JP6937184B2 - 運動時筋細胞モデル、その調製方法、及びその用途 - Google Patents

運動時筋細胞モデル、その調製方法、及びその用途 Download PDF

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Description

本発明は、運動時筋細胞モデル、その調製方法、及びその用途に関する。
運動時の筋肉の動態を知ることは、健康の増進、疾患の予防のために有用である。また、各種化合物の運動時の筋肉の動態への影響を評価することは、化合物の筋合成促進作用、分化抑制作用等を発見して、健康の増進に役立てるために有用である。しかし、ヒトや動物を運動させて筋肉の動態を評価することは時間と労力を要するため、簡便に扱うことができる筋肉運動モデルが求められている。
筋肉運動モデルとして、筋細胞を電気刺激して細胞収縮を発生させることを利用したin vitro細胞収縮系が報告されている。in vitro細胞収縮系としては、マウスの骨格筋から採取した筋サテライト細胞を用いた電気刺激収縮系が報告されている(非特許文献1)。しかし、筋サテライト細胞は、増殖が有限であるため、実験の都度動物から採取する必要があり、株化細胞とは異なり簡便性に劣る。さらに、筋サテライト細胞は、採取量が微量であるため、多種類の化合物のスクリーニング等の大規模評価系には適さない。また、株化細胞であるマウス由来のC2C12を用いた電気刺激収縮系が報告されているが、筋合成マーカーであるp70S6Kを活性化しないことが報告されている(非特許文献5)。一方で電気刺激による治療を目標として、マウスまたはラット由来の株化細胞に3〜7日間と長期的に電気刺激を負荷する系が報告されている(非特許文献2、3、4)。しかし、株化細胞を用いて電気刺激負荷の同日中に評価できる筋肉運動モデル系は報告されていない。そのため、取り扱いが容易な細胞として株化細胞を用いて短期間に作製できる運動模倣系の確立が求められていた。
中井ら、マウス筋サテライト細胞を用いた培養骨格筋細胞モデルの確立―電気刺激およびカプサイシン添加の影響―、第70回日本栄養・食糧学会大会要旨 宮嶋ら、電気刺激による培養骨格筋細胞の肥大とmTOR発現量の変化、第26回東海北陸理学療法学術大会要旨 岩田ら、電気刺激による培養骨格筋細胞の肥大効果、日本福祉大学健康科学論集、第16巻、1−7 河原裕美、電気刺激が培養筋芽細胞の分化に与える影響、学位論文 中井直也、科学研究費助成事業データベース「低エネルギーストレスとメカニカルストレスに対する骨格筋の適応機序の解明」研究成果報告書
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、取り扱いが容易な細胞を用いて短期間に作製できる運動模倣系を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、ラット由来の培養筋管細胞に電気刺激を負荷することにより、筋合成マーカーが活性化され、運動による筋合成を模倣できることを見出し、この細胞が運動時筋細胞モデルとして利用できることを見出した。また、細胞への電気刺激の負荷と、筋合成促進作用を有する化合物の添加を組み合わせることで、運動と化合物の併用効果が確認され、筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング系として利用できることを見出した。本発明者らは、以上の知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の〔1〕〜〔23〕を提供する。
〔1〕少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有するラット由来の培養筋管細胞である、運動時筋細胞モデル。
〔2〕筋合成マーカーが、70kDaリボソームS6キナーゼ(p70S6K)経路関連因子である、〔1〕に記載の運動時筋細胞モデル。
〔3〕ラット由来の培養筋管細胞が、ラットの筋肉由来細胞の低血清培養細胞である、〔1〕または〔2〕に記載の筋細胞モデル。
〔4〕ラット由来の培養筋管細胞が、L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞からなる群から選ばれる系統に由来する細胞である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の筋細胞モデル。
〔5〕ラット由来の培養筋管細胞に電気刺激を負荷することを含む、運動時筋細胞モデルの調製方法。
〔6〕電気刺激が、10Hz以上の周波数を有する波形電気刺激として負荷される、〔5〕に記載の方法。
〔7〕波形電気刺激が、1/100〜100/1のパルス持続時間/パルス間隔比を有するパルス電気刺激である、〔6〕に記載の方法。
〔8〕電気刺激が、断続的もしくは連続的に負荷される、〔5〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔9〕筋合成促進効果を評価することをさらに含む、〔5〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法。
〔10〕筋合成促進効果を評価することが、電気刺激負荷の2.5〜6時間後に行われる、〔9〕に記載の方法。
〔11〕筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカー、代謝化合物、細胞の形態、細胞の運動、または細胞の活動電位を指標として行われる、〔9〕または〔10〕に記載の方法。
〔12〕筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカーを指標として行われ、筋合成マーカーが、p70S6K経路関連因子である、〔11〕に記載の方法。
〔13〕ラット由来の培養筋管細胞が、ラットの筋肉由来細胞の低血清培養細胞である、〔5〕〜〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕ラット由来の培養筋管細胞が、L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞からなる群から選ばれる細胞に由来する、〔5〕〜〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔15〕ラット由来の培養筋管細胞に電気刺激を負荷すること;
ラット由来の培養筋管細胞に化合物を添加すること;および
運動による変化に化合物が与える影響を評価することを含む、
筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング方法。
〔16〕ラット由来の培養筋管細胞に電気刺激を負荷すること;
ラット由来の培養筋管細胞に化合物を添加すること;および
運動時の筋合成促進効果を評価することを含む、
筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング方法。
〔17〕電気刺激が、10Hz以上の周波数を有する波形電気刺激である、〔15〕または〔16〕に記載の方法。
〔18〕添加する化合物の陽性対照を使用する、〔15〕〜〔17〕のいずれかに記載の方法。
〔19〕陽性対照が3−ヒドロキシイソ吉草酸、またはその塩である、〔18〕に記載の方法。
〔20〕筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカー、代謝化合物、細胞の形態、または細胞の運動を指標として行われる、〔15〕〜〔19〕のいずれかに記載の方法。
〔21〕筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカーを指標として行われ、筋合成マーカーが、p70S6K経路関連因子である、〔20〕に記載の方法。
〔22〕ラット由来の培養筋管細胞及び電気刺激負荷手段を含む、筋合成が促進される化合物のスクリーニングキット。
〔23〕陽性対照化合物をさらに含む、〔22〕に記載のキット。
本発明によれば、取り扱いが容易な細胞を用いた運動時筋細胞モデルが提供される。本発明により提供される運動時筋細胞モデルは、運動を模倣するモデルとして利用できる。また、本発明により提供される運動時筋細胞モデルは、筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング方法およびキットにも利用できる。
図1は、評価例2の化合物スクリーニング系における電気刺激負荷、化合物(HMBカルシウム)添加、および評価(細胞回収)の時間スケジュールを示す図である。 図2は、評価例3の化合物スクリーニング系における電気刺激負荷、化合物(ロイシン)添加、および評価(細胞回収)の時間スケジュールを示す図である。 図3は、評価例2の化合物スクリーニング系での化合物(HMBカルシウム)の筋合成促進機能の評価結果を示すグラフである。 図4は、評価例3の化合物スクリーニング系での化合物(ロイシン)の筋合成促進機能の評価結果を示すグラフである。
[運動時筋細胞モデル]
一実施形態では、本発明は、運動時筋細胞モデルを提供する。一実施形態では、本発明は、運動時筋細胞モデルの調製方法を提供する。
(細胞)
本発明の運動時筋細胞モデルは、ラット由来の培養筋管細胞であり、少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有する。ラット由来の培養筋管細胞は、ラットの筋肉由来細胞からの分化誘導により調製できる。ラットの筋肉由来細胞は、入手容易性および大量使用の容易性の観点から、株化された細胞系統が好ましく、例えば、L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞が挙げられ、筋管細胞の成熟度や分化速度等の理由からL6.C11細胞がより好適である。
ラット由来の培養筋管細胞への分化誘導は、通常行われる方法によればよく、低血清培養によることが好ましい。低血清培養として例えば、ラット由来筋芽細胞を血清、成長因子等の存在下で継代培養しある程度増殖させた後、血清及び成長因子濃度を下げ、必要に応じて分化誘導因子を添加して分化誘導する方法が挙げられる。血清としては例えば、ウシ胎児血清(fetal bovine serum)、仔ウシ血清(calf serum)、ウマ血清等が挙げられる。低血清培養における血清濃度としては、例えば、0.001〜4質量%が挙げられ、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.1〜2質量%である。前記下限以上とすることで成熟した筋管が形成されやすくなり、前記上限以下とすることで細胞からの分化が誘導されやすくなる。分化誘導因子としては、例えば、細胞密度や電気刺激等による物理的な刺激(非特許文献4)が挙げられる。分化誘導期間は、分化が誘導される限りにおいて特に限定されないが、例えば、1〜20日、1〜10日、1〜7日、1〜5日、1〜2日が挙げられる。前記下限以上とすることで電気刺激による細胞収縮が起きやすくなり、前記上限以下とすることで細胞劣化による細胞収縮の減弱が起こり難くなる。分化誘導期間中、培地を適宜交換してもよく、例えば、1〜5日おき、好ましくは1〜4日おき、より好ましくは1〜3日おき、さらに好ましくは1〜2日おきに培地を交換するとよい。筋管細胞様分化は、例えば、目視による細胞形態、細胞運動の観察、分化マーカーの検出もしくは測定によって判定することができる。
(筋収縮)
本発明の運動時筋細胞モデルは、筋収縮を生じていることが好ましい。筋収縮は、単収縮、収縮の加重、強縮(例、不完全強縮、完全強縮)のいずれでもよい。強縮を生じている筋細胞モデルは、運動による筋合成向上状態を模倣した運動時筋細胞モデルとして利用できる。筋収縮を生じていることの確認は、光学顕微鏡による観察により行うことができる。
(筋合成マーカー)
本発明の運動時筋細胞モデルは、通常は少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有する。筋合成マーカーとしては、例えば70kDaリボソームS6キナーゼ(p70S6K)経路関連因子が挙げられる。p70S6K経路関連因子としては、p70S6K、p70S6Kの上流因子(例、mTOR、Akt)、p70S6Kの下流因子(例、S6)が挙げられる。活性化筋合成マーカーを有するとは、本発明の運動時筋細胞モデルの培養筋管細胞における、そのマーカー自体、又はその上流又は下流因子に、未処置(コントロール)の培養筋管細胞と比較して活性の変化、含有量の変化、構造の変化が生じていることを意味する。筋合成マーカーが70S6K経路関連因子の場合、活性化筋合成マーカーを有するとは、p70S6Kのリン酸化(T389のリン酸化)、p70S6Kのリン酸化を促進するためのp70S6Kの上流因子の活性変化、p70S6Kのリン酸化によりもたらされるp70S6Kの下流因子の活性変化が生じていることを意味する。例えば、本発明の運動時筋細胞モデルは、リン酸化されたp70S6K(p−p70S6K)の量がコントロールよりも高いこと、好ましくは1.00倍を超え、より好ましくは1.10倍以上、さらに好ましくは1.20倍以上である。p70S6K経路関連因子の活性変化の評価は、細胞を回収して細胞抽出液を調製し、細胞抽出液におけるタンパク質分子量の変化の測定(例、SDS−PAGE、ウェスタンブロット法、質量分析法)、リン酸化p70S6K特異的抗体によるp70S6Kのリン酸化の検出(例、ウェスタンブロット法、ドットブロット法、RIA法、ELISA法)等により行ってもよく、細胞の免疫染色により行ってもよい。
[運動時筋細胞モデルの調製方法]
本発明の運動時筋細胞モデルは、ラット由来の培養筋管細胞に電気刺激を付加することにより調製できる。
(電気刺激)
電気刺激は、例えば、培養細胞の培地に通電することにより行うことができる。電気刺激は、培養容器に電極を挿入して行ってもよく、電極が付属した培養容器中で行ってもよい。筋管細胞様分化状態を維持するため、細胞が付着した培養容器(例、ディッシュ、ウェル)中で電気刺激を行うことが好ましい。
電気刺激は、波形電気刺激であることが好ましい。波形電気刺激の波形としては、例えば、パルス波(矩形波)、のこぎり波、三角波、正弦波が挙げられるが、電気負荷の落差が大きいことからパルス波(パルス電気刺激)が好ましい。波形電気刺激の周波数としては、例えば、10Hz以上、20Hz以上、100,000Hz以下、50,000Hz以下が挙げられ、好ましくは10〜100,000Hz、より好ましくは10〜10,000Hz、さらに好ましくは10〜1,000Hz、最も好ましくは10〜100Hzである下限以上の周波数であることにより、細胞に「強縮」様式の収縮を起こさせることができる。上限以下の周波数であれば、細胞が電気刺激に応答できる。
用語「パルス持続時間」とは、パルス波一周期中の電気負荷時間を指し、用語「パルス間隔」とは、パルス波一周期の時間(すなわち、周波数の逆数)を指す。例えば、電気刺激が100Hzのパルス電気刺激である場合、パルス持続時間は、1〜4msecが好ましく、より好ましくは、2msecである。パルス持続時間は、前記下限以上とすることで細胞が電気刺激に対して応答しやすくなり、前記上限以下とすることで細胞にダメージを与え難くなる。
パルス持続時間/パルス間隔比は、例えば、1/100〜100/1が挙げられ、好ましくは、1/100〜2/3である。パルス持続時間/パルス間隔比は、前記下限以上とすることで細胞が電気刺激に対して応答しやすくなり、前記上限以下とすることで細胞にダメージを与え難くなる。
電気刺激は、断続的に負荷されてもよく、連続的に負荷されてもよい。断続的負荷は、刺激負荷時間および刺激非負荷時間からなるサイクルでの負荷であってもよい。例えば、電気刺激が100Hzのパルス電気刺激である場合、刺激負荷時間は、0.1分〜5分が好ましく、刺激非負荷時間は、0.1分〜10分が好ましい。
用語「電気刺激の合計負荷時間」とは、波形中の通電の有無にかかわらず、電気刺激の負荷時間の合計を指す。すなわち、「電気刺激の合計負荷時間」は、電気刺激が断続的に負荷される場合は、刺激負荷時間の合計に相当し、電気刺激が連続的に負荷される場合は、電気刺激の負荷に要した合計時間に相当する。例えば、電気刺激が100Hzのパルス電気刺激である場合、電気刺激の合計負荷時間は、4〜60分が挙げられ、好ましくは、6〜14分である。
(運動時筋細胞状態模倣の評価)
本発明の運動時筋細胞モデルの調製方法は、運動時筋細胞状態を模倣しているかを評価することをさらに含んでいてもよい。評価は、例えば、筋合成マーカーの活性化の有無、筋収縮の有無、代謝化合物の量の変化の有無、細胞の形態の変化の有無、細胞の運動の有無、または細胞の活動電位の変化の有無を指標として行うことができ、これらの指標のうち、筋合成マーカーの活性化の有無が好ましい。筋合成マーカーの活性化の評価は、上段で説明した通りである。評価は、電気刺激非負荷群との比較によって行われる。筋合成促進効果が現れ、かつ筋合成促進効果が消失しない時点であればよく、電気刺激負荷開始の2.5〜6時間後、好ましくは3時間後に行われることが好ましい。
[スクリーニング方法]
一実施形態では、本発明は、筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング方法を提供する。
一実施形態では、本発明のスクリーニング方法は、ラット由来の培養筋管細胞に電気刺激を負荷すること、ラット由来の培養筋管細胞に化合物を添加すること、および運動による変化に化合物が与える影響を評価することを含む。一実施形態では、本発明のスクリーニング方法は、ラット由来の培養筋管細胞に電気刺激を負荷すること、ラット由来の培養筋管細胞に化合物を添加すること、および運動時の筋合成促進効果を評価することを含む。
本発明のスクリーニング方法において、ラット由来の培養筋管細胞は、上記で例示した細胞を用いることができる。本発明のスクリーニング方法において、電気刺激の負荷は、上記で例示した条件で行うことができる。
(化合物の添加)
本発明のスクリーニング方法において、化合物の添加は、例えば、培地中への化合物の添加、または化合物を混合した培地での培地交換によって行うことができる。化合物の添加濃度は、細胞への作用発現が予期される程度の濃度以上であればよく、化合物の溶解限界以下であればよく、さらに、コスト低減の観点から上限を設定してもよく、例えば、0.001μM〜100M、好ましくは0.01μM〜10M、より好ましくは0.1μM〜1Mである。化合物の添加時間は、化合物が細胞に作用する時間以上であればよく、例えば、1分以上であればよく、細胞内シグナル活性ピークを超えて定常状態に戻る前の時間であればよく、例えば、72時間以下であればよい。化合物の添加時間は、例えば、1分〜72時間であってもよく、好ましくは3分〜48時間、より好ましくは5分〜24時間である。化合物の添加後細胞の評価時まで、培地を交換せず化合物を添加した状態を維持していてもよく、途中で化合物を含まない培地に交換することにより化合物を除去してもよい。培地交換による細胞の影響を抑制するため、化合物の添加後細胞の評価時まで培地を交換しないことが好ましい。化合物の添加を電気刺激の負荷の前または後のいずれとするかは、電気刺激スケジュールと化合物添加スケジュールにより適宜決定される。
(筋合成促進作用を有する化合物の陽性対照)
本発明のスクリーニング方法において、添加する化合物として、筋合成促進作用を有する化合物の陽性対照を用いてもよい。陽性対照としては、筋合成促進作用(例、骨格筋向上能の促進作用)を有することが既知の化合物を用いてもよい。陽性対照としては、例えば、3−ヒドロキシイソ吉草酸(以下、「HMB」と略すことがある。)、もしくはその塩が挙げられる。また、陽性対照はHMBの遊離型であってもよい。塩としては、薬理学的に許容可能な塩であればよく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;トリ(n−ブチル)アミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、アミノ酸塩等のアミン塩等が挙げられ、なかでも無機塩基塩が好ましく、特に、カルシウム塩が好ましい。陽性対照の添加は、例えば、培地中への陽性対照の添加、または陽性対照を混合した培地での培地交換によって行うことができる。陽性対照の添加濃度は、細胞への作用発現が予期される程度の濃度以上であればよく、陽性対照の溶解限界以下であればよく、さらに、コスト低減の観点から上限を設定してもよく、例えば、HMBカルシウムは0.01〜5mM、0.05〜2mM、0.1〜1mMの濃度で添加してもよく、好ましくは、0.1〜1mMの濃度で添加である。陽性対照の添加時間は、陽性対照が細胞に作用する時間以上であればよく、例えば、1分以上であればよく、細胞内シグナル活性ピークを超えて定常状態に戻る前の時間であればよく、例えば、72時間以下であればよい。HMBカルシウムの添加時間は、例えば、5分〜24時間であってもよく、好ましくは10分〜4.5時間、より好ましくは15分〜30分である。陽性対照の添加後細胞の評価時まで、培地を交換せず陽性対照を添加した状態を維持していてもよく、途中で陽性対照を含まない培地に交換することにより陽性対照を除去してもよい。培地交換による細胞の影響を抑制するため、陽性対照の添加後細胞の評価時まで培地を交換しないことが好ましい。陽性対照の添加を電気刺激の負荷の前または後のいずれとするかは、電気刺激スケジュールと陽性対照添加スケジュールにより適宜決定される。
(筋合成促進効果の評価)
本発明の運動時筋細胞モデルの調製方法は、筋合成促進効果を評価することをさらに含んでいてもよい。筋合成促進効果の評価は、例えば、筋合成マーカー、代謝化合物、細胞の形態、細胞の運動、または細胞の活動電位を指標として行うことができる。筋合成マーカーとしては、例えばp70S6K経路関連因子が挙げられる。p70S6K経路関連因子含まれる因子群および評価方法は、上記で例示されたとおりである。化合物非添加細胞に対して化合物添加細胞での筋合成促進効果が向上した場合に、添加した化合物が筋合成促進作用を有する化合物であると評価することができる。
[スクリーニングキット]
一実施形態では、本発明は、筋合成が促進される化合物のスクリーニングキットを提供する。本発明のスクリーニングキットは、ラット由来の培養筋管細胞、電気刺激負荷手段、および/または陽性対照化合物を含む。本発明のスクリーニングキットは、上述したスクリーニング方法に使用できる。
以下、実施例に基づき、本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(評価例1:運動模倣モデルの作成)
(細胞の調製)
ラット由来筋芽細胞としてL6.C11細胞(European Collection of Authenticated Cell Culturesから入手)を用いた。細胞を10質量%fetal bovine serum(FBS;Biowest社製;Cat.No.S1820−500)及び1質量%ストレプトマイシン/ペニシリン(Gibco社製;Cat.No.15140−122)を含むDMEM培地(Gibco社製;Cat.No.11965−092)中で培養した。その後、細胞を4wellプレートに播種した。細胞が80−90%コンフルエントに達した後、培地を2質量%FBS及び1質量%ストレプトマイシン/ペニシリンを含むDMEM培地に交換して細胞を筋管細胞様に分化させた。1〜2日おきに培地を交換して細胞を十分に分化させた。
(電気刺激の負荷)
細胞を十分に分化させた後、電気刺激を細胞に負荷した。刺激電極は4wellプレート用電極(ION OPTIX製)を使用し、電気刺激装置はSEN−3401(日本光電社製)を使用した。電気刺激は50V、100Hzの刺激を表1に示す各条件で負荷し、表1に示す各時間の経過後に細胞を回収した。
(運動模倣の評価)
回収した細胞についてウェスタンブロット法にてp70S6k(T389)のリン酸化レベル(p−p70S6K)を評価した。リン酸化レベルの上昇は、筋合成が向上する運動を模倣していると評価できる。
(評価基準)
◎:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.40倍以上
○:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.20倍以上1.40倍未満
△:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.00倍以上1.20倍未満
×:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.00倍未満
(結果)
結果を表1にまとめた。ラット由来の細胞(L6.C11細胞)においてp−p70S6Kが高くなる系が運動模倣モデルとなり得ることが示された。特に、刺激負荷時間10分、パルス持続時間2msec、評価タイミング3時間の条件でp−p70S6Kが最も高値を示した。
Figure 0006937184
(評価例2:運動模倣モデルを用いたHMBカルシウムの筋合成促進作用を有する化合物としての評価系)
(細胞の調製)
ラット由来筋芽細胞としてL6.C11細胞(European Collection of Authenticated Cell Culturesから入手)、およびマウス由来筋芽細胞としてC2C12細胞(American Type Culture Collectionから入手)を用いた以外は、評価例1と同様に細胞を調製した。
(電気刺激の負荷および化合物の添加)
電気刺激は50V、100Hz、2msecの刺激を10分間(2分電気刺激負荷−1分電気刺激非負荷のサイクルを計5回)負荷した。終濃度が1mMになるように3−ヒドロキシイソ吉草酸カルシウム(以下、「HMBカルシウム」と略すことがある。)を所定時間添加した後、電気刺激負荷3時間後に細胞を回収した。上記記載以外の条件は、評価例1に準じて行った。
(運動模倣の評価)
回収した細胞についてウェスタンブロット法にてp−p70S6K(T389)を評価した。実験スケジュールは図1に示した。
(評価基準)
(運動模倣の評価基準)
◎:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.40倍以上
○:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.20倍以上1.40倍未満
△:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.00倍以上1.20倍未満
×:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.00倍未満
−:評価対象外
(併用効果の評価基準)
○:併用群の変化値が電気刺激負荷群のp−p70S6Kの変化値と比較して1.05倍以上
×:併用群の変化値が電気刺激負荷群のp−p70S6Kの変化値と比較して1.05倍未満
(結果)
結果を表2および図3にまとめた。表2の通り、L6.C11細胞では電気刺激負荷群、電気刺激+HMBカルシウム併用群のいずれも電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが有意に上昇した。また電気刺激とHMBカルシウム添加の併用効果が見られた。一方C2C12細胞では電気刺激単独、および併用効果が見られなかった。
したがってL6.C11に電気刺激を負荷することで筋合成シグナルが活性化し、運動を模倣できたことが示された。また、HMBカルシウム添加による筋合成シグナルの活性化促進が確認され、本発明が運動による筋合成促進化合物をスクリーニングできること、HMBカルシウムが本発明の陽性対照として使用できることが示された。
Figure 0006937184
(評価例3:運動模倣モデルを用いたロイシンの筋合成促進作用を有する化合物としての評価系)
(細胞の調製)
評価例1と同様に細胞を調製した。
(電気刺激の負荷および化合物の添加)
終濃度が10mMになるようにL−ロイシン(和光純薬工業社製;Cat.No.126−00852)を0.5時間添加した後、電気刺激負荷3時間後に細胞を回収した。それ以外は、評価例2と同様に電気刺激を負荷した。
(運動模倣の評価)
回収した細胞についてウェスタンブロット法にてp−p70S6K(T389)を評価した。実験スケジュールは図2に示した。
(評価基準)
(運動模倣の評価基準)
◎:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.40倍以上
○:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.20倍以上1.40倍未満
△:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.00倍以上1.20倍未満
×:電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが1.00倍未満
−:評価対象外
(併用効果の評価基準)
○:併用群の変化値が電気刺激負荷群のp−p70S6Kの変化値と比較して1.05倍以上
×:併用群の変化値が電気刺激負荷群のp−p70S6Kの変化値と比較して1.05倍未満
(結果)
結果を表3および図4にまとめた。表3の通り、L6.C11細胞では電気刺激負荷群、電気刺激+ロイシン併用群のいずれも電気刺激非負荷群と比較してp−p70S6Kが有意に上昇した。また電気刺激とロイシン添加の併用効果が見られた。
本結果から、本発明によって、運動による筋合成促進化合物としてロイシンがスクリーニングできることが示された。
Figure 0006937184
(参考例1:電気刺激の周波数の評価)
ラット由来の細胞(L6.C11)で、10〜100Hzの各周波数のパルス電気刺激を負荷して、光学顕微鏡を用いた観察により収縮様式を確認した。その結果、10〜100Hzのいずれでも強縮の様式で収縮していることが確認された(表4)。なお、周波数以外の条件は、評価条件2と同一である。
Figure 0006937184
本発明は、運動時筋細胞モデル、運動時筋細胞モデルの調製方法、筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング方法、および筋合成が促進される化合物のスクリーニングキットとして有用である。

Claims (22)

  1. 少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有するラット由来の培養筋管細胞であってラット由来の培養筋管細胞が、L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞からなる群から選ばれる系統に由来する細胞である、強縮を生じている運動時筋細胞モデル。
  2. 筋合成マーカーが、70kDaリボソームS6キナーゼ(p70S6K)経路関連因子である、請求項1に記載の運動時筋細胞モデル。
  3. 筋合成マーカーが、p70S6Kである、請求項2に記載の運動時筋細胞モデル
  4. ラット由来の培養筋管細胞が、ラットの筋肉由来細胞の低血清培養細胞である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動時筋細胞モデル。
  5. L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞からなる群から選ばれる系統に由来するラット由来の培養筋管細胞に10Hz以上の周波数を有する波形電気刺激を負荷することを含む、少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有する運動時筋細胞モデルの調製方法。
  6. 波形電気刺激が、1/100〜100/1のパルス持続時間/パルス間隔比を有するパルス電気刺激である、請求項に記載の方法。
  7. 電気刺激が、断続的もしくは連続的に負荷される、請求項5または6に記載の方法。
  8. 筋合成促進効果を評価することをさらに含む、請求項5〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. 筋合成促進効果を評価することが、電気刺激負荷の2.5〜6時間後に行われる、請求項に記載の方法。
  10. 筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカー、代謝化合物、細胞の形態、細胞の運動、または細胞の活動電位を指標として行われる、請求項またはに記載の方法。
  11. 筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカーを指標として行われ、筋合成マーカーが、p70S6K経路関連因子である、請求項10に記載の方法。
  12. 筋合成マーカーが、p70S6Kである、請求項11に記載の方法。
  13. ラット由来の培養筋管細胞が、ラットの筋肉由来細胞の低血清培養細胞である、請求項5〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ラット由来の培養筋管細胞に10Hz以上の周波数を有する波形電気刺激を負荷すること;
    ラット由来の培養筋管細胞に化合物を添加すること;および
    運動による変化に化合物が与える影響を評価することを含
    ラット由来の培養筋管細胞が、少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有し、
    ラット由来の培養筋管細胞が、L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞からなる群から選ばれる系統に由来する細胞である、
    筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング方法。
  15. ラット由来の培養筋管細胞に10Hz以上の周波数を有する波形電気刺激を負荷すること;
    ラット由来の培養筋管細胞に化合物を添加すること;および
    運動時の筋合成促進効果を評価することを含
    ラット由来の培養筋管細胞が、少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有し、
    ラット由来の培養筋管細胞が、L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞からなる群から選ばれる系統に由来する細胞である、
    筋合成促進作用を有する化合物のスクリーニング方法。
  16. 添加する化合物の陽性対照を使用する、請求項14または15に記載の方法。
  17. 陽性対照が3−ヒドロキシイソ吉草酸、またはその塩である、請求項16に記載の方法。
  18. 筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカー、代謝化合物、細胞の形態、または細胞の運動を指標として行われる、請求項1417のいずれか一項に記載の方法。
  19. 筋合成促進効果を評価することが、筋合成マーカーを指標として行われ、筋合成マーカーが、p70S6K経路関連因子である、請求項18に記載の方法。
  20. 筋合成マーカーが、p70S6Kである、請求項19に記載の方法。
  21. ラット由来の培養筋管細胞及び10Hz以上の周波数を有する波形電気刺激を負荷できる電気刺激負荷手段を含
    ラット由来の培養筋管細胞が、少なくとも1つの活性化筋合成マーカーを有し、
    ラット由来の培養筋管細胞が、L6細胞、L6.C11細胞、およびL8細胞からなる群から選ばれる系統に由来する細胞である、
    筋合成が促進される化合物のスクリーニングキット。
  22. 陽性対照化合物をさらに含む、請求項21に記載のキット。
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