JP6924991B2 - 鋲打ち方法および鋲 - Google Patents

鋲打ち方法および鋲 Download PDF

Info

Publication number
JP6924991B2
JP6924991B2 JP2017163769A JP2017163769A JP6924991B2 JP 6924991 B2 JP6924991 B2 JP 6924991B2 JP 2017163769 A JP2017163769 A JP 2017163769A JP 2017163769 A JP2017163769 A JP 2017163769A JP 6924991 B2 JP6924991 B2 JP 6924991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stud
fastened
spiral groove
spiral
tacking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017163769A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019039535A (ja
Inventor
堀 久司
久司 堀
橋村 真治
真治 橋村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Light Metal Co Ltd
Shibaura Institute of Technology
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
Shibaura Institute of Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Light Metal Co Ltd, Shibaura Institute of Technology filed Critical Nippon Light Metal Co Ltd
Priority to JP2017163769A priority Critical patent/JP6924991B2/ja
Publication of JP2019039535A publication Critical patent/JP2019039535A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6924991B2 publication Critical patent/JP6924991B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、鋲打ち方法および鋲に関する。
一般に、鋲を用いた二部材の締結方法が知られている。この締結方法は、例えば自動車部品を製作する場合に利用される。
近年、鋲を用いた高速締結技術として、特許文献1に記載される技術が提案されている。特許文献1に記載される技術で用いられる鋲は、鋲頭部と、鋲軸と、鋲端部とを有し、鋲頭部の底面には円形溝が設けられている。そして、この鋲を締結対象の部材に実質的に回転することなく軸方向に高速で打ち込む。これにより、鋲頭部側の部材には、円形溝内に突出する円環状の材料隆起部が形成されると共に、鋲頭部から遠い側の部材には、鋲頭部から離れる方向に突出する噴火口状の材料隆起部が形成され、二部材が締結される。
特許第5280209号公報
しかし、高速締結でありながら、二部材をより強い締結力で締結するための技術の開発が強く望まれている。
このような観点から、本発明は、高速締結を実現可能でありながら、二部材を従来よりも強い締結力で締結することができる鋲打ち方法および鋲を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために第一の発明は、鋲打ち方法であって、一方の金属板の表面に他方の金属板の裏面を重ね合わせる準備工程と、他方の前記金属板の表面から離れた位置にセットした金属製の鋲を回転しない状態で高速で移動させて、前記鋲が他方の前記金属板および一方の前記金属板の順に回転しながらねじ込まれる鋲打ち工程と、を含み、前記鋲は、円盤状の頭部と、前記頭部の中央部に設けられた先細りの形状の軸部とを備え、前記軸部の外周面には、先端側から基端側にかけて螺旋溝が刻設されており、前記螺旋溝の螺旋角度は、270°±25°であることを特徴とする。
かかる方法によれば、鋲が回転しながらねじ込まれることにより、二つの金属板が鋲の螺旋溝に入り込んで噛み合うので、締結力が強い。その為、二つの金属板を適切に締結することができる。
前記金属板はアルミニウム合金板であるのがよい。
また、第二の発明は、鋲打ち方法であって、金属板の表面に樹脂板の裏面を重ね合わせる準備工程と、前記樹脂板の表面から離れた位置にセットした金属製の鋲を回転しない状態で高速で移動させて、前記鋲が前記樹脂板および前記金属板の順に回転しながらねじ込まれる鋲打ち工程と、を含み、前記鋲は、円盤状の頭部と、前記頭部の中央部に設けられた先細りの形状の軸部とを備え、前記軸部の外周面には、先端側から基端側にかけて螺旋溝が刻設されており、前記螺旋溝の螺旋角度は、270°±25°であることを特徴とする。
かかる方法によれば、鋲が回転しながらねじ込まれることにより、金属板および樹脂板が鋲の螺旋溝に入り込んで噛み合うので、締結力が強い。その為、金属板と樹脂板とを適切に締結することができる。
前記金属板はアルミニウム合金板であり、前記樹脂板はCFRPであるのがよい。
また、前記準備工程では、前記鋲と当該鋲の移動を補助する補助部材とを一緒にセットしておき、前記鋲打ち工程では、前記鋲と前記補助部材とを一体にして高速で飛ばすことを特徴とする。
かかる方法によれば、鋲の形状や質量を変更することなしに、運動エネルギーの調整が容易である。その為、鋲を最適な運動エネルギーで打ち込むことが可能である。
前記補助部材は樹脂製であるのがよい。
前記螺旋溝のリード角は、75°±2.5°であるのがよい。
鋲打ち工程では、前記鋲を60〜140m/秒の速度で打ち込むのがよい。
また、第三の発明は、一方の板材の表面に他方の板材の裏面を重ね合わせた被締結材を締結する金属製の鋲であって、円盤状の頭部と、前記頭部の中央部に設けられた先細りの形状の軸部とを備え、前記軸部の外周面には、先端側から基端側にかけて螺旋溝が刻設されており、前記螺旋溝の螺旋角度は、270°±25°であり、前記螺旋溝によって、前記軸部が前記被締結材に回転しながらねじ込まれることを特徴とする。
かかる鋲によれば、鋲が回転しながらねじ込まれることにより、二つの板材が鋲の螺旋溝に入り込んで噛み合うので、締結力が強い。その為、二つの板材を適切に締結することができる。
本発明に係る鋲打ち方法および鋲によれば、高速締結を実現可能でありながら、二部材を従来よりも強い締結力で締結することができる。
本発明の実施形態に係る鋲の外観斜視図である。 本発明の実施形態に係る鋲の側面図である。 本発明の実施形態に係る鋲の底面図である。 図3のIV−IVに対応する縦断面図である。 本発明の実施形態に係る鋲打ち方法に用いる鋲打ち装置の概略構成図である。 鋲打ち装置から鋲を射出した状態を示す図である。 実施例の試験における抜き力測定方法の概略図である。 図7AのVIIB−VIIBに対応する断面図である。 実施例の試験で使用した弾のエアー圧と打ち込み速度との関係を示す図である。 実施例1の試験で使用した鋲(螺旋角度90°)の外観図である。 鋲(螺旋角度90°)を被締結材に打ち込んだ後の状態を示す図である。 実施例1の試験で使用した鋲(螺旋角度180°)の外観図である。 鋲(螺旋角度180°)を被締結材に打ち込んだ後の状態を示す図である。 実施例1の試験で使用した鋲(螺旋角度360°)の外観図である。 鋲(螺旋角度360°)を被締結材に打ち込んだ後の状態を示す図である。 実施例1の試験で使用した鋲(螺旋角度720°)の外観図である。 鋲(螺旋角度720°)を被締結材に打ち込んだ後の状態を示す図である。 実施例1の試験で使用した鋲の射出圧力と抜き力との関係を示す図である。 実施例1の試験で使用した鋲の射出圧力と打ち込み後の鋲の高さ位置との関係を示す図である。 実施例1の試験で使用した鋲の射出圧力毎の締結状態を示す図である。 実施例2の試験において鋲(螺旋角度90°)を途中まで被締結材に打ち込んだ状態を示す図である。 実施例2の試験において鋲(螺旋角度90°)を抜いた後の被締結材の状態を示す図である。 実施例2の試験において鋲(螺旋角度90°)を被締結材に打ち込んだ後の状態を示す断面図である。 実施例3の試験における鋲の螺旋角度と抜き力との関係を示す図である。 実施例3の試験における鋲のリード角と抜き力との関係を示す図である。 比較例の試験で使用した従来における鋲の側面である。 従来の鋲を被締結材に打ち込んだ後の状態を示す図である。 従来の鋲を被締結材に打ち込んだ後の状態を示す断面図である。
<実施形態に係る鋲の構成について>
本発明の実施形態に係る鋲について、図面を参照して詳細に説明する。図1ないし図4に示す鋲1は、重ねられた締結対象の二部材に高速で打ち込まれ、この二部材を締結するものである。図1に示すように、鋲1は、円盤状の頭部2と、頭部2の片側の中央部に設けられた軸部3とを主に備えている。鋲1は、例えば金属製であり、締結対象の部材の材質に応じて様々な材質で製造することができる。以下の説明における「上下」は図2の矢印に従う。当該方向は、説明の便宜上定めるものであり、本発明を限定するものではない。また、ここでは鋲1を用いて二つの部材を締結する場合を説明するが、鋲1の締結対象は三つ以上の部材であってもよい。
図1に示す軸部3は、締結対象の部材を貫通する部位である。軸部3は、先端が先細りとなった円柱状(弾頭状)を呈する。軸部3は、外周面に螺旋溝3bが刻設された本体部3aと、軸部3の基端(頭部2との連結部分)に形成される首部3cとを備えている。螺旋溝3bは、本体部3aの先端から基端にかけて形成されている。首部3cは、図2に示すように、本体部3aよりも小径に形成されている。なお、軸部3には、首部3cが設けられていなくてもよく、その場合には螺旋溝3bが軸部3の先端から基端まで形成されるのがよい。
ここでの螺旋溝3bは、螺旋溝3bを基端から先端に向けてなぞると上から見て右回り(時計回り)に形成されている。なお、螺旋溝3bは、上から見て左回り(反時計回り)に形成されていてもよい。螺旋溝3bは、締結対象の部材に打ち込まれた場合に、鋲1を回転させながら締結対象の部材を掘る役割をなす。
以下の説明においては、螺旋溝3bが軸部3を周回する角度を「螺旋角度β」で表すことにする(図3参照)。螺旋角度βは、例えば90°〜720°の範囲で設定するのがよい。螺旋角度90°と言った場合に螺旋溝3bが軸部3を1/4周し、螺旋角度720°と言った場合に螺旋溝3bが軸部3を2周する。図1ないし図4では、螺旋角度180°の場合を図示しており、螺旋溝3bが軸部3を半周している。螺旋溝3bの螺旋角度βの適正値については後記する。
また、以下の説明においては、軸部3の垂直断面Kaからの螺旋溝3bの傾き角度を「リード角α」で表すことにする(図2参照)。軸部3の螺旋溝3bをねじのリードと考えた場合、螺旋溝3bのリード角αは、次の式(1)で定義することができる。
tanα=nP/πd ・・・式(1)
ここで、「n」は螺旋溝3bの条数であり、「P」は螺旋溝3bのピッチであり、「d」は螺旋角度βの有効径(軸部3の外径da(図4参照)と螺旋溝3b部分の径db(図4参照)との中間の値)である。螺旋溝3bのリード角αの適正値については後記する。
螺旋溝3bの断面形状、幅および深さは、前記説明した締結対象の部材を掘る螺旋溝3bの役割をなすことができる範囲で適宜設定することができる。ここでの螺旋溝3bは、図4に示すように、断面視で略円弧状を呈し、先端側に向かうにつれて先細り(先端側に向かうにつれて幅狭および浅い形状)になっている。なお、螺旋溝3bは、本体部3aの一部に設けられていてもよい。また、複数の螺旋溝3bが本体部3aに設けられていてもよい。
図1に示す頭部2は、締結対象の部材に打ち込まれた場合に、鋲1が締結対象の部材に埋没するのを防ぐ部位である。頭部2の形状やサイズは特に限定されるものではなく、鋲1の打ち込み速度に応じて発生する発生するエネルギー(運動エネルギー)を受けることができればよい。ここでの頭部2は、薄板の円盤状を呈し、図2に示すように、頭部2の周縁部が軸部3の垂直断面Kaに対して軸部3側に角度γだけ傾斜している。これにより、鋲1が締結対象の部材に打ち込まれた場合に受けるエネルギー(座面部2aが受ける押圧力)の一部を頭部2内で圧縮応力として吸収し、頭部2の周縁部が軸部3とは反対側に塑性変形することを防いでいる。
<実施形態に係る鋲打ち方法について>
本発明の実施形態に係る鋲1を用いた鋲打ち方法について、図面を参照して詳細に説明する。図5に示す鋲打ち装置10は、重ねられた締結対象の二部材(以下では、「被締結材30」と称する)に鋲1を高速で打ち込み、被締結材30を締結するものである。
図5に示すように、鋲打ち装置10は、エアコンプレッサ11と、第1ニードルバルブ12と、増圧器13と、第2ニードルバルブ14と、ソレノイドバルブ15と、鋲射出部16と、これらの構成を繋ぐホース17とを備えている。
エアコンプレッサ11は、空気を圧縮して送り出す装置である。第1ニードルバルブ12は、増圧器13用の弁である。増圧器13は、エアコンプレッサ11から送り出された空気を増圧する装置である。第2ニードルバルブ14およびソレノイドバルブ15は、圧縮された空気を鋲射出部16に送る調整用の弁である。
鋲射出部16は、ここでは長尺の円筒形状を呈し、圧縮された空気の圧力(エアー圧)を用いて内部に収容された弾20を被締結材30に向けて射出する。弾20は、鋲1(図1参照)を含んで構成されていればよく、鋲1のみであってもよい。ここでは、図6に示すように、鋲1に補助部材21を取り付けたものを弾20として使用する。補助部材21は、鋲1を安定した状態で被締結材30に打ち込むためのものであり、例えば鋲1が軽量である場合に重さを調整するために補助部材21を使用する。
補助部材21の材質、形状や質量は、鋲1を安定した状態で被締結材30に打ち込むことができればよく、適宜設定することができる。ここでの補助部材21は、図6に示すように、一方に開口部21bが形成された有底円筒状を呈し、底部21aに鋲1が固定されている。補助部材21は、開口部21bから圧縮された空気を内部に取り込み、取り込んだ空気の圧力を用いて弾20が鋲射出部16から高速で射出される。
鋲射出部16から射出された弾20は、回転しない状態で空中を高速で移動し、被締結材30に到達する。被締結材30に到達した鋲1は、軸部3(図1参照)に刻設される螺旋溝3bによってねじ込まれるようにして回転しながら被締結材30に打ち込まれる。そして、軸部3全体が被締結材30に挿入し、頭部2(図1参照)が被締結材30に当接することで鋲打ちは完了する。これにより、二部材からなる被締結材30は締結される。
次に、本発明の実施例について説明する。実施例では、本発明に係る鋲1の特性を把握するために、実施例1〜3の試験を行った。
実施例1の試験では、鋲1を被締結材30に打ち込み、打ち込まれた後の状態を観察した。また、射出圧力に対する鋲1の抜き力や打ち込み後の鋲1の位置(高さ位置)を測定した。また、打ち込み後の鋲1が回転するか否かを調査した。
実施例2の試験では、鋲1を被締結材30に途中で止まるように打ち込み、被締結材30に形成される孔を観察した。また、鋲1を被締結材30に完全に打ち込んだ状態で切断し、その断面を観察した。
実施例3の試験では、鋲1を被締結材30に打ち込み、螺旋角度βと抜き力との関係およびリード角αと抜き力との関係を調べた。
なお、実施例1および実施例3における鋲1の抜き力測定方法は、図7Aおよび図7Bに示す通りである。図7Aは、抜き力測定装置40の側面図であり、図7Bは、図7AのVIIB−VIIBに対応する断面図である。なお、ここでは被締結材30として、角筒状の第一部材30aに長尺の薄板状の第二部材30bを重ねたものを想定している。
抜き力測定装置40は、第二部材30bの両端を支持する一対の支持部40aと、第一部材30aの両端部近傍に載置された一対の載置部40bと、載置部40bを介して第一部材30aに下方向の力を付与する付与部40c(例えば、重り)とを備えている。抜き力測定方法では、付与部40cが付与する力を徐々に強めていき、第一部材30aが抜けた時点で付与部40cが付与していた力を抜き力とする。
実施例1〜3に係る試験で使用した鋲1の寸法は、図4に示す全長Lが「16mm」であり、本体部3aの長さLaが「12mm」であり、頭部2の厚さLbが「1.5mm」であった。また、図4に示す軸部3の外径daが「4mm」であり、首部3cの外径dcが「3mm」であり、頭部2の外径deが「10mm」であった。また、図2に示す軸部3の先端の曲線Mが「半径22mm」であり、頭部2の周縁部が傾斜する角度γが「10°」であった。なお、螺旋溝3bは、試験の内容に合わせてリード角αや螺旋角度βを調整した。
実施例1〜3に係る試験では、図5に示す鋲打ち装置10を用いて鋲1を被締結材30に打ち込んだ。ここで、打ち込みエネルギーと打ち込み速度は、エアー圧と弾20の総重量(鋲1と補助部材21とを足した重量)によって変化する。その為、アルミニウム製とポリカーボネイト製の二種類の補助部材21を使用して、実施例1〜3に係る試験で使用する補助部材21の種類およびエアー圧の適正な範囲を事前に検討した。
準備したポリカーボネイト製の補助部材21に鋲1を固定した弾20(以下では、「ポリカ製の弾20」と称する)の重量は「2.97g」であった。また、準備したアルミニウム製の補助部材21に鋲1を固定した弾20(以下では、「アルミ製の弾20」と称する)の重量は「6.7g」であった。そして、ポリカ製の弾20およびアルミ製の弾20を鋲打ち装置10にセットし、様々な強さのエアー圧を加えてポリカ製およびアルミ製の弾20を射出した。
図8にエアー圧と打ち込み速度の関係を示す。図8における白抜き丸印はポリカ製の弾20を示し、黒塗り丸印はアルミ製の弾20を示している。ここで、打ち込み速度は、二つのレーザ変位計(図示せず)の間を移動する時間から速度を求め、これを打ち込み速度と称している。エアー圧が増加するに従い当然に打ち込み速度は増加するが、重量の小さいポリカ製の弾20の方が打ち込み速度は大きく、さらに、エアー圧の増加に対する打ち込み速度が増加する割合が大きくなることが分かった。
また、図示を省略するが、実施例1〜3に係る試験条件の範囲内では、アルミ製の弾20では打ち込みエネルギーが過大となり、被締結物30が塑性変形して締結できなかった。打ち込みエネルギーEは、弾20の質量に打ち込み速度Vの二乗を掛けることで求められるので、打ち込みエネルギーEを小さく、かつ、打ち込み速度Vを高くするためには、弾20の軽量化が有効である。その為、ポリカ製の弾20を用いて、エアー圧「1.0〜1.8MPa」で実施例1〜3に係る試験を行った。
[実施例1]
本試験では、螺旋角度90°,180°,360°,720°の四種類の鋲1を準備し、被締結材30にこれらの鋲1を打ち込んだ。ここでの被締結材30は、アルミ製(A6063-T5)の20mm角パイプ材(板厚2mm)にアルミ製(A5052-H34)の板材(板厚1mm)を載せたものである。
図9に螺旋角度90°の鋲1を示し、図10に螺旋角度90°の鋲1を被締結材30に打ち込んだ後の状態を示す。図9に示す鋲1には、各々が螺旋角度90°の一対の螺旋溝3bが対向して形成されている。
図11に螺旋角度180°の鋲1を示し、図12に螺旋角度180°の鋲1を被締結材30に打ち込んだ後の状態を示す。
図13に螺旋角度360°の鋲1を示し、図14に螺旋角度360°の鋲1を被締結材30に打ち込んだ後の状態を示す。
図15に螺旋角度720°の鋲1を示し、図16に螺旋角度720°の鋲1を被締結材30に打ち込んだ後の状態を示す。
図10および図12に示すように、螺旋角度90°,180°の鋲1では、鋲1の周辺に被締結材30で出来た噴火口状の突起が形成され、その突起の一部が螺旋溝3b内に挿入している。
また、図14および図16に示すように、螺旋角度360°,720°の鋲1では、螺旋角度90°,180°の鋲1と同様に、鋲1の周辺に被締結材30で出来た噴火口状の突起が形成され、さらに、螺旋溝3bによって切られた被締結材30が螺旋溝3bに沿って軸部3に巻き付く事象が観察された。
図17に螺旋角度90°,180°,360°,720°の鋲1の射出圧力と抜き力との関係を示す。図17に示すように、螺旋角度90°の鋲1では、射出圧力「1.0MPa」で最も抜き力が高くなった。また、螺旋角度180°の鋲1では、射出圧力「1.2MPa」で最も抜き力が高くなった。また、螺旋角度360°,720°の鋲1では、射出圧力「1.0〜1.2MPa」で抜き力が高くなった。
図18に螺旋角度90°,180°,360°,720°の鋲1の射出圧力と打ち込み後の鋲1の位置(高さ位置)との関係を示す。ここでの鋲1の位置とは、頭部2の座面部2aにおける位置である。図18の二点鎖線(高さ「23.0mm」)は、被締結材30の表面の位置であり、これより数値が小さい場合には鋲1が被締結材30に埋まり込んだ状態であり、これより数値が大きい場合には鋲1が途中で止まった状態(打ち込みが不完全な状態)である。射出圧力が増加するに従い鋲1の高さは減少しており、当然の結果となっている。なお、従来技術に係る鋲(ボルトタイプ、RIVTAC(登録商標)タイプ)についても同様の試験を行った。従来技術に係る鋲(ボルトタイプ、RIVTACタイプ)の試験結果については後記する比較例で説明する。
図19に螺旋角度90°,180°,360°,720°の鋲1の射出圧力毎の締結状態を示す。図19のバツ印は鋲1が抜けることを意味し、黒塗り丸印は鋲1が抜けないが回転することを意味する。また、白抜き丸印は鋲1が抜けないが少しだけ回転することを意味し、二重丸印は鋲1が抜けないのに加えて回転もしないことを意味する。また、白抜き三角印は鋲1が途中で止まった(打ち込みが不完全)ことを意味する。
図19に示すように、射出圧力「1.2MPa」では打ち込み後において鋲1が概ね回転しない状態であり、また、射出圧力「1.4MPa」では打ち込み後において鋲1が少しだけ回転する状態であった。一方、射出圧力「1.0MPa」では、螺旋角度βに関わらず、打ち込みエネルギーが足りずに鋲1が途中で止まってしまった。また、射出圧力「1.8MPa」では、螺旋角度βに関わらず、打ち込み後においても鋲1が回転する状態であった。これは、射出圧力が大きい場合には打ち込みエネルギーが過大となり、被締結材30に大きな塑性変形(凹み)が生じたためである。その塑性変形によって締結力が低下することが分かった。以上の結果より、鋲1により最大の締結力を得るためには最適な打ち込みエネルギー(運動エネルギー)があり、これを制御することが重要であることが分かった。
[実施例2]
鋲1の頭部2が被締結材30に当接しない程度に螺旋角度90°の鋲1を被締結材30に打ち込み、その後に鋲1を被締結材30から抜き、被締結材30に形成される孔を観察した。螺旋角度90°の鋲1を被締結材30に途中まで打ち込んだ状態を図20に示す。図20に示すように、鋲1は完全に打ち込まれることなく、鋲1が途中で止まっている。なお、図20に示す鋲1には、各々が螺旋角度90°の一対の螺旋溝3bが対向して形成されている。
螺旋角度90°の鋲1を抜いた被締結材30の状態を図21に示す。図21に示すように、被締結材30に形成される孔は円形ではなく、鋲1の螺旋溝3bに入り込む凸部30cが形成されていることが分かった。その為、打ち込まれた鋲1の螺旋溝3bには、被締結材30に形成される凸部30cが入り込んだ状態で締結されるので、打ち込まれた後の鋲1は回転しないと考えられる。なお、螺旋角度180°,270°の鋲1についても同じ試験を行い、同様の結果になった。
次に、鋲1と被締結材30との締結状態をより理解するために、螺旋角度90°の鋲1を被締結材30に打ち込んだ状態で切断し、その切断面を観察した。図22に締結状態の鋲1および被締結材30の切断面を示す。図22の丸印で囲んだ領域が示すように、被締結材30が鋲1の螺旋溝3bに入り込んで噛み合っていることが分かる。この噛み合い部の長さは、リード角αに影響してリード角αが小さいほど噛み合いは多くなる。その為、リード角αが鋲1の抜き力に影響することが予測される。
[実施例3]
本試験では、螺旋角度90°,180°,270°,360°,720°の五種類の鋲1を準備し、被締結材30にこれらの鋲1を打ち込んだ。ここでは、被締結材30としてアルミ製(A6063-T5)の20mm角パイプ材(板厚2mm)にアルミ製(A5052-H34)の板材(板厚1mm)を載せたものと、アルミ製(A6063-T5)の20mm角パイプ材(板厚2mm)にCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)製の板材(板厚2mm)を載せたものとを用意した。以下では、前者を「アルミ/アルミ製の被締結材」と呼び、後者を「アルミ/CFRP製の被締結材」と呼ぶことにする。
図23にアルミ/アルミ製の被締結材30およびアルミ/CFRP製の被締結材30における螺旋角度βと抜き力との関係を示す。アルミ/アルミ製の被締結材30およびアルミ/CFRP製の被締結材30は、ともに螺旋角度270°で最も抜き力が高くなることが分かった。また、アルミ/アルミ製の被締結材30およびアルミ/CFRP製の被締結材30は、ともに螺旋角度270°±25°の範囲で抜き力が高くなることが分かった。
図24にアルミ/アルミ製の被締結材30およびアルミ/CFRP製の被締結材30におけるリード角αと抜き力の関係を示す。アルミ/アルミ製の被締結材30およびアルミ/CFRP製の被締結材30は、ともにリード角75°±2.5°の範囲で抜き力が高くなることが分かった。
[比較例]
比較例として図25に示す鋲101(RIVTAC(登録商標)タイプ)を製造し、鋲101を被締結材30に実際に打ち込み、打ち込まれた後の状態を観察した。また、鋲101を被締結材30に完全に打ち込んだ状態で切断し、その断面を観察した。なお、図25に示す鋲101は、先行技術文献(特許第5280209号公報)に記載される技術を参考に製造したものである。
図26に従来の鋲101を中空形材の被締結材30に打ち込んだ後の状態を示す。また、図27に従来の鋲101を中空形材の被締結材30に打ち込んだ後の切断面を示す。図27に示すように、中空形材を締結した場合に、鋲101の鋲頭102(図25参照)にある円環状溝102a(図25参照)の中に材料隆起部がないことが分かった(円環状溝102aに材料が詰まらないことが分かった)。円環状溝102aに材料を詰めるためには、鍛造加工のような塑性流動が必要である。しかし、中空形材では材料がたわみ変形するので、図27に示すようになったと考えられる。つまり、片側からの締結でかつ反対側の受け治具無し及び受け構造が適用できない場合の締結においては、鋲頭102から遠い側の部材に十分な剛性がないので、この材料がたわみ変形して円環状溝102a内に材料隆起部が形成されず、締結力が低下することが分かった。これに対して、本発明に係る鋲1は、締結対象である二つの部材(被締結材30)が鋲1の螺旋溝3bに入り込んで噛み合うので、片側からの締結でかつ反対側の受け治具無し及び受け構造が適用できない場合でも好適に締結することが可能である。
また、市販のボルトタイプの鋲(図示せず)および鋲101(RIVTAC(登録商標)タイプ)を実施例1の本発明に係る鋲1と同じ条件で試験を行った結果を図18および図19に示す。図19に示すように、市販のボルトタイプの鋲(図示せず)および鋲101(RIVTACタイプ)は、すべての射出圧力(ボルトタイプの鋲では「1.0〜1.8MPa」、RIVTACタイプの鋲では「1.05〜1.2MPa」)で、打ち込み後にともに回転した。ここで黒塗り丸印は、鋲が抜けないが回転することを意味する。
以上説明した本実施形態に係る鋲1および鋲1を用いた鋲打ち方法によれば、螺旋溝3bの影響で鋲1が回転しながらねじ込まれることにより、締結対象である二つの部材(被締結材30)が鋲1の螺旋溝3bに入り込んで噛み合うので、締結力が強い。その為、被締結材30を適切に締結することができる。
また、本実施形態に係る鋲1を用いた鋲打ち方法によれば、鋲1と補助部材21とを一緒にセットしておき、鋲1と補助部材21とを一体にして高速で飛ばす。したがって、鋲1の形状や質量を変更することなしに、運動エネルギーの調整が容易である。その為、鋲1を最適な運動エネルギーで打ち込むことが可能である。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。
本実施形態では鋲1を空気の圧力を用いて被締結材30に射出していたが、他の方法を用いて鋲1を被締結材30に打ち込んでもよい。例えば、空気以外の物質を用いて鋲1に圧力を付与してもよいし、機構的な動作(例えば、ピストンの往復運動)により鋲1を被締結材30に打ち込んでもよい。
1 鋲
2 頭部
3 軸部
3b 螺旋溝
10 鋲打ち装置
20 弾
21 補助部材
30 被締結材
30a 第一部材
30b 第二部材

Claims (9)

  1. 一方の金属板の表面に他方の金属板の裏面を重ね合わせる準備工程と、
    他方の前記金属板の表面から離れた位置にセットした金属製の鋲を回転しない状態で高速で移動させて、前記鋲が他方の前記金属板および一方の前記金属板の順に回転しながらねじ込まれる鋲打ち工程と、を含み、
    前記鋲は、円盤状の頭部と、前記頭部の中央部に設けられた先細りの形状の軸部とを備え、
    前記軸部の外周面には、先端側から基端側にかけて螺旋溝が刻設されており、
    前記螺旋溝の螺旋角度は、270°±25°であることを特徴とする鋲打ち方法。
  2. 前記金属板はアルミニウム合金板であることを特徴とする請求項1に記載の鋲打ち方法。
  3. 金属板の表面に樹脂板の裏面を重ね合わせる準備工程と、
    前記樹脂板の表面から離れた位置にセットした金属製の鋲を回転しない状態で高速で移動させて、前記鋲が前記樹脂板および前記金属板の順に回転しながらねじ込まれる鋲打ち工程と、を含み、
    前記鋲は、円盤状の頭部と、前記頭部の中央部に設けられた先細りの形状の軸部とを備え、
    前記軸部の外周面には、先端側から基端側にかけて螺旋溝が刻設されており、
    前記螺旋溝の螺旋角度は、270°±25°であることを特徴とする鋲打ち方法。
  4. 前記金属板はアルミニウム合金板であり、前記樹脂板はCFRPであることを特徴とする請求項3に記載の鋲打ち方法。
  5. 前記準備工程では、前記鋲と当該鋲の移動を補助する補助部材とを一緒にセットしておき、
    前記鋲打ち工程では、前記鋲と前記補助部材とを一体にして高速で飛ばすことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の鋲打ち方法。
  6. 前記補助部材は樹脂製であることを特徴とすることを特徴とする請求項5に記載の鋲打ち方法。
  7. 前記螺旋溝のリード角は、75°±2.5°であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の鋲打ち方法。
  8. 鋲打ち工程では、前記鋲を60〜140m/秒の速度で打ち込むことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の鋲打ち方法。
  9. 一方の板材の表面に他方の板材の裏面を重ね合わせた被締結材を締結する金属製の鋲であって、
    円盤状の頭部と、前記頭部の中央部に設けられた先細りの形状の軸部とを備え、
    前記軸部の外周面には、先端側から基端側にかけて螺旋溝が刻設されており、
    前記螺旋溝の螺旋角度は、270°±25°であり、
    前記螺旋溝によって、前記軸部が前記被締結材に回転しながらねじ込まれることを特徴とする鋲。
JP2017163769A 2017-08-28 2017-08-28 鋲打ち方法および鋲 Active JP6924991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163769A JP6924991B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 鋲打ち方法および鋲

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163769A JP6924991B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 鋲打ち方法および鋲

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019039535A JP2019039535A (ja) 2019-03-14
JP6924991B2 true JP6924991B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=65725602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017163769A Active JP6924991B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 鋲打ち方法および鋲

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6924991B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021055305A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 大建工業株式会社 耐火壁および耐火壁の施工方法
JP2024006179A (ja) * 2022-07-01 2024-01-17 日本軽金属株式会社 鋲打ち方法および締結物
JP2024006178A (ja) * 2022-07-01 2024-01-17 日本軽金属株式会社 鋲打ち方法および締結物

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR1029108A (fr) * 1949-12-31 1953-05-29 Powder Power Tool Corp Cheville destinée à pénétrer dans une paroi en béton ou en acier sous l'action d'une force explosive
US2676508A (en) * 1952-10-18 1954-04-27 Powder Power Tool Corp Stud for explosive installation
NL99022C (ja) * 1954-07-08
CA2036955C (en) * 1991-02-25 1995-03-21 Raymond G. Faucher Hanger nail for suspended ceiling
JPH10339312A (ja) * 1997-06-05 1998-12-22 Nippon Steel Corp 鋼材接合用ねじ釘
JP2002122111A (ja) * 2000-10-11 2002-04-26 Sakai Fastening:Kk クッションコンクリートピン
DE102004040701B3 (de) * 2004-08-23 2005-07-14 Hilti Ag Befestigungselement
DE102006002238C5 (de) * 2006-01-17 2019-02-28 Böllhoff Verbindungstechnik GmbH Verfahren zum Herstellen einer Nagelverbindung sowie Nagel hierfür

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019039535A (ja) 2019-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6924991B2 (ja) 鋲打ち方法および鋲
US8782899B2 (en) Method for establishing a nail connection and a nail for this purpose
US9435366B2 (en) Method for establishing a nail connection and nails therefor
US10047778B2 (en) Connection between two components made of reinforced plastic and method for the production thereof
US10662992B2 (en) Bonding objects together
JP5626929B2 (ja) クリンチピン式パネル固定装置
US9120188B2 (en) Apparatus and method for inserting a component through the surface of a workpiece
US7010953B2 (en) Swaging machine and method of use
US8708628B2 (en) Insertion component and method for inserting thereof through the surface of a workpiece
CN109072958A (zh) 将第二物体锚固至第一物体
US9416809B2 (en) Rivet stud
US6993953B2 (en) Swaging die and method of use
JP2018532963A (ja) 薄板クリンチ式ファスナー
JP2016223116A (ja) 後施工アンカーおよび後施工アンカーの施工方法
KR20080110362A (ko) 셀프 피어싱 장치용 앤빌유닛
AU2021202679B2 (en) Fastening system
JP4739118B2 (ja) 打ち込み式連結ファスナー
JP6791738B2 (ja) ボルト植設構造とそれを用いたアッパサポート、ボルト植設構造の製造方法
JP2024006179A (ja) 鋲打ち方法および締結物
JP2024006178A (ja) 鋲打ち方法および締結物
JP4570374B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
TW202409434A (zh) 鉚接方法以及鎖緊物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6924991

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150