1から逐次送信される圧縮データを受信すると、当該圧縮データを復号装置24に提供する。なお、狭域通信モジュール21は、他車両から送信される車両情報パケットを受信した場合には、当該車両情報パケットに示されるデータ(以降、他車両データ)を、復号装置24や、受信車両Mbに搭載されている所定のECU(Electronic Control Unit)に提供する。
地図データ記憶部22は、道路の接続関係等を示す地図データを記憶している不揮発性メモリである。地図データは、例えば、複数の道路が交差、合流、分岐する地点(以降、ノード)に関するノードデータと、その地点間を結ぶ道路(以降、リンク)に関するリンクデータを有する。リンクデータは、リンクの始端と終端とのノード座標(緯度/経度)の他、リンクの長さや幅、車線数、道路種別などを備えるデータである。なお、地図データは、道路形状及び構造物の特徴点の点群からなる三次元地図を含む構成であってもよい。また、地図データは通信モジュールを用いて外部のサーバ等から取得する構成としてもよい。
ロケータ23は、受信車両Mbの現在位置を算出する装置である。ロケータ23は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、慣性センサを備えている。GNSS受信機は、複数の人工衛星からの測位信号を受信する。慣性センサは、例えばジャイロセンサ及び加速度センサを備える。ロケータ23は、GNSS受信機で受信する測位信号と、慣性センサの計測結果とを組み合わせることにより、受信車両Mbの現在位置を逐次測位する。なお、ロケータ23は、車速センサから逐次出力される車速情報や走行距離等を相補的に測位に用いるように構成されていてもよい。ロケータ23の測位結果は復号装置24に提供される。
復号装置24は、狭域通信モジュール21が受信した圧縮データに対して、圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行することで復号データを生成する構成である。復号データとは、圧縮データを復号(換言すれば復元)したデータである。復号データは、図3に概念的に例示される周辺移動体データとしてのグリッドマップに相当する。
復号装置24は、図示しないCPUが所定のソフトウェアを実行することによって実現される機能ブロックとして受信側システム2に備えられている。なお、復号装置24が備える機能の一部又は全部は、ハードウェアとして実現されていても良い。ハードウェアとして実現されている態様には1つ又は複数のICを用いて実現されている態様も含まれる。
復号装置24はより細かい機能として圧縮データ受信部F0、第1復号部F1a、第2復号部F1b、第3復号部F1c、誤り判定部F2、及び、復号結果採用部F3を備える。圧縮データ受信部F0は、狭域通信モジュール21が受信した圧縮データを取得する構成である。
第1復号部F1a、第2復号部F1b、及び第3復号部F1cは何れも所定の復号アルゴリズムを用いて、圧縮データの復号を行う構成である。ただし、第1復号部F1a、第2復号部F1b、及び第3復号部F1cはそれぞれ異なる復号アルゴリズムを用いて復号を行うように構成されている。つまり、復号装置22は3種類の復号アルゴリズムを順番に又は並列的に実施可能に構成されている。第1復号部F1a、第2復号部F1b、及び第3復号部F1cを区別しない場合には単に復号部F1と記載する。
ここでは一例として第1復号部F1aは、Orthogonal Matching Pursuit(OMP)を用いて圧縮データを復号する。また、第2復号部F1bは、Iterative Hard Thresholding(IHT)を用いて圧縮データを復号する。第3復号部F1cはBasis Pursuit(BP)を用いて圧縮データを復号する。
OMPは、貪欲法により圧縮行列から、受信信号としての圧縮データと最も相関が強いk個(kは自然数)の列を選択してk−スパースな行列に相当する元データを復元する方法である。圧縮行列において相関の強い列とは、受信信号との内積の絶対値が大きい列である。つまり、OMPは、受信信号との内積の絶対値が大きい列から順にサポートとして採用していく方法である。非零要素数kは圧縮データに付加されているものを用いれば良い。また、非零要素数kは予め設定されている値としてもよい。
IHTは、仮の復号データである推定値に対して推定残差を算出し、当該推定残差によって推定値を補正する処理を反復することで、最終的な解(つまり復号データ)を得るアルゴリズムである。なお、IHTでは推定値の補正のフェーズにおいて、元データの非零要素数kを既知として、推定値がk−スパースであることを保つために、補正された推定値の要素の絶対値の大きいk個以外は0に設定する。推定残差は、圧縮データとしての受信信号から、圧縮行列を用いて推定値を線形変換した信号を減算したベクトルである。
OMPやIHTは貪欲法の復号アルゴリズムである。貪欲法は、全ての組み合わせの中で最良の列をサポートして選択するのではなく、1つずつ最良の候補を選択していく方法である。貪欲法の復号アルゴリズムとしては、OMPやIHTの他に、MPや、Weak MP、LS-OMPなどがある。
BPはL1ノルム最小化によるスパース解を推定する方法である。BPは、コスト関数を凸関数として近似する凸緩和法の一種である。凸緩和法としては、BPの他に、Iterated-Reweighted-Least-Squares(IRLS)や、Least Angle Regression(LARS)などがある。
本実施形態では一例として復号装置24は、OMP、IHT、及びBPの3種類の復号アルゴリズムを実施可能に構成されているがこれに限らない。復号装置24が実施可能な復号アルゴリズムの組み合わせは適宜設計されればよい。また、復号装置24が実施可能な復号アルゴリズムは上述したものに限定されない。復号アルゴリズムとしてはApproximate Message Passing(AMP)も採用可能である。復号アルゴリズムとしては公知となっている種々のアルゴリズムを採用することができる。例えば復号装置24は、他の態様として、MP、LARS、及びAMPの3種類の復号アルゴリズムを圧縮データを復号するように構成されていても良い。
また、ここでは復号装置24は3種類の復号アルゴリズムを用いて圧縮データを復号するように構成されているものとするが、復号装置24が対応している(換言すれば実施可能な)復号アルゴリズムの数は3に限らない。例えば復号装置24が実施可能な復号アルゴリズムの数は2であってもよいし、4以上であっても良い。復号装置24は、各復号アルゴリズムに対応する復号部F1を備える。便宜上、復号装置24が対応している(換言すれば実施可能な)復号アルゴリズムの数のことを対応アルゴリズム数とも記載する。対応アルゴリズム数は、復号装置24が備える復号部F1の数に相当する。
第1復号部F1aが実行する復号アルゴリズムが第1の復号アルゴリズムに相当し、第2復号部F1bが実行する復号アルゴリズムが第2の復号アルゴリズムに相当する。また、第3復号部F1cが実行する復号アルゴリズムが第3の復号アルゴリズムに相当する。
誤り判定部F2は、各復号部F1が生成する復号データが誤っているか否かを判定する構成である。上記の復号アルゴリズムによって得られる復号データが誤っている場合とは、主として、出力解が局所解に陥っている場合である。つまり、誤り判定部F2は出力解が局所解に陥っていることを検出する役割を担う。誤り判定部F2は、より細かい機能として、疎度算出部F21、疎度乖離度算出部F22、及び分布類似度算出部F23を備える。これらの構成についての詳細は別途後述する。疎度算出部F21、疎度乖離度算出部F22、及び分布類似度算出部F23のそれぞれが指標値算出部に相当する。
復号結果採用部F3は、誤り判定部F2によって誤っていると判定されなかった復号データを、今回受信した圧縮データについての最終的な復号結果として採用する構成である。復号結果採用部F3の作動についても別途後述する。
復号結果記憶部25は、受信した圧縮データについての最終的な復号結果を一時的に記憶する記憶装置である。つまり、復号結果記憶部25は、他車両としての送信車両Maから受信した周辺移動体データとしてのグリッドマップを記憶する。復号結果記憶部25は、RAMやフラッシュメモリなどの書き換え可能な記憶媒体を用いて実現されている。或る圧縮データについての復号結果は、当該圧縮データの送信元を示す情報(つまり送信元情報)や受信時刻情報と対応付けられて保存される。復号結果は、受信時刻から少なくとも所定時間保存され、その後、随時削除される。保存期間は例えば30秒や1分などである。
<復号処理>
次に図6に示すフローチャートを用いて復号装置24が実施する復号処理について説明する。復号処理は、狭域通信モジュール21から圧縮データ受信部F0が取得した圧縮データの復号データを生成するための処理である。復号処理は図6に示すように、ステップS101〜S112を備える。復号処理は、例えば圧縮データ受信部F0が狭域通信モジュール21から圧縮データを受信したことをトリガとして開始されればよい。
まずステップS101では以降の処理で用いられるパラメータである変数iを初期化(具体的にはi=1に設定)して、ステップS102に移る。変数iは自然数が設定される。具体的には変数iが取りうる値の範囲は、復号装置24が実施可能な復号アルゴリズムの数(つまり対応アルゴリズム数)Nによって定義される。変数iが取りうる値の最大値は、対応アルゴリズム数Nと一致する。ここではN=3であるため、変数iは1、2、及び3の何れかに設定される。
ステップS102ではi番目の復号部F1(つまり第i復号部)が、所定の復号アルゴリズムによる復号を実施する。復号部F1の動作制御は、例えば復号装置24のオペレーティングシステム(以降、OS:Operating System)によって実現されればよい。なお、1番目の復号部F1とは第1復号部F1aであり、2番目の復号部F1とは第2復号部F1bである。よってi=1のときには第1復号部F1aが圧縮データの復号を実施する。
i番目の復号部F1での処理が完了し、i番目の復号アルゴリズムでの出力解としての復号データが得られると、ステップS103を実行する。i番目の復号アルゴリズムとは、i番目の復号部F1が実施する復号アルゴリズムである。便宜上、ステップS102で復号部F1が生成した復号データのことを、ステップS109で最終的な復号結果として採用される復号データと区別するために、暫定復号データと称する。
ステップS103では疎度算出部F21が、ステップS102で生成された暫定復号データの疎度Sp(i)を算出する。疎度Sp(i)は、暫定復号データのスパース性を示す指標値であって、セル総数に対する占有セルの数の比率を示すパラメータである。換言すれば疎度Sp(i)は、暫定復号データにおいて非零要素が占める割合を示すパラメータである。疎度Sp(i)が小さいほど暫定復号データがスパース(すまり疎)であることを意味する。疎度Sp(i)の算出が完了するとステップS104を実行する。周辺移動体データの疎度として想定されているレベルに対して疎度Sp(i)が大きすぎる場合には、復号が局所解に陥って失敗していることを示唆する。つまり、疎度Sp(i)は、暫定復号データが大域的な最適解であることの尤もらしさを示す指標値として機能する。なお、暫定復号データが大域的な最適解であることの尤もらしさとは、換言すれば局所的な最適解(いわゆる局所解)ではない可能性の高さの度合いである。
ステップS104では誤り判定部F2が、疎度Sp(i)が所定の疎度閾値Sp0未満であるか否かを判定する。疎度閾値Sp0は、周辺移動体データの疎度として想定されているレベルの上限値に相当する。ここでは一例として疎度閾値Sp0は、予め設定されている値に固定されている。
他の態様として疎度閾値Sp0は、送信車両Maや受信車両Mbの現在位置に応じて動的に決定されてもよい。例えば疎度閾値Sp0、圧縮データの送信元としての送信車両Maが現在走行している道路(以降、送信元走行路)の種別や幅員に基づいて動的に設定されてもよい。送信元走行路が相対的に幅の小さい(つまり狭い)道路である場合、グリッドマップが表現する実空間内に存在可能な車両の台数は低減される。送信元走行路の幅が小さいほど、グリッドマップが表現する範囲において道路が存在する範囲が相対的に小さくなるとともに、車両が存在し得ない領域が相対的に大きくなるためである。その結果、送信元走行路の幅が小さいほど、疎度は小さい値となることが期待される。車線数が少ない場合も同様である。
また、高速道路等においては、車間距離が大きくなるため、車両の分布自体が疎となる。つまり、送信元走行路が高速道路である場合には、一般道よりも疎度Sp(i)は小さい値となることが期待される。なお、上限速度が80km/h以上の道路などの道路においても同様の傾向が期待できる。
送信元走行路の幅や、車線数、道路種別、上限速度等に応じた疎度閾値Sp0を用いることで、暫定復号データの尤もらしさをより精度良く判定することができる。なお、疎度閾値Sp0を送信元走行路の幅や車線数に応じて動的に決定する態様においては、疎度閾値Sp0は、上記の理由により、送信元走行路の幅や車線数が小さいほど小さい値に設定されればよい。また、疎度閾値Sp0を送信元走行路の道路種別に応じて動的に決定する態様においては、送信元走行路が高速道路である場合には高速道路ではない場合よりも小さい値に設定されればよい。疎度閾値Sp0を送信元走行路の上限速度に応じて動的に決定する態様においては、送信元走行路の上限速度が大きいほど、小さい値に設定されればよい。
送信元走行路の幅員や道路種別等は、例えば、受信車両Mbの走行路と送信車両Maの走行路は同一の道路であると見なして、ロケータ23から提供される位置情報に対応するリンクデータを地図データ記憶部22から読み出すことで特定されれば良い。なお、他の態様として、送信車両Maの現在位置に対応するリンクデータを地図データ記憶部22から読み出すことで、送信元車両が走行している道路の幅員や道路種別特定されれば良い。送信車両Maの現在位置は、車車間通信で受信した車両情報パケットから特定されればよい。また、圧縮データに現在位置が付与されていてもよい。
ステップS104において、疎度Sp(i)が疎度閾値Sp0未満である場合には、ステップS105を実行する。一方、疎度Sp(i)が疎度閾値Sp0以上である場合には当該暫定復号データは誤っていると判定してステップS110を実行する。
ステップS105では誤り判定部F2が、今回受信した圧縮データの送信元と同一の送信車両Maから受信した圧縮データについての最終的な復号結果であって、且つ、受信時刻が現在から所定の比較条件時間以内となっているデータが、復号結果記憶部25に保存されているか否かを判定する。比較条件時間は、周辺移動体データの生成間隔に応じて適宜設計されればよく、ここでは生成間隔の2倍の値、つまり2秒に設定されているものとする。
上記の条件を満たすデータが存在する場合には、当該データを比較対象データとして読み出してステップS106を実行する。一方、上記の条件を満たすデータが存在しない場合には、ステップS109を実行する。
ステップS106では疎度乖離度算出部F22が、比較対象データの疎度と、今回生成した暫定復号データの疎度Sp(i)との差である疎度乖離度ΔSp(i)を算出する。比較対象データの疎度は、暫定復号データの疎度Sp(i)と同様の方法で算出されればよい。そして、誤り判定部F2が、疎度乖離度ΔSp(i)が所定の乖離判定値ΔSp0未満であるか否かを判定する。疎度乖離度ΔSp(i)が乖離判定値ΔSp0未満である場合には、ステップS107を実行する。一方、疎度乖離度ΔSp(i)が乖離判定値ΔSp0以上である場合には暫定復号データは誤っていると判定してステップS110を実行する。乖離判定値ΔSp0の具体的な値は適宜設計されればよい。
乖離判定値ΔSp0は、前時刻に受信したグリッドマップと、今回受信した圧縮データについての暫定復号データが表すグリッドップ(以降、推定グリッドマップ)とが類似しているか否かを、疎度の類似性の観点から判定するためのパラメータである。交通状況は経時的な連続性を有する状態量であるため、前回受信したグリッドマップと、今回受信した圧縮データから生成した推定グリッドマップは類似していることが期待できる。そのため、疎度自体もある程度類似しており、疎度乖離度ΔSpは相対的に小さい値になることが期待できる。一方、ステップS102で得られた出力解が局所解となっている場合には、推定グリッドマップは本来のグリッドマップとは異なるデータ構成となり、疎度乖離度ΔSpが相対的に大きい値となることが期待される。よって、疎度乖離度ΔSp(i)が所定の閾値以上である場合には蓋然的に暫定復号データは誤っていると見なすことができる。疎度乖離度ΔSp(i)は、暫定復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値として機能する。
ステップS107では分布類似度算出部F23が、暫定復号データが備える非零要素の分布パターンと、比較対象データが備える非零要素の分布パターンとの類似度を示す分布類似度Sm(i)を算出する。分布類似度Sm(i)は、例えば、暫定復号データが備える非零要素と、比較対象データが備える非零要素との距離の総和の逆数とすることができる。なお、各データにおける非零要素とはグリッドマップにおける占有セルに相当する。
暫定復号データが備える各非零要素のうち、比較対象データにおいても非零要素となっている位置に存在する非零要素については、比較対象データが備える非零要素に対する距離は0と算出する。また、暫定復号データが備える各非零要素のうち、比較対象データでは零要素となっている位置に存在する非零要素(以降、非零化要素)については、比較対象データにおいて、非零化要素に対応する位置から最も近い非零要素までの距離を算出する。
図7は、暫定復号データが備える各非零要素の、比較対象データが備える非零要素に対する距離の算出例を示したものである。図7の下段において実線太枠で囲っている要素(換言すればセル)が非零化要素に相当する。図7の上段における破線太枠で囲っている要素は、下段に示す実線太枠と対応するセルを示している。要素間の距離は、マンハッタン距離としてもよいし、ユークリッド距離としてもよい。ハミング距離としてもよい。図7は、要素間の距離をマンハッタン距離で算出した例を示している。
図7に示す例では、暫定復号データが備える非零要素と、比較対象データが備える非零要素との距離の総和は4であり、分布類似度Sm(i)は1/4=0.25となる。分布類似度Sm(i)は暫定復号データが備える非零要素の分布パターンと、比較対象データが備える非零要素の分布パターンとが類似しているほど大きい値をとる。なお、暫定復号データが備える非零要素と、比較対象データが備える非零要素との距離の総和が0となった場合、すなわち、それぞれの分布が完全に一致した場合には、分布類似度Sm(i)は、後述する類似度閾値Sm0よりも十分に大きい所定値に設定されればよい。
ところで、暫定復号データの縁部に発生した非零化要素については、距離を算出せずに存在しないものとして取り扱ってもよい。暫定復号データの縁部に発生した非零化要素については、前回受信したグリッドマップにおいては検出されていなかった移動体である可能性が高いためである。このように暫定復号データには、分布類似度Sm(i)の算出に使用しない領域(以降、除外領域)が設定されていても良い。
なお、上記の分布類似度Sm(i)の算出方法は一例であって、これに限らない。分布類似度の算出方法としてはパターンマッチングの技術分野において用いられる種々の算出アルゴリズムを適用することができる。分布類似度Sm(i)は、暫定復号データが備える非零要素の分布パターンと、比較対象データが備える非零要素の分布パターンが類似しているほど大きい値が設定されるように算出されればよい。つまり、分布類似度Sm(i)が高いほど、暫定復号データが備える非零要素の分布パターンと、比較対象データが備える非零要素の分布パターンとが類似していることを意味する。分布類似度Sm(i)の算出が完了すると、ステップS108が実行される。分布類似度Sm(i)は、暫定復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値として機能する。
ステップS108では誤り判定部F2が、ステップS107で算出された分布類似度Sm(i)が所定の類似度閾値Sm0未満となっているか否かを判定する。分布類似度Sm(i)が類似度閾値Sm0以上である場合には、ステップS109を実行する。一方、分布類似度Sm(i)が類似度閾値Sm0未満である場合には暫定復号データは誤っていると判定してステップS110を実行する。
ステップS109では暫定復号データを最終的な復号結果(つまり復号データ)として採用し、受信時刻や送信元情報と対応付けて復号結果記憶部25に保存して本フローを終了する。
ステップS110では、変数iの値が対応アルゴリズム数N未満であるか否かを判定する。変数iの値が対応アルゴリズム数N未満である場合、すなわちi=1又は2である場合にはステップS111を実行する。一方、変数iの値が対応アルゴリズム数N以上である場合、具体的にはi=3である場合にはステップS112を実行する。
ステップS111では変数iの値を1つ増やして(つまりインクリメントして)、ステップS102を実行する。これにより、例えば第1復号部F1aが生成した暫定復号データが誤っていると判定した場合には、次は第2復号部F1bが復号データを生成し、当該復号データに対して種々の指標値を算出し、誤っているか否かを判定する。第2復号部F1bが生成した暫定復号データも誤っていると判定した場合には、次は第3復号部F1cに復号データを生成させ、当該暫定復号データに対して種々の指標値を算出し、誤っているか否かを判定する。つまり、種々の採用条件を充足する暫定復号データが得られるまで、複数の復号部F1を順に作動させる。
ここでの採用条件とは、今回受信した圧縮データの復号データとして採用する条件である。採用条件は、換言すれば、復号データが誤っていないと判定する条件である。本実施形態では、採用条件には疎度Sp(i)が疎度閾値Sp0未満であることを少なくとも含まれる。また、比較対象データが存在する場合には、疎度乖離度ΔSpが乖離判定値未満であって、且つ、分布類似度Sm(i)が類似度閾値Sm0以上であることも、採用条件に含まれる。
ステップS112では誤り判定部F2が復号失敗と判定して本フローを終了する。この場合、適正な復号データは得られなかったとして、復号結果記憶部25には何も保存されない。なお、他の態様として、例えばステップS104の判定処理を充足した暫定復号データを最終的な復号結果として保存しても良い。また、複数の暫定復号データの多数決によって誤っていない(尤もらしい)復号データを決定し、当該復号データを復号結果記憶部25に保存しても良い。
<実施形態の効果>
圧縮センシングにおける復号処理は、最適化問題の求解と同様であるため、一定確率で局所解に陥る可能性がある。上記の構成では、復号部F1が所定の復号アルゴリズムを用いて生成した復号データに対して、当該復号データの尤もらしさを表す種々の指標値を算出し、復号データが誤っているか否かを判定する。換言すれば局所解に陥っていることを検出することができる。
また、各移動体の位置の変化には経時的な連続性がある。そのため、逐次生成及び送信される周辺移動体データが備える非零要素の分布にも、経時的な連続性がある。このような性質は、前回の周辺移動体データと今回の周辺移動体データとの間に一定の類似性が存在することを意味する。本実施形態では、例えば分布類似度Sm(i)や、疎度乖離度ΔSpといった、複数時点のデータ間の経時的な連続性に由来する類似性に着眼してなる指標値を用いて復号データの尤もらしさを評価する。このような構成によれば、単に復号データの疎度Sp(i)のみを用いて復号データの誤りを検出する構成に比べて精度良く復号データの誤りを検出することができる。
換言すれば分布類似度Sm(i)や、疎度乖離度ΔSpといった指標値を用いて誤りを検出する構成は、経時的に連続性を有して変化する状態量についてのデータの復元に好適であるといえる。また、本実施形態では、新たに受信したデータの復号結果の妥当性(つまり尤もらしさ)を、前回受信したデータの復号結果との比較によって評価するため、リアルタイム性に優れているといえる。
さらに本実施形態では、或る復号アルゴリズムでの復号結果が誤っていると判定した場合には、他の復号アルゴリズムを用いて復号する。図8に示すように復号アルゴリズムが異なれば、求解アプローチが異なるため局所解に陥るタイミングや条件は異なると考えられる。特に本実施形態では貪欲法に該当する復号アルゴリズムと、凸緩和法に該当する復号アルゴリズムを併用する。貪欲法と凸緩和法とでは、求解アプローチが根本的に異なるため、局所解に陥るタイミングや条件はより一層異なると考えられる。そして、このように複数の異なる復号アルゴリズムを併用する構成によれば、局所解を最終的な復号結果として取り扱う恐れを低減することができる。つまり、復号の精度を高めることができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の変形例は、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
送信側システム1が送信する周辺移動体データが示す移動体の種類は、車両に限定されても良い。車両は基本的に道路上に存在するものであるため、上記の周辺移動体データが備える非零要素は、道路エリア内に存在することが期待できる。換言すれば、復号データの非零要素が道路エリア外となっている場合には、圧縮データの復号に失敗している可能性が高い。つまり、地図データなどの静的な情報も、暫定復号データが誤っているか否かの判定材料として採用することができる。
以降では上記の技術的思想に対応する構成を変形例1として説明する。変形例1の周辺移動体データは送信側システム1周辺に存在する車両の位置をグリッドマップ形式で表したデータである。また、変形例1の復号装置24は、周辺移動体データが備える非零成分は車両の位置を示すものであることに着眼して復号データの尤もらしさを評価する機能として、図9に示すように、モデルデータ生成部F24及びモデル適合度算出部F25を備える。
モデルデータ生成部F24は、圧縮データの送信元である送信車両Maの走行路(つまり送信元走行路)の道路形状に基づいて、復号データが取りうる状態を示すモデルデータを生成する。送信元走行路の道路形状は、前述の通り、送信車両Maの現在位置に対応するリンクデータを地図データ記憶部22から読み出すことで特定することができる。地図データ記憶部22がモデル生成用データ記憶部に相当する。
送信車両Maの現在位置は、車車間通信で受信した車両情報パケットから特定されればよい。なお、他の態様として送信元走行路は受信車両Mbの走行路と同一の道路であると見なして、受信車両Mbの現在位置に対応するリンクデータを地図データ記憶部22から読み出して、モデルデータを生成しても良い。
モデルデータは、図10に示すように、送信元走行路の道路形状を反映したグリッドマップである。モデルデータにおいては道路外に相当するセルは、車両が存在するはずがない領域(以降、禁止領域)に設定する。また、モデルデータにおいて道路部分に対応するセルは、車両が存在しうる領域(以降、存在可能領域)に設定する。このようなモデルデータにおいて、禁止領域は、零要素が設定されるべきセル、換言すれば非零要素となりえないセルに相当する。なお、存在可能領域は、零及び非零のどちらの値もとりうるセルに相当する。
モデル適合度算出部F25は、モデルデータ生成部F24が生成したモデルデータを用いて、暫定復号データの尤もらしさを示す指標値としてのモデル適合度Ftを算出する構成である。モデル適合度算出部F25は、復号部F1が暫定復号データを生成する度にモデル適合度を算出する。便宜上、i番目の復号部F1が生成した暫定復号データについてのモデル適合度のことをモデル適合度Ft(i)と記載する。
モデル適合度算出部F25は、暫定復号データとモデルデータとを比較して、禁止領域に設定されている非零要素の値の総和をエラー値として算出し、そのエラー値の逆数をモデル適合度Ft(i)として算出する。このような算出方法によれば、禁止領域に位置する非零要素が多いほどエラー値は大きい値となるため、エラー値の逆数であるモデル適合度Ft(i)は小さい値となる。また、禁止領域に設定されている非零要素が少ないほど、モデル適合度Ft(i)は大きい値となる。
なお、禁止領域に設定されている非零要素の数が0である場合には、モデル適合度Ft(i)は、後述する適合度閾値Ft0よりも十分に大きい値に設定されればよい。モデル適合度Ft(i)の算出方法は上述した方法に限らない。モデル適合度Ft(i)は暫定復号データがモデルデータに適合しているほど(一致しているほど)、大きい値となるように算出されれば良い。
変形例1における誤り判定部F2は、モデル適合度算出部F25が算出したモデル適合度Ft(i)と所定の適合度閾値Ft0とを比較して、暫定復号データが誤っているか否かを判定する。すなわち、モデル適合度Ft(i)が適合度閾値Ft0未満である場合には暫定復号データは誤っていると判定する。なお、モデル適合度Ft(i)が適合度閾値Ft0以上である場合には、暫定復号データは誤っていないと判定しても良いし、前述の実施形態と同様に、他の指標値を用いて妥当性の判定処理を実施しても良い。
図11は本変形例1における復号処理の一例を示すフローチャートである。本変形例1の復号処理は図11に示すように、ステップS201〜S214を備える。本変形例1の復号処理もまた、実施形態での復号処理と同様に、例えば圧縮データ受信部F0が狭域通信モジュール21から圧縮データを受信したことをトリガとして開始されればよい。
ステップS201〜S203の処理は前述のステップS101〜S103と同様の処理であるため説明は省略する。ステップS204において疎度Sp(i)が疎度閾値Sp0未満である場合には、ステップS205を実行する。一方、疎度Sp(i)が疎度閾値Sp0以上である場合には当該暫定復号データは誤っていると判定してステップS212を実行する。
ステップS205ではモデルデータ生成部F24がモデルデータを生成するとともに、モデル適合度算出部F25が、そのモデルデータを用いてS204において生成された暫定復号データのモデル適合度Ft(i)を算出する。モデルデータの生成方法や、モデル適合度Ft(i)の算出方法は前述の通りである。モデル適合度Ft(i)の算出が完了するとステップS206を実行する。
ステップS206では誤り判定部F2が、ステップS205で算出されたモデル適合度Ft(i)が適合度閾値Ft0未満となっているか否かを判定する。モデル適合度Ft(i)が適合度閾値Ft0以上である場合には、ステップS207を実行する。一方、モデル適合度Ft(i)が適合度閾値Ft0未満である場合には暫定復号データは誤っていると判定してステップS212を実行する。ステップS207〜S214の処理は前述のステップS105〜S112と同様の処理である。
以上の構成によれば、比較対象データが存在しない場合であっても、暫定復号データが誤っているか否かを判定することができる。また、上述した実施形態で開示の種々の指標値と併用して、暫定復号データの尤もらしさを判定することで、より一層精度良く復号データが誤っているか否かを判定することができる。
[変形例2]
上述した実施形態では周辺移動体データを、歩行者や車両などの移動体の位置を示すデータとしたが、これに限らない。例えば、周辺移動体データは、移動体に加えて、落下物等の障害物や、ガードレール等の構造物の位置も示すデータ(以降、周辺オブジェクトデータ)としても良い。周辺オブジェクトデータは、換言すれば車両が走行可能な空間を示すデータとして機能しうる。
また、周辺移動体データを配信する装置は、道路上/道路沿いに設置された装置(いわゆる路側機)であってもよい。その場合、路側機が生成した周辺移動体データ(厳密にはその圧縮データ)は、路車間通信によって受信側システム2に提供されれば良い。
[その他の変形例]
・以上の復号処理では複数の復号アルゴリズムを順番に実施する態様を開示したがこれに限らない。複数の復号アルゴリズムを並列的に実施してもよい。また、複数の復号アルゴリズムを並列的に実施し、多数決によって誤りを検出してもよい。
・1つの車両に受信側システム2と送信側システム1とが搭載されていてもよい。そのような構成は別の観点によれば、復号装置24を備える受信側システム2が送信側システム1の機能も備える構成に相当する。
・以上では送信側システム1の周辺に存在する移動体の位置を示すデータを圧縮符号化して送信する態様を開示したが、圧縮符号化するデータはこれに限らない。温度の分布や降雨量の分布を示すグリッドマップなど、時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量について或る1時点でのデータに対して、上記の構成を適用することができる。
・受信側システム2は、車両に搭載されている必要はなく、例えばスマートフォンなどの携帯端末や、路側機に構築されていてもよい。
・圧縮データの送受信は、例えばWi−Fi(登録商標)(IEEE802.11a/b/g/n/p)やBluetooth(登録商標)といった公知の近距離無線通信規格に準拠して実施されても良い。また、圧縮データの送受信は広域通信網を介して実施されても良い。
1 送信側システム、2 受信側システム、11 狭域通信モジュール、12 周辺監視センサ、13 元データ生成部、14 圧縮処理部、21 狭域通信モジュール、22 地図データ記憶部 ロケータ、24 復号装置、25 復号結果記憶部、F0 圧縮データ受信部、F1 復号部、F1a 第1復号部、F1b 第2復号部、F1c 第3復号部、F2 誤り判定部、F21 疎度算出部、F22 疎度乖離度算出部、F23 分布類似度算出部、F24 モデルデータ生成部、F25 モデル適合度算出部、F3 復号結果採用部

Claims (7)

  1. 圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、
    時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである前記圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、
    前記圧縮データ受信部が前記圧縮データを受信する度に、その受信した前記圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、
    前記復号部が生成した前記復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、
    前記指標値算出部が算出した前記指標値に基づいて前記復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、を備え
    前記指標値算出部として、前記復号データが備える非零要素の多さを示す疎度を算出する疎度算出部(F21)を備え、
    前記誤り判定部は、前記疎度算出部が算出した前記疎度が所定の疎度閾値以上である場合に前記復号データは誤っていると判定するように構成されている復号装置。
  2. 請求項1に記載の復号装置であって、
    前記指標値算出部として、前記他の装置から今回受信した前記圧縮データについて前記復号部が生成した前記復号データが備える非零要素の分布パターンと、前記他の装置から前回受信した前記圧縮データの復号結果が備える非零要素の分布パターンとの類似度合いを示す分布類似度を算出する分布類似度算出部(F23)を備え、
    前記誤り判定部は、前記分布類似度算出部が算出した前記分布類似度が所定の類似度閾値未満である場合に前記復号データは誤っていると判定するように構成されている復号装置。
  3. 圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、
    時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである前記圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、
    前記圧縮データ受信部が前記圧縮データを受信する度に、その受信した前記圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、
    前記復号部が生成した前記復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、
    前記指標値算出部が算出した前記指標値に基づいて前記復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、を備え
    前記指標値算出部として、前記他の装置から今回受信した前記圧縮データについて前記復号部が生成した前記復号データが備える非零要素の分布パターンと、前記他の装置から前回受信した前記圧縮データの復号結果が備える非零要素の分布パターンとの類似度合いを示す分布類似度を算出する分布類似度算出部(F23)を備え、
    前記誤り判定部は、前記分布類似度算出部が算出した前記分布類似度が所定の類似度閾値未満である場合に前記復号データは誤っていると判定するように構成されている復号装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の復号装置であって、
    前記指標値算出部として、前記他の装置から今回受信した前記圧縮データに対して前記復号部が生成した前記復号データの疎度と、前記他の装置から前回受信した前記圧縮データの復号結果の疎度の差である疎度乖離度を算出する疎度乖離度算出部(F22)を備え、
    前記誤り判定部は、前記疎度乖離度算出部が算出した前記疎度乖離度が所定の乖離判定値以上である場合に前記復号データは誤っていると判定するように構成されている復号装置。
  5. 圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、
    時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである前記圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、
    前記圧縮データ受信部が前記圧縮データを受信する度に、その受信した前記圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、
    前記復号部が生成した前記復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、
    前記指標値算出部が算出した前記指標値に基づいて前記復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、を備え
    前記指標値算出部として、前記他の装置から今回受信した前記圧縮データに対して前記復号部が生成した前記復号データの疎度と、前記他の装置から前回受信した前記圧縮データの復号結果の疎度の差である疎度乖離度を算出する疎度乖離度算出部(F22)を備え、
    前記誤り判定部は、前記疎度乖離度算出部が算出した前記疎度乖離度が所定の乖離判定値以上である場合に前記復号データは誤っていると判定するように構成されている復号装置。
  6. 請求項1からの何れか1項に記載の復号装置であって、
    前記状態量が取りうる状態を示すモデルデータを生成するためのデータが保存されているモデル生成用データ記憶部(22)と、
    前記モデル生成用データ記憶部に保存されているデータを用いて前記モデルデータを生成するモデルデータ生成部(F24)と、
    前記指標値算出部として、前記復号データが前記モデルデータに適合している度合いであるモデル適合度を算出するモデル適合度算出部(F25)と、を備え、
    前記誤り判定部は、前記モデル適合度が所定の適合度閾値未満である場合に前記復号データは誤っていると判定するように構成されている復号装置。
  7. 圧縮センシングを用いて圧縮されているデータである圧縮データを復号する復号装置であって、
    時間的な連続性を有しつつ動的に変化する所定の状態量についての或る1時点における状態を示す元データを所定の圧縮行列で圧縮符号化したデータである前記圧縮データを、他の装置から逐次受信する圧縮データ受信部(F0)と、
    前記圧縮データ受信部が前記圧縮データを受信する度に、その受信した前記圧縮データに対して圧縮センシングで使用される所定の復号アルゴリズムを実行して復号データを生成する復号部(F1、F1a〜F1c)と、
    前記復号部が生成した前記復号データに基づいて、当該復号データの大域的な最適解としての尤もらしさを示す指標値を生成する指標値算出部(F21〜F24)と、
    前記指標値算出部が算出した前記指標値に基づいて前記復号データが誤っているか否かを判定する誤り判定部(F2)と、
    前記状態量が取りうる状態を示すモデルデータを生成するためのデータが保存されているモデル生成用データ記憶部(22)と、
    前記モデル生成用データ記憶部に保存されているデータを用いて前記モデルデータを生成するモデルデータ生成部(F24)と、を備え
    前記指標値算出部として、前記復号データが前記モデルデータに適合している度合いであるモデル適合度を算出するモデル適合度算出部(F25)を備え、
    前記誤り判定部は、前記モデル適合度が所定の適合度閾値未満である場合に前記復号データは誤っていると判定するように構成されている復号装置。
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