JP6953435B2 - 二量体化合物 - Google Patents

二量体化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP6953435B2
JP6953435B2 JP2018558264A JP2018558264A JP6953435B2 JP 6953435 B2 JP6953435 B2 JP 6953435B2 JP 2018558264 A JP2018558264 A JP 2018558264A JP 2018558264 A JP2018558264 A JP 2018558264A JP 6953435 B2 JP6953435 B2 JP 6953435B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl
acetyl
amino
carbamoyl
piperazin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018558264A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019518727A (ja
Inventor
アレクサンダー フラー,
アレクサンダー フラー,
ギード ギャリー,
ギード ギャリー,
ロジャー ノークロス,
ロジャー ノークロス,
ニコラス ツォルン,
ニコラス ツォルン,
Original Assignee
エフ・ホフマン−ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エフ・ホフマン−ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト filed Critical エフ・ホフマン−ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト
Publication of JP2019518727A publication Critical patent/JP2019518727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6953435B2 publication Critical patent/JP6953435B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/535Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with at least one nitrogen and one oxygen as the ring hetero atoms, e.g. 1,2-oxazines
    • A61K31/5355Non-condensed oxazines and containing further heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D413/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D413/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing three or more hetero rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

本発明は、アポトーシス阻害タンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤及び/又はIAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として作用する二量体化合物に関する。これらの分子は、がん、特に固形腫瘍の改善、治療又は制御に有用である。それらは、DR5/FAPアゴニスト抗体のような他の薬剤と組み合わせることができる。
これらの化合物は、XIAP及びcIAPを含むIAPタンパク質のBIR2又はBIR2及びBIR3領域に結合し、カスパーゼカスケードの活性化又は再活性化をもたらし、そのため、がんを含む増殖性疾患の治療に有用である。
がんは、無制御な細胞増殖の疾患であり、腫瘍の局所増殖を起こし、また、遠隔転移を起こす可能性がある。がん細胞の増殖機構の一つは、アポトーシスすなわちプログラム細胞死の回避である。アポトーシス経路の変更は、例えば化学療法又は放射線療法等の標準的治療に対するがん細胞の耐性、並びにがんの発生及び進行に関連している。例えば、E. Dean et al., 「X-linked inhibitor of apoptosis protein as a therapeutic target」, Expert Opin. Ther. Targets (2007) 11 (11):1459-1471を参照のこと。
アポトーシス細胞死のための二つの基本的な経路は、内因性経路及び外因性経路である。内因性アポトーシス経路は、細胞ストレス及び薬剤誘発性のDNA損傷を含む種々の機構によって開始されうる。外因性経路は、ケモカインによるデスレセプターの活性化によって開始されうる。いずれの経路の開始も、カスパーゼと呼ばれるプロテアーゼファミリーの活性化をもたらす。活性化されると、カスパーゼは、エフェクターカスパーゼ3及び7の活性化、並びに最終的な細胞死をもたらす事象のカスケードを生成する種々の基質を切断するように作用することができる。タンパク質のIAPファミリーは、カスパーゼに結合してその活性を阻害することができ、ゆえにアポトーシスを阻害する。例えば、上掲のDean、1460を参照のこと。
IAPは、バキュロウイルスIAP反復(BIR)ドメイン、BIR1、BIR2、及びBIR3と呼ばれる相同構造ドメインのコピーを三つまで含むことができる。プロトタイプIAPであるcIAP及びXIAPのBIR3ドメインは、活性化カスパーゼ9に結合してこれを阻害することができる。一方、BIR2ドメインは、カスパーゼ3及び7に結合してそれらを阻害する。プロアポトーシスタンパク質のSmac(DIABLOとしても知られている)は、活性化カスパーゼと競合するIAPのBIR2ドメイン及びBIR3ドメインを遮断することができ、結果的に活性化カスパーゼをIAPから放出し、アポトーシスプログラムを完了させる。例えば、S. Wang, 「Design of Small-Molecule Smac Mimetics as IAP Antagonists」, Current Topics in Microbiology and Immunology 348, DOI 10.1007/82_2010_111、pp. 89-113を参照のこと。
ペプチドや小分子は、XIAP及びcIAPのBIR3領域に結合してSmacタンパク質の作用を模倣し、活性化カスパーゼを放出することが報告されている。例えば、上掲のDean、及びM. Gyrd-Hanseら「IAPs:From caspase inhibitors to modulators of NF-κB、inflammation and cancer」, Nature Review/Cancer, August 2010, Vol 10:561-574を参照のこと。
XIAP阻害剤は、予め抵抗性のヒトがん細胞株をDR5誘導性アポトーシスに強力に感作させることができる。
国際公開第2014060770号は、タンパク質のIAPファミリー(IAP)のアンタゴニストである可能性がある新規の二環式複素環に関する。国際公開第2014161845号は、DR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、FAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む二重特異性抗体、DR5に特異的な抗体、それらの製造のための方法、前記抗体を含有する薬学的組成物、及びそれらの使用に関する。
当該技術分野では、XIAP阻害剤を単独で、又はDR5/FAPアゴニスト抗体と組み合わせて使用して、標的のがんのための有効な治療法を見出すことが、依然として問題である。
本発明の一態様は、式I:
Figure 0006953435
又はその薬学的に許容される塩であり、ここで、L、A及びRは本明細書に記載されるものである。
本発明はまた、一又は複数の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体若しくは添加剤を含む薬学的組成物に関する。
本発明は、特に固形腫瘍を含むがん、例えば哺乳動物、特にヒトにおける肺、膵臓、結腸、乳房、骨、及び前立腺がんの改善、制御又は治療の方法にさらに関し、本発明による化合物又はその薬学的に許容される塩の治療的有効量を前記哺乳動物に投与することを含む。
SK−OV−3細胞の細胞生存率アッセイにおけるN−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリドの単一薬剤活性を示す。 単一薬剤、及びDR5−FAP二重特異性抗体X AB(FAP−DR5濃度の漸増)との組み合わせとしての、HCT−116細胞の細胞生存率アッセイにおけるN−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリドの活性を示す。 HCT−116細胞の細胞生存率アッセイにおける、単一薬剤及び DR5−FAP二重特異性抗体X AB との組み合わせ(FAP−DR5の固定濃度、1.5μg/ml)を使用)としての、N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリドの活性を示す。 FAP−DR5二重特異性抗体分子設計及び作用機序の略図を示す。
定義
別途定義しない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書において使用される以下の用語は、次のような定義を有する。
用語C1−6−アルキル」とは、単独で又は他の基と組み合わせて、1から6個の炭素原子の一価の直鎖状又は分岐状飽和炭化水素を意味する。例は、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル、イソプロピル、ブチル(n−ブチルとしても知られる)、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等を含む。
用語「C1−6−アルコキシ」とは、単独で又は他の基と組み合わせて、直鎖状又は分岐状であっても、単一又は複数の分岐を有していてもよい−O−C1−6−アルキル基を表し、ここで、アルキル基は、一般に、1から6個の炭素原子を含み、例えば、これは、メトキシ(OMe、MeO)、エトキシ(OEt)、プロポキシ、イソプロポキシ(i−プロポキシ)、n−ブトキシ、i−ブトキシ(イソ−ブトキシ)、2−ブトキシ(sec−ブトキシ)、t−ブトキシ(tert−ブトキシ)、イソペンチルオキシ(i−ペンチルオキシ)等が挙げられる。特定の「C1−6−アルコキシ」は、1から4個の炭素原子を有する基、特に2−メトキシプロパニルである。
用語「C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル」とは、単独で又は他の基と組み合わせて、本明細書に記載されるような「C1−6−アルコキシ」により置換される本明細書に記載されるような「C1−6−アルキル」を意味する。例には-C(H,Me)−OMe等が含まれる。
用語「ハロゲン」とは、F、Cl、Br又はIから選択される原子を意味する。特定の実施態様ではハロゲンはFを意味する。
用語「C3−6−ヘテロシクロアルキル」とは、単独で又は他の基と組み合わせて、少なくとも一のO、N又はSのような、特に一つのOのヘテロ原子を有する3から6員の炭素環を指す。具体的な例はテトラヒドロピラニルである。
用語「半数阻害濃度」(IC50)は、in vitroで生物学的プロセスの50%阻害を得るために必要な特定の化合物の濃度を意味する。IC50値は、pIC50値(−log IC50)に対数的に変換することができ、ここで、値が高ければ高いほど、指数関数的により大きな効力を示す。IC50値は、絶対値ではなく、実験条件、例えば用いられる濃度に依存する。IC50値は、Cheng−Prusoff式を用いて絶対阻害定数(Ki)に変換することができる(Biochem. Pharmacol. (1973) 22:3099)。Pharmacol. 1973:22:3099。用語「阻害定数(Ki)」は、受容体に対する特定の阻害剤の絶対結合親和性を示す。それは、競合結合アッセイを用いて測定され、競合リガンド(例えば放射性リガンド)が存在しない場合に特定の阻害剤が受容体の50%を占める濃度に等しい。Ki値は、pKi値へと対数的に変換することができ(−log Ki)、高い値ほど指数関数的により大きな効力を示す。
「治療的有効量」とは、病状を治療するために対象に投与されるとき、病状についてそのような治療を行うのに十分な化合物の量を意味する。「治療的有効量」は、化合物、治療される病状、治療される重症度又は疾患、対象の年齢及び相対的健康度、投与の経路及び形態、担当の医師又は獣医師の判断、及び他の要因に応じて変化するだろう。
薬学的に許容される担体、添加剤等の「薬学的に許容される」とは、特定の化合物が投与される対象に対して薬理学的に許容され、実質的に非毒性であることを意味する。
「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性及び特性を保持しており、かつ好適な非毒性の有機酸若しくは無機酸又は有機塩基若しくは無機塩基から形成される一般的な酸付加塩又は塩基付加塩を指す。酸付加塩の例は、無機酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、及び硝酸から誘導されるもの、並びに有機酸、例えばp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸等から誘導されるものを含む。塩基付加塩の例は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、及び第四級アンモニウム水酸化物、例えばテトラメチルアンモニウム水酸化物から誘導されるものを含む。薬学的化合物(すなわち薬物)の塩への化学的修飾は、化合物の物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性及び溶解性の向上を得るための、薬化学者にとってよく知られた技術である。例えば、Anselら、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems(1995)の456〜457頁を参照されたい。
本願で用いられるように、式又は基に置換基がない場合、それは、原子価が完全には満たされておらず、欠けている置換基はHであると推定される。
不斉炭素が化学構造中に存在するときはいつでも、その不斉炭素に付随するすべての立体異性体は、構造によって純粋な立体異性体及びその混合物として包含されることが意図される。
本発明はまた、薬学的組成物、上記化合物の使用方法及び上記化合物の調製方法も提供する。
用語「デスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に特異的に結合する二重特異性抗体」とは、DR5及びFAPを発現する細胞の標的化において、抗体が診断薬及び/又は治療剤として有用であるように、十分な親和性でDR5及びFAPに結合可能な二重特異性抗体を指す。特に「デスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に特異的に結合する二重特異性抗体」とは、腫瘍細胞上のDR5及び前記腫瘍を囲む基質中のFAPを標的化する二重特異性抗体を指す。一実施態様では、デスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)を無関係の、非FAP又は非DR5タンパク質に特異的に結合する二重特異性抗体の結合度は、例えば酵素結合免疫吸着法(ELISA)、表面プラズモン共鳴(SPR)に基づくアッセイ(例えばBiacore)又はフローサイトメトリー(FACS)により測定された場合、DR5又はFAPへの抗体の結合の約10%未満である。特定の実施態様では、デスレセプター(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に特異的に結合する二重特異性抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、又は≦0.001nM(例えば10−8M以下、例えば10−8Mから10−13M、例えば10−9Mから10−13M)の解離定数(Kd)を有する。特定の実施態様では、デスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に特異的に結合する二重特異性抗体は、異なる種からDR5又はFAPの間で保存されるDR5又はFAPのエピトープに結合する。好ましくは、前記二重特異性抗体は、ヒト及びカニクイザルDR5と、ヒト、カニクイザル及びマウスFAPとに結合する。
用語「デスレセプター(DR5)に特異的に結合する抗体」とは、DR5を発現する細胞の標的化において診断薬及び/又は治療剤として抗体が有用であるように、十分な親和性でDR5に結合可能な抗体を指す。一実施態様において、デスレセプター(DR5)の、無関係な、非DR5タンパク質への結合度は、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)又はフローサイトメトリー(FACS)によって測定される場合、抗体のDR5への結合の約10%未満である。特定の実施態様では、DR5に結合する抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、又は≦0.001nM(例えば10−8M以下、例えば10−8Mから10−13M、例えば10−9Mから10−13M)の解離定数(Kd)を有する。特定の実施態様では、デスレセプター5(DR5)に特異的に結合する抗体は、異なる種からDR5の間で保存されるDR5のエピトープに結合する。特に、前記抗体は、ヒト及びカニクイザルDR5に結合する。用語「デスレセプター5(DR5)に特異的に結合する抗体」とは、DR5と第2の抗原を結合可能な二重特異性抗体も包含する。
本明細書における用語「抗体」とは最も広い意味で用いられ、種々の抗体構造を包含し、限定されるものではないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、及び、所望の抗原結合活性を示す限り、抗体断片を含む。
用語「抗体断片」とは、インタクトな抗体が結合する抗原に結合するインタクトな抗体の一部分を含む、インタクトな抗体以外の分子を指す。抗体断片の例には、限定されないが、Fv、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’);ダイアボディ、交差Fab断片;直鎖状抗体;単鎖抗体分子(例えばscFv);及び抗体断片から形成された多重特異性抗体が含まれる。scFv抗体は、例えばHouston, J.S., Methods in Enzymol. 203 (1991) 46-96に記載されている。加えて、抗体断片は、VHドメインの特性を有する、つまり、VLドメインと一緒に、又はVLドメインの特性を有する、つまりVHドメインと一緒に、機能性抗原結合部位に集合することができ、それによって完全長抗体の抗原結合特性を提供する単鎖ポリペプチドを含む。
用語「Fab断片」とは、VLドメイン及び軽鎖(CL)の定常ドメインと、VHドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)とを含む軽鎖断片を含む抗体断片を指す。本発明の二重特異性抗体の一実施態様は、少なくとも一のFab断片を含み、ここで、重鎖及び軽鎖の可変領域又は定常領域のいずれかは交換される。可変領域又は定常領域のいずれかの交換により、前記Fab断片は、「交差Fab断片」又は「xFab断片」又は「クロスオーバーFab断片」とも呼ばれる。クロスオーバーFab分子の二つの異なる鎖組成が可能であり、本発明の二重特異性抗体に含まれる。対して、Fab重鎖及び軽鎖の可変領域は交換されており、即ち、クロスオーバーFab分子は、軽鎖可変領域(VL)と重鎖定常領域(CH1)からなるペプチド鎖、及び重鎖可変領域(VH)と軽鎖定常領域(CL)からなるペプチド鎖を含んでいる。このクロスオーバーFab分子は、CrossFab(VLVH)とも呼ばれる。対して、Fab重鎖及び軽鎖の定常領域が交換されている場合、クロスオーバーFab分子は、重鎖可変領域(VH)と軽鎖定常領域(CL)からなるペプチド鎖、及び軽鎖可変領域(VL)と重鎖定常領域(CH1)からなるペプチド鎖を含んでいる。このクロスオーバー分子は、CrossFab(CLCH1)とも呼ばれる。クロスオーバーFab断片を含む二重特異性抗体フォーマットは、例えば国際公開第2009/080252号、同第2009/080253号、同第2009/080251号、同第2009/080254号、同第2010/136172号、同第2010/145792号及び同第2013/026831号に記載されている。
用語「単一鎖Fab断片」又は「scFab」とは、抗体重鎖可変ドメイン(VH)、抗体定常ドメイン1(CH1)、抗体軽鎖可変ドメイン(VL)、抗体軽鎖定常ドメイン(CL)及びリンカーからなるポリペプチドであり、ここで、前記抗体ドメイン及び前記ドメインは、N末端からC末端方向において以下:a)VH−CH1−リンカー−VL−CL、b)VL−CL−リンカー−VH−CH1、c)VH−CL−リンカー−VL−CH1又はd)VL−CH1−リンカー−VH−CLのうちの一つを有し;ここで、前記リンカーは、少なくとも30のアミノ酸、好ましくは32から50の間のアミノ酸のポリペプチドである。前記単一鎖Fab断片a)VH−CH1−リンカー−VL−CL、b)VL−CL−リンカー−VH−CH1、c)VH−CL−リンカー−VL−CH1及びd)VL−CH1−リンカー−VH−CLは、CLドメインとCH1ドメインとの間の天然ジスルフィド結合を介して安定化される。加えて、これらの単一鎖Fab分子は、システイン残基(例えばKabat番号付けによる可変重鎖の44位及び可変軽鎖の100位)の挿入を介した鎖間ジスルフィド結合の生成により、さらに安定化されることがある。
用語「N末端」とは、N末端の最後のアミノ酸を意味する。用語「C末端」とは、C末端の最後のアミノ酸を意味する。
参照抗体と「同じエピトープに結合する抗体」という語句は、 競合アッセイにおいて、参照抗体のその抗原に対する結合を50%以上阻害する抗体を指し、逆に参照抗体は、競合アッセイにおいて、抗体のその抗原に対する結合を50%以上阻害する。例示的な競合アッセイが、本明細書において提供される。
用語「抗原結合ドメイン」は、抗原の一部又は全部に特異的に結合し、且つ抗原の一部又は全部に相補的な領域を含む抗体結合分子の部分を指す。抗原が大きい場合、抗原結合分子は、エピトープと呼ばれる抗原の特定部分にのみ結合しうる。抗原結合ドメインは、例えば、一又は複数の抗体可変ドメイン(抗体可変領域とも呼ばれる)により提供されうる。好ましくは、抗原結合ドメインは、抗体軽鎖可変領域(VL)及び抗体重鎖可変領域(VH)を含む。
用語「キメラ」抗体は、重鎖及び/又は軽鎖の一部分が特定の起源又は種に由来し、一方重鎖及び/又は軽鎖の残りは、通常組換えDNA技術により調製される異なる起源又は種に由来する抗体を指す。ウサギ可変領域及びヒト定常領域を含むキメラ抗体が好ましい。本発明により包含される「キメラ抗体」の他の好ましい形態は、特にC1q結合及び/又はFc受容体(FcR)結合に関して本発明による特性を産むように定常領域が修飾されているもの又は元の抗体から変更されているものである。そのようなキメラ抗体は、「クラススイッチ抗体」とも称される。キメラ抗体は、免疫グロブリン可変領域をコードするDNAセグメントと、免疫グロブリン定常領域をコードするDNAセグメントとを含む、発現された免疫グロブリン遺伝子の産物である。キメラ抗体を作製するための方法は、一般的な組換えDNAを含み、遺伝子トランスフェクション技術は当該技術分野でよく知られている。例えば、Morrison, S.L. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81 (1984) 6851-6855;米国特許第5202238号及び同第5204244号を参照のこと。
用語「エフェクター機能」とは、抗体のアイソタイプにより変わる、抗体のFc領域に起因しうる生物学的活性を指す。抗体エフェクター機能の例には:C1q結合及び補体依存性細胞傷害(CDC);Fc受容体結合;抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC);抗体依存性細胞貪食(ADCP);サイトカイン分泌;抗原提示細胞による免疫複合体媒介抗原取り込み;細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体)の下方制御;及びB細胞の活性化が含まれる。
用語「改変する、改変された、改変」は、ペプチド骨格のいずれかの操作、又は天然に存在するポリペプチド若しくは組み換えポリペプチド若しくはその断片の翻訳後修飾を含むと考慮される。改変には、アミノ酸配列、グリコシル化パターン、又は個々のアミノ酸の側鎖基の修飾と、このような手法の組合せが含まれる。
本明細書で使用される用語「アミノ酸変異」は、アミノ酸の置換、欠失、挿入、及び修飾を包含することを意図している。置換、欠失、挿入、及び修飾のあらゆる組み合わせは、最終的なコンストラクトが所望の特性、例えば、Fc受容体に対する結合の低減、又は別のペプチドとの会合の増大を保持することを前提に、最終的なコンストラクトに到達するために行うことができる。アミノ酸配列の欠失及び挿入には、アミノ末端及び/又はカルボキシ末端の欠失、並びにアミノ酸の挿入が含まれる。特定のアミノ酸変異はアミノ酸の置換である。Fc領域の結合特性などを変更する目的で、非保存的アミノ酸置換、即ち、一のアミノ酸を、異なる構造及び/又は化学特性を有する別のアミノ酸で置換することは、特に好ましい。アミノ酸置換には、20の標準のアミノ酸(例えば、4−ヒドロキシプロリン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモセリン、5−ヒドロキシリジン)の天然に存在するアミノ酸誘導体又は天然に存在しないアミノ酸による置き換えが含まれる。アミノ酸変異体は、当技術分野で周知の遺伝学的方法又は化学的方法を用いて生成することができる。遺伝学的方法は、部位特異的変異原性、PCR、遺伝子合成などを含みうる。遺伝学的改変以外の方法、例えば化学的修飾によるアミノ酸の側鎖基の変更方法も有用でありうると考えられる。本明細書では、同じアミノ酸変異を示すために、種々の表記が使用される。例えば、Fcドメインの329位におけるプロリンからグリシンへの置換は、329G、G329、G329、P329G、又はPro329Glyとして示される。
本明細書の用語「Fcドメイン」又は「Fc領域」は、定常領域の少なくとも一部を含む、免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。この用語は、天然配列Fc領域及び変異体Fc領域を含む。IgG重鎖のFc領域の境界はわずかに変化しうるが、通常、ヒトIgG重鎖Fc領域はCys226又はPro230から重鎖のカルボキシル末端まで延びると定義される。しかしながら、Fc領域のC末端リジン(Lys447)は、存在しても、存在してなくともよい。本明細書に別途指定のない限り、Fc領域又は定常領域内のアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD, 1991に記載されるように、EUインデックスとも呼ばれるEU番号付けシステムに従う。Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD, 1991。本明細書において使用されるFcドメインの「サブユニット」は、二量体Fcドメインを形成する二つのポリペプチドの一方、即ち、免疫グロブリン重鎖のC末端定常領域を含み、安定な自己会合能を有するポリペプチドを指す。例えば、IgG Fcドメインのサブユニットは、IgG CH2及びIgG CH3定常ドメインを含む。
「Fcドメインの第1及び第2のサブユニットの会合を促す修飾」という語句は、Fcドメインのサブユニットを含むポリペプチドの、同一のポリペプチドとの会合によるホモダイマーの形成を低減又は抑制する、ペプチド骨格の操作又はFcドメインサブユニットの翻訳後修飾を意味する。本明細書において使用される会合を促す修飾には、特に、会合することが望ましい二つのFcドメインサブユニット(即ち、Fcドメインの第1及び第2のサブユニット)の各々に対して行われる別々の修飾が含まれ、これらの修飾は、二つのFcドメインサブユニットの会合を促進するために互いに相補的である。例えば、会合を促す修飾は、Fcドメインサブユニットの一方又は両方の構造又は電荷を変化させることにより、それらの会合を、それぞれ立体的に又は静電的に好ましいものにすることができる。このように、(ヘテロ)二量体化は、第1のFcドメインサブユニットを含むポリペプチドと、第2のFcドメインサブユニットを含むポリペプチドとの間で起こり、これらのポリペプチドは、サブユニットの各々に融合したさらなる成分(例えば、抗原結合部分)が同じでないという意味で非同一でありうる。いくつかの実施態様では、会合を促す修飾は、Fcドメイン内におけるアミノ酸変異、特にアミノ酸置換を含む。特定の実施態様では、会合を促す修飾は、Fcドメインの二つのサブユニットの各々における別々のアミノ酸変異、特にアミノ酸置換を含む。
用語「完全長抗体」、「インタクトな抗体」、及び「全抗体」は、本明細書中で互換的に使用され、天然型抗体構造と実質的に類似の構造を有するか、又は本明細書で定義されるFc領域を含む重鎖を有する抗体を指す。
用語「ヒト抗体」とは、ヒト若しくはヒト細胞により産生されるか、又はヒト抗体のレパートリー若しくは他のヒト抗体をコードする配列を利用した非ヒト起源に由来する抗体のものに対応するアミノ酸配列を有するものである。ヒト抗体のこの定義は、特に非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を除外する。本発明によるキメラ及びヒト化抗体に関しても言及されるように、本明細書で使用される用語「ヒト抗体」とは、特に、例えば「クラススイッチ」つまり、Fc部分の変化又は変異(例えばIgG1からIgG4及び/又はIgG1/IgG4変異)によるC1q結合及び/又はFcR結合に関して、定常領域で修飾されて、本発明による特性を生成するそのような抗体も含む。
用語「ヒト化」抗体とは、非ヒトHVRのアミノ酸残基及びヒトFRのアミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。特定の実施態様において、ヒト化抗体は、少なくとも一つ、典型的には二つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、HVR(例えば、CDR)のすべて又は実質的にすべてが、非ヒト抗体のものに対応し、FRのすべて又は実質的にすべてが、ヒト抗体のものに対応する。ヒト化抗体は、場合によって、ヒト抗体由来の抗体定常領域の少なくとも一部を含んでもよい。抗体の「ヒト化型」、例えば、非ヒト抗体は、ヒト化を遂げた抗体を指す。本発明により包含される「ヒト化抗体」の他の形態は、特にC1q結合及び/又はFc受容体(FcR)結合に関して本発明による特性を産むように定常領域が追加的に修飾されているもの又は元の抗体から変更されているものである。
本明細書で使用される用語「超可変領域」又は「HVR」は、配列が超可変であるか、且つ/又は構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成する抗体可変ドメインの各領域を指す。一般的に、天然型4鎖抗体は、VHに三つ(H1、H2、H3)、及びVLに三つ(L1、L2、L3)、計六つのHVRを含む。HVRは、一般的に超可変ループ由来及び/又は相補性決定領域(CDR)由来のアミノ酸残基を含み、後者は、最高の配列可変性を有し、及び/又は抗原認識に関与している。例示的な超可変ループは、アミノ酸残基26〜32(L1)、50〜52(L2)、91〜96(L3)、26〜32(H1)、53〜55(H2)、及び96〜101に生じる(Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987))。例示的なCDR(CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、及びCDR−H3)は、アミノ酸残基L1の24−34、L2の50−56、L3の89−97、H1の31−35B、H2の50−65、及びH3の95−102に生じる(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD(1991))。超可変領域(HVR)は、相補性決定領域(CDR)とも呼ばれ、これらの用語は、抗原結合領域を形成する可変領域の部分に言及して本明細書では交換可能に使用される。このような特定の領域は、Kabat et al., U.S. Dept. of Health and Human Services, 「Sequences of Proteins of Immunological Interest」(1983) and by Chothia et al., J Mol Biol 196:901-917 (1987)に記載されており、その定義には、互いに比較されたときのアミノ酸残基の重複又はサブセットが含まれる。それでも、抗体又はその変異体のCDRに言及していずれかの定義が適用される場合、本明細書において定義及び使用される用語の範囲に含まれることが意図されている。上記文献の各々により定義されるCDRを包含する適切なアミノ酸残基は、比較として以下の表Aに明記される。特定のCDRを包含する正確な残基数は、CDRの配列及び大きさに応じて変化するであろう。当業者であれば、抗体の可変領域のアミノ酸配列を前提に、いずれの残基が特定のCDRを含むかを、常套的に決定することができる。
Figure 0006953435
表AのすべてのCDRの定義の番号付けは、Kabatら(以下参照)によって規定された番号付けの慣習に従っている。
表Aにおいて使用されている小文字の「b」を含む「AbM」は、Oxford Molecularの「AbM」抗体モデル化ソフトウェアによって定義されるCDRを指す。
Kabatらは、あらゆる抗体に適用可能な可変領域配列の番号付けシステムも定義した。当業者であれば、配列自体を超える実験データに頼らなくとも、この「Kabat番号付け」のシステムをあらゆる可変領域配列に明確に割り当てることができる。ここで使用される「Kabat番号付け」は、Kabat et al., U.S. Dept. of Health and Human Services, 「Sequence of Proteins of Immunological Interest」(1983)によって規定された番号付けシステムを指す。特に断らない限り、抗体可変領域内における特定のアミノ酸残基の位置の番号付けへの言及は、Kabat番号付けシステムに従っている。
VHのCDR1を除いて、CDRは一般的に超可変ループを形成するアミノ酸残基を含む。CDRは、抗原に接触する残基である「特異性決定残基」又は「SDR」を含む。SDRは、略称(abbreviated−)CDR、又はa−CDRと呼ばれるCDRの領域内に含まれている。例示的なa−CDR(a−CDR−L1、a−CDR−L2、a−CDR−L3、a−CDR−H1、a−CDR−H2、及びa−CDR−H3)は、アミノ酸残基L1の31−34、L2の50−55、L3の89−96、H1の31−35B、H2の50−58、及びH3の95−102に生じる。(Almagro and Fransson、Front. Biosci. 13:1619-1633(2008)参照。)特に断らない限り、可変ドメイン内のHVR残基及び他の残基(例えば、FR残基)は、本明細書では上掲のKabatらに従って番号が付けられる。
「単離された」抗体とは、その自然環境の成分から分離されたものである。いくつかの実施態様において、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS−PAGE、等電点電気泳動(IEF)、キャピラリー電気泳動)又はクロマトグラフィー(例えば、イオン交換又は逆相HPLC)により決定される場合、95%又は99%を上回る純度に精製される。抗体純度の評価法の総説としては、例えばFlatman et al., J. Chromatogr. B 848:79-87 (2007)を参照のこと。
本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」とは、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を意味し、即ち、例えば、天然に生じる変異を含むか又はモノクローナル抗体調製物の製造時に発生し、一般的に少量で存在している可能性のある変異体抗体を除き、集団を構成する個々の抗体は同一であり、及び/又は同じエピトープに結合する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を通常含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。したがって、修飾語「モノクローナル」は、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の製造を必要とするものとして解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、限定されるものではないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部又は一部を含有するトランスジェニック動物を利用する方法を含む様々な技術によって作製することができ、モノクローナル抗体を作製するためのこれらの方法及びその他の例示的な方法は本明細書に記載されている。
用語「ネイキッド抗体」とは、異種の部分(例えば、細胞傷害性部分)又は放射性標識にコンジュゲートしていない抗体を指す。ネイキッド抗体は薬学的製剤中に存在してもよい。
用語「天然型の抗体」とは、天然に生じる、様々な構造をとる免疫グロブリン分子を指す。例えば、天然型のIgG抗体は、ジスルフィド結合している二つの同一の軽鎖と二つの同一の重鎖からなる約150000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。各重鎖は、N末端からC末端にかけて、可変重鎖ドメイン又は重鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VH)、続いて三つの定常ドメイン(CH1、CH2、及びCH3)を有する。同様に、各軽鎖は、N末端からC末端にかけて、可変軽鎖ドメイン又は軽鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VL)、続いて定常軽鎖(CL)ドメインを有する。抗体の軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)とラムダ(λ)と呼ばれる、二つの種類のうちのいずれかに割り当てることができる。
「添付文書」という用語は、治療製品の商品包装に通例含まれる説明書を指すのに用いられ、そのような治療製品の適応症、用法、用量、投与、併用療法、使用に関する禁忌及び/又は注意事項についての情報を含む。
「実質的に交差反応性はない」という語句は、分子(例えば抗体)が、特に標的抗原と比較したとき、分子の実際の用的抗原とは異なる抗原(例えば標的抗原に密接に関係する抗原)を認識しないか、又はそれに特異的に結合することを意味する。例えば、抗体は、実際の標的抗原とは異なる抗原に約10%未満から約5%未満結合しうるか、又は、前記実際の標的抗原とは異なる抗原に、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.2%若しくは0.1%未満からなる量で、好ましくは約2%、1%若しくは0.5%未満、最も好ましくは約0.2%又は0.1%未満の実際の標的抗原とは異なる抗原に結合しうる。
参照ポリペプチド配列に関する語句「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要ならば間隙を導入した後、いかなる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとした場合の、参照ポリペプチドのアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセントとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当分野の技術の範囲内にある種々の方法、例えばBLAST、BLAST−2、ALIGN、又はMegalign(DNASTAR)ソフトウェアのような公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用して達成することができる。当業者であれば、比較する配列の全長にわたって最大のアライメントを達成するのに必要な任意のアルゴリズムを含めた、配列を整列させるための適切なパラメータを決定することができる。しかしながら、ここでの目的のためには、%アミノ酸配列同一性の値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN−2を使用して生成される。ALIGN−2配列比較コンピュータプログラムはジェネンテック社によって作製され、ソースコードは米国著作権庁、ワシントンD.C.,20559に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN−2は、ジェネンテック社(South San Francisco, California)から公的に入手可能であり、又はそのソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN−2プログラムは、デジタルUNIXのV4.0Dを含む、UNIXオペレーティングシステム上での使用のためにコンパイルされるべきである。すべての配列比較パラメータは、ALIGN−2プログラムによって設定されて変動しない。
アミノ酸配列比較にALIGN−2が用いられる状況では、所与のアミノ酸配列Bとの又はそれに対する、所与のアミノ酸配列Aのアミノ酸配列同一性%(あるいは、所与のアミノ酸配列Bと若しくはそれに対して、ある程度のアミノ酸配列同一性%を有するか又は含む所与のアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
100×分率X/Y、
ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN−2により、AとBのそのプログラムのアラインメントにおいて同一であるとして一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。特に断らない限り、本明細書で使用されるすべての%アミノ酸配列同一性値は、ALIGN−2コンピュータプログラムを使用して、直前の段落で説明したように得られる。
特に断らない限り、本明細書で使用される用語「デスレセプター(DR5)」は、霊長類(例えばヒト)及びげっ歯類(例えば、マウス、ラット)などの哺乳動物を含む任意の脊椎動物由来の任意の天然型DR5を指す。用語は、「完全長」の、未処理のDR5並びに細胞内でのプロセシングから生じた任意の形態のDR5を包含する。この用語は、天然に存在するDR5の変異体、例えば、スプライス変異体又は対立遺伝子変異体も包含する。例示的なヒトDR5のアミノ酸配列は、国際公開第2011/039126号に記載されている。
特に断らない限り、本明細書で使用される用語「線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)」は、霊長類(例えばヒト)及びげっ歯類(例えば、マウス、ラット)などの哺乳動物を含む任意の脊椎動物由来の任意の天然型FAPを指す。用語は、「完全長」の、未処理のFAP並びに細胞内でのプロセシングから生じた任意の形態のFAPを包含する。この用語は、天然に存在するFAPの変異体、例えば、スプライス変異体又は対立遺伝子変異体も包含する。好ましくは、本発明の抗FAP抗体は、FAPの細胞外ドメインに結合する。例示的なFAPポリペプチド配列のアミノ酸配列(ヒトFAPの配列を含む)は、国際公開第2012/020006号に開示されている。
本明細書で使用される用語、がんとは、がんのような増殖性疾患、例えば結腸直腸がん、肉腫、頭部及び頸部がん、扁平上皮癌、乳がん、膵臓がん、胃がん、非小細胞肺癌、小細胞肺がん及び中皮腫(上記がんのいずれかの難治性型を含む)、又は上記がんの一又は複数の組み合わせを指す。一実施態様では、一実施態様では、がんは結腸直腸がんであり、任意選択的に化学療法剤はイリノテカンである。本明細書で使用される「肉腫」とは、結合組織で成長するがんの種類を指す。肉腫は、消化管間質腫瘍(胃及び消化管にみられる軟部組織肉腫の一種、一般的にはGISTとして知られる)、軟部組織肉腫(例えば平滑筋肉腫、線維芽細胞肉腫、脂肪肉腫、カポジ肉腫(KS)、血管肉腫、悪性抹消神経鞘腫瘍(MPNST)、滑膜肉腫、横紋筋肉腫)及び骨肉腫(例えば軟骨肉腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、脊索腫)を含む。
用語「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体の抗原への結合に関与する抗体の重鎖又は軽鎖のドメインを指す。通常、天然型抗体の重鎖及び軽鎖の可変ドメイン(それぞれVH及びVL)は、各々が四つの保存されたフレームワーク領域(FR)と三つの超可変領域(HVR)とを含む類似構造を有する。(例えば、Kindt et al., Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., page 91(2007)を参照されたい。)抗原結合特異性を付与するには、単一のVH又はVLドメインで十分である。さらに、特定の抗原に結合する抗体を、その抗原に特異的に結合する抗体に由来するVHドメイン又はVLドメインを用いて単離し、相補的なVLドメイン又はVHドメインそれぞれのライブラリーをスクリーニングすることができる。例えば、Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887(1993);Clarkson et al., Nature 352:624-628(1991)を参照。
本明細書において使用される場合、「抗体の抗原結合部位」という用語は、抗原結合に関与する、抗体のアミノ酸残基を指す。抗体の抗原結合部分は、「相補性決定領域」すなわち「CDR」のアミノ酸残基を含む。「フレームワーク」すなわち「FR」領域は、本明細書で定義される超可変領域残基以外の可変ドメイン領域である。したがって、抗体の軽鎖及び重鎖の可変ドメインは、N末端からC末端にかけて、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4を含む。特に、重鎖のCDR3は、抗原結合に最も寄与する領域であり、抗体の特性を定義する。CDR及びFR領域は、Kabat, et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed., Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD(1991)の標準定義によって決定される、及び/又は「超可変ループ」由来のそれらの残留物である。
抗体特異性とは、抗原の特定のエピトープのための抗体の選択的な認識を指す。例えば、天然抗体は単一特異的である。本発明による「二重特異性抗体」とは、二つの異なる抗原結合特異性を有する抗体である。本発明の抗体は、二つの異なる抗原、すなわち第1の抗原としてのDR5と第2の抗原としてのFAPとに特異的である。
本明細書で使用される用語「単一特異性」抗体とは、それぞれが同一の抗原の同一のエピトープに結合する一又は複数の結合部位を有する抗体を意味する。
本明細書で使用される用語「二重特異性」抗体とは、それぞれが同一の抗原又は異なる抗原の異なるエピトープに結合する少なくとも二つの結合部位を有する抗体を意味する。
本明細書に提供される抗体は、多重特異性抗体、例えば二重特異性抗体である。多重特異性抗体は、少なくとも二つの異なる部位に対する結合特異性を有するモノクローナル抗体である。本明細書で提供されるものは、FAP及びDR5に対して結合特異性を有する二重特異性抗体である。特定の実施態様において、二重特異性抗体は、DR5の二の異なるエピトープに結合することができる。二重特異性抗体はまた、DR5を発現する細胞に対して細胞傷害性剤を局在化させるために用いてもよい。二重特異性抗体は、完全長抗体又は抗体断片として調製することができる。
多重特異性抗体を作製するための技術には、限定されないが、異なる特異性を有する二つの免疫グロブリン重鎖−軽鎖対の組み換え共発現(Milstein and Cuello, Nature 305:537 (1983)、国際公開第93/08829号、及びTraunecker et al.、EMBO J. 10:3655 (1991)を参照)及び「knob−in−hole」エンジニアリング(例えば、米国特許第5,731,168号を参照)が含まれる。多重特異抗体はまた、抗体のFc−ヘテロ二量体分子を作成するための静電ステアリング効果を操作すること(国際公開第2009/089004号);二つ以上の抗体又は断片を架橋すること(例えば米国特許第4676980号、及びBrennan et al., Science, 229:81 (1985)を参照);二重特異性抗体を生成するためにロイシンジッパーを使用すること(例えば、Kostelny et al., J. Immunol., 148 (5):1547-1553 (1992)を参照);二重特異性抗体断片を作製するため、「ダイアボディ」技術を使用すること(例えば、Hollinger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:6444-6448 (1993)を参照);単鎖Fv(sFv)ダイマーを使用すること(例えば、Gruber et al., J. Immunol., 152:5368 (1994)を参照);及び、例えば、Tutt et al. J. Immunol. 147:60 (1991)に記載されているように、三重特異性抗体を調製することによって作成することができる。
「オクトパス抗体(Octopus抗体)」を含む三つ以上の機能的抗原結合部位を有する操作抗体も本明細書に含まれる(例えば、米国特許公開第2006/0025576号を参照)。
本明細書中の抗体又は断片はまた、FAP又はDR5並びに別の異なる抗原(例えば米国特許公開第2008/0069820号参照)に結合する少なくとも一の抗原結合部位を含む、「二重作用(Dual Acting)FAb」又は「DAF」を含む。
本願内で使用される用語「価」は、抗体分子における特定数の結合部位の存在を意味する。このように、用語「二価」、「四価」及び「六価」とは、抗体分子中、それぞれ二つの結合部位、四つの結合部位及び六つの結合部位の存在を意味する。本発明による二重特異性抗体は、少なくとも「二価」であり、「三価」又は「多価」(例えば「四価」又は「六価」)であってもよい。
本発明の抗体は、二以上の結合部位を有し、二重特異性である。つまり、抗体は、二を超える結合部位が存在する(つまり抗体が三価又は多価である)場合も、二重特異性でありうる。本発明の二重特異性抗体は、例えば、多価単一鎖抗体、ダイアボディ及びトリアボディ、並びに、さらなる抗原結合部位(例えば単一鎖Fv、VHドメイン及び/又はVLドメイン、Fab、又は(Fab)2)が一又は複数のペプチドリンカーを介して結合される完全長抗体の定常ドメイン構造を有する抗体を含む。抗体は、単一種からの完全長でありうるか、又はキメラ若しくはヒト化されうる。
本願内で使用される場合、用語「アミノ酸」は、アラニン(3文字コード:ala、1文字コード:A)、アルギニン(arg、R)、アスパラギン(asn、N)、アスパラギン酸(asp、D)、システイン(cys、C)、グルタミン(gln、Q)、グルタミン酸(glu、E)、グリシン(gly、G)、ヒスチジン(his、H)、イソロイシン(ile、I)、ロイシン(leu、L)、リジン(lys、K)、メチオニン(met、M)、フェニルアラニン(phe、F)、プロリン(pro、P)、セリン(ser、S)、スレオニン(thr、T)、トリプトファン(trp、W)、チロシン(tyr、Y)、及びバリン(val、V)を含む天然に存在するカルボキシα−アミノ酸の群を意味する。
本明細書で使用される場合、「細胞」、「細胞株」、及び「細胞培養物」という表現は互換的に用いられ、すべてのそのような名称は子孫を含む。したがって、用語「トランスフェクタント」及び「トランスフェクトされた細胞」は、初代の対象細胞と、移行回数に関係なく、これに由来する培養物とを含む。また、すべての子孫が、計画的な又は意図しない突然変異の影響で、DNA量において正確に同一であるわけではない。元々の形質転換細胞においてスクリーニングしたものと同じ機能又は生物活性を有する変異体子孫が含まれる。
「親和性」は、分子(例えば、抗体)の単一結合部位とその結合パートナー(例えば、抗原)との間の非共有結合相互作用の総和の強度を指す。本明細書で使用する場合、特に断らない限り、「結合親和性」は、結合対(例えば、抗体と抗原)のメンバー間の1:1の相互作用を反映する本質的な結合親和性を指す。一般的に、分子XのそのパートナーYに対する親和性は、解離定数(Kd)によって表される。親和性は、本明細書中に記載のものを含む当技術分野で既知の一般的な方法により測定することができる。結合親和性を測定するための具体的な説明的且つ例示的な実施態様は、以下で説明される。
本明細書で使用される場合、用語「結合」又は「特異的結合」とは、in vitroアッセイ、好ましくは表面プラズモン共鳴アッセイ(SPR、BIAcore, GE-Healthcare Uppsala, Sweden)における、抗原のエピトープに対する抗体の結合を指す。結合の親和性は、用語ka(抗体/抗原複合体からの抗体の会合に対する速度定数)、kD(解離定数)及びKD(kD/ka)によって規定される。結合又は特異的結合は、10−8mol/l以下、好ましくは10−9Mから10−13mol/lの結合親和性(KD)を有する。
抗体のデスレセプターへの結合は、BIAcoreアッセイ(GE-Healthcare Uppsala, Sweden)により調査することができる。結合の親和性は、用語ka(抗体/抗原複合体からの抗体の会合に対する速度定数)、kD(解離定数)及びKD(kD/ka)によって規定される。
用語「エピトープ」は、抗体への特異的結合が可能な任意のポリペプチド決定基を含む。特定の実施態様では、エピトープ決定基は、分子の化学的に活性な表面のグルーピング、例えばアミノ酸、糖側鎖、ホスホリル又はスルホニルを含み、特定の実施態様では、それは、特定の三次元構造特徴、及び/又は特異的荷電特徴を有しうる。エピトープは、抗体により結合される抗原の領域である。
本明細書で使用される場合、特に接頭語「グリコ−」を伴う用語「操作する」、「操作された」、「操作」並びに用語「グリコシル化操作」とは、天然に存在するか又は組み換えポリペプチド又はその断片のグリコシル化パターンの任意の操作を含むと考えられる。グリコシル化操作は、細胞内で発現される糖タンパク質のグリコシル化の変化を達成するためのオリゴ糖合成経路の遺伝子操作を含む、細胞のグリコシル化機構の代謝操作が含まれる。さらに、グリコシル化操作は、グリコシル化の変異及び細胞環境の影響を含む。一実施態様では、グリコシル化操作は、グリコシルトランスフェラーゼ活性の改変である。特定の実施態様では、操作は、グルコサミニルトランスフェラーゼ活性及び/又はフコシルトランスフェラーゼ活性の改変をもたらす。
すべての別個の実施態様は組み合わされてもよい。
一実施態様において、本発明は、式(I):
Figure 0006953435
[式中、
Aは、
Figure 0006953435
からなる群より選択され、
nは、0又は1であり、
は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
は、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル又はC3−6−ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され、
は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
Lは、
Figure 0006953435
からなる群より選択され、
mは、1、2又は3であり、
kは、1、2又は3である]
の化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
本発明の一実施態様は、本明細書に記載される式Iの化合物に関し、ここで、L−A基は、
Figure 0006953435
[式中、mは1、2又は3、且つkは1、2又は3である。]
からなる群より選択される。
本発明の一実施態様は、RがFである、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−1である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−1であり、nが0である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−1であり、nが1である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−1であり、R及びRがFである、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−1であり、nが0であり、R及びRがFであり、R
Figure 0006953435
からなる群より選択される、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−1であり、nが1であり、R及びRがFであり、R
Figure 0006953435
からなる群より選択される、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−2である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−2であり、且つRがFであるか、又はAがA−4であり、且つRがFである、式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−2であり、RがFである、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−3である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、AがA−4であり、RがFである、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−1、L−2又はL−3である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−1である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−2である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−2であり、mが1である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−2であり、mが2である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−2であり、mが3である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−3である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−4又はL−6である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−4である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−5である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−5であり、kが3である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、LがL−6である、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、
N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(3R)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−(オキサン−4−イル)アセチル]−1,3−ジヒドロイソインドール−5−イル]アミノ]−2−オキソエチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−(オキサン−4−イル)アセチル]−1,3−ジヒドロインドール−5−イル]アミノ]−2−オキソエチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3S)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3R)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトアミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(3S)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトアミド)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(R)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(R,R,R)−N,N’−(エタン−1,2−ジイル)ビス(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)トリヒドロクロリド、
(S)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド、
(S)−N−(2−(((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3R)−3−メトキシ−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ペンタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(S)−N−(3−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
(S)−N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−4−オキソブチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
N−(2−(4−フルオロ−3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)ベンズアミド)エチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド,
N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
N−(4−(4−フルオロ−3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)ベンズアミド)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、及び
N1−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−N3−(3−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−イル)プロピル)マロンアミド トリヒドロクロリド
からなる群より選択される、本明細書に記載の化合物に関する。
本発明の一実施態様は、治療的活性物質としての使用のための、本明細書に記載の化合物に関する。
本発明の一実施態様は、がんの治療的及び/又は予防的処置における使用のための、本明細書に記載の化合物に関する。
本発明の一実施態様は、式I
Figure 0006953435
[式中、
は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
R4は、
Figure 0006953435
からなる群より選択される]
の二量体化合物の式I−aのモノマーに関する。
本発明の一実施態様は、薬学的に許容される担体又は添加剤とともに、本明細書に記載の化合物のいずれか、又は薬学的に許容されるその塩を活性成分として含む薬学的組成物に関する。
本発明の一実施態様は、治療的活性物質としての使用のための、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、がんの治療的及び/又は予防的処置における使用のための、本明細書に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における二重特異性抗体との併用療法としての使用のための化合物に関し、ここで、二重特異性抗体は、デスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合し、DR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、FAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む。
本発明の一実施態様は、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体と組み合わせて、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する請求項1から8のいずれか一項に記載の式Iの化合物に関する。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACの阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、本明細書に記載の二重特異性抗体との併用療法としての使用のための化合物に関し、ここで、二重特異性抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含む可変重鎖領域と配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽鎖領域を含むDR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、配列番号15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と配列番号16のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むFAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む。
本発明の一実施態様は、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体と組み合わせて、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACの阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する式Iの化合物に関し、ここで、二重特異性抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含む可変重鎖領域と配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽鎖領域を含むDR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、配列番号15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と配列番号16のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むFAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体との併用療法としての使用のための化合物に関し、ここで、がんは、直腸結腸がん、肉腫、頭部及び頸部がん、扁平上皮癌、乳がん、膵臓がん、胃がん、非小細胞肺癌、小細胞肺がん及び中皮腫である。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体との併用療法としての使用のための化合物に関し、ここで、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤及び二重特異性抗体は、交互に投与される。
本発明の一実施態様は、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体と組み合わせて、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する本明細書に記載の式Iの化合物に関し、ここで、二重特異性抗体は、配列番号18、19及び20のアミノ酸配列を含むか、又は二重特異性抗体は、配列番号17、19及び20のアミノ酸配列を含む。
本発明の一実施態様は、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体と組み合わせて、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する本明細書に記載の式Iの化合物に関し、ここで、二重特異性抗体は、配列番号18、19及び20のアミノ酸配列を含むか、又は二重特異性抗体は、配列番号17、19及び20のアミノ酸配列を含む。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体との併用療法としての使用のための化合物に関し、ここで、抗体はヒトである。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体との併用療法としての使用のための化合物に関し、ここで、抗体はヒト化である。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体との併用療法としての使用のための化合物を含む薬学的組成物に関する。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、併用療法としての使用のための化合物を含む第1の容器と、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における、本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体を含む第2の容器とを備えるキットに関する。
本発明の一実施態様は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPとに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する化合物と本明細書に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体の、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における使用に関する。
本発明の一実施態様は、がんの治療的及び/又は予防的処置のための医薬の製造のための、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。
本発明の一実施態様は、デスレセプターを特異的に架橋するFAP及びDR5に結合する二重特異性抗体に関し、標的細胞のアポトーシスが誘導される。抗体を標的化する一般的なデスレセプターに対するこれらの二重特異性デスレセプターアゴニスト抗体の利点は、FAPが発現される部位でのみのアポトーシスの誘導の特異性である。上で概説したように、本発明の発明者は、新規の有利なDR5−FAP二重特異性抗体に取り込むことができる既知のDR5結合剤と比較して優れた特性を有するDR5結合部分を開発した。
本発明の一実施態様は、
(a)配列番号1の重鎖CDR1;
(b)配列番号2の重鎖CDR2;
(c)配列番号3の重鎖CDR3;
(d)配列番号4の軽鎖CDR1;
(e)配列番号5の軽鎖CDR2;
(f)配列番号6の軽鎖CDR3;
を含む、DR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、
a)配列番号9の重鎖CDR1;
(b)配列番号10の重鎖CDR2;
(c)配列番号11の重鎖CDR3;
(d)配列番号12の軽鎖CDR1;
(e)配列番号13の軽鎖CDR2;
(f)配列番号14の軽鎖CDR3
を含む、FAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位と
を含む、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体を含む治療組み合わせに関する。
本発明の第1の実施態様は、配列番号7のアミノ酸配列を含む可変重鎖及び配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽鎖を含む、DR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と;配列番号15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び配列番号16のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、FAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む二重特異性抗体に関する。
本発明の一実施態様は、配列番号18、配列番号19及び配列番号20を含む二重特異性抗体に関する。
本発明の一実施態様は、配列番号17、配列番号19及び配列番号20を含む二重特異性抗体に関する。
本発明の一実施態様では、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、配列番号7のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含むDR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と;配列番号15の可変重鎖及び配列番号16の可変軽鎖を含むFAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む。
本発明の一実施態様は、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するVH配列に関し、それは、参照配列に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、FAP及びDR5へ結合する能力を保持する。特定の実施態様では、配列番号7において、合計1から10のアミノ酸が置換、挿入、及び/又は欠失している。特定の実施態様において、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の(即ちFR内の)領域で生じる。場合によっては、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、配列番号7のVH配列を(その配列の翻訳後修飾も含めて)含む。
本発明の一実施態様では、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、配列番号8のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含むDR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と;配列番号15の可変重鎖及び配列番号16の可変軽鎖を含むFAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む。
本発明の一実施態様は、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するVL配列に関し、それは、参照配列に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、DR5及びFAPへ結合する能力を保持する。特定の実施態様では、配列番号8において、合計1から10のアミノ酸が置換、挿入、及び/又は欠失している。特定の実施態様では、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の(即ちFR内の)領域で生じる。場合によっては、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、配列番号8のVL配列を(その配列の翻訳後修飾も含めて)含む。
本発明の一実施態様は、配列番号8の可変軽鎖及び配列番号7の可変重鎖を含む、DR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と;配列番号15のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む、FAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体に関する。特定の実施態様では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するVH配列は、参照配列に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、FAP及びDR5へ結合する能力を保持する。特定の実施態様では、配列番号15において、合計1から10のアミノ酸が置換、挿入、及び/又は欠失している。所定の実施態様において、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の(即ちFR内の)領域で生じる。場合によっては、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、配列番号15のVH配列を(その配列の翻訳後修飾も含めて)含む。
本発明の一実施態様は、配列番号8の可変軽鎖及び配列番号7の可変重鎖を含む、DR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と;配列番号16のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)配列を含む、FAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体に関する。特定の実施態様では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するVL配列は、参照配列に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、DR5及びFAPへ結合する能力を保持する。特定の実施態様では、配列番号16において、合計1から10のアミノ酸が置換、挿入、及び/又は欠失している。特定の実施態様では、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の(即ちFR内の)領域で生じる。場合によっては、DR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、配列番号16のVL配列を(その配列の翻訳後修飾も含めて)含む。
本発明の一実施態様は、DR5及びFAPに結合する二重特異性に関し、ここで、抗体は、上に示した実施態様のいずれかと同様のVH、及び上に示した実施態様のいずれかと同様のVLを含む。一実施態様において、該抗体は、配列番号7及び8のVH配列と、配列番号15及び16のVL配列とを(配列の翻訳後修飾も含めて)含む。
本発明の一実施態様では、上の実施態様のいずれかに記載のDR5及びFAPに結合する二重特異性抗体は、キメラ抗体、ヒト化抗体又はヒト抗体を含むモノクローナル抗体である。一実施態様では、上の実施態様のいずれかに記載のDR5及びFAPに結合する前記二重特異性抗体は、ヒト抗体である。
式Iの化合物及びその塩は、少なくとも一の不斉炭素原子を含み、したがって異なる立体異性体の混合物として存在することがある。種々の異性体は、既知の分離方法、例えばクロマトグラフィーによって単離可能である。
本明細書に開示され、上記の式Iに包含される化合物は、互変異性又は構造異性を示すことがある。本発明は、これら化合物のあらゆる互変異性若しくは構造的異性形態又はこのような形態の混合物を包含し、上述の式で表されるいずれか一の互変異性又は構造異性形態に限定されない。
配列
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
投与量
本発明の化合物は、好ましくはIAPのBIRドメインに結合し、IAPが他のタンパク質に結合するのを妨げる。BIR結合タンパク質の例は、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ9、Smac等を含むが、これらに限定されない。IAPの例は、XIAP、cIAP1、cIAP2又はNAIPを含むが、これらに限定されない。一態様では、本発明の化合物は、XIAP、cIAP1、及び/又はcIAP2のBIR2ドメイン及び/又はBIR3ドメインに結合する。別の態様では、本発明の化合物は、XIAP、cIAP1、及び/又はcIAP2のBIR2ドメインに結合する。
本発明の化合物は、特にがん細胞において、細胞中にアポトーシスを誘導するため、又はアポトーシスシグナルに対して細胞を感受性にするために有用である。アポトーシスシグナルは、例えば放射線療法又は抗腫瘍化学療法により、がん細胞中に誘導することができる。代替的には、アポトーシスシグナルは、デスレセプターアゴニストによるデスレセプターの活性化によりがん細胞中に誘導することができる。デスレセプターアゴニストは、例えば腫瘍壊死因子α(TNF−α)のような天然発生であるか、又はDR4若しくはDR5抗体等の合成抗体のような非天然発生である。
したがって、本発明の化合物は、特に腫瘍学的障害のような細胞増殖性障害の改善、制御又は治療に有用である。このような化合物及び前記化合物を含有する製剤は、例えば、急性骨髄性白血病などの血液がん、若しくは乳房、結腸、肺、及び前立腺の腫瘍などの固形腫瘍の治療又は制御に有用であると期待されている。
本発明による化合物の「治療的有効量」又は「有効量」は、疾患の症状を予防、軽減若しくは改善するために、又は治療対象の延命のために効果的である化合物の量を意味する。治療的有効量の決定は、当該技術分野の範囲内である。
本発明による化合物の治療的有効量又は投与量は、広い範囲内で変動し、当該技術分野において既知の方式で決定されうる。このような投与量は、投与される特定の化合物、投与経路、治療される状態、及び治療される患者を含む各個別の症例における個々の要件に合わせて調整される。体重約70Kgの成人に対する経口又は非経口投与の場合、一般的に約10mg〜約10000mg、好ましくは約200mg〜約1000mgの1日用量が適当であるが、指示があれば上限を超えてもよい。1日用量は、単回投与として、又は分割投与で投与することができ、あるいは非経口投与の場合、一又は複数のボーラス注入として、又は持続注入として投与してもよい。
本発明の実施に有用な医薬品、すなわち本発明の化合物を含む医薬品は、内部的に、例えば経口で(例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル、液剤、乳剤又は懸濁剤の形態で)、経鼻的に(例えば点鼻薬の形態で)、又は直腸に(例えば坐薬の形態で)投与することができる。しかし、投与はまた、非経口的に、例えば筋肉内又は静脈内に(例えば注射液の形態で)行うこともできる。さらに、投与は局所的に(例えば軟膏、クリーム又はオイルの形態で)行うことができる。
組成物/製剤
代替的実施態様では、本発明は、少なくとも一の式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される添加剤及び/又は担体とを含有する薬学的組成物を含む。
これら薬学的組成物は、経口、経鼻、局所(頬側及び舌下を含む)、直腸内、膣内、及び/又は非経口投与に適したものにすることができる。製剤は、便利に単位剤形で提供することができ、薬学の分野において周知の任意の方法により調製することができる。単一剤形を製造するために担体物質と組み合わせることができる活性成分の量は、治療されている宿主及び特定の投与様式によって様々であろう。通常、単一剤形を製造するために担体物質と組み合わせることができる活性成分の量は、治療効果を生じさせる式Iの化合物の量である。このような活性成分の量は、通常100パーセントのうち約1パーセントから約99パーセント、好ましくは約5パーセントから約70パーセント、最も好ましくは約10パーセントから約30パーセントの活性成分の範囲であろう。
このような製剤又は組成物を調製する方法は、本発明の化合物を担体及び任意選択的に一又は複数の副成分と会合させる工程を含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を液体担体若しくは微粉固体担体又はその両方と均一かつ緊密に会合させ、次いで必要に応じて製品を成形することにより調製される。
式Iの化合物並びにその薬学的に許容される塩及びエステルは、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、及び硬ゼラチンカプセルの製造のために、薬学的に不活性な無機又は有機アジュバントを用いて処理することができる。ラクトース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等は、例えば錠剤、糖衣錠、及び硬ゼラチンカプセルのための、上記のようなアジュバントとして使用されうる。
軟ゼラチンカプセルに適したアジュバントは、例えば植物油、ワックス、油脂、半固体物質及び液状ポリオール等である。溶液剤及びシロップ剤の製造に適したアジュバントは、例えばHO、ポリオール、ショ糖、転化糖、グルコース等である。注射液に適したアジュバントは、例えばHO、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油等である。坐剤に適したアジュバントは、例えば天然油若しくは硬化油、ワックス、油脂、半固体ポリオール又は液状ポリオール等である。局所用調製物に適したアジュバントは、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、水素添加油、液状ワックス、流動パラフィン、液状脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール並びにセルロース誘導体である。
そのうえ、薬学的調製物は、保存料、可溶化剤、増粘物質、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香味料、浸透圧を変えるための塩、バッファー、マスキング剤又は抗酸化物質を含有することができる。薬学的調製物は、他の治療用物質を含有することもできる。
本発明における化合物(一般式Iの化合物)は、以下のスキームに規定する一般的な反応スキームにより調製することができる。
Figure 0006953435
工程A:60℃から120℃の適切な溶媒、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン又はジグリム中パラジウム触媒、例えば[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)又は[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を1時間から24時間使用することにより、ブロモ誘導体IIと適切な有機金属試薬、例えば(4−フルオロベンジル)塩化亜鉛(II)をカップリングして、誘導体IIIを形成することを達成することができる。
特定の条件は、シールド管内のテトラヒドロフラン中[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を90℃で18時間使用することである。
工程B::誘導体IIIからのアミノ保護基の切断は、当該技術分野で知られる様々な方法で行うことができる。tert−ブトキシカルボニル基は、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール又は水のような0から60℃の溶媒中トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸又はp−トルエンスルホン酸のような鉱酸をして切断することができる、特定の保護基PGはtert−ブトキシカルボニル基である。好ましい条件は、ジオキサン中HClを50℃で5時間使用することである。
工程C:アミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU),(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート)(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下でのアミンIVと酸Vとの反応により達成することができる。特定の条件は、プロピルホスホン無水物と、酢酸エチル中N−メチルモルホリンを室温で18時間使用することである。
工程D:エステルVIの鹸化は、水又は水の混合物中水酸化リチウム、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムのような塩基、及び、テトラヒドロフラン、エタノール又はメタノールのような有機溶媒での処理により達成することができる。特定の条件は、エタノールと水の混合物中水酸化リチウムを60℃で3時間使用することである。
工程E:アミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU),(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート)(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下での酸VIIアミンVIIIの反応により達成することができる。特定の条件は、プロピルホスホン無水物と、酢酸エチル中N−メチルモルホリンを室温で18時間使用することである。
工程F:Boc N−保護基の除去は、鉱酸、例えば塩酸、硫酸若しくはリン酸、又は、0℃から80℃の溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール若しくは水中有機酸、例えばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸若しくはp−トルエンスルホン酸によって行うことができる。特定の条件は、ジオキサンと酢酸エチルの混合物中HClを室温で18時間使用することである。
工程G:アミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU),(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート)(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下での酸VIIアミノエステルXの反応により達成することができる。特定の条件は、HATUと、酢酸エチル中N−メチルモルホリンを室温で18時間使用することである。
工程H:エステルXIの鹸化は、水又は水の混合物中水酸化リチウム、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムのような塩基、及び、テトラヒドロフラン、エタノール又はメタノールのような有機溶媒での処理により達成することができる。特定の条件は、エタノールと水の混合物中水酸化リチウムを60℃で3時間使用することである。
工程I:アミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下での酸XIIアミンVIIIの反応により達成することができる。特定の条件は、プロピルホスホン無水物と、酢酸エチル中N−メチルモルホリンを室温で18時間使用することである。
工程J:Boc N−保護基の除去は、鉱酸、例えば塩酸、硫酸若しくはリン酸、又は、0℃から80℃の溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール若しくは水中有機酸、例えばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸若しくはp−トルエンスルホン酸によって行うことができる。特定の条件は、ジオキサンと酢酸エチルの混合物中HClを室温で18時間使用することである。
Figure 0006953435
エステルIVaは、キラル分離により、その光学異性体形態IVa−1とIVa−2に分離することができる。好ましいキラル分離は、キラル固定相、例えばChiralpak AD、及び適切な溶媒、例えばイソプロパノールとヘプタンの混合物を使用するキラルクロマトグラフィーである。
Figure 0006953435
工程A:60℃から120℃の適切な溶媒、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン又はジグリム中パラジウム触媒、例えば[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)又は[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を1時間から24時間使用することにより、ブロモ誘導体XIVと適切な有機金属試薬、例えば(4−フルオロベンジル)塩化亜鉛(II)をカップリングして、誘導体XVを形成することを達成することができる。
特定の条件は、シールド管内のテトラヒドロフラン中[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン] ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を90℃で2時間使用することである。
工程B:誘導体XVからのアミノ保護基の切断は、当該技術分野で知られる様々な方法で行うことができる。tert−ブトキシカルボニル基は、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール又は水のような0から60℃の溶媒中トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸又はp−トルエンスルホン酸のような鉱酸をして切断することができる、特定の保護基PGはtert−ブトキシカルボニル基である。好ましい条件は、ジオキサン中HClを50℃で2時間使用することである。
工程C:アミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU),(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート)(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下でのアミンXVIと酸Vとの反応により達成することができる。特定の条件は、HATUと、ジメチルホルムアミド中ジイソプロピルエチルアミンを室温で18時間使用することである。
工程D:ニトリルの還元は、ニッケル塩の存在下で水素化ホウ素試薬との反応により、又は、室温又は高温でアンモニアを添加して、又は添加せずに、メタノール又はエタノールのような溶媒中適切な触媒、例えばラネーニッケルを使用することにより、達成することができる。特定の条件は、大気圧の水素、触媒としてラネーニッケル及び溶媒としてメタノール中7Nアンモニア溶液を60℃で18時間使用することである。
工程E:アミンXVIIIとモノベンジルマロエートとのアミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU),(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート)(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下で達成することができる。特定の条件は、HATUと、ジメチルホルムアミド中ジイソプロピルエチルアミンを室温で18時間使用することである。
工程F:エステルXXの鹸化は、水又は水と有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、エタノール又はメタノールとの混合物中水酸化リチウム、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムのような塩基での処理により、又は、標準圧力又は上昇圧力下でのメタノール若しくはエタノールのような溶媒中触媒、例えばPd−Cでの水素化により達成することができる。特定の条件は、大気圧の水素、触媒としてのパラジウム炭とメタノールに溶解した化合物を室温で6時間使用することである。
工程G:アミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下での酸XXIアミンVIIIの反応により達成することができる。特定の条件は、プロピルホスホン無水物と、酢酸エチル中N−メチルモルホリンを室温で18時間使用することである。
工程H:Boc N−保護基の除去は、鉱酸、例えば塩酸、硫酸若しくはリン酸、又は、0℃から80℃の溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール若しくは水中有機酸、例えばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸若しくはp−トルエンスルホン酸によって行うことができる。特定の条件は、ジオキサンと酢酸エチルの混合物中HClを室温で18時間使用することである。
Figure 0006953435
工程A:アミンVIIとエチレンジアミンXXIVとのアミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU),(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート)(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下で達成することができる。特定の条件は、HATUと、ジメチルホルムアミド中ジイソプロピルエチルアミンを室温で18時間使用することである。
工程B:Boc N−保護基の除去は、鉱酸、例えば塩酸、硫酸若しくはリン酸、又は、0℃から80℃の溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール若しくは水中有機酸、例えばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸若しくはp−トルエンスルホン酸によって行うことができる。特定の条件は、ジオキサンと酢酸エチルの混合物中HClを室温で18時間使用することである。
Figure 0006953435
工程A:エステルVIは、適切な溶媒、例えば1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、メタノール又はエタノール中還元剤、例えば水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム又はRed−Alでの−78℃から還流で1〜24時間の反応により、アルコールXXVIIへ変換することができる。特定の条件は、メタノール中0℃で5時間の水素化ホウ素ナトリウムでの反応において使用され、混合物が一晩室温に温められることを可能にする。
工程B:Boc N−保護基の除去は、鉱酸、例えば塩酸、硫酸若しくはリン酸、又は、0℃から80℃の溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール若しくは水中有機酸、例えばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸若しくはp−トルエンスルホン酸によって行うことができる。特定の条件は、ジオキサンと酢酸エチルの混合物中HClを室温で18時間使用することである。
Figure 0006953435
Boc N−保護基の除去は、鉱酸、例えば塩酸、硫酸若しくはリン酸、又は、0℃から80℃の溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール若しくは水中有機酸、例えばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸若しくはp−トルエンスルホン酸によって行うことができる。特定の条件は、ジオキサンと酢酸エチルの混合物中HClを室温で18時間使用することである。
Figure 0006953435
工程A:アミンVIIとアミンXXXとのアミドカップリングは、アミドカップリング試薬、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU),(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート)(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボレート(TBTU)、プロピルホスホン酸無水物(T3P)等、及び、溶媒、例えばメチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は酢酸エチル中塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジンの存在下で達成することができる。特定の条件は、HATUと、ジメチルホルムアミド中ジイソプロピルエチルアミンを室温で18時間使用することである。
工程B:Cbz基の除去は、標準圧力又は上昇圧力下での、メタノール又はエタノールのような溶媒中Pd−Cのような触媒での水素化により達成することができる。特定の条件は、大気圧の水素、触媒としてのパラジウム炭とメタノールに溶解した化合物を室温で6時間使用することである。
工程C:Boc N−保護基の除去は、鉱酸、例えば塩酸、硫酸若しくはリン酸、又は、0℃から80℃の溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール若しくは水中有機酸、例えばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、酢酸若しくはp−トルエンスルホン酸によって行うことができる。特定の条件は、ジオキサンと酢酸エチルの混合物中HClを室温で18時間使用することである。
上記の反応及びプロセスを実施する方法は、本開示に基づく技術分野の当業者にとって明らかであるか、又は実施例から同様に推定することができる。出発物質は、市販されているか、又は下記の実施例に記載されているものと類似の方法により作製することができる。
結晶形
本発明の化合物が固体であるとき、当業者であれば、このような化合物及びその塩が異なる結晶形又は多形で存在することができ、それらすべてが本発明及び規定される式の範囲に含まれることを理解するであろう。
アッセイ
XIAP BIR2及びBIR3のTR−FRETアッセイ
XIAPタンパク質のBIR2及び/又はBIR3ドメインのペプチドA(後述の、SMAC由来のペプチド)への結合を阻害する試験化合物の能力は、試験化合物がSMAC−模倣剤として働き、その結果細胞のアポトーシス経路を再活性化させることを証明する。
先述の通り(国際公開第2014/090709号)、ペプチドAVPIAQKSEK(配列番号21)を本アッセイにおける使用に最適であるとみなした。ペプチド配列を、ビオチンを用いて誘導体化し、TR−FRETアッセイの基質としてAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH 1:2 TFAを得た。
XIAPタンパク質配列は、SWISS−PROTタンパク質配列データベースから得られ、BIR2及びBIR3ドメインはそこから導き出された。TR−FRETアッセイに使用されるBIR2ドメインの配列は、
MRHHHHHHRDHFALDRPSETHADYLLRTGQVVDISDTIYPRNPAMYSEEARLKSFQNWPDYAHLTPRELASAGLYYTGIGDQVQCFACGGKLKNWEPGDRAWSEHRRHFPNCFFVLGRNLNIRSE(配列番号22)である。
TR−FRETアッセイに使用されるBIR3ドメインの配列は、
MRHHHHHHRSDAVSSDRNFPNSTNLPRNPSMADYEARIFTFGTWIYSVNKEQLARAGFYALGEGDKVKCFHCGGGLTDWKPSEDPWEQHAKWYPGCKYLLEQKGQEYINNIHLTHSLEECLVRTT(配列番号23)である。
Bir2アッセイに関して、XIAPのアミノ酸124−240に対応する、3.5ナノモルの6xヒスチジンでタグ付けされたBIR2ドメインを、50mMのトリス−Cl(pH7.5)、100mMのNaCl、1mMのジチオスレイトール(DTT)及び0.1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)の存在下で、3.6nMのAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH 1:2 TFAと混合した。45分間37℃でのインキュベーションに続き、ユーロピウム−ストレプトアビジン(Eu−8044ストレプトアビジン、PerkinElmer)、及びアロフィコシアニン(Columbia Biosciences)でコンジュゲートされた抗ヒスチジン抗体を最終濃度がそれぞれ0.6nM及び1nMになるまで添加した。時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)シグナルを1時間後室温で測定した。試験化合物の有効性は、10の連続的に希釈された濃度で評価された。各濃度における阻害率を決定し、各試験化合物のIC50値を生成した。
Bir3アッセイに関して、XIAPのアミノ酸241−356に対応する、13.3ナノモルのBIR3ドメインを、50mMのトリス−Cl(pH7.5)、100mMのNaCl、1mMのジチオスレイトール(DTT)及び0.1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)の存在下で、25.2nMのAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH 1:2 TFAと混合した。45分間37℃でのインキュベーションに続き、ユーロピウム−ストレプトアビジン及びアロフィコシアニンでコンジュゲートされた抗ヒスチジン抗体を最終濃度がそれぞれ0.6nM及び2.5nMになるまで添加した。時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)シグナルを0.5時間後室温で測定した。試験化合物の有効性は、10の連続的に希釈された濃度で評価された。各濃度における阻害率を決定し、各試験化合物のIC50値を生成した。
cIAP BIR2及びBIR3のTR−FRETアッセイ
ペプチドAVPIAQKSEKをビオチンを用いて誘導体化し、TR−FRETアッセイの基質としてAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH 1:2 TFAを得た。
cIAPタンパク質配列は、SWISS−PROTタンパク質配列データベースから得られ、BIR2及びBIR3ドメインはそこから導き出された。TR−FRETアッセイに使用されるBIR2ドメインの配列は、
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHMASENLYFQGTNPYSYAMSTEEARFLTYHMWPLTFLSPSELARAGFYYIGPGDRVACFAC GGKLSNWEPK DDAMSEHRRHFPNCPFLENS LETである。
TR−FRETアッセイに使用されるBIR3ドメインの配列は、
MAHHHHHHENLYFQGSISNLSMQTHAARMRTFMYWPSSVPVQPEQLASAGFYYVGRNDDVKCFCCDGGLRCWESGDDPWVEHAKWFPRCEFLIRMKGQEFVDEIQGRYである。
Bir2アッセイに関して、cIAPのアミノ酸174−256に対応する、12ナノモルの6xヒスチジンでタグ付けされたBIR2ドメインを、50mMのトリス−Cl(pH7.5)、100mMのNaCl、1mMのジチオスレイトール(DTT)及び0.1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)の存在下で、19.3nMのAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH 1:2 TFAと混合した。45分間37℃でのインキュベーションに続き、ユーロピウム−ストレプトアビジン及びアロフィコシアニンでコンジュゲートされた抗ヒスチジン抗体を最終濃度がそれぞれ0.6nM及び4nMになるまで添加し、室温で60分間インキュベートした。4℃での最終的な一晩のインキュベーション後、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)シグナルを測定した。試験化合物の力価は、10の連続的に希釈された濃度で評価された。各濃度における阻害率を決定し、各試験化合物のIC50値を生成した。
Bir3アッセイに関して、cIAPのアミノ酸260−352に対応する、25.5ナノモルのBIR3ドメインを、50mMのトリス−Cl(pH7.5)、100mMのNaCl、1mMのジチオスレイトール(DTT)及び0.1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)の存在下で、41nMのAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH 1:2 TFAと混合した。45分間37℃でのインキュベーションに続き、ユーロピウム−ストレプトアビジン及びアロフィコシアニンでコンジュゲートされた抗ヒスチジン抗体を最終濃度がそれぞれ0.6nM及び6.4nMになるまで添加し、室温で60分間インキュベートした。4℃での最終的な一晩のインキュベーション後、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)シグナルを測定した。試験化合物の力価は、10の連続的に希釈された濃度で評価された。各濃度における阻害率を決定し、各試験化合物のIC50値を生成した。
細胞生存率アッセイ
American Type Culture Collection(ATCC, 10801 University Boulevard Manassas, VA 20110 USA)からSK−OV−3細胞及びHCT−116細胞を入手し、10%のFBS及び2mmol/LのL−グルタミンが補充されたMcCoyの5A媒体中で維持した。全ての媒体及び補充物はInvitrogen(Life Technologies GmbH, Frankfurter Strase 129B 64293 Darmstadt Germany)より購入した。
3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニル−テトラゾリウム臭化物(MTT)を製造業者(Sigma-Aldrich Chemie GmbH, Eschenstr. 5 82024 Taufkirchen Germany)のプロトコールに従って添加することにより、細胞生存率を評価した。単一薬剤活性のために、SK−OV−3細胞を、ウェル当たり2000細胞で96ウェルプレート(BD Biosciences, Tullastrasse 8-1269126 Heidelberg Germany)に播種し、24時間後、指示濃度のN−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリドの(実施例2)でインキュベートした。化合物をDMSO中10mMのストック溶液としてアリコート中に−20℃で貯蔵した。組み合わせのために、HCT−116細胞を、ウェル当たり2000細胞で96ウェルプレート(BD Biosciences、Tullastrasse 8-12 69126 Heidelberg Germany)に播種し、24時間後、指示濃度のN−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド単独で、又はDR5−FAP二重特異性抗体X AB(DR5結合剤:VH配列番号7、VL配列番号8、FAP結合剤:VH配列番号15、VL配列番号16)との組み合わせでインキュベートした。5日間のインキュベーションの後、細胞をMTTで1時間処理し、エタノールを用いて染料を抽出した。吸光度を570nmで測定し(Tecan Infinite 200 PRO, Tecan Group Ltd. Seestrase 103 8708 Mannedorf Switzerland)、620nmの参照波長を使用した。全てのアッセイを二重で行い、データを標準化して制御し、XLfitソフトウェアを用いて分析した。
各濃度における阻害率を決定し、各試験化合物のIC50値を生成した。これらの値を以下の表に列挙する。
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
Figure 0006953435
図面の簡単な説明
図1:SK−OV−3細胞の細胞生存率アッセイにおけるN−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリドの単一薬剤活性。
図2:単一薬剤、及びDR5−FAP二重特異性抗体X AB(FAP−DR5濃度の漸増)との組み合わせとしての、HCT−116細胞の細胞生存率アッセイにおけるN−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリドの活性。
図3:HCT−116細胞の細胞生存率アッセイにおける、単一薬剤及び DR5−FAP二重特異性抗体X AB との組み合わせ(FAP−DR5の固定濃度、1.5μg/ml)を使用)としての、N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリドの活性。
図4:FAP−DR5二重特異性抗体分子設計及び作用機序の略図。
本発明の化合物は、既知の技術に従って合成することができる。以下の実施例及び言及は、本発明の理解を助けるために提供される。ただし、実施例は本発明を限定することを意図するものではなく、本発明の真の範囲は添付の特許請求の範囲に記載されている。
実施例1
N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)1−tert−ブチル 3−メチル 6−ブロモ−3−メチル−インドリン−1,3−ジカルボキシレート
Figure 0006953435
Boc無水物(1.49g、1.59ml、6.84mmol、当量:1.09)をジクロロメタン(30ml)中メチル 6−ブロモ−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(1.696g、6.28mmol、当量:1)(国際公開第2012143726号に記載)とDIPEA(933mg、1.26ml、7.22mmol、当量:1.15)の溶液に0℃で添加した。室温にゆっくりと温めながら、週末にかけて撹拌を続けた。飽和NaHCO溶液を添加し、ジクロロメタンで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤としてヘプタン/酢酸エチル(0−50%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−tert−ブチル 3−メチル 6−ブロモ−3−メチル−インドリン−1,3−ジカルボキシレート(1.725g、74.2%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)=357.0
b)tert−ブチル−メチル 6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1,3−ジカルボキシレート
Figure 0006953435
(dppf)PdCl.CHCl(56mg、68.6μmol、当量:0.01)とTHF(27.4ml、13.7mmol、当量:2)中(4−フルオロベンジル)塩化亜鉛(II)の溶液とを、乾燥THF(13.9ml)中1−tert−ブチル 3−メチル 6−ブロモ−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレート(2.539g、6.86mmol、当量:1)の溶液に添加した。混合物を密閉バイアル中90℃で一晩撹拌した。水を数滴添加した後、粗混合物をシリカゲルに適用し、溶出剤としてヘプタン/酢酸エチル(0−30%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレート(1.44g、52.6%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)=399.1
c)メチル 6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート
Figure 0006953435
ジオキサン(8.63g、8.21ml、32.9mmol、当量:9.12)中塩酸を、メタノール(10ml)中1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレート(1.44g、3.6mmol、当量:1)に添加し、50℃で5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を水と酢酸エチルとに分けた。水性相を飽和水性NaHCOでクエンチし、固体を濾別した。水性相を酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤としてヘプタン/酢酸エチル(0−50%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、メチル 6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート(1.05g、97.3%)を明褐色の油として得た。MS:m/z(M+H)=300.14
d)メチル 1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート
Figure 0006953435
メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(403mg、1.35mmol、当量:1)を酢酸エチル(4.5ml)に溶解し、2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)酢酸(500mg、1.35mmol、当量:1)(国際公開第2012143726号に記載)、N−メチルモルホリン(1.36g、1.48ml、13.5mmol、当量:10)及び EtOAc 50%(2.57g、2.4ml、4.04mmol、当量:3)中T3Pを添加し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し、NaSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤としてヘプタン/酢酸エチル(0−50%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、メチル 1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート(588mg、66.9%)を白色の泡として得た。MS:m/z(M+H)=653.37
e)1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボン酸
Figure 0006953435
メチル 1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(2.1g、3.22mmol、当量:1)をエタノール(13ml)及び水(5.2ml)中で撹拌した。水酸化リチウム(231mg、9.65mmol、当量:3)を添加し、60℃で3時間撹拌を続けた。溶媒をエバポレートし、HCl 1N aqを用いて水相をpH7に酸性化した。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートして、1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボン酸(2.04g、99.3%)をオフホワイトの泡として得た。MS:m/z(M+H)=639.35
f)3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(100mg、157μmol、当量:1)を、酢酸エチル(600μl)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(96.4mg、157μmol、当量:1;中間体2)、N−メチルモルホリン(158mg、172μl、1.57mmol、当量:10)及びEtOAc 50%(299mg、280μl、470μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチルを使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(120mg、62%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1236.23
g)N−[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(110mg、89μmol、当量:1)を酢酸エチル(1.5ml)中でジオキサン4M(2ml、8mmol、当量:89.9)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、エーテルで洗浄した。高減圧下で固体を乾燥させ、N−[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(99.4mg、97.5%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1036.52
実施例2
N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(500mg、783μmol、当量:1)を、メチル 2−アミノアセテート ヒドロクロリド(113mg)、DIPEA(405mg、547μl、900μmol、当量:1.15)及びHATU(387mg、1.02mmol、当量:1.3)と室温で一晩撹拌した。反応混合物を0.5M HCl aq.に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(369mg、520μmol、66.4%)を明黄色の泡として得た。MS:m/z(M+H)=710.39
b)(2−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(360mg、507μmol、当量:1)を、エタノール(2.5ml)及び水(1ml)中で撹拌した。水酸化リチウム(36.4mg、1.52mmol、当量:3)を添加し、60℃で3時間撹拌を続けた。溶媒をエバポレートし、HCl 2N aqを用いて水相をpH5〜6に酸性化した。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートして、2−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(306mg、440μmol、86.7%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=696.38
c)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(50mg、71.9μmol、当量:1)を、酢酸エチル(300μl)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(44.2mg、71.9μmol、当量:1;中間体2)、N−メチルモルホリン(72.7mg、79μl、719μmol、当量:10)及びEtOAc 50%(137mg、128μl、216μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(48mg、51.6%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)+=1293.65
d)N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレートを、酢酸エチル(600μL)中でジオキサン4M(750μl、3mmol、当量:92.4)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した。高減圧下で固体を乾燥させ、N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(35.5mg、90.9%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1093.54
実施例3
a)(R,R,R)−N,N’−(エタン−1,2−ジイル)ビス(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)トリヒドロクロリド tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[2−[[1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]エチルカルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(75mg、117μmol、当量:2)を、DMF(500μl)中でエタン−1,2−ジアミン(3.53mg、3.93μl、58.7μmol、当量:1)、DIPEA(60.7mg、79.9μl、470μmol、当量:8)及びHATU(58.1mg、153μmol、当量:2.6)と室温で一晩撹拌した。混合物を0.5M HCl aq.でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[2−[[1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]エチルカルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(56mg、73.2%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1301.75
b)6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−N−[2−[[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]エチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(R,2R,2’R,5S,5’S)−ジ−tert−ブチル 4,4’−((3,3’−((エタン−1,2−ジイルビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3,1−ジイル))ビス(2−オキソエタン−2,1−ジイル))ビス(2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート)(49mg、37.6μmol、当量:1)を、酢酸エチル(750μl)中で、ジオキサン4M(850μl、3.4mmol、当量:90.3)中 HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を高減圧下で乾燥させ、(R,R,R)−N,N’−(エタン−1,2−ジイル)ビス(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)トリヒドロクロリド(39.4mg、86.4%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1101.65
実施例4
N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−[(4−メトキシカルボニルフェニル)カルバモイル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(300mg、470μmol、当量:1)を、メチル 4−アミノベンゾエート(71mg、470μmol、当量:1.0)、DIPEA(182mg、246μl、1.41mmol、当量:3)及びHATU(232mg、611μmol、当量:1.3)と室温で一晩撹拌した。反応混合物を0.5M HCl aq.に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤としてヘプタン/酢酸エチル(0−100%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−[(4−メトキシカルボニルフェニル)カルバモイル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(182mg、50.2%)をオレンジ色の油として得た。MS:m/z(M+H)=772.4
b)4−[[1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]安息香酸
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−((4−(メトキシカルボニル)フェニル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(175mg、227μmol、当量:1)をエタノール(1.2ml)及び水(500μl)中で撹拌した。水酸化リチウム(16.3mg、680μmol、当量:3)を添加し、60℃で3時間撹拌を続けた。溶媒をエバポレートし、HCl 1N aqを用いて水層をpH6に酸性化した。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートして、4−[[1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]安息香酸(87mg、50.6%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=758.4
c)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[4−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]フェニル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
4−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)安息香酸(40mg、52.8μmol、当量:1)を、酢酸エチル(250μl)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(32.5mg、52.8μmol、当量:1;中間体2)、N−メチルモルホリン(53.4mg、58μl、528μmol、当量:10)及びEtOAc 50%(101mg、94.3μl、158μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[4−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]フェニル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(26mg、36.3%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1355.7
d)N−[4−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]フェニル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((4−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)フェニル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(22mg、16.2μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1000μl)中でジオキサン4M(400μl、1.6mmol、当量:98.6)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を高減圧下で乾燥させ、N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド (12.1mg、59%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1155.6
実施例5
(3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[[(1R)−テトラリン−1−イル]カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(40mg、62.6μmol、当量:1)を、酢酸エチル(350μl)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−1−((S)−7−アミノ−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(38.8mg、62.6μmol、当量:1)(国際公開第2013/192286号に記載)、N−メチルモルホリン(63.3mg、68.8μl、626μmol、当量:10)及びEtOAc 50%(120mg、112μl、188μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチルを使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(44.1mg、56.8%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1240.72
b)(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]−N−[(1R)−テトラリン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(39mg、31.4μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1ml)中でジオキサン4M(700μl、2.8mmol、当量:89.1)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を高減圧下で乾燥させ、(3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(30mg、83%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1040.62
実施例6
(3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトアミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[[(1R)−テトラリン−1−イル]カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(40mg、57.5μmol、当量:1)を、酢酸エチル(350μl)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−1−((S)−7−アミノ−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(35.6mg、57.5μmol、当量:1)、N−メチルモルホリン(58.1mg、63.2μl、575μmol、当量:10)及びEtOAc 50%(110mg、103μl、172μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチルを使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[[(1R)−テトラリン−1−イル]カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(40mg、53.6%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1297.74
b)(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−テトラリン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(36mg、27.7μmol、当量:1)を酢酸エチル(800μL)中でジオキサン4M(650μl、2.6mmol、当量:93.7)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿した固形物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を高減圧下で乾燥させ、(3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトアミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド (24.5mg、73.2%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1097.63
実施例7
N1−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−N3−(3−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−イル)プロピル)マロンアミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル 3−(2−シアノエチル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(dppf)PdCl.CHCl(22.4mg、27.4μmol、当量:0.01)と、THF(11ml、5.48mmol、当量:2)中(4−フルオロベンジル)塩化亜鉛(II)0.5Mの溶液とを、THF(10ml)中tert−ブチル 6−ブロモ−3−(2−シアノエチル)−3−メチルインドリン−1−カルボキシレート(1000mg、2.74mmol、当量:1)(国際公開第2009158011号に記載)の明黄色の溶液に添加した。シールド管を密閉し、暗褐色の懸濁液を90℃に加熱し、2時間撹拌した。水を数滴添加した後、粗混合物をシリカゲルに適用し、溶出剤としてヘプタン/酢酸エチル(0−30%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル 3−(2−シアノエチル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−カルボキシレート(1.003g、92.9%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M−BOC+H)=295.2
b)3−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−イル]プロパンニトリル
Figure 0006953435
ジオキサン(10.6ml、42.6mmol、当量:16)中HCl 4Mを、メタノール(10ml)中tert−ブチル 3−(2−シアノエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−カルボキシレート(1.050g、2.66mmol、当量:1)の明黄色の懸濁液に室温で添加した。黄色の溶液を室温で2時間撹拌した。溶媒をエバポレートし、黄色の油を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO水溶液で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートして、3−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−イル]プロパンニトリル(763mg、97.4%)をオレンジ色の油として得た。MS:m/z(M+H)=295.2
c)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−(2−シアノエチル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
3−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−イル)プロパンニトリル(763mg、2.59mmol、当量:1)を酢酸エチル(10ml)に溶解し、2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)酢酸(963mg、2.59mmol、当量:1)、EtOAc 50%(4.95g、4.58ml、7.78mmol、当量:3)中T3P及びN−メチルモルホリン(2.62g、2.85ml、25.9mmol、当量:10)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残留物をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/ヘプタン(50−100%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−(2−シアノエチル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(983mg、58.5%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=648.4
d)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−(3−アミノプロピル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−(2−シアノエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(850mg、1.31mmol、当量:1)をMeOH 7N(15.7g、20ml、140mmol、当量:107)中アンモニアに溶解し、スパチュラを用いてラネーニッケル(1.31mmol、当量:1)を触媒量で添加した。反応器を脱気し、水素でパージし(3回)、反応物を50℃に加熱し、水素雰囲気下で8時間激しく撹拌した。反応物を室温に一晩冷ました。反応混合物をデカライト(decalite)で濾過し、メタノールで洗浄してエバポレートした。粗残留物をシリカゲルに適用し、溶出剤としてジクロロメタン/メタノール(0−5%メタノールを使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−(3−アミノプロピル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(436mg、51%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=652.4
e)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[3−[(3−ベンジルオキシ−3−オキソ−プロパノイル)アミノ]プロピル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−(3−アミノプロピル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(50mg、76.7μmol、当量:1)、3−(ベンジルオキシ)−3−オキソプロパン酸(17.2mg、84.4μmol、当量:1.1)、HATU(32.1mg、84.4μmol、当量:1.1)及びDIPEA(19.8mg、26.8μl、153μmol、当量:2)をDMF(1ml)に溶解し、明黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを添加し、混合物を水及びブラインで抽出した。粗残留物をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/ヘプタン(0−100%酢酸エチル)を使用したカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカ)により精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[3−[(3−ベンジルオキシ−3−オキソ−プロパノイル)アミノ]プロピル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(48mg、75.6%)を無色の油として得た。MS:m/z(M+H)=828.5
f)3−[3−[1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−イル]プロピルアミノ]−3−オキソ−プロパン酸
Figure 0006953435
Pd−C(14.5mg、13.6μmol、当量:0.25)を、メタノール(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−(3−(3−(ベンジルオキシ)−3−オキソプロパンアミド)プロピル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(45mg、54.3μmol、当量:1)の透明な溶液に添加し、反応物を水素雰囲気下室温で6時間撹拌した。反応混合物をデカライトで濾過し、メタノールで洗浄した。濾液をエバポレートし、3−[3−[1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−イル]プロピルアミノ]−3−オキソ−プロパン酸(33mg、82.3%)を明黄色の泡として得た。MS:m/z(M+H)=738.4
g)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[3−[[3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−3−オキソ−プロパノイル]アミノ]プロピル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
3−((3−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−イル)プロピル)アミノ)−3−オキソプロパン酸(30mg、40.7μmol、当量:1)、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(25mg、40.7μmol、当量:1;中間体2)、EtOAc(77.6mg、72.6μl、122μmol、当量:3)中T3P 50%及びN−メチルモルホリン(41.1mg、44.7μl、407μmol、当量:10)を合わせて酢酸エチル(0.3ml)に溶解し、黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。溶媒をエバポレートし、粗残留物をシリカゲルに適用し、酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[3−[[3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−3−オキソ−プロパノイル]アミノ]プロピル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(13mg、23.9%)を黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1335.7
h)N’−[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]−N−[3−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−イル]プロピル]プロパンジアミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン(24.6mg、20.5μl、674μmol、当量:100)中HCl 4Nを、酢酸エチル(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−(3−(3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−3−オキソプロパンアミド)プロピル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(9mg、6.74μmol、当量:1)の黄色の溶液に添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、N1−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−N3−(3−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−イル)プロピル)マロンアミド トリヒドロクロリド (5.6mg、66.8%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1135.6
実施例8
(3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(140mg、201μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1.1ml)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(124mg、201μmol、当量:1;中間体2)、N−メチルモルホリン(204mg、221μl、2.01mmol、当量:10)及びEtOAc 50%(384mg、359μl、604μmol、当量:3)中T3Pと室温で3時間撹拌した。飽和NaHCO3を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(195mg、74.9%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1293.7
b)(3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(188mg、145μmol、当量:1)を、酢酸エチル(3ml)中でジオキサン4M(3ml、12mmol、当量:82.6)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、(3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(161mg、92.1%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1093.5
実施例9
(3R)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)(R)−1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレート
Figure 0006953435
ラセミ体のtert−ブチル−メチル 6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1,3−ジカルボキシレート(1.21g、3.03mmol、当量:1)をキラル分離し、(R)−1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレート(571mg、47.2%)を無色の油として得た。MS:m/z M=399.20
b)メチル(3R)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート
Figure 0006953435
(R)−1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレートを使用して、実施例1c)と同じ方法で生成物を調製し、メチル(3R)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート(373mg、95.4%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=300.14
c)(3R)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート
Figure 0006953435
(R)−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(314mg、1.05mmol、当量:1)及び2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)酢酸(390mg、1.05mmol、当量:1)を出発物質として使用して、実施例1d)と同じ方法で生成物を調製し、メチル(3R)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート(505mg、73.7%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)=653.37
(R)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸
Figure 0006953435
(R)−メチル 1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(500mg、766μmol、当量:1)を出発物質として使用して、実施例1e)と同じ方法で生成物を調製し、(R)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(441mg、690μmol、90.1%)をオフホワイトの泡として得た。MS:m/z(M+H)=639.36
d)(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((R)−6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(R)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(430mg、673μmol、当量:1)を出発物質として使用して、実施例2a)と同じ方法で生成物を調製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((R)−6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(455mg、641μmol、95.2%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)=710.4
e)2−[[(3R)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]酢酸
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((R)−6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(435mg、613μmol、当量:1)を出発物質として使用して、実施例2b)と同じ方法で生成物を調製し、2−[[(3R)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]酢酸 (283mg、66.4%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=696.3793
f)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3R)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−((R)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(140mg、201μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1.1ml)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(124mg、201μmol、当量:1;中間体2)、N−メチルモルホリン(204mg、221μl、2.01mmol、当量:10)及びEtOAc 50%(384mg、359μl、604μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((R)−3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(177mg、68%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1293.66
g)(3R)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((R)−3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(178mg、138μmol、当量:1)を、酢酸エチル(3ml)中でジオキサン4M(3ml、12mmol、当量:87.2)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した。高減圧下で固体を乾燥させ、(3R)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(143mg、86.4%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1093.55
実施例10
(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3S)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−テトラリン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)(S)−1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレート
Figure 0006953435
ラセミ体のtert−ブチル−メチル 6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1,3−ジカルボキシレート(1.21g、3.03mmol、当量:1)をキラル分離し、(S)−1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレート(555mg、45.9%)を無色の油として得た。MS:m/z M+=399.2
b)メチル(3S)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート
Figure 0006953435
(S)−1−tert−ブチル 3−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1,3−ジカルボキシレートを使用して実施例1c)と同じ方法で生成物を調製し、メチル(3S)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート(365mg、95.5%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=300.1
c)メチル(3S)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート
Figure 0006953435
(S)−メチル 6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(303mg、1.01mmol、当量:1)を使用して、実施例1d)と同じ方法で生成物を調製し、メチル(3S)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボキシレート(445mg、67.3%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)=653.4
d)(3S)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボン酸
Figure 0006953435
(S)−メチル 1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(440mg、674μmol、当量:1)を使用して、実施例1e)と同じ方法で生成物を調製し、(S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(420mg、97.6%)を白色の泡として得た。MS:m/z(M+H)=639.4
e)(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(410mg、642μmol、当量:1)を使用して、実施例2a)と同じ方法で生成物を調製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(508mg、111%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)+=710.4
f)2−[[(3S)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]酢酸
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−6−(4−フルオロベンジル)−3−((2−メトキシ−2−オキソエチル)カルバモイル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(500mg、704μmol、当量:1)を使用して、実施例2b)と同じ方法で生成物を調製し、2−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(389mg、79.4%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=696.4
g)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[[(1R)−テトラリン−1−イル]カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
EtOAc(137mg、128μl、216μmol、当量:3)中T3P 50%及びN−メチルモルホリン(72.7mg、79μl、719μmol、当量:10)を、酢酸エチル(1ml)中、2−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(50mg、71.9μmol、当量:1)及びtert−ブチル((S)−1−(((S)−1−((S)−7−アミノ−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(44.5mg、71.9μmol、当量:1)(国際公開第2013/192286号に記載)の白色の懸濁液に添加した。室温で15分間撹拌した後、全てを溶解し、明黄色の溶液を一晩撹拌した。飽和NaHCO水溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗残留物を、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[[(1R)−テトラリン−1−イル]カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(64mg、68.6%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1297.7
h)(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3S)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−テトラリン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン中HCl 4M(1.2g、1ml、4mmol、当量:88)を、酢酸エチル(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(59mg、45.5μmol、当量:1)の明黄色の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。白色の沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3S)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−テトラリン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(48mg、87.5%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1097.6
実施例11
(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3R)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3R)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[[(1R)−テトラリン−1−イル]カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
EtOAc(137mg、128μl、216μmol、当量:3)中T3P 50%及びN−メチルモルホリン(72.7mg、79μl、719μmol、当量:10)を、酢酸エチル(1ml)中2−((R)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(50mg、71.9μmol、当量:1)及びtert−ブチル((S)−1−(((S)−1−((S)−7−アミノ−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(44.5mg、71.9μmol、当量:1)の白色の懸濁液に添加した。室温で15分間撹拌した後、全てを溶解し、明黄色の溶液を一晩撹拌した。飽和NaHCO水溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗残留物を、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3R)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[[(1R)−テトラリン−1−イル]カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(54mg、57.9%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1297.7
b)(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3R)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−テトラリン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン中HCl 4M(963μl、3.85mmol、当量:100)を、酢酸エチル(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((R)−3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−3−(((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)カルバモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(50mg、38.5μmol、当量:1)の明黄色の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。白色の沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、(3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3R)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン −1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(40mg、86%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1097.6
実施例12
(R)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3R)−3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(R)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(80mg、125μmol、当量:1)を、酢酸エチル(480μl)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(77.1mg、125μmol、当量:1;中間体2)、N−メチルモルホリン(127mg、138μl、1.25mmol、当量:10)及びEtOAc 50%(239mg、224μl、376μmol、当量:3)中T3Pと室温で週末にわたって撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチルを使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3R)−3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(96mg、62%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1236.6
b)(3R)−N−[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン(1.82ml、7.28mmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(1ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((R)−3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(90mg、72.8μmol、当量:1)の透明な溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、(R)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド (78mg、93.5%)を オフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1036.5
実施例13
a)(3S)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトアミド)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−7−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
N−メチルモルホリン(116mg、126μl、1.15mmol、当量:10)及びEtOAc中T3P 50%(219mg、205μl、345μmol、当量:3)を、酢酸エチル(1.5ml)中2−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(80mg、115μmol、当量:1)及びtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−7−アミノ−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(72.4mg、115μmol、当量:1;中間体3)の白色の懸濁液に添加した。室温で15分間撹拌した後、全てを溶解し、明黄色の溶液を一晩撹拌した。飽和NaHCO3水溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗残留物を、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(29mg、19.3%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1307.7
b)(3S)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−[[2−[[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(25mg、19.1μmol、当量:1)を、酢酸エチル(600μL)中でジオキサン 4M(400μl、1.6mmol、当量:83.7)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、(3S)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトtアミド)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド (14mg、60.2%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1107.6
実施例14
N−(2−(4−フルオロ−3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)ベンズアミド)エチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド
a)ベンジル 3−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−1−カルボニル]アミノ]−4−フルオロ−ベンゾエート
Figure 0006953435
(S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボン酸(500mg、1.02mmol、当量:1;中間体1)、ベンジル 3−アミノ−4−フルオロベンゾエート(276mg、1.12mmol、当量:1.1)及びEtOAc(1.3g、1.22ml、2.04mmol、当量:2)中T3P 50%を酢酸エチル(3.5ml)中に溶解した。ピリジン(1.75ml)を添加し、黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、希釈HCl及びブラインで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質を、溶出剤として酢酸エチル/ヘプタン(0−100%酢酸エチル)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ベンジル 3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロベンゾエート(510mg、69.7%)を白色の泡として得た。MS:m/z(M+H)=717.33
b)3−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−1−カルボニル]アミノ]−4−フルオロ−安息香酸
Figure 0006953435
Pd−C 10%(65mg、61.1μmol、当量:0.0973)を、メタノール(15ml)中ベンジル 3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロベンゾエート(450mg、628μmol、当量:1)の透明な溶液に添加し、反応物を水素雰囲気下で一晩撹拌した。反応混合物をデカライトで濾過し、濃縮して、3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロ安息香酸(375mg、95.3%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=627.28
c)tert−ブチル N−[(1S)−2−[[(1S)−2−[(1S)−1−[[5−[2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)エチルカルバモイル]−2−フルオロ−フェニル]カルバモイル]イソインドリン−2−イル]−2−オキソ−1−テトラヒドロピラン−4−イル−エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート
Figure 0006953435
3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロ安息香酸(120mg、191μmol、当量:1)を、ベンジル(2−アミノエチル)カルバメート ヒドロクロリド(44.2mg、191μmol、当量:1)、DIPEA(99mg、134μl、766μmol、当量:4)及びDMF(1.7ml)中HATU(94.7mg、249μmol、当量:1.3)と室温で一晩撹拌した。0.5M HClを添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲル上に適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(153mg、99.5%)を無色の油として得た。MS:m/z(M+H)=803.38
d)tert−ブチル N−[(1S)−2−[[(1S)−2−[(1S)−1−[[5−(2−アミノエチルカルバモイル)−2−フルオロ−フェニル]カルバモイル]イソインドリン−2−イル]−2−オキソ−1−テトラヒドロピラン−4−イル−エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(120mg、149μmol、当量:1)を、メタノール(5ml)中パラジウム炭素10%(16mg、15μmol、当量:0.101)と水素雰囲気下室温で一晩撹拌した。触媒を濾別し、溶媒をエバポレートして、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((2−アミノエチル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(90mg、90%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)=669.34
e)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[2−[[3−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−1−カルボニル]アミノ]−4−フルオロ−ベンゾイル]アミノ]エチルカルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((2−アミノエチル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(85mg、127μmol、当量:1)を、DIPEA(65.7mg、88.8μl、508μmol、当量:4)及びDMF(1ml)中HATU(62.8mg、165μmol、当量:1.3)の存在下、1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(81.2mg、127μmol、当量:1)と室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO sol. aq.を添加し、硫酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−(3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロベンズアミド)エチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(31mg、18.9%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1289.68
f)N−[2−[[4−フルオロ−3−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−1−カルボニル]アミノ]ベンゾイル]アミノ]エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−(3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロベンズアミド)エチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(30mg、23.3μmol、当量:1)を、酢酸エチル(500μL)中で、ジオキサン4M(500μl、2mmol、当量:86)中HClと室温で週末にわたって撹拌し、沈殿した固体を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、N−[2−[[4−フルオロ−3−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−1−カルボニル]アミノ]ベンゾイル]アミノ]エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド(23.16mg、85.7%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1089.58
実施例15
a)(S)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(80mg、125μmol、当量:1)を、酢酸エチル(500μl)中でtert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(77.1mg、125μmol、当量:1;中間体2)、N−メチルモルホリン(127mg、138μl、1.25mmol、当量:10)及びEtOAc 50%(239mg、224μl、376μmol、当量:3)中T3Pと室温で週末にわたって撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチルを使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(76mg、49.1%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1236.6
b)(3S)−N−[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド
Figure 0006953435
ジオキサン(1.37ml、5.5mmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(68mg、55μmol、当量:1)の明黄色の溶液に添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させた。物質を分取HPLCにより精製し、(S)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド(23mg、40.4%)を明黄色の非晶質として得た。MS:m/z(M+H)=1036.5
実施例16
N−(4−(4−フルオロ−3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)ベンズアミド)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル N−[(1S)−2−[[(1S)−2−[(1S)−1−[[5−[[4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)フェニル]カルバモイル]−2−フルオロ−フェニル]カルバモイル]イソインドリン−2−イル]−2−オキソ−1−テトラヒドロピラン−4−イル−エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート
Figure 0006953435
3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロ安息香酸(120mg、191μmol、当量:1)を、酢酸エチル(2.5ml)中でベンジル(4−アミノフェニル)カルバメート(53.4mg、220μmol、当量:1.15)、N−メチルモルホリン(194mg、211μl、1.91mmol、当量:10)及びEtOAc(366mg、342μl、574μmol、当量:3)中T3P 50%と室温で一晩撹拌した。飽和NaHCOaq.を添加し、硫酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)フェニル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(103mg、63.2%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M−H)=849.36
b)tert−ブチル N−[(1S)−2−[[(1S)−2−[(1S)−1−[[5−[(4−アミノフェニル)カルバモイル]−2−フルオロ−フェニル]カルバモイル]イソインドリン−2−イル]−2−オキソ−1−テトラヒドロピラン−4−イル−エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)フェニル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(97mg、114μmol、当量:1)を、メタノール(2.8ml)中でPd−C 10%(15mg、14.1μmol、当量:0.124)と水素雰囲気下室温で週末にわたって撹拌した。触媒を濾別し、溶媒をエバポレートし、高減圧下で乾燥させて、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((4−アミノフェニル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(82mg、100 %)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=717.34
c)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[[4−[[3−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−1−カルボニル]アミノ]−4−フルオロ−ベンゾイル]アミノ]フェニル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((5−((4−アミノフェニル)カルバモイル)−2−フルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(78mg、109μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1.5ml)中で1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(76.5mg、120μmol、当量:1.1)、N−メチルモルホリン(110mg、120μl、1.09mmol、当量:10)及びEtOAc(104mg、97.2μl、326μmol、当量:3)中T3P 50%と室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((4−(3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロベンズアミド)フェニル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(75mg、51.5%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1337.68
d)N−[4−[[4−フルオロ−3−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−1−カルボニル]アミノ]ベンゾイル]アミノ]フェニル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((4−(3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)−4−フルオロベンズアミド)フェニル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(65mg、48.6μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1ml)中でジオキサン 4M (1ml、4mmol、当量:82.3)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿した固形物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を高減圧下で乾燥させ、N−(4−(4−フルオロ−3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)ベンズアミド)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(56mg、92.4%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1137.58
実施例17
a)(S)−N−(3−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド tert−ブチル N−[(1S)−2−[[(1S)−2−[(1S)−5−[3−(ベンジルアミノ)プロパノイルアミノ]−1−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−2−イル]−2−オキソ−1−テトラヒドロピラン−4−イル−エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(100mg、162μmol、当量:1、中間体2)を、EtOAc 50%(258mg、242μl、406μmol、当量:2.5)中T3P及びピリジン(300μl)の存在下、酢酸エチル(600μl)中で3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)プロパン酸(36.3mg、162μmol、当量:1)と室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−(3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)プロパンアミド)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(118mg、88.5%)を明黄色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=821.4
b)tert−ブチル N−[(1S)−2−[[(1S)−2−[(1S)−6−(3−アミノプロパノイルアミノ)−1−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−2−イル]−2−オキソ−1−テトラヒドロピラン−4−イル−エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−6−(3−(2−フェニルアセトアミド)プロパンアミド)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(180mg、224μmol、当量:1)を、水素雰囲気下メタノール(8ml)中でパラジウム炭素10%(23.8mg、22.4μmol、当量:0.1)と室温で一晩撹拌した。触媒を濾別し、溶媒を真空中でエバポレートし、高減圧下で乾燥させて、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−(3−アミノプロパンアミド)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(93mg、60.6%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=687.3
c)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[3−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−3−オキソ−プロピル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−(3−アミノプロパンアミド)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(87mg、127μmol、当量:1)を、酢酸エチル(700μl)及びピリジン(350μl)中で、(S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(80.9mg、127μmol、当量:1)、EtOAc 50%(101mg、94.3μl、317μmol、当量:2.5)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(70mg、42.3%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1307.7
d)(3S)−N−[3−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−3−オキソ−プロピル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((3−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(64mg、48.9μmol、当量:1)を酢酸エチル(1ml)中でジオキサン 4M(1ml、4mmol、当量:81.7)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿した固体を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、(S)−N−(3−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(55.5mg、45.6μmol、収率93.2%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1107.57
実施例18
a)(S)−N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−4−オキソブチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[(4−ベンジルオキシ−4−オキソ−ブチル)カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
ベンジル 4−アミノブタノエート(28.3mg、146μmol、当量:1.1)を、酢酸エチル(0.85ml)中(S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(85mg、133μmol、当量:1)の明黄色の懸濁液に添加した。N−メチルモルホリン(135mg、146μl、1.33mmol、当量:10)及びEtOAc(254mg、238μl、399μmol、当量:3)中T3P 50%を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を酢酸エチルに注ぎ、水で抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗残留物をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/ヘプタン(80−100%酢酸エチル)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[(4−ベンジルオキシ−4−オキソ−ブチル)カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(67mg、61.9%)を無色の油として得た。MS:m/z(M+H)=814.46
b)4−[[(3S)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]ブタン酸
Figure 0006953435
Pd−C(8.5mg、7.99μmol、当量:0.1)を、メタノール(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((4−(ベンジルオキシ)−4−オキソブチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(65mg、79.9μmol、当量:1)の透明な溶液に添加し、反応物を水素雰囲気下室温で6時間撹拌した。触媒を濾別し、濾液をエバポレートして、4−[[(3S)−1−[2−[(2S,5R)−4−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−3−カルボニル]アミノ]ブタン酸(58mg、100%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=724.4
c)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[4−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−4−オキソ−ブチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(46.8mg、76μmol、当量:1;中間体2)、ピリジン(300μl)及びEtOAc(145mg、136μl、228μmol、当量:3)中T3P 50%を、酢酸エチル(0.6ml)中4−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)ブタン酸(55mg、76μmol、当量:1)の白色の懸濁液に添加し、明黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。反応物を数滴のaq. HCl 1Nでクエンチし、酢酸エチル及び水で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中でエバポレートした。粗残留物をシリカゲルに適用し、溶出剤としてジクロロメタン/メタノール(0−20%メタノール)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[4−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−4−オキソ−ブチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(13mg、12.9%)を白色の非晶質として得た。MS:m/z(M+H)=1321.7
d)(3S)−N−[4−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−4−オキソ−ブチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン(208μl、832μmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(0.2ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((4−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−4−オキソブチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(11mg、8.32μmol、当量:1)の明黄色の溶液に添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。ジエチルエーテルを添加し、白色の沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、(S)−N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−4−オキソブチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(9.4mg、91.8%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1121.6
実施例19
a)(S)−N−(2−(((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−1−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(50mg、71.9μmol、当量:1)を、酢酸エチル(500μl)及びピリジン(250μl)中で、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−5−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(44.2mg、71.9μmol、当量:1;中間体4)及びEtOAc 50%(137mg、128μl、216μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−10%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製した。分離された生成物をさらなる精製のために分取HPLCに供し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]−1−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(7mg、7.5%)を無色の非晶質として得た。MS:m/z(M+H)=1293.8
b)(3S)−N−[2−[[(1S)−1−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−テトラヒドロピラン−4−イル−アセチル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン(135μl、541μmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(200μl)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(7mg、5.41μmol、当量:1)の無色の溶液に添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、(S)−N−(2−(((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(3.7mg、56.9%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1093.54
実施例20
(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3R)−3−メトキシ−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S,3R)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3−メトキシ−ブタノイル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(70mg、101μmol、当量:1)を、酢酸エチル(700μl)及びピリジン(350μl)中で、tert−ブチル((S)−1−(((2S,3R)−1−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(59.3mg、101μmol、当量:1;中間体5)及びEtOAc 50%(192mg、180μl、302μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。反応混合物をHCl aq. 1N、飽和NaHCO及びブラインで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−20%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S,3R)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3−メトキシ−ブタノイル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(100mg、78.4%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1267.6
b)(3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S,3R)−3−メトキシ−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン(1.87ml、7.5mmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(1ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((2−(((S)−2−((2S,3R)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メトキシブタノイル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(95mg、75μmol、当量:1)の無色の溶液に添加した。反応物を室温で45分間撹拌した。白色の沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3R)−3−メトキシ−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド (76mg、86.2%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1067.5
実施例21
a)(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ペンタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S,3S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3−メチル−ペンタノイル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(40mg、57.5μmol、当量:1)を、酢酸エチル(0.5ml)及びピリジン(250μl)中で、tert−ブチル((S)−1−(((2S,3S)−1−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(33.8mg、57.5μmol、当量:1;中間体6)及びEtOAc 50%(110mg、103μl、172μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。反応混合物を飽和水性NaHCO及びブラインで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−20%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S,3S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3−メチル−ペンタノイル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(41mg、56.4%)を黄色の非晶質として得た。MS:m/z(M+H)=1265.7
b)(3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S,3S)−3−メチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ペンタノイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン(691μl、2.77mmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((2−(((S)−2−((2S,3S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルペンタノイル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(35mg、27.7μmol、当量:1)の明黄色の溶液に添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。オフホワイトの沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ペンタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド(25mg、77%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z(M+H)=1065.55
実施例22
a)(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
2−((S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(71mg、102μmol、当量:1)を、酢酸エチル(800μl)及びピリジン(400μl)中で、tert−ブチル((S)−1−(((S)−1−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソbutan−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(60mg、102μmol、当量:1;中間体7)及びEtOAc 50%(195mg、182μl、306μmol、当量:3)中T3Pと室温で一晩撹拌した。反応混合物をHCl aq. 1N、飽和NaHCO及びブラインで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[(3S)−3−[[2−[[(3S)−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−3,3−ジメチル−ブタノイル]−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]カルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(86mg、66.6%)を得た。MS:m/z(M+H)=1265.7
b)(3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]イソインドリン−5−イル]アミノ]−2−オキソ−エチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−((S)−3−((2−(((S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(80mg、63.2μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1ml)中でジオキサン 4M(1ml、4mmol、当量:63.3)中HClと室温で2時間撹拌した。沈殿した固体を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、(S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド (45mg、60.6%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=1065.55
モノマーA
N−(2−アミノエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)エチルカルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(300mg、470μmol、当量:1)を、DIPEA(243mg、328μl、1.88mmol、当量:4)及びHATU(232mg、611μmol、当量:1.3)と室温で一晩撹拌した。反応混合物を0.5M HCl aq.に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗物質をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/メタノール(0−5%メタノール)を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−[2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)エチルカルバモイル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(482mg、100%)を明黄色の油として得た。MS:m/z(M+H)=815.45
b)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−(2−アミノエチルカルバモイル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(375mg、460μmol、当量:1)を、水素雰囲気下メタノール(15ml)中でパラジウム炭素10%(49mg、46μmol、当量:0.1)と室温で一晩撹拌した。5滴の酢酸を添加し、水素雰囲気下室温で撹拌を3時間続けた。触媒を濾別し、溶媒をエバポレートした。重炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートして、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[3−(2−アミノエチルカルバモイル)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(281mg、89.7%)を明黄色の泡として得た。MS:m/z(M+H)=681.42
c)N−(2−アミノエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド
Figure 0006953435
(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(3−((2−アミノエチル)カルバモイル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(50mg、73.4μmol、当量:1)を、酢酸エチル(1ml)中でジオキサン4M(1ml、4mmol、当量:54.5)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿した固体を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、N−(2−アミノエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド(35.5mg、74%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=581.36
モノマーB
(S)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボン酸 ジヒドロクロリド
ジオキサン(1.96ml、7.83mmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(0.5ml)中(S)−1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボン酸(50mg、78.3μmol、当量:1)の黄色の懸濁液に添加し、反応物を室温で3時間撹拌した。白色の沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、(S)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボン酸 ジヒドロクロリド (30mg、62.7 %)をオレンジの固体として得た。MS:m/z(M+H)=539.3
モノマーC
1−(6−(4−フルオロベンジル)−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)エタノン ジヒドロクロリド
a)tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
水素化ホウ素ナトリウム(85.8mg、2.27mmol、当量:2)を、THF(5.86ml)及びメタノール(5.86ml)中メチル 1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキシレート(740mg、1.13mmol、当量:1)の透明な溶液に0℃で添加した。反応物を0℃で5時間撹拌し、その後、室温まで温め、一晩撹拌した。Aq. sat. 炭酸ナトリウムを添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。粗残留物をシリカゲルに適用し、溶出剤として酢酸エチル/ヘプタン(50−100%酢酸エチル)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、tert−ブチル(2R,5S)−4−[2−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−カルボキシレート(616mg、87%)を白色の泡として得た。MS:m/z(M+H)=625.4
b)1−[6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−インドリン−1−イル]−2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]エタノン ジヒドロクロリド
Figure 0006953435
ジオキサン(2ml、8mmol、当量:100)中HCl 4Mを、酢酸エチル(0.5ml)中(2R,5S)−tert−ブチル 4−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−オキソエチル)−2−メチル−5−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(50mg、80μmol、当量:1)の透明な溶液に添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで完全に洗浄し(非常に吸湿性がある)、真空中で乾燥させて、1−(6−(4−フルオロベンジル)−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチルインドリン−1−イル)−2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)エタノンジヒドロクロリド (43mg、89.9 %)をオレンジの固体として得た。MS:m/z(M+H)=525.3
モノマーD
4−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)安息香酸 ジヒドロクロリド
4−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)安息香酸(28mg、36.9μmol、当量:1)を、酢酸エチル(0.75ml)中でジオキサン 4M(0.75ml、3mmol、当量:81.2)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿した固体を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、4−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)安息香酸ジヒドロクロリド (20mg、74.1 %)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=658.3
モノマーE
2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)酢酸 ジヒドロクロリド
2−(1−(2−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチルインドリン−3−カルボキサミド)酢酸(50mg、71.9μmol、当量:1)を、エチルエーテル(1ml)中でジオキサン 4M(1ml、4mmol、当量:55.7)中HClと室温で一晩撹拌した。沈殿した固体を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、高減圧下で乾燥させて、2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)酢酸 ジヒドロクロリド(39mg、81.2%)を白色の固体として得た。MS:m/z(M+H)=596.3
中間体1
(S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボン酸
Figure 0006953435
a)(S)−1−ベンジル 2−tert−ブチル イソインドリン−1,2−ジカルボキシレート
Figure 0006953435
25mLの丸底フラスコで、(1S)−2−tert−ブトキシカルボニルイソインドリン−1−カルボン酸(CAS 1093651−93−4;220mg、836μmol、当量:1)及び重炭酸カリウム(167mg、1.67mmol、当量:2)をDMF(3ml)と合わせた。臭化ベンジル(214mg、149μl、1.25mmol、当量:1.5)を添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌し、明褐色の懸濁液を形成した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、希釈水性塩酸及びブラインで抽出した。有機層を、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、0%から40%ヘプタン中EtOAc)により精製した:194mgの無色の油、MS:m/z(M−CCHOCO)=218.1。
b)(S)−ベンジル イソインドリン−1−カルボキシレート 2,2,2−トリフルオロアセテート
Figure 0006953435
50mLの丸底フラスコで、(S)−1−ベンジル 2−tert−ブチル イソインドリン−1,2−ジカルボキシレート(190mg、538μmol、当量:1)をジクロロメタン(6ml)と合わせた。トリフルオロ酢酸(3ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、その際、明黄色の溶液が形成された。反応混合物を真空中で濃縮し、235mgの黄色の油を得た。MS:m/z(M+H)=254.2
c)(S)−ベンジル 2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
25mLの丸底フラスコで、(S)−ベンジル イソインドリン−1−カルボキシレート 2,2,2−トリフルオロアセテート(230mg、526μmol、当量:1),(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸(150mg、579μmol、当量:1.1)及びDIPEA(340mg、459μl、2.63mmol、当量:5)をDMF(5ml)と合わせ、その後、HATU(260mg、684μmol、当量:1.3)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、希釈HCl及びブラインで抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、0%から50%ヘプタン中酢酸エチル)により精製して、188mgの白色の固体を得た。MS:m/z(M−C=439.3
d)(S)−ベンジル 2−((S)−2−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキシレート 2,2,2−トリフルオロアセテート
Figure 0006953435
50mLの丸底フラスコで、(S)−ベンジル 2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキシレート(185mg、374μmol、当量:1)をジクロロメタン(6ml)と合わせて、無色の溶液を得た。トリフルオロ酢酸(3ml)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後真空中で濃縮した:283mgの無色の油。MS:m/z(M+H)=395.3
e)(S)−ベンジル 2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキシレート
Figure 0006953435
25mLの丸底フラスコで、(S)−ベンジル 2−((S)−2−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキシレート 2,2,2−トリフルオロアセテート(280mg、369μmol、当量:1.00)及びBoc−N−メチル−L−alanine(82.5mg、406μmol、当量:1.1)をDMF(4ml)と合わせて、黄色の溶液を得た。DIPEA(286mg、387μl、2.21mmol、当量:6)及びHATU(168mg、443μmol、当量:1.2)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、希釈HCl、ブラインで抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、0%から100%ヘプタン中酢酸エチル)により精製した:166mgの白色の固体。MS:m/z(M+H)=580.4
f)(S)−2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボン酸
Figure 0006953435
50mLの丸底フラスコで、(S)−ベンジル 2−((S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキシレート(160mg、276μmol、当量:1)をメタノール(10ml)中に溶解した。アルゴンを反応混合物中に5分間吹き込んだ。パラジウム炭(Pd−C 10%、29.4mg、27.6μmol、当量:0.1)を添加した。水素を5分間吹き込んだ。反応混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、真空中で濃縮し、164mgの黄色の油を得た。MS:m/z(M+H)=490.255
中間体2
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
a)(S)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボン酸
Figure 0006953435
(S)−イソインドリン−1−カルボン酸 ヒドロクロリド(2g、10mmol、当量:1)を濃縮したHSO(9.83g、5.34ml、100mmol、当量:10)に添加し、混合物を撹拌して褐色の溶液を得た。反応混合物を−15℃に冷却し(氷/NaCl浴)、その後、65%の水性硝酸(1.94g、1.39ml、20mmol、当量:2)を添加した。反応混合物を2時間撹拌し、同時に−15℃から室温へゆっくりと温めて、明黄色の溶液を得た。LC−MSは、反応が完結したことを示した。反応混合物を氷上に注ぎ、17mlの25%アンモニア水を0℃で滴下して、褐色の溶液(pH8)を得た。反応混合物を真空中で濃縮し、15.5gのダークグレーの固体を得た。MS:m/z(M+H)=209.1
b)(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボン酸
Figure 0006953435
THF(80ml)及び水(80ml)中(S)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボン酸(15.5g、9.9mmol、当量:1)及び重炭酸ナトリウム(3.33g、39.6mmol、当量:4)の溶液に、Boc無水物(4.32g、4.6ml、19.8mmol、当量:2)を添加した。反応混合液を室温で一晩撹拌した。その後、飽和NaCO水溶液を添加し、混合物をEtOAcで2回抽出した。2N aq. HClを水層(pH1)に滴下し、水層をEtOAcで抽出した。有機層を、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、2.15gの褐色の泡を得て、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
c)(S)−tert−ブチル 1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−6−ニトロイソインドリン−2−カルボキシレート
Figure 0006953435
EtOAc(10ml)中(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボン酸(2.15g、6.97mmol、当量:1)の撹拌された溶液に、2,6−ジフルオロアニリン(1.08g、846μl、8.37mmol、当量:1.2)、ピリジン(5ml)及びEtOAc中T3P(8.88g、8.3ml、13.9mmol、当量:2)の 50%溶液を連続して添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌して、黄色の溶液を得た。LC−MSは、反応が完結したことを示した。反応混合物をEtOAcに注ぎ、1N aq. HCl及び飽和ブラインで連続して抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、0%から100%ヘプタン中EtOAc)により精製して、2.16gの明褐色の固体を得た。MS:m/z(M+H−C=364.1
d)(S)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボキサミド
Figure 0006953435
CHCl(20ml)中(S)−tert−ブチル 1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−6−ニトロイソインドリン−2−カルボキシレート(2.1g、5.01mmol、当量:1)の溶液に、TFA(14.8g、10ml、130mmol、当量:26)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、残留物をEtOAcに溶解し、飽和水性NaHCO及び飽和ブラインで連続して抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、1.41gの褐色の固体を得て、それ以上精製することなく次の工程に使用した。MS:m/z(M+H)=320.1
e)tert−ブチル((S)−2−((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−6−ニトロイソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)カルバメート
Figure 0006953435
DMF(10ml)中(S)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボキサミド(1.4g、4.39mmol、当量:1),(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸(1.19g、4.6mmol、当量:1.05)及びDIPEA(1.13g、1.53ml、8.77mmol、当量:2)の溶液に、HATU(2.17g、5.7mmol、当量:1.3)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。その後、反応混合物をEtOAcに注ぎ、0.5N aq. HCl及び飽和ブラインで連続して抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、ヘプタン/CHCl/MeOH)により精製して、2.27gの黄色の泡を得た。MS:m/z(M+H)=561.2
f)(S)−2−((S)−2−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボキサミド
Figure 0006953435
CHCl(12ml)中tert−ブチル((S)−2−((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−6−ニトロイソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)カルバメート(2.27g、4.05mmol、当量:1)の溶液にTFA(9.24g、6.24ml、81mmol、当量:20)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物をEtOAcに溶解し、水性NaHCO及び飽和ブラインで連続して抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、1.68gの暗黄色の固体を得た。MS:m/z(M+H)=461.2
g)tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−6−ニトロイソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
DMF(8ml)中(S)−2−((S)−2−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボキサミド(1.68g、3.65mmol、当量:1)、BOC−MEALA−OH(816mg、4.01mmol、当量:1.1)及びDIPEA(1.41g、1.91ml、10.9mmol、当量:3)の溶液に、HATU(1.8g、4.74mmol、当量:1.3)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。LC−MS、TLCは、反応が完結したことを示した。反応混合物をEtOAcに注ぎ、0.5N aq. HCl及び飽和ブラインで連続して抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、ヘプタン/CHCl/MeOH)により精製して、2.0gのオフホワイトの泡を得た。MS:m/z(M−H)=644.4
h)tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
メタノール(5ml)中tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−6−ニトロイソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート(2g、3.1mmol、当量:1)の溶液を、アルゴンで10分間パージした。10%Pd−C(330mg、310μmol、当量:0.1)を添加した。反応混合物をHで10分間パージし、その後、Hのバルーン下で1時間撹拌した。TLCは反応が完結したことを示した。反応混合物をセライトを通して濾過した。9gのシリカゲルを濾液に添加し、混合物を真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、0%から10%CHCl中MeOH)により精製して、1.57gの白色の固体を得た。MS:m/z(M+H)=616.
中間体3
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−7−アミノ−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
(S)−イソインドリン−1−カルボン酸 ヒドロクロリドの代わりに(S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸から出発して、中間体2と同様に標題化合物を調製した。黄色の固体。MS:m/z(M+H)=630.3
中間体4
tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−5−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
a)tert−ブチル((2S)−1−(((1S)−2−(5−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
(S)−6−ニトロイソインドリン−1−カルボン酸の代わりに5−ニトロイソインドリン−1−カルボン酸 ヒドロクロリドから出発して、中間体2工程(b)−(h)と同様に、標題化合物を調製した。褐色の固体。MS:m/z(M+H)=614.5
b)tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−5−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
tert−ブチル((2S)−1−(((1S)−2−(5−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメートを、キラルHPLC(カラム:Reprosil Chiral−NR;溶出剤:NHOAc/EtOH/ヘプタンのグラジエント)により分離し、以下を得た:
(+)−エピマー、保持時間=11分、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((R)−5−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート。黄色の固体。MS:m/z(M−H)=614.5。
(−)−エピマー、保持時間=21分、tert−ブチル((S)−1−(((S)−2−((S)−5−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート。オフホワイトの固体。MS:m/z(M−H)=614.5。
中間体5
tert−ブチル((S)−1−(((2S,3R)−1−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸の代わりにN−Boc−O−メチル−L−スレオニンを使用して、中間体2と同様に標題化合物を調製した。白色の固体。MS:m/z(M+H)=590.27
中間体6
tert−ブチル((S)−1−(((2S,3S)−1−((S)−6−アミノ−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)イソインドリン−2−イル)−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)(メチル)カルバメート
Figure 0006953435
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸の代わりに Boc−L−イソロイシンを使用して、中間体2と同様に標題化合物を調製した。明黄色の固体。MS:m/z(M+H)=588.3
中間体7
tert−ブチル N−[(1S)−2−[[(1S)−1−[(1S)−6−アミノ−1−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]イソインドリン−2−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート
Figure 0006953435
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸の代わりに Boc−L−tert−ロイシンを使用して、中間体2と同様に標題化合物を調製した。明黄色の油。MS:m/z(M+H)=588.3

Claims (15)

  1. 式I
    Figure 0006953435
    [式中、
    Aは、
    Figure 0006953435
    からなる群より選択され、
    nは、0又は1であり、
    は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
    は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
    は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
    は、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル又はC3−6−ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され、
    は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
    は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
    Lは、
    Figure 0006953435
    からなる群より選択され、
    mは、1、2又は3であり、
    kは、1、2又は3である]
    の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. がFである、請求項1に記載の式Iの化合物。
  3. AがA−1であり、R及びRがFであり、R
    Figure 0006953435
    からなる群より選択される、請求項1又は2に記載の式Iの化合物。
  4. AがA−2であり、且つRがFであるか、又はAがA−4であり、且つRがFである、請求項1又は2に記載の式Iの化合物。
  5. LがL−1、L−2又はL−3である、請求項1から4のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  6. LがL−4又はL−6である、請求項1から4のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  7. LがL−5であり、kが3である、請求項1から4のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  8. N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (3R)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−(オキサン−4−イル)アセチル]−1,3−ジヒドロイソインドール−5−イル]アミノ]−2−オキソエチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (3S)−N−[2−[[(3S)−3−[(2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル]−2−[(2S)−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]−2−(オキサン−4−イル)アセチル]−1,3−ジヒドロインドール−5−イル]アミノ]−2−オキソエチル]−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3S)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (3S)−2−[(2S)−3,3−ジメチル−2−[[(2S)−2−(メチルアミノ)プロパノイル]アミノ]ブタノイル]−7−[[2−[[(3R)−6−[(4−フルオロフェニル)メチル]−3−メチル−1−[2−[(2R,5R)−5−メチル−2−[[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]メチル]ピペラジン−1−イル]アセチル]−2H−インドール−3−カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ]−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (3S)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトアミド)−N−((R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (3S)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(2−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)アセトアミド)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (R)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (R,R,R)−N,N’−(エタン−1,2−ジイル)ビス(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド)トリヒドロクロリド、
    (S)−N−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド、
    (S)−N−(2−(((S)−1−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3R)−3−メトキシ−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ペンタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (S)−N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−3,3−ジメチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (S)−N−(3−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−3−オキソプロピル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    (S)−N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−4−オキソブチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    N−(2−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)アミノ)−2−オキソエチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    N−(2−(4−フルオロ−3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)ベンズアミド)エチル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド ジヒドロクロリド、
    N−(4−(((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)カルバモイル)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、
    N−(4−(4−フルオロ−3−((S)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−1−カルボキサミド)ベンズアミド)フェニル)−6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−カルボキサミド トリヒドロクロリド、及び
    N1−((S)−3−((2,6−ジフルオロフェニル)カルバモイル)−2−((S)−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)イソインドリン−5−イル)−N3−(3−(6−(4−フルオロベンジル)−3−メチル−1−(2−((2R,5R)−5−メチル−2−(((R)−3−メチルモルホリノ)メチル)ピペラジン−1−イル)アセチル)インドリン−3−イル)プロピル)マロンアミド トリヒドロクロリド
    からなる群より選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 治療的活性物質としての使用のための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. がんの治療的及び/又は予防的処置における使用のための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 式Iの二量体化合物の式I−a
    Figure 0006953435
    [式中、
    は、H、ハロゲン又はC1−6−アルキルからなる群より選択され、
    Rは、
    Figure 0006953435
    からなる群より選択される]
    のモノマー。
  12. アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、がん、特に固形腫瘍の改善、処置又は制御の方法における二重特異性抗体との併用療法としての使用のための請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物であって、二重特異性抗体が、デスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合し、DR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、FAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 請求項12に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体と組み合わせて、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  14. アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、請求項12に記載の二重特異性抗体との併用療法としての使用のための請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物であって、二重特異性抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含む可変重鎖領域と配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽鎖領域を含むDR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、配列番号15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と配列番号16のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むFAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 請求項12に記載のデスレセプター5(DR5)及び線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)に結合する二重特異性抗体と組み合わせて、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤として、及び/又は、IAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として機能する、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物であって、二重特異性抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含む可変重鎖領域と配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽鎖領域を含むDR5に特異的な少なくとも一の抗原結合部位と、配列番号15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と配列番号16のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むFAPに特異的な少なくとも一の抗原結合部位とを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
JP2018558264A 2016-05-09 2017-05-05 二量体化合物 Active JP6953435B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP16168792 2016-05-09
EP16168792.6 2016-05-09
PCT/EP2017/060732 WO2017194390A1 (en) 2016-05-09 2017-05-05 Dimeric compounds

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019518727A JP2019518727A (ja) 2019-07-04
JP6953435B2 true JP6953435B2 (ja) 2021-10-27

Family

ID=55953042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018558264A Active JP6953435B2 (ja) 2016-05-09 2017-05-05 二量体化合物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10398702B2 (ja)
EP (1) EP3455221B1 (ja)
JP (1) JP6953435B2 (ja)
CN (1) CN109071525B (ja)
WO (1) WO2017194390A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020027225A1 (ja) * 2018-07-31 2021-11-11 ファイメクス株式会社 複素環化合物
CN113200908B (zh) * 2021-04-09 2022-07-19 南华大学 一种含叔胺的邻氨基苯甲酰胺类化合物及其制备与应用
WO2024071371A1 (ja) * 2022-09-30 2024-04-04 ユビエンス株式会社 複素環式化合物

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7517906B2 (en) * 2005-02-25 2009-04-14 Tetralogic Pharmaceuticals Corporation Dimeric IAP inhibitors
CN101588801B (zh) * 2006-11-28 2011-12-28 诺瓦提斯公司 Iap抑制剂和flt3抑制剂的组合
AU2008240153B2 (en) * 2007-04-12 2013-01-31 Joyant Pharmaceuticals, Inc. SMAC mimetic dimers and trimers useful as anti-cancer agents
GB201106817D0 (en) * 2011-04-21 2011-06-01 Astex Therapeutics Ltd New compound
UY34863A (es) * 2012-06-19 2013-12-31 Bristol Myers Squibb Company Una Corporacion Del Estado De Delaware Antagonistas de iap
EP2882740B1 (en) * 2012-08-09 2017-03-01 Bristol-Myers Squibb Company Iap antagonists
US9422332B2 (en) * 2012-08-15 2016-08-23 Hoffmann-La Roche Inc. Azaheterocycles as BIR2 and/or BIR3 inhibitors
AU2013306087B2 (en) * 2012-08-23 2017-08-10 The Regents Of The University Of Michigan Bivalent inhibitors of IAP proteins and therapeutic methods using the same
GB201218862D0 (en) * 2012-10-19 2012-12-05 Astex Therapeutics Ltd Bicyclic heterocycle compounds and their uses in therapy
GB201218850D0 (en) * 2012-10-19 2012-12-05 Astex Therapeutics Ltd Bicyclic heterocycle compounds and their uses in therapy

Also Published As

Publication number Publication date
US10398702B2 (en) 2019-09-03
US20190134050A1 (en) 2019-05-09
EP3455221A1 (en) 2019-03-20
CN109071525B (zh) 2022-08-19
EP3455221B1 (en) 2020-03-11
JP2019518727A (ja) 2019-07-04
CN109071525A (zh) 2018-12-21
WO2017194390A1 (en) 2017-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11236172B2 (en) Methods of producing an IL-1 RAP antibodies
JP6861777B2 (ja) 抗her2抗体−薬物コンジュゲート
CN112543771B (zh) 抗b7h3抗体-依喜替康类似物偶联物及其医药用途
TWI820044B (zh) 抗體-吡咯并苯二氮呯衍生物複合體
CA2946796C (en) Antibody-drug-conjugate and its use for the treatment of cancer
JP2024508081A (ja) 生物活性物質コンジュゲート、その調製方法及びその使用
AU2021317378A1 (en) Anti-CD79B antibody-drug conjugate, and preparation method therefor and pharmaceutical use thereof
JP6953435B2 (ja) 二量体化合物
JP2024041959A (ja) 抗cd22抗体-メイタンシンコンジュゲートおよびその使用方法
RU2744895C2 (ru) Конъюгаты анти-cd22 антитело-майтансин и способы их применения
AU2020402006A1 (en) Anti-claudin antibody-drug conjugate and pharmaceutical use thereof
JP2017513900A (ja) Igf−1r抗体−薬物複合体および癌の処置のためのその使用
US20220378916A1 (en) Compounds for reducing the viscosity of biological formulations
CA3038588A1 (en) Medical use of anti-c met antibody-cytotoxic drug conjugate
TWI831797B (zh) 靶向adam9之免疫接合物及其使用方法
KR20180105634A (ko) Igf-1r을 발현하는 암의 치료를 위한 조성물
CA3113378C (en) Sulfomaleimide-based linkers and corresponding conjugates
CN114652853A (zh) 抗il-4r抗体-药物偶联物及医药用途
WO2022006340A1 (en) Alk5 inhibitors, conjugates, and uses thereof
WO2023155808A1 (zh) 抗体-艾日布林或其衍生物的偶联物、其中间体、制备方法、药物组合物和用途
WO2023221975A1 (zh) 包含蛋白降解剂类生物活性化合物的抗体药物偶联物及其制备方法和用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210216

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20210514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6953435

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150