JP6907099B2 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、診療費に関する情報を生成して出力する情報処理装置、情報処理方法及びプ
ログラムに関する。
従来技術として、特許文献1では、医療機関等が患者から支払われるべき入院に係る費
用を確実に回収でき、かつ、入院患者が医療機関等への入院時に多額の入院保証金を支払
うことを不要とする入院費用保証システムが提案されている。特許文献1では、患者が入
院時に保証機関へ保証料を支払う工程と、医療機関が入院に係る費用を患者へ請求する工
程と、前記医療機関からの請求に対し患者が支払いを一定期間滞った場合に、保証機関が
医療機関からの請求に基づいて、上記支払われていない入院に係る費用を患者に代わって
医療機関に弁済する工程と、前記保証機関が前記弁済した入院に係る費用を患者に請求回
収する工程とを有する入院費用保証システムが提案されている。しかしながら、結局は患
者に費用請求することから、患者が診療費の支払いを行わない場合には、保証機関に損害
が発生するものとなっている。
特開2006−178520号
本発明は、患者の診療費未払いを起こさせない又は診療費未払い額を極力抑えるための
情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
[概念1]
本発明による情報処理装置は、
複数の患者の保険負担関連情報、複数の患者に対する診療情報及び複数の患者の入院情
報のいずれか1つ以上を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の実績情報
とを用いて算出モデルを生成する生成部と、
ある患者の患者情報に前記算出モデルを適用することで、前記ある患者に対する診療費
未払いリスクに関する診療費リスク情報を出力する出力部と、
を備えてもよい。
[概念2]
本発明の概念1による情報処理装置において、
前記生成部は、複数の患者の属性情報も用いて前記算出モデルを生成し、
前記属性情報は、患者の年齢を含んでもよい。
[概念3]
本発明の概念1又は2のいずれかによる情報処理装置において、
前記生成部は、複数の患者の属性情報も用いて前記算出モデルを生成し、
前記属性情報は患者の診療費未払い情報を含んでもよい。
[概念4]
本発明の概念1乃至3のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記生成部は、複数の患者の保険負担関連情報を用いて前記算出モデルを生成し、
前記保険負担関連情報は、保険負担率、公費負担率又は保険種別に関する情報を含んで
もよい。
[概念5]
本発明の概念1乃至4のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記生成部は、複数の患者の診療情報を用いて前記算出モデルを生成し、
前記診療情報は、患者の受診した診療科の種別に関する情報を含んでもよい。
[概念6]
本発明の概念1乃至5のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記生成部は、複数の患者の入院情報を用いて前記算出モデルを生成し、
前記入院情報は、入院形態又は入院経路に関する情報を含んでもよい。
[概念7]
本発明の概念1乃至6のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記生成部は、複数の患者の属性情報、複数の患者の保険負担関連情報、複数の患者に
対する診療情報及び複数の患者の入院情報を用いて前記算出モデルを生成してもよい。
[概念8]
本発明の概念1乃至7のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記出力部から出力される前記診療費リスク情報は、前記ある患者に対するスコアと、
前記スコアに基づくスコアランクを有してもよい。
[概念9]
本発明の概念1乃至8のいずれか1つによる情報処理装置は、
前記診療費リスク情報に基づいて採るべき対応策を選択する選択部をさらに備え、
前記出力部は、前記選択部によって選択された対応策を出力してもよい。
[概念10]
本発明の概念9による情報処理装置において、
前記選択部は、前記対応策として妥当な診療内容を選択でき、
前記選択部によって前記妥当な診療内容が選択された場合に、前記出力部は当該妥当な
診療内容を出力してもよい。
[概念11]
本発明の概念9又は10のいずれかによる情報処理装置において、
前記選択部は、前記対応策として推奨情報を選択でき、
前記選択部によって推奨情報が選択された場合に、前記出力部は当該推奨情報を出力し
てもよい。
[概念12]
本発明の概念11による情報処理装置において、
前記推奨情報は、前記ある患者とのコミュニケーションを取ることを促すコミュニケー
ション推奨情報、複数の支払い手段を前記ある患者に提示することを促す支払い手段提示
推奨情報、前記ある患者自身又は前記ある患者の家族情報の収集を促す情報収集推奨情報
、前記ある患者に概算費用の提示を促す費用提示推奨情報、限度額適用認定証の取得を促
す認定証取得推奨情報及び妥当な保証金に関する推奨保証金情報のいずれか1つ以上を含
んでもよい。
[概念13]
本発明の概念9乃至12のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記選択部は、前記対応策として妥当な診療内容及び推奨情報を選択でき、
前記選択部は、第一閾値よりも診療費未払いリスクが高い場合には前記妥当な診療内容
を選択し、前記第一閾値よりも診療費未払いリスクが低く第二閾値よりも診療費未払いリ
スクが高い場合には、前記推奨情報を選択してもよい。
[概念14]
本発明による情報処理方法は、
複数の患者の保険負担関連情報、複数の患者に対する診療情報及び複数の患者の入院情
報のいずれか1つ以上を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の実績情報
とを用いて算出モデルを生成することと、
ある患者の患者情報に前記算出モデルを適用することで、前記ある患者に対する診療費
リスク情報を出力することと、
を備えてもよい。
[概念15]
本発明によるプログラムは、
情報処理装置に情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
前記情報処理方法は、
複数の患者の保険負担関連情報、複数の患者に対する診療情報及び複数の患者の入院情
報のいずれか1つ以上を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の実績情報
とを用いて算出モデルを生成することと、
ある患者の患者情報に前記算出モデルを適用することで、前記ある患者に対する診療費
リスク情報を出力することと、
を有してもよい。
本発明において、複数の患者の保険負担関連情報、複数の患者に対する診療情報及び複
数の患者の入院情報のいずれか1つ以上を含む患者情報と、患者情報と関連付けられた過
去の実績情報とを用いて算出モデルを生成し、ある患者の患者情報に当該算出モデルを適
用することで、当該ある患者に対する診療費未払いリスクに関する診療費リスク情報を出
力する態様を採用した場合には、ある患者に対する診療費リスク情報を例えば医療機関の
従業員が容易に把握することができ、適宜対応を取ることができる。
図1は、本発明の実施の形態による情報処理装置を含むシステム概要を説明するための概略ブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態による情報処理装置で利用される項目の一例を示した表である。 図3は、図2で用いられている項目の定義を示した表である。 図4(a)はスコアの比較的低い患者に対する表の一例を示した図であり、図4(b)はスコアの比較的高い患者に対する表の一例を示した図である。 図5は、本発明の実施の形態で用いられうるスコアとスコアランクとの関係を示した表である。 図6は、本発明の実施の形態の変形例による情報処理装置を含むシステム概要を説明するための概略ブロック図である。 図7は、本発明の実施の形態の変形例で用いられうるスコアとスコアランクとの関係を示した表である。 図8は、未払い患者、支払い拒否患者、支払困難患者等の関係を示すための図である。
実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る情報処理装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本実施の形態では情報処理装置が医療機関に設置されている態様を用いて説明するが、
これに限られることはなく、情報処理装置は外部機関に設置されてもよい。医療機関が情
報処理装置を所有及び/又は管理してもよい。本実施の形態の情報処理装置は、一つの装
置から構成されてもよいし複数の装置から構成されてもよい。また、複数の装置から情報
処理装置が構成される場合には、各装置が同じ部屋等の同じ空間に設けられる必要はなく
、異なる部屋、異なる建物、異なる地域等に設けられてもよい。また、複数の装置から情
報処理装置が構成される場合には、その一部を医療機関が所有及び/又は管理し、残りを
外部機関が所有及び/又は管理してもよい。
図1に示すように、本実施の形態の情報処理装置は、患者情報及び当該患者情報と関連
付けられた過去の実績情報を用いて算出モデルを生成する生成部10と、ある患者の患者
情報に算出モデルを適用することで、ある患者に対する診療費未払いリスクに関する診療
費リスク情報を出力する出力部20と、を有してもよい。患者情報には、複数の患者の属
性情報、複数の患者の保険負担関連情報、複数の患者に対する診療情報及び複数の患者の
入院情報のいずれか1つ以上が含まれてもよく、これらのうちの全部が含まれてもよい。
なお、診療費が未払いになる理由としては、大きく分けると、(1)経済的理由によっ
て支払いが困難な場合(以下「支払い困難患者」という。)と、(2)経済的に支払うこ
とは十分可能であるにも関わらず、支払を拒絶する場合とがある。本実施の形態における
情報処理装置は主に「(2)」に属する患者(以下「支払い拒否患者」という。)を対象
としている(図8参照)。支払い拒否患者も大きく分けると、(a)特段の理由もなく診
療費の支払いを拒む「悪質型」と、(b)診療内容に不満があり診療の支払いを拒む「ト
ラブル型(診療不満型)」に分けることができる(図8参照)。本実施の形態では、支払
い困難患者及び支払い拒否患者をまとめて「未払い患者」という。これに対して、診療費
の支払いに問題のない患者を本実施の形態では「通常患者」という。
以下では、一例として、複数の患者の属性情報、複数の患者の保険負担関連情報、複数
の患者に対する診療情報及び複数の患者の入院情報をいずれも用いて算出モデルを生成す
る態様を用いて説明するが、これに限られることはない。
属性情報は、患者の年齢を含んでもよいし、患者の性別を含んでもよいし、患者の診療
費未払い情報を含んでもよい。患者の診療費未払い情報とは、当該患者が過去に診療費の
未払いがあったか否かを判断するための情報である。診療費未払い情報は、一定期間内に
診療費の未払いがあったか否かを判断するための情報であってもよく、例えば3年以内に
診療費の未払いがあったか否かを判断するための情報であってもよいし、5年以内に診療
費の未払いがあったか否かを判断するための情報であってもよい。この判定するための期
間は操作部40からの入力で適宜変更できるようになってもよい。患者の年齢に関する情
報は、一定の範囲で区分されてもよく、例えばA年齢区分、B年齢区分、C年齢区分等と
区分けされてもよい。一例としては、13歳以上30歳未満をA年齢区分とし、30歳以
上40歳未満をB年齢区分とし、40歳以上48歳未満をC年齢区分とし、48歳以上5
9歳未満をD年齢区分等としてもよい。そして、これらの区分に関する情報を用いて、算
出モデルを生成してもよい(図2及び図3も参照)。
発明者がある医療機関における動向を確認したところ、未払い患者となる確率に対して
年齢が影響することを確認できた。このため、属性情報に患者の年齢が含まれる場合には
、精度の高い診療費リスク情報を得るうえで有益である。一例を示すと、10歳〜29歳
の範囲及び50歳〜59歳の範囲で、未払い患者の比率が高いことを確認できた。また、
一例として、未払い患者の平均年齢が49歳であるところ、通常患者の平均年齢は57際
であることも確認できた。
発明者がある医療機関における動向を確認したところ、患者の性別が診療費未払いと関
連性があることを確認できた。このため、属性情報に患者の性別が含まれる場合には、精
度の高い診療費リスク情報を得るうえで有益である。一例を示すと、ある病院では、女性
と比較して男性の方が未払い患者である可能性が高いことを確認できた。図4(a)では
当該患者が男性であることが右端の絵柄で示されており、図4(b)では当該患者が女性
であることが右端の絵柄で示されている。
発明者がある医療機関における動向を確認したところ、過去に診療費の未払いを行った
者は、再度、診療費の未払いを行う可能性が高いことを確認できた。このため、属性情報
に診療費未払い情報が含まれる場合には、精度の高い診療費リスク情報を得るうえで有益
である。なお、算出モデルを作成する際に診療費未払い情報を用いてもよいが、算出モデ
ルを作成する際には診療費未払い情報を用いず、別枠で管理してもよい。つまり、過去に
診療費の未払いを行った患者については、診療費未払いリスクが高いという診療費リスク
情報を作成してもよい。この態様では、図6に示すように、生成部10の他に、未払い情
報管理部80が別途設けられてもよい。
用いられる属性情報としては、その他、氏名又は患者ID、住所等を挙げることができ
る。
保険負担関連情報は、保険負担率、公費負担率又は保険種別に関する情報を含んでもよ
い(図2及び図3も参照)。保険負担率としては、例えば保険負担率0%、自己負担率1
0%、自己負担率20%、自己負担率30%等と区分してもよい。保険種別としては、組
合健康保険、政府管掌健康保険、国民健康保険_退職被保険者、国民健康保険_一般被保険
者等を挙げることができる。
発明者がある医療機関における動向を確認したところ、保険負担率、公費負担率及び保
険種別が診療費未払いと関連性があることを確認できた。このため、保険負担関連情報が
保険負担率及び/又は保険種別を含む場合には、精度の高い診療費リスク情報を得るうえ
で有益である。保険負担率に関する一例を示すと、未払い患者の平均保険負担率が52%
であるのに対して、通常患者の平均保険負担率が72%であることを確認できた。また、
未払い患者の平均公費負担率が11%であるのに対して、通常患者の平均公費負担率が2
%であり、未払い患者の平均自己負担率が54%であるのに対して、通常患者の平均自己
負担率が30%であることも確認できた。また、保険種別に関する一例を示すと、生活保
護、自賠責、自課(自費課税:自費診療の場合には課税対象となり、自費診療費の消費税
額が表示されることになる。)の保険種別において支払い拒否患者である可能性が高いこ
とを確認できた。
診療情報は、患者の受診した診療科の種別に関する情報を含んでもよい。診療科の種別
としては、例えば、外科、整形外科、形成外科、皮膚科、救急救命センター、消化器内科
、腎臓・高血圧内科、糖尿病・代謝・内分泌内科、腫瘍・血液内科、循環器内科等が含ま
れてもよい(図2及び図3も参照)。
発明者がある医療機関における動向を確認したところ、患者の受診した診療科の種別が
診療費未払いと関連性があることを確認できた。このため、診療情報が患者の受診した診
療科の種別に関する情報を含む場合には、精度の高い診療費リスク情報を得るうえで有益
である。一例を示すと、整形外科、形成外科、皮膚科、救急救命センター、腎臓・高血圧
内科において、未払い患者の比率が高いことを確認できた。
入院情報は、入院形態又は入院経路に関する情報を含んでもよい。入院形態としては、
救急車による搬送、救急入院、救急入院以外であるが予定外等を挙げることができ、入院
経路としては、介護・福祉施設に入所中等を挙げることができる(図2及び図3も参照)
発明者がある医療機関における動向を確認したところ、患者の入院形態及び入院経路が
診療費未払いと関連性があることを確認できた。このため、患者の入院形態及び入院経路
に関する情報を含む場合には、精度の高い診療費リスク情報を得るうえで有益である。
入院形態及び入院経路に関する一例を示すと、ある病院では救急車により搬送された患
者、介護・福祉施設から転院してきた患者が未払い患者になる可能性が他と比べて高いこ
とを確認できた。入院形態には、入院初診回数に関する情報が含まれてもよい。入院初診
回数とは入院時に初診料を算定しているかどうかであり、算定していれば「1」となり、
算定していなければ「0」となる。この入院初診回数を見ることで、緊急性が在ったか否
かを判断することができる。発明者がある医療機関における動向を確認したところ、ある
病院では入院初診回数が1回である場合に、未払い患者になる可能性が高いことを確認で
きた。入院形態には、予定・救急医療入院の区分に関する情報が含まれてもよい。発明者
が実際の動向を確認したところ、ある病院では救急医療入院である場合に、未払い患者に
なる可能性が高いことを確認できた。
生成部10は、人工知能機能を有してもよい。人工知能機能の一例として、機械学習の
手法を用いた分類器を用いることができる。また、生成部10は統計モデルを利用しても
よい。生成部10は、機械学習の代わりに、ロジットモデルやスパース推定(lasso:lea
st absolute shrinkage and selection operator)等を用いてもよい。機械学習としては
、バギング(Bagging)、ブースティング(Boosting)、Deep Learning(DNN)を用いる
こともできる。
分類器を用いる場合には、過去の実績データから、目標事象(例えば「医療費が未収と
なってしまう結果」)が生じる確率が最も確からしくなるように、機械学習技術によって
、利用する採用変数(要素)と、その係数(重み)が定められてもよい。生成部10は、
定められた採用変数(要素)と、その係数(重み)を、対象となる患者(=「ある患者」
)に関するデータに適用することで、当該「ある患者」が医療費を支払わない可能性を確
率で算出して出力してもよいし、当該「ある患者」が医療費を支払わない可能性をスコア
で出力してもよい(図4参照)。医療費を未払いにする可能性が高い場合にはスコアを低
くするようにしてもよいし、逆にスコアを高くするようにしてもよいが、本実施の形態で
は、以下、医療費を未払いにする可能性が高い場合にはスコアを低くする態様を用いて説
明する。
生成部10が人工知能機能を有する場合には、生成部10は、複数の患者に対する実績
に基づいて「学習」を行ってもよい。ここで「学習」とは、データの中から見つけたい「
特徴」、すなわち診療費を支払わないというリスク事象を特定し、この「特徴」を最もよ
く分類できるような採用変数(要素)と、その係数(重み)を自動的な試行錯誤によって
定めることを意味する。つまり、生成部10では、複数の患者情報及び当該患者情報と関
連付けられた過去の実績情報とを用いて、パラメータを変化させながら最も誤差が小さく
なるよう繰り返し学習が行われ(ツリーモデルを採用するのであれば複数のツリーが作成
され、過去の実績データとの誤差が小さくなるように繰り返し学習が行われ)、対象とな
っている「ある患者」に適用する算出モデルが定められる。
変化させるパラメータとしては、例えば、繰返し学習の回数(例えばツリーモデルにお
けるツリーの本数を意味する。)、繰り返し学習時の直前までに得られた特徴量を次の学
習の際に用いる際の係数(重み)、学習時のデータの利用割合(利用されるデータの量を
意味し、例えば100万件ある母数のうち10万件を利用するのか20万件を利用するの
かというような割合を意味する。)、学習時の深さの水準(例えばツリーモデルにおける
ツリーの分岐の数を意味する。)等を挙げることができる。一例ではあるが、繰返し学習
の回数が多い場合にはツリーモデルにおけるツリーの本数が多くなり、他方、繰返し学習
の回数が少ない場合にはツリーモデルにおけるツリーの本数が少なくなる。また、学習時
の深さの水準が深い場合にはツリーモデルにおけるツリーの分岐が多くなり、学習時の深
さの水準が浅い場合にはツリーモデルにおけるツリーの分岐が少なくなる。なお、前述し
たパラメータはあくまでも一例であり、これに限られることはなく、前述したパラメータ
を減らしたり、他の要素をパラメータとしたりすることもできる。
出力部20は、診療費リスク情報を出力してもよく、この診療費リスク情報は、前述し
たある患者に対するスコアと、スコアに基づくスコアランクとを有してもよい。
診療費リスク情報に基づいて採るべき対応策を選択する選択部30が設けられてもよい
。このように選択部30が設けられる場合には、出力部20が、選択部30によって選択
された対応策を出力し、表示部90が対応策を表示してもよい。表示部90は情報処理装
置に含まれてもよいし、情報処理装置とは別体で設けられてもよい。
選択部30は、対応策の一つとして、妥当な診療内容を選択できてもよい。選択部30
によって妥当な診療内容が選択された場合には、出力部20が当該妥当な診療内容を出力
し、表示部90が当該診察内容を表示してもよい。妥当な診療内容としては、例えば必要
最小限の診療内容であったり、入院を可能であれば控えるようにしたりすることを挙げる
ことができる。
選択部30は、対応策の一つとして、推奨情報を選択できてもよい。選択部30によっ
て推奨情報が選択された場合には、出力部20が当該推奨情報を出力し、表示部90が当
該推奨情報を表示してもよい。
推奨情報は、患者とのコミュニケーションを取ることを促すコミュニケーション推奨情
報、カード払い、分割払い等の複数の支払い手段を提示することを促す支払い手段提示推
奨情報、患者情報及び/又は家族情報の収集を促す情報収集推奨情報、概算費用の提示を
促す費用提示推奨情報及び限度額適用認定証の取得を促す認定証取得推奨情報のいずれか
1つ以上を含んでもよく、これら全部を含んでもよい。また、出力部20から出力される
推奨情報は、コミュニケーション推奨情報、支払い手段提示推奨情報、情報収集推奨情報
、費用提示推奨情報及び認定証取得推奨情報のうち診療費未払いを行わせないために最適
と考えられる情報1つだけであってもよいし、2つ以上であってもよい。最適と考えられ
る情報が1つだけ出力される場合には、1つの対策だけを行えばよいことから医療機関の
従業員等(必ずしも雇用関係にある必要はなく、当該医療機関で勤務している者を広く含
む。以下では、単に「従業員」という。)としては対応が容易になる。生成部10は、あ
る患者の患者情報と過去の実績に基づき、コミュニケーション推奨情報、支払い手段提示
推奨情報、情報収集推奨情報、費用提示推奨情報及び認定証取得推奨情報のうち有益であ
ると考えられる情報の全てを出力してもよい。なお、コミュニケーション推奨情報には、
具体的なコミュニケーションの取り方についての情報が含まれてもよい。支払い手段提示
推奨情報には、推奨される支払い手段の具体的内容が含まれてもよい。情報収集推奨情報
に含まれる患者情報としては支払への不安感の確認を促す情報が含まれてもよく、情報収
集推奨情報に含まれる家族情報としては家族状況の確認や緊急連絡先の取得を促す情報が
含まれてもよい。また、推奨情報は、入院等で必要になる保証金の妥当な金額(推奨保証
金情報)を含んでもよい。
スコアランクは例えば3つ又は4つのランクに区分されてもよい。一例として、図5に
示すように3つの区分に分けられた態様について説明すると、未払い患者になる可能性が
高い第一ランクと、未払い患者になる可能性がやや高い第二ランクと、通常患者である可
能性が高い第三ランクとに分けてもよい。これらのランク付けは出力部20から出力され
、表示部90で表示されてもよい。表示部90では、どのランクに位置付けられているか
についての情報だけではなく、診療情報及び/又は推奨情報を含む、採るべき対応につい
ての情報が表示されてもよい。
第一ランクにランク付けされた患者に対しては、表示部90は、医療機関の従業員に対
して、当該患者と密にコミュニケーションを取るように促す情報(コミュニケーション推
奨情報)を表示してもよい。また、表示部90は、カード払いや分割払い等の複数の支払
い手段があることの提示を促す情報(支払い手段提示推奨情報)を表示してもよい。また
、表示部90は、患者自身及び患者の家族に関する情報の収集を促す情報(情報収集推奨
情報)を表示してもよいし、入院期間中の概算費用の提示を促す情報(費用提示推奨情報
)を表示してもよいし、限度額適用認定証の取得を促す情報(認定証取得推奨情報)を表
示してもよい。発明者が、ある医療機関で調査したところによれば、第一ランクにランク
付けされる患者は全体の10%程であった。また、この第一ランクにランク付けされた患
者が未払い患者に占める割合は75%程であった。このことからも、第一ランクにランク
付けされた患者に対して対策を取ることが有益であることを理解できる。
第二ランクにランク付けされた患者に対しては、所定の金額以上の診療である場合等の
所定の第一条件を満たす場合(例えば当該患者が高度学医療対象者である場合)に限り、
上記第一ランクにおいて表示される情報と同様の情報が表示部90で表示されるようにし
てもよい。また、第二ランクにランク付けされた患者に対しては、第一ランクの患者とは
異なり、要注意であり、ウォッチングが必要であることだけが表示部90で表示されても
よい。このような情報が表示部90で表示された場合には、医療機関の従業員は、当該患
者の動向をウォッチングしながら、適宜適切な対応を取ることを期待できる。
第三ランクにランク付けされた患者に対しては、表示部90は診療費の支払いに関する
留意情報、すなわち上記第一ランクにランク付けされた患者及び第二ランクにランク付け
された患者に対して表示される情報は表示されなくてもよい。
選択部30は、第一閾値よりも診療費未払いリスクが高い場合に、妥当な診療内容を選
択し、第一閾値よりも診療費未払いリスクが低く第二閾値(第一閾値の方が第二閾値より
も診療費未払いリスクが高い。)よりも診療費未払いリスクが高い場合に、推奨情報を選
択してもよい。前述した3つのランクに分けた態様では、第一ランクに属する患者に対し
ては妥当な診療内容が選択部30で選択されて表示部90で当該診療情報が表示され、第
二ランクに属する患者に対しては推奨情報が選択部30で選択されて表示部90で当該推
奨情報が表示されてもよい。また、第一ランクの中でも第一点数以下(例えば444点以
下)の患者に対しては妥当な診療内容が選択部30で選択されて表示部90で当該診療情
報が表示され、、第一点数より高く第二点数以下(例えば534点以下)の患者に対して
は推奨情報が選択部30で選択されて表示部90で当該推奨情報が表示されてもよい。
図1に示すように、情報処理装置は、様々な情報を記憶する装置記憶部60と、様々な
制御を行う装置制御部50とを有してもよい。前述した生成部10、出力部20、選択部
30及び未払い情報管理部80は装置制御部50に含まれている。装置記憶部60に患者
情報及び患者情報と関連付けられた過去の実績情報が随時入力されて、当該装置記憶部6
0で記憶されてもよい。また、ある程度のデータが蓄積された場合には、患者情報及び患
者情報と関連付けられた過去の実績情報は削除されてもよい。また、一定期間(例えば2
年)よりも古い検証結果を含むデータは削除されてもよい。このように一定期間内(例え
ば2年以内)のデータのみに基づいて算出モデルを生成する場合には、時代の流れに沿っ
た正確性の高い算出モデルを生成することができる。
生成部10は、一つの医療機関における複数の患者情報及び当該患者情報と関連付けら
れた過去の実績情報を用いて算出モデルを生成してもよいが、複数の医療機関における複
数の患者情報及び当該患者情報と関連付けられた過去の実績情報を用いて算出モデルを生
成してもよい。
一つの医療機関における複数の患者情報及び当該患者情報と関連付けられた過去の実績
情報を用いて算出モデルを生成する場合には、当該医療機関における傾向に基づいた算出
モデルを生成できる点で有益である。他方、複数の医療機関における複数の患者情報及び
当該患者情報と関連付けられた過去の実績情報を用いて算出モデルを生成する場合には、
より多くかつより多様な情報を用いて算出モデルを生成できる点で有益である。また、こ
のように複数の医療機関における患者情報を用いる場合には、複数の医療機関は系列の医
療機関であってもよい。このように系列の医療機関であれば、情報共有を比較的容易にで
きる点で有益である。また、複数の医療機関における患者情報を用いる場合には、これら
の医療機関が一定の地域、例えば同一市町村内に存在する医療機関、同一都道府県内に存
在する医療機関、ある中心地(例えば市街地)を取ったときに一定の距離の範囲内(例え
ば、半径10km、半径25km以内の円内)に位置する医療機関等であってもよい。患
者の特徴は地域ごとに異なることがあるので、このように一定の地域内に存在する医療機
関での患者情報を用いて算出モデルを作成することで、当該地域に合致した算出モデルを
生成でき、ひいては、精度の高い診療費リスク情報を得ることを期待できる点で有益であ
る。
図6に示すような未払い情報管理部80が別途設けられる態様では、図7に示すように
、過去に診療費が未払いであった患者を第一ランクに位置付け、過去に診療費が未払いで
あった患者以外の患者を第二ランクから第四ランクに分けてもよい。この場合には、第二
ランクに属する患者よりも第一ランクに属する患者に対してはより一層のケアを行うよう
にしてもよい。一例として、選択部30は、第一ランクに属する患者に対しては、妥当な
診療内容を選択するとともに推奨情報を選択し、これらの情報が表示部90で表示される
ようにしてもよい。
本実施の形態の生成部10、出力部20、選択部30、未払い情報管理部80、装置記
憶部60等の各部材は、一つ又は複数のICチップ又は電子モジュール等で実現されても
よいし、回路構成によって実現されてもよい。
《方法》
本実施の形態で用いられうる情報処理方法を以下で説明する。なお、上記と重複するこ
とになるので簡単に説明するに留めるが、上記「構成」で述べた全ての態様を「方法」に
おいて適用することができる。また、本実施の形態では、パソコン等のコンピュータにイ
ンストールされることで、当該コンピュータによって本実施の形態の情報処理方法を実行
できるようにするプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体も提供される。
生成部10によって、複数の患者の属性情報、複数の患者の保険負担関連情報、複数の
患者に対する診療情報及び複数の患者の入院情報のいずれか1つ以上を含む患者情報と、
患者情報と関連付けられた過去の実績情報とを用いて算出モデルが生成される。生成部1
0が人工知能機能を有する場合には、機械学習等を用いて、複数の患者情報と過去の実績
情報から採用変数及び係数が決定されることで、算出モデルが生成されることになる。
ある患者が診療に来た又は救急車で搬送された場合には、当該ある患者に関する患者情
報を操作部40から入力することで、当該ある患者に対する診療費リスク情報が出力部2
0から出力されて、表示部90で表示されることになる。この際、当該ある患者に対する
スコア点数が図4で示すように表示されてもよい。また、スコアに応じた妥当な診療内容
及び推奨情報のいずれかが表示部90で表示されてもよいし、スコアに応じた妥当な診療
内容及び推奨情報の両方が表示部90で表示されてもよい。また、表示される推奨情報も
スコアに応じて変わってもよく、コミュニケーション推奨情報、支払い手段提示推奨情報
、情報収集推奨情報、費用提示推奨情報及び認定証取得推奨情報のうち診療費未払いを行
わせないために最適と考えられる情報1つだけが表示部90で表示されてもよいし、有益
な効果があると判断された情報の全てが表示されてもよい。
《作用・効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による作用・効果であって、未だ説明してい
ないものを中心に説明する。
本実施の形態において、複数の患者の属性情報、複数の患者の保険負担関連情報、複数
の患者に対する診療情報及び複数の患者の入院情報のいずれか1つ以上を含む患者情報と
、患者情報と関連付けられた過去の実績情報とを用いて算出モデルを生成し、ある患者の
患者情報に当該算出モデルを適用することで、当該ある患者に対する診療費未払いリスク
に関する診療費リスク情報を出力する態様を採用した場合には、ある患者に対する診療費
リスク情報を例えば医療機関の従業員が容易に把握することができ、適宜対応を取ること
ができる。
算出モデルを生成する際には、支払い困難患者に関する患者情報と当該支払い困難患者
に対する実績情報を含まないようにしてもよい(図8参照)。このような態様を採用する
ことで、ある患者が支払い拒否患者になる可能性をより確実に予想することができる点で
有益である。また、データを抽出する容易さからすると、支払い困難患者のうち特に生活
保護受給者に関する患者情報と当該生活保護受給者に対する実績情報を含まないようにし
てもよい。生活困窮者であるかどうかは把握することが困難であるのに対して、生活保護
受給者であるかどうかは把握することができるため、このような態様を採用することは算
出モデルを容易に生成する観点からは有益である。なお、生活困窮者であるかどうかも、
例えばソーシャルワーカーへの相談実績があるかどうか等から把握することは可能である
。また、算出モデルを生成する際には、未払い患者に関する情報だけを入力して算出モデ
ルを生成してもよい。
医療未収金に関する問題は、現在深刻なものとなっており、2005年の四病院団体協
議会が行った調査によれば、当該病院に加盟する3270病院の累積未収金額が1年間で
約219億円もあり、3年間で約426億円に上ることが明らかにされた。前述したよう
に、未払い患者には、支払い困難患者及び支払い拒否患者が含まれるところ、支払い拒否
患者に対しては、医療機関が適切な対応を取ることで、支払が拒否される事態を未然に防
止できる可能性がある。このため、本実施の形態のように、ある患者に対する診療費リス
ク情報を医療機関の従業員等が容易に把握できることは、医療機関の経営において非常に
有益なものとなる。
診療費リスク情報がある患者に対するスコアとスコアに基づくスコアランクを有し、こ
れらの情報が表示部90で表示される態様を採用した場合には、医療機関の従業員は一目
で当該患者(ある患者)の診療費リスク情報に関するスコアランクを把握することができ
る。なお、患者に対するスコアランク(図5参照)も表示部90で表示されてもよい。こ
のような態様を採用した場合には、スコアとスコアランクとの関係を把握していない医療
機関の従業員であっても容易にスコアランクを把握できる点で有益である。
診療費リスク情報に基づいて採るべき対応策を選択する選択部30が設けられる態様を
採用した場合には、ある患者に対して出された診療費リスク情報に基づいて採るべき対応
策が適宜選択され、医療機関の従業員が対応策の内容を表示部90を介して認識できる。
このため、医療機関の従業員は適切な対応を取ることができる。
選択部30が、対応策の一つとして妥当な診療内容を選択する場合には、診療費リスク
情報も加味した診療を行うことができる点で有益である。一例として、診療費リスク情報
からすると診療費が未払いになる可能性が高い患者に対しては、必要最小限の診療を行う
よう選択部30が選択することが考えられる。このような場合には、患者が支払うべき治
療費の額を抑えて患者への経済的負担を低減できるとともに、医療機関としても治療費が
未払いになってしまうリスクを下げることができる点で有益である。また、診療費リスク
情報からすると診療費が未払いになる可能性が高い患者に対しては、入院を可能であれば
控えるようにすることを選択部30が選択することが考えられる。このような場合にも、
患者が支払うべき治療費の額を抑えて患者への経済的負担を低減できるとともに、医療機
関としても治療費が未払いになってしまうリスクを下げることができる点で有益である。
選択部30が、対応策の一つとして妥当な推奨情報を選択し、当該推奨情報が出力部2
0で出力されて、表示部90で表示される場合には、推奨情報に基づいて医療機関の従業
員が適切な対応を確実に取ることができる点で有益である。
推奨情報がコミュニケーション推奨情報を含み、当該コミュニケーション推奨情報が表
示部90で表示される場合には、医療機関の従業員は当該患者(ある患者)とコミュニケ
ーションを密に取る必要があることを認識できる。特に支払い拒否患者になる可能性があ
る患者に対しては、コミュニケーションを密に取ることで当該患者と医療機関の従業員と
の間に信頼関係が構築されることを期待でき、当該患者が悪質にも診療費の支払いを拒ん
だり、診療に不満を持って診療費の支払いを拒んだりすることを防止できることを期待で
きる。
推奨情報が支払い手段提示推奨情報を含み、当該支払い手段提示推奨情報が表示部90
で表示される場合には、当該患者に対して、無理の少ない方法での支払いを促すことがで
き、当該患者が診療費の支払いを行わない事態が発生することを防止できることを期待で
きる。支払い手段提示推奨情報が、患者情報に紐づいた過去の実績情報から導かれた具体
的な支払方法も提示する場合には、より確実な支払いを期待できる点で有益である。
推奨情報が情報収集推奨情報を含み、当該情報収集推奨情報が表示部90で表示される
場合には、医療機関の従業員が積極的に当該患者自身及び当該患者の家族情報の収集を試
みることを期待でき、退院時等では診療費の回収ができなかった場合であっても、後日患
者から診療費の支払いを受けたり、最終的には患者の家族から診療費の支払いを受けたり
することを期待できる。また、情報収集推奨情報が表示部90で表示された場合には、医
療機関の従業員が患者の家族情報を収集することで、場合によっては患者の家族とのコミ
ュニケーションを予め取ることも可能となる。このように患者の家族とコミュニケーショ
ンを予め取っておくことで、患者の家族と医療機関の従業員との間に信頼関係を構築でき
、より確実な支払いを期待できる点で有益である。
推奨情報が費用提示推奨情報を含み、当該費用提示推奨情報が表示部90で表示される
場合には、医療機関の従業員が積極的に当該患者に対して入院費の概算費用を教えること
を促すことでき、ひいては、患者に入院費の概算費用の概算を把握させることができる。
この結果、患者としては概ねの診療費を予め把握でき、突如として予想外に高額な診療費
を提示されたことで患者が不満を持ち、診療費の支払いを拒む事態が発生することを防止
できる。
推奨情報が認定証取得推奨情報を含み、当該認定証取得推奨情報を表示部90で表示さ
れる場合には、医療機関の従業員が積極的に当該患者に対して限度額適用認定証を取得す
るように働きかけることができる。この結果、患者としても診療費の支払いを抑えること
ができ、医療機関としても確実に診療費を回収できる点で有益である。
上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説
明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求
の範囲に記載された発明が限定されることはない。例えば、ニーズ情報やリスク情報以外
の情報を提供するものであっても、本願における情報処理装置に該当することになる。
10 生成部
20 出力部
30 選択部
50 制御部
60 装置記憶部
80 未払い情報管理部

Claims (14)

  1. 複数の患者の保険負担関連情報もしくは複数の患者に対する診療情報並びに複数の患者の性別情報を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の未収に関する実績情報とを用い、人工知能機能によって算出モデルを生成する生成部と、
    ある患者の患者情報に前記算出モデルを適用することで、前記ある患者に対する診療費未払いリスクに関する診療費リスク情報を出力する出力部と、
    を備え、
    前記生成部は、生活保護受給者に関する患者情報と当該生活保護受給者に対する実績情報を用いずに前記算出モデルを生成することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記患者情報は複数の患者の年齢及び診療費未払い情報を含む属性情報を含み、
    前記生成部は、前記患者情報として複数の患者の前記属性情報も用いて前記算出モデルを生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記生成部は、複数の患者の保険負担関連情報及び複数の患者の性別情報を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の未収に関する実績情報とを用い、人工知能機能によって前記算出モデルを生成し、
    前記保険負担関連情報は、保険負担率、公費負担率又は保険種別に関する情報を含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の情報処理装置。
  4. 前記生成部は、複数の患者に対する診療情報及び複数の患者の性別情報を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の未収に関する実績情報とを用い、人工知能機能によって前記算出モデルを生成し、
    前記診療情報は、患者の受診した診療科の種別に関する情報を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記患者情報は複数の患者の入院形態又は入院経路に関する入院情報を含み、
    前記生成部は、前記患者情報として複数の患者の前記入院情報用いて前記算出モデルを生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記生成部は、複数の患者の性別情報を含む属性情報、複数の患者の保険負担関連情報、複数の患者に対する診療情報及び複数の患者の入院情報を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の未収に関する実績情報とを用い、人工知能機能によって前記算出モデルを生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記出力部から出力される前記診療費リスク情報は、前記ある患者に対するスコアと、前記スコアに基づくスコアランクを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記診療費リスク情報に基づいて採るべき対応策を選択する選択部をさらに備え、
    前記選択部は、前記対応策として推奨情報を選択でき、
    前記選択部によって推奨情報が選択された場合に、前記出力部は推奨情報としてのコミュニケーション推奨情報を出力することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記選択部は、前記対応策として妥当な診療内容を選択でき、
    前記選択部によって前記妥当な診療内容が選択された場合に、前記出力部は当該妥当な診療内容を出力することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記選択部は、前記対応策として推奨情報を選択でき、
    前記選択部によって推奨情報が選択された場合に、前記出力部は当該推奨情報を出力することを特徴とする請求項8又は9のいずれかに記載の情報処理装置。
  11. 前記推奨情報は、前記ある患者とのコミュニケーションを取ることを促すコミュニケーション推奨情報、複数の支払い手段を前記ある患者に提示することを促す支払い手段提示推奨情報、前記ある患者自身又は前記ある患者の家族情報の収集を促す情報収集推奨情報、前記ある患者に概算費用の提示を促す費用提示推奨情報、限度額適用認定証の取得を促す認定証取得推奨情報及び妥当な保証金に関する推奨保証金情報のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
  12. 前記選択部は、前記対応策として妥当な診療内容及び推奨情報を選択でき、
    前記選択部は、第一閾値よりも診療費未払いリスクが高い場合には前記妥当な診療内容を選択し、前記第一閾値よりも診療費未払いリスクが低く第二閾値よりも診療費未払いリスクが高い場合には、前記推奨情報を選択することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  13. 人工知能機能を有する生成部及び出力部を有する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
    前記生成部の人工知能機能によって、複数の患者の保険負担関連情報もしくは複数の患者に対する診療情報並びに複数の患者の性別情報を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の未収に関する実績情報とを用いて算出モデルを生成することと、
    前記出力部によって、ある患者の患者情報に前記算出モデルを適用することで、前記ある患者に対する診療費リスク情報を出力することと、
    を備え、
    前記生成部は、生活保護受給者に関する患者情報と当該生活保護受給者に対する実績情報を用いずに前記算出モデルを生成することを特徴とする情報処理方法。
  14. 人工知能機能を有する生成部及び出力部を有する情報処理装置に情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
    前記情報処理方法は、
    前記生成部の人工知能機能によって、複数の患者の保険負担関連情報もしくは複数の患者に対する診療情報並びに複数の患者の性別情報を含む患者情報と、前記患者情報と関連付けられた過去の未収に関する実績情報とを用いて算出モデルを生成することと、
    前記出力部によって、ある患者の患者情報に前記算出モデルを適用することで、前記ある患者に対する診療費リスク情報を出力することと、
    を有し、
    前記生成部は、生活保護受給者に関する患者情報と当該生活保護受給者に対する実績情報を用いずに前記算出モデルを生成することを特徴とするプログラム。
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