JP6931451B2 - チャンバーパッキン及びこれを組み込んだ玩具銃 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1では、弾道調整部材を内部に僅かに突出し得るように取り付けた硬質円筒部内に球形弾を気密に保持するためのゴム製円筒部を挿入し、弾道調整部材によりゴム製円筒部の一部を内側に押し込むようにしたホップ機構が提案されている。
そのカスタムに使用するパーツの一つに、発射されるBB弾のような球形弾の弾道を調整するチャンバーパッキンがある。
さらにチャンバーパッキンは、バレル上部の開口からチャンバーパッキンの一部を押し込み、発射される球形弾を保持する役割もある。球形弾は上からはチャンバーパッキンによって、その下部はバレル内壁の金属面によって保持される。
(1)球形弾のホップ調整のための開口を有するバレルに組み込まれるチャンバーパッキンであって、その開口に対向する部位に先端部の断面が半円形状であるレール状突起を、2本併設したことを特徴とするチャンバーパッキン。
(2)上記バレルのガイド溝に嵌合して、チャンバーパッキンの組み込み位置を確定する挿入ガイドが付加されていることを特徴とする、上記(1)に記載のチャンバーパッキン。
(3)上記チャンバーパッキンは、シリコンゴム又はニトリルゴムからなることを特徴とする、上記(1)又は上記(2)に記載のチャンバーパッキン。
(4)上記(1)ないし上記(3)のいずれかに記載のチャンバーパッキンを、上記バレルに組み込んだ玩具銃。
(5)上記チャンバーパッキンにある2本の上記レール状突起を外部より押圧して、発射される球形弾のホップ回転を制御する押圧部を備えたことを特徴とする、上記(4)に記載の玩具銃。
(1)2本のレール状突起により、横にブレやすいBB弾のような球形弾の保持位置を一定に保つことができるため、エアソフトガン等の玩具銃の集弾性が格段に向上する。
(2)球形弾にホップ回転をピンポイントではなく、3〜5mmほどあるレール状の突起により球形弾に長く抵抗をかけて強いホップ回転を得ることができるため、安定した弾道を生み出すことができる。
(3)チャンバーパッキン本体の厚みで突起を作る従来の面ホップパッキンシステムと比較しても、半円形での突起で長掛けしているため、チャンバーパッキンの耐久性が向上する。
図1及び図2を用いて本発明の原理を説明する。
図1(a)は、バレルに組み込まれるチャンバーパッキンの上部概念図である。チャンバーパッキン1は、バレル4の端部から挿入されバレルに組み込まれている。
バレル4には、球形弾のホップ調整のための開口5が形成されている。また、チャンバーパッキン1には、開口に対向する部位にレール状突起2が2本併設されている。
発射されるBB弾のような球形弾は、開口5に対向する部位の2本のレール状突起と、図示していないバレルの対向する位置にある内壁との3点で支持される。
2本のレール状突起を外部から押圧する押圧部は、例えば凸形の押しゴムとこれを押圧する度合いを調整する押圧調整部材で構成されている。
押圧部では、球形弾の重量・種類に応じて適切なホップ回転が得られるように、押圧の調整が行われる。
図2(a)は、従来のチャンバーパッキンの断面概念図である。また図2(b)は、本発明に係るチャンバーパッキンの断面概念図である。なお、図2は球形弾にホップ回転を与える概念図であるため、バレルは図示していない。
このため図2(b)に示す本発明に係るチャンバーパッキンは、図2(a)のものに比べて次のような利点がある。
(2)レール状突起により長く下回転(ホップ回転)をかけることができるので、ホップ回転を大きく掛けることができる。このため安定した弾道が得られる。レール状突起の長さは、3〜5mm程度に選定される。
(3)従来から知られたチャンバーパッキン本体の厚みで突起を作る面ホップパッキンシステムと比較しても、先端部の断面が半円形の突起でホップ回転を長掛けしているため、チャンバーパッキンの耐久性が向上している。
図3(a)は、実施例に係るチャンバーパッキン1の上面図である。また、図3(b)は、そのA−A面の断面図である。
図3(a)(b)において、2は、レール状突起である。図3(a)(b)から分かるように、先端部の断面が半円形状の2本のレール状突起が、内側に向かって併設されている。レール状突起2は、バレルの開口に対向する部位に設けられる。
図4は、実施例に係るチャンバーパッキンの側面図である。
実施例として例示したチャンバーパッキンに係る寸法は、次のとおりである。
<チャンバーパッキン1の本体>
全長:23.5mm、外径:9.5mm(先端部の外径:7mm)、内径:8.5mm、厚さ:0.5mm
<レール状突起2>
厚さ:1.2mm、長さ:4.3mm、幅:1mm、2本のレール状突起の間隔:1mm
<挿入ガイド3>
厚さ:0.5mm、長さ:21.4mm、幅:1mm
シリコンゴムは、ニトリルゴムと比べて摩擦力が高くホップ回転が掛かりやすい。また、耐熱性・耐寒性・耐老化性に優れている。さらに透明なため、カスタム時にバレルなど内部がよく見えるので利用しやすい。
シリコンゴムからなるチャンバーパッキンの写真を図5に示す。写真から、併設された2本のレール状突起が確認される。
ニトリルゴムは、黒色のゴムでシリコンゴムよりも耐久力が優れている。
2本のレール状突起を、外部から押圧することにより、その程度に応じて発射される球形弾のホップ回転を制御することができる。
BB弾のような球形弾は、ノズル6からバレル4内に移行してレール状突起2の下部に止まる。球形弾は、後部よりガス圧を加えると、バレル内を高速で移動し外部に発射される。その際にレール状突起2との摩擦により、長く下回転(ホップ回転)を掛けられる。
図7によれば、図7(b)に示す実施例に係るチャンバーパッキンを使用した玩具銃の命中結果は、図7(a)に示す従来のチャンバーパッキンを使用した玩具銃のものに比べて集弾性が大きく向上していることが分かる。
以上、本明細書に開示した実施例は、本発明に係るチャンバーパッキン及びこれを組み込んだ玩具銃の理解を容易にするために例示したものであって、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない限り、チャンバーパッキン及びこれを組み込んだ玩具銃を作製するに当たって、適宜の設計変更が可能であることは言うまでもないことである。
2 レール状突起
3 挿入ガイド
4 バレル
5 開口
6 ノズル
Claims (5)
- 球形弾のホップ調整のための開口を有するバレルに組み込まれるチャンバーパッキンであって、該開口に対向する部位に先端部の断面が半円形状であるレール状突起を、2本併設したことを特徴とするチャンバーパッキン。
- 上記バレルのガイド溝に嵌合して、チャンバーパッキンの組み込み位置を確定する挿入ガイドが付加されていることを特徴とする、請求項1に記載のチャンバーパッキン。
- 上記チャンバーパッキンは、シリコンゴム又はニトリルゴムからなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のチャンバーパッキン。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のチャンバーパッキンを、上記バレルに組み込んだ玩具銃。
- 上記チャンバーパッキンにある2本の上記レール状突起を外部より押圧して、発射される球形弾のホップ回転を制御する押圧部を備えたことを特徴とする、請求項4に記載の玩具銃。
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