JP6951705B2 - 破壊型検査装置及び検査方法 - Google Patents
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- G01N21/84—Systems specially adapted for particular applications
- G01N21/88—Investigating the presence of flaws or contamination
Description
(問題点1)エックス線を用いたCT検査では、被検査物品内部の各構造間の密度差に解像力が大きく影響されるため、被検査物品内部に十分な密度差が無ければ、内部構造の詳細を可視化することができない。また、被検査物品の内部で密度の近い物質が隣合っている場合、それらの判別が不可能である。一方、被検査物品内部の密度差が大きすぎても、逆に内部構造の詳細を可視化できない。
(問題点2)取得できる断面像の解像度が低い。
(問題点3)被検査物品の大きさ(サイズ)によって解像度が決まるため、当該大きさが大きくなると解像度が落ちてしまうという、いわゆるトレードオフとなる不利な点がある。
(問題点4)エックス線には、その透過限界があるため、高密度且つ大型の被検査物品の内部構造を得ることが難しい。
(問題点5)エックス線を用いたCT検査で得られる断面像は、いわゆるグレースケール(白黒)で表現されるため、内部構造としての精密で微細な差の表現や、被検査物品が本来有する色を示す情報が全て失われてしまう(例えば、従来のシンクロトロン放射光エックス線CTでは、256階調のグレースケール画像しか得られない)。
(問題点6)得られた断面像にアーチファクト(本来は存在しない虚像をいう)が頻繁に発生し、画像としてノイズ(雑音)が激しい。
(問題点7)断面像としての間隔が粗いため、精細な三次元モデルが得られない。
(問題点8)エックス線を用いているため、例えば人体への安全性を考慮しなければならない。
更に、被検査物の研削面の位置制御に関し、砥石の回転軸の方向と当該回転軸に垂直な方向の二軸方向のみの制御で二次元画像情報得られるので、簡易な制御で必要な二次元画像情報を取得して三次元モデルを得ることができる。
更に、被検査物の研削面の位置制御に関し、砥石の回転軸の方向と当該回転軸に垂直な方向の二軸方向のみの制御で二次元画像情報得られるので、簡易な制御で必要な二次元画像情報を取得して三次元モデルを得ることができる。
i)第1カメラ16乃至第3カメラ18による連続した撮影の一サイクル中に、ワーク13の研削面に塗布された冷却液が乾燥しないこと。
ii)上記画像データとしてのノイズを軽減すべく、冷却液自体としては無色透明であり、且つ自家蛍光反応を生じないこと。
iii)高い濡れ性を具備すべく、油溶性の冷却液であること。なお、実施形態に係る検査装置Sに用いる冷却液としては、水溶性であることがより望ましい。
iv)研削面上の研削屑や泡を除去して洗い流せると共に、研削面の下部(下辺部)に液溜まりが生じないように、粘性が低いこと。
・色:室温で透明
・粘度:11mm2/s〜12mm2/s
・凝固点:−10℃
・引火点:250℃(COC)
・比重:0.954g/cm3(20℃)
・溶解度:水に不溶
次に、実施形態に係るワーク13について、図5を用いて説明する。図5(a)にその外観概念図を示し、図5(b)にその研削面の概念図を示すように、実施形態のワーク13では、被検査物品たる化石を含む岩石SPが、例えばアルミナの砥粒100が例えば10パーセント混入された石膏EDにより包埋されている。なお図5では、説明の明確化のために砥粒100を誇張して記載している。そして実施形態に係る検査装置Sでは、このワーク13が石膏EDごと砥石5により研削される。よって、その研削面としては、図5(b)に例示するように、岩石SPの研削面と共に石膏EDの研削面も露出することになり、これらの研削面は面一になる。
(1)得られる断面像はグレースケール(白黒)で表現されるため、試料(岩石SPを含む。以下、同様。)が本来有する色に関する情報が失われてしまう。
(2)電子顕微鏡を用いるため、分析対象の大きさが、検査装置のチャンバ内に入り得る試料サイズ(例えば、最大で1センチメートル角程度)に限られてしまう。
(3)電子顕微鏡を用いるため、取得できる一画像の視野が狭い(数ミリメートル)。
(4)一度の切削での取り代が数マイクロメートルのため、微小な領域にしか適用できない。
(5)電子顕微鏡を用いるため、いわゆる試料のドリフトが発生し、この結果、取得した断層像群に位置ずれが含まれてしまうので、三次元モデル化する場合、そのための位置補正(画像のアライメント)が必要となる。
(6)試料の事前処理に時間と手間がかかる。
(7)有人運転のみであり、無人化できない。
(8)ナイフで切削できる柔らかい試料のみが検査対象となり、硬い試料には適用できない。
(9)ナイフで切削するので,大型の試料(例えば3乃至4センチメートル四方の試料)の内部構造を観察できない。
(10)一度の切削での取り代(断層像間隔の調整レンジ)が約1マイクロメートル乃至20マイクロメートル程度であり、限定的で、自由な断層像間隔を設定することができない。
(11)複数の視野(倍率)による像が同時に得られない。
(12)取得画像に位置ずれが生じる。
(13)試料に施す事前処理に時間と手間がかかる。また、試料を凍結し、低温下で作業をする必要がある。
(14)多くが手動又は有人運転となり、作業効率が悪い。
(15)得られる断層像が白黒であり、試料が本来有する色に関する情報が失われてしまう。
(16)白色光で得られる構造しか捉えられない。
(17)硬度差の大きい試料や割れ易い試料を扱うのに難がある。
(18)複数の視野による断層像を同時に得られない。
(19)試料の表面に切削痕がつき、これが撮影時の雑音(ノイズ)となる。
(20)カメラに対して左右方向(X軸)及び前後(奥行き)方向(Y軸)に沿って画像を取得するためのカメラ等を移動させて撮影する構成なので、一の断層像の取得に時間を要する。
(21)大きさが大きい試料には適用できない(最大で約2センチメートル立方程度)。
(22)研磨面と画像取得センサとの距離を一定に保つことが難しい。
(23)縦型の装置(即ち、試料が検査装置の下方に設置される装置)であるため、研磨後、毎回、画像取得の際のピント調整を行う必要があり、時間と手間がかかる。
(24)オートフォーカスでピント調整を行っているので、ピンぼけが生じることがあり、高精細な断層像の連続的取得が困難である。
(25)顕微鏡で扱える視野(数ミリメートル)しか扱えられないため、大きな試料(例えば数センチメートル立法)は検査対象とできない。
(26)研磨機構を用いるので、断層像間隔を一定に保つのが困難である。
(27)微細な砥粒を使用しての研磨のため、必要な場所の断面を得るのに非常に時間を要する。
2 ベース
3 砥石軸
4 駆動モータ
5 砥石
6 テーブルベース
7 ボールネジ
8、10 サーボモータ
9 テーブル
11 ボールネジ
12 ワーク取付冶具
13、13−1 ワーク
14、15 直線ガイド
16 第1カメラ
17 第2カメラ
18 第3カメラ
19 照明灯
20 防水カバー
21 シャッター開閉装置
22 シャッター
23 高さ調整ボルト
24 マイクロメータヘッド
25 カメラ台
26 冷却液装置
26A、26B ノズル
30 画像処理部
35 溝
100 砥粉
S 検査装置
SP 岩石
ED、EDD 石膏
Claims (13)
- 回転軸の方向に対して垂直な研削用面を有し且つ当該回転軸を中心として回転しながら被検査物を研削するカップホイール型の砥石を備え、当該砥石による当該被検査物の研削面が鉛直と略平行な平面となるように、当該被検査物を前記回転軸の方向に研削する研削手段と、
研削後の前記研削面を当該研削面に略垂直な方向から撮像して二次元撮像情報を出力する撮像手段であって固定設置された撮像手段による撮像位置まで、前記回転軸に垂直な方向に当該研削後の前記被検査物を移動させる移動手段と、
前記研削手段による研削と、前記移動手段による移動後の被検査物の前記研削面の前記撮像手段による撮像と、が一の前記被検査物について繰り返されるように、前記研削手段、前記移動手段及び前記撮像手段を制御する制御手段と、
を備え、
前記研削及び前記撮像の繰り返しの結果得られた複数の前記二次元撮像情報が、前記被検査物の三次元モデルに相当する三次元モデルの生成に用いられることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項1に記載の破壊型検査装置において、
前記制御手段は、前記研削と前記撮像との繰り返しにおいて、前記撮像手段について予め設定された一定の撮像条件を満たす前記撮像位置に前記研削後の前記被検査物を移動することを繰り返すように前記移動手段を制御することを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項2に記載の破壊型検査装置において、
前記撮像手段を複数備え、
前記撮像条件が、複数の前記撮像手段ごとに予めそれぞれ設定されており、
前記移動手段は、一回の前記研削後の前記被検査物を各前記撮像条件に対応する各前記撮像位置に連続して移動させ、
前記研削及び前記撮像の繰り返しにより前記撮像手段ごとに得られた複数の前記二次元撮像情報が前記三次元モデルの生成に用いられることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項3に記載の破壊型検査装置において、
前記撮像手段ごとの前記撮像条件が相互に異なっていることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の破壊型検査装置において、
前記研削により前記研削面上に生じる研削痕を前記撮像の際に光学的に除去する特性を備えた無色の液体を、前記研削以後の前記研削面に塗布する塗布手段を更に備えることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項5に記載の破壊型検査装置において、
前記液体が前記研削時における前記研削面及び前記研削手段の冷却に兼用されることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の破壊型検査装置において、
前記被検査物は固体の包埋材により包埋されており、
前記研削手段は、前記包埋材ごと前記被検査物を研削することを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項7に記載の破壊型検査装置において、
前記包埋材における外部上面が前記包埋材の正面から見て屋根型形状とされており、
前記包埋材の外部下面に前記被検査物の研削方向に沿った溝が形成されており、
前記外部下面が前記正面から前記包埋材の背面に向けて鉛直方向に傾斜していることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項7又は請求項8に記載の破壊型検査装置において、
前記包埋材が白色であることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の破壊型検査装置において、
前記包埋材に、当該包埋材の色と異なる色の粉末が混入されていることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の破壊型検査装置において、
前記包埋材に、研削時に前記砥石の目詰まりを除去する研磨剤が混入されていることを特徴とする破壊型検査装置。 - 請求項5又は請求項6を引用する請求項7から請求項11のいずれか一項に記載の破壊型検査装置において、
前記包埋材が石膏であることを特徴とする破壊型検査装置。 - 回転軸の方向に対して垂直な研削用面を有し且つ当該回転軸を中心として回転しながら被検査物を研削するカップホイール型の砥石を備える破壊型検査装置において実行される検査方法において、
前記砥石による前記被検査物の研削面が鉛直と略平行な平面となるように、当該被検査物を前記回転軸の方向に研削する研削工程と、
研削後の前記研削面を当該研削面に略垂直な方向から撮像して二次元撮像情報を出力する撮像手段であって固定設置された撮像手段による撮像位置まで、前記回転軸に垂直な方向に当該研削後の前記被検査物を移動させる移動工程と、
前記研削工程における研削と、前記移動工程における移動後の被検査物の前記研削面の前記撮像手段による撮像と、が一の前記被検査物について繰り返されるように、前記研削工程、前記移動工程及び前記撮像手段を制御する制御工程と、
を含み、
前記研削及び前記撮像の繰り返しの結果得られた複数の前記二次元撮像情報が、前記被検査物の三次元モデルに相当する三次元モデルの生成に用いられることを特徴とする検査方法。
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JP2018049964A JP6951705B2 (ja) | 2018-03-16 | 2018-03-16 | 破壊型検査装置及び検査方法 |
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