JP6965280B2 - 関節運動型でありかつ軸方向に並進可能なエンドエフェクタを備えた外科用器具 - Google Patents

関節運動型でありかつ軸方向に並進可能なエンドエフェクタを備えた外科用器具 Download PDF

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Description

本発明は、外科用器具に関し、様々な実施形態では、外科用ステープル留め及び切断器具、並びにそれと共に使用するステープルカートリッジに関する。
ステープル留め器具は、一対の協働する細長い顎部材を含むことができ、各顎部材が患者の中に挿入され、ステープル留め及び/又は切開される組織に対して位置付けられるように適合させることができる。様々な実施形態では、顎部材のうちの一方は、横方向に離隔された少なくとも2列のステープルを中に収容したステープルカートリッジを支持することができ、他方の顎部材は、ステープルカートリッジ内のステープル列と位置合わせされたステープル形成ポケットを有するアンビルを支持することができる。概して、ステープル留め器具は、顎部材に対して摺動可能な押し込みバー及びナイフブレードを更に含んでおり、これらが押し込みバー上のカム面、及び/又は押し込みバーによって押し込まれるウェッジスレッド上のカム面を介して、ステープルカートリッジからステープルを連続的に排出することができる。少なくとも1つの実施形態では、ステープルをアンビルに対して押し込み、顎部材の間で把持された組織内に変形したステープルの横方向に離隔された列を形成するために、カートリッジによって保持され、ステープルと関連付けられた複数のステープルドライバを作動させるように、カム面を構成することができる。少なくとも1つの実施形態では、ナイフブレードはカム面に追従し、ステープル列間の線に沿って組織を切断することができる。
上述の議論は、当時の本発明の分野における関連技術の様々な態様を説明することのみを意図したものであり、特許請求の範囲を否定するものとみなされるべきではない。
本明細書に記載する実施形態の様々な特徴は、それらの利点と共に、以下の添付図面と併せて以下の説明によって理解することができる。
外科用器具及び細長シャフトアセンブリの実施形態の斜視図である。 図1の外科用器具のハンドル又はハウジング部分の分解組立図である。 細長シャフトアセンブリの一部分の分解組立図である。 図3の細長シャフトアセンブリの別の部分の別の分解組立図である。 外科用エンドエフェクタの実施形態及び閉鎖スリーブの実施形態の一部分の分解組立図である。 図5の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブ構成の一部分の部分横断面図である。 アンビルが開放位置又は構成にある、図5及び6の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブ構成の斜視図である。 アンビルが閉鎖位置又は構成にある、図5〜7の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブ装構成の別の斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略された、外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の斜視図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、図9の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 図9及び図10の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの一部分の部分分解組立図である。 図9〜11の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの一部分の上面図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、図9〜12の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の斜視図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動構成にあり、明確にするためにその構成要素のうちの一部が横断面図で示された、図9〜13の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 別の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の斜視図である。 明確にするために閉鎖スリーブ及び閉鎖スリーブ構成要素が省略された、図15の細長シャフトアセンブリの実施形態の別の斜視図である。 図15及び16の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 外科用ステープルカートリッジが外科用エンドエフェクタ部分に装着された、図15〜17の細長シャフトアセンブリの実施形態の横断側面図である。 外科用ステープルカートリッジが外科用エンドエフェクタ部分に装着された、図15〜18の細長シャフトアセンブリの別の横断側面図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、図15〜19の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの一部分の上面図である。 別の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の一部分の側面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、別の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の斜視図である。 図21の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の分解組立図である。 図21及び22の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図21〜23の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、図21〜24の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 別の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の分解斜視図である。 別の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の分解組立図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図27の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の部分斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図27及び28の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の部分斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図27〜29の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の部分斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図27〜30の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略され、外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、図27〜31の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図27〜32の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の側面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図27〜33の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図27〜34の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の部分斜視図である。 遠位発射ビームアセンブリの実施形態及び側方荷重支持部材の実施形態の一部分の分解組立図である。 図36の遠位発射ビームアセンブリ及び側方荷重支持部材の斜視図である。 図36及び37の遠位発射ビームアセンブリ及び側方荷重支持部材の一部分の拡大横断面図である。 図36〜38の遠位発射ビームアセンブリ及び側方荷重支持部材の別の横断面図である。 発射部材の実施形態に取り付けられた遠位発射ビームアセンブリの実施形態の一部分の側面図である。 図40の遠位発射ビームアセンブリの実施形態及び発射部材の実施形態の一部分の上面図である。 側方荷重支持部材がその上に軸支され、遠位発射ビームアセンブリの実施形態が屈曲位置又は構成にある、図40及び41の遠位発射ビームアセンブリの実施形態の一部分の横断面図である。 図42の遠位発射ビームアセンブリの実施形態及び側方荷重支持部材の実施形態の斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略され、外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の斜視図である。 図44の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の上面図である。 枢動リンクの一部分が横断面図で示された、図45の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の部分斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図47の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 図48の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略され、外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、図47〜49の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面斜視図である。 図50の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面斜視図である。 図51の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の拡大斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略され、非関節運動位置又は構成及び関節運動位置又は構成にある外科用エンドエフェクタを示す、別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 関節運動システムが中立又は非関節運動位置又は構成にあり、細長シャフトアセンブリの一部分が明確にするために省略された、図53の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 関節運動システムが第1の関節運動位置又は構成にある、図54の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 関節運動システムが第2の関節運動位置又は構成にある、図54及び55の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 非関節運動位置又は構成にある、図53〜56の細長シャフトアセンブリの実施形態の他の部分及び外科用エンドエフェクタの実施形態の一部分の部分斜視図であり、明確にするためにそれらの一部分が省略されている。 明確にするためにその一部分が省略された、図57の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の別の部分斜視図である。 明確にするためにその一部分が省略された、別の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 中立又は非関節運動位置にある別の関節運動システムの実施形態の一部分の上面図である。 図60の関節運動システムのドライバ関節ディスクの実施形態の上面図である。 図60の関節運動システムの被動関節ディスクの実施形態の上面図である。 関節運動制御モーションが初期に加えられた後の位置又は構成にある、図60の関節運動システムの実施形態の別の上面図である。 第1の関節運動位置又は構成にある、図63の関節運動システムの実施形態の別の上面図である。 第2の関節運動位置又は構成にある、図63及び64の関節運動システムの実施形態の別の上面図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、別の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の斜視図である。 その顎が開放位置又は構成にある、図66の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の別の斜視図である。 閉鎖スリーブが横断面図で示され、その顎が開放位置又は構成にある、図66及び67の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側面図である。 横断面図で示され、その顎が開放位置又は構成にある、図66〜68の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側面図である。 図66〜69の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の分解組立図である。 別の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の分解組立図である。 その顎が開放位置又は構成にある、別の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の斜視図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、図72の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の別の斜視図である。 図72及び73の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の分解斜視組立図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、図72〜74の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側面図である。 明確にするためにその閉鎖スリーブの実施形態が想像線で示された、図72〜75の外科用エンドエフェクタの実施形態の背面斜視図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、図72〜76の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側横断面図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、図72〜77の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態のカムプレートのうちの1つを含む別の側横断面図である。 その顎が開放位置又は構成にある、図72〜78の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態のカムプレートのうちの1つを含む別の側横断面図である。 その顎が開放位置又は構成にある、別の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の部分斜視図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、図80の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の部分斜視図である。 図80及び81の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の分解斜視組立図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、図80〜82の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側面図である。 閉鎖スリーブの一部分が横断面図で示され、その顎が開放位置又は構成にある、図80〜83の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側面図である。 別の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の分解斜視組立図である。 その顎が閉鎖位置又は構成にある、図85の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側面図である。 その顎が開放位置又は構成にあり、閉鎖スリーブの一部分が横断面図で示された、図85及び86の外科用エンドエフェクタ及び閉鎖スリーブの実施形態の側面図である。 別の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の斜視図である。 明確にするためにそのいくつかの構成要素が省略された、図88の細長シャフトアセンブリの実施形態の別の斜視図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動位置又は構成にある、図88及び89の細長シャフトアセンブリの別の斜視図である。 図88〜90の細長シャフトアセンブリの分解組立図である。 明確にするためにいくつかの構成要素が省略され、その外科用エンドエフェクタがある方向に関節運動された、図88〜91の細長シャフトアセンブリの上面図である。 明確にするためにそのいくつかの構成要素が省略され、外科用エンドエフェクタが別の方向に関節運動された、図88〜92の細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 外科用ステープルカートリッジの実施形態の斜視図である。 別の外科用ステープルカートリッジの実施形態の斜視図である。 外科用エンドエフェクタに結合された別の細長シャフトアセンブリの一部分の斜視図である。 非関節運動配向にありかつ明確にするために一部分が省略された、図96の細長シャフトアセンブリ及び外科用エンドエフェクタの別の斜視図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動配向にある、図96及び97の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、図96〜98の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 関節運動配向にある、図99の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 非関節運動配向にある、図100の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 外科用エンドエフェクタが第1の関節運動方向に関節運動された、図101の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 外科用エンドエフェクタが第2の関節運動方向に関節運動された、図102の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 非関節運動配向にある、別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び別の細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の別の上面図である。 外科用エンドエフェクタが関節運動配向にある、図104の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 第1の関節運動配向にある、図106の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 第2の関節運動配向にある、図107の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 第1の関節運動配向にある、図109の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 第2の関節運動配向にある、図110の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 第1の関節運動配向にある、図112の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 第2の関節運動配向にある、図113の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 第1の関節運動配向にある、図115の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 第2の関節運動配向にある、図116の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の上面図である。 第1の関節運動配向にある、図118の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の部分斜視図である。 非関節運動配向にある、図120の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの上面図である。 第1の関節運動配向にある、図121の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の部分斜視図である。 非関節運動配向にある、図123の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の別の斜視図である。 図123及び124の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の分解組立斜視図である。 非関節運動配向にある、図123〜125の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の上面図である。 第1の関節運動配向にある、図123〜126の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 第2の関節運動配向にある、図123〜128の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 明確にするためにその一部分が省略された、非関節運動配向にある別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の一部分の部分斜視図である。 非関節運動配向にある、図129の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの上面図である。 第1の関節運動配向にある、図129及び130の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 細長シャフトアセンブリのスパイン及び発射ビームカプラの実施形態の一部分の部分斜視図である。 細長シャフトアセンブリのスパイン並びに別の発射ビームカプラ及びロック構成の一部分の部分横断面図である。 発射ビームの実施形態が中に導入された、図132のスパイン及び発射ビームカプラの実施形態の上面図である。 発射ビームの実施形態の近位端部の上面図である。 別の発射ビームの実施形態の近位端部の上面図である。 非関節運動配向にあり、また明確にするために様々な構成要素が省略された、別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の上面図である。 第1の関節運動配向にある、図136の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の上面図である。 非関節運動配向にあり、また明確にするためにその構成要素が省略された、別の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの実施形態の部分斜視図である。 図138の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの分解斜視組立図である。 図139の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの一部分の別の分解斜視図である。 第1の関節運動配向にある、図138〜140の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の斜視図である。 第2の関節運動配向にある、図138〜141の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの別の斜視図である。 別の細長シャフトアセンブリの一部分の上面図である。 図143の細長シャフトアセンブリ及び外科用エンドエフェクタの一部分の部分分解組立図である。 非関節運動配向にある、別の外科用エンドエフェクタの実施形態及び細長シャフトアセンブリの実施形態の斜視図である。 図145の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリのケーブル部材及びプーリ構成の上面図である。 図145の外科用エンドエフェクタ及び細長シャフトアセンブリの一部分の分解組立図である。 別の細長シャフトアセンブリの一部分の側面図である。 図148の細長シャフトアセンブリの分解組立図である。 明確にするためにその構成要素が省略された、別の細長シャフトアセンブリの一部分の上面図である。 細長シャフトアセンブリのケーブル部材、及びケーブル部材に張力を導入するための張力付与ねじ構成の一部分の部分横断面図である。 閉鎖スリーブの実施形態の断面斜視図である。 別の閉鎖スリーブの実施形態の横断面図である。 別の閉鎖スリーブの実施形態の一部分の横断面図である。 別の閉鎖スリーブの実施形態の一部分の横断面図である。 別の閉鎖スリーブの実施形態の一部分の横断面図である。 別の細長シャフトアセンブリの一部分の断面斜視図である。 図157の細長シャフトアセンブリの一部分の別の横断面図である。
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の様々な実施形態を1つの形態で例示するものであり、かかる例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本願の出願人は、本願と同日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
米国特許出願第__________号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH NON−SYMMETRICAL ARTICULATION ARRANGEMENTS」、代理人整理番号第END7851USNP/150530号、
米国特許出願第__________号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH OFF−AXIS FIRING BEAM ARRANGEMENTS」、代理人整理番号END7854USNP/150533、
米国特許出願第__________号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH SINGLE ARTICULATION LINK ARRANGEMENTS」、代理人整理番号END7852USNP/150531、
米国特許出願第__________号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH AN END EFFECTOR THAT IS HIGHLY ARTICULATABLE RELATIVE TO AN ELONGATE SHAFT ASSEMBLY」、代理人整理番号END7850USNP/150529、
米国特許出願第__________号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ARTICULATION MECHANISM WITH SLOTTED SECONDARY CONSTRAINT」、代理人整理番号END7849USNP/150528、
米国特許出願第__________号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE LINK ARTICULATION ARRANGEMENTS」、代理人整理番号END7848USNP/150527、
米国特許出願第__________号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH TENSIONING ARRANGEMENTS FOR CABLE DRIVEN ARTICULATION SYSTEMS」、代理人整理番号END7853USNP/150532、及び
米国特許出願第__________号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH CLOSURE STROKE REDUCTION ARRANGEMENTS」、代理人整理番号END7855USNP/150534。
本願の出願人は、2015年6月18日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
米国特許出願第14/742,925号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH POSITIVE JAW OPENING ARRANGEMENTS」、
米国特許出願第14/742,941号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH DUAL CAM ACTUATED JAW CLOSING FEATURES」、
米国特許出願第14/742,933号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR PREVENTING FIRING SYSTEM ACTUATION WHEN A CARTRIDGE IS SPENT OR MISSING」、
米国特許出願第14/742,914号、発明の名称「MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、
米国特許出願第14/742,900号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH COMPOSITE FIRING BEAM STRUCTURES WITH CENTER FIRING SUPPORT MEMBER FOR ARTICULATION SUPPORT」、及び
米国特許出願第14/742,876号、名称「PUSH/PULL ARTICULATION DRIVE SYSTEMS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」。
本願の出願人は、2015年3月6日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/640,746号、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第14/640,795号、発明の名称「MULTIPLE LEVEL THRESHOLDS TO MODIFY OPERATION OF POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/640,832号、発明の名称「ADAPTIVE TISSUE COMPRESSION TECHNIQUES TO ADJUST CLOSURE RATES FOR MULTIPLE TISSUE TYPES」、
−米国特許出願第14/640,935号、発明の名称「OVERLAID MULTI SENSOR RADIO FREQUENCY(RF)ELECTRODE SYSTEM TO MEASURE TISSUE COMPRESSION」、
−米国特許出願第14/640,831号、発明の名称「MONITORING SPEED CONTROL AND PRECISION INCREMENTING OF MOTOR FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/640,859号、発明の名称「TIME DEPENDENT EVALUATION OF SENSOR DATA TO DETERMINE STABILITY,CREEP,AND VISCOELASTIC ELEMENTS OF MEASURES」、
−米国特許出願第14/640,817号、発明の名称「INTERACTIVE FEEDBACK SYSTEM FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/640,844号、発明の名称「CONTROL TECHNIQUES AND SUB−PROCESSOR CONTAINED WITHIN MODULAR SHAFT WITH SELECT CONTROL PROCESSING FROM HANDLE」、
−米国特許出願第14/640,837号、発明の名称「SMART SENSORS WITH LOCAL SIGNAL PROCESSING」、
−米国特許出願第14/640,765号、発明の名称「SYSTEM FOR DETECTING THE MIS−INSERTION OF A STAPLE CARTRIDGE INTO A SURGICAL STAPLER」、
−米国特許出願第14/640,799号、発明の名称「SIGNAL AND POWER COMMUNICATION SYSTEM POSITIONED ON A ROTATABLE SHAFT」、及び
−米国特許出願第14/640,780号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A LOCKABLE BATTERY HOUSING」。
本願の出願人は、2015年2月27日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/633,576号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM COMPRISING AN INSPECTION STATION」、
−米国特許出願第14/633,546号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO ASSESS WHETHER A PERFORMANCE PARAMETER OF THE SURGICAL APPARATUS IS WITHIN AN ACCEPTABLE PERFORMANCE BAND」、
−米国特許出願第14/633,576号、発明の名称「SURGICAL CHARGING SYSTEM THAT CHARGES AND/OR CONDITIONS ONE OR MORE BATTERIES」、
−米国特許出願第14/633,566号、発明の名称「CHARGING SYSTEM THAT ENABLES EMERGENCY RESOLUTIONS FOR CHARGING A BATTERY」、
−米国特許出願第14/633,555号、発明の名称「SYSTEM FOR MONITORING WHETHER A SURGICAL INSTRUMENT NEEDS TO BE SERVICED」、
−米国特許出願第14/633,542号、発明の名称「REINFORCED BATTERY FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第14/633,548号、発明の名称「POWER ADAPTER FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第14/633,526号、発明の名称「ADAPTABLE SURGICAL INSTRUMENT HANDLE」、
−米国特許出願第14/633,541号、発明の名称「MODULAR STAPLING ASSEMBLY」、及び
−米国特許出願第14/633,562号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO TRACK AN END−OF−LIFE PARAMETER」。
本願の出願人は、2014年12月18日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/574,478号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING AN ARTICULATABLE END EFFECTOR AND MEANS FOR ADJUSTING THE FIRING STROKE OF A FIRING」、
−米国特許出願第14/574,483号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING LOCKABLE SYSTEMS」、
−米国特許出願第14/575,139号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/575,148号、発明の名称「LOCKING ARRANGEMENTS FOR DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES WITH ARTICULATABLE SURGICAL END EFFECTORS」、
−米国特許出願第14/575,130号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH AN ANVIL THAT IS SELECTIVELY MOVABLE ABOUT A DISCRETE NON−MOVABLE AXIS RELATIVE TO A STAPLE CARTRIDGE」、
−米国特許出願第14/575,143号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH IMPROVED CLOSURE ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第14/575,117号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第14/575,154号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND IMPROVED FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第14/574,493号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A FLEXIBLE ARTICULATION SYSTEM」、及び
−米国特許出願第14/574,500号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A LOCKABLE ARTICULATION SYSTEM」。
本願の出願人は、2013年3月1日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第13/782,295号、発明の名称「Articulatable Surgical Instruments With Conductive Pathways For Signal Communication」、現在は米国特許出願公開第2014/0246471号、
−米国特許出願第13/782,323号、発明の名称「Rotary Powered Articulation Joints For Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0246472号、
−米国特許出願第13/782,338号、発明の名称「Thumbwheel Switch Arrangements For Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0249557号、
−米国特許出願第13/782,499号、発明の名称「Electromechanical Surgical Device with Signal Relay Arrangement」、現在は米国特許出願公開第2014/0246474号、
−米国特許出願第13/782,460号、発明の名称「Multiple Processor Motor Control for Modular Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0246478号、
−米国特許出願第13/782,358号、発明の名称「Joystick Switch Assemblies For Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0246477号、
−米国特許出願第13/782,481号、発明の名称「Sensor Straightened End Effector During Removal Through Trocar」、現在は米国特許出願公開第2014/0246479号、
−米国特許出願第13/782,518号、発明の名称「Control Methods for Surgical Instruments with Removable Implement Portions」、現在は米国特許出願公開第2014/0246475号、
−米国特許出願第13/782,375号、発明の名称「Rotary Powered Surgical Instruments With Multiple Degrees of Freedom」、現在は米国特許出願公開第2014/0246473号、及び、
−米国特許出願第13/782,536号、発明の名称「Surgical Instrument Soft Stop」、現在は米国特許出願公開第2014/0246476号。
本願の出願人はまた、2013年3月14日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第13/803,097号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は米国特許出願公開第2014/0263542号、
−米国特許出願第13/803,193号、発明の名称「CONTROL ARRANGEMENTS FOR A DRIVE MEMBER OF A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263537号、
−米国特許出願第13/803,053号、発明の名称「INTERCHANGEABLE SHAFT ASSEMBLIES FOR USE WITH A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263564号、
−米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号、
−米国特許出願第13/803,210号、発明の名称「SENSOR ARRANGEMENTS FOR ABSOLUTE POSITIONING SYSTEM FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263538号、
−米国特許出願第13/803,148号、発明の名称「MULTI−FUNCTION MOTOR FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263554号、
−米国特許出願第13/803,066号、発明の名称「DRIVE SYSTEM LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263565号、
−米国特許出願第13/803,117号、発明の名称「ARTICULATION CONTROL SYSTEM FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263553号、
−米国特許出願第13/803,130号、発明の名称「DRIVE TRAIN CONTROL ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263543号、及び、
−米国特許出願第13/803,159号、発明の名称「METHOD AND SYSTEM FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0277017号。
本願の出願人はまた、2014年3月7日に出願された以下の特許出願を所有しており、その全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/200,111号、発明の名称「CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263539号。
本願の出願人はまた、2014年3月26日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
米国特許出願第14/226,106号、発明の名称「POWER MANAGEMENT CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272582号、
米国特許出願第14/226,099号、発明の名称「STERILIZATION VERIFICATION CIRCUIT」、現在は米国特許出願公開第2015/0272581号、
米国特許出願第14/226,094号、発明の名称「VERIFICATION OF NUMBER OF BATTERY EXCHANGES/PROCEDURE COUNT」、現在は米国特許出願公開第2015/0272580号、
米国特許出願第14/226,117号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SLEEP OPTIONS OF SEGMENTED CIRCUIT AND WAKE UP CONTROL」、現在は米国特許出願公開第2015/0272574号、
米国特許出願第14/226,075号、発明の名称「MODULAR POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES」、現在は米国特許出願公開第2015/0272579号、
米国特許出願第14/226,093号、発明の名称「FEEDBACK ALGORITHMS FOR MANUAL BAILOUT SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272569号、
米国特許出願第14/226,116号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT UTILIZING SENSOR ADAPTATION」、現在は米国特許出願公開第2015/0272571号、
米国特許出願第14/226,071号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT CONTROL CIRCUIT HAVING A SAFETY PROCESSOR」、現在は米国特許出願公開第2015/0272578号、
米国特許出願第14/226,097号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING INTERACTIVE SYSTEMS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272570号、
米国特許出願第14/226,126号、発明の名称「INTERFACE SYSTEMS FOR USE WITH SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272572号、
米国特許出願第14/226,133号、発明の名称「MODULAR SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2015/0272557号、
米国特許出願第14/226,081号、発明の名称「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SEGMENTED CIRCUIT,」、現在は米国特許出願公開第2015/0277471号、
米国特許出願第14/226,076号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SEGMENTED CIRCUIT AND VARIABLE VOLTAGE PROTECTION」、現在は米国特許出願公開第2015/0280424号、
米国特許出願第14/226,111号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2015/0272583号、
米国特許出願第14/226,125号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A ROTATABLE SHAFT」、現在は、米国特許出願公開第2015/0280384号。
本願の出願人はまた、2014年9月5日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/479,103号、発明の名称「CIRCUITRY AND SENSORS FOR POWERED MEDICAL DEVICE」、
−米国特許出願第14/479,119号、発明の名称「ADJUNCT WITH INTEGRATED SENSORS TO QUANTIFY TISSUE COMPRESSION」、
−米国特許出願第14/478,908号、発明の名称「MONITORING DEVICE DEGRADATION BASED ON COMPONENT EVALUATION」、
−米国特許出願第14/478,895号、発明の名称「MULTIPLE SENSORS WITH ONE SENSOR AFFECTING A SECOND SENSOR’S OUTPUT OR INTERPRETATION」、
−米国特許出願第14/479,110号、発明の名称「USE OF POLARITY OF HALL MAGNET DETECTION TO DETECT MISLOADED CARTRIDGE」、
−米国特許出願第14/479,098号、発明の名称「SMART CARTRIDGE WAKE UP OPERATION AND DATA RETENTION」、
−米国特許出願第14/479,115号、発明の名称「MULTIPLE MOTOR CONTROL FOR POWERED MEDICAL DEVICE」、及び、
−米国特許出願第14/479,108号、発明の名称「LOCAL DISPLAY OF TISSUE PARAMETER STABILIZATION」。
本願の出願人はまた、2014年4月9日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/248,590号、発明の名称「MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKABLE DUAL DRIVE SHAFTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305987号、
−米国特許出願第14/248,581号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A CLOSING DRIVE AND A FIRING DRIVE OPERATED FROM THE SAME ROTATABLE OUTPUT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305989号、
−米国特許出願第14/248,595号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SHAFT INCLUDING SWITCHES FOR CONTROLLING THE OPERATION OF THE SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305988号、
−米国特許出願第14/248,588号、発明の名称「POWERED LINEAR SURGICAL STAPLER」、現在は米国特許出願公開第2014/0309666号、
−米国特許出願第14/248,591号、発明の名称「TRANSMISSION ARRANGEMENT FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305991号、
−米国特許出願第14/248,584号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH ALIGNMENT FEATURES FOR ALIGNING ROTARY DRIVE SHAFTS WITH SURGICAL END EFFECTOR SHAFTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305994号、
−米国特許出願第14/248,587号、発明の名称「POWERED SURGICAL STAPLER」、現在は米国特許出願公開第2014/0309665号、
−米国特許出願第14/248,586号、発明の名称「DRIVE SYSTEM DECOUPLING ARRANGEMENT FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305990号、及び、
−米国特許出願第14/248,607号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH STATUS INDICATION ARRANGEMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305992号。
本願の出願人はまた、2013年4月16日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国仮特許出願第61/812,365号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」、
−米国仮特許出願第61/812,376号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH POWER」、
−米国仮特許出願第61/812,382号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH MOTOR AND PISTOL GRIP」、
−米国仮特許出願第61/812,385号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HANDLE WITH MULTIPLE ACTUATION MOTORS AND MOTOR CONTROL」、及び、
−米国仮特許出願第61/812,372号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」。
本明細書に記載され、添付の図面に示される実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解をもたらすように、多くの具体的詳細が示される。周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため詳細に記載されていない。本明細書に記載及び図示される実施形態は非限定例であることが読者には理解され、それ故、本明細書に開示される特定の構造的及び機能的詳細は、典型及び例示であり得ることが理解されるであろう。それらに対する変形及び変更が、特許請求の範囲から逸脱することなく行われ得る。
用語「備える(comprise)」(「comprises」及び「comprising」など、compriseの任意の語形)、「有する(have)」(「has」及び「having」など、haveの任意の語形)、「含む(include)」(「includes」及び「including」など、includeの任意の語形)、及び「含有する(contain)」(「contains」及び「containing」など、containの任意の語形)は、開放型の連結動詞である。結果として、1つ若しくは2つ以上の要素を「備える」か、「有する」か、「含む」か、若しくは「含有する」外科用システム、デバイス、又は装置は、それら1つ又は2つ以上の要素を有しているが、それら1つ又は2つ以上の要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ若しくは2つ以上の特徴を「備える」か、「有する」か、「含む」か、若しくは「含有する」、システム、デバイス、又は装置の要素は、それら1つ又は2つ以上の特徴を有しているが、それら1つ又は2つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科手技を行うための、様々な例示的なデバイス及び方法が提供される。しかしながら、本明細書に開示される様々な方法及びデバイスが、例えば開放型の外科手技と関連するものを含む、多くの外科手技及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されるであろう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めることで、読者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、天然の開口部を通じて、組織に形成された切開又は穿刺穴を通じてなど、任意の方法で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作用部分即ちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入することもでき、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを進めることが可能な作用通路を有するアクセス装置を通じて挿入することもできる。
外科用ステープル留めシステムは、シャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタとを備えることができる。エンドエフェクタは、第1顎部と第2顎部とを備える。第1の顎部は、ステープルカートリッジを備える。ステープルカートリッジは、第1の顎部に挿入可能であり、かつ第1の顎部から着脱可能であるが、ステープルカートリッジが第1の顎部から着脱可能でないか、又は少なくとも容易に交換可能でない、他の実施形態も想起される。第2の顎部は、ステープルカートリッジから排出されたステープルを変形させるように構成されたアンビルを備える。第2の顎部は、閉鎖軸を中心にして第1の顎部に対して枢動可能であるが、第1の顎部が第2の顎部に対して枢動可能である、他の実施形態も想起される。外科用ステープル留めシステムは、エンドエフェクタをシャフトに対して回転させる、即ち関節運動させることができるように構成された関節継手を更に備える。エンドエフェクタは、関節継手を通って延在する関節運動軸線を中心にして回転可能である。関節継手を含まない他の実施形態も想起される。
ステープルカートリッジは、カートリッジ本体を備える。カートリッジ本体は、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延在するデッキとを含む。使用中、ステープルカートリッジは、ステープル留めされる組織の第1の側に位置付けられ、アンビルは、組織の第2の側に位置付けられる。アンビルは、ステープルカートリッジに向かって移動させられて、デッキに対して組織を圧縮及びクランプする。続いて、カートリッジ本体内に着脱可能に格納されたステープルを、組織内に配備することができる。カートリッジ本体は、その内部に画定されたステープルキャビティを含み、ステープルは、ステープルキャビティ内に着脱可能に格納される。ステープルキャビティは、6つの長手方向列に配置される。3つの列のステープルキャビティは、長手方向スロットの第1の側に位置付けられ、3つの列のステープルキャビティは、長手方向スロットの第2の側に位置付けられる。ステープルキャビティ及びステープルの他の配置も可能であり得る。
ステープルは、カートリッジ本体内のステープルドライバによって支持される。ドライバは、第1の、即ち未発射位置と、ステープルキャビティからステープルを排出する、第2の、即ち発射位置との間で移動可能である。ドライバは、カートリッジ本体の底部周辺に延在する保持具によってカートリッジ本体内に保持され、また、カートリッジ本体を把持し、保持具をカートリッジ本体に対して保持するように構成された、弾性部材を含む。ドライバは、スレッドによってそれらの未発射位置とそれらの発射位置との間で移動可能である。スレッドは、近位端部に隣接した近位位置と、遠位端部に隣接した遠位位置との間で移動可能である。スレッドは、ドライバの下を摺動し、ドライバを持ち上げるように構成された複数の傾斜面を備え、ステープルがその上に支持され、アンビルに向かう。
上記に加えて、スレッドは発射部材によって遠位側に移動される。発射部材は、スレッドに接触し、スレッドを遠位端部に向かって押し出すように構成されている。カートリッジ本体内に画定された長手方向スロットは、発射部材を受容するように構成されている。アンビルは、発射部材を受容するように構成されたスロットも含む。発射部材は、第1の顎部に係合する第1のカムと、第2の顎部に係合する第2のカムとを更に備える。発射部材を遠位側に前進させる際、第1のカム及び第2のカムは、ステープルカートリッジのデッキとアンビルとの間の距離、即ち組織隙間を制御することができる。発射部材はまた、ステープルカートリッジとアンビルとの中間に捕捉された組織を切開するように構成されたナイフも備える。ステープルがナイフよりも前方に排出されるように、ナイフが傾斜面に対して少なくとも部分的に近位側に位置付けられることが望ましい。
図1〜4は、再使用されてもされなくてもよいモータ駆動式外科用切断及び締結器具10を示している。図示される実施形態では、器具10は、臨床医が把持し、操作し、作動させるように構成されたハンドル14を備えるハウジング12を含む。ハウジング12は、1つ又は2つ以上の外科的タスク又は処置を実施するように構成された外科用エンドエフェクタ300が動作可能に結合されている、細長シャフトアセンブリ200に動作可能に取り付けられるように構成されている。細長シャフトアセンブリ200は、例えば、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第14/226,075号、発明の名称「MODULAR POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES」、現在の米国特許出願公開第2015/0272579号において開示されている様々な方式で他のシャフトアセンブリと交換可能となり得る。他の構成では、細長シャフトアセンブリは、他のシャフトアセンブリと交換可能でなくてもよく、基本的に、器具の専用着脱不能部分を備えてもよい。
本発明を実施するための形態を読み進めるに従って、本明細書に開示される様々な形態の交換式シャフトアセンブリはまた、ロボット制御式の外科用システムと関連させて効果的に用いられ得ることが理解されよう。したがって、「ハウジング」という用語はまた、本明細書に開示される細長シャフトアセンブリ及びそれらそれぞれの等価物を作動させるのに使用することができる、少なくとも1つの制御モーションを生成し適用するように構成された、少なくとも1つの駆動システムを収容するか又は別の方法で動作可能に支持する、ロボットシステムのハウジング又は類似の部分を包含してもよい。「フレーム」という用語は、手持ち式外科用器具の一部分を指してもよい。「フレーム」という用語はまた、ロボット制御式の外科用器具の一部分、及び/又は外科用器具を動作可能に制御するのに使用されてもよいロボットシステムの一部分を表してもよい。例えば、本明細書に開示されるシャフトアセンブリは、全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許第9,072,535号に開示されている様々なロボットシステム、器具、構成要素、及び方法と共に用いられてもよい。
図1に示されるハウジング12は、外科用ステープルカートリッジ304を中に動作可能に支持するように構成された、外科用切断及び締結デバイスを備えるエンドエフェクタ300を含む、細長シャフトアセンブリ200と共に示されている。ハウジング12は、種々のサイズ及びタイプのステープルカートリッジを支持するように適合されたエンドエフェクタを含み、種々のシャフトの長さ、サイズ、及びタイプなどを有するシャフトアセンブリと共働して使用するように構成されてもよい。加えて、ハウジング12はまた、例えば、高周波(RF)エネルギー、超音波エネルギー及び/又は運動などの、他の運動及び形態のエネルギーを、様々な外科用途及び処置に関連して用いられるように適合されたエンドエフェクタ構成に印加するように構成されたアセンブリを含んだ様々な他のシャフトアセンブリと共に効果的に用いられてもよい。更に、エンドエフェクタ、シャフトアセンブリ、ハンドル、外科用器具、及び/又は外科用器具システムは、任意の好適な締結具を利用して組織を締結することができる。例えば、中に着脱可能に格納された複数の締結具を備える締結具カートリッジが、シャフトアセンブリのエンドエフェクタに着脱可能に挿入及び/又は装着され得る。
図1は、交換式細長シャフトアセンブリ200が動作可能に結合された外科用器具10のハウジング12又はハンドル14を示している。図1で分かるように、ハンドル14は、ねじ、スナップ機構、接着剤などで相互連結され得る一対の相互連結可能なハウジングセグメント16及び18を備え得る。図示の構成において、ハンドルハウジングセグメント16、18は、臨床医に握持及び操作され得るピストルグリップ部分19を形成するように協働する。以下で更に詳しく記載されるように、ハンドル14は、内部に複数の駆動システムを動作可能に支持しており、これらの駆動システムは、動作可能に取り付けられた交換式シャフトアセンブリの対応する部分に対して、様々な制御モーションを生成し適用するように構成されている。
ここで図2を参照すると、ハンドル14は、複数の駆動システムを動作可能に支持するフレーム20を更に含んでもよい。例えば、フレーム20は、全体として30で示される、「第1」の、つまり閉鎖駆動システムを動作可能に支持することができ、この閉鎖駆動システムは、そこに動作可能に装着又は結合される細長シャフトアセンブリ200に閉鎖及び開放モーションを適用するために用いられてもよい。少なくとも1つの形態では、閉鎖駆動システム30は、フレーム20によって枢動可能に支持される閉鎖トリガ32の形態のアクチュエータを含んでもよい。より具体的には、図2に示されるように、閉鎖トリガ32は、ピン33によってハウジング14に枢動可能に結合されている。かかる配置によって、閉鎖トリガ32を臨床医が操作することが可能になり、それによって、臨床医がハンドル14のピストルグリップ部分19を把持すると、閉鎖トリガ32を、開始位置又は「非作動」位置から「作動」位置へと、より詳細には完全圧縮位置又は完全作動位置へと容易に枢動させることができる。閉鎖トリガ32は、ばね又は他の付勢装置(図示せず)によって、非作動位置へと付勢されてもよい。様々な形態では、閉鎖駆動システム30は、閉鎖トリガ32に枢動可能に連結された閉鎖リンケージアセンブリ34を更に含む。図2で分かるように、閉鎖リンクケージアセンブリ34は、ピン35によって閉鎖トリガ32に枢動可能に結合された第1の閉鎖リンク36及び第2の閉鎖リンク38を含んでもよい。第2の閉鎖リンク38は、本明細書では「取付け部材」と呼ばれることもあり、横向き取付けピン37を含む。
図2を引き続き参照すると、第1の閉鎖リンク36はその上に、フレーム20に枢動可能に結合された閉鎖解除アセンブリ60と協働するように構成された、ロック壁又は端部39を有してもよいことを観察することができる。少なくとも1つの形態では、閉鎖解除アセンブリ60は、遠位側に突出するロック爪64がその上に形成された解除ボタンアセンブリ62を備えてもよい。解除ボタンアセンブリ62は、解除ばね(図示せず)によって反時計方向に枢動させられてもよい。臨床医が閉鎖トリガ32をその非作動位置からハンドル14のピストルグリップ部分19に向かって押下すると、ロック爪64が第1の閉鎖リンク36上のロック壁39との保持係合に至る地点に向かって第1の閉鎖リンク36が上向きに枢動し、それによって閉鎖トリガ32が非作動位置に復帰することが防止される。したがって、閉鎖解除アセンブリ60は、閉鎖トリガ32を完全作動位置でロックするように働く。臨床医が、閉鎖トリガ32をロック解除して、それを非作動位置へ付勢することができるようにしたい場合、臨床医は単純に、閉鎖解除ボタンアセンブリ62を枢動させ、それによってロック爪64を移動させて、第1の閉鎖リンク36上のロック壁39との係合から外す。ロック爪64が移動させられて第1の閉鎖リンク36との係合から外れると、閉鎖トリガ32は枢動して非作動位置に戻ってもよい。他の閉鎖トリガロック及び解放構成が用いられてもよい。
閉鎖トリガ32が非作動位置から作動位置へ移動されると、閉鎖解除ボタン62は、第1の位置と第2の位置との間で枢動される。閉鎖解除ボタン62の回転は、上向きの回転であるとして言及され得るが、閉鎖解除ボタン62の少なくとも一部分は、回路基板100に向かって回転させられている。図2を引き続き参照すると、閉鎖解除ボタン62は、そこから延在するアーム61と、アーム61に装着される、例えば永久磁石などの磁気素子63とを含むことができる。閉鎖解除ボタン62をその第1の位置から第2の位置へと回転させると、磁気素子63は、回路基板100に向かって移動することができる。回路基板100は、磁気素子63の移動を検出するように構成された、少なくとも1つのセンサを含むことができる。少なくとも一実施形態では、「ホール効果」センサを回路基板100の底面に装着することができる。ホール効果センサは、磁気素子63の移動によって生じる、ホール効果センサを取り囲む磁場の変化を検出するように構成することができる。ホール効果センサは、例えば、マイクロコントローラとの信号通信が可能であり、それによって、閉鎖解除ボタン62が、閉鎖トリガ32の非作動位置とエンドエフェクタの開放構成とに関連付けられた第1の位置にあるか、閉鎖トリガ32の作動位置とエンドエフェクタの閉鎖構成とに関連付けられた第2の位置にあるか、かつ/又は第1の位置と第2の位置との間の任意の位置にあるかを判断することができる。
また図示される構成では、ハンドル14及びフレーム20は、取り付けられた交換式シャフトアセンブリの対応部分に対して発射モーションを適用するように構成された、本明細書では発射駆動システム80と呼ばれる別の駆動システムを動作可能に支持する。発射駆動システム80はまた、本明細書では「第2の駆動システム」と呼ばれることもある。発射駆動システム80は、ハンドル14のピストルグリップ部分19内に位置する電気モータ82を用いてもよい。様々な形態では、モータ82は、例えば、約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モータであってもよい。他の構成では、モータとしては、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は他の任意の好適な電気モータを挙げることができる。モータ82は、1つの形態では着脱可能なパワーパック92を備えてもよい、電源90によって給電されてもよい。例えば、図2で分かるように、パワーパック92は、遠位側ハウジング部分96に取り付けるように構成された、近位側ハウジング部分94を備えてもよい。近位側ハウジング部分94及び遠位側ハウジング部分96は、複数の電池98を中に動作可能に支持するように構成されている。電池98はそれぞれ、例えば、リチウムイオン(「LI」)又は他の好適な電池を含んでもよい。遠位側ハウジング部分96は、モータ82にやはり動作可能に結合されている、制御回路基板アセンブリ100に着脱可能かつ動作可能に取り付けられるために構成されている。直列に接続されてもよい多数の電池98が、外科用器具10の電源として使用されてもよい。それに加えて、電源90は、交換可能及び/又は再充電可能であってもよい。
他の様々な形態に関連して上に概説したように、電気モータ82は、長手方向可動駆動部材120上にある駆動歯122の組又はラックと噛合係合して装着される、ギヤ減速機アセンブリ84と動作可能にインターフェースする回転式シャフト(図示なし)を含む。使用の際、電源90によって提供される電圧極性によって電気モータ82を時計方向に動作させることができるが、電池によって電気モータに印加される電圧極性は、電気モータ82を反時計方向に動作させるために反転させることができる。電気モータ82がある方向に回転されると、駆動部材120は、遠位方向DDに軸方向駆動されることになる。モータ82が反対の回転方向に駆動されると、駆動部材120は、近位方向PDに軸方向駆動されることになる。ハンドル14は、電源90によって電気モータ82に印加される極性を反転させるように構成することができるスイッチを含むことができる。本明細書に記載される他の形態と同様に、ハンドル14はまた、駆動部材120の位置、及び/又は駆動部材120が移動させられている方向を検出するように構成されたセンサを含むことができる。
モータ82の作動は、ハンドル14上で枢動可能に支持される発射トリガ130によって制御される。発射トリガ130は、非作動位置と作動位置との間で枢動させられてもよい。発射トリガ130は、ばね132若しくは他の付勢装置によって非作動位置へと付勢されてもよく、それにより、臨床医が発射トリガ130を解放すると、それがばね132若しくは付勢装置によって非作動位置へと枢動されるか又は別の方法で復帰させられてもよい。少なくとも1つの形態では、発射トリガ130は、上述したように、閉鎖トリガ32の「外側」に位置付けることができる。少なくとも1つの形態では、発射トリガ安全ボタン134が、ピン35によって閉鎖トリガ32に枢動可能に装着されてもよい。安全ボタン134は、発射トリガ130と閉鎖トリガ32との間に位置付けられ、そこから突出する枢動アーム136を有してもよい。図2を参照されたい。閉鎖トリガ32が非作動位置にあるとき、安全ボタン134は、ハンドル14に収容され、臨床医が容易にアクセスすることができず、発射トリガ130の作動を防止する安全位置と、発射トリガ130が発射されてもよい発射位置との間で移動させることもできない。臨床医が閉鎖トリガ32を押下すると、安全ボタン134及び発射トリガ130が下に枢動して、次いで、臨床医がそれらを操作することが可能になる。
上述したように、ハンドル14は、閉鎖トリガ32及び発射トリガ130を含む。発射トリガ130は、閉鎖トリガ32に枢動可能に装着することができる。閉鎖トリガ32がその非作動位置から作動位置へ移動されると、発射トリガ130は、上述のように下向きに下降することができる。安全ボタン134がその発射位置へと移動された後、発射トリガ130が押下されて、外科用器具発射システムのモータを動作させることができる。様々な事例において、ハンドル14は、閉鎖トリガ32の位置及び/又は発射トリガ130の位置を判断するように構成された追跡システムを含むことができる。
上述したように、少なくとも1つの形態では、長手方向可動駆動部材120は、ギヤ減速機アセンブリ84の対応する駆動ギヤ86と噛合係合するために、その上に形成された駆動歯122のラックを有する。少なくとも1つの形態はまた、モータ82が使用不能になった場合に、臨床医が長手方向に移動可能な駆動部材120を手動で後退させることができるように構成された、手動作動式の「緊急離脱」アセンブリ140を含む。緊急離脱アセンブリ140は、手動で枢動させて、駆動部材120にやはり設けられた歯124とラチェット係合するように構成された、レバー又は緊急離脱ハンドルアセンブリ142を含んでもよい。したがって、臨床医は、緊急離脱ハンドルアセンブリ142を使用して駆動部材120を近位方向PDにラチェットで駆動させることによって、駆動部材120を手動により後退させることができる。米国特許出願公開第2010/0089970号、現在の米国特許第8,608,045号は、本明細書に開示される様々な器具と共に同様に用いられることもできる緊急離脱装置、並びに他の構成要素、装置、及びシステムを開示している。米国特許出願第12/249,117号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在の米国特許第8,608,045号は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
次に図1及び3を参照すると、細長シャフトアセンブリ200は、ステープルカートリッジ304を中で動作可能に支持するように構成された細長チャネル302を備える外科用エンドエフェクタ300を含んでいる。エンドエフェクタ300は、細長チャネル302に対して枢動可能に支持されるアンビル310を更に含んでもよい。以下で更に詳細に論じるように、外科用エンドエフェクタ300は、関節継手270の周りで細長シャフトアセンブリに対して関節運動され得る。図3及び図4で分かるように、シャフトアセンブリ200は、ノズル部分202及び203から構成される近位側ハウジング又はノズル201を更に含むことができる。シャフトアセンブリ200は、エンドエフェクタ300のアンビル310を閉鎖及び/又は開放するために利用され得る閉鎖スリーブ260を更に含む。図4で分かるように、シャフトアセンブリ200は、関節ロック350のシャフトフレーム部分212を固定可能に支持するように構成され得るスパイン210を含む。関節ロック350の構成及び動作に関する詳細は、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号に記載されている。スパイン210は、1つめには、その中に発射部材220を摺動可能に支持し、2つめには、スパイン210の周りに延びる閉鎖スリーブ260を摺動可能に支持するように構成される。スパイン210はまた、近位関節ドライバ230を摺動可能に支持する。近位関節ドライバ230は、関節ロック350に動作可能に係合するように構成された遠位端部231を有する。1つの構成では、関節ロック350は、エンドエフェクタフレーム(図示なし)上の駆動ピン(図示なし)と動作可能に係合するように適合された関節フレーム352とインターフェースする。
図示される構成では、スパイン210は、シャーシ240内で回転可能に支持される近位端211を備える。1つの構成では、例えば、スパイン210の近位端部211には、シャーシ240内で支持されるように構成されたスパイン軸受216にねじ込みによって取り付けられるように、ねじ山214が形成される。図3を参照されたい。かかる構成により、スパイン210をシャーシ240に回転可能に取り付けることが容易になるので、スパイン210を、シャーシ240に対しシャフト軸線SA−SAを中心にして選択可能に回転させることができる。シャフトアセンブリ200はまた、シャーシ240に対して軸方向で移動させることができように、シャーシ240内で摺動可能に支持される閉鎖シャトル250を含む。図3で分かるように、閉鎖シャトル250は、一対の近位側に突出するフック252を含み、それらは、更に詳細に後述するように、第2の閉鎖リンク38に取り付けられた取付けピン37に取り付けるように構成される。図2を参照されたい。閉鎖スリーブ260の近位端部261は、相対回転するように閉鎖シャトル250に結合されている。例えば、U字コネクタ263は、閉鎖スリーブ260の近位端部261にある環状スロット262に挿入され、閉鎖シャトル250の垂直スロット253内で保定される。図3を参照されたい。かかる構成は、閉鎖スリーブ260を閉鎖シャトル250と共に軸方向に移動するようにそれに取り付ける役割を果たし、一方で閉鎖スリーブ260がシャフト軸線SA−SAを中心にして閉鎖シャトル250に対して回転することを可能にする。閉鎖ばね268は、閉鎖スリーブ260上で軸支され、閉鎖スリーブ260を近位方向PDに付勢する役割を果たし、それによって、シャフトアセンブリ200がハンドル14に動作可能に結合されると、閉鎖トリガを非作動位置へと枢動する役割を果たすことができる。
やはり上述したように、細長シャフトアセンブリ200は、シャフトスパイン210内で軸方向移動するように支持される発射部材220を更に含む。発射部材220は、遠位切断部分又は発射ビーム280に取り付けるように構成された中間発射シャフト部分222を含む。発射部材220はまた、本明細書において「第2のシャフト」及び/又は「第2のシャフトアセンブリ」と呼ばれることもある。図4で分かるように、中間発射シャフト部分222は、その遠位端部に長手方向スロット223を含んでもよく、長手方向スロット223は、遠位側発射ビーム280の近位端部282にあるタブ284を受容するように構成することができる。長手方向スロット223及び近位端部282は、それらの間の相対運動を可能にするようにサイズ決めして構成することができ、かつスリップ継手286を備えることができる。スリップ継手286は、発射バー280を移動させずに、又は少なくとも実質的に移動させずに、発射駆動部220の中間発射シャフト部分222を移動させて、外科用エンドエフェクタ300を関節運動させることを可能にし得る。外科用エンドエフェクタ300が好適に配向されると、発射ビーム280を前進させ、エンドエフェクタ300内に支持され得るステープルカートリッジを発射するために、長手方向スロット223の近位側壁がタブ284と接触するまで、中間発射シャフト部分222は遠位側に前進され得る。図4で更に分かるように、シャフトスパイン210は細長開口部又は窓213を有して、シャフトフレーム210への中間発射シャフト部分222の組付け及び挿入を容易にしている。中間発射シャフト部分222がシャフトフレーム210に挿入されると、頂部フレームセグメント215がシャフトフレーム212と係合されて、それらの中に中間発射シャフト部分222及び発射ビーム280が封入され得る。発射部材220の動作に関する更なる記載は、米国特許出願第13/803,086号、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号に見出すことができる。
上記に加えて更に、図示されるシャフトアセンブリ200は、関節ドライバ230を発射部材220に選択的にかつ解放可能に結合するように構成することができる、クラッチアセンブリ400を含む。1つの形態では、クラッチアセンブリ400は、発射部材220の周りに位置付けられるロックカラー、即ちスリーブ402を含み、ロックスリーブ402は、ロックスリーブ402が関節ドライバ360を発射部材220に結合する係合位置と、関節ドライバ360が発射部材200に動作可能に結合されない係合解除位置との間で回転され得る。ロックスリーブ402がその係合位置にあるとき、発射部材220の遠位方向移動によって、関節ドライバ360を遠位側に移動させることができ、それに対応して、発射部材220の近位方向移動によって、近位関節ドライバ230を近位側に移動させることができる。ロックスリーブ402がその係脱位置にあるとき、発射部材220の移動は、近位関節ドライバ230に伝達されず、結果として、発射部材220は、近位関節ドライバ230とは独立して移動することができる。様々な状況下で、近位関節ドライバ230が発射部材220によって近位又は遠位方向に移動させられていないとき、近位関節ドライバ230を関節ロック350によって所定位置で保持することができる。
図4で更に分かるように、ロックスリーブ402は、発射部材220を受容するように構成された長手方向アパーチャ403が中に画定された、円筒状の、又は少なくとも実質的に円筒状の本体を備えることができる。ロックスリーブ402は、直径方向に対向する内向きのロック突出部404と外向きのロック部材406とを備え得る。ロック突出部404は、発射部材220と選択的に係合されるように構成され得る。より具体的には、ロックスリーブ402がその係合位置にあるとき、ロック突出部404は、発射部材220に画定された駆動ノッチ224内に配置され、そのため、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材220からロックスリーブ402に伝達され得るようになっている。ロックスリーブ402がその係合位置にあるとき、第2のロック部材406は、近位関節ドライバ230に画定された駆動ノッチ232内に受容され、そのため、ロックスリーブ402に加えられる遠位押力及び/又は近位引張力が近位関節ドライバ230に伝達され得るようになっている。実質的に、発射部材220、ロックスリーブ402、及び近位関節ドライバ230は、ロックスリーブ402がその係合位置にあるとき、互いに移動することになる。他方で、ロックスリーブ402がその係合解除位置にあるとき、ロック突出部404は、発射部材220の駆動ノッチ224内に配置され得ず、結果として、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材220からロックスリーブ402に伝達され得ないようになっている。それに対応して、遠位押力及び/又は近位引張力が、近位関節ドライバ230に伝達されないことがある。そのような状況下で、発射部材220は、ロックスリーブ402及び近位関節ドライバ230に対して近位側及び/又は遠位側に摺動され得る。
図4でも分かるように、細長シャフトアセンブリ200は、閉鎖スリーブ260上に回転可能に受容されるスイッチドラム500を更に含む。スイッチドラム500は、外向き突出作動ピン410を中に受容するためのシャフトボス504が形成された中空シャフトセグメント502を備える。様々な状況において、作動ピン410は、スロット267を通って、ロックスリーブ402に設けられた長手方向スロット408内へと延在して、ロックスリーブ402が近位関節ドライバ230と係合されたときのロックスリーブ402の軸方向運動を容易にする。回転ねじりばね420は、スイッチドラム500上のシャフトボス504及びノズルハウジング203の一部分と係合して、付勢力をスイッチドラム500に加えるように構成される。スイッチドラム500は、その中に画定された少なくとも部分的に円周方向の開口部506を更に備えることができ、その開口部は、図5及び図6を参照すると、ノズル部分202、203から延在する円周方向マウントを受容し、スイッチドラム500と近位側ノズル201との間の相対回転は許容するが並進は許容しないように構成することができる。マウントはまた、閉鎖スリーブ260の開口部266を通って延在して、シャフトスパイン210の陥凹部に着座される。しかしながら、マウントがスイッチドラム500内のそれぞれのスロット506の端部に到達する点までノズル201を回転させると、スイッチドラム500がシャフト軸線SA−SAを中心に回転することになる。スイッチドラム500が回転すると、最終的に、作動ピン410及びロックスリーブ402が、その係合位置と係合解除位置との間で回転することになる。したがって、本質的に、ノズル201は、米国特許出願第13/803,086号、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号に更に詳細に記載されている様々な方式で、関節駆動システムと発射駆動システムとを動作可能に係合及び係合解除するために用いられてもよい。
やはり図3及び4に示すように、細長シャフトアセンブリ200は、例えば、エンドエフェクタ300との間で電力を伝導し、かつ/又は外科用エンドエフェクタ300との間で信号を通信するように構成され得るスリップリングアセンブリ600を備え得る。スリップリングアセンブリ600は、シャーシ240から延在するシャーシフランジ242に装着される近位コネクタフランジ604と、シャフトハウジング202、203に画定されたスロット内に位置付けられる遠位コネクタフランジ601とを備えることができる。近位コネクタフランジ604は第1の面を備えることができ、遠位コネクタフランジ601は、第1の面に隣接して位置付けられ、かつ第1の面に対して移動可能である第2の面を備えることができる。遠位コネクタフランジ601は、シャフト軸線SA−SAを中心にして、近位コネクタフランジ604に対して回転することができる。近位コネクタフランジ604は、その第1の面に画定される、複数の同心の、又は少なくとも実質的に同心の導体602を備えることができる。コネクタ607は、遠位コネクタフランジ601の近位側に装着することができ、複数の接点(図示なし)を有してもよく、各接点は、導体602のうち1つに対応してそれと電気的に接触する。かかる構成により、近位コネクタフランジ604と遠位コネクタフランジ601とが、それらの間の電気的接触を維持したまま相対回転することが可能になる。近位コネクタフランジ604は、例えば、シャフトシャーシ240に装着されたシャフト回路基板610と信号連通して導体602を配置することができる、電気コネクタ606を含むことができる。少なくとも1つの例では、複数の導体を備える配線ハーネスが、電気コネクタ606とシャフト回路基板610との間に延在することができる。電気コネクタ606は、シャーシ装着フランジ242に画定されたコネクタ開口部243を通って近位側に延在してもよい。図7を参照されたい。2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在の米国特許出願公開第2014/0263552号は、その全体内容が参照により本明細書に組み込まれる。2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,025号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在の米国特許出願公開第2014/0263551号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。スリップリングアセンブリ600に関する更なる詳細は、米国特許出願第13/803,086号、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号に見出すことができる。
上述したように、細長シャフトアセンブリ200は、ハンドル14に固定可能に装着される近位部分と、長手方向シャフト軸SA−SAを中心にして回転可能な遠位部分とを含むことができる。回転可能な遠位シャフト部分は、上述したように、スリップリングアセンブリ600を中心にして近位部分に対して回転させることができる。スリップリングアセンブリ600の遠位コネクタフランジ601は、回転可能な遠位シャフト部分内に位置付けることができる。また、上記に加えて更に、スイッチドラム500も、回転可能な遠位シャフト部分内に位置付けることができる。回転可能な遠位シャフト部分を回転させると、遠位コネクタフランジ601及びスイッチドラム500を互いに同期して回転させることができる。それに加えて、スイッチドラム500を、遠位コネクタフランジ601に対して第1の位置と第2の位置との間で回転させることができる。スイッチドラム500が第1の位置にあるとき、関節駆動システム(すなわち、近位関節ドライバ230)は、発射駆動システムから動作可能に係合解除され得、したがって、発射駆動システムの動作は、シャフトアセンブリ200のエンドエフェクタ300を関節運動させ得ない。スイッチドラム500がその第2の位置にあるとき、関節駆動システム(すなわち、近位関節ドライバ230)は、発射駆動システムと動作可能に係合され得、したがって、発射駆動システムの動作は、シャフトアセンブリ200のエンドエフェクタ300を関節運動させ得る。スイッチドラム500をその第1の位置と第2の位置との間で移動させると、スイッチドラム500は、遠位コネクタフランジ601に対して移動させられる。様々な事例において、シャフトアセンブリ200は、スイッチドラム500の位置を検出するように構成された少なくとも1つのセンサを備えることができる。
再び図4を参照すると、閉鎖スリーブアセンブリ260は、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ271を含んでいる。様々な形態によれば、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ271は、上側及び下側の遠位側に突出するタング273、274を含むエンドエフェクタ閉鎖スリーブ272を含む。上部二重枢動リンク277は、閉鎖スリーブ260上にある上部近位突出タング273の上部遠位ピンホール及び上部遠位突出タング264の上部近位ピンホールにそれぞれ係合する、上向きに突出する遠位及び近位枢動ピンを含む。下部二重枢動リンク278は、下部近位突出タング274の下部遠位ピンホール、及び下部遠位突出タング265の下部近位ピンホールにそれぞれ係合する、上向きに突出する遠位及び近位枢動ピンを含む。図6も参照されたい。
図5〜8は、上記で説明したタイプの外科用器具、又は外科用エンドエフェクタの一部分に閉鎖及び開放モーションを加えるように構成された閉鎖部材を軸方向に移動させるための制御モーションを生成するように構成された閉鎖システムを含む他の外科用器具構成の細長シャフトアセンブリに動作可能に取り付けられるように構成された、外科用エンドエフェクタ300の一形態を示している。図示の例では、以下で更に詳細に論じるように、外科用エンドエフェクタは、全体として339で示す関節継手339の周りで細長シャフトアセンブリの近位部分に対して関節運動されるように構成されている。他の構成はしかしながら、関節運動が可能でないこともある。図6で分かるように、関節継手339は、外科用エンドエフェクタ300がそれを中心として選択的に関節運動され得る関節運動軸線B−Bを画定している。図示の例では、関節運動軸線B−Bは、細長シャフトアセンブリのシャフト軸線SA−SAを実質的に横切っている。
図示の外科用エンドエフェクタ300は、第1の顎部308と第の2顎部309とを備え、第の2顎部309は、第1の顎部308に対して開放位置(図7)と様々な閉鎖位置(図8)との間で選択的に移動可能である。図示の実施形態では、第1の顎部308は、外科用ステープルカートリッジ304を中に動作可能に支持するように構成された細長チャネル302を備え、第2の顎部309はアンビル310を備えている。しかしながら、他の外科用顎部の構成も、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく用いられ得る。図5で分かるように、付加的な支持を外科用ステープルカートリッジ304に与えるため、並びに、外科用ステープルカートリッジ304に形成されたステープルポケット306内に支持されているステープルドライバ(図示せず)が使用前に外科用ステープルカートリッジから外れるのを防止するために、支持パン305が外科用ステープルカートリッジ304に取り付けられ得る。図5で分かるように、細長チャネル302は、2つの直立外側壁322を含む近位端部分320を有している。アンビル310は、ステープル成形下面313をその上に形成されたアンビル本体312を含む。アンビル本体の近位端部314は、一対のアンビル取付けアーム316を画定する発射部材スロット315によって分岐されている。各アンビル取付けアーム316は、傾斜上面321を含んでおり、また、側方突出アンビルトラニオン317と、カム表面又は「スロット付きカム表面」319を画定するカムスロット318とを含んでいる。図5を参照されたい。カムスロット318のうちの1つは、本明細書において「第1のカムスロット」と呼ばれ得るものであり、そのカム表面は「第1のカム表面」と呼ばれる。同様に、他のカムスロット318は「第2のカムスロット」と呼ばれ得るものであり、そのカム表面は本明細書において「第2のカム表面」と呼ばれる。アンビルトラニオン317のうちの対応する1つを中に受容するためのトラニオンホール324が、細長チャネル302の各外側壁322に設けられている。そのような構成は、トラニオンホール324によって規定されかつシャフト軸線SA−SAを横切るアンビル軸線A−Aを中心とした選択的な枢動可能な移動のために、細長チャネル302にアンビル310を移動可能に固着するのに役立つ。図6を参照されたい。
図示の構成では、アンビル310は、細長チャネル302及び中に支持された外科用ステープルカートリッジ304に対して、一対の開放カム354によって開放位置へと枢動可能に移動され、一対の開放カム354は、アンビルアクチュエータ部材内で着脱可能に支持されても、アンビルアクチュエータ部材に着脱可能に取り付けられても、アンビルアクチュエータ部材に永久的に取り付けられても、アンビルアクチュエータ部材内に一体的に形成されてもよい。図示の実施形態では、アンビルアクチュエータ部材はエンドエフェクタ閉鎖スリーブ272を備えている。図5を参照されたい。各開放カム354は外側本体部分356を含んでおり、その外側本体部分356は、それから内向きに突出するカムタブ358を有している。外側本体部分356は、少なくとも1つの構成では、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272内に形成された対応するカムホール355内にスナップ嵌めされて着脱式で係合されるように構成されている。例えば、外側本体部分356は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ壁のうちのカムホール355を画定する対応する部分にスナップ式で係合するように構成された面取り停止部分357を含み得る。外側本体部分356の別の部分は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272のうちのカムホール355に隣接する部分の内側で受容されるように構成されたドッグレッグ形体359を形成され得る。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272に外側本体部分356を着脱可能に装着するために、他のスナップタブ構成もまた用いられ得る。他の構成において、例えば、外側本体部分は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272とスナップ係合するように構成されなくてもよい。そのような構成では、外側本体部分は、開放カムの外側本体部分に被さってエンドエフェクタ閉鎖スリーブの外周の周りに延びる環状クリンプリングによって定位置に保定され、所定の位置でクリンプされ得る。クリンプリングは、エンドエフェクタ閉鎖スリーブの外側表面に対して外側本体部分を捕捉するように働く。隣接する組織の損傷及び/又はこれらの構成要素間における組織/流体などの集積を有利にも回避し得る、比較的滑らか又は連続した外側表面をエンドエフェクタ閉鎖スリーブに設けるために、クリンプリングは、エンドエフェクタ閉鎖スリーブに形成された環状陥凹部の中へと実際にクリンプされ得る。
開放カム350がエンドエフェクタ閉鎖スリーブ272に導入されているとき、各カムタブ358は、細長チャネル302の対応する外側壁322の細長スロット326を通じて延びて、アンビル310の対応するカムスロット318内に受容される。図6を参照されたい。そのような構成では、開放カム350は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ内で互いに直径方向に反対側にある。使用の際、閉鎖スリーブ260は、例えば、閉鎖トリガ32の作動に応答して、アンビル310を閉鎖するように遠位側(方向DD)に並進される。アンビル310は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272の遠位端部275をアンビル本体312上の閉鎖リップ311と接触させるように、閉鎖スリーブ260が遠位方向DDに並進されるときに閉鎖される。具体的に言えば、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272の遠位端部275は、閉鎖スリーブ260が遠位側に移動されてアンビル310を閉鎖位置へと枢動させ始めるときに、アンビル取付けアーム316の上面321に乗りかかる。例えば、一構成において、アンビル310の閉鎖は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272とアンビル310との接触によってのみ生じるものであり、開放カムとアンビルとの相互作用によって生じるものではない。他の構成では、しかしながら、開放カムは、閉鎖スリーブ260が遠位側に移動されるときにアンビルに閉鎖モーションをも加えるように構成され得る。アンビル310は、近位方向PDに閉鎖スリーブ260を近位側へ並進させることによって開放され、この並進は、図6及び7に示すように、カムタブ358をカム表面319上のカムスロット318内で近位方向「PD」に移動させて、アンビル310を開放位置へと枢動させるものである。
外科用エンドエフェクタの実施形態300は、荷重下にあるときにもエンドエフェクタ顎部の確実な開放を実現するために、2つの開口カムを用いている。他の構成が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、1つのみの開放カムを用いることも、3つ以上の開放カムを用いることも考えられ得る。図示の例では、開放カムは、細長シャフトアセンブリへの外科用エンドエフェクタ構成要素の容易な組付け又は取付け並びにその分解を促進するエンドエフェクタ閉鎖スリーブに着脱可能に装着されている。そのような構成はまた、患者の体内の限られた空間内における外科用エンドエフェクタのより良好な操作を更に促進する、より小型の又はより短い関節継手構成の使用を可能にする。定位置にスナップ嵌めされる開放カムの容易な取外しを促進するために、計画的に配置された付加的なホールがエンドエフェクタ閉鎖スリーブに設けられ、それを通じてプライ部材を挿入して、エンドエフェクタ閉鎖スリーブから開放カムを取り出すことを可能にし得る。更に他の構成では、開放カムは、アンビルアクチュエータ部材又はエンドエフェクタ閉鎖スリーブ内に一体的に形成され得る。例えば、開放カムはそれぞれタブを備え得るが、それらのタブは、アンビルアクチュエータ部材又はエンドエフェクタ閉鎖スリーブの壁に切り込まれるか又は別様にその壁の中に形成され、次いで、第2の顎部の上の対応するカム表面に係合するように、曲げられるか、クリンプされるか又は内向きに永久的に変形されるものである。例えば、タブは、エンドエフェクタ閉鎖スリーブの外壁に対して90度(90°)の角度で内向きに曲げられ得る。そのような構成により、別個の開放カム構成要素の必要性が回避される。他の変形形態では1本以上のピンが用いられ得るが、それらのピンは、第2の顎部に取り付けられ、第1の顎部上の対応するカム表面に乗りかかるように構成されるものである。ピンは、例えば、第1の顎部へと押圧され、刻みを付けられ、次いで第1の顎部に押圧及び/又は溶接され得る。上記で説明した開放カム構成は、外科用ステープルカートリッジを支持するように構成され、かつ外科用ステープルカートリッジに対して移動するように構成されたアンビルを含む外科用エンドエフェクタの状況で説明されているが、開放カム構成はまた、互いに対して移動可能である顎部を有する他のエンドエフェクタ構成と共に用いられ得ることが読者には明らかとなろう。
図9及び10は、上記で説明した細長シャフトアセンブリ200の特徴のうちの多数を取り入れた、200’と記された細長シャフトアセンブリを示している。図示の例では、細長シャフトアセンブリ200’は、上述の関節ロック350と類似した関節ロック810を用いた、800と記された二重関節リンク構成を含んでいる。関節ロック350の構成要素とは異なるものであり、かつ関節ロック350の動作を理解するのに必要となり得る関節ロック810の構成要素について、以下で更に詳細に説明することにする。関節ロック350に関する様々な詳細は、その開示内容の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。関節ロック810は、様々な関節運動位置に外科用エンドエフェクタ300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック810がロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ300がシャフト閉鎖スリーブ260に対して回転、すなわち関節運動することを可能にする。
上記で説明したように、近位関節ドライバ230がクラッチシステム400を介して発射部材220と動作可能に係合されているとき、発射部材220は、近位関節ドライバ230を近位側及び/又は遠位側に移動させることができる。例えば、発射部材220が近位側に移動することにより、近位関節ドライバ230を近位側に移動させることができ、同様に、発射部材220が遠位側に移動することにより、近位関節ドライバ230を遠位側に移動させることができる。近位側か遠位側かに関わらず、近位関節ドライバ230が移動することにより、以下で更に詳細に説明するように、関節ロック810をロック解除することができる。例えば図9で分かるように、細長シャフトアセンブリ200’は、第1の遠位関節ドライバ820と幾分か同等の広がりを持つシャフトフレーム812を含んでいる。第1の遠位関節ドライバ820は、それに加えられた対応する関節運動制御モーションに応答して、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ200’内で支持される。シャフトフレーム812は、下向き突出枢動ピン(図示せず)をその上に有する遠位端部分814を含み、この下向き突出枢動ピンは、細長チャネル302の近位端部分320に形成された枢動ホール328内に枢動可能に受容されるように適合されている。例えば、図5に示す同様の構成を参照されたい。かかる構成により、枢動ホール328によって規定される関節運動軸線B−Bを中心としたシャフトフレーム812に対する外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302の枢動的移動が促進される。上記に示すように、関節運動軸線B−Bは、細長シャフトアセンブリ200’によって規定されるシャフト軸線SA−SAを横切っている。
再び図9を参照すると、第1の遠位関節ドライバ820は、第1の又は遠位のロック空洞822と、第2の又は近位のロック空洞824とを含み、第1のロック空洞822と第2のロック空洞824は中間フレーム部材825によって分離され得る。関節ロック810は、少なくとも部分的に第1のロック空洞822の中に配置された少なくとも1つの第1のロック要素826を更に含むことができ、この第1のロック要素826は、第1の遠位関節ドライバ820が近位に移動することを抑制又は防止するように構成され得る。例えば、図9に示す実施形態では、第1のロック空洞822内に配置された第1のロック要素826が3つあり、これら第1のロック要素826は、すべて同様の並列方式で作用することができ、また単一のロック要素として協働的に作用することができる。4つ以上又は2つ以下の第1のロック要素826を利用できる他の実施形態も考えられる。同様に、関節ロック810は、少なくとも部分的に第2のロック空洞824の中に配置された少なくとも1つの第2のロック要素828を更に含むことができ、この第2のロック要素824は、第1の遠位関節ドライバ820が遠位側に移動することを抑制又は防止するように構成され得る。図9に示す特定の実施形態に関して言えば、第2のロック空洞824内に配置された第2のロック要素828が3つあり、これら第2のロック要素828は、すべて同様の並列方式で作用することができ、また単一のロック要素として協働的に作用することができる。4つ以上又は2つ以下の第2のロック要素828を利用できる他の実施形態も考えられる。
上記に加えて、主として図9を参照すると、各第1のロック要素826は、フレームレール830上で摺動可能に支持され、ロックタング827を含んでいる。第1のロック要素826の各々は、それを通じてフレームレール830を受容するためのロックアパーチャ(図示せず)を中に有している。ロックタング827は第1のロック空洞822内に配設され得、ロックアパーチャは、シャフトフレーム812に取り付けられたフレームレール830と摺動可能に係合され得る。第1のロック要素826は、フレームレール830との垂直な構成をなして配向されておらず、むしろ、第1のロック要素826は、フレームレール830に対して垂直でない角度をなして構成及び整合されており、そのため、ロックアパーチャの縁部又は側壁がフレームレール830と係合されるようになっている。更に、ロックアパーチャの側壁とフレームレール830との相互作用が、それらの間に抵抗力又は摩擦力を生じさせることができ、その抵抗力又は摩擦力は、第1のロック要素826とフレームレール830との相対運動を抑制し、結果として、第1の遠位関節ドライバ820に加えられる近位押力Pに抵抗することができる。換言すれば、第1のロック要素826は、外科用エンドエフェクタ300が矢印821で示す方向に回転するのを防止するか、又は少なくとも抑制することができる。トルクが矢印821の方向にエンドエフェクタ300に加えられる場合、近位押力Pが遠位関節ドライバ820に伝達されることになる。近位押力Pは、第1のロック要素826とフレームレール830とのロック係合を増強するようにのみ働くことになる。より具体的に言えば、近位押力Pは第1のロック要素826のタング827に伝達され得、タング827は、第1のロック要素826を回転させ、第1のロック要素826とフレームレール830との間に規定される角度を減少させ、結果として、ロックアパーチャの側壁とフレームレール830との間の食い込みを増加させることができる。最終的には、次いで第1のロック要素826は、一方向において第1の遠位関節ドライバ820の移動をロックすることができる。
第1のロック要素826を解放し、外科用エンドエフェクタ300を矢印821で示される方向に回転させるために、近位関節ドライバ230は、第1のロック要素826を垂直な、又は少なくとも実質的に垂直な位置へと整直するか又は少なくとも実質的に整直するように、近位側に引っ張られ得る。そのような位置において、ロックアパーチャの側壁とフレームレール830との間の食い込み又は抵抗力は十分に低減又は排除され得、そのため第1の遠位関節ドライバ820は近位側に移動され得る。第1のロック要素826を整直するために、近位関節ドライバ230は近位側に引っ張られ得、そのため、近位関節ドライバ230の遠位アーム233が第1のロック要素826と接触して、第1のロック要素826を整直位置へと引っ張り、回転させる。様々な状況において、近位関節ドライバ230は、それから延びる近位アーム235が第1の遠位関節ドライバ820の近位駆動壁832に接触又は当接し、その遠位関節ドライバ820を近位側に引っ張って外科用エンドエフェクタ300を関節運動させるまで、引き続き近位側に引っ張られ得る。本質的に、近位引張力は、近位アーム235と近位駆動壁832との相互作用を通じて近位関節ドライバ230から遠位関節ドライバ820に加えられ得、そのような引張力が第1の遠位関節ドライバ820を通じてエンドエフェクタ300に伝達されて、以下で更に説明するように、エンドエフェクタ300を矢印821で示される方向に関節運動させ得る。外科用エンドエフェクタ300が矢印821の方向に好適に関節運動された後、関節ロック810が第1の遠位関節ドライバ820を、そして外科用エンドエフェクタ300を所定位置に再びロックできるように、第1の遠位関節ドライバ820は様々な状況において解放され得る。
上記と同時に、図9を再び参照するが、第2のロック要素828は、第1のロック要素826が上述のようにロック及びロック解除されている間、依然として角度つき位置に留まることができる。読者に理解されたいこととして、第2のロック要素828はシャフトレール830に対して角度つき位置に配列及び整合されているが、第2のロック要素828は、第1の遠位関節ドライバ820の近位側へのモーションを妨害するか、又は少なくとも実質的に妨害するように構成されていない。第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810が上述のように近位側に摺動されるとき、第2のロック要素828は、様々な状況において、フレームレール830に対する角度をつけられた整列を変化させるか、又は少なくとも実質的に変化させることなく、フレームレール830に沿って遠位側に摺動することができる。第2のロック要素828は第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810が近位側に移動することを許容するが、第2のロック要素828は、更に以下でより詳細に議論するように、第1の遠位関節ドライバ820が遠位側に移動することを選択的に防止するか、又は少なくとも抑制するように構成され得る。
各第2のロック要素828は、ロックアパーチャ(図示せず)とロックタング829とを備え得る。ロックタング829は第2のロック空洞824内に配設され得、ロックアパーチャは、シャフトフレーム812に取り付けられたフレームレール830と摺動可能に係合され得る。フレームレール830は、第2のロック要素828のアパーチャを通じて延びている。第2のロック要素828は、フレームレール830との垂直な構成をなして配向されておらず、むしろ、第2のロック要素828は、フレームレール830に対して垂直でない角度をなして構成及び整合されており、そのため、ロックアパーチャの縁部又は側壁がフレームレール830と係合されるようになっている。更に、ロックアパーチャの側壁とフレームレール830との相互作用が、それらの間に抵抗力又は摩擦力を生じさせることができ、その抵抗力又は摩擦力は、第2のロック要素828とフレームレール830との相対運動を抑制し、結果として、第1の遠位関節ドライバ820に加えられる遠位力Dに抵抗することができる。換言すれば、第2のロック要素828は、外科用エンドエフェクタ300が矢印823で示す方向に回転するのを防止するか、又は少なくとも抑制することができる。トルクが矢印823の方向にエンドエフェクタ300に加えられる場合、遠位引張力Dが第1の遠位関節ドライバ820に伝達されることになる。遠位引張力Dは、第2のロック要素828とフレームレール830とのロック係合を増強するようにのみ働くことになる。より具体的には、遠位引張力Dは第2のロック要素828のタング829に伝達されることができ、タング828は、第2のロック要素828を回転させ、第2のロック要素828とフレームレール830との間に規定される角度を減少させ、結果として、ロックアパーチャの側壁とフレームレール830との間の食い込みを増加させることができる。最終的には、次いで第2のロック要素828は、一方向において第1の遠位関節ドライバ820の移動をロックすることができる。
第2のロック要素828を解放し、外科用エンドエフェクタ300を矢印823で示される方向に関節運動させるために、近位関節ドライバ230は、第2のロック要素828を垂直な、又は少なくとも実質的に垂直な位置へと整直するか又は少なくとも実質的に整直するように、遠位側に押され得る。そのような位置において、ロックアパーチャの側壁とフレームレール830との間の食い込み又は抵抗力は十分に低減又は排除され得、そのため第1の遠位関節ドライバ820は遠位側に移動され得る。第2のロック要素828を整直するために、近位関節ドライバ230は遠位側に押され得、そのため、近位関節ドライバ230の近位アーム235が第2のロック要素828と接触して、第2のロック要素828を整直位置へと押し込み、回転させる。様々な状況において、近位関節ドライバ230は、それから延びる遠位アーム233が第1の遠位関節ドライバ820の遠位駆動壁833に接触又は当接し、その第1の遠位関節ドライバ820を遠位側に押して外科用エンドエフェクタ300を関節運動させるまで、引き続き遠位側に押され得る。本質的に、遠位押力は、遠位アーム233と遠位駆動壁833との相互作用を通じて近位関節ドライバ230から第1の遠位関節ドライバ820に加えられることができ、そのような押力が第1の遠位関節ドライバ820を通じて伝達されて、エンドエフェクタ300を矢印823で示される方向に関節運動させることができる。外科用エンドエフェクタ300が矢印823の方向に好適に関節運動された後、関節ロック810が第1の遠位関節ドライバ820を、そして外科用エンドエフェクタ300を所定位置に再びロックできるように、第1の遠位関節ドライバ820は様々な状況において解放され得る。
上記と同時に、第1のロック要素826は、第2のロック要素828が上述のようにロック及びロック解除されている間、依然として角度つき位置に留まることができる。読者に理解されたいこととして、第1のロック要素826はシャフトレール830に対して角度つき位置に配列及び整合されているが、第1のロック要素826は、第1の遠位関節ドライバ820の遠位側へのモーションを妨害するか、又は少なくとも実質的に妨害するように構成されていない。第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810が上述のように遠位側に摺動されるとき、第1のロック要素826は、様々な状況において、フレームレール830に対する角度をつけられた整列を変化させるか、又は少なくとも実質的に変化させることなく、フレームレール830に沿って遠位側に摺動することができる。第1のロック要素826は第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810が遠位側に移動することを許容するが、第1のロック要素826は、上記で説明したように、第1の遠位関節ドライバ820が近位側に移動することを選択的に防止するか、又は少なくとも抑制するように構成されている。
上記を鑑みると、関節ロック810は、ロック状態において、第1の遠位関節ドライバ820の近位側及び遠位側への移動に抵抗するように構成され得る。抵抗に関して言えば、関節ロック810は、第1の遠位関節ドライバ820の近位側及び遠位側への移動を防止するか、又は少なくとも実質的に防止するように構成され得る。総じて、上述のように、第1の遠位関節ドライバ820の近位側へのモーションは、第1のロック要素826がロック方向にあるときに、第1のロック要素826によって抵抗を受け、第1の遠位関節ドライバ820の遠位側へのモーションは、第2のロック要素828がロック方向にあるときに、第2のロック要素828によって抵抗を受ける。換言すれば、第1のロック要素826は第1の一方向ロックを備え、第2のロック要素828は、その反対方向にロックする第2の一方向ロックを備える。
図9及び10に示した例示的な実施形態に関連して議論したが、近位関節ドライバ230の初期の近位側への移動により、第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810の近位側への移動をロック解除することができる一方で、近位関節ドライバ230の更なる近位側への移動により、第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810を近位側に駆動することができる。同様に、近位関節ドライバ230の初期の遠位側への移動により、第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810の遠位側への移動をロック解除することができる一方で、近位関節ドライバ230の更なる遠位側への移動により、第1の遠位関節ドライバ820及び関節ロック810を遠位側に駆動することができる。そのような全体的な構想については、以下で開示するいくつかの更なる例示的な実施形態と関連させて議論する。そのような議論が、上に示した議論と同じであるか、又は概ね重複する限りにおいて、簡潔にするためにそのような議論を再現しない。
依然として図9及び10を参照すると、二重関節リンク構成800は、関節運動力が第1の遠位関節ドライバ820を通じて加えられたときに「プッシュ/プル」構成を確立するように構成されている。これらの図で分かるように、第1の遠位関節ドライバ820は、その中に第1の駆動ラック842を形成されている。第1の関節ロッド844が第1の遠位関節ドライバ820から遠位側に突出しており、第1の玉継手852によって第1の遠位関節ドライバ820に取り付けられる第1の可動カプラ850に取り付けられている。第1のカプラ850はまた、図9で分かるように、第1のピン854によって細長チャネル302の近位端部分320に枢動可能にピン留めされている。二重関節リンク構成800は、第2の駆動ラック862を中に形成された第2の遠位関節ドライバ860を更に備えている。第2の遠位関節ドライバ860は、遠位方向DD及び近位方向PDに長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ200’内で移動可能に支持されている。第2の関節ロッド864が第2の遠位関節ドライバ860から遠位側に突出しており、第2の玉継手872によって第2の遠位関節ドライバ860に取り付けられる第2の可動カプラ870に取り付けられている。第2のカプラ870はまた、図9で分かるように、第2のピン874によって細長チャネル302の近位端部分320に枢動可能にピン留めされている。図9で分かるように、第1のカプラ850は、シャフト軸線SAの一方の外側部で細長チャネル302に取り付けられ、第2のカプラ870はシャフト軸線のその反対の外側部で細長チャネル302に取り付けられている。したがって、カプラ850、870の一方を引くと同時にもう一方のカプラ850、870を押すことによって、外科用エンドエフェクタ300は、細長シャフトアセンブリ200’に対して、関節運動軸線B−Bを中心として関節運動されることになる。図示の構成では、第1の遠位関節ドライバ820と第2の遠位関節ドライバ860との相対運動をそれぞれ促進するカプラ850、870、及び細長チャネル302は、比較的硬質の成分から製作されているが、他の構成が比較的「軟質の」カプラ構成を用いてもよい。例えば、ケーブルなどが、細長チャネルに結合されるように、遠位関節ドライバ820、860、カプラ850、870及び玉継手852、872の一方又は両方を通じて延びて、それらへの関節運動モーションの伝達を促進するようにしてもよい。
同様に図9及び10で分かるように、近位ピニオンギヤ880及び遠位ピニオンギヤ882が第1の駆動ラック842と第2の駆動ラック862との間の中心に配設され、それらとの噛合い係合をなしている。代替的な実施形態では、1つのみのピニオンギヤ又は3つ以上のピニオンギヤが用いられてもよい。したがって、少なくとも1つのピニオンギヤが用いられる。近位ピニオンギヤ880及び遠位ピニオンギヤ882は、シャフトフレーム812内でそれらに対して自在に回転するように回転可能に支持されており、そのため、第1の遠位関節ドライバ820が遠位方向DDに移動されるとき、ピニオンギヤ870、872は第2の遠位関節ドライバ860を近位方向PDに駆動するように働く。同様に、第1の遠位関節ドライバ820が近位方向PDに引かれると、ピニオンギヤ880、882は第2の遠位関節ドライバ860を遠位方向DDに駆動する。したがって、関節運動軸線B−Bを中心として矢印821の方向にエンドエフェクタ300を関節運動させるために、関節ドライバ230は、クラッチシステム400を介して発射部材220と動作可能に係合され、それにより、発射部材220は近位関節ドライバ230を近位方向PDに移動させるか又は引く。近位関節ドライバ230が近位方向に移動することにより、第1の遠位関節ドライバ820が同様に近位方向に移動する。第1の遠位関節ドライバ820が近位方向に移動するとき、ピニオンギヤ880、882は第2の遠位関節ドライバ860を遠位方向DDに駆動するように働く。第1及び第2の遠位関節ドライバ820、860がそのように移動することにより、外科用エンドエフェクタ300が、より具体的には外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302が、関節運動軸線B−Bを中心として矢印821の関節運動方向に枢動することになる。逆に言えば、エンドエフェクタ300を矢印823の方向に関節運動させるために、発射部材220は、第1の遠位関節ドライバ820を遠位方向DDに押すように作動される。第1の遠位関節ドライバ820が遠位方向に移動するとき、ピニオンギヤ880、882は第2の遠位関節ドライバ860を近位方向PDに駆動するように働く。第1及び第2の遠位関節ドライバ820、860がそのように移動することにより、外科用エンドエフェクタ300が、より具体的には外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302が、関節運動軸線B−Bを中心として矢印823の関節運動方向に枢動することになる。
二重一体リンク関節構成800及びその変形形態は、他の関節運動式外科用エンドエフェクタの構成と比較すると、より広範囲の関節運動を外科用エンドエフェクタにもたらし得る。具体的に言えば、本明細書に開示される一体リンク関節構成は、他の関節運動式エンドエフェクタ構成によって一般的に達成される、45°〜50°の範囲を超える関節運動範囲を促進し得る。エンドエフェクタが定位置に「押されること」及び「引かれること」が可能となるように、遠位関節ドライバ同士の間でインターフェースするために少なくとも1つのピニオンギヤを使用することはまた、使用中におけるエンドエフェクタの「こぼし(slop)」又は不所望な若しくは意図しない移動の大きさを低減することになり得る。本明細書に開示される二重一体リンク関節構成はまた、他の関節運動システム構成と比較して、強度特性を改善させた関節運動システムを備えている。
上記で簡潔に説明したように、中間発射シャフト部分222は、遠位切断又は発射ビーム280と動作可能にインターフェースするように構成されている。遠位発射ビーム280は積層構造を備えてもよい。そのような構成により、遠位発射ビーム280は、外科用エンドエフェクタ300が関節運動軸線B−Bを中心として関節運動されるときに十分に屈曲することが可能となる。遠位発射ビーム280は、シャフトアセンブリ200’内で軸方向に移動するように支持され、細長チャネル302の近位端部上に形成された2つの直立側方支持壁330によって摺動可能に支持される。図11を参照すると、遠位発射ビーム280は、垂直に延出する発射部材本体902を含む発射部材900に取り付けられ、その発射部材本体902は組織切断面又はブレード904をその上に有している。加えて、発射部材900との駆動接触のため、ウェッジスレッド910が外科用ステープルカートリッジ304内に装着されていてよい。発射部材900がカートリッジ本体304を通じて遠位側に駆動されると、ウェッジスレッド910のウェッジ面912がステープルドライバに接触して、ドライバ及びその上に支持された外科用ステープルを外科用ステープルカートリッジ304内で上向きに作動させる。
発射ビーム又は発射部材を使用し、ある範囲、例えば45度(45°)にわたって関節運動可能であるエンドエフェクタは、克服すべき多くの課題を有し得る。かかるエンドエフェクタの動作可能な関節運動を容易にするため、発射部材又は発射ビームは、かかる範囲の関節運動に適応するため、十分に可撓性でなくてはならない。しかしながら、発射ビーム又は発射部材はまた、圧縮性の発射荷重がかかっている間の座屈も避けなくてはならない。発射ビーム又は発射部材に対する更なる支持を提供するため、様々な「支持」又は「吹出」プレート構成が開発されている。いくつかのかかる構成は、米国特許第6,964,363号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING ARTICULATION JOINT SUPPORT PLATES FOR SUPPORTING A FIRING BAR」及び同第7,213,736号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING AN ELECTROACTIVE POLYMER ACTUATED FIRING BAR TRACK THROUGH AN ARTICULATION JOINT」に開示されており、それぞれの開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。実質的な耐座屈性を提供する吹出プレートは、一般的に曲げにくくもあり、これによって関節継手システムが対応しなければならない力を加える。他の発射ビーム支持構成が、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第14/575,117号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」に開示されている。
図11〜15を参照すると、細長シャフトアセンブリ200’は、外科用エンドエフェクタ300が関節運動軸線B−Bを中心として関節運動されるときに遠位発射ビーム280を横方向に支持するための複数の支持リンクアセンブリ920を更に備えている。図11で分かるように、複数の支持リンクアセンブリ920は、外科用エンドエフェクタ300並びに細長シャフトアセンブリ200’に移動可能に結合される中央支持部材922を備えている。例えば、中央支持部材922は、細長チャネル302の近位端部320に枢動的にピン留めされ、そのため、枢動軸線PAを中心として近位端部320に対して枢動可能となっている。図11で分かるように、中央支持部材922は遠位突出タブ923を含み、この遠位突出タブ923は、細長チャネル302の近位端部分320上に形成された直立支持ピン332を受容するための遠位枢動ホール924を中に有している。図11で更に分かるように、中央支持部材922は近位突出タブ926を更に含み、この近位突出タブ926はその中に細長の近位スロット928を有している。この近位スロット928は、フレーム部分812上に形成された中央支持ピン816を摺動可能に受容するように構成されている。そのような構成により、中央支持部材922は、例えば、枢動すると共に、上記細長シャフトアセンブリ200’に対して軸方向に移動することが可能となる。図11〜13で分かるように、中央支持部材922は、それを通じて遠位発射ビーム280を移動可能に受容するための中央配設スロット930を更に含んでいる。
依然として図11〜15を参照すると、複数の支持リンクアセンブリ920が、近位支持リンク940と遠位支持リンク950とを更に備えている。近位支持リンク940は、丸形近位ノーズ部分943と丸形遠位ノーズ部分944とを有する細長近位本体942を含む。近位支持リンク940は、一対の下向き突出対向近位支持壁945、946を更に含み、それらの間に近位スロット947を画定する。同様に、遠位支持リンク950は、丸形近位ノーズ部分953と丸形遠位ノーズ部分954とを有する細長遠位本体952を含む。遠位支持リンク950は、一対の下向き突出対向遠位支持壁955、956を更に含み、それらの間に遠位スロット957を画定する。図14で分かるように、軟質の遠位発射ビーム280は、近位支持リンク940の近位支持壁945、946と遠位支持リンク950の遠位支持壁955、956との間に延びるように構成されている。近位支持壁945は、内向きの近位弓形表面948を含み、近位支持壁946は、上記内向きの近位弓形表面948と対向する内向きの近位弓形支持表面949を含む。近位弓形支持表面948、949は、軟質の遠位発射ビーム280がエンドエフェクタの関節運動の間に屈曲し、関節継手を横断するとき、軟質の遠位発射ビーム280の近位部分の外側部分を横方向に支持するように働く。丸みの付いた表面は、関節運動の方向に応じて遠位発射ビーム280の外径に適合し得る。同様に、遠位支持壁955は、内向きの遠位弓形表面958を含み、遠位支持壁956は、上記遠位弓形表面958と対向する内向きの遠位弓形支持表面959を含む。遠位弓形支持表面958、959は、遠位発射ビーム280が外科用エンドエフェクタ300の関節運動の間に屈曲し、関節継手を横断するとき、遠位発射ビーム280の遠位部分の外側部分を横方向に支持するように働く。遠位弓形表面958、959は、関節運動の方向に応じて遠位発射ビーム280の外径に適合し得る。図12及び13で分かるように、シャフトスパイン210の遠位端部217は、近位支持リンク940の丸形近位ノーズ部分943が中に延びる遠位向き弓形スパインポケット218を含んでいる。近位支持リンク940の丸形遠位ノーズ部分944は、中央支持部材922の弓形近位ポケット932内に枢動可能に受容される。加えて、遠位支持リンクの丸形近位ノーズ部分953は、中央支持部材922の遠位端部の弓形遠位支持部材ポケット934内に受容される。遠位支持リンク950の丸形遠位ノーズ部分954は、細長チャネル302の近位端部320上に形成された直立側方支持壁330内に形成されたV字形状のチャネル空洞334内に移動可能に受容される。
複数の支持リンケージアセンブリは、可撓性発射ビーム積層体により高度な側方支持を、そのビームがより高度な関節運動角度にわたって屈曲するときにもたらし得る。そのような構成はまた、発射ビームが高度な発射荷重下で比較的高度な関節運動角度にわたって座屈することを防止することになる。細長支持リンクは、中央支持部材と共に、多くの従来の支持構成と比べて、改善された側方支持を関節運動ゾーンの全体にわたって発射ビームにもたらすように働く。代替的な構成では、支持リンクは、様々な関節運動角度で中央支持部材と実際に連動するように構成されてもよい。U字形状の支持リンクは、容易な導入を促進し、軟質の支持ビームを発射ビームの各外側部だけでなく上部においても支持して、発射ビームが発射中関節運動される間に上向きに反ることを防止する。
発射部材が組織切断面を含む実施形態では、未使用のステープルカートリッジが外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302内で適切に支持されていなければ発射部材が誤って前進することを防止するような方式で、細長シャフトアセンブリが構成されることが望ましくなり得る。例えば、ステープルカートリッジが全く存在せず、発射部材がエンドエフェクタを通じて遠位側に前進される場合、組織は切断はされるが、ステープル留めはされない。同様に、使用済みのステープルカートリッジ(すなわち、ステープルの少なくともいくつかが既に発射されているステープルカートリッジ)がエンドエフェクタに存在し、発射部材が前進される場合、組織は切断はされることになるが、ステープル留めはされるとしても完全にはされない可能性がある。そのような現象の発生は、外科手技の間における不所望な破局的結果につながり得ることが明らかとなろう。米国特許第6,988,649号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」、同第7,044,352号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SINGLE LOCKOUT MECHANISM FOR PREVENTION OF FIRING」、及び同第7,380,695号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SINGLE LOCKOUT MECHANISM FOR PREVENTION OF FIRING」はそれぞれ、様々な発射部材ロックアウト構成を開示しており、それらの米国特許の各々は、そのすべての内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
そのようなロックアウト構成は、様々な外科用ステープル留め器具と共に有効に用いられ得る。そのような構成はしかしながら、比較的小型で短い関節継手構成を用いる、本明細書に開示される様々な外科用ステープル留め器具と関連させた使用には特に好適でない場合もある。例えば、図15〜19は、細長シャフトアセンブリ200’に関節継手270’によって動作可能に取り付けられている外科用エンドエフェクタ300を示している。細長シャフトアセンブリ200’はシャフト軸線SA−SAを規定し、関節継手270’は、シャフト軸線SA−SAを横断する関節運動軸線B−Bを中心とした、細長シャフトアセンブリ200’に対する外科用エンドエフェクタ300の選択的な関節運動を促進する。図示の実施形態では、二重一体リンク関節構成800は(上述の通り)、関節運動モーションを外科用エンドエフェクタ300に選択的に加えるために用いられ得る。細長シャフトアセンブリ200’は、上記で説明したタイプの遠位発射ビーム280を備えており、この遠位発射ビーム280は、それに発射モーションが加えられると、開始位置から終了位置へと外科用エンドエフェクタ300内で選択的に軸方向に移動可能である。遠位発射ビーム280は、関節継手270’を通じて延びており、本明細書に記載される様々な方式における外科用エンドエフェクタ300の関節運動に適応するために、関節運動軸線B−Bを中心として屈曲するように構成されている。図示の実施形態では、関節継手270’は、シャフトフレーム812の遠位端部814及び細長チャネル302の近位端部320に移動可能に取り付けられた中央支持部材922を含む。上記で説明したように、中央支持部材922は遠位突出タブ923を有し、この遠位突出タブ923は、細長チャネル302の近位端部分320上に形成された直立支持ピン332を受容するための遠位枢動ホール924を中に有している。中央支持部材922は、細長近位スロット928を有する近位突出タブ926を更に含んでいる。この近位スロット928は、フレーム部分812上に形成された中央支持ピン816を摺動可能に受容するように構成されている。中央支持体922は、それを通じて遠位発射ビーム280を軸方向に受容するための中央配設スロット930を更に含む。中央支持部材922は、発射の間に遠位発射ビーム280の軸方向通路を促進すると同時に、関節運動軸線B−Bを中心とした外科用エンドエフェクタ300の関節運動の間に、遠位発射ビーム280を横方向に支持する。
図示の実施形態では、未発射の外科用ステープルカートリッジ304がカートリッジ支持部材又は細長チャネル302内に動作可能に着座されていない限り、遠位発射ビーム280が開始位置から終了位置へと誤って前進されることを防止するために、発射ビームロックアセンブリ980が用いられている。図15〜19で分かるように、一形態における発射ビームロックアセンブリ980は、遠位発射ビーム280の上面から上向きに突出するように遠位発射ビーム280に形成されたロックカム又はデテント281を含んでいる。付勢部材984が中央支持部材922上で支持され、かつ中央支持部材922に取り付けられている。図16で分かるように、例えば、付勢部材984は実質的に平面的であり、外科用エンドエフェクタ300の関節運動の間にロックカム281を中に収容するように構成された窓985を含んでいる。したがって、外科用エンドエフェクタ300が関節運動軸線B−Bを中心として関節運動されるとき、付勢部材984は、いかなる付勢力も荷重も遠位発射ビーム280に加えることがない。この特徴により、関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ300を関節運動させるために生成されなければならない関節運動力の大きさの増大が回避され得る。この付勢部材984は、中央支持部材922にタック溶接されてもよく、又は、ねじ、ピン、接着剤などの他の締結方法によって中央支持部材に取り付けられてもよい。窓985はまた、遠位発射ビーム280が開始位置にあるときにロックカム281と接触するように働くロックバンド又は部分986を画定してもよい。ロックカム281は、遠位発射ビーム280を軸方向に移動させるために必要となる発射力及び後退力の大きさを低減するように、遠位向き傾斜表面283及び近位向き傾斜表面285を伴って形成され得る。図19を参照されたい。
上記で説明したように、遠位発射ビーム280は、発射部材本体902上に組織切断表面904を含む発射部材900に動作可能に取り付けられている。代替的な構成では、組織切断表面は、遠位発射ビーム280の一部分に取り付けられてもよく、又は別様にその一部分の上に形成されるか若しくはその一部分によって直接的に支持されてもよい。図示の構成では、側方に延びるフット905が発射部材本体902の底部に形成されている。発射部材本体902は、ウェッジスレッド係合部材906を更に含み、このウェッジスレッド係合部材906は、以下で更に詳細に論じるように、外科用ステープルカートリッジ304内のウェッジスレッドと係合するように構成されている。
図18は、細長チャネル302内に適切に導入された「未使用」又は「未発射」の外科用ステープルカートリッジ304を示している。この図で分かるように、ウェッジスレッド910は、外科用ステープルカートリッジ304内の「未発射」(最近位)の位置に配置されている。ウェッジスレッド910は、発射部材900上のウェッジスレッド係合部材906と係合して、それによって発射部材900を矢印988で表される上向きの方向に付勢するように構成された近位向き傾斜表面914を含み、そのため、発射部材900の底面部分及びフット905は、細長チャネル302の底部のロック開口部303によって形成されたロック壁307を自在に通過するようになっている。その位置にあるとき、遠位発射ビーム280及び発射部材900は、細長チャネル302内で、またより正確にはその中に装着された外科用ステープルカートリッジ304内で、図18に示す開始位置から、外科用ステープルカートリッジ304内で動作可能に支持された外科用ステープルのすべてをウェッジスレッド910が排出し終える外科用ステープルカートリッジ304内の終了位置へと遠位側に前進され得る。そのような構成では、発射部材900が完全に発射された(すなわち、外科用ステープルカートリッジ304内で開始位置から終了位置へと完全に前進された)後、発射部材900は、図19に示す開始位置へと再び後退される。ウェッジスレッド910は、発射部材900によってステープルカートリッジ304内で終了位置へと遠位側に前進されており、発射部材900はウェッジスレッド910に取り付けられていないため、発射部材900が再び開始位置へと後退されるとき、ウェッジスレッド910は、外科用ステープルカートリッジ304内で依然として終了位置にあり、発射部材900を再び開始位置に復帰させることはない。したがって、外科用ステープルカートリッジ304は、「使用後」、「使用済み」、又は「発射」状態にあると言われる。図19で分かるように、ウェッジスレッドが未発射状態にないとき、本体部分902の底部並びに発射部材900のフット905は、付勢部材984のロックバンド986によって遠位発射ビーム280上のロックカム281に加えられる付勢モーションによって、細長チャネル302の底部のロック開口部303の中へと延びる。その位置にあるとき、臨床医が使用済み外科用ステープルカートリッジを故意に再発射しようと試みた場合、本体部分902及び/又はフット905は細長チャネル302の壁307と接触することになり、また開始位置から終了位置へと移動することを防止されることになる。したがって、発射ビームロックアセンブリ980は、未発射の又は未使用の外科用ステープルカートリッジが外科用エンドエフェクタの細長チャネル内に適切に/動作可能に導入されていない場合、遠位発射ビーム280並びに発射部材900が開始位置から終了位置へと前進することを防止する。また、ステープルカートリッジが細長チャネル302内に全く導入されていないときに、発射ビームロックアセンブリ980が遠位発射ビーム280の前進を防止することも明らかとなろう。外科用エンドエフェクタを関節運動させるための関節運動力を増大させることが結果として必要となり得る、遠位発射ビームへの付加的な荷重の加力なしに、関節運動軸線B−Bを中心とした外科用エンドエフェクタ300の関節運動に適応することに加えて、発射ビームロックアセンブリ980は、エンドエフェクタ顎部が開放されているか閉鎖されているかに関わらず、ロックアウト壁を越えて遠位側に前進されると、発射部材及び/又は遠位発射ビームに付加的な荷重を加えることがない。
図20Aは、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272内に装着された付勢部材984’を備える発射ビームロックアセンブリ980’を用いた別の関節運動式外科用エンドエフェクタの実施形態300’を示している。この図で分かるように、例えば、付勢部材984’は、遠位発射ビーム280’の傾斜又はテーパ付き部分283’に付勢力を加える。発射ビームロックアセンブリ980’はその他の点では、発射ビームロックアセンブリ980’に関して上記で説明した方式と同じ方式で動作する。より具体的に言えば、付勢部材984’は、遠位発射ビーム280’及びそれに取り付けられた発射部材を細長チャネル内で下向きに押しやる付勢力を遠位発射ビーム280’に加える。未使用の外科用ステープルカートリッジが、ウェッジスレッド又は他のステープルエジェクタ部材が未発射位置にある状態で、発射部材/発射ビームを移動させてロック壁との係合から外すために発射部材又は発射ビームと動作可能に係合するように、細長チャネル又はカートリッジ支持部材内に適切に導入されていない場合、発射部材/発射ビームは、開始位置から終了位置へと軸方向に前進されることを防止されることになる。
図21〜25は、以下で更に詳細に説明する様々な違いを除いて、上記で説明した細長シャフトアセンブリ200と類似した別の細長シャフトアセンブリ1200の一部分を示している。上記で詳細に説明した細長シャフトアセンブリ1200の構成要素は、簡潔にするために、同様の要素符号で参照されており、例えば、上記で説明した外科用器具10の各部分と共に用いられるとき、シャフトアセンブリ1200の動作を理解するのに必要となり得る範囲を越えてまで詳細には更に説明しないことにする。図21で分かるように、細長シャフトアセンブリ1200は関節ロック1810を含み、この関節ロック1810は、関節ロック810と実質的に同等であり、本質的に同様の方式で動作するものである。図22で分かるように、細長シャフトアセンブリ1200はシャフトフレーム1812を含み、このシャフトフレーム1812は、第1の遠位関節ドライバ1820の近位部分1821を中に移動可能に支持するように構成された近位空洞1815を有している。第1の遠位関節ドライバ1820は、それに加えられた関節運動制御モーションに応答して、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ1200内で移動可能に支持されている。シャフトフレーム1812は、枢動ピン1818をその上に形成された遠位端部分1814を更に含む。枢動ピン1818は、外科用エンドエフェクタ1300の細長チャネル1302の近位端部分1320の枢動ホール(図示せず)内に枢動可能に受容されるように適合されている。そのような構成により、枢動ホール及びピン1818によって規定される関節運動軸線B−Bを中心とした、シャフトフレーム1812に対する外科用エンドエフェクタ1300の細長チャネル1302の枢動移動(すなわち関節運動)が促進される。シャフトフレーム1812は、中央配設空洞1817と、遠位ノッチ1819とを更に含み、遠位ノッチ1819は遠位端部1814と中央配設空洞1817との間に配置されている。
シャフトアセンブリ1200は、第2の遠位関節ドライバ1860を更に含み、第2の遠位関節ドライバ1860は、近位プーリ1840及び遠位プーリ1340上で回転可能に軸支されるエンドレス部材1862を備える。依然として図22を参照すると、近位プーリ1840は、プーリスピンドル1842上に回転可能に軸支され、プーリスピンドル1842は、シャフトフレーム1812内の中央配設空洞1817内に装着される。遠位プーリ1340は、外科用エンドエフェクタ1300の細長チャネル1302の近位端部1320上に回転不能に支持又は形成される。一形態では、エンドレス部材1862は、例えば、ステンレス鋼、タングステン、アルミニウム、又はチタンなどから製作されたケーブルを備える。ケーブルは、所望のレベルの引張強度及び可撓性を得るために、様々な本数の撚線を有する網組又は多重撚線構造をなしてよい。様々な構成において、例えば、ケーブル2382は、0.08センチメートル〜0.2センチメートル(0.03インチ〜0.08インチ)の範囲、より好ましくは0.1センチメートル〜0.2センチメートルの範囲(0.05インチ〜0.08インチ)の直径を有し得る。好ましいケーブルは、例えば、半硬質から完全硬質の300系ステンレス鋼から製作され得る。様々な構成において、ケーブルはまた、例えば、潤滑性を改善するため及び/又は伸張を低減するために、例えば、テフロン(登録商標)、銅などでコーティングされ得る。例えばクリンプ加工によって、第1のラグ1863がケーブルの一方の端部に取り付けられ、第2のラグ1864がケーブルのもう一方の端部に取り付けられる。エンドレス部材1862を形成するために端部及び/又はラグ1863、1864が互いに、例えば、溶接され、接着され、機械的に締結される間、ケーブルは張力下で伸張される。スピンドル1842は、近位プーリ1840を近位側に移動させるように、プーリ1840に係合するカムマウントを備え得る。エンドレス部材1862に張力をかけるために、ベルトテンショナ、ターンバックル構成などの他の形態の張力付与構成もまた用いられ得る。
依然として図22を参照すると、エンドレス部材1862は、カプラアセンブリ1830によって第1の遠位関節ドライバ1820の遠位端部1821に結合されている。カプラアセンブリ1830は、第1の遠位関節ドライバ1820の遠位端部1822上に形成された上部カプラ部分1832と、下部カプラ部分1834とを備えている。下部カプラ部分1834は、ラグ1862、1864を中に受容するように構成された2つのクレードル1835を伴って形成されている。一対の取付けピン1836が、上部カプラ部分1832のホール1837の中に押し付けられて、2つのカプラ部分1832と1834とを互いに固着するように構成されている。他の締結構成、ねじ、リベット、接着剤などが用いられてもよい。エンドレス部材1862がプーリ1840及び1340上で軸支されているとき、カプラアセンブリ1830は、第1の遠位関節ドライバ1820の軸方向移動に反応して、シャフトフレーム1812の遠位ノッチ1819内で軸方向に自在に移動する。第1の遠位関節ドライバ1820の軸方向移動によって発生される関節運動モーションは、第2の遠位関節ドライバ1860又はエンドレス部材1862に伝達される。取付けボール又はラグ1866がエンドレス部材1862に取り付けられ、遠位プーリ1340に形成された溝又はポケット1342内に受容される。したがって、エンドレス部材1862の移動は外科用エンドエフェクタ1300に、より具体的には外科用エンドエフェクタ1300の細長チャネル1302に伝達されて、関節運動軸線B−Bを中心としてエンドエフェクタを関節運動させる。したがって、第1の遠位関節ドライバ1820が遠位方向DDに移動されるとき、エンドレス部材1862は、矢印823によって表される関節運動方向に関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ1300を関節運動させる。図21を参照されたい。同様に、第1の遠位関節ドライバ1820が近位方向PDに移動されるとき、エンドレス部材1862は、矢印821によって表される関節運動方向に関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ1300を関節運動させる。図21及び図25を参照されたい。図21に示すように、関節運動方向823は関節運動方向821とは反対である。
図26〜31は、以下で更に詳細に説明する様々な違いを除いて、上記で説明した細長シャフトアセンブリ200と類似した別の細長シャフトアセンブリ2200の一部分を示している。上記で詳細に説明した細長シャフトアセンブリ2200の構成要素は、簡潔にするために、同様の要素符号で参照されており、例えば、上記で説明した外科用器具10の各部分と共に用いられるとき、細長シャフトアセンブリ2200の動作を理解するのに必要となり得る範囲を越えてまで詳細には更に説明しないことにする。図26で分かるように、細長シャフトアセンブリ2200は、ノズル部分202及び203からなる近位ハウジング又はノズル201を含む。細長シャフトアセンブリ2200は、それに動作可能に取り付けられる外科用エンドエフェクタ2300のアンビル2310を閉鎖及び/又は開放するために利用され得る閉鎖スリーブ2260の形態をなすアンビルアクチュエータ部材を更に含む。図26で分かるように、細長シャフトアセンブリ2200は、関節ロック2350と動作可能にインターフェースするように構成された近位スパイン2210を含んでいる。近位スパイン2210は、1つめには、その中に発射部材2220を摺動可能に支持し、2つめには、近位スパイン2210の周りに延びる閉鎖スリーブ2260を摺動可能に支持するように構成される。近位スパイン2210はまた、近位関節ドライバ2230を摺動可能に支持する。近位関節ドライバ2230は、関節ロック2350に動作可能に係合するように構成された遠位端部2231を有する。
図示の構成では、近位スパイン2210は、シャーシ240内に回転可能に支持される近位端部2211を備えている。1つの構成では、例えば、近位スパイン2210の近位端部2211には、シャーシ240内で支持されるように構成されたスパイン軸受にねじ込みによって取り付けられるように、ねじ山2214が形成される。かかる構成により、シャーシ240に対する近位スパイン2210の回転可能な取付けが容易になり、そのため、近位スパイン2210は、シャーシ240に対してシャフト軸線SA−SAを中心にして選択可能に回転され得る。閉鎖スリーブ2260の近位端部は、上記で詳細に説明したように、シャーシ内で支持される閉鎖シャトルに取り付けられる。細長シャフトアセンブリ2200が外科用器具10のハンドル又はハウジングに動作可能に結合されているとき、閉鎖トリガが動作することによって、閉鎖スリーブ2260が遠位側に前進する。
やはり上述したように、細長シャフトアセンブリ2200は、近位スパイン2210内で軸方向移動するように支持される発射部材2220を更に含む。発射部材2220は、遠位切断又は発射ビームアセンブリ2280に取り付けられるように構成された中間発射シャフト部分2222を含む。図27を参照されたい。中間発射シャフト部分2222は、その遠位端部に長手方向スロット2223を含んでもよく、長手方向スロット2223は、遠位発射ビームアセンブリ2280の近位端部上のタブを受容するように構成され得る。遠位発射ビームアセンブリ2280の長手方向スロット2223及び近位端部は、それら同士の相対的運動が可能となるように寸法を定められ、かつ構成され得るものであり、またスリップ継手を備え得る。スリップ継手は、遠位発射ビームアセンブリ2280を移動させずに、又は少なくとも実質的に移動させずに、発射駆動部2220の中間発射シャフト部分2222を移動させて、エンドエフェクタ300を関節運動させることを可能にし得る。外科用エンドエフェクタ2300が好適に配向されると、遠位発射ビームアセンブリ2280を前進させ、エンドエフェクタ300内に支持され得るステープルカートリッジを発射するために、長手方向スロット2223の近位側壁がタブと接触するまで、中間発射シャフト部分2222は遠位側に前進され得る。近位スパイン2210はまた、遠位スパイン2212に結合される。
細長シャフトアセンブリ200と同様に、図示の細長シャフトアセンブリ2200は、近位関節ドライバ2230を発射部材2220に選択的にかつ解放可能に結合するように構成され得るクラッチアセンブリ2400を含む。一形態では、クラッチアセンブリ2400は、発射部材2220の周りに配置されたロックカラー又はスリーブ2402を含み、ロックスリーブ2402は、ロックスリーブ2402が近位関節ドライバ2230を発射部材2220に結合する係合位置と、近位関節ドライバ2230が発射部材2220に動作可能に結合されない係合解除位置との間で回転され得る。ロックスリーブ2402がその係合位置にあるとき、発射部材2220が遠位側に移動することによって、近位関節ドライバ2230を遠位側に移動させることができ、それに対応して、発射部材2220が近位側に移動することによって、近位関節ドライバ2230を近位側に移動させることができる。ロックスリーブ2402がその係合解除位置にあるとき、発射部材2220の移動は、近位関節ドライバ2230に伝達されず、その結果、発射部材2220は、近位関節ドライバ2230とは独立して移動することができる。様々な状況下で、近位関節ドライバ2230が発射部材2220によって近位又は遠位方向に移動されていないとき、近位関節ドライバ2230は関節ロック2350によって所定位置に保持され得る。
上記で説明したように、ロックスリーブ2402は、発射部材2220を受容するように構成された長手方向アパーチャ2403が中に画定された、円筒状の又は少なくとも実質的に円筒状の本体を備え得る。ロックスリーブ2402は、直径方向に対向する内向きのロック突出部2404と外向きのロック部材2406とを備え得る。ロック突出部2404は、発射部材2220と選択的に係合されるように構成され得る。より具体的には、ロックスリーブ2402がその係合位置にあるとき、ロック突出部2404は、発射部材2220に画定された駆動ノッチ2224内に配置され、そのため、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材2220からロックスリーブ2402に伝達され得るようになっている。ロックスリーブ2402がその係合位置にあるとき、第2のロック部材2406は、関節ドライバ2230に画定された駆動ノッチ2232内に受容され、そのため、ロックスリーブ2402に加えられる遠位押力及び/又は近位引張力が近位関節ドライバ2230に伝達され得るようになっている。実質的に、発射部材2220、ロックスリーブ2402、及び近位関節ドライバ2230は、ロックスリーブ2402がその係合位置にあるとき、互いに移動することになる。他方で、ロックスリーブ2402がその係合解除位置にあるとき、ロック突出部2404は、発射部材2220の駆動ノッチ2224内に配置され得ず、その結果、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材2220からロックスリーブ2402に伝達され得ないようになっている。それに応じて、遠位押力及び/又は近位引張力は近位関節ドライバ2230に伝達されなくてもよい。そのような状況下で、発射部材2220は、ロックスリーブ2402及び近位関節ドライバ2230に対して近位側及び/又は遠位側に摺動され得る。
同様に上記で説明したように、細長シャフトアセンブリ2200は、閉鎖スリーブ2260上に回転可能に受容されるスイッチドラム2500を更に含む。スイッチドラム2500は、外向き突出作動ピン2410を中に受容するためのシャフトボス2504が上に形成された中空シャフトセグメント2502を備える。様々な状況において、作動ピン2410は、スロットを通って、ロックスリーブ2402に設けられた長手方向スロット内へと延在して、ロックスリーブ2402が関節ドライバ2230と係合されたときにその軸方向運動を容易にする。回転ねじりばね2420は、スイッチドラム2500上のボス2504及びノズルハウジング203の一部分に係合して、付勢力をスイッチドラム2500に加えるように構成されている。スイッチドラム2500は、その中に画定された少なくとも部分的に円周方向の開口部2506を更に備えることができ、その開口部は、ノズル半部202、203から延在する円周方向のマウントを受容し、スイッチドラム2500と近位ノズル201との間の相対回転は許容するが並進は許容しないように構成され得る。上記で説明したように、スイッチドラム2500が回転すると、最終的に作動ピン2410及びロックスリーブ2402が、その係合位置と係合解除位置との間で回転することになる。したがって、本質的に、ノズル201は、上記で説明した様々な方式、並びに、米国特許出願第13/803,086号、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号における様々な方式で、関節駆動システムと発射駆動システムとを動作可能に係合及び係合解除するために用いられ得る。
図27を参照すると、閉鎖スリーブアセンブリ2260は、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ2271を含んでいる。種々の形態によれば、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ2271は、上部及び下部遠位突出タングを有するエンドエフェクタ閉鎖スリーブ2272を含む。上部二重枢動リンク2277は、閉鎖スリーブ2260上にある上部近位突出タングの上部遠位ピンホール及び上部遠位突出タングの上部近位ピンホールにそれぞれ係合する、上向きに突出する遠位及び近位枢動ピンを含む。下部二重枢動リンク2278は、上向き突出遠位枢動ピン及び近位枢動ピンを含み、これら遠位枢動ピン及び近位枢動ピンはそれぞれ、下部近位突出タングの下部遠位ピンホール、及び下部遠位突出タングの下部近位ピンホールと係合する。
細長シャフトアセンブリ2200はまた、上記で説明した外科用エンドエフェクタ300と類似した外科用エンドエフェクタ2300を含む。図27で分かるように、外科用エンドエフェクタ2300は細長チャネル2302を含み、この細長チャネル2302は、外科用ステープルカートリッジ2304を中に動作可能に支持するように構成されている。細長チャネル2302は、2つの直立外側壁2322を含む近位端部分2320を有している。外科用エンドエフェクタ2300はアンビル2310を更に有し、そのアンビルは、ステープル成形下面2313をその上に形成されたアンビル本体2312を有している。アンビル本体2312の近位端部2314は、2つのアンビル取付けアーム2316を形成するように発射部材スロット2315によって分岐されている。各アンビル取付けアーム2316は、側方突出アンビルトラニオン2317を含む。アンビルトラニオン2317のうちの対応する1つを中に受容するためのトラニオンスロット2324が、細長チャネル2302の各外側壁2322に設けられている。そのような構成は、開放位置と閉鎖又はクランプ位置との間で選択的に枢動可能に移動するように、アンビル2310を細長チャネル2302に移動可能に固着するように働く。アンビル2310は、閉鎖スリーブ2260を、より具体的にはエンドエフェクタ閉鎖スリーブ2272をテーパ付き取付けアーム2316の上へと遠位側に前進させることによって閉鎖位置に移動され、それによってアンビル2310は、閉鎖位置へと枢動する間に遠位側に移動されることになる。エンドエフェクタ2300のアンビル2310上の直立タブ2318に係合するように構成された馬蹄形開口部2273が、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ2272に設けられている。アンビル2310を開放するには、閉鎖スリーブ2260が、より詳細にはエンドエフェクタ閉鎖スリーブ2272が、近位方向に移動される。そのようにする際、馬蹄形開口部2273によって画定された中央タブ部分がアンビル2310上のタブ2318と共働して、アンビル2310を再び開放位置へと枢動させる。
図26、28及び29を参照すると、上述したように、細長シャフトアセンブリ2200は、上記で説明した関節ロック350及び810と実質的に同等である関節ロック2350を含んでいる。関節ロック350の構成要素とは異なるものであり、かつ関節ロック350の動作を理解するのに必要である関節ロック2350の構成要素について、以下で更に詳細に説明することにする。上記で説明したように、関節ロック2350は、定位置にエンドエフェクタ2300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック2350がそのロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ2300がシャフト閉鎖管2260に対して回転、すなわち関節運動することを可能にする。近位関節ドライバ2230がクラッチシステム2400を介して発射部材2220と動作可能に係合されているとき、上記に加えて、発射部材2220は近位関節ドライバ2230を近位側及び/又は遠位側に移動させ得る。近位側か遠位側かに関わらず、近位関節ドライバ2230が移動することにより、上記で説明したように、関節ロック2350をロック解除することができる。この実施形態は、近位スパイン2210と遠位スパイン2212との間で移動可能に支持される近位ロックアダプタ部材2360を含む。近位ロックアダプタ2360は、近位フレーム2210と遠位フレーム2212との間に延びるフレームレール2368上で軸支される第1のロック要素2364と第2のロック要素2366とを中に受容するためのロック空洞2362を含む。関節ロック2350は、上記で説明した様々な方式で動作するものであり、簡潔のために本明細書ではそれ以上の説明はされない。
図26、28及び29で分かるように、第1の遠位関節ドライバ2370が近位ロックアダプタ2360に取り付けられている。第1の遠位関節ドライバ2370は、エンドエフェクタ2300の細長チャネル2302と動作可能にインターフェースする第2の遠位関節ドライバ2380に動作可能に取り付けられている。第2の遠位関節ドライバ2380は、近位プーリ2383及び遠位プーリ2392上で回転可能に軸支されるケーブル2382を備えている。遠位プーリ2392は、エンドエフェクタ装着アセンブリ2390上に回転不能に支持されるか又は一体的に形成され、デテント又はポケット2396を含む。図示の例では、エンドエフェクタ装着アセンブリ2390は、エンドエフェクタ装着アセンブリ2390のホール及び細長チャネル2302の近位端部2320のホール2394を通じて延びるスプリングピン2393によって、細長チャネル2302の近位端部2320に移動不能に取り付けられている。近位プーリ2383は、遠位スパイン2212上に回転可能に支持されている。遠位スパイン2212の遠位端部は枢動ピン2213をその上に形成されており、枢動ピン2213は、エンドエフェクタ装着アセンブリ2390に形成された枢動ホール2395内に回転可能に受容されるように構成されている。そのような構成により、枢動ホール2395及びピン2213によって規定される関節運動軸線B−Bを中心とした、遠位スパイン2212に対する細長チャネル2302の枢動移動(すなわち関節運動)が促進される。
一形態では、ケーブル2382は、例えば、ステンレス鋼、タングステン、アルミニウム、チタンなどから製作され得る。ケーブルは、所望のレベルの引張強度及び可撓性を得るために、様々な本数の撚線を有する網組又は多重撚線構造をなしてよい。様々な構成において、例えば、ケーブル2382は、0.08センチメートル〜0.2センチメートル(0.03インチ〜0.08インチ)の範囲、より好ましくは0.1センチメートル〜0.2センチメートルの範囲(0.05インチ〜0.08インチ)の直径を有し得る。好ましいケーブルは、例えば、半硬質から完全硬質の300系ステンレス鋼から製作され得る。様々な構成において、ケーブルはまた、例えば、潤滑性を改善するため及び/又は伸張を低減するために、例えば、テフロン(登録商標)、銅などでコーティングされ得る。図示の例では、ケーブル2382は、例えばクリンプによってその一方の端部に取り付けられたラグ2384と、もう一方の端部に取り付けられたラグ2385とを有している。第1の遠位関節ドライバ2370は、一対の離間したクリート2372、2374を含み、それらのクリート2372、2374は、それらの間にラグ2384、2385を収容するように互いに十分に離間されている。例えば、近位クリート2372は、ケーブル2382のうちのラグ2384に隣接する部分を受容するための近位スロット2373を含み、遠位クリート2374は、ケーブル2382のうちのラグ2385に隣接する対応部分を受容するための遠位スロット2375を含む。スロット2373及び2375はそれぞれ、それらをラグ2384、2385が通り抜けるのを防止するように、ラグ2384、2385に対して寸法決めされている。近位スロット2375は、その中にケーブル2382のうちの対応する部分をしっかりと把持するように、遠位スロット2375と比較して、角度をなして配向されている。図30を参照されたい。取付けボール又はラグ2398がエンドレス部材2382に取り付けられ、遠位プーリ2392に形成されたデテント又はポケット2396内に受容される。図31を参照されたい。したがって、第1の遠位関節ドライバ2370が、上記で説明した方式で、近位方向PDに軸方向に後退されるとき、エンドレス部材2382は、図31に矢印2376によって表される方向にエンドエフェクタ2300を関節運動させることになる。逆に、第1の遠位関節ドライバ2370が、遠位方向DDに軸方向に前進されるとき、外科用エンドエフェクタ2300は、図31に矢印2399によって表される方向に関節運動される。加えて、近位及び遠位クリート2372、2374は、それらの間にラグ2384、2385を収容するように十分に離間されている。十分な張力をケーブル2382に加えるために、張力付与ウェッジ2378が図29〜32に示すように使用され、そのため、ケーブルが作動されると、関節運動モーションをエンドエフェクタ2300に加えるようになっている。図35に示す代替的な構成では、近位クリート2374’は初期には、第1の関節ドライバ2370に取り付けられない。近位クリート2374’は、ラグ2384及び2385を遠位クリート2372と近位クリート2374’との間に捕捉するように、第1の遠位関節ドライバ2370上に配置されている。近位クリート2374’は、十分な大きさの張力がケーブル2382に発生されるまで、遠位クリート2372に向かって移動され、次いで近位クリート2374’は第1の遠位関節ドライバ2370に取り付けられる。例えば、近位クリート2374’は、レーザ溶接又は他の好適な形態の取付け手段若しくは締結具構成によって、第1の遠位関節ドライバ2370に取り付けられ得る。
図36〜39を参照すると、外科用器具は、例えば、中央発射ビーム支持部材2286を含み、この中央発射ビーム支持部材2286は、関節継手全体にわたって延びて可撓性発射ビームアセンブリ2280を支持するように構成されている。一形態では、中央発射ビーム支持部材2286は、可撓性プレート部材又はバンドを備え、外科用エンドエフェクタに取り付けられる下向き突出遠位取り付けタブ2287と、細長シャフトアセンブリに取り付けられる上向き延出近位端部分2288とを含む。少なくとも1つの構成では、遠位取付けタブ2287は、スプリングピン2393によってエンドエフェクタ装着アセンブリ2390に取り付けられ、近位端部分2288はピン(図示せず)によって遠位スパイン2212にピン留めされる。中央発射ビーム支持部材2286は、デバイスの中心線又はシャフト軸線に沿って配置され、関節運動の間に発射ビームを支持するように働く。これは、発射ビームの外側部に配置され、それによってシャフト軸線から偏位して、関節運動の間に受ける張力及び圧縮力を増加させる、「吹出し(blow-out)」プレート又は側方支持プレートを用いる構成とは異なるものである。図示の例では、長手方向可動可撓性発射ビームアセンブリ2280は、少なくとも2つのビーム層を含む積層ビーム構造を備え、少なくとも1つのビーム層は、中央発射ビーム支持部材の隣接する一方の外側部を通過するように構成され、少なくとも1つの他のビーム部材は、中央発射ビーム支持部材の隣接する別の外側部を通過するように構成される。図示の例では、2つの積層2282及び2284が、可撓性張力伝達部材の各側部の近くを通過するように構成されている。例えば、図35及び36を参照されたい。様々な実施形態において、積層2282及び2284は、例えば、それらの近位端部において互いに溶接又はピン留めすることによって相互連結される、例えばステンレス鋼バンドを備え得るが、それらの対応する遠位端部は、エンドエフェクタが関節運動されるときに積層体又はバンドを互いに対して分離させるように、互いに連結されない。各対の積層又はバンド2282、2284は、発射ビームアセンブリ2280の側方発射バンドアセンブリ2285として表されている。したがって、図36に示すように、一方の側方発射バンドアセンブリ2285は、一連の側方荷重支持部材2290によって中央関節バー2286に対して軸方向に移動するように、中央関節バー2286の各外側部上で支持される。各側方荷重支持部材2290は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、液晶ポリマー材料、プラスチック材料、ナイロン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエチレンなどから製作され、両側の弓形端部2292を伴って形成され得る。各側方荷重支持部材2290はまた、それを通じて延びて側方発射バンドアセンブリ2285と中央関節バー2286とのアセンブリを受容する軸方向通路2294を有している。図38において最も具体的に分かるように、各軸方向通路は、長手方向可動可撓性発射ビームアセンブリ2280上における側方荷重支持部材290の移動を促進する、2つの対向する弓形表面2295によって画定されている。側方荷重支持部材2290は、側方発射バンドアセンブリ2285及び中央関節バー2286上に連続的に配列されており、そのため、対向する弓形端部2292は、隣接する側方荷重支持部材2290の対応する弓形端部2292と当接するようになっている。例えば、図36及び37を参照されたい。
再び図37を参照すると、中心関節バー2286の近位端部分2288が、遠位スパイン2212への取付けのために下向きに延びていることが分かる。発射ビームアセンブリ2280の遠位端部2287は、例えば上記で説明したタイプ及び構造の発射部材2900に取り付けられる。この図で分かるように、発射部材2900は、垂直に延出する発射部材本体2902を含み、その発射部材本体902は組織切断面又はブレード2904をその上に有している。加えて、発射部材2900との駆動接触のため、ウェッジスレッド2910が外科用ステープルカートリッジ2304内に装着されていてよい。発射部材2900がカートリッジ本体2304を通じて遠位側に駆動されると、ウェッジスレッド2910のウェッジ面2912がステープルドライバに接触して、ドライバ、及びその上に支持された外科用ステープルをカートリッジ2304内で上向きに作動させる。発射ビームアセンブリ2280は、上記で説明した様々な方式で操作される。発射ビームアセンブリ2280が関節継手の周りで遠位側に前進されるとき、側方荷重支持部材2290は、発射ビームアセンブリ2280にかかる座屈荷重に抗するのに役立ち得る。側方荷重支持部材2290はまた、エンドエフェクタを関節運動させるのに必要となる力の大きさを低減し得ると共に、他の関節継手構成と比較してより大きな関節運動角度に適応し得る。固定された中央発射ビーム支持部材2286は、関節運動及び発射の間に発生された引張荷重を支持するように働く。
上記で説明したように、発射ビームアセンブリは、少なくとも2つのビーム層を含む積層ビーム構造を備える。発射ビームアセンブリが遠位側に前進されるとき(発射の間)、発射ビームアセンブリは、中央発射ビーム支持部材によって本質的に分岐され、そのため、発射ビームアセンブリ(すなわち積層)の各部分は中央発射ビーム支持部材の両側を通過するようになる。
図40〜43は、別の発射ビームアセンブリ2280’のうちの発射部材2900に取り付けられる部分を示している。この図で分かるように、発射ビームアセンブリ2280は、「a」で示される厚さをそれぞれが有する2つの外側ビーム又は層2282’と、「b」で示される厚さをそれぞれが有する4つの中央層2284’とを含む積層構造を備えている。少なくとも1つの構成において、例えば、「a」は約0.01センチメートル〜0.02センチメートル(0.005インチ〜0.008インチ)、より好ましくは0.020センチメートル(0.008インチ)であってよく、「b」は約0.02センチメートル〜0.030センチメートル(約0.008インチ〜0.012インチ)、より好ましくは0.025センチメートル(0.010インチ)であってよい。しかしながら、他の厚さが用いられてもよい。図示の例では、「a」は「b」よりも薄い。他の例では、「a」は「b」よりも厚い。代替的な構成では、例えば、積層体は3つの異なる厚さ「a」、「b」、「c」から構成され得るが、ここで、「a」=0.02センチメートル(0.006インチ)、「b」=0.025センチメートル(0.008インチ)、「c」=0.025センチメートル(0.010インチ)である(最も厚い積層体又はバンドはアセンブリの中央にある)。様々な構成において、偶数の積層体又はバンドが存在してもよく、ここで「c」は中央にある単一の最も厚い積層体である。
厚さ及び曲げの中心線からの距離に基づいてビームアセンブリに加えられるひずみの大きさにより、この積層体組成は適切である。中心線により近い、より厚い積層体又はバンドは、中心線から離れた、より薄い積層体又はバンドと同じレベルのひずみを受け得るが、これは、より薄い積層体又はバンドが、それらが互いに重ね合わされている事実を鑑みると、より大きく屈曲しなければならないためである。曲率半径は、中心線から離れた曲線の内側でより急になる。曲率半径が同じであるとすると、より厚い積層体又はバンドは、より薄い積層体と比べて、より大きな内部応力を受ける傾向がある。したがって、最小の曲率半径を有するより薄い側部の積層体又はバンドは、中心線に近いより厚い積層体又はバンドと同じ、可塑的に変形する可能性を有し得る。換言すれば、エンドエフェクタがある方向に関節運動するとき、その関節運動の方向から離れたところに位置する積層体又はバンドは最大の曲げ半径を有し、関節運動の方向に最も近い積層体又はバンドは最も密な曲げ半径を有する。しかしながら、エンドエフェクタがその反対の方向に関節運動されるとき、その逆が真となる。積層スタックの内側にある積層体は、同じ偏位を受けるが、それらの曲げ半径は常に外側の曲げ半径の範囲内にある。したがって、可撓性を維持するために、より薄い積層体をスタックの外側に配置することが望ましくなり得る。しかしながら、剛性及び座屈抵抗を最大にするために、より厚い材料が内側にあることで、付加的な利点が加わる。それに代わって、エンドエフェクタが単一の方向にのみ関節運動する必要がある場合、その関節運動の方向から離れたところに位置する積層体又はバンドは最大の曲げ半径を受け、関節運動の方向に位置する積層体又はバンドは最も密な曲げ半径を有することになる。しかしながら、エンドエフェクタは反対方向には関節運動しないため、その逆はもはや当てはまらず、したがって、積層スタックは対称的である必要はない。したがって、そのような構成では、最も薄い積層体又はバンドは、最も急な曲げ半径を受けるもの(関節運動の方向の側にある積層体又はバンド)であることが望ましくなる。
依然として他の構成では、積層体又はバンドは、種々の強度及び弾性率を有する種々の金属から製作されてよい。例えば、外側の積層体又はバンドは、内側の積層体又はバンドと同じ厚さを有し得、内側の積層体又はバンドは300系ステンレス鋼から製作され、外側の積層体又はバンドはチタン又はニチノールから製作される。
図42及び43でも分かるように、遠位発射ビームアセンブリ2280’は、上記で説明した一連の側方荷重支持部材2290と共に効果的に用いられ得る。遠位発射ビームアセンブリ2280’はまた、上記で説明した方式で中心関節バー2286と共に使用され得、そのため、層又は側方ビーム(又はバンド若しくは積層体)のいくつかは中心関節バーの側部に沿って軸方向に前進することが明らかとなろう。いくつかの実施形態では、中央関節バー2286の各側部上で前進する層は、同じ厚さ、組成、形状及び構成を有し得る。他の構成では、発射の間の座屈を回避するために所望量の大きさの剛性を維持する一方で、所望の移動範囲及び可撓性を達成するように、中央関節バーの一方の側部に沿って進行する層が、中央関節バーのもう一方の側部に沿って進行する層の厚さ及び/又は組成及び/又は形状とは異なる厚さ及び/又は組成及び/又は形状を有してもよい。
図44〜46は、上記で説明したタイプ及び構造の外科用エンドエフェクタ300を含む別の細長シャフトアセンブリ3200の一部分を示している。他の形態の外科用エンドエフェクタも用いられ得る。細長シャフトアセンブリ3200はまた、発射部材900に取り付けられる、長手方向可動可撓性発射ビームアセンブリ3280を含んでいる。代替的な構成では、発射ビームアセンブリ3280の遠位端部は、それに取り付けられる発射部材を必要とせずに、外科用エンドエフェクタ内で様々な動作を実施するように構成され得る。可撓性発射ビームアセンブリ3280は、本明細書に記載される様々なタイプの積層ビーム構成を備え得る。一構成では、可撓性発射ビームアセンブリ3280が関節継手を横断するときに、その可撓性発射ビームアセンブリ8280を横方向に支持するために、少なくとも2つの圧迫バンドが用いられる。図示の実施形態は、可撓性発射ビームが関節継手を横断するときに、その可撓性発射ビームを横方向に支持するために、合計で4つの圧迫バンドを用いている。例えば、細長シャフトアセンブリ3200は、遠位端部3217を含むスパイン3210を更に含み、遠位端部3217は、その中に形成された2つの遠位空洞又はノッチ3219と、2つの近位空洞又はノッチ3219’とを有する。一方の遠位空洞3219は、上記可撓性発射ビームアセンブリ3280の一方の外側部3281上に位置する第1の圧迫バンド3900の第1の近位端部3904を収容し、もう一方の遠位空洞3219は、可撓性発射ビームアセンブリ3280の別の外側部3283上に位置する第2の圧迫バンド3901の第2の近位端部3905を収容する。第1の圧迫バンド3900は第1の遠位端部3902を含み、この第1の遠位端部3902は、外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302の近位端部320上に形成された対応する直立側方支持壁330内に装着されている。同様に、第2の圧迫バンド3901は第2の遠位端部3907を含み、この第2の遠位端部3907はまた、外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302の近位端部320上に形成された対応する直立側方支持壁330内に装着されている。第1及び第2の遠位圧迫バンド3900、3901はばね鋼などから製作されてもよく、近位端部3904、3905は、図示のように遠位ノッチ3219内に移動可能に受容されるように構成された付勢部分を形成するように、U字形状をなす形式で折り曲げられてもよい。そのような構成により、第1及び第2の遠位圧迫バンド3900、3901は、近位端部3904、3905をそれらの対応する遠位ノッチ3219内に保持する一方で、外科用エンドエフェクタ300の関節運動に反応して屈曲することが可能となる。
図44〜46でも分かるように、細長シャフトアセンブリ3200は、第3の圧迫バンド3910と第4の圧迫バンド3911とを更に含んでいる。第1及び第2の圧迫バンド3900、3901と同様に、第3及び第4の圧迫バンド3910、3911はばね鋼から製作されてもよい。図44〜46で分かるように、第3の圧迫バンド3910は、可撓性発射ビームアセンブリ3280の第1の圧迫バンド3900と外側部3281との間に配されてもよく、第4の圧迫バンド3911は、可撓性発射バンドアセンブリ3280の第2の圧迫バンド3901と他の外側部3283との間に配されてもよい。第3の圧迫バンド3910の第3の近位端部3914並びに第4の圧迫バンド3911の第4の近位端部3915はそれぞれ、スパイン3210内の対応する近位空洞3219’内に移動可能に受容される付勢部分を形成するように、U字形状をなす方式で折り曲げられてもよい。第3の圧迫バンド3910の第3の遠位端部3912及び第4の圧迫バンド3911の第4の遠位端部3917は、外科用エンドエフェクタ300の対応する側方支持壁330内に装着されている。
細長シャフトアセンブリ3200は、エンドエフェクタ300が関節運動軸線を中心として関節運動されるときに、可撓性発射ビームアセンブリ3280を更に横方向に支持するための可動支持リンクアセンブリ3920を更に備えている。図44〜46で分かるように、可動支持リンクアセンブリ3920は、外科用エンドエフェクタ300並びに細長シャフトアセンブリ3200に移動可能に結合される中央支持部材3922を備えている。一実施形態では、中央支持部材3922は、細長チャネル302の近位端部320に枢動可能にピン留めされる。中央支持部材3922は近位突出タブ3926を更に含み、この近位突出タブ3926はその中に細長近位スロット3928を有している。この近位スロット3928は、スパイン3210上に形成された中央支持ピン3211を摺動可能に受容するように構成されている。そのような構成により、発射ビームアセンブリ3280上における適切な側方支持を維持するように動的に移動することが可能である一方で、より広範囲の関節運動に適応するように、中央支持部材3922と細長シャフトアセンブリ3200のスパイン3210との間の相対的な枢動及び軸方向移動が可能となる。図44〜46で分かるように、中央支持部材3922は、それを通じて発射ビームアセンブリ3280を軸方向に受容するための中央配設スロット3930を更に含んでいる。
図44〜46で更に分かるように、可動支持リンクアセンブリ3920は、細長可動枢動リンク3940を更に備えている。枢動リンク3940は、近位突出近位ノーズ部分3943と遠位突出遠位ノーズ部分3944とを有する中心本体部分3942を含んでいる。枢動リンク3940は、第1の下向き突出側方支持壁3945と第2の下向き突出側方支持壁3946とを更に含み、ビームスロット3947をそれらの間に画定する。図46で分かるように、発射ビームアセンブリ3280は、発射ビームアセンブリ3280の作動及び外科用エンドエフェクタ300の関節運動の間に第1の側方支持壁3945と第2の側方支持壁3946との間に延びるように構成されている。更に、図示の構成では、例えば、第1の圧迫バンド3900は第1の側方支持壁3945と第3の圧迫バンド3910との間に延び、第2の圧迫バンド3901は第2の側方支持壁3946と第4の圧迫バンド3911との間に延びている。第1の側方支持壁3945は、内向きの第1の弓形表面3948を含み、第2の側方支持壁3946は内向きの第2の弓形表面3949を含む。第1及び第2の弓形表面3948、3949は、発射ビームアセンブリ3280がエンドエフェクタ300の関節運動の間に屈曲するときに、発射ビームアセンブリ3280に側方支持をもたらすように働く。これらの丸みの付いた表面は、関節運動の方向及び程度に応じて、発射ビームアセンブリ3280及び圧迫バンド3900、3901、3910、3911の外径に適合し得る。図44及び45でも分かるように、スパイン3210の遠位端部3217は、一対の左右の対向するシャフトノッチ3218を含み、それらのシャフトノッチ3218の中に、外科用エンドエフェクタが関節運動軸線を中心として関節運動される方向に応じて、枢動リンク3940の丸形近位突出近位ノーズ部分3943が延びる。同様に、エンドエフェクタが関節運動される方向に応じて、枢動リンク3940の遠位突出遠位ノーズ部分3944を収容するために、左右の対向する支持ノッチ3932が中央支持体3922に設けられている。そのようなノッチ構成は、枢動リンク3940に側方支持を与えると同時に、関節運動の方向に適応するのに適した方向に枢動リンク3940を適切に位置合わせするように働く。
図47〜51は、以下で更に詳細に説明する様々な違いを除いて、いくつかの態様において上記で説明した細長シャフトアセンブリ2200と類似した別の細長シャフトアセンブリ4200を示している。上記で詳細に説明した細長シャフトアセンブリ2200の構成要素は、簡潔にするために、同様の要素符号を有することになり、例えば、上記で説明した外科用器具10の各部分と共に用いられるとき、細長シャフトアセンブリ4200の動作を理解するのに必要となり得る範囲を越えてまで詳細には更に説明しないことにする。図47で分かるように、少なくとも1つの例において、細長シャフトアセンブリ4200は関節ロック2350を含む。上記で詳細に説明したように、関節ロックアセンブリ2350は、第1の遠位関節ドライバ4370に結合される(例えばピン留めされる)近位ロックアダプタ2360を含む。図47及び50で分かるように、第1の遠位関節ドライバ4370は、第1の近位ギヤラックセグメント4371と、その遠位端部4372上に形成された第1の遠位ギヤラックセグメント4373とを含んでいる。細長シャフトアセンブリ4200はまた第2の遠位関節ドライバ4380を含み、この第2の遠位関節ドライバ4380は、第2の近位ギヤラックセグメント4381と、その遠位端部4382上に形成された第2の遠位ギヤラックセグメント4383とを含む。
第1の遠位関節ドライバ4370及び第2の遠位関節ドライバ4380は、遠位スパインアセンブリ4212に対して近位方向PD及び遠位方向DDに軸方向に移動するように構成されている。図50で分かるように、第1の近位ギヤラックセグメント4371及び第2の近位ギヤラックセグメント4381は、遠位スパインアセンブリ4212によって回転可能に支持されている近位動力分配ギヤ4390との噛合い係合をなしている。同様に、第1の遠位ギヤラックセグメント4373及び第2の遠位ギヤラックセグメント4383は、遠位動力分配ギヤアセンブリ4392との噛合い係合をなしている。具体的に言えば、少なくとも1つの構成において、遠位動力分配ギヤアセンブリ4392は、第1の遠位ギヤラックセグメント4373及び第2の遠位ギヤラックセグメント4383との噛合い係合をなすピニオンギヤ4393を含む。遠位動力分配ギヤアセンブリ4392は、アイドラギヤ4395との噛合い係合をなして構成された駆動ギヤ4394を更に含む。次にアイドラギヤ4395は、外科用エンドエフェクタ4300の細長チャネル4302の近位端部分4320上に形成された被動ギヤ4306との噛合い係合をなして支持される。外科用エンドエフェクタ4300は、その他の点では外科用エンドエフェクタ2300と類似しており、上記で説明した様々な方式で開閉され得るアンビル4310を含み得る。図48、49及び51を参照すると、遠位スパインアセンブリ4212は、上部スパイン部分4212Aと下部スパイン部分4212Bとを備え得る。細長チャネル4302の遠位動力分配ギヤアセンブリ4392、アイドラギヤ4395及び被動ギヤ部分4306はそれぞれ、遠位スパインアセンブリ4212の底面部分4212Bに枢動可能に取り付けられるか又はその底面部分4212B上で支持される。
図47に示す細長シャフトアセンブリ4200は、発射部材(図示せず)に取り付けられる発射ビームアセンブリ3280を含んでいる。発射ビームアセンブリ3280は、本明細書に記載されるタイプの積層ビーム構成を備え得る。発射部材の動作については、上記で詳細に説明されており、簡潔にするため繰り返さないことにする。図47でも分かるように、その開示内容の全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願第14/575,117号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」において開示されているタイプの発射ビーム支持部材4400が、外科用エンドエフェクタ4300の関節運動の間に発射ビームアセンブリ3280を支持するために用いられている。図52は、細長シャフトアセンブリ4200における遠位発射ビームアセンブリ2280の使用法を示している。この図で分かるように、外科用エンドエフェクタ4300が関節運動されるときに遠位発射ビームアセンブリ2280を支持するために、複数の側方荷重支持部材2290が上記で説明した方式で用いられている。
図53〜58は、以下で更に詳細に説明する様々な違いを除いて、いくつかの態様において上記で説明した細長シャフトアセンブリ2200と類似した別の細長シャフトアセンブリ5200を示している。細長シャフトアセンブリ2200に関連して上記で詳細に説明した細長シャフトアセンブリ5200の構成要素は、簡潔にするために、同様の要素符号で識別され、例えば、上記で説明した外科用器具10の各部分と共に用いられるとき、細長シャフトアセンブリ5200の動作を理解するのに必要となり得る範囲を越えてまで詳細には更に説明しないことにする。
細長シャフトアセンブリ2200と同様に、図示の細長シャフトアセンブリ5200はクラッチアセンブリ2400を含み、そのクラッチアセンブリ2400は、細長シャフトアセンブリ5200に動作可能に結合された外科用エンドエフェクタ300に押込み及び引張りの関節運動モーションを加えるように構成された関節運動システム5600と動作可能に係合するように構成されている。この実施形態では、クラッチアセンブリ2400は、発射部材2220の周りに配置されたロックカラー又はロックスリーブ2402を含み、ロックスリーブ2402は、ロックスリーブ2402が関節運動システム5600を発射部材2220に動作可能に結合する係合位置と、関節運動システム5600が発射部材2220に動作可能に結合されない係合解除位置との間で回転され得る。特に図54〜56を参照すると、図示の例では、関節運動システム5600は、ノズル201内で回転移動するように支持される関節ディスク又は回転部材5602を備えている。関節ディスク5602は、駆動連結アセンブリ5610によって回転可能に駆動される。図示の例では、駆動連結アセンブリ5610は、関節ディスク5602に取り付けられた駆動ピン5621を含んでいる。関節駆動リンク5614が、駆動ピン5612に対する関節駆動リンク5614の移動をある程度促進するコネクタ5616によって、駆動ピン5612に動作可能に取り付けられている。図54〜56を参照されたい。関節駆動リンク5614は駆動カプラ5618を含み、この駆動カプラ5618は、ロックスリーブ2402上の外向きロック部材2406と駆動的に係合するように構成されている。図53を参照されたい。
上記で説明したように、ロックスリーブ2402は、発射部材2220を受容するように構成された長手方向アパーチャ2403が中に画定された、円筒状の又は少なくとも実質的に円筒状の本体を備え得る。図53を参照されたい。ロックスリーブ2402は、直径方向に対向する内向きのロック突出部2404と外向きのロック部材2406とを備え得る。ロック突出部2404は、発射部材2220と選択的に係合されるように構成され得る。より具体的には、ロックスリーブ2402がその係合位置にあるとき、ロック突出部2404は、発射部材2220に画定された駆動ノッチ2224内に配置され、そのため、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材2220からロックスリーブ2402に伝達され得るようになっている。ロックスリーブ2402がその係合位置にあるとき、外向きロック部材2406は、図53に示すように駆動カプラ5618の駆動ノッチ5619内に受容され、そのため、ロックスリーブ2402に加えられる遠位押力及び/又は近位引張力が関節駆動リンク5614に伝達され得るようになっている。実質的に、発射部材2220、ロックスリーブ2402、及び関節駆動リンク5614は、ロックスリーブ2402がその係合位置にあるとき、互いに移動することになる。他方で、ロックスリーブ2402がその係合解除位置にあるとき、ロック突出部2404は、発射部材2220の駆動ノッチ2224内に配置され得ず、その結果、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材2220からロックスリーブ2402に伝達され得ないようになっている。同様に、駆動力DFは関節ディスク5602には加えられ得ない。そのような状況下で、発射部材2220は、ロックスリーブ2402及び近位関節ドライバ2230に対して近位側及び/又は遠位側に摺動され得る。
同様に上記で説明したように、細長シャフトアセンブリ5200は、閉鎖スリーブ2260上に回転可能に受容されるスイッチドラム2500を更に含む。図53を参照されたい。スイッチドラム2500は、外向き突出作動ピン2410を中に受容するためのシャフトボス2504が上に形成された中空シャフトセグメント2502を備える。様々な状況において、作動ピン2410は、ロックスリーブ2402に設けられた長手方向スロット2401内へと延在して、ロックスリーブ2402が関節駆動リンク5614と係合されているときにロックスリーブ2402の軸方向運動を促進する。回転ねじりばね2420は、スイッチドラム2500上のボス2504及びノズルハウジング201の一部分に係合して、付勢力をスイッチドラム2500に加えるように構成されている。同様に上記で説明したように、スイッチドラム2500は、その中に画定された少なくとも部分的に円周方向に沿った開口部を更に備えることができ、その開口部は、ノズル半部から延在する円周方向マウントを受容し、スイッチドラム2500とノズルハウジング201との間の相対回転は許容するが並進は許容しないように構成され得る。上記で説明したように、スイッチドラム2500が回転すると、最終的に作動ピン2410及びロックスリーブ2402が、その係合位置と係合解除位置との間で回転することになる。したがって、本質的に、ノズルハウジング201は上記で説明した様々な方式、並びに、米国特許出願第13/803,086号、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号における様々な方式で、関節運動システム5600と発射駆動システムとを動作可能に係合及び係合解除するために用いられ得る。
再び図53〜56を参照すると、図示の例の関節運動システム5600は、「第1の」又は右の関節リンケージ5620と、「第2の」又は左の関節リンケージ5640とを更に含んでいる。第1の関節リンケージ5620は第1の関節リンク5622を含み、この第1の関節リンク5622は、関節ディスク5602の第1の関節スロット5604内に移動可能に受容される第1の関節ピン5624を含む。第1の関節リンク5622は、関節ロック2350と係合するように構成された第1の関節コネクタ5626に移動可能にピン留めされている。上記で説明したように、関節ロック2350は、定位置に外科用エンドエフェクタ300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック2350がそのロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ300がシャフト閉鎖管2260に対して回転、すなわち関節運動することを可能にする。関節駆動リンク5614がクラッチシステム2400を介して発射部材2220と動作可能に係合されているとき、上記に加えて、発射部材2220は関節ディスク6502を回転させて第1の関節リンケージ5620を近位側及び/又は遠位側に移動させ得る。近位側か遠位側かに関わらず、第1の関節リンケージ5620の第1の関節コネクタ5626が移動することにより、上記で説明したように、関節ロック2350をロック解除することができる。近位ロックアダプタ2360は、近位フレーム2210と遠位フレームとの間に延びるフレームレール上で軸支される第1のロック要素2364と第2のロック要素2366とを中に受容するためのロック空洞2362を含む。関節ロック2350の動作は上記で説明されており、簡潔のために本明細書ではそれ以上の説明はされない。図53で分かるように、第1の遠位関節ドライバ5370が近位ロックアダプタ2360に取り付けられている。第1の遠位関節ドライバ5370は、外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302の近位端部320に動作可能に取り付けられている。
同様に上に示したように、図示の例の関節運動システム5600は、「第2の」又は左の関節リンケージ5640を更に含んでいる。図54〜56で分かるように、第2の関節リンケージ5640は第2の関節リンク5642を含み、この第2の関節リンク5642は、関節ディスク5602の第2の関節スロット5606内に移動可能に受容される第2の関節ピン5644を含んでいる。第2の関節リンク5642は、外科用エンドエフェクタ300の細長チャネル302の近位端部320に取り付けられる第2の関節バー5646にピン留めされている。図54を参照すると、関節運動システム5600は、第1の関節スロット5604内に受容される第1の関節付勢部材5628と、第2の関節スロット5606内に受容される第2の関節付勢部材5648とを更に含んでいる。図54は、中立又は非関節運動構成にある関節運動システム5600を示している。この図で分かるように、第1の関節ピン5624は第1の関節付勢部材5628と接触しており、第2の関節ピン5644は第2の関節付勢部材5648と接触している。しかしながら、その中立位置にあるとき、第1及び第2の関節付勢部材5628、5648は圧縮状態になくてもよい。図55は、上記で説明した方式で関節駆動リンク5614によって近位方向PDに駆動力DFを関節ディスク5602に対して加えるところを示している。近位方向「PD」に駆動力DFを加えることは、結果として、矢印5601によって表される回転方向に関節ディスク5602を回転させることになる。関節ディスク5602が回転方向5601に回転するとき、第2の関節スロットの端部が第2の関節ピン5644と接触し、第2の関節リンケージ5640に、また最終的には第2の関節バー5646に押力を加える。逆に、第1の関節付勢部材5628が、第1の関節スロット5604内で矢印5601の方向に第1の関節ピン5624を押しやり、それにより、引張力が近位方向PDに第1の関節リンケージ5620に対して加えられる。この近位引張力は、関節ロック2350を通じて第1の遠位関節ドライバ5370に伝達される。外科用エンドエフェクタに加えられるそのような「押込及び引張モーション」は、矢印5300によって表される方向に関節運動軸線を中心として外科用エンドエフェクタ300を関節運動させることになる。図53を参照されたい。関節ディスク5602が図55に示す位置にあるとき、第2の関節付勢部材5648は圧縮状態にあってもよく、第1の関節付勢部材は圧縮されていなくてもよい。したがって、関節駆動リンク5614に対する駆動力DFの加力が中断されると、第2の関節付勢部材5648は、例えば、図54に示す中立位置へと再び関節ディスク5602を付勢し得る。
逆に、図56に示すように、駆動力DFが遠位方向DDに関節駆動リンク5614に対して加えられるとき、関節ディスク5602は矢印5603によって表される回転方向に回転する。関節ディスク5602が回転方向5603に回転するとき、第1の関節スロット5604の端部が第1の関節ピン5624と接触し、関節ロック2350を通じて第1の関節リンケージ5620に、また最終的には第1の遠位関節ドライバ5370に押力を加える。加えて、第2の関節付勢部材5648が、第2の関節スロット5606内で矢印5603の方向に第2の関節ピン5644を押しやり、それにより、引張力が近位方向PDに第2の関節リンケージ5640に対して加えられる。この近位引張力は、第2の関節バー5646に伝達される。外科用エンドエフェクタ300に加えられるそのような「押込及び引張モーション」は、矢印5302によって表される方向に関節運動軸線を中心として外科用エンドエフェクタ300を関節運動させることになる。図53を参照されたい。関節ディスク5602が図56に示す位置にあるとき、第1の関節付勢部材5628は圧縮状態にあってもよく、第2の関節付勢部材5648は圧縮されていなくてもよい。したがって、関節駆動リンク5614に対する駆動力DFの加力が中断されると、第1の関節付勢部材5628は、例えば、図54に示す中立位置へと再び関節ディスク5602を付勢し得る。
図57は、細長シャフトアセンブリ5200に動作可能に結合される外科用エンドエフェクタ300へのシャフトフレーム812の遠位端部分814の取付けを示している。上記で説明したように、遠位端部分814は、下向き突出枢動ピン(図示せず)をその上に有し、この下向き突出枢動ピンは、細長チャネル302の近位端部分320に形成された枢動ホール(図示せず)内に枢動可能に受容されるように適合されている。かかる構成により、枢動ホールによって規定される関節運動軸線B−Bを中心としたシャフトフレーム812に対する細長チャネル302の枢動的移動が促進される。図57でも分かるように、第1の遠位関節ドライバ5370が第1の玉継手852によって第1のカプラ850に取り付けられている。第1のカプラ850はまた、図57で分かるように、第1のピン854によって細長チャネル302の近位端部分320に枢動可能にピン留めされている。同様に、第2の関節バー5646が第2の玉継手872によって第2のカプラ870に取り付けられている。第2のカプラ870はまた、図57で分かるように、第2のピン874によって細長チャネル302の近位端部分320に枢動可能にピン留めされている。
図53及び58を参照すると、細長シャフトアセンブリ5200はまた、上記で説明したタイプの発射部材900に取り付けられる発射ビームアセンブリ2280を含んでいてもよい。発射ビームアセンブリ2280は発射部材2220に取り付けられるものであり、上記で説明した様々な方式で軸方向に前進及び後退され得る。細長シャフトアセンブリ5200は、外科用エンドエフェクタ300が関節運動軸線B−Bを中心として関節運動されるときに遠位発射ビーム2280を横方向に支持するための複数の支持リンクアセンブリ920を更に備えてもよい。図58で分かるように、複数の支持リンクアセンブリ920は、上記で説明した方式で細長チャネル302の近位端部320に枢動可能にピン留めされる中央支持部材922を備えている。中央支持部材922は、それを通じて遠位発射ビーム2280を軸方向に受容するための中央配設スロット930を更に含む。複数の支持リンクアセンブリ920が、近位支持リンク940と遠位支持リンク950とを更に備える。近位支持リンク940は、丸形近位端部943と丸形遠位端部944とを有する本体部分942を含む。近位支持リンク940は、一対の下向き突出側方支持壁945を更に含み、それらの間に近位スロットを画定する。同様に、遠位支持リンク950は、丸形近位端部953と丸形遠位端部954とを有する本体部分952を含む。遠位支持リンク950は、一対の下向き突出側方支持壁955を更に含み、それらの間に遠位スロットを画定する。図58で分かるように、遠位発射ビーム2280は、近位支持リンク940の側方支持壁945と遠位支持リンク950の側方支持壁955との間に延びるように構成されている。各支持壁945及び955は、上記で説明したように、内向きの弓形表面を含む。これらの支持表面は、遠位発射ビーム2280がエンドエフェクタ300の関節運動の間に屈曲するときに、遠位発射ビームアセンブリ2280に側方支持をもたらすように働く。加えて、閉鎖スリーブアセンブリ2260は、外科用エンドエフェクタ300のアンビルと動作可能に相互作用するように構成された、上記で説明したタイプの二重枢動閉鎖スリーブアセンブリを含んでもよい。閉鎖スリーブアセンブリ2260が動作することにより、結果として、外科用エフェクタのアンビルが上記で説明した様々な方式で開放及び閉鎖することになる。
図59は、以下で説明する違いを除いて、細長シャフトアセンブリ5200と実質的に同等であり得る別の細長シャフトアセンブリ5700の一部分を示している。具体的に言えば、関節運動システム5701の関節ディスク5702は、ノズルハウジング201に動作可能に支持されたウォームギヤモータ5710によって回転される。一実施形態では、例えば、被動ギヤ5703が関節ディスク5702と一体的に形成されるかあるいは関節ディスク5702に移動不能に取り付けられ、その結果、モータ5710のウォームギヤ駆動装置5712との噛合い係合をなす。図示の例では、第1の関節ロッド又は部材5720が、本明細書に記載される様々な方式のうちのいずれかで、外科用エンドエフェクタの一部分に直接取り付けられ得る。第1の関節ピン5722が第1の関節ロッド5720に取り付けられ、関節ディスク5702に形成された弓形の第1の関節スロット5704内に受容される。第1の関節ピン5722との接触を付勢するために、第1の関節付勢部材5705が第1の関節スロット5704内に受容されている。同様に、第2の関節ロッド又は部材5730が、本明細書に記載される様々な方式のうちのいずれかで、外科用エンドエフェクタの一部分に直接的に又は間接的に取り付けられ得る。第2の関節ピン5732が第2の関節ロッド5730に取り付けられ、関節ディスク5702に形成された弓形の第2の関節スロット5706内に受容される。第2の関節ピン5732との接触を付勢するために、第2の関節付勢部材5707が第2の関節スロット5706内に受容されている。
図59は、中立又は非関節運動構成にある関節運動システム5701を示している。この図で分かるように、第1の関節ピン5722は第1の関節付勢部材5705と接触しており、第2の関節ピン5732は第2の関節付勢部材5707と接触している。しかしながら、その中立位置にあるとき、第1及び第2の関節付勢部材5705、5707は圧縮状態になくてもよい。矢印5601によって表される回転方向に関節ディスク5702を回転させるようにモータ5710を作動させることにより、引張モーションが第1の関節ロッド5720に加えられて第1の関節ロッド5720が近位方向PDに移動させられると同時に、押込モーションが第2の関節ロッド5730に加えられて第2の関節ロッド5730が遠位方向「DD」に移動させられることになる。逆に、矢印5603によって表される回転方向に関節ディスク5702を回転させるようにモータ5710を作動させることにより、押込モーションが第1の関節ロッド5720に加えられて第1の関節ロッド5720が遠位方向DDに移動させられると同時に、引張モーションが第2の関節ロッド5730に加えられて第2の関節ロッド5730が近位方向PDに移動させられることになる。外科用エンドエフェクタに加えられるそのような「押込及び引張モーション」は、上記で説明した様々な方式で関節運動軸線を中心として外科用エンドエフェクタを関節運動させることになる。
図60〜65は、本明細書に記載される様々な細長シャフトアセンブリ及びエフェクタ構成と共に用いられ得る別の関節運動システム5800を示している。この実施形態では、しかしながら、関節運動システム5800は、ドライバ関節ディスク5820と被動関節ディスク5830とを備える二重関節ディスクアセンブリ5810を備えている。関節ディスクディスク5820、5830の両方が共通の軸線を中心として独立に回転可能となるように、関節ディスク5820、5830の両方が、例えば、細長シャフトアセンブリのノズルハウジング内に回転可能に支持されてもよい。様々な実施形態において、上記で説明したように関節駆動リンク5614及び発射部材構成2220によって、駆動モーションがドライバ関節ディスク5820に加えられ得る。他の実施形態では、上記で説明した方式でウォームギヤモータ5710によって、回転駆動モーションがドライバ関節ディスク5820に加えられ得る。
図61は、ドライバディスク5820の一形態を示している。この図で分かるように、ドライバディスク5820は、それぞれが第1の弓形長さFLを有する第1の対の第1の弓形関節スロット5822L、5822Rを含んでいる。加えて、ドライバ関節ディスク5820は、図61で分かるように、第1の関節スロット5822の間に中央に配設されたドライバスロット5824を更に含んでいる。ドライバ関節ディスク5820を駆動するために用いられる方法に応じて、関節駆動リンク5614又はウォームギヤモータ5710は、上記で説明した様々な方式でドライバ関節ディスク5820とインターフェースして、ドライバ関節ディスク5820に回転モーションを加え得る。図62は、被動関節ディスク5830の一形態を示している。この図で分かるように、被動関節ディスク5830は、それぞれが第1の弓形長さFLよりも短い第2の弓形長さ「SL」を有する第2の対の第2の弓形関節スロット5832L、5832Rを含んでいる。加えて、被動関節ディスク5830は、ドライバスロット5824内に移動可能に受容されるように構成されたドライバポスト5834を更に含んでいる。
ここで図60及び63〜65を参照すると、関節運動システム5800は、本明細書に記載される様々な方式のうちのいずれかで、外科用エンドエフェクタの一部分に直接的に又は関節的に取り付けられ得る第1の関節ロッド5840を更に備えている。第1の関節ピン5842が第1の関節ロッド5840に取り付けられ、対応する第1及び第2の弓形関節スロット5822L、5832L内に受容されている。同様に、第2の関節ロッド又は部材5850が、本明細書に記載される様々な方式のうちのいずれかで、同じ外科用エンドエフェクタの一部分に直接的に取り付けられ得る。第2の関節ピン5852が第2の関節ロッド5850に取り付けられ、対応する第1及び第2の弓形関節スロット5822R、5832R内に受容されている。図60は、外科用エンドエフェクタが自在に移動され得る、ヌル位置にある関節運動システム5800を示している。図63は、矢印5860によって表される方向にドライバ関節ディスク5820に対して回転モーションが最初に加えられた際の関節運動システム5800の配置を示している。この図で分かるように、ドライバ関節ディスク5820の初期の回転の際、関節スロット5822L、5832Lは互いに食い違っており、関節スロット5822R、5832Rも互いに食い違っているが、モーションは関節ロッド5840、5850に依然として伝達されていない。図64は、矢印5860の方向にドライバ関節ディスク5820に対して回転モーションが引き続き加えられた際の関節運動システム5800の配置を示しており、この回転モーションは、例えば、シャフト軸線に対する外科用エンドエフェクタの75度の関節運動を結果として生じさせるのに十分なものである。この図で分かるように、押込モーションが第1の関節ロッド5840に加えられて第1の関節ロッド5840が遠位方向DDに軸方向に移動させられ、引張モーションが第2の関節ロッド5850に加えられて第2の関節ロッド5850が近位方向PDに軸方向に移動させられる。第1及び第2の関節ロッド5840、5850が反対方向に移動することにより、結果として、外科用エンドエフェクタの関節運動がそれらと動作可能にインターフェースすることになる。図65は、矢印5862によって表される反対方向にドライバ関節ディスク5820に対して回転モーションが加えられた際の関節運動システム5800の配置を示しており、この回転モーションは、例えば、反対の関節運動方向へのシャフト軸線に対する外科用エンドエフェクタの75度の関節運動を結果として生じさせるのに十分なものである。この図で分かるように、押込モーションが第2の関節ロッド5850に加えられて第2の関節ロッド5850が遠位方向DDに軸方向に移動させられ、引張モーションが第1の関節ロッド5840に加えられて第1の関節ロッド5840が近位方向PDに軸方向に移動させられる。このように第1及び第2の関節ロッド5840、5850が反対に移動することにより、結果として、それらに動作可能に取り付けられている外科用エンドエフェクタの関節運動が生じることになる。一構成では、第1の関節ロッド5840は、関節ドライバディスク5820が75度の関節運動範囲に達するように十分な距離だけ回転されているときに、外科用エンドエフェクタに引張力のみを加えてもよい。
図66〜70は、シャフト軸線SA−SAに対して開放位置と閉鎖位置との間で同時に移動可能である第1及び第2の顎部を備える外科用エンドエフェクタ6300を示している。第1及び第2の顎部は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく多様な外科用顎部構成を備え得る。外科用エンドエフェクタの顎部を用いて標的組織へのアクセスを得ることは、時には困難となり得る。外科用エンドエフェクタ、特に組織を切断及びステープル留めするように構成された外科用エンドエフェクタの操作性は、顎部が互いに対して支持される点と、最近位のステープル位置との間の距離が最小化される場合に向上され得る。例えば、可動顎部を1つのみ用いる(すなわち、顎部の一方がシャフト軸線に対して固定される)外科用エンドエフェクタは、標的組織を収容するために一方の可動顎部が比較的広い移動範囲を有することを必要とし得る。そのようなより広い移動範囲は、エンドエフェクタを使用して標的組織を有利に配置するプロセスを複雑化し得る。外科用エンドエフェクタ6300は、共通の枢動軸線を中心として、互いに対してまたシャフト軸線に対して移動する第1及び第2の顎部を用いている。そのような構成により、例えば、枢動軸線と最近位のステープル位置との間の距離が、可動顎部を1つのみ用いる特定の外科用エンドエフェクタにおける同じ距離と比較して短縮されることが可能となる。
図示の例では、第1の顎部6310は、外科用ステープルカートリッジ6320を中に支持するように構成された細長チャネル6312を含んでいる。図70で分かるように、外科用ステープルカートリッジ6320は、その中に複数のステープルドライバ6322を動作可能に支持するように構成されており、ステープルドライバ6322はその上で外科用ステープル6324を動作可能に支持する。ステープルドライバ6322は、外科用ステープルカートリッジ6320内に形成された対応するドライバスロット6321内に移動可能に支持される。ステープルドライバ6322は、カートリッジパン6330によってそれぞれのドライバスロット6321内に保持され、カートリッジパン6330は、外科用ステープルカートリッジ6320にクリップ留めされるかあるいは別様に取り付けられる。ステープルドライバ6322は、それを通じた発射部材6340の軸方向通路に適応するように、外科用ステープルカートリッジ6320の細長スロット6326の各側部に列をなして配列されている。ウェッジスレッド6350が外科用ステープルカートリッジ6320内で移動可能に支持されており、発射部材6340が外科用ステープルカートリッジ6320の近位端部に隣接する開始位置から外科用ステープルカートリッジ6320の遠位部分内の終了位置へと駆動されるときに、発射部材6340によって駆動的に係合されるように構成されている。上記で説明したように、ウェッジスレッド6350が外科用ステープルカートリッジ6320を通じて遠位方向に駆動されるとき、ウェッジスレッド6350はステープルドライバ6322と駆動的に接触して、それらをカートリッジデッキ表面6323に向かって駆動する。発射部材6340は組織切断表面6346を有し、組織切断表面は、発射部材6340が遠位側に駆動されるときに、顎部の間にクランプされた組織を切断するように働くものである。本明細書で説明した様々なタイプの遠位発射ビーム(図示せず)が、発射部材6340並びに中間発射シャフト部分2222又は他の発射システム構成に動作可能に取り付けられる。遠位発射ビームを駆動及び後退させるための中間発射シャフト部分2222の動作については、上記で詳細に説明されており、簡潔にするために繰り返されない。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、発射部材に動力供給するために、他の発射ビーム及び発射システム構成(モータ駆動式並びに手動駆動式)も用いられ得る。
図示の外科用エンドエフェクタ6300はまた、シャフト軸線SA−SAを実質的に横断する関節運動軸線B−Bを中心として選択的に関節運動するように構成されている。図66〜70で分かるように、外科用エンドエフェクタ6300はエンドエフェクタ装着アセンブリ6390を含み、このエンドエフェクタ装着アセンブリ6390は、例えば、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390の装着ホール6392内に回転可能に受容されるように構成された枢動ピンを含む遠位シャフトフレーム(図示せず)に枢動可能に装着されるように適合されている。外科用エンドエフェクタ6300は、上記で説明したタイプの関節ロック並びに第1及び第2の関節ロッド構成によって関節運動され得る。図70で分かるように、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390は、一対の両側の側方延出トラニオンピン6394を更に含んでいる。トラニオンピン6394は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390の両側の外側部6391から横方向に延びており、外側部6391はまた、発射部材6340を中に受容するように構成されたポケットエリア6395を画定している。トラニオンピン6394は、第1及び第2の顎部6310、6360がそれを中心として枢動し得る枢動軸線PA−PAを規定するように働く。第1の顎部6310又は細長チャネル6312の近位端部6314は、トラニオンピン6394のうちの対応する1つを中に受容するように適合された、一対の対向するU字形状の又は開放型のスロット6316を含む。そのような構成は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390に対して第1の顎部6310を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働く。
図示の外科用エンドエフェクタ6300は、アンビル6362を備え得る第2の顎部6360を更に備えている。図示のアンビル6362は、細長スロット6366と、各側部に形成された2つのステープル成形表面6368とを含むアンビル本体6364を含んでいる。アンビル6362は近位端部分6370を更に有し、この近位端部分6370は、同様にトラニオンピン6394のうちの対応する1つを中に受容するように適合された、一対のU字形状の又は開放型のスロット6372を有している。そのような構成は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390に対して第2の顎部6360を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働き、その結果、第1及び第2の顎部は、互いに対して移動し得るだけでなく、シャフト軸線SA−SAに対しても移動し得るようになる。第1及び第2の顎部6310及び6360は、本明細書に開示される様々なタイプの閉鎖システムによって移動可能に作動され得る。例えば、本明細書で説明した方式で閉鎖スリーブを作動させるために、本明細書に記載されるタイプの第1の閉鎖駆動システムが用いられ得る。閉鎖スリーブはまた、上記で説明した方式で二重枢動閉鎖スリーブアセンブリによって閉鎖スリーブに枢動可能に取り付けられ得るエンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272に取り付けられ得る。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブの軸方向移動は、閉鎖トリガ32の作動を通じて制御され得る。図67〜69で分かるように、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390に被さって延びており、第2の顎部6360の近位端部6370及び第1の顎部6310の近位端部6314と係合するように構成されている。少なくとも1つのカム表面6336が第1の顎部6310の近位端部6314上に形成されてもよく、それにより、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272の遠位端部6274がカム表面6336と接触するとき、第1の顎部6310は、第2の顎部及びシャフト軸線SA−SAに向かってカム駆動される。同様に、1つ又は2つ以上のカム表面6376が第2の顎部6360の近位端部分6370上に形成されてもよく、それにより、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272の遠位端部6274によって接触されるとき、第2の顎部6360は、第1の顎部6310及びシャフト軸線SA−SAに向かって移動される。カム表面6336、6376は、第1及び第2の顎部が互いに対して種々の「閉鎖速度」又は閉鎖時間で閉鎖するように、互いに対して構成及び配置され得る。そのような1つの構成が図68に示されている。図68で分かるように、第1及び第2の顎部がそれぞれの完全開放位置にあるときの、第1の顎部6310上の点Pと第2の顎部6360上の対応する点Pとの間の弓形経路に沿った距離は、Dによって表される。第1及び第2の点P及びPは、互いに「対応」していると言われる。例えば、第1の点Pと第2の点Pはそれぞれ、それらの間に延びかつシャフト軸線SA−SAに対して垂直である共通の線又は軸線上にあってよい。第1の顎部6310上の別の点Pとシャフト軸線SA−SAとの間の弓形経路に沿った距離は、Dによって表され、第2の顎部上の別の対応する点Pとシャフト軸線SA−SAとの間の別の弓形経路に沿った距離は、Dによって表される。点P及び点Pはまた、互いに対応していると言われる。例えば、点Pと点Pは、それらの間に延びかつシャフト軸線SA−SAに対して垂直である共通の線又は軸線上にあってよい。図示の構成では、第2の顎部6360又はアンビル6362が、完全開放位置から、アンビル6362のステープル成形表面がシャフト軸線SA−SAに沿って位置する閉鎖位置へと移動する距離Dは、第1の顎部6310又は外科用ステープルカートリッジ6320が、完全開放位置から、カートリッジデッキ表面がシャフト軸線SA−SAに沿って位置する閉鎖位置へと移動する距離Dよりも長い。例えば、少なくとも1つの構成では、第2の顎部又はアンビルは、距離Dのうちの2/3(又は顎部の間の別の移動経路に沿った別の距離)にわたって開放又は移動し、第1の顎部又はステープルカートリッジは、距離Dのうちの1/3(又は顎部の間の更に別の移動経路に沿った他の距離)にわたって開放又は移動し、したがって、本質的に、閉鎖モーションが同じか又は同等の時間に両方の顎部に初期に加えられた場合でも、一方の顎部は、もう一方の顎部がその完全閉鎖位置を得るよりも迅速に又は高速にその完全閉鎖位置を得る。例えば、第1及び第2の顎部上のカム表面は、本発明のこの実施形態の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の顎部移動比/速度を得るように配列/構成され得る。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272が開始又は非作動位置にあるときに、第1及び第2の顎部6310、6360を開放位置へと付勢するために、開放スプリング6380(図70)が第1の顎部6310の近位端部6314と第2の顎部6360の近位端部6370との間に配置されてもよい。図67〜69を参照されたい。
第1及び第2の顎部6310、6360を閉鎖位置(図66)に移動させるために、臨床医は閉鎖システムを作動させて、第1の顎部6310の近位端部6314上のカム表面6336と第2の顎部6360の近位端部6370上のカム表面6376とに同時に接触して第1及び第2の顎部6310、6360を図66に示す位置へと互いに(またシャフト軸線SA−SAに)向かって付勢するように、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272を遠位方向DDに移動させる。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272がこの位置に保持されている間、第1及び第2の顎部6310及び6360は、この閉鎖位置に保持される。その後、発射システムは、外科用エンドエフェクタ6300を通じて遠位側に発射部材6340を軸方向に前進させるように作動され得る。図70で分かるように、発射部材6340は、アンビル6362のスロット付き通路6374と摺動可能に係合するように構成されたフット部分6342と、細長チャネル6312のスロット付き通路6318内に摺動可能に受容されるように適合された上部タブ部分6344とを有し得る。図69を参照されたい。したがって、そのような発射部材構成は、発射部材の発射の間(すなわち、ステープルの発射及び第1の顎部6310と第2の顎部6360との間にクランプされた組織の切断の間)に、第1及び第2の顎部6310、6360を所望の離間配置に確実に保持するように働く。組立ての目的だけでなく、発射部材6340の動作を妨害又は干渉し得る、第1及び第2の顎部への組織及び/又は体液の侵入を防止するために、第1の顎部カバー6315が細長チャネル6312に着脱可能に取り付けられ、第2の顎部カバー6363がアンビル6362に着脱可能に取り付けられる。
図71は、外科用エンドエフェクタ6300と類似した別の外科用エンドエフェクタ6300’を示している。この図で分かるように、外科用エンドエフェクタ6300’は、シャフト軸線SA−SAに対して開放位置と閉鎖位置との間で同時に移動可能である2つの顎部を備えている。図示の例では、第1の顎部6310’は、外科用ステープルカートリッジ6320’を中に支持するように構成された細長チャネル6312’を含んでいる。外科用ステープルカートリッジ6320’は、その中に複数のステープルドライバ6322を動作可能に支持するように構成されており、ステープルドライバ6322はその上で外科用ステープル6324を動作可能に支持する。ステープルドライバ6322は、外科用ステープルカートリッジ6320’内に形成された対応するドライバポケット6321’内に移動可能に支持される。ステープルドライバ6322は、カートリッジパン6330’によってそれぞれのドライバスロット6321’内に保持され、このカートリッジパン6330’は、外科用ステープルカートリッジ6320’にクリップ留めされるかあるいは別様に取り付けられる。ステープルドライバ6322は、それを通じた発射部材6340’の軸方向通路に適応するように、外科用ステープルカートリッジ6320の細長スロット6326’の各側部に列をなして配列されている。ウェッジスレッド6350’が外科用ステープルカートリッジ6320’内で移動可能に支持されており、発射部材6340’が外科用ステープルカートリッジ6320’の近位端部に隣接する開始位置から外科用ステープルカートリッジ6320’の遠位部分内の終了位置へと駆動されるときに、発射部材6340’によって駆動係合されるように構成されている。上記で説明したように、ウェッジスレッド6350’が外科用ステープルカートリッジ6320’を通じて遠位方向に駆動されるとき、ウェッジスレッド6350’はステープルドライバ6322と駆動的に接触して、それらをカートリッジデッキ表面6323’に向かって駆動する。発射部材6340’は組織切断表面6346’を含み、組織切断表面6346’は、発射部材6340が遠位側に駆動されるときに、顎部の間にクランプされた組織を切断するように働くものである。本明細書に記載される様々なタイプの遠位発射ビーム(図示せず)が、発射部材6340’並びに中間発射シャフト部分2222又は他の発射システム構成に動作可能に取り付けられる。遠位発射ビームを駆動及び後退させるための中間発射シャフト部分2222の動作については、上記で詳細に説明されており、簡潔にするために繰り返されない。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、発射部材に動力供給するために、他の発射ビーム及び発射システム構成(モータ駆動式並びに手動駆動式)も用いられ得る。
図示の外科用エンドエフェクタ6300’はまた、シャフト軸線SA−SAを実質的に横断する関節運動軸線B−Bを中心として選択的に関節運動するように構成されている。エンドエフェクタ6300’はエンドエフェクタ装着アセンブリ6390’を含み、このエンドエフェクタ装着アセンブリ6390’は、例えば、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390’の装着ホール6392’内に回転可能に受容されるように構成された枢動ピンを含む遠位シャフトフレームに枢動可能に装着されるように適合されている。外科用エンドエフェクタ6300’は、上記で説明したタイプの関節ロック並びに第1及び第2の関節ロッド構成によって関節運動され得る。図71で分かるように、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390’は、一対の両側の側方延出トラニオンピン6394’を更に含んでいる。トラニオンピン6394’は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390’の両側の外側部6391’から横方向に延びており、外側部6391’はまた、発射部材6340’を中に受容するように構成されたポケットエリア6395’を画定している。トラニオンピン6394’は、第1及び第2の顎部6310’、6360’がそれを中心として枢動し得る枢動軸線PA−PAを規定するように働く。第1の顎部6310’又は細長チャネル6312’の近位端部6314’は、トラニオンピン6394’のうちの対応する1つを中に受容するように適合された、一対の対向するU字形状の又は開放型のスロット6316’を含む。そのような構成は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390’に対して第1の顎部6310’を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働く。
図示の外科用エンドエフェクタ6300’は、アンビル6362’を備え得る第2の顎部6360’を更に備えている。図示のアンビル6362’は、細長スロット6366’と、各側部に形成された2つのステープル成形表面とを含むアンビル本体6364’を含んでいる。アンビル6362’は近位端部分6370’を更に有し、この近位端部分6370’は、同様にトラニオンピン6394’のうちの対応する1つを中に受容するように適合された、一対のU字形状の又は開放型のスロット6372’を有している。そのような構成は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390’に対して第2の顎部6360’を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働く。第1及び第2の顎部6310’及び6360’は、本明細書に開示される様々なタイプの閉鎖システムによって移動可能に作動される。例えば、本明細書で説明した方式で閉鎖スリーブ260を作動させるために、第1の閉鎖駆動システム30が用いられ得る。閉鎖スリーブ260はまた、上記で説明した方式で二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ271によって閉鎖スリーブ260に枢動可能に取り付けられ得るエンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272に取り付けられ得る。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブ260の軸方向移動は、閉鎖トリガ32の作動を通じて制御され得る。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6390’に被さって延びており、第2の顎部6360’の近位端部6370’並びに第1の顎部6310’の近位端部6314’と係合するように構成されている。少なくとも1つのカム表面6336’が第1の顎部6310’の近位端部6314’上に形成されてもよく、それにより、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272の遠位端部6274がカム表面6336’と接触するとき、第1の顎部6310’は、第2の顎部6360’及びシャフト軸線SA−SAに向かってカム駆動される。同様に、1つ又は2つ以上のカム表面6376’が第2の顎部6360’の近位端部分6370’上に形成されてもよく、それにより、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272の遠位端部6274によって接触されるとき、第2の顎部6360’は、第1の顎部6310’及びシャフト軸線SA−SAに向かって移動される。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272が開始又は非作動位置にあるときに、第1及び第2の顎部6310’、6360’を開放位置へと付勢するために、スプリング(図示せず)が第1の顎部6310’の近位端部6314’と第2の顎部6360’の近位端部6370’との間に配置されてもよい。
第1及び第2の顎部6310’、6360’を閉鎖位置に移動させるために、臨床医は閉鎖システムを作動させて、第1の顎部6310’の近位端部6314’上のカム表面6336’と第2の顎部6360’の近位端部6370’上のカム表面6376’とに同時に接触して第1及び第2の顎部6310’、6360’を互いに(またシャフト軸線SA−SAに)向かって付勢するように、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6272を遠位方向DDに移動させる。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ62772がこの位置に保持されている間、第1及び第2の顎部6310’及び6360’は、この閉鎖位置に保持される。その後、発射システムは、外科用エンドエフェクタ6300’を通じて遠位側に発射部材6340’を軸方向に前進させるように作動され得る。発射部材6340’は、アンビル6362’のスロット付き通路6374’と摺動可能に係合するように構成された上部タブ部分6344’と、細長チャネル6312’のスロット付き通路内に摺動可能に受容されるように適合されたフット部分6342’とを有し得る。したがって、そのような発射部材構成は、発射部材の発射の間(すなわち、ステープルの発射及び第1の顎部6310’と第2の顎部6360’との間にクランプされた組織の切断の間)に、第1及び第2の顎部6310’、6360’を所望の離間配置に確実に保持するように働く。組立ての目的だけでなく、発射部材6340’の動作を妨害又は干渉し得る、第1及び第2の顎部への組織及び/又は体液の侵入を防止するために、第1の顎部カバー6315’が細長チャネル6312’に着脱可能に取り付けられ、第2の顎部カバー6363’がアンビル6362’に着脱可能に取り付けられる。
双方が互いに対して、またシャフト軸線に対して移動する顎部を用いる、本明細書で説明した外科用エンドエフェクタの実施形態は、顎部の一方が、例えばシャフト軸線に対して固定され移動しない他の外科用エンドエフェクタ構成をしのぐ様々な利点を提供し得る。そのような構成では、標的組織を操作し、配置し、次いで間にクランプすることが可能となるように、一方の可動顎部は、固定された顎部に対して比較的広い移動範囲を有することが多くの場合に望ましい。両方の顎部が移動可能である実施形態では、各顎部は、それらの間の標的組織の操作、配置及びクランプに適応するために、広範囲のモーションを必要としない。例えば、アンビルの移動がそのように低減されることは、組織の配置の改善をもたらし得る。そのような構成はまた、枢動軸線と第1のステープル位置との間の距離を最小にすることを可能にし得る。加えて、発射部材は常に、開放及び閉鎖動作の間にも、可動顎部(アンビル及び細長チャネル)と依然として係合された状態にあり得る。
図72〜79は、シャフト軸線SA−SAを規定する、本明細書で説明したタイプの細長シャフトアセンブリに動作可能に取り付けられるように構成された別の外科用エンドエフェクタ6400を示している。外科用エンドエフェクタ6400は、シャフト軸線SA−SAに対して開放位置と閉鎖位置との間で同時に移動可能である2つの顎部を備えている。第1及び第2の顎部は、多種多様な外科関連の顎部構成を備え得る。図示の例では、第1の顎部6410は、外科用ステープルカートリッジ6420を中に支持するように構成された細長チャネル6412を含んでいる。上記で説明した様々な外科用ステープルカートリッジと同様に、外科用ステープルカートリッジ6420は、その中に複数のステープルドライバ(図示せず)を動作可能に支持するように構成されており、ステープルドライバはその上で外科用ステープル(図示せず)を動作可能に支持する。ステープルドライバは、外科用ステープルカートリッジ6420内に形成された対応するドライバポケット内に移動可能に支持される。ステープルドライバは、それを通じた発射部材6440の軸方向通路に適応するように、外科用ステープルカートリッジ6420の細長スロット(図示せず)の各側部に列をなして配列されている。ウェッジスレッド(図示せず)が外科用ステープルカートリッジ6420内で移動可能に支持されており、発射部材6440が外科用ステープルカートリッジ6420の近位端部に隣接する開始位置から外科用ステープルカートリッジ6420の遠位部分内の終了位置へと駆動されるときに、発射部材6440によって駆動係合されるように構成されている。上記で説明したように、ウェッジスレッドが外科用ステープルカートリッジ6420を通じて遠位方向に駆動されるとき、ウェッジスレッドはステープルドライバと駆動的に接触して、それらをカートリッジデッキ表面(図示せず)に向かって駆動する。発射部材6440は組織切断表面6446を含み、この組織切断表面6446は、発射部材6440が遠位側に駆動されるときに、顎部の間にクランプされた組織を切断するように働くものである。本明細書で説明した様々なタイプの遠位発射ビーム(図示せず)が、発射部材6440並びに中間発射シャフト部分2222又は他の発射システム構成に動作可能に取り付けられる。遠位発射ビームを駆動及び後退させるための中間発射シャフト部分2222の動作については、上記で詳細に説明されており、簡潔にするために繰り返されない。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、発射部材に動力供給するために、他の発射ビーム及び発射システム構成(モータ駆動式並びに手動駆動式)も用いられ得る。
図示の外科用エンドエフェクタ6400はまた、シャフト軸線SA−SAを実質的に横断する関節運動軸線B−Bを中心として選択的に関節運動するように構成されている。図72〜79で分かるように、外科用エンドエフェクタ6400はエンドエフェクタ装着アセンブリ6490を含み、このエンドエフェクタ装着アセンブリ6490は、例えば、エンドエフェクタ装着アセンブリ6490の装着ホール6492内に回転可能に受容されるように構成された枢動ピンを含む遠位シャフトフレームに枢動可能に装着されるように適合されている。外科用エンドエフェクタ6400は、上記で説明したタイプの関節ロック並びに第1及び第2の関節ロッド構成によって関節運動され得る。図74で分かるように、一対のカムプレート6500が、例えば、エンドエフェクタ装着アセンブリ6490にスプリングピン6502によって移動不能に取り付けられている。図74で更に分かるように、各カムプレート6500は、閉鎖ウェッジ部分6505と開放ウェッジ部分6507とを有するカムスロット6504を有している。閉鎖ウェッジ部分6505は、2つの対向する閉鎖カム表面6506から形成され、開放ウェッジ部分6507は2つの対向する開放カム表面6508から形成されている。細長チャネル6412は2つの近位延出アクチュエータアーム6416を含み、これらの近位延出アクチュエータアーム6416はそれぞれ、それらから側方に突出する開放トラニオンピニオン6418と閉鎖トラニオンピン6419とを有している。開放及び閉鎖トラニオンピン6418及び6419は、対応するカムプレート6500のカムスロット6504を用いて受容される。そのような構成は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6490に対して第1の顎部6410を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働く。
図示の外科用エンドエフェクタ6400は、アンビル6462を備え得る第2の顎部6460を更に備えている。図示のアンビル6462は、細長スロット6466と、各側部に形成された2つのステープル成形表面6468とを含むアンビル本体6464を含んでいる。アンビル6462は近位端部分6470を更に有し、この近位端部分6470は、それから突出する2つの近位延出アクチュエータアーム6472を含む。各アクチュエータアーム6472は、それらから側方に突出する開放トラニオンピニオン6474と閉鎖トラニオンピン6476とを有し、それらはまた、対応するカムプレート6500のカムスロット6504内に受容される。そのような構成は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6490に対して第2の顎部6460を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働く。
第1及び第2の顎部6410及び6460は、本明細書に開示される様々なタイプの閉鎖システムによって移動可能に作動される。例えば、本明細書で説明した方式で閉鎖スリーブを作動させるために、第1の閉鎖駆動システム30が用いられ得る。閉鎖スリーブ260はまた、上記で説明した方式で二重枢動閉鎖スリーブアセンブリによって閉鎖スリーブに枢動可能に取り付けられ得るエンドエフェクタ閉鎖スリーブ6572に取り付けられ得る。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブの軸方向移動は、閉鎖トリガの作動を通じて制御され得る。図77及び78で分かるように、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ6572は、エンドエフェクタ装着アセンブリ6490並びに第1の顎部6410のアクチュエータアーム6416及び第2の顎部6460のアクチュエータアーム6472に被さって延びている。閉鎖スリーブ6572が遠位側に前進されるとき、閉鎖スリーブ6572の遠位端部6574は、第1の顎部6410の近位端部6411及び第2の顎部6460の近位端部6461と接触し、第1及び第2の顎部6410、6460を遠位方向DDに移動させる。第1及び第2の顎部6410、6460が遠位側に移動するとき、閉鎖トラニオン6419、6476は、カムスロット6504の閉鎖ウェッジ部分6505に進入し、閉鎖カム表面6506は、第1及び第2の顎部6410、6460を閉鎖位置へと互いに向かってカム駆動する(図73、75、77及び78)。
閉鎖スリーブ6572を用いた第1及び第2の顎部6410、6460の開放を促進するために、閉鎖スリーブ6572は、2つの内向き延出開放タブ6576を設けられており、これらの内向き延出開放タブは、閉鎖スリーブ6572が閉鎖システムによって近位方向PDに後退されるときに閉鎖トラニオン6419、6476と係合するように構成されている。図72及び76で分かるように、例えば、閉鎖スリーブ6572が近位方向PDに移動するとき、開放タブ6576は閉鎖トラニオン6419、6476と接触し、同様に閉鎖トラニオン6419、6476を近位方向に駆動する。閉鎖トラニオン6419、6476が近位側に移動することにより、開放トラニオン6418及び6474はカムプレートスロット6504の開放ウェッジ部分6507に進入することになる。開放カム表面6508は、図76及び79に示すように、開放トラニオン6418、6474と相互作用し、アクチュエータアーム6416及び6472に、それぞれのロッカー表面6417及び6475上でロック開放(rock open)させる。第1及び第2の顎部の両方がシャフト軸線SA−SAに対して移動する上述の構成と同様に、閉鎖ウェッジ部分6505及び開放ウェッジ部分6507は、第1及び第2の顎部がそれらに閉鎖モーションが加えられると、異なる閉鎖速度又は閉鎖時間で互いに対して閉鎖するように構成され得る。
図80〜84は、一方の顎部が開放位置と閉鎖位置との間で他方の顎部に対して移動可能である、2つの顎部を備える別の外科用エンドエフェクタ7400を示している。図示の例では、第1の顎部7410はアンビル7412を備えている。図示のアンビル7412はアンビル本体7414を有し、このアンビル本体7414は、エンドエフェクタ装着アセンブリ7430に移動不能に取り付けられる近位端部分7416を有している。例えば、近位端部分7416は、各々が装着ホール7419を中に有する2つの直立外側壁7418を備える。図82を参照されたい。エンドエフェクタ装着アセンブリ7430は、直立外側壁7418の間に受容され、その直立外側壁を通じてホール7419へと延びるスプリングピン7421によって、直立外側壁に移動不能に取り付けられる。エンドエフェクタ装着アセンブリ7430は、例えば、エンドエフェクタ装着アセンブリ7430の装着ホール7432内に回転可能に受容されるように構成された枢動ピンを含む遠位シャフトフレームに枢動可能に装着されるように適合されている。外科用エンドエフェクタ7400は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記で説明したタイプの関節ロック並びに第1及び第2の関節ロッド構成によって、あるいは、本明細書で説明した様々な関節運動システム並びに関節ロッド及び/又はロッド/ケーブル構成のいずれかによって関節運動され得る。同様に図80及び82で分かるように、アンビル本体7414はまた、各側部に形成された2つのステープル成形表面7424を有する細長スロット7422を含む。
外科用エンドエフェクタ7400は、細長チャネル7442を備える第2の顎部7440を更に含み、この細長チャネルは、外科用ステープルカートリッジ7450を支持するように構成されている。上記で説明した特定の外科用ステープルカートリッジと同様に、外科用ステープルカートリッジ7450は、その中に複数のステープルドライバ(図示せず)を動作可能に支持するように構成されており、ステープルドライバはその上で外科用ステープル(図示せず)を動作可能に支持する。ステープルドライバは、外科用ステープルカートリッジ7450内に形成された対応するドライバポケット7452内に移動可能に支持される。ステープルドライバは、それを通じた発射部材7460の軸方向通路に適応するように、外科用ステープルカートリッジ7450の細長スロット7454の各側部に列をなして配列されている。外科用エンドエフェクタ7400が様々な方向に操作されるときに、ステープルドライバがそれぞれのドライバポケット7452から外れるのを防止するために、カートリッジパン7451がステープルカートリッジ7450に取り付けられる。ウェッジスレッド7462が外科用ステープルカートリッジ7450内で移動可能に支持されており、発射部材7460が外科用ステープルカートリッジ7450の近位端部に隣接する開始位置から外科用ステープルカートリッジ7450の遠位部分内の終了位置へと駆動されるときに、発射部材7460によって駆動係合されるように構成されている。上記で説明したように、ウェッジスレッド7462が外科用ステープルカートリッジ7450を通じて遠位方向に駆動されるとき、ウェッジスレッド7462はステープルドライバと駆動的に接触して、それらをカートリッジデッキ表面(図示せず)に向かって駆動する。発射部材7460は組織切断表面7464を含み、この組織切断表面は、発射部材7460が遠位側に駆動されるときに、顎部7410、7440の間にクランプされた組織を切断するように働くものである。本明細書で説明した様々な他のタイプの遠位発射ビーム280が、発射部材7460並びに中間発射シャフト部分2222又は他の発射システム構成に動作可能に取り付けられる。遠位発射ビーム280を駆動及び後退させるための中間発射シャフト部分2222の動作については、上記で詳細に説明されており、簡潔にするために繰り返されない。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、発射部材に動力供給するために、他の発射ビーム及び発射システム構成(モータ駆動式並びに手動駆動式)も用いられ得る。組立ての目的だけでなく、発射部材6340の動作を妨害又は干渉し得る、第1及び第2の顎部への組織及び/又は体液の侵入を防止するために、第1の顎部カバー7415がアンビル7412に着脱可能に取り付けられ、第2の顎部カバー7441が第2の顎部7440に着脱可能に取り付けられる。
図82で分かるように、細長チャネル7442は、2つの外側部分7445を有する近位端部分7444を含んでいる。各外側部分7445は、その中に対応するU字形状の又は開放型のスロット7446を有し、そのスロット7446は、アンビル本体7414の近位端部分7416から側方に突出する対応する枢動ピン7426を受容するように適合されている。そのような構成は、第1の顎部7410又はアンビル7412に対して第2の顎部7440又は細長チャネル7442を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働く。図80、82及び84において最も具体的に分かるように、閉鎖ランプセグメント7447が細長チャネル7442の近位端部7444上に形成されている。加えて、近位端部分7444の各外側部7445は、その中に側方陥凹エリア7448を形成されている。各側方陥凹エリア7448は、対応する閉鎖ランプセグメント7447の近位側に配置されている。開放ランプ又はカム7449が、各側方陥凹エリア7448の近位端部に隣接して形成されている。各開放ランプ又はカム7449は、上部表面7580において終端している。図82及び84を参照されたい。
第2の顎部7440又は細長チャネル7442は、本明細書に開示される様々なタイプの閉鎖システムによって、第1の顎部7410又はアンビル7412に対して移動可能に作動され得る。例えば、上記で詳細に説明したように、本明細書で説明したタイプの閉鎖スリーブを作動させるために、本明細書で説明したタイプの閉鎖駆動システムが用いられ得る。閉鎖スリーブはまた、上記で説明した方式で、二重枢動構成によって閉鎖スリーブに枢動可能に取り付けられ得るエンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572に取り付けられ得る。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブの軸方向移動は、閉鎖トリガの作動を通じて制御され得る。他の構成では、閉鎖スリーブは、ロボット制御システムなどによって軸方向に移動され得る。図80、81、83及び84で分かるように、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572は、エンドエフェクタ装着アセンブリ7430、並びに第2の顎部7440の細長チャネル7442の近位端部分7444に被さって延びている。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572は、第2の顎部7440又は細長チャネル7442の近位端部分7444と動作可能に係合するように構成された、直径方向に対向する2つの開放部材7574を含む。図示の実施形態では、開放部材7574は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572の各部分に形成された内向き延出開放タブ7576を備えている。
第2の顎部7440は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572を遠位方向DDに前進させることによって、閉鎖位置(図81及び83)に移動される。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572が遠位側に移動するとき、その遠位端部7575は、細長チャネル7442の近位端部7444上に形成された閉鎖ランプセグメント7447と接触し、細長チャネル7442をアンビル7412に向かってカム駆動するように働く。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7552がその最遠位位置に移動されると、遠位端部7575は、細長チャネル7442上の当接表面7443と接触して、細長チャネル7442にかかる閉鎖荷重又は閉鎖力を維持する。図81及び83を参照されたい。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572が完全閉鎖位置にあるとき、開放タブ7576の端部は、対応する側方陥凹エリア7448内に受容される。第2の顎部7440又は細長チャネル7442を開放位置に移動させるために、閉鎖システムは閉鎖スリーブ7572を近位方向PDに移動させるように作動される。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ7572が近位側に移動するとき、開放タブ7572は、細長チャネル7442の近位端部分7444上の対応する開放ランプ又はカム7449に乗り上げて、細長チャネル7442をアンビル7412から離してカム駆動するか又は枢動させる。各タブは、上部表面7580の上へとカム7449に乗り上げ、細長チャネル7442をその完全開放位置に確実に保持するように働く。図84を参照されたい。
図85〜87は、シャフト軸線SA−SAに対して開放位置と閉鎖位置との間で同時に移動可能である2つの顎部8410、8440を備える別の外科用エンドエフェクタ8400を示している。図示の例では、第1の顎部8410はアンビル8412を備えている。図示のアンビル8412はアンビル本体8414を有し、このアンビル本体8414は、エンドエフェクタアダプタ8600と移動可能にインターフェースする近位端部分8416を有している。図85で分かるように、エンドエフェクタアダプタ8600は、各々がそれらから側方に突出する側方枢動ピン8604を有する2つの遠位突出遠位壁8602を含んでいる。各側方枢動ピン8604は、アンビル8412の近位端部分8416の外側壁8417に形成された対応する開放型U字形状スロット8418内に受容される。図85を参照されたい。そのような構成により、細長チャネル8412はエンドエフェクタアダプタ8600に対して移動又は枢動することが可能となる。図85で更に分かるように、エンドエフェクタアダプタ8600は、エンドエフェクタ装着アセンブリ8430に移動不能に取り付けられる。例えば、エンドエフェクタアダプタ8600は、各々が装着ホール8608を中に有する2つの直立外側壁8606を更に含む。エンドエフェクタ装着アセンブリ8430は、直立外側壁8606の間に受容され、その直立外側壁8606を通じてホール8508へと延びるスプリングピン8421によって、直立外側壁8606に移動不能に取り付けられる。エフェクタ装着アセンブリ8430は、例えば、エンドエフェクタ装着アセンブリ8430の装着ホール8432内に回転可能に受容されるように構成された枢動ピンを含む遠位シャフトフレームに、枢動可能に装着されるように適合されている。外科用エンドエフェクタ8400は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記で説明したタイプの関節ロック並びに第1及び第2の関節ロッド構成によって、あるいは、本明細書で説明した様々な関節運動システム並びに関節ロッド及び/又はロッド/ケーブル構成のいずれかによって関節運動され得る。同様に図85で分かるように、アンビル本体8414はまた、各側部に形成された2つのステープル成形表面8424を有する細長スロット8422を含んでいる。
外科用エンドエフェクタ8400は、細長チャネル8442を備える第2の顎部8440を更に含み、この細長チャネル8442は、外科用ステープルカートリッジ8450を支持するように構成されている。上記で説明した様々な外科用ステープルカートリッジと同様に、外科用ステープルカートリッジ8450は、その中に複数のステープルドライバ(図示せず)を動作可能に支持するように構成されており、ステープルドライバはその上で外科用ステープル(図示せず)を動作可能に支持する。ステープルドライバは、外科用ステープルカートリッジ8450内に形成された対応するドライバポケット8452内に移動可能に支持される。ステープルドライバは、それを通じた発射部材8460の軸方向通路に適応するように、外科用ステープルカートリッジ8450の細長スロット8454の各側部に列をなして配列されている。外科用エンドエフェクタ8400が様々な方向に操作されるときに、ステープルドライバがそれぞれのドライバポケット8452から外れるのを防止するために、カートリッジパン8451がステープルカートリッジ8450に取り付けられる。ウェッジスレッド8462が外科用ステープルカートリッジ8450内で移動可能に支持されており、発射部材8460が外科用ステープルカートリッジ8450の近位端部に隣接する開始位置から外科用ステープルカートリッジ8450の遠位部内の終了位置へと駆動されるときに、発射部材8460によって駆動的に係合されるように構成されている。上記で説明したように、ウェッジスレッド8462が外科用ステープルカートリッジ8450を通じて遠位方向に駆動されるとき、ウェッジスレッド8462はステープルドライバと駆動的に接触して、それらをカートリッジデッキ表面(図示せず)に向かって駆動する。発射部材8460は組織切断表面8464を含み、この組織切断表面8464は、発射部材8460が遠位側に駆動されるときに、顎部8410、8440の間にクランプされた組織を切断するように働くものである。本明細書で説明した様々な他のタイプの遠位発射ビーム280が、発射部材8460並びに中間発射シャフト部分2222又は他の発射システム構成に動作可能に取り付けられる。遠位発射ビーム280を駆動及び後退させるための中間発射シャフト部分2222の動作については、上記で詳細に説明されており、簡潔にするために繰り返されない。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、発射部材に動力供給するために、他の発射ビーム及び発射システム構成(モータ駆動式並びに手動駆動式)も用いられ得る。組立ての目的だけでなく、発射部材8460の動作を妨害又は干渉し得る、第1及び第2の顎部への組織及び/又は体液の侵入を防止するために、第1の顎部カバー8415がアンビル8412に着脱可能に取り付けられ、第2の顎部カバー8441が第2の顎部8440に着脱可能に取り付けられる。
図85で分かるように、細長チャネル8442は、2つの外側部分8445を有する近位端部分8444を含んでいる。各外側部分8445は、その中に対応するU字形状の又は開放型のスロット8446を有し、そのスロット8446は、エンドエフェクタアダプタ8600から側方に突出する対応する側方枢動ピン8604を受容するように適合されている。そのような構成は、第1の顎部8410又はアンビル8412に対して第2の顎部8440又は細長チャネル8442を移動可能に又は枢動可能に軸支するように働く。同様に図85で分かるように、閉鎖ランプセグメント8447が細長チャネル8442の近位端部8444上に形成されている。加えて、近位端部分8444の各外側部8445は、その中に第2の側方陥凹エリア8448を形成されている。各第2の側方陥凹エリア8448は、対応する第2の閉鎖ランプセグメント8447の近位側に配置されている。第2の開放ランプ又はカム8449が、各第2の側方陥凹エリア8448の近位端部に隣接して形成されている。各第2の開放ランプ又はカム8449は、第2の上部表面8450において終端している。同様に、第1の陥凹エリア8420がアンビル8412の近位端部分8416の側壁8417の各々の底部に形成されている。第1の開放ランプ又はカム8426が、各第1の側方陥凹エリア8420の近位端部に隣接して形成されている。各第1の開放ランプ又はカム8426は、第1の上部表面8428において終端している。
第2の顎部8440又は細長チャネル8442と第1の顎部8410又はアンビル8412は、本明細書に開示される様々なタイプの閉鎖システムによって開放位置と閉鎖位置との間で同時に移動され得る。例えば、本明細書で説明した方式で閉鎖スリーブ260を作動させるために、閉鎖駆動システム30が用いられ得る。閉鎖スリーブ260はまた、上記で説明した方式で二重枢動構成によって閉鎖スリーブ260に枢動可能に取り付けられ得るエンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572に取り付けられ得る。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブ260の軸方向移動は、閉鎖トリガ32の作動を通じて制御され得る。他の構成では、閉鎖スリーブは、ロボット制御システムなどによって軸方向に移動され得る。図86及び87で分かるように、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572は、エンドエフェクタ装着アセンブリ8430、エンドエフェクタアダプタ8600、並びに第2の顎部8440の細長チャネル8442の近位端部分8444及び第1の顎部8410又はアンビル8412の近位端部分8416に被さって延びている。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572は、第1の顎部8410の近位端部分8416と動作可能に係合するように構成された、直径方向に対向する2つの第1の開放部材8574を含む。図示の実施形態では、第1の開放部材8574は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572の各部分に形成された、第1の内向き延出開放タブ8576を備える。同様に、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572は、第2の顎部8440の近位端部分8444と動作可能に係合するように構成された、直径方向に対向する2つの第2の開放部材8580を更に含む。図示の実施形態では、第2の開放部材8580は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572の各部分に形成された、第2の内向き延出開放タブ8582を備える。
第1の顎部8410と第2の顎部8440は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572を遠位方向DDに前進させることによって、閉鎖位置(図86)に同時に移動される。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572が遠位側に移動するとき、その遠位端部8575は、第1の顎部8410又はアンビル8412の近位端部分8416の底部、並びに細長チャネル8442の近位端部8444上に形成された閉鎖ランプセグメント8447と接触し、第1及び第2の顎部8410、8440を互いに向かってカム駆動するように働く。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572がその最遠位位置に移動されると、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572の遠位端部8575は、第1の顎部8410又はアンビル8412上の第1の当接表面8419、並びに第2の顎部8440又は細長チャネル8442上の第2の当接表面8443と接触して、顎部8410、8440の双方にかかる閉鎖荷重又は閉鎖力を維持する。図86を参照されたい。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572がその完全閉鎖位置にあるとき、第1の開放タブ8576の端部は、対応する第1の側方陥凹エリア8420内に受容され、第2の開放タブ8582の端部は、対応する第2の側方陥凹エリア8448内に受容される。第1及び第2の顎部8410、8440を互いから離して開放位置へと移動させるために、閉鎖システムは閉鎖スリーブ8572を近位方向PDに移動させるように作動される。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ8572が近位側に移動するとき、第1の開放タブ8576は第1の顎部8410の近位端部分8416の底部の対応する第1の開放ランプ又はカム8426に乗り上げて、第1の顎部8410又はアンビル8412を第2の顎部8440又は細長チャネル8442から離れる方向にカム駆動するか又は枢動させ、第2の開放タブ8582は、細長チャネル8442の近位端部分8444上の対応する第2のランプ8449に乗り上げて、細長チャネル8442を第1の顎部又はアンビル8412から離れる方向にカム駆動するか又は枢動させる。第1のタブ8576の各々は、対応する第1のロック表面8428の上へと対応するカム又はランプ8426に乗り上げ、第2のタブ8582の各々は、対応する第2のロック表面8450の上へと対応する第2のカム又はランプ8449に乗り上げ、それによって第1及び第2の顎部8410、8400は開放位置に保持される。第2のタブ8582に対する第1のタブ8576の軸方向位置は、第1及び第2の顎部を互いから離して同時に移動させるように配置されてもよく、あるいは、第1及び第2の顎部は、顎部の一方が他方の顎部が移動する前に移動するように、軸方向に食違いにされてもよいことが、読者には諒解されよう。
図88〜93は、細長シャフトアセンブリ9200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ9300を含む別の外科用器具9010の各部分を示している。外科用エンドエフェクタ9300は、上記で詳細に説明した外科用エンドエフェクタ300と類似しており、外科用ステープルカートリッジ304を中に動作可能に支持するように構成された細長チャネル9302の形態をなす第1の顎部を含む。図示の外科用エンドエフェクタ9300は、細長チャネル9302上でそれに対して移動するように支持されるアンビル310の形態をなす第2の顎部を更に含む。アンビル310は、上記で説明し図88及び91に示した閉鎖システムによって移動可能に作動され得る。例えば、本明細書で説明した方式で閉鎖スリーブ260を作動させるために、第1の閉鎖駆動システムが用いられ得る。閉鎖スリーブ260は、上記で説明した方式で、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ271によって閉鎖スリーブ260に枢動可能に取り付けられるエンドエフェクタ閉鎖スリーブ272に取り付けられている。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブ260の軸方向移動は、閉鎖トリガの作動を通じて制御され得る。同様に上記で説明したように、閉鎖スリーブ272は、アンビル310を開放位置へ移動可能に作動するように働く開放カムを含む。使用の際、閉鎖スリーブ260は、例えば、閉鎖トリガの作動に応答して、アンビル310を閉鎖するように遠位側(方向DD)に並進される。アンビル310は、閉鎖スリーブ260を遠位方向DDに、加えてそれに枢動可能に結合されたエンドエフェクタ閉鎖スリーブ272を遠位側に並進させることによって閉鎖される。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272が遠位側に駆動されるとき、開放カム354のカムタブ358は、アンビル310のカムスロット318内で遠位側に移動して、カム表面319と動作可能にインターフェースするか又はカム表面319に乗り上げ、アンビル310の本体部分312を外科用ステープルカートリッジ304から離して開放位置へとカム駆動する。アンビル310は、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272の遠位端部275がアンビル取付けアーム316に乗り上げて接触するまで、閉鎖スリーブ260を遠位方向DDに遠位側に並進させることによって閉鎖され、それによって、カムタブ358は、カム表面319上のカムスロット318内で近位方向PDに移動して、アンビル310を開放位置へと枢動させることになる。
図91で分かるように、例えば、細長シャフトアセンブリ9200は、閉鎖スリーブアセンブリ260がその上で受容される二分割シャフトフレーム又はスパインアセンブリ9812を含んでいる。スパインアセンブリ9812は、近位スパイン部分9814と遠位スパイン部分9816とを含む。近位スパイン部分9816は、シャフト軸線SAを中心とした外科用エンドエフェクタ9300の回転を促進するように、本明細書で説明した様々な方式でハンドル又はハウジング(図示せず)内で回転可能に軸支され得る。図示されていないが、外科用器具9010はまた、上記で説明した様々な方式で外科用ステープルカートリッジを通じて発射部材を駆動するために、発射ビーム構成と、本明細書に開示される様々な発射駆動システム構成のうちのいずれかと、を有し得る。図91で分かるように、遠位スパイン部分9816は、上向き突出枢動ピン9819をその上に有する遠位端部分9818を含み、この上向き突出枢動ピン9819は、細長チャネル9302の近位端部分9320に形成された枢動ホール9328内に枢動可能に受容されるように適合されている。かかる構成により、枢動ホール9328によって規定される関節運動軸線B−Bを中心としたスパインアセンブリ9812に対する外科用エンドエフェクタ9300の細長チャネル9302の枢動的移動が促進される。上記に示すように、関節運動軸線B−Bは、細長シャフトアセンブリ9200によって規定されるシャフト軸線SA−SAを横切っている。
依然として図91を参照すると、細長シャフトアセンブリ9200は、全体として9900で示される関節運動システムを更に含み、この関節運動システムは、第1の関節バー9910と第2の関節バー9920とを含んでいる。第1の関節バー9910は、外科用器具ハンドル若しくはハウジング又はロボット制御システムの一部分内に動作可能に支持された第1の関節モータ9912と動作可能にインターフェースする。図92及び93で分かるように、第1の関節バー9910は、第1の関節モータ9912の第1のねじ付き駆動シャフト9916上でねじ式で受容される第1の関節ナット9914に取り付けられている。第1の回転方向における第1のねじ付き駆動シャフト9916の回転は結果として、遠位方向DDにおける第1の関節バー9910の遠位前進を生じることになり、第2の又は反対の回転方向における第1のねじ付き駆動シャフト9916の回転は結果として、近位方向PDにおける第1の関節駆動バー9910の近位前進を生じることになる。
図示の関節運動システム9900は、外科用器具ハンドル若しくはハウジング又はロボット制御システムの一部分内に動作可能に支持された第2の関節モータ9922と動作可能にインターフェースする第2の関節バー9920を更に含む。図92及び93で分かるように、第2の関節バー9920は、第2の関節モータ9922の第2のねじ付き駆動シャフト9926上でねじ式で受容される第2の関節ナット9924に取り付けられている。第1の回転方向における第2のねじ付き駆動シャフト9926の回転は結果として、近位方向PDにおける第2の関節バー9920の近位前進を生じることになり、第2の又は反対の回転方向における第2のねじ付き駆動シャフト9926の回転は結果として、遠位方向DDにおける第2の関節駆動バー9920の遠位前進を生じることになる。
関節運動システム9900は、第1及び第2の関節バー9910、9920に動作可能に取り付けられるクロスリンケージアセンブリ9940を更に含む。図91で分かるように、クロスリンケージアセンブリ9940は、第1のピン9952で細長チャネル9302の近位端部9320に枢動可能にピン留めされる中央支持部材9950を含んでいる。中央支持部材9950は近位コネクタタブ9954を更に含み、この近位コネクタタブ9954は、近位コネクタタブ9954を遠位スパイン部分9816の遠位端部分9818に枢動可能に取り付けるために、第2のピン9958を中に受容するためのスロット9956を含む。このピン及びスロットの構成は、スパインアセンブリ9812に対する中央支持部材9950の枢動的及び軸方向移動を促進する。中央支持部材9950は、それを通じて発射ビームを受容するためのスロット9960を更に含む。中央支持部材9950は、発射ビームが外科用エンドエフェクタ9300の関節運動に適応するように屈曲するとき、発射ビームに側方支持をもたらすように働く。
図92及び93において最も具体的に分かるように、中央支持部材9950は、それに第1及び第2の関節バー9910、9920の取付けを促進する近位リンケージタブ部分9970を有している。具体的に言えば、第1の関節バー9910の遠位端部9911が、近位リンケージタブ部分9970に枢動可能にピン留めされる第1の関節リンク9972に枢動的に取り付けられる。同様に、第2の関節バー9920の遠位端部9921が、中央支持部材9950の近位リンケージタブ部分9970に枢動的にピン留めされる第2の関節リンク9974に枢動可能に取り付けられる。図92は、矢印9980によって表される方向における外科用エンドエフェクタ9300の関節運動を示している。この図で分かるように、第1の関節モータの第1のねじ付き駆動シャフト9916は、第1の回転方向に回転されて第1の関節バー9910を遠位方向に駆動する。加えて、第2の関節モータ9922の第2のねじ付き駆動シャフト9926は、第2の回転方向に回転されて第2の関節バー9920を近位方向に引き込む。第1及び第2の関節モータ9912、9922は、コンピュータ制御システムによって操作され、また、図92で分かるように、第1の関節バー9910が遠位方向に移動する距離は、第2の関節バー9920が近位方向に移動する距離に等しくない。
図93は、矢印9982によって表される方向における外科用エンドエフェクタ9300の関節運動を示している。この図で分かるように、第2の関節モータ9922の第2のねじ付き駆動シャフト9926は、第1の回転方向に回転されて第2の関節バー9920を遠位方向に駆動する。加えて、第1の関節モータ9912の第1のねじ付き駆動シャフト9916は、第2の回転方向に回転されて第1の関節バー9910を近位方向に引き込む。第1及び第2の関節モータ9912、9922は、コンピュータ制御システムによって操作され、また、図92で分かるように、第2の関節バー9920が遠位方向に移動する距離は、第1の関節バー9910が近位方向に移動する距離に等しくない。代替的な構成では、1つの関節モータのみがエンドエフェクタを関節運動させるために用いられてもよい。そのような構成では、例えば、第2のリンクは、本明細書で詳細に開示されるラックアンドピニオン構成に類似したラックアンドピニオン構成によって、第1のリンクに近位側で結合され得る。
図94及び95は、ライト部材9305を各々が有する外科用ステープルカートリッジ9304及び9304’を示しており、ライト部材9305は、それが支持されている外科用エンドエフェクタの遠位端部を照明するためのものである。ステープルカートリッジ9304、9304’の各々は、器具ハンドル又はハウジング内に配置された電気エネルギー源と通信する、細長チャネル内の対応する導体と電気的に接触するように構成されたカートリッジの底部又はカートリッジ側部に装置された導体(図示せず)を有してもよい。したがって、カートリッジ9304、9304’が外科用エンドエフェクタの細長チャネル内に適切に着座されているとき、その中のライト9305は、対応する導体を通じて、ハンドル又はハウジング内の電力源から電力を受容し得る。
図96〜105は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用いた細長シャフトアセンブリ10200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ10300を含む別の外科用器具10010の各部分を示している。外科用エンドエフェクタ10300は、本明細書で説明する様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ10300は、組織を切断及びステープル留めするように適合されており、外科用ステープルカートリッジ10304を中に動作可能に支持するように構成された細長チャネル10302の形態をなす第1の顎部を含んでいる。図96及び97を参照されたい。図示の外科用エンドエフェクタ10300は、細長チャネル10302上でそれに対して移動するように支持されるアンビル10310の形態をなす第2の顎部を更に含む。図96を参照されたい。アンビル10310は、本明細書で説明した閉鎖駆動システムのうちの1つによって移動可能に作動され得る。例えば、本明細書で説明した方式で閉鎖スリーブ260を作動させるために、第1の閉鎖駆動システムが用いられ得る。閉鎖スリーブ260は、本明細書で説明した方式のうちのいずれかで、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ271によって閉鎖スリーブ260に枢動可能に取り付けられるエンドエフェクタ閉鎖スリーブ272に取り付けられている。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブ260の軸方向移動は、閉鎖トリガの作動を通じて制御され得る。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272が遠位方向D−Dに前進されると、アンビル10310はカム駆動されて閉鎖される。少なくとも1つの構成では、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272が再び開始位置へと後退されるときにアンビル10310を開放位置へと枢動させるために、ばね(図示せず)が用いられてもよい。
図96〜105で分かるように、外科用エンドエフェクタ10300は、関節継手10270の周りで細長シャフトアセンブリ10200に対して関節運動され得る。図示の例では、細長シャフトアセンブリ10200は、上述の関節ロック350及び810と類似した関節ロック10810を用いた、10800と記された関節運動システムを含んでいる。図97を参照されたい。例えば、関節ロック810及び/又は関節ロック350の構成要素とは異なるものであり、かつ関節ロック10810の動作を理解するのに必要となり得る関節ロック10810の構成要素について、以下で更に詳細に説明することにする。上記のように、関節ロック350に関する更なる詳細は、その開示内容の全体が参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。関節ロック10810は、様々な関節運動位置に外科用エンドエフェクタ10300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック10810がそのロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ10300がシャフト閉鎖スリーブ260に対して回転、すなわち関節運動することを可能にする。
特に図96及び97を参照すると、細長シャフトアセンブリ10200はスパイン210を含んでおり、このスパインは、1つめには、その中に発射部材220を摺動可能に支持し、2つめには、スパイン210の周りに延びる閉鎖スリーブ260を摺動可能に支持するように構成されている。スパイン210はまた、近位関節ドライバ230を摺動可能に支持する。近位関節ドライバ230は、関節ロック10810と動作可能に係合するように構成された遠位端231を有する。関節ロック10810は、本明細書に開示される様々な方式でスパイン210に取り付けられるシャフトフレーム10812を更に備えている。図97に示すように、シャフトフレーム10812は、その中で遠位関節ドライバ10820の近位部分10821を移動可能に支持するように構成されている。遠位関節ドライバ10820は、それに加えられた関節運動制御モーションに応答して、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ10200内で移動可能に支持されている。
多くの臨床医が外科手技の実施中に関心を持ち得る1つの特徴は、関節運動式エンドエフェクタのその枢動点からの正味の長さである。この寸法は、エンドエフェクタが患者の体内の制限された空間内で達成し得るアクセス量に影響を及ぼす。外科用器具10010は、この問題に対処するように構成されてもよい。図示の構成では、例えば、シャフトフレーム10812は、枢動ピン10818をその上に形成された遠位端部分10814を含んでいる。枢動ピン10818は、スプリングピン10393又は他の好適な部材によって細長チャネル10302の近位端部10303に取り付けられるエンドエフェクタ装着アセンブリ10390に形成されたスロット10395内に枢動可能に受容されるように適合されている。枢動ピン10818は、シャフト軸線SA−SAを横断する関節運動軸線B−Bを規定する。そのような構成により、シャフトフレーム10812に対する関節運動軸線B−Bを中心としたエンドエフェクタ10300の枢動移動(すなわち、関節運動)、並びに、シャフトフレーム10812上の基準点、例えば関節運動軸線B−Bに対する細長チャネル10302の軸方向又は並進移動が促進される。図99及び100で分かるように、関節運動システム10800は、シャフトフレーム10812上に形成されるかさもなければそれに取り付けられるシャフト10842上で回転可能に支持される関節駆動ギヤ10840を更に含んでいる。図99及び100で更に分かるように、エンドエフェクタ装着アセンブリ10390は、関節駆動ギヤ10840と噛合い係合するように構成された関節運動ギヤプロファイル10396をその上に形成されている。図97及び101〜103において最も具体的に分かるように、駆動ピン10844が関節駆動ギヤ10840から突出している。駆動ピン10844は、遠位関節ドライバ10820のスロット10822内に受容される。したがって、遠位関節ドライバ10820が近位方向PDに(本明細書で説明した様々な方式で)移動することにより、関節駆動ギヤ10840が反時計回りの方向(図103の矢印CCW)に回転させられることになり、次にそれによって、外科用エンドエフェクタ10300が矢印10848で表される方向に関節運動することになる。同様に、遠位関節ドライバ10820が遠位方向DDに移動することにより、関節駆動ギヤ10840が時計回りの方向(図102の矢印CW)に回転させられることになり、それによって、外科用エンドエフェクタ10300が矢印10849で表される方向に関節運動することになる。
依然として図99〜105を参照すると、少なくとも1つの構成では、関節運動ギヤプロファイル10396は形状において楕円状である。関節運動ギヤプロファイル10396の楕円状の構成は、スロット10395と相まって、エンドエフェクタ10300が回転又は関節運動されているときに、そのエンドエフェクタが並進する(又は軸方向に移動する)ことを可能にしている。楕円状の関節ギヤプロファイル10396の偏心性は、関節駆動ギヤ10840とギヤプロファイル10396との間の「中心間」距離を低減することを可能にし、次いでその低減をエンドエフェクタ10300の並進へと変換する。図101及び103は、非関節運動位置にある外科用エンドエフェクタ10300を示している。別の言い方をすれば、細長チャネル10302によって規定されるエンドエフェクタ軸線EAは、シャフト軸線SA−SAと整列される。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。この非関節運動位置にあるとき、細長チャネル10302は、一定量の空間(すなわち、「フットプリント」と呼ばれ得る)を占める。別の言い方をすれば、細長チャネル10302の遠位端部10309は、ピン10818によって規定される関節運動軸線B−Bから第1の距離D1(同様に本明細書では「非関節運動距離」とも呼ばれ得る)をおいて位置する。図104を参照されたい。外科用エンドエフェクタ10300が関節運動されると、細長チャネル10302は、シャフトフレーム10812に対して、より具体的には関節運動軸線B−Bに対して近位側(図102及び103の矢印TL)に並進し、そのため、細長チャネル10302の遠位端部10309と関節運動軸線B−Bとの間の距離D2(本明細書では「関節運動距離」とも呼ばれ得る)は距離D1よりも短くなる。図105を参照されたい。外科用エンドエフェクタ10300の全長がこのように低減されることにより、エンドエフェクタ10300が関節運動位置にあるときのアクセスをより良好にすることが可能となり、また直線状であるときの同じ正味の長さが維持されることになる。別の言い方をすれば、エンドエフェクタが関節運動されるとき、エンドエフェクタ内の第1のステープルと関節運動軸線との間の距離が増大し、それによって、関節運動構成にある間のエンドエフェクタのフットプリントが低減することになる。
図96〜105に示す実施形態の外科用エンドエフェクタ10300は、本明細書で説明した様々なタイプ及び構成の発射ビーム220を用いた外科用切断及びステープル留めデバイスを備えている。しかしながら、本実施形態の外科用エンドエフェクタ10300は、組織を切断及び/又はステープル留めしない他の形態の外科用エンドエフェクタを備えてもよい。図示の構成では、中央支持部材10950がシャフトフレーム10812に対して枢動可能にまた摺動可能に支持されている。図98で分かるように、中央支持部材10950はスロット10952を含んでおり、このスロットは、スパイン210から突出するか又はそのスパインに取り付けられるか又はスパイン内に形成されるピン10954をその中に受容するように適合されている。そのような構成により、中央支持部材10950は、外科用エンドエフェクタ10300が関節運動されるときに、ピン10954に対して枢動及び並進することが可能となる。中央支持部材10950は、それを通じて発射ビーム220を受容するためのスロット10960を更に含む。中央支持部材10950は、発射ビーム220が外科用エンドエフェクタ10300の関節運動に適応するように屈曲するときに、発射ビームに側方支持をもたらすように働く。
図106〜108は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用い得る細長シャフトアセンブリ11200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ11300を含む別の外科用器具11010の各部分を示している。外科用エンドエフェクタ11300は、本明細書で説明する様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ11300は、例えば外科用ステープルカートリッジを中に支持するように適合され得る細長チャネル11302を含んでいる。細長シャフトアセンブリ11200は、関節継手11270によって細長チャネル11302に枢動可能に結合されるスパイン11210を備えてもよい。図示の構成では、外科用エンドエフェクタ11300の細長チャネル11302は、細長チャネル11302に又はエンドエフェクタ装着アセンブリ(図示せず)に形成された細長関節スロット11395内に移動可能に受容される関節ピン11818によってスパイン11210に結合される。このピン及びスロットの構成は、細長シャフトアセンブリ11200のスパイン11210に対する細長チャネル11302の枢動的及び並進的移動を促進する。関節ピン11818は関節運動軸線B−Bを規定しており、この関節運動軸線は、ピン11818の中心を通って延び、シャフト軸線SA−SAを横断するように図106〜108において紙面から突き出すものである。スパイン11210はその他の点では、上記で説明したスパイン210と類似したものであってよく、本明細書で説明した発射部材及び閉鎖スリーブ構成を支持し得るものであり、それらの発射部材及び閉鎖スリーブ構成は、明確にするために、図106〜108には詳細に示されていない。
図示の例では、細長シャフトアセンブリ11200は、11800と記される関節運動システムを含んでおり、この関節運動システムは、上記で説明した関節ロック350、810及び/又は10810に類似した関節ロックを含み得るものであり、また本明細書で説明した様々な方式のうちのいずれかで作動され得るものである。関節運動システム11800は遠位関節ドライバ11820を含み、この遠位関節ドライバは、関節ロック(図示せず)の一部分を含んでもよく、あるいは、外科用エンドエフェクタ11300を関節運動させるために遠位関節ドライバ11820を遠位及び近位方向に選択的に移動させるように構成された関節運動制御システムと単純にインターフェースしてもよい。関節運動システム11800は、関節運動軸線B−Bを中心として回転するように関節ピン11818上に回転可能に軸支される中心関節リンク11900を更に含んでいる。図示の構成では、中心関節リンク11900は、3つの末端部分11902、11904、11906を画定する三角形状を有している。図示の実施形態における関節運動システム11800は、遠位関節ドライバ11820の端部並びに中心関節リンク11900の端部11902に枢動可能に結合されるドライバリンク11910を更に含んでいる。以下で更に詳細に説明するように、近位及び遠位方向への遠位関節ドライバ11820の移動は、関節運動軸線B−Bを中心として中心関節リンク11900を回転又は枢動させることになる。
関節運動システム11800は、細長チャネル11302に枢動可能に結合される第1の端部11922を有するエンドエフェクタドライバリンク11920を更に含んでいる。エンドエフェクタドライバリンク11920の第2の端部11924は、中心関節リンク11900の端部11904に枢動可能に結合されている。ドライバリンク11910が中心関節リンク11900に取り付けられる点と、エンドエフェクタドライバリンク11920の第2の端部11924が中心関節リンク11900に取り付けられる点は、共通の軸線OASに沿って位置し得るが、この軸線は関節運動軸線B−Bからは偏位している。図106を参照されたい。エンドエフェクタドライバリンク11920の第2の端部11924は、関節ピン11818上に回転可能に軸支される中心関節運動ギヤ11930と噛合い係合するように構成されたギヤプロファイル11926をその上に有している。遠位関節ドライバ11820が遠位方向DDに移動されると、中心関節リンク11900は、中心関節運動ギヤ11930との噛合い係合を維持しながら、エンドエフェクタドライバリンク11920の第2の端部11924を時計回りの方向CWに移動させる。時計回りの方向への関節ドライバリンク11920の移動もまた、細長シャフトアセンブリ11200に対して関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ11300を時計回りの方向に移動させる。図107を参照されたい。同様に、近位方向への遠位関節ドライバ11820の移動は、中心関節リンク11900を反時計回りのCCWの方向に移動させることになる。中心関節リンク11900のそのような移動はまた、中心関節運動ギヤ11930との噛合い係合を維持しながら、第2の端部11924を反時計回りの方向CCWに移動させる。反時計回りの方向への関節ドライバリンク11920の移動は、細長シャフトアセンブリ11200に対して関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ11300を反時計回りの方向に枢動させる。図108を参照されたい。
図106は、細長シャフトアセンブリ11200に対して非関節運動位置にある外科用エンドエフェクタ11300を示している。その非関節運動位置にあるとき、細長チャネル11302のエンドエフェクタ軸線EAは、シャフト軸線SA−SAと本質的に整列される。別の言い方をすれば、細長チャネル10302によって規定されるエンドエフェクタ軸線EAは、シャフト軸線SA−SAと整列される。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。図107は、細長シャフトアセンブリ11200に対して完全関節運動位置へと時計回りの方向に移動された後の外科用エンドエフェクタ11300の位置を示しており、ここでエンドエフェクタ軸線EAとシャフト軸線SA−SAとの間の角度11950は約90度(90°)である。図108は、細長シャフトアセンブリ11200に対して完全関節運動位置へと反時計回りの方向に移動された後の外科用エンドエフェクタ11300の位置を示しており、ここでエンドエフェクタ軸線EAとシャフト軸線SA−SAとの間の角度11950は約90度(90°)である。同様に図107及び108で分かるように、細長チャネル11302がシャフト軸線SA−SAに向かう方向(図107及び108で矢印TDによって表される)に並進して細長チャネル11302の遠位端部と関節運動軸線B−Bとの間の距離を事実上、短縮することが可能となるように、細長シャフトアセンブリ11200の遠位端部11201は、シャフト軸線SAの両側で切り欠きを形成されている。そのような構成は、(シャフト軸線を横断する180度の経路を通じた)シャフト軸線に対して90度(90°)である位置へのエンドエフェクタの関節運動が生じ得ない従来の関節継手構成に対して、著しい改善を表し得るものである。この実施形態はまた、関節運動されている間にエンドエフェクタをシャフト軸線に向かって並進させることによって、関節運動されるときのエンドエフェクタのフットプリントを効果的に低減する。
図106を参照すると、エンドエフェクタ11300が非関節運動位置にあるとき、ドライバリンク11910がシャフト軸線の一方の側部に位置する箇所で中心関節リンク11900の第1の端部に結合されており、エンドエフェクタドライバリンク11920の第2の端部11924がシャフト軸線の反対側にある個所で中心関節リンク11900の端部11904に取り付けられていることが観察され得る。中心関節運動ギヤ構成は、バックラッシを最小限にするように働き、またそのような力を関節ピン11818へと伝達するように働き、それによって、同等の大きさの他の関節継手構成と比較して、関節継手の全体的強度が増強され得る。外科用エンドエフェクタが取り付けられるシャフトに対して外科用エンドエフェクタを比較的高角度で関節運動させる能力は多くの場合、胸腔又は骨盤の凹み(pelvic bowl)の中など、限られた空間内で切除が生じる必要があり、標的の軟組織へのアクセスが困難となり得る様々な外科手技を実施するときに望ましいものである。従来のエンドエフェクタは、シャフト軸線に対して45度(45°)を超える角度に関節運動することができないという欠点を有する。上記で説明した実施形態はこれらの欠点を克服し得るものである。
図109〜111は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用い得る細長シャフトアセンブリ12200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ12300を含む別の外科用器具12010の各部分を示している。外科用エンドエフェクタ12300は、本明細書で説明する様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ12300は、例えば外科用ステープルカートリッジを中に支持するように適合され得る細長チャネル12302を含んでいる。細長シャフトアセンブリ12200は、関節継手12270によって細長チャネル12302に枢動可能に結合されるスパイン12210を備えてもよい。図示の構成では、外科用エンドエフェクタ12300の細長チャネル12302は、スパイン12210の遠位端部分12213の中へと延びるように構成されており、また関節運動システム12800によってそのスパインに動作可能に結合されている。
図示の例では、関節運動システム12800は、スパイン12210及び細長チャネル12302に枢動可能に結合される遠位関節ドライバ12820を含んでいる。図109で分かるように、遠位関節ドライバ12820は、シャフト軸線SA−SAの第1の側で移動可能に延出するように構成されている。加えて、関節運動システム12800は、シャフト軸線SA−SAの第2の側でスパイン12210に取り付けられる第2の関節リンク12900を更に含んでいる。遠位関節ドライバ12820が遠位方向DDに移動されるとき、細長チャネル12302は時計回りの方向CWに移動される。そのような関節運動の間、細長チャネル12302の近位端部12303は、矢印TDで表される方向に並進してエンドエフェクタフットプリントを低減する。図110を参照されたい。同様に、遠位関節ドライバ12820が近位方向PDに移動されるとき、細長チャネル12302は反時計回りのCCW方向に枢動される。そのような関節運動の間、細長チャネル12302の近位端部は、矢印TDで表される方向に並進して関節運動中のエンドエフェクタフットプリントを低減する。
図109は、細長シャフトアセンブリ12200に対して非関節運動位置にある外科用エンドエフェクタ12300を示している。その非関節運動位置にあるとき、細長チャネル12302のエンドエフェクタ軸線EAは、シャフト軸線SA−SAと本質的に整列される。別の言い方をすれば、細長チャネル10302によって規定されるエンドエフェクタ軸線EAは、シャフト軸線SA−SAと整列される。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。図110は、細長シャフトアセンブリ12200に対して完全関節運動位置へと時計回りのCW方向に移動された後の外科用エンドエフェクタ12300の位置を示している。図111は、細長シャフトアセンブリ12200に対して完全関節運動位置へと反時計回りの方向に移動された後の外科用エンドエフェクタ12300の位置を示している。
外科用エンドエフェクタが取り付けられるシャフトに対して外科用エンドエフェクタを比較的高角度で関節運動させる能力は多くの場合、胸腔又は骨盤の凹み(pelvic bowl)の中など、限られた空間内で切除が生じる必要があり、標的の軟組織へのアクセスが困難となり得る様々な外科手技を実施するときに望ましいものである。しかしながら、従来のエンドエフェクタでは、より大きな関節運動角度は通常、機構をより容易に屈曲又は破断させ得るより大きなモーメントを関節運動システムの周りに生じることになる。図112〜114に示す実施形態は、従来の関節運動式エンドエフェクタのこれらの欠点に対処し得る特徴を含んでいる。図112〜114は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用い得る細長シャフトアセンブリ13200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ13300を含む別の外科用器具13010の各部分を示している。細長シャフトアセンブリ13200はシャフト軸線SA−SAを規定する。加えて、外科用エンドエフェクタ13300は、本明細書で説明した様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ13300は、例えば外科用ステープルカートリッジを中に支持するように適合され得る細長チャネル13302を含んでいる。細長チャネル13302はエンドエフェクタ軸線EAを規定する。細長シャフトアセンブリ13200は、関節継手13270によって細長チャネル13302に枢動可能に結合されるスパイン13210を備えてもよい。図示の構成では、外科用エンドエフェクタ13300の細長チャネル13302は、シャフト軸線SA−SAを横断する関節運動軸線B−Bを規定する関節ピン13818によってスパイン13210に結合されている。図112〜114において、関節運動軸線B−Bは、例えば、関節ピン13818の中心軸線と一致してもよく、また、これらの図の各々において紙面から本質的に突き出るものである。スパイン13210はその他の点では、上記で説明したスパイン210と類似したものであってよく、本明細書で説明した発射部材及び閉鎖スリーブ構成を支持し得るものであり、それらの発射部材及び閉鎖スリーブ構成は、明確にするために、図112〜114には詳細に示されていない。
図示の例では、細長シャフトアセンブリ13200は、13800と記される関節運動システムを含んでおり、この関節運動システムは、上記で説明した関節ロック350、810及び/又は10810に類似した関節ロックを含み得るものであり、また本明細書で説明した様々な方式のうちのいずれかで作動され得るものである。関節運動システム13800は遠位関節ドライバ13820を含み、この遠位関節ドライバは、関節ロック(図示せず)の一部分を含んでもよく、あるいは、関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ13300を関節運動させるために遠位関節ドライバ13820を遠位及び近位方向に選択的に移動させるように構成された関節運動制御システムと単純にインターフェースしてもよい。関節運動システム13800は、細長シャフトアセンブリ13200の遠位端部に対して関節運動軸線B−Bを中心として回転するように関節ピン13818上に回転可能に軸支される中心関節リンク13900を更に含んでいる。図示の構成では、中心関節リンク13900は、三角形状を有し、3つの末端部分13902、13904、13906を画定している。図示の実施形態における関節運動システム13800は、遠位関節ドライバ13820の端部並びに中心関節リンク13900の端部13902に枢動可能に結合される中間ドライバリンク13910を更に含んでいる。以下で更に詳細に説明するように、近位及び遠位方向への遠位関節ドライバ13820の移動は、関節運動軸線B−Bを中心として中心関節リンク13900を回転させることになる。
関節運動システム13800は、その中にスロット13923を有する第1の又は遠位ドライバリンク端部13922を有するエンドエフェクタドライバリンク13920を更に含んでいる。エンドエフェクタ取付け部材又はピン13960がエンドエフェクタ13300に取り付けられ、スロット13923内に受容される。そのような構成は、スロット13923内におけるピン13960の枢動的かつ並進可能な又は軸方向の移動(矢印ATで表される)を促進する。エンドエフェクタドライバリンク13920の第2の又は近位ドライバリンク端部13924は、中心関節リンク13900の端部13904に枢動可能に結合されている。中間ドライバリンク13910が中心関節リンク13900に取り付けられる点と、エンドエフェクタドライバリンク13920の第2の端部13924が中心関節リンク13900に取り付けられる点は、共通の軸線OASに沿って位置し得るが、この軸線は関節運動軸線B−Bからは偏位している。図112を参照されたい。エンドエフェクタドライバリンク13920の第2の端部13924は、スパイン13210上に形成されるかあるいはスパインに取り付けられるギヤプロファイル13930と噛合い係合するように構成されたギヤプロファイル13926をその上に有している。遠位関節ドライバ13820が近位方向PDに移動されるとき、中心関節リンク13900は、細長シャフトアセンブリ13200の遠位端部に対して関節運動軸線B−Bを中心として反時計回りの方向CCWにエンドエフェクタ13300を回転させる。そのような移動の間、エンドエフェクタドライバリンク13920の第2の端部11924は依然としてギヤプロファイル13930との噛合い係合をなす。遠位関節ドライバ13820の近位移動の量に応じて、外科用エンドエフェクタ13300は、図113に示す関節運動位置に枢動されてもよく、ここでエンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SA−SA(図113で角度13950によって表される)に対して垂直である。同様に、遠位方向DDへの遠位関節ドライバ11820の移動は、細長シャフトアセンブリ13200の遠位端部に対して関節運動軸線B−Bを中心として時計回りの方向CWにエンドエフェクタ13300を回転させることになる。そのような移動の間、エンドエフェクタドライバリンク13920の第2の端部11924は依然としてギヤプロファイル13930との噛合い係合をなす。遠位関節ドライバ13820の遠位移動の量に応じて、外科用エンドエフェクタ13300は、図114に示す関節運動位置に枢動されてもよく、ここでエンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SA−SA(図114で角度13952によって表される)に対して垂直である。
図112で分かるように、非関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SA−SAと軸方向の整列をなす。加えて、図112〜114で更に分かるように、遠位関節ドライバ13820並びに中間ドライバ13910はそれぞれ、シャフト軸線SAの一方の外側部に沿って選択的に長手方向に移動するように支持されており、エンドエフェクタ取付けピン13960は、シャフト軸線SAの第2の外側部に対応するエンドエフェクタ軸線EAの第2の外側部に位置している。代替的な実施形態が、中心関節リンク13900に関節運動制御モーションを加えるための他の手段を用いてもよい。例えば、遠位関節ドライバ13820及び13910に代わって、ケーブル構成が直接、中心関節リンクに取り付けられてもよい。そのような構成では、中心関節リンクは、器具のハンドル又はハウジング内に配置された対応する関節運動システムがケーブルに張力をかけるか又はケーブルを引っ張るときに枢動されることになる。更に他の代替的な実施形態では、遠位関節ドライバ13820は中心関節リンク13900に直接、結合される。そのような構成では、例えば、中心関節リンク13900は、関節運動軸線B−Bを中心とした回転を可能にするために、この連結部に、ピンの代わりにスロットを含んでもよい。更に別の実施形態では、エンドエフェクタ駆動リンク13920のスロット13923は、ピン連結部で置き換えられてもよい。関節運動軸線B−Bを中心とした外科用エンドエフェクタ13300の関節運動を達成するために、エンドエフェクタドライバリンク13920上のギヤプロファイル13926は、スパイン13210上に形成されるかあるいはスパインに取り付けられたギヤプロファイル13390との噛合い係合を維持するようにカムを付形される。
図112〜114の実施形態は、従来の構成と比べてより頑健であり、(シャフト軸線を横断する180度の経路を通した)シャフト軸線に対して90度(90°)である位置へのエンドエフェクタの関節運動に適応し得ない継手構成と比較して、より広範な関節運動をもたらす。この実施形態はまた、関節運動されている間にエンドエフェクタをシャフト軸線に向かって並進させることによって、関節運動されるときのエンドエフェクタのフットプリントを効果的に低減し得る。このより広範な関節運動はまた、従来の関節継手構成を関節運動させるために通常、必要とされるストローク長さよりも一般に短い、関節ドライブのストローク長さによって達成され得る。三角形状の中心関節リンクもまた、いくつかの利点をもたらし得る。三角(3点)の中心関節リンクは、遠位関節ドライバ(中間駆動リンクを通して)と、関節ピンと、エンドエフェクタドライバリンクとを互いに連結する。この三角形状の中央リンクは、エンドエフェクタを不所望に脱関節運動させ得る力に対する抵抗を改善し得る。そのような三角のリンク構成はまた、関節ドライバロッドに発生し得る曲げの力に対する抵抗をより高め得る。更に、そのような構成はまた、中心関節リンクが細長シャフトアセンブリのスパイン部分に直接連結されることによってバックラッシの発生を低減し得る。上記で説明した構成では、細長シャフトの遠位端部上に位置する固定ギヤの周りをプラネタリギヤが回転する。スロット付きドライバアームがプラネタリギヤから延びており、関節ドライバのストローク長さを小さくするようにエンドエフェクタをより高角度で関節運動させるモーメントを生じる。このスロットは、エンドエフェクタに第2の回転中心をもたらす。三角形の中心関節リンクはまた、座屈荷重又はシステムの関節運動機構及びバックラッシを低減する。より大きなプラネタリギヤは、結果としてより大きな機械的利益を生じるが、関節運動をより小さくし、より小さなプラネタリギヤの場合はその逆となる。
外科用エンドエフェクタが取り付けられるシャフトに対して外科用エンドエフェクタを比較的高角度で関節運動させる能力は多くの場合、胸腔又は骨盤の凹み(pelvic bowl)の中など、限られた空間内で切除が生じる必要があり、標的の軟組織へのアクセスが困難となり得る様々な外科手技を実施するときに望ましいものである。商業的に入手可能な内視鏡カッター(endocutter)は通常、細長シャフトに対して45度(45°)の角度を超えて関節運動することができない。図115〜117は、細長シャフトの両側に90度(90°)、関節運動することが可能であり、かつ多くの商業的に入手可能な内視鏡カッター構成で達成可能な機械的利益よりも大きな機械的利益をもたらすことが可能である別の外科用器具14010の各部分を示している。これらの図で分かるように、外科用器具14010は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用い得る細長シャフトアセンブリ14200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ14300を含んでいる。細長シャフトアセンブリ14200はシャフト軸線SA−Sを規定している。加えて、外科用エンドエフェクタ14300は、本明細書で説明した様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ14300は、外科用ステープルカートリッジを中に支持するように適合され得る細長チャネル14302を含んでいる。細長チャネル14302はエンドエフェクタ軸線EAを規定する。細長シャフトアセンブリ14200は、関節継手14270によって細長チャネル14302に枢動可能に結合されるスパイン14210を備えてもよい。図示の構成では、外科用エンドエフェクタ14300の細長チャネル14302は、シャフト軸線SA−SAを横断する関節運動軸線B−Bを規定する関節ピン14818によってスパイン14210に結合されている。図115〜117において、関節運動軸線B−Bは、例えば、関節ピン14818の中心軸線と一致してもよく、また、これらの図の各々において紙面から本質的に突き出るものである。スパイン14210はその他の点では、上記で説明したスパイン210と類似したものであってよく、本明細書で説明した発射部材及び閉鎖スリーブ構成を支持し得るものであり、それらの発射部材及び閉鎖スリーブ構成は、明確にするために、図115〜117には詳細に示されていない。
図示の例では、細長シャフトアセンブリ14200は、14800と記される関節運動システムを含んでおり、この関節運動システムは、上記で説明した関節ロック350、810及び/又は10810に類似した関節ロックを含み得るものであり、また本明細書で説明した様々な方式のうちのいずれかで作動され得るものである。関節運動システム14800は遠位関節ドライバ14820を含み、この遠位関節ドライバは、関節ロック(図示せず)の一部分を含んでもよく、あるいは、関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ14300を関節運動させるために遠位関節ドライバ14820を遠位及び近位方向に選択的に移動させるように構成された関節運動制御システムと単純にインターフェースしてもよい。関節運動システム14800は、リンクピン14902によってスパイン14210に枢動可能に取り付けられる中央リンク14900を更に含んでいる。図示の構成では、リンクピン14901は、関節運動軸線B−Bから偏位した、中央リンク14900がその周りを枢動し得るリンク軸線LAを規定している。図115〜117において、リンク軸線LAは、例えば、リンクピン14901の中心軸線と一致してもよく、また、これらの図の各々において紙面から本質的に突き出るものであり、関節運動軸線B−Bから偏位し、かつ関節運動軸線B−Bと平行である。これらの図で更に分かるように、図示の構成では、中心関節リンク14900は、非対称の構成でスパイン14210に枢動可能に結合されている。より具体的には、中心関節リンク14900の第1の端部14902とリンク軸線LAとの間の第1の距離は、中心関節リンク14900の第2の端部14904とリンク軸線LAとの間の第2の距離よりも短い。
図示の実施形態における関節運動システム14800は、遠位関節ドライバ14820の端部並びに中心関節リンク14900の第1の端部14902に枢動可能に結合される中間ドライバリンク14910を更に含んでいる。関節運動システム14800はまた、細長チャネル14302に枢動可能に又は移動可能に結合される第1の又は遠位ドライバリンク端部14922を有するエンドエフェクタドライバリンク14920を含んでいる。エンドエフェクタドライバリンク14920の第2の又は近位ドライバリンク端部14924は、中心関節リンク14900の第2の端部14904に枢動的に結合されている。図示の構成では、中間リンク14910は、3つのリンク14910、14900及び14920のうちで最短のものであり、また少なくとも1つの構成では、わずかに弓状の形状を有する。エンドエフェクタドライバリンク14920は、3つのリンク14910、14900及び14920のうちで最長のものであり、また少なくとも1つの構成では同様に、わずかに弓状の形状を有する。遠位関節ドライバ14820が遠位方向DDに移動されるとき、中心関節リンク14900は、細長シャフトアセンブリ14200の遠位端部に対して関節運動軸線B−Bを中心として時計回りの方向CWに、エンドエフェクタドライバリンク14920にエンドエフェクタ14300を引っ張らせる。図116を参照されたい。遠位関節ドライバ14820の近位移動の量に応じて、外科用エンドエフェクタ14300は、図116に示す関節運動位置に枢動されてもよく、ここでエンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SA−SA(図116で角度14950によって表される)に対して垂直である。同様に、近位方向PDへの遠位関節ドライバ14820の移動は、細長シャフトアセンブリ14200の遠位端部に対して関節運動軸線B−Bを中心として反時計回りの方向CCWに、エンドエフェクタドライバリンク14920にエンドエフェクタ14300を押し込ませることになる。図117を参照されたい。遠位関節ドライバ14820の遠位移動の量に応じて、外科用エンドエフェクタ14300は、図117に示す関節運動位置に枢動されてもよく、ここでエンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SA−SA(図117で角度14952によって表される)に対して垂直である。
図115で分かるように、非関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SA−SAと軸方向の整列をなす。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。図115〜117の実施形態は、従来の構成と比べてより頑健であり、(シャフト軸線を横断する180度の経路を通した)シャフト軸線に対して90度(90°)である位置へのエンドエフェクタの関節運動をもたらし得ない継手構成と比較して、より広範な関節運動をもたらす。この実施形態はまた、関節運動されている間にエンドエフェクタ14300をシャフト軸線SA−SAに向かって並進させることによって、関節運動されるときのエンドエフェクタ14300のフットプリントを効果的に低減し得る。このより広範な関節運動はまた、曲げの力に対してより高い抵抗量を与えると同時に達成され得る。細長シャフトアセンブリ14200のスパイン14210への第2の取付け点(リンクピン14901)は、関節継手14270に生じるバックラッシの量を低減し得る。図115〜117の関節継手構成はまた、エンドエフェクタ14300を関節運動させるのに必要とされる力の量に対して、高い機械的利益の量を与え得る。更に、非対称の中央リンク14900が180度(180°)回転されるとき、脱関節運動の間に、高い機械的利益の量が獲得され得る。エンドエフェクタドライバリンク14920は、関節運動軸線B−Bを中心としてエンドエフェクタ14300を関節運動させるために前方及び後方に並進する。最小のリンク(中間リンク14910)の近位端部14912は、小さいリンク(中間リンク14910)の遠位端部14914がその近位端部(遠位関節ドライバへの取付け点)を中心として回転するとき、遠位関節ドライバ14820と共に前後に並進する。小さいリンク14910の遠位端部14914が枢動するとき、中央の(接地型の)リンク14900にレバーの効果が発生し、それによって、関節運動システムに生じるバックラッシが低減される一方で、関節運動力の機械的利益が生じる。中央の(接地型の)リンク14900は、そのピン留め位置(ピン14901)を中心として枢動して、最長のリンク(エンドエフェクタドライバ14920)を押し込む/引っ張る。最長のリンク14920は次いで、枢動してエンドエフェクタ14300を関節運動させる。
上記に示したように、外科用エンドエフェクタが取り付けられるシャフトに対して外科用エンドエフェクタを比較的高角度で関節運動させる能力は多くの場合、胸腔又は骨盤の凹み(pelvic bowl)の中など、限られた空間内で切除が生じる必要があり、標的の軟組織へのアクセスが困難となり得る様々な外科手技を実施するときに望ましいものである。商業的に入手可能な内視鏡カッター(endocutter)は通常、細長シャフトに対して45度(45°)の角度を超えて関節運動することができない。図118及び119は、細長シャフトの一方の側部に90度(90°)、関節運動することが可能であると同時に、多くの商業的に入手可能な内視鏡カッター構成で一般的に達成可能な機械的利益よりも大きな機械的利益をもたらすことが可能である別の外科用器具15010の各部分を示している。これらの図で分かるように、外科用器具15010は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用い得る細長シャフトアセンブリ15200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ15300を含んでいる。細長シャフトアセンブリ15200はシャフト軸線SA−SAを規定する。加えて、外科用エンドエフェクタ15300は、本明細書で説明する様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ15300は、外科用ステープルカートリッジを中に支持するように適合され得る細長チャネル15302を含んでいる。組織を切断及びステープル留めするように特別に構成されていない他のエンドエフェクタの実施形態では、要素15302はエンドエフェクタの顎部又は他の部分を含み得る。細長チャネル15302はエンドエフェクタ軸線EAを規定する。細長シャフトアセンブリ15200は、関節継手15270によって細長チャネル15302に枢動可能に結合されるスパイン15210を備えてもよい。図示の構成では、外科用エンドエフェクタ15300の細長チャネル15302は、シャフト軸線SA−SAを横断する関節運動軸線B−Bを規定する関節ピン15818によってスパイン15210に結合されている。図118及び119において、関節運動軸線B−Bは、例えば、関節ピン15818の中心軸線と一致してもよく、また、これらの図の各々において紙面から本質的に突き出るものである。これらの図でも分かるように、図示の実施形態では、関節運動軸線B−Bは、シャフト軸線SA−SAの一方の外側部に対して偏位している。別の言い方をすれば、関節運動軸線B−Bは、シャフト軸線SA−SA又はエンドエフェクタ軸線EAと交差しない。スパイン15210はその他の点では、上記で説明したスパイン210と類似したものであってよく、本明細書で説明した発射部材及び閉鎖スリーブ構成を支持し得るものであり、それらの発射部材及び閉鎖スリーブ構成は、明確にするために、図118〜119には詳細に示されていない。
図示の例では、細長シャフトアセンブリ15200は、15800と記される関節運動システムを含んでおり、この関節運動システムは、上記で説明した関節ロック350、810及び/又は10810に類似した関節ロックを含み得るものであり、また本明細書で説明した様々な方式のうちのいずれかで作動され得るものである。関節運動システム15800は遠位関節ドライバ15820を含み、この遠位関節ドライバは、関節ロック(図示せず)の一部分を含んでもよく、あるいは、関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ15300を関節運動させるために遠位関節ドライバ15820を遠位及び近位方向に選択的に移動させるように構成された関節運動制御システムと単純にインターフェースしてもよい。関節運動システム15800は、遠位関節ドライバ15820の遠位端部並びに外科用エンドエフェクタ15300の細長チャネル15302に枢動可能に取り付けられるエンドエフェクタリンク15900を更に含んでいる。したがって、遠位関節ドライバ15820が近位方向PDに移動されるとき、外科用エンドエフェクタ15300は、関節運動軸線B−Bを中心として反時計回りのCCW方向に枢動される。
図118で分かるように、非関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SAと軸方向の整列をなす。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。近位方向PDへの遠位関節ドライバ15820の前進は、反時計回りの方向に関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ15300を枢動させることになる。細長チャネル15302の近位端部15305及びスパイン15210の遠位端部15211は、外科用エンドエフェクタ15300が完全関節運動位置に枢動することが可能となるように角度をつけられており、ここで、例えば、エンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SAに対して垂直である(角度15952は90度(90°)である)。図119を参照されたい。一構成では、外科用エンドエフェクタ15300の近位端部15305は、上記エンドエフェクタ軸線EAに対してエンドエフェクタ角度15307に配向され、細長シャフトアセンブリ15200の遠位端部15211はシャフト軸線SA−SAに対してシャフト角度15213に配向されている。一構成では、エンドエフェクタ角度15307はシャフト角度15213に等しい。例えば、エンドエフェクタ角度15307及びシャフト角度15213は共に、約45度(45°)であってもよい。
図118及び119の実施形態はまた、脱関節運動部材へと近位方向PDに引張りモーションのみを選択的に加えるように構成された、外科用器具の一部分に取り付けられ得る可撓性脱関節運動部材15910を含んでいる。図119で分かるように、脱関節運動部材15910は、外科用エンドエフェクタ15300の関節運動中に、関節ピン15818の周りで屈曲するように配向されている。代替的な構成では、脱関節運動部材は弾性であり、関節継手15270に対して近位側の位置において外科用器具15010のスパイン15210又は他の部分に、更には外科用エンドエフェクタ15300の細長チャネル15302の近位端部15305又は他の部分に取り付けられる。可撓性脱関節運動部材は、例えば、ばね強化(spring tempered)ステンレス鋼、プラスチック材料、ナイロンなどから作製され、関節運動位置から再び非関節運動位置へと外科用エンドエフェクタ15300を脱関節運動させるのを助けるために、平坦なバンド又はケーブルへと形成され得る。臨床医が外科用エンドエフェクタ15300を非関節運動配向に復帰させることを望むと、遠位関節ドライバ15820は遠位方向DDに移動され、それによって、外科用エンドエフェクタは時計回りのCW方向に移動し始めることになり、脱関節運動部材15910は近位方向PDに引っ張られる。脱関節運動部材15910はまた、再び非関節運動位置へと時計回りのCW方向に外科用エンドエフェクタを引っ張るのを助けるように働く。
図118及び119の実施形態は、他の商業的に入手可能な関節運動式外科用器具に対して、いくつかの利点を有し得る。そのような構成は、例えば、リンクの数が最少であるために、関節運動中に生じるバックラッシを低減し得る。そのような構成はまた、従来の設計に対して、関節運動角度の増大をもたらす。上記で説明したように、外科用エンドエフェクタは、本明細書で説明した様々なタイプの外科用ステープル留め構成を備え得る。そのような構成は、エンドエフェクタが関節運動されるときに一定量の屈曲を経験する軸方向可動発射部材又は発射バー若しくはビームを用いる。図118及び119の実施形態は、非対称的な関節運動によって、発射部材に曲率半径の改善をもたらし得る。別の言い方をすれば、遠位関節ドライバ15820並びにエンドエフェクタリンク15910は、シャフト軸線SA−SAの一方の側部に配置され、それによって、関節運動中の発射部材のより漸進的な屈曲を達成するために、更なるクリアランスが設けられる。シャフト軸線を横断する単一の関節運動方向における関節運動をもたらす、そのような偏位した関節運動軸線の構成は、本明細書では、相対的に高度な関節運動角度を促進し得る「非対称的な」関節運動構成又はシステムと呼ばれることもある。また、この実施形態では、関節運動軸線B−Bは、シャフト軸線から横方向に偏位している。そのような実施形態では、シャフト軸線とエンドエフェクタ軸線との交点からエンドエフェクタの遠位端部までの距離は、デバイスが非関節運動状態にあるときに対して、関節運動状態にあるときにより短くなる。
図120〜122は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用い得る細長シャフトアセンブリ16200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ16300を含む別の関節運動式外科用器具16010の各部分を示している。細長シャフトアセンブリ16200は、シャフト軸線SA−SAを規定する。加えて、外科用エンドエフェクタ16300は、本明細書で説明する様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ16300は、例えば外科用ステープルカートリッジを中に支持するように適合され得る細長チャネル16302を含んでいる。組織を切断及びステープル留めするように特別に構成されていない他のエンドエフェクタの実施形態では、要素16302はエンドエフェクタの顎部又は他の部分を含み得る。細長チャネル16302はエンドエフェクタ軸線EAを規定する。細長シャフトアセンブリ16200は、関節継手16270によって細長チャネル16302に枢動可能に結合されるスパイン16210を備えてもよい。図示の構成では、外科用エンドエフェクタ16300の細長チャネル16302は、関節運動軸線B−Bを規定するばねピン16818によってスパイン16210に結合される近位突出取付けアーム16309を含んでいる。関節運動軸線B−Bはシャフト軸線SA−SAを横断する。図121及び122において、関節運動軸線B−Bは、例えば、ばねピン16818の中心軸線と一致してもよく、また、これらの図の各々において紙面から本質的に突き出るものである。これらの図でも分かるように、図示の実施形態では、関節運動軸線B−Bは、シャフト軸線SA−SAの一方の外側部に対して偏位している。別の言い方をすれば、関節運動軸線B−Bは、シャフト軸線SA−SA又はエンドエフェクタ軸線EAと交差しない。スパイン16210はその他の点では、上記で説明したスパイン210と類似したものであってよく、本明細書で説明した発射部材及び閉鎖スリーブ構成を支持し得るものであり、それらの発射部材及び閉鎖スリーブ構成は、明確にするために、図120〜122には詳細に示されていない。スプリングピン16818は、取付けアーム16309に付勢力を加えて、取付けアーム16309並びに外科用エンドエフェクタ16300を時計回りのCW方向に付勢するように構成されている。したがって、ばねピン16818は、エンドエフェクタ軸線EAとシャフト軸線SA−SAが軸方向に整列する図121に示す非関節運動位置へと、外科用エンドエフェクタ16300を付勢するように働く。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。
図示の例では、細長シャフトアセンブリ16200はまた、16800と記される関節運動システムを含んでおり、この関節運動システムは、上記で説明した関節ロック350、810及び/又は10810に類似した関節ロックを含み得るものであり、また本明細書で説明した様々な方式のうちのいずれかで作動され得るものである。関節運動システム16800は遠位関節ドライバ16820を含み、この遠位関節ドライバは、関節ロック(図示せず)の一部分を含んでもよく、あるいは、関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ16300を関節運動させるために遠位関節ドライバ16820を遠位及び近位方向に選択的に移動させるように構成された関節運動制御システムと単純にインターフェースしてもよい。遠位関節ドライバ16820は、細長チャネル16302の近位端部16305に枢動可能にピン留めされている。図121で分かるように、遠位関節ドライバ16820は、シャフト軸線SA−SA及びエンドエフェクタ軸線EAの一方の側部にある位置で細長チャネル16302にピン留めされている。関節運動軸線B−Bは、遠位関節ドライバが細長チャネル16302に取り付けられる点に対してシャフト軸線の反対側に位置している。図121でも分かるように、図示の構成では、遠位関節ドライバ16820が細長チャネル16302に取り付けられる点は関節運動軸線B−Bに対して遠位側にある。遠位関節ドライバ15820が近位方向に移動されるとき、外科用エンドエフェクタ16300は、関節運動軸線B−Bを中心として反時計回りのCCW方向に枢動される。
図121で分かるように、非関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAはシャフト軸線SAと軸方向の整列をなす。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。近位方向PDへの遠位関節ドライバ16820の前進は、反時計回りの方向に関節運動軸線B−Bを中心として外科用エンドエフェクタ16300を枢動させることになる。臨床医が外科用エンドエフェクタ16300を非関節運動配向に復帰させることを望むと、遠位関節ドライバ16820は遠位方向DDに移動され、それによって、外科用エンドエフェクタ16300は時計回りのCW方向に移動され始めることになる。ばねピン16818はまた、再び非関節運動位置へと時計回りのCW方向に外科用エンドエフェクタ16300を引っ張るのを助けるように働く。
図123〜128は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用いた細長シャフトアセンブリ17200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ17300を含む別の外科用器具17010の各部分を示している。外科用エンドエフェクタ17300は、本明細書で説明する様々なエンドエフェクタのうちのいずれかを本質的に含んでもよく、あるいは他の外科処置/手技を実施するように構成された他の形態の外科用エンドエフェクタを含んでもよい。図示の構成では、例えば、外科用エンドエフェクタ17300は、組織を切断及びステープル留めするように適合されており、外科用ステープルカートリッジ17304を中に動作可能に支持するように構成された細長チャネル17302の形態をなす第1の顎部を含んでいる。図123及び124を参照されたい。図示の外科用エンドエフェクタ17300は、細長チャネル17302上でそれに対して移動するように支持されるアンビル17310の形態をなす第2の顎部を更に含む。図123を参照されたい。アンビル17310は、本明細書で説明した閉鎖システムのうちの1つによって移動可能に作動され得る。例えば、本明細書で説明した方式で閉鎖スリーブ260を作動させるために、第1の閉鎖駆動システムが用いられ得る。閉鎖スリーブ260は、本明細書で説明した方式のうちのいずれかで、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリ271によって閉鎖スリーブ260に枢動可能に取り付けられるエンドエフェクタ閉鎖スリーブ272に取り付けられている。上記で説明したように、例えば、閉鎖スリーブ260の軸方向移動は、閉鎖トリガの作動を通じて制御され得る。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272が遠位方向DDに前進されると、アンビル17310はカム駆動されて閉鎖される。少なくとも1つの構成では、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272が再び開始位置へと後退されるときにアンビル17310を開放位置へと枢動させるために、ばね(図示せず)が用いられてもよい。
図123〜128で分かるように、外科用エンドエフェクタ17300は、関節継手17270の周りで細長シャフトアセンブリ17200に対して関節運動され得る。図示の例では、細長シャフトアセンブリ17200は、上記で説明した関節ロック350、810及び10810と類似した関節ロック17810を用いた、17800と記された関節運動システムを含んでいる。図124及び125を参照されたい。例えば、関節ロック810及び/又は関節ロック350及び又は関節ロック10810の構成要素とは異なるものであり、かつ関節ロック17810の動作を理解するのに必要となり得る関節ロック17810の構成要素について、以下で更に詳細に説明することにする。上記のように、関節ロック350に関する更なる詳細は、その開示内容の全体が参照によって本明細書に組み込まれている、米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在の米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。関節ロック17810は、様々な関節運動位置に外科用エンドエフェクタ17300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック17810がそのロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ17300がシャフト閉鎖スリーブ260に対して回転、すなわち関節運動することを可能にする。
特に図125を参照すると、細長シャフトアセンブリ17200はスパイン210を含んでおり、このスパインは、1つめには、その中に発射部材(図示せず)を摺動可能に支持し、2つめには、スパイン210の周りに延びる閉鎖スリーブ260(図123)を摺動可能に支持するように構成されている。スパイン210はまた、近位関節ドライバ230を摺動可能に支持する。近位関節ドライバ230は、関節ロック17810と動作可能に係合するように構成された遠位端231を有する。関節ロック17810は、本明細書に開示される様々な方式でスパイン210に取り付けられるシャフトフレーム17812を更に備えている。シャフトフレーム17812は、その中で遠位関節ドライバ17820の近位部分17821を移動可能に支持するように構成されている。遠位関節ドライバ17820は、それに加えられた関節運動制御モーションに応答して、シャフト軸線SA−SAから横方向に偏位しかつシャフト軸線SA−SAに対して平行である関節作動軸線AAAに沿って、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ17200内で移動可能に支持されている。
依然として図124及び125を参照すると、図示の構成では、シャフトフレーム17812は、枢動ピン17818を上に形成された遠位端部分17814を含んでいる。枢動ピン17818は、エンドエフェクタ装着アセンブリ17390の枢動ベース部分17395に形成された枢動ホール17397内に枢動可能に受容されるように適合されている。エンドエフェクタ装着アセンブリ17390は、ばねピン17393又は他の好適な部材によって細長チャネル10302の近位端部17303に取り付けられている。枢動ピン17818は、シャフト軸線SA−SAを横断する関節運動軸線B−Bを規定する。そのような構成は、シャフトフレーム17812に対する関節運動軸線B−Bを中心としたエンドエフェクタ17300の枢動移動(すなわち、関節運動)を促進する。
図125で分かるように、リンクピン17825が遠位関節リンク17820の遠位端部17823上に形成されており、クロスリンク17900の近位端部17902のホール17904内に受容されるように構成されている。クロスリンク17900は、シャフト軸線SA−SAを横断して延びており、遠位端部分17906を含んでいる。遠位リンクホール17908がクロスリンク17900の遠位端部分17906を通して設けられており、エンドエフェクタ装着アセンブリ17390の枢動ベース部分17395の底部から延びるベースピン17398を中に枢動可能に受容するように構成されている。ベースピン17395は、関節運動軸線B−Bに対して平行であるリンク軸線LAを規定する。図124及び127は、非関節運動位置にある外科用エンドエフェクタ17300を示している。別の言い方をすれば、細長チャネル17302によって規定されるエンドエフェクタ軸線EAは、シャフト軸線SA−SAと整列される。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。遠位関節ドライバ17820が(本明細書で説明した様座な方式で)近位方向PDへ移動することにより、クロスリンク17900が、図126に示すように関節運動軸線B−Bを中心として時計回りのCW方向に外科用エンドエフェクタ17300を引き込むことになる。遠位関節ドライバ17820が遠位方向DDへ移動することにより、クロスリンク17900が、図128に示すように関節運動軸線B−Bを中心として反時計回りのCCW方向に外科用エンドエフェクタ17300を移動させることになる。この図で分かるように、クロスリンク17900は湾曲形状を有しており、この湾曲形状は、外科用エンドエフェクタ17300がその方向に関節運動されるときに、クロスリンク17900を関節ピン17818の周りに湾曲させることを可能にするものである。外科用エンドエフェクタ17300がシャフト軸線SA−SAの両側で完全関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAとシャフト軸線SA−SAとの間の関節運動角度17700は約65度(65°)である。したがって、シャフト軸線のいずれかの前記における関節運動の範囲は、1度(1°)から65度(65°)である。
図123〜128に示す実施形態の外科用エンドエフェクタ17300は、本明細書で説明した様々なタイプ及び構成の発射ビーム220を用いた外科用切断及びステープル留めデバイスを備えている。しかしながら、本実施形態の外科用エンドエフェクタ17300は、組織を切断及び/又はステープル留めしない他の形態の外科用エンドエフェクタを備えてもよい。図示の構成では、中央支持部材17950がスパイン210に対して枢動可能にまた摺動可能に支持されている。図125で分かるように、中央支持部材17950はスロット17952を含んでおり、このスロットは、スパイン210から突出するピン17954をその中に受容するように適合されている。そのような構成により、中央支持部材17950は、外科用エンドエフェクタ17300が関節運動されるときに、ピン17954に対して枢動及び並進することが可能となる。枢動ピン17958が中央支持部材17950の下側から突出しており、エンドエフェクタ装着アセンブリ17390のベース部分17395に設けられた対応する枢動ホール17399内に枢動可能に受容されるようになっている。中央支持部材17950は、それを通じて発射ビーム220を受容するためのスロット17960を更に含む。中央支持部材17950は、発射ビーム220が外科用エンドエフェクタ17300の関節運動に適応するように屈曲するときに、発射ビームに側方支持をもたらすように働く。
図129〜131は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用いた細長シャフトアセンブリ18200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ18300を含む別の外科用器具18010の各部分を示している。外科用エンドエフェクタ18300は、組織を切断及びステープル留めするように適合されており、外科用ステープルカートリッジを中に動作可能に支持するように構成された細長チャネル18302の形態をなす第1の顎部を含んでいる。図示の外科用エンドエフェクタ18300は、細長チャネル18302上でそれに対して移動するように支持されるアンビル18310の形態をなす第2の顎部を更に含む。アンビル18310は、本明細書で説明した閉鎖システムのうちの1つによって移動可能に作動され得る。
細長シャフトアセンブリ18200は、細長シャフトアセンブリ18200の中心と一致するシャフト軸線SA−SAを規定するシャフトスパイン18210を含んでいる。別の言い方をすれば、シャフト軸線SA−SAは、細長シャフトアセンブリ18200の幾何学的中心の下方で軸方向に延びている。スパイン18210はその他の点では、上記で説明したスパイン210と類似したものであってよく、本明細書で説明した発射部材及び閉鎖スリーブ構成を支持し得るものであり、それらの発射部材及び閉鎖スリーブ構成は、明確にするために、図129〜131には詳細に示されていない。図131で分かるように、外科用エンドエフェクタ18300は、関節継手18270の周りで細長シャフトアセンブリ18200に対して関節運動され得る。関節継手18270は、スパイン18210の遠位端部18215に細長チャネル18302を結合するように働く。外科用エンドエフェクタ18300、より具体的には、外科用エンドエフェクタ18300の細長チャネル18302は、細長チャネル18302の軸心を表すエンドエフェクタ軸線EAを規定する。外科用エンドエフェクタ18300が非関節運動配向にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAは図130に示すようにシャフト軸線SA−SAと軸方向に整列される。この状況で用いられるとき、「と整列される」という用語は、シャフト軸線SA−SAと「同軸状に整列される」か又は単純にシャフト軸線SA−SAと平行であることを意味し得る。図示の構成では、外科用エンドエフェクタ18300の細長チャネル18302は、関節運動軸線B−Bを規定するばねピン18818によってスパイン18210に結合される近位突出取付けアーム18309を含んでいる。関節運動軸線B−Bはシャフト軸線SA−SAを横断する。図130及び131において、関節運動軸線B−Bは、例えば、ばねピン18818の中心軸線と一致してもよく、また、これらの図の各々において紙面から本質的に突き出るものである。これらの図でも分かるように、図示の構成では、関節運動軸線B−Bは、シャフト軸線SA−SAの一方の外側部18213に対して偏位している。別の言い方をすれば、関節運動軸線B−Bは、シャフト軸線SA又はエンドエフェクタ軸線EAと交差しない。スプリングピン18818は、取付けアーム18309に付勢力を加えて、取付けアーム18309並びに外科用エンドエフェクタ18300を時計回りのCW方向に付勢するように構成されている。したがって、ばねピン18818は、エンドエフェクタ軸線EAとシャフト軸線SA−SAが軸方向に整列する図130に示す非関節運動位置へと、外科用エンドエフェクタ18300を付勢するように働く。
図示の実施形態は、上記で説明した関節ロック350、810及び10810と類似した関節ロック18810を用いる、18800と記される関節運動システムを更に含んでいる。関節ロック18810は、様々な関節運動位置に外科用エンドエフェクタ18300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック18810がそのロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ18300が細長シャフトアセンブリ18200に対して回転又は関節運動することを可能にする。関節ロック18810は遠位関節ドライバ18820を含んでおり、この遠位関節ドライバは、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ18200内で移動可能に支持されている。遠位関節ドライバ18820は、それに加えられた関節運動制御モーションに応答して、シャフト軸線SA−SAから横方向に偏位しかつそれに対して平行である関節作動軸線AAAに沿って移動可能である。代替的な実施形態では、遠位関節ドライバ18820は、関節ロックの一部分を備えないが、その代わりに、遠位方向DDに遠位関節ドライバ18820を選択的に軸方向に前進させ、近位方向PDに遠位関節ドライバ18820を後退させるように働く(ハンドル内又はロボティックシステム内の)関節運動モーションの発生源と動作可能にインターフェースする。遠位関節ドライバ18820は、細長チャネル18302の近位端部18305に枢動可能にピン留めされる。図130で分かるように、遠位関節ドライバ18820は、シャフト軸線SA−SA及びエンドエフェクタ軸線EAの一方の外側部18211にある位置で細長チャネル18302にピン留めされている。関節運動軸線B−Bは、遠位関節ドライバ18820が細長チャネル18302に取り付けられる点に対してシャフト軸線SA−SAの反対の外側部18213に位置している。図130でも分かるように、図示の構成では、遠位関節ドライバ18820が細長チャネル18302に取り付けられる点は関節運動軸線B−Bに対して遠位側にある。図130で分かるように、非関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAは、シャフト軸線SA−SAとの軸方向の整列をなす。遠位関節ドライバ18820が近位方向PDに前進することにより、外科用エンドエフェクタ18300は反時計回りの方向CCWに関節運動軸線B−Bを中心として枢動することになる。別の言い方をすれば、外科用エンドエフェクタ18300は、スパイン18210の第1の側18211と一致するシャフト軸線SAの一方の側部の位置へと関節運動可能である。臨床医が外科用エンドエフェクタ18300を非関節運動配向に復帰させることを望むと、遠位関節ドライバ18820は遠位方向DDに移動され、それによって、外科用エンドエフェクタ18300は時計回りの方向CWに移動され始めることになる。ばねピン16818はまた、再び非関節運動位置へと時計回りの方向CWに外科用エンドエフェクタ18300を引っ張るのを助けるように働く。
図129〜131に示す実施形態の外科用エンドエフェクタ18300は、本明細書で説明した様々なタイプ及び構成の発射ビーム18220を用いた外科用切断及びステープル留めデバイスを備えている。一構成では、例えば、発射ビーム18220は、本明細書で説明したように積層構造をなしてもよい。例示的な実施形態では、発射ビーム18220は、スパイン18210に形成された経路18230内で摺動可能に支持され、遠位方向DDに発射ビーム18220を選択的に前進させ、近位方向PDに発射ビーム18220を後退させるように構成された、本明細書に記載の様々なタイプの発射システムとインターフェースする。発射ビーム18220の遠位端部は、本明細書に開示される様々なタイプの発射部材(図示せず)又は組織切断部材に結合されるかあるいは動作可能にインターフェースする。少なくとも1つの形態では、例えば、発射部材18220は組織切断表面を含み、また、発射部材18220がステープルカートリッジを通じて遠位側に駆動されるときにステープル支持部材(及びその上で支持されるステープル)をアンビルに向かって駆動するために、ステープルカートリッジ内で動作可能に支持されるステープル支持部材と相互作用するように構成される。
図示の実施形態の関節継手18270は、1つの方向(CCW)においてのみ外科用エンドエフェクタ18300の関節運動を促進する。別の言い方をすれば、外科用エンドエフェクタ18300は、スパイン18210の第1の外側部18211と一致する関節運動位置へと枢動可能である。一例では、外科用エンドエフェクタ18300は、エンドエフェクタ軸線EAとシャフト軸線との間の角度18950が約75度(75°)である、図131に示す完全関節運動位置に関節運動し得る。そのような範囲の関節運動に適応するために、スパイン18210の遠位端部18215は、スパイン18210の第1の側部18211に隣接するノッチ18217を有している。
上記に示したように、発射ビーム18220は、スパイン18210に設けられた経路18220内で摺動可能に支持される。図示の構成では、経路18230は、シャフト軸線SA−SAと軸方向に整列される「第1の」又は近位部分18232と、シャフト軸線SA−SAと軸方向に整列されない「第2の」又は遠位部分18234と、を含んでいる。図示の実施形態では、経路18230の遠位部分18234は、シャフト軸線SA−SAと軸方向に整列しない位置でスパインの遠位端部において開放している。図130及び131で分かるように、例えば、経路18230の遠位部分18234は、シャフト軸線SA−SAの第2の外側部18213に対して横方向に偏位した位置(図130及び131において18236で示される)で開放している。更に、少なくとも図示の実施形態では、経路18230の遠位部分18234は、発射ビーム18220がスパイン18210を抜け出す前に発射ビーム18220を関節運動方向に屈曲させ始めるように湾曲している。そのような構成は、一方向に関節運動し、シャフト軸線SA−SAと整列している間に発射ビームがスパイン18210を抜け出す他の関節運動式エンドエフェクタ構成の発射ビームの曲げ半径と比較して、より大きな曲げ半径を発射ビーム18220に与える。更に、図示の構成における経路18230は、シャフト軸線SA−SAと軸方向に整列される第1の又は近位部分18232と、シャフト軸線SA−SAから離れて第1の方向に湾曲する第2の弓状部分18233と、シャフト軸線SA−SAに向かって湾曲する第3の弓状区間18235と、を含んでいる。図130及び131で更に分かるように、発射ビーム18220がスパイン18210を抜け出す位置18236は、エンドエフェクタ18300が関節運動する第1の側18211の反対側である、シャフト軸線SAの第2の側18213に位置している。したがって、経路18230の遠位部分18234は、シャフト軸線SA−SAに対して「軸外しの位置」(シャフト軸線SAと軸方向に整列しない位置)に発射ビーム18220を位置決め又は付勢するように働く。そのような構成は、発射ビーム18220がスパイン18210を抜け出すときに漸次的な弧を発射ビームに与えている。この特徴は、外科用エンドエフェクタ18300を入れるために関節継手18270が広がるときに発射ビーム18220が座屈する可能性を低減するように働き得る。他の構成では、経路の近位部分はシャフト軸線から横方向に偏位してもよい。更に他の構成では、経路の近位部分は、シャフト軸線と軸方向に整列されてもよく、経路の遠位部分は、発射ビームが経路の遠位部分を抜け出すときに、エンドエフェクタが関節運動可能なシャフト軸線の反対側に発射ビームが軸方向に偏位するように、シャフト軸線の一方の側部へと角度をつけられてもよい。そのような構成では、経路の遠位部分は比較的直線状であってもよく、湾曲していなくてもよい。更に他の構成では、経路の遠位部分と近位部分は、エンドエフェクタが関節運動可能な側とは反対の側にシャフト軸線から横方向に偏位した共通の軸線に沿って存在してもよい。そのような構成のすべては、発射ビームがスパインを抜け出すときに発射ビームを軸外れにシフトさせ、関節運動軸線に対して遠位側に空間を加えることなく、より大きな曲げ半径をもたらすものである。
本明細書に開示される様々な外科用器具で用いられる発射ビームは、十分に屈曲してエンドエフェクタの様々な関節運動位置に適応するように構成されている。いくつかの構成では、発射ビームは、結合部又は連結部18702において可撓性発射ビーム18700に結合される発射ロッド18600を実際に備えてもよい。図132を参照されたい。発射ロッド18600は、細長シャフトアセンブリのスパイン18210内に摺動可能に支持されるものであり、例えば、外科用器具のハンドル内で開始された駆動モーションに応答して、又はロボティックシステムによって並進し得る。様々な事例において、発射ロッド18600は、発射モーションを伝達するときの変形、ねじれ、及び/又は曲がりに対して抵抗し得る。例えば、発射ロッド18600は、剛性及び/又は非可撓性の材料及び/又は構造から構成されていてよい。
連結部18702において、発射ロッド18600は、可撓性発射ビーム18700の下向きに突出するキー18701と係合される(例えば、図132Aを参照されたい)。例えば、キー18701は、発射ロッド18600の遠位端部18604に形成された細長アパーチャ18606の中へと延び得る。この発射ロッドとキーの係合は、発射ロッド18600の並進を可撓性発射ビーム18700に伝達するように構成される。様々な事例において、連結部18702は、関節継手18270に近接していてよく、これにより、可撓性発射ビーム18700は連結器18702から関節運動継手18270を通って延在する。
図133、135に示す構成では、可撓性発射ビーム18700は、複数の外側部分又は層18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fを含んでいる。様々な事例において、各部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fは、一緒に保持され得ると共に、互いに対して移動可能及び/又はシフト可能となり得る。例えば、外側部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fは、可撓性発射ビーム18700の遠位端部で一緒に固定され得る。各部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fは、その遠位端部で、例えば溶接、一体成形、締結、及び/又は他の方法で一緒に固定され得る。外側部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fの残りの長さのうちの少なくとも一部分は、隣接する外側部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fに対して移動及び/又はシフトするように構成され得る。例えば、可撓性発射ビーム18700が関節継手18270で屈曲するとき、外側部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fは、関節継手18270における屈曲と、可撓性発射ビーム18700の近位端部との間で、互いにずらされた構成及び/又は偏位された構成へとシフトし得る。図134は、発射ビーム18700’の一形態の近位端部18704を示しており、外側部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702eは、発射ビーム18700が直線状であるとき、互いに同一平面をなす。図135は、別の可撓性ビーム構成を示しており、ここで、層部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e及び18702fは近位端部18704において互いにずらされている。
再び図132及び133を参照すると、可撓性発射ビーム18700の近位端部18704は、発射ロッド18600の遠位端部18604に形成された空洞18608の中へと延びており、可撓性発射ビーム18700の各部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fは、関節継手18270を通じて発射経路に沿って延び得る。エンドエフェクタ18300が細長シャフトアセンブリ18200に対して関節運動されているとき、可撓性発射ビーム18700及びその各部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fは、関節継手18270内で屈曲し得る。そのような事例では、外側部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fに隣接する外側部分は、エンドエフェクタ18300のとき、変化したる経路に沿って延び得る。関節運動中の各部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fのシフトに適応するために、バンパー部材18610が空洞内で支持されている。例えば、バンパー部材18610は、各部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fが発射の間にバンパー部材18610によって均等に負荷を受ける(すなわち、遠位方向に前進される)ことが見込まれるように、発射ビーム部分18702a、18702b、18702c、18702d、18702e、18702fが互いに対して延びるとき、空洞18608内で回転してもよい。バンパー部材18610は、柔軟材料から製作されてもよく、あるいは柔軟材料から製作されなくてもよい。上記で説明した発射ビーム/発射ロッド構成並びに本明細書に開示される様々な実施形態と共に用いられ得る他の構成に関する更なる詳細及び仕様が、参照によってその開示内容の全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第14/574,478号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING AN ARTICULATABLE END EFFECTOR AND MEANS FOR ADJUSTING THE FIRING STROKE OF A FIRING MEMBER」に見出され得る。
図132Aは、発射ロッド18600’の遠位移動を制限するための一方向ラッチ構成を用いた結合構成18702’を示している。この図で分かるように、発射ロッド18600’はロックアパーチャ18620を含んでおり、このロックアパーチャは、傾斜付きの遠位表面18622と、発射ロッド18600’が移動する方向に対して垂直であるか又はその方向を横切る垂直表面18624と、を有している。ロック部材18630が、シャフトスパイン18210のロック空洞18640内で移動可能に支持されている。ロック部材18630を付勢して発射ロッド18600’と摺動接触させるために、ロックばね18642がロック空洞18640内で支持されている。図示の実施形態では、ロック部材18630は、傾斜付きの遠位表面18632と、垂直な後方表面18634とを有しており、発射ロッド18600’が所定の最遠位位置に移動されるとロックアパーチャ18620の中に延びるように寸法を定められている。発射ロッド18600’が図132Aに示す位置へ遠位側に前進されるとき、ロック部材18630のばね18642はロック部材をロックアパーチャ18620の中へと付勢し、それによって発射ロッド18600’の更なるいかなる遠位移動も更に防止される。しかしながら、発射ロッド18600’が近位方向PDに後退されるとき、発射ロッド18600’は、傾斜付きの遠位表面18632と接触し、シャフトスパイン18210のロック空洞18640の中へとロック部材18630を付勢し、発射ロッド18600’がロック部材18630を越えて近位方向PDに移動することが可能となる。
図136及び137は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用いた細長シャフトアセンブリ19200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ19300を含む別の外科用器具19010の各部分を示している。例えば、細長シャフトアセンブリ19200は、以下で説明する違いを除いて、上記で詳細に説明した細長シャフトアセンブリ200’と類似している。図示の例では、細長シャフトアセンブリ19200は、上記で説明した関節ロック350、810及び10810と類似した関節ロック19810を用いた、19800と記された二重関節リンク構成を含んでいる。関節ロック19810は、様々な関節運動位置に外科用エンドエフェクタ19300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック19810がそのロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ19300が細長シャフトアセンブリ19200に対して回転又は関節運動することを可能にする。第1の遠位関節ドライバ19820は、それに加えられた対応する関節運動制御モーションに応答して、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ19200のスパイン19210内で支持される。下向き突出枢動ピン19818は、外科用エンドエフェクタ19800の細長チャネル19302の近位端部分に形成された枢動ホール(図示せず)内に枢動可能に受容されるように適合されている。かかる構成により、枢動ホールによって規定される関節運動軸線B−Bを中心としたスパイン19210に対する外科用エンドエフェクタ19300の細長チャネル19302の枢動的移動が促進される。上記に示すように、関節運動軸線B−Bは、細長シャフトアセンブリ19200によって規定されるシャフト軸線SA−SAを横切っている。
依然として図136及び137を参照すると、二重関節リンク構成19800は、関節運動力が第1の遠位関節ドライバ19820を通じて二重関節リンク構成19800に加えられたときに「プッシュ/プル」構成を確立するように構成されている。これらの図で分かるように、第1の遠位関節ドライバ19820は、その中に第1の駆動ラック19842を形成されている。第1の関節ロッド19844が第1の遠位関節ドライバ19820から遠位側に突出しており、第1の軸方向スロット19845をその中に有している。加えて、第1のエンドエフェクタリンク19850が外科用エンドエフェクタ19300に移動可能に結合されている。一構成では、例えば、第1のエンドエフェクタリンク19850の遠位端部19852はエンドエフェクタ19300の細長チャネル19302に枢動可能にピン留めされる。第1のエンドエフェクタリンク19850の近位端部19854は、第1の遠位関節ドライバ19820の第1の関節ロッド19844の第1の軸方向スロット19845内に摺動可能に受容される第1のピン19856を含んでいる。二重関節リンク構成19800は、第2の駆動ラック19862を中に形成された第2の遠位関節ドライバ19860を更に備えている。第2の遠位関節ドライバ19860は、遠位方向DD及び近位方向PDに長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ19200内で移動可能に支持されている。第2の関節ロッド19864が第2の遠位関節ドライバ19860から遠位側に突出しており、第2の軸方向スロット19865をその中に有している。加えて、第2のエンドエフェクタリンク19870が外科用エンドエフェクタ19300に移動可能に結合されている。一構成では、例えば、第2のエンドエフェクタリンク19870の遠位端部19872はエンドエフェクタ19300の細長チャネル19302に枢動可能にピン留めされる。第2のエンドエフェクタリンク19870の近位端部19874は、第2の遠位関節ドライバ19860の第2の関節ロッド19864の第2の軸方向スロット19865内に摺動可能に受容される第2のピン19876を含んでいる。図136で分かるように、第1のエンドエフェクタリンク19850は、シャフト軸線SA−SAの第1の軸方向側に平行でありかつその第1の軸方向側に位置する第1の関節運動軸線FAに沿って長手方向に移動するように細長チャネル19302に取り付けられる。第2のエンドエフェクタリンク19870は、シャフト軸線SA−SAの第2の外側部に平行でありかつ離れている第2の関節運動軸線SDAに沿って長手方向に移動するように細長チャネル19302に取り付けられる。図136を参照されたい。したがって、エンドエフェクタリンク19850、19870の一方を同時に引くことによって、外科用エンドエフェクタ19300は、細長シャフトアセンブリ19200に対して、関節運動軸線B−Bを中心として関節運動されることになる。図示の構成では、第1の軸方向スロット19845及び第2のスロット19865は互いに平行であり、かつシャフト軸線SA−SAに対して平行である。図136及び137で更に分かるように、第1のエンドエフェクタリンク19850及び第2のエンドエフェクタリンク19870はそれぞれ、関節運動軸線B−Bの周りで湾曲する曲線状又は弓状の形状を有している。そのような曲線状の形状は更に、関節運動の範囲の拡大につながり得る。更に、第1及び第2の軸方向スロット19845、19865の各々は、所望の関節運動量を促進する所定の長さをそれぞれ有してよい。
同様に図136及び137で分かるように、近位ピニオンギヤ19880及び遠位ピニオンギヤ19882が第1の駆動ラック19842と第2の駆動ラック19862との間の中心に配設され、それらとの噛合い係合をなしている。代替的な実施形態では、1つのみのピニオンギヤ又は3つ以上のピニオンギヤが用いられてもよい。したがって、少なくとも1つのピニオンギヤが用いられる。近位ピニオンギヤ19880及び遠位ピニオンギヤ19882は、スパイン19810内でそれらに対して自在に回転するように回転可能に支持されており、そのため、第1の遠位関節ドライバ19820が遠位方向DDに移動されるとき、ピニオンギヤ19880、19882は第2の遠位関節ドライバ19860を近位方向PDに駆動するように働く。同様に、第1の遠位関節ドライバ19820が近位方向PDに引かれると、ピニオンギヤ19880、19882は第2の遠位関節ドライバ19860を遠位方向DDに駆動する。第1の遠位関節ドライバ19820が近位方向に移動するとき、ピニオンギヤ19880、19882は第2の遠位関節ドライバ19860を遠位方向DDに駆動するように働く。第1及び第2の遠位関節ドライバ19820、19860がそのように移動することにより、外科用エンドエフェクタ19300が、より具体的には外科用エンドエフェクタ19300の細長チャネル19302が、関節運動軸線B−Bを中心として矢印19821の関節運動方向に枢動することになる。逆に、エンドエフェクタ19300を矢印19823の方向に関節運動させるために、第1の遠位関節ドライバ19820は遠位方向に移動され、それによって、ピニオンギヤ19880、19882は第2の遠位関節ドライバ19860を近位方向PDに駆動することになる。第1及び第2の遠位関節ドライバ19820、19860がそのように移動することにより、外科用エンドエフェクタ19300が、より具体的には外科用エンドエフェクタ19300の細長チャネル19302が、関節運動軸線B−Bを中心として矢印19823の関節運動方向に枢動することになる。
二重一体リンク関節構成19800及びその変形形態は、他の関節運動式外科用エンドエフェクタの構成と比較すると、より広範囲の関節運動を外科用エンドエフェクタにもたらし得る。具体的に言えば、本明細書に開示される中実リンク関節運動構成は、1度(1°)〜65度(65°)の範囲で関節運動の範囲を促進し得る。エンドエフェクタが定位置に「押されること」及び「引かれること」が可能となるように、遠位関節ドライバ同士の間でインターフェースするために少なくとも1つのピニオンギヤを使用することはまた、使用中におけるエンドエフェクタの「こぼし(slop)」又は不所望な若しくは意図しない移動の大きさを低減することになり得る。本明細書に開示される二重一体リンク関節構成はまた、他の関節運動システム構成と比較して、強度特性を改善させた関節運動システムを備えている。二重リンクの近位端部は、エンドエフェクタが関節運動されるときに、それぞれのスロットに沿って前方及び後方に並進する。これらのスロットは、二重リンクのモーションを抑制することによって、二重リンクにかかる曲げの力に対するより高度な抵抗性及びバックラッシの低減をシステムにもたらし得る。
図138〜142は、本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリの特徴のうちの多数を用いた細長シャフトアセンブリ20200と動作可能にインターフェースする外科用エンドエフェクタ20300を含む別の外科用器具20010の各部分を示している。例えば、細長シャフトアセンブリ20200は、以下で説明する違いを除いて、上記で詳細に説明した細長シャフトアセンブリ200’と類似している。下向き突出枢動ピン20818は、外科用エンドエフェクタ20300の細長チャネル20302の近位端部分に形成された枢動ホール20305内に枢動可能に受容されるように適合されている。図139を参照されたい。かかる構成により、枢動ホール20305によって規定される関節運動軸線B−Bを中心としたスパイン20210に対する外科用エンドエフェクタ20300の細長チャネル20302の枢動的移動が促進される。関節運動軸線B−Bは、細長シャフトアセンブリ20200によって規定されるシャフト軸線SA−SAを横切っている。図示の例では、細長シャフトアセンブリ20200は、上記で説明した関節ロック350、810及び10810と類似した関節ロック20810(図139)を用いた、20800と記された二重関節ドライバ構成を含んでいる。関節ロック20810は、様々な関節運動位置に外科用エンドエフェクタ20300を選択的にロックするように構成及び操作され得る。かかる構成は、関節ロック20810がそのロック解除状態にあるときに、外科用エンドエフェクタ20300が細長シャフトアセンブリ20200に対して回転又は関節運動することを可能にする。第1の遠位関節ドライバ20820は、それに加えられた対応する関節運動制御モーションに応答して、遠位方向DD及び近位方向PDに第1の関節運動軸線FAに沿って選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ20200のスパイン20210内で支持される。第1の関節運動軸線FAは、シャフト軸線SA−SAの第1の外側部に対して平行であり、かつその外側部に位置している。第1の遠位関節ドライバ20820は、その中に形成された第1の近位ドライブラック20842と第1の遠位ドライブラック20844とを含んでいる。二重関節リンク構成20800は、第2の近位駆動ラック20862と第2の遠位駆動ラック20864とを中に形成された第2の遠位関節ドライバ20860を更に備えている。第2の遠位関節ドライバ20860は、遠位方向DD及び近位方向PDに第2の関節運動軸線SDAに沿って長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ20200内で移動可能に支持されている。第2の関節運動軸線SDAは、シャフト軸線SA−SAの第2の外側部に対して平行であり、かつその外側部に位置している。図138を参照されたい。第1及び第2の遠位関節ドライバ20820、20860は、中心関節運動部材20850と動作可能にインターフェースする。図140で分かるように、中心関節運動部材20850は、中心関節運動部材20850がそれを中心として枢動し得るギヤ軸線GAを規定するように働くピン20851によって、シャフトスパイン20210に枢動可能に取り付けられている。ギヤ軸線GAは関節運動軸線B−Bに対して平行である。図139を参照されたい。中心関節運動部材20850は、ギヤ部分20854をその上に形成された本体部分20852を含んでいる。ギヤ部分20854は、第1の遠位駆動ラック20844及び第2の遠位駆動ラック20864と噛合い係合している。
図138〜142に示す実施形態の外科用エンドエフェクタ20300は、外科用切断及びステープル留めデバイスを備えている。細長チャネル20302は、外科用ステープルカートリッジ(図示せず)及びアンビルアセンブリ20310を動作可能に支持するように構成されている。外科用エンドエフェクタ20300はまた、本明細書で説明した様々なタイプ及び構成の発射ビーム(図示せず)を用いている。図示の構成では、中央支持部材20950がシャフトスパインフレーム20810に対して枢動可能にまた摺動可能に支持されている。図140で分かるように、発射部材が細長シャフトアセンブリ20200から関節継手20270を越えて細長チャネル20302へと横断するときに、発射部材を横方向に支持するために、中央支持部材20950は、それを通して発射部材を摺動可能に受容するように構成された中心スロット20954を画定する中心本体部分20952を含んでいる。近位タング20955が、中心関節運動部材20850に移動可能に結合されるように、本体部分20952から近位側に突出している。図示の構成では、取付けピン20960が近位タング20955の近位ホール20956を通じて延びている。取付けピン20960は、中心関節運動部材20850の本体部分20852に設けられた取付けスロット20856内に受容されている。近位タング20955は、シャフトスパイン20210に形成された枢動ピン20211をその中に受容するように構成された細長スロット20957を更に含んでいる。図139を参照されたい。中央支持部材20950は、細長チャネル20302の近位部に移動可能に結合された遠位タング20958を更に含んでいる。図139で更に分かるように、カプラアセンブリ20970が中央支持部材20950を細長チャネル20302に枢動可能に結合する。より具体的に言えば、カプラアセンブリ20970は、それから突出するエンドエフェクタ取付けピン20974を有する本体プレート20972を含んでおり、このエンドエフェクタ取付けピンは、細長チャネル20302の第1の枢動ホール20307及び中央支持部材20950の遠位タング20958の遠位枢動ホール20959を通じて延びるように構成されている。そのような構成は、エンドエフェクタ取付けピン20974によって規定されるエンドエフェクタ枢動軸線EPAを中心とした細長チャネル20302に対する中央支持部材20950の枢動移動を促進するように働く。図139で分かるように、エンドエフェクタ枢動軸線EPAは関節運動軸線B−Bに対して平行である。図示の構成では、複数の支持リンクアセンブリ920が近位支持リンク940と遠位支持リンク950とを更に備えている。図139を参照されたい。近位及び遠位支持リンク並びに中央支持部材の動作に関する特定的な詳細は上記で説明されており、簡潔にするため、繰り返さないことにする。
二重関節ドライバ構成20800は、関節運動力が第1の遠位関節ドライバ20820を通じてそれに加えられたときに「プッシュ/プル」構成を確立するように構成されている。同様に図138、139、141及び142で分かるように、近位ピニオンギヤ20880及び遠位ピニオンギヤ20882が第1の近位駆動ラック20842と第2の近位駆動ラック20862との間の中心に配設され、それらとの噛合い係合をなしている。代替的な実施形態では、1つのみのピニオンギヤ又は3つ以上のピニオンギヤが用いられてもよい。したがって、少なくとも1つのピニオンギヤが用いられる。近位ピニオンギヤ20880及び遠位ピニオンギヤ20882は、スパイン20810内でそれらに対して自在に回転するように回転可能に支持されており、そのため、第1の遠位関節ドライバ20820が遠位方向DDに移動されるとき、ピニオンギヤ20880、20882は第2の遠位関節ドライバ20860を近位方向PDに駆動するように働く。同様に、第1の遠位関節ドライバ20820が近位方向PDに引かれると、ピニオンギヤ20880、20882は第2の遠位関節ドライバ20860を遠位方向DDに駆動する。第1の遠位関節ドライバ20820が近位方向に移動するとき、ピニオンギヤ20880、20882は第2の遠位関節ドライバ20860を遠位方向DDに駆動するように働く。第1及び第2の遠位関節ドライバ20820、20860がそのように移動することにより、中心関節運動部材20850は中央支持部材20950を通じて外科用エンドエフェクタ20300を、より具体的には外科用エンドエフェクタ20300の細長チャネル20302を、矢印20821の関節運動方向に関節運動軸線B−Bを中心として関節運動させることになる。図141を参照されたい。逆に、エンドエフェクタ20300を矢印20823の方向に関節運動させるために、第1の遠位関節ドライバ20820は遠位方向DDに移動され、それによって、ピニオンギヤ20880、20882は第2の遠位関節ドライバ20860を近位方向PDに駆動することになる。第1及び第2の遠位関節ドライバ20820、20860がそのように移動することにより、外科用エンドエフェクタ20300が、より具体的には外科用エンドエフェクタ20300の細長チャネル20302が、関節運動軸線B−Bを中心として矢印20823の関節運動方向に枢動することになる。図142を参照されたい。
二重一体関節ドライバ構成20800及びその変形形態は、他の関節運動式外科用エンドエフェクタの構成と比較すると、より広範囲の関節運動を外科用エンドエフェクタにもたらし得る。具体的に言えば、本明細書に開示される二重一体ドライバ関節運動構成は、65度(65°)の範囲で関節運動の範囲を促進し得る。エンドエフェクタが定位置に「押されること」及び「引かれること」が可能となるように、遠位関節ドライバ同士の間でインターフェースするために少なくとも1つのピニオンギヤを使用することはまた、使用中におけるエンドエフェクタの「こぼし(slop)」又は不所望な若しくは意図しない移動の大きさを低減することになり得る。本明細書に開示される二重一体ドライバ関節運動構成はまた、他の関節運動システム構成と比較して、強度特性を改善させた関節運動システムを備えている。
図143及び144は、以下で更に詳細に説明する様々な違いを除いて、上記で説明した細長シャフトアセンブリ1200と実質的に類似した細長シャフトアセンブリ21200の一部分を示している。図143で分かるように、細長シャフトアセンブリ21200は関節ロック21810を含み、この関節ロックは、関節ロック810及び1810と実質的に同等であり、本質的に同様の方式で動作するものである。図22で分かるように、細長シャフトアセンブリ21200は、シャフトフレーム21210の一部分を含むシャフトフレーム21812を含んでいる。第1の遠位関節ドライバ21820は、それに加えられた関節運動制御モーションに応答して、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ21200内で移動可能に支持されている。シャフトフレーム21812は、枢動ピン21818をその上に形成された遠位端部分21814を更に含む。枢動ピン21818は、外科用エンドエフェクタ21300の細長チャネル21302の近位端部21320上に回転不能に形成された遠位プーリ21340上に設けられた枢動ホール(図示せず)内に枢動可能に受容されるように適合されている。図144を参照されたい。そのような構成により、枢動ホール及びピン21818によって規定される関節運動軸線B−Bを中心とした、シャフトフレーム21812に対する外科用エンドエフェクタ21300の細長チャネル21302の枢動移動(すなわち関節運動)が促進される。シャフトフレーム21812は、中央配設空洞21817と、遠位ノッチ21819とを更に含み、この遠位ノッチは遠位端部21814と中央配設空洞21817との間に配置されている。
シャフトアセンブリ21200は、第2の遠位関節ドライバ21860を更に含み、この第2の遠位関節ドライバは、近位プーリアセンブリ21840及び遠位プーリ21340上で回転可能に軸支されるケーブル部材21862を備える。一形態では、ケーブル部材21862は、例えば、ステンレス鋼、タングステン、アルミニウム、チタンなどから製作されたケーブルを備える。ケーブルは、所望のレベルの引張強度及び可撓性を得るために、様々な本数の撚線を有する網組又は多重撚線構造をなしてよい。様々な構成において、例えば、ケーブル部材21862は、0.08センチメートル〜0.2センチメートル(0.03インチ〜0.08インチ)の範囲、より好ましくは0.1センチメートル〜0.2センチメートル(0.05インチ〜0.08インチの範囲)の直径を有し得る。好ましいケーブルは、例えば、半硬質から完全硬質の300系ステンレス鋼から製作され得る。様々な構成において、ケーブル21862はまた、例えば、潤滑性を改善するため及び/又は伸張を低減するために、例えば、テフロン(登録商標)、銅などでコーティングされ得る。例えばクリンプ加工によって、第1のラグ21863がケーブル21862の一方の端部に取り付けられ、第2のラグ21864がケーブル21862のもう一方の端部に取り付けられる。図144を参照されたい。
依然として図144を参照すると、ケーブル部材21862は、カプラアセンブリ21830によって第1の遠位関節ドライバ21820の遠位端部21821に結合されている。カプラアセンブリ21830は、近位ラグ空洞21834をその中に形成され、遠位ラグ空洞21836をその中に形成されたカプラ本体21832を含んでいる。第1のラグ21863は、第1のラグ空洞21834内に保持的に受容されるように構成され、第2のラグ21836は第2のラグ空洞21836内に保持的に受容されるように構成されている。他の締結構成、ねじ、リベット、クランプ、接着剤などもまた用いられてよい。ケーブル部材21862がプーリ21840及び21340上で軸支されているとき、カプラアセンブリ21830は、第1の遠位関節ドライバ21820の軸方向移動に反応して、シャフトフレーム21812の遠位ノッチ21819内で軸方向に自在に移動する。第1の遠位関節ドライバ21820の軸方向移動によって発生される関節運動モーションは、第2の遠位関節ドライバ21860又はケーブル部材21862に伝達される。取付けボール又はラグ21866がケーブル部材21862に取り付けられ、遠位プーリ21340に形成された溝又はポケット(図示せず)内に受容される。したがって、エンドレス部材21862の移動は外科用エンドエフェクタ21300に、より具体的には外科用エンドエフェクタ21300の細長チャネル21302に伝達されて、関節運動軸線B−Bを中心としてエンドエフェクタを関節運動させる。したがって、第1の遠位関節ドライバ21820が遠位方向DDに移動されるとき、ケーブル部材21862は、外科用エンドエフェクタ21300を1つの関節運動方向に関節運動軸線B−Bを中心として関節運動させ、また、第1の遠位関節ドライバ21820が近位方向PDに移動されるとき、ケーブル部材21862は、外科用エンドエフェクタ21300を反対の関節運動方向に関節運動軸線B−Bを中心として関節運動させる。
図示の構成では、近位プーリアセンブリ21840は、ケーブル部材21862に張力を選択的に導入するように構成されている。例えば、図144で分かるように、近位プーリアセンブリ21840は、プーリマウント又は軸受21844上に回転可能に装着された近位プーリ21842を含んでいる。プーリマウント21844の軸線は中心プーリ軸線CPAと同心であり、そのため、近位プーリ21842はプーリマウント21844上で自在に回転可能である。プーリマウント21844は、プーリマウント21844に取り付けられた偏心装着シャフト21846によってシャフトフレーム21812に固着される。別の言い方をすれば、装着シャフト21846の中心軸線MSAは、中心プーリ軸線CPA(及びプーリマウントの中心軸線)から偏位している。図143を参照されたい。装着シャフト21846は、シャフトフレーム21812に設けられた装着ホール21813に摩擦によって受容されるように寸法を定められている。標準的な六角レンチを受容するように構成された六角ソケット21848がプーリマウント21844に設けられている。図143を参照されたい。したがって、ケーブル部材21862の張力は、六角ソケット21848の中に六角レンチを挿入し、装着シャフト21846を適切な方向に回すことによって増大され得る。そのような動作は、装着シャフト21846並びにプーリマント21844を回転させることになる。プーリマウント21844の中心軸線CPAは装着シャフト21846の中心軸線MSAから偏位しているため、中心軸線CPAは、遠位プーリ21340の中心軸線(関節運動軸線B−Bと同軸であってもよい)から更に離して移動され、それによってケーブル部材21862の張力が増大され得る。
図145〜147は、以下で更に詳細に説明する様々な違いを除いて、上記で説明した細長シャフトアセンブリ1200と実質的に類似した細長シャフトアセンブリ22200の一部分を示している。上記で詳細に説明した細長シャフトアセンブリ1200の構成要素は、同様の要素符号で参照されており、簡潔にするために、シャフトアセンブリ22200の動作を理解するのに必要となり得る範囲を越えてまで詳細には更に説明しないことにする。図147で分かるように、細長シャフトアセンブリ22200は関節ロック22810を含み、この関節ロックは、関節ロック810及び1810と実質的に同等であり、本質的に同様の方式で動作するものである。図147で分かるように、細長シャフトアセンブリ22200は、シャフトスパイン22210の一部分を含んだシャフトフレーム22812を含んでいる。第1の遠位関節ドライバ−(図145〜147では簡潔にするために省略されている)は、それに加えられた関節運動制御モーションに応答して、遠位方向DD及び近位方向PDに選択的に長手方向に移動するように、細長シャフトアセンブリ22200内で移動可能に支持されている。シャフトフレーム22812は、枢動ピン22818をその上に形成された遠位端部分22814を更に含む。枢動ピン22818は、外科用エンドエフェクタ22300の細長チャネル22302の近位端部分22320に回転不能に形成された遠位プーリ22340上に設けられた枢動ホール22342内に枢動可能に受容されるように適合されている。図147を参照されたい。そのような構成により、枢動ホール22342及びピン22818によって規定される関節運動軸線B−Bを中心とした、シャフトフレーム22812に対する細長チャネル22302の枢動移動(すなわち関節運動)が促進される。シャフトフレーム22812は、中央配設空洞22817と、遠位ノッチ22819とを更に含み、この遠位ノッチは遠位端部22814と中央配設空洞22817との間に配置されている。
シャフトアセンブリ22200は、第2の遠位関節ドライバ22860を更に含み、この第2の遠位関節ドライバは、近位プーリアセンブリ22840及び遠位プーリ22340上で回転可能に軸支されるケーブル部材1862を備える。一形態では、ケーブル部材1862は、例えば、ステンレス鋼、タングステン、アルミニウム、チタンなどから製作されたケーブルを備える。ケーブルは、所望のレベルの引張強度及び可撓性を得るために、様々な本数の撚線を有する網組又は多重撚線構造をなしてよい。様々な構成において、例えば、ケーブル部材1862は、0.08センチメートル〜0.2センチメートル(0.03インチ〜0.08インチ)の範囲、より好ましくは0.1センチメートル〜0.2センチメートル(0.05インチ〜0.08インチ)の範囲の直径を有し得る。好ましいケーブルは、例えば、半硬質から完全硬質の300系ステンレス鋼から製作され得る。様々な構成において、ケーブルはまた、例えば、潤滑性を改善するため及び/又は伸張を低減するために、例えば、テフロン(登録商標)、銅などでコーティングされ得る。例えばクリンプ加工によって、第1のラグ1863がケーブルの一方の端部に取り付けられ、第2のラグ1864がケーブル部材1862のもう一方の端部に取り付けられる。
ここで図145及び147を参照すると、ケーブル部材1862は、カプラアセンブリ1830によって第1の遠位関節ドライバの遠位端部1821に結合されている。関節ドライバは、関節ロック22810の遠位関節ドライバ部分を含んでもよく、簡潔にするため図145及び147には示されていない。カプラアセンブリ1830は、第1の遠位関節ドライバ(図示せず)の遠位端部上に形成された上部カプラ部分(図示せず)と、下部カプラ部分1834とを備えている。下部カプラ部分1834は、ラグ1862、1864を中に受容するように構成された2つのクレードル1835を伴って形成されている。一対の取付けピン1836が、上部カプラ部分(図示せず)のホール(図示せず)の中に押し付けられて2つのカプラ部分を互いに固着するように構成されている。他の締結構成、ねじ、リベット、接着剤などが用いられてもよい。ケーブル部材1862が近位プーリアセンブリ22840及び遠位プーリアセンブリ22340上で軸支されているとき、カプラアセンブリ1830は、第1の遠位関節ドライバの軸方向移動に反応して、シャフトフレーム22812の遠位ノッチ22819内で軸方向に自在に移動する。第1の遠位関節ドライバの軸方向移動によって発生される関節運動モーションは、第2の遠位関節ドライバ22860又はケーブル部材1862に伝達される。取付けボール又はラグ1866がケーブル部材1862に取り付けられ、遠位プーリ22340に形成された溝又はポケット1342内に受容される。したがって、ケーブル部材1862の移動は外科用エンドエフェクタ22300に、より具体的には外科用エンドエフェクタ22300の細長チャネル22302に伝達されて、関節運動軸線B−Bを中心としてエンドエフェクタを関節運動させる。したがって、第1の遠位関節ドライバが遠位方向DDに移動されるとき、ケーブル部材1862は、外科用エンドエフェクタ22300を1つの関節運動方向に関節運動軸線B−Bを中心として関節運動させ、また、第1の遠位関節ドライバが近位方向PDに移動されるとき、ケーブル部材1862は、外科用エンドエフェクタ22300を反対の関節運動方向に関節運動軸線B−Bを中心として関節運動させる。
図示の構成では、近位プーリアセンブリ22840は、ケーブル部材1862に張力を選択的に導入するように構成されている。例えば、図147で分かるように、近位プーリアセンブリ22840は、プーリマウント又は軸受22844上に回転可能に装着された近位プーリ22842を含んでいる。プーリマウント22844は、シャフトフレーム22812に形成された軸方向装着空洞22821内に移動可能に受容される装着ブロック22846に取り付けられる。軸方向装着空洞22821内の装着ブロック22846の位置を調整するために、張力付与ねじ22823がシャフトフレーム22812内に配置されている。図145及び147を参照されたい。張力付与ねじ22823を内向きに回すと、張力付与ねじ22823の端部22825は装着ブロック22846を近位方向に付勢して、ケーブル部材1862に張力を導入することになる。そのような動作は、近位プーリ22842の中心軸線CPAを遠位プーリ22340の中心軸線から張力距離DTだけ離して移動させることになる。したがって、張力距離DTが増加すると、ケーブル部材1862の張力も増加する。
図148及び149は、ケーブル部材1862に張力をかけるために使用され得る代替的な近位プーリアセンブリ22840’を示している。例えば、図148で分かるように、近位プーリアセンブリ22840’は、プーリマウント又は軸受22844上に回転可能に装着される近位プーリ22842を備えている。プーリマウント22844は、シャフトフレーム22812に形成された軸方向装着空洞22821内に移動可能に受容される装着ブロック22846に取り付けられる。この構成では、張力カム22850が偏心装着スピンドル22854に取り付けられている。偏心装着スピンドル22854は、張力カム22850の中心軸線から偏位した中心軸線MSA’を規定している。図149で分かるように、装着スピンドル22854は、刻み付きの外側表面を有しており、シャフトフレーム22812’の刻み付きボア22855内に受容されるように適合されている。標準的な六角レンチを受容するように構成された六角ソケット22856が装着スピンドル22854に設けられている。図149を参照されたい。したがって、ケーブル部材1862の張力は、六角ソケット22856の中に六角レンチを挿入し、装着スピンドル22854を適切な方向に回すことによって増大され得る。装着スピンドル22854の回転は、張力カム22852を回転させ、装着ブロック22846を軸方向スロット22821内で近位方向PDにカム駆動して、ケーブル部材1862に張力を導入することになる。そのような動作は、近位プーリ22842の中心軸線CPAを遠位プーリ22340の中心軸線から張力距離DTだけ離して移動させることになる。したがって、張力距離DTが増加すると、ケーブル部材1862の張力も増加する。
図150は、近位プーリ23842及び遠位プーリ22340上で回転可能に軸支されるケーブル部材1862を備えた別の第2の遠位関節ドライバ23860を示している。例えばクリンプ加工によって、第1のラグ1863がケーブル1862の一方の端部に取り付けられ、第2のラグ1864がケーブル1862のもう一方の端部に取り付けられる。ケーブル部材1862は、本明細書で説明した方式でカプラアセンブリ1830によって、第1の遠位関節ドライバ1820の遠位端部1821に結合される。この実施形態では、所望量の張力をケーブル部材1862に導入するために、ケーブル張力付与アセンブリ23900が用いられている。図150で分かるように、ケーブル張力付与アセンブリ23900は、シャフトフレームの一方の外側部に装着される装着ブラケット23902と、シャフトフレームの第2の外側部の近くでケーブル部材1862と接触するように配向される張力ローラアセンブリ23910と、を含んでいる。張力ローラアセンブリ23910は、装着ブラケット23902に移動可能に結合される外側ブラケット23912を備えている。図示の構成では、外側ブラケット23912は、装着ブラケット23902とねじ係合するように構成されている。張力ローラ23914は、ケーブル部材1862と接触して外側ブラケット23912に装着されている。ケーブル部材1862の張力を増加させるために、外側ブラケット23912は、装着ブラケットに向かって横方向LDに移動される。そのような移動は、張力ローラ23914を装着部材に向かって横方向内向きに移動させ、ケーブル部材1862と接触させて、回転方向RD1及び回転方向RD2を横断する横方向LDにケーブル部材1862を付勢し、それによってケーブル部材1862の張力を増加させることになる。
図151は、近位プーリ(図示せず)及び遠位プーリ(図示せず)上で回転可能に軸支されるケーブル部材1862を備える別の第2の遠位関節ドライバ23860’を示している。例えばクリンプ加工によって、第1のラグ1863がケーブル1862の一方の端部に取り付けられ、第2のラグ1864がケーブル1862のもう一方の端部に取り付けられる。ケーブル部材1862は、本明細書で説明した方式で張力付与センブリ1830’によって、第1の遠位関節ドライバ1820の遠位端部1821に結合される。この実施形態では、第1の遠位関節ドライバ1820’の遠位端部1821’は近位クリート1823’と遠位クリート1825’とを備えている。遠位クリート1825’は、張力付与ねじ部材23900’によって近位クリート1823’に移動可能に固着されている。図示の構成では、張力付与ねじ部材23900’は、第1のねじ込み方向に近位クリート1823’のねじ付きホール23940の中へとねじ込まれる第1の又は近位のねじ付き部分23922と、第1のねじ込み方向とは反対の第2のねじ込み方向に、遠位クリート1825’のねじ付きホール23942の中へとねじ込まれる第2の又は遠位のねじ付き部分23924と、を含んでいる。第1のねじ付き部分23922と第2のねじ付き部分23924との間の中心位置において、作動ナット23926がねじ部材23900’に固定されている。張力付与ねじ23900’は、レンチ又は他の好適な工具を使用して作動ナット23926を回転させることによって回転され得る。第1の方向への張力付与ねじ23900’の回転は、ケーブル部材軸線CAに対して平行である張力付与軸線TAに沿って、近位クリート1823’と遠位クリートを第1の方向に互いに向かって引き寄せることになる。近位クリート1823’と遠位クリート1825’が互いに向かって移動するとき、第1及び第2のラグ1863、1864もまた互いに向かって移動して、ケーブル部材1862に張力を導入する。第2の反対方向への張力付与ねじ23920の回転は、張力付与軸線TAに沿って第1のクリートと第2のクリートを互いから離して駆動することになる。第1及び第2のクリート1823’、1825’がそのように互いから離れて移動することにより、第1及び第2のラグ1863、1864は互いから離れて移動し、それによってケーブル部材1862の張力を低減することが可能となる。
図152は、上記で詳述したようにエンドエフェクタ300のアンビルを閉鎖及び/又は開放するために利用され得る閉鎖スリーブ260を示しており、別の言い方をすれば、この閉鎖スリーブは、外科用エンドエフェクタの可動顎部を閉鎖するために使用され得るものである。図に断面で示すように、閉鎖スリーブ260は、環状スロット262を中に有する近位端部261を含んでいる。かかる構成は、閉鎖スリーブ260を閉鎖シャトルと共に軸方向に移動するように閉鎖シャトルに取り付けるように働き、一方で閉鎖スリーブ260がシャフト軸線を中心にして閉鎖シャトルに対して回転することを可能にする。同様に上記で説明したように、閉鎖シャトルは、閉鎖作動モーションを発生させるように構成された対応する閉鎖システム又は閉鎖駆動システムによって、軸方向に作動される。閉鎖スリーブ260は開口部266を更に含んでおり、回転ノズル上のマウントはその開口部を通じて延びて、シャフトスパインの凹部に着座されることが可能である。そのような構成は、ノズルがハンドルに対して回転されるとき、シャフト軸線を中心としたシャフトスパイン及び閉鎖スリーブ260の回転を促進する。同様に上記で説明したように、細長シャフトアセンブリ200は、閉鎖スリーブ260上に回転可能に受容されるスイッチドラム500を更に含んでいる。図3及び4を参照されたい。スイッチドラム500は、外向き突出作動ピン410を中に受容するためのシャフトボス504が形成された中空シャフトセグメント502を備える。様々な状況において、作動ピン410は、スロット267を通って、ロックスリーブ402に設けられた長手方向スロット408内へと延在して、ロックスリーブ402が近位関節ドライバ230と係合されたときのロックスリーブ402の軸方向運動を容易にする。それらの構造及びそれらの動作に関する更なる詳細は、上記に示されている。上記で更に説明したように、閉鎖スリーブ260はまた、エンドエフェクタ閉鎖スリーブ272への閉鎖スリーブ260の取付けを容易にするために、二重枢動閉鎖スリーブアセンブリを含んでいる。上記で説明した様々な方式におけるそのような取付けを容易にするために、上部及び下部タング264及び265が閉鎖スリーブ260の遠位端部に形成されている。
同様に上記で説明したように、エンドエフェクタのアンビルを閉鎖するために(又はエンドエフェクタの顎部又は他の部分に閉鎖モーションを加えるために)、閉鎖スリーブ260は、閉鎖システム又は閉鎖駆動システムの作動時に遠位方向DDに軸方向に前進される。アンビル(又は顎部)を閉鎖位置へと移動させるために閉鎖スリーブ260がシャフトスパイン上で移動しなければならない軸方向距離は、「閉鎖ストローク」と呼ばれる。エンドエフェクタの顎部又は他の部分を完全に閉鎖するために閉鎖スリーブが移動しなければならない最大軸方向距離は、本明細書では「完全閉鎖ストローク距離」と呼ばれ得る。この距離は、例えば、閉鎖スリーブ260が開始又は非作動位置から、完全閉鎖エンドエフェクタ位置に対応する終了位置へと移動する全軸方向距離を含み得る。一実施形態では、閉鎖スリーブ260の完全閉鎖ストローク距離は、例えば約0.584センチメートル(0.230インチ)である。
図153は、本明細書に開示される様々なタイプの細長シャフトアセンブリのスパインアセンブリ(図示せず)上で移動可能に支持されるように構成されたマルチパート閉鎖部材アセンブリ24260を示している。以下で説明するように、「遠位閉鎖部材」又は「遠位閉鎖スリーブ」24400は、対応する「近位閉鎖部材」又は「近位閉鎖スリーブ」24261が閉鎖システムから閉鎖作動モーションを加えられたことに応答して移動する「完全閉鎖ストローク距離」よりも短い「軸方向閉鎖距離」だけスパインアセンブリ上で移動するように構成されている。図153で分かるように、近位閉鎖スリーブ24261は、閉鎖スリーブ260の直径が低減される点に対して近位側にある閉鎖スリーブ260の部分と同一であってもよい。したがって、閉鎖スリーブ260の形体と同一である近位閉鎖スリーブ24261の形体は、図153で同様の要素符号によって識別される。近位閉鎖スリーブ24261は、次のように閉鎖スリーブ260とは異なっている。第1に、近位閉鎖スリーブ24261は、全体として24300で記される「首付き部分」で終端し、内部停止壁又は接触部分24302を含んでいる。図示の実施形態では、遠位閉鎖スリーブ24400の遠位端部24402は閉鎖スリーブ260の遠位端部と同一であり、本明細書に開示される様々な方式でのエンドエフェクタ閉鎖スリーブへの取付けを容易にするために上部及び下部タング264及び265を含んでいる。遠位閉鎖スリーブ24400の近位端部24404は、近位閉鎖スリーブ24261の首付き部分又は遠位端部24300において開口部24304を通じて摺動可能に延びる。遠位閉鎖スリーブ部分24400の近位端部24404は、遠位閉鎖スリーブ24400が近位閉鎖スリーブ24261から分離するのを防止すると同時にそれらの構成要素同士の間の相対的な摺動を容易にするために、外向きにフレア付きとなっている。依然として図153を参照するが、そのような構成は、遠位閉鎖スリーブ24400が軸方向に前進される前に、近位閉鎖スリーブ24261が遠位方向DDに、ある軸方向距離だけ移動することを促進する。この距離は、24307で記される「近位移動ゾーン」又は「デッドゾーン」と呼ばれる。一構成では、例えば、近位閉鎖スリーブ24261は、0.584センチメートル(0.230インチ)の完全閉鎖ストローク距離にわたって移動するように構成される。そのような構成では、例えば、(図153を参照すると)近位移動ゾーン24307の「近位軸方向長さ」DZは、例えば、0.127センチメートル〜0.381センチメートル(0.050インチ〜0.150インチ)の範囲であってよい。したがって、近位軸方向長さDZは、近位閉鎖スリーブ24261が開始位置からエンドエフェクタの完全閉鎖状態に対応する終了位置へと移動する完全閉鎖ストローク距離よりも短い。別の言い方をすれば、この構成は、閉鎖システムの作動中に遠位閉鎖スリーブの軸方向移動の量を低減するように働く。そのような構成はまた、近位閉鎖スリーブ24261の直径よりも小さい直径を遠位閉鎖スリーブ24400が有することを可能にする。
図154は、閉鎖部材アセンブリ25260が移動可能に支持され得るスパインアセンブリ又は構成を含む、本明細書で説明した様々な構造の細長シャフトアセンブリと共に使用され得る別のマルチパート閉鎖部材アセンブリ25260を示している。この実施形態では、近位閉鎖スリーブ25261が完全閉鎖ストローク又はシーケンスにわたって閉鎖システムによって軸方向に前進されるとき、遠位閉鎖スリーブ25400の軸方向移動は近位閉鎖スリーブ25261の軸方向移動よりも短い。近位閉鎖スリーブ25261は、閉鎖スリーブ260の直径が低減される点に対して近位側にある閉鎖スリーブ260の部分と同一であってもよい。したがって、閉鎖スリーブ260の形体と同一である近位閉鎖スリーブ25261の形体は、同様の要素符号によって識別される。近位閉鎖スリーブ25261は、上記で説明した方式で閉鎖システム又は閉鎖駆動システムとインターフェースし、したがって、閉鎖システムが作動されると、近位閉鎖スリーブ25261は、閉鎖スリーブ260が作動時に移動する軸方向距離と同じ軸方向距離だけ軸方向に移動することになる。近位閉鎖スリーブ25261は、次のように閉鎖スリーブ260とは異なっている。第1に、近位閉鎖スリーブ25261は、全体として25300で記される首付き部分において終端する。遠位閉鎖スリーブ部分24400の遠位端部24402は閉鎖スリーブ260の遠位端部と同一であり、本明細書に開示される様々な方式でのエンドエフェクタ閉鎖スリーブへの取付けを容易にするために上部及び下部タングを含んでいる。遠位閉鎖スリーブ25400の近位端部25404は、近位閉鎖スリーブ25261の首付き部分25300において開口部25304を通じて摺動可能に延びる。遠位閉鎖スリーブ25400の近位端部25404は、それを通じて中心タブ部材25306が延びる開口部25406を含んでいる。中心タブ部材25306は、遠位閉鎖スリーブ25400が近位閉鎖スリーブ25261から分離するのを防止するように働く。加えて、近位端部25404は、対応する上部及び下部タブ25310をその中に受容するように構成された、直径方向に対向するスロット25308を含んでいる。そのような構成は、遠位閉鎖スリーブ24400が軸方向に前進される前に、近位閉鎖スリーブ25261が遠位方向DDに、ある軸方向距離だけ移動することを促進する。タブ25310とスロット25308の底部との間の空間は、25307で記される「近位移動ゾーン」又は「デッドゾーン」と呼ばれる。近位閉鎖スリーブ25261は、0.584センチメートル(0.230インチ)の完全閉鎖ストローク距離にわたって移動するように構成される。そのような構成では、例えば、(図154を参照すると)近位移動ゾーン25307の「近位軸方向長さ」DZは、例えば、0.127センチメートル〜0.381センチメートル(0.050インチ〜0.150インチ)の範囲であってよい。したがって、近位軸方向長さDZは、近位閉鎖スリーブ25261が開始位置からエンドエフェクタの完全閉鎖状態に対応する終了位置へと移動する完全閉鎖ストローク距離よりも短い。別の言い方をすれば、この構成は、閉鎖システムの作動中に遠位閉鎖スリーブの軸方向移動の量を低減するように働く。そのような構成はまた、近位閉鎖スリーブ25261の直径よりも小さい直径を遠位閉鎖スリーブ25400が有することを可能にする。
図155は、閉鎖部材アセンブリ26260が移動可能に支持され得るスパインアセンブリ又は構成を含む、本明細書で説明した様々な構造の細長シャフトアセンブリと共に使用され得る別のツーパート閉鎖部材アセンブリ26260を示している。この実施形態では、近位閉鎖スリーブ26261が完全閉鎖ストローク又はシーケンスにわたって閉鎖システムによって軸方向に前進されるとき、遠位閉鎖スリーブ26400の軸方向移動は近位閉鎖スリーブ26261の軸方向移動よりも短い。近位閉鎖スリーブ26261は、閉鎖スリーブの直径が低減される点に対して近位側にある閉鎖スリーブ260の部分と同一であってもよい。したがって、閉鎖スリーブ260の形体と同一である近位閉鎖スリーブ部分26261の形体は、同様の要素符号によって識別される。近位閉鎖スリーブ26261は、上記で説明した方式で閉鎖システムとインターフェースし、したがって、閉鎖システム又は閉鎖駆動システムが作動されると、近位閉鎖スリーブ部分26261は、閉鎖スリーブ260が作動時に移動する距離と同じ距離だけ軸方向に移動し得る。近位閉鎖スリーブ26261は、次のように閉鎖スリーブ260とは異なっている。第1に、近位閉鎖スリーブ26261はフランジ付きの遠位端部26300を有している。具体的に言えば、環状フランジ26302が遠位端部26300から内向きに延び、開口部26304を画定している。遠位閉鎖スリーブ26400の遠位端部は閉鎖スリーブ260の遠位端部と同一であり、本明細書に開示される様々な方式でのエンドエフェクタ閉鎖スリーブへの取付けを容易にするために上部及び下部タングを含んでいる。遠位閉鎖スリーブ26400の近位端部26404は、近位閉鎖スリーブ26261の遠位端部26300において開口部26304を通じて摺動可能に延びる。遠位閉鎖スリーブ26400の近位端部26404は開口部26304を通じて延び、外向きに延びる環状フランジ26406を含み、この環状フランジは、内向きに延びる環状フランジ26302と協働して、遠位閉鎖スリーブ26400が近位閉鎖スリーブ26261から分離するのを防止するものである。加えて、近位閉鎖スリーブ26261は、上記遠位端部26300に対して近位側にある停止部分を含んでいる。図示の構成では、停止部分は、内向きに延びるひだ付き部分26306を備えている。そのような構成は、ひだ付き部分26306が環状フランジ26406と接触して遠位閉鎖スリーブ26400を遠位方向DDに軸方向に駆動する前に、近位閉鎖スリーブ26261が遠位方向DDに、ある軸方向距離だけ移動するのを促進する。ひだ付き部分26306と外向きに延びるフランジ26406との間の空間は、26307で記される「近位移動ゾーン」又は「デッドゾーン」と呼ばれる。近位閉鎖スリーブ26261は、例えば、0.584センチメートル(0.230インチ)の完全閉鎖ストローク距離にわたって移動するように構成される。そのような構成では、例えば、(図154を参照すると)近位移動ゾーン26307の「近位軸方向長さ」DZは、例えば、0.127センチメートル〜0.381センチメートル(0.050インチ〜0.150インチ)の範囲であってよい。したがって、近位軸方向長さDZは、近位閉鎖スリーブ26261が開始位置からエンドエフェクタの完全閉鎖状態に対応する終了位置へと軸方向に移動する完全閉鎖ストローク距離よりも短い。別の言い方をすれば、この構成は、閉鎖システムの作動中に遠位閉鎖スリーブの軸方向移動の量を低減するように働く。そのような構成はまた、近位閉鎖スリーブ26261の直径よりも小さい直径を遠位閉鎖スリーブ26400が有することを可能にする。
図156は、閉鎖部材アセンブリ27260が移動可能に支持され得るスパインアセンブリ又は構成を含む、本明細書で説明した様々な構造の細長シャフトアセンブリと共に使用され得る別のツーパート閉鎖部材アセンブリ27260を示している。この実施形態では、近位閉鎖スリーブ27261が完全閉鎖ストローク又はシーケンスにわたって閉鎖システムによって軸方向に前進されるとき、遠位閉鎖スリーブ27400の軸方向移動は近位閉鎖スリーブ27261の軸方向移動よりも短い。近位閉鎖スリーブ部分27261は、閉鎖スリーブの直径が低減される点に対して近位側にある閉鎖スリーブ260の部分と同一であってもよい。したがって、閉鎖スリーブ260の形体と同一である近位閉鎖スリーブ部分27261の形体は、同様の要素符号によって識別される。近位閉鎖スリーブ部分27261は、上記で説明した方式で閉鎖システム又は閉鎖駆動システムとインターフェースし、したがって、閉鎖システム又は閉鎖駆動システムが作動されると、近位閉鎖スリーブ27261は、閉鎖スリーブ260が作動時に移動する距離と同じ距離だけ軸方向に移動し得る。近位閉鎖スリーブ27261は、次のように閉鎖スリーブ260とは異なっている。第1に、近位閉鎖スリーブ27261はフランジ付きの遠位端部27300を有している。具体的に言えば、環状フランジ27302が遠位端部27300から内向きに延び、開口部27304を画定している。遠位閉鎖スリーブ27400の遠位端部は閉鎖スリーブ260の遠位端部と同一であり、本明細書に開示される様々な方式でのエンドエフェクタ閉鎖スリーブへの取付けを容易にするために上部及び下部タングを含んでいる。遠位閉鎖スリーブ27400の近位端部27404は、近位閉鎖スリーブ27261の遠位端部27300において開口部27304を通じて摺動可能に延びる。遠位閉鎖スリーブ27400の近位端部27404は開口部27304を通じて延び、外向きに延びる環状フランジ27406を含み、この環状フランジは、内向きに延びる環状フランジ27302と協働して、遠位閉鎖スリーブ27400が近位閉鎖スリーブ27261から分離するのを防止するものである。加えて、停止リング27305が遠位端部27300内の近位閉鎖スリーブ27261に取り付けられる。停止リング27305は、例えば、近位閉鎖スリーブ27261に溶接されてもよい。停止リング27305は、内向きに延びる近位停止フランジ27306を含んでいる。そのような構成は、停止フランジ27306が環状フランジ27406と接触して遠位閉鎖スリーブ部分27400を遠位方向DDに軸方向に駆動する前に、近位閉鎖スリーブ27261が遠位方向DDに、ある軸方向距離だけ移動するのを促進する。近位停止フランジ27306と外向きに延びるフランジ27406との間の空間27307は、「近位移動ゾーン」又は「デッドゾーン」と呼ばれる。例えば、0.584センチメートル(0.230インチ)の完全閉鎖ストローク距離を有する一構成では、近位移動ゾーン27307の「近位軸方向長さ」DZは、例えば、0.127センチメートル〜0.381センチメートル(0.050インチ〜0.150インチ)の範囲であってよい。したがって、近位軸方向長さDZは、近位閉鎖スリーブ27261が開始位置からエンドエフェクタの完全閉鎖状態に対応する終了位置へと軸方向に移動する完全閉鎖ストローク距離よりも短い。別の言い方をすれば、この構成は、閉鎖システムの作動中に遠位閉鎖スリーブの軸方向移動の量を低減するように働く。そのような構成はまた、近位閉鎖スリーブ27261の直径よりも小さい直径を遠位閉鎖スリーブ27400が有することを可能にする。
図157〜158は、別のマルチパート閉鎖スリーブの実施形態28260を示しており、ここで、遠位閉鎖スリーブ部分28400は、閉鎖システムが完全閉鎖ストローク又はシーケンスにわたって作動されるときに近位閉鎖スリーブ部分28261が移動する距離よりも短い距離だけ移動する。近位閉鎖スリーブ部分28261は、閉鎖スリーブの直径が低減される点に対して近位側にある閉鎖スリーブ260の部分と本質的に同一であってもよい。したがって、閉鎖スリーブ260の形体と同一である近位閉鎖スリーブ部分28261の形体は、同様の要素符号によって識別される。近位閉鎖スリーブ28261は、上記で説明した方式で閉鎖システムとインターフェースし、したがって、閉鎖システムが作動されると、近位閉鎖スリーブ部分28261は、閉鎖スリーブ260が作動時に移動する距離と同じ距離だけ軸方向に移動し得る。近位閉鎖スリーブ部分28261は、以下で説明するように閉鎖スリーブ260とは異なっている。第1に、近位閉鎖スリーブ部分28261は、全体として29000で記される閉鎖ストローク低減アセンブリとインターフェースするように構成される。
図157〜158で分かるように、図示の構成では、閉鎖ストローク低減アセンブリ29000は近位装着リング29002を備え、この近位装着リングは、近位閉鎖スリーブ28261の遠位端部28300が受容されかつそれに取り付けられる近位ハブ部分29004を有している。例えば、近位閉鎖スリーブ28261の遠位端部28300は、溶接、接着剤などによって近位ハブ部分29004に取り付けられてよい。したがって、近位装着リング29002は、近位閉鎖スリーブ28261と共に軸方向に移動することになる。図157及び158で更に分かるように、内向きに延びる近位フランジ29006が近位ハブ部分29004の近位端部から延びている。ホール29008は、それを通じてシャフトスパインアセンブリ2210、2212を摺動可能に受容するために、近位フランジ29006を貫いて設けられている。遠位円錐形状部材29010が近位装着リング29002の遠位端部に取り付けられている。遠位円錐形状部材29010は、例えば、溶接、接着剤などによって近位装着リング29002に取り付けられ得るものであり、また、近位装着リング29002が遠位側に前進されるときに遠位閉鎖スリーブ部分28400上で自在に摺動する。
近位装着リング29002は、遠位閉鎖スリーブ部分28400に取り付けられた遠位装着リング29020上で摺動可能に支持されている。遠位装着リング29020は、それから突出する近位装着ハブ29024を有する遠位部分29022を含んでいる。近位装着ハブ29024は、遠位装着リング29020の遠位部分29022の直径よりも小さい直径を有している。近位装着ハブ29024は、溶接、接着剤などによって、遠位閉鎖スリーブ部分28400の近位端部28404に取り付けられ得る。近位装着リング29002の近位ハブ部分29004は、近位装着ハブ29024上で軸方向に移動するように摺動可能に受容される。圧縮ばね29032が、遠位装着リング29020の遠位部分29022と近位装着リング29002の近位ハブ部分29004との間に形成されたばね空洞29030内に受容される。閉鎖システムが非関節運動構成にあるとき、近位ハブ部分29004の近位フランジ29006は、遠位閉鎖スリーブ28400の近位端部28404から「近位移動ゾーン」又は「近位デッドゾーン」29009だけ離間される。近位移動ゾーン29009の近位軸方向長さはDZで記される。ばね空洞29030はまた、「遠位移動ゾーン」又は「遠位デッドゾーン」と呼ばれることもあり、遠位軸方向長さDSを有し、この遠位軸方向長さDSは、デッドゾーン軸方向長さDZに加えて、完全に圧縮された状態にあるときの圧縮ばね29032を収容するのに必要となるクリアランスの量を含み得る。例えば、0.584センチメートル(0.230インチ)の完全閉鎖ストローク距離を有する一構成では、近位移動ゾーン29009の「近位軸方向長さ」DZは、例えば0.127センチメートル〜0.381センチメートル(0.050インチ〜0.150インチ)の範囲にあり得、遠位軸方向長さDSは、0.254センチメートル〜0.508センチメートル(0.100インチ〜0.200インチ)の範囲に、完全に圧縮された圧縮ばね29032を収容するのに必要な長さを加えたものであり得る。別の言い方をすれば、図示の構成では、DSは常にDZよりも大きい。したがって、近位軸方向長さDZは、近位閉鎖スリーブ27261が開始位置からエンドエフェクタの完全閉鎖状態に対応する終了位置へと軸方向に移動する完全閉鎖ストローク距離よりも短い。そのような構成は、近位装着リング29002の近位フランジ29006が遠位閉鎖スリーブ部分28400の近位端部28404と接触して遠位閉鎖スリーブ部分28400を遠位方向DDに軸方向に駆動する前に、近位閉鎖スリーブ部分28261がある軸方向距離だけ遠位方向DDに移動するのを促進する。閉鎖ストローク低減アセンブリ29000は、組立ての容易性を助長するために、複数の部品として提供される。この構成は、閉鎖システムの作動中に遠位閉鎖スリーブ部分28400の軸方向移動の量を低減するように働く。そのような構成は、近位閉鎖スリーブ部分28261の外径よりも小さい外径を有する遠位閉鎖スリーブ部分28400を用いる。代替的な実施形態では、閉鎖ストローク低減アセンブリは、シャフトアセンブリ内の任意の個所に(例えば、ノズル部分の中、シャフトの長さ方向沿い、関節継手内又はエンドエフェクタ枢動点に)配置され得る。具体的に言えば、閉鎖中のデッドストロークを設けるために、エンドエフェクタ枢動点/継手にスロットが存在してもよい。
本明細書で説明した外科用器具システムは、電気モータにより動作するが、本明細書で説明した外科用器具システムは、任意の好適な方式で動作することができる。様々な事例において、本明細書で説明した外科用器具システムは、例えば、手動操作トリガにより動作することができる。モータは、ロボット制御システムの一部分を備えてもよい。
本明細書で説明した外科用器具システムは、ステープルの配備及び変形と関連させて説明されているが、本明細書で説明した実施形態は、これに限定されない。ステープル以外の締結具、例えばクランプ又はタックなどを配備する、様々な実施形態も想到される。更に、組織を封止するための任意の好適な手段を利用する、様々な実施形態も想到される。例えば、様々な実施形態によるエンドエフェクタは、組織を加熱して封止するように構成された電極を備え得る。また例えば、特定の実施形態によるエンドエフェクタは、組織を封止するために振動エネルギーを加えることができる。
本明細書で説明した外科用器具システムは、1つ又は2つ以上の電気モータにより動作するが、本明細書で説明した外科用器具システムは、任意の好適な方式で動作することができる。様々な事例において、本明細書で説明した外科用器具システムは、例えば、手動操作トリガにより動作することができる。
実施例1−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線を横断し、かつシャフト軸線から横方向に偏位している関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して選択的に関節運動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用エンドエフェクタはエンドエフェクタ軸線を規定し、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と軸方向に整列されている非関節運動位置と、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線に対して垂直となる、シャフト軸線の一方の側部の最大関節運動位置との間で選択的に関節運動されるように構成されている。関節運動システムは、外科用エンドエフェクタと動作可能にインターフェースして、非関節運動位置と関節運動位置との間で外科用エンドエフェクタを選択的に移動させる。
実施例2−関節運動システムは、外科用エンドエフェクタに押込み及び引張りモーションを選択的に加えるように外科用エンドエフェクタに動作可能に結合される関節駆動部材を備える、実施例1に記載の外科用器具。
実施例3−関節運動システムは、外科用エンドエフェクタに引張りモーションのみを選択的に加えるように構成された脱関節運動部材を備える、実施例1又は2に記載の外科用器具。
実施例4−関節運動システムは、外科用エンドエフェクタに結合されるエンドエフェクタドライバリンクを備える、実施例1、2又は3に記載の外科用器具。遠位関節ドライバがエンドエフェクタドライバリンクに結合され、押込みモーション及び引張りモーションをエンドエフェクタドライバリンクに選択的に加えるように構成されている。脱関節運動部材が外科用エンドエフェクタに取り付けられ、外科用エンドエフェクタに引張りモーションのみを加えるように構成されている。
実施例5−関節運動システムは、外科用エンドエフェクタに結合されるエンドエフェクタドライバリンクを備える、実施例1、2又は3に記載の外科用器具。遠位関節ドライバがエンドエフェクタドライバリンクに結合され、押込みモーション及び引張りモーションをエンドエフェクタドライバリンクに選択的に加えるように構成されている。脱関節運動部材が、外科用エンドエフェクタに脱関節運動モーションを加えるように構成されている。
実施例6−外科用エンドエフェクタは、ばねピンによって細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合され、ばねピンは、関節運動軸線を規定し、外科用エンドエフェクタに脱関節運動付勢モーションを加えるように構成されている、実施例1、2、3、4又は5に記載の外科用器具。
実施例7−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、エンドエフェクタ軸線を規定する外科用エンドエフェクタを更に備える。関節継手は、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と軸方向に整列されている非関節運動位置と、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線に対して垂直となる完全関節運動位置との間における、細長シャフトアセンブリに対する外科用エンドエフェクタの関節運動を容易にするように構成されている。外科用器具は、外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを加えるための手段を更に備える。加えるための手段は、シャフト軸線の一方の外側部に沿ってのみ配置されている。
実施例8−外科用エンドエフェクタの近位端部はエンドエフェクタ軸線に対して角度をつけられ、細長シャフトアセンブリの遠位端部はシャフト軸線に対して角度をつけられている、実施例7に記載の外科用器具。
実施例9−外科用エンドエフェクタの近位端部はエンドエフェクタ軸線に対してエンドエフェクタ角度で配向され、細長シャフトアセンブリの遠位端部はシャフト軸線に対してシャフト角度で配向されている、実施例8に記載の外科用器具。
実施例10−エンドエフェクタ角度とシャフト角度とは互いに等しい、実施例8に記載の外科用器具。
実施例11−外科用エンドエフェクタに脱関節運動モーションを加えるための手段を更に備える、実施例7、8、9又は10に記載の外科用器具。
実施例12−シャフト軸線を規定し、かつ遠位端部を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、シャフト軸線から横方向に偏位し、かつシャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として、細長シャフトアセンブリに対して選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合されている近位端部を備える外科用エンドエフェクタを更に備える。外科用器具は、外科用エンドエフェクタに動作可能に結合されるエンドエフェクタドライバリンクを備える関節運動システムを更に備える。関節ドライバは、関節運動モーションが加えられると遠位及び近位方向に長手方向に移動するように支持される。関節ドライバは、関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して外科用エンドエフェクタを選択的に関節運動させるためにエンドエフェクタドライバリンクに結合されている。外科用エンドエフェクタに脱関節運動モーションを加えるために、可撓性脱関節運動部材が細長シャフトアセンブリ及び外科用エンドエフェクタに結合されている。
実施例13−関節ドライバは、シャフト軸線を横断する1つの関節運動方向にのみ、外科用エンドエフェクタに第1の関節運動モーションを加えるように構成されている、実施例12に記載の外科用器具。
実施例14−外科用エンドエフェクタはエンドエフェクタ軸線を規定し、またエンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と軸方向に整列されている非関節運動位置と、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線に対して垂直となる、シャフト軸線の一方の外側部の最大関節運動位置との間で移動可能である、実施例12又は13に記載の外科用器具。
実施例15−関節ドライバ及びエンドエフェクタドライバリンクは、外科用エンドエフェクタが非関節運動配向にあるとき、シャフト軸線の一方の外側部に位置している、実施例12、13又は14に記載の外科用器具。
実施例16−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成されている発射部材を備え、細長シャフトアセンブリは軸方向可動発射ビームを更に備え、軸方向可動発射ビームは、発射部材と動作可能にインターフェースし、かつ発射モーションが加えられたことに応答して遠位方向に選択的に移動可能である、実施例12、13、14又は15に記載の外科用器具。発射ビームはまた、後退モーションが加えられたことに応答して近位方向に選択的に移動可能である。
実施例17−外科用エンドエフェクタの近位端部は、関節ピンによって細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能にピン留めされ、可撓性脱関節運動部材は、外科用エンドエフェクタが関節運動軸線を中心として関節運動されているときに関節ピンの周りで屈曲するように構成されている、実施例12、13、14、15又は16に記載の外科用器具。
実施例18−外科用エンドエフェクタの近位端部はエンドエフェクタ軸線に対して角度をつけられ、細長シャフトアセンブリの遠位端部はシャフト軸線に対して角度をつけられている、実施例12、13、14、15、16又は17に記載の外科用器具。
実施例19−外科用エンドエフェクタの近位端部はエンドエフェクタ軸線に対してエンドエフェクタ角度で配向され、細長シャフトアセンブリの遠位端部はシャフト軸線に対してシャフト角度で配向されている、実施例18に記載の外科用器具。
実施例20−エンドエフェクタ角度とシャフト角度とは互いに等しい、実施例19に記載の外科用器具。
実施例21−シャフト軸線を規定し、かつ遠位端部を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合されている近位端部を更に備え、これにより、外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して非関節運動位置と完全関節運動位置との間で選択的に移動可能となっている。発射ビームが、選択的に長手方向に移動するように細長シャフトアセンブリの経路内で移動可能に支持されている。この経路は、シャフト軸線に対して軸外しの位置に、細長シャフト部材の遠位端部を抜け出す発射ビームの一部分を配置するように構成されている。
実施例22−経路は、シャフト軸線上に整列される第1の経路部分と、その第1の経路部分と連通し、かつシャフト軸線から離れる第1の方向に湾曲する第2の弓状経路部分とを備える、実施例21に記載の外科用器具。経路は、第2の弓状経路部分と連通し、かつシャフト軸線に向かって第2の方向に湾曲する第3の弓状経路部分を更に備える。
実施例23−外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線を横断する1つの関節運動方向にのみ関節運動するように構成されている、実施例22又は21に記載の外科用器具。
実施例24−外科用エンドエフェクタの近位端部は、シャフト軸線に対して横向きに延びるがシャフト軸線と交差しない関節運動軸線を中心として、非関節運動位置と完全関節運動位置との間で選択的に枢動的に移動するように、細長シャフトアセンブリの遠位端部上の取付け位置で細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている、実施例21、22又は23に記載の外科用器具。
実施例25−細長シャフトアセンブリに対して長手方向に移動するように支持され、かつ外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを加えるように外科用エンドエフェクタに結合されている関節ドライバを更に備える、実施例21、22、23又は24に記載の外科用器具。
実施例26−関節ドライバは、外科用エンドエフェクタに押込み及び引張りモーションを加えるように構成されている、実施例25に記載の外科用器具。
実施例27−経路は、シャフト軸線上に軸方向に整列されている第1の経路部分と、その第1の経路部分と連通し、かつ第1の経路部分から遠位側に延びる第2の経路部分であって、これにより、第2の経路部分のうちの少なくとも一部分がシャフト軸線と軸方向に整列されないようになっている、第2の経路部分と、を備える、実施例21、23、24、25又は26に記載の外科用器具。
実施例28−発射ビームは、互いに積層されている複数のビーム層を備える、実施例21、22、23、24、25、26又は27に記載の外科用器具。
実施例29−外科用エンドエフェクタは、発射ビームと動作可能にインターフェースし、かつ外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成されている発射部材を備える、実施例21、22、23、24、25、26、27又は28に記載の外科用器具。
実施例30−シャフト軸線を規定し、かつ遠位端部を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、近位端部を含む外科用エンドエフェクタを更に備える。関節継手が、外科用エンドエフェクタの近位端部を細長シャフトアセンブリの遠位端部に結合する。発射ビームが、シャフト軸線に沿って細長シャフトアセンブリ内で長手方向に移動するように細長シャフトアセンブリ内で移動可能に支持される。外科用器具は、関節継手に先立ってシャフト軸線との軸方向整列から外れるように弓状の構成へと発射ビームの一部分を付勢するための手段を更に備える。
実施例31−関節継手は、シャフト軸線を横断し、かつシャフト軸線から横方向に偏位している関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して選択的に関節運動するように、外科用エンドエフェクタの近位端部を細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合する、実施例30に記載の外科用器具。
実施例32−外科用エンドエフェクタはエンドエフェクタ軸線を規定し、また外科用エンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と軸方向に整列されている非関節運動位置と、シャフト軸線の一方の外側部に位置する完全関節運動位置との間で選択的に関節運動可能である、実施例30又は31に記載の外科用器具。
実施例33−発射ビームは、互いに積層されている複数のビーム層を備える、実施例30、31又は32に記載の外科用器具。
実施例34−外科用エンドエフェクタは、発射ビームと動作可能にインターフェースし、かつ外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成されている発射部材を備える、実施例30、31、32又は33に記載の外科用器具。
実施例35−シャフト軸線を規定し、かつ遠位端部を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、近位端部を含む外科用エンドエフェクタを更に備える。関節継手が、外科用エンドエフェクタの近位端部を細長シャフトアセンブリの遠位端部に結合する。発射ビームが、シャフト軸線に沿って細長シャフトアセンブリ内で長手方向に移動するように細長シャフトアセンブリ内で移動可能に支持される。外科用器具は、関節継手に先立ってシャフト軸線との軸方向整列から外れるように発射ビームの一部分を付勢するための手段を更に備える。
実施例36−関節継手は、シャフト軸線を横断しかつシャフト軸線から横方向に偏位している関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して選択的に関節運動するように、外科用エンドエフェクタの近位端部を細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合する、実施例35に記載の外科用器具。
実施例37−外科用エンドエフェクタはエンドエフェクタ軸線を規定し、また外科用エンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と軸方向に整列されている非関節運動位置と、シャフト軸線の一方の外側部に位置する完全関節運動位置との間で選択的に関節運動可能である、実施例35又は36に記載の外科用器具。
実施例38−発射ビームは、互いに積層されている複数のビーム層を備える、実施例35、36又は37に記載の外科用器具。
実施例39−外科用エンドエフェクタは、発射ビームと動作可能にインターフェースし、かつ外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成されている発射部材を備える、実施例35、36、37又は38に記載の外科用器具。
実施例40−手段は、細長シャフトアセンブリのスパイン部分に弓状経路を備える、実施例35、36、37、38又は39に記載の外科用器具。弓状経路は、その中に発射ビームを摺動可能に受容するように構成され、シャフト軸線から軸方向に偏位している位置で、スパイン部分の遠位端部において開口している。
実施例41−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、シャフト軸線から横方向に偏位している経路に沿って長手方向に移動するように支持される単一の関節ドライバを含む関節運動システムを更に備える。クロスリンクが関節ドライバに結合され、外科用エンドエフェクタに結合されるようにシャフト軸線を横切って延びる。
実施例42−関節運動軸線はシャフト軸線と交差する、実施例41に記載の外科用器具。
実施例43−外科用エンドエフェクタはエンドエフェクタ軸線を規定し、また外科用エンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と軸方向に整列されている非関節運動位置と、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線を横断する、シャフト軸線の一方の外側部に位置する完全関節運動位置との間で選択的に関節運動可能である、実施例41に記載の外科用器具。
実施例44−外科用エンドエフェクタが完全関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線は、シャフト軸線に対して関節運動角度をなして位置している、実施例43に記載の外科用器具。関節運動角度は少なくとも65度である。
実施例45−外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線の別の外側部に位置する別の完全関節運動位置に選択的に関節運動可能である、実施例43又は44に記載の外科用ステープル留め器具。
実施例46−クロスリンクは、関節運動軸線に対して平行であるリンク軸線を中心として、外科用エンドエフェクタの近位端部に枢動可能に結合されている、実施例41、42、43、44又は45に記載の外科用器具。
実施例47−単一の遠位関節ドライバが、クロスリンクに押込み及び引張りモーションを加えるように構成されている、実施例41、42、43、44、45、又は46に記載の外科用器具。
実施例48−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成された発射部材を備え、細長シャフトアセンブリは軸方向可動発射ビームを更に備え、軸方向可動発射ビームは、発射部材と動作可能にインターフェースし、かつ発射モーションが加えられたことに応答して遠位方向に、また後退モーションが加えられたことに応答して近位方向に、選択的に移動可能である、実施例41、42、43、44、45、46又は47に記載の外科用器具。
実施例49−外科用エンドエフェクタが関節運動軸線を中心として関節運動されるときに、発射部材を横方向に支持するように構成されている中央支持部材を更に備える、実施例48に記載の外科用器具。中央支持部材は、外科用エンドエフェクタに枢動的に結合され、細長シャフトアセンブリに対して枢動可能にまた摺動可能に支持されている。
実施例50−シャフト軸線を規定し、かつ遠位端部を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように、細長シャフトアセンブリの遠位端部上の取付け位置で細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている近位端部を含む外科用エンドエフェクタを更に備える。関節駆動アセンブリが、シャフト軸線に対して平行であり、かつシャフト軸線の第1の外側部に対して離間されている関節作動軸線に沿って、細長シャフトアセンブリに対して長手方向に移動するように支持される。関節駆動アセンブリは、シャフト軸線の別の外側部に位置する単一の取付け位置で外科用エンドエフェクタに結合されている。
実施例51−関節駆動アセンブリは、関節運動制御モーションが加えられたことに応答して関節作動軸線に沿って長手方向に移動するように細長シャフトアセンブリによって支持される遠位関節ドライバを備える、実施例50に記載の外科用器具。クロスリンクが遠位関節ドライバに結合され、単一の取付け位置で外科用エンドエフェクタに結合されるようにシャフト軸線を横切って延びる。
実施例52−外科用エンドエフェクタの近位端部は、関節運動軸線を規定する枢動部材によって、細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合されている、実施例50又は51に記載の外科用器具。
実施例53−クロスリンクは曲線状の形状を有する、実施例51又は52に記載の外科用器具。
実施例54−シャフト軸線を規定し、かつ遠位端部を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、シャフト軸線の第1の外側部上で関節運動角度の第1の範囲にわたって、またシャフト軸線の第2の外側部上で関節運動角度の第2の範囲にわたって、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動移動するように、細長シャフトアセンブリの遠位端部上の取付け位置で細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている近位端部を備える外科用エンドエフェクタを更に備える。関節駆動アセンブリが、シャフト軸線の第1の外側部及び第2の外側部の一方に対して平行であり、かつシャフト軸線の第1の外側部及び第2の外側部の一方で横方向に偏位している関節作動軸線に沿って、細長シャフトアセンブリに対して長手方向に移動するように支持されている。関節駆動アセンブリは、外科用エンドエフェクタに引張り及び押込みモーションを選択的に加えるために、シャフト軸線の第1の外側部及び第2の外側部のもう一方に位置する単一の取付け位置で外科用エンドエフェクタに結合されている。
実施例55−関節運動角度の第1の範囲は1度〜65度であり、関節運動角度の第2の範囲は1度〜65度である、実施例54に記載の外科用ステープル留め器具。
実施例56−関節駆動アセンブリは、関節運動制御モーションが加えられたことに応答して長手方向に移動するように細長シャフトアセンブリによって支持される遠位関節ドライバを備える、実施例54又は55に記載の外科用ステープル留め器具。クロスリンクが遠位関節ドライバに結合され、取付け位置で外科用エンドエフェクタに結合されるようにシャフト軸線を横切って延びる。
実施例57−遠位関節ドライバが遠位方向に移動されると、外科用エンドエフェクタは第1の関節運動方向に枢動され、遠位関節ドライバが近位方向に移動されると、外科用エンドエフェクタは第2の関節運動方向に枢動されている、実施例56に記載の外科用ステープル留め器具。
実施例58−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成されている発射部材を備え、細長シャフトアセンブリは軸方向可動発射ビームを更に備え、軸方向可動発射ビームは、発射部材と動作可能にインターフェースし、かつ発射モーションが加えられたことに応答して遠位方向に、また後退モーションが加えられたことに応答して近位方向に、選択的に移動可能である、実施例57に記載の外科用ステープル留め器具。
実施例59−外科用エンドエフェクタが関節運動軸線を中心として関節運動されているときに、発射部材を横方向に支持するように構成されている中央支持部材を更に備える、実施例58に記載の外科用ステープル留め器具。中央支持部材は、外科用エンドエフェクタに枢動可能に結合され、細長シャフトアセンブリに対して枢動可能にまた摺動可能に支持されている。
実施例60−シャフト軸線を規定し、かつ遠位端部を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように、細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合される近位端部を含む外科用エンドエフェクタを更に備える。関節リンク構成がシャフト軸線に対して回転するように構成され、これにより、関節リンク構成の回転が細長シャフトアセンブリに対する関節運動軸線を中心とした外科用エンドエフェクタの関節運動を誘発するようになっている。外科用器具は、シャフト軸線を中心として関節リンク構成を選択的に回転させるための手段を更に備える。
実施例61−関節リンク構成は、細長シャフトアセンブリの遠位端部に移動可能に結合される中心関節リンクを備える、実施例60に記載の外科用器具。エンドエフェクタドライバリンクが、中心関節リンクに対して枢動的に移動するように中心関節リンクに移動可能に結合される。エンドエフェクタドライバリンクは、外科用エンドエフェクタに対して選択的に枢動的にまた軸方向に移動するように外科用エンドエフェクタに動作可能に結合される。選択的に回転させるための手段は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される関節ドライバを備える。関節ドライバは、中心関節リンクに動作可能に結合されている。
実施例62−エンドエフェクタドライバリンクは、中心関節リンクに枢動可能に結合されている近位ドライバリンク端部と、中にエンドエフェクタ取付け部材を摺動可能に受容するように構成されている軸方向スロットを備える遠位ドライバリンク端部とを備える、実施例61に記載の外科用器具。
実施例63−近位ドライバリンク端部は、細長シャフトアセンブリの遠位端部との噛合いによる枢動係合をなしている、実施例62に記載の外科用器具。
実施例64−関節ドライバは、中間ドライバリンクによって中心関節リンクに移動可能に結合されている、実施例62に記載の外科用器具。
実施例65−中心関節リンクは、関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して枢動的に移動するように、細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合されている、実施例62、63又は64に記載の外科用器具。
実施例66−中心関節リンクは、関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して枢動的に移動するように、細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合されている三角形状のリンクを備える、実施例62、63、64又は65に記載の外科用器具。
実施例67−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタが非関節運動位置にあるときにシャフト軸線と軸方向に整列するように構成されているエンドエフェクタ軸線を規定し、関節ドライバは、シャフト軸線の一方の外側部に沿って選択的に長手方向に移動するように支持され、エンドエフェクタ取付け部材は、シャフト軸線の第2の外側部に対応するエンドエフェクタシャフト軸線の第2の外側部上に配置されている、実施例62、63、64、65又は66に記載の外科用器具。
実施例68−細長シャフトアセンブリの遠位端部は、弓状のセントラルギヤ区間を備え、エンドエフェクタドライバリンクは、弓状のセントラルギヤ区間との噛合い係合をなすプラネタリギヤ部分を備える、実施例62、63、64、65、66又は67に記載の外科用器具。
実施例69−プラネタリギヤ部分は、エンドエフェクタドライバリンクの近位端部に形成された複数のプラネタリギヤの歯を備える、実施例68に記載の外科用器具。
実施例70−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される関節ドライバを備える関節運動システムを更に含む。関節運動システムは、外科用エンドエフェクタに関節ドライバを動作可能に結合するための手段を更に備える。動作可能に結合するための手段は、関節ドライバの長手方向の移動に応答して外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを加えるように構成されている。動作可能に結合するための手段は更に、外科用エンドエフェクタに対して枢動可能にまた軸方向に移動するように構成されている。
実施例71−関節ドライバは、シャフト軸線の一方の外側部で動作可能に結合するための手段に結合され、動作可能に結合するための手段は、シャフト軸線の別の外側部で外科用エンドエフェクタに結合されている、実施例70に記載の外科用器具。
実施例72−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成されている発射部材を備え、細長シャフトアセンブリは軸方向可動発射ビームを更に備え、軸方向可動発射ビームは、発射部材と動作可能にインターフェースし、かつ発射モーションが加えられたことに応答して遠位方向に、また後退モーションが加えられたことに応答して近位方向に、選択的に移動可能である、実施例70又は71に記載の外科用器具。
実施例73−動作可能に結合するための手段は、三角形状のリンクを備え、その三角形状のリンクは、関節ドライバに動作可能に結合される第1のリンクコーナ部分を備える、実施例71又は72に記載の外科用器具。三角形状のリンクは、外科用エンドエフェクタと動作可能にインターフェースする第2のリンクコーナ部分と、細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合される第3のリンクコーナ部分と、を更に備える。
実施例74−第3のリンクコーナ部分は、関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して枢動的に移動するように、細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合されている、実施例73に記載の外科用器具。
実施例75−三角形状のリンクの第2のコーナ部分は、外科用エンドエフェクタに対して枢動的にまた軸方向に移動するように、外科用エンドエフェクタに結合されているエンドエフェクタドライバリンクに動作可能に結合されている、実施例73又は74に記載の外科用器具。
実施例76−エンドエフェクタドライバリンクは、三角形状のリンクに枢動可能に結合されている中間近位駆動リンク端部と、中にエンドエフェクタ取付け部材を摺動可能に受容するように構成されている軸方向スロットを備えるエンドエフェクタドライバリンク端部とを備える、実施例73、74又は75に記載の外科用器具。
実施例77−遠位端部とシャフト軸線とを含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線を横断する関節運動軸を中心として選択的に枢動移動するように細長シャフトアセンブリの遠位端部に枢動可能に結合される。静止型のセントラルギヤ区間が細長シャフトアセンブリの遠位端部上にある。外科用器具は、エンドエフェクタに対して枢動的にまた軸方向に移動するようにエンドエフェクタに結合されている遠位端部と、静止型のセントラルギヤ区間との噛合い係合をなして支持されているプラネタリギヤ区間を備える近位端部と、を含むエンドエフェクタドライバリンクを更に備える。選択的に移動可能な関節ドライバアセンブリが、エンドエフェクタドライバリンクと動作可能にインターフェースしてエンドエフェクタドライバリンクに関節運動モーションを加える。
実施例78−関節ドライバアセンブリは、シャフト軸線から偏位し、かつシャフト軸線に対して平行である軸線に沿って、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される関節ドライバ部材を備える、実施例77に記載の外科用器具。リンケージアセンブリが、シャフト軸線の一方の側部の第1の取付け位置で遠位関節ドライバ部材に結合されている。加えて、リンケージアセンブリは、エンドエフェクタドライバリンクに更に結合されている。
実施例79−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成された発射部材を備え、細長シャフトアセンブリは軸方向可動発射ビームを更に備え、軸方向可動発射ビームは、発射部材と動作可能にインターフェースし、かつ発射モーションが加えられたことに応答して遠位方向に、また後退モーションが加えられたことに応答して近位方向に、選択的に移動可能である、実施例77又は78に記載の外科用器具。
実施例80−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される第1の関節ドライバを備える関節運動システムを更に備える。関節運動システムは、外科用エンドエフェクタに移動可能に結合される第1のエンドエフェクタリンクを更に備える。第1のエンドエフェクタリンクは、第1の関節ドライバに対して軸方向にまた枢動的に移動するように、第1の関節ドライバに結合されている。第2の関節ドライバが、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される。第2のエンドエフェクタリンクが外科用エンドエフェクタに移動可能に結合される。第2のエンドエフェクタリンクは、第2の関節ドライバに対して軸方向にまた枢動的に移動するように、第2の関節ドライバに結合されている。
実施例81−第1のエンドエフェクタリンクは、選択的に軸方向に移動するように第1の関節ドライバの第1の軸方向スロット内に受容される第1のカプラ部材によって、第1の関節ドライバに結合され、第2のエンドエフェクタリンクは、第2の関節ドライバの第2の軸方向スロット内に受容される第2のカプラ部材によって、第2の関節ドライバに結合されている、実施例80に記載の外科用器具。
実施例82−第1の軸方向スロットはシャフト軸線に対して平行であり、第2の軸方向スロットはシャフト軸線に対して平行である、実施例81に記載の外科用器具。
実施例83−第1のカプラ部材は、第1の軸方向スロット内で回転しかつ軸方向に移動するように寸法決めされた第1のピンを備え、第2のカプラ部材は、第2の軸方向スロット内で回転しかつ軸方向に移動するように寸法決めされた第2のピンを備える、実施例81又は82に記載の外科用器具。
実施例84−第1の関節ドライバは、シャフト軸線の一方の外側部に沿って延びる第1の関節運動軸線に沿って選択的に長手方向に移動するように支持され、第2の関節ドライバは、シャフト軸線の別の外側部に沿って延びる第2の関節運動軸線に沿って選択的に長手方向に移動するように支持されている、実施例80、81、82又は83に記載の外科用器具。
実施例85−外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線の第1の外側部における関節運動角度の第1の範囲にわたって、またシャフト軸線の第2の外側部における関節運動角度の第2の範囲にわたって、関節運動軸線を中心として枢動するように構成されている、実施例80、81、82、83又は84に記載の外科用器具。
実施例86−関節運動角度の第1の範囲は1度〜65度であり、関節運動角度の第2の範囲は1度〜65度である、実施例85に記載の外科用器具。
実施例87−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成された発射部材を備え、細長シャフトアセンブリは軸方向可動発射ビームを更に備え、軸方向可動発射ビームは、発射部材と動作可能にインターフェースし、かつ発射モーションが加えられたことに応答して遠位方向に、また後退モーションが加えられたことに応答して近位方向に、選択的に移動可能である、実施例80、81、82、83、84、85又は86に記載の外科用器具。
実施例88−第1のエンドエフェクタリンクは曲線状であり、第2のエンドエフェクタリンクは曲線状である、実施例80、81、82、83、84、85、86又は87に記載の外科用器具。
実施例89−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される第1の関節ドライバを備える関節運動システムを更に備える。第1のエンドエフェクタリンクは、外科用エンドエフェクタに枢動可能に結合されている。第1のエンドエフェクタリンクは、第1の取付け点で第1の関節ドライバに結合されている。第2の関節ドライバが、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される。第2のエンドエフェクタリンクは、外科用エンドエフェクタに枢動可能に結合されている。第2のエンドエフェクタリンクは、第2の取付け点で第2の関節ドライバに結合されている。関節運動システムは、第1の既定形状と第1の長さとを有する第1の経路への第1の取付け点の移動を抑制するための第1の手段を更に備える。関節運動システムは、第2の既定形状と第2の長さとを有する第2の経路への第2の取付け点の移動を抑制するための第2の手段を更に備える。
実施例90−抑制するための第1の手段は、第1の関節ドライバの第1の遠位端部にある第1の軸方向スロットを備え、抑制するための第2の手段は、第2の関節ドライバの第2の遠位端部にある第2の軸方向スロットを備える、実施例89に記載の外科用器具。
実施例91−第1の軸方向スロットと第2の軸方向スロットとは互いに平行である、実施例90に記載の外科用器具。
実施例92−第1の長さと第2の長さとは互いに等しい、実施例89、90又は91に記載の外科用器具。
実施例93−第1のエンドエフェクタリンクは第1の取付け点を中心として枢動可能であり、第2のエンドエフェクタリンクは第2の取付け点を中心として枢動可能である、実施例89、90、91又は92に記載の外科用器具。
実施例94−外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線の第1の外側部における関節運動角度の第1の範囲にわたって、またシャフト軸線の第2の外側部における関節運動角度の第2の範囲にわたって、関節運動軸線を中心として枢動するように構成されている、実施例89、90、91、92又は93に記載の外科用器具。
実施例95−関節運動角度の第1の範囲は1度〜65度であり、関節運動角度の第2の範囲は1度〜65度である、実施例94に記載の外科用器具。
実施例96−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される第1の関節ドライバを備える関節運動システムを更に備える。第1の曲線状のエンドエフェクタリンクが外科用エンドエフェクタに枢動可能に結合され、かつ第1の関節ドライバに移動可能に結合されている。第1のピンが第1の曲線状のエンドエフェクタリンクから突出し、かつ第1の関節ドライバの第1の軸方向スロット内に移動可能に受容されている。第2の関節ドライバが、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される。第2の曲線状のエンドエフェクタリンクが外科用エンドエフェクタに枢動可能に結合され、かつ第2の関節ドライバに移動可能に結合されている。第2のピンが第2の曲線状のエンドエフェクタリンクから突出し、かつ第2の関節ドライバの第2の軸方向スロット内に移動可能に受容されている。
実施例97−第1のピンは第1の軸方向スロット内で回転可能であり、第2のピンは第2の軸方向スロット内で回転可能である、実施例96に記載の外科用器具。
実施例98−第1の軸方向スロットと第2の軸方向スロットとは互いに平行である、実施例97に記載の外科用器具。
実施例99−外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成された発射部材を備え、細長シャフトアセンブリは軸方向可動発射ビームを更に備え、軸方向可動発射ビームは、発射部材と動作可能にインターフェースし、かつ発射モーションが加えられたことに応答して遠位方向に、また後退モーションが加えられたことに応答して近位方向に、選択的に移動可能である、実施例96、97又は98に記載の外科用器具。
実施例100−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される関節ドライバを備える関節運動システムを更に備える。中心関節リンクが、細長シャフトアセンブリに対して枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合される。中間リンクが、関節ドライバ及び中心関節リンクに移動可能に結合される。エンドエフェクタドライバが、中心関節リンク及び外科用エンドエフェクタに移動可能に結合される。
実施例101−中心関節リンクは、関節運動軸線から偏位しているリンク軸線を中心として、細長シャフトアセンブリに対して枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている、実施例100に記載の外科用器具。
実施例102−第1の軸方向スロットはシャフト軸線に対して平行であり、第2の軸方向スロットはシャフト軸線に対して平行である、実施例101に記載の外科用器具。
実施例103−中心関節リンクは、中間リンクに移動可能に結合されている第1の中心リンク端部と、エンドエフェクタドライバに移動可能に取り付けられている第2の中心リンク端部とを備え、第1の中心リンク端部はリンク軸線から第1の距離にあり、第2の中心リンク端部はリンク軸線から第2の距離にあり、第1の距離は第2の距離とは異なる、実施例101又は102に記載の外科用器具。
実施例104−第1の距離は第2の距離よりも短い、実施例103に記載の外科用器具。
実施例105−中心関節リンクは第1の長さを有し、中間リンクは第2の長さを有し、エンドエフェクタドライバは第3の長さを有し、第2の長さは第1及び第3の長さよりも短い、実施例100、101、102、103又は104に記載の外科用器具。
実施例106−第1の長さは第3の長さよりも短い、実施例105に記載の外科用器具。
実施例107−中間リンクは第1の方向に湾曲する、実施例100、101、102、103、104、105又は106に記載の外科用器具。
実施例108−エンドエフェクタドライバは、第1の方向とは反対である第2の方向に湾曲する、実施例107に記載の外科用ステープル留め器具。
実施例109−外科用エンドエフェクタは、関節ドライバに引張りモーションが加えられると第1の関節運動方向に押し込まれ、また外科用エンドエフェクタは、関節ドライバに押込みモーションが加えられると第2の関節運動方向に引っ張られている、実施例100、101、102、103、104、105、106、107又は108に記載の外科用器具。
実施例110−外科用エンドエフェクタは、関節運動角度の第1の範囲にわたって非関節運動位置と第1の関節運動位置との間で選択的に関節運動可能であり、また外科用エンドエフェクタは、関節運動角度の第2の範囲にわたって非関節運動位置と第2の関節運動位置との間で関節運動可能である、実施例100、101、102、103、104、105、106、107、108又は109に記載の外科用器具。
実施例111−関節運動角度の第1の範囲は1度〜90度であり、関節運動角度の第2の範囲は1度〜90度である、実施例110に記載の外科用器具。
実施例112−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される関節ドライバを備える関節運動システムを更に含む。中心関節リンクは、関節運動軸線から偏位しているリンク軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように、細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合される。曲線状の中間リンクが、関節ドライバ及び中心関節リンクに移動可能に結合される。曲線状のエンドエフェクタドライバが、中心関節リンク及び外科用エンドエフェクタに移動可能に結合される。
実施例113−中心関節リンクは、中間リンクに移動可能に結合されている第1の中心リンク端部と、エンドエフェクタドライバに移動可能に取り付けられている第2の中心リンク端部とを備え、第1の中心リンク端部はリンク軸線から第1の距離にあり、第2の中心リンク端部はリンク軸線から第2の距離にあり、第1の距離は第2の距離とは異なる、実施例112に記載の外科用器具。
実施例114−第1の距離は第2の距離よりも短い、実施例113に記載の外科用器具。
実施例115−中心関節リンクは第1の長さを有し、中間リンクは第2の長さを有し、エンドエフェクタドライバは第3の長さを有し、第2の長さは第1及び第3の長さよりも短い、実施例112、113又は114に記載の外科用器具。
実施例116−第1の長さは第3の長さよりも短い、実施例115に記載の外科用器具。
実施例117−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用エンドエフェクタはまた、外科用エンドエフェクタ内で軸方向に移動するように構成された発射部材を備える。外科用器具は、遠位方向及び近位方向に細長シャフトアセンブリに対して選択的に長手方向に移動するように支持される遠位関節ドライバを備える関節運動システムを更に含む。中心関節リンクが、細長シャフトアセンブリの遠位端部に移動可能にピン留めされる。中間リンクが、遠位関節リンク及び中心関節リンクに移動可能に結合される。エンドエフェクタドライバが、中心リンク及び外科用エンドエフェクタに移動可能に結合される。
実施例118−外科用エンドエフェクタはエンドエフェクタ軸線を規定し、また外科用エンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と整列されている第1の非関節運動位置と、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線に対して垂直に延びる、シャフト軸線の第1の外側部にある第1の最大関節運動位置と、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線に対して垂直となる、シャフト軸線の第2の外側部にある第2の最大関節運動位置と、の間で選択的に関節運動可能である、実施例117に記載の外科用器具。
実施例119−中心関節リンクは、中間リンクに移動可能に結合されている第1の中心リンク端部と、エンドエフェクタドライバに移動可能に取り付けられている第2の中心リンク端部とを備え、第1の中心リンク端部はリンク軸線から第1の距離にあり、第2の中心リンク端部はリンク軸線から第2の距離にあり、第1の距離は第2の距離とは異なる、実施例117又は118に記載の外科用器具。
実施例120−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタを更に備える。近位端部は、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸を中心として選択的に枢動的に移動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用エンドエフェクタは、外科用エンドエフェクタの遠位端部が関節運動軸線からの非関節運動距離に配置されている非関節運動位置から、外科用エンドエフェクタの遠位端部が、非関節運動距離よりも短い、関節運動軸線からの対応する関節運動距離に配置されている関節運動位置へと、関節運動軸線を中心として選択的に枢動可能である。
実施例121−細長シャフトアセンブリは、関節運動軸線を規定する枢動部材を備え、外科用エンドエフェクタの近位端部は、中に枢動部材を摺動可能に受容するように構成された細長スロットを備える、実施例120に記載の外科用器具。
実施例122−外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを加えるための手段を更に備える、実施例120又は121に記載の外科用器具。
実施例123−選択的に加えるための手段は、外科用エンドエフェクタとの噛合い係合をなす回転ギヤを備える、実施例122に記載の外科用器具。
実施例124−外科用エンドエフェクタの近位端部は、回転ギヤとの噛合い係合をなす楕円状のギヤプロファイルを備える、実施例123に記載の外科用器具。
実施例125−選択的に加えるための手段は、回転ギヤと動作可能にインターフェースする、選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバを備える、実施例123又は124に記載の外科用器具。
実施例126−選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバ内の駆動スロットと、回転ギヤに取り付けられ、かつ駆動スロット内に摺動可能に受容される駆動ピンと、を更に備える、実施例125に記載の外科用器具。
実施例127−外科用エンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線を規定し、そのエンドエフェクタ軸線は、外科用エンドエフェクタが非関節運動位置にあるときにエンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と整列されるように配置され、外科用エンドエフェクタが関節運動位置のうちの最大限の関節運動位置に関節運動されると、エンドエフェクタ軸線はシャフト軸線に対して垂直となる、実施例120、121、122、123、124、125又は126に記載の外科用器具。
実施例128−選択的に加えるための手段は、関節運動軸線を中心として回転移動するように支持される中心関節リンクを備える、実施例122、123、124、125、126又は127に記載の外科用器具。選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバは、シャフト軸線の第1の側にある第1の位置で中心関節リンクとインターフェースする。選択的に加えるための手段は、外科用エンドエフェクタに結合される第1の端部と、シャフト軸線の第2の側にある第2の位置で中心関節リンクに結合される第2の端部とを含む関節駆動リンクを更に備える。
実施例129−選択的に加えるための手段は、関節運動軸線を中心として移動するように支持される中心関節ギヤと、関節駆動リンクの第2の端部にあるギヤプロファイルとを備える、実施例128に記載の外科用器具。ギヤプロファイルは、中心関節ギヤとの噛合い係合をなす。
実施例130−シャフト軸線を規定し、かつ遠位シャフト部分を含む細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用器具は、エンドエフェクタ軸線を規定し、かつ遠位端部と近位端部とを含む外科用エンドエフェクタを更に備える。近位端部は、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線と整列され、外科用エンドエフェクタの遠位端部が、細長シャフトアセンブリの遠位端部分からの非関節運動距離に配置されている非関節運動位置と、エンドエフェクタ軸線がシャフト軸線を横断し、外科用エンドエフェクタの遠位端部が、非関節運動距離よりも短い、遠位シャフト部分からの対応する関節運動距離に配置されている関節運動位置との間で選択的に移動するように、遠位シャフト部分に移動可能に結合されている。
実施例131−外科用エンドエフェクタの近位端部は、選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバ及び関節リンクによって細長シャフトアセンブリの遠位シャフト部分に移動可能に結合されている、実施例130に記載の外科用器具。
実施例132−外科用エンドエフェクタが関節運動位置のうちの1つに関節運動されると、エンドエフェクタ軸線はシャフト軸線に対して垂直となる、実施例130又は131に記載の外科用器具。
実施例133−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える、外科用器具。外科用器具は、遠位端部と近位端部とを含む外科用エンドエフェクタを更に備える。近位端部は、シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に枢動し、また関節運動軸線に対して並進移動するように、細長シャフトアセンブリに移動可能に結合されている。関節運動システムは外科用エンドエフェクタと動作可能にインターフェースして、外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを選択的に加える。
実施例134−関節運動システムは、外科用エンドエフェクタとの噛合い係合をなす回転ギヤと、回転ギヤを回転させるための手段とを備える、実施例133に記載の外科用器具。
実施例135−回転ギヤとの噛合い係合をなす、外科用エンドエフェクタの近位端部上にある楕円状のギヤ区間を更に備える、実施例134に記載の外科用器具。
実施例136−回転ギヤを回転させるための手段は、駆動スロットを含む、選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバと、回転ギヤに取り付けられ、かつ駆動スロット内に摺動可能に受容される駆動ピンと、を備える、実施例134又は135に記載の外科用器具。
実施例137−駆動スロットはシャフト軸線を横断する、実施例136に記載の外科用器具。
実施例138−外科用エンドエフェクタは、組織を切断及びステープル留めするように構成されている、実施例133、134、135、136又は137に記載の外科用器具。
実施例139−関節運動システムは、関節運動軸線を中心として回転移動するように支持される中心関節リンクを備える、実施例133、134、135、136、137又は138に記載の外科用器具。選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバは、シャフト軸線の第1の側にある第1の位置で中心関節リンクとインターフェースする。関節運動システムは、外科用エンドエフェクタに結合される第1の端部と、シャフト軸線の第2の側にある第2の位置で中心関節リンクに結合される第2の端部とを含む関節駆動リンクを更に備える。
実施例140−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線を横断する関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して選択的に関節運動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、取付け点で外科用エンドエフェクタに結合され、かつ細長シャフトアセンブリ上で支持される近位プーリ上で軸支される関節ケーブルを含む関節運動システムを更に備える。近位プーリは、取付け点から張力距離をおいて位置する近位プーリ軸線を規定する。関節ドライバは、第1及び第2の関節運動方向に近位プーリを中心として関節ケーブルを選択的に回転させるように関節ケーブルに結合されている。調節可能な張力付与アセンブリが近位プーリとインターフェースして、張力付与距離を選択的に調節する。
実施例141−外科用エンドエフェクタに取り付けられ、取付け点を規定する遠位プーリを更に備える、実施例140に記載の外科用器具。
実施例142−遠位プーリは関節運動軸線を規定する、実施例141に記載の外科用器具。
実施例143−調節可能な張力付与アセンブリは、上で近位プーリを支持するプーリマウントを備える、実施例140、141又は142の外科用器具。装着シャフトはプーリマウントに結合され、かつ細長シャフトアセンブリに対して選択的に回転するように細長シャフトアセンブリの一部分で支持されている。装着シャフトは、プーリマウントに偏心して取り付けられ、それにより、装着シャフトの回転が近位プーリを軸方向に移動させて、近位プーリ軸線と取付け点との間の張力距離を調節する。
実施例144−装着シャフトは、近位プーリ軸線から偏位している装着シャフト軸線を規定する、実施例143に記載の外科用ステープル留め器具。
実施例145−調節可能な張力付与アセンブリは、上で近位プーリを支持するプーリマウントを備える、実施例140、141又は142の外科用器具。装着部材はプーリマウントに結合され、かつ細長シャフトアセンブリに対して選択的に軸方向に移動するように細長シャフトアセンブリ上で摺動可能に支持されている。調節可能な張力付与アセンブリは、細長シャフトアセンブリ上で装着部材を選択的に軸方向に移動させるための手段を更に備える。
実施例146−選択的に軸方向に移動させるための手段は張力付与ねじを備え、張力付与ねじは、細長シャフトアセンブリに装着され、細長シャフトアセンブリの軸方向スロット内で装着部材を軸方向に移動させるように構成されている、実施例145に記載の外科用器具。
実施例147−選択的に軸方向に移動させるための手段は回転カムアセンブリを備え、回転カムアセンブリは、細長シャフトアセンブリに装着され、細長シャフトアセンブリの軸方向スロット内で装着部材を軸方向に移動させるように構成されている、実施例145に記載の外科用器具。
実施例148−回転カムアセンブリは、装着部材とカム接触するように構成された張力カムを備える、実施例147に記載の外科用器具。装着スピンドルは張力カムに結合され、かつ細長シャフトアセンブリに対して選択的に回転するように細長シャフトアセンブリの一部分において支持されている。装着スピンドルは張力カムに取り付けられ、そのため、装着スピンドルが第1の方向に回転すると、張力カムが軸方向スロット内で装着部材を軸方向に付勢することになる。
実施例149−装着スピンドルは、刻み付きの外側表面を有し、細長シャフトアセンブリの一部分の刻み付きホール内に受容されるように構成されている、実施例148に記載の外科用器具。
実施例150−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線を横断する関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して選択的に関節運動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、外科用エンドエフェクタに取り付けられる遠位プーリ及び細長シャフトアセンブリ上で支持される近位プーリ上で軸支される関節ケーブルを含む関節運動システムを更に備える。関節ドライバは、第1及び第2の回転方向に近位プーリを中心として関節ケーブルを選択的に回転させるように関節ケーブルに結合されている。調節可能な張力付与アセンブリは、細長シャフトアセンブリ上で支持され、かつ、関節ケーブルの張力の量を増加させるために、第1及び第2の回転方向を横断する方向において関節ケーブルの一部分と選択的に接触するように構成されている。
実施例151−関節ケーブルは第1のケーブル端部と第2のケーブル端部とを備え、第1及び第2のケーブル端部は関節ドライバと動作可能にインターフェースする、実施例150に記載の外科用器具。
実施例152−関節ドライバは、一対のクリートを含む遠位端部分を備える、実施例151に記載の外科用器具。クリートはそれらの間に装着空間を画定する。第1のケーブル端部は、装着空間内に受容されている、ケーブルに取り付けられる第1のラグを備え、第2のケーブル端部は、第2のケーブル端部に取り付けられ、かつ一対のクリートの間の装着空間内で受容される第2のラグを備える。
実施例153−関節ケーブルは、遠位プーリに回転不能に結合されている、実施例150、151又は152に記載の外科用器具。
実施例154−シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリを備える、外科用器具。外科用エンドエフェクタは、シャフト軸線を横断する関節運動軸線を中心として細長シャフトアセンブリに対して選択的に関節運動するように細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合されている。外科用器具は、外科用エンドエフェクタに取り付けられる遠位プーリ及び細長シャフトアセンブリ上で支持される近位プーリ上で軸支される関節ケーブルを含む関節運動システムを更に備える。関節ケーブルは、第1のケーブル端部と第2のケーブル端部とを備える。関節運動システムは、第1及び第2の関節運動方向に近位プーリを中心として関節ケーブルを選択的に回転させるための関節ドライバを更に備える。関節ドライバは、第1のケーブル端部に取り付けられる第1のクリートと、第2のケーブル端部に取り付けられ、第1のクリートから離間されている第2のクリートとを含む。関節運動システムはまた、関節ケーブルの張力の量を増加させるために、第1及び第2のケーブル端部を互いに向かって移動させるように第1及び第2のクリートに結合される手段を含む。
実施例155−第1及び第2のケーブル端部を互いに向かって移動させるように第1及び第2のクリートに結合される手段は、第1及び第2のクリートに結合される回転部材を備え、これにより、第1の回転方向への回転部材の回転が第1及び第2のクリートを互いに向かって移動させ、第2の回転方向への回転部材の回転が第1及び第2のクリートを互いから離して移動させるようになっている、実施例154に記載の外科用器具。
実施例156−回転部材は、第1及び第2のクリートとのねじ係合をなす張力ねじを備える、実施例155に記載の外科用器具。
実施例157−第1のケーブル端部は、第1のクリートと第2のクリートとの間に受容されている、ケーブルに取り付けられる第1のラとを備え、第2のケーブル端部は、ケーブルに取り付けられ、かつ第1のクリートと第2のクリートとの間に受容されている第2のラグを備える、実施例154に記載の外科用器具。
実施例158−関節ケーブルは、遠位プーリに回転不能に結合されている、実施例154、155、156又は157に記載の外科用器具。
実施例159−外科用エンドエフェクタは、組織を切断及びステープル留めするように構成されている、実施例154、155、156、157又は158に記載の外科用器具。
実施例160−外科用器具であって、第1の顎部と第2の顎部とを含む外科用エンドエフェクタを備え、第1の顎部及び第2の顎部の一方は、外科用エンドエフェクタに閉鎖モーションが加えられると、第1の顎部及び第2の顎部のもう一方に対して選択的に移動可能となる、外科用器具。外科用器具は、外科用エンドエフェクタに対して軸方向に移動するように支持される閉鎖部材アセンブリを含む細長シャフトアセンブリを更に備える。閉鎖部材アセンブリは、閉鎖作動モーションが加えられると完全閉鎖ストローク距離だけ軸方向に前進されるように構成された近位閉鎖部材を備える。遠位閉鎖部材が近位閉鎖部材と移動可能にインターフェースし、そのため、遠位閉鎖部材は、完全閉鎖ストローク距離にわたって近位閉鎖部材が軸方向に移動したことに応答して軸方向閉鎖距離だけ移動し、それによって、遠位閉鎖部材は外科用エンドエフェクタに閉鎖モーションを加えることになり、ここで軸方向閉鎖距離は完全閉鎖ストローク距離よりも短い。
実施例161−近位閉鎖部材は遠位端部を備え、遠位閉鎖部材は、近位閉鎖部材の遠位端部に摺動可能に固着されている近位端部を備え、そのため、近位閉鎖部材が完全閉鎖ストローク距離にわたって移動するとき、近位閉鎖部材が完全閉鎖ストローク距離の一部分にわたって軸方向に移動するまで、遠位閉鎖部材は軸方向閉鎖距離にわたって軸方向に移動し始めることがない、実施例160に記載の外科用器具。
実施例162−細長シャフトアセンブリは、外科用エンドエフェクタに結合されるスパインアセンブリを備え、近位閉鎖部材は、スパインアセンブリ上を完全閉鎖ストローク距離にわたって軸方向に移動するようにスパインアセンブリの一部分の上で支持される近位閉鎖スリーブを備え、遠位閉鎖部材は、スパインアセンブリの別の部分の上で摺動可能に軸支された遠位閉鎖スリーブを備え、かつ近位閉鎖スリーブに移動可能に結合されている、実施例161に記載の外科用器具。
実施例163−近位閉鎖スリーブは、その遠位端部に開口部を有し、遠位閉鎖スリーブの近位端部は、その開口部を通じて延び、遠位閉鎖スリーブの近位端部が近位閉鎖スリーブの遠位端部から分離するのを防止するように構成されている、実施例162に記載の外科用器具。
実施例164−近位閉鎖スリーブの遠位端部は開口部の周りで内向きにフレア付きにされ、遠位閉鎖スリーブの近位端部は、遠位閉鎖スリーブに対する完全閉鎖ストローク距離の一部分にわたる近位閉鎖スリーブの軸方向移動を促進すると同時に、遠位閉鎖スリーブの近位端部が近位閉鎖スリーブの遠位端部から分離するのを防止するために、外向きにフレア付きにされている、実施例163に記載の外科用器具。
実施例165−近位閉鎖スリーブは、その遠位端部に開口部を有する、内向きに延びるフランジを備え、遠位閉鎖スリーブの近位端部は、その開口部を通じて延び、遠位閉鎖スリーブの近位端部が近位閉鎖スリーブの遠位端部から分離するのを防止するために、内向きに延びるフランジと協働する外向きに延びるフランジを備える、実施例162に記載の外科用器具。
実施例166−近位閉鎖スリーブは、近位閉鎖スリーブの遠位端部に対して近位側にある接触部分を備える、実施例162に記載の外科用器具。接触部分は、近位閉鎖スリーブが完全閉鎖ストローク距離の既定部分にわたって軸方向に前進された後に遠位閉鎖スリーブの近位端部と軸方向に接触するように構成されている。
実施例167−接触部分は、近位閉鎖スリーブのひだ付き部分を備える、実施例166に記載の外科用器具。
実施例168−接触部分は、少なくとも1つの内向きに延びるタブ部材を備え、そのタブ部材は、近位閉鎖スリーブに形成され、遠位閉鎖スリーブの近位端部の対応する部分と接触するように配向されている、実施例166に記載の外科用器具。
実施例169−接触部分は、近位閉鎖スリーブの内壁に取り付けられる停止部材上に形成された、内向きに延びるフランジを備える、実施例166に記載の外科用器具。
実施例170−外科用器具であって、第1の顎部と第2の顎部とを含む外科用エンドエフェクタを備え、第1の顎部及び第2の顎部の一方は、外科用エンドエフェクタに閉鎖モーションが加えられると、第1の顎部及び第2の顎部のもう一方に対して選択的に移動可能となる、外科用器具。外科用器具は、外科用エンドエフェクタに対して軸方向に移動するように支持される閉鎖部材アセンブリを含む細長シャフトアセンブリを更に備える。閉鎖部材アセンブリは、閉鎖作動モーションが加えられると完全閉鎖ストローク距離だけ軸方向に前進されるように構成された近位閉鎖部材を備える。遠位閉鎖部材が、外科用エンドエフェクタに閉鎖モーションを加えるために、完全閉鎖ストローク距離よりも短い軸方向閉鎖距離だけ軸方向に移動するように支持される。閉鎖ストローク低減アセンブリが近位閉鎖部材及び遠位閉鎖部材とインターフェースし、そのため、近位閉鎖部材が完全閉鎖ストローク距離にわたって移動するとき、近位閉鎖部材が完全閉鎖ストローク距離の一部分にわたって軸方向に移動するまで、遠位閉鎖部材は閉鎖距離にわたって軸方向に移動し始めることがない。
実施例171−細長シャフトアセンブリは、外科用エンドエフェクタに結合されるスパインアセンブリを備え、近位閉鎖部材は、スパインアセンブリ上を完全閉鎖ストローク距離にわたって軸方向に移動するようにスパインアセンブリの一部分の上で支持される近位閉鎖スリーブを備え、遠位閉鎖部材は、閉鎖距離にわたって軸方向に移動するようにスパインアセンブリの別の部分の上で摺動可能に支持される遠位閉鎖スリーブを備える、実施例170に記載の外科用器具。
実施例172−閉鎖ストローク低減アセンブリは、完全閉鎖ストローク距離にわたって近位閉鎖スリーブと共に軸方向に移動するように近位閉鎖スリーブに結合される近位装着部材と、閉鎖距離にわたって遠位閉鎖スリーブと共に軸方向に移動するように遠位閉鎖スリーブに結合される遠位装着部材と、を備える、実施例170又は171に記載の外科用器具。
実施例173−近位装着部材は、完全閉鎖ストローク距離の一部分にわたって近位閉鎖スリーブが移動した後に、近位装着部材及び近位閉鎖スリーブの少なくとも一方と接触するように構成された接触部分を備える、実施例172に記載の外科用器具。
実施例174−遠位装着部材は遠位レッジを画定し、近位装着部材は、遠位レッジから離間した近位レッジを画定して遠位移動ゾーンを間に形成し、接触部分は、近位装着部材及び近位閉鎖スリーブの少なくとも一方から離間されて、接触部分と、近位装着部材及び近位閉鎖スリーブの少なくとも一方との間に近位移動ゾーンを画定する、実施例173に記載の外科用器具。
実施例175−近位移動ゾーンは近位軸方向幅を有し、遠位移動ゾーンは、近位軸方向幅とは異なる遠位軸線幅を有する、実施例174に記載の外科用器具。
実施例176−近位装着部材と遠位装着部材との間に配置された付勢部材を更に備える、実施例172、173、174又は175に記載の外科用器具。
実施例177−遠位移動ゾーン内で支持される付勢部材を更に備える、実施例174又は175に記載の外科用器具。
実施例178−外科用器具であって、第1の顎部と第2の顎部とを含む外科用エンドエフェクタを備え、第1の顎部及び第2の顎部の一方は、外科用エンドエフェクタに閉鎖モーションが加えられると、第1の顎部及び第2の顎部のもう一方に対して選択的に移動可能となる、外科用器具。外科用器具は、外科用エンドエフェクタに対して軸方向に移動するように支持される閉鎖部材アセンブリを含む細長シャフトアセンブリを更に備える。閉鎖部材アセンブリは、閉鎖作動モーションが加えられると完全閉鎖ストローク距離だけ軸方向に前進されるように構成された近位閉鎖部材を備える。近位閉鎖部材は、最大閉鎖ストローク距離の最後に達すると最大閉鎖力を加えるように構成されている。遠位閉鎖部材が、外科用エンドエフェクタに閉鎖モーションを加えるために、完全閉鎖ストローク距離よりも短い軸方向閉鎖距離だけ軸方向に移動するように支持される。閉鎖ストローク低減アセンブリが近位閉鎖部材及び遠位閉鎖部材とインターフェースし、そのため、近位閉鎖部材が完全閉鎖ストローク距離にわたって移動するとき、近位閉鎖部材は、最大閉鎖力よりも小さい別の閉鎖力を遠位閉鎖部材に加える。
実施例179−閉鎖ストローク低減アセンブリは、完全閉鎖ストローク距離にわたって近位閉鎖部材と共に軸方向に移動するように近位閉鎖部材に結合される近位装着部材を備える、実施例178に記載の外科用器具。遠位装着部材が、軸方向閉鎖距離にわたって遠位閉鎖部材と共に軸方向に移動するように遠位閉鎖部材に結合される。付勢部材が、近位装着部材の一部分と遠位装着部材の別の部分との間に配置される。
以下の開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる:
1995年4月4日に発行された米国特許第5,403,312号、発明の名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、
2006年2月21日に発行された米国特許第7,000,818号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、
2008年9月9日に発行された米国特許第7,422,139号、発明の名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」、
2008年12月16日に発行された米国特許第7,464,849号、発明の名称「ELECTRO−MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」、
2010年3月2日に発行された米国特許第7,670,334号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」、
2010年7月13日に発行された米国特許第7,753,245号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、
2013年3月12日に発行された米国特許第8,393,514号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」、
米国特許出願第11/343,803号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」、現在は、米国特許第7,845,537号、
2008年2月14日に出願された米国特許出願第12/031,573号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、
2008年2月15日に出願された米国特許出願第12/031,873号、発明の名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」、現在は米国特許第7,980,443号、
米国特許出願第12/235,782号、発明の名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、現在は、米国特許第8,210,411号、
米国特許出願第12/249,117号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在は、米国特許第8,608,045号、
2009年12月24日に出願された米国特許出願第12/647,100号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」、現在は、米国特許第8,220,688号;
2012年9月29日に出願された米国特許出願第12/893,461号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE」、現在は米国特許第8,733,613号、
2011年2月28日に出願された米国特許出願第13/036,647号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、現在は、米国特許第8,561,870号、
米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在は、米国特許第9,072,535号、
2012年6月15日出願の米国特許出願第13/524,049号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は、米国特許第9,101,358号、
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,025号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2014/0263551号、
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2014/0263552号、
2006年1月31日に出願された米国特許出願公開第2007/0175955号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」、及び、
2010年4月22日に出願された米国特許出願公開第2010/0264194号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」、現在は米国特許第8,308,040号。
特定の開示された実施形態と関連してデバイスの様々な実施形態について本明細書に記載してきたが、それらの実施形態に対して多くの修正及び変更が実施可能である。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。更に、様々な実施形態に従って、所与の機能を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素に置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素に置き換えてもよい。以上の説明及び以下の特許請求の範囲は、そのような修正及び変更をすべて包含することが意図される。
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは、少なくとも1回の使用後に再使用のために再調整することができる。再調整には、装置の分解工程、それに続く特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含むことができる。特に、デバイスは分解することができ、デバイスの任意の数の特定の部品又は部分を、任意の組み合わせで選択的に交換するか又は取り外すことができる。特定の部分を洗浄及び/又は交換した後、デバイスを後の使用のために、再調整施設で、又は外科処置の直前に外科チームによって再組み立てすることができる。当業者であれば、デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、すべて本発明の範囲内にある。
単なる例として、本明細書に記載される態様は、手術前に処理されてもよい。最初に、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてもよい。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、γ線、X線、又は高エネルギー電子などの、容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。デバイスはまた、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、過酸化水素プラズマ、又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を用いて滅菌され得る。
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用、又は適合を包含するものとする。
全体又は部分的に、参照により本明細書に組み込まれると言及されるいずれの特許、刊行物又はその他の開示物も、組み込まれる内容が既存の定義、記述、又は本開示に記載されているその他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれるものとする。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれるものとするが、既存の定義、記述、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾する任意の文献、又はそれらの部分は、組み込まれる文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれるものとする。
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具であって、
シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリと、
遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように前記細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合され、前記外科用エンドエフェクタは、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が前記関節運動軸線からの非関節運動距離に配置されている非関節運動位置から、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が、前記非関節運動距離よりも短い、前記関節運動軸線からの対応する関節運動距離に配置されている関節運動位置へと、前記関節運動軸線を中心として選択的に枢動可能である、外科用エンドエフェクタと、を備える、外科用器具。
(2) 前記細長シャフトアセンブリは、前記関節運動軸線を規定する枢動部材を備え、前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部は、中に前記枢動部材を摺動可能に受容するように構成された細長スロットを備える、実施態様1に記載の外科用器具。
(3) 前記外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを選択的に加えるための手段を更に備える、実施態様1に記載の外科用器具。
(4) 前記選択的に加えるための手段は、前記外科用エンドエフェクタとの噛合い係合をなす回転ギヤを備える、実施態様3に記載の外科用器具。
(5) 前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部は、前記回転ギヤとの噛合い係合をなす楕円状のギヤプロファイルを備える、実施態様4に記載の外科用器具。
(6) 前記選択的に加えるための手段は、前記回転ギヤと動作可能にインターフェースする、選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバを備える、実施態様5に記載の外科用器具。
(7) 前記選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバ内の駆動スロットと、
前記回転ギヤに取り付けられ、かつ前記駆動スロット内に摺動可能に受容される駆動ピンと、を更に備える、実施態様6に記載の外科用器具。
(8) 前記外科用エンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線を規定し、前記エンドエフェクタ軸線は、前記外科用エンドエフェクタが前記非関節運動位置にあるときに前記エンドエフェクタ軸線が前記シャフト軸線と整列されるように配置され、前記外科用エンドエフェクタが前記関節運動位置のうちの最大限の関節運動位置に関節運動されると、前記エンドエフェクタ軸線は前記シャフト軸線に対して垂直となる、実施態様1に記載の外科用器具。
(9) 前記選択的に加えるための手段は、
前記関節運動軸線を中心として回転移動するように支持される中心関節リンクと、
前記シャフト軸線の第1の側にある第1の位置で前記中心関節リンクとインターフェースする、選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバと、
前記外科用エンドエフェクタに結合される第1の端部と、前記シャフト軸線の第2の側にある第2の位置で前記中心関節リンクに結合される第2の端部とを備える関節駆動リンクと、を備える、実施態様3に記載の外科用器具。
(10) 前記選択的に加えるための手段は、
前記関節運動軸線を中心として移動するように支持される中心関節ギヤと、
前記関節駆動リンクの前記第2の端部にあるギヤプロファイルであって、前記中心関節ギヤとの噛合い係合をなす、ギヤプロファイルと、を備える、実施態様9に記載の外科用器具。
(11) 外科用器具であって、
シャフト軸線を規定し、かつ遠位シャフト部分を備える細長シャフトアセンブリと、
エンドエフェクタ軸線を規定し、かつ遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記エンドエフェクタ軸線が前記シャフト軸線と整列され、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が、前記細長シャフトアセンブリの前記遠位シャフト部分からの非関節運動距離に配置されている非関節運動位置と、前記エンドエフェクタ軸線が前記シャフト軸線を横断し、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が、前記非関節運動距離よりも短い、前記遠位シャフト部分からの対応する関節運動距離に配置されている関節運動位置との間で選択的に移動するように、前記遠位シャフト部分に移動可能に結合されている、外科用エンドエフェクタと、を備える、外科用器具。
(12) 前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部は、選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバ及び関節リンクによって前記細長シャフトアセンブリの前記遠位シャフト部分に移動可能に結合されている、実施態様11に記載の外科用器具。
(13) 前記外科用エンドエフェクタが前記関節運動位置のうちの1つに関節運動されると、前記エンドエフェクタ軸線は前記シャフト軸線に対して垂直となる、実施態様11に記載の外科用器具。
(14) 外科用器具であって、
シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリと、
遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に駆動的に移動し、また前記関節運動軸線に対して並進移動するように、前記細長シャフトアセンブリに移動可能に結合されている、外科用エンドエフェクタと、
前記外科用エンドエフェクタと動作可能にインターフェースして、前記外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを選択的に加える関節運動システムと、を備える、外科用器具。
(15) 前記関節運動システムは、
前記外科用エンドエフェクタとの噛合い係合をなす回転ギヤと、
前記回転ギヤを回転させるための手段と、を備える、実施態様14に記載の外科用器具。
(16) 前記回転ギヤとの噛合い係合をなす、前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部上にある楕円状のギヤ区間を更に備える、実施態様15に記載の外科用器具。
(17) 前記回転ギヤを回転させるための前記手段は、
駆動スロットを備える、選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバと、
前記回転ギヤに取り付けられ、かつ前記駆動スロット内に摺動可能に受容される駆動ピンと、を備える、実施態様15に記載の外科用器具。
(18) 前記駆動スロットは前記シャフト軸線を横断する、実施態様17に記載の外科用器具。
(19) 前記外科用エンドエフェクタは、組織を切断及びステープル留めするように構成されている、実施態様14に記載の外科用器具。
(20) 前記関節運動システムは、
前記関節運動軸線を中心として回転移動するように支持される中心関節リンクと、
前記シャフト軸線の第1の側にある第1の位置で前記中心関節リンクとインターフェースする、選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバと、
前記外科用エンドエフェクタに結合される第1の端部と、前記シャフト軸線の第2の側にある第2の位置で前記中心関節リンクに結合される第2の端部とを備える関節駆動リンクと、を備える、実施態様14に記載の外科用器具。

Claims (12)

  1. 外科用器具であって、
    シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリと、
    遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように前記細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合され、前記外科用エンドエフェクタは、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が前記関節運動軸線からの非関節運動距離に配置されている非関節運動位置から、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が、前記非関節運動距離よりも短い、前記関節運動軸線からの対応する関節運動距離に配置されている関節運動位置へと、前記関節運動軸線を中心として選択的に枢動可能である、外科用エンドエフェクタと、を備え
    前記外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを選択的に加えるための手段を更に備え、
    前記選択的に加えるための手段は、前記外科用エンドエフェクタとの噛合い係合をなす回転ギヤを備え、
    前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部は、前記回転ギヤとの噛合い係合をなす楕円状のギヤプロファイルを備え、
    前記選択的に加えるための手段は、前記回転ギヤと動作可能にインターフェースする、選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバを備え、
    前記選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバ内の駆動スロットと、
    前記回転ギヤに取り付けられ、かつ前記駆動スロット内に摺動可能に受容される駆動ピンと、を更に備える、外科用器具。
  2. 前記細長シャフトアセンブリは、前記関節運動軸線を規定する枢動部材を備え、前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部は、中に前記枢動部材を摺動可能に受容するように構成された細長スロットを備える、請求項1に記載の外科用器具。
  3. 前記外科用エンドエフェクタは、エンドエフェクタ軸線を規定し、前記エンドエフェクタ軸線は、前記外科用エンドエフェクタが前記非関節運動位置にあるときに前記エンドエフェクタ軸線が前記シャフト軸線と整列されるように配置され、前記外科用エンドエフェクタが前記関節運動位置のうちの最大限の関節運動位置に関節運動されると、前記エンドエフェクタ軸線は前記シャフト軸線に対して垂直となる、請求項1に記載の外科用器具。
  4. 外科用器具であって、
    シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリと、
    遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動するように前記細長シャフトアセンブリに枢動可能に結合され、前記外科用エンドエフェクタは、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が前記関節運動軸線からの非関節運動距離に配置されている非関節運動位置から、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が、前記非関節運動距離よりも短い、前記関節運動軸線からの対応する関節運動距離に配置されている関節運動位置へと、前記関節運動軸線を中心として選択的に枢動可能である、外科用エンドエフェクタと、を備え、
    前記外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを選択的に加えるための手段を更に備え、
    前記選択的に加えるための手段は、
    前記関節運動軸線を中心として回転移動するように支持される中心関節リンクと、
    前記シャフト軸線の第1の側にある第1の位置で前記中心関節リンクとインターフェースする、選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバと、
    前記外科用エンドエフェクタに結合される第1の端部と、前記シャフト軸線の第2の側にある第2の位置で前記中心関節リンクに結合される第2の端部とを備える関節駆動リンクと、を備える外科用器具。
  5. 前記選択的に加えるための手段は、
    前記関節運動軸線を中心として移動するように支持される中心関節ギヤと、
    前記関節駆動リンクの前記第2の端部にあるギヤプロファイルであって、前記中心関節ギヤとの噛合い係合をなす、ギヤプロファイルと、を備える、請求項に記載の外科用器具。
  6. 外科用器具であって、
    シャフト軸線を規定し、かつ遠位シャフト部分を備える細長シャフトアセンブリと、
    エンドエフェクタ軸線を規定し、かつ遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記エンドエフェクタ軸線が前記シャフト軸線と整列され、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が、前記細長シャフトアセンブリの前記遠位シャフト部分からの非関節運動距離に配置されている非関節運動位置と、前記エンドエフェクタ軸線が前記シャフト軸線を横断し、前記外科用エンドエフェクタの前記遠位端部が、前記非関節運動距離よりも短い、前記遠位シャフト部分からの対応する関節運動距離に配置されている関節運動位置との間で選択的に移動するように、前記遠位シャフト部分に移動可能に結合されている、外科用エンドエフェクタと、を備え
    前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部は、選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバ及び関節リンクによって前記細長シャフトアセンブリの前記遠位シャフト部分に移動可能に結合されている、外科用器具。
  7. 前記外科用エンドエフェクタが前記関節運動位置のうちの1つに関節運動されると、前記エンドエフェクタ軸線は前記シャフト軸線に対して垂直となる、請求項に記載の外科用器具。
  8. 外科用器具であって、
    シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリと、
    遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動し、また前記関節運動軸線に対して並進移動するように、前記細長シャフトアセンブリに移動可能に結合されている、外科用エンドエフェクタと、
    前記外科用エンドエフェクタと動作可能にインターフェースして、前記外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを選択的に加える関節運動システムと、を備え
    前記関節運動システムは、
    前記外科用エンドエフェクタとの噛合い係合をなす回転ギヤと、
    前記回転ギヤを回転させるための手段と、を備え、
    前記回転ギヤを回転させるための前記手段は、
    駆動スロットを備える、選択的に軸方向に移動可能な遠位関節ドライバと、
    前記回転ギヤに取り付けられ、かつ前記駆動スロット内に摺動可能に受容される駆動ピンと、を備える、外科用器具。
  9. 前記回転ギヤとの噛合い係合をなす、前記外科用エンドエフェクタの前記近位端部上にある楕円状のギヤ区間を更に備える、請求項に記載の外科用器具。
  10. 前記駆動スロットは前記シャフト軸線を横断する、請求項に記載の外科用器具。
  11. 前記外科用エンドエフェクタは、組織を切断及びステープル留めするように構成されている、請求項に記載の外科用器具。
  12. 外科用器具であって、
    シャフト軸線を規定する細長シャフトアセンブリと、
    遠位端部と近位端部とを備える外科用エンドエフェクタであって、前記近位端部は、前記シャフト軸線に対して横向きに延びる関節運動軸線を中心として選択的に枢動的に移動し、また前記関節運動軸線に対して並進移動するように、前記細長シャフトアセンブリに移動可能に結合されている、外科用エンドエフェクタと、
    前記外科用エンドエフェクタと動作可能にインターフェースして、前記外科用エンドエフェクタに関節運動モーションを選択的に加える関節運動システムと、を備え、
    前記関節運動システムは、
    前記関節運動軸線を中心として回転移動するように支持される中心関節リンクと、
    前記シャフト軸線の第1の側にある第1の位置で前記中心関節リンクとインターフェースする、選択的に軸方向に移動可能な関節ドライバと、
    前記外科用エンドエフェクタに結合される第1の端部と、前記シャフト軸線の第2の側にある第2の位置で前記中心関節リンクに結合される第2の端部とを備える関節駆動リンクと、を備える外科用器具。
JP2018560437A 2016-02-09 2017-02-02 関節運動型でありかつ軸方向に並進可能なエンドエフェクタを備えた外科用器具 Active JP6965280B2 (ja)

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