JP6950891B2 - 欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム - Google Patents

欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6950891B2
JP6950891B2 JP2018036642A JP2018036642A JP6950891B2 JP 6950891 B2 JP6950891 B2 JP 6950891B2 JP 2018036642 A JP2018036642 A JP 2018036642A JP 2018036642 A JP2018036642 A JP 2018036642A JP 6950891 B2 JP6950891 B2 JP 6950891B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
defect
normal
evaluation
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018036642A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019152979A (ja
Inventor
福井 健一
健一 福井
正嗣 北井
正嗣 北井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Osaka University NUC
Original Assignee
NTN Corp
Osaka University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, Osaka University NUC filed Critical NTN Corp
Priority to JP2018036642A priority Critical patent/JP6950891B2/ja
Priority to PCT/JP2019/007758 priority patent/WO2019168086A1/ja
Publication of JP2019152979A publication Critical patent/JP2019152979A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6950891B2 publication Critical patent/JP6950891B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M13/00Testing of machine parts
    • G01M13/04Bearings
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)

Description

転がり軸受に支持される軸体を回転させた際に転がり軸受から発生する振動に基づき転がり軸受の欠陥を判定する転がり軸受の欠陥検出システム、転がり軸受の欠陥モデル作成プログラム、および、転がり軸受の欠陥検出プログラムに関する。
転がり軸受は、軸周りに回転する軸体を支持するための機械要素である。具体的には、自動車、船舶、航空機等の移動体、工作機械や搬送機械などの産業機械、石油化学や発電などの大型プラントなど、転がり軸受が使用される分野は多岐にわたる。
転がり軸受に欠陥が発生した場合、回転機械の精度や運転効率に影響を与えるだけでなく、欠陥が拡大していくと、機械自体にダメージを与える要因となりかねない。そのため、転がり軸受の欠陥を正確に検出することが課題となる。
例えば特許文献1には、転がり軸受を備えた回転器械の欠陥検出方法として、回転機械から得られる振動等の物理量の正常状態のモデルを作成し、新たに測定した物理量の正常状態からのかい離量により欠陥を判別する方法が開示されている。また特許文献2には、軸受の欠陥や軸の触れにより発生する特性周波数ピークの変化量により欠陥を特定する方法が開示されている。
特開2011−070635号公報 特開2013−030015号公報
しかし、回転機械が備える転がり軸受の振動の測定結果には、運転状況や設置場所などに起因するノイズなども含まれているため、転がり軸受が正常な状態であっても測定された物理量はある程度変動する。従って、転がり軸受に発生する初期欠陥、つまり微小な欠陥が発生していても正常状態との区別が困難で、十分に検出することができない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、転がり軸受における微小な欠陥の発生を精度良く検出する転がり軸受の欠陥検出システム、転がり軸受の欠陥モデル作成プログラム、および、転がり軸受の欠陥検出プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の1つである欠陥検出システムは、欠陥状態が既知の転がり軸受を用いてモデルを学習するモデル学習部と、学習したモデルを用いて転がり軸受の欠陥を検出する検出部とを備える転がり軸受の欠陥検出システムである。
前記モデル学習部は、欠陥のない転がり軸受である正常軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である正常信号を取得し、比較的小さな欠陥を有する前記正常軸受と同種の転がり軸受である第一軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第一信号を取得し、前記正常軸受と同種の転がり軸受であり前記第一軸受よりも大きな欠陥を有する第二軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第二信号を取得する基準情報取得部と、前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号に基づく情報を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する分割部と、前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号の各セグメントに対して、特徴量を算出して初期個数の初期特徴量からなる初期特徴ベクトルを作成する初期特徴ベクトル作成部と、作成された初期特徴ベクトルを用いて正常信号と第一信号、および正常信号と第二信号をそれぞれ教師有学習で分類し、第一信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第一特徴量と、第二信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第二特徴量を初期特徴量からそれぞれ抽出する高寄与特徴量抽出部と、前記第一特徴量を用いて前記正常信号に基づく第一正常ベクトルと、前記第一信号に基づく第一特徴ベクトルを再構成し、前記第二特徴量を用いて前記正常信号に基づく第二正常ベクトルと、前記第二信号に基づく第二特徴ベクトルを再構成するベクトル再構成部と、前記第一正常ベクトル、および前記第二正常ベクトルをそれぞれ用いて第一正常モデル、および第二正常モデルを学習により作成する正常モデル学習部と、前記第一特徴ベクトルを用いて前記第一正常モデルに対する第一欠陥度と、前記第二特徴ベクトルを用いて前記第二正常モデルに対する第二欠陥度とを算出する基準欠陥度算出部と、前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして総合正常モデルを作成する総合正常モデル作成部と、前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから正常信号の欠陥度である正常信号欠陥度を算出する正常信号欠陥度算出部と、前記正常信号欠陥度に基づき欠陥検出閾値を設定する欠陥検出閾値設定部とを備える。
前記検出部は、前記正常軸受と同種の転がり軸受である評価軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である評価信号を取得する評価情報取得部と、前記評価信号を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する評価分割部と、分割された前記評価信号の各セグメントに対し、前記第一特徴量を用いて第一評価ベクトル、および前記第二特徴量を用いて第二評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成部と、前記第一評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第一正常モデルに対する第一評価欠陥度と、前記第二評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第二正常モデルに対する第二評価欠陥度とを算出する評価欠陥度算出部と、前記第一評価欠陥度、および前記第二評価欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから評価信号の欠陥度である評価信号欠陥度を算出する評価信号欠陥度算出部と、前記評価信号欠陥度を前記欠陥検出閾値と比較し、評価信号に含まれる全情報のうち、欠陥度が欠陥検出閾値を超える割合を欠陥率として算出する欠陥率算出部と、前記欠陥率が所定の欠陥率閾値を超えた場合に評価信号を取得した転がり軸受に欠陥があると判断する判断部とを備える。
また、上記目的を達成するために、本発明の1つである欠陥モデル作成プログラムは、欠陥のない転がり軸受である正常軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である正常信号を取得し、比較的小さな欠陥を有する前記正常軸受と同種の転がり軸受である第一軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第一信号を取得し、前記正常軸受と同種の転がり軸受であり前記第一軸受よりも大きな欠陥を有する第二軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第二信号を取得する基準情報取得部と、前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号に基づく情報を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する分割部と、前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号の各セグメントに対して、特徴量を算出して初期個数の初期特徴量からなる初期特徴ベクトルを作成する初期特徴ベクトル作成部と、作成された初期特徴ベクトルを用いて正常信号と第一信号、および正常信号と第二信号をそれぞれ教師有学習で分類し、第一信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第一特徴量と、第二信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第二特徴量を初期特徴量からそれぞれ抽出する高寄与特徴量抽出部と、前記第一特徴量を用いて前記正常信号に基づく第一正常ベクトルと、前記第一信号に基づく第一特徴ベクトルを再構成し、前記第二特徴量を用いて前記正常信号に基づく第二正常ベクトルと、前記第二信号に基づく第二特徴ベクトルを再構成するベクトル再構成部と、前記第一正常ベクトル、および前記第二正常ベクトルをそれぞれ用いて第一正常モデル、および第二正常モデルを学習により作成する正常モデル学習部と、前記第一特徴ベクトルを用いて前記第一正常モデルに対する第一欠陥度と、前記第二特徴ベクトルを用いて前記第二正常モデルに対する第二欠陥度とを算出する基準欠陥度算出部と、前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして総合正常モデルを作成する総合正常モデル作成部と、前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから正常信号の欠陥度である正常信号欠陥度を算出する正常信号欠陥度算出部と、前記正常信号欠陥度に基づき欠陥検出閾値を設定する欠陥検出閾値設定部とを含み、各処理をコンピュータに実行させることにより上記各処理部を実現する。
また、上記目的を達成するために、本発明の1つである欠陥検出プログラムは、上記の欠陥モデル作成プログラムにより作成された欠陥モデルを用いて転がり軸受の欠陥を検出する欠陥検出プログラムであって、測定対象の転がり軸受である評価軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である評価信号を取得する評価情報取得部と、前記評価信号を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する評価分割部と、分割された前記評価信号の各セグメントに対し、前記第一特徴量を用いて第一評価ベクトル、および前記第二特徴量を用いて第二評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成部と、前記第一評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第一正常モデルに対する第一評価欠陥度と、前記第二評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第二正常モデルに対する第二評価欠陥度とを算出する評価欠陥度算出部と、前記第一評価欠陥度、および前記第二評価欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから評価信号の欠陥度である評価信号欠陥度を算出する評価信号欠陥度算出部と、前記評価信号欠陥度を前記欠陥検出閾値と比較し、評価信号に含まれる全情報のうち、欠陥度が欠陥検出閾値を超える割合を欠陥率として算出する欠陥率算出部と、前記欠陥率が所定の欠陥率閾値を超えた場合に評価信号を取得した転がり軸受に欠陥があると判断する判断部とを含み、各処理をコンピュータに実行させることにより上記各処理部を実現する。
これらによれば、転がり軸受の欠陥検出精度を向上させることが可能となる。なお、前記プログラムが記録された記録媒体を実施することも本発明の実施に該当する。
本発明によれば、例えば従来技術よりも軽微な欠陥を検出することが可能になるなど欠陥検出精度を向上させることが可能である。
本実施の形態に係る測定装置の概略を示す図である。 本実施の形態に係る欠陥検出システムの機能構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る分割部の分割状態を模式的に示す図である。 モデル学習部101と検出部151とが別体になった場合を示す図である。
次に、本発明に係る転がり軸受の欠陥検出システム、転がり軸受の欠陥モデル作成プログラム、および、転がり軸受の欠陥検出プログラムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
図1は、測定装置の概略を示す図であり、(a)部に示す図は測定装置の正面図、(b)部に示す図は(a)部に対応する断面側面図である。
同図に示すように、測定装置200は、基体205と、軸体201と、測定対象の転がり軸受である対象軸受210と、駆動装置202と、錘203と、付勢部材204と、測定センサ(後述)と、記録装置206を備えている。なお本実施の形態の場合、測定装置200は、軸体201を対象軸受210と、欠陥のないことが保証された補助軸受211とで支持する構造が採用されている。
基体205は、測定装置200の構造的基礎となる部材であり、軸体201を回転可能に保持する部材である。
軸体201は、対象軸受210等を介して基体205に回転可能に保持される棒状の部材である。軸体201は、対象軸受210の内輪に適合する形状であれば、材質や長さなど特に限定されるものでは無いが、対象軸受210の実際の使用態様にできる限り合致させることが好ましい。
対象軸受210は、測定対象の転がり軸受である。対象軸受210は、転がり軸受であれば大きさや種類など特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合は、対象軸受210は、アンギュラ玉軸受である。また、対象軸受210としては、欠陥のない転がり軸受である正常軸受と、比較的小さな欠陥を有する転がり軸受である第一軸受と、前記第一軸受よりも大きな欠陥を有する第二軸受が準備されており、測定装置200は、対象軸受210として同一種類の転がり軸受であって異なる欠陥状態の転がり軸受を交換して使用することができるものとなっている。
正常軸受は、未使用の転がり軸受であって、製品検査により傷などがないと認められる軸受である。第一軸受は、荷重負荷時に対象軸受210の玉と外輪軌道面に生じる楕円状の接触部の短軸半径をbとした場合、例えばその2倍の2bの直径の円筒穴を外輪の内周面に設けた軸受である。第二軸受は、例えば従来の欠陥検出方法である特性周波数ピークの変化量により欠陥を特定する方法でも検出可能な直径の円筒穴を外輪の内周に設けた軸受である。本実施の形態の場合、第二軸受に設けた円筒穴の直径は6bである。なお、穴は放電加工により設けた。
ここで、本明細書、および特許請求の範囲内で用いている「欠陥」とは、上記の様に人為的に設けた穴、溝、傷等を含み、さらに、軸受を使用したことによる発生する疲労はく離および疲労損傷、潤滑油劣化、シール不具合による面荒れなどを含む文言である。
補助軸受211は、本実施の形態の場合、軸体201を安定して回転させるために備えられるものであり、正常軸受と同じ状態の軸受が採用されている。
駆動装置202は、軸体201を回転駆動させる装置である。駆動装置202の種類などは特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、動力源であるモータの振動ができる限り軸体201などに伝わらないように基体205と切り離された場所に固定されるモータ(図示せず)からベルトを介して駆動装置202は動力を得ている。また、駆動装置202は、軸体201と防振部材を備えた継手により接続されている。
錘203は、放射方向の一つであって鉛直下向きの負荷を軸体201にかける部材である。錘203の重さは、評価すべき転がり軸受の使用態様に近づけることが好ましい。
付勢部材204は、軸体201に対し軸方向に負荷をかける部材である。付勢部材204の種類は特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、板バネが採用されている。付勢部材204が軸体201に与える負荷は、錘203と同様であり、評価すべき転がり軸受の使用態様に近づけることが好ましい。
測定センサは、特に限定されるものではなく、音を測定するセンサなどでもかまわないが、本実施の形態の場合、測定センサは、軸体201の回転により対象軸受210に起因する振動(振動加速度)を測定するセンサである。ただし、対象軸受210に測定センサを直接取り付けることは、一般的に困難であると考えられるため、本実施の形態の場合、振動センサは基体205に取り付けられており、対象軸受210の振動ばかりでなく、他の要因により発生する振動も測定する。
測定センサの種類は、特に限定されるものでは無く、転がり軸受の欠陥を検出するために用いられるセンサと同種のセンサを採用することが好ましい。本実施の形態の場合、測定センサは一軸方向の振動加速度を測定するセンサが採用されている。また、測定センサを測定装置200に取り付ける個数、場所も限定されるものではないが、本実施の形態の場合、軸体201の軸方向に対する放射方向であって錘203により軸体201に加えられる負荷の方向(図1中Z方向)の振動を測定する第一センサ221と、放射方向であって第一センサ221が測定する振動の方向と直交する方向であって、水平面内であり装置外部からの拘束力が弱い方向の振動を測定する第二センサ222と、軸体201の軸方向の振動を取得する第三センサ223とを備えている。
このように、対象軸受210をほぼ中心とした三次元方向の振動を測定することで転がり軸受の欠陥の検出精度を向上させることが可能となる。特に、軸体201に対する放射方向で水平面内にあり装置外部からの拘束力が弱い方向の振動を測定することにより、従来の方法では検出できないような微小な欠陥の検出精度も向上させることができる。
記録装置206は、測定センサからの信号を記録する装置である。本実施の形態の場合、第一センサ221、第二センサ222、第三センサ223からの信号を個別に記録している。具体的な記録方法としては、測定センサからのアナログ信号をサンプリング周波数50kHzでデジタル化し、信号を5〜60秒程度の時間(本実施の形態の場合は20秒間)記録する。また、正常軸受、第一軸受、第二軸受に対し1回信号を取得するごとに軸受の組み換えを実施し、それぞれに対し11回信号を記録した。これにより対象軸受210の組み換えが信号に与える影響を抑制でき、欠陥の検出精度を向上させることができる。なお、軸体201の回転速度は、特に限定されるものでは無く、対象軸受210の種類などにより制限されるが、本実施の形態の場合、1000rpm以上、2000rpm以下の範囲から選定される回転速度で回転させた。
次に欠陥検出システムの構成について説明する。図2は、欠陥検出システムの機能構成を示すブロック図である。
欠陥検出システム100は、上述の測定装置200などを用いて測定した欠陥状態が既知の転がり軸受の信号を用いてモデルを学習するモデル学習部101と、モデル学習部101によって学習したモデルを用いて欠陥状態が未知の転がり軸受の信号から欠陥の有無を検出する検出部151とを備えるシステムであって、モデル学習部101は、基準情報取得部102と、分割部103と、初期特徴ベクトル作成部104と、高寄与特徴量抽出部105と、ベクトル再構成部106と、正常モデル学習部107と、基準欠陥度算出部108と、総合正常モデル作成部109と、正常信号欠陥度算出部110と、欠陥検出閾値設定部111とを備え、検出部151は、評価情報取得部152と、評価分割部153と、評価ベクトル生成部154と、評価欠陥度算出部155と、評価信号欠陥度算出部156と、欠陥率算出部157と、判断部158とを備えている。
基準情報取得部102は、測定装置200の記録装置206から信号を取得する処理部である。信号の一つは、対象軸受210が欠陥のない正常軸受であった場合の信号としての正常信号である。また信号の他の一つは、対象軸受210が比較的小さな欠陥である小径の穴が人為的に設けられた正常軸受と同種の転がり軸受である第一軸受であった場合の信号としての第一信号である。また信号の他の一つは、対象軸受210が、正常軸受と同種の転がり軸受であり第一軸受よりも大きな欠陥である矩形の穴が人為的に設けられた第二軸受であった場合の信号としての第二信号である。
図3は、分割部の分割状態を模式的に示す図である。
同図に示すように、分割部103は、基準情報取得部102が取得した正常信号、第一信号、および第二信号をそれぞれ所定の時間長さで分割し、正常セグメント群、第一セグメント群、第二セグメント群を生成する処理部である。図中の文字に重なっている縦線は、分割後であることを示している。分割部103が信号を分割する所定の時間長さは特に限定されるものでは無いが、少なくとも軸体201が複数回回転する程度の時間長さ以上に設定する。本実施の形態の場合、信号はそれぞれ軸体201の5回転分の時間長さで複数のセグメントに分割した。
本実施の形態の場合、分割部103は、正常セグメント群、第一セグメント群、および第二セグメント群に対してバンドパスフィルタを適用して複数の周波数帯域を抽出し新しい情を生成している。分割部103が抽出する周波数帯域幅や抽出数は特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、20Hz以上200Hz以下(周波数帯域01)、1000Hz以上5000Hz以下(周波数帯域02)、5000Hz以上20000Hz以下(周波数帯域03)の3種類を抽出している。なお、バンドパスフィルタを適用していない生データについても初期特徴ベクトルを作成しているため、本実施の形態では4つの周波数帯域幅のセグメントが作成されることになる。
本実施の形態の場合、分割部103は、抽出された新たな情報を含み時間領域情報である正常セグメント群、第一セグメント群、および第二セグメント群について、それぞれ高速フーリエ変換によりフーリエ変換を行い周波数領域情報を生成し、あらたに正常セグメント群、第一セグメント群、および第二セグメント群に含めている。さらに分割部103は、各セグメントの周波数領域情報をそれぞれ高速フーリエ変換によりフーリエ変換を行いケフレンシ領域情報を生成し、あらたに正常セグメント群、第一セグメント群、および第二セグメント群に含めている。
以上、分割部103の演算処理により、正常セグメント群には、4種類の周波数帯域について分割されたセグメントと、これらフーリエ変換した周波数領域のセグメントと、さらにフーリエ変換したケフレンシ領域のセグメントが含まれ、12種類のセグメントが含まれることになる。また、正常セグメント群の元となる正常信号は、第一センサ221、第二センサ222、および第三センサ223から得られる信号が含まれ、分割部103はそれぞれのセンサからの情報を個別に処理するため、正常セグメント群には36種類のセグメントが含まれる。これは、第一セグメント群、第二セグメント群についても同様である。
また、正常信号、第一信号、および第二信号にはそれぞれ第一センサ221からの信号、第二センサ222からの信号、および第三センサ223からの信号が含まれているため、それぞれに対して分割部103は上記分割をおこなう。
初期特徴ベクトル作成部104は、分割部103が生成した正常セグメント群、第一セグメント群、第二セグメント群の各セグメントに対して、特徴量を算出し算出結果などに基づき初期個数の初期特徴量からなる初期特徴ベクトルを作成する。各セグメントから算出される特徴量の種類、および算出する個数は、特に限定されるものでは無く、例えば各種統計量などを選定して用いることができる。本実施の形態の場合、各セグメントから算出される特徴量としては、実効値、最大値、波高率、尖度、および歪度の5種類の統計量が選定されている。
本実施の形態の場合、周波数領域の統計量は、各セグメントをエンベロープ処理した後にフーリエ変換をして得られた周波数領域の波形に対して算出する。またケフレンシ領域の統計量はエンベロープ処理後の周波数領域の情報に再度フーリエ変換をして得られたケフレンシ領域の波形に対して算出する。
本実施の形態の初期特徴ベクトル作成部104が初期特徴ベクトルを作成するため初期特徴量は、第一センサ221、第二センサ222、および第三センサ223のいずれのセンサからの情報であるかの3種類、周波数帯域のいずれの情報であるかの4種類、時間領域情報、周波数領域情報、およびケフレンシ領域情報のいずれの情報であるかの3種類、統計量として算出した特徴量がいずれかであるかの5種を含み、初期特徴量の数である初期個数は180個となる。つまり、本実施の形態の場合、初期特徴ベクトル作成部104は、180個の特徴量からなる初期特徴ベクトルを作成する。
なお、初期特徴ベクトルは、取得した信号全てに対して作成するのではなく、正常信号、第一信号、および第二信号の各セグメントについてそれぞれ複数個をランダムに選択してもかまわない。
高寄与特徴量抽出部105は、作成された初期特徴ベクトルを用いて正常信号と第一信号、および正常信号と第二信号をそれぞれ教師有学習で分類し、第一信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第一特徴量と、第二信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第二特徴量を初期特徴量からそれぞれ抽出する処理部である。
寄与度の高い特徴量を抽出する方法は、特に限定されるものでは無いが、教師有の機械学習により各特徴量の寄与度を第一信号、および第二信号のそれぞれについて算出し、寄与度の上位から所定個数(例えば10個)抽出などすればよい。
本実施の形態の場合、高寄与特徴量抽出部105は、教師有の機械学習の一つであるランダムフォレストを用い、正常信号と第一信号とに基づいて第一特徴量を抽出し、正常信号と第二信号とに基づいて第二特徴量を抽出している。
ランダムフォレストは決定木を利用した分類手法である。入力データから復元抽出により複数の訓練集合を作成し、各訓練集合に対し、決定木による分類を行う。各訓練集合に対する決定木による分類結果について、多数決により最終的な分類を決定する。
ベクトル再構成部106は、高寄与特徴量抽出部105が抽出した第一特徴量を用いて正常信号に基づく各正常セグメント群について第一正常ベクトルを再構成し、第一信号に基づく各第一セグメント群について第一特徴ベクトルを再構成し、第二特徴量を用いて正常信号に基づく各正常セグメント群について第二正常ベクトルを再構成し、第二信号に基づく各第二セグメント群について第二特徴ベクトルを再構成する処理部である。
本実施の形態の場合、高寄与特徴量抽出部105で378個の特徴量から寄与度の高い上位10個の第一特徴量、および第二特徴量を抽出している。従ってベクトル再構成部106は、10個の第一特徴量に基づき第一正常ベクトル、第一特徴ベクトルを再構成し、第二特徴量に基づき第二正常ベクトル、第二特徴ベクトルを構成している。
正常モデル学習部107は、ベクトル再構成部106が作成した第一正常ベクトル、および第二正常ベクトルをそれぞれ用いて第一正常モデル、および第二正常モデルを学習により作成する。
本実施の形態の場合、正常モデル学習部107は、教師なし機械学習のアルゴリズムを第一正常ベクトル、および第二正常ベクトルに対してフィットさせて、基準欠陥度を算出するための関数を作成している。具体的には、Local Outlier Factor(以下LOFと記す)を採用している。
基準欠陥度算出部108は、第一特徴ベクトルを用いて第一正常モデルに対する第一欠陥度と、第二特徴ベクトルを用いて第二正常モデルに対する第二欠陥度とを算出する処理部である。
総合正常モデル作成部109は、基準欠陥度算出部108が算出した第一欠陥度、および第二欠陥度を入力ベクトルとして総合正常モデルを作成する処理部である。
本実施の形態の場合、総合正常モデル作成部109は、正常モデル学習部107と同様LOFを採用している。
正常信号欠陥度算出部110は、第一欠陥度、および第二欠陥度を入力ベクトルとして、総合正常モデル作成部109が作成した総合正常モデルから正常信号の欠陥度である正常信号欠陥度を算出する処理部である。
欠陥検出閾値設定部111は、正常信号欠陥度に基づき欠陥検出閾値を設定する処理部である。具体的に例えば、欠陥検出閾値設定部111は、全ての正常信号欠陥度の平均+5×標準偏差の値を欠陥検出閾値として設定する。
なお、欠陥検出閾値設定部111は、外部からの情報、例えば人が入力した情報に基づき欠陥検出閾値を設定してもかまわない。
評価情報取得部152は、モデル学習部101で使用された正常軸受と同種の転がり軸受である評価軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である評価信号を取得する処理部である。
本実施の形態の場合、正常軸受と同種の転がり軸受が用いられている産業機械などの実機300にモデル学習部101で使用した測定センサと同種の測定センサを用い、測定装置200と同様の個数、および配置で取り付けられた複数の測定センサが評価軸受の近傍に取り付けられている。そして、評価情報取得部152は、測定装置200と同様に実機記録装置306に記録された信号を取得している。
評価分割部153は、評価情報取得部152が取得した評価信号をモデル学習部101と同じ、またはほぼ同じ所定の時間長さで複数のセグメントに分割する。本実施の形態の場合、評価分割部153は、分割部103と同じ、またはほぼ同じ周波数帯域で周波数帯域情報を抽出している。さらに、評価分割部153は、分割部103と同様に各セグメントに対しフーリエ変換を行って周波数領域情報を作成し、さらにフーリエ変換を行ってケフレンシ領域情報を作成する。
なお、高寄与特徴量抽出部105で抽出された第一特徴量や第二特徴量に含まれていない特徴量に該当する場合、評価分割部153は、該当する情報を作成しなくてもかまわない。具体的に例えば、第一特徴量や第二特徴量にケフレンシ領域情報であるとの特徴量が含まれていない場合、評価分割部153は周波数領域情報に対しフーリエ変換を行う必要は無い。これにより評価分割部153の処理時間を短縮させることが可能となる。
評価ベクトル生成部154は、評価分割部153により分割された評価信号の各セグメントに対し、モデル学習部101から入手した第一特徴量を用いて第一評価ベクトル、および第二特徴量を用いて第二評価ベクトルを生成する処理部である。第一特徴量、および第二特徴量は初期特徴量に比べて特徴量の数が少ないため、評価ベクトル生成部154は、短い時間で各評価ベクトルを生成することができる。
評価欠陥度算出部155は、モデル学習部101から第一正常モデル、および第二正常モデルを取得し、評価ベクトル生成部154において作成された第一評価ベクトルを用いて評価信号の第一正常モデルに対する第一評価欠陥度と、前記第二評価ベクトルを用いて評価信号の第二正常モデルに対する第二評価欠陥度とを算出する処理部である。
評価信号欠陥度算出部156は、評価欠陥度算出部155が算出した第一評価欠陥度、および第二評価欠陥度を入力ベクトルとして、モデル学習部101から取得した総合正常モデルから評価信号の欠陥度である評価信号欠陥度を算出する処理部である。
欠陥率算出部157は、評価信号欠陥度算出部156が算出した評価信号欠陥度をモデル学習部101から取得した欠陥検出閾値と比較し、評価信号に含まれる全情報のうち、欠陥度が欠陥検出閾値を超える割合を欠陥率として算出する処理部である。
判断部158は、欠陥率算出部157が算出した欠陥率が所定の欠陥率閾値を超えた場合に評価信号を取得した転がり軸受である評価軸受に欠陥があると判断する処理部である。
本実施の形態の場合、検出部151は、報知部159を備えている。報知部159は、判断部158が評価軸受に欠陥があると判断した場合、その情報を報知する処理部である。
報知の方法は特に限定されるものでは無いが、音、光、画像、映像、および他のコンピュータなどに情報を送信するなどにより欠陥がある旨を報知すれば良い。
上記の実施の形態によれば、評価軸受を備える実機の運転状況にばらつきがある状況、他の機械からの振動が伝達される状況など、悪条件化においても、従来技術に比べて欠陥検出精度を向上させることが可能であり、さらに従来技術よりも軽微な欠陥を検出することが可能になる。従って、実機において転がり軸受に発生した微小な欠陥の見過ごしによる周辺構造物への影響を軽減させることができる。これによれば、転がり軸受の周辺構造物に対する補修を回避することができるため、実機の稼働率を向上させることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態ではモデル学習部101と検出部151とを備えた欠陥検出システム100について説明したが、図4に示すように、モデル学習部101と検出部151とは別体であってもかまわない。具体的には、測定用コンピュータ310にモデル学習部101が備える各処理部を実行させる欠陥モデル作成プログラム301と評価用コンピュータ311に検出部151が備える各処理部を実行させる欠陥検出プログラム312を用いることにより実現できる。
この場合、測定用コンピュータ310と評価用コンピュータ311とが直接通信することにより必要な情報を授受してもよく、また、図4に示すように、測定用コンピュータ310が複数の情報をサーバ313にアップロードしておき、評価用コンピュータ311は、評価対象の転がり軸受に適した情報をサーバ313からダウンロードしてもかまわない。
また、モデル学習部101が用いる信号は、正常信号、第一信号、および第二信号に限定されるわけではなく、第三信号、第四信号など転がり軸受の欠陥状態が相互に異なる情報をさらに用いてもかまわない。
また、測定センサにより測定される信号は、振動加速度に限定されるものではなく、振動の変位、振動の速度などでもかまわない。また、振動ばかりでなく、音などを測定して信号としてもよい。
また、抽出する周波数帯域も任意に選定してもよく、抽出した周波数帯域が重複してもかまわない。
また、フーリエ変換を必ずしも実行する必要は無く、また、周波数領域情報はケフレンシ領域情報を作成することのみに用い、周波数領域であることを特徴量に含めなくてもかまわない。
また、図2において、各処理部を別個に記載しているが、各処理部に共通するモジュールなどがある場合は共有してもかまわない。
本発明は、転がり軸受を備える各種機械に利用可能である。
100 欠陥検出システム
101 モデル学習部
102 基準情報取得部
103 分割部
104 初期特徴ベクトル作成部
105 高寄与特徴量抽出部
106 ベクトル再構成部
107 正常モデル学習部
108 基準欠陥度算出部
109 総合正常モデル作成部
110 正常信号欠陥度算出部
111 欠陥検出閾値設定部
151 検出部
152 評価情報取得部
153 評価分割部
154 評価ベクトル生成部
155 評価欠陥度算出部
156 評価信号欠陥度算出部
157 欠陥率算出部
158 判断部
159 報知部
200 測定装置
200Hz 以上
201 軸体
202 駆動装置
203 錘
204 付勢部材
205 基体
206 記録装置
210 対象軸受
211 補助軸受
221 第一センサ
222 第二センサ
223 第三センサ
300 実機
301 欠陥モデル作成プログラム
306 実機記録装置
310 測定用コンピュータ
311 評価用コンピュータ
312 欠陥検出プログラム
313 サーバ

Claims (10)

  1. 欠陥状態が既知の転がり軸受を用いてモデルを学習するモデル学習部と、学習したモデルを用いて転がり軸受の欠陥を検出する検出部とを備える転がり軸受の欠陥検出システムであって、
    前記モデル学習部は、
    欠陥のない転がり軸受である正常軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である正常信号を取得し、比較的小さな欠陥を有する前記正常軸受と同種の転がり軸受である第一軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第一信号を取得し、前記正常軸受と同種の転がり軸受であり前記第一軸受よりも大きな欠陥を有する第二軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第二信号を取得する基準情報取得部と、
    前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号に基づく情報を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する分割部と、
    前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号の各セグメントに対して、特徴量を算出して初期個数の初期特徴量からなる初期特徴ベクトルを作成する初期特徴ベクトル作成部と、
    作成された初期特徴ベクトルを用いて正常信号と第一信号、および正常信号と第二信号をそれぞれ教師有学習で分類し、第一信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第一特徴量と、第二信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第二特徴量を初期特徴量からそれぞれ抽出する高寄与特徴量抽出部と、
    前記第一特徴量を用いて前記正常信号に基づく第一正常ベクトルと、前記第一信号に基づく第一特徴ベクトルを再構成し、前記第二特徴量を用いて前記正常信号に基づく第二正常ベクトルと、前記第二信号に基づく第二特徴ベクトルを再構成するベクトル再構成部と、
    前記第一正常ベクトル、および前記第二正常ベクトルをそれぞれ用いて第一正常モデル、および第二正常モデルを学習により作成する正常モデル学習部と、
    前記第一特徴ベクトルを用いて前記第一正常モデルに対する第一欠陥度と、前記第二特徴ベクトルを用いて前記第二正常モデルに対する第二欠陥度とを算出する基準欠陥度算出部と、
    前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして総合正常モデルを作成する総合正常モデル作成部と、
    前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから正常信号の欠陥度である正常信号欠陥度を算出する正常信号欠陥度算出部と、
    前記正常信号欠陥度に基づき欠陥検出閾値を設定する欠陥検出閾値設定部とを備え、
    前記検出部は、
    前記正常軸受と同種の転がり軸受である評価軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である評価信号を取得する評価情報取得部と、
    前記評価信号を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する評価分割部と、
    分割された前記評価信号の各セグメントに対し、前記第一特徴量を用いて第一評価ベクトル、および前記第二特徴量を用いて第二評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成部と、
    前記第一評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第一正常モデルに対する第一評価欠陥度と、前記第二評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第二正常モデルに対する第二評価欠陥度とを算出する評価欠陥度算出部と、
    前記第一評価欠陥度、および前記第二評価欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから評価信号の欠陥度である評価信号欠陥度を算出する評価信号欠陥度算出部と、
    前記評価信号欠陥度を前記欠陥検出閾値と比較し、評価信号に含まれる全情報のうち、欠陥度が欠陥検出閾値を超える割合を欠陥率として算出する欠陥率算出部と、
    前記欠陥率が所定の欠陥率閾値を超えた場合に評価信号を取得した転がり軸受に欠陥があると判断する判断部とを備える
    欠陥検出システム。
  2. 前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号は、いずれも振動情報である
    請求項1に記載の欠陥検出システム。
  3. 前記正常信号、前記第一信号、前記第二信号、および前記評価信号は、それぞれ測定対象となる転がり軸受の軸方向の振動情報である軸振動情報、第一放射方向の振動情報である第一振動情報、および前記軸方向と前記第一放射方向とに交差する第二放射方向の振動情報である第二振動情報を含む
    請求項2に記載の欠陥検出システム。
  4. 前記第二振動の振動方向である前記第二放射方向は、水平面内に含まれ、前記第二放射方向には測定対象の前記軸体と前記転がり軸受との間に外部から力が加えられていない
    請求項3に記載の欠陥検出システム。
  5. 前記分割部は、前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域情報を生成し、
    前記初期特徴ベクトル作成部は、前記周波数領域情報であることも特徴情報の一つとして初期特徴ベクトルを作成する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の欠陥検出システム。
  6. 前記分割部は、前記周波数領域に対してさらにフーリエ変換を行ったケフレンシ領域情報を作成し、
    前記初期特徴ベクトル作成部は、前記ケフレンシ領域情報であることも初期特徴量の一つとして初期特徴ベクトルを作成する
    請求項5に記載の欠陥検出システム。
  7. 前記初期特徴量のパラメータは、実効値、最大値、波高率、変調値、尖度、および歪度のうちの少なくとも1つを含む
    請求項1から6のいずれか一項に記載の欠陥検出システム。
  8. 前記分割部は、前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号に対してバンドパスフィルタを適用して複数の周波数帯域の情報を抽出し、
    前記評価分割部は、前記評価信号に対して同様のバンドパスフィルタを適用して複数の前記周波数帯域の情報を抽出する
    請求項1から7のいずれか一項に記載の欠陥検出システム。
  9. 欠陥のない転がり軸受である正常軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である正常信号を取得し、比較的小さな欠陥を有する前記正常軸受と同種の転がり軸受である第一軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第一信号を取得し、前記正常軸受と同種の転がり軸受であり前記第一軸受よりも大きな欠陥を有する第二軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である第二信号を取得する基準情報取得部と、
    前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号に基づく情報を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する分割部と、
    前記正常信号、前記第一信号、および前記第二信号の各セグメントに対して、特徴量を算出して初期個数の初期特徴量からなる初期特徴ベクトルを作成する初期特徴ベクトル作成部と、
    作成された初期特徴ベクトルを用いて正常信号と第一信号、および正常信号と第二信号をそれぞれ教師有学習で分類し、第一信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第一特徴量と、第二信号を分類するに際し寄与度の高い特徴量である第二特徴量を初期特徴量からそれぞれ抽出する高寄与特徴量抽出部と、
    前記第一特徴量を用いて前記正常信号に基づく第一正常ベクトルと、前記第一信号に基づく第一特徴ベクトルを再構成し、前記第二特徴量を用いて前記正常信号に基づく第二正常ベクトルと、前記第二信号に基づく第二特徴ベクトルを再構成するベクトル再構成部と、
    前記第一正常ベクトル、および前記第二正常ベクトルをそれぞれ用いて第一正常モデル、および第二正常モデルを学習により作成する正常モデル学習部と、
    前記第一特徴ベクトルを用いて前記第一正常モデルに対する第一欠陥度と、前記第二特徴ベクトルを用いて前記第二正常モデルに対する第二欠陥度とを算出する基準欠陥度算出部と、
    前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして総合正常モデルを作成する総合正常モデル作成部と、
    前記第一欠陥度、および前記第二欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから正常信号の欠陥度である正常信号欠陥度を算出する正常信号欠陥度算出部と、
    前記正常信号欠陥度に基づき欠陥検出閾値を設定する欠陥検出閾値設定部とを含み、
    各処理をコンピュータに実行させることにより上記各処理部を実現する欠陥モデル作成プログラム。
  10. 請求項9に記載の欠陥モデル作成プログラムにより作成された欠陥モデルを用いて転がり軸受の欠陥を検出する欠陥検出プログラムであって、
    測定対象の転がり軸受である評価軸受で支持された軸体を回転させた状態の測定結果である評価信号を取得する評価情報取得部と、
    前記評価信号を所定の時間長さで複数のセグメントに分割する評価分割部と、
    分割された前記評価信号の各セグメントに対し、前記第一特徴量を用いて第一評価ベクトル、および前記第二特徴量を用いて第二評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成部と、
    前記第一評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第一正常モデルに対する第一評価欠陥度と、前記第二評価ベクトルを用いて前記評価信号の前記第二正常モデルに対する第二評価欠陥度とを算出する評価欠陥度算出部と、
    前記第一評価欠陥度、および前記第二評価欠陥度を入力ベクトルとして、前記総合正常モデルから評価信号の欠陥度である評価信号欠陥度を算出する評価信号欠陥度算出部と、
    前記評価信号欠陥度を前記欠陥検出閾値と比較し、評価信号に含まれる全情報のうち、欠陥度が欠陥検出閾値を超える割合を欠陥率として算出する欠陥率算出部と、
    前記欠陥率が所定の欠陥率閾値を超えた場合に評価信号を取得した転がり軸受に欠陥があると判断する判断部とを含み、
    各処理をコンピュータに実行させることにより上記各処理部を実現する転がり軸受の欠陥検出プログラム。
JP2018036642A 2018-03-01 2018-03-01 欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム Active JP6950891B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018036642A JP6950891B2 (ja) 2018-03-01 2018-03-01 欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム
PCT/JP2019/007758 WO2019168086A1 (ja) 2018-03-01 2019-02-28 欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018036642A JP6950891B2 (ja) 2018-03-01 2018-03-01 欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019152979A JP2019152979A (ja) 2019-09-12
JP6950891B2 true JP6950891B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=67805419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018036642A Active JP6950891B2 (ja) 2018-03-01 2018-03-01 欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6950891B2 (ja)
WO (1) WO2019168086A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7366729B2 (ja) * 2019-12-17 2023-10-23 Ntn株式会社 軸受検査装置、検査方法、および検査プログラム
KR102313723B1 (ko) * 2019-12-19 2021-10-15 울산대학교 산학협력단 회전설비의 결함 진단장치 및 방법
CN117058106A (zh) * 2023-08-16 2023-11-14 广东理工学院 基于随机森林的柔性玻璃平面度及表面缺陷的测量方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3944744B2 (ja) * 2003-07-29 2007-07-18 日本精工株式会社 異常診断装置及びこれを有する転がり軸受装置
JP5740208B2 (ja) * 2011-05-23 2015-06-24 千代田化工建設株式会社 軸受診断方法及びシステム
JP6820771B2 (ja) * 2016-03-17 2021-01-27 Ntn株式会社 状態監視システムおよび風力発電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019152979A (ja) 2019-09-12
WO2019168086A1 (ja) 2019-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bediaga et al. Ball bearing damage detection using traditional signal processing algorithms
Sobie et al. Simulation-driven machine learning: Bearing fault classification
Dolenc et al. Distributed bearing fault diagnosis based on vibration analysis
JP6950891B2 (ja) 欠陥検出システム、欠陥モデル作成プログラム、および欠陥検出プログラム
JP6196093B2 (ja) 軸受装置の振動解析方法、軸受装置の振動解析装置、および転がり軸受の状態監視装置
Batista et al. A classifier fusion system for bearing fault diagnosis
Patel et al. Comparison between artificial neural network and support vector method for a fault diagnostics in rolling element bearings
KR102120756B1 (ko) 실시간 진동 분석을 이용한 회전기계의 자동진단방법
Khan et al. Automated bearing fault diagnosis using 2D analysis of vibration acceleration signals under variable speed conditions
JP7375733B2 (ja) ボールねじの予圧低下検出方法及び直動駆動装置
CN110226140B (zh) 状态监视方法及状态监视装置
Kulkarni et al. Vibration based condition assessment of ball bearing with distributed defects
JP5067121B2 (ja) 転がり軸受の異常判定方法及び異常判定装置
KR102126373B1 (ko) 회전 장치의 적어도 하나의 가동부에서의 결함 발생 감지 및 모니터링 방법과 관련 시스템
US20200096384A1 (en) Blade abnormality detecting device, blade abnormality detecting system, rotary machine system, and blade abnormality detecting method
Paliwal et al. Wavelet and scalar indicator based fault assessment approach for rolling element bearings
Hizarci et al. Vibration region analysis for condition monitoring of gearboxes using image processing and neural networks
Shakya et al. Bearing diagnosis using proximity probe and accelerometer
Doguer et al. Vibration analysis using time domain methods for the detection of small roller bearing defects
Aye Statistical approach for tapered bearing fault detection using different methods
Botsaris et al. A preliminary estimation of analysis methods of vibration signals at fault diagnosis in ball bearings
Koulocheris et al. Wear and multiple fault diagnosis on rolling bearings using vibration signal analysis
Gill et al. Non-Contact Fault Diagnosis of Bearings using Ensemble and NaÏve Bayes Classifiers
Meier et al. Determination of bearing clearance by the application of neural networks
Knežević et al. Analysis of the impact of lubrication on the dynamic behavior of ball bearings using artificial neural networks

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6950891

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150