JP6949752B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

パチンコ遊技機に代表される遊技機は、遊技等に関するデータが書き込まれる記憶装置(以下、RAMと称する)を備えている。また、このような遊技機は、RAMの記憶領域のうち少なくとも一部に書き込まれているデータを任意に消去する処理(以下、RAMクリア処理と称する)が実行可能であるものが一般的である。
RAMクリア処理が実行可能な遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
同文献に記載されている遊技機は、電源投入時にRAMクリア処理を実行する場合、前面枠の開放情報をカードユニットに送信したことを確認すること実行条件に含めることによって、不正行為の防止策を講じている。
特開2014−64624号公報
RAMクリア処理が実行可能な遊技機には、一般的に、その契機となる操作を受け付ける操作手段(例えば、RAMクリアスイッチ)を備えている。このような操作手段の操作方法は必ずしも一様ではなく、操作を行う作業者に煩わしさを感じさせる場合があった。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、RAMクリア処理に関して操作する作業者を支援する遊技機を提供するものである。
本発明によれば、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与する遊技機であって、第一操作手段の操作を検知する第一操作検知手段と、前記第一操作検知手段による検知に基づいてRAMクリア処理を実行するRAMクリア手段と、を備え、前記RAMクリア手段は、復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上である第一の場合に前記RAMクリア処理を実行し、復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が否定された又は復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが前記第一時間未満である第二の場合に前記RAMクリア処理を実行せず、更に、前記第一の場合において、復電時又は復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が肯定されてから前記第一時間が経過した以後にわたって、表示手段に表示される数値をカウントダウン表示させる第一表示処理を実行する表示制御手段を備え、前記第一操作手段と前記表示手段とが共に遊技盤の背面側に設けられており、前記第一の場合において、前記第一表示処理に起因して変化した後の前記表示手段の表示態様は、復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が継続した時間長さの影響を受けないことを特徴とする遊技機が提供される。
本発明によれば、RAMクリア処理に関して操作する作業者を支援する遊技機が提供される。
遊技機10の正面図である。 図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図である。 図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。 遊技機10内に設置される遊技盤を示す図である。 遊技機10の背面図である。 遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。 遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。 主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。 復帰状態設定処理のフローを示す図である。 異常状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 設定変更状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 設定確認状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 遊技可能状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。 設定変更処理のフローを示す図である。 設定確認処理のフローを示す図である。 遊技可能状態移行処理のフローを示す図である。 状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。 報知内容別のRAMクリアカウンタ98の表示態様を示す図である。 復帰期間におけるメイン表示部81の表示態様を示す図である。 設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせのパターンを示す図である。 復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 RAMクリア処理を伴う遊技可能状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。 設定変更状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。 設定確認状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。 RAMクリア処理を伴わない遊技可能状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、更に、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
<本発明の特徴>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
本発明は、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与する遊技機10(いわゆるパチンコ遊技機)に係る発明である。
遊技機10は、第一操作検知手段と、RAMクリア手段と、表示制御手段と、を備える。
第一操作検知手段は、第一操作手段の操作を検知する。
ここで第一操作手段は、RAMクリア処理の契機となる操作を受け付ける操作手段であり、例えば本実施形態ではRAMクリアスイッチ43が相当する。また、第一操作検知手段は、第一操作手段の操作の有無に係る検知処理を行う手段であり、例えば本実施形態では主制御基板100によって実現される。
なお、本発明に係る第一操作手段は、RAMクリア処理の契機となる操作を受け付ける専用の操作手段である必要はなく、他の処理(例えば、後述の設定変更処理)と兼用の操作手段であってもよい。
RAMクリア手段は、第一操作検知手段による検知に基づいてRAMクリア処理を実行する。
ここでRAMクリア処理とは、主制御基板100に実装されているRAM103の記憶領域に格納されるデータの少なくとも一部をクリアする処理であり、本実施形態におけるRAMクリア手段は主制御基板100によって実現される。ここで、RAMクリア処理におけるデータのクリアは、例えば、各種データを初期化する(初期値に戻す)ことを含む。
なお、以下の説明におけるRAMクリア処理については、特段の説明がない限り、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアすることを意味する。即ち、RAMクリア処理では、原則としてベース値に係る領域はクリア対象とされないが、RAMクリア処理と共に、ベース値に係る領域がクリアされてもよい。また、RAMクリア処理を実行するにあたり、設定値に異常がある場合(設定値が範囲外の場合)には、設定値に係る領域もクリアするようにしてもよい。
本実施形態における復帰状態管理手段176及び設定変更手段177(詳細は後述)は、復電時に遷移する復帰状態の種別(RAMクリア処理を伴う遊技可能状態及び設定変更状態)や他の条件を充足することに応じて、RAMクリア処理を実行することができる。このため、復帰状態管理手段176及び設定変更手段177についても、本発明に係るRAMクリア手段に相当するものと扱い得る場合がある。
RAMクリア手段は、復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上である場合(以下、第一の場合)にRAMクリア処理を実行する。また、RAMクリア手段は、復電を契機とする第一操作検知手段による検知が否定された又は復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間未満である場合(以下、第二の場合)にRAMクリア処理を実行しない。
ここで「復電を契機とする第一操作検知手段による検知」とは、遊技機10の電源投入を契機として実行される一連の処理(例えば後述する復帰状態設定処理)の一部として行われる「第一操作検知手段による検知(例えば後述する図10〜図13に「RAMクリアスイッチON?」と図示される各判定処理)」のことであり、他の場合(例えば遊技可能状態に遷移した以後)における「第一操作検知手段による検知」については不問である。
また、「復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ」とは、上記の「復電を契機とする第一操作検知手段による検知」によって第一操作手段の操作を検知している(第一操作手段が操作されていることを肯定している)継続時間と換言できる。
そして、「第一時間」とは、RAMクリア処理の実行に要する「復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ」として予め規定されている時間長さであり、「RAMクリア処理を実行する為に必要な第一操作手段の操作時間」と言い換えることもできる。本実施形態では「第一時間」が5秒と規定されていることを前提として説明するが、その時間長さは適宜変更可能であり、5秒より短くても長くてもよい。
表示制御手段は、上記の第一の場合において、復電時又は復電を契機とする第一操作検知手段による検知が肯定された時から第一時間が経過した以後に表示手段の表示態様を変化させる第一表示処理を実行する。
ここで「復電時」とは遊技機10の電源投入時のことである。また、「復電時又は復電を契機とする第一操作検知手段による検知が肯定された時から第一時間が経過した以後」とは、「復電時」又は「復電を契機とする第一操作検知手段による検知が肯定された時」の少なくとも一方を起点として経過時間を計数した場合に、第一時間に到達したタイミング又は第一時間を超えた後のタイミングと言い換えることができる。
即ち、表示手段の表示態様に或る変化が生じたタイミングが、該起点から第一時間が経過したタイミングに等しいか、或いは該起点から第一時間が経過したタイミングより遅いか、のいずれか一方を充足する表示処理であれば、本発明に係る「第一表示処理」の要件を充足する。
上記の表示制御手段によって制御される表示手段を実現する構成要素は一つであってもよく複数であってもよい。
なお、本実施形態では、表示制御手段は、上記の第二の場合においても、表示手段の表示態様を変化させる表示処理(例えば、RAMクリアカウンタ98の表示を消灯させる処理)を実行する実施態様を説明する。しかしながら、表示制御手段は、上記の第二の場合において必ずしも表示手段の表示態様を変化させなくてもよい。
本発明は、第一操作手段と表示手段とが共に遊技盤の背面側に設けられている、又は、第一操作手段と表示手段とが共に主制御基板に搭載されている、のうち少なくとも一方の特徴を有している。
ここで「遊技盤の背面側に設けられている」とは、具体的には作業者が遊技盤の背面側に位置した場合に、表示手段及び第一操作手段が視認可能又は操作可能であるように配設されていることが好ましい。
なお、RAMクリア処理に関して操作する作業者を支援するという本発明の課題を鑑みれば、本発明に係る表示手段のうち少なくとも一つはその作業者が直接視認可能な位置(第一操作手段の近傍)に設けられることが好ましい。
本実施形態における表示手段は、例えばRAMクリアカウンタ98によって実現される。また、該表示手段を制御する表示制御手段は主制御基板100によって実現される。
また、本実施形態における第一表示処理とは、例えばRAMクリアカウンタ98の表示態様を「1」から「0」に変化させる処理(図18における「1秒前」の報知内容に対応する表示態様から「操作時間経過後」の報知内容に対応する表示態様に変化させる処理)が相当する。
当然ながら、ここで挙げた実施形態は本発明の実施の例示であって、表示手段を実現する構成要素に応じた実施形態に適宜変更することが可能である。
主制御基板を構成する基板が複数である場合(例えば、主制御基板ケースに格納した複数の基板をコネクタ等によって相互に接続して主制御基板を構成する場合)、表示手段と第一操作手段とが複数の基板に分かれて搭載されていたとしても、各々が共に主制御基板に搭載されているものとして扱ってもよい。
以上に説明したように、本発明は、RAMクリア処理を実行する為に必要な操作時間(第一時間)が経過した以後に、表示手段の表示態様を変化させる第一表示処理を実行するという特徴を有しているので、その変化によって該操作時間の経過を作業者に視認させることができる。更に、RAMクリア処理を実行に操作を要する第一操作手段と表示手段の配置に特徴を有しているので、作業者は作業しながら操作時間の経過を確認することができる。
従って、作業者が自ら該操作時間をカウントする必要がなく、RAMクリア処理に係る作業の負担軽減を図ることができる。
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
まず、図1から図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称す)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、更に、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、更に他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81とサブ表示部82の間には、演出遮蔽体83が配設されている。更に、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dで構成されており、これらは、互いに連動してメイン表示部81を遮蔽する方向に移動可能に構成されている。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65は開放状態及び閉鎖状態を交互に遷移し、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30秒)が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に遷移する場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物65が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応付けられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
このように、遊技機10は、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与すると換言できる。
なお、本実施形態では、上記入賞口及びアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えており、当該センサの検出結果を用いて計数されたアウト球数は、ベース値を導出するために用いられる。
ここで、ベース値とはセーフ球数(賞球数)をアウト球数(排出球数)で除算して算出される値であり、より具体的には、最も不利な状態(後述する、特図低確、且つ普図低確の状態)におけるセーフ球数÷アウト球数×100で導出される値であり当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001〜120000の区間で導出したベース値を120001〜180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409、及び設定基板41が装着され、第1副制御基板ケース209及び第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケース及びカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケース及びカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
主制御基板100には、設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別(詳細は後述)を表示する主制御基板モニタ97が設けられる。主制御基板モニタ97は遊技盤50の背面から視認可能となっており、その表示は主制御基板100により制御される。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当り又は小当りが導出される確率)に影響を与える値であり、本実施形態では当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)の当選確率に影響する値とも言える。より具体的には、本実施形態における設定値は、設定値1、設定値2、及び設定値3の計3段階が設けられており、設定されている設定値(以下、「現在の設定値」と称する場合がある)の値が大きくなるに従って特図当否判定の有利度が高くなるように構成されている。なお、設定値に応じた特図当否判定の詳細は、後述する。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理及び設定確認処理の詳細は、後述する。
主制御基板100には、RAMクリア処理を実行する為に必要な操作時間(5秒)が経過する様(詳細は後述)をカウントするRAMクリアカウンタ98が設けられる。より具体的には、RAMクリアカウンタ98は、復電時においてRAMクリアスイッチ43の押下(復電を契機とする第一操作検知手段による検知)が肯定された時から5秒が経過した以後に、後述する「操作時間経過後」の報知内容に対応する表示態様に変化する表示装置(表示手段)である。
また、RAMクリアカウンタ98は、主制御基板モニタ97と同様に、遊技盤50の背面から視認可能となっており、その表示は主制御基板100により制御される。
本実施形態において、RAMクリアカウンタ98は、主制御基板モニタ97に比べて、RAMクリアスイッチ43の近傍に配置されている。RAMクリアカウンタ98に表示される情報(RAMクリアスイッチ43に係る操作時間の経過情報)は、RAMクリアスイッチ43の操作支援用に表示されるものであるため、より近接していることが望ましいからである。
本実施形態では、設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別を主制御基板モニタ97で表示し、RAMクリア処理を実行する為に必要な操作時間が経過する様をRAMクリアカウンタ98で表示しているが、これらの全部を同一の表示装置に表示してもよいし、三つ以上の表示装置に分けて表示するようにしてもよい。
電源制御基板には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
設定基板41には、後述する復電時(電源投入時)の復帰状態を決定するための操作部として、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43が設けられている。更に、設定基板41には、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43を覆う透明性を有する設定基板カバー44がヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により開閉可能に設けられている。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
このように、遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)の操作が困難となる。
上述したように、遊技機10は、表示手段(RAMクリアカウンタ98)と、第一操作手段(RAMクリアスイッチ43)と、第一操作手段とは別に設けられた第二操作手段(設定キースイッチ42)と、を備え、いずれの操作を検知する検知手段(第一操作検知手段、第二操作検知手段)も主制御基板100によって実現されるものと換言できる。
また、遊技機10は、前面に遊技盤(遊技盤50)が配設され、開閉可能に構成された開閉体(中枠17)を備え、表示手段(RAMクリアカウンタ98)と第一操作手段(RAMクリアスイッチ43)と第二操作手段(設定キースイッチ42)とは、いずれも遊技盤50の背面側に設けられたものであり、且ついずれも主制御基板100に搭載されているものと換言できる。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、更に、タンクレール47及び払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成について>
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、又は遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、ベース値が格納される領域(RAM103のベース値に係る領域)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)と、RAM103のベース値に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103のベース値に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と、RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、主制御基板モニタ97、普通電動役物ソレノイド62及び特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。更に、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、及びRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線及び1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37及びカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ画像及び音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像及び音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35及び設定示唆ランプ84と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35及び設定示唆ランプ84は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
なお、設定示唆ランプ84は、演出遮蔽体83に配設されたフルカラーLEDであり、点灯時の色で現在の設定値を示唆するランプであり、当該ランプの詳細は後述する。
また、第1副制御基板200は、可動装飾体22、サブ表示部82、及び演出遮蔽体83と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体22、サブ表示部82、演出遮蔽体83は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
払出制御基板400は、CPU401、ROM402及びRAM403(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、及び電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、及び払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、及び払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成について>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、図8を参照することとする。
主制御基板100は、図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、及び電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1又は特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特図1保留カウンタ及び特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
また、大当り遊技中に保留されている特図の作動保留情報であって、当該大当り遊技の終了後に使用される特図の作動保留情報(本実施形態のように優先変動を採用している場合には、特図2の保留に限る)を使用した場合の特図当否判定の結果が大当り(後述する確変大当りであることが好ましい)となることを、「保留連」と称する場合がある。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、及び特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一又は同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、更に、本実施形態では、普図高確中の特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定コマンドの送信を規制している。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、及び特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
ここで、図8は、主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、図8で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、以降の抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」又は「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。同様に、抽選に使用される乱数範囲の最大値に1を加えた抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。
特図当否判定手段131は、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当たり、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。
図8(a)は、特図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には、180/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、190/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、200/65536の確率で大当りが導出される。また、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には、450/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、475/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、500/65536の確率で大当りが導出される。なお、小当りについては、いずれの設定値が設定されている場合であっても、300/65536の確率で導出される。
図8(b)は、特図2当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1当否判定の場合と同様に、0〜65535である。そのため、特図低確において、現在の設定値が設定値1である場合には、180/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、190/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、200/65536の確率で大当りが導出される。また、特図高確において、現在の設定値が設定値1である場合には、450/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、475/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、500/65536の確率で大当りが導出される。なお、小当りについては、特図1当否判定とは異なり、いずれの設定値が設定されている場合であっても導出されない。
このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
なお、後述するRAMクリア処理が実行された場合には、特図低確が設定されることとなる。
また、設定される設定値が大きくなるほど大当りが導出される確率が高くなるため、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定(特図1当否判定、特図2当否判定のいずれも)の有利度が高くなると言える。
また、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:2.5)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、及び四捨五入のいずれか)の比率が一定となればよい。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段131によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(c)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、50/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄A、50/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄Bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が9であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が8であり、且つ大当り遊技終了後に特図低確、普図高確(詳細は後述)となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。よって、図柄Aは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。なお、特図の停止図柄によって定められるラウンドのうちの最後のラウンドを「最終ラウンド」と称する場合がある。
図8(d)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、65/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄a、35/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄bとなる。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄bよりも図柄aの方が有利度が高くなると言える。
なお、ラウンド数が16である場合、ラウンドごとに大入賞口55に概ね10球の遊技球が入賞し、1球入賞するごとに15球の賞球が付与されるため、当該大当りでは、概ね2400発の遊技球が付与される。
このように、本実施形態では、特図1及び特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特図1の小当り時は図柄C、特図1のはずれ時は図柄D、特図2のはずれ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターン(変動時間)を決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態(詳細は後述)と今回の特図当否判定手段131の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定する。
なお、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態及び特図当否判定手段131の抽選結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定となる。
また、特図変動パターン導出手段133は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、及び普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特図20と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
なお、後述するRAMクリア処理が実行された場合には、普図低確が設定されることとなる。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、及び普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、普図に関する抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
なお、本実施形態は、上述の通り、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に加え、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けるようにしてもよい。また、特図当否判定を含まず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間の長さは適宜任意の長さとしてよいが、本実施形態では、大当り開始デモに係るデモ時間を普図高確における最長の開放パターン(開放パターンが一パターンである場合には、当該開放パターン)に係る時間よりも長い時間とし、大当り終了デモに係るデモ時間は、普図低確における最長の普図の変動時間(変動時間が一種類である場合には、当該変動時間)よりも長い時間としている。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
また、電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。なお、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。具体的には、特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図低確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Cがあり、大当り遊技中を除いて特図抽選状態及び普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、メインエラー制御手段165は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態管理手段176、設定変更手段177、設定確認手段178、及び遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態管理手段176は、復電時の復帰状態当該RAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様(第二操作検知手段による検知)と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様(第一操作検知手段による検知)の組合せ、及び復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて一の復帰状態を設定する復帰状態設定処理を実行する。なお、当該処理の詳細は後述する。
本実施形態において「一の復帰状態を設定する」とは、後述する複数通りの復帰状態のうち一の復帰状態に遷移(状態移行)させる処理と換言できる。仮に、一の復帰状態に遷移する際に、復帰状態管理手段176が元の復帰状態を解除のみで一の復帰状態になる処理(一の復帰状態を特定しない処理)を実行する態様であっても、又は復帰状態管理手段176が積極的に何の処理を実行せずとも所定の条件を充足すれば結果的に一の復帰状態になる態様であっても、「一の復帰状態を設定する」及び「一の復帰状態に遷移する」に相当するものとして扱ってもよい。
本実施形態において、復帰状態管理手段176によって管理される復帰状態には、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、及び遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)が含まれる。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。また、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。なお、設定変更状態及び設定確認状態の詳細は後述する。
従って、遊技機10は、復電を契機とする第一操作検知手段及び第二操作検知手段による検知に基づいて、複数通りの復帰状態のうち一の復帰状態に遷移させる復帰状態管理手段を備え、且つ、複数通りの復帰状態は設定変更状態を少なくとも含むものと換言することができる。
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、且つRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
設定変更手段177は、設定変更状態が設定された場合に、設定値の変更を可能とする設定変更処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
設定確認手段178は、設定確認状態が設定された場合に、設定値の確認を可能とする設定確認処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、及びデバイスの初期設定が実行される。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種であり、本実施形態においては外部信号と称する場合がある。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始すること指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了すること指す。
また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、及び当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域記憶させる処理、及びRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
第1副制御基板200は、図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段250、サブ情報記憶手段260、及びサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、図5を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、及び大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出ルート決定手段222は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容(演出パターン)を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出内容決定手段225によって決定された演出内容等に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。なお、以下の説明では、特に断りがない限り、装飾図柄の最終的な停止を、単に、装飾図柄の停止と表現する場合がある。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、及び数字の「7」を模した「7図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
また、装飾図柄制御手段226は、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させて決定している。具体的には、図柄Aと図柄aには、奇数図柄揃い(例えば、「1図柄」−「1図柄」−「1図柄」)を対応させ、図柄Bと図柄aには、偶数図柄揃い(例えば、「2図柄」−「2図柄」−「2図柄」)を対応させ、図柄Cと図柄Dと図柄cにはバラケ目(いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ)を対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよい。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
可動役物制御手段250は、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22及びサブ表示部82へ送信する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
<復帰状態設定処理、及び設定された復帰状態に応じた処理について>
次に、図9を用いて、復帰状態管理手段176により実行される復帰状態設定処理の詳細を説明する。図9は、復帰状態設定処理のフローを示す図である。
図9に示される復帰状態設定処理では、RAM103のうち電断状態においてもバックアップされていた、RAM103の遊技に係る領域、RAM103のベース値に係る領域、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域、及びRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域が参照される。
まず、最初のステップS101では、RAM異常チェックが実行される。
RAM異常チェックでは、RAM103の遊技に係る領域、及びRAM103のベース値に係る領域のそれぞれに対して異常があるか否かのチェックが行われる。具体的には、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域又はRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域を参照し、対象となる領域に対応するバックアップフラグがONであるか否かを判定し、当該バックアップフラグがONである場合には、対象となる領域(電断時のチェックサムの補数を含む領域)のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する。
なお、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
ステップS103では、RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS109に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS105に進む。
ステップS105では、設定値が正常範囲(1〜3)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS107に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS109に進む。
ステップS107では、直前の電断時の状態が遊技停止状態であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS109に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS111に進む。
ステップS109では、復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)における復帰状態の設定を行う異常状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、異常状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
ステップS111では、直前の電断時の状態が設定変更状態であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS115に進み、当該条件が充足された場合にはステップS113に進む。
ステップS113では、復電時に異常がなく(RAM103に異常がなく、設定値が正常であり、且つ直前の電断時の状態が遊技停止状態でない場合)、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合における復帰状態の設定を行う設定変更状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、設定変更状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
ステップS115では、直前の電断時の状態が設定確認状態であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS119に進み、当該条件が充足された場合にはステップS117に進む。
ステップS117では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合における復帰状態の設定を行う設定確認状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、設定確認状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
ステップS119では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合における復帰状態の設定を行う遊技可能状態時復帰状態設定処理を実行し、復帰状態設定処理を終了する。なお、遊技可能状態時復帰状態設定処理の詳細は、後述する。
次に、図10を用いて、図10のステップS109で実行される異常状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図10は、異常状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS201では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS203に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS221に進む。
ステップS203では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を開始させてステップS205に進む。より具体的には、主制御基板100は、RAMクリアカウンタ98を消灯状態から「5秒前」に対応する表示態様に変化させた後に、「4秒前」「3秒前」「2秒前」「1秒前」のそれぞれに対応する表示態様に順次変化させる。なお、RAMクリアカウンタ98の具体的な表示態様については後述する。
ステップS205では、RAMクリアスイッチ43が継続してONである時間長さ(復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ)が第一時間以上であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS207に進み、当該条件が充足された場合にはステップS209に進む。
ステップS207では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合には再びステップS205の判定を繰り返し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS221に進む。
ステップS209では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を停止させてステップS211に進む。より具体的には、主制御基板100は、RAMクリアカウンタ98を「操作時間経過」に対応する表示態様に変化させて該表示態様を所定時間(例えば1秒)維持した後に、RAMクリアカウンタ98を消灯させる。なお、RAMクリアカウンタ98の具体的な表示態様については後述する。
ステップS211では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS205に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS221に進む。
ステップS213では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS207に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS221に進む。
ステップS215では、RAM103のベース値に係る領域に異常があるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS217に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS219に進む。
ステップS217では、RAM103のベース値に係る領域をクリア(初期化)する。
このように、本実施形態では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、且つRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域をクリアするように構成されているが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
また、RAM103のベース値に係る領域に異常があるか否かの判定は、ステップS217の直前に実行するようにしてもよい。
ステップS219では、復帰状態として設定変更状態を設定し、異常状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS221では、RAMクリアカウンタ98を消灯状態にしてステップS223に進む。例えば、RAMクリアカウンタ98が計数処理(カウントダウン)を行っている場合には、主制御基板100は該計数処理を中断してRAMクリアカウンタ98を消灯させる。或いは、RAMクリアカウンタ98が既に消灯状態である場合には、主制御基板100は該消灯状態を維持させる。なお、消灯状態を維持させる際に、主制御基板100はRAMクリアカウンタ98に対して何らかの処理(消灯状態の上書き)を行ってもよいし、RAMクリアカウンタ98に対して何の処理も行わなくてもよい。
ステップS223では、RAM103の異常による遊技停止状態であることを示す「E1」を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS225では、遊技停止状態を設定し、その後の処理の実行を停止する。
このように、復電時に異常がある場合には、設定変更状態が設定される場合以外は、遊技停止状態が設定されることとなる。
上述したように、RAMクリアスイッチ43の操作時間(第一時間)に関するステップS205の判定処理が、他の操作手段(ここでは設定キースイッチ42)に関するステップS213の判定処理とは別々に設けられているため、第一時間の時間長さは他の操作手段の操作の影響を受けない。
従って、設定キースイッチ42の操作の有無(復電を契機とする第二操作検知手段による検知が肯定されるか否定されるか)に関わらず、RAMクリアスイッチ43の操作(復電を契機とする第一操作検知手段による検知)に関する判定に用いられる第一時間が不変であると換言できる。
次に、図11を用いて、設定変更状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図11は、設定変更状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS301では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS303に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS317に進む。
ステップS303では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を開始させてステップS305に進む。ステップS303の処理の具体的な内容については、ステップS203で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS305では、RAMクリアスイッチ43が継続してONである時間長さ(復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ)が第一時間以上であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS307に進み、当該条件が充足された場合にはステップS309に進む。
ステップS307では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合には再びステップS305の判定を繰り返し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS317に進む。
ステップS309では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を停止させてステップS311に進む。ステップS309の処理の具体的な内容については、ステップS209で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS311では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS313に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS317に進む。
ステップS313では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS315に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS317に進む。
ステップS315では、復帰状態として設定変更状態を設定し、設定変更状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS317では、RAMクリアカウンタ98を消灯状態にしてステップS319に進む。ステップS317の処理の具体的な内容については、ステップS221で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS319では、RAM103の異常以外による遊技停止状態であることを示す「E2」を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS321では、遊技停止状態を設定し、その後の処理の実行を停止する。
このように、復電時に異常がある場合と同様に、直前の電断時の状態が設定変更状態である場合には、設定変更状態が設定される場合以外は、遊技停止状態が設定されることとなる。
次に、図12を用いて、設定確認状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図12は、設定確認状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS401では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS403に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS423に進む。
ステップS403では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を開始させてステップS405に進む。ステップS403の処理の具体的な内容については、ステップS203で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS405では、RAMクリアスイッチ43が継続してONである時間長さ(復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ)が第一時間以上であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS407に進み、当該条件が充足された場合にはステップS409に進む。
ステップS407では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合には再びステップS405の判定を繰り返し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS423に進む。
ステップS409では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を停止させてステップS411に進む。ステップS409の処理の具体的な内容については、ステップS209で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS411では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS413に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS417に進む。
ステップS413では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS415に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS417に進む。
ステップS415では、復帰状態として設定変更状態を設定し、設定確認状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS417では、セキュリティ信号をONにする。
以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始すること指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了すること指す。
ステップS418では、RAMクリアコマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33、演出ランプ35等を用いてARMクリア中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。なお、RAMクリア中であることを報知する具体的態様については、後に詳述する。
ステップS419では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS421では、遊技可能状態を設定し、設定確認状態時復帰状態設定処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
ステップS423では、RAMクリアカウンタ98を消灯状態にしてステップS425に進む。ステップS423の処理の具体的な内容については、ステップS221で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS425では、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS427に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS428に進む。
ステップS427では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS429に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS428に進む。
ステップS428では、復電コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、スピーカ33や演出ランプ35等を用いて復電したことを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。なお、復電したことを報知する具体的態様については、後に詳述する。
ステップS429では、設定確認状態を設定し、設定確認状態時復帰状態設定処理を終了する。
このように、復電時に異常がないことを前提とし、直前の電断時の状態が設定確認状態である場合には、設定変更状態、遊技可能状態、及び設定確認状態のいずれかが設定されることとなる。
上述したように、ステップS417においてセキュリティ信号(外部信号)を出力するので、遊技機10は外部出力手段を備えるものと換言することができる。そして、ステップS417は、ステップS405の条件を充足する場合に実行されうる処理であって、該条件を充足しない場合には実行されえない処理であるため、復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上であるか否かによって、該検知が終了した後に外部出力手段による外部信号の出力が変化するものと換言することができる。
これにより、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に、RAMクリア処理の実行の有無を通知することができる。
次に、図13を用いて、遊技可能状態時復帰状態設定処理の詳細を説明する。図13は、遊技可能状態時復帰状態設定処理のフローを示す図である。
最初のステップS501では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS503に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS523に進む。
ステップS503では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を開始させてステップS505に進む。ステップS503の処理の具体的な内容については、ステップS203で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS505では、RAMクリアスイッチ43が継続してONである時間長さ(復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ)が第一時間以上であるか否かを判定し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS507に進み、当該条件が充足された場合にはステップS509に進む。
ステップS507では、RAMクリアスイッチ43がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合には再びステップS505の判定を繰り返し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS523に進む。
ステップS509では、RAMクリアカウンタ98による計数処理(カウントダウン)を停止させてステップS511に進む。ステップS509の処理の具体的な内容については、ステップS209で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS511では、中枠開扉センサ76がON(中枠が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS513に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS517に進む。
ステップS513では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS515に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS517に進む。
ステップS515では、復帰状態として設定変更状態を設定し、遊技可能状態時復帰状態設定処理を終了する。
ステップS517では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS518では、RAMクリアコマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
ステップS519では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS521では、遊技可能状態を設定し、遊技可能状態時復帰状態設定処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
ステップS523では、RAMクリアカウンタ98を消灯状態にしてステップS525に進む。ステップS523の処理の具体的な内容については、ステップS221で述べたものと同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップS525では、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS527に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS528に進む。
ステップS527では、設定キースイッチ42がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS529に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS528に進む。
ステップS528では、復電コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
ステップS529では、設定確認状態を設定し、遊技可能状態時復帰状態設定処理を終了する。
このように、復電時に異常がないことを前提とし、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、設定変更状態、遊技可能状態、及び設定確認状態のいずれかが設定されることとなる。
また、本実施形態では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合に実行される復帰状態設定処理(遊技可能状態時復帰状態設定処理)は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合に実行される復帰状態設定処理(設定確認状態時復帰状態設定処理)と同一の処理となる。
以上説明した通り、本実施形態において、設定変更状態及び設定確認状態は、復電時にのみ設定可能である。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
そのため、遊技機10において、復電時では、設定確認状態の設定が許可される一方、復電時以外では、設定確認状態の設定が禁止されている。
更に、本実施形態では、直前の電断時の状態がいずれである場合にも、RAMクリアスイッチ43の操作時間が第一時間以上であるか第一時間未満であるかによって、設定キースイッチ42の操作の有無に関わらず、遷移する復帰状態が異なりうる。例えば、異常状態時復帰状態設定処理(図10参照)や設定変更状態時復帰状態設定処理(図11参照)においては、該操作時間が第一時間未満であれば遊技停止状態に遷移させ、第一時間以上であれば設定変更状態に遷移させうる。また、設定確認状態時復帰状態設定処理(図12参照)や遊技可能状態時復帰状態設定処理(図12参照)においては、該操作時間が第一時間未満であれば設定確認状態に遷移させ、第一時間以上であれば設定変更状態又は遊技可能状態に遷移させうる。
従って、復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上であるか否かによって、復電を契機とする第二操作検知手段による検知が肯定される場合にも否定される場合にも、他の復帰状態から一の復帰状態に遷移するものと換言することができる。
次に、図14を用いて、設定変更状態が設定された場合に実行される設定変更処理の詳細を説明する。図14は、設定変更処理のフローを示す図である。図14に示される設定変更処理は、設定変更手段177により実行される。
最初のステップS601では、設定値が正常範囲(1〜3)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS605に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS603に進む。
ステップS603では、設定値に1を設定する。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
ステップS605では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS607では、設定変更コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33、演出ランプ35等を用いて設定変更中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。なお、設定変更中であることを報知する具体的態様については、後に詳述する。
ステップS608では、RAM103の遊技に係る領域に格納されている現在の設定値を表示用バッファにコピーする。表示用バッファは、RAM103の遊技に係る領域とは異なる領域にある。
ステップS609では、表示用バッファにコピーされた現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS611では、RAMクリアスイッチ43がOFFからONになったかどうかを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS613に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS615に進む。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS613に進むようにしてもよい。
ステップS613では、表示用バッファの設定値を変更する。具体的には、そのときの設定値に1を加算し、設定値が3を超える場合には、設定値に1を設定する。
表示用バッファの設定値が主制御基板モニタ97に表示されているため、その設定値が変更された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も変更される。
ステップS615では、設定キースイッチ42がONからOFFになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS617に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS611に戻る。
ステップS616では、表示用バッファの設定値でRAM103の遊技に係る領域の設定値を更新する。これにより、RAMクリアスイッチ43の押下操作で変更された設定値が確定することになる。
ステップS617では、表示していた設定値を非表示にする。
ステップS619では、RAMクリアコマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
ステップS621では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS623では、遊技可能状態を設定し、設定変更処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
このように、本実施形態では、RAMクリアスイッチ43がONとなっている場合(より正確には、RAMクリアスイッチ43がONであり、且つ設定キースイッチがONとなる場合)に設定される設定変更状態において、RAMクリアスイッチ43が操作される(RAMクリアスイッチ43がOFFからONになる)ごとに設定値が変更(加算)されるようにしている。そのため、RAMクリアスイッチ43の故障によって設定値が変更できない場合に設定変更状態自体を設定させないようにすることができる。
以上のように、遊技機10では、設定変更状態において、RAMクリアスイッチ43がOFFとなる位置からONとなる位置に変位するごとに、あらかじめ定められた順序に従って設定値が変更される。但し、本実施形態では、上述したとおり、RAMクリアスイッチ43の操作に応じて主制御基板モニタ97に表示される設定値を変更し、設定キースイッチ42がONからOFFにされることでその変更された設定値を確定させる(RAM103の遊技に係る領域に格納する)。
次に、図15を用いて、設定確認状態が設定された場合に実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図15は、設定確認処理のフローを示す図である。図15に示される設定確認処理は、設定確認手段178により実行される。
最初のステップS701では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS703では、設定確認コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33、演出ランプ35等を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。なお、設定確認中であることを報知する具体的態様については、後に詳述する。
ステップS704では、RAM103の遊技に係る領域に格納されている現在の設定値を表示用バッファにコピーする。表示用バッファは、上述したとおりである。
ステップS705では、表示用バッファにコピーされた現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
図15の例では、表示用バッファの設定値が主制御基板モニタ97に表示されたが、設定確認処理時には、RAM103の遊技に係る領域に格納される設定値がそのまま表示されてもよい。
ステップS707では、設定キースイッチがONからOFFに変化したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS709に進み、当該条件が充足されなかった場合には再びステップS707の判定を実行する。
ステップS709では、設定値を非表示にする。
ステップS710では、復電コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
ステップS711では、遊技可能状態を設定し、設定確認処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
このように、本実施形態では、設定確認状態において、設定キースイッチがONからOFFに変化した場合に当該状態を終了させるようになっており、このようにすることで、設定確認状態が再度設定された場合に、誤って設定確認状態を終了させ難くすることができる。
次に、図16を用いて、遊技可能状態が設定された場合に実行される遊技可能状態移行処理の詳細を説明する。なお、図16は、遊技可能状態移行処理のフローを示す図である。図16に示される遊技可能状態移行処理は、遊技可能状態移行手段179により実行される。
最初のステップS801では、セキュリティ信号がONであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS803に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS805に進む。
ステップS803では、セキュリティ信号をOFFにする。
なお、本実施形態では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮せずにセキュリティ信号をOFFにしているが、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよく、この場合には、セキュリティ信号をONにしてから当該時間経過するまで次の処理(ステップS805)を実行しないようにしてもよい。
ステップS805では、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる。
なお、主制御基板モニタ97におけるベース値の表示態様については、後述する。また、ベース値についても表示用バッファにコピーして、表示用バッファ経由で主制御基板モニタ97に表示されてもよい。
ステップS807では、デバイスの初期設定を行う。
具体的には、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理を実行する。
ステップS809では、状態復帰コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)し、遊技可能状態移行処理を終了する。
なお、当該コマンドは、主制御基板100によって遊技の進行が可能になったことを第1副制御基板200に知らせるためのコマンドであり、当該コマンドには、直前の電断時の状態、遊技可能状態が設定される前の復帰状態の有無、及び当該復帰状態の種類を特定可能な情報が含まれる。
以上のように、復電(電源投入)を契機として実行される復帰状態設定処理の中で、RAMクリアスイッチ43の操作(第一操作検知手段による検知)が継続して第一時間以上である場合(第一の場合)には、直前の電断時の状態に関わらず、主制御基板100はRAMクリア処理を実行するものと換言できる。
また、該復帰状態設定処理の中で、RAMクリアスイッチ43の操作がない(第一操作検知手段による検知が否定された)又はRAMクリアスイッチ43の操作時間(第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ)が第一時間未満である場合(第二の場合)には、直前の電断時の状態に関わらず、主制御基板100はRAMクリア処理を実行しないものと換言できる。
更に、第一の場合において、主制御基板100は、RAMクリアスイッチ43の操作(第一操作検知手段による検知)が肯定された時から第一時間が経過した以後に、RAMクリアカウンタ98の表示態様を変化させるRAMクリアカウンタ計数処理停止(第一表示処理)を実行するものと換言できる。ここでRAMクリアカウンタ計数処理停止とは、上記のステップS209の処理や該処理と同様のものと述べた処理が相当する。
また、主制御基板100(復帰状態管理手段)は、復電(電源投入)を契機として実行される復帰状態設定処理の中で、RAMクリアスイッチ43の操作(第一操作検知手段による検知)が肯定された場合に、設定変更状態(第一状態)への遷移と設定確認状態(第二状態)への遷移の双方の可能性を残す判定(第二判定処理)を実行し、上述した第一の場合に、設定変更状態へ遷移可能とし設定確認状態へ遷移不能とする判定(第一判定処理)を実行するものと換言できる。
ここで第二判定処理及び第一判定処理は、設定確認状態時復帰状態設定処理においてはステップS401及びステップS405がそれぞれ該当し、遊技可能状態時復帰状態設定処理においてはステップS501及びステップS505がそれぞれ該当する。
また、主制御基板100(表示制御手段)は、RAMクリアスイッチ43の操作(第一操作検知手段による検知)が肯定されることを契機としてRAMクリアカウンタ98(表示手段)の表示態様を変化させるRAMクリアカウンタ計数処理開始(第二表示処理)を実行し、RAMクリアカウンタ計数処理開始を実行した後に上述したRAMクリアカウンタ計数処理停止(第一表示処理)を実行するものと換言できる。ここでRAMクリアカウンタ計数処理開始とは、上記のステップS203の処理や該処理と同様のものと述べた処理が相当する。
更に言えば、本実施形態における設定変更状態が設定されるには、直前の電断時の状態に関わらず、少なくとも、RAMクリアスイッチ43の操作(第一操作検知手段による検知)が継続して第一時間以上であって(第一の場合)、且つ、設定キースイッチ42の操作が肯定されることが必要条件である。
一方、第一の場合において、設定変更状態になるか否かに関わらず、第二判定処理の実行タイミングから第一判定処理の実行タイミングまでの時間長さは不変である。何故ならば、該時間長さは第一時間に略等しく、第一時間は設定状態になるか否かに関わらず不変(本実施形態では5秒)だからである。
<主制御基板モニタ97の表示態様について>
次に、図17を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図17は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図17に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
より具体的には、現在の設定値は、右端の7セグを用いて表示され、遊技停止状態の種別は、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示される。また、ベース値の表示については、ベース値の表示であることを示す「bL.」を、左端の7セグ、左から2番目の7セグ、及び左から2番目の7セグの右下のドット状のLEDを用いて表示し、導出したベース値を、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示する。なお、ベース値が100を超える場合には、「bL.99.」と表示する。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)及びベース値自体の表示を合わせて表示することを指す。
ここで、現在の設定値を特定可能な表示、及び遊技停止状態の種別を特定可能な表示は、互いに異なる態様であれば、本実施形態における態様に限らず、種々の態様を採用してもよい。
また、上述の通り、設定変更状態及び設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
また、上述のベース値に関する説明において説明を省略したが、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数が300となるまで(アウト球数が0〜299の範囲)では、主制御基板モニタ97に「bL.−−」を表示し(ベース値自体を表示せず)、アウト球数が300〜60000の範囲では、主制御基板モニタ97にリアルタイムのベース値を表示し、いずれの範囲においても「bL.」を点滅させる。一方、アウト球数が60001以降の範囲では、上述の通り、手前の区間で導出されたベース値を表示し、当該範囲では、「bL.」を常時点灯させる(点滅させない)。そのため、ベース値の表示が常時点灯しているか否(点滅しているか)か、又はベース値の表示の有無によって、RAM103のベース値に係る領域がクリアされたか否かを認識させることができる。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
また、初回電源投入からの「bL.−−」を表示させる期間を規定するアウト球数の閾値は、300に限らず、ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数(本実施形態では、60000)の10%未満の値であれば、いずれの値を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日当たりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
また、本実施形態では、設定変更状態及び設定確認状態において表示されていた設定値が非表示になった直後に(遊技者が認識できない程度の時間を挟んで)ベース値を表示しているが、設定値を非表示にした後に遊技者が認識できる程度の時間を空けてベース値の表示を開始するようにしてもよい。なお、一度表示されたベース値は、電断が発生するまで表示され続けることとなる。
以上のように、主制御基板モニタ97は、ベース値又は設定値のうち少なくとも一方の表示に用いられるLED群(第二LED)であり、主制御基板100に搭載されているものと換言することができる。
<RAMクリアカウンタ98の表示態様について>
次に、図18を用いて、RAMクリアカウンタ98の表示態様について説明する。なお、図18は、報知内容別のRAMクリアカウンタ98の表示態様を示す図である。
図18に示す通り、RAMクリアカウンタ98は、単独で配置される7セグで構成され、該7セグの右下にはドット状のLEDが設けられている。
より具体的には、RAMクリアカウンタ98は、RAMクリアスイッチ43の操作時間(第一時間)をカウントダウンする為に必要な表示態様として、「5秒前」に対応する表示態様(数字の5)、「4秒前」に対応する表示態様(数字の4)、「3秒前」に対応する表示態様(数字の3)、「2秒前」に対応する表示態様(数字の2)、「1秒前」に対応する表示態様(数字の1)、「操作時間経過」に対応する表示態様(数字の0)になりうる。
RAMクリアカウンタ98は、上記の6つの表示態様を、それぞれ1秒ずつ表示することによって該操作時間をカウントダウンする。即ち、RAMクリアカウンタ98によるカウントダウンの所要時間には少なくとも6秒を要し、第一時間(5秒)より長い。
本実施形態では「操作時間経過」に対応する表示態様をRAMクリアカウンタ98に表示させる処理(上述の第一表示処理)が、他の表示態様を表示させる処理と同様に1秒間にわたって実行される実施態様で説明したが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、RAMクリアスイッチ43の操作時間が経過した旨をより確実に操作者に認識させる為に、1秒より長時間にわたってRAMクリアカウンタ98を該表示態様で維持してもよい。
または、RAMクリアスイッチ43の操作時間とRAMクリアカウンタ98の計数時間とを同一にする(どちらも5秒で一致させる)為に、RAMクリアカウンタ98に「操作時間経過」に対応する表示態様を表示させなくてもよい(該表示態様である時間が零秒であってもよい)。なお、この変形例における「第一表示処理」は、RAMクリアカウンタ98を「1秒前」に対応する表示態様から後述の消灯状態に変化させる処理に相当する。
或いは、操作者がRAMクリアスイッチ43の操作時間が経過した旨を見落とすことを防止する為に、RAMクリアスイッチ43が継続して操作されている期間(復電を契機とする第一操作検知手段による検知が継続した期間)にわたって、RAMクリアカウンタ98を「操作時間経過」に対応する表示態様で維持してもよい。
以上のように、RAMクリアカウンタ98は、本実施形態においても、上記に列挙した何れの変形例においても、第一表示処理によって表示態様が変化する表示手段に用いられるLED群(第一LED)であり、主制御基板100に搭載されているものと換言することができる。
なお、主制御基板100に搭載されているLEDは、上記のRAMクリアカウンタ98(第一LED)及び主制御基板モニタ97(第二LED)に限られることが好ましい。主制御基板モニタ97に搭載されているLEDの種類が限定されている方が、作業者にとって見誤り難くなるからである。但し、ここで「主制御基板100に搭載されているLED」とは、作業者が視認可能なLEDを意味しており、視認不能な位置に他のLED(第一LED及び第二LEDと異なるLED)が配設されることを妨げるものではない。また、たとえ作業者が視認可能なLEDであったとしも、専ら制御に用いられるLED(例えばフォトカプラの発光素子)については、上述した作業者の見誤り防止の趣旨に鑑みれば「主制御基板100に搭載されているLED」として扱うのは適切ではない場合がある。
なお、本実施形態においても、上記に列挙した何れの変形例においても、第一表示処理に起因して変化した後のRAMクリアカウンタ98の表示態様は、RAMクリアスイッチ43の操作時間に関わらず不変であることが好ましい。言い換えれば、上述した第一の場合において、第一表示処理に基づいて変化したRAMクリアカウンタ98(第一表示手段)の表示態様は、RAMクリアスイッチ43が継続して操作されている時間長さ(復電を契機とする第一操作検知手段による検知が継続した時間長さ)の影響を受けないことが望ましい。
何故ならば、仮に作業者がRAMクリアカウンタ98の変化タイミングを見落としたとしても、RAMクリアスイッチ43の操作時間が経過したことを該作業者に認識させることができるからである。
また、RAMクリアカウンタ98は、上述の表示態様に加えて、消灯状態(RAMクリアカウンタ98を構成する7セグのLEDが全て滅灯している状態)になりうる。該消灯状態は、RAMクリアスイッチ43の操作時間をカウントダウンが終了したこと、又はカウントダウンしていない(復電を契機とする第一操作検知手段による検知が否定されている)ことを報知する表示態様とも言える。
本実施形態では、第一時間が10秒未満である為、RAMクリアカウンタ98を構成する7セグが単独であっても足りるが、第一時間が10秒以上であればRAMクリアカウンタ98を構成する7セグは複数であることが好ましい。
本実施形態では、RAMクリアカウンタ98を7セグで構成する実施態様を述べたが、より簡素な表示装置によって構成してもよい。例えば、RAMクリアカウンタ98を単なるLEDで構成する場合、該LEDを第二点灯態様(例えば、点灯)にすることによってRAMクリアスイッチ43の操作時間のカウントを開始した旨を報知し、該LEDを第一点灯態様(例えば、消灯)にすることによってRAMクリアスイッチ43の操作時間が経過した旨を報知してもよい。この変形例において、該LEDを第二点灯態様にすることが「第二表示処理」に相当し、該LEDを第一点灯態様にすることが「第一表示処理」に相当する。
なお、ここで述べた変形例では、第二表示処理及び第一表示処理が瞬間的に実行される為、本実施形態で述べたような「操作時間経過」に対応する表示態様を有限の期間にわたって見せる(例えば、該表示態様を1秒間維持する)ことが困難である。これに代わる対策として、第一表示処理と該第一表示処理の契機となる判定処理(上述の第一判定処理に相当するもの)の実行タイミングの差分を、第二表示処理と該第二表示処理の契機となる判定処理(上述の第二判定処理に相当するもの)の実行タイミングの差分に比べて大きくしてもよい。これにより、LEDが第一点灯態様(例えば、消灯)になるタイミングが遅くなり、該LEDが第二点灯態様(例えば、点灯)である時間が長くなるため、上記の対策と同様に、RAMクリアスイッチ43の操作時間が経過した旨をより確実に操作者に認識させる効果を得ることができる。
<復帰期間におけるメイン表示部81の表示態様について>
次に、図19を用いて、復帰期間におけるメイン表示部81の表示態様について説明する。なお、図19は、復帰期間におけるメイン表示部81の表示態様を示す図である。
ここで復電期間とは、復電を契機として実行される一連の処理(例えば、上述した復電状態設定処理等)が実行される期間である。
第1副制御基板200は、主制御基板100からRAMクリアコマンドを受信すると、RAMクリア中である旨を示すテキスト表示D1をメイン表示部81に表示させる(図19(a)参照)。
第1副制御基板200は、主制御基板100から設定変更コマンドを受信すると、設定変更中である旨を示すテキスト表示D2をメイン表示部81に表示させる(図19(b)参照)。
第1副制御基板200は、主制御基板100から設定確認コマンドを受信すると、設定確認中である旨を示すテキスト表示D3をメイン表示部81に表示させる(図19(c)参照)。
上述したように、RAMクリアコマンド及び設定変更コマンドは、復電(電源投入)を契機として実行される復帰状態設定処理の中で、RAMクリアスイッチ43の操作時間(第一操作検知手段による検知が継続して検知した時間長さ)が第一時間以上である場合(第一の場合)に、主制御基板100から第1副制御基板200に送信されるものである。従って、テキスト表示D1及びテキスト表示D2をメイン表示部81に表示させるタイミングは、復電を契機とする第一操作検知手段による検知が肯定された時から第一時間が経過した以後であり、その表示処理は第一表示処理に相当し、該表示処理を実行する第1副制御基板200及び第2副制御基板300は表示制御手段であり、その制御対象であるメイン表示部81は表示手段であると解すことも可能である。
即ち、本実施形態においては、主制御基板100によって制御されるRAMクリアカウンタ98(第一表示手段)と、第1副制御基板200及び第2副制御基板300(従制御基板)によって制御されるメイン表示部81(第二表示手段)と、が表示手段に含まれうる。ここで「従制御基板」とは、主制御基板100及び主制御基板100と双方向通信可能な基板とは別に設けられた基板であって、処理装置(CPU)が実装されているものをいう。
また、図18と図19を比較すれば明らかであるように、第一表示処理に基づいて変化した表示手段の表示態様の種類は、RAMクリアカウンタ98に係る表示態様(7パターン)の方がメイン表示部81に係る表示態様(2パターン)に比べて多く用意されている。何故ならば、主制御基板100の制御下にあるRAMクリアカウンタ98は、作業者が直接視認可能な位置に設けられたものであり、その作業を支援する為の情報をより詳細に表示できることが好ましいからである。一方、第1副制御基板200及び第2副制御基板300の制御下にあるメイン表示部81は、作業者が比較的視認しがたい位置に設けられたものであって、主に遊技機10の周辺にRAMクリア中(又は設定変更中)である旨を報知すれば足りるからである。
なお、上述した第一表示処理に基づいて変化した表示手段の表示態様の種類数の関係性は、復帰状態設定処理が実行されている期間(後述する復電期間)において成立するものであり、復帰状態設定処理が終了した後(例えば、遊技可能状態に遷移した場合)については、RAMクリアカウンタ98に係る表示態様(原則として消灯状態)の方がメイン表示部81に係る表示態様に比べて少ない。
なお、第1副制御基板200は、上述した各種コマンドに基づいて、テキスト表示D1〜テキスト表示D3をメイン表示部81に表示させるに限らず、他の報知手段(例えば、スピーカ33や演出ランプ35)を用いて、各状況に応じた報知を合わせて行ってもよい。
<設定キースイッチ42の態様、及びRAMクリアスイッチ43の態様について>
次に、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明するのに先立ち、図20を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組み合わせについて説明する。なお、図20は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせのパターンを示す図である。
まず、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43のそれぞれは、一方の位置から他方の位置に変位する変位部(図示省略)と、当該変位部をいずれかの位置で検知するセンサ(図示省略)を備えており、主制御基板100のCPU101は、当該センサの検知結果によって各スイッチの態様を識別することができる。
設定キースイッチ42を操作する際には、図20(a)〜図20(d)に示す通り、設定キースイッチ42に設定キー600を挿入する必要がある。より具体的には、設定キースイッチ42は、図20(a)及び図20(b)に示す設定キー600を挿入した状態(以下、「設定キースイッチ42がOFF」と表現する場合があり、当該状態は設定キー600の挿入の有無とは無関係)で、図20(c)及び図20(d)に示すように、挿入面に向かって右回りに90度回転させることで、設定キースイッチ42が操作された状態(以下、「設定キースイッチ42がON」と表現する場合がある)となる。
なお、設定キースイッチ42は、OFFの状態となる位置、及びONの状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、設定キー600は、設定キースイッチ42がONの状態で抜去することができない。
また、RAMクリアスイッチ43は、当該スイッチの上面を押下することで操作可能となる。より具体的には、図20(a)及び図20(c)に示す状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がOFF」と表現する場合がある)で、図20(b)及び図20(d)に示すように、当該スイッチの上面を押下することで、RAMクリアスイッチ43が操作された状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がON」と表現する場合がある)となる。
なお、RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFFの状態となる位置に付勢して保持している。そのため、RAMクリアスイッチ43は、OFFの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ONの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持できないようになっている。
このように、復電時の設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組み合わせとしては、図20(a)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、図20(b)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せ、図20(c)に示す、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、及び図20(d)に示す、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せが存在する。
<復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態について>
続いて、図21〜図24で示す表を用いて、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明する。なお、上述の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせ、及び復電時の中枠開扉センサ76の状態によって決定される。
図21は、復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない(設定値が正常範囲(1〜3)でない)場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図22は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図23は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図24は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。
なお、復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態を決定する処理フロー(図示省略)においては、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ76の状態、及び設定キースイッチ42の態様を参照する順序は問わず、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。
図21(a)には、RAM103に異常があり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合1」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合1において、設定キースイッチ42がOFF、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
同様に、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(a)の右上のパターン)、及び場合1において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(a)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
一方、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
図21(b)には、RAM103に異常があり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合2」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
同様に、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(b)の右上のパターン)、及び場合2において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図21(b)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
なお、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図21(b)の右下のパターン)も同様に、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
図22(a)には、復電時に異常がなく(RAM103が正常であり)、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合3」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
同様に、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(a)の右上のパターン)、及び場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(a)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
一方、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(a)の右上のパターン)、及び場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(a)の左上のパターン)、すなわち、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本実施形態では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合(図22の左下のパターン)には、復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチの操作が実質的に困難な場合であっても遊技停止状態を設定することができる。
なお、上述した場合3には、以下の変形例を採用することもできる。
具体的に説明すると、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
同様に、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合、及び場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合も、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
なお、本変形例を採用した場合、いずれのパターンにおいても、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合、及び場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチの操作が実質的に困難な場合であっても設定変更状態を設定することができる。
図22(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合4」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合4において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
同様に、場合4において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(b)の右上のパターン)、及び場合4において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図22(b)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
なお、場合4において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図22(b)の右下のパターン)も同様に、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
図23(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合5」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合(図23(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがONである場合(図23(a)の右下のパターン)には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定確認状態から設定変更状態への流れを円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(a)の左下のパターン)には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定されるが、この場合には、第1副制御基板200に、演出ランプ35、スピーカ33、及び演出表示装置80の少なくともいずれか一つを用いたエラー報知を実行するようにしてもよい。このようにすることで、不正な設定確認の発生を抑止することができる。
なお、上述した場合5には、以下の変形例を採用することもできる。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされるようにしてもよい。
このように、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として遊技可能状態とは異なる復帰状態(設定確認状態に限らず、遊技停止状態等、遊技可能状態とは異なる復帰状態であればよい)が設定される。そのため、設定確認状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
特に、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
図23(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合6」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図23(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図23(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、遊技状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
図24(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合7」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
また、場合7を含めたすべての場合において、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せに対応する復帰状態は、本実施形態の対応関係に限定されないが、本実施形態のように、RAMクリアスイッチ43がONであることを少なくとも含む組合せに対して、RAMクリア処理が実行される復帰状態を対応させることで、誤ったRAMクリア処理の発生を抑えることができる。
同様に、本実施形態のように、設定キースイッチ42がONであることを少なくとも含む組合せに対して、設定確認処理を対応させるようにしてもよい。
図24(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合8」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図24(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図24(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
このように、本実施形態では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に応じて設定される復帰状態が異なる。
特に、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、設定変更状態を設定する一方、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、遊技可能状態を設定する。更に、場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に関わらず、遊技可能状態を設定する。
このようにすることで、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、適切でないRAMクリア処理は許容することで、不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。
このようにすることで、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
また、本実施形態において、設定変更状態及び設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
<復電期間における遊技機10の動作シーケンスについて>
ここでは、復電期間における遊技機10の動作シーケンスについて、図25乃至図28を用いて詳述する。
RAMクリア処理を伴う遊技可能状態になり得る場合には、上述したとおり、図23(a)で示される場合5において設定キースイッチ42がOFFであり且つRAMクリアスイッチ43がONである場合や、図24(a)で示される場合7において設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合などが含まれる。
設定変更状態になり得る場合には、上述したとおり、図23(a)で示される場合5において設定キースイッチ42がONであり且つRAMクリアスイッチ43がONである場合や、図24(a)で示される場合7において設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合などが含まれる。
設定確認状態になり得る場合についても、上述したとおり、図24(a)で示される場合5において設定キースイッチ42がONであり且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合や、図24(a)で示される場合7において設定キースイッチ42がONであり且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合などが含まれる。
RAMクリア処理を伴わない遊技可能状態になり得る場合には、上述したとおり、図23(a)で示される場合5において設定キースイッチ42がOFFであり且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合や、図24(a)で示される場合7において設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合などが含まれる。
図25は、RAMクリア処理を伴う遊技可能状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。
電断状態では、主制御基板モニタ97及びRAMクリアカウンタ98は消灯されており、セキュリティ信号も出力されていない。
このような状態から復電すると(Sq12)、遊技機10はブート状態になる。ブート状態では少なくともCPU101の立ち上がり処理が行われ、ブート状態が完了すると主制御基板100のCPU101をはじめとする通電された各種基板のCPUが上述した各種処理の実行を可能とすべく各種スイッチ(又は各種センサ)を有効にし、その状態を読み込む処理(以下、初期処理と称する)が行われる(Sq13)。初期処理において読み込まれる各種スイッチには、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43が少なくとも含まれる。
本実施形態における初期処理では、RAMクリアスイッチ43の操作(第一操作検知手段による検知)がONである状態が読み込まれることを契機として、上述のRAMクリアカウンタ計数処理開始(第二表示処理)が実行される。
なお、本実施形態における初期処理の実行期間として、上述した第一時間のカウントダウンが十分に可能な所定時間(5秒を超える時間)が規定されており、且つ、該所定時間はRAMクリアスイッチ43の操作時間(復電を契機として第一操作検知手段が継続して検知した時間長さ)や現在設定されている設置値に関わらず不変であるものとして以下説明する。
しかしながら、この実施態様は一具体例であって、本発明の実施はこれに限られない。例えば、初期処理の実行期間がRAMクリアスイッチ43の操作時間に応じて変動してもよい(該実行期間の途中で第一操作検知手段による検知がOFFになった場合、それを契機として初期処理を終了させてもよい)。或いは、初期処理の実行期間が現在設定されている設置値に応じて変動してもよい。
図25に示す場合において、設定キースイッチ42の状態はOFFであり、且つ、RAMクリアスイッチ43が復電の事前(Sq11)にONになっているため、初期処理の実行期間(Sq13)において、主制御基板100は消灯されていたRAMクリアカウンタ98を点灯させてカウントダウンさせる(図18に図示する「5秒前」「4秒前」「3秒前」「2秒前」「1秒前」の各報知内容に対応する表示態様に順次変化させる)。
初期処理が完了すると、主制御基板100によってRAMクリアカウンタ98の表示態様(図18に図示する「操作時間経過」に対応する表示態様)が変化して、第一時間が経過したことが報知される(第一表示処理が実行される)。
また、初期処理が完了すると、主制御基板100は、消灯されていた主制御基板モニタ97を点灯させて、ベース値を表示させる。
更に、初期処理が完了すると、主制御基板100によってRAMクリア処理が実行され、遊技可能状態が設定され、セキュリティ信号が出力され、RAMクリアコマンドが主制御基板100から第1副制御基板200へ送信される。このRAMクリアコマンドに基づいてメイン表示部81等が制御されてRAMクリア中であることが報知される(以下、RAMクリア報知と称する)(Sq14)。
その後、RAMクリアカウンタ98による第一時間が経過した旨の報知を終了させる、即ち、主制御基板100がRAMクリアカウンタ98を消灯させる(Sq15)。
なお、図25に示す例では、初期処理が完了すると、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43の入力が不問になる。即ち、初期処理が完了した以後における第一操作検知手段及び第二操作検知手段による検知は、復帰状態管理手段176による復帰状態の遷移に影響を与えず、且つ、主制御基板モニタ97、RAMクリアカウンタ98及びメイン表示部81等による報知にも影響を与えない。
図26は、設定変更状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。
図26に示される場合には、図25に示される場合と異なり、復電時(Sq23)に設定キースイッチ42の状態がONになっている。即ち、図26に示される場合、初期処理で読み込まれる設定キースイッチ42の状態がONであり(Sq21)かつRAMクリアスイッチ43の状態がONである(Sq22)ため、主制御基板100は消灯されていたRAMクリアカウンタ98を点灯させてカウントダウンさせる(第二表示処理が実行される)。
初期処理が完了すると、主制御基板100によってRAMクリアカウンタ98の表示態様が変化して、第一時間が経過したことが報知される(第一表示処理が実行される)。
また、初期処理が完了すると、主制御基板100(復帰状態管理手段176)により設定変更状態が設定され、上述した設定変更処理(設定変更手段177)が実行される。これにより、セキュリティ信号が出力され、主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示され、設定変更コマンドが主制御基板100から第1副制御基板200へ送信される。この設定変更コマンドに基づいてメイン表示部81等が制御されて、設定変更中であることが報知される。
なお、設定変更状態では、RAMクリアスイッチ43が操作されることで、表示用バッファの設定値が変更され、主制御基板モニタ97に表示される設定値が逐次変更される。
その後、RAMクリアカウンタ98による第一時間が経過した旨の報知を終了させる、即ち、主制御基板100がRAMクリアカウンタ98を消灯させる(Sq25)。
設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられると(Sq26)、上述したとおり、表示用バッファの設定値でRAM103の遊技に係る領域の設定値が更新され、セキュリティ信号の出力が停止される。そして、主制御基板100によってRAMクリアコマンドが第1副制御基板200へ送信され、RAMクリア処理が実行され、遊技可能状態が設定され、セキュリティ信号が出力される。このRAMクリアコマンドに基づいてメイン表示部81等が制御されて、上述したRAMクリア報知と同様の処理が実行される(Sq27)。
なお、図26に示す例では、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられるとRAMクリアスイッチ43の入力が不問になり、設定変更中報知が停止すると設定キースイッチ42の入力が不問になる。即ち、上記のタイミング以後における第一操作検知手段及び第二操作検知手段による検知は、復帰状態管理手段176による復帰状態の遷移に影響を与えず、且つ、主制御基板モニタ97、RAMクリアカウンタ98及びメイン表示部81等による報知にも影響を与えない。
また、図26の例では、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq26)と設定変更中報知が停止されるタイミング(Sq27)とがずらされているが、両タイミングは合わされてもよい。この場合、遊技機10の状態として処理移行状態が更に設けられてもよく、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq26)で、セキュリティ信号の出力を停止すると共に、設定変更中報知が停止され、かつ、設定変更状態からその処理移行状態に移行してもよい。
また、セキュリティ信号は、設定キースイッチ42がOFFへ切り替えられたタイミングで一度出力停止され、遊技可能状態に設定された後、初期化のため一時的に出力されているが、一度出力停止されず、一連なりの出力とされてもよい。
なお、図25の例と図26の例とを比較すると、初期処理が完了してから遊技可能状態に遷移する(RAMクリア処理が実行される)までの間に、設定変更状態を挟むか否かの差異がある。この為、図26の例(設定変更状態になった場合)には図25の例(設定変更状態にならない場合)に比べて、RAMクリア処理の実行タイミングが遅れるものと換言することができる。
また、図25及び図26のいずれの例においても、主制御基板100によって第一時間が経過したことが報知される(第一表示処理が実行される)タイミングは、初期処理の完了時である。そして、初期処理の実行期間は設定されている設置値に関わらず不変である。従って、第一表示処理の実行タイミングが、設定されている設定値に依存しないものと換言できる。
図27は、設定確認状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。
図27に示される場合には、図25や図26に示される場合と異なり、復電時(Sq33)に設定キースイッチ42の状態がONになっており、且つ、初期処理の実行期間(Sq34)の途中でRAMクリアスイッチ43の状態がONからOFFになる(Sq35)。即ち、図27に示される場合、初期処理で読み込まれる設定キースイッチ42の状態がONであり(Sq31)かつRAMクリアスイッチ43の状態がON(Sq32)からOFFになる(Sq35)ため、主制御基板100は、消灯されていたRAMクリアカウンタ98を点灯させてカウントダウンを開始させた(第二表示処理を開始した)後に、その途中でRAMクリアカウンタ98を消灯させる。従って、この場合においては、RAMクリアカウンタ98によって第一時間の経過が報知されない(第一表示処理が実行されない)。
初期処理が完了すると、主制御基板100(復帰状態管理手段176)により設定確認状態が設定され、上述した設定確認処理(設定確認手段178)が実行される。これにより、セキュリティ信号が出力され、主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示され、設定確認コマンドが主制御基板100から第1副制御基板200へ送信される。この設定確認コマンドに基づいてメイン表示部81等が制御されて、設定確認中であることが報知される。
なお、設定確認状態では、設定変更状態と異なり、RAMクリアスイッチ43が操作されても何も処理されない。
その後、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられると、セキュリティ信号の出力が停止される(Sq36)。そして、主制御基板100によって主制御基板モニタ97の設定値表示が停止されてベース値が表示され、復電コマンドが第1副制御基板200へ送信され、遊技可能状態が設定される。この復電コマンドに基づいてスピーカ33及び演出ランプ35が制御されて、復電したことが報知される(以下、復電報知と称する)(Sq37)。具体的には、第1副制御基板200は、スピーカ33から復電報知に対応する音声を所定時間にわたって出力させ、演出ランプ35を復電報知に対応する発光パターンで所定時間にわたって発光させる。ここでスピーカ33が音声出力する所定時間と、演出ランプ35が発光する所定時間とは、略同一の時間長さ(例えば30秒間)であることが好ましいが、厳密に一致させる必要はない。
本実施形態における復電報知では、その時点における遊技機10の状態(遊技可能状態)に合わせて、第1副制御基板200はメイン表示部81に通常の遊技画像(不図示)を表示させる。この表示態様は本発明の実施の一具体例であり、これに代えて復電報知に対応する専用画像(例えば、復電したことを表すテキスト表示等)を表示してもよい。但し、復電報知時におけるメイン表示部81の表示態様は、上述したRAMクリア中、設定変更中、及び設定確認中におけるメイン表示部81の表示態様(図19参照)とは異なるものであることが好ましい。何故ならば、復電報知は、RAMクリア処理を行っていないことや、設定変更状態及び設定確認状態に滞在していないことを明確に報知する為に実行される処理だからである。
なお、図27に示す例では、初期処理が完了するとRAMクリアスイッチ43の入力が不問になり、設定確認中報知が停止すると設定キースイッチ42の入力が不問になる。即ち、上記のタイミング以後における第一操作検知手段及び第二操作検知手段による検知は、復帰状態管理手段176による復帰状態の遷移に影響を与えず、且つ、主制御基板モニタ97、RAMクリアカウンタ98及びメイン表示部81等による報知にも影響を与えない。
また、図27の例では、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq36)と設定確認中報知が停止されるタイミング(Sq37)とがずらされているが、両タイミングは合わされてもよい。この場合、遊技機10の状態として処理移行状態が更に設けられてもよく、設定キースイッチ42がONからOFFへ切り替えられたタイミング(Sq36)で、セキュリティ信号の出力を停止すると共に、設定確認中報知が停止され、かつ、設定確認状態からその処理移行状態に移行してもよい。
また、セキュリティ信号は、設定キースイッチ42がOFFへ切り替えられたタイミングで一度出力停止され、遊技可能状態に設定された後、初期化のため一時的に出力されているが、一度出力停止されず、一連なりの出力とされてもよい。また、設定確認状態から遊技可能状態へ遷移する際には、セキュリティ信号の初期化は行われなくてもよい。
図28は、RAMクリア処理を伴わない遊技可能状態になる場合における復電期間の動作シーケンスの一具体例を示す図である。
図28に示される場合には、図25乃至図27に示される場合と異なり、復電時(Sq42)に設定キースイッチ42の状態がOFFになっており、且つ、初期処理の実行期間(Sq43)の途中でRAMクリアスイッチ43の状態がONからOFFになる(Sq44)。即ち、図28に示される場合、初期処理で読み込まれる設定キースイッチ42の状態がOFFでありかつRAMクリアスイッチ43の状態がON(Sq41)からOFFになる(Sq44)ため、主制御基板100は、消灯されていたRAMクリアカウンタ98を点灯させてカウントダウンを開始させた(第二表示処理を開始した)後に、その途中でRAMクリアカウンタ98を消灯させる。従って、この場合においても、RAMクリアカウンタ98によって第一時間の経過が報知されない(第一表示処理が実行されない)。
初期処理が完了すると、主制御基板100は、消灯されていた主制御基板モニタ97を点灯させて、ベース値を表示させる。
また、初期処理が完了すると、主制御基板100(復帰状態管理手段176)によってRAMクリア処理を伴わない遊技可能状態が設定される。これにより、復電コマンドが主制御基板100から第1副制御基板200へ送信される。この復電コマンドに基づいてスピーカ33及び演出ランプ35が制御されて、上述した復電報知と同様の処理が行われる(Sq45)。
なお、図28に示す例では、初期処理が完了すると、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43の入力が不問になる。即ち、初期処理が完了した以後における第一操作検知手段及び第二操作検知手段による検知は、復帰状態管理手段176による復帰状態の遷移に影響を与えず、且つ、主制御基板モニタ97、RAMクリアカウンタ98及びメイン表示部81等による報知にも影響を与えない。
上述した図25乃至図28に示す例では、復電期間において正常な状態が維持される(異常が発生しない)ことを前提として説明したが、何らかの異常が発生した場合にはその旨を表す不図示のエラー報知が実行されてもよい。
例えば、復電期間においてRAM異常による遊技停止状態が発生した場合、主制御基板100はベース値や設定値の表示に代えて主制御基板モニタ97に上述した「E1」を表示させると共に、第1副制御基板200及び第2副制御基板300がRAM異常に対応するエラー報知を、RAMクリア報知及び復電報知と区別して認識可能とする為、RAMクリア報知又は復電報知の後に実行してもよい。なお、該エラー報知は、RAMクリア報知及び復電報知とは異なる報知態様で行われることが好ましい。具体的には、第1副制御基板200及び第2副制御基板300は、設定変更操作を促す旨(「設定エラーです。設定を変更して下さい。」等)の表示をメイン表示部81に表示させ、同趣旨の音声とエラー音とを合わせてスピーカ33から出力させ、演出ランプ35を所定の発光パターンで発光させる等してもよい。
また、復電期間においてRAM異常以外による遊技停止状態が発生した場合、主制御基板100はベース値や設定値の表示に代えて主制御基板モニタ97に上述した「E2」を表示させると共に、第1副制御基板200及び第2副制御基板300が各異常に対応するエラー報知を、RAMクリア報知及び復電報知と区別して認識可能とする為、RAMクリア報知又は復電報知の後に実行してもよい。なお、該エラー報知についても同様に、RAMクリア報知及び復電報知とは異なる報知とは異なる報知態様で行われることが好ましい。
<他の変形例>
以上の説明で記載されていない変形例について、以下に列挙する。
上述の本実施形態及び変形例では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
また、主制御基板モニタ97に表示する遊技機の性能に関する表示としては、上述のベース値に限らず、いわゆる「役物比率」や「役物連続比率」等の遊技機の性能(設計値)を評価するための指標であれば、いずれの指標を採用してもよい。
更に、設定変更状態時及び設定確認状態時に判定され得るエラー状態(磁気感知エラー)に対応するエラー報知は、主制御基板モニタ97への表示によって行うこともできる。この場合、E3というふうに、エラー報知用の表示が決められればよい。そして、設定変更状態時又は設定確認状態時に磁気感知エラーが判定された場合、設定キースイッチがONからOFFに切り替えられた後に、主制御基板モニタ97において、ベース値表示を行わず、磁気感知エラーに対応するエラー報知用表示がなされてもよいし、ベース値表示とエラー報知用表示とを周期的に切り替えながら表示してもよい。更に、設定キースイッチがONからOFFに切り替えられることを待たずに、エラー状態が判定された直後から、設定値表示又はベース表示と切り替えられながら、エラー報知用表示が行われてもよい。
上述の実施形態においては、主制御基板モニタ97とRAMクリアカウンタ98(表示手段)とが別々に設けられる実施態様で説明したが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、主制御基板モニタ97を構成する7セグの少なくとも一部が、本発明の表示手段を構成してもよい。即ち、主制御基板100は、主制御基板モニタ97に対する処理として、上述したRAMクリアカウンタ98に対する処理やその変形例として述べた処理に相当するものを実行してもよい。
ここで述べた変形例において、主制御基板100が、復電時において消灯していた主制御基板モニタ97を、該復電時から第一時間が経過した後(上述の実施形態で述べた初期処理の完了時)に点灯させること(ベース値や設定値を表示させること)をもって、本発明に係る第一表示処理を実現してもよい。
また、ここで述べた変形例において、第一表示処理によって表示態様が変化する第一LEDと、ベース値や設定値の表示に用いられる第二LEDと、が重複しうる。言い換えれば、第一LEDの少なくとも一部と第二LEDの少なくとも一部とは、共通してもよい。
上述の実施形態では第二表示処理(RAMクリアカウンタ計数処理開始)及び第一表示処理(RAMクリアカウンタ計数処理停止)の実行条件を、RAMクリアスイッチ43の操作(復電を契機とする第一操作検知手段による検知)が肯定されることを基準として定める実施態様で説明したが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、主制御基板100は、遊技機10の復電(電源投入)時を契機として第二表示処理を実行し、該復電時から第一時間が経過した以後に第一表示処理を実行してもよい。
上述の実施形態では、本発明に係る第一状態を設定変更状態であるものと解し、本発明に係る第二状態は設定確認状態であるものと解する例によって説明したが、第一状態はRAMクリア処理を伴う遊技可能状態であるものと解し、第二状態はRAMクリア処理を伴わない遊技可能状態であるものと解しうる。
この解釈を前提としても、第二判定処理及び第一判定処理は、設定確認状態時復帰状態設定処理においてはステップS401及びステップS405がそれぞれ該当し、遊技可能状態時復帰状態設定処理においてはステップS501及びステップS505がそれぞれ該当する。
また、本発明に係る第一状態はRAMクリア処理を伴う遊技可能状態であるものと解し、本発明に係る第二状態はRAMクリア処理を伴わない遊技可能状態であるものと解することを前提とすれば、復帰状態に設定変更状態や設定確認状態が含まれない遊技機(設定値が設定されない遊技機や設定値が一つしかない遊技機)においても、上述した第二判定処理及び第一判定処理を実行しうる。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与する遊技機であって、第一操作手段の操作を検知する第一操作検知手段と、前記第一操作検知手段による検知に基づいてRAMクリア処理を実行するRAMクリア手段と、を備え、前記RAMクリア手段は、復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上である第一の場合に前記RAMクリア処理を実行し、復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が否定された又は復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが前記第一時間未満である第二の場合に前記RAMクリア処理を実行せず、更に、前記第一の場合において、復電時又は復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が肯定された時から前記第一時間が経過した以後に表示手段の表示態様を変化させる第一表示処理を実行する表示制御手段を備え、前記第一操作手段と前記表示手段とが共に遊技盤の背面側に設けられている遊技機。
(2)遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与する遊技機であって、第一操作手段の操作を検知する第一操作検知手段と、前記第一操作検知手段による検知に基づいてRAMクリア処理を実行するRAMクリア手段と、を備え、前記RAMクリア手段は、復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上である第一の場合に前記RAMクリア処理を実行し、復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が否定された又は復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが前記第一時間未満である第二の場合に前記RAMクリア処理を実行せず、更に、前記第一の場合において、復電時又は復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が肯定された時から前記第一時間が経過した以後に表示手段の表示態様を変化させる第一表示処理を実行する表示制御手段を備え、前記第一操作手段と前記表示手段とが共に主制御基板に搭載されている遊技機。
(3)前記第一操作手段とは別に設けられた第二操作手段の操作を検知する第二操作検知手段と、復電を契機とする前記第一操作検知手段及び前記第二操作検知手段による検知に基づいて、当り遊技の当選確率に影響する設定値の変更が可能な設定変更状態を少なくとも含む複数通りの復帰状態のうち一の前記復帰状態に遷移させる復帰状態管理手段と、を備え、復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上であるか否かによって、復電を契機とする前記第二操作検知手段による検知が肯定される場合にも否定される場合にも、他の前記復帰状態から一の前記復帰状態に遷移する(1)又は(2)に記載の遊技機。
(4)複数通りの復帰状態のうち一の前記復帰状態に遷移させる復帰状態管理手段を備え、前記復帰状態には、前記第一の場合に遷移可能な第一状態と、前記第二の場合に遷移可能な第二状態と、が含まれ、前記復帰状態管理手段は、復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が肯定された場合に、前記第一状態への遷移と前記第二状態への遷移の双方の可能性を残す第二判定処理を実行し、前記第一の場合に、前記第一状態へ遷移可能とし前記第二状態へ遷移不能とする第一判定処理を実行し、前記表示制御手段は、復電又は復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が肯定されることを契機として前記表示手段の表示態様を変化させる第二表示処理を実行し、前記第二表示処理を実行した後に前記第一表示処理を実行し、前記第一表示処理と前記第一判定処理の実行タイミングの差分が、前記第二表示処理と前記第二判定処理の実行タイミングの差分に比べて大きい(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(5)主制御基板は、前記第一表示処理によって表示態様が変化する前記表示手段に用いられる第一LEDと、賞球数を排出球数で除算して算出されるベース値又は当り遊技の当選確率に影響する設定値のうち少なくとも一方の表示に用いられる第二LEDと、を搭載しており、前記主制御基板に搭載されているLEDは、前記第一LED及び前記第二LEDに限られる(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(6)前記第一操作手段とは別に設けられた第二操作手段の操作を検知する第二操作検知手段と、復電を契機とする前記第一操作検知手段及び前記第二操作検知手段による検知に基づいて、当り遊技の当選確率に影響する設定値の変更が可能な設定変更状態を少なくとも含む複数通りの復帰状態のうち一の前記復帰状態に遷移させる復帰状態管理手段と、を備え、復電を契機とする前記第二操作検知手段による検知が肯定されるか否定されるかに関わらず、復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知に関する判定に用いられる前記第一時間が不変である(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
(a)前記第一操作手段とは別に設けられた第二操作手段(設定キースイッチ)の操作を検知する第二操作検知手段を備え、前記第一状態には、前記第一の場合であって且つ前記第二操作検知手段による検知が肯定された場合に設定可能であって、当り遊技の当選確率に影響する設定値の変更が可能な設定変更状態が少なくとも含まれ、前記第一の場合において、前記設定変更状態になるか否かに関わらず、前記第二判定処理の実行タイミングから前記第一判定処理の実行タイミングまでの時間長さが不変であり、且つ、前記第一の場合において、前記設定変更状態になった場合には、前記設定変更状態にならない場合に比べて、前記RAMクリア手段による前記RAMクリア処理の実行タイミングが遅れる遊技機。
(b)前記第一表示処理の実行タイミングが、設定されている前記設定値に依存しない遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定値基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
98 RAMクリアカウンタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態管理手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (1)

  1. 遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与する遊技機であって、
    第一操作手段の操作を検知する第一操作検知手段と、
    前記第一操作検知手段による検知に基づいてRAMクリア処理を実行するRAMクリア手段と、
    を備え、
    前記RAMクリア手段は、
    復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが第一時間以上である第一の場合に前記RAMクリア処理を実行し、
    復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が否定された又は復電を契機として前記第一操作検知手段が継続して検知した時間長さが前記第一時間未満である第二の場合に前記RAMクリア処理を実行せず、
    更に、前記第一の場合において、復電時又は復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が肯定されてから前記第一時間が経過した以後にわたって、表示手段に表示される数値をカウントダウン表示させる第一表示処理を実行する表示制御手段を備え、
    前記第一操作手段と前記表示手段とが共に遊技盤の背面側に設けられており、
    前記第一の場合において、前記第一表示処理に起因して変化した後の前記表示手段の表示態様は、復電を契機とする前記第一操作検知手段による検知が継続した時間長さの影響を受けないことを特徴とする遊技機。
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