JP6917375B2 - 血液がんの治療または予防に有用な化合物および方法 - Google Patents
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Description
特に定義されない限り、本明細書で一般的に使用される全ての技術および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。以下の参考文献は、当業者に本発明で使用される多くの用語の一般的な定義を提供する: Singletonら、Dictionary of Microbiology and Molecular Biology(第2版1994);The Cambridge Dictionary of Science and Technology(Walker編、1988);The Glossary of Genetics、第5版、R. Riegerら(編者)、Springer Verlag(1991);およびHale&Marham、The Harper Collins Dictionary of Biology(1991)。一般に、本明細書で使用される命名法ならびに医学、有機化学およびポリマー化学における実験室手順は、当該技術分野において周知で一般的に使用されているものである。
急性骨髄性白血病(AML)は、臨床的に壊滅的な疾患である。診断および支持療法の改善があっても、AMLを有する成人の5年生存率はわずか30%であり、65歳以上の患者ではさらに予後不良である。これらの期待外れの結果および新規療法の必要性が強調されているにもかかわらず、化学療法標準治療であるシタラビンとアントラサイクリンの組合せは40年以上変わらないままである。
一態様では、本発明は抗がん化合物を提供する。一定の実施形態では、化合物が哺乳動物DHODH(ジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼ)の阻害剤またはその塩もしくは溶媒和物を含む。他の実施形態では、哺乳動物DHODHがヒトDHODHを含む。
ブレキナル(6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸としても知られている)
からなる群から選択される、少なくとも1種の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
本明細書に記載される化合物は酸と塩を形成してもよく、このような塩は本発明に含まれる。一実施形態では、塩が薬学的に許容される塩である。「塩」という用語は、本発明の方法において有用な遊離酸の付加塩を包含する。「薬学的に許容される塩」という用語は、医薬用途における有用性を与える範囲内の毒性プロファイルを有する塩を指す。それにもかかわらず、薬学的に許容されない塩は、例えば、本発明の方法において有用な化合物の合成、精製または製剤化のプロセスにおける有用性などの、本発明の実施における有用性を有する高結晶性などの特性を有し得る。
一定の実施形態では、本発明の化合物が、本発明で熟慮される疾患または障害を治療または予防するのに有用な少なくとも1種の追加の薬剤と組み合わせて本発明の方法で有用である。この追加の薬剤は、本明細書で同定される化合物あるいはそれだけに限らないが、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、混合型白血病(MLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性白血病(CML)および/または骨髄単球性白血病(MML)などの血液がんを治療、予防またはその症状を低減することが知られている化合物、例えば商業的に入手可能な化合物を含み得る。
テセロイキン、テクネチウム(99mTc)ノフェツモマブメルペンタン、99mTc−HYNIC−[Tyr3]−オクトレオチド、テガフール、テガフール+ギメラシル+オテラシル、テモポルフィン、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、テストステロン、テトロホスミン、サリドマイド、チオテパ、チマルファシン、サイロトロピンアルファ、チオグアニン、トシリズマブ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラベクテジン、トラメチニブ、トラマドール、トラスツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、トレオスルファン、トレチノイン、トリフルリジン+チピラシル、トリロスタン、トリプトレリン、トラメチニブ、トロフォスファミド、トロンボポエチン、トリプトファン、ウベニメクス、バラチニブ、バルルビシン、バンデタニブ、バプレオチド、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビン、ビスモデギブ、ボリノスタット、ボロゾール、イットリウム90ガラスミクロスフェア、ジノスタチン、ジノスタチンスチマラマー、ゾレドロン酸、ゾルビシンからなる群から選択され得るが、これらに限定されない。
一態様では、本発明は、対象における血液がんを治療または予防する方法を含む。一定の実施形態では、方法が、治療上有効量の少なくとも1種の本発明の化合物を対象に投与するステップを含む。他の実施形態では、少なくとも1種の本発明の化合物が、医薬組成物に製剤化される。
本発明の組成物は、薬学的に許容される担体、賦形剤および/または希釈剤を含有してもよく、適切な方法によって対象に投与されてもよい。
本発明をここで以下の実施例を参照して説明する。これらの実施例は説明のためにのみ提供されており、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、むしろ本明細書で提供される教示の結果として自明な全ての変形を包含する。
実施例1:ER−HoxA9融合体は、条件付き骨髄分化停止のモデルを確立する
骨髄分化の具体的な測定は厄介であり、形態学的もしくは酵素的アッセイ、またはより最近では遺伝子発現の変化に歴史的に依拠しているので、ハイスループット骨髄分化アッセイは困難である。さらに、骨髄分化は、分化停止の機序が定義されていないAML細胞系において典型的に評価されている。
小分子の分化スクリーニングを容易にするために、ER−HoxA9 GMP細胞株を、GFPの発現が成熟骨髄細胞に限定されるリゾチーム−GFP(緑色蛍光タンパク質)ノックインマウスの骨髄から得た。RNA−配列決定(RNA−Seq)による時間経過遺伝子発現解析を、β−エストラジオール中で培養されたならびにβ−エステオラジオールの除去後、最大120時間の9時点の未分化細胞に対して行った。重要な好中球遺伝子(Elane、Mpo)ならびにHoxA9標的遺伝子(Cd34、Flt3)の発現パターンは、転写因子、一次顆粒タンパク質および二次顆粒タンパク質の予想される段階的パターンを証明する(図1E)。遺伝子発現を、7日間にわたってインビトロで分化させた初代ネズミ骨髄芽球の非操作培養物の遺伝子発現と比較した(図1F、図1K、図1Lならびにヒト骨髄細胞の新たに選別されたサブセット(図1G)。ER−HoxA9細胞の分化中の段階的な遺伝子発現パターンは、マウスおよびヒト初代骨髄芽球との著しい類似性を示す。
Lys−GFP−ER−HoxA9 GMPを用いて、ハイスループット小分子表現型スクリーニングを行って、活性HoxA9の存在下で骨髄分化を誘因する化合物を同定した。(アッセイの詳細については実施例20を参照されたい)。4日間の化合物処理の後、細胞を、ハイスループットフローサイトメトリーによって、前方および側方散乱特性に基づく生存能、ならびにGFPの内因性発現およびCD11bの細胞表面発現によって測定される分化について評価した(APC蛍光、図2C)。アッセイは、Z値0.9を達成し、優れたシグナル対ノイズ比を示した。NIH分子ライブラリープログラムの分子ライブラリー小分子リポジトリ(MLSMR)ライブラリー内の33万個超の小分子の分化能を、約25スクリーニング日にわたって評価した。
別個の化合物分子骨格を有する2種の化合物(C03およびC07)を、マウスAMLモデルとヒトAMLモデルの両方でそれらの異種間相互作用に基づくさらなる研究のために選択した。化合物C03は、公知の非ステロイド性抗炎症化合物(NSAID)ならびにアルド−ケトレダクターゼ3(AKR3)の公知の阻害剤と構造的に類似であった。しかしながら、種々の確認されたNSAIDまたはAKR3阻害剤によるLys−GFP−ER−HoxA9細胞の処理は、骨髄分化をもたらさず、これが作用機序ではないことを示唆した。C03のいくつかの構造類似体は、本発明者らの分化アッセイ(実施例20参照)で親化合物よりも強力ではなかった。
大部分がアノテーションされていないライブラリーの表現型スクリーニングを受けて、12種の活性小分子のタンパク質標的は未知であった。化合物耐性細胞株の作製を介した標的同定は、本発明者らの実験室で以前成功していた手法であった。耐性細胞株を作製するために、マウスLys−GFP−ER−HoxA9およびヒトU937白血病細胞を、徐々に上昇する(5μM〜50μM)濃度のDMSO、C03または(R)−C07中で培養した。最初、処理細胞は非常にゆっくりと増殖し、親細胞よりも(形態学およびCD11b染色に基づいて)より分化したように見えた。
ML390で12、36および72時間処理したLys−GFP−ER−HoxA9細胞における遺伝子発現変化は、一次好中球分化に伴う変化に似ていた(図3G)。しかしながら、これらのパターンは、ER−HoxA9の不活性化後のパターンと比較してあまり顕著ではなかった(図1F、図1I、図3M)。正常分化の間に観察されなかったML390による処理後の遺伝子発現変化(図3L)は、ピリミジンの利用可能性の低下ならびにRNAおよびDNA合成の全体的抑制に関連している可能性が高かった。
ML390の低い溶解度およびバイオアベイラビリティがインビボツール化合物としてのその可能性を制限したので、インビボ研究のための他のDHODH阻害剤の適合性を評価した。ブレキナルナトリウムは、抗増殖剤としてDuPont Pharmaceuticals(DUP785;NSC368390)によって最初に開発されたDHODHの強力な阻害剤である。ブレキナルはインビトロで10nM未満のIC50でDHODH活性を阻害し(図3I)、1μM未満のED50でER−HoxA9、U937およびTHP1細胞における分化を誘因する(図3K)。ブレキナルの効力はウリジンの細胞外濃度に依存し;50%FBS(インビボでのウリジンの細胞外血漿濃度をよりよく近似するため)中で培養した細胞は、それらのED50において約2倍の増加を示した。
THP1細胞をSCIDマウスの脇腹に皮下移植し、約40mm2の腫瘍サイズまで10日間生着させた。マウスを毎日5mg/kgまたは3日毎(Q3D)に15mg/kgの投与量でIP注射により与えられるビヒクル対照またはブレキナルで処理した。ブレキナルは、15mg/kgのQ3D投与量で腫瘍増殖を遅らせ、5mg/kgの毎日投与量で腫瘍増殖を停止させた(図4A、図4G)。分化分析のためにTHP1腫瘍を外植した;ブレキナルで処理したマウス由来のTHP1細胞は、CD11b発現の増加によって示されるように著しい分化を示した(図4Bにグラフで、および図4Cにおいて幾何平均蛍光強度によって示される)。
DHODHは、ウリジン一リン酸(UMP、図5A)の内因性合成におけるジヒドロオロテート(DHO)のオロテートへの変換を触媒する。インビトロにおいて、48時間のML390によるLys−GFP−ER−HoxA9細胞の処理は、DHODH活性を阻害し、上流代謝物であるジヒドロオロテートの劇的な蓄積(500倍超)(図5B)ならびにウリジンおよび他の下流代謝産物の枯渇(図5C)をもたらした。
インビボでのDHODH阻害の抗白血病および分化効果に対処するために、本発明者らはAMLの同系レトロウイルス形質導入モデルを選択した。このモデルでは、骨髄細胞に、HoxA9とMeis1癌タンパク質の両方を発現するMSCVベースのレトロウイルスを形質導入し、亜致死量の放射線で前もって整えられたレシピエントマウスに静脈内導入する。急性骨髄性白血病を発症したマウスを屠殺し、骨髄細胞を、SCFおよびIL−3を補った培地中インビトロで増殖させた。インビボでの容易な追跡を可能にするために、白血病細胞にVenus蛍光タンパク質を発現するレンチウイルスを形質導入し、純度について蛍光活性化細胞選別(FACS)によって二重選別した。これらのVenus発現培養白血病細胞を、前もって整えられた二次レシピエントマウスに再移植し、これらの二次レシピエントを全ての記載される実験に使用した。ブレキナルまたはビヒクルによるIP処理を、骨髄における白血病性芽球の負荷が約5%であった14日後に開始した(図6A)。マウスを、6つの投与量:(1)ビヒクルQ2D、(2)BRQ5mg/kg Q2D、(3)BRQ10mg/kg Q2D、(4)BRQ25mg/kg Q2D、(5)ビヒクル7日間のスケジュールの1日目+4日目、または(6)BRQ 25mg/kg 7日間のスケジュールの1日目+4日目で処理した。計画された暫定的安楽死および白血病の分析を、2つの計画された時点で実施した(図6A)。
BRQ処理マウスから単離した白血病細胞を、CD11bおよびGr−1細胞表面発現に基づいてさらに区別した(図6C、図6D)。白血病始原細胞としてのそれらの形態ならびにそれらの機能的可能性を評価するために、生きたVenus陽性白血病細胞を蛍光活性化細胞選別(FACS)によってビヒクルまたはBRQ処理マウスから新たに単離した。白血病細胞のWright−Giemsa染色されたcytospin(登録商標)調製物は、凝集体中、BRQ処理マウスから単離した細胞が、核凝縮の徴候と共に形態学的顆粒球分化を示した(図7A)。
全ての反応を窒素(N2)雰囲気下で行った。全ての試薬および溶媒は、市販業者から購入し、受け取ったまま使用した。NMRスペクトルは、Bruker 300(300MHz 1H、75MHz 13C、282MHz 19F)分光計で記録した。プロトンおよび炭素化学シフトを、NMR溶媒を基準とするppm(δ)で報告する。データを以下の通り報告する:化学シフト、多重度(br=ブロード、s=一重項、d=ニ重項、t=三重項、q=四重項、m=多重項;カップリング定数(Hz))。フラッシュクロマトグラフィーは、Teledyne Isco Combiflash Rfで40〜60μmシリカゲル(60Åメッシュ)を用いて行った。タンデム液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)は、Waters 2795分離モジュールおよび3100質量検出器で行った。
手短に言えば、米国特許第4680299号明細書に列挙されるものにしたがって、ブレキナルナトリウムを調製した。Pfitzinger反応を利用して、5−フルオロイサチンをKOHの存在下で4−(2−フルオロフェニル)プロピオフェノンと縮合させてブレキナルを遊離酸として得て、これをDMFから再結晶した。水酸化ナトリウムを用いたその後の塩形成によって、ブレキナルナトリウムを2段階にわたって47%で得た。LCおよび定量的1H NMR分光法により、塩の純度は95%超であることが分かった。
5−フルオロイサチン(18.1g、110mmol、1.00当量)および4−(2−フルオロフェニル)プロピオフェノン(25.0g、110mmol、1.00当量)の無水エタノール(183mL、0.60M)中室温撹拌溶液に、水酸化カリウムの9.0M水溶液(81.0mL、729mmol、6.66当量)を滴加した。得られた混合物を100℃で24時間加熱し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。水(500mL)を残渣に添加し、Et2O(500mL)で抽出した。次いで、水層を0℃に冷却し、氷酢酸で酸性化して濁った溶液を得た。沈殿を濾過し、水(100mL)、引き続いてEt2O(100mL)で洗浄して粗生成物を得た。固体を熱DMF/水から再結晶すると、ブレキナルが白色結晶固体(19.9g、53.0mmol、48%)として得られた。融点314°〜316°。1H NMR(300 MHz, DMSO−d6)14.4(1H, s, COOH), 8.15(1H, dd, J=9.0, 5.6 Hz, ArH), 7.77−7.67(5H, m, ArH), 7.64(1H, t, J=7.9 hz, ArH), 7.53−7.43(2H, m, ArH), 7.40−7.30(2H, m, ArH), 2.47(3H, s, CCH3);LRMS m/z(ESI+)376([M+H]+, 100);LRMS m/z(ESI−)374([M−H]−, 100), 749([2M−H]−, 20).
ブレキナル(18.1g、48.2mmol、1.00当量)の無水エタノール(482mL、0.10M)中室温撹拌溶液に、水酸化ナトリウムの1.0M水溶液(48.2mL、48.2mmol、1.00当量)を添加した。得られた混合物を50℃で4時間加熱し(透明になるまで)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を水から凍結乾燥すると、ブレキナルナトリウムが白色粉末として得られた(18.8g、47.3mmol、98%)。1H NMR(300 MHz, DMSO−d6)7.94(1H, dd, J=9.0, 5.7 Hz, ArH), 7.69−7.66(4H, m, ArH), 7.63(1H, t, J=8.4 hz, ArH), 7.60−7.49(2H, m, ArH), 7.49−7.41(1H, m, ArH), 7.40−7.30(2H, m, ArH), 2.36(3H, s, CCH3).LRMS m/z(ESI+)376([M+H]+, 100);LRMS m/z(ESI−)374([M−H]−, 100), 749([2M−H]−, 15).
1%DMSOを含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)pH7.4中で溶解度を測定した。各化合物を、100%DMSOと1%DMSOを含むPBSの両方において、100μMで二連で調製した。化合物を室温で250rpmの軌道振盪で24時間平衡化させた。平衡化後、シングル四重極質量分析計でSIR検出によって検出された化合物を用いてUPLC−MS(Waters、Milford、MA)によって試料を分析した。DMSO試料を使用して、PBS中の応答が適合した2点検量線を作成した。
0.1%DMSOを含むPBS pH7.4の存在下で安定性を測定した。各化合物を6枚の別々のプレート上で2連で調製し、室温で250rpmの軌道振盪で48時間平衡化させた。1つのプレートを各時点(0、2、4、8、24および48時間)で取り出した。アリコートを各ウェルから取り出し、シングル四重極質量分析計でSIR検出によって検出された化合物を用いてUPLC−MS(Waters、Milford、MA)によって分析した。さらに、各時点で残っている物質にアセトニトリルを添加して化合物を無理に溶解させた(化合物の回収を試験するため)。これのアリコートもUPLC−MSによって分析した。
0.1%DMSOを含むPBS pH7.4μMおよび50μMグルタチオンの存在下で安定性を測定した。各化合物を6枚の別々のプレート上で2連で調製し、室温で250rpmの軌道振盪で48時間平衡化させた。1つのプレートを各時点(0、2、4、8、24および48時間)で取り出した。アリコートを各ウェルから取り出し、シングル四重極質量分析計でSIR検出によって検出された化合物を用いてUPLC−MS(Waters、Milford、MA)によって分析した。さらに、各時点で残っている物質にアセトニトリルを添加して化合物を無理に溶解させた(化合物の回収を試験するため)。これのアリコートもUPLC−MSによって分析した。
ヒト血漿とマウス血漿の両方について、迅速平衡透析(RED)装置(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)を使用する平衡透析によって血漿タンパク質結合を決定した。各化合物を血漿中5μM(0.95%アセトニトリル、0.05%DMSO)で2連で調製し、膜の片側に添加し(200μl)、PBS pH7.4を反対側に添加した(350μl)。化合物を37℃で5時間、250rpm軌道振盪でインキュベートした。インキュベーション後、シングル四重極質量分析計でSIR検出によって検出された化合物を用いてUPLC−MS(Waters、Milford、MA)によって試料を分析した。
ヒト血漿とマウス血漿の両方において37℃で5時間、血漿安定性を測定した。各化合物を、PBS pH 7.4(0.95%アセトニトリル、0.05%DMSO)で50/50(v/v)希釈した血漿中5μMで、二連で調製した。化合物を37℃で5時間、250rpm軌道振盪でインキュベートし、時点を0時間および5時間でとった。シングル四重極質量分析計でSIR検出によって検出された化合物を用いてUPLC−MS(Waters、Milford、MA)によって試料を分析した。
使用した細胞株はERHoxA9骨髄芽球細胞株であった。HoxA9の条件付きバージョンを、HoxA9がエストロゲンの存在下でのみ活性となるように、HoxA9をエストロゲン受容体のホルモン結合ドメインと融合することによって作製した。ERHoxA9タンパク質は、レトロウイルス形質導入によって初代マウス骨髄単核細胞に導入し、幹細胞因子(SCF)およびβ−エストラジオールの存在下で培養すると、骨髄分化を停止させ、骨髄芽細胞株の増殖を引き起こす。これらの細胞株は、β−エストラジオールおよびSCFの存在下で無期限に増殖する。培養培地からβ−エストラジオールを除去すると、ERHoxA9が不活性化し、細胞はHoxA9分化停止から解放され、正常な骨髄分化を受ける。この系を、緑色蛍光タンパク質(GFP)を内因性リゾチームプロモーターの下流に挿入したトランスジェニックマウスから採取した骨髄を用いて細胞株を作製することによってさらに適合させた。リゾチームは二次顆粒タンパク質であり、分化した骨髄細胞でのみ発現する。よって、リゾチームGFPトランスジェニックマウスの骨髄由来のERHoxA9骨髄芽球細胞株は、β−エストラジオールの存在下ではGFP陰性であったが、β−エストラジオールの除去およびERHoxA9の不活性化時に明らかにGFP陽性となった。
増殖培地
RPMI450mL(Cellgro、VWRカタログ番号45000−412)、ウシ胎児血清50mL(Serum Source International、カタログ番号FB02−500HI)、ペニシリン/ストレプトマイシン/L−グルタミン5mL(Omega Scientific、カタログ番号PG−30)、幹細胞因子(SCF)を含有する条件培地25mLおよび0.05μM βエストラジオール(Sigma、カタログ番号P5556)。
増殖培地+0.04%Pluronic F−68(Gibco、Life Technologiesカタログ番号24040−032)。
SCFを構成的に発現し、上清中に分泌するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株によって作製。
ERHoxA9骨髄芽球細胞株を解凍し、増殖培地100mLを入れたT175フラスコに入れ、37℃、5%CO2でインキュベートする。継代培養のために、細胞を50mLコニカルチューブに移し、1500rpmで5分間回転させる;古い培地を捨てる;細胞を増殖培地で洗浄し;十分な増殖培地を加えて1:10希釈する。
細胞を計数し、50mLコニカルチューブに移す。細胞を1500rpmで5分間回転させる;古い培地を捨てる。ペレットをスクリーニング培地に1.2×105細胞/mLの濃度まで再懸濁する。
10%ウシ胎児血清(Serum Source Int’l)、ペニシリン/ストレプトマイシン、L−グルタミン(Omega Scientific)、幹細胞因子(SCF)を含有する5%条件培地および0.5μM β−エストラジオール(Sigma、E2758)を補ったRPMI(Cellgro)中で細胞を培養した。1日目に、0.04%Pluronic F−68(GIBCO)を補った25μLの完全培地を滅菌384ウェル培養プレート(Greiner)に添加し、続いてDMSO中化合物希釈アレイ0.2μLを添加した。いくつかのウェルは、Pluronic F−68および5μMのエストロゲン受容体アンタゴニストフルベストラントを補った完全培地を含有しており、これが分化の陽性対照として役立った。完全培地中の細胞25μL(1.2×105個/ml)を添加し、プレートを4日間インキュベート(37℃/5%CO2)した。成分の最終濃度は3000個細胞/ウェルおよび0.4%DMSOであった。試験化合物を40μMから開始して1:3で6回段階希釈し、40μM〜6nMの濃度範囲を得た。得られたデータポイントを、4パラメータロジスティック方程式としても知られている可変勾配を有するシグモイド用量−反応モデルにおいて、非線形最小二乗回帰を用いてPrism(登録商標)ソフトウェア(GraphPad Software Inc.、San Diego、CA)によって当てはめた。曲線当てはめ統計を用いて、最大効果の50%をもたらした試験化合物の濃度(EC50)、EC50推定の信頼区間、ヒルスロープおよび相関係数を決定した。
増殖培地
RPMI450mL(Cellgro、VWRカタログ番号45000−412)、ウシ胎児血清50mL(Serum Source International、カタログ番号FB02−500HI)、ペニシリン/ストレプトマイシン/L−グルタミン5mL(Omega Scientific、カタログ番号PG−30)。
増殖培地+0.04%Pluronic F−68(Gibco、Life Technologiesカタログ番号24040−032)。
細胞を解凍し、増殖培地100mLを入れたT175フラスコに入れ、37℃、5%CO2でインキュベートする。継代培養のために、細胞を50mLコニカルチューブに移し、1500rpmで5分間回転させる;古い培地を捨てる;細胞を増殖培地で洗浄し;十分な増殖培地を加えて1:10希釈する。
細胞を計数し、50mLコニカルチューブに移し、1500rpmで5分間回転させる。古い培地を捨て、ペレットをスクリーニング培地に1.2×105個細胞/mLの濃度に再懸濁する。
カウンタースクリーニングアッセイを行って対象となる標的に作用しない化合物を排除した。緑色または赤色蛍光についてアッセイすることによって蛍光化合物を同定し、捨てた。HoxA9/Meis1によって不死化され、GFP−レポーターを欠くマウス細胞を、10%ウシ胎児血清(Serum Source Int’l)、ペニシリン/ストレプトマイシン、L−グルタミン(Omega Scientific)を補ったRPMI(Cellgro)を用いて、一次スクリーニングで細胞について上記したのと同じ様式で培養した。1日目に、0.04%Pluronic F−68(GIBCO)を補った25μLの完全培地を滅菌384ウェル培養プレート(Greiner)に添加し、続いてDMSO中試験化合物0.2μLを添加した。完全培地中の細胞25μL(1.2×105個/ml)を添加し、プレートを24時間インキュベート(37℃/5%CO2)した。成分の最終濃度は3000個細胞/ウェル、4μM試験化合物および0.4%DMSOであった。24時間のインキュベーション後、HyperCyt(登録商標)プラットホームを用いてプレートを回収し、前方および側方光散乱を用いて対象となる細胞をゲーティングした。緑色蛍光は488nmで励起され、575/25光バンドパスフィルタで検出した。赤色蛍光は635nmで励起され、665/20光バンドパスフィルタで検出した。いずれかの発光チャネルで蛍光として採点されたウェルを、自己蛍光、化合物の固有の蛍光の結果、または非蛍光化合物を蛍光化合物に代謝する細胞の能力のいずれかとしてフラグを立てた。
一次スクリーニングデータセットからMAC1発現のデータを抽出した。
Promega CellTiter−Glo(登録商標)アッセイを利用して、細胞生存率の尺度としての線維芽細胞株NIH3T3におけるATP(生存率の代用として)を測定した。培養培地中哺乳動物細胞を含む不透明壁マルチウェルプレート、96ウェルプレートについて1ウェルあたり100μL、または384ウェルプレートについて1ウェルあたり25mLを調製した。バックグラウンド発光が得られた後、試験化合物を添加し、培養プロトコルにしたがってインキュベートした。30分後、各ウェルに存在する細胞培養培地の体積に等しい体積のCellTiter−Glo(登録商標)試薬、内容物をオービタルシェーカーで2分間混合し、10分間インキュベートした後、200msecの発光を記録した。
野生型HoxA9(すなわち、エストロゲン−受容体融合を欠いている構成的に活性なHoxA9タンパク質)細胞株を使用することを除いて、野生型HoxA9骨髄芽球細胞株を一次アッセイと同じ手順で使用し、4日目に、MAC1−APC抗体を添加した。
HoxA9:ヒト白血病細胞
THP−1およびU937ヒト白血病細胞株を、ヒト白血病細胞株を使用することを除いて、一次アッセイと同じ手順で使用した。これらは、因子非依存性細胞株およびエストロゲン非依存性細胞株であるので、結果として細胞を10%ウシ胎児血清を補ったRPMIで単純に増殖させた。
0日目:HEK293細胞(HEK293T、ATCC)をTripleフラスコ(NUNC)中で約95%コンフルエンス(TrypLEフェノールレッドフリー)まで増殖させ、50000個細胞/mLのDMEM、10%FBS/Pen/Strep/グルタミン(Compact SelecT)で分注するために再懸濁する。
0日目:HepG2細胞(ATCC)をTripleフラスコ(NUNC)中で約95%コンフルエンス(TrypLEフェノールレッドフリー)まで増殖させ、(TAP Compact SelecT自動化cll培養システムを用いて)50000個細胞/mLのDMEM、10%FBS/Pen/Strep/グルタミンで分注するために再懸濁する。
0日目:A549細胞(ATCC)をTripleフラスコ(NUNC)中で約95%コンフルエンス(TrypLEフェノールレッドフリー)まで増殖させ、(TAP Compact SelecT自動化cell培養システムを用いて)25000個細胞/mLのDMEM、10%FBS/Pen/Strep/グルタミンで分注するために再懸濁する。
CD34+ヒト初代細胞を、初代CD34+細胞を使用する以外は、一次アッセイと同じ手順で使用した。正常なヒト骨髄ドナー由来の廃棄骨髄フィルタから磁気ビーズ陽性選択(Stem Cell Technologies)を用いて細胞を単離した。この場合、10%ウシ胎児血清、50μM β−メルカプトエタノールならびに10ng/ml幹細胞因子、インターロイキン−3、インターロイキン−6、トロンボポエチンおよびflt−3リガンドを補ったRPMIで細胞を培養した。
Claims (16)
- それを必要とする対象において血液がんを治療または予防する方法において使用するための医薬組成物であって、治療上有効量の6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物を含み、48時間毎に1回以下の頻度で前記対象に投与される、医薬組成物。
- 72時間毎に1回以下の頻度で前記対象に投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記血液がんが急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、混合型白血病(MLL)、骨髄異形成症候群(MDS)および/または慢性骨髄性白血病(CML)を含む、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 前記血液がんがAMLを含む、請求項3に記載の医薬組成物。
- 前記対象が、分化停止によって特徴付けられる血液がんをそれまでに治療してきたかまたは治療中である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 経口、直腸、粘膜、経粘膜、局所、静脈内、真皮内、筋肉内、皮下、皮内、子宮内、硬膜外および脳室内注射から選択される少なくとも1つの経路によって前記対象に投与される、請求項1から5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 血液がんの治療または予防に有用な少なくとも1種の追加の薬剤を前記対象にさらに投与する、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記追加の薬剤が三酸化ヒ素である、請求項7に記載の医薬組成物。
- 前記対象が1種または複数の抗癌剤に応答しない、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 前記対象から得た生体試料中のジヒドロオロテートのレベルを上昇させるおよび/またはウリジンのレベルを低下させるのに十分な量および持続時間、前記対象に投与され、それによって血液がんを治療する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 前記方法が
(a)第1の用量の6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物を前記対象に投与する工程と、
(b)前記対象から得た生体試料中のジヒドロオロテートおよび/またはウリジンを検出する工程と、
(c)第2の用量の6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物を投与する工程であって、前記投与の量および/またはタイミングを、検出されるジヒドロオロテート(DHO)および/またはウリジンの量に基づいて修正し、それによって前記対象の血液悪性腫瘍を治療する工程と
を含む、請求項1または2に記載の医薬組成物。 - 6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物の投与の量および/またはタイミングが、ジヒドロオロテートのレベルを少なくとも約100〜500倍上昇させるのに十分である、請求項11に記載の医薬組成物。
- 前記第2の用量の6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物を、DHOの量がベースラインに戻った後に投与する、請求項11に記載の医薬組成物。
- 前記方法が
(a)第1の用量の6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物を前記対象に投与する工程と、
(b)前記対象から得た生体試料中のジヒドロオロテートおよび/またはウリジンを検出する工程と、
(c)第2の用量の6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物を投与する工程であって、前記投与の量および/またはタイミングを、検出されるジヒドロオロテート(DHO)および/またはウリジンの量に基づいて修正し、それによって前記対象の血液がんを治療する工程と
を含む、請求項1または2に記載の医薬組成物。 - 前記第2の用量の6−フルオロ−2−(2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−3−メチルキノリン−4−カルボン酸またはその塩もしくは溶媒和物を、DHOの量がベースラインに戻った後に投与する、請求項14に記載の医薬組成物。
- ウリジンの量が、前記第1の用量の投与の12時間後に存在するウリジンのレベルより10〜25%高い場合に、前記第2の用量を投与する、請求項10から15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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