JP6904243B2 - 移動体用アンテナ装置 - Google Patents

移動体用アンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6904243B2
JP6904243B2 JP2017251256A JP2017251256A JP6904243B2 JP 6904243 B2 JP6904243 B2 JP 6904243B2 JP 2017251256 A JP2017251256 A JP 2017251256A JP 2017251256 A JP2017251256 A JP 2017251256A JP 6904243 B2 JP6904243 B2 JP 6904243B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving body
heat
fluid
internal
outside
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017251256A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019118028A (ja
Inventor
長瀬 章裕
章裕 長瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2017251256A priority Critical patent/JP6904243B2/ja
Publication of JP2019118028A publication Critical patent/JP2019118028A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6904243B2 publication Critical patent/JP6904243B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)

Description

本発明は、移動体に搭載される移動体用アンテナ装置の冷却に関する。
サテライトからの信号を航空機で受信するためのアンテナ装置として、航空機の外部に装着されたアクティブアレイ型のフェーズドアレイアンテナがある。特許文献1には、そのようなアンテナ装置として航空機の外板にアダプタプレートで装着された構造のものが示されている。このアンテナ装置は、複数のアンテナ導波管と、その複数のアンテナ導波管のそれぞれに対応した位置に送受信の信号を増幅する電子モジュールと、を有する。
また、特許文献2には、航空機などの移動体の表面に設置される面型アクティブフェーズドアレイアンテナ装置が示されている。このアンテナ装置は、基板の一面側に配列した複数のアンテナ素子と、基板を挟んで複数のアンテナ素子と重ならない位置で基板の他面側に配置された複数の電子モジュールと、アンテナ素子を収容する部分に孔を有して基板の一面側と密着する外装板と、を備えた構造を有する。この構造によれば、電子モジュールの熱は基板と外装板とに伝わり、移動体の移動に伴って外装板の一面を流れる気流によって放熱される。
特表2000−502530号公報 特開2008−167020号公報
近年、飛行機や鉄道といった移動体内でも衛星回線等を用いたインターネットサービスが利用可能になっている。しかし、通信回線の容量が少ないこともあり画像などのコンテンツを快適に扱うのは困難な状況である。アンテナの設置スペースが限られるなかで十分な回線速度を得るためには、信号の高周波数化やアンテナ素子の高集積化が必要になる。しかし高周波数化、高集積化に伴って発熱密度が著しく増加するため、素子の信頼性を確保する上で冷却が重要になる。
特許文献1または特許文献2のような構造では、移動体が移動している場合は、気流によるアンテナ装置の冷却は比較的容易である。しかしながら、移動体が停止している場合には風による冷却ができず、または、外気が高温である場合も十分な放熱ができないという問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、移動体が停止している状態でも安定した冷却ができ、かつ、移動している状態でも効率的な冷却を行えることを目的としている。
本発明の移動体用アンテナ装置は、
移動体の外板より外部に設置されるアンテナモジュールと、
前記アンテナモジュールの外側を覆うレドームと
前記アンテナモジュールに接して前記アンテナモジュールが発生する熱を受ける受熱部と、
前記受熱部の熱を前記レドームの外に導いて前記移動体の外部に放熱させる外部放熱部と

受熱部の熱を流体によって移動体の前記外板より内部に運び、移動体の内部で放熱させる内部放熱部と、
を備え、
前記内部放熱部は、
前記外板に開けられた穴を通る配管または接続部品を含み、前記流体を前記移動体の内部と外部との間で循環するための内外循環管路と、
前記内外循環管路を流れる前記流体の熱を前記移動体の内部で放熱させる内部放熱器と、
前記内部放熱部における前記流体の流れを変化させる制御器と、
を有し、
前記制御器で前記流体の流れを変化させることにより前記受熱部の熱を前記移動体の外部で放熱する外部放熱と内部への放熱する内部放熱との割合を可変とする。
本発明の移動体用アンテナ装置は制御器により前記流体の流れを変化させることにより、前記受熱部の熱を前記移動体の外部に放熱する割合と内部に放熱する割合とを可変とするので、移動体が停止している状態でも安定した冷却ができ、かつ、移動している状態でも効率的な冷却を行える。
本発明の実施の形態1に係る移動体用アンテナ装置100の構造を模式的に示した断面図である。 本発明の実施の形態1に係る移動体用アンテナ装置のアンテナモジュール1の模式図である。 本発明の実施の形態1に係る移動体用アンテナ装置の熱交換器6の構造例を示した斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置の構造を模式的に示した断面図である。 本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置のアンテナアダプタ11の一例を示す組立図である。 本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置の使用状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置の使用状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る移動体用アンテナ装置102を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る移動体用アンテナ装置102の制御に使用される各検出手段と各電磁弁の電気配線図である。
以下の実施の形態では、本発明に係る気液分離器について図面を参照して説明する。異なる実施の形態において同一または相当の要素は同一符号で説明し、詳細な説明をくり返さないものとする。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る移動体用アンテナ装置の構造を模式的に示した断面図である。実施の形態1の移動体用アンテナ装置100は、移動体の外部に設置されるアンテナモジュール1と、アンテナモジュール1の外側を覆うレドーム9と、アンテナモジュール1の冷却装置と、を含む。
移動体8の外板7の外側表面には、アンテナアダプタ11が固定されて、アンテナモジュール1、レドーム9はアンテナアダプタ11の上に固定される。移動体8が航空機であれば外板7は曲面になった薄い軽金属、繊維強化樹脂などの材料からなる。アンテナアダプタ11は、そのような外板7の曲面の表面形状に、アンテナモジュール1を利用に適した向きに配置させ、かつ、移動体用アンテナ装置100全体を薄い外板7に搭載するための基材である。アンテナモジュール1は、格子状、板状の金属材などで形成される。アンテナモジュール1はレドーム9とアンテナアダプタ11との間に挟まれた空間内に設置され、外部から保護される。アンテナアダプタ11は移動体8の外板7にボルトなどによって脱着可能な状態で固定され、移動体用アンテナ装置100が故障した場合などは容易に取り外せるようにされる。また、移動体用アンテナ装置100は外板7に直接固定されずに、移動体の外部に露出する他の機材の上に固定されるようにしても良い。
レドーム9はアンテナモジュール1を覆って保護するものであり、航空機などの高速の移動体8で生じる風圧に耐え、かつ、電波を透過しやすい材料、強化された樹脂材料などが使用できる。なお、無線電波が通過する必要が無い部位には金属などを使用しても良い。また、レドーム9は移動体8で生じる気流に対して空気抵抗が小さくなる形状とするとよい。
図2は本発明の実施の形態1に係る移動体用アンテナ装置のアンテナモジュール1の模式図であり、アンテナモジュール1が面型アクティブフェーズドアレイアンテナである場合の構成例を示す。アンテナモジュール1は、送信モジュール12および受信モジュール13で構成される。送信モジュール12および受信モジュール13は、それぞれ移動体8の外板7に設けられた接続端子17を介して、移動体内部に設置された電源14およびモデム15と電気的に接続される。
面型アクティブフェーズドアレイアンテナでは、送信モジュール12および受信モジュール13はそれぞれ通信用IC18、配線基板などで構成される。送信モジュール12および受信モジュール13は、それらの面上にアンテナ開口2として格子状に配置されたアンテナ素子19を有している。アンテナ素子19から送信される無線電波、またはアンテナ素子19で受信する無線電波は、レドーム9を介してサテライト、基地局などの通信対象との間で送受信される。
アンテナモジュール1の熱、特に通信用IC18からの熱を冷却するため、アンテナモジュール1を冷却する冷却装置が設けられる。冷却装置はアンテナモジュール1の熱を移動体8の外部に放出する外部放熱部と、移動体8の内部に放出する内部放熱部とで構成される。図1に示すように、アンテナモジュール1に隣接して熱を受ける受熱部5を設け、外部放熱部、内部放熱部はそれぞれ受熱部5の熱を放熱するように接続される。受熱部5は、高熱伝導材料、たとえば、銅、アルミニウム、セラミックス、などで構成された、板、ブロックなどである。
外部放熱部は、移動体8の外部にあって、レドーム9の外に露出する外部放熱器と受熱部5から放熱部まで熱を伝える熱伝導部材とを有する。本実施の形態1のアンテナアダプタ11はアルミニウムなどの高熱伝導材料で構成され、かつ、レドーム9の周囲の外まで延在する。すなわち、レドーム9の周囲の外にはみ出て外部に露出した部位が外部放熱器であり、受熱部5から露出部位まで繋がる部位が熱伝導部材として機能する。受熱部5は熱伝導率の高い金属で構成されているアンテナアダプタ11と接続されているため、移動体表面の外板7、レドーム9に熱を効率よく伝熱させることも可能である。
アンテナモジュール1は受熱部5の一面に熱伝導シート等を介して載せられ、受熱部5はアンテナモジュール1と反対の他面側をアンテナアダプタ11に固定されている。アンテナモジュール1で最も発熱量の多い通信用IC18はアンテナ開口2と対向する面を放熱面とし、受熱部5と熱的に接続される。
このような構成により、受熱部5からの熱を外部放熱器から外気に放熱することができる。レドーム9の内部でも受熱部5等からの放熱が生じるが、一般にレドーム9は熱伝導の悪い材料であり、レドーム9を介して放熱することは困難である。従って、本実施の形態1のようにレドーム9の外側の外部放熱器まで高熱伝導材料を延在させて放熱させる構成が好ましい。
なお、本実施の形態1では外部放熱部を一体のアンテナアダプタ11で構成したが、複数の高熱伝導材料を接続する構成としても良く、また、受熱部5とアンテナアダプタ11とを一体の部材で構成しても良い。また、外部放熱器はアンテナ素子19から通信対象との間で行き交う無線電波を遮らない位置であれば、任意の位置、形状に変更可能である。外板7が良熱伝導の金属材料であれば、レドーム9の外側の外板7を外部放熱器の一部として利用しても良い。たとえば、レドーム9の内部の熱を伝える部材を外板7よりも熱伝導の良い材料、または断面積の大きい熱伝導材料を用いて、レドーム9およびアンテナアダプタ11の外側の外板7に熱が伝わるようにして、外板7から放熱するようにしても良い。
次に、内部放熱部について説明する。内部放熱部は、受熱部5の熱を流体によって移動体8の内部に運び、移動体8の内部で放熱させる装置である。内部放熱部は、流体を移動体8の内部と外部との間で循環するための内外循環管路Pと、内外循環管路Pを流れる流体の熱を移動体8の内部で放熱させる内部放熱器と、を有する。内部放熱部は、さらに、流体の流れを変化させる制御器を有する。
図1に示された典型的な構成例において、内部放熱部の内部放熱器は移動体8内の空気と熱交換することで流体の熱を放熱する熱交換器6である。熱交換器6はアルミニウム、銅、セラミックスなどの良熱伝導材料で形成される。この熱交換器6、また、受熱部5は内部に流体が通過する内部流路16が形成され、内部流路16を流れる流体から、良熱伝導材料に伝わった熱を外側表面の空気に伝えることで放熱する。また、熱交換器6、受熱部5の内部または表面に配管が接合されることによって熱交換するようにしても良く、熱交換器6は配管にフィンを付けた構造のものであってもよい。また、内部放熱器として、単純な熱交換器6のかわりに、さらに別の流体が循環する、たとえば冷媒回路などを用いても良い。
内部放熱部の内外循環管路Pは、移動体8の外部にあって受熱部5から熱交換器6に向かって流体が流れる第一の配管3a、熱交換器6から受熱部5に向かって流体が流れる第二の配管3b、移動体8の内部にあって熱交換器6に流体を導く内部配管3c等を接続して構成される。内外循環管路Pは、これらの配管の途中または接続部に、流体の移動を促進させるポンプ4、バルブなどが組み込まれて、流体が循環するようにされる。内外循環管路Pは外板7に開けられた小径の穴を通る配管または接続部品で構成されるので、外板7に大きな開口を形成することを不要とする。
内部放熱部の制御器は流体の移動を促進させるポンプ4、流れの抵抗、方向等を変化させるバルブ、たとえば開閉弁10a、10bなど、であり、それらの1つまたは複数を組み合わせて構成される。これらの制御器は、たとえば電力の供給の変化によって流体の流れを変化させることができるものである。また、制御器は移動体8に設置した制御装置50によって動作が制御される。制御装置50は移動体内外のセンサー、装置の信号、作業者によるスイッチの操作等に基づいて制御器を動作させる。
受熱部5から熱交換器6に向かう配管、熱交換器6から受熱部5に向かう配管は、移動体8の外部と内部とで分割可能とされる。本実施の形態1では外板7に設けた穴に開閉弁10a、10bを固定して、開閉弁10a、10bを介して内外の配管を接続する。開閉弁10a、10bは継ぎ手構造を有して、内外の配管が着脱可能に接続される。
受熱部5の内部に形成されている内部流路16は、受熱部5の外部に面して2箇所の開口を設けてあり、それぞれ第一の配管3aおよび第二の配管3bと接続される。第一の配管3aの一端は、移動体表面の外板7に固定された第一の開閉弁10aに接続される。第二の配管3bは途中でポンプ4を介して、一端が外板7に固定された第二の開閉弁10bに接続される。ポンプ4は流体を第二の配管3bから受熱部5を経て第一の配管3aへ流れるような動力を供給する。なお、ポンプ4は外板7の外部、内部のいずれに設置しても良い。図1のように、ポンプ4を外部に設置すると、移動体8の外部からの交換作業が容易となる。また、ポンプ4は第一の配管3aに設置されても良い。第一の配管3aおよび第二の配管3bは金属などの外圧による変形が生じない材料で形成された堅牢なものを用いると良く、機体の変形に対応できる伸縮機能を有することが望ましい。
第一の配管3aと第一の開閉弁10aと、また、第二の配管3bと第二の開閉弁10bとは、それぞれ脱着が可能である。アンテナアダプタ11を外板7から取り外す際は、第一の配管3aと第一の開閉弁10aおよび第二の配管3bと第二の開閉弁10bをそれぞれ切り離す。
移動体8の内部には、熱交換器6および内部配管3cが配置されている。熱交換器6には流体の流入出口が2箇所設けられており、内部配管3cによって、1つの熱交換器6の流入出口は第一の開閉弁10aと接続され、もう1つの流入出口は第二の開閉弁10bと接続されている。
図3は本発明の実施の形態1に係る移動体用アンテナ装置の熱交換器6の構造例を示した斜視図である。図の熱交換器6は銅、アルミなどの高熱伝導材料で成り、基材と基材の一面に形成されたフィンで構成される。内部流路16は基材の内部を蛇行しながら貫通する。図中の破線20は流体が熱交換器6の内部を蛇行して流れる様子を示す。フィンは移動体8内部の空気との伝熱面積を大きくして放熱効果を高める。フィンの形状は移動体の内部8の空気と効率よく熱交換が出来るのならば図の形状に限ったものではない。また、熱交換器6にファン等を設けてフィンに冷却風を流すようにしても良い。
ポンプ4、第一の開閉弁10a、第二の開閉弁10bのいずれかは、その動作によって内部放熱部の流体の流れを変化させることができる。すなわち、これらのいずれか、または全てが流体の流れを変化させる制御器である。第一の開閉弁10a、第二の開閉弁10bは流れを完全に止めることができる遮断弁であっても良い。なお、第一の開閉弁10a、第二の開閉弁10bのいずれかが遮断されて流体が循環できない状態ではポンプ4が停止されるようにされるとよい。ポンプ4はオン、オフの動作だけでなく、駆動部分の周波数を変化させて流量を連続的、または複数のステップで段階的に変化できるものであっても良い。
また、制御器として弁の開度を連続的、または多段に変化可能な流量調整弁を内外循環管路Pの途中に設けても良い。制御器はその開閉、運転等を、移動体8の移動状況、移動体8の内外の温度の違い、装置の異常信号などの条件、または手動による信号によって、変化させることができる。
また、内外循環管路Pを、途中に枝分かれを設けることで複数の循環管路を含むように構成し、特定の循環管路にのみ流体が流れるようにしたり、複数の循環管路を流れる流量比を変化させるようにしたりしても良い。たとえば、流体が複数の内外循環管路のいずれに循環するかを切り替える切替弁を枝分かれの箇所に制御器として設置してもよい。
流体は、ポンプ4が停止して受熱部5が高温の状態となっても沸騰、分解せず液体状態で保たれる材料であることが望ましい。また、移動体8の表面の温度が低い場合でも、例えば移動体8が航空機であれば、飛行中の航空機の表面温度、または寒冷地を通行する移動体8の表面温度でも凝固、凍結せず、液体状態で保たれる材料が望ましい。さらに、不燃性の材料、温暖化係数の小さい材料であれば、さらに良い。流体の一部に気体が含まれた状態で循環するようにしても良い。
通信用IC18などの半導体素子は耐久性を確保するためには高負荷動作時もジャンクション温度を100℃程度に維持させることが求められる。従って、内部放熱部を停止した、外部放熱器だけを用いる場合には受熱部5が80℃近くに上昇する可能性がある。そこで、例えば、移動体8が航空機であれば、凝固点が−30℃以下、かつ、沸点が80℃以上、不燃性の液体を用いることが望ましい。さらに、凝固点が−50℃以下、かつ、沸点が100℃以上であれば、凝固、沸騰する可能性が低下するのでさらに良い。また、冷却液の材料として、例えば、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、パーフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル等の材料を使用することができる。なお、移動体8の使用される条件等によって、他の流体を用いてもよい。
次に、本発明の実施の形態1に係る移動体用アンテナ装置の動作について説明する。移動体用アンテナ装置100は移動体8とサテライトまたは基地局との間で送受信すべき信号を通信用IC18で増幅し、無線電波としてアンテナ素子19から放出する。アレイ状に配列された複数のアンテナ素子19の位相を制御することで、送受信する無線電波の指向方位を変化させる。信号の増幅時に通信用ICは発熱する。受熱部5は通信用IC18に隣接して、通信用IC18で発生した熱を受ける。受熱部5が受けた熱は、受熱部5が接するアンテナアダプタ11に伝わって、レドーム9の外部まで伝わって放熱される。また、受熱部5が受けた熱はポンプ4の駆動によって内外循環管路Pに流れる流体に伝わる。流体は外板7の穴を貫通する内外循環管路Pの中を流れて移動体8内部に入る。移動体8内部で内部配管3cを流れた流体は熱交換器6の内部流路16に入って、熱交換器6の基材に熱を伝える。基材に伝わった熱はフィンに伝わった後、フィンの表面で移動体8の内部の空気に伝わる。移動体8の内部の空気が流体よりも低温の場合、受熱部5で暖められた流体は、熱交換器6を経て温度が下がり、再び移動体8外部に出て受熱部5に戻る。このようにして、移動体用アンテナ装置100ないで発生した熱は、移動体8の外部および内部で放熱することができる。
熱交換器6が移動体8の内部に配置されているため、移動体8の外側に必要以上に機器を設置することがなく、流体による高い熱伝導性によりアンテナアダプタ11の高さを薄くすることも可能であり、高速で移動する移動体8などでも空力圧損が増えることがない。
移動体用アンテナ装置では、通信用IC18などの半導体素子は耐久性を確保するために高負荷動作時もジャンクション温度を100℃程度に維持させることが求められることがある。レドーム9内の発熱が数百W程度の発熱であるならば、放熱経路の熱抵抗を減らすことで、夏場の外気との少ない温度差(たとえば50℃程度)でも外部放熱器のみでアンテナアダプタ11を介して放熱させることが可能かもしれない。しかしながら、キロW級の発熱がある場合は、一般的には自然対流のみで通信用ICの温度を規定値以下に維持させるのは困難である。
ところで、航空機や鉄道といった旅客用の移動体8の内部は乗客が快適でいられるように空調が行われていることが多い。そのため外気温度が相対的に高くなる夏季などは、移動体8の内部温度が外気温よりも低く設定されることになる。例えば外気温度が50℃に対して移動体8の内部温度が20℃に維持されているとする。このとき、仮に発熱体からの放熱経路を外気から移動体8の内に変更することが出来れば、ジャンクション部と外気との許容温度勾配は1.6倍になる。つまり、流体を用いて受熱部5と移動体8内に設置された熱交換器6をつなぐことで、放熱経路の熱抵抗を低く抑えることが可能であり、通信用IC18のジャンクション温度を低くすることが可能になる。このように、本実施の形態1の移動体用アンテナ装置100は、内部放熱部を備えているため、外気の温度が高い、または、移動体8が停止している状態でも安定した冷却ができる。
一方、外気温度が低い場合や、移動体8が移動することでレドーム9付近に速い流速の走行風を得られる場合には、ポンプ4の電力を使い流体を循環させなくても十分な冷却性能が得られる場合がある。そのような場合には、ポンプ4を停止することにより、電力消費を低減でき、また、ポンプ4の寿命を長くすることもできる。従って、本実施の形態1の移動体用アンテナ装置100は移動している状態でも効率的な冷却を行える。
たとえば、制御器(ポンプ4)は移動体8の外部の外気温度または移動体8の表面の温度が、移動体8の内部の温度よりも低い場合に内外循環管路Pの流体の流れを止め、移動体8の外部の外気温度または移動体8の表面の温度が、移動体8の内部の温度よりも高い場合に流体の流れを許容するように様にされていると良い。たとえば、温度センサーが測定した外気温度または移動体8の表面の温度と移動体8の内部の温度センサーが測定した温度とを比較して、制御器(ポンプ4)の動作が制御されるように構成されると良い。
または、制御器(ポンプ4)は移動体8の移動時に内外循環管路Pの流体の流れを止め、移動体8の停止時に流体の流れを許容する様にされていると良い。制御器(ポンプ4)の動作が移動体8の移動、停止の信号を受けて、制御されるように構成されるとよい。
また上記の内外の温度、移動体8の移動状態など複数の条件を組み合わせても良く、外部放熱器のみで冷却能力を確保できる条件で制御器(ポンプ4)を停止し、外部放熱器のみで冷却能力を確保できない条件では制御器(ポンプ4)を動作するようにすると良い。また、上記で述べた移動体8の表面の温度と、移動体8の移動など、複数の条件をもとに流れを制御する場合には、どちらの条件を優先するか等、あらかじめ設定しておくと良い。
以上のように、本実施の形態1の移動体用アンテナ装置100は制御器で流体の流れを変化させることにより、受熱部5の熱を移動体8の外部に放熱する外部放熱と、移動体8の内部への放熱する内部放熱との割合を可変とすることができる。ポンプ4がオンオフのみ、バルブが開閉のみの動作であれば、外部放熱のみ、または外部放熱と内部放熱とを併用するように切り替えることができる。また、ポンプ4の回転数、バルブの開度、などが連続的に変化で切るものを用いれば、割合を連続的に変化させることもできる。
本実施の形態1の移動体用アンテナ装置100では、さらに内外循環管路に、移動体8の外部から内部への流れを遮断可能な第一の開閉弁10a、および移動体8の内部から外部への流れを遮断可能な第二の開閉弁10bを有し、第一の開閉弁10aと第二の開閉弁10bとが移動体8の外部と内部とを仕切る外板7に固定される。このため、内外循環管路が破損するなどした場合でも、第一の開閉弁10aと第二の開閉弁10bとを閉じることによって流体の流出を低減することができる。
移動体8が航空機の場合、移動体用アンテナは移動体8の外部に配置されているため、バードストライク、落雷などの外的要因にて破損することがある。航空機では、上空10000メートルを超える低圧環境でも乗客が快適で居られるように、客室内は与圧されている。また、移動体8が鉄道である場合も、トンネル通過時の耳の気圧障害対策として、移動体8内部の気密性を高めている場合がある。このような気密構造を有する移動体8の場合に、内外循環管路Pの室内外の配管に同時に不具合が発生してしまった場合には、移動体8の内外が貫通してしまう可能性がある。
これに対して、本実施の形態1では、設置機器に問題が生じた場合にも、第一の開閉弁10aと第二の開閉弁10bとを閉めることによって、移動体8の内外が貫通するリスクを大幅に低減させることが可能になる。
第一の開閉弁10aと第二の開閉弁10bとは電気的駆動弁として、遠隔操作が可能とすると良い。移動体8の運転者の判断に基づき弁の開閉を運転席等から遠隔操作によって開閉操作できるようにすると良い。また、移動体8の他機器が出力する情報をもとに、直接に自動的に弁の開閉が行われるようにしてもよい。
移動体用アンテナ装置100では外板7に固定した第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bを介して移動体8内外で配管が引き廻されている。第一の開閉弁10aは第一の配管3aと、第二の開閉弁10bは第二の配管3bとそれぞれ切り離しが可能な構造であるので、移動体8の外部の装置一式を取り外し、容易に交換することが可能である。
また、移動体8の内部配管3cと第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bは固定してあるため、脱着に起因する接合部の不具合が発生しにくく、移動体8の内部に流体が漏れ出すことがない。
なお、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bの一方または両方を、電気的駆動弁のかわりに、圧力差で開閉する弁、差圧動作弁、逆止弁、等としても良い。たとえば、移動体8の内部が外部より圧力が高い条件で使われることが多い航空機などでは、第一の開閉弁10aの替わりに移動体8の外部から内部への流れを許容し、逆方向の流れを閉じる逆止弁を用いても良い。また、移動体8の内外が貫通するリスクが重大でなければ、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bの一方または両方を省略しても良い。
<実施の形態2>
図4は本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置の構造を模式的に示した断面図である。図5は本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置の内部構造を示す断面図であり、図4のA−A’断面を示す。本実施の形態2の移動体用アンテナ装置101は実施の形態1の移動体用アンテナ装置の構成に加えて、流体が移動体8の外部のみを循環するための外部循環管路Qを備えている。この外部循環管路Qは外部放熱部に含まれる。
外部循環管路は、レドーム周囲を巡るように配置された第三の配管3dと、受熱部5に隣接または貫通して受熱部5からの熱を流体に移す部分とを含む。本実施の形態2では受熱部5からの熱を流体に移す部分は、実施の形態1で示した移動体8の内外で熱を循環させる内外循環管路Pと共用として、受熱部5からの熱を移動する前後の部分で第三の配管3dと移動体8の内部に出入りする管路とを分岐するようにした。このため、外部循環管路Qを流体が循環する動力源として、内外循環管路Pのポンプ4を共用することができ、構成が簡単となる。ポンプ4は外部循環管路Qと内外循環管路Pとが共用する受熱部5の管路に設置される。
なお、外部循環管路Qは内外循環管路Pと独立し、ポンプ4とは別のポンプを備えていても良い。その場合、それぞれの流体の循環は独立して制御できるので、利用状況に合わせて多彩な制御が可能となる。また、内外での冷却特性に合わせて異なる流体を用いることも可能となる。
また、本実施の形態2では外部循環管路Qと内外循環管路Pとの分岐部に流路切替弁21を設けた。流路切替弁21は、受熱部5からの熱を受けた流体が移動体8の内部に出入りするか、外部循環管路Qを循環するか、を切り替える。本実施の形態2ではポンプ4と流路切替弁21とが、流体の流れ方を変化させる制御器である。流路切替弁21、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bは流路の開閉を遠隔操作できるものとするとよい。
また、流路切替弁21を設けずに、流体が内外循環管路Pと外部循環管路Qとに循環可能とした上で、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bの一方または両方を閉じることで内外循環管路Pへの循環を停止可能としても良い。その場合、ポンプ4と第一の開閉弁10a、第二の開閉弁10bが、流体の流れ方を変化させる制御器である。制御器として外部循環管路Qに開閉弁、流量調整弁を設けて流れに変化を生じさせても良い。
第三の配管3dはレドーム9の外周に接するように敷設された配管であり、第一の配管3aおよび第二の配管3bを介して受熱部5とつながっている。図の例では第三の配管3dが外気に露出しており、すなわち第三の配管3dが外部放熱部の放熱器となっている。第三の配管3dが、アンテナモジュールの外側に接していれば良く、例えばアンテナアダプタ11の外周に接するように敷設してもよい。または、第三の配管3dが直接外部に露出せずに、金属製の放熱部に覆われていてもよく、すなわち放熱器まで熱を伝える熱伝導部材となっていても良い。
流路切替弁21は、第一の配管3aと第三の配管3dの接合箇所および第二の配管3bと第三の配管3dの接合箇所に配置されている。流路切替弁21は、受熱部5から流出した流体の流れる方向を、第三の配管3dに流通する方向か、または熱交換器6に流通する方向か、のいずれかに切り替える。
図6は本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置のアンテナアダプタ11の一例を示す組立図である。アンテナアダプタ11は内部の一部がくり貫かれて軽量化された格子状の構造を有する。アンテナアダプタ11は、その格子に設けた孔25と移動体8の外板7上に設けた支持具24とをボルトなどで締結することにより移動体8に固定される。アンテナアダプタ11には第一の配管3aおよび第二の配管3bが接続された受熱部5が載せられる。外板7の上に固定された第一の開閉弁10a、第二の開閉弁10bは、それぞれ第一の配管3a、第二の配管3bと切り離し可能とされ、アンテナアダプタ11を外板7から取り外し容易とされている。
このように、アンテナアダプタ11を格子状の骨組みにて構成することで、高い機械的強度と軽量化の両立が期待できる。しかし、このような構造のアンテナアダプタ11は、熱伝導の断面積が減少するため、上面に固定される受熱部5と外板7または受熱部5とアンテナアダプタ11の外周部との間で熱抵抗が高くなる。これに対し、本実施の形態2では、流体を用いて外部放熱部の放熱器まで熱を伝えるので、熱の移動が効率的に行え、放熱性能を向上することができる。
図7および図8は本発明の実施の形態2に係る移動体用アンテナ装置の使用状態を示す断面図である。図7は流体が外部循環管路Qのみを循環し、図8は流体が内外循環管路Pのみを循環する様子を示す。
図7において、流路切替弁21は受熱部5と第三の配管3dとを結ぶように流路を形成し、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bは閉じている。ポンプ4による動力で、受熱部5で加熱された流体は、第三の配管3dに運ばれ、レドーム9、アンテナアダプタ11の周辺に放熱する。
図8において、流路切替弁21は受熱部5と熱交換器6とを結ぶように流路を形成し、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bは開いてある。ポンプ4による動力で、受熱部5で加熱された流体は、熱交換器6に運ばれ、移動体8の内部で放熱が行われる。
移動体8が移動している場合、または移動体8の移動状態にかかわらず移動体8の外部の温度が内部よりもある程度低い場合など、内部で放熱するよりも外部で放熱した方が効率的な場合は、図7のように流体が外部循環管路のみを循環すると良い。移動体8の移動速度によって生じる風は、自然対流と比べて物体表面から空気へ熱伝達量を著しく増加する。また、移動体用アンテナ装置内の熱移動に流体を用いることで、金属の伝熱による熱移動よりも受熱部5と外気との熱抵抗を低くすることができ、結果としてアンテナモジュール1の温度をより低く抑えることが可能になる。
また、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bは閉じることにより、移動体8の内部で内部配管3cまたは熱交換器6の流体経路に不具合が発生しても、移動体8内部の気密性は保持される。
一方、移動体8が停止している場合、または移動体8の移動状態にかかわらず移動体8の外部の温度が内部よりも高い場合など、外部で放熱するよりも内部で放熱した方が効率的な場合は、図8のように流体が内外循環管路のみを循環すると良い。移動体8が停止している場合は、レドーム9、アンテナアダプタ11から外気への放熱は外気の自然対流および輻射による熱移動が支配的になる。しかし、外気温度が高い場合はこれらの放熱手段では十分な放熱性能が得られない。一般に旅客用の移動体8の内部は乗客が快適でいられるように空調が行われ、夏季などは移動体8内温度が外気温よりも低く設定されている。そのため、移動体8が停止して風による冷却が十分得られない状態では、受熱部5で加熱された流体を移動体8の内部に配置された熱交換器6に移動させ、移動体8の内部の空気に放熱を行うことで、外気に放熱する場合と比べてアンテナモジュール1の温度を低く抑えることが可能になる。
また、移動体8が停止しているときは、移動体8の内部と外気で気圧差が無いことが多い。移動体8の内部と外気で気圧差が無い場合、仮に移動体8の内部で移動体8内部配管3c、熱交換器6にて不具合が発生しても移動体8の内部の気圧が急激に変化するなどの問題が発生することはない。
また、仮に乗降用扉が閉められ移動体8内部が気密状態に保たれていたとしても、停止状態では移動体8内部は外部圧力と大きな差が無いため、内部配管3cや熱交換器6にて流体経路に不具合が発生しても大きな問題になることはない。
移動体8が移動しているか停止しているかの判定は、移動体8がもつ速度検出手段と連動させても良いが、運転士等の移動体8を制御する人の判断に依ってもよく、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bが閉じていない場合には、移動体8が移動できないような安全装置を組み込んでも良い。
本実施の形態2における外部放熱は、実施の形態1で述べたアンテナアダプタ11による外部放熱と外部循環管路Qによる外部放熱とを併用しても良いし、専ら外部循環管路Qのみで外部放熱を行うようにしても良い。併用する場合は外部循環管路Qに不具合が生じた場合でも、ある程度の外部放熱が可能ある。外部循環管路Qのみとする場合は、たとえば、内部放熱を行っている際に外部循環管路Qの流れを止めれば、移動体8の内部に外部から入る熱を非常に少なくできる。これらのいずれの場合においても、実施の形態1に比べて、移動体の外部で放熱する外部放熱と内部への放熱する内部放熱との割合を外部循環管路Qに流れる流体の流れを変化させることで外部放熱の量を大きく変えることが可能である。
<実施の形態3>
図9は本発明の実施の形態3に係る移動体用アンテナ装置102を示す断面図である。本実施の形態3の移動体用アンテナ装置102は、図4に示す実施の形態2による移動体用アンテナ装置101の構成に加えて、さらに温度検出手段22、流量検出手段23を有する。
温度検出手段22は外板7上に、アンテナアダプタ11から離れて配置されており、移動体8の外部温度を測定するデバイス(温度センサーなど)である。また、流量検出手段23は第一の配管3aに配置されており、配管内を流れる流体の流量を計測する流量センサーなどである。
図10は本発明の実施の形態3に係る移動体用アンテナ装置102の制御に使用される各検出手段と各電磁弁の電気配線図である。温度検出手段22および流量検出手段23はそれぞれ、制御装置50に接続されている。制御装置50は例えば移動体8内部に設置され、第一の開閉弁10a、第二の開閉弁10b、流路切替弁21およびポンプ4と接続されている。制御装置50は図示しない移動体速度検出手段から供される移動速度情報Sと、温度検出手段22および流量検出手段23の検出結果をもとに、第一の開閉弁10a、第二の開閉弁10b、流路切替弁21およびポンプ4を制御する。
具体的には、移動速度情報Sにより移動体8が移動していると判断される場合、制御装置50は第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bを閉じるように制御信号を出力する。また第一の流路切替弁21aに対して第一の配管3aと第三の配管3dを結ぶように、第二の流路切替弁21bに対して第二の配管3bと第三の配管3dを結ぶように制御信号を出力する。
制御装置50は、移動速度情報Sにより移動体8が停止していると判断した場合、温度検出手段22から得られる外気温が予め定めた値よりも低いとき、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bに対して、弁を閉じるように制御信号を出力する。また、第一の流路切替弁21aに対して、第一の配管3aと第三の配管3dを結ぶように制御信号を出力する。また、第二の流路切替弁21bに対して第二の配管3bと第三の配管3dを結ぶように制御信号を出力する。
一方で、制御装置50は移動速度情報Sにより移動体8が停止していると判断した場合でも、温度検出手段22から得られる外気温が予め定めた値よりも高いとき、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bに対して弁を開くように制御信号を出力する。また、第一の流路切替弁21aに対し、第一の配管3aと内部配管3cを結ぶように制御信号を出力する。さらに第二の流路切替弁21bに対し、第二の配管3bと内部配管3cとを結ぶように制御信号を出力する。
なお、制御装置50はポンプ4が駆動している状態で、流体の流れる状態が異常と判断される場合に、ポンプ4に対して動作を停止させる制御信号を出力するとともに、第一の開閉弁10aおよび第二の開閉弁10bに対して弁を閉じるように制御信号を出力する。このような流体の流れの状態を知るための流体状態検出器として流量検出手段23が設けられる。ポンプ4が駆動している時に流量検出手段23の検出値が所定の範囲外、たとえば予め決められた値よりも少なくなった場合に異常状態と判定して、流体の流れを止める。流体状態検出器として流量以外に、温度、圧力の変化から流体の流れの状態を判断しても良い。従って、流量、温度、圧力のいずれかによって流体状態を検出する流体状態検出器を設置すると良い。また、ポンプ4の自体に動作の異常を検出する手段があれば、必ずしも流体状態検出器を備えていなくても良い。流体状態検出器を備えていれば、ポンプ4の回転数から判断するよりも直接に流量の変化を捉えることができるため、流体状態検出器が検出した流量等の変化に基づいて内外の放熱量の割合の調整を行っても良い。
本実施の形態3における移動体用アンテナ装置102の構成によれば、移動体8の移動速度情報Sと、温度検出手段22による外気温測定結果に基づき放熱経路を制御し、移動体8が停止している場合においても、外気温に応じて放熱経路を変更するため、移動体8内の空調機の負荷が増えることを抑制できる。また、移動体8内の空調機が一定出力の空調機であった場合にも、移動体8内の温度が上昇することはない。
本発明の移動体用アンテナ装置は、効率的な冷却を行うことができる。
1 アンテナモジュール、3a 第一の配管、3b 第二の配管、3d 第三の配管、4 ポンプ、5 受熱部、6 熱交換器(内部放熱器)、8 移動体、9 レドーム、10a 第一の開閉弁、10b 第二の開閉弁、11 アンテナアダプタ、12 送信モジュール、13 受信モジュール、21a 第一の流路切替弁、21b 第二の流路切替弁、22 温度検出手段、23 流量検出手段(流体状態検出器)、50 制御装置、P 内外循環管路、Q 外部循環管路、100,101,102 移動体用アンテナ装置。

Claims (11)

  1. 移動体(8)の外板(7)より外部に設置されるアンテナモジュール(1)と、
    前記アンテナモジュール(1)の外側を覆うレドーム(9)と
    前記アンテナモジュール(1)に接して前記アンテナモジュール(1)が発生する熱を受ける受熱部(5)と、
    前記受熱部(5)の熱を前記レドーム(9)の外に導いて前記移動体(8)の外部に放熱させる外部放熱部と、
    前記受熱部(5)の熱を流体によって前記移動体(8)の前記外板(7)より内部に運び、前記移動体(8)の内部で放熱させる内部放熱部と、
    を備え、
    前記内部放熱部は、
    前記外板(7)に開けられた穴を通る配管または接続部品を含み、前記流体を前記移動体(8)の内部と外部との間で循環するための内外循環管路(P)と、
    前記内外循環管路(P)を流れる前記流体の熱を前記移動体(8)の内部で放熱させる内部放熱器(6)と、
    前記内部放熱部における前記流体の流れを変化させる制御器(4、10a、10b、21a、21b)と、
    を有し、
    前記制御器で前記流体の流れを変化させることにより前記受熱部(5)の熱を前記移動体(8)の外部で放熱する外部放熱と内部への放熱する内部放熱との割合を可変とする、
    移動体用アンテナ装置。
  2. 前記制御器(4、10a、10b、21a、21b)は
    前記移動体の外部の外気温度または前記移動体の表面の温度が、前記移動体の内部の温度よりも低い場合に前記内外循環管路(P)の前記流体の流れを止め、
    前記移動体の外部の外気温度または前記移動体の表面の温度が、前記移動体の内部の温度よりも高い場合に前記内外循環管路(P)の前記流体の流れを許容する、
    請求項1に記載の移動体用アンテナ装置。
  3. 前記制御器(4、10a、10b、21a、21b)は
    前記移動体の移動時に前記内外循環管路(P)の前記流体の流れを止め、
    前記移動体の停止時に前記内外循環管路(P)の前記流体の流れを許容する、
    請求項1または2に記載の移動体用アンテナ装置。
  4. 前記内部放熱部は、前記内部放熱器(6)として前記移動体の内部に設置される熱交換器と、
    前記内外循環管路の途中にあって前記流体を循環させるポンプ(4)と、
    を備える、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の移動体用アンテナ装置。
  5. 前記ポンプ(4)が前記制御器であり、前記ポンプ(4)の動作状態を変化させることにより、前記内外循環管路(P)の前記流体の流れを変化させる、請求項4に記載の移動体用アンテナ装置。
  6. 前記内外循環管路(P)の途中にバルブ(10a、10b)を有し、前記バルブが前記制御器であり、前記バルブ(10a、10b)の開閉により前記流体の流れを変化させる、請求項4に記載の移動体用アンテナ装置。
  7. 前記バルブ(10a、10b)は、前記内外循環管路(P)に前記移動体(8)の内部から外部、および前記移動体(8)の外部から内部への流れを遮断可能な遮断弁であり、前記バルブ(10a、10b)が前記移動体の前記外板に固定される、
    請求項6に記載の移動体用アンテナ装置。
  8. 前記内外循環管路(P)に前記流体の流量、温度、圧力のいずれかによって前記流体の流れを検出する流体状態検出器(23)が設置され、前記流体状態検出器(23)の値が所定の範囲外になると、前記バルブ(10a、10b)を閉じる、
    請求項7に記載の移動体用アンテナ装置。
  9. 前記アンテナモジュール(1)を前記移動体(8)の外部に固定する金属製のアンテナアダプタ(11)を有し、前記外部放熱部が前記アンテナアダプタ(11)を含む、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の移動体用アンテナ装置。
  10. 前記移動体(8)の外部で前記流体または前記流体とは別の流体が循環する外部循環管路(Q)を有し、前記外部放熱部が前記外部循環管路(Q)を含む、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の移動体用アンテナ装置。
  11. 前記流体は沸点が100℃より高く、かつ、凝固点が−30℃よりも低い不燃性の液体である、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の移動体用アンテナ装置。
JP2017251256A 2017-12-27 2017-12-27 移動体用アンテナ装置 Active JP6904243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017251256A JP6904243B2 (ja) 2017-12-27 2017-12-27 移動体用アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017251256A JP6904243B2 (ja) 2017-12-27 2017-12-27 移動体用アンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019118028A JP2019118028A (ja) 2019-07-18
JP6904243B2 true JP6904243B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=67305460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017251256A Active JP6904243B2 (ja) 2017-12-27 2017-12-27 移動体用アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6904243B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5049891A (en) * 1990-02-23 1991-09-17 Grumman Aerospace Corporation Radome-antenna installation with rotating equipment rack
JP2003110330A (ja) * 2001-10-02 2003-04-11 Mitsubishi Electric Corp アンテナ装置
JP3785382B2 (ja) * 2002-07-12 2006-06-14 三菱電機株式会社 移動体搭載アンテナの冷却装置
JP5023028B2 (ja) * 2008-09-08 2012-09-12 株式会社東芝 面型アンテナ装置
DK2674697T3 (en) * 2012-06-14 2019-01-07 Alfa Laval Corp Ab PLATE HEAT EXCHANGE

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019118028A (ja) 2019-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9167720B2 (en) Aircraft electronics cooling apparatus for an aircraft having a liquid cooling system
KR101924209B1 (ko) 장거리 능동 위상 배열 레이더의 방열 방법
CN107182185B (zh) 车辆传感器模块的冷却系统
US7940524B2 (en) Remote cooling of a phased array antenna
US10011362B2 (en) Aircraft outer skin heat exchanger, aircraft cooling system and method for operating an aircraft outer skin heat exchanger
JP2011521841A (ja) 輸送機関、特に航空機における熱に晒される装置を冷却するシステム及び冷却方法
US9528729B2 (en) Heat transfer unit and temperature adjustment device
JP7050958B2 (ja) アンテナ装置
KR20120124371A (ko) 열 조절 시스템을 갖는 직접 구동 풍력 터빈
JP2019198009A (ja) アンテナ装置
JP6904243B2 (ja) 移動体用アンテナ装置
JP2003110330A (ja) アンテナ装置
JP2014175156A (ja) バッテリユニット
CN111918535A (zh) 星载及地面单相流体回路散热系统
CN110722605A (zh) 一种温度控制装置及巡检系统
US20220082335A1 (en) Loop heat pipe and transportation machine
CN210939349U (zh) 一种温度控制装置及巡检系统
JPH02308558A (ja) 半導体冷却装置
CN217934557U (zh) 温度可控的激光器
WO2023028879A1 (zh) 设备冷却系统和热管理系统
CN116864955A (zh) 机相扫结合相控阵雷达天线阵面自循环液冷散热结构
TR2022003911Y (tr) Radom İklimlendirme Sistemi
KR20120056221A (ko) 공조 장치
KR101677268B1 (ko) 상온조건 및 극한조건에서 사용할 수 있는 일체형 냉각모듈장치
CN102833498A (zh) 一种用于电视发射机的内置式液体冷却系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210607

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6904243

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250