JP6956562B2 - 知能ロボットシステム及びプログラム - Google Patents
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Description
以下、本実施形態に関連したワークフローエディタについて詳述する。
図3は、本実施形態による知能ロボットシステムのワークフローを示すフロー図である。このフロー図は、ユーザが実際にワークフローエディタを実行している際に、モニター1に表示されるものである。
図5は、上述したワークフローエディタの追加機能としてのシナリオエディタの操作画面の一例を示す図である。シナリオエディタの起動時には、ディスプレイ1の画面には、シナリオエディタ用の画面が表示される。シナリオエディタ用の画面は、ワークフローを実行する際に登場する複数のアクターに対応させた複数のアクター領域A1〜A4が示されている。アクター領域には、ワークフローを実行する際に登場する複数のアクター(本実施形態では、アクターとしてW、X、Y及びZが表示されている)毎に、当該アクターが担当するプロセスが表示されている。そして通常のワークフローエディタと同様に、ワークフローを構成する各プロセスは、時系列に沿って上流側から下流側に向けて互いに接続されて表示されている。
上述した例では、ワークフローエディタ及びシナリオエディタを用いてワークフローを編集し易くできることについて詳述した。そして、上記ワークフローエディタ及びシナリオエディタは、ビジネスルール管理システム(BRMS)と連携させることも可能である。また、ビジネスルールの結論部において、PRINTEPSにおけるモジュールやプロセスを実行することが可能である。これにより、例えば画像センサによって検出された人の性別や年齢等の属性に関する情報を、ビジネスルールにおける条件部に利用することができる。
以下の実施例1では、PRINTEPSにおけるワークフローエディタを用いて学校の授業のワークフローを作成した。このワークフローは、ROSを用いたロボットや各種センサーの実行プログラムを含むものである。
ドメインオントロジーを用いて定義し、ルールの結論部よりSPARQLクエリにより関連するコンテンツを取得できるようにした。
(1) クイズ出題
(2) 生徒の回答
(3) 正誤の表示
(4) 解説用メディアと共に解説文を表示
(5) 解説文を見終わったら次の問題に進む
クイズサーバより取得したクイズやメディアの提示を行う。クイズサーバと個々のタブレット端末アプリは、rosjavaにより実装されたROSのノードとして動作し、ROSTopic通信を行う。タブレット端末103のアプリは始めに、ROSMasterノードに接続した後、端末IDと紐付いたサブスクライバとパブリッシャがクイズサーバ上で生成される。
(1)WhatQuestion 少なくとも1つの選択肢がオブジェクト(ここではクラスまた
はインスタンスとする)を表している。
(2)HowQuestion 少なくとも1つの選択肢がRDF(Resource Description Frame-
work)トリプルに相当する概念を表している。
(3)WhyQuestion 設問の問題文がRDFトリプルに相当する概念を表し、少なく
とも1つの選択肢が理由クラスのインスタンスと同じ概念である。
授業を進行するロボットはPepper又はSociBotの2台を準備し、Pepper用のワークフローとSociBot用のワークフローをそれぞれ用意した。2つのワークフローはいずれも、以下の流れを有する、カエルの解剖を振り返る授業に関するものである。
・授業導入
・ロボットとKinectを用いた振り返りクイズ
・AR技術を用いた臓器を重畳するコンテンツの提示
・ロボットとKinectを用いた振り返りクイズ(続き)
・クイズの結果発表
・まとめ
・タブレット端末を用いた復習クイズ
授業導入では、教師が生徒にロボットの紹介をしたあと、ロボットが自己紹介を行う。その後、授業でクイズを行うことをロボットに説明させ、ディスプレイには解剖で使ったカエルの画像を映し、解剖実験を行ったことを思い出してもらう。ロボットの発話についてはところどころで区切り、教師がその場の状況に応じて合いの手を入れられるようにした。ここでは、図5に示したようなシナリオエディタの画面上で、教師がロボットの発話内容や合いの手の内容を記述した。
ロボットとKinectを用いたクイズでは、設計段階ではワークフローエディタにおけるクイズモジュールを用いて、教師がクイズの内容を入力した。授業の流れの中では、クイズモジュールよりクイズの問題文と選択肢(例題:カエルの皮膚を触って感じられた体温は温かかった?、選択肢:マルまたはバツ)を取得し、ロボットとディスプレイを用いてクイズの出題を行った。その後、生徒たちに考えてもらう時間を設けるため一旦フローを止め、各テーブルに置かれているクイズ回答札を生徒たちに立ててもらった。フローを進めるとKinectの画像認識プログラムが動き、各テーブルの回答を取得した。回答が出揃うとロボットが正解発表をし、その後ロボット、又はフローを一旦止めた教師が補足説明を行った。
クイズの結果発表では、あらかじめ保存しておいた各班のクイズ回答結果を全て取得し、各班の正解数をディスプレイに表示し、最上位の班をロボットが発表した。
授業の最後では、タブレット端末を生徒全員に配布し、クイズアプリを操作してもらい、再度クイズを実施した。ロボットを用いたクイズの際はグループ単位で行っていたが、このクイズアプリは個人で操作してもらった。タブレット端末は全部で36台準備し、同じプログラムが動作するクイズサーバは全部で4台用意した。通信面では、教室内にWiFiルータを5台準備し、タブレット端末とクイズサーバが互いに通信できる環境を整えた。
クイズのドメインオントロジーとして、カエル解剖オントロジーを構築した。以下では、カエル解剖オントロジーの詳細について述べる。カエル解剖オントロジーの規模は、クラス数135、インスタンス数223、プロパティ数62、トリプル数2670であった。カエル解剖オントロジーは、主に「カエルの身体部位および包含関係」、「解剖手順」、「理由」、「関連メディア」から構成される。
また、各手順で扱う道具や、対象とする身体部位などは図13のように、「関連部位」や「使う」などを意味するプロパティを定義し、身体部位や各手順のインスタンスと関連付けた。
実施例2は、本発明をロボット喫茶店に適用したものに関する。図14に、ロボット喫茶店のシステム構成図を示す。図14に示すように、ロボット喫茶店は、喫茶店の入口、4人掛けのテーブル、2人掛けのテーブル、調理場、食器棚によって構成されている。Kinect v2を、入口に1台、各テーブルに2台ずつ配置し、人と物の画像センシングを行えるようにした。また、各テーブルには1台ずつたまご型マイクアレイを配置し、注文時における音声認識や発話した客の位置の推定を行えるようにした。調理場には、3台のペットボトルディスペンサーを配置し、コーヒー、ミルク、オレンジジュース、カフェオレを用意することができるようにした。また、トレイを配置し、最大5つのカップを置くことができるようにした。食器棚には、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズのカップを2セット配置した。
その他に、ROSのマスター兼IS(Information State)を管理するLinux(登録商標) OSが搭載されたノートPC、知識処理(BRMSとRDFストア)と人属性認識を行うためのLinux(登録商標) OSが搭載されたサーバを用意し、12台のPC、5台のKinectV2、Pepper、HSR、JACO2をROSの分散ネットワーク環境上に接続した。
知識推論では、ワークフロー、ビジネスルール、オントロジーを用いて、ロボット喫茶店における状態の管理やロボットの振舞いの制御を行う。入店時挨拶と座席案内は、画像センシングにより得られた客の人数や各客の属性情報からグループ推定を行ったり、Kinectのセンシング結果とストリーム推論を用いて入店・退店・退席・空席の検知などを行う。さらに、ビジネスルールを用いて、喫茶店オーナーの要望を反映したグループごとの接客を行うことを可能としている。注文時においては、ロボット喫茶店におけるメニュー情報(材料、カロリー、金額など)をオントロジーとそのインスタンスとして定義し、音声対話モジュールにその情報を提供したり、注文されたメニューから必要な食器や調理手順を生成し、動作計画モジュールを呼び出すなどの処理を行うようにした。
音声対話では、主にPepperとたまご型マイクアレイを用いて注文対応の制御を行う。メニューとして、S,M、Lサイズのコーヒー、ミルク、オレンジジュース、カフェオレを用意しており、客が様々な表現方法により、これらのメニューを注文した際に、適切に、メニュー名、サイズ、個数を取得し、ROSのメッセージ型に変換し、ISに保存することを実現した。また、知識推論モジュールと連携し、客のグループや属性に応じたメニューの推薦なども可能としている
画像センシングでは、主に入口とテーブルのセンシング制御をKinect v2を用いて行った。OKAO Vision(登録商標)を用いて人の年齢、性別、表情を推定したり、入店してくる客とKinect v2までの距離データを取得し、知識推論モジュールと連携して入店検知などを行ったり、テーブル上にある物や飲食行動の認識を行った。
動作計画では、環境地図を用いたPepperやHSRのロボット喫茶店環境内での移動、Jaco2を用いた飲料準備、HSRを用いた飲料の配膳などの制御を行った。入口、2人掛けテーブル、4人掛けテーブル、調理場、待機場所など、環境地図上の場所概念をオントロジーとそのインスタンスとして定義し、マルチ知識ベースエディタ上で、指定の場所に移動できるようにした。また、Jaco2は、食器棚の中から指定されたサイズの
カップを取得し、注文されたメニューに応じて、ペットボトルディスペンサーの前にカップを置き、ディスペンサーのレバーをサイズに応じた時間分操作して、トレー上の指定の場所にカップを配置するようにした。
21 格納領域
Claims (5)
- ROSを用いた知能ロボットシステムであって、
少なくとも音声対話モジュールを含み、ロボットの知的振る舞いの手順を示すワークフローを格納するワークフロー格納部と、
当該ワークフロー格納部に格納された前記ワークフローの編集を可能にするワークフローエディタシステムと、
当該ワークフローエディタシステムの処理内容をユーザに表示するディスプレイ部と、を備え、
前記ワークフローエディタシステムの作動時に前記ディスプレイ部には、前記ワークフローを構成する各プロセスが互いに関連付けられて表示され、
音声対話に関連するプロセスを示す領域には、当該音声対話プロセス実行時におけるロボットの発話内容が表示用文字列として表示され、
前記ワークフローエディタシステムの作動時に前記ディスプレイ部には、
前記音声対話に関連するプロセスと関連付けられ、ロボットの発話内容を示す定数文字列モジュールが表示され、当該定数文字列モジュールには、当該定数文字列モジュールに関連付けられたプロセスの表示用文字列の宛先が表示されていることを特徴とする、ROSを用いた知能ロボットシステム。 - 前記ワークフローエディタシステムの作動時に前記ディスプレイには、前記ワークフローに関連する複数のアクターに応じて分割されたアクター領域が表示され、
前記ワークフローを構成する各プロセスを示す領域は、当該プロセスを担当するアクターに応じたアクター領域内に表示されている、請求項1に記載のROSを用いた知能ロボットシステム。 - 前記プロセスを示す領域は、プロセスが実行される順に前記アクター領域内に表示される、請求項2に記載のROSを用いた知能ロボットシステム。
- 前記ワークフローのうち、少なくとも一部のプロセスに状況に応じたルールが設定されているビジネスルールを格納するビジネスルール格納部と、
周辺の人物の属性を検出する画像センシング部と、を備え、
状況に応じたルールが設定されている前記プロセスは、前記画像センシング部で検出された前記人物の属性に関連するルールを条件部に含んで構成されている、請求項1乃至3の何れか1項に記載のROSを用いた知能ロボットシステム。 - ROSを用いた知能ロボットシステムに用いられるプログラムであって、
前記知能ロボットシステムは、
少なくとも音声対話モジュールを含み、ロボットの知的振る舞いの手順を示すワークフローを格納するワークフロー格納部と、
当該ワークフロー格納部に格納された前記ワークフローの編集を可能にするワークフローエディタシステムと、
当該ワークフローエディタシステムの処理内容をユーザに表示するディスプレイ部と、
を備えるものであり、
前記プログラムは、
CPUにより実行され前記ワークフローエディタシステムを制御するためのエディタドライバを備え、
当該エディタドライバは、前記CPUに、前記ワークフロー格納部に格納された前記ワークフローを読み出させ、前記ディスプレイ部に前記ワークフローエディタシステムによる前記ワークフローの編集画面を表示させるように構成されており、
前記ワークフローエディタシステムの作動時に前記ディスプレイ部には、前記ワークフローを構成する各プロセスが互いに関連付けられて表示され、
音声対話に関連するプロセスを示す領域には、当該音声対話プロセス実行時におけるロボットの発話内容が表示用文字列として表示され、
前記ワークフローエディタシステムの作動時に前記ディスプレイ部には、
前記音声対話に関連するプロセスと関連付けられ、ロボットの発話内容を示す定数文字列モジュールが表示され、当該定数文字列モジュールには、当該定数文字列モジュールに関連付けられたプロセスの表示用文字列の宛先が表示されている、ROSを用いた知能ロボットシステムに用いられるプログラム。
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JP2017155584A JP6956562B2 (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 知能ロボットシステム及びプログラム |
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JP2019036029A JP2019036029A (ja) | 2019-03-07 |
JP6956562B2 true JP6956562B2 (ja) | 2021-11-02 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2017155584A Active JP6956562B2 (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 知能ロボットシステム及びプログラム |
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FR2991222B1 (fr) * | 2012-06-01 | 2015-02-27 | Aldebaran Robotics | Systeme et procede pour generer des comportements contextuels d'un robot mobile executes en temps reel |
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