JP6947961B2 - ガスケット押圧具およびそれを備えた薬液投与具 - Google Patents

ガスケット押圧具およびそれを備えた薬液投与具 Download PDF

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Description

本発明は、生体内へ薬液を投与するためにシリンジのガスケットを先端方向へ押圧するガスケット押圧具およびそれを備えた薬液投与具に関するものである。
従来より、予め薬液等の液体が充填されたプレフィルドシリンジが知られている。プレフィルドシリンジは、薬液を収容した外筒と、外筒の吐出口に設けられた注射針と、外筒内を摺動可能なガスケットと、ガスケットを先端方向へ押圧するためのプランジャーとを備えている。
プレフィルドシリンジは、自己投与される場合があり、自己投与自体容易なものではない。また、プレフィルドシリンジでは、粘性のある薬液が収納されている場合があり、注入抵抗が高く、自己投与のみならず、医療従事者による投与操作も容易ではない場合がある。
例えば、国際公開公報WO2015/160600(特許文献1)には、バネの力を利用して投与補助を行うインジェクターが開示されている。このインジェクターは、遠位端および近位端を有するコネクタと、投薬注射の前に前記コネクタ内にロックされたピストンロッドと、ピストンロッドを遠位に付勢するように構成されたスプリングと、解放可能な拘束手段の解放時に、ピストンロッドがスプリングの力で遠位に移動する解放可能な拘束手段と、解放可能な拘束手段の解放時に、解放可能な拘束手段を解放するように構成された起動手段と、コネクタの遠位端に注射器を取り付けるための取り付け手段とを備えている。
国際公開公報WO2015/160600
プレフィルドシリンジによる薬液投与は、充填されている薬剤の全量投与が一般的ではある。しかし、患者の状態などにより、プレフィルドシリンジによる薬剤投与の途中での中断、投与中止、複数回に分けた投与が必要となる場合がある。しかし、特許文献1のものでは、投与操作を開始すると、内部薬液がすべて排出されるまで、投与操作が継続する。このため、投与操作を途中解除できない。
本発明の目的は、投与操作時の注入抵抗を低減でき、かつ、薬液の排出操作の中断も容易であり、任意の量の薬液投与を可能とするガスケット押圧具およびそれを用いた薬液投与具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 外筒と、前記外筒内に摺動可能に収納されたガスケットとを有するシリンジに装着して使用され、前記ガスケットを前記外筒の先端に向かって押圧可能なガスケット押圧具であって、
シリンジ装着部を有するハウジングと、
前記ハウジング内に回動可能に収納された歯車部材と、
前記ハウジング外に位置する押圧部と、前記押圧部から延び、前記ハウジング内に進入した棒状部とを有し、前記押圧部が前記ハウジングに近づく方向に前記ハウジングに対して移動可能な操作部材と、
前記ハウジングより突出したガスケット押圧部を有する先端部と、前記ハウジング内に収納された基端部とを有するシャフト状のガスケット押圧部材と、
前記ハウジング内に収納され、前記ガスケット押圧部材と並列的に配置され、前記ガスケット押圧部材の軸と異なる位置に軸を有する駆動部材と、
前記駆動部材に係合可能な第1の部位と、前記第1の部位と離間し、前記ガスケット押圧部材に係合可能な第2の部位とを有し、前記ハウジング内に収納され、前記駆動部材と前記ガスケット押圧部材とを連動させる連結部材と、
前記ハウジング内に収納され、前記駆動部材を基端方向に付勢する第1の付勢部材とを備え、
前記歯車部材は、第1の歯車と、前記第1の歯車よりもピッチ円直径が小さく、前記第1の歯車と一体的に回動する第2の歯車とを有し、
前記操作部材の前記棒状部は、前記歯車部材の前記第1の歯車と噛み合い、前記ハウジングに対する前記操作部材の移動により前記歯車部材を回転させる操作部材ラック部を有し、
前記駆動部材は、前記駆動部材の先端部に設けられ、前記連結部材の前記第1の部位が挿入された受入部と、前記歯車部材の前記第2の歯車と噛み合う駆動部材ラック部とを備え、前記歯車部材の回転により、軸方向に移動するものとなっており、
前記連結部材は、前記第2の部位に前記ガスケット押圧部材が移動可能に挿通された貫通孔を備えており、
前記連結部材は、前記貫通孔の軸が前記ガスケット押圧部材の前記軸と略一致する非傾斜状態と、前記貫通孔の前記軸が前記ガスケット押圧部材の前記軸に対して傾斜した傾斜状態とを取り得るものとなっており、かつ、前記駆動部材の先端方向への移動時に、前記第1の部位が前記受入部に押されることにより、前記非傾斜状態から前記傾斜状態に変化するとともに前記先端方向に移動するものとなっており、
前記連結部材の前記貫通孔は、前記連結部材が前記傾斜状態時には、前記貫通孔の内面により前記ガスケット押圧部材を把持し、前記連結部材が前記非傾斜状態時には、前記ガスケット押圧部材を把持しないものとなっており、
前記押圧部を前記ハウジングに近づける前記操作部材の押込操作による前記歯車部材の回転時に、前記駆動部材は、前記第1の付勢部材を圧縮するとともに、前記ガスケット押圧部材の全長より短い距離、前記連結部材とともに前記先端方向に移動し、前記ガスケット押圧部材は、前記傾斜状態にある前記連結部材に把持されて前記先端方向に移動するものとなっており、
前記操作部材の前記ハウジングへの前記押込操作解除時には、前記第1の付勢部材の復元力により、前記駆動部材は、前記連結部材を前記傾斜状態から前記非傾斜状態に変化させ、かつ、前記連結部材とともに基端方向に移動し、前記駆動部材の前記基端方向への移動による前記歯車部材の回転により、前記操作部材の前記押圧部が前記ハウジングから離間する方向に移動するものとなっているガスケット押圧具。
(2) 前記ガスケット押圧具は、前記連結部材の前記第2の部位を前記基端方向に付勢する第2の付勢部材を備え、前記操作部材の前記ハウジングへの前記押込操作時に、前記連結部材の前記第2の部位は、前記先端方向に移動するとともに、前記第2の付勢部材を圧縮するものとなっている上記(1)に記載のガスケット押圧具。
(3) 前記ハウジングは、前記第1の付勢部材の先端と当接する第1の当接部と、前記第2の付勢部材の先端と当接する第2の当接部とを備えている上記(2)に記載のガスケット押圧具。
(4) 前記ガスケット押圧部材は、前記第2の付勢部材を貫通している上記(2)に記載のガスケット押圧具。
(5) 前記連結部材の前記貫通孔の前記内面は、前記ガスケット押圧部材を把持するための内面エッジを備えている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のガスケット押圧具。
(6) 前記駆動部材の前記受入部は、前記連結部材の前記第1の部位が挿入され、前記軸方向において前記連結部材の厚みよりも大きな開口長を有する貫通孔を備えている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のガスケット押圧具。
(7) 前記受入部は、前記貫通孔の基端近傍から前記ガスケット押圧部材から離間する方向に突出した突出部と、前記突出部の端部から前記先端方向に延び、前記連結部材の前記第1の部位を前記先端方向に押圧可能な押圧端部とを備えている上記(6)に記載のガスケット押圧具。
(8) 前記駆動部材は、前記受入部よりも先端側に、前記第1の付勢部材の基端に当接する台座部を備えている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のガスケット押圧具。
(9) 前記ハウジングは、前記ガスケット押圧部材が移動可能に貫通した開口を有する傾斜抑制部を備えている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のガスケット押圧具。
(10) 前記歯車部材は、前記第1の歯車の側面の中央部より突出する第1の回転軸と、前記第2の歯車の側面の中央部より突出する第2の回転軸とを備え、前記ハウジングは、前記第1の回転軸を回動可能に受け入れる第1の軸受入部と、前記第2の回転軸を回動可能に受け入れる第2の軸受入部とを備える上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のガスケット押圧具。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(11) 上記(1)ないし(10)のいずれかのガスケット押圧具と、外筒と、前記外筒内に充填された薬液と、前記外筒内に摺動可能に収納された前記ガスケットとを有するプレフィルドシリンジとを備え、前記プレフィルドシリンジが、前記ガスケット押圧具の前記シリンジ装着部に装着されている薬液投与具。
本発明のガスケット押圧具は、外筒と、外筒内に摺動可能に収納されたガスケットとを有するシリンジに装着して使用され、ガスケットを外筒の先端に向かって押圧可能なガスケット押圧具である。ガスケット押圧具は、シリンジ装着部を有するハウジングと、ハウジング内に回動可能に収納された歯車部材と、ハウジング外に位置する押圧部と、押圧部から延び、ハウジング内に進入した棒状部とを有し、押圧部がハウジングに近づく方向にハウジングに対して移動可能な操作部材と、ハウジングより突出したガスケット押圧部を有する先端部と、ハウジング内に収納された基端部とを有するシャフト状のガスケット押圧部材と、ハウジング内に収納され、ガスケット押圧部材と並列的に配置され、ガスケット押圧部材の軸と異なる位置に軸を有する駆動部材と、前記駆動部材に係合可能な第1の部位と、前記第1の部位と離間し、前記ガスケット押圧部材に係合可能な第2の部位とを有し、ハウジング内に収納され、駆動部材とガスケット押圧部材とを連動させる連結部材と、ハウジング内に収納され、駆動部材を基端方向に付勢する第1の付勢部材とを備え、歯車部材は、第1の歯車と、第1の歯車よりもピッチ円直径が小さく、第1の歯車と一体的に回動する第2の歯車とを有し、操作部材の棒状部は、歯車部材の第1の歯車と噛み合い、ハウジングに対する操作部材の移動により歯車部材を回転させる操作部材ラック部を有し、駆動部材は、駆動部材の先端部に設けられ、連結部材の第1の部位が挿入された受入部と、歯車部材の第2の歯車と噛み合う駆動部材ラック部とを備え、歯車部材の回転により、軸方向に移動するものとなっており、連結部材は、第2の部位にガスケット押圧部材が移動可能に挿通された貫通孔を備えており、連結部材は、貫通孔の軸がガスケット押圧部材の軸と略一致する非傾斜状態と、貫通孔の軸がガスケット押圧部材の軸に対して傾斜した傾斜状態とを取り得るものとなっており、かつ、駆動部材の先端方向への移動時に、第1の部位が受入部に押されることにより、非傾斜状態から傾斜状態に変化するとともに先端方向に移動するものとなっており、連結部材の貫通孔は、連結部材が傾斜状態時には、貫通孔の内面によりガスケット押圧部材を把持し、連結部材が非傾斜状態時には、ガスケット押圧部材を把持しないものとなっており、押圧部をハウジングに近づける操作部材の押込操作による歯車部材の回転時に、駆動部材は、第1の付勢部材を圧縮するとともに、ガスケット押圧部材の全長より短い距離、連結部材とともに先端方向に移動し、ガスケット押圧部材は、傾斜状態にある連結部材に把持されて先端方向に移動するものとなっており、操作部材のハウジングへの押込操作解除時には、第1の付勢部材の復元力により、駆動部材は、連結部材を傾斜状態から非傾斜状態に変化させ、かつ、連結部材とともに基端方向に移動し、駆動部材の基端方向への移動による歯車部材の回転により、操作部材の押圧部がハウジングから離間する方向に移動するものとなっている。
このガスケット押圧具では、操作部材のハウジングへの押込操作時のみガスケットが移動するため、薬液の排出操作の中断も容易であり、任意の量の薬液投与も容易である。さらに、このガスケット押圧具では、使用者が押圧操作を行う操作部材は、歯車部材の第1の歯車と噛み合い歯車部材を回転させるものとなっており、ガスケット押圧部材と連動する駆動部材は、歯車部材の第1の歯車よりもピッチ円直径が小さい第2の歯車と噛み合い移動するものとなっている。このため、操作部材のハウジングへの押込操作時における進行距離に比べて、駆動部材およびガスケット押圧部材の進行距離、言い換えれば、ガスケットを移動させる距離は短いものとなるとともに、投与操作時における押込抵抗は少なく、薬剤の投与が易である。
図1は、本発明の実施例のガスケット押圧具の正面図である。 図2は、図1に示したガスケット押圧具よりハウジング蓋部を取り外した状態の正面図である。 図3は、図1に示したガスケット押圧具に使用されるハウジング本体の正面図である。 図4は、図3に示したハウジング本体の斜視図である。 図5は、図1に示したガスケット押圧具に使用されるハウジング蓋部の背面図である。 図6は、図5に示したハウジング蓋部の斜視図である。 図7は、図1に示したガスケット押圧部材の内部構造を説明するための説明図である。 図8は、図1に示したガスケット押圧具に使用される操作部材の正面図である。 図9は、図8に示した操作部材の背面図である。 図10は、図8に示した操作部材の底面図である。 図11は、図8に示した操作部材の斜視図である。 図12は、図1に示したガスケット押圧具に使用される駆動部材の正面図である。 図13は、図12に示した駆動部材の右側面図である。 図14は、図12に示した駆動部材の右側面側から見た斜視図である。 図15は、図12に示した駆動部材の左側面側から見た斜視図である。 図16は、図1に示したガスケット押圧具に使用される歯車部材の正面図である。 図17は、図16に示した歯車部材の背面図である。 図18は、図16に示した歯車部材の斜視図である。 図19は、図1に示したガスケット押圧具に使用される連結部材の正面図である。 図20は、図19に示した連結部材の底面図である。 図21は、図19に示した連結部材の縦断面図である。 図22は、図19に示した連結部材の斜視図である。 図23は、図1に示したガスケット押圧具に使用されるガスケット押圧部材の正面図である。 図24は、図23に示したガスケット押圧部材の斜視図である。 図25は、ガスケット押圧具にプレフィルドシリンジを装着した本発明の薬液投与具の正面図である。 図26は、図25に示した薬液投与具よりハウジング蓋部を取り外した状態の斜視図である。 図27は、図25に示した薬液投与具の作用を説明するための説明図(初期状態図)である。 図28は、本発明のガスケット押圧具および薬液投与具の作用を説明するための説明図(操作開始時)である。 図29は、図28の部分拡大図である。 図30は、本発明のガスケット押圧具および薬液投与具の作用を説明するための説明図(操作終了時)である。 図31は、本発明のガスケット押圧具および薬液投与具の作用を説明するための説明図(操作部の押圧を解除した瞬間)である。 図32は、本発明のガスケット押圧具および薬液投与具の作用を説明するための説明図(操作部の押圧解除後)である。 図33は、本発明の薬液投与具に使用されるプレフィルドシリンジの一例の縦断面図である。
本発明のガスケット押圧具および薬液投与具を図面に示した実施例を用いて、説明する。
本発明のガスケット押圧具1は、外筒21と、外筒21内に摺動可能に収納されたガスケット22を有するシリンジ20に装着して使用され、ガスケットを外筒の先端に向かって押圧可能なガスケット押圧具である。
シリンジガスケット押圧具1は、シリンジ装着部を有するハウジング2と、ハウジング2内に回動可能に収納された歯車部材5と、ハウジング2の外に位置する押圧部32と、押圧部32から延び、ハウジング内に進入した棒状部31とを有し、押圧部32がハウジング2に近づく方向にハウジング2に対して移動可能な操作部材3と、ハウジング2より突出したガスケット押圧部62を有する先端部と、ハウジング2内に収納された基端部とを有するシャフト状のガスケット押圧部材6と、ハウジング2内に収納され、ガスケット押圧部材6と並列的に配置され、ガスケット押圧部材の軸と異なる位置に軸を有する駆動部材4と、駆動部材4に係合可能な第1の部位(第1の端部)91と、第1の部位(第1の端部)91と離間し、ガスケット押圧部材6に係合可能な第2の部位(第2の端部)92とを有し、ハウジング2内に収納され、駆動部材4とガスケット押圧部材6とを連動させる連結部材9とハウジング2内に収納され、駆動部材4を基端方向に付勢する第1の付勢部材12とを備える。
歯車部材5は、第1の歯車52と、第1の歯車52よりもピッチ円直径が小さく、第1の歯車52と一体的に回動する第2の歯車54を有する。
操作部材3の棒状部31は、歯車部材5の第1の歯車52と噛み合い、ハウジング2に対する操作部材3の移動により歯車部材5を回転させる操作部材ラック部33を有し、駆動部材4は、駆動部材4の先端部に設けられ、連結部材9の第1の端部91が挿入される受入部40と、歯車部材5の第2の歯車54と噛み合う駆動部材ラック部43とを備え、歯車部材5の回転により、軸方向に移動するものとなっている。
連結部材9は、第2の端部92にガスケット押圧部材6が移動可能に挿通された貫通孔93を備えており、連結部材9は、貫通孔93の軸がガスケット押圧部材6の軸と略一致する非傾斜状態と、貫通孔93の軸がガスケット押圧部材6の軸に対して傾斜した傾斜状態とを取り得るものとなっている。さらに、駆動部材4の先端方向への移動時に、第1の端部91が受入部40に押されることにより、非傾斜状態から傾斜状態に変化するとともに先端方向に移動するものとなっている。
連結部材9の貫通孔93は、連結部材9が傾斜状態時には、貫通孔93の内面によりガスケット押圧部材6を把持し、連結部材9が非傾斜状態時には、ガスケット押圧部材6を把持しないものとなっている。そして、押圧部32をハウジング2に近づける操作部材3の押込操作による歯車部材5の回転時に、駆動部材4は、第1の付勢部材12を圧縮するとともに、ガスケット押圧部材6の全長より短い距離、連結部材9とともに先端方向に移動し、ガスケット押圧部材6は、傾斜状態にある連結部材に把持されて先端方向に移動するものとなっている。
操作部材3のハウジング2への押込操作解除時には、第1の付勢部材12の復元力により、駆動部材4は、連結部材9を傾斜状態から非傾斜状態に変化させ、かつ、連結部材9とともに基端方向に移動し、駆動部材4の基端方向への移動による歯車部材5の回転により、操作部材3の押圧部32がハウジングから離間する方向に移動するものとなっている。
また、図示する実施例のガスケット押圧具1は、操作部材3のハウジング2への一回の押込操作時の歯車部材5の回転により、駆動部材4は、第1の付勢部材12を圧縮するとともに、ガスケット押圧部材6の全長より短い距離先端方向に移動し、ガスケット押圧部材6は、連結部材9に把持され先端方向に移動するものとなっており、さらに、ガスケット押圧具1は、操作部材3のハウジング2への押込時の歯車部材5の回転(正回転)により、駆動部材4は先端方向に移動、第1の付勢部材12を圧縮するとともに、ガスケット押圧部材6は、連結部材9に把持され先端方向に移動動するものとなっている。さらに、操作部材3のハウジング2への押込を解除すると、第1の付勢部材12の復元力により、連結部材9の傾斜および連結部材9によるガスケット押圧部材6の把持が解除され、さらに、連結部材9とともに駆動部材4を基端方向に移動させ、駆動部材4の基端方向移動による歯車部材5の回転(逆回転)により、操作部材3を基端方向に押し上げるものとなっている。
このため、この実施例のガスケット押圧具では、操作部材のハウジングへの一回の押込操作時における先端方向進行距離に比べて、駆動部材およびガスケット押圧部材の先端方向進行距離、言い換えれば、ガスケットを移動させる距離は短いため、少量かつ所定量の薬剤投与を容易に行うことができる。そして、操作部材の押込を解除することにより、ガスケット押圧部材を除き、操作部材、駆動部材および連結部材は、初期状態に復帰するので、再度、操作部材をハウジングに押込むことにより、少量かつ所定量の薬剤投与を行うことができる。
本発明の薬液投与具10は、ガスケット押圧具1と、外筒21と、外筒21内に充填された薬液25と、外筒21内に摺動可能に収納されたガスケット22とを有するプレフィルドシリンジ20とを備え、プレフィルドシリンジ20が、ガスケット押圧具1のシリンジ装着部14に装着されたものとなっている。
プレフィルドシリンジ20としては、図33に示すようなものが用いられる。このプレフィルドシリンジ20は、外筒21と、外筒21内に充填された薬液25と、外筒21内に摺動可能に収納されたガスケット22と、外筒21の先端を封止するシールキャップ24を備えており、いわゆるプランジャーは備えていない。外筒21は、筒状の胴部26と、先端に設けられたノズル部27と、基端に設けられたフランジ23を備えている。シールキャップ24は、ノズル部27に液密に装着されている。
本発明のガスケット押圧具1は、図1ないし図24に示すように、ハウジング2とハウジング内に収納された駆動機構とを備える。
ハウジング2は、図3および図4に示すハウジング本体7と、図5および図6に示すハウジング蓋部8とからなる。
ハウジング本体7は、本体部71を有する。本体部71は、主板部71a、第1側板部71b、第2側板部71c、底板部71d、上板部71eを備える。主板部71aの上部中央部には、後述する歯車部材5の第1の回転軸55を回動可能に受け入れる第1の受入部(開口)76を備える。
主板部71aの中央部下部には、ガスケット押圧部材6の傾斜抑制部の一部を構成する突出部75が設けられている。突出部75は、ガスケット押圧部材を移動可能に貫通する開口の一部を構成する凹部75aを備えている。また、主板部71aの第1側板側には、図面視、上下方向に延びる操作部材ガイド部77が設けられている。そして、上板部71eの第1側板部側には、操作部材3を突出させるための開口部74が設けられている。そして、底板部71dには、基端方向に突出する2つの突出部78a,78bが設けられている。
ハウジング蓋部8は、蓋本体部81を有する。蓋本体部81は、主板部81a、第1側板部81b、第2側板部81c、底板部81d、上板部81eを備える。主板部81aの上部中央部には、後述する歯車部材5の第2の回転軸56を回動可能に受け入れる第2の受入部(開口)86を備える。
主板部81aの中央部下部には、ガスケット押圧部材6の傾斜抑制部の一部を構成する突出部85が設けられている。突出部85は、ガスケット押圧部材を移動可能に貫通する開口の一部を構成する凹部85aを備えている。また、主板部81aの第1側板側には、上下方向に延びる操作部材ガイド部87が設けられ、さらに、操作部材ガイド部87より中央側で、突出部85の側部には、上下方向に延びる駆動部材ガイド部88が設けられている。
ハウジング2は、図1に示すように、先端部に、シリンジ装着部14と、ガスケット押圧部材誘導用筒状部15を備えている。ガスケット押圧部材6の先端部のガスケット押圧部62は、誘導用筒状部15より突出している。
シリンジ装着部14は、向かい合う2つの装着部により構成されている。一方のシリンジ装着部14は、ハウジング本体7の先端部に設けられた断面L字状突出部73aと、ハウジング蓋部8の先端部に設けられた断面L字状突出部83aとが組み合わさることにより構成されている。同様に、他方のシリンジ装着部14は、ハウジング本体7の先端部に設けられた断面L字状突出部73bと、ハウジング蓋部8の先端部に設けられた断面L字状突出部83bとが組み合わさることにより構成されている。シリンジ装着部14は、断面L字状の突出であり、所定長ハウジングの奥行き方向とに延びるものとなっている。
ガスケット押圧部材誘導用筒状部15は、ガスケット押圧部材6が貫通し、かつ、ガスケット押圧部材が移動可能な内腔を備えている。ガスケット押圧部材誘導用筒状部15は、ハウジング本体7の先端部に設けられた半筒状突出部72と、ハウジング蓋部8の先端部に設けられた半筒状突出部82とが組み合わさることにより構成されている。
シリンジ20は、外筒21のガスケット側が空間部に、上記のガスケット押圧部材誘導用筒状部15を収納した後、回転させて、外筒21のフランジ23をシリンジ装着部14内に進入させることにより装着される。
次に、図面に示す実施例のガスケット押圧具1の駆動機構(内部構造)について説明する。
駆動機構は、図7に示すように、歯車部材5、操作部材3、ガスケット押圧部材6、駆動部材4、駆動部材4とガスケット押圧部材6とを連動させる連結部材9、駆動部材4を基端方向(図面視、上方)に付勢する第1の第1の付勢部材12、連結部材9の第2の端部92を基端方向(図面視、上方)に付勢する第2の付勢部材13とを備える。
この駆動機構では、操作部材3が押圧され、ハウジングに近づくと、歯車部材5が左回転(正回転)し、駆動部材4を先端側に移動させ(言い換えれば、押し下げ)、移動した駆動部材4により、連結部材9は、傾斜し、ガスケット押圧部材6を把持し、さらに、駆動部材4が先端側に移動(言い換えれば、下降)することにより、ガスケット押圧部材6が先端側に移動(言い換えれば、下降)し、ガスケットを押圧するものとなっている。
歯車部材5は、図16ないし図18に示すように、第1の歯車52と、第1の歯車52よりもピッチ円直径が小さく、第1の歯車52と一体的に回動する第2の歯車54を有する。第2の歯車54のピッチ円直径は、第1の歯車52の1/4〜2/3程度であることが好ましい。具体的には、第1直径部51を備え、その外周面に第1の歯車52が形成されている。第1の直径部51の一方の側面には、第1の直径部より、直径が小さい(具体的には、第1の直径部51の直径の1/4〜2/3程度)第2直径部が設けられており、その外周面に第2の歯車54が形成されている。そして、歯車部材5は、第2直径部より突出する円柱部53を有する。
さらに、歯車部材5は、第1の歯車52の側面の中央部、具体的には、第1直径部51の他方側側面57の中央部より突出する第1の回転軸55を備える。また、歯車部材5は、第2の歯車54の側面の中央部、具体的には、第2直径部より突出する円柱部53の側面の中央部より突出する第2の回転軸56を備えている。歯車部材5の第1の回転軸55は、ハウジング2の第1の軸受入部76に回動可能に受け入れられ、第2の回転軸56は、ハウジング2の第2の軸受入部86に回動可能に受け入れられている。このため、歯車部材は、回転軸55,56を中心に回動する。
操作部材3は、図8ないし図11に示すように、下部に設けられ、歯車部材5の第1の歯車52と噛み合う操作部材ラック部33を備え、操作部材3の先端方向への移動により、歯車部材5が回転するものとなっている。具体的には、操作部材3は、棒状部31と、棒状部31の上部に設けられた押圧部32と、棒状部31の下部に設けられた操作部材ラック部33とを備える。ラック部33の歯は、歯車部材5の第1の歯車52と噛み合うものとなっている。言い換えれば、ラック部33のピッチと、歯車部材5の第1の歯車52のピッチは、ほぼ同じものとなっている。また、この実施例の操作部材3では、図10に示すように、棒状部31は、押圧部32の一端側角部の下面より先端方向に延びるものとなっている。また、操作部32の他端側は、湾曲面となっている。
さらに、棒状部31は、ラック部33の側部に位置する下部平坦部34と、ラック部33より上部に位置する上部平坦部を備えている。これら平坦部は、ハウジング本体7の上下方向に延びる操作部材ガイド部77と向かい合うものとなっている。操作部材は、ハウジング本体7の操作部材ガイド部77と、ハウジング本体7の第1側板部71b間によりガイドされ、前後方向の移動が規制され、上下方向に移動可能となっている。
駆動部材4は、図12ないし図15に示すように、所定長上下方向に延びる本体部41と、本体部の基端部に設けられた駆動部材ラック部43と、連結部材9の先端部に設けられた下部に設けられた後述する連結部材9の第1の端部91を受け入れる受入部40と、本体部41の先端部に設けたれ、第1の付勢部材12の基端(上端)と当接可能であり、第1の付勢部材12を押圧可能な台座部48と、台座部48より先端方向に突出する突出部45とを備える。
受入部40は、貫通孔44と、貫通孔44の基端近傍からガスケット押圧部材から離間する方向に突出した突出部(背面突出部)46と、突出部46の端部から先端方向に延び、連結部材9の第1の端部91を先端方向に押圧可能な押圧端部47とを備えている。
そして、駆動部材4の受入部40の貫通孔44は、連結部材9の第1の端部91が挿入される軸方向において連結部材9の厚みよりも大きな開口長を有している。このため、駆動部材4の貫通孔44は、連結部材9の第1の端部91を受入部40(貫通孔44)内にて、傾斜可能に収納している。図7に示すように、連結部材9の第1の端部91を収納した状態の貫通孔44の上部には、十分な空間があり、連結部材9は、傾斜可能である。連結部材9は、駆動部材4の先端側移動時に、第1の端部91が押圧端部47により、押されることにより傾斜する。
また、連結部材9の駆動部材ラック部43は、歯車部材5の第2の歯車54と噛み合っており、歯車部材5の回転により、図面視上下に移動するものとなっている。ラック部43のピッチと、歯車部材5の第2の歯車54のピッチは、ほぼ同じものとなっている。また、駆動部材4は、本体部41の背面下部より突出する突出部46と、本体部41の先端より、突出する先端突出部45と、本体部41の背面の側部より延びる板状部42とを備える。
この実施例では、本体部41は、細長い板状部となっており、ラック部43、貫通孔44を除く表面部分は、平坦面となっている。駆動部材4は、図7,図26に示すように、操作部材3の一方側側部(蓋部側側部)に配置されている。
駆動部材の板状部42は、操作部材3の側部と向かい合うものとなっている。駆動部材4は、蓋部のガイド部87,88間によりガイドされ、前後方向の移動が規制され、上下方向に移動可能となっている。
連結部材9は、駆動部材4とガスケット押圧部材6とを連動させるためのものである。
連結部材9は、第2の端部92にガスケット押圧部材6が移動可能に挿通された貫通孔93を備えている。連結部材9は、貫通孔93の軸がガスケット押圧部材6の軸と略一致する非傾斜状態と、貫通孔93の軸がガスケット押圧部材6の軸に対して傾斜した傾斜状態とを取り得るものとなっている。さらに、駆動部材4の先端方向への移動時に、第1の端部91が受入部40に押されることにより、非傾斜状態から傾斜状態に変化するとともに先端方向に移動するものとなっている。
具体的には、連結部材9は、第1の端部91が駆動部材4の受入部40(貫通孔44)内に収納され、第2の端部92にガスケット押圧部材6が移動可能に挿通した貫通孔93を備える。連結部材9は、駆動部材4の先端方向(図面視、下方)への移動時に、第1の端部91が押されることにより傾斜し、傾斜した貫通孔93の内面により、ガスケット押圧部材6を把持する。そして、当該把持状態時における駆動部材4の先端方向移動により、ガスケット押圧部材6を先端方向に移動させるものとなっている。
連結部材9の貫通孔93は、連結部材9が傾斜状態時には、貫通孔93の内面によりガスケット押圧部材6を把持し、連結部材9が非傾斜状態時には、ガスケット押圧部材6を把持しないものとなっている。そして、押圧部32をハウジング2に近づける操作部材3の押込操作による歯車部材5の回転時に、駆動部材4は、第1の付勢部材12を圧縮するとともに、ガスケット押圧部材6の全長より短い距離、連結部材9とともに先端方向に移動し、ガスケット押圧部材6は、傾斜状態にある連結部材に把持されて先端方向に移動するものとなっている。
連結部材9は、図19ないし図22に示すように、平板状の第1の端部91と、肉厚の第2の端部92とを備える。第2の端部92には、貫通孔93が設けられている。貫通孔93は、ガスケット押圧部材6を把持するための内面エッジ94a,94bを備えている。貫通孔93の内径は、ガスケット押圧部材6のシャフト部61の直径より、若干大きいものとなっている。また、連結部材9の傾斜時において、貫通孔の最小距離は、非傾斜時に比べてて小さくなり、ガスケット押圧部材6のシャフト部61に当接し、把持可能なものとなっている。
連結部材9の第1の端部91は、図2および図7に示すように、駆動部材4の貫通孔44を貫通し、その上面が駆動部材4の突出部46の先端面に当接した状態となっている。また、ハウジング2内には、図2、図7に示すように、連結部材9の一端側(第1の端部91)を基端方向に付勢する第1の付勢部材12と、連結部材9の他端側(第2の端部92)を基端方向に付勢する第2の付勢部材13を備えている。
そして、ハウジング2は、第1の付勢部材12の先端が当接する当接部および第2の付勢部材13の先端が当接する当接部を備えている。この実施例では、上記の当接部は、底板部71dの上面にて形成されている。
連結部材9の第2の端部92は、第2の付勢部材13により、ハウジング2のガスケット押圧部材6の傾斜抑制部を構成する突出部75、85に押しつけられ、当接している。このため、連結部材9は、通常状態(操作部材の非操作時)では、ガスケット押圧部材6と直交するものとなっている。そして、通常状態では、連結部材9の貫通孔93のエッジ部とは当接せず、ガスケット押圧部材6を把持しない。
なお、ハウジング2の突出部75、85により、ガスケット押圧部材6の傾斜抑制および連結部材通常状態保持が行われる。突出部75、85の凹部75a,85aにより、ガスケット押圧部のシャフト部61が貫通する開口が形成されている。操作部材3のハウジング2への押込操作時に、連結部材9の第2の端部92は、先端方向に移動するとともに、第2の付勢部材13を圧縮するものとなっている。
操作部材3のハウジング2への押込操作解除時には、第1の付勢部材12の復元力により、駆動部材4は、連結部材9を傾斜状態から非傾斜状態に変化させ、かつ、連結部材9とともに基端方向に移動し、駆動部材4の基端方向への移動による歯車部材5の回転により、操作部材3の押圧部32がハウジングから離間する方向に移動するものとなっている。
ガスケット押圧部材6は、先端部にガスケット押圧部62を備え、下部がハウジング2より突出し、上部がハウジング2内に収納されている。ガスケット押圧部材6は、柱状シャフト部(具体的には、円柱状シャフト部)61と、シャフト部61の先端に形成され、シャフト部より直径が大きい、円盤状の押圧部62を備えている。シャフト部61は、図2に示すように、シリンジ装着部14と、ガスケット押圧部材誘導用筒状部15、第2の付勢部材13、連結部材9の貫通孔93、傾斜抑制部75,85を貫通している。
また、ガスケット押圧部材6は、押圧部62が、ガスケット押圧部材誘導用筒状部15の付近に位置する状態において、基端は、歯車部材5付近、具体的には、第2の歯車54付近に位置するものとなっており、装着されるシリンジのガスケットを先端まで移動可能な長さを有するものが用いられている。
次に、図示する実施例の作用を図25ないし図32を用いて説明する。
最初に、本発明のガスケット押圧具1のガスケット押圧部材6を引き出し、ガスケット押圧部材6の先端部が、ある程度突出した状態とした後、シリンジ装着部14に、プレフィルドシリンジ20を装着する。プレフィルドシリンジ20の装着時に、ガスケット押圧部材6は、ガスケット22により、基端方向に押し上げられるとともに、図25ないし図27に示すように、ガスケット22と当接した状態となる。
この状態では、連結部材9は、ガスケット押圧部材6と直交し、傾斜しておらず、ガスケット押圧部材6を把持しない。そして、図28に示すように、操作部材3を先端方向に押すと、操作部材3の先端方向移動により、操作部材3のラック部33と噛み合う第1の歯車52が移動し、歯車部材5が左回転(正回転)する。歯車部材5の左回転(正回転)により、第2の歯車54が移動し、これと噛み合うラック部43を有する駆動部材4が先端方向に移動する。
駆動部材4の先端方向移動により、図29に示すように、連結部材9は、第1の端部91が先端方向となり、第2の端部92が基端方向となるように傾斜するとともに、先端方向に移動する。連結部材9の傾斜により、貫通孔93も傾斜し、貫通孔93の内面エッジ94a,94bが、ガスケット押圧部材6のシャフト部61の外面に食いつき、ガスケット押圧部材6を把持する。また、連結部材9の傾斜状態先端方向移動時には、第1の付勢部材12、第2の付勢部材13は、連結部材9の下面とハウジング2の底板部71d間により圧縮される。
そして、操作部材3の押圧を継続すると、図30に示すように、駆動部材4が移動可能な最先端に到達する。ガスケット押圧部材6は、連結部材9が傾斜し、連結部材9による把持開始時より、上記の駆動部材4の最先端到達時までの駆動部材4の移動距離分、先端方向に移動し、ガスケット22を先端方向に移動させ、薬液を排出する。
続いて、操作部材3の押圧の解除、具体的には、図30の状態にて、操作部材3より、指を離した瞬間に、図31の状態となる。図30の状態では、第1の付勢部材12は、連結部材9の第1の端部91側の下面とハウジング2の底板部71d間により圧縮されている。操作部材3の押圧を解除した瞬間に、連結部材9の第1の端部91側は、押し上げられる。これにより、連結部材9の傾斜が解除され、ガスケット押圧部材6と直交する状態となり、ガスケット押圧部材6の把持も解除される。
そして、一瞬、図31の状態となった後、連結部材9は、第1の付勢部材12、第2の付勢部材13の付勢力により、基端方向に押し上げられ、図32の状態となる。連結部材9の基端方向への移動により、駆動部材4も基端方向に押し上げられる。駆動部材4の基端方向への移動は、駆動部材4のラック部43と噛み合う第2の歯車54を基端方向に移動させ、第2の歯車54の基端方向への移動により、歯車部材5は、右回転(逆回転)する。歯車部材5の右回転(逆回転)は、第1の歯車52の基端方向への移動となり、これと噛み合うラック部33を有する操作部材3も基端方向に移動する。上記各要素の移動が終了すると、図32の状態となる。
図32の状態と、図26および図27の初期状態との差異は、ガスケット押圧部材6が、所定長先端方向移動したのみである。図32の状態において、再び、操作部材の押し下げ操作を行うことにより、ガスケット押圧部は、所定長の先端方向移動を繰り返し、所定量の薬液の排出を繰り返して行うことができる。操作部材3のハウジング2への一回の押込操作時における駆動部材4の先端方向への移動距離は、ガスケット押圧部材の全長より、短いものであることが好ましい。具体的には、操作部材3の一回の押込操作時における駆動部材4の先端方向への移動距離は、外筒21の胴部26の軸方向長の1/3〜1/10であることが好ましい。
このガスケット押圧具では、操作部材3の押し下げ可能距離、言い換えれば、駆動部材4の先端方向移動可能距離を設定することにより、一回の操作部材の押し下げ(押し切り)操作におけるガスケット移動距離(一回操作における薬剤吐出量)を設定することができる。また、操作部材の押し下げ操作終了後に、操作部材は、初期位置に戻るため、操作部材を長くする必要がなく、全体を小型化可能である。また、操作部材3は、ピッチ直径の大きい第1の歯車52と連動し、駆動部材は、ピッチ直径の小さい第2の歯車54と連動するため、操作部材3の先端方向移動距離に対して、駆動部材4の先端方向移動距離が、小さくなるため、ガスケット操作部材6の少量移動が可能であり、また、低圧力による押込も可能である。よって、粘性の高い薬剤投与にも有効に使用できる。
1 ガスケット押圧具
2 ハウジング
3 操作部材
4 駆動部材
5 歯車部材
6 ガスケット押圧部材
9 連結部材
10 薬剤投与具
52 第1の歯車
54 第2の歯車

Claims (11)

  1. 外筒と、前記外筒内に摺動可能に収納されたガスケットとを有するシリンジに装着して使用され、前記ガスケットを前記外筒の先端に向かって押圧可能なガスケット押圧具であって、
    シリンジ装着部を有するハウジングと、
    前記ハウジング内に回動可能に収納された歯車部材と、
    前記ハウジング外に位置する押圧部と、前記押圧部から延び、前記ハウジング内に進入した棒状部とを有し、前記押圧部が前記ハウジングに近づく方向に前記ハウジングに対して移動可能な操作部材と、
    前記ハウジングより突出したガスケット押圧部を有する先端部と、前記ハウジング内に収納された基端部とを有するシャフト状のガスケット押圧部材と、
    前記ハウジング内に収納され、前記ガスケット押圧部材と並列的に配置され、前記ガスケット押圧部材の軸と異なる位置に軸を有する駆動部材と、
    前記駆動部材に係合可能な第1の部位と、前記第1の部位と離間し、前記ガスケット押圧部材に係合可能な第2の部位とを有し、前記ハウジング内に収納され、前記駆動部材と前記ガスケット押圧部材とを連動させる連結部材と、
    前記ハウジング内に収納され、前記駆動部材を基端方向に付勢する第1の付勢部材とを備え、
    前記歯車部材は、第1の歯車と、前記第1の歯車よりもピッチ円直径が小さく、前記第1の歯車と一体的に回動する第2の歯車とを有し、
    前記操作部材の前記棒状部は、前記歯車部材の前記第1の歯車と噛み合い、前記ハウジングに対する前記操作部材の移動により前記歯車部材を回転させる操作部材ラック部を有し、
    前記駆動部材は、前記駆動部材の先端部に設けられ、前記連結部材の前記第1の部位が挿入された受入部と、前記歯車部材の前記第2の歯車と噛み合う駆動部材ラック部とを備え、前記歯車部材の回転により、軸方向に移動するものとなっており、
    前記連結部材は、前記第2の部位に前記ガスケット押圧部材が移動可能に挿通された貫通孔を備えており、
    前記連結部材は、前記貫通孔の軸が前記ガスケット押圧部材の前記軸と略一致する非傾斜状態と、前記貫通孔の前記軸が前記ガスケット押圧部材の前記軸に対して傾斜した傾斜状態とを取り得るものとなっており、かつ、前記駆動部材の先端方向への移動時に、前記第1の部位が前記受入部に押されることにより、前記非傾斜状態から前記傾斜状態に変化するとともに前記先端方向に移動するものとなっており、
    前記連結部材の前記貫通孔は、前記連結部材が前記傾斜状態時には、前記貫通孔の内面により前記ガスケット押圧部材を把持し、前記連結部材が前記非傾斜状態時には、前記ガスケット押圧部材を把持しないものとなっており、
    前記押圧部を前記ハウジングに近づける前記操作部材の押込操作による前記歯車部材の回転時に、前記駆動部材は、前記第1の付勢部材を圧縮するとともに、前記ガスケット押圧部材の全長より短い距離、前記連結部材とともに前記先端方向に移動し、前記ガスケット押圧部材は、前記傾斜状態にある前記連結部材に把持されて前記先端方向に移動するものとなっており、
    前記操作部材の前記ハウジングへの前記押込操作解除時には、前記第1の付勢部材の復元力により、前記駆動部材は、前記連結部材を前記傾斜状態から前記非傾斜状態に変化させ、かつ、前記連結部材とともに基端方向に移動し、前記駆動部材の前記基端方向への移動による前記歯車部材の回転により、前記操作部材の前記押圧部が前記ハウジングから離間する方向に移動するものとなっていることを特徴とするガスケット押圧具。
  2. 前記ガスケット押圧具は、前記連結部材の前記第2の部位を前記基端方向に付勢する第2の付勢部材を備え、
    前記操作部材の前記ハウジングへの前記押込操作時に、前記連結部材の前記第2の部位は、前記先端方向に移動するとともに、前記第2の付勢部材を圧縮するものとなっている請求項1に記載のガスケット押圧具。
  3. 前記ハウジングは、前記第1の付勢部材の先端と当接する第1の当接部と、前記第2の付勢部材の先端と当接する第2の当接部とを備えている請求項2に記載のガスケット押圧具。
  4. 前記ガスケット押圧部材は、前記第2の付勢部材を貫通している請求項2に記載のガスケット押圧具。
  5. 前記連結部材の前記貫通孔の前記内面は、前記ガスケット押圧部材を把持するための内面エッジを備えている請求項1ないし4のいずれかに記載のガスケット押圧具。
  6. 前記駆動部材の前記受入部は、前記連結部材の前記第1の部位が挿入され、前記軸方向において前記連結部材の厚みよりも大きな開口長を有する貫通孔を備えている請求項1ないし5のいずれかに記載のガスケット押圧具。
  7. 前記受入部は、前記貫通孔の基端近傍から前記ガスケット押圧部材から離間する方向に突出した突出部と、前記突出部の端部から前記先端方向に延び、前記連結部材の前記第1の部位を前記先端方向に押圧可能な押圧端部とを備えている請求項6に記載のガスケット押圧具。
  8. 前記駆動部材は、前記受入部よりも先端側に、前記第1の付勢部材の基端に当接する台座部を備えている請求項1ないし7のいずれかに記載のガスケット押圧具。
  9. 前記ハウジングは、前記ガスケット押圧部材が移動可能に貫通した開口を有する傾斜抑制部を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載のガスケット押圧具。
  10. 前記歯車部材は、前記第1の歯車の側面の中央部より突出する第1の回転軸と、前記第2の歯車の側面の中央部より突出する第2の回転軸とを備え、前記ハウジングは、前記第1の回転軸を回動可能に受け入れる第1の軸受入部と、前記第2の回転軸を回動可能に受け入れる第2の軸受入部とを備える請求項1ないし9のいずれかに記載のガスケット押圧具。
  11. 請求項1ないし10のいずれかのガスケット押圧具と、外筒と、前記外筒内に充填された薬液と、前記外筒内に摺動可能に収納された前記ガスケットとを有するプレフィルドシリンジとを備え、前記プレフィルドシリンジが、前記ガスケット押圧具の前記シリンジ装着部に装着されていることを特徴とする薬液投与具。
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