以下では、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.遊技機の構成
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。
そして前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14が設けられている。
また前枠10の下部の中央部には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。また前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
そして上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
また上皿16の縁部手前側には、演出ボタン26が設けられており、遊技者が演出ボタン26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。
図2は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
また遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ31と(演出装置)、液晶ディスプレイ31を取り囲むように形成されたディスプレイ枠32を備える演出ユニット33が設けられている。このディスプレイ枠32は、光を透過する半透明の素材により構成された部分を有しており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、液晶ディスプレイ31の右方に設けられた液晶右ランプ34や、液晶ディスプレイ31の上方に設けられた液晶上ランプ35など、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の演出ランプが設けられている。
そして本実施形態では、液晶ディスプレイ31の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ31の左方の遊技領域4か右方の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
またディスプレイ枠32の左下部には、液晶ディスプレイ31の左方の遊技領域4を落下する遊技球が進入できる左下開口40が形成されており、この左下開口40から進入した遊技球はディスプレイ枠32の左下部から中央下部に向かって下るように設けられている第1通路42を通過して、ディスプレイ枠32の中央下部に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
そしてステージ44の中央部の下方には、ステージ44の中央部付近から下方に落下した遊技球が進入可能な第1始動入賞口46が設けられている。この第1始動入賞口46は、遊技球が進入したことを検出するセンサ(検出手段)を内蔵し、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように構成されており、第1始動入賞口46に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値(抽選情報)を取得して大当たりまたは小当たりの当否などを決定する特別抽選(遊技抽選)が行われる。
また液晶ディスプレイ31の左方の遊技領域4の上部には、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート48が設けられている。この通過ゲート48は、遊技球が通過したことを検出するセンサ(検出手段)を内蔵し、通過ゲート48を遊技球が通過するたびに、乱数値(抽選情報)を取得して普通当たりの当否を決定する普通抽選が行われる。
また液晶ディスプレイ31の左方の遊技領域4には、通過ゲート48の下方に、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第2始動入賞口50が設けられている。この第2始動入賞口50は、遊技球が進入したことを検出するセンサ(検出手段)を内蔵するとともに、第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な補助部材を備える普通役物52(補助手段)が設けられている。そして普通役物52は、補助部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、普通抽選で普通当たりが当選すると所定条件下で拡大状態となるように制御される。そして第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値(抽選情報)を取得して大当たりまたは小当たりの当否などを決定する特別抽選(遊技抽選)が行われる。
なお、第1始動入賞口46に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数と、第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数は、同一の個数であっても異なる個数であってもよい。
また液晶ディスプレイ31の下方の遊技領域4には、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される大入賞口54が設けられている。この大入賞口54は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、大入賞口54を塞ぐ板状部材を備える特別役物56が設けられており、特別役物56は、大入賞口54に遊技球が進入不可能な閉状態(第1状態、進入不可状態)と遊技球が進入可能な開状態(第2状態、進入可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして特別役物56は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。そして大入賞口54に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(例えば15個)の遊技球が払い出される。
また本実施形態では、ディスプレイ枠32の左上部には、液晶ディスプレイ31の上方の遊技領域4を落下する遊技球が進入できる特殊入賞口57が形成されている。この特殊入賞口57には、遊技球が進入したことを検出するセンサが設けられているとともに、特殊入賞口57を塞ぐ板状部材を備える特殊役物58が設けられており、特殊役物58は、図2において実線で示すように、特殊入賞口57に遊技球が進入不可能な閉状態(第1状態、進入不可状態)と、図2において破線で示すように、特殊入賞口57に遊技球が進入可能な開状態(第2状態、進入可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして特殊役物58は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で小当たりが当選すると開始される小当たり状態において所定条件下で開状態となるように制御される。
そして、特殊役物58が開状態である場合に特殊入賞口57に進入した遊技球は、ディスプレイ枠32の左上部から左下部を経由して中央下部に向かって下るように設けられている第2通路59を通過して、液晶ディスプレイ31とステージ44の間に設けられた円盤状の第1回転体60に到達するようになっている。
図3(A)は、第1回転体60の平面図である。図3(A)に示すように、第1回転体60は、図示しないモーターにより第1回転軸61を中心として左回りに一定速度で回転するように設けられている。そして第1回転体60の上面には、第2通路59から第1回転体60に到達した遊技球を受け入れ可能な1つの特定受入部62、3つの非特定受入部63および4つの通常受入部64の合計8つの受入部が、第1回転体60の外周面に沿って等間隔となるように設けられている。そして1つの特定受入部62、3つの非特定受入部63および4つの通常受入部64のそれぞれは、第1回転体60の外側に向かって開口するように形成されており、1つの特定受入部62、3つの非特定受入部63および4つの通常受入部64のうち、遊技球が第2通路59を通過して第1回転体60に到達したときに第2通路59の下端に向かい合っている受入部に遊技球が受け入れられるようになっている。
そして、特定受入部62の底部には、第1回転体60が取り付けられている第1取付面65に貫通する特定穴66が遊技球よりも直径が大きくなるように設けられており、特定受入部62に受け入れられた遊技球は、特定穴66に嵌りつつ設置面65に支持されることにより、特定受入部62に受け入れられたまま第1回転体60の回転に伴って移動するようになっている。
そして第1取付面65には、特定穴66の移動軌跡上であって第2通路59の下端から左回りに90度回転した位置に、特定穴66と合致する第1特定進入口67が設けられており、遊技球が特定受入部62に受け入れられた状態で第1回転体60が左回りに90度回転すると、特定受入部62に受け入れられた遊技球が第1特定進入口67に落下するようになっている。
そして第1特定進入口67には、遊技球が進入したことを検出するセンサが設けられており、第1特定進入口67に遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように形成されている。そして、第1特定進入口67への遊技球の進入が検出されると、特別遊技状態が開始される。
また非特定受入部63には、底部に穴が設けられておらず、第2通路59の下端に向かい合ったときに遊技球を受け入れる部分を除いて非特定受入部63を取り囲むように内側側壁68が形成されている。また第1取付面65には、第2通路59の下端に対応する部分を除き第1回転体60の周囲を取り囲むように第1外側側壁69が形成されており、非特定受入部63に受け入れられた遊技球は、内側側壁68と第1外側側壁69に囲まれることにより、非特定受入部63に受け入れられたまま第1回転体60の回転に伴って移動するようになっている。
そして第1回転体60の右方には、第1回転体60から右方に向かって下るように遊技球が通過可能な第3通路70が設けられており、第1外側側壁69のうち第3通路70の上端に対応する部分の上部には上部切欠71が形成されており、第1外側側壁69のうち第3通路70の上端に対応する部分の高さが、非特定受入部63の底部よりも低くなっている。そして第2通路59、第1回転体60、第1取付面65および第3通路70は、左から右に向かって下るように形成されている。従って、遊技球が非特定受入部63に受け入れられた状態で第1回転体60が左回りに180度回転して非特定受入部63が第3通路70の上端に向かい合うと、非特定受入部63に受け入れられた遊技球が第3通路70に進入するようになっている。
また通常受入部64には、通常受入部64の底部の全域が切り欠かれるように通常切欠72が形成されており、通常受入部64に受け入れられた遊技球は、通常切欠72に嵌るとともに第1外側側壁69に囲まれつつ第1取付面65に支持されることにより、通常受入部64に受け入れられたまま第1回転体60の回転に伴って移動するようになっている。
そして通常受入部64における通常切欠72は、第1特定進入口67よりも第1回転軸61から遠い部分に設けられているため、通常受入部64に受け入れられている遊技球が第1特定進入口67に落下しないようになっている。そして上述したように、第1外側側壁69のうち第3通路70の上端に対応する部分の上部には上部切欠71が形成されているものの、上部切欠71の下方の第1外側側壁69により、通常受入部64に受け入れられている遊技球が第3通路70に移動できないようになっている。
そして第1取付面65には、通常切欠72の移動軌跡上であって第2通路59の下端から左回りに315度回転した位置に、通常切欠72と合致する通常進入口73が設けられており、遊技球が通常受入部64に受け入れられた状態で第1回転体60が左回りに315度回転すると、通常受入部64に受け入れられた遊技球が通常進入口73に落下するようになっている。
そして通常進入口73には、遊技球が進入したことを検出するセンサが設けられており、通常進入口73に遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように形成されている。しかし通常進入口73への遊技球の進入が検出されても、特別遊技状態が開始されない。
また本実施形態では、図2に示すように、第1回転体60の右方となるディスプレイ枠32の中央下部から右下部に向かって下るように第3通路70が設けられており、第3通路70に進入した遊技球は第3通路70を通過して、ディスプレイ枠32の右下部に設けられた円盤状の第2回転体74に到達するようになっている。
図3(B)は、第2回転体74の正面図である。図3(B)に示すように、第2回転体74は、図示しないモーターにより第2回転軸75を中心として右回りに一定速度で回転するように設けられている。そして第2回転体74の外周面には、第3通路70から第2回転体74に到達した遊技球を受け入れ可能な6つの特殊受入部76が、第2回転体74の外周面に沿って等間隔となるように設けられている。そして6つの特殊受入部76のそれぞれは、第2回転体74の外側に向かって開口するように形成されており、6つの特殊受入部76のうち、遊技球が第3通路70を通過して第2回転体74に到達したときに第3通路70の下端に向かい合っている特殊受入部76に遊技球が受け入れられるようになっている。
また特殊受入部76には、特殊受入部76の奥側の全域が切り欠かれるように特殊切欠77が形成されている。また第2回転体74が取り付けられている第2取付面78には、第3通路70の下端に対応する部分を除き第2回転体74の周囲を取り囲むように第2外側側壁79が形成されており、特殊受入部76に受け入れられた遊技球は、特殊切欠77に嵌るとともに第2外側側壁79に囲まれつつ第2取付面78に支持されることにより、特殊受入部76に受け入れられたまま第2回転体74の回転に伴って移動するようになっている。
そして第2取付面78には、特殊切欠77の移動軌跡上であって第3通路70の下端から右回りに150度回転した位置に、特殊切欠77と合致する第2特定進入口80が設けられており、遊技球が特殊受入部76に受け入れられた状態で第2回転体74が右回りに150度回転すると、特殊受入部76に受け入れられた遊技球が第2特定進入口80に落下するようになっている。
そして第2特定進入口80には、遊技球が進入したことを検出するセンサが設けられており、第2特定進入口80に遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように形成されている。そして、第2特定進入口80への遊技球の進入が検出されると、乱数値(抽選情報)を取得して大当たりの当否を決定する特殊抽選が行われ、特殊抽選で1/2の確率で大当たりが当選すると特別遊技状態が開始される。
また図2に示すように、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機内部に回収するアウト口81が設けられている。
そして遊技球の発射装置は、図1で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ31の左方の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には液晶ディスプレイ31の右方の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
従って遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左方の遊技領域4を落下して、左下開口40と第1通路42とステージ44を通過して第1始動入賞口46に進入するように遊技球を発射させたり、通過ゲート48を遊技球が通過するようにあるいは第2始動入賞口50に遊技球が進入するように遊技球を発射させたり、大入賞口54に遊技球が進入するように遊技球を発射させたり、特殊入賞口57に遊技球が進入するように遊技球を発射させたりする。
なお本実施形態の遊技機では、遊技球が右方の遊技領域4を落下する場合には、通過ゲート48を遊技球が通過することがなく、第1始動入賞口46、第2始動入賞口50、大入賞口54、特殊入賞口57に遊技球が進入することがないようになっている。
そして本実施形態では、特殊入賞口57に遊技球が進入すると、遊技球が第1回転体60に到達したタイミングに応じて1つの特定受入部62、3つの非特定受入部63および4つの通常受入部64のいずれかに受け入れられるが、特殊入賞口57に進入した遊技球が1/8の確率で特定受入部62に受け入れられると、第1特定進入口67に進入するように誘導されて特別遊技状態が開始される。また、特殊入賞口57に進入した遊技球が3/8の確率で3つの非特定受入部63のいずれかに受け入れられると、第3通路70を介して第2回転体74に到達するように誘導されて6つの特殊受入部76のいずれかに受け入れられ、第2特定進入口80に進入するように誘導されて特殊抽選が行われ、1/2の確率で特殊抽選で大当たりが当選すると特別遊技状態が開始される。また、特殊入賞口57に進入した遊技球が1/2の確率で4つの通常受入部64のいずれかに受け入れられると、通常進入口73に進入するように誘導されて特別遊技状態が開始されない。
また遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部90が設けられている。
図4は、状態表示部90の外観構成を示す正面図である。状態表示部90は、図4に示すように、普通図柄表示部91、普通保留表示部92、第1特別図柄表示部93、第1特別保留表示部94、第2特別図柄表示部95、第2特別保留表示部96、遊技状態表示部97が設けられている。
普通図柄表示部91は、2つのランプにより構成され、普通抽選が行われる場合に2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示し、2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示して、普通抽選の結果を表示する。
普通保留表示部92は、2つのランプにより構成され、通過ゲート48を遊技球が通過した時点で既に普通図柄が変動表示中である場合など、普通抽選用乱数値(抽選情報)を取得しても普通抽選を行うことができないことにより普通抽選用乱数値が保留された場合に、保留されている普通抽選用乱数値の数に対応する普通保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の普通保留数を表示する。
第1特別図柄表示部93は、7セグメントディスプレイにより構成され、第1始動入賞口46に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
第1特別保留表示部94は、2つのランプにより構成され、第1始動入賞口46に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中である場合など、特別抽選用乱数値(抽選情報)を取得しても特別抽選を行うことができないことにより特別抽選用乱数値が第1特別乱数値(抽選情報)として保留された場合に、保留されている第1特別乱数値の数に対応する第1特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第1特別保留数を表示する。
第2特別図柄表示部95は、7セグメントディスプレイにより構成され、第2始動入賞口50に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
第2特別保留表示部96は、2つのランプにより構成され、第2始動入賞口50に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中である場合など、特別抽選用乱数値を取得しても特別抽選を行うことができないことにより特別抽選用乱数値(抽選情報)が第2特別乱数値(抽選情報)として保留された場合に、保留されている第2特別乱数値の数に対応する第2特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第2特別保留数を表示する。
遊技状態表示部97は、6つのランプにより構成され、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組合せによって、現在設定されている遊技状態の種類を表示する。本実施形態では、通常状態(低確率状態)と、特別抽選で大当たりが当選すると開始される特別遊技状態と、特別抽選で小当たりが当選すると開始される小当たり状態と、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間を短縮させて特別抽選の実行契機を頻繁に到来させる時短状態(特殊状態)の4種類の遊技状態が設定可能となっており、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、いずれの遊技状態に設定されているかを表示する。
図5は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、メイン基板100(遊技制御手段)およびサブ基板102を含む制御基板によって制御される。そしてメイン基板100やサブ基板102等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
メイン基板100は、通過ゲートセンサ104、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108、大入賞口センサ110、特殊入賞口センサ111、第1特定進入口センサ112、通常進入口センサ113、第2特定進入口センサ114、払出センサ116等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、状態表示駆動装置120、普通役物駆動装置122、特別役物駆動装置124、特殊役物駆動装置126、払出装置130等の出力手段の動作制御を行う。
またサブ基板102は、メイン基板100から送られてくる信号や、演出ボタンスイッチ150からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出表示装置170、音響装置172、演出物駆動装置174等の演出装置176の動作制御を行う。
そしてメイン基板100は、乱数発生手段210、普通抽選手段220、普通表示制御手段222、普通役物制御手段224、特別抽選手段230、事前判定手段232、特別表示制御手段240、遊技状態移行制御手段250、特別遊技実行手段260、小当たり遊技実行手段262、払出制御手段270、通信制御手段280、メインメモリ290を含んで構成されている。
乱数発生手段210は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
普通抽選手段220は、通過ゲート48を通過する遊技球を1個ずつ検出する通過ゲートセンサ104から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から普通抽選用乱数値を取得してメインメモリ290の普通乱数記憶手段2912に格納し、普通乱数記憶手段2912から読み出した普通抽選用乱数値について普通当たりの当否などを決定する普通抽選を行う。
詳細には普通乱数記憶手段2912には、第1保留記憶領域〜第4保留記憶領域の4つの記憶領域が設けられており、普通抽選手段220は、乱数発生手段210から普通抽選用乱数値を取得すると、第1保留記憶領域〜第4保留記憶領域のいずれにも普通抽選用乱数値が格納されていない状態では、取得した普通抽選用乱数値をまずは第1保留記憶領域に格納する。そして第1保留記憶領域に普通抽選用乱数値が格納された時点で、普通図柄が変動表示中でない場合には、直ちに第1保留記憶領域から普通抽選用乱数値を読み出して普通抽選を行う。一方、普通図柄が変動表示中である場合には、第1保留記憶領域において普通抽選用乱数値を保留する。
そして、普通乱数記憶手段2912において普通抽選用乱数値が保留されている状態で更に通過ゲートセンサ104から検出信号が入力されて普通抽選用乱数値が取得された場合には、普通抽選手段220は、普通乱数記憶手段2912において保留されている普通抽選用乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち普通保留数が4個未満であることを条件に、第1保留記憶領域〜第4保留記憶領域のうち普通抽選用乱数値が保留されていない保留記憶領域であって序数が最小である保留記憶領域に普通抽選用乱数値を格納する。これにより、普通乱数記憶手段2912において4個を上限として普通抽選用乱数値が保留される。
そして普通抽選手段220は、普通図柄の変動表示が終了した時点で、普通乱数記憶手段2912において普通抽選用乱数値が保留されている場合には、第1保留記憶領域から普通抽選用乱数値を読み出して普通抽選を行う。ここで、第2保留記憶領域以降に普通抽選用乱数値が残存している場合には、残存している普通抽選用乱数値を元の保留記憶領域から序数が1つ小さい保留記憶領域に移動させる。例えば、第2保留記憶領域〜第3保留記憶領域に普通抽選用乱数値が残存している場合には、第1保留記憶領域〜第2保留記憶領域に移動させる。
以下では、普通抽選の詳細について説明する。普通抽選手段220は、普通抽選として、普通当たり決定処理、普通変動パターン決定処理などを行う。
普通当たり決定処理は、普通当たりの当否を決定する処理である。普通当たり決定処理では、普通抽選手段220は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の普通抽選テーブルのうち、いずれの普通抽選テーブルを参照して乱数判定処理を行うかを遊技状態に応じて決定する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に普通抽選テーブルAおよび普通抽選テーブルBが記憶されており、各普通抽選テーブルでは、0〜99の100個の普通抽選用乱数値のそれぞれに対して、普通当たりまたはハズレが対応づけられている。詳細には普通抽選テーブルAでは、約1/20の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと複数の乱数値との対応関係が設定され、普通抽選テーブルBでは、約19/20の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと0〜99の普通抽選用乱数値との対応関係が設定されている。そして普通抽選手段220は、遊技状態が時短状態でない場合には、普通抽選テーブルAを選択し、遊技状態が時短状態である場合には、普通抽選テーブルBを選択する。
そして普通抽選手段220は、選択した普通抽選テーブルを参照して、普通乱数記憶手段2912の第1保留記憶領域から読み出した1つの普通抽選用乱数値が普通当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、普通当たりが当選したか否かを判定する。
そして普通抽選手段220は、普通当たり決定処理で普通当たりが当選した場合には、メインメモリ290のフラグ記憶手段2916において、普通当たりの当選フラグをON状態に設定し、普通当たり決定処理でハズレとなった場合には、普通当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
普通変動パターン決定処理は、遊技状態に応じて普通図柄の変動パターンを複数の変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。普通変動パターン決定処理では、普通抽選手段220は、遊技状態が時短状態でない場合には、普通図柄の変動パターンを普通変動パターン1に決定し、遊技状態が時短状態である場合には、普通図柄の変動パターンを普通変動パターン2に決定する。
普通表示制御手段222は、普通抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、普通図柄表示制御処理、普通保留表示制御処理を行う。
普通図柄表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通変動パターン決定処理において決定された普通図柄の変動パターンに応じた変動時間が経過するまで、普通図柄表示部91の2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示させ、普通当たり決定処理において普通当たりが当選したか否かに応じて、普通図柄表示部91の2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示させることにより、普通図柄表示部91に普通抽選の結果を表示させる。
詳細には本実施形態では、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン1である場合には普通図柄の変動時間が20秒に設定され、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン2である場合には普通図柄の変動時間が1秒に設定される。従って本実施形態では、普通抽選が行われた時点の遊技状態が時短状態でない場合には、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン1に決定されることにより普通図柄の変動時間が20秒に設定され、普通抽選が行われた時点の遊技状態が時短状態である場合には、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン2に決定されることにより普通図柄の変動時間が1秒に設定されるため、遊技状態が時短状態である場合の方が、普通抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
普通保留表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通乱数記憶手段2912に格納されている普通抽選用乱数値の数に応じて、普通保留表示部92の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の普通保留数を表示する。
普通役物制御手段224は、普通抽選の抽選結果に基づいて普通役物駆動装置122を制御する手段であって、普通役物制御処理1、普通役物制御処理2などを行う。
普通役物制御処理1では、遊技状態が時短状態でない場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、0.1秒が経過するまで普通役物52が拡大状態となってから縮小状態に復帰するように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
普通役物制御処理2では、遊技状態が時短状態である場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、20秒が経過するまで普通役物52が拡大状態となってから縮小状態に復帰するように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
従って普通役物制御処理1では、第2始動入賞口50への遊技球の進入しやすさがほとんど増加しないように普通役物52が動作するが、普通役物制御処理2では、第2始動入賞口50への遊技球の進入しやすさが増加するように普通役物52が動作する。
特別抽選手段230は、第1始動入賞口46に進入する遊技球を1個ずつ検出する第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914(記憶手段)に第1特別乱数値として格納する(抽選情報取得手段)。また特別抽選手段230は、第2始動入賞口50に進入する遊技球を1個ずつ検出する第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して、特別乱数記憶手段2914に第2特別乱数値として格納する(抽選情報取得手段)。そして特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から読み出した第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を用いて、大当たりまたは小当たりの当否などを決定する特別抽選を行う(抽選手段)。
詳細には特別乱数記憶手段2914には、第1特別乱数値を格納する記憶領域として第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4の4つの記憶領域が設けられ、第2特別乱数値を格納する記憶領域として第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4の4つの記憶領域が設けられている。
そして特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されたことに基づいて特別抽選用乱数値を取得すると、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のいずれにも第1特別乱数値が格納されていない状態では、取得した特別抽選用乱数値をまずは第1保留記憶領域1に第1特別乱数値として格納する。そして第1保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納された時点で、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中でなく、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されておらず、かつ遊技状態が特別遊技状態あるいは小当たり状態でない場合には、直ちに第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行う。一方、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中であるか、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値が格納されているか、または遊技状態が特別遊技状態あるいは小当たり状態である場合には、第1保留記憶領域1において第1特別乱数値を保留する。
そして、第1保留記憶領域1において第1特別乱数値が保留されている状態で更に第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されて特別抽選用乱数値が取得された場合には、特別抽選手段230は、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち第1特別保留数が4個未満であることを条件に、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のうち第1特別乱数値が保留されていない保留記憶領域であって序数が最小である保留記憶領域に第1特別乱数値として格納する。これにより、特別乱数記憶手段2914において4個を上限として第1特別乱数値が保留される。
また特別抽選手段230は、第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて特別抽選用乱数値を取得すると、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていない状態では、取得した特別抽選用乱数値をまずは第2保留記憶領域1に第2特別乱数値として格納する。そして第2保留記憶領域1に第2特別乱数値が格納された時点で、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中でなく、かつ遊技状態が特別遊技状態あるいは小当たり状態でない場合には、直ちに第2保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行う。一方、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中であるか、または遊技状態が特別遊技状態あるいは小当たり状態である場合には、第2保留記憶領域1において第2特別乱数値を保留する。
そして、第2保留記憶領域1において第2特別乱数値が保留されている状態で更に第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されて特別抽選用乱数値が取得された場合には、特別抽選手段230は、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち第2特別保留数が4個未満であることを条件に、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のうち第2特別乱数値が保留されていない保留記憶領域であって序数が最小である保留記憶領域に第2特別乱数値として格納する。これにより、特別乱数記憶手段2914において4個を上限として第2特別乱数値が保留される。
そして特別抽選手段230は、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了した時点で、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のいずれかに第1特別乱数値が格納されている場合には、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されておらず、かつ遊技状態が特別遊技状態あるいは小当たり状態でないことを条件に、第1保留記憶領域から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行う。また、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了した時点で、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値が格納されている場合には、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のいずれかに第1特別乱数値が格納されていたとしても、遊技状態が特別遊技状態あるいは小当たり状態でないことを条件に、第2保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行う。すなわち本実施形態では、第1特別乱数値よりも第2特別乱数値を優先して消化する。
そして、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を読み出した時点で、第1保留記憶領域2あるいは第2保留記憶領域2以降に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が残存している場合には、残存している第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を元の保留記憶領域から序数が1つ小さい保留記憶領域に移動させる。例えば、第1特別乱数値を読み出した時点で、第1保留記憶領域2〜第4保留記憶領域のそれぞれに第1特別乱数値が残存している場合には、第1保留記憶領域2〜第1保留記憶領域4のそれぞれに格納されている第1特別乱数値を、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域3のそれぞれに移動させ、第2特別乱数値を読み出した時点で、第2保留記憶領域2〜第2保留記憶領域3のそれぞれに第2特別乱数値が残存している場合には、第2保留記憶領域2〜第2保留記憶領域3のそれぞれに格納されている第2特別乱数値を、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域2のそれぞれに移動させる。
以下では、特別抽選の詳細について説明する。特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、特別抽選用乱数値として、大当たり決定乱数値、図柄決定乱数値、変動グループ決定乱数値、第1変動パターン決定乱数値および第2変動パターン決定乱数値などの複数種類の乱数値を取得し、これらの複数種類の乱数値を特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納する。そして特別抽選手段230は、特別抽選として、大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、第1変動パターン決定処理および第2変動パターン決定処理などを行う。
大当たり決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2保留記憶領域1に格納されている第2特別乱数値に含まれる1つの大当たり決定乱数値を読み出して、大当たりまたは小当たりの当否を決定する処理である。ここで1つの大当たり決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜65535の65536個の大当たり決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして大当たり決定処理では、特別抽選手段230は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の大当たり抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの大当たり決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図6に示すような大当たり抽選テーブルAおよび大当たり抽選テーブルBが記憶されている。そして各大当たり抽選テーブルでは、0〜65535の65536個の大当たり決定乱数値のそれぞれに対して、大当たり、小当たりまたはハズレが対応づけられている。詳細には大当たり抽選テーブルAでは、約1/319の確率で大当たりが当選し、約1/32の確率で小当たりが当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0〜65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定され、大当たり抽選テーブルBでは、約1/319の確率で大当たりが当選し、約1/20の確率で小当たりが当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0〜65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。そして特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの大当たり決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていた場合には、大当たり抽選テーブルAを選択し、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの大当たり決定乱数値が第2特別乱数値として格納されていた場合には、大当たり抽選テーブルBを選択する。
そして特別抽選手段230は、選択した大当たり抽選テーブルを参照して、第1保留記憶領域1あるいは第2保留記憶領域1から読み出した大当たり決定乱数値が、大当たりまたは小当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、大当たりまたは小当たりが当選したか否かを決定する。
そして特別抽選手段230は、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、大当たりの当選フラグをON状態に設定し、大当たり決定処理で小当たりが当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、小当たりの当選フラグをON状態に設定し、大当たり決定処理でハズレとなった場合には、大当たりの当選フラグおよび小当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
図柄決定処理は、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合に行われる処理であり、第1保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2保留記憶領域1に格納されている第2特別乱数値に含まれる1つの図柄決定乱数値を読み出して、大当たり図柄(大当たりの種別)を15ラウンド時短図柄、5ラウンド時短図柄のうちいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの図柄決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の図柄決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして図柄決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の図柄抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図6に示すような図柄抽選テーブルAおよび図柄抽選テーブルBが記憶されている。そして各図柄抽選テーブルでは、0〜99の100個の図柄決定乱数値のそれぞれに対して、15ラウンド時短図柄あるいは5ラウンド時短図柄が対応づけられている。詳細には図柄抽選テーブルAでは、100/100の確率で5ラウンド時短図柄が当選し、図柄抽選テーブルAでは、40/100の確率で15ラウンド時短図柄が当選し、60/100の確率で5ラウンド時短図柄が当選するように、16ラウンド時短図柄あるいは5ラウンド時短図柄と0〜99の乱数値との対応関係が設定されている。
そして特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていた場合には、図柄抽選テーブルAを選択し、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの図柄決定乱数値が第2特別乱数値として格納されていた場合には、図柄抽選テーブルBを選択する。
そして特別抽選手段230は、選択した図柄抽選テーブルを参照して、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの図柄決定乱数値が複数種類の大当たり図柄のいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の大当たり図柄のいずれが当選したかを決定する。
そして特別抽選手段230は、フラグ記憶手段2916において、当選した大当たり図柄に対応する当選フラグをON状態に設定する。
変動グループ決定処理は、大当たり決定処理でハズレとなった場合に行われる処理であり、特別乱数記憶手段2914の第1保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2保留記憶領域1に格納されている第2特別乱数値に含まれる1つの変動グループ決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動パターンが属する変動グループをグループ0〜グループ5のいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの変動グループ決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして変動グループ決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の変動グループ抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であるか時短状態であるかに応じて、また遊技状態が通常状態である場合には、第1特別保留数に応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図7に示すような変動グループ抽選テーブルA〜変動グループ抽選テーブルDが記憶されている。そして各変動グループ抽選テーブルでは、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0〜グループ5のいずれかが対応づけられている。そして特別抽選手段230は、変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が0〜1個である場合には、変動グループ抽選テーブルAを選択し、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が2〜3個である場合には、変動グループ抽選テーブルBを選択し、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が4個である場合には、変動グループ抽選テーブルCを選択し、遊技状態が時短状態である場合には、第2特別保留数に関わらず変動グループ抽選テーブルDを選択する。
そして特別抽選手段230は、選択した変動グループ抽選テーブルを参照して、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの変動グループ決定乱数値が複数種類の変動グループのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の変動グループから1つの変動グループを決定する。
従って変動グループ決定処理では、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が0〜1個である場合には、グループ2、グループ3、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が2〜3個である場合には、グループ1、グループ2、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が4個である場合には、グループ1、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が時短状態である場合には、第2特別保留数に関わらずグループ0、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定される。
第1変動パターン決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2保留記憶領域1に格納されている第2特別乱数値に含まれる1つの第1変動パターン決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示のうちの前半部分に対応する前半変動パターンを、複数種類の前半変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの第1変動パターン決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の第1変動パターン決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして第1変動パターン決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の第1変動パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、大当たり決定処理でハズレとなった場合には変動グループ決定処理で決定された変動グループに応じて選択し、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合にはその時点の遊技状態と図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じて選択する。なお、大当たり決定処理で小当たりが当選した場合には、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示を行わずに第1特別図柄あるいは第2特別図柄を小当たりの表示態様で直ちに停止表示するため、第1変動パターン決定処理および第2変動パターン決定処理は行わない。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図8および図9に示すような第1変動パターン抽選テーブルA〜第1変動パターン抽選テーブルJが記憶されている。そして各第1変動パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の第1変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の前半変動パターンとして前半変動パターンなし〜前半変動パターン7のいずれかが対応づけられている。そして特別抽選手段230は、図8に示すように、大当たり決定処理でハズレとなってグループ1が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルAを選択し、大当たり決定処理でハズレとなってグループ2が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルBを選択し、大当たり決定処理でハズレとなってグループ3が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルCを選択し、大当たり決定処理でハズレとなってグループ4が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルDを選択し、大当たり決定処理でハズレとなってグループ5が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルEを選択し、大当たり決定処理でハズレとなってグループ0が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルFを選択し、図9に示すように、通常状態における大当たり決定処理で大当たりが当選し15ラウンド時短図柄が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルGを選択し、通常状態における大当たり決定処理で大当たりが当選し5ラウンド時短図柄が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルHを選択し、時短状態における大当たり決定処理で大当たりが当選し15ラウンド時短図柄が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルIを選択し、時短状態における大当たり決定処理で大当たりが当選し5ラウンド時短図柄が決定された場合には、第1変動パターン抽選テーブルJを選択する。
そして特別抽選手段230は、選択した第1変動パターン抽選テーブルを参照して、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの第1変動パターン決定乱数値が複数種類の前半変動パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の前半変動パターンから1つの前半変動パターンを決定する。
従って第1変動パターン決定処理では、大当たり決定処理でハズレとなった場合には、図8に示す前半変動パターンなし〜前半変動パターン7のうちのいずれか1つが決定され、大当たりが当選した場合には、図9に示す前半変動パターン3〜前半変動パターン7のうちのいずれか1つが決定される。
第2変動パターン決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2保留記憶領域1に格納されている第2特別乱数値に含まれる1つの第2変動パターン決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示のうちの後半部分に対応する後半変動パターンを、複数種類の後半変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの第2変動パターン決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の第2変動パターン決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして第2変動パターン決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の第2変動パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、第1変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図10および図11に示すような第2変動パターン抽選テーブルA〜第2変動パターン抽選テーブルKが記憶されている。そして各第2変動パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の第2変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のいずれかが対応づけられている。
そして特別抽選手段230は、図10に示すように、大当たり決定処理でハズレとなって前半変動パターンなしが決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルAを選択し、大当たり決定処理でハズレとなって前半変動パターン1が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルBを選択し、大当たり決定処理でハズレとなって前半変動パターン2が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルCを選択し、大当たり決定処理でハズレとなって前半変動パターン3が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルDを選択し、大当たり決定処理でハズレとなって前半変動パターン4または前半変動パターン5が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルEを選択し、大当たり決定処理でハズレとなって前半変動パターン6または前半変動パターン7が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルFを選択する。
また、図11に示すように、大当たり決定処理で大当たりが当選し前半変動パターン3が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルGを選択し、大当たり決定処理で大当たりが当選し前半変動パターン4が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルHを選択し、大当たり決定処理で大当たりが当選し前半変動パターン5が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルIを選択し、大当たり決定処理で大当たりが当選し前半変動パターン6が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルJを選択し、大当たり決定処理で大当たりが当選し前半変動パターン7が決定された場合には、第2変動パターン抽選テーブルKを選択する。
なお、第1変動パターン抽選テーブルと第2変動パターン抽選テーブルとの対応関係は、1対1の関係でなくてもよく、決定された変動グループに応じて、第1変動パターン抽選テーブルと第2変動パターン抽選テーブルとの対応関係が変化するようにしてもよい。
そして特別抽選手段230は、選択した第2変動パターン抽選テーブルを参照して、特別乱数記憶手段2914から読み出した1つの第2変動パターン決定乱数値が複数種類のリーチなし変動パターンおよび複数種類のリーチ変動パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類のリーチなし変動パターンおよび複数種類のリーチ変動パターンから1つの後半変動パターンを決定する。
従って第2変動パターン決定処理では、大当たり決定処理でハズレとなった場合には、図10に示すリーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のうちのいずれか1つが決定され、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には、図11に示すリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のうちのいずれか1つが決定される。
ここで本実施形態では、図8〜図11に示すように、複数種類の前半変動パターンと複数種類の後半変動パターンのそれぞれに変動時間が設定されている。詳細には、図8および図9に示すように、大当たり決定処理でハズレとなった場合の第1変動パターン決定処理で決定され得る前半変動パターンなし〜前半変動パターン2には、0秒から5秒の比較的短い変動時間が設定され、大当たり決定処理でハズレとなった場合と大当たりが当選した場合の双方で第1変動パターン決定処理で決定され得る前半変動パターン3〜前半変動パターン7には、10秒から30秒の比較的長い変動時間が設定されている。
また図10に示すように、大当たり決定処理でハズレとなった場合の第2変動パターン決定処理で決定され得るリーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3には、1秒から5秒の比較的短い変動時間が設定され、大当たり決定処理でハズレとなった場合と大当たりが当選した場合の双方の第2変動パターン決定処理で決定され得るリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5には、20秒から60秒の比較的長い変動時間が設定されている。
従って、大当たり決定処理でハズレとなった場合であっても、第1変動パターン決定処理において、比較的長い変動時間が設定されている前半変動パターン3〜前半変動パターン7が決定され、第2変動パターン決定処理において、比較的長い変動時間が設定されているリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5が決定された場合には、大当たりが当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また本実施形態では、大当たり決定処理でハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が0〜1個である場合には、変動グループ決定処理では、図7に示す変動グループ抽選テーブルAが参照され、グループ2あるいはグループ3が決定されやすくなることにより、第1変動パターン決定処理では、図8に示す第1変動パターン抽選テーブルBあるいは第1変動パターン抽選テーブルCが参照されて、変動時間が3秒に設定されている前半変動パターン1や、変動時間が5秒に設定されている前半変動パターン2が決定されやすくなり、第2変動パターン決定処理では、図10に示す第2変動パターン抽選テーブルBまたは第2変動パターン抽選テーブルCが参照されて、変動時間が2秒に設定されているリーチなし変動パターン2や変動時間が5秒に設定されているリーチなし変動パターン3が決定されやすくなる。
また、大当たり決定処理でハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が2〜3個である場合には、変動グループ決定処理では、図7に示す変動グループ抽選テーブルBが参照され、グループ1あるいはグループ2が決定されやすくなることにより、第1変動パターン決定処理では、図8に示す第1変動パターン抽選テーブルAあるいは第1変動パターン抽選テーブルBが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしや、変動時間が3秒に設定されている前半変動パターン1が決定されやすくなり、第2変動パターン決定処理では、図10に示す第2変動パターン抽選テーブルAまたは第2変動パターン抽選テーブルBが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1や、変動時間が2秒に設定されているリーチなし変動パターン2が決定されやすくなる。
また、大当たり決定処理でハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別保留数が4個である場合には、変動グループ決定処理では、図7に示す変動グループ抽選テーブルCが参照され、グループ1が決定されやすくなることにより、第1変動パターン決定処理では、図8に示す第1変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定されやすくなり、第2変動パターン決定処理では、図10に示す第2変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
また、大当たり決定処理でハズレとなり、遊技状態が時短状態である場合には、第2特別保留数に関わらず、変動グループ決定処理では、図7に示す変動グループ抽選テーブルDが参照され、グループ0が決定されやすくなることにより、第1変動パターン決定処理では、図8に示す第1変動パターン抽選テーブルFが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定されやすくなり、第2変動パターン決定処理では、図10に示す第2変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
従って、大当たり決定処理でハズレとなった場合には、通常状態では第1特別保留数が多くなるほど、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間として短い変動時間が設定されることが多くなるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を高くすることができる。更に、時短状態では第2特別保留数に関わらず、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間としてより短い変動時間が設定されることが多くなるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度をより高くすることができる。
事前判定手段232は、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を格納する際に、事前判定処理として、上述した大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、第1変動パターン決定処理および第2変動パターン決定処理などを行う。
詳細には事前判定手段232は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて乱数発生手段210から取得した特別抽選用乱数値を、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のいずれかに第1特別乱数値として格納するか、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値として格納するとともに、その時点における遊技状態に応じて、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について事前判定処理として大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、第1変動パターン決定処理および第2変動パターン決定処理などを行う。
すると事前判定手段232は、事前判定処理としての大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、第1変動パターン決定処理および第2変動パターン決定処理のそれぞれの結果を含む事前判定結果を、事前判定処理の対象である第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が格納されている保留記憶領域に格納する。
特別表示制御手段240は、特別抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、第1特別図柄表示制御処理、第2特別図柄表示制御処理、第1特別保留表示制御処理、第2特別保留表示制御処理を行う。
第1特別図柄表示制御処理は、特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、第1変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じた変動時間と、第2変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じた変動時間の合計の変動時間が経過するまで、第1特別図柄表示部93の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示させた後に、第1特別図柄表示部93の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させる。
本実施形態では、2種類の大当たり図柄、小当たりおよびハズレのそれぞれに対応して7セグメントディスプレイの表示態様が予め定められており、特別表示制御手段240は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりが当選したか否かに応じた態様で、そして大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、第1特別図柄表示部93の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させ、第1特別図柄表示部93に特別抽選の結果を表示させる。
第2特別図柄表示制御処理は、特別乱数記憶手段2914から第2特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、第1変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じた変動時間と、第2変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じた変動時間の合計の変動時間が経過するまで、第2特別図柄表示部95の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示させた後に、第2特別図柄表示部95の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させる。
そして特別表示制御手段240は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりが当選したか否かに応じた態様で、そして大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、第2特別図柄表示部95の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示部95に特別抽選の結果を表示させる。
第1特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第1特別乱数値の数に応じて、第1特別保留表示部94の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第1特別保留数を表示させる。
第2特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第2特別乱数値の数に応じて、第2特別保留表示部96の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第2特別保留数を表示させる。
遊技状態移行制御手段250は、図12に示すように、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、特別遊技状態、小当たり状態および時短状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からは特別遊技状態または小当たり状態への移行が可能となっている。そして通常状態では、普通当たりの当選確率が約1/20に設定された普通抽選テーブルAを参照して普通抽選が行われる。
そして通常状態では、普通抽選における普通当たりの当選確率が約1/20と低い上に、普通図柄の変動時間が20秒と長く、普通役物52が拡大状態となる期間が0.1秒と短くなっているため、第2始動入賞口50に遊技球を進入させにくくなっている。
特別遊技状態は、通常状態または時短状態における特別抽選において大当たりが当選したことに基づいて開始され、特別役物56が所定条件下で開状態となる特別遊技が実行される。そして特別遊技状態は、大当たり図柄の種類に応じて予め定められたラウンド数(実行回数)の特別遊技が実行されると終了する。
本実施形態では、特別抽選において15ラウンド時短図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第15ラウンドの15ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
また、特別抽選において5ラウンド時短図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第5ラウンドの5ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
小当たり状態は、通常状態あるいは時短状態における特別抽選で小当たりが当選したことに基づいて開始され、特殊役物58が所定条件下で開状態となる小当たり遊技が実行される。そして小当たり状態は、小当たりについて予め定められたラウンド数(実行回数)の小当たり遊技が実行されると終了する。本実施形態では、小当たり状態が開始されると、1ラウンドの小当たり遊技が実行されたことを条件に小当たり状態が終了する。
そして遊技状態移行制御手段250は、小当たり状態において遊技球が第1特定進入口67に進入した場合、あるいは遊技球が第2特定進入口80に進入して特殊抽選で大当たりに当選した場合には、遊技状態を特別遊技状態に移行させる。また遊技状態移行制御手段250は、小当たり状態において遊技球が第1特定進入口67に進入しない場合、あるいは遊技球が第2特定進入口80に進入しても特殊抽選で大当たりに当選しない場合には、遊技状態を小当たり状態の直前の遊技状態に復帰させる。
時短状態は、特別遊技状態が終了したことを契機として開始され、時短状態からは特別遊技状態または通常状態への移行が可能となっている。そして時短状態では、普通当たりの当選確率が約19/20に設定された普通抽選テーブルBを参照して普通抽選が行われる点で、通常状態よりも遊技者に有利になっている。そして時短状態は、時短状態において特別抽選が行われた回数が50回に達したことを条件に終了し、通常状態に移行される。
詳細には遊技状態移行制御手段250は、遊技状態が時短状態に移行されたことを契機として、メインメモリ290の時短終了判定カウンタ2932に所定の遊技回数(例えば、50回)に相当する値(例えば、50)を書き込み、時短状態において特別抽選が行われるごとに時短終了判定カウンタ2932の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行う。そして時短終了判定カウンタ2932の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、時短状態を終了させる。
そして時短状態では、普通抽選における普通当たりの当選確率が約19/20と高い上に、普通図柄の変動時間が1秒と短く、普通役物52が拡大状態となる期間が20秒と長くなっているため、通常状態よりも第2始動入賞口50に遊技球を進入させやすくなっている点でも遊技者に有利になっている。
また時短状態では、第2特別保留数に関わらず第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間としてより短い変動時間が設定されることが多くなるため、通常状態よりも特別抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
特別遊技実行手段260は、特別抽選の抽選結果に基づいて特別遊技を実行する手段であって、特別遊技実行処理1〜特別遊技実行処理2などを行う。
特別遊技実行処理1は、特別抽選において15ラウンド時短図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として15ラウンド時短図柄について予め定められたラウンド数である15回に相当する値(例えば、15)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物56が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、15)に達すると、特別遊技状態が終了する。
詳細には特別遊技実行処理1では、特別遊技実行手段260は、第1ラウンド〜第15ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物56が開状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御を行い、大入賞口センサ110が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)を大入賞数カウンタ2934に加算する。そして、大入賞数カウンタ2934の値が上限値(例えば、10)に達するか、特別役物56が開状態となってから開放タイマー2936が29秒をカウントすると、特別役物56が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御を行う。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」を加算する。
特別遊技実行処理2は、特別抽選において5ラウンド時短図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として5ラウンド時短図柄について予め定められたラウンド数である5回に相当する値(例えば、5)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物56が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、5)に達すると、特別遊技状態が終了する。
詳細には特別遊技実行処理2では、特別遊技実行手段260は、第1ラウンド〜第5ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物56が開状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御を行い、大入賞口センサ110が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)を大入賞数カウンタ2934に加算する。そして、大入賞数カウンタ2934の値が上限値(例えば、10)に達するか、特別役物56が開状態となってから開放タイマー2936が29秒をカウントすると、特別役物56が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御を行う。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」を加算する。
小当たり遊技実行手段262は、特別抽選において小当たりが当選したことに基づいて小当たり遊技を実行する手段であって、小当たり状態において1ラウンドの小当たり遊技を実行する。そして1ラウンドの小当たり遊技が実行されると、小当たり状態が終了する。
詳細には小当たり遊技実行手段262は、1ラウンドの小当たり遊技において、特殊役物58が開状態となるように特殊役物駆動装置126の駆動制御を行い、特殊役物58が開状態となってから開放タイマー2936が0.5秒をカウントすると、特殊役物58が閉状態となるように特殊役物駆動装置126の駆動制御を行う。そして、特殊入賞口センサ111が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)が特殊入賞数カウンタ2938の値に加算され、第1特定進入口センサ112、通常進入口センサ113あるいは第2特定進入口センサ114が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)が特殊入賞数カウンタ2938の値から減算される。そして、特殊役物58が閉状態となってから1秒間が経過すると特殊入賞数カウンタ2938の値が「0」であるか否か判定し、1秒間が経過した時点で「0」であるか、1秒間が経過した時点では「0」でなかったがその後に「0」となった場合に、1ラウンドの小当たり遊技の終了条件が満たされたとして、1ラウンドの小当たり遊技を終了させる。
すなわち、特殊役物58が開状態となっている間に特殊入賞口57から遊技球が進入しなかったか、特殊役物58が開状態となっている間に特殊入賞口57から遊技球が進入した場合には、特殊入賞口57から進入した遊技球が第1特定進入口67、通常進入口73あるいは第2特定進入口80に進入して遊技機内部に回収された場合に、1ラウンドの小当たり遊技が終了する。
払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106からの検出信号、第2始動入賞口センサ108からの検出信号、大入賞口センサ110、特殊入賞口センサ111からの検出信号が入力されたことに基づいて、検出信号ごとに予め定められている賞球数に相当する数の遊技球を払出装置130に払い出させる制御を行う。詳細には払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に3個の遊技球を払い出させる指示コマンドを送信し、第2始動入賞口センサ108が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に3個の遊技球を払い出させる指示コマンドを送信し、大入賞口センサ110が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に15個の遊技球を払い出させる指示コマンドを送信し、特殊入賞口センサ111が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に3個の遊技球を払い出させる指示コマンドを送信する。
払出装置130は、払出制御手段270によって指示された払出数の遊技球を払い出す動作を行う。この払出装置130には、遊技球を貯めておく遊技球タンクに払出モーターが設けられており、払出制御手段270は、払出モーターの回転角度を制御することにより、指示通りの数の遊技球を遊技球タンクから払い出させる。また払出装置130には、遊技球を1個払い出すごとに作動する払出センサ116が備えられており、払出制御手段270は、払出センサ116からの払出信号に基づいて払出装置130から実際に払い出された遊技球の数を管理することができる。
通信制御手段280は、メイン基板100における各種の演算結果に応じて生成された各種のコマンドをサブ基板102に送信する制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板100とサブ基板102との間では、メイン基板100からサブ基板102への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板102からはメイン基板100へ情報を送信することができないように通信接続されている。
続いて、サブ基板102について説明する。サブ基板102は、演出制御手段300と、サブメモリ310とを含んで構成されている。
演出制御手段300は、メイン基板100から送信される各種のコマンドや、演出ボタンスイッチ150からの入力信号や、サブメモリ310の演出データ記憶手段3110に記憶されている演出データに基づいて、演出表示装置170を制御して前枠ランプ12、液晶右ランプ34、液晶上ランプ35などを点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイ31に演出画像を表示させたり、音響装置172を制御してスピーカー14から演出音を出力させたりするなど、演出装置176を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助したりするための演出を演出装置176に実行させる。
特に演出データ記憶手段3110には、液晶ディスプレイ31に画像を表示させるための多数の演出画像データが記憶されており、演出制御手段300は、これらの演出画像データに基づいて、1フレーム(1/60秒)ごとにサブメモリ310のフレームバッファ3114に画像を描画して、描画した画像を液晶ディスプレイ31に表示させることにより、液晶ディスプレイ31に動画を再生表示させる。
そして演出制御手段300は、演出装置176に演出を実行させる処理として、状態演出処理、特別抽選演出処理、保留表示演出処理などを行う。
状態演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100における遊技状態やカウンタの値に応じたコマンドに基づいて、現在の遊技状態に応じて液晶ディスプレイ31においてキャラクター画像を動作させたり、背景画像を変化させたり、スピーカー14から出力させる演出音を変化させたりすることにより、現在の遊技状態を遊技者に示唆する演出を実行する。
例えば、演出制御手段300は、現在の遊技状態が時短状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が時短状態であることを示すとともに、時短状態において特別抽選が行われた回数の合計が50回に達するまでの残り回数を示す時短状態画像を表示させる。
また現在の遊技状態が特別遊技状態である場合には、演出制御手段300は、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が特別遊技状態であることを示すとともに、第何回目のラウンドの特別遊技が実行中であるかを示す特別遊技状態画像を表示させる。
また現在の遊技状態が小当たり遊技状態である場合には、演出制御手段300は、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が小当たり遊技状態であることを示したり、特殊入賞口57に遊技球が進入するように遊技球を発射することを指示したり、遊技状態を特別遊技状態に移行させるか否かを示したりする小当たり遊技状態画像を表示させる。
特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100における特別抽選の大当たり決定処理、図柄決定処理、第1変動パターン決定処理、第2変動パターン決定処理の結果に応じたコマンド基づいて、特別抽選演出の演出パターンを複数種類の演出パターンのいずれにするかを決定し、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、特別抽選演出を演出装置176に実行させる。
具体的には特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、図13(A)に示すように、液晶ディスプレイ31において背景画像(図示省略)を表示させ、背景画像の手前側に、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を表示させる。そして演出制御手段300は、第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われるごとに、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄の変動表示の開始にともなって、あるいは第2保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選が行われるごとに、第2特別図柄表示部95における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図13(B)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を変動表示させた後に、大当たり決定処理で大当たりが当選したか否かに応じた態様で、そして大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を停止表示させるとともに、複数種類の演出パターンのそれぞれに応じた態様で、液晶ディスプレイ31において背景画像を変化させたり、キャラクター画像が動作する演出動画を再生表示させたりすることにより、演出パターンの種類に応じた特別抽選演出を液晶ディスプレイ31において実行する。なお図中下向きの矢印は、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354のそれぞれが変動表示中であることを示している。
詳細には特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100から特別抽選の大当たり決定処理、図柄決定処理、第1変動パターン決定処理、第2変動パターン決定処理の結果に応じたコマンドが入力されたことに基づいて、演出抽選用乱数値として、第1演出パターン決定乱数値および第2演出パターン決定乱数値などの複数種類の乱数値を取得し、第1演出パターン決定処理および第2演出パターン決定処理などを行う。なお、大当たり決定処理で小当たりが当選した場合には、第1変動パターン決定処理および第2変動パターン決定処理は行わないため、第1演出パターン決定処理および第2演出パターン決定処理なども行わない。
第1演出パターン決定処理は、取得した1つの第1演出パターン決定乱数値に基づいて、特別抽選演出のうちの前半部分に対応する前半演出パターンを、複数種類の前半演出パターンのいずれにするかを決定する処理である。そして第1演出パターン決定処理では、演出制御手段300は、サブメモリ310の演出抽選テーブル記憶手段3112に記憶されている複数種類の第1演出パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、第1変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、メイン基板100における第1変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン1〜前半変動パターン7のそれぞれである場合に対応して、演出抽選テーブル記憶手段3112に、第1演出パターン抽選テーブルA〜第1演出パターン抽選テーブルGの7種類の第1演出パターン抽選テーブルが記憶されている(図示省略)。そして各第1演出パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の第1演出パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の前半演出パターンとして複数種類の前半演出パターンのいずれかが対応づけられている。そして演出制御手段300は、第1変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン1である場合には、第1演出パターン抽選テーブルAを選択し、第1変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン2である場合には、第1演出パターン抽選テーブルBを選択し、というように、第1変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに対応する第1演出パターン抽選テーブルを選択する。
そして演出制御手段300は、選択した第1演出パターン抽選テーブルを参照して、1つの第1演出パターン決定乱数値が複数種類の前半演出パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の前半演出パターンから1つの前半演出パターンを決定する。
第2演出パターン決定処理は、取得した1つの第2演出パターン決定乱数値に基づいて、特別抽選演出のうちの後半部分に対応する後半演出パターンを、複数種類の後半演出パターンのいずれにするかを決定する処理である。そして第2演出パターン決定処理では、演出制御手段300は、サブメモリ310の演出抽選テーブル記憶手段3112に記憶されている複数種類の第2演出パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、第2変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、メイン基板100における第2変動パターン決定処理の結果がリーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のそれぞれである場合に対応して、演出抽選テーブル記憶手段3112に、第2演出パターン抽選テーブルA〜第2演出パターン抽選テーブルHの8種類の第2演出パターン抽選テーブルが記憶されている(図示省略)。そして各第2演出パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の第2演出パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の後半演出パターンとして複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンのいずれかが対応づけられている。そして演出制御手段300は、第2変動パターン決定処理の結果がリーチなし変動パターン1である場合には、第2演出パターン抽選テーブルAを選択し、第2変動パターン決定処理の結果がリーチ変動パターン1である場合には、第2演出パターン抽選テーブルDを選択し、というように、第2変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに対応する第2演出パターン抽選テーブルを選択する。
そして演出制御手段300は、選択した第2演出パターン抽選テーブルを参照して、1つの第2演出パターン決定乱数値が複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンから1つのリーチなし演出パターンあるいは1つのリーチ演出パターンを決定する。
ここで、複数種類の前半演出パターンのそれぞれには演出時間が設定されており、第1演出パターン抽選テーブルAによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、いずれも前半変動パターン1の変動時間と同一の3秒に設定され、第1演出パターン抽選テーブルBによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、いずれも前半変動パターン2の変動時間と同一の5秒に設定され、というように、各第1演出パターン抽選テーブルによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、各第1演出パターン抽選テーブルに対応する前半変動パターンの変動時間と同一に設定されている。
また、複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンのそれぞれにも演出時間が設定されてり、第2演出パターン抽選テーブルAによって決定され得る複数種類のリーチなし演出パターンの演出時間は、いずれもリーチなし変動パターン1の変動時間と同一の1秒に設定され、第2演出パターン抽選テーブルEによって決定され得る複数種類のリーチ演出パターンの演出時間は、いずれもリーチ変動パターン1の変動時間と同一の20秒に設定され、というように、各第2演出パターン抽選テーブルによって決定され得る複数種類のリーチなし演出パターンあるいは複数種類のリーチ演出パターンの演出時間は、各第2演出パターン抽選テーブルに対応するリーチなし変動パターンあるいはリーチ変動パターンの変動時間と同一に設定されている。
そして特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄の変動表示の開始に合わせて特別抽選演出の実行を開始させ、第1演出パターン決定処理で決定された前半演出パターンに応じた演出時間と、第2演出パターン決定処理で決定された後半演出パターンに応じた演出時間の合計の演出時間で、特別抽選演出を実行する。これにより、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄の変動時間と、特別抽選演出の演出時間が同期される。
例えば、大当たり決定処理でハズレとなった場合に、第2演出パターン決定処理でリーチなし演出パターンが決定された場合には、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図13(B)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示が開始され、図13(C)に示すように、まずは左図柄画像350が、いずれかの態様(図13(C)では「5」を示す態様)で完全に停止されずにわずかに揺れるように仮停止表示され、その後、図13(D)に示すように、右図柄画像354が左図柄画像350とは異なる態様(非リーチ態様)で仮停止表示される。
そして、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄が停止表示される前に、図13(E)に示すように、中図柄画像352が左図柄画像350および右図柄画像354とは異なる態様(ハズレ態様)で仮停止表示され、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄が停止表示されるのとほぼ同じタイミングで、図13(F)に示すように、中図柄画像352が左図柄画像350および右図柄画像354とは異なる態様(ハズレ態様)で完全に停止されるように確定停止表示される。
また例えば、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合、または大当たり決定処理でハズレとなった場合であって、第2演出パターン決定処理でリーチ演出パターンが決定された場合には、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図14(A)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示が開始され、図14(B)に示すように、まずは左図柄画像350が仮停止表示され、その後、図14(C)に示すように、中図柄画像352が変動表示されたまま、右図柄画像354が左図柄画像350と同一の態様(リーチ態様、特定の表示態様)で仮停止表示される。すると、図14(D)に示すように、決定された演出パターンに対応する演出動画の再生表示が開始され、第1特別図柄表示部93における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部95における第2特別図柄の変動時間内に演出動画の再生表示が終了される。
詳細には、図14(D)の例では、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において、キャラクターAがキャラクターBと戦う演出動画が再生表示されており、この演出動画が再生表示されている場合には、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において表示される左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の代わりに、液晶ディスプレイ31の表示領域の右上部において、左図柄画像350に対応する縮小左図柄画像360、中図柄画像352に対応する縮小中図柄画像362および右図柄画像354に対応する縮小右図柄画像364が表示される。すなわち図14(D)に示すように、縮小左図柄画像360と縮小右図柄画像364が同一の態様(リーチ態様)で仮停止表示されつつ縮小中図柄画像362が変動表示される。
そして、大当たり決定処理で大当たりが当選していた場合には、図14(E)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において、キャラクターAがキャラクターBに勝利する演出動画が再生表示されるとともに、液晶ディスプレイ31の表示領域の右上部において、縮小中図柄画像362が縮小左図柄画像360および縮小右図柄画像364と同一の態様(大当たり態様)で仮停止表示されることにより、大当たりが当選したことが遊技者に仮に報知される。
すると、キャラクターAがキャラクターBに勝利する演出動画が終了し、図14(F)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において、仮停止表示された左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354が表示された後、図14(G)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354が確定停止表示されるとともに、スピーカー14から、大当たりが当選したことを遊技者に報知する効果音が出力されることにより、大当たり決定処理で大当たりが当選したことが遊技者に確定的に報知される。
一方、大当たり決定処理でハズレとなった場合には、図14(H)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において、キャラクターAがキャラクターBに敗北する演出動画が再生されるとともに、液晶ディスプレイ31の表示領域の右上部において、縮小中図柄画像362が縮小左図柄画像360および縮小右図柄画像364と異なる態様(リーチハズレ態様)で仮停止表示されることにより、大当たり決定処理でハズレとなったことが遊技者に仮に報知される。
すると、キャラクターAがキャラクターBに敗北する動画が終了し、図14(I)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において、仮停止表示された左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354が表示された後、図14(J)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部において、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354が確定停止表示されることにより、大当たり決定処理でハズレとなったことが遊技者に確定的に報知される。
ここで特別抽選演出処理では、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合とハズレとなった場合の双方で、共通の演出動画が再生表示されることがあるため、共通の演出動画が再生表示される場合には、大当たりの当選に対する遊技者の期待感を大いに高めることができる。
そして本実施形態では、図柄決定処理で15ラウンド時短図柄が決定された場合に決定される演出パターンでは、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354が、いずれも「1」または「3」または「5」または「7」を示す態様で確定停止表示されるようになっている。
また、図柄決定処理で5ラウンド時短図柄が決定された場合に決定される演出パターンでは、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354が、いずれも「2」または「4」または「6」または「8」を示す態様で確定停止表示されることがあるようになっている。
こうして本実施形態では、状態表示部90における第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動種別に応じた演出パターンで、液晶ディスプレイ31に左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を変動表示させることにより、大当たりが当選することに対する遊技者の期待感を高めるようにしつつ、特別抽選の結果に応じた態様で左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を仮停止表示させてから確定停止表示させることにより、遊技者に特別抽選の結果を報知している。
保留表示演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100における第1特別保留数あるいは第2特別保留数に応じたコマンドに基づいて、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914において保留されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値の数を示す画像を液晶ディスプレイ31に表示させる。本実施形態では、図15(A)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の下部に、特別乱数記憶手段2914の第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4、あるいは第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4に対応させて、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414の4つの保留表示領域(表示領域)が設けられており、各保留表示領域には、遊技状態に応じて、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のいずれに第1特別乱数値が格納されているか、あるいは第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれに第2特別乱数値が格納されているかを示す保留画像420(抽選情報画像)が表示可能となっている。
詳細には演出制御手段300は、遊技状態が通常状態であって、第1保留記憶領域1に第1特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411に保留画像420を表示させ、第1保留記憶領域1と第1保留記憶領域2のそれぞれに第1特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411および第2保留表示領域412のそれぞれに保留画像420を表示させ、というように、遊技状態が通常状態である場合には、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値の数に応じて、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のそれぞれに保留画像420を表示させる。図15(A)の例では、通常状態において第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域3のそれぞれに第1特別乱数値が保留されていることにより、第1保留表示領域411〜第3保留表示領域413のそれぞれにおいて保留画像420が表示されている。
また演出制御手段300は、遊技状態が時短状態であって、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値が格納されている場合には、第2保留記憶領域1に第2特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411に保留画像420を表示させ、第2保留記憶領域1と第2保留記憶領域2のそれぞれに第2特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411および第2保留表示領域412のそれぞれに保留画像420を表示させ、というように、遊技状態が時短状態である場合には、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の数に応じて、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のそれぞれに保留画像420を表示させる。図15(B)の例では、時短状態において第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域2のそれぞれに第2特別乱数値が保留されていることにより、第1保留表示領域411〜第2保留表示領域412のそれぞれにおいて保留画像420が表示されている。
また本実施形態では、液晶ディスプレイ31の表示領域の下部のうち第1保留表示領域411の左方の領域に、第1保留記憶領域1から読み出された第1特別乱数値あるいは第2保留記憶領域1から読み出された第2特別乱数値に対応させて、1つの当該保留表示領域430が設けられており、当該保留表示領域430には、遊技状態が通常状態である場合に第1保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出された場合、あるいは遊技状態が時短状態である場合に第2保留記憶領域1から第2特別乱数値が読み出された場合に、保留画像420が表示されるようになっている。
例えば、遊技状態が通常状態である場合に、図15(A)に示す状態で、第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、演出制御手段300は、図15(C)に示すように、第1保留表示領域411に表示されている保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている保留画像420を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。これにより、当該保留表示領域430に表示されている保留画像420が、今回の特別抽選の対象となる第1特別乱数値に対応し、第1保留表示領域411以降に表示されている保留画像420が、次回以降の特別抽選の対象となる第1特別乱数値に対応していることを示すことができる。
そして図15(D)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を確定停止表示させて今回の特別抽選の結果を表示すると、当該保留表示領域430に表示されている保留画像420を消去する。そして、更に第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、演出制御手段300は、図示しないが、第1保留表示領域411に表示されている保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている保留画像420を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。
また図示しないが、遊技状態が時短状態である場合に、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4において複数個の第2特別乱数値が保留されている状態で、第2保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、演出制御手段300は、第1保留表示領域411に表示されている保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている保留画像420を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。これにより、当該保留表示領域430に表示されている保留画像420が、今回の特別抽選の対象となる第2特別乱数値に対応し、第1保留表示領域411以降に表示されている保留画像420が、次回以降の特別抽選の対象となる第2特別乱数値に対応していることを示すことができる。
また本実施形態では、図15(A)〜図15(D)に示すように、液晶ディスプレイ31の表示領域の下部の右端に、演出に関する各種の設定を受け付けるメニュー画面を表示可能であることを遊技者に示すメニュー画像440が表示されるようになっている。そして、メニュー画像440が表示されている状態で図1に示す演出ボタン26を押下する操作を行うと、図示しないが液晶ディスプレイ31の表示領域の中央部においてメニュー画面が表示され、メニュー画面が表示されている状態で演出ボタン26を操作することにより、演出に関する各種の設定を行うことができるようになっている。
また演出制御手段300は、メイン基板100において事前判定処理として行われた大当たり決定処理、図柄決定処理、第1変動パターン決定処理、第2変動パターン決定処理のそれぞれの結果を含む事前判定結果に応じたコマンド基づいて、事前判定処理の対象である第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が取得されてからその第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了するまでの間のいずれかのタイミングにおいて、あるいは事前判定処理の対象である第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が取得されてからその第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値の直前に取得された第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了するまでの間のいずれかのタイミングにおいて、先読み演出を演出装置176に実行させる。すなわち、複数回の特別抽選についての複数回の特別抽選演出をまたいで先読み演出を行う。
本実施形態では、先読み演出としては、例えば、先読み演出の対象となった第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する保留画像420の色や形状を変化させたり、保留画像420の周囲にエフェクト画像を表示させたり、通常の背景画像とは異なる特殊な背景画像を表示させたり、特定のキャラクターを出現させたりする。なお本実施形態では、遊技状態が通常状態である場合には、第2特別乱数値については先読み演出を行わず、遊技状態が時短状態である場合には、第1特別乱数値について先読み演出を行わないようにしている。
ここで演出制御手段300は、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が、大当たりが当選したものである場合か、大当たりが当選しなかったものである場合には、リーチ演出パターンで特別抽選演出が行われる場合に限って、事前判定処理の対象である第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出を行うようにしている。
詳細には本実施形態では、特別抽選手段230が、事前判定処理として行った大当たり決定処理で大当たりが当選しなかった場合には、事前判定処理の対象である第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる変動グループ決定乱数値が、0〜69のいずれかである第1不定値(第1範囲の値)であるか、70〜89のいずれかである第2不定値(第2範囲の値)であるか、90〜99のいずれかである固定値(第3範囲の値)であるかを判断する。そして、変動グループ決定乱数値が第1不定値である場合には、第1不定値情報を事前判定結果として設定し、変動グループ決定乱数値が第2不定値である場合には、第2不定値情報を事前判定結果として設定し、変動グループ決定乱数値が固定値である場合には、固定値情報を事前判定結果として設定する。
そして演出制御手段300は、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が、大当たりが当選しなかったものである場合には、事前判定結果に固定値情報が含まれているか否かを判断し、固定値情報が含まれている場合に、事前判定処理の対象である第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出の実行可否を決定する先読演出抽選を行うようにしている。
これにより本実施形態では、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について事前判定処理を行った時点と、同一の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選を行った時点とで、第1特別保留数あるいは第2特別保留数が変化していても、先読み演出の対象となった第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選が行われる場合には、大当たりが当選するか、ハズレとなる場合であっても、リーチ演出パターンで特別抽選演出が実行されるようにすることができる。
3.本実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の制御手法について詳細に説明する。図16(A)〜図16(G)は、複数回の特別抽選についての複数回の特別抽選演出をまたいで先読み演出が実行される場合に液晶ディスプレイ31に表示される演出画像の一例を示す図である。
まず図16(A)では、通常状態において特別抽選が行われることにより、液晶ディスプレイ31において左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354のそれぞれが変動表示中であり、今回の特別抽選の対象となった第1特別乱数値に対応する白色の保留画像420が当該保留表示領域430に表示されている。また、通常状態において第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域2のそれぞれに第1特別乱数値が保留されていることにより、第1保留表示領域411〜第2保留表示領域412のそれぞれにおいて白色の保留画像420が表示されている。
そして図16(A)に示す状態で、第1始動入賞口46に遊技球が進入して第1保留記憶領域3に第1特別乱数値が格納されると、第1保留記憶領域3に格納された第1特別乱数値について事前判定処理が行われ、事前判定結果に基づいて先読演出抽選が行われて特定先読み演出の実行が決定されると、図16(B)に示すように、第3保留表示領域413において通常の白色から青色に色が変化した保留画像420が表示される。
そして特別抽選で決定された変動時間が経過すると、図16(C)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354がハズレ態様で仮停止表示された後に確定停止表示されて今回の特別抽選の結果が表示され、当該保留表示領域430に表示されている白色の保留画像420が消去される。
そして、第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、図16(D)に示すように、第1保留表示領域411に表示されている白色の保留画像420が当該保留表示領域430に移動するとともに、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示が開始され、第2保留表示領域412に表示されている白色の保留画像420が第1保留表示領域411に移動し、第3保留表示領域413に表示されている青色の保留画像420が第2保留表示領域412に移動する。
そして特別抽選で決定された変動時間が経過すると、図16(E)に示すように、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354がハズレ態様で仮停止表示された後に確定停止表示されて、当該保留表示領域430に表示されている白色の保留画像420が消去される。
そして、更に第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、図16(F)に示すように、第1保留表示領域411に表示されている白色の保留画像420が当該保留表示領域430に移動するとともに、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示が開始され、第2保留表示領域412に表示されている青色の保留画像420が第1保留表示領域411に移動するとともに、保留画像420の色が青色から緑色に変化する。
すると、図16(F)に示す状態から特別抽選で決定された変動時間が経過する前に、キャラクターがサーフィンをする画像が表示され、図16(G)に示すように、キャラクターがサーフィンを成功する成功画像450(特定画像)が表示されるとともに、第1保留表示領域411に表示されている緑色の保留画像420の色が緑色から赤色に変化する。
また本実施形態では、先読み演出が実行される場合には、図16(F)に示す状態から特別抽選で決定された変動時間が経過する前に、キャラクターがサーフィンをする画像が表示され、図16(H)に示すように、キャラクターがサーフィンを失敗する失敗画像452(特定画像)が表示され、第1保留表示領域411に表示されている緑色の保留画像420の色が変化せずにそのまま表示される場合があるようになっている。
このように本実施形態では、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が新たに格納された場合に、あるいは特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が読み出された場合に、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のいずれに何色の保留画像420を表示させるのかを制御したり、先読み演出として保留画像420の色を変化させる場合には、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のいずれの保留画像420をいずれの色に変化させるのかを制御したり、先読み演出として保留画像420の色の変化に関連する保留色変化時演出を行う場合には、いずれの種類の保留色変化時演出を行うのかを制御したりする必要があるため、これらの制御を行うための制御データを、効率的にかつ適切に液晶ディスプレイ31の制御手段に送信する必要がある。
そこで本実施形態では、演出制御手段300が、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が新たに格納されるごとに、あるいは特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が読み出されるごとに、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のうち保留画像420を表示させる保留表示領域および当該保留表示領域に表示させる保留画像420の色(表示態様)を指定する処理(第1処理)を行い、先読み演出として保留画像420の色を変化させる場合には、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のうち保留画像420の色を変化させる保留表示領域および当該保留表示領域に表示させる保留画像420の色を指定する処理(第2処理)を行うようにしている。
詳細には本実施形態では、上述した演出制御手段300は、図17に示すように、液晶ディスプレイ31を制御する液晶制御手段500(演出装置制御手段)と、液晶制御手段500を制御するサブメイン制御手段502(演出主制御手段)を含んでいる。そしてサブメイン制御手段502は、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が新たに格納されるとメイン基板100から送信される保留追加コマンドに基づいて、また、特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が読み出されるとメイン基板100から送信される保留消化コマンドに基づいて、特別乱数記憶手段2914における第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値の保留状況を示す保留状況情報を更新しており、保留状況情報に基づいて液晶ディスプレイ31に保留画像420を表示させている。具体的には保留状況情報には、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のそれぞれに第1特別乱数値が保留されているか否か、および第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のそれぞれに第2特別乱数値が保留されているか否かを示す保留個数情報の他、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が保留されている保留記憶領域については、その保留記憶領域において保留されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する保留画像420を表示させる際の色を示す保留色情報が含まれている。
そしてサブメイン制御手段502は、メイン基板100から保留追加コマンドを受信すると、保留追加コマンドで指定されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が新たに格納された保留記憶領域が、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が保留されている保留記憶領域となるように保留個数情報を更新するとともに、保留追加コマンドで指定されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が新たに格納された保留記憶領域の保留色情報が基本色の白色となるように保留色情報を更新する。また、メイン基板100から保留消化コマンドを受信すると、第1保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出された場合には、第1保留記憶領域2〜第1保留記憶領域4のそれぞれについての保留個数情報および保留色情報が、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域3のそれぞれについての保留個数情報および保留色情報となり、第1保留記憶領域4については第1特別乱数値が保留されていないことを示す保留個数情報および保留色情報となるように、保留個数情報および保留色情報を更新し、また、第2保留記憶領域1から第2特別乱数値が読み出された場合には、第2保留記憶領域2〜第2保留記憶領域4のそれぞれについての保留個数情報および保留色情報が、第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域3のそれぞれについての保留個数情報および保留色情報となり、第2保留記憶領域4については第2特別乱数値が保留されていないことを示す保留個数情報および保留色情報となるように、保留個数情報および保留色情報を更新する。そしてサブメイン制御手段502は、保留状況情報において保留個数情報および保留色情報を更新すると、更新後の保留状況情報に基づいて、保留画像420を表示させる個数および色を指定する保留個数・保留色指定コマンドを生成し、液晶制御手段500に送信する。
本実施形態では、保留個数・保留色指定コマンドは、図18に示すように、16進数8桁で「0x0A0E****」とされており、*で示す下4桁のそれぞれは、最上位の桁から順に、通常状態では第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のそれぞれに対応し、時短状態では第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のそれぞれに対応している。そして、下4桁のそれぞれには、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が保留されていないことを示す「0」、保留画像420の色が白色であることを示す「1」、青色であることを示す「2」、緑色であることを示す「3」、赤色であることを示す「4」、金色であることを示す「5」などのうちいずれかの値が設定される。例えば、図16(D)に示すように、第1保留表示領域411において白色の保留画像420を表示させ、第2保留表示領域412において青色の保留画像420を表示させる場合には、サブメイン制御手段502は、保留個数・保留色指定コマンドを「0x0A0E1200」のように生成し、液晶制御手段500に送信する。
またサブメイン制御手段502は、事前判定処理が行われるとメイン基板100から送信される事前判定結果に応じたコマンドに基づいて先読演出抽選を行い、先読演出抽選で先読み演出の実行可否および演出内容を決定する。そしてサブメイン制御手段502は、決定した先読み演出の演出内容に応じて保留画像420の色を変化させる場合には、決定した先読み演出の演出内容を実行するための演出内容情報に応じたタイミングおよび態様で、保留画像420の色を変化させる保留色変化実行コマンドを生成し、液晶制御手段500に送信する。するとサブメイン制御手段502は、送信した保留色変化実行コマンドに基づいて、保留状況情報において保留色情報を更新する。
本実施形態では、保留色変化実行コマンドは、図18に示すように、16進数8桁で「0x0A0n000*」とされており、nで示す下から5桁目には、色を変化させる保留画像420が第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のいずれであるかを示す「1」〜「4」のうちいずれかの値が設定され、*で示す下から1桁目には、変化後の保留画像420の色が白色であることを示す「1」、青色であることを示す「2」、緑色であることを示す「3」、赤色であることを示す「4」、金色であることを示す「5」などのうちいずれかの値が設定される。例えば、図16(G)に示すように、第1保留表示領域411に表示されている保留画像420の色を赤色に変化させる場合には、サブメイン制御手段502は、保留色変化実行コマンドを「0x0A010003」のように生成し、液晶制御手段500に送信する。
またサブメイン制御手段502は、決定した先読み演出の演出内容に応じて保留色変化時演出を行う場合には、決定した先読み演出の演出内容情報に応じたタイミングおよび態様で、保留色変化時演出を実行させる保留色変化時演出指定コマンドを生成し、液晶制御手段500に送信する。
本実施形態では、保留色変化時演出指定コマンドは、図18に示すように、16進数8桁で「0x0A09000a」とされており、aで示す下から1桁目には、保留色変化時演出がキャラクターがサーフィンを成功する演出であることを示す「1」、キャラクターがサーフィンを失敗する演出であることを示す「2」などのうちいずれかの値が設定される。例えば、図16(G)に示すように、キャラクターがサーフィンを成功する成功画像450を表示させる場合には、サブメイン制御手段502は、保留色変化時演出指定コマンドを「0x0A090001」のように生成し、液晶制御手段500に送信する。
ここで本実施形態では、先読演出抽選を行う場合には、その時点における保留状況情報に応じた演出抽選テーブルを用いて先読み演出の実行可否および演出内容を決定する。詳細には保留状況情報には、第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域4のそれぞれに保留されている第1特別乱数値についての事前判定結果および先読演出抽選の結果、および第2保留記憶領域1〜第2保留記憶領域4のそれぞれに保留されている第2特別乱数値についての事前判定結果および先読演出抽選の結果を示す保留先読情報が含まれており、サブメイン制御手段502は、保留状況情報に含まれる保留個数情報および保留先読情報に応じた演出抽選テーブルを用いて先読演出抽選を行う。
例えば、通常状態において先読演出抽選を行う時点で、保留個数情報において第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域3のそれぞれに第1特別乱数値が保留されていることが示されている場合には、先読演出抽選の対象となった第1特別乱数値に対応する保留画像420を表示させる際、第1保留記憶領域1に保留されている第1特別乱数値についての特別抽選演出の実行中、第1保留記憶領域2に保留されている第1特別乱数値についての特別抽選演出の実行中、第1保留記憶領域3に保留されている第1特別乱数値についての特別抽選演出の実行中のいずれかを実行タイミングとする先読み演出が選択されるように先読演出抽選が行われる。
そして例えば、第1保留記憶領域2に保留されている第1特別乱数値についての特別抽選演出の実行中を実行タイミングとする先読み演出が選択された場合には、第1保留記憶領域2に保留されている第1特別乱数値についての変動時間(演出時間)に応じて、保留画像420の色を変化させるタイミングあるいは保留色変化時演出の演出内容および実行タイミングを決定する。例えば、第1保留記憶領域2に保留されている第1特別乱数値についての変動時間が事前判定結果において2.5秒であることが示されている場合には、保留画像420の色を変化させるタイミングあるいは保留色変化時演出の実行タイミングが左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示の開始時に決定され、1.0秒以内で完了する保留色変化時演出が決定され、4.0秒であることが示されている場合には、保留画像420の色を変化させるタイミングあるいは保留色変化時演出の実行タイミングが左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示の開始時または停止表示時に決定され、2.0秒以内で完了する保留色変化時演出が決定され、9.0秒であることが示されている場合には、保留画像420の色を変化させるタイミングあるいは保留色変化時演出の実行タイミングが左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示の開始時、変動表示の開始時から4.5秒後または停止表示時に決定され、4.0秒以内で完了する保留色変化時演出が決定される。
そして本実施形態では、サブメイン制御手段502は、先読演出抽選で保留画像420の変化後の色および色を変化させるタイミングを決定すると、先読演出抽選で決定された保留画像420の変化後の色に応じて保留色変化実行コマンドを生成し、先読演出抽選で決定された保留画像420の色を変化させるタイミングが到来すると、生成した保留色変化実行コマンドを液晶制御手段500に送信する。またサブメイン制御手段502は、先読演出抽選で保留色変化時演出の演出内容および実行タイミングを決定すると、先読演出抽選で決定された保留色変化時演出の演出内容に応じて保留色変化時演出指定コマンドを生成し、先読演出抽選で決定された保留色変化時演出の実行タイミングが到来すると、生成した保留色変化時演出指定コマンドを液晶制御手段500に送信する。
なお、保留色変化実行コマンドあるいは保留色変化時演出指定コマンドは、保留画像420の色を変化させるタイミングあるいは保留色変化時演出の実行タイミングが含まれる特別抽選演出についての左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示の開始時に予め液晶制御手段500に送信するようにしてもよい。
例えば図16(A)に示す例では、サブメイン制御手段502が、通常状態において第1保留記憶領域1〜第1保留記憶領域2のそれぞれに第1特別乱数値が保留されていることを示す保留状況情報に基づいて、保留個数・保留色指定コマンドとして「0x0A0E1100」を生成して液晶制御手段500に送信することにより、第1保留表示領域411〜第2保留表示領域412のそれぞれにおいて白色の保留画像420が表示されている。
そして、図16(B)に示す例では、サブメイン制御手段502が、通常状態においてメイン基板100から第1保留記憶領域3に第1特別乱数値が格納されたことを指定する保留追加コマンドを受信したことに基づいて、保留状況情報を更新し、更新後の保留状況情報に基づいて、保留個数・保留色指定コマンドとして「0x0A0E1110」を生成して液晶制御手段500に送信し、また、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて、第3保留表示領域413に保留画像420を表示させる際に保留色変化実行コマンドとして「0x0A030002」を生成して液晶制御手段500に送信することにより、第1保留表示領域411〜第2保留表示領域412のそれぞれにおいて白色の保留画像420が表示され、第3保留表示領域413において青色の保留画像420が表示されている。するとサブメイン制御手段502は、送信した保留色変化実行コマンドに基づいて、第3保留表示領域413の保留画像420の色が青色を示すように保留状況情報において保留色情報を更新する。
また図16(D)に示す例では、サブメイン制御手段502が、通常状態においてメイン基板100から第1保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出されたことを指定する保留消化コマンドを受信したことに基づいて、保留状況情報を更新し、更新後の保留状況情報に基づいて、保留個数・保留色指定コマンドとして「0x0A0E1200」を生成して液晶制御手段500に送信することにより、第1保留表示領域411において白色の保留画像420が表示され、第2保留表示領域412において青色の保留画像420が表示されている。
また図16(F)に示す例では、サブメイン制御手段502が、通常状態においてメイン基板100から第1保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出されたことを指定する保留消化コマンドを受信したことに基づいて、保留状況情報を更新し、更新後の保留状況情報に基づいて、保留個数・保留色指定コマンドとして「0x0A0E2000」を生成して液晶制御手段500に送信し、また、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示の開始時に保留色変化実行コマンドとして「0x0A010003」を生成して液晶制御手段500に送信することにより、第1保留表示領域411において緑色の保留画像420が表示されている。するとサブメイン制御手段502は、送信した保留色変化実行コマンドに基づいて、第1保留表示領域411の保留画像420の色が緑色を示すように保留状況情報において保留色情報を更新する。
また図16(G)に示す例では、サブメイン制御手段502が、メイン基板100から保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドを受信してはいないが、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示の開始時から4.5秒後に、保留状況情報は更新せずに現状の保留状況情報に基づいて、保留個数・保留色指定コマンドとして「0x0A0E3000」を生成するとともに、保留色変化実行コマンドとして「0x0A010004」を生成し、保留色変化時演出指定コマンドとして「0x0A090001」を生成して、これらのコマンドを液晶制御手段500に送信することにより、成功画像450が表示されるとともに、第1保留表示領域411に表示されている緑色の保留画像420の色が緑色から赤色に変化している。するとサブメイン制御手段502は、送信した保留色変化実行コマンドに基づいて、第1保留表示領域411の保留画像420の色が赤色を示すように保留状況情報において保留色情報を更新する。
また図16(H)に示す例では、サブメイン制御手段502が、メイン基板100から保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドを受信してはいないが、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示の開始時から4.5秒後に、保留状況情報は更新せずに現状の保留状況情報に基づいて、保留個数・保留色指定コマンドとして「0x0A0E3000」を生成するとともに、保留色変化実行コマンドは生成せずに、保留色変化時演出指定コマンドとして「0x0A090002」を生成して、これらのコマンドを液晶制御手段500に送信することにより、失敗画像452が表示されて、第1保留表示領域411に表示されている緑色の保留画像420の色が変化せずにそのまま表示されている。そして図16(H)に示す例では、保留色変化実行コマンドを生成していないので、サブメイン制御手段502は、保留状況情報において保留色情報を更新しない。
このように本実施形態では、サブメイン制御手段506は、メイン基板100から保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドを受信すると、保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドに基づいて保留状況情報を更新し、更新した保留状況情報に基づいて保留個数・保留色指定コマンドを生成し、液晶制御手段500に送信する。
また、メイン基板100から保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドを受信するとともに、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留画像420の色を変化させる場合、あるいは決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留色変化時演出を行う場合には、更新された保留状況情報に基づいて保留個数・保留色指定コマンドを生成するとともに、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留色変化実行コマンドあるいは保留色変化時演出指定コマンドを生成し、液晶制御手段500に送信する。
また、メイン基板100から保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドを受信せずに、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留画像420の色を変化させる場合、あるいは決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留色変化時演出を行う場合には、保留状況情報を更新せずに現状の保留状況情報に基づいて保留個数・保留色指定コマンドを生成するとともに、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留色変化実行コマンドあるいは保留色変化時演出指定コマンドを生成し、液晶制御手段500に送信する。
これにより本実施形態では、保留画像420の表示制御を行うための制御データを、効率的かつ適切に液晶制御手段500に送信することができ、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留画像420の色を変化させる前、あるいは決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留色変化時演出を行う前における、保留画像420を表示させる保留表示領域および当該保留表示領域に表示させる保留画像420の色を指定してから、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留画像420の色を変化させたり、あるいは決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留色変化時演出を行ったりすることにより、保留画像420を表示させる保留表示領域および当該保留表示領域に表示させる保留画像420の色を保留状況情報と同期させてから、保留画像420の色を変化させたり、あるいは保留色変化時演出を行ったりすることができる。
図19は、サブメイン制御手段502が行う保留状況情報更新処理の流れを示すフローチャートである。図19に示すように、保留状況情報更新処理では、メイン基板100から保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドを受信すると(ステップS10でY)、受信した保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドに基づいて保留状況情報において保留個数情報および保留色情報を更新する(ステップS12)。
図20は、サブメイン制御手段502が行う保留色情報更新処理の流れを示すフローチャートである。図20に示すように、保留色情報更新処理では、サブメイン制御手段502が保留色変化実行コマンドを送信すると(ステップS20でY)、送信した保留色変化実行コマンドに基づいて保留状況情報において保留色情報を更新する(ステップS22)。
図21は、サブメイン制御手段502が行うコマンド処理の流れを示すフローチャートである。図21に示すように、コマンド処理では、メイン基板100から保留数変化コマンドを受信するか、または演出内容情報に応じたタイミングが到来することにより、保留変化が発生すると(ステップS100でY)、保留状況情報に基づいて保留個数・保留色指定コマンドを生成する(ステップS102)。そして、演出内容情報に応じて保留画像420の色を変化させる場合には(ステップS104でY)、演出内容情報に応じて保留色変化実行コマンドを生成し(ステップS106)、演出内容情報に応じて保留色変化時演出を行う場合には(ステップS108でY)、演出内容情報に応じて保留色変化時演出指定コマンドを生成する(ステップS110)。そして、生成したコマンドを液晶制御手段500に送信する(ステップS112)。
4.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
まず上記実施形態では、保留個数・保留色指定コマンドは「0x0A0E****」とされ、保留色変化実行コマンドは「0x0A0n000*」とされ、保留色変化時演出指定コマンドは「0x0A09000a」とされている例を挙げて説明したが、各種コマンドの進数、桁数、変数が設定される桁などは、適宜変更することができる。
また上記実施形態では、メイン基板100から保留追加コマンドあるいは保留消化コマンドを受信せずに、決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留画像420の色を変化させる場合、あるいは決定した先読み演出の演出内容情報に応じて保留色変化時演出を行う場合であっても、保留個数・保留色指定コマンドを生成するとともに、保留色変化実行コマンドあるいは保留色変化時演出指定コマンドを生成する例を挙げて説明したが、かかる場合には、保留個数・保留色指定コマンドを生成せずに、保留色変化実行コマンドあるいは保留色変化時演出指定コマンドを生成するようにしてもよい。
また上記実施形態では、保留画像420の表示態様を変化させる例として保留画像420の色を変化させる例を挙げて説明したが、保留画像420の形状、模様、位置、大きさ、動作などを変化させるようにしてもよい。また保留画像420の表示態様を変化させるとともに、あるいは保留画像420の表示態様を変化させることに代えて、図16等で示した第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のそれぞれに表示される楕円形の保留表示領域画像の表示態様(形状、模様、位置、大きさ、動作など)を変化させるようにしてもよい。そしてこの場合には、保留画像420あるいは保留表示領域画像の形状、模様、位置、大きさ、動作の種類に応じて、保留個数・保留色指定コマンドの下4桁のそれぞれに異なる値が設定される。例えば上記実施形態では、保留画像420の色が白色、青色、緑色、赤色、金色の順に大当たりに対する期待度が高くなるようにする例を挙げて説明したが、保留表示領域画像の表示位置が上になるにつれ大当たりに対する期待度が高くなるようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のいずれかに表示される保留画像420の表示態様を変化させる例を挙げて説明したが、当該保留表示領域430に表示される保留画像420の表示態様を変化させるようにしてもよい。そしてこの場合には、保留色変化実行コマンド「0x0A0n000*」のうちnで示す下から5桁目には、色を変化させる保留画像420が当該保留表示領域430および第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のいずれであるかを示す「1」〜「5」あるいは「0」〜「4」のうちいずれかの値が設定されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、第1保留表示領域411に表示されている保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354の変動表示を開始させ、左図柄画像350、中図柄画像352および右図柄画像354を確定停止表示させて今回の特別抽選の結果を表示すると、当該保留表示領域430に表示されている保留画像420を消去する例を挙げて説明したが、当該保留表示領域430を設けずに、第1保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、第1保留表示領域411に表示されている保留画像420を消去するようにしてもよい。