JP6958858B2 - テラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質 - Google Patents

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本発明は、テラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質に関する。
細胞内における多くの生体分子プロセスに不可欠な細胞内の水は、これら細胞活動に関連して大いに着目されてきた。その理由は、生細胞の内側の水が細胞内拡散速度、立体構造の遷移、酵素触媒活性などのプロセスを媒介すると予測されるからである。そのため、細胞内の水の状態を観測する試みがなされてきた。
テラヘルツ波は、半導体やアミノ酸結晶などの固体試料の評価のみならず、水溶液のイオン濃度や水の温度変化に対しても感度を有することから、水溶液や水を多く含む生体試料の測定技術の分野でも注目されている。
例えば、非特許文献1には、全反射減衰テラヘルツ分光法を用いて、生細胞中の水分子の動態を観測することが記載されている。
K. Shiraga et al., J. Infrared Milli. Terahz. Waves, 35, 493, 2014
通常、全反射減衰測定においてテラヘルツ電場の局在の深さは細胞の厚みよりも大きいため、測定結果は細胞外の媒質の影響を受ける。非特許文献1の方法では、細胞外の媒質に含まれる水によってテラヘルツ波の多くが吸収されるため、細胞中の水の情報を充分に得ることができない場合がある。しかしながら、テラヘルツ電場の局在の深さをより小さくして、細胞外の媒質の影響をより低減するためには、技術的な限界がある。
また、近年、細胞診断を含む生体試料の状態評価の技術分野において、生物組織由来試料に含まれる細胞の、より微細な特徴を検出することに対する要求が高まっている。
上記課題に鑑み、本発明の一態様は、テラヘルツ波を用いた細胞評価において細胞内の水に関する情報をより多く検出し得る技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様は、以下のとおりである。
1)無極性の液体を含んでなる、テラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質。
2)上記無極性の液体は、フルオロカーボン類及び鉱物油類からなる群より選択される少なくとも一種である、1)に記載の媒質。
3)上記無極性の液体は、パーフルオロカーボン類である、1)又は2)に記載の媒質。
4)上記1)〜3)の何れかに記載の媒質中にある細胞と相互作用する領域に、テラヘルツ波を伝達する工程を含む、細胞の評価方法。
5)さらに、上記細胞とテラヘルツ波との相互作用を検出する工程を含む、4)に記載の方法。
6)検出する上記工程で得た結果を、基準と比較する工程を含む、5)に記載の方法。
7)評価対象である上記細胞とは異なる細胞であって、上記媒質中にある細胞とテラヘルツ波との相互作用を検出した結果を、上記基準とする、6)に記載の方法。
本発明の一態様によれば、テラヘルツ波を用いた細胞評価において細胞内の水に関する情報をより多く検出し得る技術を提供することができる。
一実施形態に係るCMOS素子を用いた細胞の評価方法を示す図である。 実施例の細胞の複素誘電率のモデル化における、複素誘電率の実部(a)と虚部(b)を示す図である。 培養培地中の細胞のATR測定と二界面モデル計算の模式図である。 水(培養培地)中における細胞A及びB(細胞厚7.0μm)の反射率(a)とその反射率差(b)を示す図である。 フロリナート中における細胞A及びB(細胞厚7.0μm)の反射率(a)とその反射率差(b)を示す図である。 フロリナート中における細胞のタイムラプス観察の結果を示す図である。 各種媒質中における細胞の生存率の評価の結果を示す図である。
〔1.細胞へテラヘルツ波を伝達するための媒質〕
本実施形態に係るテラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質は、無極性の液体を含んでなる。
本書において「液体」は、細胞の評価条件下の少なくとも一点において液体であるものを指す。典型的には、0℃以上で40℃以下の範囲内の温度(好ましくは10℃以上で38℃以下の範囲内の温度)と、0.5atm以上で1.5atm以下の範囲内の気圧(好ましくは0.8atm以上で1.2atm以下の範囲内の気圧)とから選択される、温度と気圧との組み合わせ条件下の少なくとも一つで、液体の形態をとるものが好ましい。テラヘルツ波を用いた細胞評価の具体的な説明は、後述の〔2.細胞の評価方法〕に記載のとおりである。本書において「テラヘルツ波」とは、周波数が約0.1THz〜10THzの電磁波を指す。
無極性の液体は、細胞に対して毒性が低いか、又は有さないことが好ましい。好ましい一例において、無極性の液体に浸漬してから24時間後の細胞生存率は、10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上である。
無極性の液体は、密度が水より高いことが好ましい。培養培地、生理食塩水、又はPhosphate Buffered Saline(PBS)等と交換された際に、残った水相が無極性の液体相の上に移動するため、特に接着細胞において、容易に細胞の周りに無極性の液体を配することができる。
無極性の液体として具体的には、パーフルオロカーボン類(パーフルオロカーボン、パーフルオロ−N−アルキルモルホリン、パーフルオロ(2−ブチル−テトラヒドロフロン)、及びパーフルオロトリペンチルアミン等)等のフルオロカーボン類;シリコーンオイル、及びライトミネラルオイル等の鉱物油(ミネラルオイル)類などが挙げられる。フルオロカーボン類の具体的な製品として、フロリナートが挙げられる。無極性の液体は、なかでも、フルオロカーボン類及び鉱物油類からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましく、フルオロカーボン類であることがより好ましく、パーフルオロカーボン類であることがさらに好ましく、主成分がC9パーフルオロカーボンであるパーフルオロカーボン(例えば、フロリナート FC-3283(3M社製)が挙げられる)、C5〜18パーフルオロカーボン(例えば、フロリナート FC-72(3M社製)が挙げられる)、及びパーフルオロ−N−アルキルモルホリン(例えば、フロリナート FC-770(3M社製)が挙げられる)からなる群より選択される少なくとも一種であることが特に好ましい。フルオロカーボン類は、培養液を含まない直接暴露状態における細胞生存率がより良好である(後述の実施例も参照)。
無極性の液体は、テラヘルツ波の吸収が水よりも小さい(後述の実施例も参照)。そのため、テラヘルツ波を用いた細胞評価における媒質として無極性の液体を用いた場合に、細胞内の水に関する情報をより多く検出することを可能にする。
〔2.細胞の評価方法〕
本実施形態における細胞の評価方法は、上述の媒質中にある細胞と相互作用する領域に、テラヘルツ波を伝達する工程を含む。さらに、この細胞とテラヘルツ波との相互作用を検出する工程を含むことが好ましい。
細胞とテラヘルツ波との相互作用の検出とは、細胞の存在によってテラヘルツ波電場に生じる変化を検出することを広く指し、例えば、細胞内での誘電応答の検出、具体的には細胞内水分子の誘電応答の検出が挙げられる。当該のテラヘルツ波電場に対する誘電応答は、複素誘電率として数値化され得、特には水分子の動態及び水素結合状態を反映する複素誘電率実部並びに複素誘電率虚部として数値化され得る。
このような検出結果に基づき、細胞内の状態として、細胞内の水分子含有率、ストレス状態(例えば酸化ストレス)、細胞の悪性腫瘍度などを評価することができる。
上記伝達する工程と、相互作用を検出する工程とを含む評価方法は、特に限定されないが、例えば、テラヘルツ波の反射又は透過を利用する(反射又は透過波の変化を検出する)方法や、共振を利用する(テラヘルツ波を伝達後の共振の変化を検出する)方法等、テラヘルツ波の誘電率測定に用いられている方法が挙げられる。好ましい方法として、例えば、以下の(1)の方法、(2)の方法、及び、これら(1)と(2)とを組み合わせた方法が挙げられる。
(1)ATR法(Attenuated Total Reflection Spectroscopy:全反射減衰分光法)
参考文献:APPLIED PHYSICS LETTERS 102, 053702(2013)。参考文献:J Infrared Milli Terahz Waves (2014) 35: 493-502。実施例及び図3も参照のこと。
ATR法においては、テラヘルツ波用のプリズムの一面から底面に対して臨界角度以上でテラヘルツ波を入射し、プリズムの底面の外側にしみ出たエバネセント波と評価対象物(細胞)とを相互作用させる。そして、プリズムの底面側からの反射波を計測することによって、エバネセント波と評価対象物との相互作用を検出する。エバネセント波と評価対象物との相互作用は、減衰全反射率の変化として検出される。減衰全反射率の変化は、テラヘルツ波の吸収を反映している。なお、テラヘルツ波を用いたATR法は、テラヘルツ時間領域分光法と組み合わせて用いることが好ましい場合がある(いわゆる、THz TD-ATR分光法)。この場合、フェムト秒レーザー励起で発生したテラヘルツ波パルスは、例えばピコ秒程度の幅をもつパルスとして上記プリズムに入射され、プリズムの底面からの反射波の波形を時間分解計測する。エバネセント波と評価対象物との相互作用は、減衰全反射率の変化(テラヘルツ波の吸収を反映)と、パルス波形の時間遅延(位相変化を反映)として検出される。テラヘルツ波を用いたATR法は、周波数可変なテラヘルツ波の発生源を用いた、テラヘルツ周波数領域分光等と組み合わせて用いてもよい。
評価対象物である細胞は、プリズムの底面の外側におけるエバネセント波の照射範囲内に配され、好ましくはプリズムの底面の外側に接触するように配される。細胞の周囲は、本発明の一形態に係る、細胞評価用の媒質(無極性の液体を含んでなる媒質)によって満たされている。細胞の周囲が上記媒質で満たされていることによって、プリズムの底面側からの反射波は、細胞内の水の状態をよりよく反映する。なお、テラヘルツ波用のプリズムの底面上に、細胞を格納可能なチャンバーを取り付けることによって、評価対象となる細胞の周囲を上記媒質で満たした構成を実現することが出来る。
テラヘルツ波用のプリズム、テラヘルツ波の発生源、テラヘルツ波の検出素子等は、テラヘルツ波を用いたATR法の分野において公知のものを適宜利用することができる。テラヘルツ波用のプリズムの材質に関すれば、TPX製、シリコン製、ダイヤモンド製、及びMgO製等が挙げられる。
なお、この方法の利点としては、例えば、確立された理論計算を用いた数値解析を通じた最適が容易であることと、所定の帯域のスペクトルを一度に取得できること(特に、THz TD-ATR分光法の場合は、広帯域のスペクトルを一度に取得できる)とが挙げられる。
(2)CMOS(complementary metal oxide semiconductor)素子を用いる方法
参考文献:T. Mitsunaka et al., IEEE J. Solid-State Circuits, vol. 51, no. 11, 2016。
一例において、CMOS素子として、テラヘルツ波発信器に接続された、パッシベーション層で覆われた回路を有するセンサを用いる(図1の(a))。各回路はLC回路と等価で表現され、その共振周波数は回路直上の複素誘電率に影響を受けるため、センサの周囲に水がある場合、水の量に応じて周波数が変化する(この変化は、テラヘルツ波と水との相互作用を反映する)。具体的には、水が多くなるにつれて、周波数が低くなる。そのため、この周波数を測定することによって、当該水を評価することができる。本実施形態では、パッシベーション層の上に上述の媒質中にある細胞を配置し、テラヘルツ波の周波数を測定することで、細胞内の水の情報を得る(すなわち、細胞とテラヘルツ波との相互作用を検出する)ことができる。
CMOS素子をアレイ化したチップを用いてもよい(図1の(b))。1つのCMOS素子で1つのサンプルを測定する。サンプルには、1個又は複数個の細胞が含まれ、当該細胞は上述の媒質中に存在する。
発信する周波数は特に限定されない。上記(1)の方法と異なり、(2)の方法では、発信する周波数は1つである。好ましい一例では、上記(1)のATR法によって、後述の基準に用いる2種類以上の細胞同士での差異がより大きくなる周波数を決定(スクリーニング)し、当該周波数を(2)の方法において発信するテラヘルツ波の周波数として採用し得る。これにより、例えば、多数のサンプルについて評価したい場合に、理論計算が可能で最適化がより容易な(1)の方法で好ましい周波数を探し、次いでこの周波数を用いて、安価で且つ短時間での測定が可能な(2)の方法で多数のサンプルを効率的に評価することができる。したがって、本実施形態における細胞の評価方法は、ATR法によってテラヘルツ波の周波数をスクリーニングする工程を含んでいてもよい。本実施形態における細胞の評価方法では、CMOS素子を用いて当該周波数のテラヘルツ波を細胞に伝達してもよい。
細胞の由来生物は、特に限定されない。単細胞生物であってもよいし、多細胞生物の細胞であってもよい。例えば、原核生物細胞、菌類細胞、及び高等真核細胞などが挙げられる。高等真核細胞としては、例えば、植物細胞、動物細胞が挙げられる。動物細胞としては、ヒト及び非ヒト動物が挙げられ、より具体的には、昆虫細胞、両生類細胞、爬虫類細胞、鳥類細胞、魚類細胞、哺乳動物細胞などが挙げられる。哺乳動物としては、マウス、ラット、ウサギ、モルモット及びヒトを除く霊長類等の実験動物;イヌ及びネコ等の愛玩動物(ペット);ブタ、ウシ、ヤギ、ヒツジ及びウマ等の家畜;並びにヒトが挙げられる。また、多細胞生物の細胞である場合、体細胞であってもよいし、生殖細胞であってもよい。また、上皮組織、筋組織、神経組織、結合組織など、あらゆる組織に由来し得る。
また、細胞は、生体から直接取得した細胞であってもよいし、培養細胞であってもよいし、生体における細胞であってもよい。生体から直接取得した細胞の場合、生体から単離した試料に対象の細胞が含有された状態でもよいし、また当該試料から対象の細胞を単離した状態のものでもよい。また、生体における細胞は、例えば、生体の皮膚の細胞であり得る。一例において、細胞の評価方法は、細胞を培養する工程を含んでいてもよい。培養は、評価に用いる基体(上記(1)で用いるプリズム又は上記(2)で用いるセンサのパッシベーション層など)上で行うことが好ましい。また、一例において、細胞の評価方法は、細胞の培養に用いた培養培地を本実施形態に係る媒質と交換する工程を含んでいてもよい。また、一例において、細胞の評価方法は、当該交換する工程において、培養培地を洗浄する工程を含んでいてもよい。また、対象の細胞は、単一の細胞であってもよいし、細胞集団であってもよい。
細胞の接着性も特に限定されない。一例において、細胞は接着細胞であることが好ましい。接着細胞である場合、培養培地と細胞評価用の媒質との交換が容易である。また、接着細胞は基材(例えばATRプリズム)に接触しているため、容易にテラヘルツ波を伝達することができる。一方、浮遊細胞の場合には、例えば、誘電泳動(例えば、T. P. Hunt et al., Biomed Microdevices, 8:227-230, 2006)、膜タンパク又は糖鎖などと結合するリンカー物質による拘束、マニピュレーターなどを用いた細胞操作又は細胞押し付け、サイトスピンによる細胞接着等の方法で細胞を基材に接近(接触)させ、テラヘルツ波を伝達させればよい。
本実施形態に係る評価方法は、上記検出する工程で得た結果を基準と比較する工程をさらに含んでいてもよい。基準は、対象細胞と同一細胞であってもよいし、対象細胞とは別の細胞であってもよい。別の細胞である場合、対象細胞と同一種類の細胞であってもよいし、対象細胞と異なる種類の細胞であってもよい。なお、「種類」とは、由来生物、由来組織、由来個体、性質(接着性、又は増殖性など)などのうちの少なくとも1つを指す。
対象細胞と同一細胞である場合、例えば、ある時点における検出結果を基準として、別の1つ以上の時点における検出結果と比較する。これにより、同一細胞における経時的な変化を評価することができる。例えば、ある時点において検出を行い、次いで細胞に薬剤を適用し、一定時間経過後に再度検出を行う。そして両者を比較することによって、薬剤に対する細胞の応答を評価することができる。
対象細胞とは別の細胞である場合、例えば、上記媒質中にある細胞と相互作用する領域にテラヘルツ波を伝達し、当該細胞とテラヘルツ波との相互作用を検出して得られる結果を、基準とすることができる。なお、この場合、対象細胞と、基準となる細胞とは、実質的に同じ条件下で、テラヘルツ波を伝達し当該テラヘルツ波との相互作用を検出することが好ましい。
基準は1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、基準として、正常細胞及び進行度が異なる1つ以上の疾患関連細胞のうちの2つ以上の細胞についての結果を用いることによって、対象細胞が疾患関連細胞であるか否か、及び/又は、疾患関連細胞である場合の疾患の進行度を評価し得る。
一実施形態において、対象細胞は正常細胞である。他の実施形態において、対象細胞は疾患関連細胞である。疾患関連細胞とは、1つ以上の疾患に関連する細胞を指し、疾患を引き起こす細胞又は疾患によって生じた細胞であり得る。疾患としては、癌などが挙げられる。癌細胞又は腫瘍細胞は、正常細胞と比較して細胞内の水の量が多いと考えられている。
癌又は腫瘍として、例えば、舌癌、歯肉癌、悪性リンパ腫、悪性黒色腫(メラノーマ)、上顎癌、鼻癌、鼻腔癌、喉頭癌、咽頭癌、神経膠腫、髄膜腫、神経膠腫、神経芽細胞腫、甲状乳頭腺癌、甲状腺濾胞癌、甲状腺髄様癌、原発性肺癌、扁平上皮癌、腺癌、肺胞上皮癌、大細胞性未分化癌、小細胞性未分化癌、カルチノイド、睾丸腫瘍、前立腺癌、乳癌(例えば、乳頭腺癌、面疱癌、粘液癌、髄様癌、小葉癌、硬癌肉腫、転移腫瘍)、乳房ペーシジェット病、乳房肉腫、骨腫瘍、甲状腺癌、胃癌、肝癌、急性骨髄性白血病、急性前髄性白血病、急性骨髄性単球白血病、急性単球性白血病、急性リンパ性白血病、急性未分化性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、成人型T細胞白血病、悪性リンパ腫(例えば、リンパ肉腫、細網肉腫、ホジキン病など)、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、小児性白血病、食道癌、胃癌、胃・大腸平滑筋肉腫、胃・腸悪性リンパ腫、膵・胆嚢癌、十二指腸癌、大腸癌、原発性肝癌(例えば、肝細胞癌、胆管細胞癌など)、肝芽腫、子宮上皮内癌、子宮頸部扁平上皮癌、子宮腺癌、子宮腺扁平上皮癌、子宮体部腺類癌、子宮肉腫、子宮癌肉腫、子宮破壊性奇胎、子宮悪性絨毛上皮腫、子宮悪性黒色腫、卵巣癌、中胚葉性混合腫瘍、腎癌、腎盂移行上皮癌、尿管移行上皮癌、膀胱乳頭癌、膀胱移行上皮癌、尿道扁平上皮癌、尿道腺癌、ウィルムス腫瘍、横紋筋肉腫、線維肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫、滑液膜肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、ユーイング肉腫、皮膚扁平上皮癌、皮膚基底細胞癌、皮膚ボーエン病、皮膚ページェット病、皮膚悪性黒色腫、悪性中皮癌、転移性腺癌、転移性扁平上皮癌、転移性肉腫、中皮腫(例えば、胸膜中皮腫、腹膜中皮腫、心膜中皮腫など)、間葉系由来細胞を含む腫瘍などが挙げられるが、これらに限定されない。
基準は、対象細胞の検出工程と同時又は連続的に検出を行って得られた結果であってもよいし、予め検出されて得られた結果(例えば汎用的な基準)であってもよい。
一例において、細胞とテラヘルツ波との相互作用を反映した検出結果は、テラヘルツ波における細胞の分光特性である。具体的には、検出結果は、一定の範囲の周波数と反射又は透過との相関であり得、より具体的には、一定の範囲の周波数における反射又は透示を示すスペクトルであり得る。反射又は透過は反射率又は透過率(%)として示されるか、あるいは反射量又は透過量として示され得る(例えば、横軸に周波数、縦軸に反射率又は透過率あるいは反射量又は透過量)。比較は、グラフの形状又は特定の(範囲の)周波数における反射率又は透過率あるいは反射量又は透過量の数値などに基づいて行い得る。あるいは、検出結果は、特定の周波数における反射率又は透過率(%)又は反射量又は透過量であり得る。比較は、特定の周波数における反射率又は透過率あるいは反射量又は透過量の数値などに基づいて行い得る。あるいは、検出結果は、テラヘルツ波の周波数の変化、及び/又は、波長の変化であり得る。
〔3.その他〕
上記〔2.細胞の評価方法〕の欄で説明した比較工程を行うことによって得られた結果は、医師による診断を行う際の診断資料の1つとして利用することができる。また、上記〔2.細胞の評価方法〕の欄で説明した比較工程を行うことによって、疾患を有している可能性ありという結果が得られた被験体については、必要に応じて医師による診断の結果を伴った上で、治療を行うことができる。ここで、治療の一例としては、医師、場合によっては医師以外の専門家が行う、化学療法、放射線治療、及び外科手術などを挙げることができる。
したがって、本発明はまた、本実施形態に係る細胞の評価方法を用いた疾患の診断方法を提供する。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
〔1.細胞の複素誘電率のモデル化〕
文献:K. Shiraga et al., J. Infrared Milli. Terahz. Waves, 35, 493, 2014の2. Principle及び3. Methodに記載されている方法に則り、まず、37℃において水(培養培地)及びHeLa細胞単層の0.2〜4.0THzにおける複素誘電率を実験的に導出した。次いで、この複素誘電率について、以下の理論式で最小二乗フィッティングを行った。なお、ωは角周波数であり、iは虚数単位である。
Figure 0006958858
ここで、右辺第1及び2項目は、Debye緩和(Δε1及びΔε2:緩和強度、τ1及びτ2:緩和時間)を表す。右辺第3項目は、Lorentz振動(ΔV:振動強度、ω0:共鳴周波数、γ:減衰定数)を表す。右辺第4項目は、誘電率実部の高周波極限を表す。このフィッティング計算によって、実験で得た複素誘電率をΔε及びω0等の数値パラメータで表すことができるため、測定試料の定量的な解釈が可能となる。
この結果得られた各数値パラメータは以下の通りである:
Figure 0006958858
ここで、これらの数値パラメータを式(1)に再び代入して得た理論上の複素誘電率が、それぞれ、図2のWater(culture-medium)及びCell Aに対応している。Cell AはHeLa細胞の複素誘電率の数値パラメータに基づいて計算したものであるため、以下では“ガン細胞”の複素誘電率モデルとして扱うこととする。また、一般的に正常細胞はガン細胞よりも細胞内水量は少ないと考えられているため、Cell Aの数値パラメータの一部を変化させることで未だ測定実績のない“正常細胞”の複素誘電率もモデル化できると考えられる。例えば緩和強度Δε1は自由水の分子数に比例するパラメータであるため、正常細胞はガン細胞より自由水量が20%だけ少ないと仮定すれば、Δε1=42.46×0.8=33.97と計算される。ここで、Δε1=33.97であり、他の数値パラメータがCell Aと同じである仮想細胞を想定すると、その複素誘電率は図2のCell Bとなる。以降は、このCell Bを“正常細胞”の複素誘電率と考えることとする。
また、水とは異なりフロリナート(FC-3283、FC-72、FC-770(いずれも3M社製))の複素誘電率は分散を持たず(すなわち一定であり)、実験結果に基づくとその複素誘電率は、下記のように表される(図2のFluorinert)。
Figure 0006958858
〔2.反射率の導出過程〕
図3の左に示すように、測定プリズム(誘電率ε1)上に厚さdのコンフルエントな細胞単層が形成されており、さらにその上には液体培養培地などの媒質が存在する3成分系を考える。ここでプリズムにシリコン単結晶(ε1=11.77)を用い、入射角θ=51.6°でテラヘルツ波がプリズム-細胞界面で反射すると、細胞側に局在する非伝搬性のエバネッセント波の局在深さdは1THzで20μm程度となり、これは細胞厚み(約7μm:HeLa細胞の場合)を上回るため、本測定法では細胞単層上部に位置する媒質による影響の寄与が避けられない。
このようなエバネッセント波の局在深さよりも薄い試料を含む3成分系の場合、図3の右のように“プリズム-細胞”間及び“細胞-媒質”間で反射成分が存在すると考えると、“プリズム-細胞-媒質”からなる3成分系のマクロな反射係数は、以下の式(2)で与えられる(文献:K. Shiraga et al., Appl. Phys. Lett., 102, 053702, 2013)。
Figure 0006958858
なお、λは波長であり、角周波数とはλ=c/2πω(cは光速)の関係で結ばれる。ここで、入射テラヘルツ波がp偏光の場合、“プリズム-細胞”間及び“細胞-媒質”間の反射係数はそれぞれ、以下の式(3)及び式(4)である。
Figure 0006958858
このとき、反射率Rは、以下の式(5)で求められる。
Figure 0006958858
上記1.で求めたCell A又はCell Bの複素誘電率を、
Figure 0006958858
に代入し、Water(culture-medium)の複素誘電率を
Figure 0006958858
に代入して、式(2)〜(5)から“プリズム-細胞-培養培地”3成分系の反射率を計算した結果を、図4の(a)に示す。ここで、細胞厚みはd=7μmとした。Cell Aに比べてCell Bの方が誘電率虚部(≒吸収)は小さい(図2を参照)ため、図4の(a)でもCell Bの方が高い反射率を示している。ここでCell AとCell Bとの反射率差を比較すると、図4の(b)に示すようにその差は大きくてもわずか1.5%程度であった。これは、細胞及び培養培地(水)ともにテラヘルツ帯で吸収が大きいため、“プリズム-細胞-培養培地”3成分系の反射率そのものの値が小さいことが原因である。
次に、上記1.で求めたCell A又はCell Bの複素誘電率を
Figure 0006958858
に代入し、Fluorinertの複素誘電率を
Figure 0006958858
に代入して、“プリズム-細胞-フロリナート”3成分系の反射率を計算した結果を、図5の(a)に示す。フロリナートはテラヘルツ帯での吸収がゼロとみなせるほど小さい(図2を参照)ため、媒質を培養培地からフロリナートへ代替することによって反射率が著しく増加しており、結果的に図5の(b)に示すCell AとCell Bとの反射率差も2.2%程度にまで増大している。この結果は、媒質を培養培地からフロリナートへ代替することによってガン細胞vs正常細胞のような物性の異なる細胞の差を2.2%/1.5%=1.47倍も大きい反射率変化として観測できることを示している。
〔3.フロリナート中における細胞のタイムラプス観察〕
フロリナート(FC-3283(3M社製))中における細胞の生存状態を確認するために、タイムラプス観察を行った。5.0×10cells/mLの胃がん細胞(MKN7:RCB0999)をibidi μ-dish 35mm, high (#81156)上に播種し、培養培地(D-MEM (High Glucose with L-Glutamine, Phenol Red and HEPES)(#048-30275)+10% FBS (#S1820-500))中で、37℃、5%CO下で24時間培養した。次いで、培養培地をアスピレーターで吸引除去し、D-PBS(-) (Calcium Chloride free, Magnesium Chloride free)でWashし、2mLのフロリナートを添加した。このdishを37℃、5%CO下に静置し、0、6、12、18、20、24時間後における細胞の画像を、光学顕微鏡(NIKON Biostation)を用いて取得した。
結果を図6に示す。オルガネラの流動性が消失した場合又は細胞内容物が漏出した場合に、死細胞であると認定される。図6からわかるとおり、24時間経過後においても、ほとんどの細胞が生存していた。このように、フロリナートは細胞に対する毒性が低く、テラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質としてより好適であることを見出した。
〔4.各種媒質中における細胞の生存率の評価〕
上記のフロリナートに加え、他の媒質として鉱物油及びレモゾールについても細胞の生存状態に及ぼす影響についての確認の試験を行った。細胞培養用35mm ibidiディッシュ(フロリナート試験時)又はガラスボトムディッシュ(鉱物油、レモゾール試験時)に1×10個のNHDF細胞又はMKN7細胞をDMEM+10%FBSに播種し、37℃、5%CO下で培養した(鉱物油及びレモゾールはibidiディッシュ腐食性があるためガラスボトムディッシュを使用)。培養から48〜72時間後、培養培地を各種の媒質に置換し、その直後から5分間隔で25時間目までBiostationで細胞を観察して細胞死の有無を評価した。細胞死の評価項目として、(1)細胞膜破壊による細胞膨化又は細胞質の漏出、(2)核の破壊、(3)細胞質における流動性の消失、を指標とし、そのいずれか1つにでも当てはまる細胞を死細胞とみなした。
結果を図7に示す。その結果、フロリナートでは置換から12時間が経過した後でも90%近い生存率が確認され、テラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質として最適であることがわかった。また、鉱物油の場合では、置換から12時間が経過するまでは40%以上の生存率が認められ、テラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質として利用できることが分かった。なお、レモゾールでは置換から5分以内に細胞がほぼ全滅しており、細胞評価用の媒質として用いることはできなかった。
本発明は、例えば、各種の研究用途、並びに、診断及び治療等の医学用途において利用することができる。

Claims (7)

  1. 体を含んでなる、テラヘルツ波を用いた細胞評価用の媒質であって、
    上記液体は、フルオロカーボン類である、媒質
  2. 記液体は、パーフルオロカーボン類である、請求項1に記載の媒質。
  3. 上記パーフルオロカーボン類は、C5〜18パーフルオロカーボン、及びパーフルオロ−N−アルキルモルホリンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項2に記載の媒質。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の媒質中にある細胞と相互作用する領域に、テラヘルツ波を伝達する工程を含む、細胞の評価方法。
  5. さらに、上記細胞とテラヘルツ波との相互作用を検出する工程を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 検出する上記工程で得た結果を、基準と比較する工程を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 評価対象である上記細胞とは異なる細胞であって、上記媒質中にある細胞とテラヘルツ波との相互作用を検出した結果を、上記基準とする、請求項6に記載の方法。
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