JP6933340B2 - 流量計監視装置および流量計監視方法 - Google Patents

流量計監視装置および流量計監視方法 Download PDF

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Description

本発明は流量計監視装置および流量計監視方法に係り、特に、医療機関における酸素流量計など、流量の監視・管理が重要な分野における流量計監視装置等に関するものである。
医療機関において酸素流量計は、呼吸療法から人工心肺などの補助循環装置に広く用いられている。これは、人工心肺などの心臓もしくは呼吸の機能不全に陥った重症患者に使用することもあり、このような現場における使用に際しては酸素の流量の監視、管理が重要である。そのため、酸素供給に加えて流量を実測し、流量的に危険な場合にはアラームを作動させる装置も市販されている。
流量計の管理技術に関しては従来、技術的な提案も多くなされている。たとえば後掲特許文献1には、計測する流体の流量が予め定められた任意の流量範囲内にあるか否かを検知できる流量計として、上下端がそれぞれ蓋により密閉されていて中にフロートが備えられたテーパ管に、その上蓋を貫通して上下動可能に上部メカストッパが設けられ、下蓋を貫通して上下動可能に下部メカストッパが設けられ、上部メカストッパの下端よりわずかに低い上下位置には第1光学センサがテーパ管に近接して設けられ、下部メカストッパの上端よりわずかに高い上下位置には第2光学センサがテーパ管に近接して設けられている構成が開示されている。
特開2002−267511号公報「流量計測器具およびそれを用いた基板処理装置」
上述の通り、酸素供給に加えて流量を実測し、流量が危険な場合にはアラームを作動させる流量計測装置も市販されてはいるが、これは、一般的に広く流通し用いられている流量計と比較して高額である。一方、広く提供されているより安価な流量計は監視機能を備えておらず、比較的軽微な酸素療法などの軽症例を中心に多く使用されている。しかし、このタイプの流量計でもその流量監視・管理が必要な場合は当然ながらある。だが、医療機関において用いる全ての流量計を高額な警報機能付きのもので賄うことは、経済面からも現実的ではない。このような安価な流量計を、必要な時にだけ監視機能付きにできれば便利である。これは、医療分野や酸素流量計のみならず、流量計全般において言えることである。
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の問題点をなくし、酸素流量計などの流量計使用時において、必要な場合にのみこれを監視機能付きとすることのできる技術を提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、既存の監視機能がないタイプの流量計に脱着可能な監視装置の構成に想到した。そして、必要な場合には酸素流量計などの流量計に取付けて流量を監視でき、また任意の許容流量範囲を設定できてその範囲を逸脱した際には視覚的あるいは聴覚的な表示によって警報を発報できる装置とすることによって解決できることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
〔1〕 浮き子式流量計の流量を監視するための装置であって、流量範囲を上限値および下限値により設定するための二つの限界値設定部と、該限界値設定部により設定された流量範囲と浮き子との位置関係の表示を制御する制御部と、および該制御部により制御されて該位置関係の表示を行なう表示部とを備えてなり、該限界値設定部には発光部ならびにこれに対応する受光部であるところの受発光部が流量計の管長手方向に二対設けられており、該受発光部の発光部と受光部は本装置使用時において流量計の管を挟んで対向するよう配置されており、制御部は、該各限界値設定部に備えられた二つの受光部における遮光発生のパターンを判別するパターン判別部と、これによる判別に基づき該表示部の動作制御を行なう表示制御部とを備えており、該パターン判別部は、該二つの受光部のうちより流量範囲内に近い一方における遮光が発生し、その後他方における遮光が発生した場合を警報表示の必要なパターンとし、一方、該二つの受光部のうちより流量範囲内に遠い一方における遮光が発生し、その後他方における遮光が発生した場合は警報表示しないパターンと判別するように形成されており、かかる構成により、設定された流量範囲外へと流量が変化する際には異常とし、一方、一旦限界を逸脱した流量が正常な範囲に戻る流量変化の際には異常としないことを特徴とする、流量計監視装置。
〔2〕 前記受発光部は浮き子による遮光発生の有無を信号として前記制御部に送り、該制御部は、遮光発生信号の受信により前記表示部を動作させる制御を行なうことを特徴とする、〔1〕に記載の流量計監視装置。
〕 前記限界値設定部は流量計の管長手方向に滑動かつ固定可能に形成されていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕のいずれかに記載の流量計監視装置。
〕 前記表示部では視覚表示、聴覚表示、またはその双方による表示がなされることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕のいずれかに記載の流量計監視装置。
〕 前記表示部では視覚表示、聴覚表示、またはその双方による表示がなされ、また前記上限値を超えた際の表示と下限値を超えた際の表示は区別してなされることを特徴とする、〔〕に記載の流量計監視装置。
〔6〕 前記限界値設定部、前記制御部、および前記表示部は筐体により一体に形成されていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕のいずれかに記載の流量計監視装置。
〔7〕 仕様の異なる二以上の流量計に対して装着可能な装着構造を備えていることを特徴とする、〔6〕に記載の流量計監視装置。
〔8〕 流量計に〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕のいずれかに記載の流量計監視装置を取付け、前記限界値設定部を滑動させて所望の管上位置に固定することにより行なうことを特徴とする、流量計監視方法。
本発明の流量計監視装置および流量計監視方法は上述のように構成されるため、これらによれば、酸素流量計などの流量計使用時において、必要な場合にのみこれを監視機能付きとすることができる。つまり本発明装置は、これまで既に多く流通している安価な既存の流量計に、脱着可能に簡便に設置することができ、流量計の流量を監視し、かつ流量が設定範囲を超える危険な場合にはそのことを表示、警報することができる。したがって、監視・警報機能付きの高価な流量計を用いる必要がなく、既存の安価な流量計を利用して監視・表示(警報)機能を実現することができる。また主な利用分野としては医療分野を想定するが、これに限定されず、流量監視や警報が望ましいあらゆる流量計に対して本発明は適用することができる。
医療分野における本発明の使用例としては、特に集中的に監視を要する期間や、集中的に監視を要する対象患者への対応として、酸素流量計などの流量計を高価なアラーム付きのものに替えることなく、既存の流量計に監視装置が必要な期間だけ簡便に設置する、という使い方ができる。医療機関で多使用される酸素流量計に本発明の監視警報装置を併用できることは、医療安全に大いに寄与する。
たとえば、ICUなどで人工心肺補助を行う際は、長期間に亘って人工肺に酸素を供給することがなされるが、本発明装置を用いることによってその流量変化を適切に監視し、一定流量範囲を逸脱した際には警報を得、対処することができる。重症患者においては人工心肺にほとんどの呼吸循環を依存している状態が多く、流量監視する意義は生命維持目的においても非常に大きい。
さらに本発明装置は、人工心肺などへの酸素供給時の流量監視だけでなく、移動時などに使用する酸素ボンベなどにも設置が可能であり、ボンベの空を知らせる監視装置としても広く使用することができる。
本発明によれば、設定された流量範囲からの浮き子の逸脱は、聴覚的、または視覚的な表示として表示されるため、浮き子の位置を目視で確認する必要がなく、より迅速にかかる警報を認識することができる。また、限界値設定部に受光部が二つ設けられている構成の本発明流量計監視装置によれば、受発光部が2対用いられることによって誤作動が軽減され、流量設定範囲を逸脱したか否かをより高精度に感知し、表示・警報することができる。
また、本発明装置では、取付け対象である既存の流量計の内部に侵入することなく、外部から取付けるだけで監視が可能である。このように流量計本体内部に侵入しないため、流量計としての機能を何ら損なうことなく、流量の監視・表示が可能である。ここで、流量計としての機能とは、たとえば酸素流量計であれば酸素供給である。
また、仕様の異なる二タイプ以上の流量計に対して装着可能な装着構造を備えた構成の本発明流量計監視装置によれば、メーカーの相違などによって仕様の異なる複数の流量計に対して取付可能であり、汎用性があって便利である。
また、流量範囲を上限値および下限値により設定するために限界値設定部が二つ設けられた構成の本発明装置において、上限値を超えた際の表示と下限値を超えた際の表示(アラーム音等)が区別される構成の本発明装置によれば、上限値、下限値のいずれが範囲を逸脱したかの判断が極めて容易である。
本発明流量計監視装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 本発明流量計監視装置の限界値設定部の滑動作用を概念的に示す説明図である。 本発明流量計監視装置における遮光信号生成作用を概念的に示す説明図である。 受光部が二つ設けられている本発明流量計監視装置の構成を概念的に示す説明図である。 図4の(a)に示した構成例を用いて制御部内構成を含む本発明流量計監視装置例を概念的に示す説明図である。 図5に示す流量計監視装置における遮光発生の状態を概念的に示す説明図である。 遮光発生のパターン例を表で示す説明図である。 限界値設定部が二つ設けられた本発明流量計監視装置の構成を概念的に示す説明図である。 実施例酸素流量計監視装置の筐体構造を示す説明図である(前蓋を外した状態)。 実施例酸素流量計監視装置の筐体構造を示す説明図である(前蓋を填めた状態)。 実施例酸素流量計監視装置の外観を示す写真図である。 実施例酸素流量計監視装置の酸素流量計への取付け状態を示す写真図である。 実施例酸素流量計監視装置のアラーム発報状態を示す写真図である。 実施例酸素流量計監視装置の制御回路図である。 実施例酸素流量計監視装置の浮き子センサ回路図である。 実施例酸素流量計監視装置の表示部回路図である。 実施例酸素流量計監視装置の外観の正六面図である。
以下、図面により本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明流量計監視装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本流量計監視装置10は、浮き子式流量計20の流量を監視するための装置であって、流量範囲を設定するための少なくとも一つの限界値設定部3と、限界値設定部3により設定された流量範囲と浮き子21との位置関係の表示を制御する制御部5と、および制御部5により制御されて位置関係の表示を行なう表示部8とを備えてなり、限界値設定部3には少なくとも一つの発光部1ならびにこれに対応する少なくとも一つの受光部2(受発光部12)が設けられており、受発光部12の発光部1と受光部2は本装置10使用時において流量計20の管23を挟んで対向するよう配置されていることを、主たる構成とする。
流量範囲を設定するための限界値設定部3は、図では一つのみが設けられた例を示したが、これは複数であってもよい。一つのみを設ける例は、流量の上限または下限のいずれかを設定すればよい場合に対応する。また二つ設ける例(後述、図8)は、流量の上限および下限の双方を設定するべき場合に対応する。医療分野で用いられる酸素流量計に本発明装置を適用する場合は後者に該当する。なお、図1〜7を用いた以降の説明は、限界値設定部が一つのみ設けられた例に即して行うが、本発明がこれに限定されるものではなく、複数の限界値設定部を設ける場合にも該当する。
限界値設定部3により設定された流量範囲と浮き子21との位置関係の表示を制御する制御部5としては、適宜の演算処理手段を用いることができる。また、制御部5により制御されて位置関係の表示を行なう表示部8としては、視覚表示(視覚により認識される表示)、聴覚表示(聴覚により認識される表示)の少なくともいずれかを好適に用いることができる。これらの表示は認識に便利な手段だからである。なお、両タイプの表示を併用する構成であってもよい。
限界値設定部3に設けられる受発光部12は、少なくとも一つの発光部1、ならびにこれに対応する少なくとも一つの受光部2を備えて構成される。すなわち、発光部1、受光部2ともに、それぞれ一つのみでも、あるいは複数であってもよい。また、発光部と受光部の数が同じである必要もない。たとえば、発光部1は一つのみでこれに対応する受光部2は二つ以上が設けられる構成、発光部1とこれに対応する受光部2がともに一つである構成、同じくともに二つである、つまり二対である構成、さらに三対以上である構成も、みな本発明の範囲内である。なお受発光部の構成例についてはさらに後述する(図4以降)。
かかる構成の本発明流量監視装置10は、これを浮き子式流量計20に対して用いる場合において、発光部1と受光部2とが、浮き子21が内部に収容された流量計20の管23を挟んで対向するように配置された状態となる。受発光部12が設けられている限界値設定部3は、浮き子21の上限位置または下限位置の少なくともいずれか一方を設定するために用いられる。かかる設定により、流量範囲が設定される。このような設定を行うために限界値設定部3は、流量計20の管23長手方向に滑動かつ固定可能に形成されていることとする。かかる構成により、管23上の所望の設定位置に限界値設定部3を滑動させてそこに固定させ、流量範囲、および表示部8による警報表示を行うべき限界点を自在に設定することができる。なお図2は、本発明流量計監視装置の限界値設定部の滑動作用を概念的に示す説明図である。図中、符号Sにより滑動を示している。
限界値設定部3により設定された流量範囲と浮き子21との位置関係は、追って詳述する受発光部12の作用によって検知され、信号として発せられる。当該信号は制御部5において処理され、限界値設定部3により設定された流量範囲と浮き子21との位置関係の表示の制御がなされ、かかる制御により表示部8では、当該位置関係の表示がなされる。なお本装置10は、設定された限界を逸脱した際に特別になされる表示を特徴とするものだが、かかる特別な表示がなされていない状態は、設定された限界を逸脱していないことを表示する。したがって、上記特別の表示がなされていない状態もまた、表示がなされていると言える。
図3は、本発明流量計監視装置における遮光発生信号生成作用を概念的に示す説明図である。図示するように本装置10は、浮き子21による受発光部(12)における遮光発生の有無を信号として制御部(図示せず)に送り、制御部は遮光発生信号の受信により表示部(図示せず)を動作させる制御を行なう構成とすることができる。つまり、受発光部(12)と浮き子23との位置関係に基づく遮光の有無が、本装置10の作用の基本である。
図示する例では、限界値設定部3には一つの発光部1ならびに管23を挟んでこれに対応する一つの受光部2(合わせて、受発光部12)が設けられており、図中(a)に示す浮き子23が発光部1と受光部2との間に介在しない状態では、発光部1から照射された光Lは遮光されずに受光部2に到達し、受光される。すなわち、この時には遮光発生信号は生成していない。したがって制御部は、視覚表示など表示部を動作させる制御を行わず、表示部には視覚表示などの表示がなされない。
一方、図中(b)に示す浮き子23が発光部1と受光部2との間に介在する状態では、発光部1から照射された光Lは遮光され、受光部2に到達せず、受光されない。すなわち、この時には遮光発生信号が生成している。したがって制御部は、視覚表示など表示部を動作させる制御を行い、表示部には視覚表示などの表示がなされる。なお、発光部1と受光部2は、その間に浮き子23が介在することによって遮光が発生するような仕様に構成されることは言うまでもない。
図4は、受光部が二つ設けられている本発明流量計監視装置の構成を概念的に示す説明図である。流量計監視装置310(図中(a))、410(図中(b))として示すように、本流量計監視装置は、その限界値設定部33、43に、使用時における流量計20の管21長手方向に受光部が二つ設けられている構成とすることができる。(a)の例では発光部も二つ設けられ、発光部31aと受光部32a、発光部31bと受光部32b、二対の発光部―受光部から受発光部312が構成されている。つまり受発光部312は、一つの発光部31a等と一つの受光部32a等とが対になって形成されており、各対31a―32a、31b―32bにおいてそれぞれ遮光発生信号が発生し得る。これについては、図6、7を用いて追ってさらに説明する。
一方、(b)の例では、一つの発光部41と二つの受光部42a、42bとから受発光部412が構成されている。つまり受発光部412は、一つの発光部41が二つの受光部42a、42bに対する光源として機能する。本例も、発光部41―受光部42a、発光部41―受光部42b、二対が設けられていると言える。発光部41には、いずれの受光部を照射し得る仕様の光源を用いればよい。流量範囲の限界の逸脱をより精度よく遮光発生信号として検知するには、(a)のタイプが望ましいが、(b)のタイプも本発明からは除外されない。
図5は、図4の(a)に示した構成例を用いて制御部内構成を含む本発明流量計監視装置例を概念的に示す説明図である。図示するように本例の装置310は、制御部35が、二つの受光部32a、32bにおける遮光発生のパターンを判別するパターン判別部36と、これによる遮光発生のパターンの判別に基づいて表示部38の動作制御を行なう表示制御部37とを備えている構成とすることができる。本例装置310は、受発光部312において発光部―受光部が二対以上設けられている構成である。なお、三対以上が設けられる構成も除外されないが、本発明の目的上、二対で十分な効果が得られ、三対以上とする必要はない。
かかる構成により本例装置310では、二つの受光部32a、32bそれぞれにおける浮子21による遮光の有無を示すパターン、すなわち遮光発生のパターンが、制御部35のパターン判別部36によって判別され、表示制御部37では判別結果に基づいて表示部38を動作させるか否かが判断され、表示部38の動作の制御が実行される。
図6は、図5に示す流量計監視装置における遮光発生の状態を概念的に示す説明図である。図中(a)では、浮き子21が下段の発光部31a―受光部32a間に介在する位置にあり、発光部31aから照射された光Laは浮き子21によって遮光され、受光部32aには受光されず、したがって遮光発生信号が生成する状態である。一方、上段の発光部31b―受光部32b間は浮き子21による遮光は発生せず光Lbは受光部32bに受光され、したがって上段では、遮光発生信号が生成しない状態である。
また、図中(b)では、浮き子21が上段の発光部31b―受光部32b間に介在する位置にあり、発光部31bから照射された光Lbは浮き子21によって遮光され、受光部32bには受光されず、したがって遮光発生信号が生成する状態である。一方、下段の発光部31a―受光部32a間は浮き子21による遮光は発生せず光Laは受光部32aに受光され、したがって下段では、遮光発生信号が生成しない状態である。かかる上下二対の発光部―受光部における遮光発生のパターンにより、表示制御部37による制御の如何が決定されるが、次にその点を説明する。
図7は、遮光発生のパターン例を表で示す説明図である。(a)、(b)いずれも、一行目に右方向への時間経過をSeq1、2で示し、二、三行目に各受光部32a、32bにおける遮光発生の有無を、最下行に表示部38における表示の有無を示す。(a)に示すように、より上方にある受光部32aにおいて遮光が発生し、その後より下方にある受光部32bにおいて遮光が発生するという順序の遮光発生パターンの場合は、より下方の受光部32bでの遮光発生に伴い、そのパターンであることがパターン判別部36で判別され、表示制御部37が動作することを経て、表示部38における表示がなされる。このパターンは、浮き子21が、設定された流量範囲内から範囲外へと向かって動く際に発生する。つまり、設定された流量範囲外へと流量が変化する際に、かかる動作がなされる。
一方、(b)に示すように、より下方にある受光部32bにおいて遮光が発生し、その後より上方にある受光部32aにおいて遮光が発生するという順序の遮光発生パターンの場合は、そのパターンであることがパターン判別部36で判別され、表示制御部37での処理を経て、表示部38における表示はなされない。このパターンは、浮き子21が、設定された流量範囲外から範囲内へと向かって動く際に発生する。つまり、設定された流量範囲内方向へと流量が変化する際には、かかる動作がなされる。このことにより、一旦限界を逸脱した流量が正常な範囲に戻る場合には表示部38における表示がなされないため、流量異常発生と誤認することがない。
すなわち本発明流量計監視装置310では、パターン判別部36を、二つの受光部32a、32bのうちより流量範囲内に近い一方における遮光が発生し、その後他方における遮光が発生した場合を、表示部38における警報表示の必要なパターンと判別するように形成された構成とすることができる。図6では限界値設定部33によって流量上限を設定した例により説明したが、これは流量下限を設定した場合でも同様である。このように本発明では、ある時点における流量だけでなく、流量の経時変化もが検出されることによって、より適切な流量監視および逸脱した場合の表示がなされる構成とすることができる。
図8は、限界値設定部が二つ設けられた本発明流量計監視装置の構成を概念的に示す説明図である。図示するように本流量計監視装置510は、以上説明した構成に加えて、流量範囲を上限値および下限値により設定するために、二つの限界値設定部53、54を設ける構成とすることができる。なお、図では各限界値設定部53、54に設けられる受発光部512B、512Tは図1同様に示されているが、受発光部の構成としては既に説明したいずれの例によってもよい。
かかる構成により、既に説明した限界値設定部における作用、効果が、上下いずれの限界値設定部53、54においても得られる。酸素流量計のように、一定の流量範囲に対して過大でも過小でも不都合が生じる流量計を監視する目的には、限界値設定部を上下限いずれにもセットすることのできる構成がよい。後述する実施例も、このタイプである。
なお、二つの限界値設定部を備える流量計監視装置の場合も、表示部は、視覚表示、聴覚表示、またはその双方による表示、いずれの方式であってもよいことは上述の通りであるが、いずれの方式であっても、上限値を超えた際の表示と下限値を超えた際の表示が区別してなされる構成とすることができる。これにより、流量範囲の上限、下限いずれにおいて異常が発生したかを瞬時に識別することができ、ケースにより対応が異なる場合、それに迅速に対応することができる。たとえば赤色表示の場合は下限値の逸脱、黄色表示の場合は上限値の逸脱と設定する、等である。
実施例に後述するように、本発明流量計監視装置は、限界値設定部、制御部、および表示部が筐体を備えて一体に形成された構成とすることができる。一体構成とすることで使用性、商品性を高めることができる。また、仕様の異なる二以上の流量計に対して装着可能な装着構造を備えた構成とすることもできる。かかる構成によれば、該当する市販の二以上の流量計に対して本流量計監視装置を取付けることができ、汎用性が高まり、便利である。
本発明流量計監視装置は、流量計の外側から、嵌め込み式その他適宜の取付け方式によって取付けて使用する。一方、流量計の仕様は、流量表示部の筐体形状を初めとして、メーカーの相違等により一様ではない。二以上の仕様にも対応可能な装着構造を備えることは、既存の流量計に取付けて使用することを前提とする本発明において、望ましい構成である。なお、装着構造の具体例としては、流量計と本装置の間に嵌装するスペーサー、流量計と本装置の間に嵌装する弾性を有するスペーサー等を用いることができるが、それに限定されない。
なお、流量計に、以上説明したいずれかの流量計監視装置を取付け、限界値設定部を滑動させて、所望の管上位置に固定することにより行なう流量計監視方法もまた、本発明の範囲内である。流量計に本装置を固定した状態で流量計を作動させれば、後は、設定された限界値を流量が逸脱した場合には本装置がその旨を所定の表示方法により表示する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。なお、本発明完成に至る研究開発経過の概要説明をもって、実施例の説明に替える。
〔1〕研究開発テーマ
新しいセンサを搭載した各酸素流量計に汎用性のある流量監視警報装置(酸素流量計監視警報装置)の開発
〔2〕開発装置の概要
流量計内の浮き子の挙動を監視するセンサを開発した。
上限、下限のいずれにも2つずつ(計4個)発光部と受光部のセンサを対で設けた限界値設定部を設けた装置とした。それにより、万が一、上限値と下限値の間である測定範囲(流量範囲)内に浮き子がない状態で監視を開始したとしても、設定値を通過し設定範囲内に浮き子が入った状態ではアラームを作動させず、浮き子が設定値範囲内から範囲外へ逸脱した時のみアラームを作動することとした。
すなわち、一つの監視位置で二対とすることで、たとえば下限センサの場合、二対のうち下から上の順で感知した際は設定範囲内に浮き子が入ったことを示すためアラームを作動させず、上から下センサの順に感知した場合に範囲内から逸脱したと判断し警報を作動するシステムとした。アラームは視覚表示および聴覚表示の併用とした。すなわち、流量が異常の場合には特定の色の光が発光した。具体的には、異常時には赤色光、正常時には緑色光が表示されるようにした。また合わせて、特定の音が発音される構成とした。また、上限と下限とでは異なるブザー音を用いることとした。
測定範囲の設定は、上下の各限界値設定部を流量計の管上の任意位置に移動させて固定することにより行なう。センサの発光部と受光部はちょうど、流量値を示す浮き子が内蔵された管を挟み込む形になる。このようにして設定された位置が、アラーム発報の上限位置と下限位置となる。そして、受光部で発光部の信号(光)を受信している状態を流量が正常な状態とし、浮き子が各測定範囲を逸脱して、受光部における受光、すなわち発光部からの信号(光))が遮られた時に、センサは浮き子を通過したと認識し、警報を作動させる構成とした。
また、酸素流量計の中で特に市場シェアの高い2台を調査により特定し、これらの流量計のいずれにも取付けて使用することのできる、汎用性のある装置構造としした。具体的には、装置下部2箇所にボタンで操作するプッシュ式の装着構造を設けた。両ボタンを摘むように押すことで、流量計が挿入される装置下面の面積を調節でき、また、バネが連動して流量計の管を挟むように保持し、固定することができる構造である。なお、監視装置の流量計本体への取付けは、装置本体下面側から流量計に被せるようにして行なう。図9、10は、実施例酸素流量計監視装置の筐体構造を示す説明図であり、前者は前蓋を外した状態、後者は前蓋を填めた状態を示す。図中、符号67により本例の装着構造を示す。
〔3〕開発装置の評価
図9、10、11はそれぞれ、実施例酸素流量計監視装置の外観、酸素流量計への取付け状態、アラーム発報状態を示す写真図である。また、図12、13、および14はそれぞれ、実施例酸素流量計監視装置の制御回路図、浮き子センサ回路図、および表示部の回路図、そして図15は実施例酸素流量計監視装置の外観の正六面図である。本装置610では、センサを2対用いることによって誤作動を無くすことができた。また、上限値と下限値のアラーム音を変えることで浮き子の位置を目視で確認することなく、上限値もしくは下限値のどちらかを逸脱したかを容易に判断することができた。
また、本装置610は、上述のプッシュ式装着構造を用いることにより、酸素流量計として特にシェアの高い下記2機種いずれにも、問題なく取付けることができ、使用することができた。
対応機種
1.小池メディカル セフティーフロー
2.新鋭工業 酸素流量計N―102
本発明の流量計監視装置および流量計監視方法によれば、安価な既存の流量計に脱着可能に簡便に設置することができ、流量計の流量を監視し、かつ流量が設定範囲を超える危険な場合にはそのことを表示、警報することができる。それにより、監視・警報機能付きの高価な流量計を用いる必要がない。したがって、酸素流量測定用を初めとする医療分野、その他の流量管理が必要な産業・技術分野、および関連する全分野において、産業上利用性が高い発明である。
1、31a、31b、41、51B、51T…発光部
2、32a、32b、42a、42b、52B、52T…受光部
3、33、43、53、54、63、64…限界値設定部
5、35、55…制御部
8、38、58、68…表示部
10、310、410、510、610…流量計監視装置
12、312、412、512T、512B…受発光部
20、620…浮き子式流量計
21…浮き子
23…流量計の管
36…パターン判別部
37…表示制御部
65…窓部
66…前蓋
67…装着構造
69…筐体
L、La、Lb…発光部からの光(照射)
S…滑動

Claims (8)

  1. 浮き子式流量計の流量を監視するための装置であって、
    流量範囲を上限値および下限値により設定するための二つの限界値設定部と、
    該限界値設定部により設定された流量範囲と浮き子との位置関係の表示を制御する制御部と、
    および該制御部により制御されて該位置関係の表示を行なう表示部とを備えてなり、
    該各限界値設定部には発光部ならびにこれに対応する受光部であるところの受発光部が流量計の管長手方向に二対設けられており、
    該受発光部の発光部と受光部は本装置使用時において流量計の管を挟んで対向するよう配置されており、
    該制御部は、該各限界値設定部に備えられた二つの受光部における遮光発生のパターンを判別するパターン判別部と、これによる判別に基づき該表示部の動作制御を行なう表示制御部とを備えており、
    該パターン判別部は、該二つの受光部のうちより流量範囲内に近い一方における遮光が発生し、その後他方における遮光が発生した場合を警報表示の必要なパターンとし、一方、
    該二つの受光部のうちより流量範囲内に遠い一方における遮光が発生し、その後他方における遮光が発生した場合は警報表示しないパターンと判別するように形成されており、
    かかる構成により、設定された流量範囲外へと流量が変化する際には異常とし、一方、一旦限界を逸脱した流量が正常な範囲に戻る流量変化の際には異常としない
    ことを特徴とする、流量計監視装置。
  2. 前記受発光部は浮き子による遮光発生の有無を信号として前記制御部に送り、該制御部は、遮光発生信号の受信により前記表示部を動作させる制御を行なうことを特徴とする、請求項1に記載の流量計監視装置。
  3. 前記限界値設定部は流量計の管長手方向に滑動かつ固定可能に形成されていることを特徴とする、請求項1、2のいずれかに記載の流量計監視装置。
  4. 前記表示部では視覚表示、聴覚表示、またはその双方による表示がなされることを特徴とする、請求項1、2、3のいずれかに記載の流量計監視装置。
  5. 前記表示部では視覚表示、聴覚表示、またはその双方による表示がなされ、また前記上限値を超えた際の表示と下限値を超えた際の表示は区別してなされることを特徴とする、請求項4に記載の流量計監視装置。
  6. 前記限界値設定部、前記制御部、および前記表示部は筐体により一体に形成されていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5のいずれかに記載の流量計監視装置。
  7. 仕様の異なる二以上の流量計に対して装着可能な装着構造を備えていることを特徴とする、請求項6に記載の流量計監視装置。
  8. 流量計に請求項1、2、3、4、5、6、7のいずれかに記載の流量計監視装置を取付け、前記限界値設定部を滑動させて所望の管上位置に固定することにより行なうことを特徴とする、流量計監視方法。
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