JP6939122B2 - 船外機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船外機の制御装置に関する。
船外機は、シフトポジションをフォワード、ニュートラル及びリバースに切り替えるシフト機構を備える。
このような船外機が搭載された船舶では、シフト操作によって船舶の減速や停止を行うことがある。例えば船舶を減速又は停止させるときに、現在のシフトポジションと逆側のシフトポジションにシフトチェンジすることによって、船舶の進行方向とは逆向きの推進力を発生させる。
しかしながら、現在のシフトポジションと逆側のシフトポジションにシフトチェンジする場合、シフトチェンジの前後でプロペラシャフトの回転方向が逆になるため、動力源や動力伝達機構に負荷がかかる。
特許文献1には、進行方向とは逆側にシフトチェンジする際に動力源や動力伝達機構にかかる負荷を低減させる目的で、シフトポジションが第1のシフトポジションから第2のシフトポジションへと変化すると共に、アクセル開度変化速度の絶対値が所定値以上となるようにコントロールレバーが操作された際に、アクチュエータに、プロペラの回転速度が所定の回転速度以下となるまで第1のシフトポジションを維持させた後に、第2のシフトポジションに切り替えさせる船舶用推進システムが開示されている。
特開2009−202686号公報
しかしながら、特許文献1では、プロペラの回転速度を検出するプロペラ回転速度センサを搭載する必要がある。一般的にプロペラ回転速度センサは、プロペラが装着されるプロペラシャフトの回転を検出する。プロペラシャフトはギアケース内に配置され、その前部はギアケース内において油中で回転し、プロペラが装着された後部は水中で回転する。そして、航走時に水中にあるギアケースの形状(前面投影面積等)は、船外機を搭載した船舶の前進最高速度にも大きく影響するため、コンパクトであることが望まれる。このようにプロペラ回転速度センサを搭載する場合、水中や油中の防水及びシール構造が不可欠であり、コンパクトなギアケース内で排気通路等を避けて配置する必要があるため、技術的、コスト的に大きな負担となる。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、船速センサやプロペラ回転速度センサを不要として、シフトチェンジに際して動力源や動力伝達機構にかかる負荷を低減できるようにすることを目的とする。
本発明の船外機の制御装置は、動力源と、前記動力源の回転力により駆動するプロペラと、前記動力源と前記プロペラとの間の動力伝達機構の一部を構成し、シフトポジションをフォワード、ニュートラル及びリバースに切り替えるシフト機構と、前記シフト機構を駆動するアクチュエータとを備えた船外機を制御する制御装置であって、
操船者のシフト操作の情報、及び前記動力源の回転速度を入力する入力手段と、
フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたとき、スロットルバルブ開度の全閉状態で前記シフト機構をフォワードに維持し、前記動力源の回転速度が所定の閾値以下になった後、前記シフト機構をニュートラルを経てリバースに切り替える制御手段とを備え
前記制御手段は、
フォワードからニュートラルに至るシフト操作が行われたとき、前記シフト機構をニュートラルに切り替え、
いったんニュートラルで止まったが、予め設定された所定の時間内にニュートラルからリバースに至るシフト操作が行われたときは、前記シフト機構をフォワードに戻して、スロットルバルブ開度の全閉状態で前記シフト機構をフォワードに維持し、前記動力源の回転速度が所定の閾値以下になった後、前記シフト機構をニュートラルを経てリバースに切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、船速センサやプロペラ回転速度センサを不要として、シフトチェンジに際して動力源や動力伝達機構にかかる負荷を低減することができる。
船外機の左側面図である。 船外機の推進ユニットの断面図である。 電子シフト制御システムの構成例を示す図である。 前進航行中にフォワードからニュートラルに至るシフト操作が行われたときの各種特性の時系列変化の例を示す特性図である。 制御装置による電子シフト制御の例を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に係る船外機の制御装置は、動力源と、前記動力源の回転力により駆動するプロペラと、前記動力源と前記プロペラとの間の動力伝達機構の一部を構成し、シフトポジションをフォワード、ニュートラル及びリバースに切り替えるシフト機構と、前記シフト機構を駆動するアクチュエータとを備えた船外機を制御する制御装置であって、操船者のシフト操作の情報、及び前記動力源の回転速度を入力する入力手段と、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたとき、スロットルバルブ開度の全閉状態で前記シフト機構をフォワードに維持し、前記動力源の回転速度が所定の閾値以下になった後、前記シフト機構をニュートラルを経てリバースに切り替える制御手段とを備える。
このようにニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたとき、スロットルバルブ開度の全閉状態でシフト機構をフォワードに維持することにより、動力源の回転速度が船速に相関する状態にすることができる。この状態で、動力源の回転速度が所定の閾値以下になるのを待って、すなわち船速が十分に落ちるのを待って、シフト機構をニュートラルを経てリバースに切り替えるので、船速センサやプロペラ回転速度センサを不要として、シフトチェンジに際して動力源や動力伝達機構にかかる負荷を低減することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
まず、本発明を適用可能な船外機の一例を説明する。図1は、船外機1の左側面図である。船外機1は、船体2の船尾のトランサムに取り付けられ、動力源であるエンジン3の回転力を動力伝達機構を介してプロペラ4に伝達し、船舶の推進力を発生させる。なお、各図において必要に応じて前方をFr、後方をRrで示す。
図1に示すように、船外機1はエンジンホルダ5を備え、エンジンホルダ5の上方にエンジン3が設置される。エンジン3は、例えば内燃機関である水冷4サイクル四気筒エンジンであり、クランクシャフト6を略垂直に配置したバーティカル型のエンジンである。エンジン3の出力制御は、スロットルバルブ27の開閉による吸気量の調整等によって行われる。エンジンホルダ5の下方には、オイルパン7が配置される。船外機1のエンジン3、エンジンホルダ5及びオイルパン7等の周囲はエンジンカバー8によって覆われる。
オイルパン7の下部には、ドライブシャフトハウジング9が設置される。エンジンホルダ5、オイルパン7及びドライブシャフトハウジング9内には、ドライブシャフト10が略垂直に配置される。ドライブシャフト10は、上端部がクランクシャフト6の下端部に連結され、下端部がドライブシャフトハウジング9の下部に設けられた、ギアケースを有する推進ユニット11内まで延出する。
図2に、推進ユニット11の断面を示す。推進ユニット11のギアケース内には、プロペラシャフト13が前後方向に延びるように配置され、回転可能に支持される。プロペラシャフト13の後端にプロペラ4が装着される。
推進ユニット11内で、ドライブシャフト10は、シフト機構12を介してプロペラシャフト13に連係する。詳細には、ドライブシャフト10の下方には、前後一対の前側ギア14及び後側ギア15が、プロペラシャフト13と同心かつ遊嵌状態でそれぞれ回転可能に支持される。前側ギア14及び後側ギア15は、ドライブシャフト10の下端に固定されたベベルギア16と常時噛合する。また、前側ギア14と後側ギア15との間には、ドッグクラッチ17が配置される。ドッグクラッチ17は概略中空円筒状を呈し、プロペラシャフト13と一体回転するとともに、プロペラシャフト13に対してその軸方向に沿って所定ストロークスライド可能である。ドッグクラッチ17は、ニュートラル位置から前側にスライドすることで前側ギア14に係合して前側ギア14と一体回転し、後側にスライドすることで後側ギア15に係合して後側ギア15と一体回転する。
ドライブシャフト10の前方には、シフトロッド18が略垂直に配置される。シフトロッド18は、上端部がエンジン3に隣接して配置された電動アクチュエータ19に連結され、下端部が推進ユニット11内まで延出する。シフトロッド18の下端部には、カムとしての図示しないシフトヨークが一体的に突設される。シフトロッド18は、シフトヨークを介してプロペラシャフト13と同軸方向に配置されたシフトスライダ20に係合する。シフトロッド18が軸回りに左右に回転することで、シフトヨークがシフトスライダ20を押圧し、シフトスライダ20は前後にスライドする。シフトスライダ20は、プロペラシャフト13内を軸方向に貫通して配置されたコネクタロッド21を介して、ドッグクラッチ17に連結される。したがって、ドッグクラッチ17はシフトスライダ20の前後のスライドに連動して前後にスライドする。
このように電動アクチュエータ19によりシフトロッド18をニュートラル位置から左右に選択的に回転させて、シフトスライダ20及びコネクタロッド21を前方又は後方にスライドさせることにより、ドッグクラッチ17を前側ギア14又は後側ギア15に係合させたり、非係合としたりして、シフト機構12をフォワード(前進)、ニュートラル及びリバース(後進)に切り替えることができる。
(電子シフト制御システム)
次に、図3を参照して、船外機1におけるシフト機構12のシフトポジションの切り替えを制御する電子シフト制御システムを説明する。以下では、シフト機構12のシフトポジションを実シフトポジションとも称する。
船体2には、操作部であるリモートコントローラ22が設置されている。リモートコントローラ22は、コントロールボックス23と、操作レバー24とを備え、操作レバー24をニュートラルから前方に倒すとフォワードへのシフト操作になり、後方に倒すとリバースへのシフト操作になる。より詳細には、ニュートラルから前方はフォワードのシフト位置であり、角度領域αを超えるスロットル範囲では、操作レバー24の操作量に応じてアクセル開度が全閉から全開へと変化する。同様に、ニュートラルから後方はリバースのシフト位置であり、角度領域βを超えるスロットル範囲では、操作レバー24の操作量に応じてアクセル開度が全閉から全開へと変化する。操作レバー24の位置、すなわちリモートコントローラ22でのシフト操作によるシフト位置及びアクセル開度は、検出器25によって検出される。このようにしたリモートコントローラ22は、フォワード又はリバースからニュートラルに至るシフト操作が、アクセル開度を開状態から全閉にするスロットル操作を兼ねることになる。
制御装置100は、リモートコントローラ22でのシフト操作によるシフト位置に基づいて、電動アクチュエータ19を制御して、実シフトポジションを切り替える。また、制御装置100は、リモートコントローラ22でのシフト操作によるアクセル開度に基づいて、スロットルバルブ27の開度(以下、スロットルバルブ開度と称する)を調整する。制御装置100は、例えばエンジン3の全体を制御するECU(エンジンコントロールユニット)によって実現されるが、ここでは本発明を適用した船外機の制御装置として必要な機能構成だけを図示し、それ以外の構成は省略する。
制御装置100において、入力部101は、検出器25によって検出されるシフト操作によるシフト位置及びアクセル開度を入力する。また、入力部101は、エンジン回転速度検出器26によって検出されるエンジン3の回転速度(以下、エンジン回転速度と称する)を入力する。なお、入力部101に入力される情報はこれに限られるものではなく、例えば不図示のスロットルバルブ開度検出器によって検出されるスロットルバルブ開度を入力するようにしてもよい。
制御部102は、検出器25によって検出されるシフト操作によるシフト位置に基づいて、実シフトポジションを切り替えるように制御する。また、制御部102は、検出器25によって検出されるシフト操作によるアクセル開度に基づいて、スロットルバルブ開度を調整するように制御する。
制御部102は、以下に詳述するが、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたとき、スロットルバルブ開度の全閉状態でシフト機構12をフォワードに維持し、エンジン回転速度が所定の閾値以下になった後、シフト機構12をニュートラルを経てリバースに切り替える。なお、スロットルバルブ開度の全閉状態とは、スロットルバルブ27が最も閉じた状態をいうが、完全に閉じた状態とは異なり、エンジン3がアイドリング運転を継続可能な最小開度であることをいう。
出力部103は、制御部102の制御下で、電動アクチュエータ19に駆動信号を出力する。これにより電動アクチュエータ19が駆動して、シフト機構12がフォワード、ニュートラル及びリバースに切り替わる。また、出力部103は、制御部102の制御下で、スロットルバルブ27の駆動部に駆動信号を出力する。これにより、スロットルバルブ開度が調整される。
このようにした電子シフト制御システムでは、リモートコントローラ22と船外機1のシフト機構12とが機械的に連結されるのではなく、制御装置100の制御下でシフトチェンジが実行されるので、リモートコントローラ22でのシフト操作に対して、実シフトポジションの切り替えタイミングを自由に制御することが可能である。
以下、実施例に係る電子シフト制御システムおける電子シフト制御の詳細を説明する。
船舶では自動車等のブレーキに相当する装置がないため、前進航行中に減速や停止したいときに、シフト操作をフォワードからニュートラル方向への操作とし、状況によっては、船舶の進行方向と逆向きの推進力を発生させるべく、シフト操作をフォワードからニュートラルを経てリバースに至る操作とすることがある。具体的には、リモートコントローラ22の操作レバー24を、前方に倒した状態からニュートラルに戻し、さらに後方に倒すように動かすような操作である。
このように前進航行中にフォワードからニュートラルを経てリバースに至るシフト操作が行われたとき、時間遅れなく実シフトポジションをフォワードからニュートラルを経てリバースに切り替えると、エンジン3や動力伝達機構に過大な負荷がかかり、その耐久性の低下やエンジンストールの要因となるおそれがある。
そこで、本実施例では、前進航行中にフォワードからニュートラルを経てリバースに至るシフト操作が行われたときに、実シフトポジションをリバースに切り替えるタイミングを制御し、動力伝達機構の耐久性の低下やエンジンストールを防ぐ。
図4は、前進航行中にフォワードからニュートラルに至るシフト操作が行われたときの各種特性の時系列変化の例を示す。詳細には、エンジン回転速度401、シフト操作402、アクセル開度(スロットルバルブ開度)403、船速404、実シフトポジション405の時系列変化を示す。
図4に示すように、フォワードからニュートラルに至るシフト操作402の途中のタイミングt1でアクセル開度403が全閉となり、タイミングt2でシフト操作402によるシフト位置がニュートラルになる。
シフト操作402によるシフト位置がニュートラルになったことを受けて、電動アクチュエータ19が駆動し、タイミングt3で実シフトポジション405がフォワードからニュートラルに切り替わる。なお、シフト操作402によるシフト位置がニュートラルになるタイミングt2から、実シフトポジション405がニュートラルになるタイミングt3までには、電動アクチュエータ19やシフト機構12の作動時間等によりタイムラグが生じる。
図4に示すように、前進航行中にアクセル開度403が閉方向になると、アクセル開度403に応じてエンジン回転速度401が低下する。また、船体2に作用する水の抵抗(排水抵抗)で船速404が低下するが、エンジン回転速度401の低下に比べて船速404の低下は緩やかである。船舶は前進航行を継続するので、プロペラ4には船舶の前進航行に伴う水流が作用し、正転し続ける。
ここで、実シフトポジション405がフォワードにあり、アクセル開度403に応じたエンジン3の回転力によりプロペラ4を駆動する前進航行中においては(タイミングt1よりも前)、エンジン回転速度401とプロペラシャフト13の回転速度とはギア比に応じた回転速度比となる。そして、前進航行中においては、プロペラ4と周囲の水との間にスリップが生じており、そのスリップの状態によってはエンジン回転速度401と船速404との相関が弱く、状況によってはエンジン回転速度401と船速404とが乖離することもある。
前進航行中において、実シフトポジション405がフォワードのままで、アクセル開度403が全閉となると(タイミングt1)、プロペラ4が連れ回りを開始し(図4中の領域A)、エンジン回転速度401が緩やかに低下するように変化する。すなわち、船速404に応じてプロペラ4に作用する水流による回転力により、プロペラ4がエンジン3(クランクシャフト6)を回すことになる。プロペラ4が連れ回りするときは、プロペラ4が水流により回転するので水との間のスリップが略なくなり、船速はプロペラ4の回転速度(プロペラシャフト13の回転速度)に相関する。したがって、エンジン回転速度401と船速404との相関が強く、エンジン回転速度401の低下は船速404の低下に応じた傾向となる。
その後、実シフトポジション405がフォワードからニュートラルに切り替わると(タイミングt3以降)、プロペラ4が連れ回りすることもなくなり、エンジン回転速度401が急激に低下して、エンジン回転速度401と船速404との相関がなくなる。
図4で説明した挙動からわかるように、前進航行中において、スロットルバルブ開度の全閉状態で実シフトポジションがフォワードにあるときには、エンジン回転速度と船速との相関が強く、エンジン回転速度の低下は船速の低下に応じた傾向となる。
そこで、実施形態に係る船外機の制御装置100は、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたとき、スロットルバルブ開度の全閉状態で実シフトポジションをフォワードに維持する。これにより、エンジン回転速度が船速に相関する状態にすることができる。この状態で、エンジン回転速度が所定の閾値以下になるのを待って、すなわち船速が十分に落ちるのを待って、実シフトポジションをニュートラルを経てリバースに切り替えるので、シフトチェンジに際してエンジン3や動力伝達機構にかかる負荷を低減することができる。
図5は、制御装置100による電子シフト制御の例を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、検出器25によって検出されるシフト操作が、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作であるときに開始される。
ここで、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作とは、既述したように前進航行中に減速や停止したいときに、船舶の進行方向と逆向きの推進力を発生させるべく、フォワードからニュートラルを経てリバースに至るシフト操作を行うことを想定するものであり、操作速度や操作時間の観点から予め定義される。例えば操作レバー24の操作速度を検出するようにし、操作速度が所定の操作速度を上回ったまま、連続的にフォワードからニュートラルを経てリバースに至るシフト操作を定義すればよい。或いは、フォワードからニュートラルを経てリバースに至るシフト操作が所定の操作時間内で行われるものを定義すればよい(フォワードからニュートラルを経てリバースに至るシフト操作が所定の操作時間内で行われるのであれば、シフト操作が途中で止まる(操作速度が0になる)ものを含むようにしてもよい)。ここで例示したもの以外にも、例えば操作速度及び操作時間の両方を組み合わせた観点から一連のシフト操作を定義するようにしてもよい。
ステップS1で、制御部102は、スロットルバルブ開度の全閉状態で実シフトポジションをフォワードに維持する。フォワードからニュートラルに至るシフト操作において、アクセル開度が全閉となり、スロットルバルブ開度を全閉にするように制御するので、その全閉状態を維持する。フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が、リバース側の角度領域βを超えるスロットル範囲まで行われたときでも、スロットルバルブ開度を全閉状態に維持する。
ステップS2で、制御部102は、エンジン回転速度検出器26によって検出されるエンジン回転速度が所定の閾値以下になるのを待つ。既述したように、スロットルバルブ開度の全閉状態で実シフトポジションをフォワードに維持することにより、エンジン回転速度が船速に相関する状態になる。この状態で、エンジン回転速度が所定の閾値以下になるのを待って、処理をステップS3に進める。所定の閾値は、シフトチェンジに際して、どの程度のエンジン回転速度(換言すれば、船速やプロペラシャフト13の回転速度)であればエンジン3や動力伝達機構にかかる負荷を許容できるかに応じて予め設定されている。
ステップS3で、制御部102は、電動アクチュエータ19を制御して、実シフトポジションを、フォワードからニュートラルを経てリバースに切り替える。また、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が、リバース側の角度領域βを超えるスロットル範囲まで行われていたならば、ステップS1におけるスロットルバルブ開度の全閉状態の維持を解除して、アクセル開度に基づいてスロットルバルブ開度を調整する。
以上述べたように、前進航行中にフォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたときに、スロットルバルブ開度の全閉状態でシフト機構12をフォワードに維持し、エンジン回転速度が所定の閾値以下になった後、シフト機構12をニュートラルを経てリバースに切り替えるようにしたので、船速センサやプロペラ回転速度センサを不要として、シフトチェンジに際してエンジン3や動力伝達機構にかかる負荷を低減することができる。
また、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われる都度、そのときのエンジン回転速度に応じて実シフトポジションの切り替えタイミングを制御するので、例えば船底の汚れ等によって水抵抗が変化することがあっても、常に船体の状態に相応しいタイミングとなるように制御することができる。
本実施例では、フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたときを説明したが、それ以外の所定のシフト操作が行われたときにも、エンジン回転速度が船速に相関する状態にするために、スロットルバルブ開度の全閉状態でシフト機構12をフォワードに維持する制御を実行するようにしてもよい。
例えば前進航行中にフォワードからニュートラルに至るシフト操作が行われると、制御部102は、通常の制御としてシフト機構12をニュートラルに切り替える。この場合に、いったんニュートラルで止まったが、続いてニュートラルからリバースに至るシフト操作が行われることがありえる。続いてとは、例えばいったんニュートラルで止まったが、短時間のうち(予め設定された所定の時間内)にニュートラルからリバースに至るシフト操作が再開されるような状況を意味する。この場合、ニュートラルに切り替えられたシフト機構12をいったんフォワードに戻して、スロットルバルブ開度の全閉状態でシフト機構12をフォワードに維持し、エンジン回転速度が所定の閾値以下になった後、シフト機構12をニュートラルを経てリバースに切り替える。
以上、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明したが、各実施例は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、各実施例に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、本発明を適用した船外機の制御装置は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えた情報処理装置により構成され、CPUが所定のプログラムを実行することにより実現される。
1:船外機、3:エンジン、4:プロペラ、6:クランクシャフト、10:ドライブシャフト、12:シフト機構、13:プロペラシャフト、14:前側ギア15:後側ギア、16:ベベルギア、17:ドッグクラッチ、19:電動アクチュエータ、22:リモートコントローラ、26:エンジン回転速度検出器、27:スロットルバルブ、100:船外機の制御装置、101:入力部、102:制御部、103:出力部

Claims (2)

  1. 動力源と、前記動力源の回転力により駆動するプロペラと、前記動力源と前記プロペラとの間の動力伝達機構の一部を構成し、シフトポジションをフォワード、ニュートラル及びリバースに切り替えるシフト機構と、前記シフト機構を駆動するアクチュエータとを備えた船外機を制御する制御装置であって、
    操船者のシフト操作の情報、及び前記動力源の回転速度を入力する入力手段と、
    フォワードからニュートラルを経てリバースに至る一連のシフト操作が行われたとき、スロットルバルブ開度の全閉状態で前記シフト機構をフォワードに維持し、前記動力源の回転速度が所定の閾値以下になった後、前記シフト機構をニュートラルを経てリバースに切り替える制御手段とを備え
    前記制御手段は、
    フォワードからニュートラルに至るシフト操作が行われたとき、前記シフト機構をニュートラルに切り替え、
    いったんニュートラルで止まったが、予め設定された所定の時間内にニュートラルからリバースに至るシフト操作が行われたときは、前記シフト機構をフォワードに戻して、スロットルバルブ開度の全閉状態で前記シフト機構をフォワードに維持し、前記動力源の回転速度が所定の閾値以下になった後、前記シフト機構をニュートラルを経てリバースに切り替えることを特徴とする船外機の制御装置。
  2. 操船者がシフト操作する操作部において、フォワードからニュートラルに至るシフト操作が、アクセル開度を開状態から全閉にするスロットル操作を兼ねることを特徴とする請求項に記載の船外機の制御装置。
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