以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
(遊技機の詳細な構成)
次に、遊技機100の詳細な構成について図2および図3を用いて説明する。図2では、遊技盤108に設けられている釘131および風車133(いずれも後述する)の図示は省略されている。また、図2では、閉状態の第2始動口122、第1大入賞口126および第2大入賞口128(いずれも後述する)が図示され、図3では、開状態の第2始動口122、第1大入賞口126および第2大入賞口128が図示されている。
図2は、遊技機100の正面図である。図2に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a,114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。図3に示すように、遊技盤108には、多数の釘131や1つの風車133が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘131や風車133に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。なお、図3では、遊技領域116に設けられた多数の釘131が白丸で図示され、多数の釘131のうちの1つの釘131のみに参照符号が付されている。
図2および図3に示すように、遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a,114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122(図2では不図示)が設けられており、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか一の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
第1始動口120は、遊技領域116の下部であって、第1遊技領域116aを流下する遊技球のみが入球可能であるか、または、第1遊技領域116aに進入した遊技球の方が、第2遊技領域116bに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。
また、図3に示すように、第2始動口122は、第1始動口120の右隣であって第2遊技領域116bに位置している。第2始動口122は、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、または、第2遊技領域116bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域116aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。第2始動口122は、可動片122aを有する始動可変入賞装置によって構成されており、第2始動口122への遊技球の進入容易性が可変するようになっている。具体的には、第2始動口122は、可動片122aが開閉可能に設けられており、可動片122aが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の進入が不可能または困難となっている。これに対して、第2遊技領域116bに設けられたゲート124を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122aが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122aが開状態になると、可動片122aが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。
さらに、第2遊技領域116bには、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、または、第2遊技領域116bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域116aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に第1大入賞口126および第2大入賞口128が設けられている。なお、以下、第1大入賞口126および第2大入賞口128をまとめて単に大入賞口ともよぶ。第1大入賞口126には、開閉扉126aおよび開閉扉126bが開閉可能に設けられている。通常、開閉扉126bが第1大入賞口126を閉鎖して、第1大入賞口126への遊技球の入球が不可能となっている。また、開閉扉126aは、開閉扉126bが第1大入賞口126を閉鎖している時に下方に向かって下がった状態になっている(図2参照)。これにより、第1大入賞口126に遊技球が入球不可能な状態では、開閉扉126aと開閉扉126bとの間には、第2遊技領域116bを流下する遊技球が通過可能な空間が生じる。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉126bが開放され、開閉扉126aが開閉扉126bに向かって傾斜した状態に立ち上がる(図3参照)。開閉扉126aの先端と開閉扉126bの先端との間には、遊技球の直径よりも長さの短い間隙が形成される。このため、開閉扉126aおよび開閉扉126bが受け皿として機能し、第2遊技領域116bを流下する遊技球は第1大入賞口126への入球が可能となる。そして、第1大入賞口126に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
また、第2大入賞口128は、開閉扉128aが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが第2大入賞口128を閉鎖して、第2大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128aが開放されて、開閉扉128aが受け皿として機能し、第2大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、第2大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。大入賞口への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、大入賞口ごとに異なっていてもよい。
第1遊技領域116aには、第1始動口120の左側に2つの一般入賞口118が設けられている。また、第2遊技領域116bには、第1大入賞口126と第2始動口122との間に1つの一般入賞口118が設けられている。
図3に示すように、第1遊技領域116aには、2つの一般入賞口118を挟んで、遊技球を遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する2つの排出口130が設けられている。2つの排出口130の一方は、一般入賞口118の左上に隣接して設けられ、2つの排出口130の他方は、遊技領域116の最下部の中心部(第1始動口120の直下)に設けられている。また、第2遊技領域116bには、一般入賞口118の下方に1つの排出口130が設けられている。複数の排出口130により、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球が、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出される。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御される複数のランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付けるとともに、振動による演出を行う演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。演出表示部200aには、図2に示すように演出図柄210a,210b,210cが変動表示され、演出図柄210a,210b,210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。変動演出では、演出表示部200aに加えて演出役物装置202、演出照明装置204、音声出力装置206および演出操作装置208等の複数の演出装置の動作が行われてもよい。以下、演出役物装置202および演出操作装置208を「可動体」と総称する場合がある。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a,210b,210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
図2に示すように、音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付ける押下ボタン208aと、遊技者の引き倒しによる入力操作を受け付ける演出レバー208bと、演出レバー208bの入力操作に伴って回転する回転部208cとを有している。押下ボタン208aおよび演出レバー208bは、遊技者が操作可能な操作装置に相当する。演出操作装置208は、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110(図1参照)よりも下方位置に設けられている。演出操作装置208は、例えば演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
演出操作装置208の後ろ側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132であり、上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、下皿134の底面には、下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図4は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、第1大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122aを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、開閉扉126aを作動する開閉扉ソレノイド126c1と、第1大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する第1大入賞口ソレノイド126c2と、第2大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する第2大入賞口ソレノイド128cと、第2大入賞口128内に設けられた可動部材142を可動する可動部材駆動ソレノイド142cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122、第1大入賞口126および第2大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、遊技機100には、電波を検知する電波検知センサ、磁気を検知する磁気検知センサ、中枠104や前枠106の開放状態を検知する扉開放センサ等、異常または不正の可能性があることを検知する異常検知センサ174が複数設けられており、各異常検知センサ174から主制御基板300に異常検知信号が入力されるように構成されている。
そして、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、遊技球の払い出しが払出検知スイッチ315sによって検出され、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。払出モータ314の駆動により実際に賞球が払い出されると、その都度、払出検知スイッチ315sからの検知信号および払出球計数スイッチ316sからの計数信号が払出制御基板310に入力される。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。発射制御基板320は、操作ハンドル112に設けられ、操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330c、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370を備えている。サブCPU330a、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370は、それぞれ個別の回路で構成されていてもよい。また、サブCPU330a、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370は、少なくとも2つ以上が1つの回路で構成(例えば1パッケージ化または1チップ化)され、この回路の機能ブロックとして構成されていてもよい。
副制御基板330は、主制御基板300に対して、主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370の少なくとも1つに送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御部340は、演出表示装置200の演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。画像制御部340のROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
音声制御部350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、照明制御部360は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出照明装置204を点灯させる点灯制御を行う。可動体制御部370は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり、演出操作装置208の押下ボタン208aを遊技者側に飛び出させて可動したりする動作制御を行う。また、可動体制御部370は、押下ボタン208aが押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sまたは演出操作装置208の演出レバー208bの入力操作されたことを検知するレバー操作検出スイッチから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドあるいは制御信号を副制御基板330に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、第1大入賞口126および第2大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122aが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122aが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、第1大入賞口126(または第2大入賞口128)が開放されるとともに第1大入賞口126(または第2大入賞口128)への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、この入球を契機に大役抽選に用いられる種々の乱数(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)の乱数値が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域(乱数記憶手段の一例)に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。なお、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図5は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図5(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図5(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10618であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/106となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が約4倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図6は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図6(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図6(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図6(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図6(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、特2用当たり図柄乱数判定テーブルは、同一の大当たり図柄がそれぞれ決定されるものの、特別図柄の選択確率が異なるように構成されている。なお、特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、特2用当たり図柄乱数判定テーブルは、異なる大当たり図柄が決定されるものの、特別図柄の選択確率が異なるように構成されていてもよい。また、両テーブルは、保留種別を問わず、1の当たり図柄乱数判定テーブルを参照して特別図柄の種別(大当たり図柄)を決定してもよい。
また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図7は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される後述の変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図7(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図7(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図7(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図7において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。この変動状態とリーチグループ決定乱数判定テーブルとの関係については、後で詳述する。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図8は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図8(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図8(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図8(c)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図8(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図8(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図8において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図8〜図10に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図7に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図8(a)に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図8(b)および図8(c)に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図9は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図10は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図10(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図10(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。
図11は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、開閉扉ソレノイド126c1、第1大入賞口ソレノイド126c2および第2大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
特別図柄A〜Eが決定されると、図11に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、第1大入賞口126および第2大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、開放大入賞口(各ラウンド遊技において開放される第1大入賞口126および第2大入賞口128)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド遊技中の第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放回数ごとの開閉扉ソレノイド126c1、第1大入賞口ソレノイド126c2および第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における第1大入賞口126および第2大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の第1大入賞口126および第2大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、ラウンド間インターバル時間)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技内の第1大入賞口126および第2大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、ラウンド内インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
大役抽選によって特別図柄A、B、C、Dが決定された場合には、9回のラウンド遊技が実行され、大役抽選によって特別図柄Eが決定された場合には、16回のラウンド遊技が実行される。大役抽選によって特別図柄Eが決定されると、他の特別図柄が決定された場合と比較して、大入賞口の開放回数が多く、かつ大役遊技全体の開放時間が長くなる。特2保留に基づいて大役抽選が行われた場合の方が、第1保留に基づいて大役抽選が行われた場合よりも、大役抽選によって特別図柄Eが決定される確率が高い(図6参照)。このため、特2保留に基づいて大役抽選が行われた場合の方が、第1保留に基づいて大役抽選が行われた場合よりも、多量の賞球を獲得することができる。
大役抽選によって特別図柄A、B、Cが決定された場合には、演出ラウンドとしての6回目のラウンド遊技において、第1大入賞口126が最長で0.1秒しか開放されないため、第1大入賞口126に遊技球を入球させることが極めて困難となっており、当該ラウンド遊技中に規定数の遊技球が入球されることはない。したがって、特別図柄AおよびBが決定された場合には、6回目のラウンド遊技が約75秒の遊技時間となり、特別図柄Cが決定された場合には、6回目のラウンド遊技が約105秒の遊技時間となる。
図12は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明
する図である。図12に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に、次のようにして時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。すなわち、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄D、Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
また、特別図柄Bが決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数は10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄Cが決定された場合、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるが、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短回数が10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、時短回数が10回に設定される。なお、ここでは、大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定することとしたが、大当たり当選時の遊技状態を問わず、大当たり図柄の種別に応じてのみ、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよい。
図13は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122aを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122が開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122が閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図14(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図14(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122aが、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素の全てにおいて、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは2つの要素のみについて、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122aが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122aが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図17は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図18は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図17は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。特別遊技管理処理は、始動口への遊技球の入球を契機に実行される大役抽選の抽選結果を、図柄を変動表示させた後に停止させた表示態様で報知する図柄変動を制御可能な図柄変動制御手段の一例に相当する。また、特別遊技管理処理を実行するメインCPU300aおよびメインCPU300aを備える主制御基板300も図柄変動制御手段の一例に相当する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーや異常の発生有無の判定および判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。具体的には、メインCPU300aは、異常検知センサ174からの異常検知信号の入力に基づいて各種エラーや異常が発生していると判定すると、発生したエラーに対応するエラーコマンドを送信バッファにセットする。メインCPU300aは、複数のエラーが発生していると判定した場合は、発生したエラーの数だけエラーコマンドをセットする。なお、各始動入賞口および各大入賞口の検出スイッチで不正な入賞や過度の入賞等のエラーが検出された場合は、上記ステップS500のスイッチ管理処理および上記ステップS600の特別遊技管理処理の一部で所定のエラー処理が実行され、エラーコマンドが送信バッファにセットされる。
なお、各始動入賞口および各大入賞口の検出スイッチが検出するエラーについて、発生し得るエラーに対応するエラーフラグを設けてもよい。この場合、ステップS500のスイッチ管理処理および上記ステップS600の特別遊技管理処理等におけるエラー検出時に対応するエラーフラグをオン状態としておき、ステップS400−15のエラー管理処理でエラーフラグの状態を確認してオン状態となっているエラーフラグに基づいてエラーコマンドのセットを行うようにしてもよい。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。各種エラーや異常が発生していると判定している場合は、当該外部情報管理処理において、各種エラーや異常の発生を示す外部情報が遊技情報出力端子板312を介して、例えば遊技場のホールコンピュータ等の外部装置に出力される。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122c、開閉扉ソレノイド126c1、第1大入賞口ソレノイド126c2、第2大入賞口ソレノイド128cおよび可動部材駆動ソレノイド142cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図18は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1大入賞口126および第2大入賞口128に遊技球が入球して第1大入賞口検出スイッチ126sおよび第2大入賞口検出スイッチ128sのいずれか一方から検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、第1大入賞口126および第2大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、第1大入賞口126および第2大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理を終了する。
図19は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図20は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図21は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて可動片122aが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図22は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の8つの記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、大役仮抽選、当たり図柄仮決定、変動演出パターン仮決定をする取得時演出判定処理を実行する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行する。始動口異常入賞エラー処理では、例えばメインCPU300aは、始動口異常入賞エラーが検出されたことを副制御基板330に伝達するためのエラーコマンドを送信バッファにセットする。始動口異常入賞エラー処理を実行すると、メインCPU300aは、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
(ステップS535−29)
メインCPU300aは、ステップS535−7において、対象特別図柄保留球数が上限値以上と判定した場合(YES)、上限数超過コマンドを作成し、処理をステップS535−23に移行する。上限数超過コマンドは、特図保留記憶領域の第1記憶部から第4記憶部に所定の乱数が記憶されているときに始動口に遊技球が入球したことを示すコマンドである。つまり、上限数超過コマンドは、特1保留が4個になった後に5個目以降の遊技球が第1始動口120に入球したことを示すコマンドである。上限数超過コマンドは、送信バッファにセットされ、図17に示すポート出力処理(ステップ400−27)において副制御基板330に送信される。
図23は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明するフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)をリセット(0に)する。なお、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)=0は低確率遊技状態を示し、カウンタ値(j)=1は高確率遊技状態を示す。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、カウンタ値(j)が「0」であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図5(a)参照)を選択し、カウンタ値(j)が「1」であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図5(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮大役抽選の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図6参照)を選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS536−3の仮大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、ステップS536−5でセーブした特別図柄判定データに対応する先読み図柄種別指定コマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−11に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−13に処理を移す。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図8(b)参照)をセットし、ステップS536−21に処理を移す。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数をロードする。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、上記ステップS536−13でロードしたリーチグループ決定乱数が固定値(8500以上)であるかを判定する。ここで、グループ種別は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを参照して決定されるが、このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、記憶されている保留数に応じて選択される。このとき、リーチグループ決定乱数は、0〜10006の範囲から取得され、リーチグループ決定乱数の値が8500以上であれば、保留数に拘わらず、同一のリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択され、リーチグループ決定乱数の値が8500未満であれば、保留数に応じて異なるリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択される。以下では、リーチグループ決定乱数のうち、保留数に応じて異なるリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択される0〜8499の範囲の値を不定値とし、保留数に拘わらず同一のリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択される8500〜10006の範囲の値を固定値と呼ぶ。上記ステップS536−13でロードしたリーチグループ決定乱数が固定値(8500以上)であると判定した場合にはステップS536−17に処理を移し、上記ステップS536−13でロードしたリーチグループ決定乱数が固定値(8500以上)ではないと判定した場合にはステップS536−29に処理を移す。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値および保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図7参照)をセットする。なお、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、ここでは、保留数が0のときに用いられるテーブルが選択される。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を仮決定する。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、上記ステップS536−17で仮決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブル(図8(a)参照)をセットし、ステップS536−21に処理を移す。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−11または上記ステップS536−19でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットし、ステップS536−31に処理を移す。
(ステップS536−29)
メインCPU300aは、対象記憶部に新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されたときの保留数に応じて、グループ種別、すなわち、変動演出パターンが変化することを示す不定値コマンド(先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンド=7FH)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−31)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)が最大(1)であるかを判定し、最大であると判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了し、最大ではないと判定した場合には、ステップS536−33に処理を移す。
(ステップS536−33)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)を、現在のカウンタ値(j)に「1」を加算した値に更新し、上記ステップS536−3から処理を繰り返す。これにより、新たに記憶された保留が、低確率遊技状態であるときに読み出された場合に決定される変動モード番号および変動パターン番号と、高確率遊技状態であるときに読み出された場合に決定される変動モード番号および変動パターン番号とが、当該保留の記憶時に導出されることとなる。
以上のように、上記の取得時演出判定処理によれば、記憶された保留が大当たりに当選する保留であった場合、および、記憶された保留がハズレとなる保留であり、かつ、リーチグループ決定乱数が固定値であった場合には、先読み指定コマンドとして、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。一方、記憶された保留がハズレとなる保留であり、かつ、リーチグループ決定乱数が不定値であった場合には、先読み指定コマンドとして不定値コマンドが副制御基板330に送信されることとなる。なお、上記の各先読み指定コマンドは、低確率遊技状態用のコマンドと、高確率遊技状態用のコマンドとを互いに識別可能に構成されている。
図24は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図24に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図25は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図26は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、保留が途切れると客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。なお、客待ちコマンドは、保留が途切れた際に1度だけ送信される。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選の結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS611−3に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値の合計、すなわち、特1保留数(X1)および特2保留数(X2)の合計値を確認する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、現在の遊技状態、上記ステップS611−5で確認した合計値、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、上記ステップS611−3または上記ステップS611−9でセットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新し、当該特別図柄変動中処理を終了する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−15に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−15でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、上記ステップS630−15でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図30は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図31は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における第1大入賞口126および第2大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データと、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間または通電停止時間であるタイマデータとを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、または、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始または通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第1大入賞口126および第2大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第1大入賞口126または第2大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、開閉扉ソレノイド126c1および第1大入賞口ソレノイド126c2並びに第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して第1大入賞口126および第2大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、第1大入賞口126および第2大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、第1大入賞口126および第2大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、普通図柄時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
ここで、普通遊技制御モジュールの各処理について説明する。本実施形態では、主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードし、ロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
主制御基板300における普通遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「00H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動待ち処理を選択したら、普図保留が「0」であるかを判定し、「0」と判定したら普通図柄変動待ち処理を終了する。一方、メインCPU300aは、普図保留が「0」でないと判定したら、普図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図保留(当り決定乱数)について普図抽選を行う普通図柄当り判定処理、普図抽選の結果に対応し最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示す普通図柄停止図柄番号の設定処理、普通図柄変動時間を決定する普通図柄変動時間の決定処理、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄表示図柄カウンタの設定処理、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づく普通図柄指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行する。また、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「01H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄変動中処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、普通図柄表示器168の点灯および消灯を繰り返えすために、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値(普通図柄表示器168の消灯または点灯を示すカウンタ値)の更新設定処理を実行し、普通図柄変動待ち処理を終了する。普通図柄表示図柄カウンタが消灯を示すカウンタ値と点灯を示すカウンタ値とが交互に更新設定されることにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通図柄表示図柄カウンタに、普通図柄表示待ち処理において決定していた普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普図抽選の結果が報知されることとなる。また、メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間の設定処理や普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドの送信バッファへの設定処理などを実行し、さらに、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「02H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通図柄停止図柄表示処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら普通図柄停止図柄表示処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりではない(ハズレである)と判定したら普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。また、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定し、普図抽選の結果が当たりであると判定したら普通遊技タイマのタイマ値として普電開放前時間をセーブするとともに普通遊技管理フェーズを「03H」に更新して普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「03H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放前処理を選択したら、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、このタイマ値が「0」でないと判定したら普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。普通電動役物入賞口開閉切替処理において、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122aの開閉回数)の上限値であると判定すると普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。一方、当メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値でないと判定すると、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始または通電停止の制御がなされることとなる。
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第2始動口122の1回の最大開放時間となるタイマ値を普通遊技タイマにセーブする。メインCPU300aは、上述の普通電動役物ソレノイド通電制御処理において普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行したと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新して普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始制御処理を実行していないと判定したら普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を更新せずに普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了したら、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「04H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口開放制御処理を選択したら、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるか否かを判定し、このタイマ値が「0」であると判定したら、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が上限値であると判定したら後述する普通電動役物閉鎖処理を実行し、当該カウンタ値が上限値でないと判定したら上述の普通電動役物入賞開閉切替処理を実行する。
一方、メインCPU300aは、普通電動役物入賞開閉切替処理においてセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定したら、上述の第2始動口通過処理で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達し、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が第2始動口122に入球しているかを判定し、入球数が規定数に到達していないと判定したら普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。一方、メインCPU300aは、入球数が規定数に到達していると判定しら、第2始動口122を閉鎖状態とするために、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行し、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブするとともに、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新して普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「05H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口開放制御処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブし、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新して普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
主制御基板300における普図遊技管理処理において、メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズとして「06H」をロードし普通遊技制御モジュールとして普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を選択したら、上述の普通電動役物入賞口閉鎖有効処理でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定したら普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
一方、メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定したら、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新して普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、副制御基板330における処理および遊技機100に発生した異常やエラーを報知するエラー報知演出および演出操作装置208の押下ボタンを振動させるボタン振動演出の制御について説明する。
(演出図柄の説明)
図35は、演出図柄210a、210b、210cおよび副図柄211a,211b,211cを説明する図である。上記したように、主制御基板300では、大役抽選が行われると、変動モード番号および変動パターン番号が決定され、変動コマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330では、受信した変動コマンドに基づいて変動演出の実行パターンを決定するとともに、決定した実行パターンで変動演出を実行制御する。
変動演出の実行パターンは多数設けられているが、いずれも、演出表示部200aに、3つの図柄構成群210A、210B、210Cが変動表示された後に、いずれかの演出図柄210a、210b、210cが演出表示部200aに停止表示され、演出表示部200aにおける演出図柄210a、210b、210cの最終的な停止表示態様によって、大役抽選の結果が報知される点で共通している。
図35(a)に示すように、図柄構成群210Aは、1〜9の数字が記された9種類の演出図柄210aと、数字が記されていない1種類の副図柄211aとで構成されている。ここでは図示を省略しているが、各演出図柄210aには、数字とともにキャラクタ等が記されている。また、副図柄211aには、各演出図柄210aに記されたキャラクタ等に関連する絵柄が記されている。各演出図柄210aと副図柄211aとは交互に配置されており、図柄構成群210Aを構成する各演出図柄210aおよび副図柄211aを遊技者が容易に識別できるようになっている。また、図柄構成群210B、210Cも、図柄構成群210Aと同様、それぞれ9種類の演出図柄210b、210cと1種類の副図柄211b,211cとで構成されている。なお、ここでは説明の都合上、図柄構成群210Aが9種類の演出図柄210aおよび1種類の副図柄211aで構成され、図柄構成群210Bが9種類の演出図柄210bおよび1種類の副図柄211bで構成され、図柄構成群210Cが9種類の演出図柄210cおよび1種類の副図柄211cで構成されていることとするが、図柄構成群210A、210B、210Cは、いずれも同一表示態様の9種類の演出図柄で構成されている。
また、図柄構成群210Aは、各演出図柄210aに記されている数字が降順となるように構成されている。一方、図柄構成群210B,210Cは、各演出図柄210b,210cに記されている数字が昇順となるように構成されている。
変動演出の一の態様では、演出表示部200aにおいて、図柄構成群210A、210B、210Cが同時に右側から左側に向けてスクロール表示された後に、最終的にいずれか1つの演出図柄210a、210b、210cが、演出表示部200aに停止表示される。例えばシングルリーチの演出態様において、この一の態様で変動演出が実行される。また、変動演出の他の態様では、スクロール表示されることなく、いずれか1つの演出図柄210a、210b、210cが演出表示部200aに停止表示される。変動演出のさらに他の態様では、演出表示部200aにおいて、図柄構成群210A、210B、210Cが同時に右側から左側に向けてスクロール表示された後に、最終的にいずれか2つの演出図柄210a,210cが演出表示部200aの四隅に停止表示され、1つの演出図柄210bが演出表示部200aの中央に停止表示される。例えばダブルリーチの演出態様において、このさらに他の態様で変動演出が実行される。
そして、大役抽選によって大当たりに当選した場合には、図35(b)に示すように、大当たり図柄として、特別図柄A〜Eが決定される。大当たりに当選した場合、つまり、大当たりの当選を報知する変動演出では、最終的に、演出表示部200aにおいて、一直線上に同一の演出図柄210a、210b、210cが停止表示される。シングルリーチから大当たりの当選が報知される場合には、演出表示部200aのほぼ中央で縦の一直線上に同一の演出図柄210a、210b、210cが停止表示される。また、ダブルリーチから大当たりの当選が報知される場合には、演出表示部200aの対角線上(右肩上がりまたは右肩下がりの直線上)に同一の演出図柄210a、210b、210cが停止表示される。
ただし、特別図柄A,Bが決定された場合には、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数の数字が記された演出図柄210a,210b,210c(以下、単に「偶数図柄」と称する場合がある)が停止表示される。また、特別図柄C,Dが決定された場合には、「1」、「3」、「5」、「9」の奇数の数字が記された演出図柄210a,210b,210c(以下、単に「奇数図柄」と称する場合がある)が停止表示される。さらに、特別図柄Eが決定された場合には、「7」の数字が記された演出図柄210a,210b,210c(以下、「7図柄」と称する場合がある)が停止表示される。
また、大役抽選の結果がハズレであった場合、つまり、ハズレ図柄が決定された場合には、演出表示部200aにおいて、最終的に、全て同一の演出図柄210a,210b,210cが停止表示されることはない。
(演出決定テーブルの一例)
次に、演出表示部200aにおいて実行される変動演出の態様(詳細は後述する)の決定方法について説明する。図36(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図36(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出(以下、「前半変動演出」と称する)の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半変動演出(以下、「後半変動演出」と称する)の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、動画(リーチ発展演出)の画像パターンが、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。したがって、例えば、後述するリーチ変動パターンの変動演出においては、演出図柄の変動表示の開始からリーチ演出までの変動演出の態様(例えば画像パターン)が変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定されており、リーチ発展演出の変動演出の態様(例えば動画)が変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されている。
なお、リーチなしパターンの変動演出は、前半変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。したがって、リーチなしパターンの変動演出の態様(画像パターン)は、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されることとなる。
図36(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(a)において、変動モード番号と前半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半変動演出の態様として、必ず、「リーチB」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半変動演出の態様のうち「なし」は、前半変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半変動演出のみが実行されることとなる。また、図36(a)において、前半変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなしパターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなしパターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図36(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半変動演出の態様が決定される。
なお、図36(b)において、変動パターン番号と後半変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図36(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ4秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ4秒」、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、リーチ態様になることなく、それぞれ4秒、8秒、12秒で、ハズレを報知する態様で停止表示するものである。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=04Hが決定された場合には、後半変動演出の態様として、「パターン1」および「パターン2」のいずれかが決定される。「パターン1」、「パターン2」は、リーチ発展演出における例えば動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像は異なるものの、その構成時間は、変動パターン番号=04Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モード(例えば後述する昇格演出や影響演出の演出態様)に応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定される。
以下に、上記の演出を実行するための副制御基板330における処理について説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図37は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図38は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330aは、保留数管理カウンタ処理を実行する。保留数管理カウンタ処理では、第1特図保留記憶領域に記憶された特1保留の上限数を超えて遊技球が第1始動口120に入球したか否かを判定するための保留数をカウントする処理が実行される。保留数管理カウンタ処理の詳細は後述する。
(ステップS1510)
サブCPU330aは、待機演出開始処理を実行する。待機演出開始処理では、第1始動口120への遊技球の入球を契機に実行される大役抽選の抽選結果を、図柄を変動表示させた後に停止させた表示態様で報知する図柄変動の実行中に実行されて当該抽選結果を示唆する示唆演出を想起させる演出態様で待機する待機演出を実行するか否か判定する処理が実行される。待機演出開始処理の詳細は後述する。
(ステップS1530)
サブCPU330aは、待機演出実行中処理を実行する。待機演出実行中処理では、待機演出の演出態様を変更するか否かの判定、あるいは所定条件が成立した場合に保留表示(所定演出の一例)の演出態様を待機演出の演出態様に関連する態様に差し替える可能性を示唆する導入演出を開始するか否かの判定、およびその他の処理が実行される。待機演出実行中処理の詳細は後述する。
(ステップS1610)
サブCPU330aは、消化演出開始処理を実行する。消化演出開始処理では、所定条件が成立するか否かに関わらず、待機演出の演出態様の変更の可能性を示唆する導入演出としての消化演出を開始するか否かを判定する処理が実行される。消化演出開始処理の詳細は後述する。
(ステップS1630)
サブCPU330aは、消化演出実行中処理を実行する。消化演出実行中処理では、実行中の消化演出の経過処理や消化演出を終了するか否かを判定する処理が実行される。消化演出実行中処理の詳細は後述する。
(ステップS1650)
サブCPU330aは、消化演出終了処理を実行する。消化演出終了処理では、消化演出が終了した後に待機演出の演出態様を変更する変更演出の演出態様を決定する処理が実行される。消化演出終了処理の詳細は後述する。
(ステップS1700)
サブCPU330aは、保留表示を制御する保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理では、導入演出として実行される保留表示の表示態様が制御される。保留表示制御処理の詳細は後述する。
(ステップS1800)
サブCPU330aは、待機演出終了処理を実行する。待機演出終了処理では、導入演出が終了した後に保留表示の演出態様(本実施形態では表示態様)を待機演出の演出態様(本実施形態では表示態様)に関連する態様に差し替える差替演出を開始する処理などが実行される。待機演出終了処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370のうちの指定した制御部へ送信する。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
次に、待機演出の実行可否および演出態様を決定する際に参照される待機演出実行可否決定テーブルについて図39を用いて説明する。待機演出実行可否決定テーブルは、例えばサブROM330bに記憶されている。詳細は後述するが、待機演出とは、演出表示部200aなどによって実行され、第1始動口120への遊技球の入球を契機に実行される大役抽選の抽選結果を、図柄を変動表示させた後に停止させた表示態様で報知する図柄変動の実行中に実行されて当該抽選結果を示唆する示唆演出(例えば、群予告演出、ダブルリーチ演出および信頼度50%リーチ演出など)を想起させる演出態様で待機される演出をいう。
図39に示すように、待機演出実行可否決定テーブルは、「群予告」、「ダブルリーチ」、「信頼度50%リーチ」および「非実行」の項目に区分されている。「群予告」は、いわゆる群予告演出を示している。群予告演出は、演出図柄の変動表示において、例えばリーチ発展演出が開始される直前に小さく表されたキャラクタ(ミニキャラ)などが群となって演出表示部200aの表示画面内を走り抜ける表示態様の演出である。群予告演出は、実行中の変動演出が大当たりになる可能性である大当り信頼度が相対的に高い場合に発生しやすいようになっている。「ダブルリーチ」は、ダブルリーチ演出を示している。「信頼度50%リーチ」は、信頼度50%リーチ演出を示している。信頼度50%リーチ演出は、大当たり信頼度が50%であることを報知するリーチ演出である。「非実行」は、待機演出を実行しないことを示している。
項目「群予告」、項目「ダブルリーチ」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「非実行」には、待機演出実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。以下、所定の乱数と比較する数値を「比較数値」と称する場合がある。
比較数値は、項目「群予告」に0〜16が割り振られ、項目「ダブルリーチ」に17〜33が割り振られ、「信頼度50%リーチ」に34〜50が割り振られ、「非実行」に51〜99が割り振られている。したがって、待機演出実行可否決定抽選によって、待機演出の演出態様として、項目「群予告」が選択される確率は17%(=17/100)であり、項目「ダブルリーチ」が選択される確率は17%(=17/100)であり、項目「信頼度50%リーチ」が選択される確率は17%(=17/100)である。待機演出の演出態様の決定には、待機演出が実行されることが前提となっている。
したがって、待機演出実行可否決定テーブルでは、項目「群予告」、項目「ダブルリーチ」および項目「信頼度50%リーチ」のそれぞれの選択確率を合計した51%が待機演出の実行確率となる。一方、項目「非実行」が選択される確率は49%(=49/100)である。このように、本実施形態による遊技機100では、待機演出が実行される確率および待機演出が実行されない確率は、ほぼ同じ確率に設定されているが、図39に示す各項目に設定される比較数値は一例であって、当該各項目には図39とは異なる比較数値の範囲が設定されていてももちろんよい。
次に、実行中の待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する際に参照される変更演出実行可否決定テーブルについて図40を用いて説明する。変更演出実行可否決定テーブルは、例えばサブROM330bに記憶されている。サブROM330bには、待機演出の演出態様と同数(本実施形態では3つ)の変更演出実行可否決定テーブルが記憶されている。図40(a)は、1つ目の当該テーブルであって、実行中の待機演出が群予告演出を想起させる演出態様(以下、「群予告態様」と略記する場合がある)である場合に参照される群予告用変更演出実行可否決定テーブルを示している。図40(b)は、2つ目の当該テーブルであって、実行中の待機演出がダブルリーチ演出を想起させる演出態様(以下、「ダブルリーチ態様」と略記する場合がある)である場合に参照されるダブルリーチ用変更演出実行可否決定テーブルを示している。図40(c)は、3つ目の当該テーブルであって、実行中の待機演出が信頼度50%リーチ予告演出を想起させる演出態様(以下、「信頼度50%リーチ態様」と略記する場合がある)である場合に参照される信頼度50%リーチ用変更演出実行可否決定テーブルを示している。
図40(a)に示すように、群予告用変更演出実行可否決定テーブルは、「ダブルリーチ」、「信頼度50%リーチ」および「非実行」の項目に区分されている。群予告態様での待機演出が実行されている場合、待機演出の演出態様を群予告態様に変更することはできないため、群予告用変更演出実行可否決定テーブルには、「群予告」の項目が設定されていない。項目「ダブルリーチ」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「非実行」はそれぞれ、図39に示す待機演出実行可否決定テーブルにおける項目「ダブルリーチ」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「非実行」と同じ内容を示すため、説明は省略する。
項目「ダブルリーチ」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「非実行」には、変更演出実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。
比較数値は、項目「ダブルリーチ」に0〜24が割り振られ、項目「信頼度50%リーチ」に25〜49が割り振られ、項目「非実行」に50〜99が割り振られている。したがって、群予告態様の待機演出における変更演出実行可否決定抽選によって、待機演出の変更後の演出態様として、項目「ダブルリーチ」が選択される確率は25%(=25/100)であり、項目「信頼度50%リーチ」が選択される確率は25%(=25/100)である。待機演出の変更後の演出態様の決定には、待機演出が変更されることが前提となっている。
したがって、群予告用変更演出実行可否決定テーブルでは、項目「ダブルリーチ」および項目「信頼度50%リーチ」のそれぞれの選択確率を合計した50%が待機演出の演出態様の変更確率となる。一方、項目「非実行」が選択される確率は50%(=50/100)である。このため、群予告態様の待機演出が実行されている場合に、待機演出の演出態様が変更される確率は50%となり、待機演出の演出態様が変更されない確率は50%となる。
図40(b)に示すように、ダブルリーチ用変更演出実行可否決定テーブルは、項目「群予告」、「信頼度50%リーチ」および「非実行」の項目に区分されている。ダブルリーチ態様での待機演出が実行されている場合、待機演出の演出態様をダブルリーチ態様に変更することはできないため、ダブルリーチ用変更演出実行可否決定テーブルには、「ダブルリーチ」の項目が設定されていない。項目「群予告」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「非実行」はそれぞれ、図39に示す待機演出実行可否決定テーブルにおける項目「群予告」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「非実行」と同じ内容を示すため、説明は省略する。
項目「群予告」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「非実行」には、変更演出実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。
比較数値は、項目「群予告」に0〜24が割り振られ、「信頼度50%リーチ」に25〜49が割り振られ、「非実行」に50〜99が割り振られている。したがって、ダブルリーチ態様の待機演出における変更演出実行可否決定抽選によって、待機演出の変更後の演出態様として、項目「群予告」が選択される確率は25%(=25/100)であり、項目「信頼度50%リーチ」が選択される確率は25%(=25/100)である。待機演出の変更後の演出態様の決定には、待機演出が変更されることが前提となっている。
したがって、ダブルリーチ用変更演出実行可否決定テーブルでは、項目「群予告」および項目「信頼度50%リーチ」のそれぞれの選択確率を合計した50%が待機演出の演出態様の変更確率となる。一方、項目「非実行」が選択される確率は50%(=50/100)である。このため、ダブルリーチ態様の待機演出が実行されている場合に、待機演出の演出態様が変更される確率は50%となり、待機演出の演出態様が変更されない確率は50%となる。
図40(c)に示すように、信頼度50%リーチ用変更演出実行可否決定テーブルは、項目「群予告」、「ダブルリーチ」および「非実行」の項目に区分されている。信頼度50%リーチ態様での待機演出が実行されている場合、待機演出の演出態様を信頼度50%リーチ態様に変更することはできないため、信頼度50%リーチ用変更演出実行可否決定テーブルには、「信頼度50%リーチ」の項目が設定されていない。項目「群予告」、項目「ダブルリーチ」および項目「非実行」はそれぞれ、図39に示す待機演出実行可否決定テーブルにおける項目「群予告」、項目「ダブルリーチ」および項目「非実行」と同じ内容を示すため、説明は省略する。
項目「群予告」、項目「ダブルリーチ」および項目「非実行」には、変更演出実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。
比較数値は、項目「群予告」に0〜24が割り振られ、「ダブルリーチ」に25〜49が割り振られ、「非実行」に50〜99が割り振られている。したがって、信頼度50%リーチ態様の待機演出における変更演出実行可否決定抽選によって、待機演出の変更後の演出態様として、項目「群予告」が選択される確率は25%(=25/100)であり、項目「ダブルリーチ」が選択される確率は25%(=25/100)である。待機演出の変更後の演出態様の決定には、待機演出が変更されることが前提となっている。
したがって、信頼度50%リーチ用変更演出実行可否決定テーブルでは、項目「群予告」および項目「ダブルリーチ」のそれぞれの選択確率を合計した50%が待機演出の演出態様の変更確率となる。一方、項目「非実行」が選択される確率は50%(=50/100)である。このため、信頼度50%リーチ態様の待機演出が実行されている場合に、待機演出の演出態様が変更される確率は50%となり、待機演出の演出態様が変更されない確率は、50%となる。
このように、本実施形態による遊技機100では、待機演出の演出態様が変更される確率および待機演出の演出態様が変更されない確率は、同じ確率に設定されているが、図40(a)から図40(c)に示す各項目に設定される比較数値は一例であって、当該各項目には図40(a)から図40(c)とは異なる比較数値の範囲が設定されていてももちろんよい。
次に、導入演出の実行可否を決定する際に参照される導入演出実行可否決定テーブルについて図41を用いて説明する。導入演出実行可否決定テーブルは、例えばサブROM330bに記憶されている。詳細は後述するが、遊技機100は、2種類の導入演出を実行可能に構成されている。1つ目の導入演出は、所定条件(詳細は後述する)が成立した場合に保留表示の表示態様を待機演出の表示態様に関連する態様に差し替える可能性を示唆する演出である。2つ目の導入演出は、所定条件が成立するか否かに関わらず、待機演出の演出態様の変更の可能性を示唆する演出である。以下、これらの導入演出を区別するために、1つ目の導入演出を「通常の導入演出」と称し、2つ目の導入演出を「消化演出」と称する場合がある。導入演出実行可否テーブルは、通常の導入演出を実行するか否か(以下、実行するか否かを「実行有無」と称する場合がある)を決定する際に参照され、消化演出の実行有無を決定する際には参照されない。消化演出の実行有無を決定する際に参照されるテーブルについては後述する。
図41に示すように、導入演出実行可否決定テーブルは、「実行」および「非実行」の項目に区分されている。「実行」は、導入演出を実行することを示し、「非実行」は、導入演出を実行しないことを示している。
項目「実行」および項目「非実行」には、導入演出実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。比較数値は、項目「実行」に0〜89が割り振られ、「非実行」に90〜99が割り振られている。したがって、導入演出実行可否決定抽選によって、「導入演出を実行する」に決定される確率は90%(=90/100)であり、「導入演出を実行しない」に決定される確率は10%(=10/100)である。
詳細は後述するが、遊技機100は、所定条件が成立した場合に導入演出実行可否決定抽選を実行するようになっている。このため、遊技機100では、所定条件が成立しても100%の確率で通常の導入演出が実行されないように導入演出実行可否決定テーブルに項目「非実行」が設定されている。また、通常の導入演出が実行される確率が低すぎると、所定条件が成立したにもかかわらず、待機演出が継続されて待機演出を実行する意味が薄れてしまう。このため、導入演出実行可否決定テーブルでは、項目「実行」と項目「非実行」の選択確率に大きな差を設け、通常の導入演出が実行されやすくなっている。このように、遊技機100は、待機演出での演出にバリエーションを持たせて遊技者の遊技の興趣の向上を図るようになっている。
次に、消化演出の実行可否および演出態様を決定する際に参照される消化演出実行可否決定テーブルについて図42を用いて説明する。消化演出実行可否決定テーブルは、例えばサブROM330bに記憶されている。
図42に示すように、消化演出実行可否決定テーブルは、「時間制限」、「回転数制限」、「キャラアクション」および「非実行」の項目に区分されている。「時間制限」は、待機演出が終了するまでの残り時間をカウントダウンする画像を演出表示部200aに表示して待機時間の終了タイミングを報知する演出態様(以下、「時間制限態様」と称する場合がある)を示している。「回転数制限」は、特別図柄の変動表示の実行回数、すなわち演出図柄の変動表示の実行回数をカウントダウンする画像を演出表示部200aに表示して、待機演出の終了タイミングを報知する演出態様(以下、「回転数制限態様」と称する場合がある)を示している。「キャラアクション」は、待機演出が終了するまでの残り時間を所定キャラクタの一連の動作の画像を演出表示部200aに表示して、待機演出の終了タイミングを報知する演出態様(以下、「キャラアクション態様」と称する場合がある)を示している。「非実行」は、消化演出を実行しないことを示している。
項目「時間制限」、項目「回転数制限」、項目「キャラアクション」および項目「非実行」には、消化演出実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。
比較数値は、項目「時間制限」に0〜16が割り振られ、項目「回転数制限」に17〜33が割り振られ、「キャラアクション」に34〜50が割り振られ、「非実行」に51〜99が割り振られている。したがって、消化演出実行可否決定抽選によって、消化演出の演出態様として、項目「時間制限」が選択される確率は17%(=17/100)であり、項目「回転数制限」が選択される確率は17%(=17/100)であり、項目「キャラアクション」が選択される確率は17%(=17/100)である。消化演出の演出態様の決定には、消化演出が実行されることが前提となっている。
したがって、消化演出実行可否決定テーブルでは、項目「時間制限」、項目「回転数制限」および項目「キャラアクション」のそれぞれの選択確率を合計した51%が消化演出の実行確率となる。一方、項目「非実行」が選択される確率は49%(=49/100)である。このように、本実施形態による遊技機100では、消化演出が実行される確率および消化演出が実行されない確率は、ほぼ同じ確率に設定されているが、図42に示す各項目に設定される比較数値は一例であって、当該各項目には図42とは異なる比較数値の範囲が設定されていてももちろんよい。
次に、消化演出の終了後に実行される変更演出において保留変化の表示態様を変化させるか否かを決定する際に参照される保留変化演出実行可否決定テーブルについて図43を用いて説明する。詳細は後述するが、遊技機100は、消化演出が終了した後に待機演出の演出態様を変更する変更演出を実行可能に構成されている。遊技機100は、演出表示部200aで実行されている複数の演出を利用して消化演出の後の変更演出を実行できるように構成されている。本実施形態における変更演出の演出態様は、保留表示を利用する演出態様(以下、「保留変化」と称する場合がある)と、待機演出の演出態様を変化する演出態様(以下、「待機変化」と称する場合がある)と、待機演出を終了する演出態様(以下、「待機終了」と称する場合がある)とが含まれる。保留変化演出実行可否決定テーブルは、保留表示を利用する演出態様を実行するか否かを決定するために用いられる。
図43に示すように、保留変化実行可否決定テーブルは、「実行」および「非実行」の項目に区分されている。「実行」は、保留変化の変更演出を実行することを示し、「非実行」は、保留変化の変更演出を実行しないことを示している。
項目「実行」および項目「非実行」には、保留変化実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。比較数値は、項目「実行」に0〜89が割り振られ、「非実行」に90〜99が割り振られている。したがって、保留変化実行可否決定抽選によって、「保留変化の変更演出を実行する」に決定される確率は90%(=90/100)であり、「保留変化の変更演出を実行しない」に決定される確率は10%(=10/100)である。
詳細は後述するが、遊技機100は、実行中の待機演出が想起させる演出態様の演出を実行可能な保留が特図保留記憶領域に記憶されて保留変化の変更演出を実行可能な場合に、保留変化の変更演出実行可否決定抽選を実行するようになっている。このため、遊技機100では、保留変化の変更演出を実行可能でも100%の確率で保留変化の変更演出が実行されないように保留変化実行可否決定テーブルに項目「非実行」が設定されている。また、保留変化の変更演出が実行される確率が低すぎると、保留変化の変更演出を実行可能であるにもかかわらず、保留変化以外の演出態様による変更演出が実行される確率が高くなってしまう。このため、保留変化実行可否決定テーブルでは、項目「実行」と項目「非実行」の選択確率に大きな差を設け、保留変化の変更演出が実行されやすくなっている。このように、遊技機100は、変更演出にバリエーションを持たせて遊技者の遊技の興趣の向上を図るようになっている。
次に、変更演出の演出態様を決定する際に参照される変更演出態様決定テーブルについて図44を用いて説明する。詳細は後述するが、遊技機100は、保留変化実行可否決定抽選において保留変化の変更演出を実行しないと決定した場合に、変更演出の演出態様を「待機変化」および「待機終了」のいずれとするのかを変更演出態様決定テーブルを用いて決定するようになっている。変更演出の演出態様として「待機変化」が選択された場合には、変更演出が終了した後に待機演出は、変更演出の実行前とは異なる演出態様で継続する。一方、変更演出の演出態様として「待機終了」が選択された場合には、変更演出が終了した後に待機演出は終了する。
変更演出態様決定テーブルは、例えばサブROM330bに記憶されている。サブROM330bには、待機演出の演出態様と同数(本実施形態では3つ)の変更演出態様決定テーブルが記憶されている。図44(a)は、1つ目の当該テーブルであって、実行中の待機演出が群予告態様である場合に参照される群予告用変更演出態様決定テーブルを示している。図44(b)は、2つ目の当該テーブルであって、実行中の待機演出がダブルリーチ態様である場合に参照されるダブルリーチ用変更演出態様決定テーブルを示している。図44(c)は、3つ目の当該テーブルであって、実行中の待機演出が信頼度50%リーチ態様である場合に参照される信頼度50%リーチ用変更演出態様決定テーブルを示している。
図44(a)に示すように、群予告用変更演出態様決定テーブルは、「ダブルリーチ」、「信頼度50%リーチ」および「消去」の項目に区分されている。群予告態様での待機演出が実行されている場合、待機演出の演出態様を群予告態様に変更することはできないため、群予告用変更演出態様決定テーブルには、「群予告」の項目が設定されていない。項目「消去」は、待機演出を終了する「待機終了」を示している。項目「ダブルリーチ」および項目「信頼度50%リーチ」はそれぞれ、図39に示す待機演出実行可否決定テーブルにおける項目「ダブルリーチ」および項目「信頼度50%リーチ」と同じ内容を示すため、説明は省略する。
項目「ダブルリーチ」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「消去」には、変更演出実行可否決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。
比較数値は、項目「ダブルリーチ」に0〜24が割り振られ、項目「信頼度50%リーチ」に25〜49が割り振られ、項目「消去」に50〜99が割り振られている。したがって、群予告態様の待機演出における変更演出態様決定抽選によって、変更演出の演出態様として、項目「ダブルリーチ」が選択される確率は25%(=25/100)であり、項目「信頼度50%リーチ」が選択される確率は25%(=25/100)である。項目「ダブルリーチ」および項目「信頼度50%リーチ」はいずれも、変更演出の「待機変化」に相当する。
したがって、群予告用変更演出態様決定テーブルでは、項目「ダブルリーチ」および項目「信頼度50%リーチ」のそれぞれの選択確率を合計した50%が、変更演出の終了後に待機演出が継続される確率となる。一方、項目「消去」が選択される確率は50%(=50/100)である。項目「消去」は変更演出の「待機終了」に相当する。このため、群予告態様の待機演出が実行されている場合に、変更演出の終了後に待機演出が継続する確率は50%となり、変更演出の終了後に待機演出が終了する確率は50%となる。
図44(b)に示すように、ダブルリーチ用変更演出態様決定テーブルは、項目「群予告」、「信頼度50%リーチ」および「消去」の項目に区分されている。ダブルリーチ態様での待機演出が実行されている場合、待機演出の演出態様をダブルリーチ態様に変更することはできないため、ダブルリーチ用変更演出態様決定テーブルには、「ダブルリーチ」の項目が設定されていない。項目「群予告」および項目「信頼度50%リーチ」はそれぞれ、図39に示す待機演出実行可否決定テーブルにおける項目「群予告」および項目「信頼度50%リーチ」と同じ内容を示す。また、項目「消去」は、図44(a)に示す群予告用変更演出態様決定テーブルの項目「消去」と同じ内容を示す。このため、これらの項目の説明は省略する。
項目「群予告」、項目「信頼度50%リーチ」および項目「消去」には、変更演出態様決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。
比較数値は、項目「群予告」に0〜24が割り振られ、「信頼度50%リーチ」に25〜49が割り振られ、「非実行」に50〜99が割り振られている。したがって、ダブルリーチ態様の待機演出における変更演出態様決定抽選によって、変更演出の演出態様として、項目「群予告」が選択される確率は25%(=25/100)であり、項目「信頼度50%リーチ」が選択される確率は25%(=25/100)である。項目「群予告」および項目「信頼度50%リーチ」はいずれも、変更演出の「待機変化」に相当する。
したがって、ダブルリーチ用変更演出態様決定テーブルでは、項目「群予告」および項目「信頼度50%リーチ」のそれぞれの選択確率を合計した50%が、変更演出の終了後に待機演出が継続される確率となる。一方、項目「消去」が選択される確率は50%(=50/100)である。項目「消去」は変更演出の「待機終了」に相当する。このため、ダブルリーチ態様の待機演出が実行されている場合に、変更演出の終了後に待機演出が継続する確率は50%となり、変更演出の終了後に待機演出が終了する確率は50%となる。
図44(c)に示すように、信頼度50%リーチ用変更演出態様決定テーブルは、項目「群予告」、「ダブルリーチ」および「消去」の項目に区分されている。信頼度50%リーチ態様での待機演出が実行されている場合、待機演出の演出態様を信頼度50%リーチ態様に変更することはできないため、信頼度50%リーチ用変更演出態様決定テーブルには、「信頼度50%リーチ」の項目が設定されていない。項目「群予告」および項目「ダブルリーチ」はそれぞれ、図39に示す待機演出実行可否決定テーブルにおける項目「群予告」および項目「ダブルリーチ」と同じ内容を示す。また、項目「消去」は、図44(a)に示す群予告用変更演出態様決定テーブルの項目「消去」と同じ内容を示す。このため、これらの説明は省略する。
項目「群予告」、項目「ダブルリーチ」および項目「消去」には、変更演出態様決定乱数と比較する数値(乱数範囲は0〜99)がそれぞれ割り振られている。
比較数値は、項目「群予告」に0〜24が割り振られ、「ダブルリーチ」に25〜49が割り振られ、「消去」に50〜99が割り振られている。したがって、信頼度50%リーチ態様の待機演出における変更演出態様決定抽選によって、待機演出の変更後の演出態様として、項目「群予告」が選択される確率は25%(=25/100)であり、項目「ダブルリーチ」が選択される確率は25%(=25/100)である。項目「群予告」および項目「ダブルリーチ」はいずれも、変更演出の「待機変化」に相当する。
したがって、信頼度50%リーチ用変更演出態様決定テーブルでは、項目「群予告」および項目「ダブルリーチ」のそれぞれの選択確率を合計した50%が、変更演出の終了後に待機演出が継続される確率となる。一方、項目「消去」が選択される確率は50%(=50/100)である。項目「消去」は変更演出の「待機終了」に相当する。このため、信頼度50%リーチ態様の待機演出が実行されている場合に、変更演出の終了後に待機演出が継続する確率は50%となり、変更演出の終了後に待機演出が終了する確率は50%となる。
このように、本実施形態による遊技機100では、保留変化による変更演出が実行されない場合に、待機演出が継続される確率および待機演出が終了する確率は、同じ確率に設定されているが、図44(a)から図44(c)に示す各項目に設定される比較数値は一例であって、当該各項目には図44(a)から図44(c)とは異なる比較数値の範囲が設定されていてももちろんよい。
図45は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した際に実行される変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図27のステップS611−21でセットされた後、ステップS400−27のポート出力処理(図17参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
変動モードコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動モードコマンドを解析する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(a)に示す前半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1210−1における解析結果に基づいて、前半の変動演出の態様を決定する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370のうちの指定された制御部に送信される。画像制御部340は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御を実行する。音声制御部350は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する音声を音声出力装置206(すなわちスピーカ)から出力するための制御を実行する。照明制御部360は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する光を演出照明装置204で発光するための制御を実行する。可動体制御部370は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する動作で演出役物装置202や押下ボタン208aを可動するための制御を実行する。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−3で決定された前半の変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットし、当該変動モードコマンド受信処理を終了する。
図46は、コマンド解析処理(ステップS1200)のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図27のステップS611−17でセットされた後、ステップS400−27のポート出力処理(図17参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する図36(b)に示す後半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数およびステップS1220−1における解析結果に基づいて、後半変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、ステップS1220−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370のうちの指定された制御部に送信される。画像制御部340は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御を実行する。音声制御部350は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する音声を音声出力装置206(すなわちスピーカ)から出力するための制御を実行する。照明制御部360は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する光を演出照明装置204で発光するための制御を実行する。可動体制御部370は、変動演出実行コマンドを受信すると、受信した変動演出実行コマンドに対応する動作で演出役物装置202や押下ボタン208aを可動するための制御を実行する。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、ステップS1220−3で決定された後半変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。ここでリセットされた変動時間計時タイマは、ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時されることとなる。
前半変動演出を決定する変動モードコマンド受信処理および後半変動演出を決定する変動パターンコマンド受信処理はそれぞれ、始動口への遊技球の入球を契機に実行される大役抽選の抽選結果を、図柄を変動表示させた後に停止させた表示態様で報知する図柄変動を制御可能な図柄変動制御手段の一例に相当する。また、変動モードコマンド受信処理および変動パターンコマンド受信処理を実行するサブCPU330aおよびサブCPU330aを備える副制御基板330も図柄変動制御手段の一例に相当する。
図47は、タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。
(ステップS1300−3)
サブCPU330aは、タイムテーブルにセットされたデータに応じて、種々の演出を制御し、当該タイムスケジュール管理処理を終了する。ここでは、例えばサブCPU330aは、タイムテーブルを参照して後半変動演出が開始されるタイミングでありかつステップS1210−1においてリーチ変動パターンフラグがオン状態に設定されている場合に、リーチ発展演出中フラグをオン状態にする。リーチ発展演出中フラグは、リーチ発展演出が実行中であることを示すフラグである。サブCPU330aは、タイムテーブルを参照してリーチ変動パターンの変動演出における後半変動演出を終了するタイミングでリーチ発展演出中フラグをオフ状態にする。
また、例えばサブCPU330aは、タイムテーブルを参照してキャラクタアクションを用いた消化演出の終了タイミングを制御する。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される保留数管理カウンタ処理(ステップS1400)について図48を用いて説明する。
(ステップS1400−1)
図48に示すように、保留数管理カウンタ処理を開始すると、サブCPU330aは、まず、特1保留の情報を含む保留減指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、コマンド解析処理(ステップS1200)において当該保留減指定コマンドを受信したと判定している場合(YES)には、処理をステップS1400−3に移行する。一方、サブCPU330aは、コマンド解析処理(ステップS1200)において当該保留減指定コマンドを受信しなかったと判定している場合(NO)には、処理をステップS1400−5に移行する。
(ステップS1400−3)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留数管理カウンタのカウンタ値に、特1保留用の先読み指定コマンド記憶領域に記憶されている先読み情報の個数をセットし、保留数管理カウンタ処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出開始処理(ステップS1510)に移行する。
(ステップS1400−5)
サブCPU330aは、特1保留に係る先読み指定変動パターンコマンドまたは特1保留に係る不定値コマンドの情報を含む先読み指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、コマンド解析処理(ステップS1200)において当該先読み指定コマンドを受信したと判定している場合(YES)には、処理をステップS1400−7に移行する。一方、サブCPU330aは、コマンド解析処理(ステップS1200)において当該先読み指定コマンドを受信しなかったと判定している場合(NO)には、処理をステップS1400−9に移行する。
(ステップS1400−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留数管理カウンタの値に1を加算し、保留数管理カウンタ処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出開始処理(ステップS1510)に移行する。
(ステップS1400−9)
サブCPU330aは、特1保留に係る上限数超過コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、コマンド解析処理(ステップS1200)において当該上限数超過コマンドを受信したと判定している場合(YES)には、処理をステップS1400−7に移行する。一方、サブCPU330aは、コマンド解析処理(ステップS1200)において当該上限数超過コマンドを受信しなかったと判定している場合(NO)には、保留数管理カウンタ処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出開始処理(ステップS1510)に移行する。
このように、サブCPU330aは、保留数管理カウンタ処理において、保留減指定コマンドを受信したと判定した場合、すなわち第1特図保留記憶領域に記憶された第1保留が消化されるごとに保留数管理カウンタのカウンタ値に先読み指定コマンド記憶領域に記憶されている先読み情報の個数をセットする。これにより、サブCPU330aは、図柄変動の開始時に保留数管理カウンタのカウンタ値を当該先読み情報の個数にリセットする。また、サブCPU330aは、先読み指定コマンドおよび上限数超過コマンドを受信したと判定した場合、すなわち第1始動口120に遊技球が入球するごとに保留数管理カウンタに1を加算する。このように、サブCPU330aは、図柄変動の開始時に保留数管理カウンタのカウンタ値をリセットし、その後に第1始動口120に入球した遊技球の個数を保留数管理カウンタでカウントする。これにより、サブCPU330aは、図柄変動ごとに、第1特図保留記憶領域域の保留数だけでなく、当該保留数の上限を超える仮想的な保留数(5個目以降の保留)をカウントすることができる。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される待機演出開始処理(ステップS1510)について図49を用いて説明する。
(ステップS1510−1)
サブCPU330aは、待機演出開始処理を開始すると、まず、待機演出が実行中か否かを判定する。遊技機100は、2つ以上の待機演出を同時に実行しないように、待機演出の開始条件の1つとして、待機演出がすでに実行されているか否かを、ステップS1510−1においてサブCPU330aに判定させるようになっている。
サブCPU330aは、待機演出が実行されているか否かを待機演出の演出態様が設定されているか否かで判定する。例えばサブRAM330cの所定の記憶領域には、待機演出の演出態様が設定されているか否かを示す待機演出態様フラグが設けられている。待機演出態様フラグは、演出態様ごとに設けられている。遊技機100では、待機演出の演出態様として、群予告態様、ダブルリーチ態様および信頼度50%リーチ態様の3つが設けられている。このため、サブRAM330cの所定の記憶領域には、群予告態様用の待機演出態様フラグと、ダブルリーチ態様用の待機演出態様フラグと、信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグとが設けられている。
待機演出態様フラグは、当該フラグに係る演出態様の待機演出が実行中であるか否かを示すフラグである。待機演出態様フラグのオン状態は、当該フラグに係る演出態様の待機演出が実行中であることを示し、待機演出態様フラグのオフ状態は、当該フラグに係る演出態様の待機演出が実行中でないことを示している。例えば、群予告態様用の待機演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、群予告態様の待機演出が実行中であることを示し、群予告態様用の待機演出態様フラグがオフ状態に設定されている場合には、群予告態様の待機演出が実行中でないことを示す。
このため、サブCPU330aは、ステップS1510−1において、群予告態様用、ダブルリーチ態様用および信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグのいずれかがオン状態に設定されている場合には待機演出が実行中であると判定し(YES)、待機演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出実行中処理(ステップS1530)に移行する。一方、サブCPU330aは、群予告態様用、ダブルリーチ態様用および信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグのいずれもオフ状態に設定されている場合には待機演出が実行中でないと判定し(NO)、処理をステップS1510−3に移行する。
(ステップS1510−3)
サブCPU330aは、第1始動口120に5個目の遊技球の入球があったか否かを判定する。サブCPU330aは、第1始動口120への5個目の遊技球の入球の有無を保留数管理カウンタの値と、上限数超過コマンドの受信の有無とを利用して判定するようになっている。具体的には、サブCPU330aは、現在実行中の待機演出開始処理と同一のサブタイマ割込み処理でのコマンド解析処理(ステップS1200)において上限数超過コマンドを受信していると判定し、かつ保留数管理カウンタの値が「5」である場合には、第1始動口120に5個目の遊技球の入球があったと判定し、処理をステップS15010−1に移行する。一方、サブCPU330aは、現在実行中の待機演出開始処理と同一のサブタイマ割込み処理でのコマンド解析処理において上限数超過コマンドを受信したことと、保留数管理カウンタの値が「5」であることのいずれか一方でも満たさない場合には、第1始動口120に5個目の遊技球の入球がなかったと判定し、待機演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出実行中処理(ステップS1530)に移行する。
サブタイマ割込み処理は、例えば2ミリ秒間隔で実行されるため、第1始動口120への遊技球の入球の検知よりも短い間隔で実行される。このため、例えば、保留数管理カウンタの値が「5」であったとしても、この値は、現在実行中のサブタイマ割込み処理ではなく、以前実行されたサブタイマ割込み処理での保留数管理カウンタ処理において設定されている可能性もある。このため、遊技機100では、保留数管理カウンタの値に加えて、現在実行中の待機演出開始処理と同一のサブタイマ割込み処理でのコマンド解析処理において上限数超過コマンドを受信したことも第1始動口120への5個目の遊技球の入球の判定要件としている。これにより、サブCPU330aは、現在実行中の待機演出開始処理と同一のサブタイマ割込み処理で受信したと判定された上限数超過コマンドで保留数管理カウンタの値が「5」となったことを判定できる。
(ステップS1510−5)
サブCPU330aは、待機演出実行可否決定抽選を実行し、処理をステップS1510−7に移行する。サブCPU330aは、ステップS1510−5において、サブROM330bから読み出した待機演出実行可否決定テーブル(図39参照)と、例えばサブRAM330cから取得した待機演出実行可否決定乱数とに基づいて、待機演出の演出態様を群予告態様、ダブルリーチ態様、信頼度50%リーチおよび非実行のいずれかに決定する。
このように、遊技機100は、第1始動口120に5個目の遊技球が入球したこと(すなわち、第1始動口120への5個目の遊技球の入球に対応する上限数超過コマンドを受信したこと)を契機に待機演出実行可否決定抽選を実行するようになっている。したがって、遊技機100では、サブCPU330a(待機演出制御手段の一例)は、大役抽選の抽選結果(例えば大当たりやハズレ)とは無関係に待機演出の実行可否を決定する。また、遊技機100では、サブCPU330aは、第1始動口120への遊技球の入球を契機に実行される大役抽選を実行するよりも前に大役抽選の抽選結果を仮判定した仮判定結果(すなわち、先読み指定コマンドの受信)とは無関係に待機演出の実行可否を決定する。
(ステップS1510−7)
サブCPU330aは、待機演出実行可否決定抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、待機演出の演出態様を群予告態様、ダブルリーチ態様、信頼度50%リーチのいずれかに決定した場合には、待機演出実行可否決定抽選に当選したと判定し(YES)、処理をステップS1510−9に移行する。一方、サブCPU330aは、待機演出の演出態様を非実行に決定した場合には、待機演出実行可否決定抽選に当選しなかったと判定し(NO)、待機演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出実行中処理(ステップS1530)に移行する。
(ステップS1510−9)
サブCPU330aは、ステップS1510−5における待機演出実行可否決定抽選の当選に係る演出態様の待機演出をいずれかの保留で実行可能か否かを判定する。サブCPU330aは、先読み指定コマンド記憶領域の第1記憶部から第4記憶部に先読み情報が記憶されている場合には、記憶されている先読み情報を読み出す。サブROM330bには、群予告演出、ダブルリーチ演出および信頼度50%リーチ演出を実行可能な変動モード番号および変動パターン番号の組が記憶されている。このため、サブCPU330aは、読み出した先読み情報に含まれる変動モード番号および変動パターン番号の組によって、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出の演出態様が想起させる演出態様を実行可能か否かを判定する。サブCPU330aは、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出の演出態様が想起させる演出態様を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に記憶されていると判定した場合(YES)には、処理をステップS1510−11に移行する。このとき、サブCPU330aは、先読み指定コマンド記憶領域の第1記憶部から第4記憶部のうち当該先読み情報が記憶された記憶部に演出態様実行可能情報を付加する。一方、サブCPU330aは、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出の演出態様が想起させる演出態様を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に記憶されていないと判定した場合(NO)には、処理をステップS1510−13に移行する。
本実施形態では、ステップS1510−9において、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出の演出態様が想起させる演出態様を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に複数記憶されている場合には、大役抽選の仮判定結果が大当たりの情報を含む先読み情報を記憶している記憶部に演出態様実行可能情報を優先的に付与する。また、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出の演出態様が想起させる演出態様を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に複数記憶されているが、大役抽選の仮判定結果がハズレの情報を全ての先読み情報が含んでいる場合には、当該先読み情報を記憶している記憶部のうち最も大きい序数の記憶部に演出態様実行可能情報を優先的に付与する。
(ステップS1510−11)
サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出開始フラグをオン状態に設定(セット)し、処理をステップS1510−13に移行する。保留導入演出開始フラグは、保留表示を用いた通常の導入演出(以下、「保留導入演出」と称する場合がある)を開始するか否かを示すフラグである。保留導入演出開始フラグのオン状態は、保留導入演出を実行することが決定され、かつ保留導入演出の開始前の状態を示す。また、保留導入演出開始フラグのオフ状態は、保留導入演出を実行することが決定されていない状態を示す。
(ステップS1510−13)
サブCPU330aは、ステップS1510−5の待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出態様用の待機演出態様フラグの値をオン状態に設定(セット)し、処理をステップS1510−13に移行する。サブCPU330aは、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出態様が「群予告態様」である場合には、群予告態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。サブCPU330aは、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出態様が「ダブルリーチ態様」である場合には、ダブルリーチ態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。サブCPU330aは、待機演出実行可否決定抽選で決定した待機演出態様が「信頼度50%リーチ態様」である場合には、信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。
(ステップS1510−15)
サブCPU330aは、待機演出開始コマンドを作成し、送信バッファにセットし、待機演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出実行中処理(ステップS1530)に移行する。待機演出開始コマンドには、オン状態に設定された待機演出態様フラグの演出態様の情報が含まれる。送信バッファにセットされた待機演出開始コマンドは、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370のうちの指定された制御部に送信される。本実施形態では、待機演出開始コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、待機演出開始コマンドを受信すると、受信した待機演出開始コマンドに対応する演出態様の待機演出画像を演出表示部200aに表示するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、待機演出(詳細は後述する)が開始される。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される待機演出実行中処理(ステップS1530)について図50を用いて説明する。待機演出実行中処理では、待機演出が実行されている場合に導入演出の開始や終了が制御される。
(ステップS1530−1)
サブCPU330aは、待機演出実行中処理を開始すると、まず、通常の導入演出の後に待機演出の演出態様を変更する変更演出(以下、「変更導入演出」と称する場合がある)が実行中か否かを判定する。サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた変更導入演出実行中フラグがオン状態の場合には変更導入演出が実行中であると判定し(YES)、処理をステップS1530−3に移行する。一方、サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグがオフ状態の場合には変更導入演出が実行中でないと判定し(NO)、処理をステップS1530−11に移行する。
(ステップS1530−3)
サブCPU330aは、変更導入演出の終了タイミングか否かを判定する。変更導入演出の実行期間は、タイムスケジュール管理処理で管理されている。サブCPU330aは、当該待機演出実行中処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のサブタイマ割込み処理のタイムスケジュール管理処理において、変更導入演出の終了タイミングであると判定している場合には、ステップS1530−3の処理において当該終了タイミングであると判定し(YES)、処理をステップS1530−5に移行する。一方、サブCPU330aは、変更導入演出の終了タイミングでないと判定すると(NO)、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。
(ステップS1530−5)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定領域に設けられた変更導入演出実行中フラグをオフ状態に設定し、処理をステップS1530−7に移行する。
(ステップS1530−7)
サブCPU330aは、変更導入演出の終了コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、処理をステップS1530−9に移行する。変更導入演出の終了コマンドには、変更導入演出に用いられる変更導入演出画像(詳細は後述する)の消去を指示する情報が含まれる。
(ステップS1530−9)
サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた変更導入演出終了フラグをオン状態に設定(セット)し、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。変更導入演出終了フラグは、変更導入演出が終了するタイミングであるか否かを示すフラグである。変更導入演出終了フラグのオン状態は、変更導入演出の終了タイミングであることを示し、当該フラグのオフ状態は、変更導入演出の終了タイミングでないことを示す。
(ステップS1530−11)
サブCPU330aは、ステップS1530−1の処理において変更導入演出が実行中でないと判定する(NO)と、次に、群予告態様用、ダブルリーチ態様用および信頼度50%リーチ態様用のいずれかの待機演出態様フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、これらの待機演出態様フラグのいずれかがオン状態であると判定する(YES)と、処理をステップS1530−13に移行する。一方、サブCPU330aは、これらの待機演出態様フラグのいずれもオフ状態であると判定する(NO)と、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。これらの待機演出態様フラグのいずれもオフ状態である場合には待機演出が実行されておらず、待機演出実行中処理を実行することができないため、サブCPU330aは、特別な処理を実行せずに待機演出実行中処理を終了するようになっている。
(ステップS1530−13)
サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態であると判定する(YES)と、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。一方、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定する(NO)と、処理をステップS1530−15に移行する。保留導入演出開始フラグがオン状態に設定されていると、保留導入演出は、現時点で実行されていないものの、将来的に実行されることが決定されている。遊技機100は、2つ以上の導入演出を実行できないように構成されているので、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態に設定されていると、特別な処理を実行せずに待機演出実行中処理を終了するようになっている。
(ステップS1530−15)
サブCPU330aは、変更導入演出以外の他の導入演出が実行中であるか否かを判定する。サブCPU330aは、通常の導入演出、消化演出および保留導入演出のいずれかが実行中であるか否かを判定する。サブCPU330aは、これらの保留導入演出が実行中であることを示す実行中フラグのいずれかがオン状態であると判定する(YES)と、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。一方、サブCPU330aは、これらの実行中フラグのいずれもオフ状態であると判定すると、処理をステップS1530−17に移行する。サブCPU330aは、ステップS1530−1において変更導入演出が実行中でなく、かつステップS1530−15において、変更導入演出以外の導入演出も実行中でないと判定すると、現時点でいずれの導入演出も実行されていないと判定する。このため、サブCPU330aは、ステップS1530−17以降の処理において新たに導入演出を開始するか否か判定するようになっている。
(ステップS1530−17)
サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信しているか否かを判定する。サブCPU330aは、当該待機演出実行中処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のコマンド解析において先読み指定コマンドを受信していたと判定する(YES)と、処理をステップS1530−19に移行する。一方、サブCPU330aは、当該待機演出実行中処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のコマンド解析において先読み指定コマンドを受信していないと判定する(NO)、処理をステップS1530−27に移行する。遊技機100は、待機演出を実行中に先読み指定コマンドを受信したことが導入演出の開始要件の1つとして設定されている。
(ステップS1530−19)
サブCPU330aは、オン状態に設定中の待機演出態様フラグに係る演出態様が想起させる演出態様の演出を、受信した先読み指定コマンドに含まれる変動モード番号および変動パターン番号の組で実行可能か否かを判定する。サブCPU330aは、オン状態に設定中の待機演出態様フラグに係る演出態様が想起させる演出態様の演出を実行可能と判定する(YES)と、処理をステップS1530−21に移行する。一方、サブCPU330aは、オン状態に設定中の待機演出態様フラグに係る演出態様が想起させる演出態様の演出を実行不可能と判定する(NO)と、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。
(ステップS1530−21)
サブCPU330aは、導入演出実行可否決定抽選を実行し、処理をステップS1530−23に移行する。サブCPU330aは、ステップS1530−21において、サブROM330bから読み出した導入演出実行可否決定テーブル(図41参照)と、例えばサブRAM330cから取得した導入演出実行可否決定乱数とに基づいて、保留表示を用いた導入演出を実行するか否かを決定する。
(ステップS1530−23)
サブCPU330aは、導入演出実行可否決定抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、導入演出実行可否決定抽選において導入演出実行可否決定テーブルの項目「実行」に決定した場合には、当該抽選に当選したと判定し、処理をステップS1530−25に移行する。一方、サブCPU330aは、導入演出実行可否決定抽選において導入演出実行可否決定テーブルの項目「非実行」に決定した場合には、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。
(ステップS1530−25)
サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出開始フラグをオン状態に設定(セット)し、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。詳細は後述するが、ステップS1530−25において保留導入演出開始フラグがオン状態に設定されることにより、ステップS1530−17において受信していたと判定された先読み指定コマンドに対応する保留表示は、演出表示部200aの表示画面に表示される際に、導入演出に係る導入演出画像の態様で表示される。
(ステップS1530−27)
サブCPU330aは、ステップS1530−27において、ステップS1510−3と同様の処理を実行する。サブCPU330aは、現在実行中の待機演出開始処理と同一のサブタイマ割込み処理でのコマンド解析処理(ステップS1200)において上限数超過コマンドを受信していると判定し、かつ保留数管理カウンタの値が「5」である場合には、第1始動口120に5個目の遊技球の入球があったと判定し、処理をステップS15030−29に移行する。一方、サブCPU330aは、現在実行中の待機演出開始処理と同一のサブタイマ割込み処理でのコマンド解析処理において上限数超過コマンドを受信したことと、保留数管理カウンタの値が「5」であることのいずれか一方でも満たさない場合には、第1始動口120に5個目の遊技球の入球がなかったと判定し、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。
(ステップS1530−29)
サブCPU330aは、待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する待機演出態様変更抽選を実行し、処理をステップS1531−31に移行する。ステップS1530−29の処理は、ステップS1510−17において上限数超過コマンドが受信されていたと判定され、かつステップS1510−27で保留数管理カウンタの値が「5」であると判定された場合である。すなわち、ステップS1530−29の処理は、5個目の遊技球が第1始動口120に入球した場合に実行される。このように、遊技機100では、5個目の遊技球が第1始動口120に入球したことが待機演出の演出態様を変更する要件として設定されている。
サブCPU330aは、ステップS1530−29において、群予告態様用の待機演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、サブROM330bから読み出した群予告用変更演出実行可否決定テーブル(図40(a)参照)と、サブRAM330cから取得した変更演出実行可否決定乱数とに基づいて、待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する。サブCPU330aは、ステップS1530−29において、ダブルリーチ態様用の待機演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、サブROM330bから読み出したダブルリーチ用変更演出実行可否決定テーブル(図40(b)参照)と、サブRAM330cから取得した変更演出実行可否決定乱数とに基づいて、待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する。サブCPU330aは、ステップS1530−29において、信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、サブROM330bから読み出した信頼度50%リーチ用変更演出実行可否決定テーブル(図40(c)参照)と、サブRAM330cから取得した変更演出実行可否決定乱数とに基づいて、待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する。
(ステップS1530−31)
サブCPU330aは、待機演出態様変更抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、待機演出態様変更抽選において変更演出実行可否テーブルの項目「非実行」以外に決定した場合には、当該抽選に当選したと判定し、処理をステップS1530−33に移行する。一方、サブCPU330aは、待機演出態様変更抽選において変更演出実行可否決定テーブルの項目「非実行」に決定した場合には、当該抽選に当選しなかったと判定し、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。
(ステップS1530−33)
サブCPU330aは、待機演出の演出態様のフラグ処理を実行し、処理をステップS1530−35に移行する。サブCPU330aは、現在設定中の待機演出態様フラグをオフ状態に設定し、ステップS1530−29の待機演出態様変更抽選で決定した演出態様の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。例えば、群予告態様用の待機演出が設定されている状態で実行した待機演出態様変更抽選によって、変更後の演出態様が信頼度50%リーチ態様に決定されたとする。この場合、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出態様フラグをオフ状態に設定し、信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。
(ステップS1530−35)
サブCPU330aは、変更導入演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、処理をステップS1530−37に移行する。変更導入演出は、待機演出の演出態様を変更する演出であり、所定条件が成立した場合に、保留表示の表示態様を待機演出の表示態様に関連する態様に差し替える可能性を示唆する導入演出の一例に相当する。この所定条件は、5個目の遊技球が第1始動口120に入球したことである。変更導入演出開始コマンドには、変更導入演出の演出態様に関する情報が含まれる。
(ステップS1530−37)
サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグをオン状態に設定し、待機演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出開始処理(ステップS1610)に移行する。変更導入演出実行中フラグは、変更導入演出が実行中か否かを示すフラグである。変更導入演出実行中フラグのオン状態は、変更導入演出が実行中であることを示し、変更導入演出実行中フラグのオフ状態は、変更導入演出が実行中でないことを示す。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される消化演出開始処理(ステップS1610)について図51を用いて説明する。消化演出開始処理では、消化演出を開始するか否か、および消化演出の初期設定が実行される。
(ステップS1610−1)
サブCPU330aは、消化演出開始処理を開始すると、まず、待機演出が実行中か否かを判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた群予告態様用、ダブルリーチ態様用および信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグのいずれかがオン状態である場合に待機演出が実行中であると判定し(YES)、処理をステップS1610−3に移行する。一方、サブCPU330aは、これらの待機演出態様フラグのいずれもオン状態でない(オフ状態である)場合に待機演出が実行中でないと判定し(NO)、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出実行中処理(ステップS1630)に移行する。サブCPU330aは、待機演出が実行中でない場合には消化演出を設定することができないので、特別な処理を実行せずに消化演出開始処理を終了するようになっている。
(ステップS1610−3)
サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態であると判定する(YES)と、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出実行中処理(ステップS1630)に移行する。一方、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定する(NO)と、処理をステップS1610−5に移行する。保留導入演出開始フラグがオン状態に設定されていると、保留導入演出は、現時点で実行されていないものの、将来的に実行されることが決定されている。上述のとおり、消化演出は、導入演出の一態様である。このため、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態に設定されていると、特別な処理を実行せずに消化演出開始処理を終了するようになっている。
(ステップS1610−5)
サブCPU330aは、導入演出(消化演出も含む)のいずれかが実行中であるか否かを判定する。サブCPU330aは、通常の導入演出、変更導入演出および保留導入演出のいずれかが実行中であるか否かを判定する。サブCPU330aは、これらの保留導入演出が実行中であることを示す実行中フラグのいずれかがオン状態であると判定する(YES)と、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出実行中処理(ステップS1630)に移行する。一方、サブCPU330aは、これらの実行中フラグのいずれもオフ状態であると判定すると、処理をステップS1610−7に移行する。
(ステップS1610−7)
サブCPU330aは、変更導入演出終了フラグがオン状態か否かを判定する。変更導入演出終了フラグは、変更導入演出の終了タイミングであるか否かを示すフラグである。変更導入演出終了フラグのオン状態は、変更導入演出が終了タイミングであることを示す。変更導入演出終了フラグのオフ状態は、変更導入演出が終了タイミングでないことを示す。サブCPU330aは、変更導入演出終了フラグがオン状態であると判定する(YES)と、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出実行中処理(ステップS1630)に移行する。一方、サブCPU330aは、変更導入演出終了フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定する(NO)と、処理をステップS1610−9に移行する。サブCPU330aは、ステップS1610−5において全ての導入演出が実行中でなく、かつステップS1610−7において、変更導入演出の終了タイミングでないと判定すると、現時点でいずれの導入演出に関連する演出が実行されていないと判定する。このため、サブCPU330aは、ステップS1610−7以降の処理において新たに消化演出を開始するか否か判定するようになっている。
(ステップS1610−9)
サブCPU330aは、消化演出実行可否決定抽選を実行し、処理をステップS1610−11に移行する。サブCPU330aは、サブROM330bから読み出した消化演出実行可否決定テーブル(図42参照)と、例えばサブRAM330cから取得した消化演出実行可否決定乱数とに基づいて、消化演出の演出態様を時間制限態様、回転数制限態様、キャラアクション態様および非実行のいずれかに決定する。
(ステップS1610−11)
サブCPU330aは、消化演出実行可否決定抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、消化演出の演出態様を時間制限態様、回転数制限態様およびキャラアクション態様のいずれかに決定した場合には、消化演出実行可否決定抽選に当選したと判定し(YES)、処理をステップS1610−13に移行する。一方、サブCPU330aは、消化演出の演出態様を非実行に決定した場合には、消化演出実行可否決定抽選に当選しなかったと判定し(NO)、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出実行中処理(ステップS1630)に移行する。
(ステップS1610−13)
サブCPU330aは、消化演出実行可否決定抽選で決定した消化演出の演出態様の消化演出態様フラグをオン状態に設定(セット)する。消化演出態様フラグは、当該フラグに係る演出態様の消化演出が実行中であるか否かを示すフラグである。消化演出態様フラグのオン状態は、当該フラグに係る演出態様の消化演出が実行中であることを示し、消化演出態様フラグのオフ状態は、当該フラグに係る演出態様の消化演出が実行中でないことを示している。例えば、時間制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、時間制限態様の消化演出が実行中であることを示し、時間制限態様用の待機演出態様フラグがオフ状態に設定されている場合には、時間制限態様の消化演出が実行中でないことを示す。消化演出実行可否決定抽選で消化演出の演出態様を「時間制限態様」と決定した場合には、サブCPU330aは、時間制限態様用の消化演出態様フラグをオン状態に設定する。消化演出実行可否決定抽選で消化演出の演出態様を「回転数限態様」と決定した場合には、サブCPU330aは、回転数制限態様用の消化演出態様フラグをオン状態に設定する。消化演出実行可否決定抽選で消化演出の演出態様を「キャラアクション態様」と決定した場合には、サブCPU330aは、キャラアクション態様用の消化演出態様フラグをオン状態に設定する。
(ステップS1610−15)
サブCPU330aは、消化演出の演出態様が時間制限態様に決定されたか否かを判定する。サブCPU330aは、時間制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には消化演出の演出態様が時間制限態様に決定されたと判定し(YES)、処理をステップS1619−17に移行する。一方、サブCPU330aは、時間制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態でない(オフ状態)に設定されている場合には消化演出の演出態様が時間制限態様に決定されていないと判定し(NO)、処理をステップS1610−23に移行する。
(ステップS1610−17)
サブCPU330aは、時間制限態様の消化演出を実行する期間を計測する時間制限用タイマに初期値を設定し、処理をステップS1610−9に移行する。時間制限用タイマは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられている。遊技機100は、サブタイマ割込み処理が実行されるごとに、時間制限用タイマの値から「1」を減算して時間制限態様の消化演出の実行期間をカウントダウン方式で報知するように構成されている。また、時間制限態様の消化演出の実行期間は、例えば63.25秒であり、サブタイマ割込み処理の実行周期は2ミリ秒である。このため、時間制限用タイマの初期値は、31625(=63.25×1000/2)である。
(ステップS1610−19)
サブCPU330aは、消化演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、処理をステップS1610−21に移行する。消化演出開始コマンドには、オン状態に設定されている消化演出の演出態様の情報が含まれる。送信バッファにセットされた消化演出開始コマンドは、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370のうちの指定された制御部に送信される。本実施形態では、消化演出開始コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、消化演出開始コマンドを受信すると、受信した消化演出開始コマンドに対応する演出態様の演出画像を演出表示部200aに表示するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、消化演出(詳細は後述する)が開始される。
(ステップS1610−21)
サブCPU330aは、消化演出開始フラグをオン状態に設定し、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出実行中処理(ステップS1630)に移行する。消化演出開始フラグは、消化演出を開始するか否かを示すフラグである。消化演出開始フラグのオン状態は、消化演出を実行することが決定され、かつ消化演出の開始前の状態を示す。また、消化演出開始フラグのオフ状態は、消化演出を実行することが決定されていない状態を示す。
(ステップS1610−23)
サブCPU330aは、消化演出の演出態様が回転数制限態様に決定されたか否かを判定する。サブCPU330aは、回転数制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には消化演出の演出態様が回転数制限態様に決定されたと判定し(YES)、処理をステップS1619−25に移行する。一方、サブCPU330aは、回転数制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態でない(オフ状態)に設定されている場合には消化演出の演出態様が回転数制限態様に決定されていないと判定し(NO)、処理をステップS1610−19に移行する。
(ステップS1610−25)
サブCPU330aは、回転数制限態様の消化演出を実行する図柄変動の変動回数を計測する回転数制限用カウンタに初期値を設定し、処理をステップS1610−19に移行する。遊技機100は、図柄変動が実行されるごとに回転数制限カウンタの値から「1」を減算して、図柄変動の変動回数をカウントダウンする。遊技機100は、回転数制限態様の消化演出の残りの実行期間をカウントダウン形式の変動回数で報知するように構成されている。また、回転数制限態様の消化演出の実行期間は、例えば図柄変動の変動回数を30回に設定されている。
ところで、ステップS1610−17の次に実行されるステップS1610−19で作成される消化演出開始コマンドには、消化演出の演出態様が時間制限態様であることを示す情報が含まれる。また、ステップS1610−25の次に実行されるステップS1610−19で作成される消化演出開始コマンドには、消化演出の演出態様が回転数制限態様であることを示す情報が含まれる。また、ステップS1610−23の次に実行されるステップS1610−19で作成される消化演出開始コマンドには、消化演出の演出態様がキャラアクション態様であることを示す情報が含まれる。さらに、サブCPU330aは、キャラアクション態様の情報を含む消化演出開始コマンドを作成する際に、キャラアクション態様に対応するタイムテーブルのデータも設定する。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される消化演出実行中処理(ステップS1630)について図52を用いて説明する。消化演出実行中処理では、消化演出の実行期間の終了タイミングが管理される。
(ステップS1630−1)
サブCPU330aは、消化演出実行中処理を開始すると、まず、消化演出開始フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出開始フラグがオン状態であると判定する(YES)と、処理をステップS1630−3に移行する。一方、サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出開始フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定する(NO)と、処理をステップS1630−7に移行する。
(ステップS1630−3)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出開始フラグをオフ状態に設定し、処理をステップS1630−5に移行する。
(ステップS1630−5)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出実行中フラグをオン状態に設定し、消化演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出終了処理(ステップS1650)に移行する。消化演出実行中フラグは、消化演出が実行中か否かを示すフラグである。消化演出実行中フラグのオン状態は、消化演出が実行中であることを示す。消化演出が実行中フラグのオフ状態は、消化演出が実行中でないことを示す。消化演出実行中処理のステップS1630−1からステップS1630−5の一連の処理によって消化演出が開始の状態から実行中の状態に切り替わる。
(ステップS1630−7)
サブCPU330aは、消化演出が実行中であるか否かを判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出実行中フラグがオン状態である場合には消化演出が実行中であると判定し(YES)、処理をステップS1630−9に移行する。一方、サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出実行中フラグがオン状態でない(オフ状態ある)場合には消化演出が実行中でないと判定し(NO)、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出終了処理(ステップS1650)に移行する。
(ステップS1630−9)
サブCPU330aは、消化演出の演出態様が「時間制限態様」であるか否かを判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた時間制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態である場合には当該演出態様が時間制限態様であると判定し(YES)、処理をステップS1630−11に移行する。一方、サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた時間制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態でない(オフ状態である)場合には当該演出態様が時間制限態様でないと判定し(NO)、処理をステップS1630−21に移行する。
(ステップS1630−11)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた時間制限用タイマのタイマ値から「1」を減算し、処理をステップS1630−13に移行する。
(ステップS1630−13)
サブCPU330aは、時間制限用タイマの減算後のタイマ値が「0」であるか否かを判定する。サブCPU330aは、時間制限用タイマの減算後のタイマ値が「0」であると判定した(YES)場合には、処理をステップS1630−15に移行する。一方、サブCPU330aは、時間制限用タイマの減算後のタイマ値が「0」でないと判定した(NO)場合には、処理をステップS1630−19に移行する。
(ステップS1630−15)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出実行中フラグをオフ状態に設定し、処理をステップS1630−17に移行する。
(ステップS1630−17)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出終了フラグをオン状態に設定し、消化演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出終了処理(ステップS1650)に移行する。消化演出終了フラグは、消化演出の終了タイミングであるか否かを示すフラグである。消化演出終了フラグのオン状態は、消化演出の終了タイミングであることを示す。消化演出終了フラグのオフ状態は、消化演出の終了タイミングでないことを示す。消化演出実行中処理におけるステップS1630−15およびステップS1630−17の流れの処理によって、消化演出が実行中の状態から終了タイミングの状態に切り替わる。
(ステップS1630−19)
サブCPU330aは、ステップS1630−13において時間制限用タイマのタイマ値が0でないと判定した場合、時間制限用タイマのタイマ値に対応する時間の情報を含む消化演出更新コマンドを作成し送信バッファに設定(セット)し、消化演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出終了処理(ステップS1650)に移行する。送信バッファにセットされた消化演出更新コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、消化演出更新コマンドを受信すると、受信した消化演出更新コマンドに対応する演出態様の演出画像を演出表示部200aに表示するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、時間制限用タイマの減算後のタイマ値に対応する時間を表した画像が表示され、消化演出が終了するまでの残りの時間が遊技者に報知される。
(ステップS1630−21)
サブCPU330aは、消化演出の演出態様が「回転数制限態様」であるか否かを判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた回転数制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態である場合には当該演出態様が回転数制限態様であると判定し(YES)、処理をステップS1630−23に移行する。一方、サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた回転数制限態様用の消化演出態様フラグがオン状態でない(オフ状態である)場合には当該演出態様が回転数制限態様でないと判定し(NO)、処理をステップS1630−29に移行する。
(ステップS1630−23)
サブCPU330aは、当該消化演出実行中処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のサブタイマ割込み処理のコマンド解析処理(ステップS1200)処理において、変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、当該コマンド解析処理において変動パターンコマンドを受信していたと判定した場合(YES)には、処理をステップS1630−25に移行する。一方、サブCPU330aは、当該コマンド解析処理において変動パターンコマンドを受信していなかったと判定した場合(NO)には、消化演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出終了処理(ステップS1650)に移行する。変動パターンコマンドは、図柄変動が開始される際に主制御基板300から副制御基板330に送信される。このため、サブCPU330aは、回転数制限態様の消化演出における図柄変動の変動回数の計測に、「変動パターンコマンドの受信」を用いるようになっている。
(ステップS1630−25)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた回転数制限用カウンタのカウンタ値から「1」を減算し、処理をステップS1630−25に移行する。
(ステップS1630−27)
サブCPU330aは、回転数制限用カウンタの減算後のカウンタ値が「0」であるか否かを判定する。サブCPU330aは、回転数制限用タイマの減算後のカウンタ値が「0」であると判定した(YES)場合には、処理をステップS1630−15に移行する。一方、サブCPU330aは、回転数制限用カウンタの減算後のカウンタ値が「0」でないと判定した(NO)場合には、処理をステップS1630−19に移行する。
サブCPU330aは、ステップS1630−27において回転数制限用カウンタのカウンタ値が0でないと判定した場合、ステップS1630−19において、回転数制限用カウンタのカウンタ値に対応する回転数の情報を含む消化演出更新コマンドを作成し送信バッファに設定(セット)し、消化演出実行中処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出終了処理(ステップS1650)に移行する。送信バッファにセットされた消化演出更新コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、消化演出更新コマンドを受信すると、受信した消化演出更新コマンドに対応する演出態様の演出画像を演出表示部200aに表示するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、回転数制限用カウンタの減算後のカウンタ値に対応する図柄変動の変動回数を表した画像が表示され、消化演出が終了するまでの図柄変動の残りの回転数が遊技者に報知される。
(ステップS1630−29)
サブCPU330aは、キャラアクション態様の消化演出の終了タイミングであるか否かを判定する。キャラアクション態様の消化演出の実行期間は、タイムスケジュール管理処理で管理されている。サブCPU330aは、当該消化演出実行中処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のサブタイマ割込み処理のタイムスケジュール管理処理において、キャラアクション態様の消化演出の終了タイミングであると判定している(YES)場合には、処理をステップS1630−15に移行する。一方、サブCPU330aは、当該タイムスケジュール管理処理において、キャラアクション態様の消化演出の終了タイミングでないと判定している(NO)場合には、消化演出開始処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を消化演出終了処理(ステップS1650)に移行する。キャラアクション態様の消化演出の進行は、キャラアクション態様に対応するタイムテーブルのデータに基づいて制御される。このため、消化演出実行中処理では、キャラアクション態様の消化演出の途中のタイミングは判定されず、終了タイミングのみが判定されるようになっている。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される消化演出終了処理(ステップS1650)について図53を用いて説明する。消化演出終了処理では、導入演出としての消化演出が終了した後に実行され、待機演出の演出態様を変更する変更演出(以下、「消化変更演出」と称する場合がある)の演出態様を決定する処理が実行される。
(ステップS1650−1)
サブCPU330aは、消化演出終了処理を開始すると、まず、消化演出終了フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出終了フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には、処理をステップS1650−3に移行する。一方、サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出更新フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には未だ消化演出を終了するタイミングでないと判定し、消化演出終了処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を保留表示制御処理(ステップS1700)に移行する。
(ステップS1650−3)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた消化演出終了フラグをオフ状態に設定し、処理をステップS1650−5に移行する。消化演出終了フラグがオフ状態に設定されることにより、現在実行中の待機演出が継続されない限り、次のサブタイマ割込み処理において、新たな待機演出を設定できるようになる。
(ステップS1650−5)
サブCPU330aは、設定中の待機演出の演出態様(オン状態に設定されている待機演出態様フラグに係る演出態様)が想起させる演出態様の演出をいずれかの保留で実行可能か否かを判定する。サブCPU330aは、先読み指定コマンド記憶領域の第1記憶部から第4記憶部に先読み情報が記憶されている場合には、記憶されている先読み情報を読み出す。サブCPU330aは、読み出した先読み情報に含まれる変動モード番号および変動パターン番号の組によって、設定中の待機演出の演出態様が想起させる演出態様の演出を実行可能か否かを判定する。サブCPU330aは、設定中の待機演出の演出態様が想起させる演出態様の演出を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に記憶されていると判定した場合(YES)には、処理をステップS1650−7に移行する。このとき、サブCPU330aは、先読み指定コマンド記憶領域の第1記憶部から第4記憶部のうち当該先読み情報が記憶された記憶部に演出態様実行可能情報を付加する。一方、サブCPU330aは、設定中の待機演出の演出態様が想起させる演出態様の演出を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に記憶されていないと判定した場合(NO)には、処理をステップS1650−13に移行する。
本実施形態では、設定中の待機演出の演出態様が想起させる演出態様の演出を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に複数記憶されている場合には、大役抽選の仮判定結果が大当たりの情報を含む先読み情報を記憶している記憶部に演出態様実行可能情報を優先的に付与する。また、設定中の待機演出の演出態様が想起させる演出態様を実行可能な先読み情報が先読み指定コマンド記憶領域に複数記憶されているが、大役抽選の仮判定結果がハズレの情報を全ての先読み情報が含んでいる場合には、当該先読み情報を記憶している記憶部のうち最も大きい序数の記憶部に演出態様実行可能情報を優先的に付与する。
(ステップS1650−7)
サブCPU330aは、保留変化実行可否決定抽選を実行し、処理をステップS1650−9に移行する。サブCPU330aは、サブROM330bから読み出した保留変化実行可否決定テーブル(図43参照)と、例えばサブRAM330cから取得した保留変化実行可否決定乱数とに基づいて、消化変更演出を実行するか否かを判定する。ステップS1650−7において実行するか否かが決定される消化変更演出は、設定中の待機演出の演出態様とほぼ同様の表示態様に保留表示を変化させる演出態様(以下、「保留変化態様」と称する場合がある)である。
ステップS1650−5において、設定中の待機演出の演出態様が想起させる演出態様の演出を実行できる先読み情報が保留されていることが判定されているため、保留変化態様による消化変更演出を実行可能であることは分かっている。しかしながら、遊技機100は、このような状態において保留変化態様による消化変更演出を100%の確率で実行しないように、ステップS1650−7において保留変化実行可否決定抽選を実行するようになっている。これにより、遊技機100は、消化変更演出の実行有無にバリエーションを持たせて遊技者の遊技の興趣の向上を図るようになっている。
(ステップS1650−9)
サブCPU330aは、保留変化実行可否決定抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU330aは、保留変化実行可否決定抽選において保留変化実行可否決定テーブルの項目「実行」に決定した場合には、当該抽選に当選したと判定し(YES)、処理をステップS1650−11に移行する。一方、サブCPU330aは、保留変化実行可否決定抽選において保留変化実行可否決定テーブルの項目「非実行」に決定した場合には、当該抽選に当選しなかったと判定し(NO)、処理をステップS1650−13に移行する。
(ステップS1650−11)
サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留変化フラグをオン状態に設定(セット)し、消化演出終了処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を保留表示制御処理(ステップS1700)に移行する。保留変化フラグは、消化変更演出の演出態様が「保留変化態様」に設定されているか否かを示すフラグである。
(ステップS1650−13)
サブCPU330aは、消化演出を終了する際に待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する消化演出終了態様決定抽選を実行し、処理をステップS1650−15に移行する。ステップS1650−5において、消化変更演出の演出態様として、保留変化態様を実行できないと判定されている。このため、遊技機100は、ステップS1650−13において消化演出終了態様決定抽選を行って、消化変更演出の演出態様を決定するようになっている。
群予告態様用の待機演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、サブCPU330aは、ステップS1650−13において、サブROM330bから読み出した群予告用変更演出態様決定テーブル(図44(a)参照)と、サブRAM330cから取得した変更演出態様決定乱数とに基づいて、消化変更演出の終了時に待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する。また、ダブルリーチ態様用の待機演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、サブCPU330aは、ステップS1650−13において、サブROM330bから読み出したダブルリーチ用変更演出態様決定テーブル(図44(b)参照)と、サブRAM330cから取得した変更演出態様決定乱数とに基づいて、消化変更演出の終了時に待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する。また、信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグがオン状態に設定されている場合には、サブCPU330aは、ステップS1650−13において、サブROM330bから読み出した信頼度50%リーチ用変更演出態様決定テーブル(図44(c)参照)と、サブRAM330cから取得した変更演出態様決定乱数とに基づいて、消化変更演出の終了時に待機演出の演出態様を変更するか否かを決定する。
(ステップS1650−15)
サブCPU330aは、消化演出終了態様決定抽選によって消化変更演出の終了態様が待機演出の演出態様を他の演出態様に変更することに決定したか否かを判定する。消化演出終了態様変更抽選において変更演出態様決定テーブルの項目「消去」以外に決定した場合には、終了態様を「変更」に決定したと判定し、処理をステップS1650−17に移行する。一方、サブCPU330aは、消化演出終了態様決定抽選において変更演出態様決定テーブルの項目「消去」に決定した場合には、処理をステップS1650−21に移行する。
(ステップS1650−17)
サブCPU330aは、待機演出の演出態様のフラグ処理を実行し、処理をステップS1650−17に移行する。サブCPU330aは、現在設定中の待機演出態様フラグをオフ状態に設定し、ステップS1650−13の消化演出終了態様決定抽選で決定した演出態様の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。例えば、群予告態様用の待機演出が設定されている状態で実行した消化演出終了態様決定抽選によって、変更後の演出態様が信頼度50%リーチ態様に決定されたとする。この場合、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出態様フラグをオフ状態に設定し、信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。
(ステップS1650−19)
サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた待機演出継続フラグをオン状態に設定し、消化演出終了処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を保留表示制御処理(ステップS1700)に移行する。待機演出継続フラグは、消化変更演出は終了するものの、待機演出は演出態様を変更させて継続されるか否かを示すフラグである。待機演出継続フラグは、消化変更演出は終了するものの、待機演出は演出態様を変更させて継続される場合にのみオン状態に設定される。
(ステップS1650−21)
サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた待機演出終了フラグをオン状態に設定し、消化演出終了処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を保留表示制御処理(ステップS1700)に移行する。待機演出終了フラグは、消化変更演出が終了した後に待機演出が終了するか否かを示すフラグである。待機演出終了フラグは、消化変更演出が終了した後に待機演出が終了することを示す場合にのみオン状態に設定される。待機演出終了フラグおよび待機演出継続フラグは、対を成すフラグであり、待機演出終了フラグおよび待機演出継続フラグが同時にオン状態に設定されることはない。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される保留表示制御処理(ステップS1700)について図54を用いて説明する。保留表示制御処理では、第1特図保留記憶領域に記憶されている特1保留に対応する保留表示の表示態様が制御される。
(ステップS1700−1)
サブCPU330aは、保留表示制御処理を開始すると、まず、先読み指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、当該保留表示制御処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のサブタイマ割込み処理のコマンド解析処理(ステップS1200)において、特1保留の情報を含む先読み指定コマンドを受信していたと判定した場合(YES)には、処理をステップS1700−3に移行する。一方、サブCPU330aは、当該コマンド解析処理において、先読み指定コマンドを受信していなかったと判定した場合(NO)には、処理をステップS1700−13に移行する。
(ステップS1700−3)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出開始フラグがオン状態か否かを判定し、当該フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には処理をステップS1700−5に移行し、当該フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には処理をステップS1700−11に移行する。
(ステップS1700−5)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出開始フラグをオフ状態に設定し、処理をステップS1700−7に移行する。
(ステップS1700−7)
サブCPU330aは、保留導入演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、処理をステップS1700−9に移行する。保留導入演出開始コマンドには、保留導入演出の演出態様の情報が含まれる。送信バッファにセットされた保留導入演出開始コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、保留導入演出開始コマンドを受信すると、受信した保留導入演出開始コマンドに対応する演出態様の演出画像を演出表示部200aに表示するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、保留導入演出(詳細は後述する)が開始される。
(ステップS1700−9)
サブCPU330aは、例えばサブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出実行中フラグをオン状態に設定(セット)し、保留表示制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出終了処理(ステップS1800)に移行する。保留導入演出実行中フラグは、保留導入演出が実行中であるか否かを示すフラグである。保留導入演出実行中フラグのオン状態は、保留導入演出が実行中であることを示す。保留導入演出中実行フラグのオフ状態は、保留導入演出が実行中でないことを示す。
(ステップS1700−11)
サブCPU330aは、保留表示をデフォルト表示するためのデフォルト表示用コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、保留表示制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出終了処理(ステップS1800)に移行する。ステップS1700−11の処理は、先読み指定コマンドが受信された場合(ステップS1700−1のYES)に実行されるので、何らかの態様で保留表示を実行する必要があるタイミングで実行される。さらに、ステップS1700−11の処理は、保留導入演出開始フラグがオン状態に設定されていない場合に実行されるので、保留導入演出の演出態様で保留表示を表示するタイミングでない。このため、ステップS1700−11においてサブCPU330aは、デフォルト表示の態様で保留を表示するために、デフォルト表示用コマンドを作成するようになっている。
(ステップS1700−13)
サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU330aは、当該保留表示制御処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のサブタイマ割込み処理のコマンド解析処理(ステップS1200)において、保留減指定コマンドを受信していたと判定した場合(YES)には、処理をステップS1700−15に移行する。一方、サブCPU330aは、当該コマンド解析処理において、保留減指定コマンドを受信していなかったと判定した場合(NO)には、処理をステップS1700−17に移行する。
(ステップS1700−15)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出開始フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には、処理をステップS1700−5に移行する。一方、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には、保留表示制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出終了処理(ステップS1800)に移行する。
ところで、ステップS1700−15における判定対象の保留導入演出開始フラグは、待機演出実行中処理のステップS1530−19に基づいてステップS1530−25においてオン状態に設定されたフラグである。したがって、「ステップS1700−1→ステップS1700−13→ステップS1700−15→ステップS1700−5→ステップS1700−7→ステップS1700−9」の流れの処理は、待機演出の演出態様が想起させる演出を実行可能な先読み情報が、すでに保留されている先読み情報の中に存在すると判定された場合に実行される処理である。
一方、ステップS1700−3における判定対象の保留導入演出開始フラグは、待機演出開始処理のステップS1510−9に基づいてステップS1510−11においてオン状態に設定されたフラグである。したがって、「ステップS1700−1→ステップS1700−3→ステップS1700−5→ステップS1700−7→ステップS1700−9」の流れの処理は、当該保留表示制御処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のサブタイマ割込み処理において受信した先読み指定コマンドに含まれた先読み情報によって、待機演出の演出態様が想起させる演出を実行可能であると判定された場合に実行される処理である。
(ステップS1700−17)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出実行中フラグがオン状態か否かを判定し、当該フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には処理をステップS1700−19に移行し、当該フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には処理をステップS1700−27に移行する。
(ステップS1700−19)
サブCPU330aは、保留導入演出の終了タイミングであるか否かを判定する。保留導入演出は、タイムスケジュール管理処理で管理されている。サブCPU330aは、当該保留表示制御処理を実行しているサブタイマ割込み処理と同一のサブタイマ割込み処理のタイムスケジュール管理処理において、保留導入演出の終了タイミングであると判定している場合(YES)には、処理をステップS1700−21に移行する。一方、サブCPU330aは、当該タイムスケジュール管理処理において、保留導入演出の終了タイミングでないと判定している場合(NO)には、保留表示制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出終了処理(ステップS1800)に移行する。
(ステップS1700−21)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出実行中フラグをオフ状態に設定し、ステップS1700−23に移行する。
(ステップS1700−23)
サブCPU330aは、保留表示コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、処理をステップS1700−25に移行する。保留表示コマンドには、保留表示として表示する演出態様(すなわち待機演出の演出態様)の情報が含まれる。送信バッファにセットされた保留表示コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、保留表示コマンドを受信すると、受信した保留表示コマンドに対応する演出態様の演出画像を演出表示部200aに表示するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、それまで実行されていた待機演出の演出態様に係る表示態様とほぼ同一の態様で保留表示が開始される。
(ステップS1700−25)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出終了フラグをオン状態に設定(セット)し、保留表示制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出終了処理(ステップS1800)に移行する。
(ステップS1700−27)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留変化フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、保留変化フラグがオン状態に設定されていると判定した場合(YES)には、処理をステップS1700−29に移行する。一方、サブCPU330aは、保留変化フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には、保留表示制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出終了処理(ステップS1800)に移行する。
(ステップS1700−29)
サブCPU330aは、保留変化コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、保留表示制御処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を待機演出終了処理(ステップS1800)に移行する。保留変化コマンドには、消化演出終了処理のステップS1650−7の保留変化実行可否抽選で決定された演出態様の情報が含まれる。送信バッファにセットされた保留変化コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、保留変化コマンドを受信すると、受信した保留変化コマンドに対応する演出態様の演出画像を演出表示部200aに表示するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、変化対象の保留表示が保留変化コマンドに含まれる演出態様に対応する表示態様に変化する。
次に、サブタイマ割込み処理(図38参照)で実行される待機演出終了処理(ステップS1800)について図55を用いて説明する。待機演出終了処理では、導入演出(消化演出を含む)の終了処理と、当該導入演出終了後に開始される差替演出および変更演出が制御される。差替演出は、導入演出が終了した後に所定演出の演出態様を待機演出の演出態様に関連する態様に差し替える演出である。本実施形態では、保留表示が所定演出の一例に相当する。変更演出は、導入演出としての消化演出が終了した後に待機演出の演出態様を変更する演出である。
(ステップS1800−1)
サブCPU330aは、待機演出終了処理を開始すると、まず、保留導入演出終了フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出終了フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には、処理をステップS1800−3に移行する。一方、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には、処理をステップS1800−9に移行する。
(ステップS1800−3)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留導入演出終了フラグをオフ状態に設定(セット)し、処理をステップS1800−5に移行する。
(ステップS1800−5)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた待機演出態様フラグをオフ状態に設定(セット)し、処理をステップS1800−7に移行する。
(ステップS1800−7)
サブCPU330aは、待機演出終了コマンドを作成し、待機演出終了処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を出力制御処理(ステップS1100−7)に移行する。待機演出終了コマンドには、待機演出に係る演出を終了する情報が含まれる。送信バッファにセットされた待機演出終了コマンドは、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370のうちの指定された制御部に送信される。本実施形態では、待機演出終了コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、待機演出終了コマンドを受信すると、実行中の待機演出に係る演出画像を演出表示部200aから消去するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、待機演出に係る演出画像が消去されて待機演出が終了する。詳細は後述するが、待機演出終了コマンドとともに保留変化コマンドまたは保留表示コマンドが画像制御部340に送信されることにより、演出表示部200aには、待機演出が終了するとともに、終了の直前まで表示されていた待機演出の演出態様(表示態様)に関連する態様に保留表示の演出態様(表示態様)が変化する。ここで、本実施形態では、待機演出の演出態様(表示態様)に関連する態様とは、所定演出(本実施形態では保留表示)の演出態様に待機演出の演出態様の少なくとも一部と同じ態様が含まれていることをいう。その結果、遊技機100は、待機演出によって待機されていた保留の待機状態が解除されたかのような印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技機100は、遊技者の遊技の興趣の向上を図ることができる。
(ステップS1800−9)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた変更導入演出終了フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、変更導入演出終了フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には、処理をステップS1800−11に移行する。一方、サブCPU330aは、変更導入演出終了フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には、処理をステップS1800−15に移行する。
(ステップS1800−11)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた変更導入演出終了フラグをオフ状態に設定(セット)し、処理をステップS1800−13に移行する。
(ステップS1800−13)
サブCPU330aは、変更後の待機演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定(セット)し、待機演出終了処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を出力制御処理(ステップS1100−7)に移行する。変更後の待機演出開始コマンドには、待機演出実行中処理のステップS1530−29において決定された、変更後の待機演出の演出態様の情報が含まれる。送信バッファにセットされた変更後の待機演出開始コマンドは、画像制御部340、音声制御部350、照明制御部360および可動体制御部370のうちの指定された制御部に送信される。本実施形態では、変更後の待機演出開始コマンドは、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、変更後の待機演出開始コマンドを受信すると、演出表示部200aにおいて実行中の待機演出に係る演出画像を、変更後の待機演出開始コマンドに含まれる演出態様に対応する演出画像に変更するための制御を実行する。これにより、演出表示部200aにおいて、待機演出に係る演出画像が変更される。
(ステップS1800−15)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた待機演出継続フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には、処理をステップS1800−17に移行する。一方、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態でない(オフ状態ある)と判定している場合(NO)には、処理をステップS1800−19に移行する。
(ステップS1800−17)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた待機演出継続フラグをオフ状態に設定(セット)し、処理をステップS1800−13に移行する。
ステップS1800−17に続いて実行されるステップS1800−13の処理において、サブCPU330aは、消化演出終了処理のステップS1600−13において決定した消化演出終了態様の情報を変更後の待機演出開始コマンドに含める。このため、ステップS1800−17に続いて実行されるステップS1800−13の処理において作成された変更後の待機演出開始コマンドを画像制御部340が受信した場合には、待機演出の演出態様は、ステップS1600−13において決定した消化演出終了態様に変更される。
(ステップS1800−19)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた待機演出終了フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、待機演出終了フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には、処理をステップS1800−21に移行する。一方、サブCPU330aは、待機演出終了フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には、処理をステップS1800−23に移行する。
(ステップS1800−21)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた待機演出終了フラグをオフ状態に設定(セット)し、処理をステップS1800−5に移行する。ところで、待機演出終了フラグは、消化演出終了処理のステップS1650−13において消化演出の終了後に他の演出態様などに変更することなく待機演出を終了するように決定したことを示すフラグである。このため、「ステップS1800−19→ステップS1800−21→ステップS1800−5→ステップS1800−7」の処理の流れによって待機演出が終了する場合の待機演出終了コマンドには、待機演出が実行されていることを報知する対象(本実施形態では、演出表示部200aに表示された演出画像)を消去する情報が含まれ、待機演出の演出態様を変更するための情報は含まれない。このため、当該待機演出終了コマンドを画像制御部340が受信した場合には、演出表示部200aには、待機演出に係る演出画像が消去される態様で演出が実行される。
(ステップS1800−23)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留変化フラグがオン状態か否かを判定する。サブCPU330aは、保留変化フラグがオン状態であると判定した場合(YES)には、処理をステップS1800−23に移行する。一方、サブCPU330aは、保留変化フラグがオン状態でない(オフ状態である)と判定した場合(NO)には、待機演出終了処理を終了してサブタイマ割込み処理に戻り、処理を出力制御処理(ステップS1100−7)に移行する。
(ステップS1800−25)
サブCPU330aは、サブRAM330cの所定の記憶領域に設けられた保留変化フラグをオフ状態に設定(セット)し、処理をステップS1800−5に移行する。「ステップS1800−25→ステップS1800−5→ステップS1800−7」の処理の流れによって待機演出が終了する場合の待機演出終了コマンドには、消化演出終了処理のステップS1650−5において演出を実行可能と判定され演出態様実行可能情報が付与された先読み指定コマンド記憶領域の記憶部の番号と、変化後の演出態様の情報とが含まれる。このため、当該待機演出終了コマンドを画像制御部340が受信した場合には、演出表示部200aには、待機演出が終了するとともに、終了の直前まで表示されていた待機演出の演出態様(表示態様)に関連する態様に保留表示の演出態様(表示態様)が差し替わる差替演出が実行される。その結果、遊技機100は、待機演出によって待機されていた保留が待機状態を解除されて保留表示に移動したかのような印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技機100は、遊技者の遊技の興趣の向上を図ることができる。
待機演出開始処理、待機演出実行中処理および待機演出終了処理は、図柄変動中に実行されて大役抽選の抽選結果を示唆する示唆演出を想起させる演出態様で待機する待機演出を制御可能な待機演出制御手段の一例に相当する。待機演出開始処理、待機演出実行中処理および待機演出終了処理を実行するサブCPU330aおよびサブCPU330aを備える副制御基板330も待機演出制御手段の一例に相当する。
待機演出開始処理、待機演出実行中処理および保留表示制御処理は、所定条件が成立した場合に、所定演出の演出態様を待機演出の演出態様に関連する態様に差し替える可能性を示唆する導入演出を制御可能な導入演出制御手段の一例に相当する。待機演出開始処理、待機演出実行中処理および保留表示制御処理を実行するサブCPU330aおよびサブCPU330aを備える副制御基板330も導入演出制御手段の一例に相当する。
待機演出終了処理は、導入演出が終了した後に所定演出の演出態様を待機演出に関連する態様に差し替える差替演出を制御可能な差替演出制御手段の一例に相当する。待機演出終了処理を実行するサブCPU330aおよびサブCPU330aを備える副制御基板330も差替演出制御手段の一例に相当する。
消化演出開始処理、消化演出実行中処理および消化演出終了処理は、所定条件が成立するか否かに関わらず、待機演出の演出態様の変更の可能性を示唆する導入演出を制御可能な導入演出制御手段の一例に相当する。消化演出開始処理、消化演出実行中処理および消化演出終了処理を実行するサブCPU330aおよびサブCPU330aを備える副制御基板330も導入演出制御手段の一例に相当する。
消化演出終了処理および待機演出終了処理は、導入演出が終了した後に待機演出の演出態様を変更する変更演出を制御可能な変更演出制御手段の一例に相当する。消化演出終了処理および待機演出終了処理を実行するサブCPU330aおよびサブCPU330aを備える副制御基板330も変更演出制御手段の一例に相当する。
(待機演出、導入演出および差替演出の流れの演出態様例)
次に、本実施形態における待機演出、導入演出および差替演出の流れの一例を示す演出態様例について、図3、図4および図38から図55を参照しつつ図56を用いて説明する。本例では、差替演出の演出態様例として、保留表示の表示態様が待機演出の演出態様に変化する例について、図3、図4および図38から図55を参照しつつ図56を用いて説明する。図56(a)から図56(e)は、待機演出、導入演出および差替演出の表示態様がこの順に時系列で表されている。
図56(a)に示すように、演出表示部200aの表示画面内のほぼ中央において、演出図柄210a,210b,210cおよび副図柄211a,211b,211c(以下、「演出図柄210a,210b,210c等」と称する場合がある)が図中の右側から左側に向かう太矢印に示す方向に順次回転移動(スクロール)する演出図柄の変動表示(変動演出)が開始される。さらに、演出表示部200aの表示画面内の右下には、保留消化画像221と、第1特図保留記憶領域の第1記憶部から第4記憶部に記憶されている第1保留に対応する保留表示画像220a,220b,220c,220dとがデフォルトの表示態様で表示されている。保留表示画像220aは第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶された第1保留に対応し、保留表示画像220bは第1特図保留記憶領域の第2記憶部に記憶された第1保留に対応し、保留表示画像220cは第1特図保留記憶領域の第3記憶部に記憶された第1保留に対応し、保留表示画像220aは第1特図保留記憶領域の第4記憶部に記憶された第1保留に対応している。また、保留消化画像221は、メインRAM300cに設けられた第0記憶部に記憶された処理対象の第1保留に対応している。このように、演出図柄210a,210b,210c等の演出図柄の変動表示が開始された時に、第1特図保留記憶領域には上限数の特1保留が記憶されている。またこの時、演出表示部200aの表示画面には、待機演出の演出画像である待機演出画像が表示されておらず、待機演出は実行されていない。
演出図柄210a,210b,210c等の演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば3秒)経過した時に、第1始動口120に遊技球が1個入球し、この遊技球の入球に基づく上限数超過コマンドが主制御基板300から副制御基板330に送信されたとする。
そうすると、保留数管理カウンタ処理(図48参照)において、サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−1のNO)、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−5のNO)、上限数超過コマンドを受信していると判定し(ステップS1400−9のYES)、保留数管理カウンタのカウンタ値に「1」を加算して(ステップS1400−7)、保留数管理カウンタ処理を終了する。図56(a)に示すように、第1特図保留記憶領域に対応する第1先読み指定コマンド記憶領域には、4個の先読み指定コマンドが記憶されている。このため、保留数管理カウンタの値に1を加算した結果、保留数管理カウンタのカウンタ値は5個(=4+1)となる。
続いて、待機演出開始処理(図49参照)において、サブCPU330aは、待機演出態様フラグがオフ状態であって待機演出は実行中でないと判定し(ステップS1510−1のNO)、上限数超過コマンドを受信し、かつ保留管理カウンタの値が「5」であって、第1始動口120への5個目の遊技球の入球があったと判定し(ステップS1510−3のYES)、待機演出実行可否抽選を実行する(ステップS1510−5)。サブCPU330aは、取得した待機演出実行可否決定乱数の乱数値が「10」であり、待機演出の演出態様を「群予告態様」に決定し(ステップS1510−5)、待機演出実行可否抽選に当選したと判定する(ステップS1510−7のYES)。次いで、サブCPU330aは、第1先読み指定コマンド記憶領域に記憶された先読み情報に基づいて、第1特図保留記憶領域に「群予告態様」が想起させる群予告演出を実行可能な第1保留が記憶されていないと判定する(ステップS1510−9)。次いで、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定し(ステップS1510−13)、待機演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定し、待機演出開始処理を終了する。当該待機演出開始コマンドには、待機演出の演出態様が「群予告態様」であることを示す情報が含まれる。
続いて、待機演出実行中処理(図50参照)において、サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグがオフ状態であって変更導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−1のNO)、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であっていずれかの待機演出態様フラグがオン状態であると判定する(ステップS1530−11のYES)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1530−13のNO)、他の導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−15のNO)、先読み指定コマンドを受信していないと判定(ステップS1530−17のNO)。次いで、サブCPU330aは、第1始動口120に5個目の遊技球が入球したと判定し(ステップS1530−27のYES)、待機演出態様の変更抽選を実行し、取得した変更演出実行可否決定乱数の乱数値が「90」であり、待機演出態様の変更抽選において「非実行」に決定する(ステップS1530−29)。次いで、サブCPU330aは、待機演出態様の変更抽選に当選しなかったと判定し(ステップS1530−31のNO)、待機演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出開始処理(図51参照)において、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であって待機演出が実行中であると判定し(ステップS1610−1のYES)、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1610−3のNO)、いずれの導入演出実行中フラグもオン状態でなく導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1610−5のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1617−7のNO)。次いで、サブCPU330aは、取得した消化演出実行可否決定乱数の乱数値が「90」であり、消化演出実行可否抽選において「非実行」に決定し(ステップS1610−9)、消化演出実行可否決定抽選に当選しなかったと判定し(ステップS1610−11のNO)、消化演出開始処理を終了する。
続いて、消化演出実行中処理(図52参照)において、サブCPU330aは、消化演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1630−1のNO)、消化演出実行中フラグがオフ状態であって消化演出が実行中でないと判定し(ステップS1630−7のNO)、消化演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出終了処理(図53参照)において、サブCPU330aは、消化演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1650−1)、消化演出終了処理を終了する。
続いて、保留表示制御処理(図54参照)において、サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−1のNO)、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−13のNO)、保留導入演出実行中フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−17のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−27のNO)、保留表示制御処理を終了する。
続いて、待機演出終了処理(図55参照)において、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオンでないと判定する(ステップS1800−9)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−15のNO)、待機演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−19のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−23のNO)、待機演出終了処理を終了する。
以上の処理において送信バッファに設定された待機演出開始コマンド(ステップS1510−15)は、サブタイマ割込み処理(図38)の出力制御処理(ステップS1100−7)において、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、受信した待機演出開始コマンドに基づいて演出表示部200aを制御する。その結果、演出表示部200aにおいて待機演出が開始され、図56(b)に示すように、演出表示部200aの表示画面内の右上隅に、待機演出の演出画像である待機演出画像410が表示される。画像制御部340に送信された待機演出開始コマンドには、待機演出の演出態様として「群予告態様」の情報が含まれている。このため、待機演出画像410は、群予告演出を想起させる絵柄の画像と、当該画像の上側に表示された「次の保留玉変化は!?」という文字の画像と、当該画像の下側に表示された「群予告保留」という文字の画像とで構成されている。
こうして、演出図柄の変動中に実行されて大役抽選の抽選結果を示唆する示唆演出(本例では群予告演出の態様による演出)を想起させる演出態様で待機する待機演出が開始される。待機演出は、保留数の上限を超える5個目の遊技球が第1始動口120に入賞した場合(すなわちオーバーフローした場合)に、所定の確率で開始される。図56(b)に示すように、待機演出は、次に保留表示が変化する態様を遊技者に示唆する態様で実行される。
図示は省略するが、図56(a)において開始された演出図柄の変動演出において、大役抽選の抽選結果がハズレであったとする。また、当該変動演出の後に、大役抽選の抽選結果がハズレに係る変動演出が複数回(待機演出が開始された際に存在していた保留がすべて消化される回数(本例では4回)以上)実行され、群予告演出を実行可能な保留も存在しなかったとする。この複数回の変動演出の後であって第1特図保留記憶領域に2つの特1保留が記憶されている時に、第1始動口120に遊技球が入球したとする。この遊技球の入球を契機として取得された特1保留は、群予告演出を実行可能な変動モード番号および変動パターン番号の組を含む保留であったとする。当該特1保留の情報を含む先読み指定コマンドは、主制御基板300から副制御基板330に送信される。
当該先読み指定コマンドを受信した際のサブタイマ割込み処理における保留数管理カウンタ処理(図48参照)において、サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−1のNO)、先読み指定コマンドを受信していると判定し(ステップS1400−5のYES)、保留数管理カウンタのカウンタ値に「1」を加算して(ステップS1400−7)、保留数管理カウンタ処理を終了する。本例では、第1始動口120に遊技球が入球する前に2つの特1保留が第1特図保留記憶領域に記憶されており、第1先読み指定コマンド記憶領域には、2個の先読み指定コマンドが記憶されている。このため、保留数管理カウンタのカウンタ値に1を加算した結果、保留数管理カウンタの値は3(=2+1)となる。
続いて、待機演出開始処理(図49参照)において、サブCPU330aは、待機演出態様フラグがオン状態であって待機演出は実行中であると判定し(ステップS1510−1のYES)、待機演出開始処理を終了する。
続いて、待機演出実行中処理(図50参照)において、サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグがオフ状態であって変更導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−1のNO)、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であっていずれかの待機演出態様フラグがオン状態であると判定する(ステップS1530−11のYES)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1530−13のNO)、他の導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−15のNO)、先読み指定コマンドを受信していると判定する(ステップS1530−17のYES)。次いで、サブCPU330aは、受信した先読み指定コマンドに含まれる変動モード番号および変動パターン番号の組がオン状態の待機演出フラグに係る演出態様(本例では群予告態様)が示唆する演出を実行可能であると判定する(ステップS1530−19のYES)。次いで、サブCPU330aは、取得した導入演出実行可否決定乱数が「50」であって導入演出実行可否決定抽選を「実行」に決定し(ステップS1530−21のYES)、導入演出実行可否決定抽選に当選したと判定する(ステップS1530−23のYES)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグをオン状態に設定し(ステップS1530−25)、待機演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出開始処理(図51参照)において、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であって待機演出が実行中であると判定し(ステップS1610−1のYES)、保留導入演出開始フラグがオン状態であると判定し(ステップS1610−3のYES)、消化演出開始処理を終了する。
続いて、消化演出実行中処理(図52参照)において、サブCPU330aは、消化演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1630−1のNO)、消化演出実行中フラグがオフ状態であって消化演出が実行中でないと判定し(ステップS1630−7のNO)、消化演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出終了処理(図53参照)において、サブCPU330aは、消化演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1650−1)、消化演出終了処理を終了する。
続いて、保留表示制御処理(図54参照)において、サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信していると判定し(ステップS1700−1のYES)、保留導入演出開始フラグがオン状態であると判定し(ステップS1700−3)、保留導入演出開始フラグをオフ状態に設定する(ステップS1700−5)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定し(ステップS1700−7)、保留導入演出実行中フラグをオン状態に設定し(ステップS1700−9)、保留表示制御処理を終了する。ここで、作成される保留導入演出開始コマンドには、保留導入演出の演出態様の情報が含まれる。また、保留導入演出開始コマンドを送信バッファに設定する際に、保留導入演出のタイムテーブルのデータも送信バッファに設定される。
続いて、待機演出終了処理(図55参照)において、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−9)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−15のNO)、待機演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−19のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−23のNO)、待機演出終了処理を終了する。
以上の処理において送信バッファに設定された保留導入演出開始コマンド(ステップS1700−9)は、サブタイマ割込み処理(図38)の出力制御処理(ステップS1100−7)において、コマンド解析処理において受信したと判定された変動パターンコマンドなどとともに、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、受信した変動パターンコマンドなどに基づいて、演出表示部200aを制御する。また、画像制御部340は、受信した保留導入演出開始コマンドに基づいて演出表示部200aを制御する。その結果、演出表示部200aにおいて演出図柄の変動表示が開始され、図56(c)に示すように、演出表示部200aの表示画面内のほぼ中央において、演出図柄210a,210b,210c等が図中の右側から左側に向かう太矢印に示す方向に順次回転移動(スクロール)する演出図柄の変動表示(変動演出)が開始される。
さらに、演出表示部200aの表示画面内の右下には、副制御基板330において受信された先読み指定コマンドに基づいて、保留表示画像220bが表示される。保留表示画像220bは、デフォルトの表示態様ではなく、保留導入演出開始コマンドに基づいて、保留導入演出の演出画像である導入演出画像430の表示態様で表示される。保留導入演出の演出態様は、例えば保留表示が発光しているようなエフェクトアピールが実行される態様である。このように、保留表示の開始と同時に保留導入演出が開始される。遊技機100では、サブCPU330aは、待機演出を開始した際に第1特図保留記憶領域に記憶されていた乱数(すなわち第1保留)を用いた大役抽選に係る図柄変動が全て終了した後も待機演出を継続して実行可能に構成されている。このため、待機演出は、演出表示部200aの表示画面内の右上隅で継続して表示されている。
こうして、所定条件が成立した場合に、保留表示の表示態様が待機演出の表示態様に関連する態様に差し替える可能性を示唆する保留導入演出(導入演出の一例)が開始される。所定条件は、受信した先読み指定コマンドが待機演出が想起させる演出態様の演出(本例では群予告演出)を実行可能な変動表示パターン(変動モード番号および変動パターンの組)を含むことである。
保留導入演出の終了タイミングは、タイムテーブルに基づいてタイムスケジュール管理処理で管理されている。保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、待機演出開始処理では待機演出が実行中であると判定し(ステップS1510−1のYES)、特別な処理を実行せずに待機演出開始処理を終了する。
また、保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、待機演出実行中処理では保留導入演出(他の導入演出に相当する)が実行中であると判定し(ステップS1530−15)、特別な処理を実行せずに待機演出実行中処理を終了する。
また、保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、消化演出開始処理では保留導入演出が実行中であると判定し(ステップS1610−5のYES)、特別な処理を実行せずに消化演出開始処理を終了する。
また、保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、消化演出実行中処理では消化演出が実行中でないと判定し(ステップS1630−7のNO)、特別な処理を実行せずに消化演出実行中処理を終了する。
また、保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、消化演出終了処理では消化演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1650−1のNO)、特別な処理を実行せずに消化演出終了処理を終了する。
また、保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、保留表示制御処理では保留導入演出の終了タイミングでないと判定し(ステップS1700−19のNO)、特別な処理を実行せずに保留制御処理を終了する。
また、保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、待機演出終了処理において、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−9)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−15のNO)、待機演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−19のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−23のNO)、待機演出終了処理を終了する。
このように、サブCPU330aは、保留導入演出の終了タイミングとなるまでは、特別な処理を実行しないため、演出表示部200aには、図56(c)に示す態様の保留導入演出が継続される。
保留導入演出が開始されてから所定時間(例えば2秒)が経過し、保留導入演出の終了タイミングになったとする。サブCPU330aは、サブタイマ割込み処理の待機演出開始、待機演出実行中処理、消化演出開始処理、消化演出実行中処理および消化演出終了処理において、保留導入演出が開始してから保留導入演出の終了タイミングとなるまでに行う処理と同様の処理を実行する。
続いて、保留表示制御処理(図54参照)において、サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−1のNO)、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−13のNO)、保留導入演出実行中フラグがオン状態であると判定する(ステップS1700−17のYES)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出の終了タイミングであると判定し(ステップS1700−19のYES)、保留導入演出実行中フラグをオフ状態に設定し(ステップS1700−21)、保留表示コマンドを作成し(ステップS1700−23)、保留導入演出終了フラグをオン状態に設定し(ステップS1700−25)、保留表示制御処理を終了する。ここで、作成される保留表示コマンドには、保留表示として表示する演出態様(すなわち現在実行中の待機演出の演出態様)の情報が含まれる。
続いて、待機演出終了処理(図55参照)において、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態であると判定し(ステップS1800−1のYES)、保留導入演出終了フラグをオフ状態に設定する(ステップS1800−3)。次いで、サブCPU330aは、待機演出態様フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−5)、待機演出終了コマンドを作成して送信バッファに設定し(ステップS1800−7)、待機演出終了処理を終了する。待機演出終了コマンドには、待機演出画像410を消去することを示す情報が含まれる。
以上の処理において送信バッファに設定された保留表示コマンドおよび待機演出終了コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38)の出力制御処理(ステップS1100−7)において、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、受信した保留表示コマンドおよび待機演出終了コマンドに基づいて、演出表示部200aを制御する。その結果、図56(d)に示すように、待機演出画像410が演出表示部200aの表示画面から消去されるとともに、保留表示画像220bの表示態様が、待機演出の演出態様とほぼ同じ表示態様となる。本実施形態では、保留表示画像220bの表示態様は、待機演出画像410を構成していた群予告演出を想起させる絵柄の画像となる。
また、保留表示画像220bの表示態様が変化した初期状態では、図56(d)に示すように、保留表示画像220bの後ろ側に導入演出画像430が表示されている。その後所定時間が経過すると、図56(e)に示すように、導入演出画像430は消去され、群予告演出を想起させる絵柄の画像で構成された保留表示画像220bが表示される。
こうして、保留導入演出が終了した後に、待機演出の群予告態様の待機演出画像410を構成する絵柄の部分が保留表示画像220bの表示態様に移動し、保留表示画像220bの表示態様が待機演出の演出態様に関連する態様に差し替えられたことを示唆する差替演出が実行される。図56に示す例では、待機演出の演出態様に関連する態様は、待機演出に用いられる待機演出画像の一部で保留表示の表示態様が構成される態様である。群予告態様に関連する表示態様となった保留表示画像220bは、群予告演出を実行可能な変動パターンを有している。このため、その後に実行される保留表示画像220bに対応する特1保留に基づく演出図柄の変動演出において、群予告演出が実行される。
(待機演出、導入演出および変更演出の流れの演出態様例)
次に、本実施形態における待機演出、導入演出および変更演出の流れの一例を示す演出態様例について、図3、図4および図38から図56を参照しつつ図57を用いて説明する。図56(a)、図56(b)、図57(a)から図57(c)は、本例における待機演出、導入演出および変更演出の表示態様がこの順に時系列で表されている。本例は、待機演出の演出態様が変化する態様の変更演出について説明する。なお、本例では、待機演出が開始されるまでの処理は、図56(a)および図56(b)を用いて説明した処理と同様であるため、説明は省略する。
図56(b)において開始された演出図柄の変動演出が終了した後に、大役抽選の抽選結果がハズレに係る変動演出が複数回実行され、群予告演出を実行可能な保留も存在しなかったとする。この複数回の変動演出の後であって第1特図保留記憶領域に4つの特1保留が記憶されている時に、第1始動口120に遊技球が入球し、上限数超過コマンドが主制御基板300から副制御基板330に送信される。
当該先読み指定コマンドを受信した際のサブタイマ割込み処理における保留数管理カウンタ処理(図48参照)において、サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−1のNO)、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−5のNO)、上限数超過コマンドを受信していると判定し(ステップS1400−9のYES)、保留数管理カウンタの値に「1」を加算して(ステップS1400−7)、保留数管理カウンタ処理を終了する。本例では、第1始動口120に遊技球が入球する前に第1特図保留記憶領域に4つの特1保留が記憶されているため、保留数管理カウンタのカウンタ値が4である。このため、保留数管理カウンタのカウンタ値に1を加算した結果、保留数管理カウンタのカウンタ値は5(=4+1)となる。
続いて、待機演出開始処理(図49参照)において、サブCPU330aは、待機演出態様フラグがオン状態であって待機演出は実行中であると判定し(ステップS1510−1のYES)、待機演出開始処理を終了する。
続いて、待機演出実行中処理(図50参照)において、サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグがオフ状態であって変更導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−1のNO)、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であっていずれかの待機演出態様フラグがオン状態であると判定する(ステップS1530−11のYES)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1530−13のNO)、他の導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−15のNO)、先読み指定コマンドを受信していないと判定する(ステップS1530−17のNO)。次いで、サブCPU330aは、上限数超過コマンドを受信し、かつ保留管理カウンタの値が「5」であって第1始動口120に5個目の入球があったと判定し(ステップS1530−27のYES)、待機演出態様変更抽選において待機演出の演出態様を信頼度50%リーチ態様に変更することに決定し(ステップS1530−29)、待機演出態様変更抽選に当選したと判定する(ステップS1530−31のYES)。次いで、サブCPU330aは、待機演出の演出態様のフラグ処理を実行し、群予告態様用の待機演出態様フラグをオフ状態に設定し、信頼度50%リーチ態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定する。次いで、サブCPU330aは、変更導入演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定し(ステップS1530−35)、変更導入演出実行中フラグをオン状態に設定し(ステップS1530−37)、待機演出実行中処理を終了する。変更導入演出開始コマンドには、変更後の待機演出の演出態様として「信頼度50%リーチ態様」の情報が含まれる。
続いて、消化演出開始処理(図51参照)において、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であって待機演出が実行中であると判定し(ステップS1610−1のYES)、保留導入演出開始フラグがオン状態であると判定し(ステップS1610−3のYES)、消化演出開始処理を終了する。
続いて、消化演出実行中処理(図52参照)において、サブCPU330aは、消化演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1630−1のNO)、消化演出実行中フラグがオフ状態であって消化演出が実行中でないと判定し(ステップS1630−7のNO)、消化演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出終了処理(図53参照)において、サブCPU330aは、消化演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1650−1)、消化演出終了処理を終了する。
続いて、保留表示制御処理(図54参照)において、サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−1のNO)、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−13のNO)、保留導入演出実行中フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−17のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−27)、保留表示制御処理を終了する。
続いて、待機演出終了処理(図55参照)において、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−9のNO)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−15のNO)、待機演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−19のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−23のNO)、待機演出終了処理を終了する。
以上の処理において送信バッファに設定された変更導入演出開始コマンド(ステップS1530−35)は、サブタイマ割込み処理(図38)の出力制御処理(ステップS1100−7)において、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、変更導入演出開始コマンドに基づいて演出表示部200aを制御する。その結果、図57(a)に示すように、待機演出画像410に重畳して、変更導入演出の演出画像である導入演出画像430が表示され、変更導入演出が開始される。変更導入演出の演出態様は、例えば待機演出画像410が発光しているようなエフェクトアピールが実行される態様である。
こうして、所定条件が成立するか否かに関わらず、待機演出の演出態様の変更の可能性を示唆する変更導入演出(導入演出の一例)が開始される。所定条件は、受信した先読み指定コマンドが待機演出を想起させる演出態様の演出(本例では群予告演出)を実行可能な変動表示パターン(変動モード番号および変動パターンの組)を含むことである。本例では、遊技機100は、先読み指定コマンドを受信しなくても(すなわち所定条件が成立しなくても)、導入演出を実行するようになっている。
変更導入演出の終了タイミングは、タイムテーブルに基づいてタイムスケジュール管理処理で管理されている。変更導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、待機演出開始処理では待機演出が実行中であると判定し(ステップS1510−1のYES)、特別な処理を実行せずに待機演出開始処理を終了する。
また、変更導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、待機演出実行中処理では変更導入演出の終了タイミングでないと判定し(ステップS1530−3のNO)、特別な処理を実行せずに待機演出実行中処理を終了する。
また、変更導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、消化演出開始処理では導入演出が実行中であると判定し(ステップS1610−5のYES)、特別な処理を実行せずに消化演出開始を終了する。
また、変更導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、消化演出実行中処理では消化演出が実行中でないと判定し(ステップS1630−7のNO)、特別な処理を実行せずに消化演出実行中処理を終了する。
また、保留導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、消化演出終了処理では消化演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1650−1のNO)、特別な処理を実行せずに消化演出終了処理を終了する。
また、変更導入演出では、保留表示には影響しない演出であるため、サブCPU330aは、保留表示制御処理では特別な処理を実行せずに保留制御処理を終了する。
また、変更導入演出が終了タイミングとなるまでは、サブCPU330aは、待機演出終了処理において、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−9)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−15のNO)、待機演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−19のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−23のNO)、待機演出終了処理を終了する。
このように、サブCPU330aは、変更導入演出の終了タイミングとなるまでは、特別な処理を実行しないため、演出表示部200aには、図57(a)に示す態様の変更導入演出が継続される。
変更導入演出が開始されてから所定時間(例えば2秒)が経過し、変更導入演出の終了タイミングになったとする。サブCPU330aは、サブタイマ割込み処理の待機演出開始、消化演出開始処理、消化演出実行中処理、消化演出終了処理および保留表示制御処理では、変更導入演出が開始してから変更導入演出の終了タイミングとなるまでに行う処理と同様の処理を実行する。
待機演出実行中処理(図50参照)において、サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグがオン状態であって変更導入演出が実行中であると判定し(ステップS1530−1のYES)、変更導入演出の終了タイミングであると判定し(ステップS1530−3のYES)、変更導入演出実行中フラグをオフ状態に設定し(ステップS1530−5)、変更導入演出終了コマンドを作成して送信バッファに設定し(ステップS1530−7)、変更導入演出終了フラグをオン状態に設定し(ステップS1530−9)、待機演出実行中処理を終了する。変更導入演出終了コマンドには、変更導入演出に用いられる変更導入演出画像の消去を指示する情報が含まれる
待機演出終了処理(図55参照)において、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態であると判定し(ステップS1800−9のYES)、変更導入演出終了フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−11)、変更後の待機演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定し(ステップS1800−13)、待機演出終了処理を終了する。変更後の待機演出開始コマンドには、待機演出実行中処理のステップS1530−29において決定された、変更後の待機演出の演出態様の情報が含まれる。
以上の処理において送信バッファに設定された変更導入演出終了コマンドおよび変更後の待機演出開始コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38)の出力制御処理(ステップS1100−7)において、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、受信した変更導入演出終了コマンドおよび変更後の待機演出開始コマンドに基づいて、演出表示部200aを制御する。その結果、図57(b)に示すように、待機演出画像410の表示態様が「信頼度50%リーチ態様」の表示態様に変化する。「信頼度50%リーチ態様」による待機演出画像410は、円形の画像の中央に「50%」という文字の画像と、当該画像の上側に表示された「次の保留玉変化は!?」という文字の画像と、当該画像の下側に表示された「信頼度50%保留」という文字の画像とで構成されている
また、待機演出画像410の表示態様が変化した初期状態では、図57(b)に示すように、待機演出画像410の後ろ側に導入演出画像430が表示されている。その後所定時間が経過すると、図57(c)に示すように、導入演出画像430は消去され、信頼度50%リーチ予告演出を想起させる画像で構成された待機演出画像410が表示される。
こうして、保留導入演出が終了した後に、待機演出の演出態様が変化し、待機演出の演出態様を変更する変更演出が実行される。
(待機演出、消化演出(時間制限態様)および変更演出の流れの演出態様例)
次に、本実施形態における待機演出、消化演出(時間制限態様)および変更演出の流れの一例を示す演出態様例について、図3、図4および図38から図56を参照しつつ図58を用いて説明する。図56(a)、図56(b)、図58(a)から図58(d)は、本例における待機演出、消化演出(時間制限)および変更演出の表示態様がこの順に時系列で表されている。本例は、時間制限態様の消化演出を中心に説明する。なお、本例では、待機演出が開始されるまでの処理は、図56(a)および図56(b)を用いて説明した処理と同様であるため、説明は省略する。
図56(b)において開始された演出図柄の変動演出が終了した後に、大役抽選の抽選結果がハズレに係る変動演出が複数回実行され、群予告演出を実行可能な保留も存在しなかったとする。この複数回目の変動演出の実行中の所定のタイミングでサブCPU330aがサブタイマ割込み処理を実行したとする。
当該サブタイマ割込み処理における保留数管理カウンタ処理(図48参照)において、サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−1のNO)、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−5のNO)、上限数超過コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−9のNO)、保留数管理カウンタ処理を終了する。本例では、第1特図保留記憶領域に4つの特1保留が記憶されているため、保留数管理カウンタ処理後の保留数管理カウンタのカウンタ値は4のままである。
続いて、待機演出開始処理(図49参照)において、サブCPU330aは、待機演出態様フラグがオン状態であって待機演出は実行中であると判定し(ステップS1510−1のYES)、待機演出開始処理を終了する。
続いて、待機演出実行中処理(図50参照)において、サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグがオフ状態であって変更導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−1のNO)、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であっていずれかの待機演出態様フラグがオン状態であると判定する(ステップS1530−11のYES)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1530−13のNO)、他の導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−15のNO)、先読み指定コマンドを受信していないと判定する(ステップS1530−17のNO)。次いで、サブCPU330aは、保留管理カウンタの値が「4」であると判定し(ステップS1530−27のNO)、待機演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出開始処理(図51参照)において、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であって待機演出が実行中であると判定し(ステップS1610−1のYES)、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1610−3のNO)、導入演出が実行中でないと判定する(ステップS1610−5のNO)。次いで、サブCPU330aは、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1610−7のNO)、消化演出の実行可否決定抽選を実行する。サブCPU330aは、取得した消化演出実行可否決定乱数の乱数値が「10」であって、消化演出の演出態様を「時間制限態様」に決定し(ステップS1610−9)、消化演出実行可否決定抽選に当選したと判定する(ステップS1610−11のYES)、時間制限態様用の消化演出態様フラグをオン状態に設定する(ステップS1610−13)。次いで、サブCPU330aは、消化演出態様が「時間制限態様」であると判定し(ステップS1615−15のYES)、時間制限用タイマのタイマ値に初期値(本例では31625)を設定する(ステップS1610−17)。次いで、サブCPU330aは、消化演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定し(ステップS1610−19)、消化演出開始フラグをオン状態に設定し(ステップS1610−21)、消化演出開始処理を終了する。
続いて、消化演出実行中処理(図52参照)において、サブCPU330aは、消化演出開始フラグがオン状態であると判定し(ステップS1630−1のYES)、消化演出開始フラグをオフ状態に設定し(ステップS1630−3)、消化演出実行中フラグをオン状態に設定し(ステップS1630−5)、消化演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出終了処理(図53参照)において、サブCPU330aは、消化演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1650−1のNO)、消化演出終了処理を終了する。
続いて、保留表示制御処理(図54参照)において、サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−1のNO)、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−13のNO)、保留導入演出実行中フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−17のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−27のNO)、保留表示制御処理を終了する。
続いて、待機演出終了処理(図55参照)において、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−9のNO)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−15のNO)、待機演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−19のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−23のNO)、待機演出終了処理を終了する。
以上の処理において送信バッファに設定された消化演出開始コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38)の出力制御処理(ステップS1100−7)において、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、消化演出開始コマンドに基づいて演出表示部200aを制御する。その結果、図58(a)に示すように、待機演出画像410に重畳して、消化演出の演出画像である消化演出画像450が表示され、消化演出が開始される。本例では、時間制限態様の消化演出が実行されるため、消化演出画像450は、長方形状の枠内に待機演出の残り時間(図58(a)では初期値の63.25秒)が表された画像で構成されている。
こうして、所定条件が成立するか否かに関わらず、待機演出の演出態様の変更の可能性を示唆する消化演出(導入演出の一例)が開始される。所定条件は、受信した先読み指定コマンドが待機演出を想起させる演出態様の演出(本例では群予告演出)を実行可能な変動表示パターン(変動モード番号および変動パターンの組)を含むことである。本例では、先読み指定コマンドを受信しなくても(すなわち所定条件が成立しなくても)、導入演出としての消化演出を実行するようになっている。また、消化演出における待機演出の演出態様の変更には、実行中の演出態様と異なる演出態様に待機演出を変化させること、保留表示の表示態様を待機演出の表示態様に変更すること、および待機演出を消去することが含まれる。
消化演出が開始されてから消化演出が終了するまでの期間(本例では、63.25秒間)において、サブCPU330aがタイマ値を含む消化演出更新コマンドを画像制御部340に送信することにより(消化演出実行中処理のステップS1630−19)、消化演出画像450に表される時間が順次減少する態様で表示される。本実施形態では、消化演出が開始されてから消化演出が終了するまでの期間において、サブタイマ割込み処理が実行されるごとに消化演出更新コマンドが画像制御部340に送信される。サブタイマ割込み処理の実行周期は2ミリ秒であるため、副制御基板330から画像制御部340に消化演出更新コマンドが送信されるたびに消化演出は2ミリ秒進行する。図58(a)に示すように、消化演出画像450で表される時間の最小桁は10ミリ秒である。このため、副制御基板330から画像制御部340に消化演出更新コマンドが5回送信されるごとに、消化演出画像450に表される時間は、「63.25→63.24→63.23→・・・」のように順次減少する態様で表示され、遊技者に消化演出の残り時間が報知される。
消化演出が開始されてから63.25秒経過して消化演出の終了タイミングになったとする。このタイミングでのサブタイマ割込み処理における保留数管理カウンタ処理(図48参照)において、サブCPU330aは、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−1のNO)、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−5のNO)、上限数超過コマンドを受信していないと判定し(ステップS1400−9のNO)、保留数管理カウンタ処理を終了する。本例では、第1特図保留記憶領域に4つの特1保留が記憶されているため、保留数管理カウンタ処理後の保留数管理カウンタの値は4のままである。
続いて、待機演出開始処理(図49参照)において、サブCPU330aは、待機演出態様フラグがオン状態であって待機演出は実行中であると判定し(ステップS1510−1のYES)、待機演出開始処理を終了する。
続いて、待機演出実行中処理(図50参照)において、サブCPU330aは、変更導入演出実行中フラグがオフ状態であって変更導入演出が実行中でないと判定し(ステップS1530−1のNO)、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であっていずれかの待機演出態様フラグがオン状態であると判定する(ステップS1530−11のYES)。次いで、サブCPU330aは、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1530−13のNO)、消化演出が実行中であって他の導入演出が実行中であると判定し(ステップS1530−15のYES)、待機演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出開始処理(図51参照)において、サブCPU330aは、群予告態様用の待機演出フラグがオン状態であって待機演出が実行中であると判定し(ステップS1610−1のYES)、保留導入演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1610−3のNO)、消化演出が実行中であって導入演出が実行中であると判定し(ステップS1610−5のYES)、消化演出開始処理を終了する。
続いて、消化演出実行中処理(図52参照)において、サブCPU330aは、消化演出開始フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1630−1のNO)、消化演出実行中フラグがオン状態であって消化演出が実行中であると判定する(ステップS1630−7のYES)。次いで、サブCPU330aは、消化演出の演出態様が「時間制限態様」であると判定し(ステップS1630−9のYES)、時間制限用タイマのタイマ値から「1」を減算し(ステップS1630−11)、時間制限用タイマの減算後のタイマ値が「0」であると判定する(ステップS1630−13のYES)。次いで、サブCPU330aは、消化演出実行中フラグをオフ状態に設定し(ステップS1630−15)、消化演出終了フラグをオン状態に設定し(ステップS1630−17)、消化演出実行中処理を終了する。
続いて、消化演出終了処理(図53参照)において、サブCPU330aは、消化演出終了フラグがオン状態であると判定し(ステップS1650−1のYES)、消化演出終了フラグをオフ状態に設定し(ステップS1650−3)、設定中の態様(本例では群予告態様)の待機演出をいずれの保留でも実行できないと判定する(ステップS1650−5のNO)。次いで、サブCPU330aは、消化演出終了態様決定抽選を実行し、取得した変更演出実行可否決定乱数の乱数値が「20」であってダブルリーチ態様に決定する(ステップS1650−13)。次いで、サブCPU330aは、消化演出終了態様決定抽選の抽選結果がダブルリーチ態様であって消化演出の終了態様が「変更」に決定したと判定する(ステップS1650−15のYES)。次いで、サブCPU330aは、待機演出態様のフラグ処理を実行し、現在設定中の群予告態様用の待機演出態様フラグをオフ状態に設定し、ダブルリーチ態様用の待機演出態様フラグをオン状態に設定する(ステップS1650−17)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグをオン状態に設定し、消化演出終了処理を終了する。
続いて、保留表示制御処理(図54参照)において、サブCPU330aは、先読み指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−1のNO)、保留減指定コマンドを受信していないと判定し(ステップS1700−13のNO)、保留導入演出実行中フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−17のNO)、保留変化フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1700−27のNO)、保留表示制御処理を終了する。
続いて、待機演出終了処理(図55参照)において、サブCPU330aは、保留導入演出終了フラグがオン状態でないと判定し(ステップS1800−1のNO)、変更導入演出終了フラグがオン状態でないと判定する(ステップS1800−9のNO)。次いで、サブCPU330aは、待機演出継続フラグがオン状態であると判定し(ステップS1800−15のYES)、待機演出継続フラグをオフ状態に設定し(ステップS1800−17)、変更後の待機演出開始コマンドを作成して送信バッファに設定し(ステップS1800−13)、待機演出終了処理を終了する。変更後の待機演出開始コマンドには、ステップS1600−13において決定した消化演出終了態様(ダブルリーチ態様)の情報が含まれる。
以上の処理において送信バッファに設定され変更後の待機演出開始コマンドは、サブタイマ割込み処理(図38)の出力制御処理(ステップS1100−7)において、画像制御部340に送信される。画像制御部340は、受信した変更後の待機演出開始コマンドに基づいて、演出表示部200aを制御する。その結果、図58(b)に示すように、待機演出の残り時間「00.00秒」が表された消化演出画像450が表示され、その後、図58(c)に示すように、待機演出画像410に重畳し、太陽のような形状を模式的に表した図形の画像と、当該図形の画像の中央に「GO!GO!」という文字の画像とで構成され、待機演出が変化する可能性をアピールするアピール画像470が表示される。これにより、消化演出が終了する。
その後、図58(d)に示すように、アピール画像470が消去されると、ダブルリーチ態様による待機演出画像410が現れる。ダブルリーチ態様の待機演出に用いられる待機演出画像410は、中央に設けられたダブルリーチ演出を想起させる絵柄の画像と、当該画像の上側に表示された「次の保留玉変化は!?」という文字の画像と、当該画像の下側に表示された「ダブルリーチ保留」という文字の画像とで構成されている。
こうして、消化演出が終了した後に、待機演出の演出態様が変化し、待機演出の演出態様を変更する変更演出が実行される。その後、変更演出で変更された演出態様で待機演出が継続される。
図59(a)および図59(b)はそれぞれ、図58(c)の後の演出表示部200aの表示画面の一例を示している。図59(a)は、消化演出終了処理の消化演出終了態様決定抽選(ステップS1650−13)で、終了態様として「消去」に決定された場合の変更演出の演出態様を示している。図59(b)は、消化演出終了処理のステップS1650−5において、設定中の演出態様が想起させる演出(本例では、群予告演出)を実行可能な保留が存在していると判定された場合の変更演出の演出態様を示している。
図59(a)に示すように、消化演出の終了態様が「消去」に決定された場合、消化演出の終了後に演出表示部200aの表示画面から待機演出画像410が消去される演出態様の変更演出が実行され、待機演出が終了する。
図50(b)に示すように、設定中の演出態様が想起させる演出(本例では、群予告演出)を実行可能な保留が存在していると判定された場合、消化演出の終了後に、演出表示部200aの表示画面から待機演出画像410が消去されるとともに、実行可能と判断された保留に対応する保留表示画像(本例では保留表示画像220d)の表示態様が群予告態様とほぼ同じ態様に変化する変更演出が実行され、待機演出が終了する。
(待機演出、消化演出(回転数制限態様)および変更演出の流れの演出態様例)
次に、本実施形態における待機演出、消化演出(回転数制限態様)および変更演出の流れの一例を示す演出態様例について、図60を用いて説明する。
図60(a)に示すように、消化演出の演出態様として回転数制限態様が選択された場合(ステップS1610−9)には、待機演出が終了するまでに実行可能な変動演出の残りの回転数が表された消化演出画像460が待機演出画像410に重畳して表示される。本例の消化演出画像460は、初期表示では「あと20回転」という文字の画像で構成される。演出図柄の変動演出が実行されるたびに演出表示部200aの表示画面には、「1」減少した回転数を表した消化演出画像460が表示される。例えば、消化演出画像460に表される回転数は、演出図柄の変動演出が実行されるたびに、「あと20回転→あと19回転→あと18回転→・・・」のように順次減少する態様で表示され、遊技者に消化演出が終了するまでの残りの変動回数が報知される。
図60(b)に示すように、消化演出の終了タイミングになると、消化演出画像460には、「あと0回転」という文字の画像が表され、消化演出が終了するとともに、間もなく待機演出が終了することが遊技者に報知される。消化演出画像460が図60(b)に示す表示態様となった後の動作は、図58を用いて説明した動作と同様である。
(待機演出、消化演出(キャラアクション態様)および変更演出の流れの演出態様例)
次に、本実施形態における待機演出、消化演出(キャラアクション態様)および変更演出の流れの一例を示す演出態様例について、図61を用いて説明する。
消化演出の演出態様としてキャラアクション態様が選択された場合(ステップS1610−9)には、所定のキャラクタを表した画像が表示され、このキャラクタが所定の動作を実行することにより、消化演出が進行していく。
消化演出が開始されると、演出表示部200aの表示画面には、セリフを語るキャラクタで構成された消化演出画像480が表示される。図61(a)に示すように、消化演出の開始時には演出表示部200aの表示画面に、キャラクタが「変われ!変われ!」というセリフを語る態様の消化演出画像480が表示される。これにより、待機演出の演出態様が変化する可能性が遊技者に示唆される。消化演出が開始されて時間が経過すると、図61(b)に示すように、消化演出画像480は、キャラクタが「いいのに変わったかな?」というセリフを語る態様となる。これにより、待機演出がよりよい演出態様に変化する可能性が遊技者に示唆される。消化演出画像480が図61(b)に示す表示態様となった後の動作は、図58を用いて説明した動作と同様である。
以上説明したように、本実施形態による遊技機100によれば、保留数の上限を超えて入賞した遊技球に基づいて、待機演出を実行できるので、待機保留玉のリセット処理(始動口への入球を破棄する処理)や待機演出(待機保留)の使用契機の増加や変更契機が増加する。これにより、遊技機100は、遊技者の遊技の興趣の向上を図ることができる。
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
例えば、遊技機100は、導入演出を実行したとしても、待機演出の演出態様が変更しないように構成されていてもよい。
上記実施形態による遊技機100では、時間制限態様の消化演出においてカウントダウンされる時間は、固定されているが、本発明はこれに限られない。例えば、時間制限態様の消化演出においてカウントダウンされる残り時間は、時間制限対象の消化演出の開始時に実行されている図柄変動が終了するまでの間で適宜変更されるようになっていてもよい。
上記実施形態による遊技機100は、副制御基板330が上限数超過コマンドを受信した場合に待機演出を実行するように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、遊技機100は、副制御基板330が上限数超過コマンドおよび先読み指定コマンドの少なくとも一方を受信した場合に待機演出を実行するように構成されていてもよい。また、遊技機100は、副制御基板330が先読み指定コマンドを受信した場合にのみ待機演出を実行するように構成されていてもよい。
上記実施形態による遊技機100は、第1始動口120に遊技球が入球した場合に待機演出を実行するように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、遊技機100は、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも待機演出を実行するように構成されていてもよい。
いずれの大入賞口で大役遊技を実行するかは適宜設定可能である。
また、上記実施形態における遊技盤108の盤面構成は一例に過ぎず、適宜設計可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態における遊技状態の設定は一例に過ぎず、上記と同様の遊技性を担保可能な範囲において、適宜設定可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。