JP6970692B2 - 熱処理方法及び熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼部材の特定の部位を対象とした熱処理方法及び熱処理装置に関するものである。
様々な技術産業における数多くの用途で、高強度かつ低重量の板金部材が望まれている。例えば、自動車産業では、自動車の燃料消費の削減やCO排出の削減と同時に、乗客の安全性の向上を目標としている。従って、好適な強度対重量比を有する車体部品に対する需要が急速に高まっている。このような部品には、具体的には、フロント・ピラー、センター・ピラー、ドアの側面衝突保護ビーム、シル、フレーム部品、バンパー、フロア及びルーフ用クロスメンバ、前部及び後部シャーシビームが含まれる。現代の自動車では、安全ケージを備えたボディシェルは、通常、約1,500MPaの強度を有する硬化鋼板から構成されている。一般に、Al−Siコーティングされた鋼板が用いられている。硬化鋼板から部品を製造するために、プレス硬化処理が開発されている。この処理では、鋼板が、まず、オーステナイト化温度まで加熱され、その後、プレスツールに配置されて、急速成形され、水冷ツールによってマルテンサイト開始温度未満まで焼き入れが急速に行われる。こうして、約1,500MPaの強度を有する硬質かつ強固なマルテンサイト組織が生成される。しかしながら、このように硬化処理が施された鋼板は、破断伸度が低いため、衝突の運動エネルギーを変形熱へと十分に変換することができない。
従って、自動車産業としては、一方では比較的強固な領域(以下では第1領域と呼ぶ)と、他方ではより伸縮性の高い領域(以下では第2領域と呼ぶ)が一つの部材に含まれるよう、該部材内に伸度及び強度が異なる複数の部分を有する車体部品を製造できることが望ましい。一方で、高強度の部品が、一般的には、機械的強度が高く低重量の部品を得るために望ましい。他方では、高強度の部品であっても、部分的に軟質な領域を有し得るべきである。これにより、所望の衝突時変形性の部分的向上が得られる。これは、衝突の運動エネルギーを軽減し、乗客及び車両の他の部分に作用する加速力を最小限に抑える唯一の方法である。また、現代の接合方法は、同一種類の材料又は異なる材料の接合を可能にする軟化点を要する。例えば、折り畳み接続、圧着接続、リベット接続を使用しなければならないことが多く、部品に変形可能な領域が必要とされる。
また、プレス硬化ステーションではサイクル時間の損失がなく、生産プラント全体が概ね制限なく使用可能であり、各製品特有の変更を迅速にプラントに行うことが可能であるといった生産プラントに対する一般要件についても考慮が必要である。処理はロバストで経済的である必要があり、生産プラントは最小限のスペースのみを必要とすべきである。また、部品の形状や縁取りには高い精度が求められる。
すべての既知の方法においては、このような部品を対象とした熱処理が、時間のかかる処理工程で行われ、生産ライン全体のサイクル時間に大きな影響を与えている。
従って、本発明の目的は、鋼部材の特定の部分を対象とした熱処理方法及び熱処理装置であって、硬度と延性が異なる複数の領域が得られ、熱処理装置全体のサイクル時間に及ぼす影響を最小限に抑える熱処理方法及び熱処理装置を提供することである。
本発明によれば、この目的は、独立請求項1の特徴を有する方法によって達成される。この方法の有利な発展形態が従属請求項2乃至6から明らかになる。さらに、この目的は、請求項8に記載の装置によっても達成される。この装置の有利な実施例が従属請求項9乃至16から明らかになる。
鋼部材は、まず、組織が完全にオーステナイト化されるよう、オーステナイト化温度Ac3より高い温度まで加熱される。それに続く硬化処理、例えば、プレス硬化処理では、部材に対して急速に焼き入れが行われるので、主にマルテンサイト微細組織が形成され、約1,500MPaの強度が得られる。この焼き入れは、完全にオーステナイト化された組織から行われることが好ましい。このために、冷却は、少なくとも下限臨界冷却速度で、微細組織変態が開始できる微細組織変態開始温度θを温度が下回る際に遅くとも開始する必要がある。例えば、プレス硬化に通常用いられる22MnB5の場合、660度がおおよその境界温度θと考えられるものとする。焼き入れがより低い温度で開始しても少なくとも部分的にマルテンサイト微細組織は生成され得るが、この領域では部材の強度低下が起こる可能性がある。
この温度プロファイルは、特に完全に硬化した部品に対するプレス硬化処理としては代表的なものである。
一つ又は複数の第2領域も同様に、まずは、微細組織が完全にオーステナイト化されるようオーステナイト化温度Ac3より高い温度まで加熱される。そして、処理時間t内にできるだけ迅速に冷却終了温度θまで部材の冷却が行われる。例として、材料である22MnB5の冷却終了温度は650度以下である。22MnB5のマルテンサイト開始温度は、例えば、約410度である。このマルテンサイト開始温度より低い温度範囲内におけるわずかな変動も可能である。その後、急速冷却の継続が中断すると、ベイナイト微細組織が主に形成されるようになる。この微細組織変態は突然起こることはなく、処理時間を要する。また、この変態は発熱変態である。好適な実施例では、処理時間t中に処理ステーションにおいて一つ又は複数の第2領域の加熱処理が積極的に行われることはない。この処理時間中に一つ又は複数の第2領域の温度上昇が起こり得る場合、それは再熱によって生じるものである。冷却速度及び/又は目標冷却温度、並びに、部材が押し出されるまでの滞留時間を調整することにより、原則として、所望の強度値及び伸度値の調整を行うことが可能である。これらの値は、第1領域において達成し得る微細組織の最大強度と、未処理の部材の値の間の範囲である。再熱の結果としての温度上昇をさらに強制的に冷却することにより抑止することは、達成し得る伸度値にとってはむしろ不利となることが実験によって示されている。従って、冷却温度に等温的に保つことは有利ではないようである。
一実施例では、一つ又は複数の第2領域は、この段階でさらに積極的に加熱される。これは、例えば、熱放射により行われてもよい。
一実施例では、冷却終了温度θは、マルテンサイト開始温度Msより高い温度となるよう選択される。
他の実施例では、冷却終了温度θは、マルテンサイト開始温度Msより低い温度となるよう選択される。
第1及び第2領域は、通常、それぞれ異なる方法で熱処理が行われる。一つ又は複数の第2領域の処理は、主に、処理期間に従って実施される。本発明によれば、第2領域は、炉内の下流処理ステーションにおいて、数秒の処理時間t内にオーステナイト化温度に達するよう冷却終了温度θまで部分的に冷却される。この処理ステーションでは、処理期間中に、必要であれば熱を供給することによって、一つ又は複数の第1領域が、後続のプレス硬化中にマルテンサイト形成が十分に行われなくなる温度を下回らないようにする。処理期間によっては、例えば、断熱を施したり、熱放射用反射器を用いたりすることにより、一つ又は複数の第1領域の放射損失を最小限に抑えるだけで十分である。
或いは、必要に応じて、上記処理ステーションを少なくとも部分的に加熱してもよい。このために、例として、対流や熱放射によって熱を加えることもできる。この場合、好適な実施例では、レーザー照射による加熱を追加的に又は単独で実施することができる。
本発明によれば、部材が処理ステーションに短い時間、例えば、数秒間留まることにより、第2領域の組織変態を発生させる。
処理ステーションにおいて十分な組織変態のための滞留時間が長すぎて望ましいサイクル時間がもはや得られない場合には、順次送り込まれる2つ以上の同一の処理ステーションを設けることが望ましい。好ましい実施例では、チャンバを上下に配置する。この場合、処理ステーションを高さ位置の差に対処するために垂直方向に移動するか、供給システムが必要な垂直方向の移動を行うかどうかは、どちらでも構わない。
炉の例として、例えば、チャンバ炉などの連続加熱炉やバッチ炉を用いることができる。連続加熱炉は、通常容量が大きく、大きな労力を費やすことなく供給や運転が行えるため、特に大量生産に適している。
好適な実施例では、部材に対して片側からのみ吹き込みが行われる。これにより、運搬技術、例えば、部材の下側と、冷却装置、例えば、部材の上側とをはっきりと分離することができる。それにより、一つ又は複数の処理ステーションの構造設計が大幅に簡素化される。
本発明によれば、処理ステーションは、鋼部材の一つ又は複数の第2領域を急速冷却する装置を備える。一好適な実施例では、上記装置は、鋼部材の一つ又は複数の第2領域へとガス状流体、例えば、空気や窒素などの不活性ガスを吹き込むノズルを備える。
この方法のさらに好ましい実施例では、一つ又は複数の第2領域には、例えば霧状の水を添加したガス状流体が吹き込まれる。このために、好ましい実施例では、上記装置は一つ又は複数の噴霧ノズルを備える。水を混合したガス状流体を吹き込むことにより、一つ又は複数の第2領域からの熱除去が増大する。鋼部材上にある水分を蒸発させることにより、熱放散とエネルギー移動を拡大させることができる。
さらなる実施例では、一つ又は複数の第2領域の冷却は、熱伝導により、例えば、鋼部材よりも温度がはるかに低い一つ又は複数のスタンパーと接触させることにより行われる。このために、スタンパーは、良好な熱伝導性を有する材料からの製造、及び/又は、直接的又は間接的な冷却が可能である。冷却方式を組み合わせることも考えられる。
本発明に係る方法及び本発明に係る熱処理装置を用いることで、複雑な形状を有することもある一つ又は複数の第1領域及び/又は第2領域を有する鋼部材は、各領域をはっきりした境界で迅速に必要な処理温度にすることができるので、経済的に対応する温度プロファイルを与えることが可能である。これらの2つの領域間ではっきりと境界を画定することができる。鋼部材の温度レベルがわずかに広がることにより、プレス機におけるさらなる処理において有利な効果が得られる。
本発明によれば、図示の方法と本発明に係る熱処理装置を用いることで、第2領域の数をほぼどんな数にも設定することができる。そして、第2領域は、同じ鋼部材内で互いに異なる強度値及び伸度値を有することができる。これらのサブ領域に選択される形状も、自由に選択可能である。例えば、点状又は線状領域や大面積領域も形成可能である。これらの領域の位置も重要ではない。第2領域は、第1領域に完全に含まれていても、鋼部材の端部に配置されていてもよい。また、全表面処理も考えられる。同時に処理が行われる鋼部材の個数は、熱処理装置全体のプレス硬化ツールや運搬技術によって制限される。また、本発明の方法をあらかじめ形成された鋼部材に適用することも可能である。あらかじめ形成された鋼部材の表面を3次元成形することにより、結果的に、合わせ面を形成する際の構造上の複雑さが増してしまうだけである。
さらに、既存の熱処理システムでも本発明に係る方法に適応可能であることが好ましい。このためには、炉を一つだけ備えた従来の熱処理装置の場合、処理ステーションをこの炉の後方に設置し、供給装置を採用するだけでよい。
本発明のさらなる利点、特徴及び有利な発展形態は、従属する請求項及び以下の図面に基づく以下の好適な実施例の説明から明らかとなる。
第1領域及び第2領域を有する鋼部材の熱処理時の典型的な温度曲線を示す図である。 本発明に係る熱処理装置を示す概略図である。 本発明に係るさらなる熱処理装置を示す概略平面図である。 本発明に係るさらなる熱処理装置を示す概略平面図である。
図1は、本発明の方法に係る第1領域210及び第2領域220を有する鋼部材200の熱処理時の典型的な温度曲線を示す図である。この鋼部材200は、炉110における滞留時間t110中に、概略的に描かれた温度プロファイルθ200,110に従って、炉でAc3温度より高い温度まで加熱される。
そして、鋼部材200は、移送時間t120に処理ステーション150まで移送し、この時間中に熱を失う。この処理ステーションでは、鋼部材200の第2領域220が急速に冷却され、この第2領域220は、図示の曲線θ220,150に従って急速に熱を失う。この冷却は処理時間tの経過後に終了する。ここで、処理時間tはほんの数秒であるが、鋼部材200の厚さや、所望の物性、第2領域220の大きさによる。そして、第2領域220が、マルテンサイト開始温度Mより高い冷却終了温度θに達する。この場合、鋼部材200の第1領域210の温度は、Ac3温度を下回ってもよいし、必ずしもそうでなくてもよい。一方、鋼部材200の第2領域220の温度は、Ac3温度に達することなく、図示の温度曲線θ220,130に従って、再熱により滞留時間t150中に再びわずかに上昇し、その後ゆっくりと下降し続けてもよい。
そして、処理ステーションにおける鋼部材200の滞留時間t150が終了すると、該部材は、移送時間t131中にプレス硬化ツール160へと移送し、そこで滞留時間t160中に変形と硬化が行われる。
図2は、本発明に係る熱処理装置100を90度配置で示す図である。この熱処理装置100は、装填ステーション101を備え、それを介して炉110に鋼部材が供給される。また、熱処理装置100は、処理ステーション150をさらに備える。さらに主流れ方向Dにおける炉110の後方には、位置決め装置(図示せず)を備えた除去ステーション131が配置されている。そして、主流れ方向はそこからほぼ90度に屈曲し、鋼部材200のプレス硬化を行うプレス機(図示せず)においてプレス硬化ツール160がその後に続くようにされている。炉110の軸方向には、容器161が配置され、その中に不良部品が送られる。
図3は、本発明に係る熱処理装置100を直線配置で示す図である。この熱処理装置100は、装填ステーション101を備え、それを介して炉110に鋼部材が供給される。また、熱処理装置100は、処理ステーション150をさらに備える。さらに主流れ方向Dにおける炉110の後方には、位置決め装置(図示せず)を備えた除去ステーション131が配置されている。また、引き続き直線状に伸びる主流れ方向において、鋼部材200のプレス硬化を行うプレス機(図示せず)内のプレス硬化ツール160がそれに続いて配置される。そして、容器161が、除去ステーション131に対して実質的に90度に配置され、その中に不良部品が送られる。
図4は、本発明に係る熱処理装置100のさらなる変形例を示す図である。ここでも同様に、熱処理装置100は、装填ステーション101を備え、それを介して炉110に鋼部材が供給される。この炉110は、本実施例では、連続加熱炉として設計されることが好ましい。また、熱処理装置100は、処理ステーション150をさらに備える。除去ステーション131は、例えば、保持装置(図示せず)を備えていてもよい。除去ステーション131は、例えば、その保持装置によって、炉110から鋼部材200の除去を行う。図2に示す実施例とは対照的に、この場合、処理ステーション150は、炉110上に配置される。この配置により設置床面積を節約する。本実施例では、主流れ方向によって、鋼部材200が炉110を出た後除去ステーションから持ち上げられ、処理ステーション150に配置される面が変更される。処理ステーション150における鋼部材200の滞留時間t150が終了すると、除去ステーション131は、処理ステーション150から鋼部材200を取り出し、プレス機に設置されたプレス硬化ツール160へと投入する。図示の実施例では、プレス機が炉110と一直線に配置され、不良部品用の容器161が炉の軸に対してある角度をなして配置されている。ツール160を有するプレス機と容器161の位置は入れ替えることもできる。
ここで示す実施例は、単に本発明の例を示すものにすぎず、限定的に理解すべきものではない。当業者によって考慮される他の実施例も同様に本発明の保護の範囲に包含されるものとする。
100 熱処理装置
110 炉
131 除去ステーション
150 処理ステーション
160 プレス硬化ツール
161 容器
200 鋼部材
210 第1領域
220 第2領域
D 主流れ方向
Ms マルテンサイト開始温度
処理時間
110 炉での滞留時間
120 鋼部材の処理ステーションへの移送時間
131 鋼部材のプレス硬化ツールへの移送時間
150 処理ステーションでの滞留時間
160 プレス硬化ツールでの滞留時間
θ 微細組織変態開始温度
θ 冷却終了温度
θ 炉の内部温度
θ200,110 炉における鋼部材の温度プロファイル
θ210,150 処理ステーションにおける鋼部材の第1領域の温度プロファイル
θ220,150 処理ステーションにおける鋼部材の第2領域の温度プロファイル
θ200,160 プレス硬化ツールにおける鋼部材の温度プロファイル

Claims (12)

  1. 鋼部材(200)の特定の部分を対象とした熱処理方法であって、オーステナイト組織を前記鋼部材(200)の一つ又は複数の第1領域(210)に主に形成し、ベイナイト微細組織を一つ又は複数の第2領域(220)に主に形成する、鋼部材の熱処理方法であって、
    前記鋼部材(200)は、まず、炉(110)において、Ac3温度より高い温度まで加熱され、その後、該鋼部材(200)は処理ステーション(150)へと移送され、前記処理ステーション(150)では、前記鋼部材(200)の前記一つ又は複数の第2領域(220)が処理時間t中に冷却終了温度θまで冷却され、
    その後、前記鋼部材(200)がまだ処理ステーション(150)にある間に、前記一つ又は複数の第2領域(220)の温度は、Ac3温度に達することなく、再熱により上昇する熱処理方法。
  2. 前記冷却終了温度θは、マルテンサイト開始温度Msより高い温度となるよう選択される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱処理方法。
  3. 前記冷却終了温度θは、マルテンサイト開始温度Msより低い温度となるよう選択される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱処理方法。
  4. 前記一つ又は複数の第2領域(220)は、流体による片側からの吹き込みによって冷却される、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の熱処理方法。
  5. 前記処理ステーション(150)において、前記一つ又は複数の第2領域(220)の積極的な加熱が行われない、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の熱処理方法。
  6. 前記処理時間t中は、前記処理ステーション(150)において、前記一つ又は複数の第2領域(220)の積極的な加熱が行われる、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の熱処理方法。
  7. 鋼部材(200)をAc3温度より高い温度まで加熱する炉(110)を備えた熱処理装置(100)であって、
    前記熱処理装置(100)は、処理ステーション(150)をさらに備え、
    前記処理ステーション(150)は、前記鋼部材(200)の一つ又は複数の第2領域(220)を急速冷却する装置を備える、ことを特徴とし、
    請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の熱処理方法を実行するために構成されたコントロールユニットにより特徴付けられる熱処理装置(100)。
  8. 前記鋼部材(200)の一つ又は複数の第2領域(220)を急速冷却する前記装置は、前記鋼部材(200)の前記一つ又は複数の第2領域(220)に対してガス状流体の吹き込みを行うノズルを備える、
    ことを特徴とする請求項7に記載の熱処理装置(100)。
  9. 前記鋼部材(200)の一つ又は複数の第2領域(220)を急速冷却する前記装置は、前記鋼部材(200)の前記一つ又は複数の第2領域(220)に対して水を添加したガス状流体の吹き込みを行うノズルを備える、
    ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の熱処理装置(100)。
  10. 前記鋼部材(200)の前記一つ又は複数の第2領域(220)に対して吹き込みを行う前記ノズルは、前記鋼部材(200)に対する吹き込みを片側からのみ行えるよう、前記処理ステーション(150)の片側だけに配置されている、
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の熱処理装置(100)。
  11. 前記処理ステーション(150)は、熱反射器を備える、
    ことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載の熱処理装置(100)。
  12. 前記処理ステーション(150)は、断熱壁を有する、
    ことを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか一項に記載の熱処理装置(100)。
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