JP6932004B2 - 荷電粒子顕微鏡における3次元イメージング - Google Patents
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Description
(a)試料の表面上で、XY平面内に延在し、前記表面の2次元走査の間に荷電粒子プロービングビームによって衝突されるべき複数のグリッドノードを含む仮想サンプリンググリッドを選択するステップと、
(b)前記ビームについてランディングエネルギーEiを選択するステップであって、前記ビームは前記表面の下に、関連する名目上のZ侵入深さdiを有するステップと、
(c)前記ノードの各々において、前記プロービングビームを前記試料に照射し、それに応答して前記試料から放出される出力放射を検出し、それによってスキャンイメージIiを生成するステップと、
(d)異なる侵入深さの関連する数列{di}に対応する、異なるランディングエネルギーの数列{Ei}について、ステップ(b)及び(c)を繰り返すステップと、を含む。
‐ 試料を保持するための試料ホルダと、
‐ 荷電粒子のプロービングビームを生成するためのソースと、
‐ 前記試料を照射するように前記ビームを方向付けるための照射器と、
‐ 前記照射に応答して前記試料から放出される出力放射線束を検出するための検出器とを備え、
そのような方法を実行するように構成されたプロセッサをさらに備える荷電粒子顕微鏡に関する。
‐ SEMでは、走査電子ビームによる試料の照射は、例えば、二次電子、後方散乱電子、X線及びフォトルミネッセンス(赤外線、可視及び/又は紫外光子)の形での、試料からの「補助」放射の放出を引き起こし、この発散放射の1つ又は複数の成分が検出され、画像蓄積の目的で用いられる。
‐ TEMでは、試料を照射するのに用いられる電子ビームは、試料を貫通するのに十分高いエネルギーを有するように選択される(そのために、試料は一般的にSEM試料の場合よりも薄くなる)。試料から放出された透過電子は像を生成するために用いられる。このようなTEMを走査モードで動作させると(STEMになり)、照射電子ビームの走査動作中に目的の画像が蓄積される。
http://en.wikipedia.org/wiki/Electron_microscope
http://en.wikipedia.org/wiki/Scanning_electron_microscope
http://en.wikipedia.org/wiki/Transmission_electron_microscopy
http://en.wikipedia.org/wiki/Scanning_transmission_electron_microscopy
https://en.wikipedia.org/wiki/Focused_ion_beam
http://en.wikipedia.org/wiki/Scanning_Helium_Ion_Microscope
- W.H. Escovitz, T.R. Fox and R. Levi-Setti, Scanning Transmission Ion Microscope with a Field Ion Source, Proc. Nat. Acad. Sci. USA 72(5), pp 1826-1828 (1975).
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22472444
‐ ショットキー電子ソースまたはイオンガンなどの放射ソース。
‐ ソースからの「生の」放射ビームを操作し、焦点合わせ、収差軽減、(アパーチャによる)トリミング、フィルタリングなどの特定の動作を実施する照射器。一般に、1つ又は複数の(荷電粒子)レンズを含み、他のタイプの(粒子)光学部品も含むことができる。必要に応じて、照射器は、出射ビームが検査中の試料を横切って走査運動を行うように呼び出されうる偏向器システムを備えることができる。
‐ 検査中の試料が保持され、位置決め(例えば、傾斜、回転)されうる試料ホルダ。必要に応じて、このホルダを移動させて試料に関するビームの走査運動を行うように動作されうる。一般に、このような試料ホルダは、メカニカルステージのような位置決めシステムに接続される。
‐ 実質的に一体型又は複合型/分散型でありえ、検出される放射に依存して種々の異なる形態をとりうる(照射された試料から放出する出力放射を検出するための)検出器。例えば、フォトダイオード、CMOS検出器、CCD検出器、光電池、X線検出器(シリコンドリフト検出器およびSi(Li)検出器など)などが含まれる。一般に、CPMはいくつかの異なるタイプの検出器を含み、異なる状況で呼び出される。
‐ とりわけ、CPM内の特定の動作を管理/制御し、ソフトウェア/ファームウェアを実行し、自律実行を実施し、ユーザインタフェースとデータを交換するためのプロセッサ(電子コントローラ)。
‐ 試料(平面)を透過した荷電粒子を本質的に取り込み、それらを検出/イメージング装置、分光装置(EELS装置など)などの分析装置へと方向づける(集束させる)結像系。上述の照射器では、結像系は、収差軽減、クロッピング、フィルタリングなどの他の機能も実行することができ、一般に、1つ又は複数の荷電粒子レンズ及び/又は他の種類の粒子光学部品を含みうる。
‐ 一連の「生の」SEM画像は、異なるランディングエネルギーで収集される。
‐ これらの生画像は、それらを「解きほぐし(disentangles)」、3次元的に深さ分解された「スーパーイメージ」を生成する数学的デコンボリューションアルゴリズムへの入力として使用される。
(e) 初期エネルギーインクリメントΔEiを予め選択するステップであって、ステップ(b)及び(c)の最初の反復の後にEiをその分だけ変更するステップと、
(f)エネルギーインクリメントΔEiをdiの値の対応する深さインクリメントΔdと関連付けるステップと、
(g)X及びYにおいて実質的に等しいノードピッチρを有するように前記サンプリンググリッドを選択するステップであって、前記ピッチρは、実質的に立方体のサンプリングボクセルを生成するようにΔdの値に適合されているステップと、
(h)それぞれ、選択された最小及び最大ランディングエネルギーEmin及びEmaxの境界内で、数列{di}の連続する項の間の実質的に一定の深さインクリメントΔdを維持するように、前記数列{Ei}における後続のエネルギー値を選択するステップと、を備える方法によって達成される。
‐ 初期エネルギーインクリメントΔEi(及び関連する深さインクリメントΔd)は、本質的には自由に選択することができるが、実際には、所望のスループット、検出器感度、所望の分解能などのファクターが、所与の状況においてΔEi(したがってΔd)の上限/下限を設ける傾向がある(下記参照)。
‐ 最小ランディングエネルギーEminは本質的に自由に選択することができる。しかしながら、例えば最小許容検出器コントラスト・ノイズ比(CNR)と関連する、所与の状況において、Eminに実際の下限が存在することが多い[プロービングビームによる照射に応答して試料から放出される出力放射(例えば後方散乱電子)のエネルギーは、採用されたランディングエネルギー以下のエネルギーを有することになる]。
‐ 最大ランディングエネルギーEmaxは本質的に自由に選択することができる。しかしながら、例えば試料に対する所望の累積放射量に関連する、所与の状況において、Emaxに実際の上限が存在することが多い(下記参照)。
‐ プロービングビームのランディングエネルギーEiとその関連する公称Z侵入深さdiとの関係は、通常、
di〜kEia
の形式のべき乗であり、スケーリング係数k及びべき数aの値は、とりわけ、試料の材料及び使用されているプロービング荷電粒子の種類に依存する(例えば、図3参照)。多くの実際のケースでは、このべき乗は本質的に(準)線形関係の形をとる:
di〜kEi
‐ 先の項目を考慮すると、例えば、集合{di}において実質的に等しい深さインクリメントΔdを達成することができるように、以下の1又は複数に基づいて、エネルギー数列{Ei}の適切な値を選択することができる。
・ diとEiとの間の(特定の)関数的関係を使用した、{Ei}の項の値を計算できる物理モデル。
・ Eiとdiとの間の(近似的な)関係を実験に基づいて決定する事前較正。
ここで、いずれか/両方の例において、例えば、(一定量の)外挿/補間及び/又は平均化が使用されうる。
‐ サイズΔdの連続した深さステップで試料を放射的に「ドリル」すること
‐ 辺の長さ(ノードピッチ)がρ〜Δdの実質的に正方形なセルを有するサンプリンググリッドを使用すること
様々な測定セッション(ステップ)のための本質的に立方体のサンプリングボクセルがもたらされる。その際、X、Y及びZにおけるサンプリング分解能が均一になることが効果的である。重要なことに、上述の強度曲線をもう互いに対して狭めて、それらをより少なく鈍的に/より急峻に配置し、それによって、隣り合う曲線からのフランクの相対的な重なりを低減/最小化することである。このクロストークの減少は、さもなければデコンボリューション手順において計算的に除去されなければならないぼやけを実質的に減少させる。これは、プロービングビームの「スポットサイズ」(角度範囲)が減少すると到達可能分解能が改善される、いわゆるレイリー分解基準と類推することによってさらに理解することができる。この革新的な状況は、実質的に等方性のサンプルにおいて最も満足される。
‐ サンプリングボクセルのX/Y寸法が、それらのZ寸法Δdより実質的に大きい場合(「しゃがんだ」又は「平板化された」立方体[タイル])には、横方向分解能のかなりの損失が生じる傾向がある(過度に粗いサンプリング)。
‐ サンプリングボクセルのX/Y寸法が、それらのZ寸法Δdよりも実質的に小さい場合(「背の高い」又は「伸びた」立方体[柱状物])には、これは、関連フーリエスペクトルにおけるより高い周波数の抑制/破壊につながる傾向がある。
これを防止するために、代わりに、「安全な」レベルdmaxまで放射的深さセクショニングを行い、後に新鮮な表面Smを露出させるように物理的材料除去が続く。これに関して、有利なシナリオは、次のとおりである。
‐ 最大侵入深さdmaxはEmaxに関連する
‐ L<dmax
‐ ステップ(a)-(h)が前記の新しい表面Sm上で繰り返される
この手順は、必要に応じて、数回反復して再び繰り返されてもよい。理論的には、L=dmaxが理想的なシナリオであると考えられるが、これは、例えば表面粗さ効果およびポジショニングの不正確さに起因して、実際には適用できない可能性がある。万全を期すために、材料の過剰除去を避けるために、代わりにdmaxよりも少し小さいLの値(例えば、5〜10%)を選択することができる。当業者は、採用された試料のタイプ、以前のその照射履歴、スループットの検討などの、所与の状況の詳細及びニーズに適したEmax/dmax及びLの値を選択することができるであろう。
・ 5-8keV、(通常は事実上水性の)生物学的組織を含む試料に対して
・ 30-60keV、(鉱物学的/岩石学的、冶金学的、結晶学的及び/又は半導体の試料など)実質的に非生物学的試料に対して
‐ Emaxの上限は、(とりわけ、)試料(の照射をうける上層)が耐えられる累積線量によって決定される。
‐ 最適より小さい値のEmaxを使用すると、本発明を効果的に活用することができず、放射スライスに対する物理的スライスの相対的重量が増加する。
‐ Δdが最適より(sub-optimally)小さい場合、dmaxに達するのに必要な深さインクリメント/測定セッション数が増加するため、スループットペナルティがかかる。同様に、Δdが、または特に関連するエネルギーインクリメントΔEiが、小さすぎる場合、連続した測定セッション間の差異を明白に検出するために採用された検出器の能力と対立する可能性がある(とりわけ、ノイズエフェクト)。さらに、小さいΔdは、隣接する深さセクション間のクロストークを増加させる傾向がある。
‐ Δdが最適より大きい場合、達成可能なイメージング解像度が過度に粗くなることがある。一方、Δd(及び関連するエネルギーインクリメントΔEi)の比較的大きな値は、バックグラウンド信号レベルと比較して上記強度ピークの顕著性を増加させる傾向がある。
先の2段落の主題に関するいくつかの非限定的な説明のために、以下の例を挙げることができる。
‐ バルク生物学的試料に対しては、0.5〜5.0keVの範囲のEi値は、通常、それぞれ約5〜150nmの範囲のdi値を生成する傾向がある。
‐ (例えば、20〜300nmの範囲の厚さを有する)薄切片の生物学的試料に対しては、7keVのEmax値は、典型的には、約300nmのdmax値を生じる傾向がある。
‐ シリコン試料に対しては、約2μm(BSE検出)のdi値を得るために、通常25ekVのEi値を用いることができる。
‐ Si基板中のCu/金属構造に対しては、約500nm(BSE検出)のdi値を得るために、通常25ekVのEi値を用いることができる。
‐ Cu粒子が埋め込まれたAl試料に対しては、約500nm(BSE検出)のdi値を得るために、通常20ekVのEi値を用いることができる。
‐ 出力放射線の全エネルギースペクトルの所与のエネルギー範囲Δεiのみを検出する。ただし、ΔεiはEi(エネルギーフィルタリングされた検出)に依存する。
‐ 出力放射の全角度スペクトルの所与の角度範囲Δθiのみを検出する。ただし、ΔθiはEi(角度フィルタリングされた検出)に依存する。
‐ 事前較正の実行、及び/又は
‐ 試料による出力放射の放出を表すモデル
から決定される。
例えば、この点に関して、本発明と共通する発明者を有する米国特許第8,704,176号及び米国特許第8,586,921号(参照により本明細書に組み入れられる)を参照する。これらは、それぞれ、照射される試料から放出されるエネルギーの角度フィルタリング/エネルギーフィルタリングが、特定のサブサーフェイスの深さレベルに「ズームイン」するために、どのように用いられうるかを示していが、他の深度レベルからの情報をまだ捕捉しているので、(本発明とは異なり)様々な層の寄与を解きほぐすための数学的デコンボリューション手順を必要とする。
図1は、本発明が実施されるCPMの一実施形態の非常に概略的な図である。より具体的には、この例ではSEMである顕微鏡Mの実施形態を示している(ただし、本発明との関連において、それはTEM又はイオンベースの顕微鏡であってもよい)。顕微鏡Mは、粒子光学軸3’に沿って伝播する入力荷電粒子(この場合、電子ビーム)のプロービングビーム3を生成する照射器(粒子光学カラム)1を備える。照射器1は、試料ホルダ7と、試料Sを保持/位置決めするための関連するステージ/アクチュエータ7’とを有する真空チャンバ5に取り付けられる。真空チャンバ5は、真空ポンプ(図示せず)を用いて排気される。電圧源17を用いて、試料ホルダ7又は少なくとも試料Sは、必要に応じて、アースに対してある電位にバイアスされうる(浮いている)。
‐ 検出器19は、試料Sから放射されるフォトルミネセンスを検出するために用いられる固体検出器(フォトダイオードなど)である。代替的に、例えば、シリコンドリフト検出器(SDD)若しくはシリコンリチウム(SiLi)検出器のようなX線検出器、又は、電子センサ(例えば、(シリコン/真空)光電子増倍管)であってもよい。所望であれば、(例えば、フラックスEの特定の角度範囲を捕捉できるように)可動であってもよく、及び/又は(例えば、フラックスEの特定のエネルギー範囲を調べることができるように)エネルギーフィルタを備えていてもよい。
‐ 検出器21は、セグメント化されたシリコン電子検出器であり、(一次ビーム3の通過を可能にする)中心開口23について環状構成で配置された複数の独立した検出セグメント(例えば四分円)を含む。このような検出器は、例えば、試料Sから放出される出力後方散乱電子のフラックスの角度依存性を調べるために使用することができる。通常は、試料Sから放出された電子を引き付けるために正の電位にバイアスされる。
‐ デュアルビーム、例えば、イメージング用の電子ビーム3と、試料Sを機械加工する(若しくは、場合によってはイメージングする)ためのイオンビームと、の使用。
‐ 例えば、(いわゆる環境SEMで使用される)数ミリバールの圧力を維持する、又は、エッチングガス若しくは前駆ガスなどのガスを受け入れるなどの、試料Sにおける制御された環境の使用、等。
図2は、本発明の根底にある原理の概略図である。この図は、試料Sの提示された表面Slに衝突する連続的に増加する(または減少する)ランディングエネルギーをプロービングするビームのためのサブサーフェイスの強度曲線をグラフで示したものである。ここで、
‐ 部分(A)の曲線は、従来技術の手法に対応する。
‐ 部分(B)の曲線は、本発明の一実施形態に対応する。
この実施形態は、較正ルーチンを使用して関数的関係di=f(Ei)を決定する可能な方法を提示し、BSE情報深さを分析するために、物理的切断およびマルチエネルギー(ME)放射スライシングの組み合わせが使用される。局所化された情報は、主に放出層のピーク位置に対応するが、全BSE信号はより広い範囲に広がっていることに留意されたい。この較正の可能な実施形態は、同じ体積の一連の物理的切断とともにME BSEイメージングを交互に行うことを含む。最適に正確な較正を得るために、理想的には、物理的及びME放射スライシングの両方が、可能な限り最高の分解能(最小深さステップ)で実行される。十分に大きなデータセットが得られた後、サブサーフェイスのMEイメージは、物理的スライシングデータセットにおいて最も類似したものに適合される。ここで類似性は、例えば、二乗差の合計(SSD)、絶対差の合計(SAD)、又は、構造類似性指数(SSI)メトリックなどの、数学的測定に基づいて評価されうる。物理的スライススタックの各層が既知の深さ値に関連付けられていれば、この比較は、ランディングエネルギーと検出されたBSE深さとを相互に関連付ける情報の深さ曲線につながる。図3はそのような曲線の例を示す。
Claims (9)
- 荷電粒子顕微鏡法を用いて試料を検査する方法であって、
(a)試料の表面上で、XY平面内に延在し、前記表面の2次元走査の間に荷電粒子のプロービングビームによって衝突されるべき複数のグリッドノードを含む仮想サンプリンググリッドを選択するステップと、
(b)前記プロービングビームについてランディングエネルギーEiを選択するステップであって、前記プロービングビームは前記表面の下に、関連する名目上のZ侵入深さdiを有するステップと、
(c)前記ノードの各々において、前記試料を前記プロービングビームで照射し、それに応答して前記試料から放出される出力放射を検出し、それによって前記表面のスキャンイメージIiを生成するステップと、
(d)異なる侵入深さの数列{di}に対応する、異なるランディングエネルギーの関連する数列{Ei}について、ステップ(b)及び(c)を繰り返すステップと、
を備える方法において、
(e) 初期エネルギーインクリメントΔEiを予め選択するステップであって、ステップ(b)及び(c)の最初の反復の後にEiをその分だけ変更するステップと、
(f)エネルギーインクリメントΔEiを、diの値の対応する深さインクリメントΔdと関連付けるステップと、
(g)X及びYにおいて実質的に等しいノードピッチρを有するように前記サンプリンググリッドを選択するステップであって、前記ノードピッチρは、実質的に立方体のサンプリングボクセルを生成するようにΔdの値に適合されているステップと、
(h)それぞれ、選択された最小及び最大ランディングエネルギーEmin及びEmaxの境界内で、数列{di}の連続する項の間の実質的に一定の深さインクリメントΔdを維持するように、前記数列{Ei}における後続のエネルギー値を選択するステップと、
を備える方法。 - ステップ(h)の完了後、前記表面から名目上の厚さLの材料の層を除去するために、物理的スライシングプロセスを使用し、それにより新しい表面を露出させる、請求項1に記載の方法。
- ‐ 最大浸透深さdmaxはEmaxに関連し、
‐ L≦dmaxであり、
‐ ステップ(a)から(h)が前記新しい表面上で繰り返される、
請求項2に記載の方法。 - ステップ(h)において、エネルギー数列{Ei}内のEiの値を、
‐diとEiとの間の関数的関係を使用した物理モデル、
‐ Eiとdiとの間の実験に基づいた関係を生成する事前較正、
のうちの少なくとも1つを使用して選択し、
ただし、外挿、補間及び平均化のうちの少なくとも1つが使用されうる、請求項1乃至3のいずれか一項記載の方法。 - 前記数列{Ei}における連続する各ランディングエネルギーに対して、前記試料から放出される前記出力放射が、以下の方法のうちの少なくとも1つで選択的に検出され、
‐ 出力放射線の全エネルギースペクトルの所与のエネルギー範囲Δεiのみを検出し、ただし、ΔεiはEi(エネルギーフィルタリングされた検出)に依存する、
‐ 出力放射の全角度スペクトルの所与の角度範囲Δθiのみを検出し、ただし、ΔθiはEi(角度フィルタリングされた検出)に依存する、
請求項1乃至4のいずれか一項記載の方法。 - Emaxが、
・ 生物学的組織を含む試料に対しては5-8keV、
・ 実質的に非生物学的試料に対しては30-60keV、
の範囲にある請求項1乃至5のいずれか一項記載の方法。 - Δdが1〜10nmの範囲にある、請求項1乃至6のいずれか一項記載の方法。
- ステップ(d)から得られた一連のスキャンイメージは、数学的デコンボリューション手順を受けない、請求項1乃至7のいずれか一項記載の方法。
- 荷電粒子顕微鏡であって、
‐ 試料を保持するための試料ホルダと、
‐ 荷電粒子のプロービングビームを生成するためのソースと、
‐ 前記試料を照射するように前記プロービングビームを方向付けるための照射器と、
‐ 前記照射に応答して前記試料から放出される出力放射線束を検出するための検出器とを備え、
当該荷電粒子顕微鏡はプロセッサをさらに備え、前記プロセッサは、以下の
(a)前記試料の表面上で、XY平面内に延在し、前記表面の2次元走査の間に荷電粒子のプロービングビームによって衝突されるべきグリッドノードを含む仮想サンプリンググリッドを選択するステップと、
(b)前記プロービングビームについてランディングエネルギーEiを選択するステップであって、前記プロービングビームは前記表面の下に、関連する名目上のZ侵入深さdiを有するステップと、
(c)前記ノードの各々において、前記試料を前記プロービングビームで照射するステップと、それに応答して前記試料から放出される出力放射を検出し、それによって前記表面のスキャンイメージIiを生成するために前記検出器を使用するステップと、
(d)異なる侵入深さの関連する数列{di}に対応する、異なるランディングエネルギーの数列{Ei}について、ステップ(b)及び(c)を繰り返すステップと、
を実行するように構成されている荷電粒子顕微鏡において、
前記プロセッサはさらに、以下の
(e) 初期エネルギーインクリメントΔEiを予め選択するステップであって、ステップ(b)及び(c)の最初の反復の後にEiをその分だけ変更するステップと、
(f)エネルギーインクリメントΔEiを、diの値の対応する深さインクリメントΔdと関連付けるステップと、
(g)X及びYにおいて実質的に等しいノードピッチρを有するように前記サンプリンググリッドを選択するステップであって、前記ノードピッチρは、実質的に立方体のサンプリングボクセルを生成するようにΔdの値に適合されているステップと、
(h)それぞれ、選択された最小及び最大ランディングエネルギーEmin及びEmaxの境界内で、数列{di}の連続する項の間の実質的に一定の深さインクリメントΔdを維持するように、前記数列{Ei}における後続のエネルギー値を選択するステップと、
を実行するように構成されている荷電粒子顕微鏡。
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