JP6947526B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技球等の遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に
設けられている入賞口等の入賞領域に遊技媒体が入賞して実行条件が成立すると、複数種
類の識別情報を可変表示装置にて可変表示し、その表示結果により所定の遊技価値を付与
するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたパチンコ遊技
機がある。こうしたパチンコ遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が
完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な
有利状態となる。例えば、有利状態となったパチンコ遊技機は、大入賞口又はアタッカと
呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技球の入賞を極めて容易にして所定の遊技価値
を遊技者に与える遊技状態を一定時間継続的に提供する。
また、所定演出を実行可能な遊技機において、遊技者の選択動作に応じて所定演出を実
行するか否かを変更可能にしたものが提案されている(例えば特許文献1)。
また、可変表示に関する情報を保留情報として記憶する遊技機において、有利状態中に
、保留情報として有利状態となる可変表示に関する特定保留情報が記憶されている場合に
、報知を実行するものが提案されている(例えば特許文献2)。
特開2016−052353号公報 特開2016−022246号公報
特許文献2に記載の演出について、特許文献1に記載の技術を適用し、遊技者の選択動
作に応じて遊技状態中の報知を実行するか否か変更可能にした場合、その変更タイミング
によっては、報知の設定が覆ってしまい、支障をきたしてしまう可能性がある。
この発明は、上記実情に鑑みて成されたもので、遊技者により報知の頻度が変更されて
も、有利状態における報知について支障をきたさないようにする遊技機の提供を目的とす
る。
(A)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、前記有利状態中に、該有利状態が終了した後、更に前記有利状態に制御されることを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段と、遊技者の選択動作によって演出の頻度の設定を変更する頻度変更手段と、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、演出の頻度の設定を変更可能であることを案内する案内報知を実行可能な案内報知実行手段と、を備え、前記頻度変更手段は、前記有利状態に制御されていない期間であって保留情報が記憶されておらず可変表示が実行されていない非遊技期間において、前記報知演出の頻度の設定を変更可能であり、前記示唆演出の頻度が低い第1設定と、該第1設定よりも前記示唆演出の頻度が高い第2設定と、に変更可能であり、前記非遊技期間において前記第1設定である場合、遊技者の選択動作によらず、特定期間が経過したことによって前記第2設定に変更可能であり、前記案内報知実行手段は、前記非遊技期間において、前記案内報知を実行可能であり、前記報知演出実行手段は、前記有利状態中に前記保留記憶手段に前記有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が記憶されていることに基づいて、前記報知演出を所定期間継続して実行可能であり、前記保留記憶手段に記憶されている前記特定保留情報の数に応じて、前記所定期間の長さを異ならせて前記報知演出を実行可能である。
(1)上記目的を達成するため、他の遊技機は、可変表示(例えば、特別図柄や飾り図柄の可変表示等)を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(例えば、遊技球の進入による第1始動条件又は第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして記憶する特図保留記憶部や、始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンドを記憶する始動入賞時コマンドバッファ等)と、前記有利状態中に、前記保留記憶手段が記憶する保留情報として前記有利状態となる可変表示に関する特定保留情報(例えば、大当り保留等)が記憶されている場合に、報知を実行可能な報知手段(例えば、保留表示ランプ9Hをレインボーに点灯させる特定報知や、保留表示ランプ9Hを赤色に赤色点灯時間にわたり点灯させる所定報知を実行可能な演出制御用CPU120等)と、遊技者の選択動作に応じて前記報知の頻度を変更する頻度変更手段(例えば、演出モードを、先読み演出をはじめとする各種演出が実行されるアクティブモードと、先読み演出をはじめとする一切の演出が実行されないように制御されるシンプルモードとのいずれかに、遊技者による選択等により更新する演出制御用CPU120等)とを備え、非遊技状態であるときにのみ前記報知の頻度を変更可能である(例えば、図17のステップS181にて「変動開始指定コマンドの受信がない」と判定されたときにのみ、同図のステップS195の演出カスタマイズ処理を実行可能であること等)。
このような構成においては、遊技者により報知の頻度が変更されても、有利状態におけ
る報知について支障をきたさないようにすることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記報知の頻度を変更可能であることを案内報知
する案内報知手段(例えば、演出カスタマイズ案内報知を実行する演出制御用CPU12
0等)を更に備え、前記非遊技状態であるときに、前記案内報知を実行可能である(例え
ば、図17のステップS184にて「デモ表示中フラグがオンである」と判定されたとき
にのみ、同図のステップS196のデモ表示中処理にて、演出カスタマイズ案内報知を実
行可能であること等)ことを報知してもよい。
このような構成においては、非遊技状態であるときに、報知の頻度を変更可能であるこ
とを遊技者が認識することができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、遊技者により前記報知の頻度を低下さ
せる選択動作が成された場合、前記報知の頻度と共に、前記報知以外の演出の頻度も低下
させてもよい(例えば、演出モードとしてシンプルモードが選択された場合、図20のス
テップS528の処理にて、飾り図柄の可変表示演出以外の演出を実行しない演出制御パ
ターンの設定処理を実行すること等)。
このような構成においては、演出が実行されることを好まない遊技者に対して好適に対
応することができる。
(4)上記(1)から(3)のうちいずれかの遊技機において、前記報知の頻度が特定
頻度から変更された状態で前記非遊技状態となった後に所定条件が成立した場合、前記報
知の頻度を前記特定頻度に変更してもよい(例えば、図19のステップS392の処理に
て「デモ表示演出が開始されてから所定時間が経過した」と判定され、同図のステップS
393の処理にて「演出モードがシンプルモードである」と判定された場合に、同図のス
テップS394の処理が実行されること等)。
このような構成においては、変更可能な演出頻度により遊技の興趣が低下することを抑
制することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 振分装置の内部構造を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。 主な制御コマンドの一例を示す図である。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 乱数値MR1〜MR3を示す図である。 特図保留記憶部の構成例を示す図である。 (A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。(B)は、変動カテゴリ指定コマンドのデータの一例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンドバッファの構成例を示す図である。 演出制御基板側で受信する制御コマンドの一例と、受信した制御コマンドに応じてコマンド解析処理にて実行される処理内容の一例と、の関係を説明する説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 先読み演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。 演出カスタマイズ処理の一例を示すフローチャートである。 デモ表示演出中処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 演出カスタマイズ機能における表示動作例を示す図である。 先読み演出の演出動作例を示す図である。 先読み演出の演出動作例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形
態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ
遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機
用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状
の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打
球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bと
が設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、
例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例
となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変
動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは
それぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特
別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに
おいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成
されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯さ
せるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄と
して予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、
「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を
示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示
装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装
置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成さ
れている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異な
っていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞ
れ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表
示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成し
ている。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4A
による第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれ
ぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、
各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の
可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示
エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表
示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動
のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表
示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームに
おける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5におけ
る「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可
変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1
特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図
ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結
果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種
の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了さ
せることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる
確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」とな
って、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態と
なることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結
果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動
が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや
伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等
が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される
飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄
番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜
「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合
わせやハズレとなる組み合わせ等、適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類で
あってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示され
るまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて
、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるような
スクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番
号が最小である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5R
のうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスク
ロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が
最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の下方には、保留表示ランプ9Hが配置されている。保留表示ランプ9
Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行
われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成す
る第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通
過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示
といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件
に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御
されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないと
きに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、保留表示ランプ9Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特
別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示
器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特
図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特
定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留さ
れている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保
留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変
表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というと
きには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも
含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが横方
向に並んで設けられている。また、その上には、遊技球を振り分ける振分装置200が設
けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる
始動領域としての第1始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、図3に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直
位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片6B
Aを有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状
態であるときに可動翼片6BAが垂直位置となることにより通常の開放状態になっている
。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状
態であるときに可動翼片6BAが傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が
通常よりも進入し易い拡大開放状態になる。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第
2始動入賞口を遊技球が進入可能な拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が第1
可変状態よりも進入し難い通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構
成されている。第1可変状態は、第2可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易
い状態であればよい。
振分装置200の上部には、図2に示すように、遊技球が流入可能な流入口201が設
けられている。また、振分装置200の内部には、流入口201から振分装置200内に
流入した遊技球を左側通路203と右側通路204とのいずれかに振り分けるための振分
部材202が設けられている。また、振分装置200の下部には、左側通路203を通過
した遊技球が振分装置200から流出可能な左側流出口205と、右側通路204を通過
した遊技球が振分装置200から流出可能な右側流出口206とが設けられている。
図2(A)に示す例では、振分部材202によって振分装置200内の右側通路204
が遮蔽され、遊技球が左側通路203を通過可能な状態が示されている。図2(A)に示
す状態において遊技球が流入口201から振分装置200内に流入すると、図2(B)に
示すように、流入口201から流入した遊技球は振分部材202によって左側通路203
に振り分けられ、左側通路203を通過して左側流出口205から流出する。そして、左
側流出口205の下方には、普通入賞球装置6Aによって形成される第1始動入賞口が位
置しているので、左側流出口205から流出した遊技球は、第1始動入賞口に入賞する。
振分部材202による振り分け時、振分部材202の回転軸部分に設けられている羽根部
202Aに遊技球があたり、遊技球の自重によって羽根部202Aが押されることによっ
て、図2(A)及び図2(B)に示すように、振分部材202が右側に倒れている状態か
ら左側に倒れている状態に変化する。そして、振分部材202が左側に倒れている状態に
変化すると、振分部材202によって振分装置200内の左側通路203が遮蔽され、遊
技球は右側通路204を通過可能となる。
次いで、そのような状態において、図2(C)に示すように、遊技球が流入口201か
ら振分装置200内に流入すると、図2(D)に示すように、流入口201から流入した
遊技球は振分部材202によって右側通路204に振り分けられ、右側通路204を通過
して右側流出口206から流出する。そして、右側流出口206の下方には普通可変入賞
球装置6Bによって形成される第2始動入賞口が位置しているので、右側流出口206か
ら流出した遊技球は、第2始動入賞口に入賞する。振分部材202による振り分け時、振
分部材202の回転軸部分に設けられている羽根部202Bに遊技球があたり、遊技球の
自重によって羽根部202Bが押されることによって、図2(C)及び図2(D)に示す
ように、振分部材202が左側に倒れている状態から右側に倒れている状態に変化する。
そして、振分部材202が右側に倒れている状態に変化すると、振分部材202によって
振分装置200内の右側通路204が遮蔽され、遊技球は左側通路203を通過可能とな
る。
図2に示すような動作をすることにより、この実施の形態では、振分部材202によっ
て振分装置200に流入した遊技球が左側通路203と右側通路204とに交互に振り分
けられ、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に入賞可能となる。このため、第1始
動入賞口に入賞する遊技球の数と第2始動入賞口に入賞する遊技球の数とは、略同数とな
る。なお、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片6BAが傾動位置となると、第2始動入賞
口に遊技球が進入し易くなる。特に、振分装置200内を通過しない遊技球が、振分装置
200の横から第2始動入賞口に入賞し易くなる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図3に示
す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された
第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図3に示す第2始動口スイッチ22Bによっ
て検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所
定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれ
ば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこ
とに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上
限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって
遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22
Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の
個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設
けられている。特別可変入賞球装置7は、図3に示す大入賞口扉用となるソレノイド82
によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態
とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態で
あるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくす
る。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態
であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くす
る。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利
な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、
遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が
大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出さ
れる。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技
球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となっ
た大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といっ
た、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、
特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進
入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置
7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ること
が不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図
柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグ
メントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別
情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲー
ムと称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表
示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通
過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車
、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入
賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保た
れる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれ
かに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定
個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口
にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8R
が設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチ
ンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていても
よい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射
するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打
球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作
ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイ
ッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球
や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿
が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技
機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技
者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。ス
ティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には
、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ3
1Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等によ
り所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタ
ンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていれば
よい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する
傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向
センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よ
りも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者
の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透
過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていれば
よい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技
者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。
プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電
気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31
Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊
技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図3
に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普
通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲー
ムが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立し
たことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が
経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確
定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれ
ば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例
えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表
示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果
が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チュー
リップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位
置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図3に示す第1始
動口スイッチ22Aによって検出される始動入賞の発生等により第1始動条件が成立した
後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が
成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。ま
た、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図3に示す
第2始動口スイッチ22Bによって検出される始動入賞の発生等により第2始動条件が成
立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始
条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始され
る。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図
柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図
柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特
定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄
とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウ
ンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の
形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」又は「7」の数字を示す特別図
柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1
特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄
は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄とな
るようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ
図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果とし
ての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口
扉が、所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまで
の期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者に
とって有利な第1状態とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下す
る遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装
置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入
賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数に達するまで、繰
り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であって
も、所定条件の成立により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数として、特別可変入賞球装置7を遊技者に
とって有利な第1状態とする上限回数が比較的に多い回数となる大当り遊技状態は、長期
開放大当り状態ともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限回数が比較
的に少ない回数となる大当り遊技状態は、短期開放大当り状態ともいう。なお、長期開放
大当り状態は第1特定遊技状態ともいい、短期開放大当り状態は第2特定遊技状態ともい
う。また、この実施の形態では、ラウンドの実行回数が「16」となる大当り遊技状態を
16R大当り状態ともいう一方、ラウンドの実行回数が「6」となる大当り状態を6R大
当り状態ともいう。
大当り図柄となる「3」又は「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す
特別図柄は16R大当り図柄となり、「3」の数字を示す特別図柄は6R大当り図柄とな
る。特図ゲームにおける確定特別図柄として16R大当り図柄である「7」の数字を示す
特別図柄が導出された後には、長期開放大当り状態としての16R大当り状態に制御され
る。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄として6R大当り図柄である「3」の数字を
示す特別図柄が導出された後には、短期開放大当り状態としての6R大当り状態に制御さ
れる。
特図ゲームにおける可変表示結果としての確定特別図柄が16R大当り図柄となったこ
とに基づく16R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として
比較的に多い「16」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了する
までに大入賞口が開放状態となる実質的な期間が比較的に長期なものとなる。そのため、
16R大当り状態では、大入賞口を多くの遊技球が通過し易い。これに対して、特図ゲー
ムにおける可変表示結果としての確定特別図柄が6R大当り図柄となったことに基づく6
R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として比較的に少ない
「6」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに大入賞口
が開放状態となる実質的な期間が比較的に短期なものとなる。そのため、6R大当り状態
では、16R大当り状態よりも少ない遊技球しか大入賞口を通過させることができない。
こうして、長期開放大当り状態となる16R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技
球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。一
方、短期開放大当り状態となる6R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過
し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。
大入賞口を第1状態とするラウンドの実行回数に応じて遊技球の通過し易さを異ならせ
るものに限定されず、例えば大入賞口を第1状態とする期間に応じて遊技球の通過し易さ
を異ならせるようにしてもよい。一例として、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第
1期間となる所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは第1個数の入賞球が発生す
るまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を遊技球が通過し易い
第1変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。一方、特別可変入賞球装置7の大入賞
口扉は、第1期間よりも短い第2期間となる所定の上限時間が経過するまでの期間、ある
いは第2個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、
大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。
大当り遊技状態であるときに実行される全部のラウンドにて大入賞口を第1変化態様で
変化させる第1大当り状態と、大当り遊技状態であるときに実行される一部のラウンドに
て大入賞口を第2変化態様で変化させる第2大当り状態とを設けてもよい。一例として、
第1大当り状態と第2大当り状態は、いずれもラウンドの上限回数が「16」であるもの
の、第1大当り状態では16回のラウンドの全部にて大入賞口を第1変化態様で開放状態
に変化させる一方、第2大当り状態では16回のラウンドのうち6回のラウンドにて大入
賞口を第1変化態様で開放状態に変化させた後、残り10回のラウンドでは大入賞口を第
2変化態様で開放状態に変化させてもよい。このように、第1大当り状態であるときには
、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制
御が行われる一方、第2大当り状態であるときには、所定期間にて大入賞口を遊技球が通
過し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われてもよい。
例えば16R大当り状態における遊技のように、多数の遊技球が大入賞口を通過し易い
遊技状態における遊技は、6R大当り状態における所定遊技よりも遊技者にとって有利な
有利状態となる。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態として
6R大当り状態と16R大当り状態のいずれに制御されるかに応じて、所定遊技と、所定
遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技とを実行可能である。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C
、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特
別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲー
ムが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の
可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、
5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図
柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み
合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が
継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は
一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、
「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた
大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していな
い残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「
中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が
大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装
置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態
様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様
を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合
がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表
示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作のいずれか、あるいはこれらの一部又は
全部の組み合わせといった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、
画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や
、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様
とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パター
ンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる
可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表
示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリー
チβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリ
ーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリー
チ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ
状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を
、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されるこ
とがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能
である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定
されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示
演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側
で実行するか否かが決定されてもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示
演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や
音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、
飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによる
リーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があ
ること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出と
なる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部
にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる
より前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性が
あることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実
行されるものが含まれていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される
場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態
とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある
。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における
「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される
場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態
となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行され
ずに、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。
このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「
リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される
場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ
演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定の大当り組み合わせと
なる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、
例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5
C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が同
一である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5
L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
確定特別図柄として導出される特別図柄が16R大当り図柄と6R大当り図柄のいずれ
であるかに応じて、大当り組み合わせとして停止表示される飾り図柄を異ならせてもよい
。一例として、16R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、「1」〜「
8」の飾り図柄の全部を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択さ
れる一方、6R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、図柄番号が偶数「
2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄を対象として、大当り組み合わせで停止表示す
る飾り図柄が選択されてもよい。この場合、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「
7」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されることにより、16R大当
り状態となることが確定的に報知される。一方、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」
、「8」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されたときには、16R大
当り状態となるか6R大当り状態となるかを遊技者が認識不可能又は認識困難となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が6R大当り図柄となることに対応して、所定のリー
チ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定
飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第1大当り」の可変表示態様と
称される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄が16R大当り図柄となることに対応
して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り
組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第2大当り」
の可変表示態様と称される。
この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったこ
とに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態に制御される
。確変制御が行われることにより、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表
示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高
くなるように向上する。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変
状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の
初期設定状態と同一の制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、確変制御と共に、あるいは確変制御とは別個に、時
短制御が行われてもよい。時短制御が行われることにより、通常状態に比べて特図ゲーム
における特別図柄の変動時間が短縮される。時短制御が行われるときには、普通図柄表示
器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制
御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態
のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可
変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときより
も長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球
が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者
にとって有利となる制御が行われる。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるよう
にしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように
、時短制御に伴い第2始動入賞口を遊技球が通過し易くして遊技者にとって有利となる制
御は、高開放制御と称される。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないと
きよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4B
における第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、
特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの
時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいう。時短
制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に行われる一方で、確変制御の開始と終
了は、時短制御や高開放制御の開始や終了とは連動しなくてよい。
確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り
」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。但し、可変
表示結果が再び「大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後、更に確変制御が
行われる確変状態となればよい。時短制御は、確変制御と共に終了してもよい。あるいは
、確変制御が終了するより前、もしくは確変制御が終了した後を含めて、所定回数の特図
ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれか
の条件が先に成立したときに、時短制御を終了してもよい。
確変制御と共に時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また
、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称さ
れる。更に、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状
態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状
態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御と共に時短制御が行われる
高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状
態が含まれていてもよい。
確変状態や時短状態において確変制御や時短制御及び高開放制御が行われるときには、
各特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる確率が通常よりも高くなること
や、各特図ゲームにおける特図変動時間が短縮されると共に第2開始条件が成立し易くな
ることにより、通常状態に比べて大当り遊技状態となり易くなる。こうした通常状態に比
べて大当り遊技状態となり易く遊技者にとって有利な遊技状態は、特定遊技状態としての
大当り遊技状態とは異なる「特別遊技状態」と称される。なお、確変状態は第1特別遊技
状態ともいう一方、時短状態は第2特別遊技状態ともいう。また、時短制御に伴い高開放
制御が行われる確変状態や時短状態は、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い有利変化態
様で普通可変入賞球装置6Bの可動部材が通常開放状態と拡大開放状態とに変化する「有
利状態」ということもあれば、「高ベース状態」ということもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声
制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、
パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信
号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1に
おける遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、イン
タフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制
御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて
用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、
演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマ
ンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情
報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第
2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2
特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行っ
て普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図
柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各
種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送す
るスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信
号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15
を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L
、8R、遊技効果ランプ9及び保留表示ランプ9Hといった演出用の電気部品による演出
動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示
装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊
技効果ランプ9、保留表示ランプ9H等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった
、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備え
ている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基
板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rか
ら音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ
制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板で
あり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9、保留表
示ランプ9H等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A
、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接
続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイ
ッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒
体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11
には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第
1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行う
ための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によっ
て中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送され
る制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制
御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられ
る表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる
音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用い
られるランプ制御コマンドが含まれている。
ここで、コマンド制御処理により主基板11から演出制御基板12に送信される主な制
御コマンドについて図4を参照して説明する。なお、「(H)」は16進数であることを
示す。
コマンド8001(H)は、第1特別図柄の可変表示を開始することを指定する演出制
御コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特別図の可変表示を開始することを
指定する演出制御コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマン
ドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開
始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指
定コマンドに含めるようにしてもよい。第1変動開始指定コマンド又は第2変動開始指定
コマンドは、変動パターン指定コマンド等と共に、変動パターンの設定のために実行され
る処理にて送信設定される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可
変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。この実施の形
態では、変動パターンそれぞれに対応する変動パターン指定コマンドが設定されている。
例えば、各変動パターンには、一意の番号が振られ、その番号がコマンド中の「XX」に
設定される。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するための
コマンドでもあり、変動パターンの設定のために実行される処理にて送信設定される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、及び大当り種別を指定する演出制御
コマンドである。この実施の形態では、表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマン
ドが設定されている。例えば、各表示結果には、一意の番号が振られ、その番号がコマン
ド中の「XX」に設定される。また、表示結果指定コマンドは、変動パターン指定コマン
ド等と共に、変動パターンの設定のために実行される処理にて送信設定される。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示するこ
とを指定する演出制御コマンドである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲーム終了時にて
送信設定される。
コマンド95XX(H)は、遊技状態を指定する演出制御コマンドである。この実施の
形態では、遊技状態それぞれに対応する遊技状態指定コマンドが設定されている。例えば
、遊技状態が通常状態であれば、「XX」は、「00」に設定される。例えば、遊技状態
が低確高ベース状態であれば、「XX」は、「01」に設定される。例えば、遊技状態が
高確高ベース状態であれば、「XX」は、「02」に設定される。遊技状態指定コマンド
は、遊技状態の変更が行われ得る処理の実行時に送信設定される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである
。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される、大当り遊技状態に
なったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態が開始されるときに
送信設定される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了を指定する当り演出制御コマンドで
ある。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態
が終了することを報知する演出である。このコマンドは、最後のラウンド遊技が終了した
ときに送信設定される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動入
賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。コマンドB200(H)は、第2
始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制
御コマンドである。第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドとを始動
口入賞指定コマンドと総称することがある。また、これらコマンドは、始動入賞判定処理
にて送信設定される。
コマンドC1XX(H)は、第1特図保留記憶数を指定する演出制御コマンドである。
「XX」が、第1特図保留記憶数を示す。コマンドC2XX(H)は、第2特図保留記憶
数を指定する演出制御コマンドである。「XX」が、第2特図保留記憶数を示す。第1特
図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドとを総称して、特図保留記
憶数指定コマンドという場合がある。特図保留記憶数指定コマンドは、第1特図保留記憶
数又は第2特図保留記憶数が変化し得る処理にて送信設定される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち表示結果を指定する演出制御
コマンドである。コマンドC6XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち変動カテゴリ
を指定する演出制御コマンドである。第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、
乱数値MR1〜3が抽出される。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1〜3
に対応する可変表示について、当該可変表示の開始条件の成立前に、この抽出された乱数
値MR1〜3に基づいて、当該可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か、大当
り種別、及び当該可変表示の変動カテゴリが判定される。始動入賞時の判定は、この判定
のことをいい、当該判定は、入賞時乱数値判定処理にて行われる。表示結果についての判
定結果には、一意の番号が振られ、その番号が図柄指定コマンド中の「XX」に設定され
る。変動カテゴリについての判定結果には、一意の番号が振られ、その番号が変動カテゴ
リ指定コマンド中の「XX」に設定される。これらコマンドは、始動入賞判定処理にて送
信設定される。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップの
マイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM
101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラ
ムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数
値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM10
1から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進
行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から
固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動
データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に
一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI
/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を
受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュ
ータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム
制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用デー
タ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各
種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定
テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103
が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数の
コマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パ
ターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部
又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップさ
れているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が
停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少な
くとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデ
ータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に
応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状
態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデ
ータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御
用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊
技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートと
を含んで構成されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制
御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と
、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5に
おける表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出
制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と
、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み
出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作
を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM1
21から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM
122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用
CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動デー
タ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部か
ら各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介し
て演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載さ
れた1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音
声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するため
の配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝
送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコント
ローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出
信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン
31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を
、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用
いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作
を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラム
の他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されてい
る。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行
うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種
の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出
動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテ
ーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状
況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成
されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予
告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにお
いて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示される
までの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出等における演出表示動作、あ
るいは飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制
御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターン
が用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示
すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊
技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ
等から構成されている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロ
コンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処
理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定
した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる
。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行
う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出さ
れ、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了
すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチ
ンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を
実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号
を受信して割込み要求を受け付けると、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制
御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行
することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ
22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入
力される検出信号の状態を判定する。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行すること
により、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発
生可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技
機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、
確率変動情報等のデータを出力する。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR3といった遊
技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実
行する。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する。特別図柄プロセス
処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1におけ
る遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4
Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等
を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される。CPU103は
、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を
制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設
定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行するこ
とにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンド
を伝送させる。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマ
ンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I
/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを
送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポー
トに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態とし
てからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コ
マンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定
してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する
。図5は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成す
る第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを
判定する(ステップS201)。スイッチ処理にて第1始動口スイッチ22Aがオンであ
ると判定されている等して第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201
;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所
定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU10
3は、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタの格納値である
第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できれ
ばよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ
S202;NO)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である
始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS20
1;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(
ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応
して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS2
04)。スイッチ処理にて第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されている等し
て第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を
用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっている
か否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、例えばRAM10
2の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタの格納値である第2特図保留記憶
数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ
S205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)
、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22
Bがオンでなかったり、(ステップS204;NO)、第2特図保留記憶数が上限値であ
ったりした場合には(ステップS205;YES)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に
応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例
えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算
する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を
1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進
入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加す
るように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球
が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増
加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留
記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する
(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応し
た所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の
処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等に
よって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種
別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出さ
れる(図6参照)。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果
を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、
「0」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。大当り種別決定用の乱数値MR2は
、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「第1大当り」、「第2大当り
」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの
値を取り得る。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示に
おける変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために
用いられる乱数値であり、「0」〜「251」のいずれかの値を取り得る。
こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、特図保留記憶部に
おける空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。この
とき、始動口バッファ値も、始動口データとして、保留データに対応付けられて特図保留
記憶部における空きエントリの先頭にセットされる。例えば、始動口バッファ値が「1」
であるときには、当該バッファ値を始動口データとして保留データと共に対応付けて、図
7に示すような特図保留記憶部にセットする。例えば、始動口バッファ値が「2」である
ときには、当該バッファ値を始動口データとして保留データと共に対応付けて、図7に示
すような特図保留記憶部にセットする。なお、このとき、CPU103は、始動口バッフ
ァ値が「1」であるときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特
図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせるようにしてもよい。な
お、CPU103は、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留表示器25B
を制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25
Bに行わせるようにしてもよい。
図7に示す特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球
が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームの保留デー
タと、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入して第2始動入
賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームの保留データと、を入賞順に記憶
する。一例として、特図保留記憶部は、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への入賞順に
保留番号と対応付けて、その遊技球の進入による第1始動条件又は第2始動条件の成立に
基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR
1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値デ
ータ等を保留データとして記憶する。保留データは、第1始動入賞口への入賞と第2始動
入賞口への入賞とのそれぞれについて、最大4つまで記憶される。こうして特図保留記憶
部に記憶された保留データは、第1特図又は第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留さ
れていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき大当り遊技状態に制
御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否か等を判定
可能にする保留記憶情報となる。また、特図保留記憶部には、上述のように、各保留デー
タが第1始動条件と第2始動条件とのうちのいずれの条件成立に基づいて抽出されたもの
であるかを示す始動口データが各保留データに対応付けて記憶される。
ステップS210の処理に続いて、CPU103は、入賞時乱数値判定処理を実行する
(ステップS211)。入賞時乱数値判定処理は、所謂、先読みのための処理である。こ
の実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄
通常処理により、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決
定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を具体的
に規定する変動パターンの決定等が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始
動入賞口にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS211の入賞時乱数値
判定処理を実行することにより、今回の始動入賞によって実行される特図ゲームの特図表
示結果が「大当り」となるか否かの判定や、今回の始動入賞によって実行される飾り図柄
の可変表示態様がリーチを伴う表示態様となるか否かの判定等を行う。これにより、始動
入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより
前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がリーチを伴う
表示態様等となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出
制御用CPU120等により、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができ
る。
図8(A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。入賞時乱数
値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域に設けられ
た時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現
在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、確変フラグがオンであ
るときには確変状態であることを特定し、時短フラグがオンであるときには時短状態であ
ることを特定し、確変フラグと時短フラグが共にオフであるときには通常状態であること
を特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、CPU103は、予めROM101の所定領域に記
憶する等して用意された複数の特図表示結果決定テーブルのうちから、始動口バッファ値
や現在の遊技状態に対応して用意されたテーブルを選択して使用テーブルにセットする(
ステップS402)。特図表示結果決定テーブルは、始動入賞が第1始動入賞と第2始動
入賞とのいずれであるか、遊技状態が確変状態であるか等に応じて複数用意されている。
特図表示結果決定テーブルでは、例えば、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較され
る数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に割り
当てられていればよい。
例えば、特図表示結果決定テーブルとして、第1始動入賞及び非確変状態に対応する第
1特図表示結果決定テーブル、第1始動入賞及び確変状態に対応する第1特図表示結果決
定テーブル、第2始動入賞及び非確変状態に対応する第2特図表示結果決定テーブル、第
2始動入賞及び確変状態に対応する第2特図表示結果決定テーブルが用意されている。C
PU103は、これらテーブルのうち、始動口バッファ値や現在の遊技状態に対応したテ
ーブルをROM101からRAM102に読み出す等して当該テーブルを使用テーブルに
セットする。なお、始動口バッファ値が「1」であれば、当該始動入賞は第1始動入賞で
あり、始動口バッファ値が「2」であれば、当該始動入賞は第2始動入賞である。
その後、図5のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を
示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)
。大当り判定範囲には、ステップS402の処理でセットされた使用テーブルにおいて「
大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数
値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無
を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲内に含まれる決定値の最小値と最大値と
を示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値
とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定で
きればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定することに
より、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定され
ると判定できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS4
03;NO)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出
制御基板12に対して送信するための送信設定を行う(ステップS405)。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS40
3;YES)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ス
テップS409)。このとき、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶する
等して用意された大当り種別決定テーブルを参照する。大当り種別決定テーブルでは、例
えば、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を「第1大当り
」と「第2大当り」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。CPU
103は、乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられている大当り種別を今回の判定
結果とする。こうしたステップS409の処理により判定結果に応じた図柄指定コマンド
を、演出制御基板12に対して送信するための送信設定が行われる(ステップS410)
ステップS405、S410の処理をいずれかを実行した後には、当該始動入賞によっ
て実行される可変表示の変動パターンの変動カテゴリの判定を行う(ステップS412)
CPU103は、ステップS412において、ステップS403にて乱数値MR1が大
当り判定範囲内であると判定していた場合には、変動カテゴリを「大当り」のカテゴリと
判定する。
一方、ステップS403にて乱数値MR1が大当り判定範囲外であると判定していた場
合、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、ROM101の所定領域に
記憶されて用意されたハズレ変動パターン決定テーブルと、を用いて乱数値MR3に応じ
た変動カテゴリを判定する。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、例えば、遊技状態が
時短状態であるか非時短状態であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比
較される数値が、変動パターンの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は
、乱数値MR3に基づいて、ステップS401で特定した遊技状態が時短状態であるか否
かに応じて当該乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられている変動パターンを選択
する。各変動パターンは、いずれかの変動カテゴリに属しており、今回の判定結果の変動
カテゴリが「非リーチハズレ」のカテゴリであるか、「リーチハズレ」のカテゴリである
かを判定する。
ステップS412の後、CPU103は、上記判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマ
ンドを、演出制御基板12に対して送信するための送信設定を行う(ステップS413)
。上記判定結果が「大当り」の変動カテゴリだった場合には、変動カテゴリ指定コマンド
としてコマンドC611(H)の送信設定を行う(図9(B)参照)。また、上記判定結
果が「非リーチハズレ」の変動カテゴリだった場合には、変動カテゴリ指定コマンドとし
てコマンドC600(H)の送信設定を行う(図9(B)参照)。また、上記判定結果が
「リーチハズレ」の変動カテゴリだった場合には、変動カテゴリ指定コマンドとしてコマ
ンドC610(H)の送信設定を行う(図9(B)参照)。
ステップS413の後、CPU103は、始動口入賞指定コマンド及び特図保留記憶数
指定コマンドの送信設定を行う(ステップS414)。具体的には、始動口バッファ値が
「1」のときは、第1始動口入賞指定コマンド及び第1特図保留記憶数指定コマンドの送
信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、第2始動口入賞指定コマンド及び第
2特図保留記憶数指定コマンドの送信設定を行う。送信設定する第1特図保留記憶数指定
コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、現在の第1特図保留記憶数や第2特図保
留記憶数を指定するコマンドとし、指定する特図保留記憶数は、第1特図保留記憶数カウ
ンタや第2特図保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。ステップS4
14の後、入賞時乱数値判定処理を終了する。
上記一連の処理が実行された後、コマンド制御処理を実行することにより、第1始動入
賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときに
は、始動口入賞指定コマンド、特図保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カ
テゴリ指定コマンドという4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括し
て伝送される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ
割込み毎のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図5に戻り、ステップS211の後、始動口バッファ値が「1」であるか「2」である
かを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ス
テップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化
してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バ
ッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリ
アして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204
の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双
方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の
検出に基づく処理を完了できる。
始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられ
た特図プロセスフラグの値に応じて、特別図柄通常処理、変動パターン設定処理、特別図
柄変動処理、特別図柄停止処理、大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処
理、大当り終了処理のいずれかを選択して実行する。
特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別
図柄通常処理では、特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている
保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B
による特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特
図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変
表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定す
る。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を「第1大
当り」、「第2大当り」といった複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果
を示すデータがRAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに格納されるこ
とにより、大当り種別が記憶される。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける
特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置
4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別
図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”
に更新される。
図9は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理にお
いて、CPU103は、まず、特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステッ
プS231)。特図保留記憶数は、特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第
1特図保留記憶数カウント値及び第2特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値
がいずれも「0」であるか否かを判定すればよい。なお、合計保留記憶数カウント値を読
み出し、当該カウント値が「0」であるか否かを判定することで、特図保留記憶数が「0
」であるか否かを判定してもよい。
特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、例えば特図
保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データと
して、乱数値MR1〜MR3を示す数値データ、及びこれに対応付けられた始動口データ
を読み出す(ステップS232)。これにより、図5のステップS209の処理で第1始
動入賞又は第2始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このと
き読み出された数値データ及び始動口データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納され
て、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、ステップS232で読み出した始動口データに応じ
て、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図
指定バッファ値を「1」又は「2」に設定する(ステップS233)。これによって、こ
れから開始される特図ゲームが第1特図のものであるか第2特図のものであるかが設定さ
れる。
ステップS233の後、CPU103は、変動特図指定バッファ値が「1」の場合には
、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記
憶数を1減算させるように更新すると共に、特図保留記憶部における記憶内容をシフトさ
せる(ステップS234)。CPU103は、変動特図指定バッファ値が「2」の場合に
は、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図
保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、特図保留記憶部における記憶内容をシ
フトさせる(ステップS234)。例えば、特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位
の記憶領域に記憶された保留データ及び始動口データを、1エントリずつ上位にシフトす
る。また、ステップS234の処理では、合計保留記憶数を1減算する。
ステップS234の処理を実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結
果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS235)。一例とし
て、ステップS235の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意さ
れた特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに
設定する。特図表示結果決定テーブルでは、例えば、特図表示結果決定用の乱数値MR1
と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定
結果に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に
含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから
読み出し、乱数値MR1を示す数値データに基づいて、使用パターンとしてセットした特
図表示結果決定テーブルを参照することにより、乱数値MR1に合致する決定値に割り当
てられた「大当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すれ
ばよい。
確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当
り」に決定される。したがって、例えば大当り終了処理により、大当り種別が「確変」で
あった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在が確
変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く
、大当り遊技状態になり易い。つまり、遊技者にとって有利である。
その後、CPU103は、ステップS235の処理により決定された特図表示結果が「
大当り」であるか否かを判定する(ステップS236)。特図表示結果が「大当り」に決
定された場合には(ステップS236;YES)、RAM102の所定領域に設けられた
大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS237)。また、大当り種別を複数種
類のいずれかに決定する(ステップS238)。一例として、ステップS238の処理で
は、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを
選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブル
では、例えば、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を「第
1大当り」と「第2大当り」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい
CPU103は、ステップS232で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に
含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読
み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値
データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照することに
より、乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すれ
ばよい。
ステップS238の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS23
9)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大
当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS236;NO)、ステップS239
の後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(
ステップS240)。一例として、ステップS236にて特図表示結果が「大当り」では
ないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に
決定する。一方、ステップS236にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場
合には、ステップS238における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図
柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS240の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新し
てから(ステップS241)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS241にて特図
プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したと
きには、変動パターン設定処理が実行される。
ステップS231にて特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Y
ES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS242)、特別図柄通常処理を終
了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示す
ること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11か
ら演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであ
れば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指
定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待
ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。
変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この
変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に
基づき、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複
数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されて
特別図柄の可変表示が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され
る。
特別図柄通常処理や変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定
特別図柄や、特別図柄及び飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。即
ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、
大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いて、特別図
柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別
図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別
図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄変動を開始してからの経過時間
を計測する処理等が含まれている。例えば、特別図柄変動処理が実行される毎に、RAM
102の所定領域に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を
1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲ
ームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるか
にかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過
時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このよう
に、特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲー
ムでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲー
ムでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい
。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、
特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別
図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄
の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための
設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフ
ラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特
図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場
合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当
り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態
においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が
含まれている。このときには、例えば大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」の
いずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにして
もよい。一例として、大当り種別が「第1大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とす
る期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞
口の開放回数を「6回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われ
ればよい。一方、大当り種別が「第2大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期
間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の
開放回数を「16回」に設定することにより、長期開放大当り状態とする設定が行われれ
ばよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当
り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計
測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、
大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含
まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド8
2に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフ
ラグの値が“6”に更新される。
大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当
り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最
大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了
指定コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実
行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“
5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグ
の値が“7”に更新される。
大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り
終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出
装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行
される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に
対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理等が含まれている。
こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図10は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す大当り終
了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを
判定する(ステップS321)。一例として、大当り開放後処理では、特図プロセスフラ
グの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められた
タイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の
処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の
遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当
り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り
終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、そのまま大当り
終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(
ステップS321;YES)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS322
)。例えば、CPU103は、確変フラグをオン状態にセットする。そして、確変制御中
に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、RAM1
02の所定領域に設けられた確変回数カウンタに設定する。
ステップS322の処理に続いて、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS
323)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットする。そして、時短
制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、R
AM102の所定領域に設けられた時短回数カウンタに設定する。その後、特図プロセス
フラグの値を“0”に更新してから(ステップS324)、大当り終了処理の実行を終了
する。
こうした大当り終了処理により確変制御を開始するための設定が行われた後、第1開始
条件又は第2開始条件の成立に基づき特図ゲームの実行が開始されるときには、図9に示
すステップS235の処理にて、確変制御ありに応じた割合で特図表示結果を「大当り」
として大当り遊技状態に制御するか否かが決定される。そして、確変制御が行われる確変
状態であるときには、確変制御が行われない通常状態や時短状態であるときよりも高い割
合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。このように、確変状態であるときには、
通常状態や時短状態であるときよりも大当り遊技状態に制御すると決定され易い。
大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた場合、時短制御が行わ
れる時短状態であるときには、時短制御が行われない通常状態であるときよりも、特別図
柄や飾り図柄の可変表示時間が短い変動パターンに決定され易くなる。
また、大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた後、普通図柄プ
ロセス処理では、高開放制御を行うための処理が実行される。例えば、普通図柄表示器2
0による普図ゲームを開始すると判定されたときには、普図表示結果決定用の乱数値を示
す数値データ等に基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を
決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンに対応して高開放
制御が行われる場合に、高開放制御が行われない場合よりも普図表示結果を「普図当り」
とする決定が成される割合が高くなるように決定値が普図表示結果に割り当てられている
。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、通常状態に比べて
特図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となり易くなることで、普通
可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技
球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。この
とき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、高開放制御が行われ
ない場合よりも普通図柄の可変表示時間が短くなるように設定される。これにより、時短
状態において高開放制御が行われる有利状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表
示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示
される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状
態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を
拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回
数を設定する。このとき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、
高開放制御が行われない場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定さ
れる。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、第2始動入賞
口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過し
易くなる。
特別図柄停止処理では、特図表示結果が「大当り」となる場合に対応して、確変制御や
時短制御を終了するための設定が行われる。例えば、RAM102の所定領域に設けられ
た確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、RAM102の所定領域
に設けられた確変回数カウンタや時短回数カウンタをクリアする処理等が実行されればよ
い。
特別図柄停止処理では、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に対応して、時短状態に
おける時短制御や高開放制御を終了させるか否かの判定と、確変状態における確変制御を
終了させるか否かの判定とが行われる。例えば、時短回数カウンタの格納値である時短回
数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算するように更新して、
減算後のカウント値が「0」となったか否かを判定する。そして、確変回数カウント値が
「0」となったときには、確変制御を終了させると判断して、確変フラグをクリアする。
なお、時短回数カウント値や確変回数カウント値を更新するタイミングは、特図ゲームの
終了に対応して特別図柄終了処理が実行されるタイミングに限定されず、例えば特図保留
記憶数が「0」以外であると判定されたことにもとづいて特図ゲームの実行が開始される
タイミングであってもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU
120が起動して、図11のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する
。図11に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所
定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設
定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ
割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込み
フラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセ
ットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;NO)、
ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは
別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込み
は、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割
込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出
制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にな
らないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制
御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して
、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、
I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信
された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取
り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122の所定領域に設
けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが
2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマン
ド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定し
てから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;YE
S)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS73)、コマ
ンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解
析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて
演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した
後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行
する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示
装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作
、遊技効果ランプ9、保留表示ランプ9H及び装飾用LEDといった発光体における点灯
動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内
容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等
が行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ス
テップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122の所定領域に設け
られたランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフト
ウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図12は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理に
おいて、演出制御用CPU120は、主基板11から始動入賞時コマンドの受信があった
か否かを判定する(ステップS681)。始動入賞時コマンドを受信したときには(ステ
ップS681;YES)、RAM122に設けられた始動入賞時コマンドバッファに受信
コマンドを格納する(ステップS682)。
図13は、始動入賞時コマンドバッファの構成例である。ステップS682では、始動
入賞時コマンドバッファの空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小
さい格納領域に、第1又は第2始動口入賞指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数指
定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンドを順番に記憶させる。始動入
賞時コマンドバッファには、始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コ
マンドを対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU1
20は、始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って
、始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「8」に対応する格納領域におけ
る空き領域の先頭から順番に格納していく。
なお、図13において、図柄指定コマンドの「C400(H)」は、可変表示結果の判
定結果が「ハズレ」であることを示し、「C402(H)」は、可変表示結果の判定結果
が「第2大当り」であることを示しているものとする。変動カテゴリコマンド「C600
(H)」は、変動カテゴリが「非リーチハズレ」であることを示し、「C610(H)」
は、変動カテゴリが「大当り」であることを示す。特図保留記憶数指定コマンドの「C1
02(H)」〜「C104(H)」は、第1特図保留記憶数が始動入賞時において「2つ
」〜「4つ」であることをそれぞれ示す。特図保留記憶数指定コマンドの「C202(H
)」〜「C204(H)」は、第2特図保留記憶数が始動入賞時において「2つ」〜「4
つ」であることをそれぞれ示す。なお、図13において、保留番号「5」と「7」で第2
特図保留記憶数が同じになっているが、これは、保留番号「5」の始動入賞があった後に
、第2特図ゲームが実行され、その実行中等に第2始動入賞があったことを示す。
なお、始動入賞時コマンドバッファに格納された始動入賞時コマンドは、保留表示ラン
プ9Hと一対一で対応する。具体的には、保留表示番号と保留表示ランプ9Hの点灯位置
とが対応しており、これによって、始動入賞時コマンドは、保留表示ランプ9Hと一対一
で対応する。
例えば、始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」は、左から1番目の保留表
示ランプ9Hに対応し、始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」は、左から2
番目の保留表示ランプ9Hに対応し、・・・始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号
「8」は、左から8番目の保留表示ランプ9Hに対応する。
例えば、始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「4」に始動入賞時コマンドが格
納されると、左から4番目の保留表示ランプ9Hが点灯する。このとき、始動入賞時コマ
ンドバッファの保留表示番号「1」〜「3」にも始動入賞時コマンドが格納されている筈
なので、左から1番目〜3番目の保留表示ランプ9Hも既に点灯している。
保留表示番号に対応付けて格納される始動入賞時コマンドは、始動入賞時における乱数
値の抽出に対応して送信されるものであり、抽出された乱数値のデータは図7の特図保留
記憶部に保留番号に対応して保留データとして格納されるものである。また、保留データ
と同様に、可変表示が実行される毎に保留表示番号「1」の始動入賞時コマンドは消去さ
れ、下位の保留表示番号「2」〜「8」の始動入賞時コマンドは、1つずつ上位にシフト
される。つまり、保留番号と保留表示番号とは、同じ番号同士が対応しており、同じ番号
の保留番号と保留表示番号とにそれぞれ対応して格納された保留データと始動入賞時コマ
ンドとは互いに対応する。つまり、始動入賞時コマンドは、当該コマンドに対応する保留
表示番号と同じ保留番号の保留データに基づいて実行される可変表示に対応する。更に、
保留表示ランプ9Hも、保留表示番号に対応した位置の保留表示ランプ9Hが点灯するの
で、同じ保留番号及び保留表示番号にそれぞれ対応する保留データ及び始動入賞時コマン
ドと、当該保留表示番号に対応する位置の保留表示ランプ9Hとは、互いに対応して、同
じ可変表示に対応する。保留表示ランプ9Hは、対応する保留データに基づいて実行され
る可変表示を表すものとなる。
図12に戻り、ステップ682の後、又は始動入賞時コマンドを受信していないときに
は(ステップS681;NO)、演出制御用CPU120は、その他の演出制御コマンド
について解析処理を行い(ステップS683)、コマンド解析処理を終了する。
図14は、各演出制御コマンドについてコマンド解析処理にて行われる処理の表を示す
図である。処理内容中、S682は、上述したステップS682で処理が行われることを
示す。他の処理内容は、例えば、ステップS683で行われる処理である。表における各
受信フラグや、各格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、受信フラグ
をセットとは、オン状態にすることである。なお、受信フラグや格納領域に格納されるコ
マンド等は、適宜のタイミングでクリアされてもよい。
演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信しているときには、受信した
遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグ及び高ベースフラグのオン状態・オ
フ状態を切り替える。高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域に設けられ、確変
状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオ
ン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。高ベースフ
ラグは、例えば、RAM122の所定領域に設けられ、時短状態になったことに対応して
オン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態・オフ状態の切り替え
に対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。例えば、演出制御用CPU120は、遊
技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合、高確フラグ及び高ベ
ースフラグの両者をオン状態にする。遊技状態指定コマンドが低確高ベース状態を指定す
るものである場合、高確フラグをオフ状態とし、高ベースフラグをオン状態にする。
次に演出制御プロセス処理を説明する。図15は、演出制御プロセス処理の一例を示す
フローチャートである。図15に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU12
0は、まず、先読み演出設定処理を実行した後(ステップS161)、RAM122の所
定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜
S175の処理のいずれかを選択して実行する。
まず、先読み演出設定処理を説明する。図16は、先読み演出設定処理の一例を示すフ
ローチャートである。この実施の形態の先読み演出設定処理は、大当り遊技状態中に、始
動入賞時コマンドバッファに格納される始動入賞時コマンドとして、可変表示結果の判定
結果が「第1大当り」又は「第2大当り」であることを示す図柄指定コマンドが格納され
ている場合に、保留表示ランプ9Hを通常態様の白色の点灯とは異なる態様で点灯させる
先読み演出を実行するための設定を行う処理である。以下の説明では、始動入賞時コマン
ドバッファに格納される始動入賞時コマンドのうち、可変表示結果の判定結果が「第1大
当り」又は「第2大当り」であることを示す図柄指定コマンドを含む始動入賞時コマンド
を、大当り保留と称する。
この実施の形態の先読み演出には、所定報知と特定報知とが含まれる。所定報知は、1
個又は2個といった所定数の大当り保留がある場合に実行される報知である。所定報知が
実行されることにより、所定数の大当り保留があることを、遊技者に認識させることがで
きる。この実施の形態では、大当り遊技中に、新たな大当り保留が発生したことにより大
当り保留の数が所定数に達したことに応じて、所定報知として、新たに発生した大当り保
留を対象にして、当該大当り保留の保留表示番号に対応した位置の保留表示ランプ9Hを
赤色点灯時間となる所定時間が経過するまで赤色に点灯させる。なお、赤色点灯時間は、
保留表示ランプ9Hが赤色に点灯したことを遊技者が認識し得る程度の時間であればよく
、例えば0.5秒間程度の時間であればよい。即ち、換言すれば、この実施の形態では、
所定報知として、保留表示ランプ9Hを赤色に点滅させる。
特定報知は、3個以上といった所定数よりも多い特定数の大当り保留がある場合に実行
される報知である。特定報知が実行されることにより、特定数の大当り保留があることを
、遊技者に認識させることができる。この実施の形態では、大当り遊技中に、新たな大当
り保留が発生したことにより大当り保留の数が特定数に達したことに応じて、特定報知と
して、全ての大当り保留を対象にして、当該大当り保留の保留表示番号に対応した位置の
保留表示ランプ9Hをレインボーに点灯させる。
例えば、始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号に対応付けて先読み演出フラグを
格納しておき、演出制御用CPU120は、所定報知の実行に伴い、所定報知の対象とな
った大当り保留に対応する先読み演出フラグの値を“1”に更新し、所定報知の終了に伴
い、所定報知の対象となった大当り保留に対応する先読み演出フラグの値を“0”に更新
すればよい。同様に、演出制御用CPU120は、特定報知の実行に伴い、特定報知の対
象となった大当り保留に対応する先読み演出フラグの値を“2”に更新すればよい。この
ようにして、演出制御用CPU120は、先読み演出フラグの値を参照することにより、
所定報知や特定報知の実行中であるか否かを判定することができる。なお、この実施の形
態では、特定報知が実行された場合、特定報知の対象となった大当り保留が消化されるま
で、即ち、大当り保留に基づいて可変表示が実行されるまで、特定報知を継続して実行す
るようにしているため、特定報知の終了に伴い、特定報知の対象となった大当り保留に対
応する先読み演出フラグの値を“0”に更新するようにはしていない。
先読み演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、赤色に点灯している保留
表示ランプ9Hがあるか否かを判定する(ステップS371)。換言すれば、演出制御用
CPU120は、所定報知の実行中であるか否かを判定する。ステップS371では、例
えば、始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をチェックし、先読み演出フラグの値が“
1”の大当り保留が記憶されている場合に、「赤色に点灯している保留表示ランプ9Hが
ある」と判定すればよい。
ステップS371にて赤色に点灯している保留表示ランプ9Hがない場合(ステップS
371;NO)、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッファの記憶内容を
チェックし、始動入賞時コマンドが始動入賞時コマンドバッファに新たに格納されている
か否かを判定する(ステップS372)。
ステップS372にて始動入賞時コマンドが始動入賞時コマンドバッファに新たに格納
されていない場合(ステップS372;NO)、先読み変化演出を実行することはないの
で、演出制御用CPU120は、本処理を終了する。
ステップS372にて始動入賞時コマンドが始動入賞時コマンドバッファに新たに格納
されている場合(ステップS372;YES)、演出制御用CPU120は、演出モード
がアクティブモードであるか否かを判定する(ステップS373)。ここで、この実施の
形態では、演出モードが、先読み演出をはじめとする各種演出が実行されるアクティブモ
ードと、先読み演出をはじめとする一切の演出が実行されないように制御されるシンプル
モードとのいずれかに、遊技者による選択等により更新される。例えば、演出制御用CP
U120は、演出モードがアクティブモードに変更されたことに伴い、RAM122の所
定領域に設けられた演出モードフラグの値を“1”に更新し、演出モードがシンプルモー
ドに変更されたことに伴い、演出モードフラグの値を“2”に更新すればよい。このよう
にして、演出制御用CPU120は、演出モードフラグの値を参照することにより、いず
れの演出モードに設定されているかを判定することができる。ステップS373の処理で
は、例えば、演出モードフラグの値が“1”である場合に、「演出モードがアクティブモ
ードである」と判定すればよい。
ステップS373にて演出モードがアクティブモードではなくシンプルモードである場
合(ステップS373;NO)、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッフ
ァに新たに格納された始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応した位置の保留表示ラン
プ9Hを白色に点灯させて(ステップS374)、先読み演出設定処理を終了する。
このように、遊技者による選択等により演出モードがシンプルモードである場合、始動
入賞時コマンドバッファに新たな始動入賞時コマンドが格納されても、後述するステップ
S375、S376、S378のいずれの処理も実行されることはなく、特定報知や所定
報知の先読み演出は実行されない。即ち、演出モードがシンプルモードである場合、大当
り遊技中であったとしても、特定報知や所定報知の先読み演出は実行されない。また、演
出モードがシンプルモードである場合、始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された
始動入賞時コマンドが大当り保留であったとしても、特定報知や所定報知の先読み演出は
実行されない。また、演出モードがシンプルモードである場合、新たな大当り保留が発生
したことにより大当り保留の数が特定数に達したとしても、特定報知の先読み演出は実行
されない。
ステップS373にて演出モードがアクティブモードである場合(ステップS373;
YES)、演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを
判定する(ステップS375)。ステップS375の処理では、例えば、大当り遊技状態
にてファンファーレ演出を含む大当り中演出処理、又はエンディング演出処理が実行され
ていることに対応して、演出プロセスフラグの値が“4”又は“5”である場合に、「大
当り遊技状態である」と判定すればよい。
ステップS375にて現在の遊技状態が大当り遊技状態でない場合(ステップS375
;NO)、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された
始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応した位置の保留表示ランプ9Hを白色に点灯さ
せて(ステップS374)、先読み演出設定処理を終了する。
このように、現在の遊技状態が大当り遊技状態でない場合、始動入賞時コマンドバッフ
ァに新たな始動入賞時コマンドが格納され、演出モードがアクティブモードであっても、
後述するステップS376、S377、S378のいずれの処理も実行されることはなく
、特定報知や所定報知の先読み演出は実行されない。即ち、現在の遊技状態が大当り遊技
状態でない場合、始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された始動入賞時コマンドが
大当り保留であったとしても、特定報知や所定報知の先読み演出は実行されない。また、
現在の遊技状態が大当り遊技状態でない場合、特定報知の先読み演出を実行中であったと
しても、新たな大当り保留を対象にした特定報知の先読み演出は実行されない。また、現
在の遊技状態が大当り遊技状態でない場合、新たな大当り保留が発生したことにより大当
り保留の数が特定数に達したとしても、特定報知の先読み演出は実行されない。
ステップS375にて現在の遊技状態が大当り遊技状態である場合(ステップS375
;YES)、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッファに新たに格納され
た始動入賞時コマンドが大当り保留であるか否かを判定する(ステップS376)。ステ
ップS376の処理では、例えば、始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された始動
入賞時コマンドに含まれる図柄指定コマンドが「第1大当り」又は「第2大当り」を示し
ている場合に、「始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された始動入賞時コマンドが
大当り保留である」と判定すればよい。
ステップS376にて始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された始動入賞時コマ
ンドが大当り保留でない場合(ステップS376;NO)、演出制御用CPU120は、
始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された始動入賞時コマンドの保留表示番号に対
応した位置の保留表示ランプ9Hを白色に点灯させて(ステップS374)、先読み演出
設定処理を終了する。
このように、始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された始動入賞時コマンドが大
当り保留でない場合、始動入賞時コマンドバッファに新たな始動入賞時コマンドが格納さ
れ、演出モードがアクティブモードであり、現在の遊技状態が大当り遊技状態であっても
、特定報知や所定報知の先読み演出は実行されない。
ステップS376にて始動入賞時コマンドバッファに新たに格納された始動入賞時コマ
ンドが大当り保留である場合(ステップS376;YES)、演出制御用CPU120は
、レインボーに点灯している保留表示ランプ9Hがあるか否かを判定する(ステップS3
77)。換言すれば、演出制御用CPU120は、特定報知の実行中であるか否かを判定
する。ステップS377では、例えば、始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をチェッ
クし、先読み演出フラグの値が“2”の大当り保留が記憶されている場合に、「レインボ
ーに点灯している保留表示ランプ9Hがある」と判定すればよい。
ステップS377にてレインボーに点灯している保留表示ランプ9Hがない場合(ステ
ップS377;NO)、演出制御用CPU120は、3個以上の大当り保留があるか否か
を判定する(ステップS378)。
ステップS378にて3個以上の大当り保留がない場合(ステップS378;NO)、
演出制御用CPU120は、新たな大当り保留の保留表示番号に対応した位置の保留表示
ランプ9Hを赤色に点灯させることにより、所定報知の実行を開始し(ステップS379
)、先読み演出設定処理を終了する。ステップS379の処理では、例えば、保留表示ラ
ンプ9Hを赤色に点灯させるときに、この保留表示ランプ9Hを赤色に点灯させる赤色点
灯時間に対応して予め定められたタイマ初期値がランプ制御タイマにセットされる。
このように保留表示ランプ9Hが赤色に点灯し、ステップS371にて赤色に点灯して
いる保留表示ランプ9Hがある場合(ステップS371;YES)、演出制御用CPU1
20は、赤色点灯時間となる所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS380)
。ステップS380の処理では、例えば、ランプ制御タイマ値を1減算すること等により
更新し、更新後のランプ制御タイマ値が所定の赤色点灯時間経過判定値と合致したか否か
に応じて、赤色点灯時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS380にて赤色
点灯時間が経過していない場合(ステップS380;NO)、演出制御用CPU120は
、上述したステップS372の処理を実行する。
ステップS380にて赤色点灯時間が経過した場合(ステップS380;YES)、演
出制御用CPU120は、赤色に点灯している保留表示ランプ9Hを白色に点灯させ、所
定報知の実行を終了する(ステップS381)。ステップS381の後、演出制御用CP
U120は、上述したステップS372の処理を実行する。
一方、ステップS378にて3個以上の大当り保留がある場合(ステップS378;Y
ES)、演出制御用CPU120は、白色に点灯している保留表示ランプ9Hのうち、大
当り保留の保留表示番号に対応した位置の保留表示ランプ9Hをレインボーに点灯させる
と共に(ステップS382)、新たな大当り保留の保留表示番号に対応した位置の保留表
示ランプ9Hをレインボーに点灯させることにより、特定報知を実行し(ステップS38
3)、先読み演出設定処理を終了する。
また、ステップS377にてレインボーに点灯している保留表示ランプ9Hがある場合
にも(ステップS377;YES)、演出制御用CPU120は、白色に点灯している保
留表示ランプ9Hのうち、大当り保留の保留表示番号に対応した位置の保留表示ランプ9
Hをレインボーに点灯させると共に(ステップS382)、新たな大当り保留の保留表示
番号に対応した位置の保留表示ランプ9Hをレインボーに点灯させることにより、特定報
知を実行し(ステップS383)、先読み演出設定処理を終了する。
ここで、例えば、1個又は2個の大当り保留に対応する可変表示に基づいて、1回又は
2回の「第1大当り(6ラウンド)」の大当り遊技状態に制御された場合、1回の「第2
大当り(16ラウンド)」の大当り遊技状態に制御される場合と比較しても、十分な遊技
価値を得られない。一方、3個の大当り保留に対応する可変表示に基づいて、3回の大当
り遊技状態に制御される場合には、たとえ全ての大当り遊技状態が「第1大当り(6R)
」であったとしても、1回の「第2大当り(16ラウンド)」の大当り遊技状態に制御さ
れる場合と比較して、十分な遊技価値を得られる。
そこで、この実施の形態では、上述したように、大当り中に、大当り保留の数が3個未
満である場合には特定報知を実行せず、大当り保留の数が3個以上である場合に特定報知
を実行するので、特定報知が実行されることにより、十分な遊技価値を得られることへの
期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、上述したように、大当り中に、3個未満の大当り保留があ
るときに、新たな大当り保留が更に記憶されたことにより、大当り保留の数が3個以上に
なったことに応じて、特定報知を実行するので、特定報知が実行されることにより、遊技
者に昂揚感を与えることができる。
また、この実施の形態では、上述したように、大当り中に、大当り保留の数が3個未満
である場合、所定報知を実行するので、大当り保留の数が3個未満である場合にも興趣を
低下させないようにすることができる。
また、この実施の形態では、上述したように、保留表示ランプ9Hをレインボーに点灯
させることにより特定報知を実行するのに対し、保留表示ランプ9Hを赤色に点滅させる
ことにより所定報知を実行するといった、特定報知よりも控え目に所定報知を実行するの
で、特定報知を際立たせることができる。
また、ステップS377にてレインボーに点灯している保留表示ランプ9Hがある状況
としては、現在の大当り遊技状態にて既に特定報知が実行されているときに新たな大当り
保留が更に記憶された場合と、前回の大当り遊技状態にて実行された特定報知が継続して
いる場合とが考えられる。即ち、この実施の形態では、大当り中に、その大当りとなるよ
りも前に特定報知の対象となった大当り保留が消化されていない場合、大当り中に新たな
大当り保留が記憶されたことに応じて、未だ特定報知の対象となっていない大当り保留を
対象とした特定報知を実行するので、興趣を向上させることができる。
また、ステップS378にて3個以上の大当り保留がある状況としては、大当り中に新
たな大当り保留が記憶されたことによって大当り保留の数が3個になった場合と、大当り
遊技状態に制御される前から3個以上の大当り保留の数があったところ、大当り中に新た
な大当り保留が更に記憶された場合とが考えられる。即ち、この実施の形態では、大当り
中に、3個以上の大当り保留が記憶されているにかかわらず、その大当り保留を対象とし
た特定報知が実行されていない場合、大当り中に新たな大当り保留が記憶されたことに応
じて、新たな大当り保留と、未だ特定報知の対象となっていない大当り保留とを対象とし
た特定報知を実行するので、興趣を向上させることができる。
図15に戻り、次にステップS170〜S175の処理を説明する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のとき
に実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始
コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5に
おける飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のとき
に実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第
2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されること
に対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行
うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演
出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに
実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、
RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応し
て、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における
各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パター
ンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは主基板1
1から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結
果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全
停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実
行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基
板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、
当り開始指定コマンドを受信したときに、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に
対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに
、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結
果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更
新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実
行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例え
ば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内
容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13
に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ラン
プ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯
/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、
大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに
対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に
更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のとき
に実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120
は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内
容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13
に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ラン
プ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯
/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する
。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図17は、可変表示開始待ち処理として、図15のステップS170にて実行される処
理の一例を示すフローチャートである。図15に示す可変表示開始待ち処理において、演
出制御用CPU120は、例えば第1変動開始指定コマンドや第2変動開始指定コマンド
といった、変動開始指定コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS181)。
変動開始指定コマンドの受信があるか否かは、コマンド解析処理にて第1変動開始指定コ
マンド又は第2変動開始指定コマンドを受信したと判定されたことを示す所定フラグがオ
ンであるか否かに対応して、判定できればよい。第1変動開始フラグや第2変動開始フラ
グは、例えばRAM122の所定領域等に予め設けられていればよい。
変動開始指定コマンドの受信がない場合には(ステップS181;NO)、演出カスタ
マイズ中であるか否かを判定する(ステップS182)。この実施の形態のパチンコ遊技
機1は、一部の演出の態様を遊技者が自由に設定することができる演出カスタマイズ機能
を備えている。演出カスタマイズ中であるか否かは、演出カスタマイズ中であることを示
す演出カスタマイズ中フラグがオンであるか否かに対応して、判定できればよい。演出カ
スタマイズ中フラグは、例えばRAM122の所定領域に予め設けられて、画像表示装置
5の画面上にて所定の演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面が表示されるときにオ
ン状態にセットされる。一方、演出カスタマイズ機能が終了されるときには、演出カスタ
マイズ中フラグがクリアされてオフ状態となる。また、特図ゲームにおける特別図柄の可
変表示に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるときにも、演出カスタマイズ中フラグ
がクリアされてオフ状態となればよい。
演出カスタマイズ中でない場合には(ステップS182;NO)、演出カスタマイズ機
能を実行するための指示入力があるか否かを判定する(ステップS183)。例えば、演
出制御用CPU120は、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号に基づいて
、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、演出カスタマイ
ズ機能を実行するための指示入力があると判定すればよい。
このような指示入力がない場合には(ステップS183;NO)、デモ表示中フラグが
オンであるか否かを判定する(ステップS184)。デモ表示中フラグは、例えばRAM
122の所定領域に予め設けられて、画像表示装置5の画面上にて所定のデモ表示を行う
ことによるデモ表示演出が実行されるときに、後述するステップS191の処理にてオン
状態にセットされる。一方、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述するステッ
プS193の処理にてデモ表示中フラグがクリアされてオフ状態となればよい。
ステップS184にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS184;N
O)、デモ表示開始待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS185)。デ
モ表示開始待ちフラグは、例えばRAM122の所定領域に予め設けられて、飾り図柄の
可変表示が終了したとき等に、後述するステップS187の処理にてオン状態にセットさ
れる。一方、デモ表示演出が開始されるときには、後述するステップS190の処理にて
デモ表示開始待ちフラグがクリアされてオフ状態となる。また、飾り図柄の可変表示が開
始されるときにも、後述するステップS193の処理にてデモ表示開始待ちフラグがクリ
アされてオフ状態となればよい。
ステップS185にてデモ表示開始待ちフラグがオフである場合には(ステップS18
5;NO)、デモ表示開始待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップ
S186)。また、RAM122の所定領域に設けられたデモ表示開始待ちフラグをオン
状態にセットしてから(ステップS187)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS185にてデモ表示開始待ちフラグがオンである場合には(ステップS18
5;YES)、デモ表示開始待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS188)
。そして、デモ表示開始待ち時間が経過していないときには(ステップS188;NO)
、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS188にてデモ表示開始待ち時間が経過したときには(ステップS188;
YES)、デモ表示演出の実行を開始させるための制御を行う(ステップS189)。例
えば、演出制御用CPU120は、複数種類の演出制御パターンのうちからデモ表示演出
を実行するための演出制御パターンを選択して、使用パターンにセットする。この演出制
御パターンに基づいて、例えば表示制御部123のVDPに対して所定の表示制御指令を
伝送させ、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させること等により、デモ表
示演出の実行が開始されればよい。
ステップS189の処理を実行した後には、デモ表示開始待ちフラグをクリアしてオフ
状態にすると共に(ステップS190)、RAM122の所定領域に設けられたデモ表示
中フラグをオン状態にセットし(ステップS191)、可変表示開始待ち処理を終了する
。このようにデモ表示中フラグがオンとなることにより、飾り図柄の可変表示等が終了し
て待機中となってからデモ表示開始待ち時間が経過したことに対応して、デモ表示演出の
実行が開始されることを特定できる。
ステップS184にてデモ表示中フラグがオンであるときには(ステップS184;Y
ES)、デモ表示演出を実行するための制御を行う(ステップS192)。例えば演出制
御用CPU120は、使用パターンにセットされている演出制御パターンに基づいて、例
えば表示制御部123のVDPに対して所定の表示制御指令を伝送させ、画像表示装置5
の画面上に所定の演出画像を表示させること等により、デモ表示演出を継続して実行させ
る。なお、デモ表示演出は、所定のデモ表示演出実行時間が経過すると一旦は終了して、
所定のインターバル時間が経過した後に再び実行されてもよい。あるいは、デモ表示演出
は、デモ表示開始待ち時間が経過した後に、飾り図柄の可変表示が開始されるまで継続し
て実行されてもよい。ステップS192の処理では、例えば、デモ表示演出を開始すると
きに、所定のデモ表示演出時間に対応して予め定められたタイマ初期値がデモ表示演出タ
イマにセットされる。
ステップS181にて変動開始指定コマンドの受信があるときには(ステップS181
;YES)、デモ表示演出等の実行を終了させる制御を行う(ステップS193)。例え
ば、演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDPに対して所定の表示制御指令
を伝送させ、飾り図柄の可変表示を開始する場合に対応した演出画像を表示させればよい
。これにより、実行中のデモ表示演出や演出カスタマイズ機能を終了させることができれ
ばよい。このとき、デモ表示中フラグがオンであれば、デモ表示中フラグをクリアしてオ
フ状態にする。また、デモ表示開始待ちフラグがオンであれば、デモ表示開始待ちフラグ
をクリアしてオフ状態にする。ステップS193の処理を実行した後には、演出プロセス
フラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ
S194)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS182にて演出カスタマイズ中であるときや(ステップS182;YES)
、ステップS183にて演出カスタマイズ機能を実行するための指示入力があるときには
(ステップS183;YES)、演出カスタマイズ処理を実行する(ステップS195)
図18は、図17のステップS195にて実行される演出カスタマイズ処理の一例を示
すフローチャートである。図18に示す演出カスタマイズ処理において、演出制御用CP
U120は、まず、個別カスタマイズ中であるか否かを判定する(ステップS331)。
この実施の形態の演出カスタマイズ機能では、演出モード、飾り図柄の可変表示中におけ
る変動音、予告演出に登場するキャラクタ、といった事項について、個別にカスタマイズ
することができる。個別カスタマイズ中であるか否かは、演出モードのカスタマイズ中で
あることを示す演出モードカスタマイズ中フラグ、変動音のカスタマイズ中であることを
示す変動音カスタマイズ中フラグ、キャラクタのカスタマイズ中であることを示すキャラ
クタカスタマイズ中フラグ、といった個別カスタマイズ中であることを示す所定の個別カ
スタマイズ中フラグがオンであるか否かに応じて、判定できればよい。個別カスタマイズ
中フラグは、例えばRAM122の所定領域に予め設けられて、画像表示装置5の画面上
にて個別のカスタマイズ機能のメニュー画面が表示されるときにオン状態にセットされる
。一方、個別カスタマイズ機能が終了されるときには、個別カスタマイズ中フラグがクリ
アされてオフ状態となる。また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して飾り
図柄の可変表示が開始されるときにも、個別カスタマイズ中フラグがクリアされてオフ状
態となればよい。
ステップS331にて個別カスタマイズ中でないときには(ステップS331;NO)
、画像表示装置5の画面上に演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面を表示させる制
御を行う(ステップS332)。例えば、演出制御用CPU120は、演出カスタマイズ
機能のメインメニュー画面として、複数の演出について、個別カスタマイズ機能を実行す
るための複数のボタンや、演出カスタマイズ機能の実行を終了させるためのボタン等が表
示された画面を表示すればよい。
ステップS332の処理を実行した後には、個別カスタマイズ機能を実行するための指
示入力があるか否かを判定する(ステップS333)。例えば、演出制御用CPU120
は、コントローラセンサユニット35Aから伝送された操作検出信号に基づいて、スティ
ックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、個別カスタマイ
ズ機能を実行する複数のボタンのうちのいずれかを選択するための指示入力があると判定
し、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号に基づいて、プッシュボタン31
Bに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、選択されているボタンに対応する個別
カスタマイズ機能を実行するための指示入力があると判定すればよい。
このような指示入力がない場合には(ステップS333;NO)、演出カスタマイズ処
理を終了する。ここでは、演出カスタマイズ中フラグがオンであり、いずれの個別カスタ
マイズ中フラグがオフであることから、次回のタイマ割込みが発生したときに、演出カス
タマイズ機能のメインメニュー画面を表示させる制御が再び実行される。
ステップS333にて個別カスタマイズ機能を実行するための指示入力があるときには
(ステップS333;YES)、その指示入力が、演出モードをカスタマイズする演出モ
ードカスタマイズ機能を実行するためのものであるか否かを判定し(ステップS334)
、演出モードカスタマイズ機能を実行するための指示入力でなければ(ステップS334
;NO)、指示入力に応じた個別カスタマイズ機能を実行する(ステップS335)。
ステップS331にて個別カスタマイズ中であるときには(ステップS331;YES
)、演出モードカスタマイズ中であるか否かを判定し(ステップS336)、演出モード
カスタマイズ中でない場合にも(ステップS336;NO)、実行中の個別カスタマイズ
機能を実行する(ステップS335)。
ステップS336にて演出モードカスタマイズ中であるときや(ステップS336;Y
ES)、ステップS334にて演出モードカスタマイズ機能を実行するための指示入力で
あるときには(ステップS334;YES)、画像表示装置5の画面上にて演出モードカ
スタマイズ機能のメニュー画面を表示させる制御を行う(ステップS337)。例えば、
演出制御用CPU120は、演出モードカスタマイズ機能のメニュー画面として、演出モ
ードを、アクティブモードに設定するためのボタンと、シンプルモードに設定するための
ボタンとが表示された画面を表示すればよい。
ステップS337の処理を実行した後には、演出モードを設定するための指示入力があ
るか否かを判定する(ステップS338)。例えば、演出制御用CPU120は、コント
ローラセンサユニット35Aから伝送された操作検出信号に基づいて、スティックコント
ローラ31Aに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、演出モードを設定する複数
のボタンのうちのいずれかを選択するための指示入力があると判定し、プッシュセンサ3
5Bから伝送された操作検出信号に基づいて、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操
作行為が検出されたときに、選択されているボタンに対応する演出モードを設定するため
の指示入力があると判定すればよい。
このような指示入力がない場合には(ステップS338;NO)、演出カスタマイズ処
理を終了する。ここでは、演出カスタマイズ中フラグと演出モードカスタマイズ中フラグ
とがオンであることから、次回のタイマ割込みが発生したときに、演出モードカスタマイ
ズ機能のメニュー画面を表示させる制御が再び実行される。
ステップS338にて演出モードを設定するための指示入力があるときには(ステップ
S338;YES)、その指示入力が、アクティブモードに設定するためのものであるか
否かを判定し(ステップS339)、アクティブモードに設定するためのものであれば(
ステップS339;YES)、RAM122の所定領域に設けられた演出モードフラグの
値を“1”に更新し(ステップS340)、演出カスタマイズ処理を終了する。このよう
に演出モードフラグの値が“1”に更新されることにより、演出を実行するための設定を
行うにあたり、遊技者によって設定された演出モードが、アクティブモードであることを
特定できる。
ステップS339にて指示入力がシンプルモードに設定するためのものであれば(ステ
ップS339;NO)、RAM122の所定領域に設けられた演出モードフラグの値を“
2”に更新し(ステップS341)、演出カスタマイズ処理を終了する。このように演出
モードフラグの値が“2”に更新されることにより、演出を実行するための設定を行うに
あたり、遊技者によって設定された演出モードが、シンプルモードであることを特定でき
る。
このように、この実施の形態では、可変表示が実行されていない非遊技状態であるとき
にのみ演出モードを変更可能としているので、遊技者により演出モードが変更されても、
大当り中における先読み演出について支障をきたさないようにすることができる。
図17に戻り、ステップS192の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、デ
モ表示演出中処理を実行し(ステップS196)、可変表示開始待ち処理を終了する。
図19は、図17のステップS196にて実行されるデモ表示演出中処理の一例を示す
フローチャートである。図19に示すデモ表示演出中処理において、演出制御用CPU1
20は、まず、演出モードのカスタマイズをはじめとする演出のカスタマイズが可能であ
ることを案内報知する(ステップS391)。このようにして、この実施の形態では、デ
モ表示演出中であるときに、演出モードのカスタマイズといった演出のカスタマイズが可
能であることを遊技者が認識することができる。
ステップS391の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、デモ表示演出が開
始されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS392)。ステップS3
92の処理では、例えば、デモ表示演出タイマ値を1減算すること等により更新し、更新
後のデモ表示演出タイマ値が所定の判定値と合致したか否かに応じて、デモ表示演出が開
始されてから所定時間が経過したか否かを判定すればよい。
ステップS392にてデモ表示演出が開始されてから所定時間が経過していない場合(
ステップS392;NO)、デモ表示演出中処理を終了する。
このように、デモ表示演出が開始されてから所定時間が経過していない場合、後述する
ステップS393、S394の処理が実行されないことから、演出モードがシンプルモー
ドであったとしても、演出モードの設定は変更されない。
ステップS392にて所定時間が経過した場合(ステップS392;YES)、演出制
御用CPU120は、演出モードがシンプルモードであるか否かを判定する(ステップS
393)。ステップS393の処理では、例えば、演出モードフラグの値が“2”である
場合に、「演出モードがシンプルモードである」と判定すればよい。
ステップS393にて演出モードがアクティブモードである場合(ステップS393;
NO)、デモ表示演出中処理を終了する。
一方、ステップS393にて演出モードがシンプルモードである場合(ステップS39
3;YES)、演出モードをシンプルモードからアクティブモードに変更して(ステップ
S)、デモ表示演出中処理を終了する。
ここで、上述したように、デモ表示演出は、飾り図柄の可変表示が開始されることによ
り終了する。したがって、ステップS392における判定の基準となる所定時間は、例え
ば、仮に、遊技を行ってはいるものの遊技球が始動入賞することなくデモ表示開始待ち時
間が経過して、デモ表示演出が開始されたとしても、そのまま遊技者が遊技を行っていれ
ば遊技球が始動入賞するであろう十分な時間が設定されていればよい。即ち、そのような
想定に基づき設定された所定時間が経過した場合には、遊技者が既に遊技を行っていない
可能性が高い。
そこで、この実施の形態では、演出モードがシンプルモードに設定されている状態で、
デモ表示演出が開始されてから所定時間が経過した場合、演出モードをシンプルモードか
らアクティブモードに変更するので、演出を好まない遊技者により演出モードがシンプル
モードに変更されていたとしても、その遊技者の次に遊技を行う新たな遊技者がシンプル
モードのまま遊技を行ってしまうことに起因して、その新たな遊技者の遊技の興趣が低下
することを抑制することができる。
図20は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設
定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可
変表示結果指定コマンド等に基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定す
る(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」のときには(ステップS521;Y
ES)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変
動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の非リーチ変
動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS
522;YES)、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組
み合わせを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、
まず、乱数回路124、又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウン
タ等により更新される非リーチ組み合わせの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを
抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組み合わせの飾り図柄決定テ
ーブルを参照すること等により、確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップ
S522;NO)、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み
合わせを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、ま
ず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組み合わせの
飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意
されたリーチ組み合わせの飾り図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄
を決定する。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステ
ップS521;NO)、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の
組み合わせを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では
、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄
決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、例えば主基板11から伝送された
表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶
されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5
の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃
って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS523、S524、S525の後、演出制御用CPU120は、演出モード
がアクティブモードであるか否かを判定する(ステップS526)。ステップS526の
処理では、例えば、演出モードフラグの値が“1”である場合に、「演出モードがアクテ
ィブモードである」と判定すればよい。
ステップS526にて演出モードがアクティブモードである場合(ステップS526;
YES)、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示演出以外の演出も実行可能な
演出制御パターンの設定処理を実行する(ステップS527)。ステップS527の処理
では、演出制御パターンを使用パターンとして設定するときには、設定され得る全ての演
出制御パターンをROM121に記憶させる等して予め用意して、用意された複数の演出
制御パターンのうちから、今回の変動パターン、最終停止図柄、今回の可変表示において
実行すると決定した演出に対応した演出制御パターンを使用パターンとして設定してもよ
いし、変動パターンそれぞれ、及び最終停止図柄それぞれの組み合わせに対応する基本的
な演出制御パターンと、各演出それぞれに対応する基本的な演出制御パターンと、をRO
M121に記憶させる等して予め用意し、変動パターン、最終停止図柄、及び今回の可変
表示において実行すると決定した演出に応じて基本的な演出制御パターンを組み合わせて
、組み合わせた演出制御パターンを使用パターンとして設定してもよい。なお、飾り図柄
の可変表示、予告演出等の各種の演出画像をそれぞれ異なるレイヤーで重畳表示するよう
に、複数の演出制御パターンを組み合わせるようにするとよい。
一方、ステップS526にて演出モードがシンプルモードである場合(ステップS52
6;NO)、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示演出以外の演出を実行しな
い演出制御パターンの設定処理を実行する(ステップS528)。ステップS528の処
理では、演出制御パターンを使用パターンとして設定するときには、用意された複数の演
出制御パターンのうちから、今回の変動パターン、最終停止図柄に対応した演出制御パタ
ーンを使用パターンとして設定してもよいし、変動パターン、最終停止図柄に応じて基本
的な演出制御パターンを組み合わせて、組み合わせた演出制御パターンを使用パターンと
して設定してもよい。
このように、この実施の形態では、特定報知や所定報知といった先読み演出を実行しな
いシンプルモードが演出モードとして設定されている場合、先読み演出以外の演出も実行
しないので、演出が実行されることを好まない遊技者に対して好適に対応することができ
る。
ステップS527、S528の後には、演出制御用CPU120は、例えば変動パター
ン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設
けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS529)。
そして、演出制御用CPU120は、ランプ制御基板14に対する指令の出力により、
点灯させている保留表示ランプ9Hのうち最も左の保留表示ランプ9を消灯させて、その
他の点灯している保留表示ランプ9Hに代えて、その1つ左の保留表示ランプ9Hを点灯
させる(ステップS530)。このとき、特定報知のターゲットとなっているレインボー
の保留表示ランプ9Hがあれば、そのレインボーの保留表示ランプに代えて、その1つ左
の保留表示ランプ9Hをレインボーに点灯させる。
そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ス
テップS531)。このときには、演出制御用CPU120は、例えばステップS527
又はS528にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御デ
ータに基づいて表示制御部123を制御し、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左
」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始
させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値であ
る“2”に更新してから(ステップS532)、可変表示開始設定処理を終了する。
次に、図21を参照して、演出カスタマイズ機能の表示動作例等について説明する。
上述したように、この実施の形態のパチンコ遊技機1は、一部の演出の態様を遊技者が
自由に設定することができる演出カスタマイズ機能を備えている。演出カスタマイズ機能
が実行されると、演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面として、複数の演出につい
て、個別カスタマイズ機能を実行するための複数のボタンや、演出カスタマイズ機能の実
行を終了させるためのボタン等が表示された画面が表示される。
図21(A)は、演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面の一例を示す。図21(
A)に示すメインメニュー画面の例では、演出モードをカスタマイズする演出モードカス
タマイズ機能を実行するためのボタン5BAと、飾り図柄の可変表示中における変動音を
カスタマイズする変動音カスタマイズ機能を実行するためのボタン5BBと、予告演出に
登場するキャラクタをカスタマイズするキャラクタカスタマイズ機能を実行するためのボ
タン5BCと、その他の演出カスタマイズ機能を実行するためのボタン5BDと、演出カ
スタマイズ機能を終了させるためのボタン5BEとが表示されている。
図21(B)は、演出モードカスタマイズ機能のメニュー画面の一例を示す。図21(
B)に示すメニュー画面の例では、演出モードを、アクティブモードに設定するためのボ
タン5BFと、シンプルモードに設定するためのボタン5BGと、演出モードカスタマイ
ズ機能を終了させるためのボタン5BHとが表示されている。
図22、図23は、先読み演出の演出動作の一例を示している。なお、図22、図23
に示す演出動作例では、演出モードがアクティブモードに設定されているものとする。
図22、図23において、画像表示装置5の下方に配置された8個の保留表示ランプ9
Hのうち、左から1番目の保留表示ランプ9Hには「9H1」の符号を付し、左から2番
目の保留表示ランプ9Hには「9H2」の符号を付し、・・・左から8番目の保留表示ラ
ンプ9Hには「9H8」の符号を付す。また、保留表示ランプ9Hを示す丸印のうち、ハ
ッチングがないものは消灯している保留表示ランプ9Hを示し、薄いハッチングのものは
白色(通常態様)に点灯している保留表示ランプ9Hを示し、濃いハッチングのものは赤
色に点灯している保留表示ランプ9Hを示し、斜線のハッチングのものはレインボーに点
灯している保留表示ランプ9Hを示す。
図22(A)は、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されたときに、2個
の保留が記憶されていることに対応して、保留表示ランプ9H1、9H2が白色(通常態
様)に点灯している様子を示す。この例では、保留表示番号「2」の保留が大当り保留で
あったとする。即ち、図22(A)のタイミングでは、保留表示番号「2」の大当り保留
は未だ特定報知の対象となっていない。
このように可変表示結果が「大当り」となった後に、大当り遊技状態に制御され(図2
2(B))、大当り中に新たな大当り保留が記憶されたとする。このとき、新たな大当り
保留が記憶されたことにより、大当り保留の数が2個になる。したがって、図16のステ
ップS378の処理にて「3個以上の大当り保留がない」と判定されて、同図のステップ
S379の処理が実行されることにより、図22(C)に示すように、新たな大当り保留
に対応する保留表示ランプ9H3が赤色に点灯する所定報知の実行が開始される。
このように所定報知の実行が開始された後に、赤色点灯時間が経過すると、図16のス
テップS380の処理にて「赤色点灯時間が経過した」と判定されて、同図のステップS
381の処理が実行されることにより、図22(D)に示すように、赤色に点灯している
保留表示ランプ9H3が白色に戻り所定報知の実行が終了する。
その後、この大当り中に、また新たな大当り保留が記憶されたとする。このとき、新た
な大当り保留が記憶されたことにより、大当り保留の数が3個となる。したがって、図1
6のステップS378の処理にて「3個以上の大当り保留がある」と判定されて、同図の
ステップS382、S383の処理が実行されることにより、図22(E)に示すように
、白色に点灯している保留表示ランプ9H1〜9H7のうち大当り保留に対応する保留表
示ランプ9H2、9H3と、新たな大当り保留に対応する保留表示ランプ9H8とがレイ
ンボーに点灯する特定報知が実行される。
その後、大当り遊技状態が終了すると、保留に対応する可変表示が実行される。この例
では、大当り終了時における保留表示番号「1」のハズレ保留に対応する可変表示が実行
される(図22(F)、(G))。図22(F)に示すように、可変表示が開始されると
きには、特図保留記憶部や始動入賞時コマンドバッファの記憶内容がシフトされることに
対応して、点灯している保留表示ランプ9Hのうち、最も左の保留表示ランプ9H1が消
灯し、その他の点灯している保留表示ランプ9H2〜9H8に代えて、その1つ左の保留
表示ランプ9H1〜9H7が点灯する。このとき、特定報知のターゲットとなっているレ
インボーの保留表示ランプ(図22(E)の保留表示ランプ9H2、9H3、9H8)に
代えて、その1つ左の保留表示ランプ9H1、9H2、9H7がレインボーに点灯する。
そして、図22(F)、(G)に示す可変表示の終了時における保留表示番号「1」の
大当り保留に対応する可変表示結果が開始される(図22(H))。この可変表示が開始
されるときには、特図保留記憶部や始動入賞時コマンドバッファの記憶内容がシフトされ
ることに対応して、点灯している保留表示ランプ9Hのうち、最も左のレインボーの保留
表示ランプ9H1が消灯し、その他の点灯している保留表示ランプ9H2〜9H7に代え
て、その1つ左の保留表示ランプ9H1〜9H6が点灯する。このように、この実施の形
態では、可変表示が開始されるときには、開始される可変表示に対応する最も左の保留表
示ランプ9H1が消灯するので、保留表示ランプ9H1に対応する大当り保留を対象にし
た特定報知が実行されていた場合、保留表示ランプ9H1による特定報知も終了する。こ
のように、図22(E)〜(H)に示すように、特定報知は、その特定報知の対象となっ
た大当り保留に対応する可変表示が開始されることにより、その大当り保留が消化される
まで継続して実行される。
次に、図23(A)は、大当り中に、8個の保留が記憶されていることに対応して、保
留表示ランプ9H1〜9H8が点灯している様子を示す。この例では、保留表示番号「2
」、「5」の保留が大当り保留であったとする。即ち、図23(A)のタイミングでは、
全ての大当り保留を対象にして特定報知が実行されている。
その後、大当り遊技状態が終了すると、保留に対応する可変表示が実行される。この例
では、大当り終了時における保留表示番号「1」のハズレ保留に対応する可変表示が実行
される(図23(B)〜(E))。この可変表示が開始されるときには、特図保留記憶部
や始動入賞時コマンドバッファの記憶内容がシフトされることに対応して、点灯している
保留表示ランプ9Hのうち、最も左の保留表示ランプ9H1が消灯し、その他の点灯して
いる保留表示ランプ9H2〜9H8に代えて、その1つ左の保留表示ランプ9H1〜9H
7が点灯する。このとき、特定報知のターゲットとなっているレインボーの保留表示ラン
プ(図23(A)の保留表示ランプ9H2、9H5)に代えて、その1つ左の保留表示ラ
ンプ9H1、9H4がレインボーに点灯する。
そして、この可変表示中に新たな大当り保留が記憶されたとする。このとき、新たな大
当り保留が記憶されたことにより、大当り保留の数は3個となる。しかしながら、新たな
大当り保留が記憶されたタイミングが大当り中ではないため、図16のステップS375
の処理にて「現在の遊技状態が大当り遊技状態でない」と判定されて、同図のステップS
374の処理が実行されることにより、図23(C)に示すように、新たな大当り保留に
対応する保留表示ランプ9H8が白色に点灯する。このように、この実施の形態では、他
の大当り保留を対象にした特定報知の実行中に、新たな大当り保留が記憶されたとしても
、そのタイミングが大当り中でなければ、新たな大当り保留を対象にした特定報知は実行
されない。
そして、図23(B)〜(D)に示す可変表示の終了時における保留表示番号「1」の
大当り保留に対応する可変表示が開始される(図23(E))。この可変表示が開始され
るときには、特図保留記憶部や始動入賞時コマンドバッファの記憶内容がシフトされるこ
とに対応して、点灯している保留表示ランプ9Hのうち、最も左のレインボーの保留表示
ランプ9H1が消灯し、その他の点灯している保留表示ランプ9H2〜9H8に代えて、
その1つ左の保留表示ランプ9H1〜9H7が点灯する。このとき、特定報知のターゲッ
トとなっているレインボーの保留表示ランプ(図23(D)の保留表示ランプ9H4)に
代えて、その1つ左の保留表示ランプ9H3がレインボーに点灯する。
このような大当り保留に対応する可変表示の可変表示結果が「大当り」となった後に(
図23(F))、大当り遊技状態に制御され(図23(G))、大当り中に新たな大当り
保留が記憶されたとする。このとき、新たな大当り保留を除く大当り保留に対応する保留
表示ランプ9H3、9H7のうち、保留表示ランプ9H3による特定報知が継続して実行
されている。したがって、図16のステップS377の処理にて「レインボーに点灯して
いる保留表示ランプ9H」があると判定されて、同図のステップS382、S383の処
理が実行されることにより、図23(H)に示すように、白色に点灯している保留表示ラ
ンプ9H1、9H2、9H4〜9H7のうち大当り保留に対応する保留表示ランプ9H7
と、新たな大当り保留に対応する保留表示ランプ9H8とがレインボーに点灯する特定報
知が実行される。このように、この実施の形態では、特定報知が継続して実行されている
状態で大当りとなった場合、その大当り中に新たな大当り保留が記憶されたことに応じて
、未だ特定報知の対象となっていない大当り保留と、新たな大当り保留とを対象にした特
定報知が実行される。
なお、図23に示す例では、大当り中に新たな大当り保留が記憶されたことにより大当
り保留の数が3個になっているが、例えば、図23(C)にて新たな大当り保留が記憶さ
れず、大当り中に大当り保留が記憶されたことにより大当り保留の数が2個であったとし
ても、図16のステップS377の処理にて「レインボーに点灯している保留表示ランプ
9H」があると判定されて、同図のステップS383の処理が実行されることにより、新
たな大当り保留に対応する保留表示ランプがレインボーに点灯する特定報知が実行される
。即ち、この実施の形態では、特定報知が継続して実行されている状態で大当りとなった
場合、その大当り中に新たな大当り保留が記憶されたときに、大当り保留の数が3個以上
であるか否かにかかわらず、その新たな大当り保留を対象にした特定報知は実行される。
以上説明したように、パチンコ遊技機1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行い、遊
技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能である。そして、遊技球の進入による第1
始動条件又は第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出し
た特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン
決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして記憶すると共に、始動入賞
の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンドを記憶する。また、大当り中に
、大当り保留が記憶されている場合に、所定報知や特定報知を実行可能である。また、遊
技者の選択動作に応じて、演出モードを、所定報知や特定報知を実行するアクティブモー
ドと、所定報知や特定報知を実行しないシンプルモードとのいずれかに変更する。そして
、可変表示を行っていないときにのみ演出モードを変更可能である。これにより、遊技者
により報知の頻度が変更されても、大当り遊技状態における報知について支障をきたさな
いようにすることができる。
また、パチンコ遊技機1は、デモ表示演出中であるときに、演出モードを変更可能であ
ることを案内報知する。これにより、デモ表示演出中であるときに、演出モードを変更可
能であることを遊技者が認識することができる。
また、パチンコ遊技機1は、遊技者により、所定報知や特定報知を実行しないシンプル
モードが選択された場合、飾り図柄の可変表示に係る最小限の演出以外の演出も実行しな
い。これにより、演出が実行されることを好まない遊技者に対して好適に対応することが
できる。
また、パチンコ遊技機1は、演出モードがアクティブモードからシンプルモードに変更
された状態でデモ表示演出が開始されてから所定時間が経過した場合、演出モードをアク
ティブモードに変更する。これにより、シンプルモードにより遊技の興趣が低下すること
を抑制することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば
、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなく
てもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態
で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施形態では、所定報知や特定報知の実行可能期間が、ファンファー
レ演出の開始時からエンディング演出の終了時までの期間であるものとして説明した。し
かしながら、所定報知や特定報知の実行可能期間は、ファンファーレ演出の開始時からエ
ンディング演出の終了時までの期間に限られず、大当り遊技状態における、第1タイミン
グから、第1タイミングよりも後の第2タイミングまでの任意の期間であってよい。ここ
で、任意の期間としては、例えば、ファンファーレ演出の開始時から最後のラウンド遊技
の終了時までの期間、最初のラウンド遊技の開始時から最後のラウンド遊技の終了時まで
の期間、最初のラウンド遊技の開始時からエンディング演出の終了時までの期間等が挙げ
られる。これにより、例えば、ファンファーレ演出やエンディング演出として遊技者に注
目させたい演出を実行する場合には、これらの演出期間を、所定報知や特定報知の実行可
能期間としないことにより、ファンファーレ演出やエンディング演出への注目を低下させ
ないようにすることができる。また、エンディング演出の演出期間を、所定報知や特定報
知の実行可能期間とすることにより、未だ所定報知や特定報知が実行されていない状況に
おいて、いわゆるオーバー入賞によって所定報知や特定報知が実行されることに期待させ
ることができる。また、ファンファーレ演出の演出期間を、所定報知や特定報知の実行可
能期間とすることにより、可変表示結果が「大当り」となってファンファーレ演出が開始
された後に第1始動入賞口又は第2始動入賞口に入賞することによって所定報知や特定報
知が実行されることに期待させることができる。
(変形例2)上記実施形態では、所定報知や特定報知の実行可能期間が、ファンファー
レ演出の開始時からエンディング演出の終了時までの期間、即ち、常に同じ期間であるも
のとして説明した。しかしながら、所定報知や特定報知の実行可能期間は、常に同じ期間
であるものに限られず、複数の実行可能期間のうちのいずれかに決定されるものであって
もよい。ここで、実行可能期間の決定方法としては、例えば、大当り種別に応じて決定す
る方法、いわゆる連荘回数に応じて決定する方法、リアルタイムクロックから取得される
日時に応じて決定する方法、特定報知の実行中であるか否かに応じて決定する方法、大当
り保留の数に応じて決定する方法等が挙げられる。これにより、例えば、大当り種別に応
じて決定する方法を採用し、大当り種別が「16R大当り」であるときには「6R大当り
」であるときよりも長い実行可能期間に決定され易いようにすれば、16R大当り遊技状
態に対する興趣を更に向上させることができる。また、いわゆる連荘回数に応じて決定す
る方法を採用し、連荘回数が多くなるにつれて長い実行期間に決定され易いようにすれば
、連荘したときの興趣を更に向上させることができる。また、リアルタイムクロックから
取得される日時に応じて決定する方法を採用し、土日祝日に対応する日であるときには平
日に対応する日であるときよりも長い実行可能期間に決定され易いようにすれば、土日祝
日等に開催される遊技店のイベント等を効果的に盛り上げることができる。また、リアル
タイムクロックから取得される日時に応じて決定する方法を採用し、遊技店の閉店時刻ま
での時間が短くなるにつれて短い実行可能期間に決定され易いようにすれば、大当り保留
があることを遊技者が把握し得ない可能性を高めることができ、遊技店の閉店時刻に、遊
技者の速やかな退店に寄与することができる。また、特定報知の実行中であるか否かに応
じて決定する方法を採用し、特定報知の実行中であるときには特定報知の実行中でないと
きよりも長い実行可能期間に決定され易いようにすれば、特定報知の実行中であるときに
大当りとなった場合、より多くの大当り保留を対象にした特定報知が実行される可能性が
高まり、興趣を向上させることができる。一方、特定報知の実行中であるか否かに応じて
決定する方法を採用し、特定報知の実行中であるときには特定報知の実行中でないときよ
りも短い実行可能期間に決定され易いようにすれば、特定報知の実行中であるときに大当
りとなった場合、新たな大当り保留を対象にした特定報知が実行される可能性が低くなり
、次回の大当り遊技状態にて、前回の大当り中に記憶された大当り保留をも対象にした特
定報知が実行される可能性が高まり、次回の大当り遊技状態における興趣を向上させるこ
とができるだけでなく、複数回の大当り遊技状態にわたって特定報知が継続される可能性
が高めることができる。また、大当り保留の数に応じて決定する方法を採用し、大当り保
留の数が多いほど長い実行可能期間に決定され易いようにすれば、大当り保留が多いとき
に大当りとなった場合、より多くの大当り保留を対象にした特定報知が実行される可能性
が高まり、興趣を向上させることができる。一方、大当り保留の数に応じて決定する方法
を採用し、大当り保留の数が多いほど短い実行可能期間に決定され易いようにすれば、大
当り保留の数が多いときに大当りとなった場合、新たな大当り保留を対象にした特定報知
が実行される可能性が低くなり、次回の大当り遊技状態にて、前回の大当り中に記憶され
た大当り保留をも対象にした特定報知が実行される可能性が高まり、次回の大当り遊技状
態における興趣を向上させることができる。
(変形例3)上記実施形態では、大当り保留の数が所定数としての3個未満である場合
に特定報知を実行せずに所定報知を実行し、大当り保留の数が特定数としての3個以上で
ある場合に特定報知を実行するものとして説明した。しかしながら、所定数や特定数の数
はこれに限られず、特定数をN(N>3)個以上とすると共に所定数をN個未満としても
よいし、特定数を2個以上とすると共に所定数を1個としてもよい。特定数は、その特定
数の全ての大当り保留に対応して、賞球が少ない大当り遊技状態に特定回数制御されたと
しても、トータルで十分な賞球が得られる回数に対応する数であればよい。これにより、
パチンコ遊技機1にて採用される大当り種別に応じて、好適に特定報知を実行することが
できる。
(変形例4)上記実施形態では、大当り保留の数が所定数としての3個未満である場合
に特定報知を実行せずに所定報知を実行し、大当り保留の数が特定数としての3個以上で
ある場合に特定報知を実行するもの、即ち、常に同じ所定数や特定数であるものとして説
明した。しかしながら、所定数や特定数の数は、常に同じ数であるものに限られず、複数
の数のうちのいずれかに決定されるものであってもよい。ここで、所定数や特定数となる
数の決定方法としては、例えば、大当り種別に応じて決定する方法、いわゆる連荘回数に
応じて決定する方法、リアルタイムクロックから取得される日時に応じて決定する方法等
が挙げられる。これにより、例えば、大当り種別に応じて決定する方法を採用し、大当り
種別が「16R大当り」であるときには「6R大当り」であるときよりも少ない数に決定
され易いようにすれば、16R大当り遊技状態に対する興趣を更に向上させることができ
る。また、いわゆる連荘回数に応じて決定する方法を採用し、連荘回数が多くなるにつれ
て少ない数に決定され易いようにすれば、連荘したときの興趣を更に向上させることがで
きる。また、リアルタイムクロックから取得される日時に応じて決定する方法を採用し、
土日祝日に対応する日であるときには平日に対応する日であるときよりも少ない数に決定
され易いようにすれば、土日祝日等に開催される遊技店のイベント等を効果的に盛り上げ
ることができる。また、リアルタイムクロックから取得される日時に応じて決定する方法
を採用し、遊技店の閉店時刻までの時間が短くなるにつれて多い数に決定され易いように
すれば、大当り保留があることを遊技者が把握し得ない可能性を高めることができ、遊技
店の閉店時刻に、遊技者の速やかな退店に寄与することができる。
(変形例5)上記実施形態では、大当り保留の数が所定数である場合に特定報知を実行
しないものとして説明した。しかしながら、大当り保留の数が所定数である場合に特定報
知を実行しないものに限られず、所定報知に代えて、あるいは加えて特定報知を実行可能
であるものの、大当り保留の数が特定数である場合に実行される特定報知と比較して制限
されていればよい。大当り保留の数が特定数である場合に実行される特定報知と比較して
制限する例としては、例えば、実行割合を低くすること、実行時間を短くすること、視認
性を下げること等が挙げられる。これにより、大当り保留の数が所定数であったとしても
特定報知が実行されない訳ではないので、興趣を向上させることができる。
(変形例6)上記実施形態では、大当り中に、所定数の大当り保留が記憶されている場
合に、新たな大当り保留が更に記憶されたことにより、大当り保留の数が特定数に達した
場合、直ちに特定報知を実行するものとして説明した。しかしながら、大当り中に、大当
り保留の数が特定数に達した場合に、直ちに特定報知を実行するものに限られず、特定数
に達したタイミングに対応して適宜タイミングに実行してもよい。適宜タイミングとして
は、例えば、特定数に達したタイミングから数秒といった所定期間が経過したタイミング
、特定数に達したタイミングに実行されているラウンドが終了したタイミング、特定数に
達したタイミングに実行されているラウンドの次のラウンド開始されたタイミング、特定
数に達したタイミングにラウンド昇格演出といった特定演出が実行されていた場合には特
定演出が終了したタイミング等が挙げられる。これにより、新たな大当り保留が更に記憶
されたことにより、大当り保留の数が特定数に達しても、新たな大当り保留に対応する保
留表示ランプ9Hは白色といった通常態様で点灯した後に、適宜タイミングとなったこと
に応じてレインボーに点灯すること等により特定報知が実行されるので、意外性を持たせ
ることができる。なお、所定報知についても、同様のことが言える。
(変形例7)上記実施形態では、特定報知として保留表示ランプ9Hをレインボーに点
灯させる、即ち、常に同じ態様の特定報知を実行するものとして説明した。しかしながら
、特定報知の態様は、常に同じ態様であるものに限らない。例えば、いわゆる連荘する毎
に、特定報知の態様を変化させるようにしてもよい。これにより、連荘したときの興趣を
更に向上させることができる。
(変形例8)上記実施形態では、保留表示ランプ9Hにより、特図ゲームに対応した可
変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示を行い、保留に基づく可変表示を開始
するときに、その保留に対応して点灯していた最も左の保留表示ランプ9H1を消灯させ
るものとして説明した。これに対し、例えば、保留表示ランプ9Hに近接してアクティブ
表示ランプを配置し、アクティブ表示ランプにて、実行中の可変表示に対応する表示を行
うようにしてもよい。その場合、保留に基づく可変表示を開始するときには、その保留に
対応して点灯していた最も左の保留表示ランプ9H1に代えて、アクティブ表示ランプを
点灯させればよく、保留表示ランプ9H1にて特定報知が実行されていたときには、アク
ティブ表示ランプにて特定報知を継続して実行し、可変表示の終了に伴い特定報知の実行
も終了させればよい。
(変形例9)上記実施形態では、保留表示ランプ9Hにより、特図ゲームに対応した可
変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示を行うものとして説明した。これに対
し、例えば、画像表示装置5の画面上に、保留表示エリアを配置し、保留表示エリアにて
、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留表示を行うようにし
てもよい。その場合、所定報知やと特定報知は、保留表示の態様を通常態様とは異なる態
様に変化させることにより実行すればよい。また、このような実施形態とする場合に、画
像表示装置5の画面上に、保留表示エリアに近接してアクティブ表示エリアを配置し、ア
クティブ表示エリアにて、実行中の可変表示に対応する表示を行うようにしてもよい。
(変形例10)上記実施形態では、保留表示ランプ9Hをレインボーに点灯させること
により特定報知を実行するのに対し、保留表示ランプ9Hを赤色に点滅させることにより
所定報知を実行するもの、即ち、特定報知よりも所定報知の実行時間が短いものとして説
明した。しかしながら、特定報知よりも所定報知の実行時間が短いものに限られず、特定
報知よりも控え目に所定報知を実行するものであれば、他の態様であってもよい。例えば
、所定報知を実行するときには特定報知を実行するときよりも保留表示ランプ9Hの明る
さを暗くする等して、視認性を下げるようにしてもよい。また、変形例9のような実施形
態では、所定報知を実行するときには特定報知を実行するときよりも保留表示の明るさを
暗くすること、保留表示の大きさを小さくすること等により、特定報知よりも控え目に所
定報知を実行すればよい。また、特定報知では保留表示を所定のキャラクタを模した画像
といった通常態様とは異なる形状に変化させるのに対し、所定報知では単に通常態様とは
異なる色や模様に変化させること等により、特定報知よりも控え目に所定報知を実行する
ようにしてもよい。
(変形例11)上記実施形態では、遊技者の選択動作に応じて、演出モードを、先読み
演出をはじめとする各種演出が実行されるアクティブモードと、先読み演出をはじめとす
る一切の演出が実行されないように制御されるシンプルモードとのいずれか変更するもの
として説明した。しかしながら、このような演出モードの組み合わせに限られず、遊技者
の選択動作に応じて、先読み演出をはじめとする演出の頻度が変更されるようにすればよ
い。例えば、アクティブモードとシンプルモードのいずれも先読み演出をはじめとする各
種演出を実行可能である一方、アクティブモードでは各種演出が実行され易く、シンプル
モードでは各種演出が実行され難いようにしてもよい。また、アクティブモードやシンプ
ルモードといった予め用意された演出モードではなく、先読み演出をはじめとする各種演
出の実行頻度について、遊技者の選択動作に応じて複数段階のうちのいずれかに変更可能
としてもよい。これにより、例えば、演出が頻繁に実行されることも全く実行されないこ
とも好まない遊技者に対して好適に対応することができる。
(変形例12)上記実施形態では、演出モードを、先読み演出をはじめとする各種演出
が実行されるアクティブモードと、先読み演出をはじめとする一切の演出が実行されない
ように制御されるシンプルモードとのいずれか変更するもの、即ち、演出の有無を選択可
能な汎用のモードが設けられているものとして説明した。しかしながら、このような汎用
のモードに限られず、個別の演出について演出の有無や頻度を選択可能にしてもよい。そ
の場合、例えば、特定報知や所定報知を実行しない演出モードが選択された場合、遊技者
の選択動作によらず、他の演出についても実行しないようにしてもよい。同様に、特定報
知や所定報知の頻度が変更された場合、遊技者の選択動作によらず、他の演出についても
同じ頻度、又は同程度の頻度に変更するようにしてもよい。これにより、個別の演出につ
いて演出の有無や頻度を選択可能なものにおいて、全ての演出の選択項目について個別に
選択せずとも、一の演出の選択項目がされたことに応じて、その好みを反映させることが
できる。
(変形例13)上記実施形態では、演出モードがアクティブモードからシンプルモード
に変更された状態で、デモ表示演出が開始されてから所定時間が経過した場合に、演出モ
ードをシンプルモードからアクティブモードに変更するものとして説明した。しかしなが
ら、演出モードをシンプルモードからアクティブモードに変更する契機は、デモ表示演出
が開始されてから所定時間が経過したことに限られず、非遊技状態となった後に所定条件
が成立したことを契機とすれば、他の契機に基づいて変更するものであってもよい。例え
ば、非遊技状態となった後に所定条件が成立したことの例としては、デモ表示演出が実行
されているか否かにかかわらず可変表示が行われずに所定時間が経過したこと、デモ表示
演出が実行されたこと、特定パターンのデモ表示演出が繰り返し実行されるものにおいて
特定パターンのデモ表示演出が所定回数実行されたこと、可変表示が行われていないとき
に複数のパチンコ遊技機1によるいわゆる一斉演出が実行されたこと、いわゆるカードユ
ニットからプリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体が排出されたこと等が挙げ
られる。ここで、デモ表示演出が開始されてから所定時間が経過しても非遊技状態であっ
たとしても、例えば、遊技者が休憩しているだけの可能性もある。その場合、上記実施形
態のように、デモ表示演出が開始されてから所定時間が経過したときに、演出モードをシ
ンプルモードからアクティブモードに変更してしまうと、休憩していた遊技者は、遊技モ
ードを再度選択し直す必要がある。また、デモ表示演出が開始されてから所定時間が経過
するまでの間に、既に別の遊技者が遊技を行う可能性もあり、その場合、その別の遊技者
は自ら選択していないにもかかわらず、シンプルモードでの遊技を行うことになってしま
う。そこで、いわゆるカードユニットからプリペイドカードや会員カード等の遊技用記録
媒体が排出されたことにより、非遊技状態となった後に所定条件が成立したとする場合に
は、演出モードをシンプルモードに変更した遊技者が遊技をやめるタイミングである可能
性が高いことから、上述した問題にも対応しつつ、この後に遊技を行う遊技者に対して、
演出モードがシンプルモードのままになってしまうことを確実に防止することができる。
(変形例14)上記実施形態では、先読み演出として、大当り中に、大当り保留が記憶
されている場合に実行される特定報知や所定報知を実行するものとして説明した。ここで
、先読み演出として、可変表示中に、予告対象の保留に対応する保留表示ランプ9Hを、
通常時における点灯態様とは異なる点灯態様に変化させることにより、予告対象となる可
変表示において「大当り」となる可能性等を予告する示唆保留表示演出を実行することが
可能である。このような示唆保留表示演出では、保留表示ランプ9Hの点灯色を、通常時
における所定色としての白色とは異なる、特定色としてのレインボー、赤色、緑色、黄色
のいずれか等とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高
いことを報知する。ここで、このような示唆保留表示演出により保留表示ランプ9Hがレ
インボーに点灯したとしても、その予告対象となった保留が大当り保留であるか否か不明
であるため、大当り中に特定報知により保留表示ランプ9Hがレインボーに変化すること
とのつじつまが合わなくなってしまう。そこで、大当り保留がある場合や、特定報知によ
りレインボーに変化した保留表示ランプ9Hがある場合には示唆保留表示演出を実行しな
いようにする。また、いわゆる初当りとなるときに、示唆保留表示演出によりレインボー
に変化した保留表示ランプ9Hがある場合、大当り遊技状態に制御されることに応じて、
レインボーの保留表示ランプ9Hを通常態様の白色に変更する。これにより、大当り中に
実行される特定報知の先読み演出と、可変表示中に実行される示唆保留表示演出とを共に
実行するにあたり、演出のつじつまが合わなくなることを防止することができる。
(変形例15)上記実施形態における特定報知に伴い、画像表示装置5に特定画像を表
示する特定画像報知を実行するようにしてもよい。例えば、特定画像報知として、特定報
知が実行されるよりも前に、特定報知が実行されることを報知する旨の特定画像を表示す
ればよい。また、特定画像報知として、特定報知が実行された後に、特定報知が実行され
たことを報知する旨の特定画像を表示してもよい。これにより、保留表示ランプ9Hを注
視していない遊技者に対しても、特定報知に注目させることができる。
(変形例16)上記実施形態における所定報知に伴い、画像表示装置5に所定画像を表
示する所定画像報知を実行するようにしてもよい。例えば、所定画像報知として、所定報
知が実行されるよりも前に、所定報知が実行されることを報知する旨の所定画像を表示す
ればよい。これにより、保留表示ランプ9Hを注視していない遊技者に対しても、所定報
知に注目させることができる。
(変形例17)変形例15の特定画像報知や、変形例16の所定画像報知の態様は、例
えば、「○秒後に保留変化!」や「次ラウンドに保留変化!」といった、特定画像や所定
画像が実行されるタイミングまでも示唆するものであってもよい。これにより、画像表示
装置5にて実行される演出に注目している遊技者に対しても、特定報知や所定報知が実行
されるタイミングに合わせて保留表示に注目を移すことができる。
上記実施の形態では、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第1特図を用
いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第2特図
を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに
限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわら
ず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理
、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の
遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるも
のではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適
用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピ
ュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるも
のではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくこと
で配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデ
ータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワー
ク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するもの
だけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモ
リ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネッ
トワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としても
よい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うこと
によりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
3 遊技機用枠
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
6A 普通入賞球装置
6B 普通可変入賞球装置
7 特別可変入賞球装置
8L スピーカ
8R スピーカ
9 遊技効果ランプ
11 主基板
12 演出制御基板
13 音声制御基板
14 ランプ制御基板
15 中継基板
20 普通図柄表示器
21 ゲートスイッチ
22A 第1始動口スイッチ
22B 第2始動口スイッチ
23 カウントスイッチ
31A スティックコントローラ
31B プッシュボタン
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
101 ROM
102 RAM
103 CPU
104 乱数回路
105 I/O
120 演出制御用CPU
121 ROM
122 RAM
123 表示制御部
124 乱数回路
125 I/O

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記有利状態中に、該有利状態が終了した後、更に前記有利状態に制御されることを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段と、
    遊技者の選択動作によって演出の頻度の設定を変更する頻度変更手段と、
    前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    演出の頻度の設定を変更可能であることを案内する案内報知を実行可能な案内報知実行手段と、
    を備え、
    前記頻度変更手段は、
    前記有利状態に制御されていない期間であって保留情報が記憶されておらず可変表示が実行されていない非遊技期間において、前記報知演出の頻度の設定を変更可能であり、
    前記示唆演出の頻度が低い第1設定と、該第1設定よりも前記示唆演出の頻度が高い第2設定と、に変更可能であり、
    前記非遊技期間において前記第1設定である場合、遊技者の選択動作によらず、特定期間が経過したことによって前記第2設定に変更可能であり、
    前記案内報知実行手段は、前記非遊技期間において、前記案内報知を実行可能であり、
    前記報知演出実行手段は、
    前記有利状態中に前記保留記憶手段に前記有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が記憶されていることに基づいて、前記報知演出を所定期間継続して実行可能であり、
    前記保留記憶手段に記憶されている前記特定保留情報の数に応じて、前記所定期間の長さを異ならせて前記報知演出を実行可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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