JP6910556B2 - 優先度を用いた空間認識ダイナミックレンジ制御システム - Google Patents

優先度を用いた空間認識ダイナミックレンジ制御システム Download PDF

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Description

本明細書において説明される主題は、オーディオ処理に関し、より詳細には、空間認識状況におけるオーディオ信号のダイナミックレンジ制御に関する。
レンジ制御は、オーディオ信号をしきい値量よりも低く制限することを指す。左チャンネルおよび右チャンネルを含む左−右空間内のステレオオーディオ信号については、レンジ制御は、各チャンネルのピークがしきい値よりも低くなるように、必要に応じて、左チャンネルおよび右チャンネルにゲインを適用することによって、左−右空間において達成されることができる。しかしながら、レンジ制御のアーチファクトを異なる空間ロケーションに対して移動させることが望ましい。
実施形態は、空間認識状況においてオーディオ信号のレンジ制御を提供することに関する。オーディオ信号は、ハードリミッティングのアーチファクトを異なる空間ロケーションに対して移動させるために、別のオーディオ座標系(例えば、中央−側方空間)において適用されたゲインファクタを使用して、オーディオ座標系(例えば、左−右空間)において制限される。第1の(例えば、中央)成分および第2の(例えば、側方)成分が、オーディオ信号の第3の(例えば、左チャンネル)成分および第4の(例えば、右チャンネル)成分から生成される。第3の成分および第4の成分の各々についての最大レベルを定義する、第2のオーディオ座標系における振幅しきい値が、決定される。第1のオーディオ座標系において調整された第1の成分および調整された第2の成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタが、第1の成分および第2の成分の各々に適用される。第2のオーディオ座標系における第1の(例えば、左)出力チャンネルおよび第2の(例えば、右)出力チャンネルが、調整された第1の成分および調整された第2の成分から生成される。第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルは、各々が、第1の成分および第2の成分の各々に適用される1つまたは複数のゲインファクタから、振幅しきい値よりも低く制限される。
いくつかの実施形態においては、プロセッサによって実行されたときに、第1のオーディオ座標系における第1の成分および第2の成分を、第2のオーディオ座標系におけるオーディオ信号の第3の成分および第4の成分から生成することと、第3の成分および第4の成分の各々についての最大レベルを定義する、第2のオーディオ座標系における振幅しきい値を決定することと、第1のオーディオ座標系において調整された第1の成分および調整された第2の成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタを、第1の成分および第2の成分の各々に適用することと、第2のオーディオ座標系における第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルを、調整された第1の成分および調整された第2の成分から生成することとを行うようにプロセッサを構成する、プログラムコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。第1および第2の出力チャンネルは、各々が、第1の成分および第2の成分の各々に適用される1つまたは複数のゲインファクタから、振幅しきい値よりも低く制限される。
いくつかの実施形態においては、オーディオ信号を処理するためのシステムは、第1のオーディオ座標系における第1の成分および第2の成分を、第2のオーディオ座標系におけるオーディオ信号の第3の成分および第4の成分から生成することと、第3の成分および第4の成分の各々についての最大レベルを定義する、第2のオーディオ座標系における振幅しきい値を決定することと、第1のオーディオ座標系において調整された第1の成分および調整された第2の成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタを、第1の成分および第2の成分の各々に適用することと、第2のオーディオ座標系における第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルを、調整された第1の成分および調整された第2の成分から生成することとを行うように構成された処理回路を含む。第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルは、組み合わせて、各々が、第1の成分および第2の成分の各々に適用される1つまたは複数のゲインファクタから、振幅しきい値よりも低く制限される。
他の態様は、上述のいずれかに関連する、構成要素、デバイス、システム、改良、方法、プロセス、アプリケーション、コンピュータ可読媒体、および他の技術を含む。
いくつかの実施形態に従った、オーディオ処理システムの概略ブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、空間リミッタの概略ブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、L/Rゲイン適用によって後続される、側方チャンネルゲイン適用のブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、L/Rゲイン適用によって後続される、中央チャンネルゲイン適用のブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、L/Rゲイン適用によって後続される、並列した中央チャンネルゲイン適用および側方チャンネルゲイン適用のブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、L/Rゲイン適用によって後続される、中央チャンネルゲイン適用によって後続される、側方チャンネルゲイン適用のブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、L/Rゲイン適用によって後続される、側方チャンネルゲイン適用によって後続される、中央チャンネルゲイン適用のブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、オーディオ信号を空間的に制限するための方法のフローチャートである。 いくつかの実施形態に従った、左−右制限によって後続される側方(または中央)制限を使用して、オーディオ信号を空間的に制限するためのプロセスのフローチャートである。 いくつかの実施形態に従った、左−右制限によって後続される並列の側方および中央制限を使用して、オーディオ信号を空間的に制限するためのプロセスのフローチャートである。 いくつかの実施形態に従った、直列の側方、中央、および左−右制限を使用して、オーディオ信号を空間的に制限するためのプロセスのフローチャートである。 いくつかの実施形態に従った、1つのオーディオ座標系におけるオーディオ信号成分を制御して、別のオーディオ座標系において定義された制約を達成するためのプロセスのフローチャートである。 いくつかの実施形態に従った、側方チェーン処理のための空間リミッタの概略ブロック図である。 いくつかの実施形態に従った、コンピュータシステムの概略ブロック図である。
もっぱら例示の目的で、図は、様々な非限定的な実施形態を描いており、詳細な説明は、様々な非限定的な実施形態を説明している。
今から、それらの例が添付の図面に例示されている実施形態に対する言及が、詳細に行われる。以下の詳細な説明においては、様々な説明される実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が説明される。しかしながら、説明される実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実行されてよい。他の例においては、よく知られた方法、手順、構成要素、回路、およびネットワークは、実施形態の態様を不必要に分かりにくくしないために、詳細には説明されていない。
本開示の実施形態は、中央−側方空間において適用されるゲインファクタを使用した、左−右空間におけるオーディオ信号のレンジ制御に関する。左チャンネルおよび右チャンネルを含むオーディオ信号は、中央成分および側方成分に変換される。調整された中央成分および調整された側方成分を生成するために、ゲインファクタが、中央成分および側方成分の各々に適用される。調整された成分は、左−右空間に変換され戻されて、左−右空間において各々が左−右しきい値を満足する左出力チャンネルおよび右出力チャンネルになる。
ゲインファクタは、中央成分と側方成分との間の空間制限の優先度に従って、定義されてよい。空間制限の優先度は、調整可能であってよく、左−右しきい値を満足するために、異なる空間ロケーションに対するアーチファクトの望ましい移動を定義する。左−右しきい値の満足なしに、優先度がより高い成分のゲイン低減バジェットが到達されたときにだけ、優先度がより低い成分に、優先度がより低い成分のためのゲインファクタが適用されるように、優先度がより低い成分のためのゲインファクタは、優先度がより高い成分のためのゲインファクタを使用して、定義されてよい。そのため、中央成分と側方成分との間の空間制限の優先度に従って、左出力チャンネルおよび右出力チャンネルの各々について、左−右しきい値が満足される。
例示的なオーディオ処理システム
図1は、いくつかの実施形態に従った、オーディオ処理システム100の概略ブロック図である。オーディオ処理システム100は、左入力チャンネル112および右入力チャンネル114を含む、入力オーディオ信号を受信し、チャンネル112、114の中央成分116または側方成分118をゲイン調整して、左−右しきい値θLRよりも低く制限されたピークを各々が有する、左出力チャンネル132および右出力チャンネル134を含む、出力オーディオ信号を生成する。オーディオ処理システム100は、空間認識状況における入力オーディオ信号のダイナミックレンジ制御を提供する。オーディオ処理システム100は、入力エネルギーがどこに集中されるか、およびオーディオ処理システム100の動作を構成する設定に応じて、ハードリミッティングのアーチファクトを、異なる空間ロケーション(例えば、入力オーディオ信号の中央または側方成分)に対して移動させることができる。設定は、プログラム的に決定されてよく、またはユーザによって指定されてよい。
オーディオ処理システム100は、L/R−M/S変換器102と、空間リミッタ104と、L/Rリミッタ106と、M/S−L/R変換器108と、コントローラ110とを含む。L/R−M/S変換器102は、左入力チャンネル112および右入力チャンネル114を受信し、入力チャンネル112、114から中央成分116および側方成分118を生成する。いくつかの実施形態においては、中央成分116は、左入力チャンネル112と右入力チャンネル114との和に基づいて、生成されてよい。側方成分118は、左入力チャンネル112と右入力チャンネル114との間の差に基づいて、生成されてよい。中央および側方成分は、様々なL/R−M/S変換を使用するなど、他の方法で生成されてよい。いくつかの実施形態においては、中央および側方成分は、マルチチャンネル(例えば、サラウンドサウンド)オーディオ信号から生成される。
空間リミッタ104は、中央ゲインプロセッサ152と、側方ゲインプロセッサ154とを含む。中央ゲインプロセッサ152は、中央成分116および側方成分118を受信し、中央成分116のための中央ゲインファクタαmを決定する。中央ゲインプロセッサ152は、中央ゲインファクタαmを中央成分116に適用して、調整された中央成分120を生成する。側方ゲインプロセッサ154は、中央成分116および側方成分118を受信し、側方成分118のための側方ゲインファクタαsを決定する。側方ゲインプロセッサ154は、側方ゲインファクタαsを側方成分118に適用して、調整された側方成分122を生成する。
いくつかの実施形態においては、中央成分116と側方成分118との間に、空間制限の優先度が存在する。例えば、優先度がより高い成分のためのゲイン低減バジェット以上になるように、プライマリゲインファクタαIが、優先度がより高い成分に適用される。ゲイン低減バジェットが使い尽くされたが、左−右しきい値θLRが、満足されることに失敗した場合、優先度がより低い成分のためのゲイン低減バジェット以上になるように、セカンダリゲインファクタαIIが、優先度がより低い成分に適用される。プライマリ成分が中央成分であり、セカンダリ成分が側方成分である場合、中央ゲインファクタαmは、αIによって定義され、側方ゲインファクタαsは、αIIによって定義される。プライマリ成分が側方成分であり、セカンダリ成分が中央成分である場合、中央ゲインファクタαmは、αIIによって定義され、側方ゲインファクタαsは、αIによって定義される。優先度を指定するために、優先度がより低い成分のためのゲインファクタは、優先度がより高い成分のためのゲインファクタを再帰的に使用して、定義される。優先度がより低い成分のためのゲインファクタの適用後、左−右しきい値θLRが、不満足なものにとどまる場合、左−右しきい値θLRを満足するように、必要に応じて、左−右ゲインファクタαlrが、中央および側方成分の各々に適用される。
L/Rリミッタ106は、L/Rゲインプロセッサ156を含む。L/Rゲインプロセッサ156は、空間リミッタ104によって調整された、調整された中央成分120および調整された側方成分122を受信し、左−右ゲインファクタαlrを調整された中央成分120に適用して、調整された中央成分124を生成し、左−右ゲインファクタαlrを調整された側方成分122に適用して、調整された側方成分126を生成する。
図3Aないし図9に関連して以下でより詳細に説明されるように、ゲインファクタαm、αs、およびαlrは、オーディオ処理システム100の空間制限の優先度に応じて、変化してよい。空間制限のための優先度は、中央制限ステージと側方制限ステージとの間の優先度を定義する。中央または側方ゲイン低減計算のどちらかが、例えば、ゲインバジェットまたは側方チェーン処理を用いて、制約される場合、それらは、中央および側方成分の両方に適用されるL/R制限ステージによって後続されてよい。このL/R制限ステージは、両方の成分に等しく影響し、したがって、中央−側方空間または左−右空間において決定および適用されてよい。優先度がより低い制限ステージは、優先度がより高い制限ステージにおいて適用される1つまたは複数のゲインファクタを使用して定義されるゲインファクタを適用してよい。優先度がより高い各制限ステージは、ゲインファクタのための最小値を定義するゲイン低減バジェットθを含んでよく、優先度がより低い制限ステージは、ゲイン低減バジェットが、優先度がより高い制限ステージのために使い尽くされ、左−右しきい値θLRが、満足されることに失敗したときに、使用される。各構成において、左−右空間における出力オーディオ信号の左チャンネル132および右チャンネル134のピークが、左−右しきい値θLRよりも低いことを保証するために、少なくとも1つのゲインファクタの中央成分への、および少なくとも1つのゲインファクタの側方成分への適用が、存在することができる。これらのステージは、実際には別々でなくてよく、それらは、実際は必ずしも再帰的ではないことに留意されたい。別々のステージは、単に論理優先度を表してよい。本明細書において説明される実施形態は、再帰的なゲインステージ計算の使用もしくは省略、または各ステージのための別々のダイナミックレンジコントローラを介した操作に限定されない。
M/S−L/R変換器108は、調整された中央成分124および調整された側方成分126を受信し、調整された中央成分124および調整された側方成分126から左出力チャンネル132および右出力チャンネル134を生成する。いくつかの実施形態においては、左出力チャンネル132は、調整された中央成分124と調整された側方成分126との和に基づいて、生成されてよい。右出力チャンネル134は、調整された中央成分124と調整された側方成分126との間の差に基づいて、生成されてよい。左および右チャンネルを中央および側方成分から生成するために、他の種類の変換が使用されてよい。M/S−L/R変換器108は、左出力チャンネル132を左スピーカに、また右出力チャンネル134を右スピーカに出力する。空間リミッタ104およびL/Rリミッタ106によって適用された処理の結果として、出力オーディオ信号の左チャンネル132および右チャンネル134のピークは、左−右しきい値θLRよりも低い。
いくつかの実施形態においては、コントローラ110は、オーディオ処理システム100の動作を制御する。コントローラ110は、空間リミッタ104およびL/Rに結合されてよく、しきい値(例えば、θLR、ゲイン低減バジェットなど)の定義、処理ステージの優先度の決定、ならびに決定された優先度およびしきい値に従ったゲインファクタの決定など、空間リミッタ104の動作を構成する。空間リミッタによって使用される様々なパラメータは、本明細書においてより詳細に説明されるように、ユーザ入力によって、プログラム的に、またはそれらの組み合わせによって、定義されてよい。
例示的な空間リミッタ
図2は、いくつかの実施形態に従った、空間リミッタ200の概略ブロック図である。空間リミッタ200は、中央ピーク抽出器202と、側方ピーク抽出器204と、中央ゲインプロセッサ206と、側方ゲインプロセッサ208と、中央混合器210と、側方混合器212とを含む。
中央ピーク抽出器202は、中央成分116を受信し、中央成分116のピーク値を表す中央ピーク214を決定する。中央ピーク抽出器202は、中央ピーク214を、中央ゲインプロセッサ206および側方ゲインプロセッサ208に提供する。側方ピーク抽出器204は、側方成分118を受信し、側方成分118のピーク値を表す側方ピーク216を決定する。側方ピーク抽出器204は、側方ピーク216を、中央ゲインプロセッサ206および側方ゲインプロセッサ208に提供する。
中央ゲインプロセッサ206は、中央ピーク214、側方ピーク216、左−右空間におけるしきい値θLRに基づいて、中央ゲインファクタ218(αm)を決定する。側方ゲインプロセッサ208は、中央ピーク214、側方ピーク216、左−右空間におけるしきい値θLRに基づいて、側方ゲインファクタ220(αs)を決定する。
中央混合器210は、中央成分116および中央ゲインファクタ218(αm)を受信し、これらの値を乗算して、調整された中央成分120を生成する。側方混合器212は、側方成分118および側方ゲインファクタ220(αs)を受信し、これらの値を乗算して、調整された側方成分122を生成する。
いくつかの実施形態においては、L/R制限ステージは、空間リミッタ200と統合される。中央ゲインプロセッサ206は、左−右ゲインファクタαlrを中央ゲインファクタ218と組み合わせ、中央混合器210は、結果を中央成分116と乗算して、調整された中央成分124を生成する。側方ゲインプロセッサ208は、左−右ゲインファクタαlrを側方ゲインファクタ220と組み合わせ、側方混合器212は、結果を側方成分118と乗算して、調整された側方成分126を生成する。
左−右空間から中央−側方空間への座標変換
ゲイン適用は、入力オーディオ信号の中央成分116または側方成分118の一方に適用されてよい。中央成分116および側方成分116を生成するために、信号を左−右空間から中央−側方空間に変換するための変換Mは、式1によって定義されてよい。
Figure 0006910556
中央−側方空間においては、サブバンド空間処理、クロストーク処理(例えば、クロストークキャンセレーションまたはクロストークシミュレーション)、クロストーク補償(例えば、クロストーク処理によって引き起こされたスペクトルアーチファクトに対する調整)、および中央または側方成分におけるゲイン適用を含む、様々な処理が実行されてよい。処理された中央および側方成分は、左スピーカのための左出力チャンネルおよび右スピーカのための右出力チャンネルとして、左−右空間に変換される。
信号を中央−側方空間から左−右空間に変換するための逆変換M-1は、式2によって定義されてよい。
Figure 0006910556
左−右空間および中央−側方空間は、直交オーディオ座標系の例である。実際には、式1および式2は、順変換および逆変換の両方が計算の複雑さの低減のために2の平方根によってスケーリングされる、真の直交形式よりも好まれることがある。
側方(または中央)が左−右に優先する優先度制限
オーディオ処理システム100は、L/Rゲインによって後続される、側方成分m2または中央成分m1の一方に適用されるゲインを優先することによって、オーディオ信号の空間優先度制限を実行してよい。例えば、左−右空間におけるオーディオ信号のためのしきい値レベルを定義する、左−右空間における左−右しきい値θLRが決定される。左出力チャンネル132および右出力チャンネル134は、各々、しきい値θLRを超えるべきではない。しきい値θLRを満足するために、オーディオ処理システムは、中央または側方成分の間における中央−側方空間におけるゲインを優先してよい。
側方成分の低減を最小化するために、側方成分のためのゲイン低減バジェットθsが、使用されてよい。ゲイン低減バジェットθsは、側方成分に適用されることができるゲイン低減の最大量を定義し、側方成分のためのゲインファクタαsを決定するために使用される。左−右ゲインファクタαlrは、ゲインファクタαsに基づいて、決定される。側方ゲインファクタαsの側方成分への、ならびに左−右ゲインファクタαlrの中央および側方成分両方への適用は、オーディオ信号のためのしきい値θLRの満足という結果となる。
ゲインファクタαsの決定後、αsは、側方成分に適用される。左−右ゲインファクタαlrは、中央成分および側方成分の各々に(または同じグローバルスケールファクタが、同一の結果を有する、座標の任意の直交回転に適用されることができるので、左−右空間への変換後の左および右チャンネルの各々に)適用される。ここで、側方ゲイン低減バジェットθs以上になる、しきい値θLRを満足するような側方成分のためのゲイン制御の優先度付けが、存在する。ゲイン低減バジェットθsが側方成分に適用されたが、しきい値θLRが満足されることに失敗した場合、適切なαlrが、中央成分および側方成分の両方に適用される。これは、中央−側方空間において決定されたゲインファクタを使用した、しきい値θLRの満足という結果となる。
側方ゲイン低減バジェットθs以上になる側方成分m2のためのゲイン制御を優先するために、側方成分m2に適用されるゲインファクタαsは、式3によって定義されることができる。
Figure 0006910556
ここで、|m1|は、中央成分m1のピークであり、|m2|は、側方成分m2のピークである。
左−右ゲインファクタαlrは、側方ゲインファクタαsを再帰的に使用して、定義されてよい。左−右ゲインファクタαlrは、式4によって定義される。
Figure 0006910556
ここで、PLRは、側方ゲインファクタαsの側方成分m2への適用後の、左−右空間における最悪ケースのピークである。
LRは、式5によって定義されてよい。
Figure 0006910556
ゲイン係数αsおよびαlrが、ひとたび決定されると、それらは、式6によって示されるように、中央成分m1および側方成分m2に適用される。
Figure 0006910556
その後、式2によって定義されたような逆変換が、式6の結果に適用されて、各々が左−右しきい値θLRを満足する、左出力チャンネル132および右出力チャンネル134を生成してよい。
式3においては、与えられたピークについて、αs=0である場合、これは、完全にサウンドステージをモノラルに潰すことに留意されたい。しかしながら、我々は、θsに対して非ゼロ値を指定することによって、この効果を緩和することができる。バジェットθsが、側方成分において使い尽くされた場合、αlrを介して側方および中央成分の両方に適用されるピーク制限のいくらかの成分が存在し、または中央チャンネルにクリッピングが存在する。
式3ないし式6は、図3Aに示されるような、ゲイン低減ステージの優先度を暗示しており、最初に、側方リミッタステージ302が存在し、その後、左−右リミッタステージ304が存在する。図3Bに示されるように、類似した形式の処理が、中央成分m1に適用されることができ、最初に、中央リミッタステージ306が存在し、その後、左−右リミッタステージ304が存在する。ここでは、中央ゲインファクタαmを定義するために、中央成分のアルゴリズム的制御が、ゲイン低減バジェットθmを使用して達成され、中央ゲインファクタαmの適用後、しきい値θLRを満足するための、必要に応じた左−右ゲインファクタαlrの使用を伴う。
中央ゲイン低減バジェットθm以上になる中央成分m1のためのゲイン制御を優先するために、中央成分m1に適用される中央ゲインファクタαmは、式7によって定義されることができる。
Figure 0006910556
ここで、|m1|は、中央成分m1のピークであり、|m2|は、側方成分m2のピークである。
左−右ゲインファクタαlrは、中央ゲインファクタαmを再帰的に使用して、定義されてよい。左−右ゲインファクタαlrは、式8によって定義される。
Figure 0006910556
ここで、PLRは、中央ゲインファクタαm中央成分m1への適用後の、左−右空間における最悪ケースのピークである。
LRは、式9によって定義されてよい。
Figure 0006910556
ゲイン係数αmおよびαlrが、ひとたび決定されると、それらは、式10によって示されるように、中央成分m1および側方成分m2に適用される。
Figure 0006910556
その後、式2によって定義されたような逆変換が、式10の結果に適用されて、各々が左−右しきい値θLRを満足する、左出力チャンネルおよび右出力チャンネルを生成してよい。
並列の中央および側方が左−右に優先する優先度制限
オーディオ処理システム100は、依然としてゲイン係数αmおよびαsを左−右ゲインファクタαlrよりも優先しながら、中央成分と側方成分との間において並列(フラット)優先度を使用してよい。ゲイン低減ステージの優先度が、図4に示されており、最初に、側方リミッタステージ402が、中央リミッタステージ404と並列して存在し、L/Rリミッタステージ406が、並列ステージ402、404に後続する。
このケースにおいては、側方ゲイン低減バジェットθsおよび中央ゲイン低減バジェットθmがともに使用される。側方ゲインファクタαsは、式3を使用して、決定されることができ、中央ゲインファクタαmは、式7を使用して、決定されることができる。ここでは、中央および側方成分についての並列優先度のため、側方および中央ゲインファクタについての定義は、独立である。
左−右ゲインファクタαlrは、中央ゲインファクタαmおよび側方ゲインファクタαsを使用して、定義される。左−右ゲインファクタαlrは、上に示された式8によって定義され、そこで、最悪ケースピークPLRは、式11によって定義される。
Figure 0006910556
ゲイン係数αm、αs、およびαlrが、ひとたび決定されると、それらは、式12によって示されるように、中央成分m1および側方成分m2に適用される。
Figure 0006910556
θm=0を仮定して、出力|m’|≦θLRを保つために、αmは、この構成において、0になることを許可されてよいことに留意されたい。これは、この追加ステージは、中央チャンネル情報のクリッピングを防止するが、結果のサウンドステージは、依然として、知覚的にモノラルまで低減することができることを意味する。αmに対する下限を提供することは、この問題を解決するが、我々のゲイン低減バジェットは、今は有限であり、20 log10(θs)+20 log10(θm)から成るので、不完全なゲイン低減ストラテジという結果となる。そのため、左−右しきい値θLRの満足を保証するために、αlrの計算および適用が使用される。
直列の側方、中央、および左−右優先度制限
オーディオ処理システムは、L/Rリミッタステージによって後続される、中央ステージと側方ステージとの間の直列優先度関係を使用してよい。図5Aに示されるように、最初に、側方成分m2が制限のためのプライマリ成分となるように、側方リミッタステージ502が存在し、その後、中央成分m1が制限のためのセカンダリ成分となるように、中央リミッタステージ504が存在し、その後、L/Rリミッタステージ506が存在する。図5Bに示される別の例においては、最初に、中央成分m1が制限のためのプライマリ成分となるように、中央リミッタステージ504が存在し、その後、側方成分m2が制限のためのセカンダリ成分となるように、側方リミッタステージ502が存在し、その後、L/Rリミッタステージ506が存在する。ステージ502、504、および506は、必ずしも別々の処理ステージであるとは限らず、論理優先度を表すだけでよいことに留意されたい。言い換えると、すべてのゲイン低減は、論理優先度に基づいて使用される異なるゲインファクタを用いて、同時に計算されてよい。ゲインファクタが、別々のステージにおいて適用されるとき、再帰的なゲインステージ計算が使用されてよい。
どちらのケースにおいても、mIは、プライマリ成分(中央成分m1または側方成分m2のどちらか)を指定するとし、mIIは、セカンダリ成分(中央成分m1または側方成分m2の他の一方)を指定するとする。オーディオ処理システムは、プログラム的に、またはユーザ入力に基づいて、中央成分と側方成分との間の優先度順序を決定してよく、優先度がより高い成分は、プライマリ成分mIとして指定され、優先度がより低い成分は、セカンダリ成分mIIとして指定される。
プライマリゲインファクタαIは、プライマリ成分mIに適用され、セカンダリゲインファクタαIIは、セカンダリ成分mIIに適用される。優先度を指定するために、セカンダリゲインファクタαIIは、プライマリゲインファクタαIに対して再帰的に定義される。これは、プライマリゲインファクタαIについては式13、セカンダリゲインファクタαIIについては式14によって、示されている。
Figure 0006910556
Figure 0006910556
ここで、|mI|は、プライマリ成分mIのピークであり、|mII|は、セカンダリ成分mIIのピークであり、θIは、プライマリ成分mIのゲイン低減バジェットであり、θIIは、セカンダリ成分mIIのゲイン低減バジェットである。
左−右ゲインファクタαlrは、中央ゲインファクタαmおよび側方ゲインファクタαsを再帰的に使用して、定義されてよい。プライマリ成分が中央成分であり、セカンダリ成分が側方成分である場合、中央ゲインファクタαmは、αIによって定義され、側方ゲインファクタαsは、αIIによって定義される。プライマリ成分が側方成分であり、セカンダリ成分が中央成分である場合、中央ゲインファクタαmは、αIIによって定義され、側方ゲインファクタαsは、αIによって定義される。左−右ゲインファクタαlrは、式15によって定義される。
Figure 0006910556
ここで、PLRは、式16によって定義される。
Figure 0006910556
ゲイン係数αm、αs、およびαlrが、ひとたび決定されると、それらは、式17によって示されるように、中央成分m1および側方成分m2に適用される。
Figure 0006910556
いくつかの実施形態においては、L/R制限ステージ506は、側方制限ステージ502および中央制限ステージ504の各々と統合される。L/Rリミッタは、可能なオーバーシュートの関連付けられたリスクを伴って、非自明なゲイン低減バジェットまたは側方チェーン処理のどちらかを使用することができる。オーバーシュートが問題になることがある、これらのケースを制御するために、そのような実施形態は、信号経路の最後に、追加のL/Rリミッタステージを必要とする。
制御信号平滑化
上で説明されたゲイン制御方程式は、瞬間的なゲイン値に関する。これらの値が、平滑化なしに、サンプル毎に適用された場合、結果は、事実上、適切な部分空間における制御されたハードクリッピングである。結果のアーチファクトは、基本的に、ゲイン制御関数の高周波変調である。これらのアーチファクトを低減するために、非線形ローパスフィルタは、ゲイン制御関数の勾配を制限することができる。完全に因果的なゲイン制御応答が望ましい場合においては、下向きのクランピングは、直ちに生じることができるが、上向きの動きは、ある最大勾配に制限される。制御バッファ内に先取りすることが可能な場合においては、(先取り長によって決定される)負の最大下向き勾配制限が適用されてよく、依然として、目標制御ゲインを適切なピーク値にヒットさせる。どちらのバリアントも、アーチファクトを、それらが知覚的にマスクされる楽音の過渡ステージに対して移動させ、同時にそれらの帯域幅を低減させる。
例示的なプロセス
図6は、いくつかの実施形態に従った、オーディオ信号を空間的に制限するためのプロセス600のフローチャートである。プロセス600は、オーディオ信号の中央および側方成分をゲイン調整することによって、左−右空間においてオーディオ信号をしきい値θLRよりも低く制限することを提供する。プロセス600は、より少ないステップまたは追加のステップを有してよく、ステップは、異なる順序で実行されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、L/R−M/S変換器102)は、605において、左チャンネルおよび右チャンネルを含むオーディオ信号から、中央成分および側方成分を生成する。中央成分および側方成分は、式1において定義されたように、決定されてよい。中央成分および側方成分は、中央−側方空間におけるオーディオ信号を表し、左チャンネルおよび右チャンネルは、左−右空間におけるオーディオ信号を表す。中央成分は、左チャンネルと右チャンネルの和を含んでよい。側方成分は、左チャンネルと右チャンネルとの間の差を含んでよい。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104またはコントローラ110)は、610において、左−右しきい値を決定する。左−右しきい値θLRは、左右チャンネルの各々に対して許容される最大レベルを定義する。例えば、左チャンネルの絶対値も、右チャンネルの絶対値も、左−右しきい値θLRを超えるべきではない。しきい値θLRは、ユーザ入力によって、またはプログラム的に、定義されてよい。以下でより詳細に説明されるように、左チャンネルおよび右チャンネルのピークが、しきい値θLRよりも低いことを保証するために、中央−側方空間において、ゲイン低減が、オーディオ信号に適用される。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104および/またはL/Rリミッタ106)は、615において、調整された中央成分および調整された側方成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタを中央成分および側方成分の各々に適用する。一例においては、中央成分のための1つまたは複数のゲインファクタは、中央成分に適用される中央ゲインファクタと、中央成分および側方成分の各々に適用されるL/Rゲインファクタとを含んでよい。側方成分のための1つまたは複数のゲインファクタは、側方成分に適用される側方ゲインファクタと、L/Rゲインファクタとを含んでよい。各成分のために使用される1つまたは複数のゲインファクタは、中央成分と側方成分との間の空間制限の優先度に依存してよく、優先度がより低い成分のためのゲインファクタは、優先度がより高い成分を再帰的に使用して、定義される。同様に、L/Rゲインファクタは、中央および/または側方成分のためのゲインファクタを再帰的に使用して、定義されてよい。空間制限のための異なる優先度のためのゲインファクタに関する追加の詳細は、図7、図8、および図9と関連して、以下で説明される。
オーディオ処理システム(例えば、M/S−L/R変換器108)は、620において、調整された中央成分および調整された側方成分から、左出力チャンネルおよび右出力チャンネルを生成する。左および右出力チャンネルは、各々が、中央成分および側方成分の各々に適用される1つまたは複数のゲインファクタから、左−右しきい値よりも低く制限される。
図7は、いくつかの実施形態に従った、左−右制限によって後続される側方(または中央)制限を使用して、オーディオ信号を空間的に制限するためのプロセス700のフローチャートである。プロセス700は、図3Aおよび図3Bに示されたゲイン低減ステージの優先度を実施するために、プロセス600のためのステップ615において、実行されてよい。図3Aにおいては、側方成分が、制限のために選択された成分であり、中央成分は、制限のために選択されなかった成分である。図3Bにおいては、中央成分が、選択された成分であり、側方成分は、選択されなかった成分である。プロセス700は、より少ないステップまたは追加のステップを有してよく、ステップは、異なる順序で実行されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104またはコントローラ110)は、705において、中央成分または側方成分の一方を選択された成分として、また中央成分または側方成分のもう一方をセカンダリ成分として定義する、中央成分と側方成分との間の空間制限についての優先度を決定する。空間制限のための優先度は、プログラム的に、またはユーザ入力に基づいて、決定されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104またはコントローラ110)は、710において、選択された成分のためのゲインファクタを決定する。例えば、側方成分が、選択された成分であるとき、ゲインファクタは、式3によって定義されてよく、または中央成分が、選択された成分であるとき、ゲインファクタは、式7によって定義されてよい。どちらの場合においても、ゲインファクタは、ゲイン低減バジェットθ以上になるように定義される。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104)は、715において、選択された成分のためのゲインファクタを選択された成分に適用する。選択された成分は、ゲインファクタによって乗算されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、L/Rリミッタ106またはコントローラ110)は、720において、選択された成分のためのゲインファクタを使用して、選択された成分および選択されなかった成分のための左−右ゲインファクタを決定する。選択された成分が、側方成分である場合、左−右ゲインファクタαlrは、式4および式5を使用して決定されてよい。選択された成分が、中央成分である場合、左−右ゲインファクタαlrは、式8および式9を使用して決定されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、L/Rリミッタ106)は、725において、左−右ゲインファクタを、調整された選択された成分を生成するために選択された成分に、また調整された選択されなかった成分を生成するために選択されなかった成分に適用する。調整された選択された成分および調整された選択されなかった成分は、一方が調整された中央成分であり、他方が調整された側方成分であり、左および右出力チャンネルを生成するために、使用されてよい。
図8は、いくつかの実施形態に従った、左−右制限によって後続される並列の側方および中央制限を使用して、オーディオ信号を空間的に制限するためのプロセス800のフローチャートである。プロセス800は、図4に示されたゲイン低減ステージの優先度を実施するために、プロセス600のためのステップ615において、実行されてよい。プロセス800は、より少ないステップまたは追加のステップを有してよく、ステップは、異なる順序で実行されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104またはコントローラ110)は、805において、中央および側方成分を優先度が等しい成分として定義する、中央成分と側方成分との間の空間制限についての優先度を決定する。空間制限のための優先度は、プログラム的に、またはユーザ入力に基づいて、決定されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104またはコントローラ110)は、810において、中央成分のための中央ゲインファクタを決定する。例えば、中央ゲインファクタは、式7によって定義されてよく、そこにおいて、中央ゲインファクタは、ゲイン低減バジェットθm以上になるように定義される。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104)は、815において、中央ゲインファクタを中央成分に適用する。中央成分は、中央ゲインファクタによって乗算されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104)は、820において、側方成分のための側方ゲインファクタを決定する。例えば、側方ゲインファクタは、式7によって定義されてよく、そこにおいて、側方ゲインファクタは、ゲイン低減バジェットθs以上になるように定義される。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104)は、825において、側方ゲインファクタを側方成分に適用する。側方成分は、側方ゲインファクタによって乗算されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、L/Rリミッタ106またはコントローラ110)は、830において、中央ゲインファクタおよび側方ゲインファクタを再帰的に使用して、中央成分および側方成分のための左−右ゲインファクタを決定する。左−右ゲインファクタαlrは、式8および式11によって定義されたような、中央ゲインファクタαmおよび側方ゲインファクタαsを使用して、決定されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、L/Rリミッタ106)は、835において、左−右ゲインファクタを、調整された中央成分を生成するために中央成分に、また調整された側方成分を生成するために側方成分に適用する。調整された中央および側方成分は、左および右出力チャンネルを生成するために、使用されてよい。
図9は、いくつかの実施形態に従った、直列の側方、中央、および左−右制限を使用して、オーディオ信号を空間的に制限するためのプロセス900のフローチャートである。プロセス900は、図5Aまたは図5Bに示されたゲイン低減ステージの優先度を実施するために、プロセス600のためのステップ615において、実行されてよい。図5Aにおいては、側方成分が、より高い優先度を有する、制限のためのプライマリ成分であり、中央成分は、プライマリ成分よりも低い優先度を有する、制限のためのセカンダリ成分である。図5Bにおいては、中央成分が、プライマリ成分であり、側方成分は、セカンダリ成分である。プロセス900は、より少ないステップまたは追加のステップを有してよく、ステップは、異なる順序で実行されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、空間リミッタ104またはコントローラ110)は、905において、中央成分または側方成分の一方をプライマリ成分として、また中央成分または側方成分のもう一方をセカンダリ成分として定義する、中央成分と側方成分との間の空間制限についての優先度を決定する。空間制限のための優先度は、プログラム的に、またはユーザ入力に基づいて、決定されてよい。
オーディオ処理システムは、空間制限のための1つまたは複数のパラメータをさらに決定してよい。例えば、プライマリゲイン低減バジェットθIおよびセカンダリゲイン低減バジェットθIIは、プログラム的に、またはユーザ入力から、決定されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、中央ゲインプロセッサ152または側方ゲインプロセッサ154)は、910において、プライマリ成分のためのプライマリゲインファクタを決定する。プライマリゲインファクタαIは、式13によって定義されてよい。ここで、プライマリ成分のピーク|mI|は、mIから決定され、セカンダリ成分のピーク|mII|は、mIIから決定される。セカンダリ成分のピーク|mII|が、しきい値θLRから減算され、プライマリ成分のピーク|mI|によって除算されて、結果を決定する。結果と1との最小の値が、決定される。プライマリゲインファクタαIは、結果とプライマリゲイン低減バジェットθIの最大の値から決定される。
オーディオ処理システム(例えば、中央ゲインプロセッサ152または側方ゲインプロセッサ154)は、915において、プライマリゲインファクタをプライマリ成分に適用する。例えば、プライマリゲインファクタαIは、プライマリ成分mIと乗算されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、中央ゲインプロセッサ152または側方ゲインプロセッサ154の他の一方)は、920において、プライマリゲインファクタを再帰的に使用して、セカンダリ成分のためのセカンダリゲインファクタを決定する。セカンダリゲインファクタは、オーディオ信号の中央成分と側方成分との間の、空間制限のための直列優先度を実施するために、プライマリゲインファクタを使用して、定義される。
セカンダリゲインファクタαIIは、式14によって定義されてよい。プライマリ成分のピーク|mI|は、プライマリゲインファクタαIによって乗算され、乗算の結果が、しきい値θLRから減算される。減算の結果は、プライマリ成分のピーク|mI|によって除算されて、結果を決定する。結果と1との最小の値が、決定される。セカンダリゲインファクタαIIは、結果とセカンダリゲイン低減バジェットθIIの最大の値から決定される。
オーディオ処理システム(例えば、中央ゲインプロセッサ152または側方ゲインプロセッサ154の他の一方)は、925において、セカンダリゲインファクタをセカンダリ成分に適用する。例えば、セカンダリゲインファクタαIIは、セカンダリ成分mIIと乗算されてよい。
オーディオ処理システム(例えば、L/Rリミッタ106またはコントローラ110)は、930において、プライマリゲインファクタおよびセカンダリゲインファクタを使用して、プライマリ成分およびセカンダリ成分のための左−右ゲインファクタを決定する。左−右ゲインファクタαlrは、式15および式16を使用して、定義されてよい。式15において、左−右しきい値θLRは、左−右空間における最悪ケースのピークPLRによって除算され、左−右ゲインファクタαlrは、除算の結果と1の最小の値として決定される。式16において、PLRは、中央成分のピーク|m1|を中央ゲインファクタαmによって乗算し、側方成分のピーク|m2|を側方ゲインファクタαsによって乗算し、乗算の結果を加算することによって、決定される。中央成分と側方成分との間の優先度の順序に応じて、ゲインファクタαmまたはαsの一方が、プライマリゲインファクタαIであってよく、ゲインファクタαmまたはαsの他の一方が、セカンダリゲインファクタαIIであってよい。
オーディオ処理システム(例えば、L/Rリミッタ106)は、935において、左−右ゲインファクタを、調整されたプライマリ成分を生成するためにプライマリ成分に、また左−右ゲインファクタを、調整されたセカンダリ成分を生成するためにセカンダリ成分に適用する。例えば、左−右ゲインファクタαlrは、(空間リミッタ140によって変更されてよい)プライマリ成分と乗算されて、調整されたプライマリ成分を生成する。左−右ゲインファクタαlrは、(空間リミッタ104によって変更されてよい)セカンダリ成分と乗算されて、調整されたセカンダリ成分を生成する。調整されたプライマリおよびセカンダリ成分は、左および右出力チャンネルを生成するために、使用されてよい。
図10は、いくつかの実施形態に従った、1つのオーディオ座標系におけるオーディオ信号成分を制御して、別のオーディオ座標系において定義された制約を達成するためのプロセス1000のフローチャートである。プロセス1000は、図6ないし図9にそれぞれ示された、プロセス600ないしプロセス900の一般化であり、振幅しきい値が、中央−側方オーディオ座標系または左−右オーディオ座標系のどちらかにおいて、定義されることができ、振幅しきい値を満足するために、ゲインファクタが、他方のオーディオ座標系における成分に適用される。プロセス1000は、より少ないステップまたは追加のステップを有してよく、ステップは、異なる順序で実行されてよい。
オーディオ処理システムは、1005において、第1のオーディオ座標系における第1の成分および第2の成分を、第2のオーディオ座標系におけるオーディオ信号の第3の成分および第4の成分から生成する。一例においては、第1のオーディオ座標系は、中央−側方オーディオ座標系であり、第1の成分は、中央成分であり、第2の成分は、側方成分である。第2のオーディオ座標系は、左−右オーディオ座標系であり、第3の成分は、左成分であり、第4の成分は、右成分である。別の例においては、第1のオーディオ座標系は、左−右オーディオ座標系であり、第1の成分は、左成分であり、第2の成分は、右成分である。第2のオーディオ座標系は、中央−側方オーディオ座標系であり、第3の成分は、中央成分であり、第4の成分は、側方成分である。オーディオ座標系間の変換は、図1に示されるように、L/R−M/S変換器102またはM/S−L/R変換器108によって、実行されてよい。
オーディオ処理システムは、1010において、第3の成分および第4の成分の各々についての最大レベルを定義する、第2のオーディオ座標系における振幅しきい値を決定する。第2のオーディオ座標系が、左−右オーディオ座標系である場合、振幅しきい値は、オーディオ信号の左および右成分についての最大レベルを定義する、L−Rしきい値θLRであってよい。第2のオーディオ座標系が、中央−側方オーディオ座標系である場合、振幅しきい値は、オーディオ信号の中央および側方成分についての最大レベルを定義する、M−Sしきい値θMSであってよい。以下でより詳細に説明されるように、第3および第4の成分のピークが振幅しきい値よりも低いことを保証するために、ゲイン低減が、第2のオーディオ座標系において、オーディオ信号に適用されてよい。
オーディオ処理システムは、1015において、第1のオーディオ座標系において、調整された第1の成分および調整された第2の成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタを第1の成分および第2の成分の各々に適用する。1つまたは複数のゲインファクタは、第1の成分に適用される1つまたは複数の第1のゲインファクタと、第2の成分に適用される1つまたは複数の第2のゲインファクタとを含んでよい。いくつかの実施形態においては、図1と関連して以下でより詳細に説明されるように、側方チェーン処理が、実行されてよい。ここでは、単一のゲインファクタが、決定され、第1および第2の成分の各々に対して適用される。
いくつかの実施形態においては、各成分に対して使用される、1つまたは複数のゲインファクタは、第1の成分と第2の成分との間の空間制限の優先度に依存してよく、優先度がより低い成分についてのゲインファクタは、優先度がより高い成分を再帰的に使用して、定義される。ゲインファクタのうちの1つまたは複数は、ゲイン低減バジェットによって制約されてよい。アーチファクトを低減させるために、平滑化関数が適用されてよい。第1のオーディオ座標系が左−右オーディオ座標系である例においては、中央−側方オーディオ座標系におけるゲインファクタについて、本明細書において説明されたのに類似する技法を使用して、ゲインファクタが生成されてよい。
いくつかの実施形態においては、オーディオ処理システムは、1つまたは複数のゲインファクタを第1の成分および第2の成分の各々に適用することで、振幅しきい値が満足されるかどうかを決定する。例えば、ゲインファクタのいくつかまたはすべては、ゲイン低減バジェットを含んでよい。ゲイン低減バジェットが使い尽くされたが、振幅しきい値が満足されることに失敗した場合、グローバルゲインファクタ(例えば、左−右ゲインファクタαlr)が、オーディオ信号に適用されて、振幅しきい値を満足してよい。グローバルゲインファクタは、第1の座標系における第1および第2の成分に、または第2の座標系における第3および第4の成分に適用されてよい。
オーディオ処理システムは、1020において、第2のオーディオ座標系における第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルを、調整された第1の成分および調整された第2の成分から生成する。第1および第2の出力チャンネルは、各々が、第1の成分および第2の成分の各々に適用される1つまたは複数のゲインファクタから、振幅しきい値よりも低く制限される。第2のオーディオ座標系が左−右オーディオ座標系である例においては、第1および第2の出力チャンネルは、左および右出力チャンネルである。
側方チェーン処理
図11は、いくつかの実施形態に従った、側方チェーン処理のための空間リミッタ1100の概略ブロック図である。空間リミッタ1100は、図3A、図3B、図4、図5A、または図5Bに示された様々なリミッタステージによって、中央および側方成分に対して実行される処理を、単一の制限ステージに統合する。その意味で、空間リミッタ1100は、図1に示された2ステージ空間リミッタ104およびL/Rリミッタ106を置き換えて、L/R−M/S変換器102およびM/S−L/R変換器108を用いて動作する、オーディオ処理システム100の構成要素であってよい。
側方チェーン処理は、低周波数によって引き起こされるポンピングアーチファクトが、クロスステージに存在する場合において、特に有益である。オーディオミキシングにおける好まれる慣例は、低い(例えば、低音の)周波数を中央に置くことを含むことがあるので、中央成分の低周波数は、側方成分の低周波数よりも大きいゲイン低減を必要とすることがある。
空間リミッタ1100は、混合ピーク抽出器1102と、側方ピーク抽出器1104と、中央ゲインプロセッサ1106と、側方ゲインプロセッサ1108と、中央混合器1110と、側方混合器1112とを含む。
中央ピーク抽出器1102は、中央成分116を受信し、中央成分116のピーク値を表す中央ピーク214を決定する。中央ピーク抽出器1102は、中央ピーク214を、中央ゲインプロセッサ1106および側方ゲインプロセッサ1108に提供する。側方ピーク抽出器1104は、側方成分118を受信し、側方成分118のピーク値を表す側方ピーク216を決定する。側方ピーク抽出器1104は、側方ピーク216を、中央ゲインプロセッサ1106および側方ゲインプロセッサ1108に提供する。
中央ゲインプロセッサ1106は、中央ピーク214、側方ピーク216、左−右空間におけるしきい値θLRに基づいて、中央ゲインファクタ1118(αm)を決定する。側方ゲインプロセッサ1108は、中央ピーク214、側方ピーク216、左−右空間におけるしきい値θLRに基づいて、側方ゲインファクタ1120(αs)を決定する。
側方チェーン処理は、中央ゲインファクタαmおよび側方ゲインファクタαsのために使用される計算に基づいて、中央または側方成分を制限するための異なる優先度を含んでよい。追加の側方チェーン処理を制御信号に適用することによって、我々は、以下の演算子行列を導出してよい。
Figure 0006910556
ここで、各エントリは、独立の演算子である。演算子行列は、ブロードバンド空間特性ばかりでなく、周波数内容など他の多数の特性にも基づいて、ゲイン制御を優先度付けする能力を提供する。エントリMMは、中央成分214による中央ゲインファクタαmの制御を定義する演算子である。MSは、中央成分214による側方ゲインファクタαsの制御を定義する演算子である。SMは、側方成分216による中央ゲインファクタαmの制御を定義する演算子である。最後に、SSは、側方成分216による側方ゲインファクタαsの制御を定義する演算子である。
側方チェーン処理とともに優先度が実施される例においては、中央ゲインプロセッサ1106は、中央ゲインファクタを決定し、側方ゲインプロセッサ1108は、中央制限ステージと側方制限ステージとの間の望ましい優先度に応じて、式13または式14を使用して、側方ゲインファクタαsを決定し、式15および式16を使用して、左−右ゲインファクタを決定する。中央ゲインプロセッサ1106は、中央ゲインファクタを左−右ゲインファクタと組み合わせて、中央ゲインファクタ1118を生成する。側方ゲインプロセッサ1106は、側方ゲインファクタを左−右ゲインファクタと組み合わせて、最終的な中央ゲインファクタ1118を生成する。
中央混合器1110は、中央成分116および中央ゲインファクタ1118(αm)を受信し、これらの値を乗算して、調整された中央成分124を生成する。側方混合器212は、側方成分118および側方ゲインファクタ1120(αs)を受信し、これらの値を乗算して、調整された側方成分126を生成する。調整された中央成分124および調整された側方成分126は、図1に示されたM/S−L/R変換器108などによって、左出力チャンネル132および右出力チャンネル134を生成するために、使用されてよい。
例示的なコンピュータ
図12は、一実施形態に従った、コンピュータ1200の概略ブロック図である。コンピュータ1200は、オーディオ処理システムを実施する回路の例である。チップセット1204に結合された少なくとも1つのプロセッサ1202が、例示されている。チップセット1204は、メモリコントローラハブ1220と、入力/出力(I/O)コントローラハブ1222とを含む。メモリ1206およびグラフィックスアダプタ1212が、メモリコントローラハブ1220に結合され、ディスプレイデバイス1218が、グラフィックスアダプタ1212に結合される。ストレージデバイス1208、キーボード1210、ポインティングデバイス1214、およびネットワークアダプタ1216は、I/Oコントローラハブ1222に結合される。コンピュータ1200は、様々な種類の入力または出力デバイスを含んでよい。コンピュータ1200の他の実施形態は、異なるアーキテクチャを有する。例えば、いくつかの実施形態においては、メモリ1206は、プロセッサ1202に直接的に結合される。
ストレージデバイス1208は、ハードドライブ、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、DVD、またはソリッドステートメモリデバイスなど、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。メモリ1206は、プロセッサ1202によって使用される、(1つまたは複数の命令から成る)プログラムコード、およびデータを保持する。プログラムコードは、図1ないし図11を用いて説明された、処理態様に対応してよい。
ポインティングデバイス1214は、データをコンピュータシステム1200に入力するために、キーボード1210と組み合わせて、使用される。グラフィックスアダプタ1212は、画像および他の情報をディスプレイデバイス1218上に表示する。いくつかの実施形態においては、ディスプレイデバイス1218は、ユーザ入力および選択を受け取るためのタッチスクリーン能力を含む。ネットワークアダプタ1216は、コンピュータシステム1200をネットワークに結合する。コンピュータ1200のいくつかの実施形態は、図12に示されたものとは異なる構成要素、および/またはそれら以外の構成要素を有する。
追加の検討事項
開示された構成のいくつかの例示的な利益および利点は、ハードリミッティングのアーチファクトを異なる空間ロケーションに対して移動させるために中央−側方空間において適用されるゲインファクタ、およびユーザによって指定される選好を使用して、左−右空間におけるオーディオ信号を制限することを含む。オーディオ信号の中央または側方成分の処理は、様々な種類のオーディオ処理において使用され、本明細書において説明されるような空間優先度制限は、中央/側方空間におけるそのような処理技法との、より計算的に効率的な統合を提供する。これらの選好は、最も低いレベルにおいては、それらの間においてリミッタが動作の異なる体制に入る、しきい値として指定される。最も高いレベルにおいては、これは、様々なサウンドステージ歪みのアーチファクトと従来のピーク制限のアーチファクトとの間のトレードオフとして、理解されることができる。
特定の実施形態および適用が、例示および説明されたが、本発明は、本明細書において開示された通りの構造および構成要素に限定されないこと、ならびに当業者に明らかな様々な変更、変化、および変形が、本開示の主旨および範囲から逸脱することなく、本明細書において開示された配置、動作、および方法および装置の詳細に施されてよいことが、理解されるべきである。

Claims (31)

  1. オーディオ信号を処理するための方法であって、
    第1のオーディオ座標系における第1の成分および第2の成分を、第2のオーディオ座標系における前記オーディオ信号の第3の成分および第4の成分から生成するステップと、
    前記第3の成分および前記第4の成分の各々についての最大レベルを定義する、前記第2のオーディオ座標系における振幅しきい値を決定するステップと、
    前記第1のオーディオ座標系における調整された第1の成分および調整された第2の成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するステップと、
    前記第2のオーディオ座標系における第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルを、前記調整された第1の成分および前記調整された第2の成分から生成するステップであって、前記調整された第1の成分および前記調整された第2の成分は、前記第1のオーディオ座標系から前記第2のオーディオ座標系に変換され戻されて、各々が、前記第2のオーディオ座標系において定義された前記振幅しきい値よりも低く制限された値を満足する前記第1の出力チャンネルおよび前記第2の出力チャンネルとして構成される、該ステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するステップは、
    前記第1の成分または前記第2の成分の一方をプライマリ成分として、また前記第1の成分または前記第2の成分のもう一方をセカンダリ成分として定義する、前記第1の成分と前記第2の成分との間の空間制限についての優先度を決定するステップと、
    前記プライマリ成分のためのプライマリゲインファクタを決定するステップと、
    前記プライマリゲインファクタを前記プライマリ成分に適用するステップと、
    前記プライマリゲインファクタを使用して、前記セカンダリ成分のためのセカンダリゲインファクタを決定するステップと、
    前記セカンダリゲインファクタを前記セカンダリ成分に適用するステップと
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つまたは複数のゲインファクタは、ゲイン低減バジェットによって制約されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 平滑化関数を前記1つまたは複数のゲインファクタに適用するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1のオーディオ座標系は、中央−側方オーディオ座標系であり、
    前記第1の成分は、中央成分であり、
    前記第2の成分は、側方成分であり、
    前記第2のオーディオ座標系は、左−右オーディオ座標系であり、
    前記第3の成分は、前記オーディオ信号の左成分であり、
    前記第4の成分は、前記オーディオ信号の右成分であり、
    前記第1の出力チャンネルは、左出力チャンネルであり、
    前記第2の出力チャンネルは、右出力チャンネルである
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するステップは、
    前記中央成分または前記側方成分の一方をプライマリ成分として、また前記中央成分または前記側方成分のもう一方をセカンダリ成分として定義する、前記中央成分と前記側方成分との間の空間制限についての優先度を決定するステップと、
    前記プライマリ成分のためのプライマリゲインファクタを決定するステップと、
    前記プライマリゲインファクタを前記プライマリ成分に適用するステップと、
    前記プライマリゲインファクタを使用して、前記セカンダリ成分のためのセカンダリゲインファクタを決定するステップと、
    前記セカンダリゲインファクタを前記セカンダリ成分に適用するステップと、
    前記プライマリゲインファクタおよび前記セカンダリゲインファクタを使用して、前記プライマリ成分および前記セカンダリ成分のための左−右ゲインファクタを決定するステップと、
    前記左−右ゲインファクタを、調整されたプライマリ成分を生成するために前記プライマリ成分に適用し、および調整されたセカンダリ成分を生成するために前記セカンダリ成分に適用するステップと
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記プライマリゲインファクタは、
    max(θI,min(
    Figure 0006910556
    ,1))によって定義され、
    前記セカンダリゲインファクタは、
    max(θII,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    αIは、前記プライマリゲインファクタであり、
    θIは、前記プライマリ成分のためのプライマリゲイン低減バジェットであり、
    θIIは、前記プライマリ成分のためのセカンダリゲイン低減バジェットであり、
    θLRは、−右しきい値であり、
    |mI|は、前記プライマリ成分のピークであり、
    |mII|は、前記セカンダリ成分のピークである
    ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記左−右ゲインファクタは、
    min(

    Figure 0006910556

    ,1)によって定義され、
    θLRは、前記左−右しきい値であり、
    LRは、前記プライマリゲインファクタの前記プライマリ成分への適用後、および前記セカンダリゲインファクタの前記セカンダリ成分への適用後の、前記オーディオ信号の最悪ケースのピークである
    ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するステップは、
    前記中央成分または前記側方成分の一方を選択された成分として定義し、および前記中央成分または前記側方成分のもう一方を選択されなかった成分として定義する、前記中央成分と前記側方成分との間の空間制限についての優先度を決定するステップと、
    前記選択された成分のためのゲインファクタを決定するステップと、
    前記ゲインファクタを前記選択された成分に適用するステップと、
    前記選択された成分のための前記ゲインファクタを使用して、前記選択された成分および前記選択されなかった成分のための左−右ゲインファクタを決定するステップと、
    前記左−右ゲインファクタを、調整された選択された成分を生成するために前記選択された成分に適用し、および調整された選択されなかった成分を生成するために前記選択されなかった成分に適用するステップと
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  10. 前記選択された成分のための前記ゲインファクタは、
    max(θSS,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    θSSは、前記選択された成分のためのゲイン低減バジェットであり、
    θLRは、−右しきい値であり、
    |mSS|は、前記選択された成分のピークであり、
    |mnS|は、前記選択されなかった成分のピークである
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記左−右ゲインファクタは、
    min(
    Figure 0006910556

    ,1)によって定義され、
    θLRは、前記左−右しきい値であり、
    LRは、前記ゲインファクタの前記選択された成分への適用後の、前記オーディオ信号の最悪ケースのピークである
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するステップは、
    前記中央成分および前記側方成分を優先度が等しい成分として定義する、前記中央成分と前記側方成分との間の空間制限についての優先度を決定するステップと、
    前記中央成分のための中央ゲインファクタを決定するステップと、
    前記中央ゲインファクタを前記中央成分に適用するステップと、
    前記側方成分のための側方ゲインファクタを決定するステップと、
    前記側方ゲインファクタを前記側方成分に適用するステップと、
    前記中央ゲインファクタおよび前記側方ゲインファクタを使用して、前記中央成分および前記側方成分のための左−右ゲインファクタを決定するステップと、
    前記左−右ゲインファクタを、調整された中央成分を生成するために前記中央成分に適用し、および調整された側方成分を生成するために前記側方成分に適用するステップと
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  13. 前記中央ゲインファクタは、
    max(θm,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    前記側方ゲインファクタは、
    max(θs,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    θLRは、−右しきい値であり、
    θmは、前記中央成分のための中央ゲイン低減バジェットであり、
    θsは、前記側方成分のための側方ゲイン低減バジェットであり、
    |m1|は、前記中央成分のピークであり、
    |m2|は、前記側方成分のピークである
    ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記左−右ゲインファクタは、
    min(

    Figure 0006910556

    ,1)によって定義され、
    θLRは、前記左−右しきい値であり、
    LRは、前記中央ゲインファクタの前記中央成分への適用後、および前記側方ゲインファクタの前記側方成分への適用後の、前記オーディオ信号の最悪ケースのピークである
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記1つまたは複数のゲインファクタを適用したために、前記振幅しきい値が満足されるかどうかを決定するステップと、
    前記振幅しきい値が満足されることに失敗したと決定したのに応答して、前記振幅しきい値を満足させるために、グローバルゲインファクタを、前記第1のオーディオ座標系または前記第2のオーディオ座標系における前記オーディオ信号に適用するステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. プログラムコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記プログラムコードは、プロセッサによって実行されたときに、
    第1のオーディオ座標系における第1の成分および第2の成分を、第2のオーディオ座標系におけるオーディオ信号の第3の成分および第4の成分から生成することと、
    前記第3の成分および前記第4の成分の各々についての最大レベルを定義する、前記第2のオーディオ座標系における振幅しきい値を決定することと、
    前記第1のオーディオ座標系における調整された第1の成分および調整された第2の成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用することと、
    前記第2のオーディオ座標系における第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルを、前記調整された第1の成分および前記調整された第2の成分から生成することであって、前記調整された第1の成分および前記調整された第2の成分は、前記第1のオーディオ座標系から前記第2のオーディオ座標系に変換され戻されて、各々が、前記第2のオーディオ座標系において定義された前記振幅しきい値よりも低く制限された値を満足する前記第1の出力チャンネルおよび前記第2の出力チャンネルとして構成される、該生成することと
    を行うように前記プロセッサを構成したことを特徴とする非一時的コンピュータ可読媒体。
  17. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するように前記プロセッサを構成する、前記プログラムコードは、
    前記第1の成分または前記第2の成分の一方をプライマリ成分として定義し、および前記第1の成分または前記第2の成分のもう一方をセカンダリ成分として定義する、前記第1の成分と前記第2の成分との間の空間制限についての優先度を決定することと、
    前記プライマリ成分のためのプライマリゲインファクタを決定することと、
    前記プライマリゲインファクタを前記プライマリ成分に適用することと、
    前記プライマリゲインファクタを使用して、前記セカンダリ成分のためのセカンダリゲインファクタを決定することと、
    前記セカンダリゲインファクタを前記セカンダリ成分に適用することと
    を行うように前記プロセッサをさらに構成したことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
  18. 前記1つまたは複数のゲインファクタは、ゲイン低減バジェットによって制約されたことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
  19. 前記プログラムコードは、平滑化関数を前記1つまたは複数のゲインファクタに適用するように前記プロセッサをさらに構成したことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
  20. 前記第1のオーディオ座標系は、中央−側方オーディオ座標系であり、
    前記第1の成分は、中央成分であり、
    前記第2の成分は、側方成分であり、
    前記第2のオーディオ座標系は、左−右オーディオ座標系であり、
    前記第3の成分は、前記オーディオ信号の左成分であり、
    前記第4の成分は、前記オーディオ信号の右成分であり、
    前記第1の出力チャンネルは、左出力チャンネルであり、
    前記第2の出力チャンネルは、右出力チャンネルである
    ことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
  21. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するように前記プロセッサを構成する、前記プログラムコードは、
    前記中央成分または前記側方成分の一方をプライマリ成分として定義し、および前記中央成分または前記側方成分のもう一方をセカンダリ成分として定義する、前記中央成分と前記側方成分との間の空間制限についての優先度を決定することと、
    前記プライマリ成分のためのプライマリゲインファクタを決定することと、
    前記プライマリゲインファクタを前記プライマリ成分に適用することと、
    前記プライマリゲインファクタを使用して、前記セカンダリ成分のためのセカンダリゲインファクタを決定することと、
    前記セカンダリゲインファクタを前記セカンダリ成分に適用することと、
    前記プライマリゲインファクタおよび前記セカンダリゲインファクタを使用して、前記プライマリ成分および前記セカンダリ成分のための左−右ゲインファクタを決定することと、
    前記左−右ゲインファクタを、調整されたプライマリ成分を生成するために前記プライマリ成分に適用し、および調整されたセカンダリ成分を生成するために前記セカンダリ成分に適用することと
    を行うように前記プロセッサをさらに構成したことを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ可読媒体。
  22. 前記プライマリゲインファクタは、
    max(θI,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    前記セカンダリゲインファクタは、
    max(θII,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    αIは、前記プライマリゲインファクタであり、
    θIは、前記プライマリ成分のためのプライマリゲイン低減バジェットであり、
    θIIは、前記プライマリ成分のためのセカンダリゲイン低減バジェットであり、
    θLRは、−右しきい値であり、
    |mI|は、前記プライマリ成分のピークであり、
    |mII|は、前記セカンダリ成分のピークである
    ことを特徴とする請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
  23. 前記左−右ゲインファクタは、
    min(

    Figure 0006910556

    ,1)によって定義され、
    θLRは、前記左−右しきい値であり、
    LR、前記プライマリゲインファクタの前記プライマリ成分への適用後、および前記セカンダリゲインファクタの前記セカンダリ成分への適用後の、前記オーディオ信号の最悪ケースのピークである
    ことを特徴とする請求項22に記載のコンピュータ可読媒体。
  24. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するように前記プロセッサを構成する、前記プログラムコードは、
    前記中央成分または前記側方成分の一方を選択された成分として定義し、および前記中央成分または前記側方成分のもう一方を選択されなかった成分として定義する、前記中央成分と前記側方成分との間の空間制限についての優先度を決定することと、
    前記選択された成分のためのゲインファクタを決定することと、
    前記ゲインファクタを前記選択された成分に適用することと、
    前記ゲインファクタを使用して、前記選択された成分および前記選択されなかった成分のための左−右ゲインファクタを決定することと、
    前記左−右ゲインファクタを、調整された選択された成分を生成するために前記選択された成分に適用し、および調整された選択されなかった成分を生成するために前記選択されなかった成分に適用することと
    を行うように前記プロセッサをさらに構成したことを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ可読媒体。
  25. 前記選択された成分のための前記ゲインファクタは、
    max(θSS,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    θSSは、前記選択された成分のためのゲイン低減バジェットであり、
    θLRは、−右しきい値であり、
    |mSS|は、前記選択された成分のピークであり、
    |mnS|は、前記選択されなかった成分のピークである
    ことを特徴とする請求項24に記載のコンピュータ可読媒体。
  26. 前記左−右ゲインファクタは、
    min(

    Figure 0006910556

    ,1)によって定義され、
    θLRは、前記左−右しきい値であり、
    LRは、前記ゲインファクタの前記選択された成分への適用後の、前記オーディオ信号の最悪ケースのピークである
    ことを特徴とする請求項25に記載のコンピュータ可読媒体。
  27. 前記1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用するように前記プロセッサを構成する、前記プログラムコードは、
    前記中央成分および前記側方成分を優先度が等しい成分として定義する、前記中央成分と前記側方成分との間の空間制限についての優先度を決定することと、
    前記中央成分のための中央ゲインファクタを決定することと、
    前記中央ゲインファクタを前記中央成分に適用することと、
    前記側方成分のための側方ゲインファクタを決定することと、
    前記側方ゲインファクタを前記側方成分に適用することと、
    前記中央ゲインファクタおよび前記側方ゲインファクタを使用して、前記中央成分および前記側方成分のための左−右ゲインファクタを決定することと、
    前記左−右ゲインファクタを、調整された中央成分を生成するために前記中央成分に適用し、および調整された側方成分を生成するために前記側方成分に適用することと
    を行うように前記プロセッサをさらに構成したことを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ可読媒体。
  28. 前記中央ゲインファクタは、
    max(θm,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    前記側方ゲインファクタは、
    max(θs,min(

    Figure 0006910556

    ,1))によって定義され、
    θLRは、−右しきい値であり、
    θmは、前記中央成分のための中央ゲイン低減バジェットであり、
    θsは、前記側方成分のための側方ゲイン低減バジェットであり、
    |m1|は、前記中央成分のピークであり、
    |m2|は、前記側方成分のピークである
    ことを特徴とする請求項27に記載のコンピュータ可読媒体。
  29. 前記左−右ゲインファクタは、
    min(

    Figure 0006910556


    ,1)によって定義され、
    θLRは、前記左−右しきい値であり、
    LRは、前記中央ゲインファクタの前記中央成分への適用後、および前記側方ゲインファクタの前記側方成分への適用後の、前記オーディオ信号の最悪ケースのピークである
    ことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータ可読媒体。
  30. 前記プログラムコードは、
    前記1つまたは複数のゲインファクタを適用したために、前記振幅しきい値が満足されるかどうかを決定することと、
    前記振幅しきい値が満足されることに失敗したと決定したのに応答して、前記振幅しきい値を満足させるために、グローバルゲインファクタを、前記第1のオーディオ座標系または前記第2のオーディオ座標系における前記オーディオ信号に適用することと
    を行うように前記プロセッサをさらに構成したことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
  31. オーディオ信号を処理するためのシステムであって、
    処理回路であって、
    第1のオーディオ座標系における第1の成分および第2の成分を、第2のオーディオ座標系におけるオーディオ信号の第3の成分および第4の成分から生成することと、
    前記第3の成分および前記第4の成分の各々についての最大レベルを定義する、前記第2のオーディオ座標系における振幅しきい値を決定することと、
    前記第1のオーディオ座標系における調整された第1の成分および調整された第2の成分を生成するために、1つまたは複数のゲインファクタを、前記第1の成分および前記第2の成分の各々に適用することと、
    前記第2のオーディオ座標系における第1の出力チャンネルおよび第2の出力チャンネルを、前記調整された第1の成分および前記調整された第2の成分から生成することであって、前記調整された第1の成分および前記調整された第2の成分は、前記第1のオーディオ座標系から前記第2のオーディオ座標系に変換され戻されて、各々が、前記第2のオーディオ座標系において定義された前記振幅しきい値よりも低く制限された値を満足する前記第1の出力チャンネルおよび前記第2の出力チャンネルとして構成される、該生成することと
    を行うように構成された処理回路
    を備えたことを特徴とするシステム。
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