JP6909737B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ機に関する。
パチンコ機に代表される遊技機には、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与するものがある。例えば、特許文献1。
特開2016−97166号公報
このようなパチンコ機では、昨今、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるパチンコ機の開発が求められている。
そして、このような設定値を有するパチンコ機は、今後普及が期待されるパチンコ機であり、依然として遊技の興趣を高める観点において改良の余地がある。
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供するものである。
本発明によれば、演出手段と、前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動において大当りに当選するか否かを判定し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値によって前記大当りに当選する確率が定まる遊技機であって、前記演出制御手段は、第一の演出及び第二の演出を実行させることが可能であり、定の特典が付与されるときには、該所定の特典が付与される前に前記第一の演出を開始させることが可能である一方、前記所定の特典が付与されないときには、前記第一の演出を実行させず、前記第一の演出が開始されるときにおいて、該第一の演出が開始されたタイミングよりも後のタイミングであって前記所定の特典が付与されるタイミングより前のタイミングで前記第二の演出を開始させることが可能なものであり、前記第二の演出は、第一の態様を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、前記設定値として第一の設定値が設定されているときには、前記第一の設定値よりも前記大当りに当選する確率が低い第二の設定値が前記設定値として設定されているときよりも高い割合で、前記第一の態様となる演出であり、前記演出制御手段は、更に、第三の演出を実行させることが可能なものであり、前記第三の演出は、前記第一の演出が実行されないときに実行され、設定されている前記設定値に関わらない態様の演出であることを特徴とする遊技機が提供される。
また、本発明によれば、演出手段と、前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動において大当りに当選するか否かを判定し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値によって前記大当りに当選する確率が定まる遊技機であって、前記演出制御手段は、第一の演出及び第二の演出を実行させることが可能であり、定の特典が付与されたときには、付与された該所定の特典が終了する前に前記第一の演出を開始させることが可能である一方、前記所定の特典が付与されなかったときには、前記第一の演出を実行させず、前記第一の演出が開始されるときの少なくとも一部において、該第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって付与された前記所定の特典が終了するタイミングよりも前のタイミングで前記第二の演出を開始させるものであり、前記第二の演出は、第一の態様を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、前記設定値として第一の設定値が設定されているときには、前記第一の設定値よりも前記大当りに当選する確率が低い第二の設定値が前記設定値として設定されているときよりも高い割合で、前記第一の態様となり、複数の図柄変動に跨って実行されることがなく、前記所定の特典が終了するタイミングを跨って実行され、前記第一の演出が終了したタイミングよりも後のタイミングで終了する演出であることを特徴とする遊技機が提供される。
本発明によれば、設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる遊技機が提供される。
遊技機10の正面図である。 図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図である。 図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。 遊技機10内に設置される遊技盤を示す図である。 遊技機10の背面図である。 遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。 遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。 主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。 設定変更処理のフローを示す図である。 設定確認処理のフローを示す図である。 状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。 設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせのパターンを示す図である。 復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。 演出遮蔽体83の動作を示す図である。 演出遮蔽体閉鎖演出が成功する場合を具体的に示す図である。 演出遮蔽体閉鎖演出が失敗する場合を具体的に示す図である。 ボタン画像pgの態様を示す図である。 図21(a)は、設定示唆ランプ点灯色抽選テーブルを模式的に示す図である。図21(b)は、ボタン画像態様抽選テーブルを模式的に示す図である。 本実施形態における設定示唆演出Aの実行期間及びその変形例を示す図である。 大当り遊技の最終ラウンドから終了デモ演出の流れを示す図である。 トロフィー画像tgの態様を示す図である。 トロフィー画像態様抽選テーブルを模式的に示す図である。 本実施形態における設定示唆演出Bの実行期間及びその変形例を示す図である。 特典告知演出(結果告知演出)が開始された以降のタイミングで設定示唆演出A(設定示唆演出B)が開始される場合における設定示唆演出A(設定示唆演出B)の開始タイミングのパターンを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、更に、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
また、以降の説明における「特典」とは、後述する大当り(大当り遊技)等、賞球の獲得に関して有利となる種々の状態を指し、いわゆるプレミア画像等の演出は含まれない。
<本発明の特徴>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。特に、括弧内に「/」がある場合には、「/」の手前の構成は、後述する特典告知演出及び設定示唆演出Aに関連する構成を指し、「/」の後ろの構成は、結果告知演出及び設定示唆演出Bに関連する構成を指す。
本発明に係る第1の発明は、演出手段(演出遮蔽体83、設定示唆ランプ84)と、
上記演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで当該入賞口に対応する数の賞球を付与し、所定の特典(大当り)を含む複数種類の特典を付与可能であり、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている当該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
上記演出制御手段は、
第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出)及び第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯)を実行させることが可能であり、
上記所定の特典が付与される所定の場合には、当該所定の特典が付与される前に上記第一の演出を開始させることが可能である一方、
上記所定の特典が付与されない場合には、上記第一の演出を実行させず、
上記第一の演出が開始される場合において、当該第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって上記所定の特典が付与されるタイミングより前のタイミングで第二の演出を開始させることが可能なものであり、
上記第二の演出は、
第一の態様(赤色)を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、
上記設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合には、上記第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値(設定値1)が上記設定値として設定されている場合よりも高い割合で、上記第一の態様となる演出であり、
上記演出制御手段は、更に、
第三の演出(ハズレ画像hg)を実行させることが可能なものであり、
上記第三の演出は、
上記第一の演出が実行されない場合に実行され、
設定されている上記設定値に関わらない態様の演出であることを特徴とする遊技機である。
上記第1の発明によれば、第一の演出の態様に注目している遊技者に対しては、第二の演出を認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、所定の特典に注目している遊技者に対して設定示唆を見逃し難くすることができる。
なお、上記第1の発明における「所定の特典」とは、本実施形態における大当りに限らず、確変大当り、通常大当り、特図高確、普図高確、保留連、及びこれらの組合せを採用することができる。
例えば、「所定の特典」が特図高確である場合、「第一の演出」には、大当り遊技中に上述のV入賞領域を遊技球が通過した場合に実行される演出(いわゆる、「V入賞演出」)が挙げられる。
「所定の特典」が保留連である場合、「第一の演出」には、いわゆる、「保留連演出」が挙げられる。
また、上記第1の発明における「設定値に関わらない態様」とは、あらかじめ定められた一の態様や、現在の設定値を参照しない抽選によって決定された態様等、現在の設定値を参照せずに決定された態様を指す。
また、本発明に係る第2の発明は、演出手段(メイン表示部81)と、
上記演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで当該入賞口に対応する数の賞球を付与し、所定の特典(大当り)を含む複数種類の特典を付与可能であり、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている当該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
上記演出制御手段は、
第一の演出(結果画像rgの表示)及び第二の演出(トロフィー画像tgの表示)を実行させることが可能であり、
上記所定の特典が付与された所定の場合には、付与された当該所定の特典が終了する前に上記第一の演出を開始させることが可能である一方、
上記所定の特典が付与されなかった場合には、上記第一の演出を実行させず、
上記第一の演出が開始される場合の少なくとも一部において、当該第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって付与された上記所定の特典が終了するタイミングよりも前のタイミングで第二の演出を開始させるものであり、
上記第二の演出は、
第一の態様(金トロフィー画像tg3)を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、
上記設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合には、上記第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値(設定値1)が上記設定値として設定されている場合よりも高い割合で、上記第一の態様となり、
複数の図柄変動に跨って実行されることがない演出であることを特徴とする遊技機である。
上記第2の発明によれば、第一の演出の態様に注目している遊技者に対しては、第二の演出を認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、設定示唆を見逃し難くすることができる。
なお、上記第2の発明における「所定の特典」とは、本実施形態における大当りに限らず、確変大当り、通常大当り、特図高確、普図高確、オーバー入賞、及びこれらの組合せを採用することができる。
例えば、「所定の特典」が普図高確となる場合、結果告知演出には、一連の普図高確における一又は複数の大当り遊技(小当り遊技を含んでもよい)で獲得した賞球の総数を表示する演出、一連の普図高確における大当り遊技の回数を表示する演出、及びこれらの演出の組合せが挙げられる。ここで、「一連の普図高確における」とは、大当り遊技(普図低確)を挟んで普図高確が連続する場合を指す。
「所定の特典」がオーバー入賞である場合、結果告知演出には、オーバー入賞が発生したことに基づいて実行される演出(いわゆる、「オーバー入賞演出」)が挙げられる。
また、上記第2の発明における「複数の図柄変動に跨って実行されることがない」とは、一の図柄変動において実行される場合は許容され、本実施形態におけるトロフィー画像tgの表示(設定示唆演出B)のように、大当り遊技中に開始され、且つ当該大当り遊技中に終了する場合も含む。
さらに、上述の第1の発明及び第2の発明において、「設定されている当該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる」とは、後述する本実施形態のように、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなることに限らず、特図当否判定に加え、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けることとしてもよい。さらに、特図当否判定を含まず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。
また、上記第1の発明及び上記第2の発明において、「第一の演出」及び「第二の演出」は、同一の演出装置で実行される演出であってもよいし、互いに異なる演出装置で実行される演出であってもよい。
また、上記第1の発明及び上記第2の発明における「高い割合」とは、第一の設定値が設定値として設定されている場合に、第二の演出が第一の態様となる割合が100%の場合を含み、且つ第二の設定値が設定値として設定されている場合に、第二の演出が第一の態様となる割合が0%の場合を含む。
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
まず、図1から図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称す)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
よって、遊技機10は、操作手段(演出ボタン37)を備えていると換言できる。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、更に、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、更に他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81とサブ表示部82の間には、演出遮蔽体83が配設されている。更に、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dで構成されており、これらは、互いに連動してメイン表示部81を遮蔽する方向に移動可能に構成されている。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30秒)が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物65が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応付けられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
このように、遊技機10は、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与すると換言できる。
なお、本実施形態では、上記入賞口及びアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えており、当該センサの検出結果を用いて計数されたアウト球数は、ベース値を導出するために用いられる。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確、且つ普図低確の状態)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001〜120000の区間で導出したベース値を120001〜180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409、及び設定基板41が装着され、第1副制御基板ケース209及び第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケース及びカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケース及びカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
主制御基板100には、設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別(詳細は後述)を表示する主制御基板モニタ97が設けられ、当該モニタは、遊技盤50の背面から視認可能となっている。また、当該モニタの表示は、主制御基板100により制御される。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)に影響を与える値である。本実施形態における設定値は、設定値1、設定値2、及び設定値3の計3段階が設けられており、設定されている設定値(以下、「現在の設定値」と称する場合がある)の値が大きくなるに従って特図当否判定の有利度が高くなるように構成されている。なお、設定値に応じた特図当否判定の詳細は、後述する。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理及び設定確認処理の詳細は、後述する。
また、本実施形態では、設定されている設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別を同一の表示装置(主制御基板モニタ97)で表示しているが、これらの一部又は全部を別の表示装置に表示するようにしてもよい。
電源制御基板には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
設定基板41には、後述する復電時(電源投入時)の復帰状態を決定するための操作部として、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43が設けられている。更に、設定基板41には、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43を覆う透明性を有する設定基板カバー44がヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により開閉可能に設けられている。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
このように、遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)の操作が困難となる。
よって、遊技機10は、操作手段(設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)を備えていると換言できる。
また、遊技機10において、操作手段は、第一の操作手段(設定キースイッチ42)及び第二の操作手段(RAMクリアスイッチ43)で構成されるものであると換言できる。
また、遊技機10は、前面に遊技盤(遊技盤50)が配設され、開閉可能に構成された開閉体(中枠17)を備え、操作手段(設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)は、遊技盤の背面側に配設されたものであると換言できる。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、更に、タンクレール47及び払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成について>
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、又は遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、ベース値が格納される領域(RAM103のベース値に係る領域)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)と、RAM103のベース値に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103のベース値に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と、RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、主制御基板モニタ97、普通電動役物ソレノイド62及び特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。更に、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、及びRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線及び1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37及びカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ画像及び音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像及び音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35及び設定示唆ランプ84と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35及び設定示唆ランプ84は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
なお、設定示唆ランプ84は、演出遮蔽体83に配設されたフルカラーLEDであり、点灯時の色で現在の設定値を示唆するランプであり、当該ランプの詳細は後述する。
また、第1副制御基板200は、可動装飾体22、サブ表示部82、及び演出遮蔽体83と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体22、サブ表示部82、演出遮蔽体83は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
よって、遊技機10は、演出手段(演出遮蔽体83、設定示唆ランプ84/メイン表示部81)と、演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板、第2副制御基板)と、を備えていると換言できる。
払出制御基板400は、CPU401、ROM402及びRAM403(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、及び電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、及び払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、及び払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成について>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、図8参照することとする。
主制御基板100は、図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、及び電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1又は特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特図1保留カウンタ及び特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
また、大当り遊技中に保留されている特図の作動保留情報であって、当該大当り遊技の終了後に使用される特図の作動保留情報(本実施形態のように優先変動を採用している場合には、特図2の保留に限る)を使用した場合の特図当否判定の結果が大当り(後述する確変大当りであることが好ましい)となることを、「保留連」と称する場合がある。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、及び特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一又は同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、更に、本実施形態では、普図高確中の特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定コマンドの送信を規制している。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、及び特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
ここで、図8は、主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、図8で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、以降の抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」又は「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。同様に、抽選に使用される乱数範囲の最大値に1を加えた抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。
特図当否判定手段131は、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当たり、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。
図8(a)は、特図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には、180/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、190/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、200/65536の確率で大当りが導出される。また、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には、450/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、475/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、500/65536の確率で大当りが導出される。なお、小当りについては、いずれの設定値が設定されている場合であっても、300/65536の確率で導出される。
図8(b)は、特図2当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1当否判定の場合と同様に、0〜65535である。そのため、特図低確において、現在の設定値が設定値1である場合には、180/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、190/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、200/65536の確率で大当りが導出される。また、特図高確において、現在の設定値が設定値1である場合には、450/65536、現在の設定値が設定値2である場合には、475/65536、現在の設定値が設定値3である場合には、500/65536の確率で大当りが導出される。なお、小当りについては、特図1当否判定とは異なり、いずれの設定値が設定されている場合であっても導出されない。
このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
なお、後述するRAMクリア処理が実行された場合には、特図低確が設定されることとなる。
また、設定される設定値が大きくなるほど大当りが導出される確率が高くなるため、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定(特図1当否判定、特図2当否判定のいずれも)の有利度が高くなると言える。
また、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:2.5)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、及び四捨五入のいずれか)の比率が一定となればよい。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段131によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(c)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、50/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄A、50/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄Bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が9であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が8であり、且つ大当り遊技終了後に特図低確、普図高確(詳細は後述)となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。よって、図柄Aは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。なお、特図の停止図柄によって定められるラウンドのうちの最後のラウンドを「最終ラウンド」と称する場合がある。
図8(d)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、65/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄a、35/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄bとなる。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄bよりも図柄aの方が有利度が高くなると言える。
なお、ラウンド数が16である場合、ラウンドごとに大入賞口55に概ね10球の遊技球が入賞し、1球入賞するごとに15球の賞球が付与されるため、当該大当りでは、概ね2400発の遊技球が付与される。
このように、本実施形態では、特図1及び特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特図1の小当り時は図柄C、特図1のはずれ時は図柄D、特図2のはずれ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターン(変動時間)を決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態(詳細は後述)と今回の特図当否判定手段131の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定する。
なお、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態及び特図当否判定手段131の抽選結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定となる。
また、特図変動パターン導出手段133は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、及び普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特図1、2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
なお、後述するRAMクリア処理が実行された場合には、普図低確が設定されることとなる。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、及び普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、普図に関する抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
なお、本実施形態は、上述の通り、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に加え、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けるようにしてもよい。また、特図当否判定を含まず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)について設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
よって、遊技機10は、所定の特典(大当り)を含む複数種類の特典を付与可能であり、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であると換言できる。
また、遊技機10において、所定の特典は、大当りであり、設定されている設定値に応じて大当りが導出される確率が異なり、第一の設定値(設定値3)は、第二の設定値(設定値1)よりも大当りが導出される確率が高いものであると換言できる。
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間の長さは適宜任意の長さとしてよいが、本実施形態では、大当り開始デモに係るデモ時間を普図高確における最長の開放パターン(開放パターンが一パターンである場合には、当該開放パターン)に係る時間よりも長い時間とし、大当り終了デモに係るデモ時間は、普図低確における最長の普図の変動時間(変動時間が一種類である場合には、当該変動時間)よりも長い時間としている。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
また、電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。なお、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。具体的には、特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図低確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Cがあり、大当り遊技中を除いて特図抽選状態及び普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、メインエラー制御手段165は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176、設定変更手段177、設定確認手段178、及び遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態設定手段176は、復電時の復帰状態当該RAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せ、及び復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて設定する復帰状態設定処理を実行する。なお、当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、及び遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)があり、当該処理のフローは省略するが、上記復帰条件に対応する復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細は後述する。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態であり、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。なお、設定変更状態及び設定確認状態の詳細は後述する。
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、且つRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
設定変更手段177は、設定変更状態が設定された場合に、設定値の変更を可能とする設定変更処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
設定確認手段178は、設定確認状態が設定された場合に、設定値の確認を可能とする設定確認処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、及びデバイスの初期設定が実行される。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始すること指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了すること指す。
また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、及び当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域記憶させる処理、及びRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
第1副制御基板200は、図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段250、サブ情報記憶手段260、及びサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、図5を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、及び大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
本実施形態における演出ルートには、演出遮蔽体を閉鎖するか否かによって特図当否判定の結果が大当りであるか否かを報知する演出ルート(以下、「演出遮蔽体閉鎖演出ルート」と称する)が存在する。なお、演出遮蔽体閉鎖演出ルートに従って決定される演出(以下、「演出遮蔽体閉鎖演出」と称する)の内容の詳細は後述するが、当該演出において、現在の設定値を示唆する設定示唆演出A(同様に、詳細は後述)が実行される場合がある。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出ルート決定手段222は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容(演出パターン)を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出内容決定手段225によって決定された演出内容等に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。なお、以下の説明では、特に断りがない限り、装飾図柄の最終的な停止を、単に、装飾図柄の停止と表現する場合がある。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、及び数字の「7」を模した「7図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
また、装飾図柄制御手段226は、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させて決定している。具体的には、図柄Aと図柄aには、奇数図柄揃い(例えば、「1図柄」−「1図柄」−「1図柄」)を対応させ、図柄Bと図柄aには、偶数図柄揃い(例えば、「2図柄」−「2図柄」−「2図柄」)を対応させ、図柄Cと図柄Dと図柄cにはバラケ目(いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ)を対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
本実施形態における終了デモ演出では、今回の大当りで獲得した賞球の総数(より具体的には、今回の大当り中に大入賞口55(一般入賞口67を含んでもよい)への入賞によって付与された賞球の総数)を報知する演出に加え、現在の設定値を示唆する設定示唆演出Bが実行される場合があり、これらの演出の詳細は、後述する。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
可動役物制御手段250は、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22及びサブ表示部82へ送信する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
<設定変更処理について>
次に、図9を用いて、設定変更状態が設定された場合に実行される設定変更処理の詳細を説明する。なお、図9は、設定変更処理のフローを示す図である。
最初のステップS101では、設定値が正常範囲(1〜3)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS105に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS103に進む。
ステップS103では、設定値に1を設定する。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
ステップS105では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS107では、設定変更コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定変更中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
ステップS109では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS111では、RAMクリアスイッチ43がOFFからONになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS113に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS115に進む。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS113に進むようにしてもよい。
ステップS113では、設定値を更新する。具体的には、現在の設定値に1を加算し、設定値が3を超える場合には、設定値に1を設定する。
なお、設定値が更新(加算)された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も更新される。
ステップS115では、設定キースイッチ42がONからOFFになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS117に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS111に戻る。
ステップS117では、表示していた設定値を非表示にし、現在の設定値を設定値として確定する。
ステップS119では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS121では、設定変更終了コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、設定変更状態が終了したこと、及び確定された設定値を第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
ステップS123では、遊技可能状態を設定し、設定変更処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
<設定確認処理について>
次に、図10を用いて、設定確認状態が設定された場合に実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図10は、設定確認処理のフローを示す図である。
最初のステップS201では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS203では、設定確認コマンドを送信(メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納)する。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
ステップS205では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS207では、設定キースイッチがONからOFFに変化したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS209に進み、当該条件が充足されなかった場合には再びステップS207の判定を実行する。
ステップS209では、設定値を非表示にする。
ステップS211では、遊技可能状態を設定し、設定確認処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、後述する遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
<主制御基板モニタ97の表示態様について>
次に、図11を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図11は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図11に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
より具体的には、現在の設定値は、右端の7セグを用いて表示され、遊技停止状態の種別は、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示される。また、ベース値の表示については、ベース値の表示であることを示す「bL.」を、左端の7セグ、左から2番目の7セグ、及び左から2番目の7セグの右下のドット状のLEDを用いて表示し、導出したベース値を、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示する。なお、ベース値が100を超える場合には、「bL.99.」と表示する。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)及びベース値自体の表示を合わせて表示することを指す。
ここで、現在の設定値を特定可能な表示、及び遊技停止状態の種別を特定可能な表示は、互いに異なる態様であれば、本実施形態における態様に限らず、種々の態様を採用してもよい。
また、上述の通り、設定変更状態及び設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
また、上述のベース値に関する説明において説明を省略したが、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数が300となるまで(アウト球数が0〜299の範囲)では、主制御基板モニタ97に「bL.−−」を表示し(ベース値自体を表示せず)、アウト球数が300〜60000の範囲では、主制御基板モニタ97にリアルタイムのベース値を表示し、いずれの範囲においても「bL.」を点滅させる。一方、アウト球数が60001以降の範囲では、上述の通り、手前の区間で導出されたベース値を表示し、当該範囲では、「bL.」を常時点灯させる(点滅させない)。そのため、ベース値の表示が常時点灯しているか否(点滅しているか)か、又はベース値の表示の有無によって、RAM103のベース値に係る領域がクリアされたか否かを認識させることができる。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
また、初回電源投入からの「bL.−−」を表示させる期間を規定するアウト球数の閾値は、300に限らず、ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数(本実施形態では、60000)の10%未満の値であれば、いずれの値を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日当たりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
また、本実施形態では、設定変更状態及び設定確認状態において表示されていた設定値が非表示になった直後に(遊技者が認識できない程度の時間を挟んで)ベース値を表示しているが、設定値を非表示にした後に遊技者が認識できる程度の時間を空けてベース値の表示を開始するようにしてもよい。なお、一度表示されたベース値は、電断が発生するまで表示され続けることとなる。
<設定キースイッチ42の態様、及びRAMクリアスイッチ43の態様について>
次に、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明するのに先立ち、図12を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組み合わせについて説明する。なお、図12は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせのパターンを示す図である。
まず、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43のそれぞれは、一方の位置から他方の位置に変位する変位部(図示省略)と、当該変位部をいずれかの位置で検知するセンサ(図示省略)を備えており、主制御基板100のCPU101は、当該センサの検知結果によって各スイッチの態様を把握することができる。
設定キースイッチ42を操作する際には、図12(a)〜図12(d)に示す通り、設定キースイッチ42に設定キー600を挿入する必要がある。より具体的には、設定キースイッチ42は、図12(a)及び図12(b)に示す設定キー600を挿入した状態(以下、「設定キースイッチ42がOFF」と表現する場合があり、当該状態は設定キー600の挿入の有無とは無関係)で、図12(c)及び図12(d)に示すように、挿入面に向かって右回りに90度回転させることで、設定キースイッチ42が操作された状態(以下、「設定キースイッチ42がON」と表現する場合がある)となる。
なお、設定キースイッチ42は、OFFの状態となる位置、及びONの状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、設定キー600は、設定キースイッチ42がONの状態で抜去することができない。
また、RAMクリアスイッチ43は、当該スイッチの上面を押下することで操作可能となる。より具体的には、図12(a)及び図12(c)に示す状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がOFF」と表現する場合がある)で、図12(b)及び図12(d)に示すように、当該スイッチの上面を押下することで、RAMクリアスイッチ43が操作された状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がON」と表現する場合がある)となる。
なお、RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFFの状態となる位置に付勢して保持している。そのため、RAMクリアスイッチ43は、OFFの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ONの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持できないようになっている。
このように、復電時の設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組み合わせとしては、図12(a)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、図12(b)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せ、図12(c)に示す、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、及び図12(d)に示す、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せが存在する。
<復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態について>
続いて、図13〜図16で示す表を用いて、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明する。なお、上述の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせ、及び復電時の中枠開扉センサ76の状態によって決定される。
図13は、復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない(設定値が正常範囲(1〜3)でない)場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図14は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図15は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表であり、図16は、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機10の状態を整理した表である。
なお、復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態を決定する処理フロー(図示省略)においては、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ76の状態、及び設定キースイッチ42の態様を参照する順序は問わず、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。
図13(a)には、RAM103に異常があり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合1」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合1において、設定キースイッチ42がOFF、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図13(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
同様に、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図13(a)の右上のパターン)、及び場合1において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図13(a)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
一方、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図13(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
図13(b)には、RAM103に異常があり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合2」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図13(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
同様に、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図13(b)の右上のパターン)、及び場合2において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図13(b)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
なお、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図13(b)の右下のパターン)も同様に、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
図14(a)には、復電時に異常がなく(RAM103が正常であり)、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合3」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
同様に、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(a)の右上のパターン)、及び場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(a)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
一方、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(a)の右上のパターン)、及び場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(a)の左上のパターン)、すなわち、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本実施形態では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合(図14の左下のパターン)には、復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチの操作が実質的に困難な場合であっても遊技停止状態を設定することができる。
なお、上述した場合3には、以下の変形例を採用することもできる。
具体的に説明すると、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
同様に、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合、及び場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合も、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
なお、本変形例を採用した場合、いずれのパターンにおいても、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合、及び場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチの操作が実質的に困難な場合であっても設定変更状態を設定することができる。
図14(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合4」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合4において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
同様に、場合4において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(b)の右上のパターン)、及び場合4において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図14(b)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
なお、場合4において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図14(b)の右下のパターン)も同様に、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技停止状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
図15(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合5」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合(図15(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがONである場合(図15(a)の右下のパターン)には、復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定確認状態から設定変更状態への流れを円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(a)の左下のパターン)には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定されるが、この場合には、第1副制御基板200に、演出ランプ35、スピーカ33、及び演出表示装置80の少なくともいずれか一つを用いたエラー報知を実行するようにしてもよい。このようにすることで、不正な設定確認の発生を抑止することができる。
なお、上述した場合5には、以下の変形例を採用することもできる。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされるようにしてもよい。
このように、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として遊技可能状態とは異なる復帰状態(設定確認状態に限らず、遊技停止状態等、遊技可能状態とは異なる復帰状態であればよい)が設定される。そのため、設定確認状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
特に、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
図15(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合6」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、遊技状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
図16(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合7」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として設定確認状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として設定変更状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
また、場合7を含めたすべての場合において、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せに対応する復帰状態は、本実施形態の対応関係に限定されないが、本実施形態のように、RAMクリアスイッチ43がONであることを少なくとも含む組合せに対して、RAMクリア処理が実行される復帰状態を対応させることで、誤ったRAMクリア処理の発生を抑えることができる。
同様に、本実施形態のように、設定キースイッチ42がONであることを少なくとも含む組合せに対して、設定確認処理を対応させるようにしてもよい。
図16(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、且つ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合8」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復帰状態として遊技可能状態が設定され、且つ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
このように、本実施形態では、復電時に異常がなく、且つ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に応じて設定される復帰状態が異なる。
特に、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、設定変更状態を設定する一方、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、遊技可能状態を設定する。更に、場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に関わらず、遊技可能状態を設定する。
このようにすることで、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、適切でないRAMクリア処理は許容することで、不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、且つRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。
このようにすることで、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
また、本実施形態において、設定変更状態及び設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
<演出遮蔽体の動作について>
次に、演出遮蔽体閉鎖演出の内容の詳細を説明するのに先立ち、図17を用いて、演出遮蔽体の動作を説明する。なお、図17は、演出遮蔽体83の動作を示す図である。
上述の通り、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dで構成されており、図17(a)には、各遮蔽体が初期位置にある状態が示されている。なお、当該位置において、メイン表示部81の表示領域の略全体が視認可能となっている。
図17(b)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の一部(全体の30%程度)が遮蔽されている状態が示されている。なお、当該状態は、後述する演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に成功する場合と当該演出に失敗する場合の双方で発生する状態である。
図17(c)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の全体が遮蔽されている状態が示されている。なお、当該状態は、後述する演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に成功した場合に発生する状態である。
また、図17(c)に示す通り、左上演出遮蔽体83aは、前面側(メイン表示部側を背面側と定義した場合の前面側)の表面に「天」という文字を模した凸部を有し、右上演出遮蔽体83bは、前面側の表面に「下」という文字を模した凸部を有し、左下演出遮蔽体83cは、前面側の表面に「無」という文字を模した凸部を有し、右下演出遮蔽体83dは、前面側の表面に「双」という文字を模した凸部を有し、各演出遮蔽体は、背面(メイン表示部81側)からの光を透過させないように構成されている。
なお、図17(c)に示す通り、右下演出遮蔽体83dが有する凸部には、設定示唆ランプ84が配設されており、当該ランプは、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽した場合に全体が視認可能となる。
よって、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、更に、特定の領域に第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯/後述するトロフィー画像tgの表示)を実行させるものであると換言できる。
このようにすることで、第二の演出を認識させ易くすることができる。
なお、上述の特定の領域とは、本実施形態のように、あらかじめ定められた一のデバイスで実行される場合に限らず、メイン表示部81の表示領域のうちの特定の表示領域も該当する。
<演出遮蔽体閉鎖演出について>
続いて、図18及び図19を用いて、演出遮蔽体閉鎖演出の詳細を説明する。図18は、演出遮蔽体閉鎖演出が成功する場合を具体的に示す図であり、図19は、演出遮蔽体閉鎖演出が失敗する場合を具体的に示す図である。
まず、図18(a)は、演出遮蔽体閉鎖演出が実行される図柄変動が開始された直後の状態が示す図であり、当該状態では、演出遮蔽体83が初期位置にあり、メイン表示部81には、装飾図柄が変動表示されている様子が表示されている。
図18(b)は、図18(a)の次の状態を示し、装飾図柄(6図柄)がリーチ状態(一つの図柄列(本実施形態では、中央の図柄列)において装飾図柄が変動表示されており、且つ当該図柄列を除いた図柄列に同一の装飾図柄が停止している状態)となっている状態を示す図であり、当該状態では、図18(a)と同様に、演出遮蔽体83が初期位置にあり、メイン表示部81には、装飾図柄がリーチ状態となっている様子が表示されている。
図18(c)は、図18(b)の次の状態を示す図であり、当該状態では、図18(a)と同様に、演出遮蔽体83が初期位置にあり、メイン表示部81には、「天下無双役物完成で大当り!!」という文字が表示されている。
図18(d)は、図18(c)の次の状態を示す図であり、当該状態では、演出遮蔽体83がメイン表示部81の一部を遮蔽する位置にあり、メイン表示部81には、演出ボタン37を模したボタン画像pg(演出ボタン37の操作を促す画像)が表示されている。
なお、ボタン画像pgの表示は、後述する演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出、及び設定示唆ランプ84の点灯が実行される可能性があることを示す演出であると言える。
また、ボタン画像pgには、複数種類の態様があり、当該態様の詳細は後述する。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、更に、第四の演出(ボタン画像pgの表示)を実行させることが可能なものであり、第四の演出は、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出)が実行される可能性があることを示す演出であると換言できる。
図18(e)は、図18(d)の状態において、有効時間(詳細は後述)内に演出ボタン37が操作された場合の次の状態を示す図であり、図18(e)で示す状態では、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する位置にあり(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出が実行され)、且つ設定示唆ランプ84が赤色に点灯している。
このように、設定示唆ランプ84は、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽するのと同時に点灯する場合がある。
なお、詳細は後述するが、設定示唆ランプ84の点灯色には、赤色を含む複数種類の点灯色があり、当該点灯色は現在の設定値を参照した抽選により決定されることとなり、当該抽選によって決定された点灯色での設定示唆ランプ84の点灯は、本実施形態における設定示唆演出Aにあたる。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出)及び第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯)を実行させることが可能なものであり、第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯)は、第一の態様(赤色)を含む複数種類の態様となることが可能な演出であると換言できる。
また、図18(d)の状態において、演出ボタン37が有効時間内に操作されなかった場合には、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する位置となる(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出が実行される)が、設定示唆演出Aにあたる設定示唆ランプ84の点灯は実行されない(図示省略)。ただし、当該場合には、設定示唆ランプ84が白色に点灯する(詳細は後述)。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出/後述する結果画像rgの表示)が実行される場合には、必ず第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯/後述するトロフィー画像tgの表示)を実行させるものであると換言できる。
このようにすることで、所定の特典(大当り)に注目している遊技者に対して設定示唆を見逃し難くすることができる。
図18(f)は、図18(e)の次の状態を示す図であり、当該状態では、演出遮蔽体83が初期位置にあり、メイン表示部81に、同一の装飾図柄(6図柄)の組合せ(「6図柄」−「6図柄」−「6図柄」)が停止されている。なお、当該装飾図柄の組合せは、当該図柄変動において大当りが導出された(当該図柄変動の直後に大当り遊技が開始される)ことを示す演出である。
また、図18(e)で示した演出遮蔽体83がメイン表示部の全体を遮蔽する演出が実行された場合には、メイン表示部81の図柄列のすべてに同一の装飾図柄が停止される演出が実行される。そのため、演出遮蔽体83がメイン表示部の全体を遮蔽する演出は、当該図柄変動において大当りが導出された(当該図柄変動の直後に大当り遊技が開始される)ことを示す演出であると言える。
次に、図19を用いて、演出遮蔽体閉鎖演出が失敗する場合を具体的に説明する。
図19(a)は、演出遮蔽体閉鎖演出が失敗する場合における図18(c)の次の状態を示す図(図19(a)よりも手前の状態(図18(a)〜図18(c)で示す状態)は、演出遮蔽体閉鎖演出が成功する場合と共通であるため、図示省略)であり、当該状態では、図18(d)と同様に、演出遮蔽体83がメイン表示部81の一部を遮蔽する位置にあり、メイン表示部81には、演出ボタン37を模したボタン画像pgが表示されている。
図19(b)は、図19(a)の次の状態を示す図であり、当該状態では、演出遮蔽体83がメイン表示部81の一部を遮蔽する位置に維持され、メイン表示部81には、メイン表示部81の表示領域にヒビがはいった状態を模したハズレ画像hgが表示されている。
なお、当該状態となることは、上述の演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出、及び設定示唆ランプ84の点灯(特に、現在の設定値を参照した抽選によって決定された点灯色での設定示唆ランプ84の点灯)が実行されないこととなる。そのため、ハズレ画像hgの表示は、図18(e)で示した演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出が実行されない場合に実行される演出であると言える。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、所定の特典(大当り)が付与されない場合には、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出)を実行させないものであると換言できる。
また、ハズレ画像hgは、あらかじめ定められた一の態様であり、現在の設定値に関わらない態様であると言える。なお、以降の説明を含め、現在の設定値に関わらない態様とは、あらかじめ定められた一の態様や、現在の設定値を参照しない抽選によって決定された態様等、現在の設定値を参照せずに決定された態様を指す。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、更に、第三の演出(ハズレ画像hgの表示)を実行させることが可能なものであり、第三の演出は、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出/後述する結果画像rgの表示)が実行されない場合に実行され、設定されている設定値に関わらない態様の演出であると換言できる。
このようにすることで、所定の特典に注目している遊技者に対して設定示唆を見逃し難くすることができる。
図19(c)は、図19(b)の次の状態を示す図であり、当該状態では、演出遮蔽体83が初期位置にあり、メイン表示部81に、少なくとも一部の図柄列(中央の図柄列)の装飾図柄(7図柄)が異なる装飾図柄の組合せ(「6図柄」−「7図柄」−「6図柄」)が停止されている。なお、当該装飾図柄の組合せが停止される演出は、当該図柄変動において大当りが導出されていない(当該図柄変動の直後に大当り遊技が開始されない)ことを示す演出である。
また、図19(b)で示したハズレ画像hgが表示された場合には、メイン表示部81に少なくとも一部の図柄列の装飾図柄が異なる装飾図柄の組合せが停止される演出が実行される。そのため、ハズレ画像hgの表示は、当該図柄変動において大当りが導出されていない(当該図柄変動の直後に大当り遊技が開始されない)ことを示す演出であると言える。
なお、当該図柄変動において大当りが導出された場合の一部で、メイン表示部81に、少なくとも一部の図柄列の装飾図柄が異なる装飾図柄の組合せが停止される演出が実行された(ハズレ画像hgが表示された)後に、メイン表示部81に同一の装飾図柄(リーチ状態となった装飾図柄であることが好ましい)の組合せを停止させる演出を実行する場合があってもよい。すなわち、メイン表示部81に、少なくとも一部の図柄列の装飾図柄が異なる装飾図柄の組合せが停止される演出(ハズレ画像hgの表示)は、大当りが導出されていない、又はその可能性が高いことを示す演出とも言える。
また、本実施形態では、図19(a)の状態から図19(c)の状態になる際に、図19(b)の状態を経由、すなわち、ハズレ画像hgの表示を経由しているが、ハズレ画像hgの表示を経由せずに図19(a)の状態から図19(c)の状態となる場合があってもよい。
なお、当該場合における、メイン表示部81に少なくとも一部の図柄列の装飾図柄が異なる装飾図柄の組合せが停止される演出は、本実施形態と同様に、当該図柄変動において大当りが導出されていない(当該図柄変動の直後に大当り遊技が開始されない)、又はその可能性が高いことを示す演出であると言える。
また、上述の通り、本実施形態において、設定示唆ランプ84は、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出が実行されない場合(ハズレ画像hgが表示される場合)には、点灯しない。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出/後述する結果画像rgの表示)が実行される場合の少なくとも一部では、第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯/後述するトロフィー画像tgの表示)を実行させる一方、第一の演出が実行されない場合には、第二の演出を実行させないものであると換言できる。
このようにすることで、所定の特典(大当り)に注目している遊技者に対して設定示唆を見逃し難くすることができる。
また、上述の通り、本実施形態において、当該図柄変動において大当りが導出されなかった場合には、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出が実行されず、且つ設定示唆ランプ84の点灯も実行されない。そのため、設定示唆ランプ84の点灯は、大当りが導出された(当該図柄変動の直後に大当り遊技が開始される)ことを示す演出であると言える。
なお、本実施形態において、演出遮蔽体閉鎖演出は、当該図柄変動の特図当否判定の結果が大当りではない場合にも実行される演出であるが、当該結果が大当りである場合にのみ実行される演出であってもよい。
<ボタン画像pgの態様について>
次に、図20を用いて、上述のボタン画像pgの態様の詳細を説明する。なお、図20は、ボタン画像pgの態様を示す図である。
図20(a)は、演出ボタン37の実寸に近い大きさの通常ボタン画像pg1が表示された様子を示され、図20(b)は、通常ボタン画像pg1よりも大きいデカボタン画像pg2が表示された様子が示されている。これらのボタン画像pgの態様は、当該図柄変動の特図当否判定の結果を参照した抽選によって決定される。なお、当該抽選の詳細は後述する。
また、図18及び図19では図示を省略したが、図20(a)及び図20(b)で示す通り、ボタン画像pgが表示された場合には、演出ボタン37に対する操作が有効となる有効時間を示す有効時間示唆画像mgが表示される。有効時間示唆画像mgは、図20(c)で示す通り、有効時間経過とともにメーター(黒色の領域)が減少するメーター画像mg1と、有効時間内の特定のタイミングを示唆するタイミング示唆画像mg2で構成される。
なお、詳細は後述するが、本実施形態では、特定のタイミングで演出ボタンが操作された場合に設定示唆演出Aが実行されることとなる。
また、以降の説明において、特段の説明がない限り、有効時間内の演出ボタン37の操作を、単に、「演出ボタン37の操作」と表現する場合がある。
<設定示唆ランプ84の点灯色、及びボタン画像pgの態様の抽選について>
次に、図21を用いて、設定示唆ランプ84の点灯色、及びボタン画像pgの態様を決定する抽選の詳細を説明する。図21(a)は、設定示唆ランプ点灯色抽選テーブルを模式的に示す図であり、図21(b)は、ボタン画像態様抽選テーブルを模式的に示す図である。
なお、上述の通り、現在の設定値を参照した抽選によって決定された点灯色で設定示唆ランプ84を点灯させる演出は、本実施形態における設定示唆演出Aにあたる。
まず、本実施形態における設定示唆ランプの点灯色には、青色、緑色、赤色、虹色、及び白色があり、図21(a)で示す設定示唆ランプ点灯色抽選テーブルは、演出ボタン37が特定のタイミングで操作される場合と、演出ボタン37が特定のタイミング以外で操作される場合に大別され、いずれの場合にも、青色、緑色、赤色、及び虹色が対応づけられ、設定値1、設定値2、及び設定値3のそれぞれにおいて、各点灯色に対して抽選値が対応づけられている。
具体的に説明すると、演出ボタン37が特定のタイミングで操作される場合の抽選では、当該抽選に用いられる乱数の範囲は0〜99であるため、現在の設定値が設定値1である場合には、60/100の確率で青色となり、35/100の確率で緑色となり、5/100の確率で赤色となり、0/100の確率で虹色となる。同様に、現在の設定値が設定値2である場合には、20/100の確率で青色となり、60/100の確率で緑色となり、20/100の確率で赤色となり、0/100の確率で虹色となり、現在の設定値が設定値3である場合には、15/100の確率で青色となり、20/100の確率で緑色となり、55/100の確率で赤色となり、10/100の確率で虹色となる。
また、演出ボタン37が特定のタイミング以外で操作される場合の抽選では、当該抽選に用いられる乱数の範囲は0〜99であるため、現在の設定値が設定値1である場合には、50/100の確率で青色となり、40/100の確率で緑色となり、10/100の確率で赤色となり、0/100の確率で虹色となる。同様に、30/100の確率で青色となり、50/100の確率で緑色となり、20/100の確率で赤色となり、0/100の確率で虹色となり、現在の設定値が設定値3である場合には、20/100の確率で青色となり、30/100の確率で緑色となり、45/100の確率で赤色となり、5/100の確率で虹色となる。
このように、演出遮蔽体閉鎖演出において、演出ボタン37が特定のタイミングで操作される場合、及び演出ボタン37が特定のタイミング以外で操作される場合のいずれにおいても、現在の設定値が設定値1である場合には、設定示唆ランプ84が青色になる可能性が最も高く、現在の設定値が設定値2である場合には、設定示唆ランプ84が緑色になる可能性が最も高く、現在の設定値が設定値3である場合には、設定示唆ランプ84が赤色になる可能性が最も高くなる。そのため、設定示唆ランプ84の点灯(設定示唆演出A)によって遊技者に現在の設定値を推測させることができる。
特に、虹色は、現在の設定値が設定値3である場合にのみ当選する可能性がある点灯色であり、設定示唆ランプ84の点灯色が虹色となった場合には、現在の設定値が設定値3であることを遊技者に認識させることができる。
また、図21(a)に示す通り、演出遮蔽体閉鎖演出において、演出ボタン37が特定のタイミングで操作される場合には、演出ボタン37が特定のタイミング以外で操作される場合よりも、各設定値が設定されている場合に最も当選する可能性が高い点灯色に対応づけられている抽選値が大きくなっている。そのため、演出ボタン37が特定のタイミングで操作される場合の方が、演出ボタン37が特定のタイミング以外で操作される場合よりも、高い精度で、設定示唆ランプ84の点灯(設定示唆演出A)によって遊技者に現在の設定値を推測させることができる。
同様に、演出遮蔽体閉鎖演出において、演出ボタン37が特定のタイミングで操作される場合には、演出ボタン37が特定のタイミング以外で操作される場合よりも、現在の設定値が設定3である場合の虹色に対応する抽選値も大きくなっている。そのため、演出ボタン37が特定のタイミングで操作される場合には、演出ボタン37が特定のタイミング以外で操作される場合よりも、高い割合で、設定示唆ランプ84の点灯(設定示唆演出A)によって遊技者に現在の設定値が設定値3であることを認識させることができる。
なお、本実施形態では、演出ボタン37が操作された場合に(特定のタイミングであるか否かに関わらず)、設定示唆演出Aにあたる設定示唆ランプ84の点灯を実行しているが、当該実行条件が充足された場合に当該点灯の実行有無を抽選し、当該抽選に当選した場合に当該点灯を実行するようにしてもよい。
また、演出ボタン37が特定のタイミング以外のタイミングで操作された場合に設定示唆演出Aにあたる設定示唆ランプ84の点灯を実行しないようにしてもよい。
また、本実施形態では、演出遮蔽体閉鎖演出において、演出ボタン37が操作されなかった場合には、設定示唆ランプ84は、白色(演出ボタン37が操作された場合の点灯色のいずれとも異なる点灯色)に点灯する。そのため、遊技者に設定示唆を受けるか否かを選択させることができ、特に、遊技者に設定示唆を誤認させないようにすることができる。
なお、演出遮蔽体閉鎖演出において、演出ボタン37が操作されなかった場合の少なくとも一部では、設定示唆ランプ84を点灯させないようにしてもよく、このようにした場合であっても、遊技者に設定示唆を受けるか否かを選択させることができ、特に、遊技者に設定示唆を誤認させないようにすることができる。
よって、遊技機10において、第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯/後述するトロフィー画像tgの表示)は、更に、所定の実行条件(演出ボタン37の操作、又は特定タイミングでの演出ボタン37の操作)が充足されずに実行される場合には、第一の態様(赤色)とは異なる態様の第一の演出を実行させるものであると換言できる。
また、演出ボタン37が操作されなかった場合に設定示唆ランプを点灯させる場合の点灯色は、演出ボタン37が操作された場合の点灯色のいずれか(例えば、最も有利度が低い青色)と一致させてもよく、少なくとも現在の設定値に関わらない点灯色であればよい。遊技者に設定示唆を受けるか否かを選択させることができる。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、更に、所定の特典(大当り)が付与される場合において、所定の実行条件演出ボタン37の操作、又は特定タイミングでの演出ボタン37の操作)が充足されなかった場合であっても、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出/後述する結果画像rgの表示)を開始させるものであり、第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯/後述するトロフィー画像tgの表示)は、更に、所定の実行条件が充足されずに実行される場合には、設定されている設定値に関わらない態様となる演出であると換言できる。
また、上述の通り、本実施形態では、演出ボタン37が操作された場合に、設定示唆演出Aにあたる設定示唆ランプ84の点灯を実行している。そのため、当該点灯を遊技者に認識させ易くすることができるが、演出ボタン37が操作されなかった場合であっても当該点灯を実行するようにしてもよい。この場合には、そもそも演出ボタン37の操作自体をなくしてもよい。
このように、遊技機10において、第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯)は、設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合には、第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値(設定値1)が設定値として設定されている場合よりも高い割合で、第一の態様(赤色)となる演出であると換言できる。
なお、上述の高い割合とは、第一の設定値が設定値として設定されている場合に、第二の演出が第一の態様となる割合が100%の場合を含み、且つ第二の設定値が設定値として設定されている場合に、第二の演出が第一の態様となる割合が0%の場合を含む。
また、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、更に、所定の場合において、操作手段(演出ボタン37)に対する操作によって所定の実行条件(演出ボタン37の操作、又は特定タイミングでの演出ボタン37の操作)が充足された場合の少なくとも一部では、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出/後述する結果画像rgの表示)を開始させるものであると換言できる。
このようにすることで、第一の演出を遊技者に認識させ易くすることができる。
図21(b)で示すボタン画像態様抽選テーブルは、当該図柄変動の特図当否判定の結果(大当り又ははずれ)のそれぞれにおいて、通常ボタン画像及びデカボタン画像のそれぞれに抽選値が対応づけられている。
具体的に説明すると、ボタン画像pgの抽選に用いられる乱数の範囲は0〜99であるため、当該図柄変動の特図当否判定の結果が大当りの場合には、50/100の確率で通常ボタン画像となり、50/100の確率でデカボタン画像となる。同様に、当該図柄変動の特図当否判定の結果がはずれの場合には、80/100の確率で通常ボタン画像となり、20/100の確率でデカボタン画像となる。
このように、当該図柄変動の特図判定の結果が大当りの場合(演出遮蔽体83がメイン表示部の全体を遮蔽する演出が実行される場合)には、ボタン画像pgは、通常ボタン画像pg1よりも高い割合でデカボタン画像pg2となる。
なお、本実施形態とは異なるが、当該図柄変動の特図当否判定の結果が大当りの場合に、ボタン画像pgがデカボタン画像pg2とならないようにしてもよく、この場合には、デカボタン画像pg2が表示された場合には、当該図柄変動の特図当否判定の結果が大当りであることが確定する。
なお、上述の通り、本実施形態では、ボタン画像pgの態様を決定する抽選において、現在の設定値を参照していない。すなわち、ボタン画像pgの態様は、現在の設定値に関わらない態様であると言え、このようにすることで、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出、及び設定示唆ランプ84の点灯を認識させ易くすることができる。
よって、遊技機10において、第四の演出(ボタン画像pgの表示)は、設定されている設定値に関わらない態様の演出であると換言できる。
また、遊技機10において、第四の演出(ボタン画像pgの表示)は、第二の態様(デカボタン画像pg2)を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、第一の演出(設定示唆ランプ84の点灯/後述するトロフィー画像tgの表示)が実行される場合には、第一の演出が実行されない場合よりも高い割合で、第二の態様となる演出であると換言できる。
このようにすることで、遊技者に第一の演出を認識させ易くすることができる。
なお、上述の高い割合とは、第一の演出が実行される場合に、第四の演出が第二の態様となる割合が100%の場合を含み、且つ第一演出が実行されない場合に、第四の演出が第二の態様となる割合が0%の場合を含む。
<設定示唆演出Aの実行期間について>
上述の通り、設定示唆演出Aのように、遊技者に現在の設定値を推測させることができる設定示唆演出は、設定値を有するパチンコ機の稼働を高めるために必要となる演出ではあるが、設定示唆演出を実行する場合、設定示唆演出に注目する遊技者には、当該図柄変動において大当りが導出された(当該図柄変動の直後に大当り遊技が開始される)ことを示す演出(本実施形態における、演出遮蔽体83がメイン表示部の全体を遮蔽する演出)等、後に付与される特典を告知する特典告知演出を認識させ難くなる一方、特典告知演出に注目する遊技者には、設定示唆演出を認識させ難くなってしまい、遊技の興趣を高めることができなくなってしまう問題が発生する。
そこで、上述の通り、本実施形態では、上記の問題を解決して遊技の興趣を高めることを目的として、特典告知演出に合わせて設定示唆演出Aを実行している。
また、上記の問題点を解決するにあたり、設定示唆演出Aの実行期間は、本実施形態における実行期間に限らない。そのため、以降の説明では、図22を用いて、本実施形態における設定示唆演出Aの実行期間及びその変形例について説明する。なお、図22は、本実施形態における設定示唆演出Aの実行期間及びその変形例を示す図である。
図22(a)は、本実施形態における設定示唆演出Aの実行期間を示す図であり、本実施形態において、設定示唆演出Aは、特典の付与が確定した後であって特典の付与が開始される前に、特典告知演出と同時に開始され、且つ特典の付与が開始される前に終了することが示されている。
図22(b)は、設定示唆演出Aの実行期間の変形例を示す図であり、当該変形例において、設定示唆演出Aは、本実施形態と同様に、特典の付与が確定した後であって特典の付与が開始される前に、特典演出と同時に開始されているが、特典の付与が開始された後に終了することが示されている。
すなわち、設定示唆演出Aは、特典の付与が開始される前に特典告知演出と同時に開始されればよく、当該演出の終了タイミングは問わず、いずれの場合であっても、特典告知演出に注目している遊技者に対して設定示唆演出Aを認識させ易くし、且つ設定示唆演出Aに注目している遊技者に対して特典告知演出を認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。但し、設定示唆演出Aは、付与された特典が終了する前に終了させることが好ましく、特に、図22(a)で示すように、付与される特典が開始される前に終了させることが好ましい。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、所定の特典(大当り)が付与される所定の場合には、(所定の特典が付与される図柄変動において、)所定の特典が付与される前に前記第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出)を開始させることが可能なものであると換言できる。
なお、本実施形態の場合、すなわち、特典が大当りである場合において、特典の付与が確定するタイミングとは、特図当否判定の結果が大当りとなる図柄変動が開始されるタイミングとなり、特典の付与が開始されるタイミングとは、大当り遊技(大当り開始デモ)が開始されたタイミングとなり、付与された特典が終了するタイミングとは、大当り遊技(大当り終了デモ)が終了したタイミングとなる。
また、本実施形態では、図22(a)で示す通り、設定示唆演出Aと特典告知演出を同時に終了させているが、必ずしもこのようにする必要はない。
具体的には、図22(c)で示すように、設定示唆演出Aを特典告知演出が終了する前に終了させるようにしてもよいし、図22(d)で示すように、設定示唆演出Aを特典告知演出よりも後に終了させるようにしてもよく、いずれの場合であっても上述の効果を奏する。
ここで、特典告知演出の告知対象となる特典としては、本実施形態における大当りに限らず、確変大当り、通常大当り、特図高確、普図高確、保留連、及びこれらの組合せを採用することができる。以下、特典に対する特典告知演出の具体例を例示するが、対応する設定示唆演出Aについては、その内容が限定されないため、説明を省略する。
まず、特典告知演出の告知対象となる特典が特図高確である場合、特典告知演出には、大当り遊技中に上述のV入賞領域を遊技球が通過した場合に実行される演出(いわゆる、「V入賞演出」)が挙げられる。
同様に、特典告知演出の告知対象となる特典が特図高確である場合、特典告知演出には、確変大当りに係る大当り終了デモにおいて実行される演出(例えば、「確変突入」等の文字をメイン表示部81に表示する演出)が挙げられる。
さらに、本実施形態とは異なるが、特図高確、且つ普図低確となる場合(いわゆる、潜伏確変)における特典を特典告知演出の告知対象としてもよく、この場合特典告知演出には、終了後に普図低確となる確変大当りに係る大当り終了デモにおいて実行される演出(例えば、「潜伏モード」突入等の文字をメイン表示部81に表示する演出)が挙げられる。なお、当該演出は、終了後に普図低確となる通常大当りに係る大当り終了でも実行される(又は、実行される場合がある)演出であってもよく、少なくとも終了後に普図低確となる確変大当りに係る大当り終了デモにおいて実行される演出であればよい。
特典告知演出の告知対象となる特典が普図高確である場合、特典告知演出には、通常大当りに係る大当り終了デモにおいて実行される(例えば、「チャンスタイム突入」等の文字をメイン表示部81に表示する演出)が挙げられる。なお、当該演出は、確変大当りに係る大当り終了デモにおいて実行される場合があってもよい。
特典告知演出の告知対象となる特典が保留連である場合、特典告知演出には、いわゆる、「保留連演出」が挙げられる。
以上の説明では、設定示唆演出(設定示唆演出A)、及び後に付与される特典(大当り)を告知する特典告知演出を実行する場合に発生する問題点と、当該問題点を解消する発明について説明してきた。
しかし、同様の問題は、設定示唆演出(設定示唆演出B)と、既に付与された特典(大当り)に係る結果告知演出(本実施形態における、今回の大当りで獲得した賞球の総数を報知する演出)との関係においても発生する。そのため、本実施形態では、終了デモ演出を実行するにあたり、当該問題を解消する機能を有しており、以降の説明では、当該機能の詳細を説明する。
<大当り終了デモについて>
まず、図23を用いて、本実施形態における終了デモ演出の詳細を説明する。図23は、大当り遊技の最終ラウンドから終了デモ演出の流れを示す図である。
図23(a)は、大当り遊技における最終ラウンド中の状態を示す図であり、当該状態では、メイン表示部81の表示領域の左上の領域に「最終ラウンド」という文字が表示されている。
なお、「最終ラウンド」という文字の表示は、後述する結果画像rgの表示、及びトロフィー画像tgの表示が実行される可能性があることを示す演出であると言える。
また、「最終ラウンド」という文字の態様は、現在の設定値に関わらない態様であると言える。
図23(b)は、図23(a)の次の状態である大当り終了デモを示す図であり、当該状態では、メイン表示部81に、今回の大当りで獲得した賞球の総数を報知する演出として「2400発獲得おめでとう!!」という文字の結果画像rgが表示されるとともに、トロフィーを模したトロフィー画像tg(後述する銀トロフィー画像tg2)が表示されている。
なお、詳細は後述するが、トロフィー画像tgの態様には複数種類の態様があり、当該態様は現在の設定値を参照した抽選により決定されることとなり、当該抽選によって決定された態様のトロフィー画像tgは、本実施形態における設定示唆演出Bにあたる。
よって、遊技機10において、演出制御手段は、第一の演出(結果画像rgの表示)及び第二の演出(トロフィー画像tgの表示)を実行させることが可能なものであると換言できる。
また、本実施形態では、特図高確且つ普図高確の大当りにおける大当り終了デモにおいて、上述の結果画像rg及びトロフィー画像tgが表示されるが、その他の大当り(例えば、普図高確且つ普図高確以外での大当り)では、これらの画像は表示されないように構成されている。なお、大当りが導出された場合の特図抽選状態及び普図抽選状態や大当りの種類に関わらず、上述の結果画像rg及びトロフィー画像tgが表示されるようにしてもよい。
<トロフィー画像tgの態様について>
次に、図24を用いて、トロフィー画像tgの態様の詳細を説明する。なお、図24は、トロフィー画像tgの態様を示す図である。
まず、本実施形態におけるトロフィー画像tgには、図24(a)〜図24(c)で示す通り、3種類の態様があり、具体的には、銅色の銅トロフィー画像tg1、銀色の銀トロフィー画像tg2、金色の金トロフィー画像tg3がある。
なお、図24(a)には、大当り終了デモ中において、メイン表示部81に、結果画像rg及び銅トロフィー画像tg1が表示されている様子が示されており、図24(b)には、大当り終了デモ中において、メイン表示部81に、結果画像rg及び銀トロフィー画像tg2が表示されている様子が示されており、図24(c)には、大当り終了デモ中において、メイン表示部81に、結果画像rg及び金トロフィー画像tg3が表示されている様子が示されている。
次に、図25を用いて、トロフィー画像tgの態様を決定する抽選の詳細を説明する。なお、図25は、トロフィー画像態様抽選テーブルを模式的に示す図である。
なお、上述の通り、抽選によって決定された態様のトロフィー画像tgは、本実施形態における設定示唆演出Bにあたる。
図25で示すトロフィー画像態様抽選テーブルは、設定値1、設定値2、及び設定値3のそれぞれにおいて、銅トロフィー画像tg1、銀トロフィー画像tg2、及び金トロフィー画像tg3のそれぞれに対して抽選値が対応づけられている。
具体的に説明すると、当該抽選に用いられる乱数の範囲は0〜99であるため、現在の設定値が設定値1である場合には、70/100の確率で銅トロフィー画像tg1となり、30/100の確率で銀トロフィー画像tg2となり、0/100の確率で金トロフィー画像tg3となる。同様に、現在の設定値が設定値2である場合には、50/100の確率で銅トロフィー画像tg1となり、50/100の確率で銀トロフィー画像tg2となり、0/100の確率で金トロフィー画像tg3となり、現在の設定値が設定値3である場合には、30/100の確率で銅トロフィー画像tg1となり、60/100の確率で銀トロフィー画像tg2となり、10/100の確率で金トロフィー画像tg3となる。
このように、トロフィー画像tgは、現在の設定値が設定値1である場合には、銅トロフィー画像tg1になる可能性が最も高く、現在の設定値が3である場合には、銀トロフィー画像tg2になる可能性が高く、現在の設定値が2である場合には、銅トロフィー画像tg1になる可能性と銀トロフィー画像になる可能性が同じとなる。そのため、トロフィー画像tgの態様によって遊技者に現在の設定値を推測させることができる。
特に、金トロフィー画像tg3は、現在の設定値が設定値3である場合にのみ当選する可能性がある態様であり、トロフィー画像tgが金トロフィー画像tg3になった場合には、現在の設定値が設定値3であることを遊技者に認識させることができる。
よって、遊技機10において、第二の演出(トロフィー画像tgの表示)は、第一の態様(金トロフィー画像tg3)を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合には、第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値(設定値1)が設定値として設定されている場合よりも高い割合で、第一の態様となる演出であると換言できる。
なお、上述の高い割合とは、第一の設定値が設定値として設定されている場合に、第二の演出が第一の態様となる割合が100%の場合を含み、且つ第二の設定値が設定値として設定されている場合に、第二の演出が第一の態様となる割合が0%の場合を含む。
また、本実施形態において、設定示唆演出Bの態様は、設定示唆演出Aの態様(過去に実行された設定示唆演出Aの態様、又は実行されることが決まっている場合の設定示唆演出Aの態様)に依存しない。すなわち、設定示唆演出Bの態様は、設定示唆演出Aの態様と相関関係がないと言える。
なお、設定示唆演出Aの態様に係る説明では省略したが、設定示唆演出Aの態様も同様に、設定示唆演出Bの態様と相関関係がないと言える。
<設定示唆演出Bの実行期間について>
次に、図26を用いて、本実施形態における設定示唆演出Bの実行期間及びその変形例について説明する。なお、図26は、本実施形態における設定示唆演出Bの実行期間及びその変形例を示す図である。
図26(a)は、本実施形態における設定示唆演出Bの実行期間を示す図であり、本実施形態において、設定示唆演出Bは、特典の付与が開始された後であって付与された当該特典が終了する前に、結果告知演出と同時に開始され、且つ付与された当該特典が終了する前に終了することが示されている。
図26(b)は、設定示唆演出Bの実行期間の変形例を示す図であり、当該変形例において、設定示唆演出Bは、本実施形態と同様に、特典の付与が開始された後であって付与された当該特典が終了する前に、結果告知演出と同時に開始されているが、付与された当該特典が終了した後に終了することが示されている。
すなわち、設定示唆演出Bは、付与された当該特典が終了する前に結果告知演出と同時に開始されればよく、当該演出の終了タイミングは問わず、いずれの場合であっても、結果告知演出に注目している遊技者に対して設定示唆演出Bを認識させ易くし、且つ設定示唆演出Bに注目している遊技者に対して結果告知演出を認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。但し、設定示唆演出Bは、図26(a)で示すように、付与された特典が終了する前に終了させることが好ましい。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、所定の特典(大当り)が付与された所定の場合には、付与された該所定の特典が終了する前に第一の演出(結果画像rgの表示)を開始させることが可能である一方、所定の特典が付与されなかった場合には、第一の演出を実行させないものであると換言できる。
また、上述の通り、本実施形態におけるトロフィー画像tgの表示(設定示唆演出B)は、大当り遊技中に開始され、且つ当該大当り遊技中に終了するため、トロフィー画像tgの表示は、複数の図柄変動に跨って実行されることがない演出であると言える。
なお、後述する結果告知演出の対象となる特典の変形例における結果告知演出に対応する設定示唆演出Bも同様に、複数の図柄変動に跨って実行されることがない(一の図柄変動において実行される場合は許容される)演出であることが好ましく、このようにすることで、設定示唆を見逃し難くすることができる。
よって、遊技機10において、第一の演出(結果画像rgの表示)は、複数の図柄変動に跨って実行されることがない演出であると換言できる。
なお、本実施形態の場合、すなわち、特典が大当りである場合において、特典の付与が開始されるタイミングとは、大当り遊技(大当り開始デモ)が開始されたタイミングとなり、付与された特典が終了するタイミングとは、大当り遊技(大当り終了デモ)が終了したタイミングとなる。
また、本実施形態では、図26(a)で示す通り、設定示唆演出Bと結果告知演出を同時に終了させているが、必ずしもこのようにする必要はない。
具体的には、図26(c)で示すように、設定示唆演出Bを結果告知演出が終了する前に終了させるようにしてもよいし、図26(d)で示すように、設定示唆演出Bを結果告知演出よりも後に終了させるようにしてもよく、いずれの場合であっても上述の効果を奏する。
ここで、結果告知演出の告知対象となる特典としては、本実施形態における大当りに限らず、確変大当り、通常大当り、特図高確、普図高確、オーバー入賞、及びこれらの組合せを採用することができる。以下、特典に対する結果告知演出の具体例を例示するが、対応する設定示唆演出Bについては、その内容が限定されないため、説明を省略する。
まず、結果告知演出の告知対象となる特典が普図高確となる場合、結果告知演出には、一連の普図高確における一又は複数の大当り遊技(小当り遊技を含んでもよい)で獲得した賞球の総数を表示する演出、一連の普図高確における大当り遊技の回数を表示する演出、及びこれらの演出の組合せが挙げられる。ここで、「一連の普図高確における」とは、大当り遊技(普図低確)を挟んで普図高確が連続する場合を指す。
結果告知演出の告知対象となる特典がオーバー入賞である場合、結果告知演出には、オーバー入賞が発生したことに基づいて実行される演出(いわゆる、「オーバー入賞演出」)が挙げられる。
また、本実施形態では、上述の通り、結果告知演出及び設定示唆演出Bを実行するにあたり、特典告知演出及び設定示唆演出Aの説明において記載した演出ボタン37の操作を要求していないが、特典告知演出及び設定示唆演出Aと同様に、結果告知演出及び設定示唆演出を実行するにあたり、演出ボタン37の操作を要求するようにしてもよい。この場合の詳細は省略するが、この場合には、特典告知演出を結果告知演出に置き換え、且つ設定示唆演出Aを設定示唆演出Bに置き換えた態様で、結果告知演出及び設定示唆演出Bを実行することができる。
<設定示唆演出の開始タイミングの変形例について>
本実施形態では、特典告知演出に対して設定示唆演出Aを同時に開始させることを前提として説明してきたが、設定示唆演出Aを特典告知演出が開始された以降(特典告知演出が開始されたタイミングを含む)のタイミングで開始させるようにしてもよく、このようにした場合には、特典告知演出に注目している遊技者に対して設定示唆演出Aを認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
同様に、以上の説明では、結果告知演出に対して設定示唆演出Bを同時に開始させることを前提として説明してきたが、設定示唆演出Bを結果告知演出が開始された以降(結果告知演出が開始されたタイミングを含む)のタイミングで開始させるようにしてもよく、このようにした場合には、結果告知演出に注目している遊技者に対して設定示唆演出Bを認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
図27を用いて、上述の変形例の場合、すなわち、特典告知演出(結果告知演出)が開始された以降のタイミングで設定示唆演出A(設定示唆演出B)が開始される場合における設定示唆演出A(設定示唆演出B)の開始タイミングのパターンを説明する。なお、図27は、特典告知演出(結果告知演出)が開始された以降のタイミングで設定示唆演出A(設定示唆演出B)が開始される場合における設定示唆演出A(設定示唆演出B)の開始タイミングのパターンを示す図である。
図27(a)は、特典告知演出(結果告知演出)が開始されたタイミングより後のタイミングであって開始された特典告知演出(結果告知演出)が終了する前に設定示唆演出A(設定示唆演出B)が開始されるパターンを示す図である。
図27(b)は、特典告知演出(結果告知演出)が開始されたタイミングより後のタイミングであって開始された特典告知演出(結果告知演出)が終了した後に設定示唆演出A(設定示唆演出B)が開始されるパターンを示す図である。
このように、特典告知演出(結果告知演出)が開始された以降のタイミングで設定示唆演出A(設定示唆演出B)を開始させる場合には、上述の2つのパターンがあり、いずれのパターンであっても、特典告知演出(結果告知演出)に注目している遊技者に対して設定示唆演出A(設定示唆演出B)を認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、第一の演出(演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出)が開始される場合の少なくとも一部において、第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって所定の特典が付与されるタイミングより前のタイミングで第二の演出(設定示唆ランプ84の点灯)を開始させるものであると換言できる。
また、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、第一の演出(結果画像rgの表示)が開始される場合の少なくとも一部において、第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって付与された所定の特典が終了するタイミングよりも前のタイミングで第二の演出(トロフィー画像tgの表示)を開始させるものであると換言できる。
<特典告知演出(結果告知演出)と設定示唆演出A(設定示唆演出B)が一体不可分な演出となる場合について>
本実施形態では、特典告知演出と設定示唆演出Aが別々の演出であることを前提として説明してきたが、特典告知演出と設定示唆演出Aを一体不可分な演出としてもよい。ここで、一体不可分とは、特典告知演出の態様を現在の設定値を参照した抽選によって決定する場合等、特典告知演出自体が設定示唆演出となる場合を指す。
同様に、本実施形態では、結果告知演出と設定示唆演出Bが別々の演出であることを前提として説明してきたが、結果告知演出と設定示唆演出Bを一体不可分な演出としてもよい。
なお、上述した特典告知演出(結果告知演出)と設定示唆演出A(設定示唆演出B)が一体不可分な演出となる場合における当該演出の実行期間は、特典告知演出と設定示唆演出Aが一体不可分な演出となる場合には、図22(a)及び図22(b)のいずれかになればよく、結果告知演出と設定示唆演出Bが一体不可分な演出となる場合には、図26(a)及び図26(b)のいずれかになればよい。
<他の変形例>
以上の説明で記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、上述の説明では、復電時のRAMクリアスイッチ43の態様を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43の連続操作時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
また、上述の説明では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
また、主制御基板モニタ97に表示する遊技機の性能に関する表示としては、上述のベース値に限らず、いわゆる「役物比率」や「役物連続比率」等の遊技機の性能(設計値)を評価するための指標であれば、いずれの指標を採用してもよい。
また、本実施形態では、特典告知演出と設定示唆演出Aが異なる演出装置で実行される場合(具体的には、特典告知演出が演出遮蔽体83であり、設定示唆演出Aが設定示唆ランプ84)を例に説明してきたが、それぞれの演出が同一の演出装置(例えば、メイン表示部81)で実行されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、結果告知演出と設定示唆演出Bが同一の演出装置(メイン表示部81)で実行される場合を例に説明してきたが、それぞれが異なる演出装置(例えば、結果告知演出がメイン表示部81、設定示唆演出Bが右サブ表示部82c)で実行されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、特典告知演出と設定示唆演出Aが別々の演出であることを前提として、それぞれの演出が一つの演出を構成する場合を例に説明してきたが、それぞれの演出が一つの演出を構成しない、すなわち、それぞれの演出が異なる演出装置で実行され、且つそれぞれの演出に対応する演出装置が離れた場所に存在するようにしてもよい。
また、特典告知演出、設定示唆演出A、結果告知演出、設定示唆演出Bを実行する演出装置は、本実施形態における演出装置に限らず、どのような演出装置で実行されてもよい。
また、上述の通り、本実施形態では、設定示唆演出A及び設定示唆演出Bの2種類の現在の設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能に構成されているが、実行可能な設定示唆演出の種類は、1種類であっても、本実施形態のように複数種類であってもよい。
なお、複数種類の設定示唆演出を実行可能とする場合、それぞれの設定示唆演出の態様は、本実施形態と同様に、別の設定示唆演出の態様(過去に実行された設定示唆演出の態様、又は実行されることが決まっている場合の設定示唆演出の態様)に依存しないことが好ましい。すなわち、実行可能な設定示唆演出の態様のそれぞれは、互いに相関関係がないことが好ましい。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、所定の特典を含む複数種類の特典を付与可能であり、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
前記演出制御手段は、
第一の演出及び第二の演出を実行させることが可能であり、
前記所定の特典が付与される所定の場合には、該所定の特典が付与される前に前記第一の演出を開始させることが可能である一方、
前記所定の特典が付与されない場合には、前記第一の演出を実行させず、
前記第一の演出が開始される場合において、該第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって前記所定の特典が付与されるタイミングより前のタイミングで第二の演出を開始させることが可能なものであり、
前記第二の演出は、
第一の態様を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、
前記設定値として第一の設定値が設定されている場合には、前記第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値が前記設定値として設定されている場合よりも高い割合で、前記第一の態様となる演出であり、
前記演出制御手段は、更に、
第三の演出を実行させることが可能なものであり、
前記第三の演出は、
前記第一の演出が実行されない場合に実行され、
設定されている前記設定値に関わらない態様の演出であることを特徴とする遊技機。
(2)
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、所定の特典を含む複数種類の特典を付与可能であり、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
前記演出制御手段は、
第一の演出及び第二の演出を実行させることが可能であり、
前記所定の特典が付与された所定の場合には、付与された該所定の特典が終了する前に前記第一の演出を開始させることが可能である一方、
前記所定の特典が付与されなかった場合には、前記第一の演出を実行させず、
前記第一の演出が開始される場合の少なくとも一部において、該第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって付与された前記所定の特典が終了するタイミングよりも前のタイミングで第二の演出を開始させるものであり、
前記第二の演出は、
第一の態様を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、
前記設定値として第一の設定値が設定されている場合には、前記第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値が前記設定値として設定されている場合よりも高い割合で、前記第一の態様となり、
複数の図柄変動に跨って実行されることがない演出であることを特徴とする遊技機。
(3)
上記(1)又は上記(2)に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、更に、
第四の演出を実行させることが可能なものであり、
前記第四の演出は、
前記第一の演出が実行される可能性があることを示し、
設定されている前記設定値に関わらない態様の演出であることを特徴とする遊技機。
(4)
上記(1)乃至上記(3)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
操作手段を備え、
前記演出制御手段は、更に、
前記所定の場合において、前記操作手段に対する操作によって所定の実行条件が充足された場合の少なくとも一部では、前記第一の演出を開始させるものであることを特徴とする遊技機。
(5)
上記(4)に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、更に、
前記所定の特典が付与される場合において、前記所定の実行条件が充足されなかった場合であっても、前記第一の演出を開始させるものであり、
前記第二の演出は、更に、
前記所定の実行条件が充足されずに実行される場合には、設定されている前記設定値に関わらない態様となる演出であることを特徴とする遊技機。
(6)
上記(5)に記載の遊技機であって、
前記第二の演出は、更に、
前記所定の実行条件が充足されずに実行される場合には、前記第一の態様とは異なる態様の演出であることを特徴とする遊技機。
(7)
上記(1)乃至上記(6)のいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記所定の特典は、
大当りであり、
設定されている前記設定値に応じて前記大当りが導出される確率が異なり、
前記第一の設定値は、
前記第二の設定値よりも前記大当りが導出される確率が高いものであることを特徴とする遊技機。
(a)
前記第四の演出は、
第二の態様を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、
前記第一の演出が実行される場合には、前記第一の演出が実行されない場合よりも高い割合で、前記第二の態様となる演出であることを特徴とする遊技機。
(b)
前記演出制御手段は、
特定の領域に前記第二の演出を実行させるものであることを特徴とする遊技機。
(c)
前記演出制御手段は、
前記第一の演出が実行される場合の少なくとも一部では、前記第二の演出を実行させる一方、
前記第一の演出が実行されない場合には、前記第二の演出を実行させないものであることを特徴とする遊技機。
(d)
前記演出制御手段は、
前記第一の演出が実行される場合には、必ず前記第二の演出を実行させるものであることを特徴とする遊技機。
(e)
前記演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、
操作手段(演出ボタン37)と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
前記演出制御手段は、
所定の演出(設定示唆ランプ84の点灯)を実行させることが可能であり、
第一の実行条件(当該図柄変動の特図当否判定の結果が大当り)が充足され、且つ前記操作手段に対する操作によって第二の実行条件(演出ボタン37の操作、又は特定タイミングでの演出ボタン37の操作)が充足された第一の場合には、前記第一の演出を実行させることが可能なものであり、
前記所定の演出は、
所定の態様(設定示唆ランプ84が赤色に点灯)を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、
前記第一の場合において、前記設定値として第一の設定値(設定値2)が設定されている場合には、前記第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値(設定値1)が前記設定値として設定されている場合よりも高い割合で、前記所定の態様となる演出であり、
前記演出制御手段は、更に、
前記第一の実行条件が充足され、且つ前記第二の実行条件が充足されなかった第二の場合であっても、前記所定の演出を実行させることが可能なものであり、
前記所定の演出は、更に、
前記第二の場合には、設定されている前記設定値に関わらない態様となる演出であることを特徴とする遊技機。
(f)
上記(e)に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、更に、
前記第二の場合には、前記所定の態様とは異なる態様(設定示唆ランプ84が白色に点灯)となる演出であることを特徴とする遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 演出遮蔽体
83a 左上演出遮蔽体
83b 右上演出遮蔽体
83c 左下演出遮蔽体
83d 右下演出遮蔽体
84 設定示唆ランプ
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (1)

  1. 演出手段と、
    前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
    始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動において大当りに当選するか否かを判定し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値によって前記大当りに当選する確率が定まる遊技機であって、
    前記演出制御手段は、
    第一の演出及び第二の演出を実行させることが可能であり、
    所定の特典が付与されたときには、付与された該所定の特典が終了する前に前記第一の演出を開始させることが可能である一方、
    前記所定の特典が付与されなかったときには、前記第一の演出を実行させず、
    前記第一の演出が開始されるときの少なくとも一部において、該第一の演出が開始されたタイミング以降のタイミングであって付与された前記所定の特典が終了するタイミングよりも前のタイミングで前記第二の演出を開始させるものであり、
    前記第二の演出は、
    第一の態様を含む複数種類の態様となることが可能な演出であって、
    前記設定値として第一の設定値が設定されているときには、前記第一の設定値よりも前記大当りに当選する確率が低い第二の設定値が前記設定値として設定されているときよりも高い割合で、前記第一の態様となり、
    複数の図柄変動に跨って実行されることがなく、
    前記所定の特典が終了するタイミングを跨って実行され、
    前記第一の演出が終了したタイミングよりも後のタイミングで終了する演出であることを特徴とする遊技機。
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