JP6964865B2 - ハイパーサーミア用インプラント - Google Patents

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本願はハイパーサーミア用インプラントに関する。
近年において、化学療法に比べて副作用が少なく、手術療法に比べ悪性腫瘍を低侵襲に治療する手段である温熱療法(ハイパーサーミア)が注目されている。温熱療法とは、マイクロ波や高周波電流をエネルギー源として腫瘍組織を加温する療法であり、40℃〜45℃に持続的に加温されると抗腫瘍効果が発生することを利用したものである。
温熱療法を行う際には、患部の温度計測に適した手法によって正確に温度を計測し、患部の温度が目標温度に達したことを確認しなければならない。
温度計測技術としては、感温磁性体を含むインプラントを被計測部に配置し、感温磁性体の温度に依存する透磁率の変化をインプラントから離れた位置で計測し、被計測部の温度を計測する方法が知られている。
このような温度計測技術に用いるインプラントとしては、例えば特許文献1には、永久磁石と、その永久磁石の周囲を覆う感温磁性体とを有する温度計測素子が開示されている。また、特許文献2には、感温磁性体の表面に金を含む被覆層を有するハイパーサーミア用インプラントが開示されている。
特開2001−033317号公報 特開2011−251042号公報
特許文献1の温度計測素子は、永久磁石と、永久磁石の周囲を覆う感温磁性体とから形成されているため、温度計測素子自体を小型化することが困難である問題がある。それに対して特許文献2のインプラントは、粉体の感温磁性体を用いているため小型化が容易である。また、特許文献2のインプラントは、金を含む被覆層を感温磁性体の表面に有しているため発熱効率を向上させることができる。よって、特許文献2のインプラントによれば、感温磁性体自体が持つ温度計測プローブとしての機能に加えて、誘導加熱による発熱体として機能させることができる。
しかしながら、特許文献2の感温磁性体は金を含む被覆層を有するため、磁束の一部が遮蔽される。それゆえ、インプラントから離れた位置において計測される透磁率の変化量が、金を含む被覆層を有さない感温磁性体に比べて減少する。感温磁性体の透磁率の変化量が減少すると、その変化量に依存して検出される信号のS/N比が低下し、これにより温度計測精度が低下するとともに、ハイパーサーミアにおける治療可能深度が浅くなる。この点において、特許文献2のインプラントには改善の余地があった。
そこで本願では、ハイパーサーミアに望まれる発熱特性を向上させつつ、温度変化による透磁率の変化量が大きいインプラントを提供することを課題とする。
本願は、上記課題を解決する手段の1つとして、
複数の感温磁性体粒子(A)と、該感温磁性体粒子(A)とは異なる複数の磁性体粒子(B)と、を含む混合物であって、前記磁性体粒子(B)の平均粒子径が前記感温磁性体粒子(A)の平均粒子径よりも小さい、ハイパーサーミア用インプラント、
を開示する。
ここで、「混合物」とは、少なくとも感温磁性体粒子(A)と磁性体粒子(B)とを単に混合してなるものや、少なくとも感温磁性体粒子(A)と磁性体粒子(B)とを溶媒(水、有機溶媒等)に分散させてなるもの、感温磁性体粒子(A)に少なくとも磁性体粒子(B)を担持させてなるもの等を含む概念である。また、「平均粒子径」とは、顕微鏡で撮影した像から画像解析法により個々の粒子の円面積相当径(粒子の投影面積と同等面積の円の直径)を測定して個数基準の粒子径分布ヒストグラムを作成し、該粒子径分布ヒストグラムを対数正規分布でフィッティングしたときの粒子数に基づくメディアン径(d50)である。粒子径分布ヒストグラムの作成には200個以上の粒子を測定することが好ましい。なお、測定する粒子の大きさがマイクロサイズである場合は光学顕微鏡を用いることが好ましく、ナノサイズである場合は透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いることが好ましい。
前記磁性体粒子(B)の平均粒子径は前記感温磁性体粒子(A)の平均粒子径の1/100以下であることが好ましく、1/1000以下であることがより好ましい。
前記感温磁性体粒子(A)及び前記磁性体粒子(B)の質量を100%としたとき、前記磁性体粒子(B)の質量の割合が0.1%以上5.0%以下であることが好ましい。
本開示のインプラントによれば発熱効率を向上させることができる。また、本開示のインプラントによれば低温側(例えば、20℃)におけるインプラントの単位質量(単位体積)当たりの透磁率を向上させることができるため、温度変化による単位質量当たりの透磁率の変化量も増大させることができる。単位質量当たりの透磁率の変化量が増大すると、該変化量に依存する信号のS/N比が増加し、これにより温度計測精度が向上するとともにハイパーサーミアにおける治療可能深度を深くすることができる。
実施例に用いたシステムの概略図である。 実施例1及び比較例1〜比較例3の加温過程における温度上昇の経時変化を説明する図である。 実施例1及び比較例1〜比較例3におけるピックアップ電圧と温度との関係を説明する図である。 (a)実施例2〜実施例5及び比較例4の加温過程における温度上昇の経時変化を説明する図である。(b)比較例4〜比較例7の加温過程における温度上昇の経時変化を説明する図である。 (a)図4(a)の加温開始300秒までの範囲の結果を抽出した図である。(b)図4(b)の加温開始300秒までの範囲の結果を抽出した図である。 (a)実施例2〜実施例5及び比較例4〜比較例7におけるピックアップ電圧と温度との関係を説明する図である。(b)実施例2〜実施例5及び比較例4〜比較例6の20℃における単位質量当たりのピックアップ電圧Voと磁性体粒子の質量の割合との関係を説明する図である。 磁性体粒子含有懸濁液1を用いた場合の検討結果である。(a)ピックアップ電圧と温度との関係を説明する図であり、(b)ピックアップ電圧及び温度の経時変化を説明する図である。 磁性体粒子含有懸濁液2を用いた場合の検討結果である。(a)ピックアップ電圧と温度との関係を説明する図であり、(b)ピックアップ電圧及び温度の経時変化を説明する図である。
本願は、複数の感温磁性体粒子(A)と、該感温磁性体粒子(A)とは異なる複数の磁性体粒子(B)と、を含む混合物であって、磁性体粒子(B)の平均粒子径が感温磁性体粒子(A)の平均粒子径よりも小さい、ハイパーサーミア用インプラント、を開示するものである。
ここで、「混合物」とは、少なくとも感温磁性体粒子(A)と磁性体粒子(B)とを単に混合してなるものや、少なくとも感温磁性体粒子(A)と磁性体粒子(B)とを溶媒(水、有機溶媒等)に分散させてなるもの、感温磁性体粒子(A)に少なくとも磁性体粒子(B)を担持させてなるもの等を含む概念である。また、「平均粒子径」とは、顕微鏡で撮影した像から画像解析法により個々の粒子の円面積相当径(粒子の投影面積と同等面積の円の直径)を測定して個数基準の粒子径分布ヒストグラムを作成し、該粒子径分布ヒストグラムを対数正規分布でフィッティングしたときの粒子数に基づくメディアン径(d50)である。粒子径分布ヒストグラムの作成には200個以上の粒子を測定することが好ましい。なお、測定する粒子の大きさがマイクロサイズである場合は光学顕微鏡を用いることが好ましく、ナノサイズである場合は透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いることが好ましい。
1.感温磁性体粒子(A)
感温磁性体粒子(A)としては、組成比の変更、添加物の添加、熱処理などによってキュリー点を任意に設定できる磁性材料からなる磁性体であれば特に限定されないが、温熱療法(ハイパーサーミア)を行う際の患部温度計測のために用いる場合は、キュリー点を40℃以上50℃以下、好ましくは45℃、に設定できる磁性材料を選択することが好ましい。そのような磁性材料の具体例としては、Ni−Zn系フェライト、Mn−Cu−Zn系フェライトなどを挙げることができる。
感温磁性体粒子(A)の平均粒子径は50μm以上150μm以下であることが好ましい。感温磁性体粒子(A)の平均粒子径を当該範囲内とすることにより、例えば生体内への注入・配置が容易となり、且つ、リンパ管から流出することなく患部に留まることができるため、温度計測素子として適切に機能させることができる。
2.磁性体粒子(B)
磁性体粒子(B)としては、磁性を帯びることが可能な材料であれば特に限定されないが、強磁性体を形成する磁性材料からなることが好ましい。具体的には、鉄、コバルト、ニッケル等を含む強磁性体を挙げることができる。このうち、生体に対する毒性が低い酸化鉄からなる磁性体材料を用いることが好ましい。生体に対する毒性が高いコバルト、ニッケル等の磁性体材料を用いる場合は、生体に対する毒性が低いシリカ等の材料で磁性体粒子を被覆することが好ましい。
磁性体粒子(B)の平均粒子径は、感温磁性体粒子(A)の平均粒子径の1/100以下の大きさであることが好ましく、1/1000以下であることがより好ましい。具体的には、磁性体粒子(B)の平均粒子径が1nm以上1500nm以下であることが好ましく、1nm以上150nm以下であることがより好ましく、1nm以上50nm以下であることがさらに好ましく、1nm以上24nm以下であることが特に好ましく、4nm以上14nm以下であることが最も好ましい。
これにより、感温磁性体粒子(A)間の間隙を磁性体粒子(B)で埋めることが容易になり、感温磁性体粒子(A)同士の磁気的な相互作用を増大させ、インプラントの単位質量(単位体積)当たりの透磁率(以下において、単に「透磁率」ということがある。)をさらに向上させることができる。また、磁場印加により磁性体粒子(B)は発熱するため、インプラントの発熱効率の向上にも寄与する。
磁性体粒子(B)は、磁性体粒子(B)同士の凝集を抑制するため(水等の溶媒に分散させ易くするため)に、表面に有機分子が修飾されていてもよい。例えば、カルボキシデキストランやジメルカプトコハク酸等の有機分子を磁性体粒子(B)の表面に修飾したものを用いることができる。
3.ハイパーサーミア用インプラント
本開示のハイパーサーミア用インプラントは、複数の感温磁性体粒子(A)と、該感温磁性体粒子(A)とは異なる複数の磁性体粒子(B)と、を含む混合物であって、磁性体粒子(B)の平均粒子径が感温磁性体粒子(A)の平均粒子径よりも小さいことを特徴としている。
これにより、発熱効率を向上させることができる。また、低温側(例えば、20℃)におけるインプラントの透磁率を向上させることができるため、温度変化による透磁率の変化量も増大させることができる。透磁率の変化量が増大すると、該変化量に依存する信号のS/N比が増加し、これにより温度計測精度が向上するとともにハイパーサーミアにおける治療可能深度を深くすることができる。
なお、本開示のインプラントにおいては、感温磁性体粒子(A)よりも平均粒子径が大きい磁性体粒子が含まれていないことが好ましい。
感温磁性体粒子(A)及び磁性体粒子(B)の質量を100%としたとき、磁性体粒子(B)の質量の割合が0.1%以上5.0%以下であることが好ましく、0.4%以上3.8%以下であることがより好ましい。これにより、インプラントの発熱効率を向上させ、かつ、インプラントの透磁率を向上させるとともに、インプラントの温度を感温磁性体粒子(A)のキュリー点前後に制御し易くなる。よって、磁性体粒子(B)の割合を上記の範囲にすることにより、インプラントを配置する被計測部を過剰に加温することを避けることが容易になる。
ここで、本発明者らが考えるインプラントの透磁率が感温磁性体粒子(A)のみからなる場合に比べて向上する推定メカニズムを説明する。
感温磁性体粒子(A)のみからなる場合、感温磁性体粒子(A)の粒子間には隙間があるため、感温磁性体粒子(A)として独立の球体が分布していると考えると、感温磁性体粒子(A)の反磁界効果が大きく働き、感温磁性体粒子(A)を形成する磁性体材料の元々の透磁率よりも感温磁性体粒子(A)の透磁率は減少している。
これに対して、本開示のインプラントは、感温磁性体粒子(A)の粒子間の隙間に磁性体粒子(B)が配置され、感温磁性体粒子(A)と磁性体粒子(B)とを磁気的に結合させることができるため、感温磁性体粒子(A)の反磁界効果を低減させることができる。これにより、感温磁性体粒子(A)を形成する磁性体材料の透磁率が元の特性に回復し、それとともに感温磁性体粒子(A)の単位質量当たりの透磁率も回復する。すなわち、本開示のインプラントの単位質量当たりの透磁率が、感温磁性体粒子(A)のみからなる場合に比べて向上する。
また、インプラントの透磁率の変化量が増大する推定メカニズムについても説明する。
感温磁性体粒子(A)の温度が低温側(例えば、感温磁性体粒子(A)のキュリー点−20℃以下)である場合は、上述のように感温磁性体粒子(A)の透磁率が増大する。一方で、感温磁性体粒子(A)の温度が高温側(例えば、感温磁性体粒子(A)のキュリー点+20℃以上)である場合は、感温磁性体粒子(A)の透磁率は1/100程度まで低下し、磁性体粒子(B)中に透磁率の低い空間(感温磁性体粒子(A))が分散している状態であり、その結果、インプラントの単位質量当たりの透磁率は磁性体粒子(B)と比べても大きく低下する。
本開示のハイパーサーミア用インプラントには、本開示の効果を奏する範囲において、上記した感温磁性体粒子(A)及び磁性体粒子(B)以外の磁性体やその他の添加物等が含まれていてもよい。添加物の具体例としては、リン酸緩衝生理食塩水等のpH調整剤を挙げることができる。
以下、実施例に基づいてインプラントについて説明するが、本開示のインプラントはこれに限定されない。
<実験に用いた感温磁性体粒子>
(感温磁性体粒子1)
感温磁性体粒子1として、組成比がFe:CuO:ZnO:MgO=49:7:30:14(mol%)、平均粒子径が84μm、キュリー点が45℃である感温磁性体粒子を用いた。
(感温磁性体粒子2)
感温磁性体粒子2として、組成比がFe:CuO:ZnO:MgO=49:7:30:14(mol%)、平均粒子径が84μm、キュリー点が50℃である感温磁性体粒子を特許文献2に記載の方法に倣って金被覆したものを用いた。
<実験に用いた磁性体粒子>
(磁性体粒子含有懸濁液1)
磁性体粒子含有懸濁液1として、リゾビスト(登録商標、日本シェーリング社製)を用いた。磁性体粒子含有懸濁液1中にはカルボキシデキストランで被覆された酸化鉄γ−Fe(マグヘマイト、キュリー点675℃)が含まれており、これが磁性体粒子として機能する。磁性体粒子含有懸濁液1中の磁性体粒子(酸化鉄)の濃度は39.9mg/mlである。また、磁性体粒子(酸化鉄)の平均粒子径は4nmである。
(磁性体粒子含有懸濁液2)
磁性体粒子含有懸濁液2はジメルカプトコハク酸で被覆された酸化鉄Fe(マグネタイト)である磁性体粒子を純水に分散させたものである。磁性体粒子の濃度は39.9mg/mlである。また、磁性体粒子の平均粒子径は14nmである。
以下に磁性体粒子含有懸濁液2の作製方法を説明する。
(1)鉄アセチルアセトネートFe(acac) (シグマアルドリッチ社製)1.412g(4mmol)、1、2−ヘキサデカンジオール(シグマアルドリッチ社製)2.07g(8mmol)、オレイン酸(ナカライテスク社製)5.65g(6.35ml、20mmol)、オレイルアミン(和光純薬工業社製)1.07g(1.32ml、4mmol)、溶媒であるベンジルエーテル(シグマアルドリッチ社製)20mlを四つ口フラスコに投入した。
(2)温度計、冷却機、Arガスの入口、Arガスの出口、真空ポンプのゴム管を四つ口フラスコに設置した。
(3)Arガスの入口、Arガス出口のバルブを閉じて室温で撹拌しながら、真空ポンプのバルブを徐々に開けて溶液中に溶けている酸素の脱ガスを1時間行った。
(4)真空ポンプのバルブを閉じて、Arガスの入口のバルブを開け1分待った。そして、フラスコ中の水分を除去するために、Arガスの出口のバルブを開けてArガスを流しながら溶液を撹拌して110℃まで加熱し、110℃を保持しながら30分撹拌した。
(5)フラスコ中の不純物を除去するために、Arガスの流量を変えずに200℃まで加熱し、200℃を保持しながら30分撹拌した。
(6)Arガスの流量を極小にし、290℃まで5.5℃/minの昇温速度で加熱し、290℃でさらに1時間還流した。
(7)還流終了後、ヒーターを除去して茶黒色の溶液を自然冷却した。
(8)自然冷却後、室温の状態でエタノール(ナカライテスク社製)40mlを加え、黒色沈殿物を沈殿させた。そして、沈殿物を得るために、遠心分離(5500rpm、5分間)を行い、上澄み液を取り除いた。
(9)少量のヘキサン(ナカライテスク社製)を加え沈殿物を分散させた。
(10)余剰物を除去して沈殿物を精製するために、再びエタノール40mlを加えて沈殿させ、遠心分離(5500rpm、5分間)を行い、上澄み液を取り除いた。
(11)沈殿物にヘキサンを加え分散させ、一時的に保存した。なお、このときの沈殿物は多面体形状のマグネタイトの酸化鉄Feであり、表面にオレイン酸が修飾されている。このため水には不溶である。よって、以下において、酸化鉄が親水性となるように表面に修飾されているオレイン酸をジメルカプトコハク酸に置換する。
(12)上記酸化鉄Feにエタノール40mlを加え、遠心分離(5500rpm、5分間)を行い、粒子を分離させた。その後、エタノールを留去し、真空乾燥した。
(13)乾燥した固体を100mlビーカーに移し、トルエン(和光純薬工業社製)10mlを加えた。
(14)ジメルカプトコハク酸(シグマアルドリッチ社製)36mgとジメチルスルホキシド(関東化学社製)2mlを上記ビーカーに加え、超音波分散器で5分間撹拌した。
(15)その後、ビーカーの口をアルミホイルで塞ぎ、マグネティックスターラーで一晩撹拌した。
(16)一晩撹拌後、ビーカーにエタノールを加え、遠心分離(5500rpm、5分間)を行い、粒子を分離させた。
(17)上澄み液を除去し、得られた沈殿を純水に分散させ、試料ビンに保存した。
<実験に用いた計測システム>
図1に示した計測システムを用いて実験を行った。以下、計測システムについて説明する。図1に記載の矢印は交流磁場を表している。
(i)整合器を介して高周波電源に接続された磁場発生コイル(外径46.0mm、内径36.0mm、巻数14turnとなるように配置した銅管(管径5.0mm、肉厚1.0mmの中空管)からなる。)を中心軸が鉛直となるように配置し、ポリプロピレン製のボビンを該磁場発生コイルの内側に挿入した。銅管を冷却水循環装置に接続して、銅管内に冷却水を流した。
(ii)磁場発生コイルから出力される磁束に対して、中心軸が平行になるように直列に接続した上部ピックアップコイル(外径12.2mm、内径12.0mm、巻数1turnとなるように配置したエナメル被覆銅線(線径0.1mm)からなる。)と下部ピックアップコイル(外径12.2mm、内径12.0mm、巻数1turnとなるように配置したエナメル被覆銅線(線径0.1mm)からなる。)とを、ポリアセタール製の試験管ホルダーに対して巻きつける方向が互いに逆向きになるように配置した。次いで、上部及び下部ピックアップコイルの出力の和が0となるように鉛直方向の位置を調整した。そして、磁場発生コイルを配置したボビンの中に上部及び下部ピックアップコイルを配置した試験管ホルダーを挿入した。
(iii)試料を配置する樹脂製の試験管(アズワン株式会社)を該試験管の中心軸が鉛直となるように試験管ホルダーの中に配置した。このとき、試料が上部ピックアップコイルだけを貫く位置になるように試験管の配置位置を調整した。
(iv)コンピュータに接続されたデジタルオシロスコープ(テクトロニクス社製)に上部および下部ピックアップコイルを接続した。デジタルオシロスコープは、下部ピックアップコイルから検出される信号を磁場信号とし、上部ピックアップコイル及び下部ピックアップコイルから検出される信号の和を磁化信号として表示する。なお、信号は電圧として出力されデジタルオシロスコープに表示される。以下において、上記磁化信号から出力された電圧をピックアップ電圧と呼ぶ。このピックアップ電圧は試料の磁化に比例しており、磁場で除した磁化率を通して試料の透磁率に関連付けられている。すなわち、試料の透磁率の変化がピックアップ電圧の変化として現れる。
(v)温度計測器に接続された光ファイバ温度計のセンサ(先端)が試料の中心に位置するように、該光ファイバ温度計を試験管に挿入した。なお、温度計測器はコンピュータに接続されており、光ファイバ温度計で検出される結果はコンピュータで自動計測される。
(vi)実験の際には、磁場発生コイルによる磁場印加の時間、デジタルオシロスコープに表示されるピックアップ電圧、及び光ファイバ温度計で検出する試料の温度、を関係づけてコンピュータに記録する。
<加温過程における温度上昇の経時変化>
計測システムを用いて、加温過程における温度上昇の経時変化を検討した。使用した試料は以下のとおりである。また、印加磁場の条件を周波数500kHz、磁場強度4.95kA/mとした。
・実施例1:感温磁性体粒子1(1.0g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.5ml)に分散
・比較例1:感温磁性体粒子1(1.0g)を純水(0.5ml)に分散
・比較例2:磁性体粒子含有懸濁液1(0.5ml)
・比較例3:感温磁性体粒子2(1.0g)を純水(0.5ml)に分散
結果を図2に表す。縦軸は試料の温度、横軸は時間を表す。試料の加温開始温度は20℃である(以下の実験においても同様である。)。
図2より、実施例1の加温開始初期過程(加温開始0秒〜40秒)における昇温速度は、比較例3には劣るが、比較例1、2よりも大きかった。よって、感温磁性体粒子と磁性体粒子との混合物は感温磁性体粒子単体よりも高い発熱効率を有していると考えられる。
<ピックアップ電圧と温度との関係>
上記計測システムを用いて試料のピックアップ電圧と温度との関係を検討した。使用した試料は図2と同様のものである。結果を図3に表す。
図3より、低温側(例えば、20℃)におけるピックアップ電圧の値は実施例1が最も大きく、また、温度変化によるピックアップ電圧の変化量も実施例1が最も大きかった。よって、感温磁性体粒子と磁性体粒子との混合物の透磁率及び温度変化による透磁率の変化量は、感温磁性体粒子単体よりも向上することが分かった。
一方で、比較例3はピックアップ電圧の変化量が比較例1に比べて小さくなっている。これは、表面に被膜されている金の影響で磁束が遮蔽されるためであると考えられる。なお、比較例1はある点でグラフが途切れているが、これはキュリー点を超えると感温磁性体粒子の発熱量が急激に低下し、試料温度が昇温しないためである。
<感温磁性体粒子と磁性体粒子との混合比の関係>
上記計測システムを用いて感温磁性体粒子と磁性体粒子との混合比の関係を検討した。使用した試料は次のとおりである。また、印加磁場の条件を周波数500kHz、磁場強度4.793kA/mに変更した。
また、表1に感温磁性体粒子及び磁性体粒子の質量を100%としたときの、感温磁性体粒子及び磁性体粒子の質量の割合(混合比)をそれぞれ示した。
・比較例4:感温磁性体粒子1(1.0g)を純水(1.0ml)に分散
・実施例2:感温磁性体粒子1(0.9g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.1ml)に分散
・実施例3:感温磁性体粒子1(0.7g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.3ml)に分散
・実施例4:感温磁性体粒子1(0.6g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.4ml)に分散
・実施例5:感温磁性体粒子1(0.5g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.5ml)に分散
・比較例5:感温磁性体粒子1(0.3g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.7ml)に分散
・比較例6:感温磁性体粒子1(0.1g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.9ml)に分散
・比較例7:磁性体粒子含有懸濁液1(1.0ml)
上記実施例2〜実施例5、及び比較例4〜比較例7について、加温過程における温度上昇の経時変化及びピックアップ電圧と温度との関係を検討した。結果を図4〜図6、及び表1に示した。
なお、本実験の結果については、試料毎に感温磁性体粒子及び磁性体粒子の合計質量が異なるため、単純に比べるものではなく、単位質量等の単位に変換して比較する。
図4(a)(b)は加温過程における温度上昇の経時変化を示したものであり、図4(a)は実施例2〜実施例5及び比較例4の結果を、図4(b)は比較例4〜比較例7の結果を示したものである。図5(a)(b)は、図4(a)(b)において加温開始300秒までの範囲の結果をそれぞれ抽出したものである。
図4(a)(b)、図5(a)(b)に基づいて、加温開始20℃から治療温度42.5℃に到達するまでの時間及び単位質量当たりの昇温温度Ve(℃/g・s)を算出し、それぞれ表1に示した。
表1より、昇温速度Veは、磁性体粒子が少しでも含まれていることにより感温磁性体粒子単体(比較例4)よりも大きくなり、かつ、磁性体粒子の割合が増加するほど大きくなる傾向にあることが分かった。すなわち、実施例2〜実施例5、及び比較例5〜比較例7は感温磁性体粒子単体よりも発熱効率が優れていることが分かった。
また、図4(a)(b)、図5(a)(b)に基づいて、加温後期過程の時間及び単位質量当たりの昇温速度Ve(℃/g・s)を算出し、それぞれ表1に示した。ここで、加温後期過程とは感温磁性体粒子のキュリー点である45℃を始点とする所定の温度範囲であり、それぞれの実験例の昇温状態から決定している。比較例4では加温後期過程を45℃〜49.5℃とした。実施例2では加温後期過程を45℃〜50.5℃とした。実施例3〜実施例5及び比較例5〜比較例7では加温後期過程を45℃〜60℃とした。
さらに、昇温速度Ve、Veについて、Veに対するVeの減少率(%)を算出し、それぞれ表1に示した。結果より、実施例2〜実施例5のVeに対するVeの減少率は比較例4と同等であり、これは試料温度を感温磁性体粒子のキュリー点前後(又は治療温度前後)に制御することが容易であることを示していると考えられる。一方で、比較例5〜比較例7のVeに対するVeの減少率は比較例4に比べてかなり小さくなっており、また実施例2〜実施例5と比べても小さくなっている。よって、比較例5〜比較例7は試料温度を感温磁性体粒子のキュリー点前後(又は治療温度前後)に制御することが難しいと考えられる。
図6(a)は、ピックアップ電圧と温度との関係を示した図である。図6(a)の結果に基づいて、20℃における単位質量当たりのピックアップ電圧Vo(V/g)を算出し、表1に示した。また、図6(b)に実施例2〜実施例5及び比較例4〜比較例6における磁性体粒子の質量の割合及び20℃における単位質量当たりのピックアップ電圧Voの関係を示した(図の簡略化のため、比較例7の結果は省略した。)。
Figure 0006964865
図6(b)、表1より、実施例2〜実施例5のピックアップ電圧Voは比較例4よりも大きいことが分かった。よって、感温磁性体粒子のキュリー点付近である40℃〜50℃の間におけるピックアップ電圧の変化量も感温磁性体粒子単体よりも大きくなると考えられる。
一方で、比較例5〜比較例7の20℃における単位質量当たりのピックアップ電圧Voは比較例4よりも小さかった。
以上より、実施例2〜実施例5は、ハイパーサーミア用のインプラントとして一層優れていると考えられる。
<磁性体粒子含有懸濁液1、2の比較検討>
次に磁性体粒子含有懸濁液1と作製した磁性体粒子含有懸濁液2とを比較検討した。使用した試料は以下のとおりである。また、印加磁場の条件を周波数500kHz、磁場強度4.726kA/m、磁束密度6.023mTに変更した。
・実施例6:感温磁性体粒子1(0.5g)を磁性体粒子含有懸濁液1(0.5ml)に分散
・実施例7:感温磁性体粒子1(0.5g)を磁性体粒子含有懸濁液2(0.5ml)に分散
・比較例8:感温磁性体粒子1(0.5g)を純水(0.5ml)に分散
・比較例9:磁性体粒子含有懸濁液1(0.5ml)
・比較例10:磁性体粒子含有懸濁液2(0.5ml)
図7(a)(b)は磁性体粒子含有懸濁液1を用いた結果であり、図8(a)(b)は磁性体粒子含有懸濁液2を用いた結果である。図7(b)、図8(b)のTemp.は温度を表し、Vol.はピックアップ電圧を表す。
図7(a)、図8(a)はピックアップ電圧と温度との関係を示した図である。ピックアップ電圧に着目すると、実施例7の20℃におけるピックアップ電圧は実施例6よりも若干劣るが、比較例8よりも向上していることが分かった。
図7(b)、図8(b)は、ピックアップ電圧又は温度の経時変化を示した図である。温度変化に着目すると、加温開始初期過程(加温開始0秒〜40秒)における実施例6、7の昇温速度はほぼ同等であるが、キュリー点を超えたあたりの48℃以降における昇温速度は実施例7が実施例6よりも小さいことが分かる。
以上図7、図8より、磁性体粒子含有懸濁液1と磁性体粒子含有懸濁液2とは若干性質が異なるものの、ともにインプラントの発熱効率を向上させつつ、温度変化による透磁率の変化量も増大させることができることが分かった。また、温度変化による透磁率の変化量に依存する信号のS/N比を向上させることを目的とする場合は磁性体粒子含有懸濁液1を用いることが適し、インプラントを配置する被計測部の過剰な加温を抑制することを目的とする場合は磁性体粒子含有懸濁液2が適していることが分かった。

Claims (4)

  1. 複数の感温磁性体粒子(A)と、
    該感温磁性体粒子(A)とは異なる複数の磁性体粒子(B)と、
    を含む混合物であって、
    前記磁性体粒子(B)は強磁性体を形成する磁性材料からなり、
    前記磁性体粒子(B)の平均粒子径が前記感温磁性体粒子(A)の平均粒子径よりも小さい、ハイパーサーミア用インプラント。
  2. 前記磁性体粒子(B)の平均粒子径が前記感温磁性体(A)の平均粒子径の1/100以下である、請求項1に記載のインプラント。
  3. 前記磁性体粒子(B)の平均粒子径が前記感温磁性体(A)の平均粒子径の1/1000以下である、請求項1に記載のインプラント。
  4. 前記感温磁性体粒子(A)及び前記磁性体粒子(B)の質量を100%としたとき、前記磁性体粒子(B)の質量の割合が0.1%以上5.0%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインプラント。
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