JP6928068B2 - 管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラム - Google Patents

管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6928068B2
JP6928068B2 JP2019214398A JP2019214398A JP6928068B2 JP 6928068 B2 JP6928068 B2 JP 6928068B2 JP 2019214398 A JP2019214398 A JP 2019214398A JP 2019214398 A JP2019214398 A JP 2019214398A JP 6928068 B2 JP6928068 B2 JP 6928068B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
mobile station
base station
request
management device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019214398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021087091A (ja
Inventor
卓哉 西巻
卓哉 西巻
翔 生天目
翔 生天目
光邦 小西
光邦 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SoftBank Corp
Original Assignee
SoftBank Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SoftBank Corp filed Critical SoftBank Corp
Priority to JP2019214398A priority Critical patent/JP6928068B2/ja
Publication of JP2021087091A publication Critical patent/JP2021087091A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6928068B2 publication Critical patent/JP6928068B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、オーバレイセル構成における移動局からセルへの初期接続及び移動局によるセルの再選択を管理する管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラムに関するものである。
近年、災害や圏外解消への対策として、航空機、人工衛星、HAPS、気球、ヘリコプター、ドローンなどの飛行体に組み込まれた移動可能な上空の基地局から地上、水上又は低高度の空中に向かって形成される三次元の大ゾーンセル(第1セル)の展開が有効とされている。この大ゾーンセル内に通常のマクロセルやスモールセル等の地上セル(第2セル)が重畳するオーバレイセル構成において、地上セルと同一周波数を利用して大ゾーンセルを運用することにより、周波数利用効率を拡大することができる。
非特許文献1,2には、利用者が使用するUE(移動局)からセルに初期接続(アタッチ)するときの手順やアイドル状態にあるUE(移動局)からセルを再選択(リセレクション)するときの手順が開示されている。
3GPP TS 23.401 V16.4.0 (2019-09) 3GPP TS 23.502 V15.2.0 Release 15
上記オーバレイセル構成においては次のような課題がある。例えば、大ゾーンセルの地上での直径(フットプリントの直径)は数十km〜数百km程度あり、直径が数km〜十数kmと比較的大きな地上セルであるマクロセルの約10倍もある。また、地上基地局(例えば、マクロセル基地局)は、数百局〜数千局で半径数百m〜十数kmの広域エリアをカバーするのに対して、大ゾーンセルを形成する上空の基地局は同様な広域エリアを一局でカバーする。このように広域エリアを一局の大ゾーンセルでカバーするため、大ゾーンセルの通信トラフィック量は多くなるが、上空の基地局がUEとの無線通信に用いる無線リソースは、地上基地局の無線リソースと同じであるため、大ゾーンセルに在圏するUEの通信品質(スループット)が低下するおそれがある。大ゾーンセルの通信トラフィック量が上空の基地局の無線機の処理能力を超えると、UEから大ゾーンセルへの初期接続(アタッチ)に失敗したりアイドル状態のUEによる大ゾーンセルの再選択(リセレクション)に失敗したりするおそれもある。
本発明の一態様に係る管理装置は、第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セルの再選択を管理する管理装置である。この管理装置は、前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶する手段と、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断する手段と、前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信する手段と、を備える。
本発明の他の態様に係る方法は、第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において、移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セルの再選択を管理する方法である。この方法は、前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア 又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶することと、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断することと、前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したときに、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信することと、を含む。
本発明の更に他の態様に係るプログラムは、第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セルの再選択を管理する管理装置に設けられたコンピュータ又はプロセッサで実行されるプログラムである。このプログラムは、前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア 又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶するためのプログラムコードと、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断するためのプログラムコードと、前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信するためのプログラムコードと、を含む。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶し、前記要求を拒否する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信してもよい。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記要求の2回目以降の受信回数が前記所定回数に達する前まで、前記要求を拒否する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信し、前記要求の2回目以降の受信回数が前記所定回数に達したとき、前記要求を受諾する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信してもよい。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶し、前記要求に対する応答を前記移動局に送信しなくてもよい。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記要求の2回目以降の受信回数が前記所定回数に達する前まで、前記要求に対する応答を前記移動局に送信せず、前記要求の2回目以降の受信回数が前記所定回数に達したとき、前記要求を受諾する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信してもよい。
本発明の更に他の態様に係る管理装置は、第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セル及び前記第2セルそれぞれの再選択を管理する管理装置である。この管理装置は、前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶する手段と、前記移動局におけるセル初期接続時又はセル再選択時の周波数優先度パラメータの設定が変更された後、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断する手段と、前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したときに、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信する手段と、を備える。
本発明の更に他の態様に係る方法は、第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セル及び前記第2セルそれぞれの再選択を管理する方法である。この方法は、前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶することと、前記移動局におけるセル初期接続時又はセル再選択時の周波数優先度パラメータの設定が変更された後、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断することと、前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信することと、を含む。
本発明の更に他の態様に係るプログラムは、第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セル及び前記第2セルそれぞれの再選択を管理する管理装置に設けられたコンピュータ又はプロセッサで実行されるプログラムである。このプログラムは、前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶するためのプログラムコードと、前記移動局におけるセル初期接続時又はセル再選択時の周波数優先度パラメータの設定が変更された後、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断するためのプログラムコードと、前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信するためのプログラムコードと、を含む。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記第1セルの基地局から無線接続開放メッセージにて前記周波数優先度パラメータの設定を送信する送信先の移動局の識別情報を、前記第1セルの基地局に送信してもよい。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記周波数優先度パラメータの設定は、前記第1セルの周波数以外の複数の周波数の選択をすべて前記第1セルの周波数よりも高い優先度にする設定に変更されてもよい。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記周波数優先度パラメータの設定は、前記1回目の接続要求の受信から所定時間内に前記移動局から受信した複数の周波数について測定した測定報告に基づいて、周辺セルからの受信電力が最も高い周波数の優先度を高優先度にし、他の周波数をより低い優先度にする設定に変更されてもよい。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記周波数優先度パラメータの設定は、前記1回目の接続要求の受信から所定時間内に前記移動局から受信した複数の周波数について測定した電波品質の測定値を含む測定報告に基づいて、前記電波品質の測定値が所定の閾値よりも大きいセルがすべて高い優先度に設定されてもよい。
前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記管理装置は、前記第1セルの基地局が接続されたコアネットワークに接続されたMME(移動管理エンティティ)であってもよい。
また、前記管理装置、前記方法及び前記プログラムにおいて、前記管理装置は、第5世代又はその後の世代の移動通信システムにおける前記第1セルの基地局が接続されたAMF(Access and Mobility Management Function)又は前記AMF以外のコアネットワーク装置であることを
本発明の更に他の態様に係る通信システムは、前記いずれかの管理装置と、前記第1セルを形成する第1セル基地局と、前記第2セルを形成する第2セル基地局とを含む。
前記通信システムにおいて、前記第2セル基地局は、前記第1セル基地局と同じ周波数を用いる同一周波数の第2セル基地局と、前記第1セル基地局と異なる周波数を用いる異周波数の第2セル基地局と、を含んでもよい。
前記通信システムにおいて、前記同一周波数の第2セル基地局は、地上若しくは水上に設置されたスモールセル基地局又は前記第1セル基地局よりも低い高度を飛行する飛行体に設置されたスモールセル基地局であり、前記異周波数の第2セル基地局は、地上若しくは水上に設置されたマクロセル基地局又は前記第1セル基地局よりも低い高度を飛行する飛行体に設置されたマクロセル基地局であり、前記第1セル基地局は、前記第2セル基地局と同じ又はより高い位置に配置された基地局であってもよい。
前記通信システムにおいて、前記第1セル基地局はマクロセル基地局であり、前記同一周波数の第2セル基地局及び前記異周波数の第2セル基地局はそれぞれスモールセル基地局であってもよい。
本発明によれば、オーバレイセル構成において大サイズの第1セルの通信トラフィック量を小サイズの第2セルに分散させることができるので、大サイズの第1セルにおける移動局の通信品質の低下を防止することができる。
本発明の実施形態に係る大ゾーンセルと複数の地上セルが配置されたオーバレイセル構成を有する移動通信システムの概略構成の一例を示す説明図。 実施形態に係る通信システムのオーバレイセル構成におけるセル接続制御の一例を示すシーケンス図。 実施形態に係る通信システムのオーバレイセル構成におけるセル接続制御の他の一例を示すシーケンス図。 実施形態に係る通信システムのオーバレイセル構成におけるセル接続制御の更に他の例を示すシーケンス図。 本発明の実施形態に係る大ゾーンセルと複数の地上セルが配置されたオーバレイセル構成を有する移動通信システムの概略構成の他の例を示す説明図。 本発明の実施形態に係る大ゾーンセルと複数の地上セルが配置されたオーバレイセル構成を有する移動通信システムの概略構成の更に他の例を示す説明図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ここでは、LTE/LTE−Advancedへの適用を前提に本発明の実施形態を説明するが、類似のセル構成、物理チャネル構成を用いるシステムであれば、本発明の概念はどのようなシステムにも適用可能である。
まず、本発明を適用可能な移動通信システムの全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る大ゾーンセル10Aと複数の地上セル20A,30Aが配置されたオーバレイセル構成を有する移動通信システムの概略構成の一例を示す説明図である。災害や圏外解消への対策として、空中浮揚型の通信中継装置15から地上又は水上に向かって形成される大きなサイズの大ゾーンセル(第1セル)10Aの展開が有効である。また、この大ゾーンセル10Aにおいて急増する移動通信のトラフィックへの対策として、大ゾーンセル10A内に複数の地上セル20A,30Aが重畳するオーバレイセル構成の適用が有効である。
図1において、複数の地上セル20A,30Aは、移動局であるユーザ端末装置(以下「UE」ともいう。)との無線通信に大ゾーンセル10Aと同じ周波数(周波数帯)が用いられる同一周波数の第2セルとしてのスモールセル20Aと、UEとの無線通信に大ゾーンセル10Aと異なる周波数(周波数帯)が用いられる異周波数の第2セルとしてのマクロセル30Aとを含む。図1中のUE41は大ゾーンセル10Aに在圏して当該セル10Aに接続している。また、図1中のUE42はスモールセル20Aに在圏して当該セル20Aに接続し、UE43はマクロセル30Aに在圏して当該セル30Aに接続している。また、図中のUE40は、スモールセル20Aの大ゾーンセル10Aと重複している重複エリアにおけるスモールセル20Aの外縁に近いセル境界エリアに移動してスモールセル20Aへの接続が切断したUEである。
図1のオーバレイセル構成では、大ゾーンセル10Aと同一周波数のスモールセル20Aとの間で同一周波数を利用することにより周波数利用効率を拡大できるとともに、必要に応じて同一周波数のスモールセル20Aの境界エリアに在圏するUE42を異周波数の他のマクロセル30Aにハンドオーバさせることにより大ゾーンセル10Aからの干渉を回避することができるので、UE41,42,43における通信品質(例えばスループット)を増大させることができる。
図1において、本実施形態の移動通信システムは、LTE(Long Term Evolution)/LTE−Advanced又は第5世代などの次世代の標準仕様に準拠した通信システムであり、通信中継装置15に搭載された第1セル基地局としての移動可能な大ゾーンセル基地局(上空基地局)10と、その大ゾーンセル基地局10の無線通信エリアである大ゾーンセル10A内に固定配置された複数の第2セル基地局としての地上セル基地局20,30とを備える。地上セル基地局20,30は、例えば、UEとの無線通信に大ゾーンセル基地局10と同じ周波数(以下「周波数A」ともいう。)を用いる同一周波数の第2セル基地局としてのスモールセル基地局20と、UEとの無線通信に周波数Aとは異なる周波数(以下「周波数B」ともいう。)を用いる異周波数の第2セル基地局としてのマクロセル基地局30と、を含む。また、各セル10A,20A,30Aで用いられる周波数A,Bは、例えば、300MHz〜30GHzのマイクロ波帯の周波数でもよいし、30GHzよりも高いミリ波帯の周波数でもよい。また、周波数Aは700MHz〜1GHz(「プラチナバンド」とも呼ばれる)であり、周波数Bは1GHzよりも高い周波数であってもよい。
本実施形態では、周波数Aの移動通信ネットワーク及び周波数Bの移動通信ネットワークを同一の通信事業者(キャリア)が運用・管理して移動通信サービスを提供している。この同一の通信事業者(キャリア)の周波数Aの移動通信ネットワーク及び周波数Bの移動通信ネットワークを互いに識別するために、周波数A及び周波数Bそれぞれの移動通信ネットワークに互いに異なる移動通信ネットワークの識別情報(PLMN:公衆陸上移動体ネットワーク番号)が割り当てられて設定されている。
なお、図示の例では、スモールセル基地局20及びマクロセル基地局30の無線通信エリアであるスモールセル20A及びマクロセル30Aそれぞれの一部が大ゾーンセル10Aに重複しているが、スモールセル20Aの全体及びマクロセル30Aの全体それぞれが大ゾーンセル10A内に配置されたセル構成であってもよい。セルの一部又は全体が大ゾーンセル10Aに重複するスモールセル20A及びマクロセル30Aそれぞれは複数であってもよい。
また、図示の例では、スモールセル20Aの全体がマクロセル30A内に位置しているが、スモールセル20Aの一部がマクロセル30Aに重複してもよいし、セルの全体がマクロセル30A内に位置するスモールセル20Aは複数であってもよい。
大ゾーンセル基地局10は、上空を移動可能な飛行体からなる空中浮揚型の通信中継装置15に搭載された中継通信局として基地局(例えば、eNodeB、gNodeB)であり、移動通信網側のフィーダリンクFLの無線通信と移動局側のサービスリンクSLの無線通信とを中継することができる。
なお、図1では、上空の通信中継装置15に搭載された中継通信局が大ゾーンセル基地局10である例を示しているが、大ゾーンセル基地局10は、地上側のゲートウェイ局70に設けてもよいし、地上側のゲートウェイ局70に接続された装置に設けてもよい。この場合、通信中継装置15に搭載された中継通信局は、大ゾーンセル基地局10との間のフィーダリンクFLの無線通信と、UE(移動局)との間のサービスリンクSLの無線通信とを中継するリピータとして機能する。
また、図1では、大ゾーンセル基地局10を搭載する通信中継装置15が上空を移動可能な飛行体としての飛行船である例を示しているが、通信中継装置15は、上空を移動又は飛行可能なドローン、気球、航空機、ヘリコプター、ソーラープレーンタイプのHAPS(「高高度プラットフォーム局」又は「高高度疑似衛星」)若しくはLAPS(「低高度プラットフォーム局」又は「低高度疑似衛星」)、飛行船タイプのHAPS若しくはLAPS、人工衛星などの他の無人又は有人の飛行体であってもよい。また、通信中継装置15は、無線中継を行う運用時に位置する上空の所定の位置に移動した後、その位置にとどまるように又はその位置を含む所定範囲の飛行空間内を循環飛行するように制御してもよい。
飛行体は、自律制御若しくは外部から制御により又は飛行体に搭乗する操縦者の操縦により、地面、海面、又は川若しくは湖などの水面から100[km]以下の高度の空域を飛行して位置するように制御されてもよい。また、飛行体の飛行空域は、高度が11[km]以上及び50[km]以下の成層圏の空域であってもよい。更に、飛行体の飛行空域は、気象条件が比較的安定している高度15[km]以上25[km]以下の空域であってもよく、特に高度がほぼ20[km]の空域であってもよい。
また、大ゾーンセル基地局10は、スモールセル基地局20、マクロセル基地局30などの地上セル基地局(第2基地局)よりも高い位置(大気圏内の位置、及び、その外側の宇宙空間の位置を含む)に設置された基地局であってもよい。スモールセル基地局20及びマクロセル基地局30はそれぞれ、地上若しくは水上に設置されてもよいし、又は、大ゾーンセル基地局10よりも低い高度を飛行する飛行体に設置されていてもよい。また、大ゾーンセル基地局10がマクロセル基地局であり、そのマクロセル基地局と周波数が同じ同一周波数の第2セル基地局及びマクロセル基地局と周波数が異なる異周波数の第2セル基地局がそれぞれスモールセル基地局であってもよい。
マクロセル基地局30は、移動通信網において屋外に設置されている通常の半径数百m乃至数km程度の広域エリアである地上セルをカバーする大出力の基地局である。マクロセル基地局30は、他の基地局と例えば有線の通信回線で接続され、所定の通信インターフェースで通信可能になっている。また、マクロセル基地局30は、回線終端装置及び専用回線などの通信回線を介して移動通信網のコアネットワークに接続され、コアネットワーク上のサーバなどの各種ノードとの間で所定の通信インターフェースにより通信可能になっている。
スモールセル基地局20は、広域のマクロセル基地局30とは異なり、無線通信可能距離が数m乃至数百m程度であり、一般家庭、店舗、オフィス等の建物の内部にも設置することができる小出力の基地局である。スモールセル基地局20についても、回線終端装置及びADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線や光回線等のブロードバンド公衆通信回線などの通信回線を介して移動通信網のコアネットワークに接続され、コアネットワーク上のサーバ装置などの各種ノードとの間で所定の通信インターフェースにより通信可能になっている。
なお、大ゾーンセル10A内のスモールセル基地局20及びマクロセル基地局30は、地上又は水上に設置された基地局でもよいし、大ゾーンセル基地局10よりも低い高度を飛行するドローン、気球などの低高度の飛行体に設置された基地局であってもよい。
図1において、第1の移動局であるUE41は、周波数Aの大ゾーンセル10Aに在圏して大ゾーンセル基地局10に接続されたユーザ端末装置(MUE)であり、大ゾーンセル基地局10を介して電話やデータ通信などのための無線通信が可能な状態にある。
一部の第2の移動局であるUE42は、周波数Aのスモールセル20Aに在圏してスモールセル基地局20に接続されたユーザ端末装置(SUE)であり、スモールセル基地局20を介して電話やデータ通信などのための無線通信が可能な状態にある。
他の第2の移動局であるUE43は、周波数Bのマクロセル30Aに在圏してマクロセル基地局30に接続されたユーザ端末装置(SUE)であり、スモールセル基地局20を介して電話やデータ通信などのための無線通信が可能な状態にある。
UE41,42,43はそれぞれ、大ゾーンセル10A、スモールセル20A、マクロセル30Aに在圏するときに、その在圏するセルに対応する大ゾーンセル基地局10、スモールセル基地局20、マクロセル基地局30と間で所定の通信方式及び無線通信リソースを用いて無線通信することができる。UE41,42,43はそれぞれ、例えばCPUやメモリ等を有するコンピュータ装置、コアネットワークに対する外部通信インターフェース部、無線通信部などのハードウェアを用いて構成され、所定のプログラムが実行されることにより基地局10,20,30等との間の無線通信等を行うことができる。
本実施形態において、大ゾーンセル基地局10、スモールセル基地局20及びマクロセル基地局30はそれぞれ、例えばCPUやメモリ等を有するコンピュータ装置、コアネットワークに対する外部通信インターフェース部、無線通信部などのハードウェアを用いて構成され、所定のプログラムが実行されることにより、後述のセル10A,20A,30Aに対するUEの接続および切断を制御したり管理したりするための各種処理を実行したり、UE41,42,43のハンドオーバのための処理干渉を抑制するためのハンドオーバ等の各種処理を実行したり、所定の通信方式及び無線通信リソースを用いてUE41,42,43との間の無線通信を行ったりすることができる。
各基地局10,20,30は、移動局であるUEに対してOFDM(直交周波数分割多重)方式の下りリンクの無線通信可能な基地局である。基地局10,20,30は、例えば、アンテナ、無線信号経路切り換え部、送受共用器(DUP:Duplexer)、下り無線受信部とOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調部、上り無線受信部、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency-Division Multiple Access)復調部など備える。更に、各基地局10,20,30は、OFDM変調部、下り無線送信部、制御部等を備える。
SC−FDMA復調部は、上り無線受信部で受信した受信信号に対してSC−FDMA方式の復調処理を実行し、復調されたデータを制御部に渡す。OFDM変調部は、制御部から受けた自局のセルに在圏しているUEに向けて送信する下り信号のデータを、所定の電力で送信されるように、OFDM方式で変調する。また、基地局が例えばサーバから送信停止対象のサブフレームの情報を受信した場合、OFDM変調部は、無線通信フレーム中の特定のサブフレームについてのみ下り送信を停止するように制御される。下り無線送信部は、OFDM変調部で変調した送信信号を、送受共用器、無線信号経路切り換え部及びアンテナを介して送信する。
基地局10,20,30の制御部は、例えばコンピュータ装置で構成され、所定のプログラムが読み込まれて実行されることにより、各部を制御したり各種処理を実行したりする。また、制御部は、コアネットワーク51,52に対する外部通信インターフェース部やMME(モビリティ管理エンティティ)装置、AMF(アクセス及びモビリティの管理機能)装置等の管理装置としてのコアネットワーク装置61,62と協働して、UEのセル10A,20A,30Aに対する初期接続、再選択および切断などを制御したり管理したりするための処理を行う手段や、UE41,42,43のハンドオーバのための処理を行う手段としても機能する。MME装置及びAMF装置は、基地局(例えば、eNodeB、gNodeB)10,20,30を収容し、基地局との間の制御信号のゲートウェイとして機能し、UEのモビリティ制御を行う。
本実施形態では、大ゾーンセル基地局10用の第1コアネットワーク51と、地上セル基地局(スモールセル基地局20,マクロセル基地局30)用の第2コアネットワーク52とが別々に設けられている。
各基地局10,20,30は、各コアネットワーク51,52のMME装置等のコアネットワーク装置61,62と通信することができる。例えば、大ゾーンセル基地局10は、ゲートウェイ局70を介して第1コアネットワーク51のコアネットワーク装置61と通信することができる。スモールセル基地局20及びマクロセル基地局30は、所定のインターフェースを介して第2コアネットワーク52のコアネットワーク装置62と通信することができる。
本実施形態の通信システムは、少なくともコアネットワーク装置61,62を備え、各基地局10,20,30を含んでもよい。コアネットワーク装置61、62は、例えば単数又は複数のコンピュータ装置で構成され、所定のプログラムが読み込まれて実行されることにより、オーバレイセル構成の移動通信システムにおいて基地局及びUEを管理又は制御するための処理を実行する。コアネットワーク装置61、62は、セル接続制御の一例においては、次の(1)〜(3)の手段としても機能する。
(1)大ゾーンセル10Aとスモールセル20A又はマクロセル30Aとの重複エリアに位置するUE40又は大ゾーンセル10Aの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置するUE41から、大ゾーンセル基地局10を介して、大ゾーンセル10Aへの初期接続を要求する1回目の初期接続要求(アタッチ要求)又は大ゾーンセル10Aの再選択を要求する1回目の再選択要求を受信したとき、接続シーケンスにおいてUE40,41から取得したUE40,41の識別情報(例えば、IMSI:国際的加入者識別番号)を管理リスト(ホワイトリスト)に記憶(登録)する手段。
(2)前記管理リストに記憶したUE40,41の識別情報に基づいて、UE40,41から大ゾーンセル10Aへの2回目以降の初期接続要求(アタッチ要求)又はUE40,41による大ゾーンセル10Aの2回目以降の所定回数の再選択要求を、大ゾーンセル基地局10を介して受信したか否かを判断する手段。
(3)UE40,41から2回目以降の所定回数の初期接続要求(アタッチ要求)又は2回目以降の再選択要求を受信したときに、大ゾーンセル基地局10を介して、その初期接続要求又は再選択要求を受諾する応答をUE40,41に送信する手段。
また、コアネットワーク装置61、62は、セル接続制御の他の例においては、次の(4)〜(6)の手段としても機能する。
(4)大ゾーンセル10Aとスモールセル20A又はマクロセル30Aとの重複エリアに位置するUE40又は大ゾーンセル10Aの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置するUE41から、大ゾーンセル基地局10を介して、大ゾーンセル10Aへの初期接続を要求する1回目の初期接続要求(アタッチ要求)又は大ゾーンセル10Aの再選択を要求する1回目の再選択要求を受信したとき、初期接続シーケンスにおけるIdentity ResponseでUE40,41から取得したUE40,41の識別情報(例えば、IMSI:国際的加入者識別番号)を管理リスト(ホワイトリスト)に記憶(登録)する手段。
(5)UE40,41におけるセル初期接続時又はセル再選択時の周波数優先度パラメータの設定が変更された後、前記管理リスト(ホワイトリスト)に記憶したUE40,41の識別情報に基づいて、UE40,41から大ゾーンセル10Aへの2回目以降の初期接続要求(アタッチ要求)又はUE40,41による大ゾーンセル10Aの2回目以降の所定回数の再選択要求を、大ゾーンセル基地局10を介して受信したか否かを判断する手段。
(6)UE40,41から2回目以降の所定回数の初期接続要求(アタッチ要求)又は2回目以降の再選択要求を受信したときに、大ゾーンセル基地局10を介して、その初期接続要求又は再選択要求を受諾する応答をUE40,41に送信する手段。
上記オーバレイセル構成の通信システムにおいて、大ゾーンセル10Aの地上での直径(フットプリントの直径)は数十km〜数百km程度あり、直径が数百m〜十数kmと比較的大きな地上セルであるマクロセル30Aの約10倍もある。また、マクロセル基地局30は、数百局〜数千局で半径十数kmの広域エリアをカバーするのに対して、大ゾーンセル10Aを形成する上空の大ゾーンセル基地局10は同様な広域エリアを一局でカバーする。このように広域エリアを一局の大ゾーンセルでカバーするため、大ゾーンセル10Aの通信トラフィック量は多くなるが、上空の大ゾーンセル基地局10がUE41との無線通信に用いる無線リソースは、マクロセル基地局30の無線リソースと同じであるため、大ゾーンセル10Aに在圏するUE41の通信品質(スループット)が低下するおそれがある。大ゾーンセル10Aの通信トラフィック量が大ゾーンセル基地局10の無線機の処理能力を超えると、UE40から大ゾーンセル10Aへの初期接続(アタッチ)が失敗するおそれもある。
そこで、本実施形態では、以下に示すように、大ゾーンセル10Aとスモールセル20A又はマクロセル30Aとの重複エリアに位置する未接続状態のUE40又は大ゾーンセル10Aの重複エリア以外の非重複エリアに位置する未接続状態のUE41が、大ゾーンセル10Aに初期接続しようとしたとき、スモールセル20A又はマクロセル30A(特に、大ゾーンセル10Aとは異なる異周波数Bのマクロセル30A)に対して優先的に初期接続又は再選択させて在圏させるようにしている。これにより、大ゾーンセル10Aの通信トラフィック量をスモールセル20A又はマクロセル30A(特に、異周波数Bのマクロセル30A)に分散させることができるので、大ゾーンセル10Aにおける移動局の通信品質の低下を防止することができる。
〔セル接続制御例1:リジェクト方式〕
図2は、本実施形態に係る通信システムのオーバレイセル構成におけるリジェクト方式のセル接続制御の一例を示すシーケンス図である。本例のリジェクト方式は、大ゾーンセル基地局10に初期接続しようとしたUE40,41を1回又は複数回(予め設定した所定回数)拒否(Reject)し、再度初期接続しようとしたUE40のみ大ゾーンセル基地局10へ接続させる方式である。本方式は、アイドル状態にあるUE40,41が大ゾーンセル基地局10を再選択しようとする場合にも適用できる。
なお、図2及び後述の図3、図4における丸数字は、本明細書においてはステップ1〜ステップ5と表記する。また、図2及び後述の図3、図4の例は、大ゾーンセル10A及びスモールセル20Aの周波数Aが、2GHzの周波数帯(Band1)の周波数であり、マクロセル30Aの周波数Bが、プラチナバンドである900MHzの周波数帯(Band8)の周波数であるときの例であるが、周波数A及び周波数Bは他の周波数であってもよい。
図2において、大ゾーンセル10Aに位置するUE40,41は、大ゾーンセル基地局10との間でRRC Connection設定(無線区間のコネクション設定)が完了しているが、大ゾーンセル10Aに対応する第1コアネットワーク51へ接続されていない状態にある。
ステップ1:未接続状態のUE40,41が、NAS(Non−Access Stratum control protocol)層の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信すると、その初期接続要求が大ゾーンセル基地局10から、大ゾーンセル基地局10を収容する第1コアネットワーク51のコアネットワーク装置61に転送される。
ここで、NAS層は、移動通信の制御プロトコルスタックにおける、サービス認証やベアラ管理、セキュリティ設定、在圏位置管理を行うレイヤである。このNAS層では、UEのコアネットワークへの初期接続(Attach)、切断(Detach)、IPアドレス割り当てなどが行われる。以下の拒否応答(アタッチ・リジェクト)、受諾応答(アタッチ・アクセプト)及び切断要求(デタッチ・リクエスト)なども、NAS層で送受信される。
ステップ2:コアネットワーク装置61は、自装置に記憶している管理リスト(ホワイトリスト)に、初期接続シーケンスにおけるIdentity ResponseでUEから受信した当該UEの端末識別情報としてのIMSIが登録されていなければ、大ゾーンセル基地局10を介して、拒否応答(リジェクト)をUEに送信し、初期接続シーケンスにおけるIdentity ResponseでUEから取得したIMSIを管理リストに保持する。また、コアネットワーク装置61は、管理リストの当該IMSIに対応する条件パラメータの一つである初期接続要求(アタッチ・リクエスト)送信回数の値を「1」に設定する。更に、コアネットワーク装置61は、2回目以降の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を待ち受ける所定時間を計時(タイムカウント)するタイマーを起動する。
なお、図3に示す他のセル接続制御例のように、拒否応答(リジェクト)をUEに送信する代わりに、拒否応答(リジェクト)及び受諾応答(アタッチ・アクセプト)のいずれもUEに送信しないようにしてもよい。
ステップ3:次に、コアネットワーク装置61は、タイマーの所定時間内に、サービス要求を受信するとともに再度UEから初期接続要求を受信する。すなわち2回目の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)をUEから受信する。
なお、上記タイマーが計時する所定時間は制御パラメータで変更可能である。タイマーの所定時間の計時が満了し、かつ2回目の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)がUEから送られてこなければ、上記ステップ2で保持したIMSIを管理リスト(ホワイトリスト)から削除する。このタイマーを設けることで、短時間(タイマーの所定時間)のうちに複数回(2回又は3回以上)、初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信したUEのみを大ゾーンセル基地局10へ接続させることができる。
ステップ4:コアネットワーク装置61は、上記ステップ3で受信した初期接続要求(アタッチ・リクエスト)に含まれるIMSIが管理リスト(ホワイトリスト)に保持されていれば、同一のUEからの2回目の初期接続要求であると判断し、その初期接続要求を受諾する受諾応答(アタッチ・アクセプト)をUEに送信する。なお、この判断及び受諾応答(アタッチ・アクセプト)の送信は、上記タイマーの所定時間内の2回目の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)をUEから受信したタイミングに行ってもよいし、又は、上記タイマーの所定時間が満了したタイミングに行ってもよい。
ステップ5:UEから切断要求(デタッチ・リクエスト)が大ゾーンセル基地局10に送られたら、大ゾーンセル基地局10は、その切断要求(デタッチ・リクエスト)を送ったUEのIMSIをコアネットワーク装置61に送る。コアネットワーク装置61は、管理リスト(ホワイトリスト)から切断対象のUEのIMSIを削除する。また、コアネットワーク装置61は、大ゾーンセル基地局10から、UE Context Release Completeを受信したときも、管理リスト(ホワイトリスト)から当該UEのIMSIを削除する。
図2のステップ2において、コアネットワーク装置61から拒否応答(リジェクト)を受信した場合、又は、拒否応答(リジェクト)及び受諾応答(アタッチ・アクセプト)のいずれも受信しなかった場合、UEは例えば次のように動作する。UEは自装置が対応している複数の周波数(バンド)を低周波数側からセルサーチし、受信電力が所定の閾値以上の地上セル(図1の例では周波数Bのマクロセル30A)があれば、その地上セルの基地局に初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信し、当該地上セルに接続する。一方、上記低周波数側からのセルサーチで地上セルが見つからなければ、再度、大ゾーンセル基地局10へ初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信する。
なお、上記低周波数側からのセルサーチを行わずに、再度、同一セルの基地局(大ゾーンセル基地局10)に初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信してもよいし、又は、同一周波数(バンド)Aの異なる地上セルの基地局に初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信してもよい。
〔セル接続制御例2:SPIDを用いたプライオリティ変更方式〕
図4は、本実施形態に係る通信システムのオーバレイセル構成におけるSPIDを用いたプライオリティ変更方式のセル接続制御の一例を示すシーケンス図である。本例のSPID(Subscriber Profile ID for RAT/Frequency Priority)を用いたプライオリティ変更方式は、大ゾーンセル基地局10へ接続したUEのシステム情報であるSIB(システム情報ブロック)5によるアイドル時の周波数優先度パラメータの設定(接続周波数優先度の設定)を規定するidle Priority情報を上書きし、地上セル基地局(例えばスモールセル基地局20、又は、マクロセル基地局30)への初期接続を促す方式である。なお、本方式も、アイドル状態にあるUE40,41が大ゾーンセル基地局10を再選択(Reselection)しようとする場合にも適用できる。
ここで、SPIDは、移動局であるUEが接続状態になる際に、移動管理ノードであるMMEが基地局に対して通知する情報である。また、UEとコアネットワークとの間の状態として、接続(Connected)状態とアイドル(idle)状態の2つの状態が存在する。前記接続(Connected)状態は、例えばRRCコネクション(Radio Resource Control−Connection)が確立された状態であり、前記アイドル(idle)状態は、例えばRRCコネクションが確立されていない状態である。上記「アイドル時」とは、上記UEとコアネットワークとの間の状態がアイドル(idle)状態にあるとき、を意味する。
図4において、前述の図2,3と同様に、大ゾーンセル10Aに位置するUE40,41は、大ゾーンセル基地局10との間でRRC Connection設定(無線区間のコネクション設定)が完了しているが、大ゾーンセル10Aに対応する第1コアネットワーク51へ接続されていない状態にある。
ステップ1:未接続状態のUEが、初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信すると、その初期接続要求が大ゾーンセル基地局10からコアネットワーク装置61に転送される。
ステップ2:コアネットワーク装置61は、自装置に記憶している管理リスト(ホワイトリスト)に、初期接続シーケンスにおけるIdentity ResponseでUEから取得した当該UEの端末識別情報としてのIMSIが登録されていなければ、大ゾーンセル基地局10への初期接続を受諾する受諾応答(アタッチ・アクセプト)と、idle Priority情報と管理リストへの当該UEのIMSIの登録有無情報とを含むSPIDとを、大ゾーンセル基地局10に送信する。大ゾーンセル基地局10はコアネットワーク装置61から受信した受諾応答(アタッチ・アクセプト)をUEに転送する。コアネットワーク装置61は、UEから取得したIMSIを管理リストに登録して保持する。また、管理リストの当該IMSIに対応する条件パラメータの一つである初期接続要求(アタッチ・リクエスト)送信回数の値を「1」に設定する。コアネットワーク装置61は、管理リストに上記UEのIMSIを登録したら、以下のステップ3,4の動作が行われる。
ステップ3:次に、コアネットワーク装置61は、1回目の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)からの所定時間を計時(タイムカウント)するタイマーを起動し、2回目以降の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)又は基地局とのコネクション確立要求(RRC Connection setup request)を待ち受ける。このタイマーを設けることで、短時間(タイマーの所定時間)のうちに複数回(2回又は3回以上)、初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を送信したUEのみ、又は、初期接続後のコネクション確立要求を送信したUEのみを、大ゾーンセル基地局10へ接続させることができる。
ステップ4:コアネットワーク装置61は、上記ステップ1で初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を受信したときには当該UEのIMSIがまだ管理リスト(ホワイトリスト)になかったことを確認するとともに、当該UEに対応するタイマーが満了していないことを確認すると、接続周波数優先設定(リセレクション優先度設定)としてのidle Priorityパラメータの設定情報を付加した無線接続開放(RRC ConnectionRelease)を送るべきUEを決定し、その決定したUEのIMSI(識別情報)を含むSPIDを大ゾーンセル基地局10に送信する。大ゾーンセル基地局10は、コアネットワーク装置61から受信したSPIDに含まれる当該UEに対応するidle Priorityパラメータの設定情報を任意のパラメータ値に変更し、変更後のidle Priorityパラメータの設定情報を無線接続開放(RRC ConnectionRelease)に付加してUEに送信する。UEは、報知情報を受信して保存していたSIB5にあるidle Priority情報を、大ゾーンセル基地局10から受信した変更後のidle Priorityパラメータの設定情報で上書きする。
ステップ5:次に、コアネットワーク装置61は、タイマー満了前に、UEが送信した初期接続要求(アタッチ・リクエスト)を受信すると、大ゾーンセル基地局10への初期接続を受諾する受諾応答(アタッチ・アクセプト)をSPIDとともに大ゾーンセル基地局10に送信する。大ゾーンセル基地局10はコアネットワーク装置61から受信した受諾応答(アタッチ・アクセプト)をUEに転送する。ここで、管理リスト(ホワイトリスト)に当該UEのIMSIが保持されているので、大ゾーンセル基地局10からUEにコネクション開放(RRC ConnectionRelease)は送信されない。
ステップ6:コアネットワーク装置61は、タイマーが満了した時点で、2回目の初期接続要求(アタッチ・リクエスト)又はコネクション確立要求(RRC Connection setup request)を受信していなければ、管理リスト(ホワイトリスト)から当該UEのIMSIを削除する。また、コアネットワーク装置61は、UEから切断要求(デタッチ・リクエスト)を受信した場合や、大ゾーンセル基地局10からUE Context Release Completeを受信した場合も、管理リスト(ホワイトリスト)から当該UEのIMSIを削除する。
図4のステップ4において、当該UEに対応するSIB5にあるidle Priority情報を上書きして変更した場合、UEは例えば次のように動作する。UEはコネクション開放(RRC ConnectionRelease)に含まれる上記idle Priorityパラメータの設定情報(リセレクション優先度設定)に基づいて、自装置内の設定情報にある周波数Priorityの設定を変更する。例えば、周波数Priorityの設定を、図1の大ゾーンセル基地局10の周波数Aとは異なるマクロセル基地局30の周波数B(例えば、900MHz)の接続優先度を高くするHigh Priorityに変更する。この変更を行った場合、UEは、周波数Bの周波数帯についてセルサーチし、受信電力が所定の閾値以上の地上セル(図1の例では周波数Bのマクロセル30A)があれば、その地上セルの基地局(図1の例では周波数Bのマクロセル基地局30)への初期接続又は当該地上セルの基地局の再選択を行うためのService Request又はAttach Requestを送信し、当該地上セルに接続する。一方、上記周波数Bのセルサーチで地上セルの受信電力が上記閾値よりも小さい場合は、UEは大ゾーンセル10Aにとどまる。
上記SIB5に上書きするidle Priority情報の変更後のパラメータ設定値(接続周波数優先設定)の決定方法としては、例えば次の(1)及び(2)の方法が挙げられる。
(1)第1の決定方法の例では、大ゾーンセル基地局10の周波数Aとは異なる他の異周波数をすべてHigh Priorityにする。この場合、UEは、SIB5に上書きされたidle Priority情報のパラメータ設定値(接続周波数優先設定)に基づいて、上記他の異周波数のすべてについて受信電力を測定することができる。
(2)第2の決定方法の例では、図4のステップ3と同時刻にタイマーを起動させ、周辺セルの測定結果を含む測定報告(MR:Measurement Report)をUEから取得し電波品質(例えば、RSRPやRSRQ等)の良い周波数を「High Priority」に設定し、それ以外の周波数を「High Priority」よりも優先度が低い「Equal」に設定する。この場合、最も電波品質の良い周波数を選択することができる。なお、上記周辺セルの測定結果を含む測定報告(MR)は、UEから所定のタイミングに自律的に送信して基地局が受信するようにしてもよいし、基地局からのリクエストに応じてUEから送信させて基地局が受信するようにしてもよい。また、この方法では、上記大ゾーンセル基地局10とのコネクションを開放するコネクション開放(RRC ConnectionRelease)を大ゾーンセル基地局10が送る条件を、タイマーが満了し、且つ、UEから測定報告(MR:Measurement Report)を受信した後、に変更する。
以上、本実施形態によれば、オーバレイセル構成のセル境界エリアにおいて大ゾーンセル10Aの通信トラフィック量を地上側のマクロセル30A又はスモールセル20Aに分散させることができるので、大ゾーンセル10AにおけるUE(移動局)の通信品質の低下を防止することができる。
なお、本実施形態では、大ゾーンセル基地局10用の第1コアネットワーク51と、地上セル基地局(スモールセル基地局20,マクロセル基地局30)用の第2コアネットワーク52とが別々に設けた場合について説明したが、図5に示すように、大ゾーンセル基地局10と地上セル基地局に共通のコアネットワーク50を設け、共通のコアネットワーク50に、大ゾーンセル基地局10を収容するコアネットワーク装置61と、地上セル基地局(スモールセル基地局20,マクロセル基地局30)を収容するコアネットワーク装置62とを別々に設けてもよい。この場合、大ゾーンセル基地局10用のコアネットワーク装置61が、前述の図2〜図4のセル接続制御を行う。また、図6に示すように、大ゾーンセル基地局10と地上セル基地局に共通のコアネットワーク50を設け、その共通のコアネットワーク50に、大ゾーンセル基地局10及び地上セル基地局(スモールセル基地局20,マクロセル基地局30)を収容する共通のコアネットワーク装置60を設けてもよい。この場合、共通のコアネットワーク装置60が、前述の図2〜図4のセル接続制御を行う。
また、本実施形態では、地上セル(スモールセル20A,マクロセル30A)及び大ゾーンセル10Aのオーバレイ構成の場合について説明したが、この構成に限定されることなく、本発明は、互いにサイズが異なる複数のセルのオーバレイ構成について適用することができる。
また、本実施形態では、LTE/LTE−Advancedへの適用を前提に説明したが、LTE/LTE−Advancedと類似のOFDM(直交周波数分割多重)方式の下りリンクの無線通信、無線通信フレーム、OFDMシンボルなどを用いるシステムであれば、本発明の概念はどのようなシステムにも適用可能であり、さらに本実施形態に示した送信機および受信機の構成に限定されない。
また、本明細書で説明された処理工程並びに移動通信システム、大ゾーンセル基地局、地上セル基地局(スモールセル基地局、マクロセル基地局)及びユーザ端末装置(移動局)の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
ハードウェア実装については、実体(例えば、各種無線通信装置、Node B、端末、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
また、前記媒体は非一時的な記録媒体であってもよい。また、前記プログラムのコードは、コンピュータ、プロセッサ、又は他のデバイス若しくは装置機械で読み込んで実行可能であれよく、その形式は特定の形式に限定されない。例えば、前記プログラムのコードは、ソースコード、オブジェクトコード及びバイナリコードのいずれでもよく、また、それらのコードの2以上が混在したものであってもよい。
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
10 大ゾーンセル基地局(第1基地局、中継通信局)
10A 大ゾーンセル(第1セル)
15 通信中継装置
20 スモールセル基地局(同一周波数の第2基地局)
20A スモールセル(同一周波数の第2セル)
30 マクロセル基地局(異周波数の第2基地局)
30A マクロセル(異周波数の第2セル)
40,41,42,43 UE(移動局)
50,51,52 コアネットワーク
60,61,62 コアネットワーク装置
70 ゲートウェイ局

Claims (22)

  1. 第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セルの再選択を管理する管理装置であって、
    前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶する手段と、
    前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の要求を、前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に2回又は3回以上の所定回数受信したか否かを判断する手段と、
    前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に前記移動局から前記2回目以降の要求を前記所定回数受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信する手段と、
    を備えることを特徴とする管理装置。
  2. 請求項1の管理装置において、
    前記1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶し、前記要求を拒否する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信する、ことを特徴とする管理装置。
  3. 請求項2の管理装置において、
    前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間における記2回目以降の要求の受信回数が前記所定回数に達する前まで、前記要求を拒否する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信し、
    前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に記2回目以降の要求の受信回数が前記所定回数に達したとき、前記要求を受諾する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信する、ことを特徴とする管理装置。
  4. 請求項1の管理装置において、
    前記1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶し、前記要求に対する応答を前記移動局に送信しない、ことを特徴とする管理装置。
  5. 請求項4の管理装置において、
    前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間における記2回目以降の要求の受信回数が前記所定回数に達する前まで、前記要求に対する応答を前記移動局に送信せず、
    前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に記2回目以降の要求の受信回数が前記所定回数に達したとき、前記要求を受諾する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信する、ことを特徴とする管理装置。
  6. 第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セル及び前記第2セルそれぞれの再選択を管理する管理装置であって、
    前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶する手段と、
    前記移動局におけるセル初期接続時又はセル再選択時の周波数優先度パラメータの設定が変更された後、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断する手段と、
    前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したときに、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信する手段と、
    を備えることを特徴とする管理装置。
  7. 請求項6の管理装置において、
    前記第1セルの基地局から無線接続開放メッセージにて前記周波数優先度パラメータの設定を送信する送信先の移動局の識別情報を、前記第1セルの基地局に送信する、
    ことを特徴とする管理装置。
  8. 請求項7の管理装置において、
    前記周波数優先度パラメータの設定は、前記第1セルの周波数以外の複数の周波数の選択をすべて前記第1セルの周波数よりも高い優先度にする設定に変更される、ことを特徴とする管理装置。
  9. 請求項7の管理装置において、
    前記周波数優先度パラメータの設定は、前記1回目の初期接続要求の受信から所定時間内に前記移動局から受信した複数の周波数について測定した測定報告に基づいて、周辺セルからの受信電力が最も高い周波数の優先度を高優先度にし、他の周波数をより低い優先度にする設定に変更される、ことを特徴とする管理装置。
  10. 請求項7の管理装置において、
    前記周波数優先度パラメータの設定は、前記1回目の初期接続要求の受信から所定時間内に前記移動局から受信した複数の周波数について測定した電波品質の測定値を含む測定報告に基づいて、前記電波品質の測定値が所定の閾値よりも大きいセルがすべて高い優先度に設定される、ことを特徴とする管理装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかの管理装置において、
    前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記1回目の要求の受信から所定時間内に、前記第1セルの基地局を介して前記移動局から前記第1セルへの2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断し、
    前記1回目の初期接続要求の受信から所定時間内に、前記移動局から前記所定回数の要求を受信したとき、前記初期接続要求を受諾する応答を前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信する、ことを特徴とする管理装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかの管理装置において、
    前記移動局の識別情報とともに、前記移動局の識別情報に対応付けられた前記要求の受信回数を記憶し、
    前記移動局の識別情報及び前記要求の受信回数に基づいて、前記1回目の要求の受信から所定時間内に、前記第1セルへの2回目以降の要求の受信回数が所定回数に達したか否かを判断し、
    前記1回目の初期接続要求の受信から所定時間内に、前記第1セルへの2回目以降の要求の受信回数が所定回数に達したとき、前記要求を受諾する応答を、前記第1セルの基地局を介して前記移動局に送信する、ことを特徴とする管理装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかの管理装置において、
    前記管理装置は、前記第1セルの基地局が接続されたコアネットワークに接続されたMME(移動管理エンティティ)であることを特徴とする管理装置。
  14. 請求項1乃至12のいずれかの管理装置において、
    前記管理装置は、第5世代又はその後の世代の移動通信システムにおける前記第1セルの基地局が接続されたAMF(Access and Mobility Management Function)又は前記AMF以外のコアネットワーク装置であることを特徴とする管理装置。
  15. 通信システムであって、
    請求項1乃至13のいずれかの管理装置と、前記第1セルを形成する第1セル基地局と、前記第2セルを形成する第2セル基地局とを含む、ことを特徴とする通信システム。
  16. 請求項15の通信システムにおいて、
    前記第2セル基地局は、前記第1セル基地局と同じ周波数を用いる同一周波数の第2セル基地局と、前記第1セル基地局と異なる周波数を用いる異周波数の第2セル基地局と、を含むことを特徴とする通信システム。
  17. 請求項16の通信システムにおいて、
    前記同一周波数の第2セル基地局は、地上若しくは水上に設置されたスモールセル基地局又は前記第1セル基地局よりも低い高度を飛行する飛行体に設置されたスモールセル基地局であり、
    前記異周波数の第2セル基地局は、地上若しくは水上に設置されたマクロセル基地局又は前記第1セル基地局よりも低い高度を飛行する飛行体に設置されたマクロセル基地局であり、
    前記第1セル基地局は、前記第2セル基地局と同じ又はより高い位置に配置された基地局であることを特徴とする通信システム。
  18. 請求項16の通信システムにおいて、
    前記第1セル基地局はマクロセル基地局であり、前記同一周波数の第2セル基地局及び前記異周波数の第2セル基地局はそれぞれスモールセル基地局であることを特徴とする通信システム。
  19. 第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において、移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セルの再選択を管理する方法であって、
    前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶することと、
    前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の要求を、前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に2回又は3回以上の所定回数受信したか否かを判断することと、
    前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に前記移動局から前記2回目以降の要求を前記所定回数受信したときに、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  20. 第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セル及び前記第2セルそれぞれの再選択を管理する方法であって、
    前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶することと、
    前記移動局におけるセル初期接続時又はセル再選択時の周波数優先度パラメータの設定が変更された後、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断することと、
    前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  21. 第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セルの再選択を管理する管理装置に設けられたコンピュータ又はプロセッサで実行されるプログラムであって、
    前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶するためのプログラムコードと、
    前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の要求を、前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に2回又は3回以上の所定回数受信したか否かを判断するためのプログラムコードと、
    前記1回目の要求の受信から所定時間経過するまでの間に前記移動局から前記2回目以降の要求を前記所定回数受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信するためのプログラムコードと、
    を含むことを特徴とするプログラム。
  22. 第1セルと前記第1セルよりもセルサイズが小さい第2セルとを含むオーバレイセル構成において移動局から前記第1セルへの初期接続及び移動局による前記第1セル及び前記第2セルそれぞれの再選択を管理する管理装置に設けられたコンピュータ又はプロセッサで実行されるプログラムであって、
    前記第1セルと前記第2セルとの重複エリア又は前記第1セルの前記重複エリア以外の非重複エリアに位置する移動局から、前記第1セルの基地局を介して、前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する1回目の要求を受信したとき、前記移動局から取得した前記移動局の識別情報を記憶するためのプログラムコードと、
    前記移動局におけるセル初期接続時又はセル再選択時の周波数優先度パラメータの設定が変更された後、前記記憶した移動局の識別情報に基づいて、前記移動局から前記第1セルへの初期接続又は前記第1セルの再選択を要求する2回目以降の所定回数の要求を受信したか否かを判断するためのプログラムコードと、
    前記移動局から前記2回目以降の所定回数の要求を受信したとき、前記第1セルの基地局を介して、前記要求を受諾する応答を前記移動局に送信するためのプログラムコードと、
    を含むことを特徴とするプログラム。
JP2019214398A 2019-11-27 2019-11-27 管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラム Active JP6928068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019214398A JP6928068B2 (ja) 2019-11-27 2019-11-27 管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019214398A JP6928068B2 (ja) 2019-11-27 2019-11-27 管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021087091A JP2021087091A (ja) 2021-06-03
JP6928068B2 true JP6928068B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=76085788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019214398A Active JP6928068B2 (ja) 2019-11-27 2019-11-27 管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6928068B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7220168B2 (ja) * 2020-02-19 2023-02-09 Hapsモバイル株式会社 オーバレイセル構成における不連続サービスエリアの検知及びその検知に基づく無線ネットワーク設計

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007134841A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Nec Corp 移動体通信システム、無線ネットワーク制御装置及びそれらに用いる発信者位置情報通知機能の実現方法
JP2018093253A (ja) * 2015-04-07 2018-06-14 シャープ株式会社 端末装置、mme、pgw、及び通信制御方法
JP6426688B2 (ja) * 2016-12-22 2018-11-21 Kddi株式会社 通信装置、制御方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021087091A (ja) 2021-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11729700B2 (en) Communication related to network slice information
US10470149B2 (en) Method and apparatus for performing MM attach and service request procedure for network slice based new radio access technology in wireless communication system
US11166212B2 (en) Elevation based mode switch for 5G based aerial UE
EP3125626B1 (en) Method for device-to-device (d2d) operation performed by terminal in wireless communication system, and terminal using the method
KR101641004B1 (ko) 무선 통신 시스템에서 슈프림 우선순위를 적용하는 셀 재선택 방법 및 이를 지원하는 장치
EP2552160B1 (en) Method and device for selecting donor cell
CN102474777B (zh) 用于确定无线通信系统中的移动性状态的装置和方法
EP3065492A1 (en) Method for d2d operation performed by terminal in wireless communication system, and terminal using the method
WO2014069890A1 (ko) 무선 통신 시스템에서 우선순위 핸들링 기반 셀 재선택 방법 및 이를 지원하는 장치
US20140031041A1 (en) Method for performing mobility in a wireless communication system and apparatus for the same
US20140011519A1 (en) Method for transmitting location information and user equipment
WO2013009129A2 (ko) 무선 통신 시스템에서 시스템 정보 보고 방법 및 이를 지원하는 장치
US20220338297A1 (en) Radio terminal, base station, and methods and non-transitory computer-readable media therefor
EP3179802B1 (en) Device-to-device (d2d) operation method performed by terminal in wireless communications system and terminal using same
US9078150B2 (en) Method for communication based on mobility evaluation in a wireless communication system and apparatus for the same
EP3725013B1 (en) Methods, base station and wireless device for handling of connections of wireless devices to airborne base stations
US20210068028A1 (en) Improved cell reselection for an aerial ue
EP3101991B1 (en) D2d operation method performed by terminal in wireless communication system and corresponding terminal
WO2016003224A1 (ko) 기지국의 인터워킹 수행 방법 및 이를 이용하는 기지국
Fonseca et al. Mobility for cellular-connected UAVs: Challenges for the network provider
JP6928068B2 (ja) 管理装置及びその方法、通信システム並びにプログラム
JP2018519691A (ja) 無線通信システムにおける端末が再分散範囲を計算する方法及び装置
JP6986604B1 (ja) 通信システム、基地局、移動局、管理装置、ハンドオーバ制御方法及びプログラム
WO2021166286A1 (ja) オーバレイセル構成における不連続サービスエリアの検知及びその検知に基づく無線ネットワーク設計
JP6899423B2 (ja) 通信システム及びハンドオーバ制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210416

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6928068

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150