JP6965712B2 - 固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される部材の固定に関する。
燃料電池車両等に搭載されるタンク等の搭載部材は、バンドを用いて車体に固定されることがある。特許文献1では、帯状に形成されたバンドの両端を、車体のフレームに締結している。
特開2011−126443号公報
本発明の発明者は、バンドの角度をフレームに対して可変するために、帯状に形成されたバンドの端部を折り曲げ、折り曲げた内部にヒンジピンを挿入してヒンジ構造とすることを試みた。このようなヒンジ構造を用いる場合、ヒンジピンの挿入性を確保するために、折り曲げた部分の内径がヒンジピンの外径よりも大きいことが好ましい。しかしながら、このような構成においては、継続的に荷重が掛かることにより、折り曲げた部分がヒンジピンの外周面に沿って撓んで変形し、折り曲げた先端部に応力が集中して疲労亀裂が発生する可能性があるという問題があることを、本発明の発明者は見出した。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]車両に搭載される搭載部材を前記車両に固定する固定装置であって、
前記搭載部材の外面に沿って配置される帯状の帯部と、前記帯部の少なくとも一方の端部に連なる筒状の筒部と、を有するバンドと、
前記車両に固定される基部と、前記基部に固定され、前記帯部の幅方向と平行な軸線を有する円柱状の円柱部と、を有する固定部材と、
を備え、
前記筒部は、前記円柱部を周方向に囲み、前記帯部側とは反対側において、予め定められた角度以上の角度範囲において前記円柱部に沿った曲率半径を有し、前記角度範囲に隣接する範囲において、前記円柱部よりも大きな曲率半径を有する隣接部を有し、
前記隣接部は、前記軸線の方向に見た断面において、断面視円弧状に形成されており、
前記断面円弧状は、前記軸線を含む断面で前記円柱部を前記帯部側と前記反対側とに分けたときの前記反対側と、前記筒部と、の間に隙間が形成されるような断面形状である、
固定装置。
本発明の一形態によれば、固定装置が提供される。この固定装置は、車両に搭載される搭載部材を前記車両に固定する固定装置であって;前記搭載部材の外面に沿って配置される帯状の帯部と、前記帯部の少なくとも一方の端部に連なる筒状の筒部と、を有するバンドと;前記車両に固定される基部と、前記基部に固定され、前記帯部の幅方向と平行な軸線を有する円柱状の円柱部と、を有する固定部材と;を備え;前記筒部は、前記円柱部を周方向に囲み、前記帯部側とは反対側において、予め定められた角度以上の角度範囲において前記円柱部に沿った曲率半径を有し、前記角度範囲に隣接する範囲において、前記円柱部よりも大きな曲率半径を有する。この形態の固定装置によれば、筒部が、帯部側とは反対側において、予め定められた角度以上の角度範囲において円柱部に沿った曲率半径を有するので、荷重が掛けられた場合に、円柱部を軸線方向に見た断面において筒部の周方向における一点に応力が集中することを抑制でき、疲労亀裂が発生することを抑制できる。また、上記角度範囲に隣接する範囲において円柱部よりも大きな曲率半径を有するので、円柱部の筒部への挿入性の低下を抑制できる。
本発明は、固定装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、固定装置用のバンド、固定装置の製造方法、固定装置を備える車両、車両に搭載される搭載部材を車両に固定する方法等の形態で実現することができる。
固定装置を適用して固定したタンクの外観を示す斜視図である。 図1の領域2を拡大して示す拡大図である。 図1の3−3線に沿った断面を模式的に示す断面図である。 図2の4−4線に沿った断面を模式的に示す断面図である。 比較例における筒部の構成を示す断面図である。 筒部の成形方法の一例を説明する説明図である。 筒部の成形方法の他の例を説明する説明図である。
A.第1実施形態:
A−1.構成:
図1は、本発明の一実施形態としての固定装置を適用して固定したタンクの外観を示す斜視図である。タンク10は、図示しない燃料電池車両に搭載されている。燃料電池車両は、図示しない燃料電池の発電電力を動力源として走行する。燃料電池は、燃料ガスである水素と酸化剤ガスである酸素との供給を受けて発電する。
タンク10は、燃料電池に供給するための高圧水素を貯留し、図示しない配管を介して燃料電池と接続されている。タンク10は、燃料電池車両の骨格を構成する車体フレーム20の上に配置されている。タンク10は、タンク本体部12と、口金部14とを有する。タンク本体部12は、両端が半球状に形成された略円筒状の外観形状を有する。口金部14は、タンク本体部12の長手方向の端部に配置され、図示しないバルブや配管の取り付けのために用いられる。本実施形態において、タンク10は、口金部14を除き樹脂により形成されているが、樹脂に代えて金属等の他の任意の材料により形成されてもよい。
固定装置30は、タンク10を車体フレーム20に固定している。本実施形態では、2つの固定装置30によりタンク10を固定している。2つの固定装置30は、タンク本体部12の長手方向に沿って並んで配置されている。固定装置30は、固定部材40と、バンド50とを備える。
図2は、図1の領域2を拡大して示す拡大図である。なお、図2では、固定装置30以外の部材の図示を省略している。
固定部材40は、基部41と、円柱部46とを有する。基部41は、図1に示す車体フレーム20に固定される部位であり、図1に示すボルト91が挿入されるための貫通孔42が形成されている。基部41において、図1に示すタンク本体部12の長手方向に沿った両端部には、保持部43がそれぞれ形成されている。各保持部43は、略円形に湾曲した断面視形状を有する。円柱部46は、細長い円柱状の外観形状を有し、長手方向の両端部が各保持部43の内部に挿入されている。円柱部46は、バンド50の帯部52の幅方向と平行な軸線CXを有する。円柱部46は、溶接部W1において保持部43と溶接されることにより、基部41に固定されている。
本実施形態において、固定部材40は、薄板状の炭素鋼を折り曲げて形成されている。なお、炭素鋼に代えてステンレス鋼やチタン等の他の任意の金属により形成されてもよく、カーボン繊維強化樹脂等の強化樹脂により形成されてもよい。
バンド50は、帯部52と、筒部54と、接合部58とを有する。帯部52は、細長い帯状の外観形状を有する。帯部52は、図1に示すように、タンク本体部12の外面に沿って配置されている。筒部54と接合部58とは、バンド50を構成する部材の一端が折り曲げられて形成されている。筒部54は、帯部52の一方の端部に連なり、筒状の外観形状を有する。筒部54は、円柱部46を周方向に囲んでいる。筒部54の詳細構造については、後述する。接合部58は、筒部54に連なり、部材が二重に重ねられて溶接部W2において溶接されている。
本実施形態において、バンド50は、ステンレス鋼により形成されている。なお、ステンレス鋼に代えて炭素鋼やチタン等の他の任意の金属により形成されてもよく、カーボン繊維強化樹脂等の強化樹脂により形成されてもよい。また、荷重の低い用途においては、フェノール系樹脂等の他の任意の樹脂により形成されてもよい。
固定部材40とバンド50とは、筒部54の内部に円柱部46が挿入されることにより組み付けられる。固定部材40とバンド50とは、一体となってヒンジ構造を形成する。円柱部46は、ヒンジピンとして機能する。バンド50の帯部52は、円柱部46を回転軸として回動可能に構成されている。
図3は、図1の3−3線に沿った断面を模式的に示す断面図である。タンク10の寸法は、水素の充填量や外気温等に応じて膨張および縮小して変動する。また、タンク10の寸法は、製造上僅かにばらつくことが起こり得る。図3では、外径が最大の場合におけるタンク本体部12を実線で示しており、外径が最小の場合におけるタンク本体部12を破線で示している。同様に、タンク本体部12の外径が最大の場合における帯部52の位置を太線の実線で示しており、タンク本体部12の外径が最小の場合における帯部52の位置を太線の破線で示している。
タンク10は、車体フレーム20の凹部22に載せられている。凹部22の両端には、水平面と略平行に形成された締結部24がそれぞれ連なっている。各締結部24には、ボルト91、92が挿入されるための貫通孔25、26がそれぞれ形成されている。
バンド50の帯部52は、タンク本体部12の上方略半分の領域において周方向に掛け渡されている。バンド50の一端は、固定部材40と一体化されている。固定部材40の基部41は、締結部24と固定されている。より具体的には、基部41に形成された貫通孔42と締結部24に形成された貫通孔25とにボルト91が挿入されて締結されている。なお、固定部材40は、ボルト91に代えて、溶接等の他の任意の方法により締結部24に固定されてもよい。
バンド50の他端には、L字状のブラケット80が配置されている。バンド50の他端は、ブラケット80に形成された貫通孔81と締結部24に形成された貫通孔26とにボルト92が挿入されて締結されることにより、車体フレーム20に固定されている。ボルト92の頭部とブラケット80との間には、圧縮コイルバネ93と、バネ支持部材94とが介在されている。圧縮コイルバネ93は、ブラケット80を締結部24に近づける方向に付勢する。バネ支持部材94は、ボルト92の頭部に当接し、圧縮コイルバネ93を支持する。このようにして、バンド50は、引張り荷重がかけられた状態で、タンク10を押さえつけて保持する。このため、筒部54には、図3において白抜きの矢印で示す、筒部54からタンク10とバンド50との接点Pへと向かう方向の荷重(以下、便宜的に「上方向の荷重」とも呼ぶ)が継続的に掛けられている。
バンド50の筒部54は、固定部材40の円柱部46に対して回動可能に構成されている。このため、締結部24に対するバンド50の角度は、タンク10の寸法変動に応じて可変する。したがって、バンド50は、タンク10の寸法変動に関わらず、タンク10を車体フレーム20に押さえつけて保持できる。また、タンク10の寸法変動によってバンド50に応力が発生することを抑制できる。また、筒部54が円柱部46に対して回動可能に構成されていることにより、車体フレーム20へのタンク10の組み付け工程において、固定部材40を締結部24に締結した後に、ヒンジ構造を開いた状態でタンク10を凹部22に載せ、ヒンジ構造を閉じてブラケット80を締結部24に接続できる。このため、車体フレーム20へのタンク10の組み付けを、容易に行なうことができる。
図4は、図2の4−4線に沿った断面を模式的に示す断面図である。なお、図4では、筒部54の変形前の状態を実線で示しており、継続的に荷重が掛かって筒部54が変形した状態を破線で示している。
円柱部46を軸線CXと平行な方向(以下「軸線方向」と呼ぶ)に見た断面において、筒部54は、角の丸い略三角形の断面視形状を有する。筒部54は、帯部52の伸びる方向と直交する方向において、円柱部46の直径Rよりも大きな内寸D1を有する。
筒部54は、先端部55と隣接部56とを有する。先端部55は、円柱部46を軸線方向に見た断面において、接合部58および帯部52側とは反対側に位置する。先端部55は、円柱部46に沿った曲率半径を有する。「円柱部46に沿った曲率半径」とは、先端部55の内周面の曲率半径が円柱部46の外周面の曲率半径とほぼ等しいことを意味する。また、本発明の効果が得られる範囲内において、先端部55の曲率半径が円柱部46の曲率半径よりも僅かに大きくてもよく、僅かに小さくてもよい。本実施形態において、先端部55は、円柱部46の軸線CXを中心として10°以上の角度範囲において円柱部46に沿った曲率半径を有する。なお、先端部55は、軸線方向に見た断面において筒部54における周方向の一点に応力が集中することを抑制できる、予め定められた任意の角度範囲において、円柱部46に沿った曲率半径を有していてもよい。かかる角度範囲は、想定される最大の荷重が掛けられた場合に先端部55に発生する応力が、筒部54を構成する材料の疲労限度よりも低くなるように設定してもよい。例えば、かかる角度範囲は、筒部54と円柱部46との隙間、バンド50の板厚、接合部58の溶接後におけるバンド50の残留応力、バンド50の材質および想定される荷重等に応じて設定してもよい。また、かかる角度範囲の上限は、固定部材40とバンド50との組み付けにおいて、筒部54の内部への円柱部46の挿入性を妨げない範囲で設定してもよい。
隣接部56は、円柱部46を軸線方向に見た断面において、先端部55の両端に連なっている。隣接部56は、断面視円弧状に形成され、円柱部46よりも大きな曲率半径を有する。このため、隣接部56と円柱部46とは離間している。
バンド50は、引張り荷重がかけられた状態で固定部材40に固定されている。このため、筒部54には、帯部52側と先端部55側とに沿った方向において、図4に示すように白抜きの矢印で示す上方向の荷重が継続して掛けられている。したがって、筒部54の先端部55には、応力が発生する。なお、燃料電池車両の走行時の振動等によって、筒部54には、白抜きの矢印で示す上方向とは反対方向の下方向の荷重も掛けられる。
本実施形態の筒部54は、先端部55が円柱部46に沿った曲率半径を有する。このため、筒部54に上述のような荷重が掛けられた場合に、筒部54と円柱部46とが軸線方向に見た断面において筒部54の周方向に沿って接触し、先端部55および隣接部56が比較的小さな変形量で撓む。したがって、先端部55および隣接部56が大きく撓むことを抑制でき、軸線方向に見た断面において筒部54の周方向において先端部55側の一点に応力が集中することを抑制でき、筒部54に疲労亀裂が発生することを抑制できる。
本実施形態において、タンク10は、課題を解決するための手段における搭載部材の下位概念に相当する。
A−2.比較例:
図5は、比較例における筒部154の構成を示す断面図である。筒部154は、円柱部46を軸線方向に見た断面において略円形の断面視形状を有し、挿入性確保のために円柱部46の直径Rよりも大きな内寸D2を有する。このため、筒部154は、周方向における帯部152側とは反対側において、円柱部46よりも大きな曲率半径を有する。かかる構成により、比較例では、円柱部46と筒部154との接触面積が比較的小さい。
比較例における筒部154に、白抜きの矢印で示す方向の荷重が継続して掛けられると、破線で示すように、筒部154が円柱部46に近接するように大きく撓んで変形し、軸線方向に見た断面において筒部154の周方向において帯部152側とは反対側の一点に応力が集中し、疲労亀裂が発生する。
これに対して、本実施形態における筒部54は、先端部55において円柱部46に沿った曲率半径を有するので、軸線方向に見た断面において筒部54の周方向における一点に応力が集中することを抑制でき、疲労亀裂が発生することを抑制できる。
A−3.筒部の成形方法:
図6は、筒部54の成形方法の一例を説明する説明図である。かかる成形方法は、矢印で示す工程順に行なわれる。なお、図6では、軸線方向に見た断面を示している。
まず、準備工程において、成形ピンC1とバンド50と成形型Aの下型とが準備される。なお、成形ピンC1の断面視形状は、略円形に形成されている。次に、型A配置工程において、バンド50と成形ピンC1とが、この順で成形型Aの下型の上に配置され、バンド50が成形型Aの下型に沿って曲げられる。次に、型Aプレス工程において、バンド50が成形型Aの上型に押さえつけられて、成形ピンC1に沿って曲げられる。なお、成形型Aの内部の断面視形状は、成形ピンC1と同様に略円形に形成されている。次に、型B配置工程において、成形型Aから離型されたバンド50が、成形型Bに配置される。次に、型Bプレス工程において、成形型Bの上型と下型とに挟まれて、バンド50が成形型Bに沿って曲げられる。成形型Bの内部の断面視形状は、筒部54の先端部55の内周面における曲率半径が、円柱部46の曲率半径と等しくなるように形成されている。以上により、円柱部46に沿った曲率半径を有する先端部55を含む筒部54が成形される。
図6に示す筒部54の成形方法によれば、成形型Aを用いて成形される、断面視形状が略円形である筒部54とは異なる他の部材と製造機械を共有化でき、製造工程を共有化できる。また、筒部54の成形のために専用の成形ピンを用いないため、固定装置30の製造コストの増加を抑制できる。かかる成形方法は、例えば、固定装置30を比較的少量生産する場合に好適である。
図7は、筒部54の成形方法の他の例を説明する説明図である。かかる成形方法は、矢印で示す工程順に行なわれる。なお、図7では、軸線方向に見た断面を示している。
まず、準備工程において、成形ピンC2とバンド50と成形型Cの下型とが準備される。なお、成形ピンC2の断面視形状は、角の丸い略三角形に形成されている。より具体的には、型割り面に位置する略三角形の頂部における曲率半径が、円柱部46の曲率半径と等しくなるように形成されている。次に、型C配置工程において、バンド50と成形ピンC2とが、この順で成形型Cの下型の上に配置され、バンド50が成形型Cの下型に沿って曲げられる。次に、型Cプレス工程において、バンド50が成形型Cの上型に押さえつけられて、成形ピンC2に沿って曲げられる。なお、成形型Cの内部の断面視形状は、成形ピンC2と同様に角の丸い略三角形に形成されている。以上により、円柱部46に沿った曲率半径を有する先端部55を含む筒部54が成形される。
図7に示す筒部54の成形方法によれば、プレス工程の回数が1回であるため、製造工程の増加を抑制でき、固定装置30の製造コストの増加を抑制できる。かかる成形方法は、例えば、固定装置30を比較的大量生産する場合に好適である。
以上説明した本実施形態の固定装置30によれば、筒部54が、帯部52側とは反対側の先端部55において、円柱部46に沿った曲率半径を有する。このため、筒部54に対し、帯部52側と先端部55側とに沿った上方向の荷重が継続して掛けられた場合に、軸線方向に見た断面において筒部54と円柱部46とが筒部54の周方向に沿って接触し、先端部55および隣接部56が比較的小さな変形量で撓む。したがって、先端部55および隣接部56が大きく撓むことを抑制でき、軸線方向に見た断面において筒部54の周方向において先端部55側の一点に応力が集中することを抑制でき、筒部54に疲労亀裂が発生することを抑制できる。
また、疲労亀裂の発生を抑制するために板厚の厚いバンドを用いる構成と比較して、固定装置30の重量化および大型化を抑制でき、固定装置30の製造コストの増加を抑制できる。
また、先端部55の両端に連なる隣接部56は、円柱部46を軸線方向に見た断面において円柱部46よりも大きな曲率半径を有するので、筒部54の内寸D1を円柱部46の直径Rよりも大きく構成できる。このため、固定装置30の製造工程における固定部材40とバンド50との組み付け工程において、円柱部46を筒部54に挿入する際に、円柱部46が筒部54の内周面にぶつかることを抑制でき、円柱部46の挿入性が低下することを抑制できる。また、隣接部56が断面視円弧状に形成されているので、円柱部46の挿入性を確保しつつ筒部54の断面積を小さくでき、固定装置30の大型化を抑制できる。
B.他の実施形態:
(1)上記実施形態における筒部54の構成は、あくまで一例であり、種々変更可能である。例えば、上記実施形態における隣接部56は、断面視円弧状に形成されていたが、断面視直線状に形成された態様であってもよい。なお、かかる態様における隣接部56の曲率半径は、無限大とみなすことができる。また、例えば、筒部54は、円柱部46に対して回動する態様に代えて、上下方向のみに可動する態様であってもよい。このような構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。また、例えば、円柱部46に沿った曲率半径のうち、先端部55の曲率半径が円柱部46の曲率半径よりも極僅かに小さく構成されて、筒部54に上方向の荷重が掛けられた場合に、先端部55と隣接部56との境界付近において、軸線方向に見た断面において筒部54の周方向における2点で円柱部46と接触してもよい。かかる構成によっては、軸線方向に見た断面において周方向における応力を2点に分散できるので、筒部54に疲労亀裂が発生することを抑制できる。
(2)上記実施形態におけるタンク10の固定態様は、あくまで一例であり、種々変更可能である。例えば、上記実施形態では、バンド50の他端にブラケット80が設けられていたが、バンド50の両端に筒部54が形成されて、両端が固定部材40により車体フレーム20と接続されていてもよい。すなわち一般には、固定装置30は、帯部52の少なくとも一方の端部に連なる筒状の筒部54を有するバンド50を備えていてもよい。また、例えば、固定装置30の数は、2つに代えて、1つや3つ以上等の他の任意の数であってもよい。また、例えば、タンク本体部12と帯部52との間に、タンク10を保護するためのプロテクタ等がタンク本体部12の外面に沿ってさらに配置されていてもよい。また、例えば、固定部材40は、車体フレーム20に代えて、燃料電池車両を構成する他の任意の部材と固定されてもよい。また、例えば、円柱部46の端面に基部41が接続されて、燃料電池車両を構成する部材と固定されてもよい。また、例えば、上記実施形態では、タンク10が車体フレーム20の上に配置され、バンド50がタンク10の上方における外面に沿って配置されていたが、固定部材40が車体フレーム20の下側に締結され、バンド50がタンク10の下方における外面に沿って配置されていてもよい。このような構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。
(3)上記実施形態では、燃料電池車両に搭載されるタンク10の数が1つであるものとして説明したが、タンク10の数は2つ以上の他の任意の数であってもよい。また、タンク10の搭載位置は、他の任意の位置であってもよい。また、タンク10は、長手方向と燃料電池車両の前後方向とが平行となるように配置されてもよく、前後方向と交わるように配置されてもよい。また、タンク10は、高圧水素を貯留していたが、水素以外の他の流体を貯留してもよい。また、固定部材40およびバンド50は、タンク10に代えて、燃料電池車両に搭載される他の任意の搭載部材の固定に用いられてもよく、電気自動車やガソリン車等の他の任意の種類の車両に搭載される、ガソリンタンク等の他の任意の搭載部材の固定に用いられてもよい。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行なうことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…タンク
12…タンク本体部
14…口金部
20…車体フレーム
22…凹部
24…締結部
25、26…貫通孔
30…固定装置
40…固定部材
41…基部
42…貫通孔
43…保持部
46…円柱部
50…バンド
52…帯部
54…筒部
55…先端部
56…隣接部
58…接合部
80…ブラケット
81…貫通孔
91、92…ボルト
93…圧縮コイルバネ
94…バネ支持部材
152…帯部
154…筒部
A、B、C…成形型
C1、C2…成形ピン
CX…軸線
D1、D2…内寸
P…接点
R…直径
W1、W2…溶接部

Claims (1)

  1. 車両に搭載される搭載部材を前記車両に固定する固定装置であって、
    前記搭載部材の外面に沿って配置される帯状の帯部と、前記帯部の少なくとも一方の端部に連なる筒状の筒部と、を有するバンドと、
    前記車両に固定される基部と、前記基部に固定され、前記帯部の幅方向と平行な軸線を有する円柱状の円柱部と、を有する固定部材と、
    を備え、
    前記筒部は、前記円柱部を周方向に囲み、前記帯部側とは反対側において、予め定められた角度以上の角度範囲において前記円柱部に沿った曲率半径を有し、前記角度範囲に隣接する範囲において、前記円柱部よりも大きな曲率半径を有する隣接部を有し、
    前記隣接部は、前記軸線の方向に見た断面において、断面視円弧状に形成されており、
    前記断面視円弧状は、前記軸線を含む断面で前記円柱部を前記帯部側と前記反対側とに分けたときの前記反対側と、前記筒部と、の間に隙間が形成されるような断面形状である、
    固定装置。
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