JP6947699B2 - 情報処理装置および点群位置補正方法、ならびにプログラム - Google Patents

情報処理装置および点群位置補正方法、ならびにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置および点群位置補正方法、ならびにプログラムに関する。
線路周辺の障害物を検知し、保守等に活用するために、従来、例えば、鉄道車両や保守用車等の移動体に、レーザスキャナ(LiDAR、レーザレーダ、測域センサ、レーザレンジファインダ等とも称する)やステレオカメラを設置し、線路上を移動しながら鉄道沿線の地物の形状を3次元点群として取得し、線路周辺の地物の形状を表す3次元点群データを生成し、線路周辺の障害物を効率よく高精度に検知することにより、保守等に活用する技術がある(例えば、特許文献1)。
取得した鉄道沿線の3次元点群を活用するためには、レール長手方向の絶対位置(以下、キロ程とも称する)を精度よく特定できることが望ましい。上述した技術においては、レール長手方向の絶対位置に関する情報を取得する手段として、例えば、GPS(Global Positioning System)やオドメトリ装置を利用している。
3次元点群のレール長手方向の絶対位置精度を向上させるためには、3次元点群取得用センサを設置した移動体の位置検知精度を向上させることが有効である。線路上の移動体の位置検知精度を向上させる技術として、例えば、踏切制御子による検知信号の打込点を通過したことを、列車に設置された受電器の受信レベルに基づいて検出することで、地上側に新たな設備を必要とせずに、位置を補正する技術がある(例えば、特許文献2)。また、移動体の位置検知用センサを用いずに、車載カメラにより得られる画像データを用いて列車速度を算出し、列車位置を特定する技術がある(例えば、特許文献3)。
また、鉄道分野に限定しない技術分野においては、柱状物体の空間情報を得るために、地面上に立設された複数の立設物を含む所定空間の計測点の集合である計測点群(上述した3次元点群に相当する)から、立設物の形状特徴を明確にする細線化処理を行うことで立設物形状データを得て、立設物形状データを構成する形状構成点に対して、それぞれ主成分分析を行って固有値及び固有ベクトルを求めるとともに、固有値から算出される特徴量に基づいて形状分類を与え、形状分類に基づいて、立設物の柱状判定を行う技術がある(例えば、特許文献4)。
特開2010−202017号公報
特開2015−48031号公報
特開2015−108563号公報
特開2017−9616号公報
上述した特許文献1に記載の技術においては、レール長手方向の絶対位置に関する情報を取得する手段として、GPSやオドメトリ装置が用いられているが、GPSの単独測位では数十メートルの誤差が生じる場合があり、オドメトリ装置では車輪の空転・滑走等に起因する誤差が生じるため、位置補正が必要である。
移動体の位置検知精度を向上させるために、追加の地上設備・車上設備を必要とする技術は、導入や保守に費用を要するという課題がある。これに対して、上述した特許文献2に記載の技術においては、移動体が受電器を備えている場合には、追加の地上設備を必要としないが、3次元点群取得用センサを設置した移動体は、一般には受電器を備えていないため、追加の車上設備を必要とする場合がある。
また、多くの場合、移動体の位置検知用センサと3次元点群取得用センサは独立しており、両者のセンシングのタイミングは同期していない。両者のセンシングのタイミングの差異である微小時間にも移動体の位置は変化する。このため、移動体の高精度な位置情報が得られる場合であっても、時間的な誤差を別途補正する必要がある。これに対して、特許文献3に記載の技術においては、移動体の位置検知用センサの情報に依存せず、車載カメラにより得られる画像データを用いて列車位置を特定するものであるため、センシングのタイミングの差異による誤差は発生しない。しかしながら、この技術は2次元画像データを用いるものであるので、3次元点群データに対しては容易に応用することはできない。特に、3次元のレーザスキャナではなく、2次元のレーザスキャナによって取得した3次元点群データについては、データから移動体の速度情報を算出することが原理的に困難であり、特許文献3に記載の技術は応用できない。
また、3次元点群から物体を検知する技術を用いることで、3次元点群から検知した物体の位置と、そのデータベース上の位置を照合することにより、移動体の位置検知用センサの情報に依存せず、絶対位置補正を行うことができる。しかし、例えば、特許文献4に記載の技術を鉄道沿線3次元点群に応用する場合、鉄道建造物に含まれる柱状物体のレールに対する相対位置が不定であるため、探索の処理負荷が大きいという課題がある。また、特許文献4において記載されているように、点群から特定の形状を抽出する場合、RANSAC(RANdom SAmple Consensus)法が有効であるが、3次元点群の規模が大きくなると処理負荷が大きいという問題がある。特に、鉄道沿線の3次元点群データはレール長手方向に長大となるため、処理負荷をできるだけ下げることが必要となる。
そこで、本発明は、上記課題を解決すること、すなわち、処理の負荷をあげることなく、3次元点群データの位置補正を正確に行うことができる、情報処理装置および点群位置補正方法、ならびにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置の一側面は、鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群を取得する3次元点群情報取得手段と、3次元点群情報取得手段により取得された3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元座標系に変換する座標系変換処理手段と、3次元座標系の空間上で基準建造物が存在しうる領域を小領域の列として区画する小領域区画手段と、基準建造物の実際の位置情報を記憶する基準建造物情報記憶手段と、小領域区画手段により区画された小領域それぞれに含まれる点を、座標系変換処理手段により変換された3次元点群から抽出する点抽出処理手段と、点抽出処理手段により抽出された小領域内の点の数を算出する領域内点数算出処理手段と、領域内点数算出処理手段により算出された点の数が所定の値以上であった場合、その小領域に含まれる点の少なくとも1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する要約統計量算出処理手段と、要約統計量算出処理手段により算出された要約統計量に基づいて、対応する小領域内に基準建造物が存在することを検出する基準建造物検出処理手段と、基準建造物検出処理手段により検出された基準建造物のレール長手方向の基準位置を算出する建造物位置算出処理手段と、建造物位置算出処理手段により算出された、基準建造物の基準位置を、基準建造物情報記憶手段により記憶された基準建造物の実際の基準位置と照合する位置照合処理手段と、位置照合処理手段による照合の結果に基づいて、3次元点群情報取得手段の処理により取得された3次元点群のレール長手方向の位置の誤差を補正し、補間する誤差補正補間処理手段とを備えることを特徴とする。
本発明の情報処理装置の他の側面は、基準建造物は、踏切道またはプラットホームであり、要約統計量算出処理手段は、高さ方向の1次元方向の座標値についての要約統計量を算出することを特徴とする。
本発明の情報処理装置の他の側面は、要約統計量算出処理手段は、平均値、二乗平均平方根、中央値、最小値、最大値、その他分位数、最頻値、分散、標準偏差、尖度、または、歪度のうちの少なくとも1つの要約統計量を算出することを特徴とする。
本発明の情報処理装置の他の側面は、建造物位置算出処理手段により算出される基準建造物の基準位置は、基準建造物のレール長手方向の始端位置、終端位置、および、中央位置のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
本発明の情報処理装置の他の側面は、誤差補正補間処理手段は、多項式またはスプライン曲線により補正量の補間を行うことを特徴とする。
また、本発明の情報処理方法の一側面は、鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群を取得する3次元点群情報取得ステップと、3次元点群情報取得ステップの処理により取得された3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元座標系に変換する座標系変換処理ステップと、3次元座標系の空間上で基準建造物が存在しうる領域を、小領域の列として区画する小領域区画ステップと、小領域区画ステップの処理により区画された小領域それぞれに含まれる点を、座標系変換処理ステップの処理により変換された3次元点群から抽出する点抽出処理ステップと、点抽出処理ステップの処理により抽出された小領域内の点の数を算出する領域内点数算出処理ステップと、領域内点数算出処理ステップの処理により算出された点の数が所定の値以上であった場合、その小領域に含まれる点の少なくとも1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する要約統計量算出処理ステップと、要約統計量算出処理ステップの処理により算出された要約統計量に基づいて、対応する小領域内に基準建造物が存在することを検出する基準建造物検出処理ステップと、基準建造物検出処理ステップの処理により検出された基準建造物のレール長手方向の基準位置を算出する建造物位置算出処理ステップと、建造物位置算出処理ステップの処理により算出された基準建造物の基準位置を、基準建造物の実際の位置情報を記憶する基準建造物情報記憶部に登録された基準建造物の実際の基準位置と照合する位置照合処理ステップと、位置照合処理ステップの処理による照合の結果に基づいて、3次元点群情報取得ステップの処理により取得された3次元点群のレール長手方向の位置の誤差を補正し、補間する誤差補正補間処理ステップとを含むことを特徴とする
また、本発明のプログラムの一側面は、鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群を取得する3次元点群情報取得ステップと、3次元点群情報取得ステップの処理により取得された3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元座標系に変換する座標系変換処理ステップと、3次元座標系の空間上で基準建造物が存在しうる領域を、小領域の列として区画する小領域区画ステップと、小領域区画ステップの処理により区画された小領域それぞれに含まれる点を、座標系変換処理ステップの処理により変換された3次元点群から抽出する点抽出処理ステップと、点抽出処理ステップの処理により抽出された小領域内の点の数を算出する領域内点数算出処理ステップと、領域内点数算出処理ステップの処理により算出された点の数が所定の値以上であった場合、その小領域に含まれる点の少なくとも1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する要約統計量算出処理ステップと、要約統計量算出処理ステップの処理により算出された要約統計量に基づいて、対応する小領域内に基準建造物が存在することを検出する基準建造物検出処理ステップと、基準建造物検出処理ステップの処理により検出された基準建造物のレール長手方向の基準位置を算出する建造物位置算出処理ステップと、建造物位置算出処理ステップの処理により算出された基準建造物の基準位置を、基準建造物の実際の位置情報を記憶する基準建造物情報記憶部に登録された基準建造物の実際の基準位置と照合する位置照合処理ステップと、位置照合処理ステップの処理による照合の結果に基づいて、3次元点群情報取得ステップの処理により取得された3次元点群のレール長手方向の位置の誤差を補正し、補間する誤差補正補間処理ステップとを含む処理をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、処理の負荷をあげることなく、3次元点群データの位置補正を正確に行うことができる。
情報処理装置1の機能構成を示す機能ブロック図である。 建築限界を示す領域41、プラットホームを検出するための小領域51、および、踏切道を検出するための小領域52を示す断面図である。 小領域51と3次元点群の、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元表示の例を示す図である。 小領域51−2に含まれる点群を検出した結果の例を示す図である。 実際の基準建造物の基準位置と3次元点群から検出された基準建造物の基準位置との対応関係を示す図である。 3次元点群のレール長手方向における絶対位置の補間について説明するための図である。 点群位置補正処理について説明するためのフローチャートである。 点群位置補正処理について説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態の情報処理装置について、図1〜図8を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施例である情報処理装置1が有する機能構成を示す機能ブロック図である。
情報処理装置1は、操作入力部11、制御部12、基準建造物情報記憶部13、3次元点群情報取得部14、座標系変換処理部15、小領域区画部16、点抽出処理部17、領域内点数算出処理部18、要約統計量算出処理部19、基準建造物検出処理部20、建造物位置算出処理部21、位置照合処理部22、誤差補正補間処理部23、および、出力制御部24を含んで構成されている。
操作入力部11は、例えば、キーボードやタッチパネルなどの入力デバイス、または、他の装置から情報を取得する受信部などにより構成され、ユーザからの操作入力を受け、制御部12に供給する。
制御部12は、操作入力部11から供給されたユーザの操作入力に基づいて、情報処理装置1の各部を制御する。制御部12は、例えば、操作入力部11から供給されたユーザの操作入力に基づいて、小領域区画部16により区画される小領域の範囲を制御する。また、制御部12は、例えば、操作入力部11から供給されたユーザの操作入力に基づいて、要約統計量算出処理部19により実行される要約統計量の算出処理を制御する。また、制御部12は、例えば、操作入力部11から供給されたユーザの操作入力に基づいて、誤差補正補間処理部23による補正処理および補間処理の処理内容を制御する。また、制御部12は、例えば、操作入力部11から供給されたユーザの操作入力に基づいて、誤差が補正され補間処理が実行された3次元点群情報の、出力制御部24による出力を制御する。
基準建造物情報記憶部13は、3次元点群情報の誤差を補正するための基準となる鉄道建造物である基準建造物に関する情報を記憶する。基準建造物情報記憶部13に記憶される基準建造物は、レールに平行な平面を有し、レールや建築限界に対する相対位置がある程度一定である建造物が望ましい。例えば、踏切道は、道路と鉄道の両方の車両の通過を円滑に行うため、レール近傍において凹凸が少なくなるよう、舗装や連接軌道の設置が行われている。また、プラットホームは、乗降客の安全のため、その表面の高さがほぼ一定で、凹凸が少なく、車両との間隙が小さくなるよう設備される。このように踏切道やプラットホームは、レールや建築限界に対する相対位置がほぼ固定されており、レールに平行な平面で構成されるという特徴がある。したがって、基準建造物情報記憶部13は、踏切道やプラットホームのレール長手方向の始端位置、終端位置、または、中央位置のうちの少なくとも一つの情報を記憶していることが好ましい。また、基準建造物情報記憶部13は、踏切道やプラットホームではなく、レールに平行な平面で構成される部分がある程度以上存在する他の鉄道建造物のレール長手方向の始端位置、終端位置、または、中央位置のうちの少なくとも一つの情報を記憶していてもよい。
3次元点群情報取得部14は、例えば、鉄道車両や保守用車等の移動体にレーザスキャナ等を設置し、線路上を移動しながら取得された、鉄道沿線の地物の形状を3次元点群として示した情報を取得し、座標系変換処理部15に供給する。
座標系変換処理部15は、3次元点群情報取得部14から供給された3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした座標系に変換し、点抽出処理部17に供給する。なお、3次元点群情報取得部14で取得する3次元点群の座標系が、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸としている場合には、座標系変換処理部15の機能は省略可能である。
小領域区画部16は、制御部12による制御に基づいて、3次元座標系の空間上において、踏切道またはプラットホームなどの基準建造物が存在しうる領域を、小領域の列として区画する。
図2を用いて、踏切道が存在しうる小領域、右側・左側プラットホームが存在しうる小領域の定義について説明する。図2は、建築限界を示す領域41、プラットホームを検出するための小領域51、および、踏切道を検出するための小領域52を示す、レール長手方向に対して垂直の断面図である。このように、プラットホームを検出するための小領域51、および、踏切道を検出するための小領域52は、基準建造物情報記憶部13にその基準位置が記憶されているプラットホームや踏切道などの基準建造物を効果的に検出することができる高さ範囲、かつ、まくらぎ方向における範囲に設定される。
また、小領域は、レール長手方向に、例えば1mなど、制御部12の制御に基づいた一定距離単位で区切られている。小領域区画部16は、制御部12から供給されるユーザの操作入力に基づいて、または、実験的経験的に検出精度を落とさずに処理の負荷をできるだけ少なくする値となるように、小領域の大きさ、すなわち、小領域を区切る単位を決定する。図3に、小領域51と点群の、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元表示の例を示す。図3においては、プラットホームを検出するための小領域51−1〜4が示されている。図3の小領域51−1〜4は、それぞれ重複(オーバーラップ)することなく、隙間なく設定されているが、小領域をレール長手方向に重複させて設定してもよいし、3次元点群の密度が高い場合には、各小領域に隙間を設けて設定してもよい。なお、踏切道の高さはレール頭頂面高さ相当(高さ0m)で一定であるのに対し、プラットホームの高さはレール頭頂面高さから1100mm、920mm、760mmといったように必ずしも一定でない。したがって、小領域区画部16は、プラットホームについては高さ毎に小領域51を分けて区画するものとしてもよいし、これらを包含する小領域を設けて、後述する要約統計量算出処理部19の処理により得られる要約統計量に基づいて、それぞれ識別を行ってもよい。小領域区画部16は、区画した小領域の列に関する情報(例えば、各小領域を表す直方体の頂点座標)を、点抽出処理部17に供給する。
点抽出処理部17は、小領域区画部16から供給された小領域に関する情報、および、座標系変換処理部15による座標系変換後の3次元点群の情報に基づいて、それぞれの小領域に含まれる点を検出する。図4は、図3の小領域51−2に含まれる点群を抽出した結果を示している。点抽出処理部17は、それぞれの小領域51において検出された点を、領域内点数算出処理部18に供給する。
領域内点数算出処理部18は、それぞれの小領域に含まれる点の数を算出する。図4に示されるように、小領域51の範囲内にプラットホームが存在する場合、該当するそれぞれの小領域51には一定数以上の点が含まれる。換言すれば、領域内点数算出処理部18は、小領域51または小領域52に含まれる点の数がゼロまたは一定数未満である場合には、プラットホームや踏切道などの基準建造物が小領域51または小領域52に存在しないと判定することができる。小領域に含まれる点が1つ以上存在すれば、後述する要約統計量算出処理部19による各種の要約統計量が算出可能である。領域内点数算出処理部18は、プラットホームや踏切道などの基準建造物が存在しないと判定されなかった、すなわち、一定数以上の点が存在し、基準建造物が存在する可能性のある小領域の点の数の算出結果を、小領域のレール長手方向の位置情報とともに、要約統計量算出処理部19に供給する。
要約統計量算出処理部19は、領域内点数算出処理部18から供給された小領域に含まれる点の基準面(例えば、レール頭頂面高さを0とする)からの高さに対して、要約統計量を算出する。要約統計量とは、標本の分布の特徴を代表的に、すなわち、要約して表す統計学上の値であり、例えば、正規分布の場合は、平均値と、分散または標準偏差で分布を記述できる。要約統計量としてレール頭頂面からの高さの平均値を用いた場合、例えば、踏切道が存在する箇所の小領域に含まれる点の高さの平均値は、踏切道が存在しない箇所の小領域に含まれる点の高さの平均と比較して0に近い値となり、踏切道の有無を識別することが可能となる。また、分散や標準偏差は、平坦さ(凹凸の少なさ)を示す指標となるため、踏切道が存在する箇所で0に近い値となる。さらに、平均と標準偏差の中間的性質を持つ要約統計量として二乗平均平方根を用いることもできる。3次元点群にノイズが多く含まれる場合には、より頑健な分位数(中央値、四分位数、最大値、または、最小値など)や最頻値を用いると好適である。また、ノイズと建造物とを区別するために、尖度や歪度などの高次モーメントから求められる統計量を用いてもよい。要約統計量算出処理部19は、制御部12の制御に基づいた、または、領域内点数算出処理部18から供給された小領域に含まれる点の高さの分布の形状に適した方法で、基準点からの各点の高さの要約統計量を算出し、小領域のレール長手方向の位置情報とともに、基準建造物検出処理部20に供給する。
処理負荷の観点では、要約統計量の算出は、上述したとおり、高さ方向の1次元の座標値についてのみ行うのが好適である。これは、検出対象となる基準建造物が、プラットホームや踏切道である場合、これらの設備がレールに平行であり、かつ、レールにほぼ水平であり、さらに、小領域で分割して抽出されるため、レール長手方向とまくらぎ方向の成分は、検出結果への影響が少ないためである。検出対象となる基準建造物が、プラットホームや踏切道である場合、要約統計量として、平均値、二乗平均平方根、中央値、分散、標準偏差のうちの少なくともいずれかを用いることにより、後述する基準建造物検出処理部20により、十分に基準建造物を検出することが可能である。
しかしながら、検出精度をより高めるために、要約統計量算出処理部19は、レール長手方向に対して垂直の断面の2次元座標の要約統計量を求めるものとしてもよい。例えば、曲線区間においては、プラットホーム上面とレール面が角を成すため、2次元座標の要約統計量の評価が好適である。その場合であっても、RANSAC法等を用いた3次元空間上からの任意の平面抽出よりも処理負荷は小さいため、好適である。要約統計量算出処理部19は、領域内点数算出処理部18から供給された小領域に含まれる点について算出した要約統計量を、小領域のレール長手方向の位置情報とともに、基準建造物検出処理部20に供給する。
基準建造物検出処理部20は、要約統計量算出処理部19から供給された要約統計量に基づいて、それぞれの小領域に踏切道またはプラットホームなどの基準建造物が存在するか否かを判定するとともに、それぞれの小領域において、レール長手方向のどの座標まで、基準建造物が存在するかを検出する。要約統計量に基づき小領域に踏切道またはプラットホームなどの基準建造物が存在するか判定する方法としては、要約統計量を所定の閾値と比較する方法が挙げられる。具体的には、要約統計量算出処理部19からレール頭頂面からの高さの平均値、二乗平均平方根、中央値のいずれかの供給を受けた場合、基準建造物検出処理部20は、供給された要約統計量を、基準建造物であるプラットホームの高さである1100mm、920mm、760mmを中央値とする所定の範囲(例えば、±0.2m)、または、踏切道の高さである0mmを中央値とする所定の範囲(例えば、±0.2m)と比較することにより、対応する小領域内に、該当する基準建造物が含まれているか否かを判定する。また、基準建造物検出処理部20は、要約統計量算出処理部19から供給される要約統計量が、レール頭頂面からの高さの平均値、二乗平均平方根、中央値以外であっても、基準建造物の持つ特徴量(理想状態での要約統計量)と比較することにより、対応する小領域内に、該当する基準建造物が含まれているか否かを判定可能である。また、基準建造物検出処理部20は、更に、レール長手方向に隣接する小領域の要約統計量に対する変化(微分値)によって判定を行ってもよい。基準建造物検出処理部20は、それぞれの小領域における基準建造物の検出結果を、小領域のレール長手方向の位置情報とともに、建造物位置算出処理部21に供給する。
建造物位置算出処理部21は、基準建造物検出処理部20から供給された基準建造物の検出結果に基づいて、レール長手方向のどの範囲に基準建造物が存在するかを算出し、その結果を用いて、踏切道またはプラットホームなどの基準建造物の基準位置を示す情報、具体的には、例えば、レール長手方向の始端位置、終端位置、および、中央位置を示すキロ程情報のうちの少なくとも1つを算出し、基準建造物の種類とともに、位置照合処理部22に供給する。基準建造物の基準位置を示す情報が多いほど、具体的には、基準建造物のレール長手方向の始端位置、終端位置、および、中央位置の全ての位置が算出されることにより、後述する処理による誤差補正の精度が上がることは言うまでもない。
位置照合処理部22は、建造物位置算出処理部21から、3次元点群から検出された基準建造物の基準位置、すなわち、基準建造物の始端、終端、および、中央位置を示すキロ程情報の供給を受けるとともに、基準建造物情報記憶部13に記憶されている基準建造物の情報を読み出して、実際の基準建造物の基準位置と3次元点群から検出された基準建造物の基準位置とを照合し、照合結果を誤差補正補間処理部23に供給する。位置照合処理部22は、基準建造物情報記憶部13に記憶されている実際の基準建造物の基準位置と3次元点群から検出された基準建造物の基準位置とを照合するとき、3次元点群から検出された基準建造物の基準位置の最近傍の登録位置を、基準建造物情報記憶部13に記憶されている基準建造物の情報から探索してもよいし、3次元点群から検出された基準建造物の基準位置、すなわち、各始端・終端・中央位置の間隔の比率に基づいて探索を行ってもよい。
誤差補正補間処理部23は、位置照合処理部22から供給された照合結果に基づいて、3次元点群上のレール長手方向の絶対位置を、基準建造物情報記憶部13に記憶されている実際の基準建造物の基準位置の位置に基づいて補正するとともに、補正された基準位置に基づいて、他の点に関する補正を補間する処理を実行し、誤差が補正され補間された3次元点群の情報を出力制御部24に供給する。
図5および図6を参照して、基準建造物検出処理部20による基準建造物の検出結果、建造物位置算出処理部21による基準建造物の基準位置の検出結果、位置照合処理部22による3次元点群から検出された基準建造物の基準位置と基準建造物情報記憶部13に記憶されている基準建造物の実際の基準位置との位置照合結果、および、誤差補正補間処理部23による3次元点群上のレール長手方向の絶対位置の補正および補間について説明する。
例えば、要約統計量算出処理部19により算出される要約統計量が、レール頭頂面からの高さの平均値(1次元の座標値の要約統計量)であり、基準建造物検出処理部20による基準建造物の基準位置の検出結果が図5のa〜eに示されるものであった場合、建造物位置算出処理部21による基準建造物の基準位置の検出結果が位置照合処理部22に供給され、3次元点群から検出された基準建造物の基準位置と、基準建造物情報記憶部13に記憶されている基準建造物a´〜d´の実際の基準位置とが照合される。基準建造物検出処理部20による基準建造物の検出結果eに対応する基準建造物が、基準建造物情報記憶部13に記憶されていない場合、位置照合処理部22は、検出結果eをノイズとして無視する。
誤差補正補間処理部23は、位置照合処理部22から、実際の基準建造物の基準位置と3次元点群から検出された基準建造物の基準位置との照合の結果、すなわち、図5に示されるような、実際の基準建造物の基準位置と3次元点群から検出された基準建造物の基準位置との対応関係を示した情報の供給を受け、3次元点群上のレール長手方向の絶対位置を、実際の基準建造物の基準位置の位置に基づいて補正する。誤差補正補間処理部23は、3次元点群上のレール長手方向の絶対位置の補正値を、それぞれの基準建造物の基準位置の誤差に基づいた多項式やスプライン曲線などを用いて補間する。
例えば、3次元点群から検出された基準建造物の基準位置a〜fと、実際の基準建造物の基準位置の差が図6の上部に示されるような関係となっている場合、これらの値を基に、スプライン曲線が描かれる。3次元点群から検出された基準建造物の基準位置a〜fは、実際の基準建造物の基準位置との差に対応する値、すなわち、スプライン曲線における横軸との差異に基づいて、レール長手方向の対応する向きに、それぞれ補正が行われる。例えば、基準位置aに対応する座標は、レール長手方向の負の方向に、実際の基準建造物の基準位置との差に対応する分だけ補正され、基準位置dに対応する座標は、レール長手方向の正の方向に、実際の基準建造物の基準位置との差に対応する分だけ補正される。そして、基準建造物の基準位置とは異なる箇所、すなわち、隣接する2つの基準建造物の基準位置の間の補正も同様に行われる。例えば、図中xで示される座標は、レール長手方向の負の方向に、横軸とスプライン曲線との差異に対応する分だけ補正され、図中yで示される座標は、レール長手方向の正の方向に、横軸とスプライン曲線との差異に対応する分だけ補正される。また、図中αで示される座標は、結果的に補正前後で変化がない。
また、このとき、誤差補正補間処理部23は、上述した位置補正処理において発生する誤差を考慮して、3次元点群のうちのを基準建造物の基準位置に対応する各点を、基準建造物情報記憶部13に記憶されている基準建造物の実際の基準位置に完全に一致するように補正するのではなく、重みを設けて、位置補正および補間処理を行うものとしてもよい。重みを踏まえて補間処理を実現する場合、スプライン曲線としてNURBS(Non−Uniform Rational B−Spline)を用いるのが好適である。誤差補正補間処理部23は、誤差が補正され補間された3次元点群の情報を、出力制御部24に供給する。
出力制御部24は、誤差補正補間処理部23から、誤差が補正され補間された3次元点群の情報を受け、例えば、情報処理装置1に備えられた、または、情報処理装置1に接続された図示せぬ表示装置またはプリンタ等の出力装置、もしくは、所定のネットワークを介して他の装置と情報を授受することが可能な通信装置などによる出力や、図示しない外部記憶装置などへの情報の記憶を制御する。
このように、情報処理装置1においては、鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群を取得する3次元点群情報取得部14と、3次元点群情報取得部14により取得された3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元座標系に変換する座標系変換処理部15と、3次元座標系の空間上で基準建造物が存在しうる領域を、小領域の列として区画する小領域区画部16と、基準建造物の実際の位置情報を記憶する基準建造物情報記憶部13と、小領域区画部16により区画された小領域それぞれに含まれる点を、座標系変換処理部15により変換された3次元点群から抽出する点抽出処理部17と、点抽出処理部17により抽出された小領域内の点の数を算出する領域内点数算出部18と、領域内点数算出処理部18により算出された点の数が所定の値以上であった場合、その小領域に含まれる点の少なくとも1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する要約統計量算出処理部19と、要約統計量算出処理部19により算出された要約統計量に基づいて、対応する小領域内に基準建造物が存在することを検出する基準建造物検出処理部20と、基準建造物検出処理部20により検出された基準建造物のレール長手方向の基準位置を算出する建造物位置算出処理部21と、建造物位置算出処理部21により算出された、基準建造物の基準位置を、基準建造物情報記憶部13により記憶された基準建造物の実際の基準位置と照合する位置照合処理部22と、位置照合処理部22による照合の結果に基づいて、3次元点群情報取得手段の処理により取得された3次元点群のレール長手方向の位置の誤差を補正し、補間する誤差補正補間処理部23とを備えるものとしたので、移動体により取得した鉄道沿線3次元点群の絶対位置を、追加の地上設備・車上設備を必要とせず、また、位置検知用センサと3次元点群取得用センサの時間的な誤差の影響を受けず、小さい処理負荷で補正することができる。
次に、図7および図8を参照して、図1の情報処理装置1が実行する点群位置補正処理について説明する。
ステップS1において、3次元点群情報取得部14は、鉄道車両や保守用車等の移動体に設置されたレーザスキャナ等により線路上を移動しながら取得された、鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群情報を取得し、座標系変換処理部15に供給する。
ステップS2において、座標系変換処理部15は、3次元点群情報取得部14から供給された3次元点群の座標系を、高さ、まくらぎ方向の位置、および、レール長手方向の位置によって定められる3次元直交座標系に変換し、点抽出処理部17に供給する。
ステップS3において、小領域区画部16は、制御部12による制御に基づいて、基準建造物を検出するための小領域、具体的には、踏切道またはプラットホームなどの基準建造物が存在しうる図2を用いて説明した小領域51または52などの小領域の列を設定し、区画した小領域の列に関する情報を、点抽出処理部17に供給する。
ステップS4において、点抽出処理部17は、図3および図4を用いて説明したように、それぞれの小領域に含まれる点を検出し、検出結果を、領域内点数算出処理部18に供給する。
ステップS5において、領域内点数算出処理部18は、各小領域内の点の数を算出する。
ステップS6において、領域内点数算出処理部18は、小領域内の点の数が閾値以上であるか否かを判断する。ステップS6において、小領域内の点の数が閾値以下であると判断された場合、プラットホームや踏切道などの基準建造物が小領域内に存在しないと判定されるので、処理は、ステップS8に進む。
ステップS6において、小領域内の点の数は閾値以上であると判断された場合、領域内点数算出処理部18は、基準建造物が存在しないと判定されなかった、すなわち、一定数以上の点が存在し、基準建造物が存在する可能性のある小領域の点の数の算出結果を、要約統計量算出処理部19に供給する。そして、ステップS7において、領域内点数算出処理部18は、対応する小領域内には、何らかの物体が存在すると認識し、基準建造物が存在する可能性のある小領域の点の数の算出結果を、要約統計量算出処理部19に供給する。
ステップS6において、小領域内の点の数は閾値以下であると判断された場合、または、ステップS7の処理の終了後、ステップS8において、領域内点数算出処理部18は、全ての小領域内の点の数の比較処理が終了したか否かを判断する。ステップS8において、全ての小領域内の点の数の比較処理が終了していないと判断された場合、対象となる小領域が、例えば、隣接した未処理の小領域に変更されて、処理は、ステップS6に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS8において、全ての小領域内の点の数の比較処理が終了したと判断された場合、ステップS9において、要約統計量算出処理部19は、閾値以上の点が存在した小領域において、基準面(例えば、レール頭頂面高さを0とする)からの各点の高さの要約統計量を算出し、基準建造物検出処理部20に供給する。要約統計量は、いずれの方法を用いて算出してもよいが、検出対象となる基準建造物が、プラットホームや踏切道である場合、要約統計量として、平均値、二乗平均平方根、中央値、分散、標準偏差のうちの少なくともいずれかを用いることにより、後述するステップS10の処理により、十分に基準建造物を検出することが可能である。また、ここでは、処理負荷が低い、高さ方向の1次元の座標値についての要約統計量の算出を行うものとして説明しているが、要約統計量算出処理部19は、断面の2次元座標の要約統計量を求めるものとしてもよい。
ステップS10において、基準建造物検出処理部20は、算出された要約統計量が所定の閾値の範囲内であるか否かを判断する。供給された要約統計量が、レール頭頂面からの高さの平均値、二乗平均平方根、中央値のいずれかである場合における閾値の具体例としては、基準建造物のレール頭頂面からの高さを中央値とした所定の範囲(例えば、±0.2m)が挙げられる。なお、基準建造物検出処理部20は、更に、レール長手方向に隣接する小領域の要約統計量に対する変化(微分値)によって判定を行ってもよい。ステップS10において、要約統計量が所定の閾値の範囲内ではないと判断された場合、処理は、後述するステップS12に進む。
ステップS10において、要約統計量が所定の範囲内であると判断された場合、ステップS11において、基準建造物検出処理部20は、その小領域内に基準建造物が存在するものとして検出し、それぞれの小領域における基準建造物の検出結果を、小領域のレール長手方向の位置情報とともに、建造物位置算出処理部21に供給する。
ステップS10において、要約統計量が所定の閾値の範囲内ではないと判断された場合、または、ステップS11の処理の終了後、ステップS12において、基準建造物検出処理部20は、要約統計量が算出された全ての小領域について、要約統計量と所定の閾値との比較処理が終了したか否かを判断する。ステップS12において、全ての小領域について要約統計量と所定の閾値との比較処理が終了していないと判断された場合、対象の小領域が、例えば、近傍の未処理の小領域に変更されて、処理は、ステップS10に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS12において、要約統計量が算出された全ての小領域について、要約統計量と所定の閾値との比較処理が終了したと判断された場合、ステップS13において、建造物位置算出処理部21は、3次元点群から検出された基準建造物のレール長手方向の基準位置、具体的には、例えば、レール長手方向の始端位置、終端位置、および、中央位置のうちの少なくとも1つを算出し、その座標を、基準建造物の種類とともに、位置照合処理部22に供給する。基準建造物の基準位置を示す情報が多いほど、具体的には、基準建造物のレール長手方向の始端位置、終端位置、および、中央位置の全ての位置が算出されることにより、後述する処理による誤差補正の精度が上がることは言うまでもない。
ステップS14において、位置照合処理部22は、例えば、図5を用いて説明したように、3次元点群から検出された基準建造物のレール長手方向の基準位置の座標と、基準建造物情報記憶部13に記憶されている基準建造物のレール長手方向の基準位置とを照合し、照合結果を誤差補正補間処理部23に供給する。
ステップS15において、誤差補正補間処理部23は、ステップS14の処理により得られた照合結果に基づいて、例えば、図6を用いて説明したように、3次元点群のレール長手方向の誤差を補正し、補間する処理を実行し、誤差が補正され補間された3次元点群の情報を出力制御部24に供給する。
ステップS16において、出力制御部24は、ステップS15の処理により得られた誤差が補正され補間された3次元点群の情報の出力を制御して、処理が終了される。
このような処理により、移動体により取得した鉄道沿線3次元点群の絶対位置を、追加の地上設備・車上設備を必要とせず、また、位置検知用センサと3次元点群取得用センサの時間的な誤差の影響を受けず、小さい処理負荷で補正することができる。
上述した技術は、ハードウェアとしては、例えば、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、パーソナルコンピュータ、または、各種モバイル装置などに適用することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体などから、または、所定のネットワークを介してインストールされる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。特に、ステップS4〜S12に相当する処理は、各小領域について、一連の処理(点の抽出、点の数の算出、点の数の閾値との比較、要約統計量の算出、要約統計量と閾値の比較)を行う形態であってもよい。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1…情報処理装置、 11…操作入力部、 12…制御部、 13…基準建造物情報記憶部、 14…3次元点群情報取得部、 15…座標系変換処理部、 16…小領域区画部、 17…点抽出処理部、 18…領域内点数算出処理部、 19…要約統計量算出処理部、 20…基準建造物検出処理部、 21…建造物位置算出処理部、 22…位置照合処理部、 23…誤差補正補間処理部、 24…出力制御部、 51,52…小領域

Claims (7)

  1. 鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群を取得する3次元点群情報取得手段と、
    前記3次元点群情報取得手段により取得された前記3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元座標系に変換する座標系変換処理手段と、
    前記3次元座標系の空間上で基準建造物が存在しうる領域を、小領域の列として区画する小領域区画手段と、
    前記基準建造物の実際の位置情報を記憶する基準建造物情報記憶手段と、
    前記小領域区画手段により区画された前記小領域それぞれに含まれる点を、前記座標系変換処理手段により変換された3次元点群から抽出する点抽出処理手段と、
    前記点抽出処理手段により抽出された前記小領域内の点の数を算出する領域内点数算出処理手段と、
    前記領域内点数算出処理手段により算出された前記点の数が所定の値以上であった場合、その小領域に含まれる前記点の少なくとも1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する要約統計量算出処理手段と、
    前記要約統計量算出処理手段により算出された前記要約統計量に基づいて、対応する前記小領域内に前記基準建造物が存在することを検出する基準建造物検出処理手段と、
    前記基準建造物検出処理手段により検出された前記基準建造物のレール長手方向の基準位置を算出する建造物位置算出処理手段と、
    前記建造物位置算出処理手段により算出された前記基準建造物の前記基準位置を、前記基準建造物情報記憶手段により記憶された前記基準建造物の実際の基準位置と照合する位置照合処理手段と、
    前記位置照合処理手段による照合の結果に基づいて、前記3次元点群情報取得手段の処理により取得された前記3次元点群のレール長手方向の位置の誤差を補正し、補間する誤差補正補間処理手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置において、
    前記基準建造物は、踏切道またはプラットホームであり、
    前記要約統計量算出処理手段は、高さ方向の1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の情報処理装置において、
    前記要約統計量算出処理手段は、平均値、二乗平均平方根、中央値、最小値、最大値、その他分位数、最頻値、分散、標準偏差、尖度、または、歪度のうちの少なくとも1つの要約統計量を算出する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置において、
    前記建造物位置算出処理手段により算出される前記基準建造物の前記基準位置は、前記基準建造物のレール長手方向の始端位置、終端位置、および、中央位置のうちの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の情報処理装置において、
    前記誤差補正補間処理手段は、多項式またはスプライン曲線により補正量の補間を行う
    ことを特徴とする情報処理装置。
  6. 鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群を取得する3次元点群情報取得ステップと、
    前記3次元点群情報取得ステップの処理により取得された前記3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元座標系に変換する座標系変換処理ステップと、
    前記3次元座標系の空間上で基準建造物が存在しうる領域を、小領域の列として区画する小領域区画ステップと、
    前記小領域区画ステップの処理により区画された前記小領域それぞれに含まれる点を、前記座標系変換処理ステップの処理により変換された3次元点群から抽出する点抽出処理ステップと、
    前記点抽出処理ステップの処理により抽出された前記小領域内の点の数を算出する領域内点数算出処理ステップと、
    前記領域内点数算出処理ステップの処理により算出された前記点の数が所定の値以上であった場合、その小領域に含まれる前記点の少なくとも1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する要約統計量算出処理ステップと、
    前記要約統計量算出処理ステップの処理により算出された前記要約統計量に基づいて、対応する前記小領域内に前記基準建造物が存在することを検出する基準建造物検出処理ステップと、
    前記基準建造物検出処理ステップの処理により検出された前記基準建造物のレール長手方向の基準位置を算出する建造物位置算出処理ステップと、
    前記建造物位置算出処理ステップの処理により算出された前記基準建造物の前記基準位置を、前記基準建造物の実際の位置情報を記憶する基準建造物情報記憶部に登録された前記基準建造物の実際の基準位置と照合する位置照合処理ステップと、
    前記位置照合処理ステップの処理による照合の結果に基づいて、前記3次元点群情報取得ステップの処理により取得された前記3次元点群のレール長手方向の位置の誤差を補正し、補間する誤差補正補間処理ステップと
    を含むことを特徴とする点群位置補正方法。
  7. 鉄道沿線の地物の形状を示す3次元点群を取得する3次元点群情報取得ステップと、
    前記3次元点群情報取得ステップの処理により取得された前記3次元点群を、レール長手方向、まくらぎ方向、および、高さ方向を軸とした3次元座標系に変換する座標系変換処理ステップと、
    前記3次元座標系の空間上で基準建造物が存在しうる領域を、小領域の列として区画する小領域区画ステップと、
    前記小領域区画ステップの処理により区画された前記小領域それぞれに含まれる点を、前記座標系変換処理ステップの処理により変換された3次元点群から抽出する点抽出処理ステップと、
    前記点抽出処理ステップの処理により抽出された前記小領域内の点の数を算出する領域内点数算出処理ステップと、
    前記領域内点数算出処理ステップの処理により算出された前記点の数が所定の値以上であった場合、その小領域に含まれる前記点の少なくとも1次元方向の座標値についての要約統計量を算出する要約統計量算出処理ステップと、
    前記要約統計量算出処理ステップの処理により算出された前記要約統計量に基づいて、対応する前記小領域内に前記基準建造物が存在することを検出する基準建造物検出処理ステップと、
    前記基準建造物検出処理ステップの処理により検出された前記基準建造物のレール長手方向の基準位置を算出する建造物位置算出処理ステップと、
    前記建造物位置算出処理ステップの処理により算出された前記基準建造物の前記基準位置を、前記基準建造物の実際の位置情報を記憶する基準建造物情報記憶部に登録された前記基準建造物の実際の基準位置と照合する位置照合処理ステップと、
    前記位置照合処理ステップの処理による照合の結果に基づいて、前記3次元点群情報取得ステップの処理により取得された前記3次元点群のレール長手方向の位置の誤差を補正し、補間する誤差補正補間処理ステップと
    を含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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