I.例示的実施形態
取引は、様々な会場を経由して様々な形態で実施される。この複雑なネットワークは様々な潜在的問題を提起する。その範囲は、会場によってアイテムの価格が異なる場合に「良い」価格を得ることの困難さから、取引が非公開で行われ、公表されない場合の負債評価や、外国為替市場が広い範囲で無秩序になるなどの世界的な不安定さに直面しての中央銀行の政策決定に及ぶ。様々な実施形態が、この複雑な状況の中で動作し、ある程度の容易さと確実性とを取引者にもたらす。当然のことながら、実施形態について説明される場合、それらの実施形態は非限定的な例であり、他の実施形態が、任意の組み合わせ又は配置で、説明された特徴を幾つか含んでよく、全く含まなくてもよく、全て含んでもよい。又、当然のことながら、幾つかの例示的実施形態は、一般的な単一通貨取引又はFX取引に関して説明されている場合があるが、そのような例は、幾つかの実施形態の特徴をわかりやすく説明する為だけの非限定的な例として与えられている。様々な実施形態が、1つ以上のアイテムに関連する為替、取引、及び/又は利益のマッチングに関するものであってよく、そのようなアイテムとして、金融商品、物理的商品、知的所有権、商品、証券、外国為替債券、通貨購入、無形商品、ロイヤルティストリーム、賭け金、不確定な未来の事象に基づいて支払いや送達を行う義務、その他がある。
本明細書では、外国為替市場は、幾つかの実施形態の一部の機能性の例として使用される。外国為替市場はナビゲートが困難である。多くの取引が規制されず、公表されない。このことは、あらゆる瞬間に地球全体にわたって無数の取引が行われている世界では、あらゆる特定の瞬間における市場の立ち位置、並びに1つ1つの取引が他の任意の取引とどのように関連するかに関して、膨大な不確実性につながる可能性がある。これが顕在化するのは、例えば、1つのエンティティが通貨取引のビッド側とオファー側の両方に存在することがわかった場合である。そんな状況は起こるはずがない、と思う人もいるであろう。ところが、通貨取引の混沌とした世界では、まさにそのような状況が起こりうるのである。説明を簡単にする為に、ほとんどの例は、特定の通貨ペア、即ち、ユーロと米ドルとの取引に関して与えられる。当然のことながら、この取引は非限定的である。他の実施形態では、他の通貨ペア(例えば、市場基盤ではなく中央銀行によって為替レートが設定される均等ペア)又は通貨ではないアイテムの取引が行われる場合がある。
図1は、実施形態によっては使用可能なシステム例を示す。図示された実施形態は、マッチングプラットフォーム101、第1の参加者103、第2の参加者105、及び価格決定ソース107を含む。当然のことながら、このシステム例は、幾つかの実施形態の幾つかの特徴を例示する目的でのみ図示されている。これに対し、典型的な現実世界の実施形態では、このように簡略化された2名の参加者どころではなく、ずっと多くの参加者がいるであろう。しかしながら、説明を2名の参加者の場合に限定すれば、幾つかの特徴をより簡単に説明することができる。更に、様々な実施形態において任意の数の価格決定ソースが使用可能であり、これによって、様々な通貨取引又は他のアイテムの取引を、様々なタイミングで、或いは、様々な価格決定メカニズムを使用して行うことが可能になる。しかしながら、繰り返しになるが、幾つかの特徴は、単一ソースを示すほうが説明が簡単になる。当業者であれば、この簡略化された実施形態の説明に基づいて、これらの特徴の一部に対してどのように規模調整を行うべきかを理解されるであろう。
そのようなシステムを使用して、第1の参加者103が為替のオークションに参加することが可能である。そのようなシステムは、高速で、且つ、公正な取引が行われたという信用を高め、マッチしない内部要求を減らす価格決定メカニズムを使用して、多数のパーティが大量の通貨又は他のアイテムの取引に参加することを可能にすることができる。そのようなシステムは、実施形態によっては、通貨又は他のアイテムの取引についての情報を必要としている立会人や取り締まり人の機能を向上させて、隠れているか規制されていないことが多い市場の透明性を高めることも可能である。
マッチングプラットフォーム101は、為替、オークション会場、ボリュームマッチング会場、及び/又は他の任意の、要求のマッチングを行うことが可能な所望のプラットフォームを含んでよい。マッチングプラットフォームは、任意の数の参加者の間で取引を推進することが可能である。マッチングプラットフォームは、例えば、通貨の買い注文及び売り注文を受信する電子システムを含んでよい。マッチングプラットフォームは、買い注文(例えば、ビッド)のキューと売り注文(例えば、オファー)のキューとを保持することが可能である。マッチングプラットフォームは、買いキュー内の注文と売りキュー内の注文とのマッチングを行って、各キュー内の注文同士を互いに満たすことが可能である。マッチングプラットフォームは、そのようなマッチ結果を手形交換所に伝達することが可能であり、手形交換所は、マッチした注文同士を満たす取引を実行することが可能である。手形交換所は、売り対象のアイテムを売り手から入手し、そのアイテムに対してオファーされた金額の代金を買い手から入手することが可能である。次に手形交換所は、代金を売り手に転送し、アイテムを買い手に転送することが可能である。マッチングプラットフォームは、取引及び/又はマッチングの成功及び/又は不成功を各参加者に通知することが可能である。マッチングプラットフォーム及び/又は手形交換所は、そのようなサービスを提供する為の料金(例えば、取引が実行されるたびにかかる手数料、売買総額の一定割合、取引注文ごとの一律金額等)を徴収することが可能である。
マッチングプラットフォームは、マッチングエンジン101Aを含んでよい。そのようなマッチングエンジンは、1つ以上の買い注文と1つ以上の売り注文との間でのマッチングをいつ行うかを決定する命令を実行することが可能である。様々な実施形態において、多様な注文やマッチング条件が使用されてよい。これらは、様々な実施形態において、アイテムのタイプ、価格決定メカニズム、参加者、その他に応じて様々であってよい。ソフトウェア、例えば、レジスタ、RAM、静的メモリ、及び/又は他のメモリに格納されたソフトウェアが、注文間のマッチをいかにして適正に決定するかを、マッチングエンジンに指示してよい。マッチングエンジンは、買いキュー及び売りキューからの買い要求及び売り要求にアクセスしてマッチを決定することが可能である。わかりやすいように簡略化された非限定的な一例では、第1の参加者からの10ユーロに対する1つの買い注文と、第2の参加者からの10ユーロに対する1つの売り注文との間でマッチングが行われてよい。これらの注文がマッチしたことによって、10ユーロの取引が実行されることが可能である。マッチング、及び/又はマッチを決定する方法の更なる例が、本明細書の別の場所において与えられている。
マッチングプラットフォームは、売りキュー101Cを含んでよい。売りキューは、マッチングプラットフォームが受信する売り要求についての情報を格納するデータ構造(例えば、記憶装置のデータとして実施されるキュー、メモリのデータとして実施される集合等)を含んでよい。マッチングプラットフォームの通信アダプタが、アイテムの売り要求を識別するデータを参加者(例えば、第2の参加者)から受信することが可能である。マッチングプラットフォームは、その要求を定義する情報(例えば、量、エンティティ、取引のどちら側か、通貨、時刻、及び/又は他の情報)を、他の売り要求についての情報とともに売りキューに格納することが可能である。売りキューは、参加者からのアイテムの売り要求をひとまとめにして格納することが可能である。売りキューは、順序付けされていてもいなくてもよい。順序付けされた幾つかの実施形態では、その順序付けは、マッチングエンジンによるマッチの決定を支援することに使用可能である。順序付けされていない幾つかの実施形態では、他の何らかの情報(例えば、受信時刻や他の優先度メカニズム)が、マッチの決定を支援することに使用されてよい。
マッチングプラットフォームは、買いキュー101Bを含んでよい。買いキューは、売りキューと同様のデータ構造を含んでよく、対象が売り要求ではなく買い要求であること以外は、売りキューと同様に動作することが可能である。買いキューは、参加者からのアイテムの買い要求をひとまとめにして格納することが可能である。
要求は、特定の情報断片とともにキューに格納されてよい。例えば、要求は、売買に必要なアイテムの量、どちら側か(即ち、売り側か買い側か)、時刻(例えば、いつ要求が取引プラットフォームによって送信又は受信されたか)、発信元(例えば、注文をサブミットした参加者)、マッチングイベント(例えば、特定のオークション及び/又は他のマッチングイベント)、及び/又は他の必要な情報によって定義されてよい。そのような情報は、エントリごとにキューに格納されてよい。その情報は、マッチを決定すること、及び/又は、別の方法で取引を推進することに使用されてよい。要求は、実施形態によっては、注文と称されてよい。ただし、状況によっては、注文は、全ての実施形態には必ずしも存在しなくてよい特定の含意を含んでよい。従って、実施形態が、項目の順序によって示されうるいかなる含意にも限定されないことを示す場合は、買い注文又は売り注文ではなく、買い要求又は売り要求が参照されることがある。買いキュー101Bは、そのような要求及び/又は注文が2つ、買いキューに格納されていることを示している。
マッチングプラットフォームのコンポーネント同士は、通信ネットワークによって接続されてよく、そのようなネットワークとして、データバス又は他のネットワーク(例えば、LAN)があってよい。実施形態によっては、そのようなネットワークとして、取引要求の高速処理を増やすことが可能な、低遅延の高速ネットワークがあってよい。
実施形態によっては、複数の売りキュー、複数の買いキュー、及び/又は複数のマッチングエンジンを含んでよい。例えば、マッチングプラットフォームによってマッチングが行われる各アイテムが、それぞれの専用のマッチングエンジン及びキューを有してよい。別の例として、マッチングエンジンの処理のタイミングを制御することにより、1つのマッチングエンジンで、複数のキューセットにサービスを提供することが可能であり、各キューセットは取引ごとに1つのアイテムに関連付けられる。取引プラットフォームは、他の任意の必要なコンポーネントを含んでよく、例えば、監査システム、報告システム、データ記憶装置、管理インタフェース、注文へのアクセスや注文の送信を可能にするAPI、その他を含んでよい。
103で示されるように、実施形態によっては、第1の参加者を含んでよい。参加者として、アイテムの形での取引の要求を有するエンティティがあってよい。そのような要求として、通貨の買い要求及び/又は売り要求があってよい。エンティティとして、資金管理を目的として動く投資機関、仲買人、銀行、及び/又は任意の必要なエンティティがあってよい。
複雑な市場では、図示されている第1の参加者のような単一の参加者が、複数のサブ参加者で構成されている場合がある。例えば、アルゴリズム取引参加者が、2つ以上のアルゴリズムを通して取引に参加する場合がある。別の例として、銀行又はヘッジファンドが、2つ以上の取引デスクを通して取引に参加する場合がある。更に別の例として、仲買人が、2人以上のクライアントに関する取引に参加する場合があり、且つ/又は、仲買代理人が、2人以上の仲買人を通して、2人以上のクライアントに関する取引に参加する場合がある。図1は、参加者103A及び103Bがいる、そのような状況を示している。これらは、取引要求をマッチングプラットフォームにサブミットする役割の、任意の形態のエンティティであってよい(例えば、取引者、仲買人、コンピュータ、アルゴリズム、API、インタフェース等であってよい)。
第1の参加者103は、1つ以上のコンピューティング装置を含んでよい。そのような装置は、取引者が注文をサブミットできるようにすることが可能であり、アルゴリズムを実行することが可能であり、インタフェースを提供することが可能であり、且つ/又は、別の方法で1つ以上の取引要求を取引プラットフォーム101に送信することを推進することが可能である。そのような機能性を提供することは、適正なプログラミングにより、汎用コンピュータを操作することによって可能である。第1の参加者は、ある量の識別されたアイテムの買い要求又は売り要求を示す取引要求を、通信ネットワークを通して取引プラットフォームにサブミットすることが可能である。そのような送信は、注文、及び/又は他の任意のタイプの送信を、取引プラットフォームが認識できる任意の承認済みフォーマットでサブミットする取引プラットフォームAPIの使用を含んでよい(この送信は、例えば、取引プラットフォームの公開鍵を使用して暗号化されたか、且つ/又は、取引プラットフォームによって利用可能にされているパケットエンコード方式に従ってエンコードされた送信である)。
一例として、アルゴリズム103Aは、通貨を買う取引が要求されることを決定してよい。アルゴリズム103Aは、取引プラットフォームAPIにアクセスすることにより、買い注文を、第1の参加者のローカルLANを通して、インターネットを通して、取引プラットフォームにサブミットすることが可能である。取引プラットフォームは、その情報を受信し、その情報で買いキューを埋めることが可能である。別の例として、第1の参加者の仲買人103Bが、アイテムを売ることの関心をクライアントから受信してよい。仲買人は、図3のような取引プラットフォームインタフェースに情報を入力することが可能である。仲買人は操作部を操作(例えば、ボタンを押下)してよく、これに応じて、仲買人コンピューティング装置が、売り要求を識別する情報を、取引プラットフォームが認識できるフォーマットで送信することが可能である(この送信は、例えば、取引プラットフォームの公開鍵を使用して暗号化されたか、且つ/又は、取引プラットフォームによって利用可能にされているパケットエンコード方式に従ってエンコードされた送信である)。取引プラットフォームは、その情報を受信し、その情報において具現されている注文を、エントリとして売りキューに追加することが可能である。
105で示されるように、実施形態によっては、第2の参加者を含んでよい。第2の参加者は、第1の参加者と同様であってよい。第2の参加者は、1つ以上のアイテムの買い要求又は売り要求をサブミットしてよい。第2の参加者は、同じタイプ、又は別のタイプの参加者であってよく、同様又は異なる取引要求を有してよく、且つ/又は、任意の数の同様又は異なるアクションを行ってよい。
上述のように、当然のことながら、現実世界では、一実施形態が多数の多様な参加者を有する可能性が高く、取引プラットフォームには、それらの参加者の全てからの取引要求の処理が課せられる可能性がある。上述の第1の参加者の説明は、何人かの参加者例のタイプ、特性、及び関心の幾つかの例を示しているが、当然のことながら、現実世界は、本明細書で与えられている幾つかの例よりはるかに多様であり、実施形態は、そのような参加者例に限定されない。
107で示されるように、実施形態によっては、価格決定ソースを含んでよい。価格決定ソースは、マッチの為の価格を設定するエンティティを含んでよい。例えば、価格決定ソースは、WMロイター(WM/Reuters)のような、FXフィックスのソースであってよい。当然のことながら、取引プラットフォームは、必要に応じて、任意の数の価格決定ソースを使用して任意の数のマッチ価格を設定してよく、WMロイターのFXフィックスは、一部の機能性の例の説明のみを目的とする非限定的な例として与えられている。価格は、価格決定ソース(例えば、2PM WMR価格フィックス)によって、価格決定ソースが要求する任意の方法(例えば、WMロイターの場合は、1つ以上の観測可能な市況に基づいて価格を決定する為の独自アルゴリズム。又、例えば、中央銀行設定価格の場合は、政策決定者がそれぞれの政治目標に基づいて国家にとってふさわしいと考える価格。その他)に従って決定されてよい。価格が決定されるタイミングは1つ以上であってよい(例えば、随時、定期的に、連続的に、時折、固定された一連のタイミングで、平日午後2時に、平日午前9時に、又はその他のタイミングで決定されてよい)。様々な価格決定ソースが、様々な方法で、且つ/又は、様々なタイミングで価格を決定してよい。複雑なアルゴリズムであれば、価格決定の為の様々な情報(例えば、世界的需要、政策効果評価等)を考慮することになるであろう。コンピューティング装置は、そのような情報を、価格決定の為の入力として使用してよい。
価格決定ソースは、価格を決定したら、その価格を公示してよい。例えば、WMロイターは、2PM WMRフィックスを決定したら、価格(即ち、通貨ペアの為替レートの集合)を公示してよい。例えば、価格を通知する電子送信が、例えば、2PM WMRフィックスの価格決定後の平日午後2時2分に行われてよい。そのような公示は、任意の所望の形式であってよく、例えば、取引プラットフォームによって監視されている公開された場所での公示、取引プラットフォームへの直接且つ/又はプライベートな送信(例えば、csvファイル形式又は他のエンコードでの送信)、その情報を取得する為に取引プラットフォームに対して許可されてよいアクセス(例えば、FTPサイトへの追加)、その他の形式であってよい。
取引プラットフォームは、その価格を、特定のマッチングイベントの為の設定価格として使用してよい。そのイベントの為の価格が受信されたら、その価格で、買いキュー及び売りキューにある要求同士のマッチングが行われてよい。そのようなマッチングイベントの更なる例が、本明細書の別の場所において与えられている(例えば、図2の方法に関して与えられている)。
図1の1つ以上のコンポーネント同士が、通信ネットワークによって通信可能に結合されてよい。例えば、コンポーネント同士がインターネット経由で結合されてよい。そのような結合は、例えば、参加者が取引プラットフォームに情報を送信したり、且つ/又は、取引プラットフォームから情報を受信したりすることを可能にすることができる。そのような結合は、取引プラットフォームと価格決定ソースとの間の一方向又は二方向の通信を可能にすることができる。コンポーネント間を伝送される情報には、様々なレベルの暗号化、圧縮、及び/又はエンコードが適用されてよい。実施形態によっては、遅延を減らしたり、且つ/又は、別の方法で伝送速度を向上させたりする為に、より直接的なリンクが設けられてよい。
図1に示された各種コンポーネントは、実施形態によっては、別々のエンティティによって所有されたり、且つ/又は操作されたりしてよいが、それにもかかわらず、これらのコンポーネントは、取引を推進するシステムとして、まとまって動作することが可能である。そのような取引を推進する為にそのようなシステムの1つ以上のコンポーネントが実施できる方法を、図2に示す。
図2は、実施形態によっては実施可能である方法の一例を示す。そのような方法は、必要に応じて、マッチングプラットフォーム、図1の1つ以上のコンポーネント、1つ以上のコンピューティング装置(例えば、サーバ)、及び/又は1つ以上の他の要素によって実施されてよい。そのような方法は、価格決定ソースによって設定される価格での、アイテムを交換する要求同士の定期的なマッチングを可能にすることができる。
図示されるように、実施形態によっては、マッチングイベントのタイミングを決定するステップを含んでよい。マッチングイベントは、実施形態によっては、オークション又はボリュームマッチと称されてよい。例えば、実施形態によっては、イベントが、2PM WMRフィックスのような特定の価格公示に基づくと判定するステップを含んでよい。その特定の価格公示には、それに関連付けられた時刻がある。その時刻は、2PM WMRフィックスの場合には午後2時2分であるような公示時刻であってよく、或いは、フィックス価格が有効である時刻を示す、2PM WMRフィックスの場合には午後2時であるような価格決定時刻であってよい。当然のことながら、そのような時刻は例としてのみ提示されており、任意の時刻が様々な価格決定ソースによって使用されてよく、且つ/又は、価格決定ソースは、任意の数の時刻を使用してよく、それらには、例えば、価格決定時刻及び公示時刻が含まれてよく、これらは同時であっても、逆の順序で発生してもよい。
マッチングイベントに対する注文の受け入れの終了に関する決定が行われてよい。そのような決定は、価格決定時刻又は公示時刻の決定に基づいてよい。例えば、価格決定時刻又は公示時刻の早いほうが使用されてよく、或いは価格決定時刻又は公示時刻の遅いほうが使用されてもよく、或いは価格決定時刻又は公示時刻のいずれかの5分前が使用されてもよく、或いはそれらの時刻のいずれかの1分前が使用されてもよく、或いはそれらの時刻のいずれかのn分前が使用されてもよく、或いはそれらの時刻のいずれかのn秒前が使用されてもよく、或いはその他の時刻が使用されてもよい。そのような時刻より前に受信される注文は、マッチングイベントにおいてマッチングを行う資格があってよい。
実施形態によっては、マッチングイベントに対する注文の受け入れを開始する時刻の決定が行われてよい。そのような決定は、マッチングイベントに対する注文の受け入れの終了の時刻に基づいてよく、別のマッチングイベントに対する注文の受け入れの終了の時刻に基づいてもよく、注文を可能にする為に設定された時間に基づいてもよく、且つ/又は、任意の必要な情報に基づいてもよい。
そのような、マッチングイベントの終了時刻と開始時刻との間に、マッチングイベントに関して受信された注文が、マッチングイベントに対して受け入れられてよい。その時間軸の外側では、マッチングイベントに対する注文は拒否されてよい。それらの注文は、別のマッチングイベントに対して受け入れられてよい。
実施形態によっては、マッチングイベントの開始時刻がない場合がある。それどころか、ユーザは、必要に応じて、制限なくイベントより前に注文をサブミットしてよい。例えば、そのような開始時刻の制約が適用されていないのであれば、特定のイベントに対して数年前又は数十年前に注文をサブミットすることが可能である。
図示されるように、実施形態によっては、そのマッチングイベントにおいてアイテムを買う第1の注文を参加者から受信するステップを含んでよい。第1の注文は、アイテムの量、取引のどちら側か、及び/又は、サブミット者の素性(例えば、銀行)を識別することが可能である。例えば、図1の第2の参加者は、マッチングプラットフォームのAPIを使用して、マッチングイベントにおいて10ユーロを買う注文をサブミットしてよい。マッチングプラットフォームは、その注文を(例えば、インターネット又は他のネットワークを介して)受信することが可能である。
受信した注文がそのマッチングイベントに対するものであるという判定が行われてよい。そのような判定は、注文が受信された時刻に基づいてよい(例えば、マッチングイベントの終了時刻と開始時刻との間に注文が受信された場合、その注文は、そのイベントに割り当てられてよい)。そのような判定は、その注文がそのマッチングイベントに対するものであると定義する情報が受信されたことに基づいてよい(例えば、受信データのうちの注文を定義する部分がそのマッチングイベントを指し示してよい)。注文に関する、そのような判定は、上記注文が受信されたことに対する応答として行われてよい。
図示されるように、実施形態によっては、第1の注文が受信された後に、そのマッチングイベントにおいてそのアイテムを買う第2の注文を別の参加者から受信するステップを含んでよい。そのような注文を受信するステップは、第1の注文を受信するステップと同様の形式で実施されてよい。例えば、図1の第1の参加者は、マッチングプラットフォームのAPIを使用して、マッチングイベントにおいて10ユーロを買う注文をサブミットしてよい。マッチングプラットフォームは、その注文を受信することが可能である。
実施形態によっては、第2の注文がそのマッチングイベントに対するものであると判定するステップを含んでよい。そのような判定は、第1の注文に関して行われるそのような判定と同様の形式で行われてよい。
図示されるように、実施形態によっては、第2の注文が受信された後に、そのマッチングイベントにおいてそのアイテムを売る第3の注文をその別の参加者から受信するステップを含んでよい。そのような注文を受信するステップは、第1の注文及び/又は第2の注文を受信するステップと同様の形式で実施されてよい。例えば、図1の第1の参加者は、マッチングプラットフォームのAPIを使用して、マッチングイベントにおいて15ユーロを売る注文をサブミットしてよい。マッチングプラットフォームは、その注文を受信することが可能である。
実施形態によっては、第3の注文がそのマッチングイベントに対するものであると判定するステップを含んでよい。そのような判定は、第1の注文及び/又は第2の注文に関して行われるそのような判定と同様の形式で行われてよい。
当然のことながら、稼働中は、多数の参加者から多数の注文を受信することが予想される。この例は、実施形態によっては利用可能となりうる機能性の一部を説明する為に、2人の参加者と3つの注文に関して与えられている。当業者であれば理解されるように、そのような機能性は、任意の数の参加者と任意の数の注文に対して規模調整されることが可能である。そのような機能性の説明は、このように管理及び制限された事例において行うのがより簡単である。
図示されるように、実施形態によっては、マッチングイベントに関して受信された注文の中からマッチを決定してよい。買い注文と売り注文とのマッチングが行われてよい。
実施形態によっては、注文のマッチングは、先入れ先出し方式のような時間優先のメカニズムに基づいて行われてよい。例えば、5つのアイテムを買う買い注文と、3つのアイテムを売る売り注文とのマッチングが行われるとする。2つのアイテムに対する買い注文が残ったままになってよい。その残った注文と、2つのアイテムに対する売り注文とのマッチングを行うことにより、その限定された例における注文を成立させることが可能である。他の実施形態では、注文のマッチングは、比例方式で行われてよい。例えば、5つのアイテムに対する2つの買い注文が、買いキューにおいて保留になっているとする。2つのアイテムに対する売り注文が売りキューにあるとする。マッチが決定される場合、それぞれの買い注文と売り注文とのマッチングが1アイテムレベルで行われ、4つのアイテムに対する2つの買い注文が買いキューに残ってよい。実施形態によっては、様々な注文タイプがサポート可能であり、例えば、注文を完全にマッチさせることができない限り、注文が全くマッチしたことにならない悉無律型(all−or−none)がサポート可能である。注文タイプ及びマッチング例は、可能な機能性の非限定的な説明としてのみ与えられている。
マッチングは、様々な方法で行われてよい。例えば、実施形態によっては、マッチングは随時行われてよい。複数の注文が互いとのマッチングに集まるにつれて、それらの注文はまとめてマッチングされてよい。別の例として、注文同士のマッチングは、設定された時刻に行われてよく、例えば、マッチングイベントの期間の終了に対する応答として、価格が決定されたことに対する応答として、などに行われてよい。そのような実施形態によっては、マッチングを行うタイミングが1回ではなく複数回あってよい(例えば、1時間ごと、10分ごとなど)。更に別の例として、注文のマッチングは、ハイブリッド形式で行われてよい。そのような状況では、注文同士のマッチングは、時には随時行われてよく、時には飛び飛びの時点で行われてよい(例えば、注文を受け入れる期間の最後の1時間は随時行われてよく、それ以前は飛び飛びの時点で行われてよい。これは逆の順番であってもよく、1時間ではなく任意の時間が適用されてもよい)。注文がマッチングの為に待機している間、これらの注文は、買いキュー及び/又は売りキューにおいて保留されていてよい。
実施形態によっては、複数のマッチを一参加者内にインターナライズする為にマッチングが行われる。取引の両側にある複数の注文は、それらのマッチングが時間優先のメカニズムに基づいて一緒には行われない場合であっても、それらが同じ参加者からのものであれば、互いにまとめてマッチングが行われてよい。
図2の説明において与えられた第1の注文、第2の注文、及び第3の注文の例では、図1の第2の参加者からの、10ユーロを買う第1の注文が受信され、次に、図1の第1の参加者からの、10ユーロを買う第2の注文が受信され、次に、図1の第1の参加者からの、15ユーロを売る第3の注文が受信された。インターナライゼーションメカニズムが適用されなかった場合、第1の注文と第3の注文とのマッチングが最初に行われて、5ユーロに対する売り注文が残り、その後、これと第2の注文とのマッチングが行われることになる。この結果、第1の参加者は、5ユーロの要求が満たされないまま残ることになる。
インターナライゼーションの一実施形態では、第2の注文及び第3の注文が同じ参加者からのものであることに基づいて、第2の注文と第3の注文とのマッチングを行うことを優先する決定が行われてよい。例えば、随時マッチングの実施形態では、第3の注文を受信したことに対する応答として、同じ参加者からのマッチング注文(例えば、第1の参加者からの注文を探して買いキューを探索する買い)を保留にするという決定が行われてよい。そのような決定に対する応答として、売り注文は、まず、任意の見つかった注文とのマッチングが行われてよい(例えば、早期サブミットを奨励するマッチング注文が複数あった場合は時間優先で行われてよく、最高時間優先度でマッチしなかったものがあれば残すマッチング注文が複数あった場合は逆の時間優先で行われてよい)。上述の例では、インターナライゼーションにより、マッチングの結果が変化して、第2の注文の10ユーロの要求が第3の要求と完全にマッチし、次に、第3の注文の残った5ユーロの売り要求と第1の注文とのマッチングが行われる。これにより、第2の参加者からの、5ユーロを買う要求が満たされないまま残ることになる。
この例では、システムが随時の、又は飛び飛びの時点の、又はハイブリッドのマッチングシステムを使用する場合に、インターナライゼーションは同様に動作する。しかしながら、注文の順序付けが変わると結果は異なる可能性がある。例えば、第3の注文が実際には最初に来た場合、随時マッチングシステムと飛び飛びの時点のマッチングシステムとでは結果が異なることになる。随時マッチングシステムの場合、第3の注文は、第1の注文が受信されたことに対する応答として第1の注文とのマッチングが行われることになる(これは、即ち、この修正例では、その時点で第2の注文がまだ受信されていない為に第1の参加者からのマッチング注文がない為である)。その後、第2の注文が受信されるまで、第3の注文の残りが保留されることになる。飛び飛びの時点の例の場合、その時点が、全ての注文が受信されてから発生すると仮定すると、上述のように、第2の注文と第3の注文とのマッチングが最初に行われ、その後、第3の注文の残りと第1の注文とのマッチングが行われることになる。ハイブリッドの実施形態の結果は、使用されるハイブリッド、及び注文のタイミングによって異なる場合があるが、当業者であれば、それらがどのように動作するかを、これらの説明に基づいて理解されるであろう。
そのようなインターナライゼーションは、ペースの速い、混沌とした、地球規模の取引世界、とりわけ通貨取引の世界に秩序の要素をもたらしうる。参加者らは、一般に、要求が満たされずに残らないように、自身のクライアントの要求、又は自身の取引者の要求、又は自身のアルゴリズムの要求が最初に満たされることを好む場合がある。インターナライゼーションは、マッチング会場を通して、これが行われることを可能にする。
インターナライズされた注文を有する単一参加者に関して例が与えられているが、実際には多くの参加者が注文をサブミットし、それらの注文は可能であればインターナライズされていることを理解されたい。インターナライズの試行後に保留されたままになっている注文又は注文部分は、インターナライズされたマッチを有しなかった他の注文と一緒にマッチングされてよい。
実施形態によっては、マッチが決定したことに対する応答として、注文元にそのマッチが通知されてよい。注文は、マッチが見つかる前であれば取り消し可能であってよい。マッチが見つかった後は、それらの注文はもはや取り消し不可能であってよい。その後、そのマッチは、取引の価格の情報を有さずに、拘束力のある取引コミットメントとして動作することが可能である。このようにして、参加者は、マッチングした注文が満たされないリスクがもはやないことを知ることができる。他の実施形態では、マッチ前にサブミットされた注文の取り消しも制限されてよい。
マッチに関する情報は記憶されてよい。そのような情報記憶は、監査用途に、手数料課金用途に、且つ/又は、何らかの紛争が発生した場合に役立ちうる。
実施形態によっては、マッチの決定に対する応答として、そのマッチを公表するか、参加者以外の誰かに報告するステップを含んでよい。この報告は、(例えば、価格が決定される前は)随時行われてよく、且つ/又は、(例えば、価格が決定された後は)バッチ方式で行われてよい。この報告は、取引要求の合図として、市場で使用されてよい。この報告は、通貨取引の監査可能な足跡が利用可能であることを示すことによって、市場における通貨の信用を高める為に、取り締まり人及び/又は参加者によって使用されてよい。この報告は、参加者の素性を機密のままにしておくことが可能である。この報告は、市場を動かすことを避ける為に、満たされていない要求を機密のままにしておくことが可能である。他の実施形態では、市場内の情報を増やす為に、満たされていない要求を明らかにしてよい。実施形態によっては、報告は、閾値サイズ(例えば、100万ドル、100個の契約、1000個の契約、10000個の契約等)を超えるマッチに限定されてよい。実施形態によっては、報告は遅延されてよい(例えば、イベント後まで遅延されるか、数分間遅延されるか、その他の遅延が行われてよい)。実施形態によっては、報告は、(例えば、機関参加者等の)特定タイプの参加者に限定されてよく、且つ/又は特定タイプの参加者に関するものであってよい。
図示されるように、実施形態によっては、マッチングイベントに対する価格を受信するステップを含んでよい。例えば、価格は、電子文書の形式で価格決定ソースから受信されてよく、或いはウェブサイトなどの信頼される、知られた場所で公開されてもよく、或いはその他であってよい。例えば、WMRフィックス価格は、合意されたフォーマットのデータファイルの形式でWMロイターからマッチングプラットフォームに送信されてよい。
図示されるように、実施形態によっては、マッチの決定、及び価格の受信に対する応答として、マッチングされた注文同士をその価格で満たす取引の実行を推進するステップを含んでよい。例えば、前述の例での取引は、WMロイターから1米ドル当たり0.75ユーロのWMR 2PM価格が受信されたら、その価格で実行されてよい。実行を推進するステップは、実際に為替を実行するステップ、及び/又は、為替を実行する為に手形交換所と通信するステップを含んでよい。
実施形態によっては、取引の実行が推進されたことに対する応答として、参加者に通知するか、且つ/又は報告を行うステップを含んでよい。そのような報告及び/又は通知は、マッチングに関して説明された報告及び/又は通知と同様であってよい。
当然のことながら、この方法例は、実施形態によっては可能となる何らかの機能性を示す為にのみ、非限定的な例として与えられている。他の実施形態が、他のアクション、他の順序づけ、より多いか、より少ないアクション、同じアクション又はアクション無し、その他を含んでよい。様々な実施形態が、任意の様式で一緒にまとめられてよい。
これも当然のことながら、実際には、多数の参加者と注文と取引とがあることが予想される。例は、単一のユーロ対ドルの通貨取引に関して与えられているが、多くの通貨ペアの取引が、複数の通貨ペアに対して、例えば、WMR 2PMフィックスのリリース価格を実施するマッチングプラットフォーム(例えば、そのような通貨ペアのそれぞれに対して同様の方法を実施するマッチングプラットフォーム)を通して同時に行われてよい。それらのペアのそれぞれが、それらの通貨ペアのそれぞれにおける取引を可能にするように、マッチングプラットフォームによって処理されてよい。
フィックス価格を決定する価格決定ソースに関して例が与えられているが、実施形態によっては、そのような価格決定ソースに完全に依存しなくてよい。そのような実施形態では、他の何らかの方法で価格を決定することが可能である。例えば、把握されている需要と供給に基づいて、或いは複数のフィックス価格を集約して、或いはその他の方法で決定することが可能である。
実施形態によっては、多数のマッチングイベントを含んでよい。例えば、WMR 2PMフィックスがリリースされるデータごとに、そのフィックスに対してマッチングイベントが実施されてよい。毎日多数のマッチングイベントがあってよく、例えば、1つ以上のソースによってアナウンスされるフィックスごとにマッチングイベントがあってよい。実施形態によっては、1つのマッチングイベントが終了した時点で別のマッチングイベントが開始されてよい。実施形態によっては、注文が受信された時刻に応じて、その注文がどのマッチングイベントに割り当てられるかが決定されてよい。そのような連続的なマッチングイベントは、期間価格アナウンスに対して利益のマッチングを連続的に行う形式を有効化することが可能である。
実施形態によっては、マッチングイベントの終了に対する応答として、マッチしていない注文に関するアクションを実施してよい。例えば、そのような注文は、次のマッチングイベントになだれ込んでよい。別の例として、事前に計画されたマッチングイベントと異なる第2のオークションが、同じ価格で、或いは、任意の所望の方式で決定された別の価格で、それらのマッチしていない注文に対して実施されてよい。実施形態によっては、そのような第2のオークションは、マッチしていない要求が閾値を超えた場合にトリガされてよい。実施形態によっては、そのような第2のオークションには誰でも参加してよい。又、実施形態によっては、参加は限定されてよい(例えば、第1のオークションで注文をサブミットしたパーティに限定されてよく、或いは、第1のオークションで特定サイズの注文をサブミットしたパーティに限定されてよく、或いは、第1のオークションに参加しなかったパーティに限定されてよく、或いはその他の限定が任意の組み合わせでなされてよい)。例えば、実施形態によっては、2PMフィックスオークションの終了後に4PMフィックスに対して未来のオークションが計画されてよい。3PMフィックス価格を使用して、第2のオークションがトリガされてよい。3PMオークションは、2PMオークションにおいて不均衡がある場合を除き、通常は実施されなくてよい。別の例では、2PMオークションと4PMオークションが計画されて、2PMフィックスが結果として不均衡になった場合には、特定の被招待者だけが参加できる別個の4PMオークションが実施されてよい。一般人は、通常の4PMオークションへの参加が許可されてよい。
実施形態によっては、そのような満たされていない注文に関して何もアクションが実施されなくてよい。それらの注文は、満たされないままであってよく、他の方法でそれらを満たそうとされなくてよい。
図3は、そのようなマッチングイベント機能性を採用している取引プラットフォームを通して取引を推進する為に実施形態によっては使用可能であるインタフェースの一例を示す。これは、取引者が16:00GMT WMRフィックスオークションの注文をサブミットすることを可能にすることができるインタフェースを示す。
ここでは、レートが「TBD」(To Be Determined(未定))に設定されているマッチングセッションが示されている。取引者は、このGUIを使用して、所望の取引量を入力し、その注文をマッチングプラットフォームにサブミットしてよい(例えば、EUE/USD段の「フィックスで買う」セルなどのセルに量を入力して、フィックス価格で買おうとする契約量を表明し、サブミットボタン又はEnterキーを押す)。フィックス価格が公示されたら、GUIの表示がTBDから決定価格に切り替わってよい。実施形態によっては、取引者が、このようなインタフェースを通して、保留中の注文及び/又はサブミットされた注文を追跡することが可能である。
当然のことながら、このインタフェースは例として与えられているに過ぎず、マッチングプラットフォームと対話する、任意の所望のインタフェース及び/又は方法が、様々な実施形態において使用されてよい。
注文、及び通貨の売買に関して、様々な例が与えられている。用語及び例は、一部の実施形態の柔軟性、及び具体的な課題に対する幾つかの機能の適用可能性の両方を示すように与えられている。特に、ビッド及びオファーや売り買いなどの用語は、通貨取引用語ではない。左側及び右側、或いはメイク及びテイクという用語が、アイテムによっては取引により適切である場合がある。しかしながら、本明細書の記載から明らかであるように、それらの用語は限定的ではない。更に、取引されるアイテムのタイプは、いかなる様式においても限定的ではない。本説明は、そのことを再度示すものである。例えば、通貨取引は、1つの通貨の複数の取引ロットを、別の通貨の複数のロットに対して含んでよい。一方の通貨がベース通貨として設定されて静的なままであってよく(例えば、1額面価値のままであってよく)、他方の通貨(クオート通貨)は価値が変化してよい。その意味では、額面価値金額の1の購入価格は、他方の通貨においては変動する金額であってよい。取引者は、100000ロット、10000ロット、1000ロット、及び/又は任意のサイズ数のロットで通貨を買ったり、且つ/又は売ったりしてよい。アイテムを取引することの説明は、通貨、及び/又は、設定されたロットサイズの通貨ロットを取引することを意味してよい。例えば、取引者は、1ロットのユーロを買う注文をサブミットしてよい。そのロットは、実際には、額面価値が10000ユーロであってよい。別の例として、取引者は、1000X通貨の10ロットを、ロット当たり250Y通貨で買うことが可能であり、そのようにして、2500Y通貨を支払う義務と、10000X通貨を受け取る権利とを有してよい。通貨取引は、スポットレート、フォワードレート、NDFレートなどに関連する取引を含んでよい。これらの例及び用語は、取引例が限定的でないことを示す為に与えられており、広範なアイテムの取引を広範な様式で行うことに適応されてよい。
以下のセクションは、本願を解釈するガイドを提供する。
II.用語
用語「製品」は、明示的に別段の定めがない限り、任意の機械、製造品、および/または組成物を意味する
用語「プロセス」は、明示的に別段の定めがない限り、任意のプロセス、アルゴリズム、方法等を意味する。
各プロセスは(方法、アルゴリズム、または他の方法で呼ばれようが)1つまたは複数のステップを固有に含み、したがってプロセスの「ステップ(stepまたはsteps)」へのあらゆる言及は、用語「プロセス」または同様の用語の単なる記述において固有の先行詞を有する。したがって、プロセスの「ステップ(stepまたはsteps)」への請求項の中でのいかなる言及も十分な先行詞を有する。
用語「発明」等は、明示的に別段の定めがない限り、「本願の中で開示する1つまたは複数の発明」を意味する。
用語「一実施形態」、「実施形態(embodiment、embodiments)」、「実施形態(the embodiment、the embodiments)」、「1つまたは複数の実施形態」、「一部の実施形態」、「特定の実施形態」、「ある実施形態」、「別の実施形態」等は、明示的に別段の定めがない限り、「開示する発明の(全てではないが)1つまたは複数の実施形態」を意味する。
発明の「改変形態」という用語は、明示的に別段の定めがない限り本発明の一実施形態を意味する。
ある実施形態を説明する際の「別の実施形態」への言及は、明示的に別段の定めがない限り、言及した実施形態が別の実施形態(例えば言及した実施形態の前に記載した実施形態)と相互排除的であることを示すものではない。
用語「含む」、「備える」、およびその変化形は、明示的に別段の定めがない限り「含むが、必ずしもこれだけに限定されない」ことを意味する。したがって、例えば「このポートフォリオは赤いウィジェットと青いウィジェットを含む」という文は、そのポートフォリオが赤いウィジェットと青いウィジェットを含むが、何か他のものを含んでもよいことを意味する。
用語「からなる」、およびその変化形は、明示的に別段の定めがない限り「含み、それに限定される」ことを意味する。したがって、例えば「このポートフォリオは赤いウィジェットと青いウィジェットからなる」という文は、そのポートフォリオが赤いウィジェットと青いウィジェットを含むが、他に何も含まないことを意味する。
用語「構成する」、およびその変化形は、明示的に別段の定めがない限り「構成部品、コンポーネント、または部材をなす」ことを意味する。したがって、例えば「赤いウィジェットと青いウィジェットがポートフォリオを構成する」という文は、そのポートフォリオが赤いウィジェットと青いウィジェットを含むことを意味する。
用語「排他的に構成する」、およびその変化形は、明示的に別段の定めがない限り「構成部品を排他的になし、唯一のコンポーネントであり、または唯一の部材である」ことを意味する。したがって、例えば「赤いウィジェットと青いウィジェットがポートフォリオを排他的に構成する」という文は、そのポートフォリオが赤いウィジェットと青いウィジェットからなり、他に何も含まないことを意味する。
用語「ある(a、an)」および「その(the)」は、明示的に別段の定めがない限り「1つまたは複数の」を意味する。
用語「複数」は、明示的に別段の定めがない限り「2つ以上」を意味する。
用語「本明細書では」は、明示的に別段の定めがない限り「参照により援用され得るあらゆるものを含む本願では」を意味する。
複数のもの(列挙されたものの一覧など)を修飾する場合、語句「のうちの少なくとも1つ」は、明示的に別段の定めがない限り、それらのものの1つまたは複数の任意の組合せを意味する。例えば語句「ウィジェット、車、および車輪のうちの少なくとも1つ」は、(i)ウィジェット、(ii)車、(iii)車輪、(iv)ウィジェットと車、(v)ウィジェットと車輪、(vi)車と車輪、または(vii)ウィジェット、車、および車輪のいずれかを意味する。複数のものを修飾する場合、語句「のうちの少なくとも1つ」は、複数のもの「のそれぞれのうちの1つ」という意味ではない。
何かの数量を示すための基数として用いる場合(例えば1つのウィジェット、2つのウィジェット)、「1つ」、「2つ」等の数的用語は、その数的用語が示す数量を意味し、その数的用語が示す数量以上を意味するものではない。例えば、語句「1つのウィジェット」は「少なくとも1つのウィジェット」という意味ではなく、したがって語句「1つのウィジェット」は例えば2つのウィジェットを範囲に含まない。
語句「基づく」は、明示的に別段の定めがない限り「だけに基づく」という意味ではない。つまり、語句「基づく」は、「だけに基づく」および「少なくとも基づく」の両方を表す。語句「少なくとも基づく」は、語句「少なくとも部分的に基づく」と等価である。
用語「相当する」および同様の用語は、明示的に別段の定めがない限り排他的でない。例えば用語「相当する」は、明示的に別段の定めがない限り「だけに相当する」という意味ではない。つまり、語句「このデータはクレジットカード番号に相当する」は、「このデータはクレジットカード番号だけに相当する」および「このデータはクレジットカード番号に相当し、何か他のものにも相当する」の両方を表す。
本明細書では用語「それにより」は、前にかつ明確に説明した何らかの事項の意図した結果、目的、または成行きだけを表す節または1組の他の語の前に置くために専ら用いる。したがって、用語「それにより」を請求項の中で用いる場合、用語「それにより」が修飾する節または他の語は、その請求項の特定のさらなる限定は設けず、または他の方法でその請求項の意味もしくは範囲を制限しない。
用語「例えば(e.g.)」および同様の用語は、「例えば(for example)」を意味し、よってそれが説明する用語または語句を限定することはない。例えば、「コンピュータは、インターネットを介してデータ(例えば命令、データ構造)を送る」という文の中で、「例えば」という用語は、「命令」が、コンピュータがインターネットを介して送ることができる「データ」の一例であることを説明し、「データ構造」が、コンピュータがインターネットを介して送ることができる「データ」の一例であることも説明する。ただし、「命令」も「データ構造」も単に「データ」の例に過ぎず、「命令」および「データ構造」以外の他のものも「データ」であり得る。
用語「それぞれの」および同様の用語は、「個々に見る」ことを意味する。したがって、2つ以上のものが「それぞれの」特性を有する場合、それぞれのかかるものが独自の特性を有し、それらの特性は互いに異なることができるが同じでもよい。例えば、「2つのマシンの各々が、それぞれの機能を有する」という語句は、第1のかかるマシンがある機能を有し、第2のかかるマシンも同様にある機能を有することを意味する。第1のマシンの機能は、第2のマシンの機能と同じでも同じでなくてもよい。
用語「すなわち」および同様の用語は「つまり」を意味し、よってそれが説明する用語または語句を限定する。例えば、「コンピュータは、インターネットを介してデータ(すなわち命令)を送る」という文の中で、「すなわち」という用語は、コンピュータがインターネットを介して送る「データ」が「命令」であることを説明する。
ある所与の数値範囲は、その範囲内の数の整数および小数を含むものとする。例えば「1から10」までの範囲は、1から10の間の整数(例えば1、2、3、4、...9)、および非整数(例えば1.1、1.2、...1.9)を明確に含むように解釈すべきである。
2つ以上の用語または語句が(例えばそれらの用語または語句が同義であるという明確な記述により)同義の場合、そのようなある用語/語句の例は、別のそのような用語/語句の例が異なる意味を有さなければならないことを意味するものではない。例えば、ある記述が「含む」の意味を「含むがこれだけに限定されない」と同義にする場合、単に「含むがこれだけに限定されない」という語句を用いることは、「含む」という用語が「含むがこれだけに限定されない」以外の何かを意味するわけではない。
III.決定
用語「決定する」およびその文法上の変化形(例えば価格を決定する、値を決定する、一定の基準を満たすオブジェクトを決定する)は、極めて広い意味で用いる。用語「決定する」は多岐にわたる行動を包含し、したがって「決定する」は、計算、演算、処理、導出、調査、探索(例えば表、データベース、または他のデータ構造の探索)、確認等を含むことができる。また、「決定する」は、受け取ること(例えば情報を受け取ること)、アクセス(例えばメモリ内のデータにアクセスすること)等を含むことができる。また、「決定する」は、解決、選択、選定、確立等を含むことができる。
用語「決定する」は確実性または絶対的な精度を含意せず、したがって「決定する」は推定、推論、予測、推測等を含むことができる。
用語「決定する」は、数学的処理を実行しなければならないことを意味せず、数値的方法を使用しなければならないことを意味せず、アルゴリズムまたはプロセスが用いられることも意味しない。
用語「決定する」は、ある特定の装置を使用しなければならないことを意味しない。例えば、コンピュータが必ずしも決定を行う必要はない。
IV.文の形式
第1の請求項の限定が、特徴の1つならびに特徴の複数を範囲に含み(例えば「少なくとも1つのウィジェット」などの限定は、1つのウィジェットだけでなく複数のウィジェットを範囲に含む)、第1の請求項に従属する第2の請求項において、第2の請求項がその限定を指すために定冠詞「the」を用いる場合(例えば「the widget」)、これは第1の請求項が特徴の1つだけを範囲に含むことを意味せず、第2の請求項が特徴の1つだけを範囲に含むことも意味しない(例えば「the widget」は、1つのウィジェットおよび複数のウィジェットの両方を範囲に含むことができる)。
序数(「第1の」、「第2の」、「第3の」等)を用語の前の形容詞として用いる場合、その序数は(明示的に別段の定めがない限り)、特定の特徴を同じ用語または同様の用語によって記載される別の特徴と区別するためなど、単に特定の特徴を示すために用いる。例えば「第1のウィジェット」は、例えば「第2のウィジェット」と単に区別するためにそのように名付けることができる。したがって、「ウィジェット」という用語の前に序数「第1の」および「第2の」を単に用いることは、2つのウィジェット間の他の任意の関係を示すものではなく、同じく、一方または両方のウィジェットの他の任意の特性を示すものでもない。例えば「ウィジェット」という用語の前に序数「第1の」および「第2の」を単に用いることは、(1)順序または位置に関し、いずれかのウィジェットがその他のウィジェットの前にまたは後に来ることを意味せず、(2)時間に関し、いずれかのウィジェットがその他のウィジェットの前にまたは後に発生しもしくは動作することを意味せず、(3)重要度または品質に関し、いずれかのウィジェットがその他のウィジェットの上にまたは下にランクすることを意味しない。さらに、序数を単に用いることは、序数が識別する特徴について数的な限定を定めるものではない。例えば「ウィジェット」という用語の前に序数「第1の」および「第2の」を単に用いることは、3つ以上のウィジェットがあってはならないことを意味しない。
本明細書に単一の装置、物、または他の製品を記載する場合、記載されている単一の装置/物の代わりに、(一緒に動作しようがしまいが)2つ以上の装置/物を代替的に用いることができる。したがって、ある装置が保持するものとして記載する機能は、(一緒に動作しようがしまいが)2つ以上の装置/物が代替的に保持することができる。
同様に、本明細書に(一緒に動作しようがしまいが)2つ以上の装置、物、または他の製品を記載する場合、記載されている2つ以上の装置または物の代わりに、単一の装置/物を代替的に用いることができる。例えば、複数のコンピュータベース装置を単一のコンピュータベース装置で置換することができる。したがって、2つ以上の装置または物が保持するものとして記載する様々な機能は、単一の装置/物が代替的に保持することができる。
記載する単一の装置の機能および/または特徴は、記載しているがかかる機能/特徴を有するものとしては明示的に記載していない、1つまたは複数の他の装置によって代わりに実施することができる。したがって、他の実施形態は記載した装置自体を含む必要はなく、代わりに、かかる機能/特徴をそれらの他の実施形態で有する1つまたは複数の他の装置を含むことができる。
V.開示した例および用語は非限定的である
タイトル(本願の最初の頁の冒頭に記載)も要約(本願の末尾に記載)も、開示した発明の範囲として決して限定的に解釈すべきでなく、どの請求項の意味を解釈する際にも用いるべきでなく、どの請求項の範囲を限定する際にも用いるべきでない。要約は、単に37C.F.R.§1.72(b)の下で求められているので本願に含めている。
本願の中で示す本願のタイトルおよび節の見出しは専ら便宜上のものであり、決して本開示を限定するものとして解釈すべきでない。
本願の中で数多くの実施形態を記載し、専ら例示目的で示した。記載した実施形態は、いかなる意味においても限定的でなく、限定的であることも意図しない。本開示から容易に明らかなように、ここに開示した発明は数多くの実施形態に広く適用可能である。開示した発明は、構造上の修正、論理的な修正、ソフトウェアの修正、電気的な修正など、様々な修正および改変を加えて実施できることを当業者なら理解されよう。開示した発明の特定の特徴を1つまたは複数の特定の実施形態および/または図面に関して説明し得るが、明示的に別段の定めがない限り、かかる特徴は、かかる特徴をそれに関して記載した1つまたは複数の特定の実施形態または図面での使用に限定されないことを理解すべきである。
いくつかの特徴を含むものとして実施形態を開示する場合もあるが、本発明の他の実施形態は全てのかかる特徴よりも少ない特徴を含んでもよい。したがって、例えばある請求項は、開示した実施形態の中の1組の全ての特徴未満を対象とすることができ、かかる請求項は、その請求項が明示的に記述する特徴を超える特徴は含まない。
本願に記載した方法ステップまたは製品要素のどの実施形態も、本明細書の中で明示的にそうであると述べられている場合、または請求項の中で明示的に記述されている場合を除き、本明細書で特許請求する発明を構成せず、または本明細書で特許請求する発明に必須ではなく、本明細書で特許請求する発明と同じ対象を指すわけではない。
添付の特許請求の範囲の前文は、特許請求する発明の目的、利益、および可能な用途を記述するに過ぎず、特許請求する発明を限定することはない。
本開示は、本発明の全ての実施形態の逐語的な説明ではない。また、本開示は、全ての実施形態になければならない本発明の特徴を列挙したものでもない。
開示した全ての実施形態が(たとえ全ての未決クレーム、補正クレーム、発行クレーム、およびキャンセルクレームを含めても)必ずしも特許請求の範囲によって保護されるとは限らない。さらに、ある実施形態がいくつかの請求項によって保護される場合がある(しかし必ずしもそうである必要はない)。したがって、(未決、補正、発行、またはキャンセルに関係なく)請求項が特定の実施形態を対象とする場合、それは他の請求項の範囲が同様にその実施形態を保護しないという証拠にはならない。
互いに通信すると記載した装置は、明示的に別段の定めがない限り、互いに継続的に通信する必要はない。それどころか、かかる装置は必要に応じてまたは所望のときに互いに伝送すれば十分であり、実際にはデータ交換をほとんどの時間控えることができる。例えばインターネットを介して他のマシンと通信するマシンは、長い期間にわたり(例えば一度に数週間)他のマシンにデータを伝送しなくてもよい。さらに、互いに通信する装置は、1つまたは複数の媒介物を介して直接、または間接的に通信することができる。
いくつかのコンポーネントまたは特徴を有する実施形態についての記載は、かかるコンポーネント/特徴の全てあるいはいずれかが必要であることを意味するものではない。それどころか、本発明の多岐にわたる可能な実施形態を例示するために、様々なオプションのコンポーネントを記載する。明示的に別段の定めがない限り、どのコンポーネント/特徴も必須または必要ではない。
プロセスステップ、アルゴリズム等を特定の順序で説明し、または特許請求の範囲に記載し得るが、かかるプロセスは異なる順序で機能するように構成することができる。つまり、明示的に説明しまたは特許請求の範囲に記載することができるステップのいずれの順番または順序も、ステップをその順序で行う要件を必ずしも示すわけではない。本明細書に記載したプロセスのステップは、可能な任意の順序で実行することができる。さらに、一部のステップは、(例えばあるステップを他のステップの後に記載するという理由で)非同時に生じるものとして記載しまたは暗示していても、同時に実行することができる。さらに、図面の描写によるプロセスの例示は、図示のプロセスがそのプロセスに対する他の改変および修正を除外することを意味せず、図示のプロセスまたはそのステップのいずれかが本発明に必要であることを意味せず、図示のプロセスが好ましいことも意味しない。
複数のステップを含むものとしてプロセスを記載する場合もあるが、そのことはそれらのステップの全てまたはいずれかが好ましい、必須である、または必要であることを意味しない。記載した本発明の範囲内の他の様々な実施形態が、記載したステップの一部または全てを省いた他のプロセスを含む。明示的に別段の定めがない限り、どのステップも必須または必要ではない。
プロセスを単独でまたは他の製品もしくは方法を参照することなしに記載する場合もあるが、一実施形態では、プロセスが他の製品または方法と相互作用することができる。例えばかかる相互作用には、あるビジネスモデルを別のビジネスモデルに結び付けることが含まれ得る。かかる相互作用は、プロセスの柔軟性または望ましさを高めるために提供することができる。
製品は複数のコンポーネント、側面、品質、特性、および/または特徴を含むものとして記載する場合があるが、このことは、これら複数のうちのいずれかまたは全てが好ましい、必須である、もしくは必要であることを示すものではない。記載した本発明の範囲内にある他の様々な実施形態は、記載した複数の一部または全てを省いた他の製品を含む。
明示的に別段の定めがない限り、列挙される(番号付けされていてもいなくてもよい)項目の一覧は、それらの項目のいずれかまたは全てが相互排除的であることを意味するものではない。同様に、明示的に別段の定めがない限り、列挙される(番号付けされていてもいなくてもよい)項目の一覧は、それらの項目のいずれかまたは全てが任意のカテゴリを網羅することを意味するものではない。例えば列挙する一覧、「コンピュータ、ラップトップ、PDA」は、その一覧の3つの項目のいずれかまたは全てが相互排除的であることを意味せず、その一覧の3つの項目のいずれかまたは全てが任意のカテゴリを網羅することも意味しない。
列挙される(番号付けされていてもいなくてもよい)項目の一覧は、それらの項目のいずれかまたは全てが互いに等価であること、または互いに容易に置換されることを意味するものではない。
全ての実施形態は例示的であり、本発明または任意の実施形態が場合に応じて作成され、もしくは実行されたことを意味するものではない。
VI.コンピューティング
本明細書に記載した様々なプロセスを、例えば適切にプログラムされた汎用コンピュータ、専用コンピュータ、およびコンピューティング装置によって実施できることが当業者には容易に明らかである。典型的には、プロセッサ(例えば1つまたは複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のマイクロコントローラ、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ)が(例えばメモリなどの装置から)命令を受け取り、それらの命令を実行し、それによりそれらの命令が定める1つまたは複数のプロセスを実行する。命令は、例えば1つまたは複数のコンピュータプログラム、1つまたは複数のスクリプトによって具体化することができる。
「プロセッサ」は、そのアーキテクチャ(例えばチップレベルマルチプロセッシング/マルチコア、RISC、CISC、パイプラインステージがインターロックされないマイクロプロセッサ、パイプライン構成、同時マルチスレッディング)に関係なく、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、コンピューティング装置、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサもしくはそのような装置、またはその任意の組合せを意味する。
したがってプロセスについての記述は、同様に、そのプロセスを実行するための装置についての記述である。プロセスを実行する装置には、例えばプロセッサや、プロセスを実行するのに適した入力装置および出力装置が含まれ得る。
さらに、かかる方法を実施するプログラム(ならびに他の種類のデータ)は、多岐にわたる媒体(例えばコンピュータ可読媒体)を用いていくつもの方法で記憶し伝送することができる。一部の実施形態では、様々な実施形態のプロセスを実施可能なソフトウェア命令の一部または全ての代わりに、またはそれと組み合わせて、ハードワイヤード回路またはカスタムハードウェアを用いることができる。したがって、ソフトウェアだけではなく、ハードウェアとソフトウェアの様々な組合せを用いることができる。
用語「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータ、プロセッサ、または同様の装置が読み取ることができるデータ(例えば命令、データ構造)を提供することに関与する任意の媒体、複数の媒体、または様々な媒体の組合せを指す。かかる媒体は、これだけに限定されないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体が含まれる多くの形態を取ることができる。不揮発性媒体には、例えば光学ディスクまたは磁気ディスク、および他の永続メモリが含まれる。揮発性媒体には、典型的にはメインメモリを構成するダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)が含まれる。伝送媒体には、プロセッサに結合されるシステムバスを構成する線を含め、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバが含まれる。伝送媒体は、音波、光波、ならびに無線周波(RF)および赤外(IR)データ通信中に生じるものなど、電磁放射を含みまたは伝えることができる。コンピュータ可読媒体の一般的な形態には、例えばフロッピディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD−ROM、DVD、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEEPROM、他の任意のメモリチップまたはカートリッジ、以下に記載する搬送波、またはコンピュータが読取り可能な他の任意の媒体が含まれる。
データ(例えば一連の命令)をプロセッサに運ぶ際、様々な形態のコンピュータ可読媒体を用いることができる。例えばデータは、(i)RAMからプロセッサに送ることができ、(ii)無線伝送媒体を介して運ぶことができ、(iii)イーサネット(登録商標)(またはIEEE802.3)、SAP、ATP、Bluetooth(登録商標)、TCP/IP、TDMA、CDMA、3Gなど、数多くの形式、規格、またはプロトコルに従ってフォーマットしかつ/または伝送することができ、かつ/または(iv)当技術分野でよく知られている様々な方法のいずれかで暗号化し、プライバシを保護しまたは不正を防止することができる。
したがってプロセスについての記述は、同様に、そのプロセスを実行するためのプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体についての記述である。コンピュータ可読媒体は、本方法を実行するのに適したそれらのプログラム要素を(任意の適切な形式で)記憶することができる。
プロセス内の様々なステップについての記述が、記載されている全てのステップが必要であることを示さないのと同様に、装置の実施形態は、記載したプロセスの(必ずしも全てではないが)一部を実行するように動作可能なコンピュータ/コンピューティング装置を含む。
同じく、プロセス内の様々なステップについての記述が、記載されている全てのステップが必要であることを示さないのと同様に、プログラムまたはデータ構造を記憶するコンピュータ可読媒体の実施形態は、実行時に、記載したプロセスの(必ずしも全てではないが)一部をプロセッサに実行させることができるプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体を含む。
データベースについて記載する場合、(i)記載したデータベースに対する代替的データベース構造を容易に用いることができ、(ii)データベース以外の他のメモリ構造を容易に用いることができることを当業者なら理解されよう。本明細書に示す任意のサンプルデータベースについてのいずれの例示または説明も、記憶されている情報表現に関する例示的構成である。例えば図面に示す表や他の箇所で提案するもの以外に、任意の数の他の構成を用いることができる。同様に、例示する任意のデータベースのエントリは例示的な情報を表すに過ぎず、当業者はエントリの数および内容が本明細書に記載の数および内容と異なってもよいことを理解されよう。さらに、表としてのデータベースの任意の記述をよそに、本明細書に記載のデータの種類を記憶し操作するために、(リレーショナルデータベース、オブジェクトベースモデル、および/または分散データベースが含まれる)他の形式を用いることができる。同様に、本明細書に記載など、様々なプロセスを実施するために、オブジェクトメソッドまたはデータベースの動作を用いることができる。さらにデータベースは、局所的にまたはかかるデータベース内のデータにアクセスする装置から離して、知られている方法で保管することができる。
様々な実施形態は、1つまたは複数の装置と(例えば通信ネットワークを介して)通信するコンピュータを含む、ネットワーク環境内で機能するように構成することができる。コンピュータはそれらの装置と直接、または任意の有線媒体もしくは無線媒体(例えばインターネット、LAN、WANまたはイーサネット、トークンリング、電話回線、ケーブル回線、無線チャネル、光通信回線、商用オンラインサービスプロバイダ、掲示板システム、衛星通信回線、上記のものの任意の組合せ)を介して間接的に通信することができる。装置のそれぞれは、それ自体がコンピュータ、またはコンピュータと通信するようになされるIntel(登録商標)Pentium(登録商標)もしくはCentrino(商標)プロセッサに基づくものなど、他のコンピューティング装置を含むことができる。任意の数および種類の装置がコンピュータと通信することができる。
一実施形態では、サーバコンピュータまたは集中的権限が必要でなく、または望ましくない場合がある。例えば本発明は、一実施形態では、集中的権限なしに1つまたは複数の装置上で実施することができる。そのような実施形態では、サーバコンピュータによって実行されるものとして本明細書に記載するいずれの機能も、サーバコンピュータ上に記憶されるものとして記載するいずれのデータも、代わりに1つまたは複数のかかる装置によって実行し、またはかかる装置上に記憶することができる。
プロセスについて記述する場合、一実施形態では、プロセスが利用者による一切の介入なしに機能することができる。別の実施形態では、プロセスが何らかの人間による介入を含む(例えばあるステップが人間によって実行され、または人間の助けを借りて実行される)。
VII.継続出願
本開示は、いくつかの実施形態および/または発明の権限付与的記述を当業者に提供する。これらの実施形態および/または発明の一部は本願では特許請求しない場合があるが、本願の優先権の利益を主張する1つまたは複数の継続出願において特許請求することができる。
出願人は、開示され使用可能にされているが、本願では特許請求しない内容の特許を追及するために、さらに出願を申請する予定である。
XI.審査経過
本願(特許請求の範囲を含む)を解釈する際、当業者は、本願に関係するとみなされる他の特許出願があるかどうかにかかわらず、および本願と優先権の主張を共有する他の特許出願があるかどうかにかかわらず、他の任意の特許または特許出願ではなく、本願の審査経過を参照すべきである。
XX.代替技術
複数の実施形態を製造、使用、又は実施するために本書に記載された技術は、同一又は類似の目的で使用され得る可能性のある技術に含まれるものであることを理解されたい。本書に記載された特定の技術は、それに限定されるものであると解釈されるべきではない。むしろ、複数の実施形態は、複数の実施形態を製造、使用、又は実施するための代替技術を想起させるものである。
(付記)
電子為替であって、
前記電子為替に対して外国為替取引のマッチングイベントが実施される未来時刻を決定するステップと、
第1の市場参加者の第1の取引エンティティから、前記マッチングイベントにおいて買いを指示する第1の注文を受信するステップと、
前記第1の注文の受信後に、第2の市場参加者から、前記マッチングイベントにおいて売りを指示する第2の注文を受信するステップと、
前記第2の注文の受信後に、前記第1の市場参加者の第2の取引エンティティから、前記マッチングイベントにおいて売りを指示する第3の注文を受信するステップと、
前記第3の注文の受信後に、第3の市場参加者から、前記マッチングイベントにおいて買いを指示する第4の注文を受信するステップと、
前記第4の注文の受信後に、第4の市場参加者から、前記マッチングイベントにおいて買いを指示する第5の注文を受信するステップと、
前記未来時刻になったことに対する応答として、前記マッチングイベントに対する価格の指示を受信するステップと、
前記第1の注文及び前記第3の注文が同じ市場参加者からのものであることに基づいて、前記第1の注文と前記第3の注文とのマッチングを行い、前記価格での取引を作成するステップと、
前記第2の注文及び前記第4の注文が、前記第1の注文と前記第3の注文とのマッチング後に時間優先であることに基づいて、前記第2の注文と前記第4の注文とのマッチングを行い、前記価格での取引を作成するステップと、
を実施するように構成された電子為替。